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2409 デッド・ドント・ダイ※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監督・脚本 ジム・ジャームッシュ【 キャスト 】ビル・マーレイアダム・ドライバーティルダ・スウィントンクロエ・セヴィニースティーヴ・ブシェミダニー・グローヴァーケイレブ・ランドリー・ジョーンズイギー・ポップセレーナ・ゴメストム・ウェイツ※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 VPBU-23359製作年度 2019年製 作 国 スウェーデン、アメリカ原 題 THE DEAD DON’T DIE発 売 元 株式会社バップ販 売 ----提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 石田泰子吹替翻訳 ----監 修 ----日本公開 全国劇場公開作品リリース 2020.11.収 録 本編 104MINサ イ ズ 16: 9 LB音 声 1.英語 ドルビーデジタル 5.1ch サラウンド 2.英語 ドルビーデジタル 2.0ch ステレオ字 幕 1.日本語字幕そ の 他 片面2層、MPEG-2、COLOR、R+15、 DOLBY DIGITAL、複製不能、DVD、 2 NTSC 日本市場向、レンタル専用映像特典 ----※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:THE GREATEST ZOMBIE CAST EVER DISASSEMBLEDウラ面 :今夜、最強のゾンビたちが目を覚ますジャケットのオモテ面に使われているイラストは、昔の映画の看板みたい。ちょっと懐かしい雰囲気だ。個人的には、この色使いと筆のタッチは好きではないが、映画館の手書き看板が少なくなった(もしかしたら絶滅した?)今、こういうのは貴重だ。ポスターやジャケットに残して欲しいなぁ。【 感 想 】「ジム・ジャームッシュの人気」私たち世代なら、ジム・ジャームッシュ監督作品の人気ぶりを覚えているはずだ。当時の知識人は挙って絶賛していたのを覚えている。何しろ、卒業制作の『パーマネント・バケーション(80)』まで引っ張り出して劇場にかけていた。きっかけは、カンヌ映画祭で評価された『ストレンジャー・ザン・パラダイス(84)』だったと思う。その後も『ダウン・バイ・ロー(86)』、工藤夕貴さんの出演で話題になると同時に、その人気に陰りが見えはじめた『ミステリー・トレイン(89)』と公開が続いた。『ナイト・オン・ザ・プラネット(91)』辺りからは公開時の熱気は薄れて行ったと記憶している。人気スターのジョニー・デップが主演した『デッドマン(95)』ですら年間興行収入は1億円だった。本作品は、どれくらいだったんだろ?――アメリカ、深い森に囲まれたセンタービルの田舎町。或る日、動物たちが異常な行動をし始める。鳥は姿を消し、牛や鶏などの家畜も何処かに消えてしまう。そして、墓地から遺体が蘇り始めた。ゾンビだ。その朝、クリフ・ロバートソン警察署長は、凄惨な現場に呼び出される。ダイナーで働いていた女性が二人、食い殺されていたのだ。田舎町の警察にとても対処できる事態ではなかった。FBIが捜査に来ることになったが、それ以来、墓地から蘇った遺体が町の住民を襲い始めていた。襲われた住民もまたゾンビとなって隣人知人を襲い始める。瞬く間に、町はゾンビだらけとなった。……というお話し。クリフ・ロバートソン警察署長役を演じたのは、ビル・マーレイ。この20年、ジム・ジャームッシュ監督の仕事が多いなぁ。ロニー巡査役には、アダム・ドライバー。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(15)』から始まる3部作でカイロ・レンを演じた役者さん。女性警官のミンディ巡査役は、クロエ・セヴィニー。『スノーマン/雪闇の殺人鬼(17)』が思い出される。そして、葬儀屋のゼルダ・ウィンストン役に、ティルダ・スウィントン。彼女の人間離れした容姿の大ファン。性的に多様で複数的な「クィア」であることを自称しているのも当然。本作品では、人間からも超越したキャラを演じていた。個人的に会ってみたい女優さんの一人である。他にも『リーサル・ウェポン』シリーズのダニー・グローヴァーや『アルマゲドン(98)』のスティーヴ・ブシェミ、『エル・ドラド/黄金の都(00)』のロージー・ペレス、『夕暮れにベルが鳴る(79)』のキャロル・ケイン、『エルヴィス(22)』でエルヴィス・プレスリーを演じたオースティン・バトラーと、フィルモグラフィーを眺めているだけで楽しくなる役者さんたちが出演している。そして、毎度お馴染みになった音楽アーティストも出演している。当然、トム・ウェイツも物語の語り部となる《世捨人》役で出演。クライマックスのナレーションともモノローグともつかない台詞は、まるで詩のようだった。間違いなく本作品の白眉だ。ちなみに、セレーナ・ゴメスがチョイ役で出演している。ホントにチョイ役。出て来て直ぐに遺体になってしまう。何となく勿体ない気がした。でも、表情がくるくる変わる彼女は監督さんの好みではないだろうなぁ。ま、普通の人たちにはオススメ致しません。こういうコメディは、いまの時代にそぐわない気がするから。なので、一部の波長の合う人にだけオススメ! 私は一度でいいや。(苦笑)【 ゾンビ映画のカテゴリー 】『ゾンビ映画のカテゴリー』
2024.06.29
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2408 バイオハザード/ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監督・脚本 ヨハネス・ロバーツ製作総指揮 ポール・W.S.アンダーソン ジェレミー・ボルト ヴィクター・ハディダ マルティン・モスコヴィッツアソシエイト・プロデューサー 小林裕幸製 作 ロバート・クルツァー ジェームズ・ハリス ハートリー・ゴーレンスタイン【 キャスト 】クリア・レッドフィールド: カヤ・スコデラーリオ(ファイルーズ あい)ジル・バレンタイン: ハナ・ジョン=カーメン(沢城みゆき)クリス・レッドフィールド: ロビー・アメル(木村 昴)アルバート・ウェスカー: トム・ホッパー(日野 聡)レオン・S.ケネディ: アヴァン・ジョーギア(梶 裕貴)ブライアン・アイアンズ署長: ドナル・ローグ(堀内賢雄)ウィリアム・バーキン博士: ニール・マクドノー(平田広明)※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 RDD-81730製作年度 2021年度製 作 国 アメリカ原 題 RESIDENT EVIL: WELCOME TO RACCON CITY発 売 株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタ テインメント販 売 ----提 供 ----価 格 13,200円(税込)/12,000円(税抜)字幕翻訳 寺尾知寿子吹替翻訳 伊藤美穂監 修 小林裕幸日本公開 ----リリース ----収 録 約 107分サ イ ズ 16: 9 LB シネスコ音 声 1.ドルビーデジタル/ 5.1chサラウンド/オリジナル(英語) 2.ドルビーデジタル/ 5.1chサラウンド/日本語吹替字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕そ の 他 MPEG-2、COLOR、DOLBY AUDIO、 DOLBY DIGITAL、複製不能、DVD、 2 NTSC 日本市場向、レンタル専用映像特典 ----※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:1998年9月30日、ラクーンシティ。 「絶望」がこの街で 産声をあげる――。 『バイオハザード』シリーズ最新作 にして、〈原点〉ウラ面 :生き残るには、 逃げるしかない。 この街から――。ダークに仕上がったジャケット。悪くない雰囲気だと思う。1作目から6作目までのイメージを払拭し、新たなシリーズの幕開けを予感させる出来映えだ。でも、本編の出来映えが芳しくなかったので、続きがリリースされることはなさそうだ。(溜息)ウラ面も静かなデザインになっている。アクション・ホラーからの脱却を目指していたとは言え、もう少し動きのあるデザインを採用した方が良かったと思うな。【 感 想 】「さりげなく強引なストーリー展開」ビミョーにつまらない作品だった。ゲームが持っていたテイストを再現しようとしたらしい。まぁ、確かに、そんな感じだった。とは言っても、私は1作目ですら最初のステージをクリア出来ずに放ってしまったので、偉そうなことを言える立場ではないが……。(溜息) でも、本作品を観終わった後だと、なおのこと「だから何なの?」と言わざるを得ない。ヴィジュアル面ではゲームの雰囲気を踏襲していたのかも知れないが、ストーリー面は強引すぎていただけなかった。――アメリカ中西部、大手製薬会社《アンブレラ》の庇護のもとに潤って来たラクーン・シティ。しかし、移転が決まってからは寂れ始め、今ではゴーストタウン寸前だった。そんな時、クレア・レッドフィールドが町に帰って来る。疎遠だった兄のクリスを訪ねて来たのだ。ラクーン・シティに隠された秘密を伝えるためだった。アンブレラの工場から流出した薬品によって町は汚染され、住民に重大な健康被害が出ていると言う。しかし、時既に遅く、クレアは狂暴なゾンビと化した住民に襲われる。何とかその場から逃げることが出来たクレアは、兄が勤める警察署へと向かう。……というお話し。主人公のクレア・レッドフィールドと、その兄でラクーン市警察の特殊部隊《S.T.A.R.S.》の隊員クリス・レッドフィールド、クリスが惹かれる同僚のジル・バレンタイン、新人警官のレオン・S.ケネディ、S.T.A.R.S.の隊長で訳ありのアルバート・ウェスカー、そして、謎の美女エイダ・ウォンと、人気キャラが勢揃い。ファンは嬉しいのかも知れないが、これは失敗ではなかろうか。物語世界を狭くしただけのような気がする。何しろ皆、警察官。まるで警察署を舞台にしたTVシリーズ『リゾーリ&アイルズ』のゾンビ版って感じ。物語を拡げるなら、警察官でないキャラをメインに入れないといけないと思う。(ムリに人気キャラを全員登場させる必要はなかったってことね)――瞬く間に町はゾンビで溢れかえっていた。クレアは、クリスに会うために警察署に向かうが、既に出動した後だった。スペンサー邸に向かったまま連絡の途絶えた別のチームを探しに行ったのだ。残っていたのは署長と新人警官のレオンだけ。然も、ゾンビの大群が押し寄せて来ている。署長の話しでは、ラクーン・シティは武装したアンブレラの私兵によって隔離されているらしい。感染を封じ込めるためだ。残る手立てはヘリで町から脱出することだった。……という展開。クレア・レッドフィールド役を演じたのは、カヤ・スコデラリオ。『メイズランナー』シリーズに出演していた女優さん。彼女のせいではないだろうが、何となく輝きがなかった。その他大勢に埋もれてしまったように見えた。やはり、主人公には主人公たる撮り方があるし、映える場面が必要だ。やや無理矢理なストーリー展開に目立たない主演女優、没入感は皆無で、ハラハラドキドキもなし。フトモモで青少年を悩殺するミラ・ジョボヴィッチも出て来ない。これで何を楽しめって言うのだろう。でも、まぁ、これで打ち止めらしいから、少しだけオススメってことにしておきます。フツーのゾンビ映画と思えば贅沢な作品なので。(苦笑)【 『バイオハザード』シリーズ 】『0228 バイオハザード[ブルーレイ]』『0227 バイオハザード2/アポカリプス EXTENDED EDITION[ブルーレイ]』『0226 バイオハザード3[ブルーレイ]』『0225 バイオハザード4/アフターライフ IN 3D[ブルーレイ]』『0222 バイオハザード5/リトリビューション』『1363 バイオハザード/ザ・ファイナル』----------------------------------------------------------------------------『0410 バイオハザード/ディジェネレーション COLLECTOR’S EDITION』『1364 バイオハザード/ダムネーション [ブルーレイ]』『1365 バイオハザード/ヴェンデッタ [ブルーレイ+DVD]』【 ヨハネス・ロバーツ監督作品 】『0526 ゴーストキャッチャー』【 ゾンビ映画のカテゴリー 】『ゾンビ映画のカテゴリー』
2024.06.28
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2407 チルドレン・オブ・ザ・デッド※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】音 楽 アラン・ホワース『パラダイム』『ゼイ リブ』製作総指揮 ジュセフ・ウルフ『エルム街の悪夢』 『ハロウィン』製 作 ジョン・A・ルッソー『ナイト・オブ ・ザ・リビングデット』『バタリアン』脚 本 カレン・リー・ウルフ監 督 トー・ラムシー【 キャスト 】トム・サビーニ『ゾンビ』『フロム・ダスク・ティル ・ドーン』『ドーン・オブ・ザ・デッド』マーティン・シーフダミアン・ルヴァラジェイミー・マッコイ※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 AXDR-1028製作年度 2001年製 作 国 アメリカ原 題 CHILDREN OF THE LIVING DEAD発 売 ----販 売 元 株式会社クリエイティブアクサ提 供 株式会社ギャガ・コミュニケーションズ価 格 ----字幕翻訳 ----吹替翻訳 ----吹替演出 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 90分サ イ ズ 16: 9 LB ヴィスタサイズ音 声 1.英語 (ドルビー・デジタル・ステレオ) 2.日本語 (ドルビー・デジタル・ステレオ)字 幕 1.日本語字幕そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、 DOLBY DIGITAL、複製不能、 2 NTSC 日本市場向、DVD、 レンタル専用商品、中古販売禁止映像特典 オリジナル予告編※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:恐・怖・拡・大ウラ面 :「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」 ゾンビ誕生 「ゾンビ(ドーン・オブ・ザ・デッド)」 ゾンビ繁殖 「死霊のえじき(デイ・オブ・ザ・デッド)」 ゾンビ支配 そして今、最大の恐怖が 産声をあげる――。 「ゾンビ」三部作のスタッフが 集結して放つ新たなる戦慄。 「ドーン・オブ・ザ・デッド」の衝撃が 覚醒する…。汚い。(溜息)【 感 想 】「ゾンビ映画ではない」ゾンビ映画のようでいて、ビミョーに異なるテイストの作品。30~40年前なら間違いなく『死霊の○○』という邦題が付いたと思うな。(苦笑)――1986年、世界中で死体が蘇り、人々を襲い始めた。ゾンビの出現である。瞬く間にゾンビは増殖し、警察や自警団が掃討に乗り出す。しかし、ゾンビと化した連続殺人犯のアボット・ヘイズは納屋に潜んで、その弾圧を逃れた。……というのが序盤の説明。取って付けたようなシークエンスだった。製作会社が、出来の悪いホラー映画を何とかしようと追加したんじゃないかなぁ。トム・サビーニの名前を付けたくて「好き勝手にガン・アクションをしていいよ」という条件付きで出演して貰ったとか。そうすることで彼が監督した『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記(90)』との関係性を匂わせて、挙げ句の果てには『CHILDREN OF THE DEAD』なんてタイトルを付けたに違いない。それくらい本編とは関係のないオープニングのシークエンスだった。(あくまでも憶測ですので、念のため)――14年の歳月が流れる。ヘイズ家の納屋から助けられた子供の一人、ルーシーは友人たちとライブに行こうとチケットを取る。けれど、急に仕事が入り、行けなくなってしまう。仕方なく、ルーシーの姉と友人たちは車で出発するが、急に車道にアボット・ヘイズが現れ、車は崖下に転落。全員死亡する。……というのも、まだ序盤。「全く」と言って良いほど、ここも本編とは関係のないシークエンスだった。ルーシーの姉と友人たちもゾンビになるんだけど、本編では重要な描き方をされない。物語に絡まない。そもそも、この 1年後からストーリーは動き出すから、ここも不要だなぁ。(溜息)――事故から1年が経ち、ヘイズの家は、自動車販売会社に売却される。オーナーの息子が責任者として赴任するが、その裏では安価に店舗を出そうとするオーナーの悪巧みがあった。墓地を移転せずに埋めてしまおうとする。しかし、多くの棺から遺体が消えており、作業員たちは不安を募らせる。やがて、蘇った死者が彼らを襲い始めた。……というお話し。辻褄の合わないところが多々あり、ツッコミどころも満載。普通、こういうZ級映画は「くだらねぇ~」とか言いながら、そのバカバカしさを楽しめるものだが、本作品には愛嬌が足りないのか、ひたすら退屈なだけ。面白かったのは、全体的に「古臭い」ところかなぁ。ヘアスタイルや衣装、小道具、演技や照明、カメラワーク、どれをとっても80~90年代のホラー映画みたい。とても2000年度の作品とは思えない。製作にジョン・A.ルッソの名前があるけど、いま一度、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のような人気作を撮りたかったんだろうけど、才能はありませんでしたね。(汗)なので、オススメ致しません!(上から目線で申し訳ないけど、ちょっとね)※チャプターリスト【 ゾンビ映画のカテゴリー 】『ゾンビ映画のカテゴリー』
2024.06.27
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2406 ランニング・デッド※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監 督 デビッド・マタロン【 キャスト 】リアム・マッキンタイアアンドリュー・スミススティーブン・スワンドリングサイデル・ノエル※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 PFLU-0137製作年度 2020年製 作 国 アメリカ原 題 THE CLEARING発 売 プルーク販 売 元 プルーク提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 ----吹替翻訳 ----吹替演出 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 84分サ イ ズ 16: 9 LB シネスコ音 声 1.オリジナル音声 2.日本語吹替字 幕 1.日本語字幕 2.日本語字幕(デカ) 3.日本語吹替用字幕そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、 複製不能、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 ----※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:「生きろ。」 絶体絶命を創意、工夫、決意で突破する ゾンビサバイバル!!ウラ面 :歩くゾンビではなく 【走る】・オブ デ・デッド!キャンピングカーに群がるゾンビの群れ。屋根にはナタを片手にした主人公の姿が見える。右上の横顔のアップに、ゾンビの姿が重ねられている。(これは余分だなぁ。遠目には肌が爛れて見え、まるで彼もゾンビみたいだ) 悪くない出来映えだ。ウラ面もキャンピングカーに群がるゾンビ。やっぱり、主人公はナタを片手に屋根の上。この辺りは、オモテ面とダブる。限られたスペースなんだから、もっと違う画像を使って欲しかったなぁ。もっとも、それだけの映画ではあるんだけど……。(苦笑)【 感 想 】「父親より娘のサバイバル」キャンプ場でゾンビの群れに襲われた父親が娘との再会を信じてサバイバルするお話し。比較的よく出来てはいたと思う。けれど、ワンアイデアの作品なので物語が広がらず狭い世界のまま収束して行く。だからイマイチ乗り切れず、ちょっと残念。キャンプ場の外の世界がどうなったのか、少しだけでも情報を盛り込んで欲しかった。(苦笑)――トムは、娘のミラを連れて山の中のキャンプ場に遣って来る。娘との関係を修復することが目的だった。思春期なのか、幼い子供の頃と違って些細な物の言い方に反抗心を剥き出しにする。正直なところ、少々もて余し気味だった。それでも、キャンプの初日は楽しく過ごした親子だったが、翌朝、事態は一変する。目を覚ましたトムは、ミラがベッドにいないのに気付く。散歩に出たのかも知れない。娘を探しにキャンピングカーを出たトムが目にしたのは、キャンプ場の客がゾンビに襲われる姿だった。狂ったように襲って来るゾンビをかわしてキャンピングカーに逃げ込んだトムだったが、ミラと離ればなれになってしまった。何としても、この窮地を脱してミラを探し出し、助けなければ。しかし、キャンピングカーはゾンビの群れに囲まれていた。……というお話し。本音のところ、父親のサバイバルなんかどうでも良いなぁ。むしろ、見たくない。(笑)見るなら、娘の方だな。武器も食料も水もなく、ローティーンのメガネ女子が、どうやってゾンビの襲撃を掻い潜り生き延びたか、そっちの方が興味深い。ガールスカウトらしいけど、サバイバル訓練を受けているワケではなさそうだし、ゾンビに食べられない秘策があるなら是非とも知りたい。彼女が、どんな風に危機から逃れたのか細かく描いて欲しかった。それこそ脚本家の腕の見せどころだろう。出来れば、セーラー服で♪(←ヘンタイだな、オマエ)トムはキャンピングカーに立て籠るので物資は豊富。食料も水も武器もある。なのに何故かグズグズしている。如何にもな理由が提示されるが、それって脚本家の腕が悪い証拠だろう。主人公を危機的状況に陥らせるのは自然に、危機を脱するのはあざといくらいに故意的であることが重要だ。つまり、観客に気づかれないように主人公を奈落の底に突き落とし、観客が分りやすいようにスピーディにピンチを脱するワケだ。本作品の脚本家には、観客を翻弄する術がなかったな。(溜息)でも、兼任した監督のデヴィッド・マタロンの演出は手堅く、悪い印象は受けない。カット数も多いし、ゾンビの人数も確保されている。むしろ丁寧に撮られた感じだ。ただ、それだけでは、観客を高揚に導けないのも事実。ラストも、少年少女向けの冒険小説みたいでライトな仕上がり。個人的には嫌いじゃないけど、うーん、ゾンビ映画としては、どうなんだろ?ちなみに、トム役を演じたのはTVシリーズ『スパルタカス』で主演をはったリアム・マッキンタイア。レニー・ハーリン監督の『ザ・ヘラクレス(14)』にも出演していた。肉体派の役者さんとしては、ヘタレ気味の父親を演じることに遣り甲斐を見い出したんだろうなぁ。気持ちは分かるけど、失敗かな。ミラ役を演じたのは、オンドレア・スミス。子役として、かなりキャリアを積んでいるけど、出番が少なくて残念。やっぱり、彼女を主人公にサバイバルを描くべきだった。(←「セーラー服で」とか言うなよ!)セーラー服で。(←コラっ!)外人のセーラー服姿って、そこはかとなくヒワイだよねぇ。金髪だと特に。(←そんな風に思っているのはオマエだけだ!)なので、ちょっぴりオススメ!【 ゾンビ映画のカテゴリー 】『ゾンビ映画のカテゴリー』
2024.06.26
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2405 ラザロ・エフェクト※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監 督 デヴィッド・ゲルブ『二郎は鮨の夢を見 る』製 作 ジェイソン・ブラム『パラノーマル・ア クティビティ』『インシディアス』【 キャスト 】マーク・デュプラス(山野井仁)『彼女はパートタイ ムトラベラー』オリヴィア・ワイルド(遠藤 綾)『トロン/レガシ ー』ドナルド・グローヴァー(吉田健司)『オデッセイ』エヴァン・ピーターズ(倉富 亮)『キック・アス』※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 KWX-1825製作年度 2015年製 作 国 アメリカ原 題 THE LAZARUS EFFECT発 売 元 日活株式会社販 売 元 株式会社クロックワークス提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 川又勝利医学監修 成僧 直吹替翻訳 金澤壮子吹替演出 ----日本公開 2016年劇場公開作品リリース 2016.11.02収 録 本編 83分+予告編サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ音 声 1.オリジナル<英語> ドルビーデジタル 5.1chサラウンド 2.吹替<日本語> ドルビーデジタル 2.0chステレオ字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、 複製不能、DOLBY DIGITAL、 2 NTSC 日本国内向、DVD、 レンタル専用映像特典 予告編※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:死ぬより怖いのは、 生き返ること。ウラ面 :全世界28カ国 初登場トップ10入り 『パラノーマル・アクティビティ』 『インシディアス』『パージ』の 製作者が放つ 禁断の「ラザロ復活」プロジェクト どうしてわたしをイキカエラセタノやっぱり、こちらもグレー・トーン。ホラー映画だから仕方ないにしても、陰鬱なジャケットは好きじゃないなぁ。(溜息) 『マギー』よりはアートっぽい仕上がり。「そこがいいんだ」と言う人もいるだろうけど、個人的には「なんだかなぁ」と思っている。ウラ面のデザインも取りとめがない。あまり良いジャケットではないと思う。【 感 想 】「死から蘇るのはナニか?」「死から蘇るとモンスターになる」ストーリーは、ホラー映画では定番中の定番。今までにも沢山あった。たいていは生前とは違って凶悪凶暴なナニかに変わる。決して、「善きサマリア人」にはならない。『死霊のしたたり(85)』なんか首だけになっても女性の○○○を舐めようとするヘンタイになっていた。(私なんか「首だけ」にならなくても、○○○を舐めるの好きだぞ)そんな『死霊のしたたり』とよく似た本作品、前半こそ面白かったけど、後半は一気に俗っぽくなる。見る気が失せてしまった。プロットに問題アリだな。――ゾーイ・マコンネル博士は婚約者のフランク・ウォルトン博士と共同で《ラザロ血清》を開発する。その血清は、昏睡状態の患者を治療することを目的としていた。しかし、実際には死から蘇らせるものだった。二人は倫理的な問題を棚上げにして研究に没頭して 3年、ついに死んだ犬を生き返らせることに成功する。研究チームは歓喜に沸いたが、突然、スポンサーが介入して来て、全てを取り上げられてしまう。彼らの研究は監視されていたのだ。何もかも奪われ、チームは意気消沈する。しかし、ゾーイとフランクは、いま一度実験を決意する。研究室に忍び込んで実験を再開するが、その最中に事故が起きてしまう。ゾーイが感電して死んでしまったのだ。フランクは、ゾーイを生き返らせるためにチームの反対を押しきり、ラザロ血清を投与する。しかし、それは思わぬ事態を引き起こすことになる。……というお話し。ゾーイ・マコンネル博士役は、オリヴィア・ワイルド。『トロン:レガシー(10)』や『カウボーイ&エイリアン(11)』が思い出される。ケバい顔立ちは好みではないが、ちょっとした表情が若い頃のアンジェリーナ・ジョリーに似ている。フランク・ウォルトン博士役には、マーク・デュプラス。もともとは監督・脚本・プロデューサー業の方らしい。でも、フィルモグラフィを見ても知らない作品ばかり。それに、本作品を見る限り役者さんとしてもイマイチかなぁ。記録用のカメラマンとして雇われたばかりのエヴァ役を演じたのは、サラ・ボルジャー。『スパイダーウィックの謎(08)』ではヒロインだった。監督は、デヴィッド・ゲルブ。『二郎は鮨の夢を見る(11)』が代表作か。食のドキュメンタリー畑の方らしい。それが、どうして唐突にもホラー映画を撮る気になったのか気になる。(笑)ちなみに、《すきやばし二郎》は名店だと思うけど、オススメは致しません!(むしろ、本作品の後の物語の方が面白そう。ゾーイがラザロ血清を使って片っ端から死人を蘇らせてヌタヌタグチョグチョエロエロの展開になりそうだもんね)【 ゾンビ映画のカテゴリー 】『ゾンビ映画のカテゴリー』
2024.06.25
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2404 マギー※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監 督 ヘンリー・ホブソン脚 本 ジョン・スコット3世【 キャスト 】アーノルド・シュワルツェネッガー(玄田哲章) ……ウェイドアビゲイル・プレスリン(竹内恵美子)……マギージョエリー・リチャードソン(有賀由樹子) ……キャロライン※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 PCBP-73513製作年度 2015年製 作 国 アメリカ原 題 MAGGIE発 売 株式会社ポニーキャニオン販 売 元 株式会社ポニーキャニオン提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 松崎広幸吹替翻訳 後藤利恵吹替演出 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 95分サ イ ズ 16: 9 LB シネマスコープ音 声 1.オリジナル(英語) ドルビーデジタル 5.1chサラウンド 2.日本語吹替 ドルビーデジタル 2.0chステレオ字 幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替用字幕そ の 他 片面2層、MPEG-2、COLOR、 複製不能、DOLBY DIGITAL、 2 NTSC 日本市場向、DVD、 レンタル専用映像特典 ----※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:ゾンビ化していくウイルスが 蔓延する近未来―― 最愛の娘が、ウイルスに感染した時、 父親の取るべき行動とは――。 アーノルド・シュワルツェネッガーが プロデュースした異色のゾンビ映画。ウラ面 :アーノルド・シュワルツェネッガー、 プロデュース。 「ザ・プラックリスト」に選出された、 異色のゾンビ映画。 娘として守るのか―。 ゾンビとして殺すのか―。グレー・トーンの陰鬱なジャケットだなぁ。(溜息) まぁ、そういう映画ではあるのだけど、もう少し何とかならなかったのか? それに、ゾンビ化したマギー(アビゲイル・プレスリン)をオモテ面に使うのは、間違いでしょ? ゾンビ化して行く前、健康な彼女の姿を使った方が、インパクトがあるんじゃないか? そういうストーリーだと知ってはいても、実際に映像で観た時の落差があった方が、いい。(或いは、ウラ面に使われている[本編画像]でもいいな。父親の膝を眠るマギーの姿なんて、親子の絆を感じさせて良いと思う。本作品のテーマを表現できる)【 感 想 】「難病モノの映画」『ターミネーター(84)』がヒットした時、「アーノルド・シュワルツェネッガーに喋らせなかったのが良かった」と言われた。ボディビルダー上りの演技経験の少ない彼に対する揶揄が含まれていたとしても、あながち的外れとも思えなかった。あれから40年、賢くアクション・スターとして地位を確立し、老境に達した今、真摯に演技と向き合った作品をリリースして来たことにビックリした。ぎこちないながら目や手の細かな動きで感情を表現しようとしている。敵を投げ飛ばし、壁をぶち抜いたり、バズーカ砲でテロリストを吹き飛ばして来た男が、父親の繊細な気持ちや小さな揺らぎに取り組んでいる。(そのマジメさには敬服するけど、ちょっとメンドーくさい)――近未来、人間をゾンビ化させる《腐歩病》の蔓延によって文明社会は崩壊しつつあった。腐歩病は罹患すると時間を掛けてゾンビになり、生前の意識を失なって家族友人でも襲って食べようとする。感染者に噛まれたショックから町に飛び出したマギーを探し出した父親のウェイド。まだ然程病状は進行していない。ウェイドは彼女を家に連れ帰る決心をするが、病状が悪化すれば隔離施設に送ることになる。それまで、あまり時間が残されていなかった。マギーはゾンビ化して行く自分の姿に怯えながらも必死でたえていた。断固として娘の隔離施設行きを拒むウェイドだったが、彼に出来ることは何もなかった。……というお話し。本作品は、ゾンビ映画と言うより難病モノの映画である。昔は、イタリア映画の十八番だった。不治の病におかされながら健気に愛情を求める子供の姿に観客は涙したものだ。ちょうど40年くらい前は毎年のように、そんな作品が封切りされていた。マギー役を演じたのは、アビゲイル・ブレスリン。小さい頃から映画に出ているので、すっかり「ベテラン」のイメージ。でも、本作品の撮影時はまだ19歳だった。ぽっちゃり体型になってしまったことを残念に思う方もいるようだが、個人的には好みである。(←誰もオマエの趣味なんか聞いてない!) 本作品では、その演技力でストーリーを引っ張っている。A.シュワルツェネッガーの演技も彼女に触発されたような印象を受ける。(もともと演技とはそうしたものだから、当然かも知れないが……)義理の母であるキャロライン役を演じたのは、ジョエリー・リチャードソン。『101(96)』ではヒロイン役だった。彼女は『トム・ジョーンズの華麗な冒険(63)』や『ボーダー(81)』等を撮ったトニー・リチャードソン監督の娘さんである。また、『キャメロット(67)』や『ジュリア(77)』、『アガサ/愛の失踪事件(78)』等の名女優ヴァネッサ・レッドグローブの娘さんでもある。本作品では、繊細な演技をみせてくれるが、カメラはもっと彼女の演技を拾うべきだったな。ザンネン。(溜息)監督さんは映像センスに自信があるのか終始、映像のトーンを抑えている。自然光に近い照明やカメラのアングルにも凝っている。でも、映像を優先し過ぎたせいか、あまり役者さんの演技を見せようとしない。折角、いい演技をしていても、変なこだわりが邪魔して観客に伝わりにくくなっている。(嘆息)なので、少しだけオススメってことにしておきます!(感情移入が出来ないので収録時間が長く感じる)【 ゾンビ映画のカテゴリー 】『ゾンビ映画のカテゴリー』
2024.06.24
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2361 アンデッド・ドライバー/怒りのゾンビロード※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監督・撮影 ウィッチ・カオサナヤンダ『バリスティ ック』『鉄拳 Kazuya’sRevenge』脚 本 スティーヴ・ポワリエ音 楽 アビシェク・J.バジャジ【 キャスト 】マーク・ダカスコス『ブラック・ダイヤモンド』ジュリー・コンドラ『クライング・フリーマン』ノエラーニ・ダカスコスケイン・コスギ『DOA/デッド・オア・アライブ』※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 CFTD-570製作年度 2019年製 作 国 タイ原 題 ----発 売 元 彩プロ販 売 元 シネマファイト提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 ----吹替翻訳 ----吹替演出 ----制作協力 ----日本公開 劇場公開作品リリース 2021.05.19収 録 本編 97分サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ音 声 1.オリジナル(英語) 5.1chドルビー・サラウンド 2.日本語吹替 2.0chドルビー・ステレオ字 幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替用字幕そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、複製不能、 DOLBY AUDIO、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 オリジナル予告編※ディスク 【 ジャケット 】オモテ面:その男、人間でいられるのはわずか。 娘よ、俺は奴ら(ゾンビ)をぶっ潰す!ウラ面 :ゾンビ化寸前の凄腕ヒットマン・ドライバ ーが、修羅の道を疾走する! 生存本能を刺激する、 ポスト・アポカリプス ロード・バトルアクション!ゾンビ映画と言うよりもアクション映画風のジャケット。ゾンビ映画を思わせる画像は1枚も使われていないような気がする。(ちょっとだけあるか……) そもそも、そういう売り方をする気はなかったんだろうなぁ。父の屍を乗り越えて一人前に成長して行くストーリーだから、ま、これで良いのかも知れない。ゾンビ映画ファンとしては、ちょっとサミシイ。【 感 想 】「ファミリー映画」マーク・ダカスコス一家が主演のタイ映画。ほとんどファミリー映画である。(笑)主人公の男をマーク・ダカスコスが演じ、その妻シャノン役をジュリー・コンドラが演じた。彼女はマークの妻である。そして、男の娘ブリー役を演じたのが、実の娘のノエラーニ・ダカスコス。なんか微笑ましい。ゾンビ映画なんですけどね。(笑)――ゾンビが蔓延し、文明社会が崩壊した近未来。アジアの一画に生き延びた人間が共同生活をするコミュニティがあった。人々は、知恵と火器でゾンビの襲撃を退け、平和に暮らしていた。しかし、この調和を保とうとする指導者は厳しいルールを強いらせていたことから、一部の者たちは不満を募らせる。そして或る夜、それが爆発する。反乱だ。コミュニティは、反乱者たちと、音に引き寄せられたゾンビに襲われる。死体が積み上がる中、男は妻と娘を連れて脱出を試みる。しかし、妻はゾンビに殺され、自分も噛まれてしまう。男は、娘を助けるために、北にあると噂される《安息の地》を目指して車でコミュニティを後にした。ゾンビになるまで12時間前後。男に残された時間は少なかった。娘に銃の使い方や車の運転を教えつつ、男は北へと車を走らせる。……というお話し。最近、ちょっとヒネったゾンビ映画が増えたような気がする。ストレートに「世界の終末と襲い来るゾンビの恐怖」を描いた作品が少なくなった。それだけでは企画が通らなくなったのだろうけど、何だかゾンビが脇役に押しやられたようで寂しい。経験豊富なゾンビ役者さんと徹底して凝った特殊メイク、崩壊した文明社会を映像で再現するために多額の予算を投じ、コミュニティの崩壊と生存者たちのサバイバルを私は観たい。(さまざまなテーマを内包していても良いけど、あくまでも主役はゾンビでなければならない)メガホンを取ったのはハリウッドで『バリスティック(02)』を撮ったタイ人監督のウィッチ・カオサヤナンダ。フィルモグラフィを見ると、全体的にユルユルの作品が多い。アクション・シーンにキレがないのは、致命的かなぁ。本作品も、映像と編集が合っていないので、語り口も凸凹している。決してスキルが高い監督さんではないのに、堅実にフィルモグラフィを重ねているところから察すると、何か特別な理由があるのだろう。もし、私がプロデューサーだったら、絶対に雇わないなぁ。ちなみに、同監督の作品で、同じ登場人物を同じ役者さんが演じたゾンビ映画『TWO OF US』(日本未公開)がある。同じ物語世界なのかは不明。製作年度も同じなので、二本撮りだったのではないかと疑っている。どちらかと言うと本作品より、そっちが観たいなぁ。(笑)いつかリリースされることを期待して、本作品はちょっとだけオススメ致します!【 [ゾンビ映画]カテゴリー 】[ゾンビ映画]カテゴリー
2024.05.12
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2360 ZOMBEE ゾンビー/最凶ゾンビ蜂襲来※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監 督 ミルコ・デイヴィス トーマス・マートウィック脚 本 ミルコ・デイヴィス製作総指揮 カット・デイヴィス音 楽 アルバロ・モレロ【 キャスト 】ステイシー・ペダーソン(藤田曜子)ルセリス・アウミーン・ペリー(寸石和弘)シェール・ル・ページ(松川央樹)マリア・デコステ(水嶋マミ)ティア・サッコリティ(みすずりえ)チャーリー・アリガーン(上住谷崇)※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 BWD-02960R製作年度 2016年製 作 国 アメリカ原 題 Tsunambee発 売 元 ブロードウェイ販 売 元 ブロードウェイ提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 横関千恵吹替翻訳 ----吹替演出 ----制作協力 ----日本公開 劇場公開作品リリース ----収 録 本編 82分サ イ ズ 16: 9 LB音 声 1.英 語(ドルビーデジタルステレオ) 2.日本語(ドルビーデジタルステレオ)字 幕 1.日本語字幕そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 ----※ディスク 【 ジャケット 】オモテ面:人類へ最凶ゾンビ蜂の宣戦布告!ウラ面 :刺されたらゾンビ化! 大ヒット「ゾンビーバー」に続く 動物パニックゾンビ・ホラー最新作! WAC ウエルカム・アメイジング・ シネマ 2017 上映作品ハチが人間を襲う作品は、まず大量のハチがジャケットに描かれる。うるさい羽音が聞こえて来そうなのが、一番。やはり、登場する動物によってジャケットの雰囲気は、或る程度、決まって来る。そういう意味では、このジャケットはなかなかの出来映え。悪くないと思う。【 感 想 】「新興宗教のお金集め」新興宗教のエセ教祖が信者からお金を巻き上げて撮ったような映画。「ほら、こんな終末がすぐそこまで来ています。だから財産を教会に寄付しなさい。そうすれば救われるのです」と信者を騙して身ぐるみ剥ぐための道具だな。(日本にも、そんな例がなかったっけ?)――世界各地で暴動が起きていた頃、アフリカはナイジェリアのサンビサの森で学者たちが巨大な蜂の巣が見つけていた。駆除するには女王蜂を殺すしかないが、古代人の言い伝えによれば女王蜂は人の姿をしており、神の怒りの現れだと言う。……というプレオープニング。わざわざアフリカから物語が始めたのは、女王蜂がアフリカ系アメリカ人であることの伏線らしい。然も、ご丁寧にも映画では定番となった黙示録からの引用が表示される。「煙の中からいなごの群れが現れた。いなごは額に神の刻印のない者に害を加えるよう言い渡された。その尾には、人間を5ヶ月間、苦しめる力がある。その間、人々は死を願うが、彼らに死は与えられない。――ヨハネの黙示録第9章」尾のあるいなごが巨大な蜂で、死を与えられない人々をゾンビってことにしたいらしい。実に分かりやすい。親切だ。(笑)――アメリカはカリフォルニア州ロサンゼルス。度重なる大地震と火災によって政府は機能を失なっていた。ダウンタウンでは放火と略奪が横行し、それは終末の様相だった。街から脱出したJBとカブス、チカの 3人だったが、途中でトラブルに巻き込まれる。……というお話し。JBたち 3人が黄色いシャツを着ているのも、オチに向けた隠喩だろう。幼稚だけど、衣装に工夫を凝らすのは良いことだ。でも、24時間TVを思わせて、ちょっと興醒め。(ま、あれも新興宗教っぽいかなぁ。集金作業だもんね)――難を逃れたフィアーゴー保安官とJB、チカは、一軒の農家に辿り着く。そこには父親と幼い娘が住んでいた。彼らは敵対したり、時には協力したりして危機を乗り切るが、巨大な蜂が壁を食い破って侵入して来るのは時間の問題だ。納屋にある車で脱出しようと計画を立てるが、納屋は巨大蜂の巣だった。……という展開。逃げ込んだ先の家に立て籠り、やがて脱出を図る展開は『ナイト・オブ・ザ・リビング(68)』を思わせる。ま、定番ですな。低予算のせいか、致命的にカットが足りず、映像のクオリティも低い。スタッフ集めより、お金集めを優先したんだな。(うまい!) なので、私は宗教に関心がありませんので、オススメ出来かねます、はい。どちらかと言うと、近くの教会から勧誘に来るカワイイ女の子の方に関心がある。(←バチ当たりだな、オマエは)【 [ゾンビ映画]カテゴリー 】[ゾンビ映画]カテゴリー
2024.05.11
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2359 ゾンビ・オア・ダイ※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監 督 レック・リバン【 キャスト 】エイゼル・ユスボバフムバリス・サマドフパービス・イズメイラブ※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 HPBRR-1138製作年度 2019年製 作 国 アゼルバイジャン原 題 ----発 売 元 『ゾンビ・オア・ダイ』フィルムパート ナーズ販 売 元 株式会社ハピネット・メディアマーケテ ィング提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 ----吹替翻訳 ----吹替演出 ----制作協力 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 86分サ イ ズ 16: 9 LB シネマスコープ音 声 1.オリジナル音声 ドルビーデジタル 5.1chサラウンド 2.日本語吹替音声 ドルビーデジタル 2.0chステレオ字 幕 1.日本語字幕 2.日本語デカ字幕そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、複製禁止、 DOLBY AUDIO、2 NTSC 日本国内向、 DVD、無許諾レンタル不可映像特典 ----※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:とどまるも地獄、 這い上がるも地獄! アゼルバイジャン発、 究極のサバイバル・ゾンビ・ホラー!ウラ面 :逃亡の果て待ち受けるのは、 死かゾンビか銃口か!? 異色のゾンビ・ホラー!!絵ヅラの汚いジャケットだなぁ。もう少しキレイに仕上げられなかったものだろうか。(溜息)動きが少ない上、ストーリーも展開しないシチュエーション・スリラーだから仕方ない面があるにしても、折角、異国情緒たっぷりのアゼルバイジャンの映画なんだから、ウソでもそういう雰囲気の画像を使って欲しかった。(←おいっ!)【 感 想 】「15分」ビックリするくらい退屈な作品だった。地雷を踏んだ二人の男が睨み合っている映画があったけど、同じくらい地味なシチュエーション。私がプロデューサーだったら、こんな脚本の映像化にOKを出したりしない。絶対、誰も観ないし誰も借りないし誰も買わないからだ。(溜息)――荒野を走る 2台のトラック。荷台には大勢の人間が載っている。囚人なのか患者なのか、みんな同じ青い服を着せられている。そして、トラックの前後を武装した男たちを乗せた車が走っていた。やがて、トラックは荒野のド真ん中で停車すると、武装した男たちによって殺戮が始まった。アルビンとエイシャンの夫婦は何とか逃げ延びたものの深い穴に落ちてしまう。そこは水の侵食によって出来たものらしい。岩壁は固く、よじ登ることも出来ない。然も殺された人たちがゾンビとなって徘徊している。穴の中にいてもいずれは餓死するだけ。二人は究極の選択を余儀なくされる。……というお話し。本作品は、アゼルバイジャンの作品とのこと。初めて観た。アゼルバイジャンは、旧ソビエト連邦の構成国の一つで、独立から30年強しか経っていない。成る程、観たことがないワケだ。でも、ヨーロッパとアジアを結ぶエキゾチックな国のイメージは、本作品には、ない。何しろ映像のほとんどが側溝のような穴の中なのだから、正直なところ、セルビアとかクロアチアとか他の国だと紹介されても何の違和感もない。いくらゾンビ映画(?)とは言っても、もう少しアゼルバイジャンらしいところを見せて欲しかった。だいたい、このプロットなら短編で十分でしょ。いいとこ20分くらい。腕のいい監督さんなら10~15分程度でまとめるんじゃないかなぁ。だから、本作品はやたら時間稼ぎのシーンが織り込まれる。そんなんなら、長編映画にしなきゃいいのに。監督さんは長編映画デビューしたいと言う欲望に負けたんじゃないかなぁ。バカなことをしたもんだ。(もっとも、私なら15分で終わらせない。 1時間や 2時間くらい、あんなことやこんなことをして楽しませることが出来るぞ❤)なのでオススメ致しません! スルーしましょ。(次に観るアゼルバイジャンの作品が面白いことを祈ってます)【 [ゾンビ映画]カテゴリー 】[ゾンビ映画]カテゴリー
2024.05.10
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2358 ゾンビボーダーランド/めざせ!アンデッドのいない国境地帯へ※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監督・脚本 プレドラグ・リチナ【 キャスト 】クレシミル・ミキッチフリスティーナ・ポポヴィッチティハナ・ラゾヴィッチダド・チョーシッチ※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 PFLU-0189製作年度 2019年製 作 国 クロアチア/セルビア原 題 BALKAN_BITE発 売 プルーク販 売 元 プルーク提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 ----吹替翻訳 ----吹替演出 ----制作協力 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 88分サ イ ズ 16: 9 LB シネスコ音 声 1.オリジナル音声 2.日本語吹替音声字 幕 1.日本語字幕 2.日本語字幕(デカ) 3.日本語吹替用字幕そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、複製不能、 DOLBY AUDIO、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 ----※ディスク 【 ジャケット 】オモテ面:街はゾンビだらけ! 生存者はおバカな4人! ゾンビ20分ルール 奴らに噛まれたら20分待て。 時間が来てもゾンビにならなけ ればセーフ! ゾンビハーフルール ゾンビになってもあきらめるな! ときどき人間に戻る時がある。 ゾンビカクテルルール ゾンビの血清は お酒にセルビア人の血を混ぜて作れ!ウラ面 :ゾンビ映画なのに ホラーコメディなのに 権威ある映画祭で5部門受賞! クロアチアのアカデミー賞 Pula Film Festival 2019 最優秀女優賞受賞/最優秀美術賞受賞 /最優秀衣装デザイン賞受賞/最優秀 メイクアップ賞受賞/最優秀デビュー 賞受賞レンタル版のホラーコメディらしいジャケットだ。然も、馴染みのないクロアチアの作品なだけあって、登場人物の紹介からストーリーの補完まで、視聴者が迷子にならないように実に親切丁寧に仕上げている。昨日までの『ペット・セメタリー』シリーズとは雲泥の差だ。本作品そのものはシニカルな作品だが、やはりコメディ映画である以上、最低限これくらい遊んで貰わないとね。(苦笑)【 感 想 】「国家と民族とゾンビ」ゾンビ映画の体裁だけど、民族のアイデンティティや対立の歴史について描いた作品だった。正直なところ、単一民族である日本人には解りにくい。最も近い隣国でも海の向こうだしね。(このくらいの距離感で丁度いい。国境を接するなんて嫌だ)ユーゴスラビアは、嘗てバルカン半島に存在した社会主義連邦共和国である。共和国を構成していた各国は独立し、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、北マケドニアになった。(セルビアの自治州のコソボも2008年に独立を宣言したが、承認していない国も多い)本作品の舞台であるクロアチア共和国は、人口の約90%がクロアチア人で、セルビア人はわずか 5%程度。国外への流出が続いている。その一方で、ボスニアからクロアチア系の難民が流入しているらしい。ちなみに、首都のザグレブは、『007/ロシアより愛をこめて(63)』で殺し屋のグラントがオリエント急行に乗り込む地として映画ファンには耳馴染みがある。――或る日、クロアチアの首都ザグレブで、ホームレスや低所得者層を中心に未知のウイルスが流行する。感染した者はゾンビと化し、次々と人間を襲い始めた。感染は、瞬く間に全土に拡がった。高級マンションで優雅に暮らしていたセレブのモティカもまたゾンビに襲われ、着のみ着のまま街から脱出せざるを得なくなる。目指すは感染が拡がっていない国境地帯だ。途中、謎の女のヴェスナ、酒とドラッグ漬けの国民的な大女優のフランカ、スキンヘッドの若者のマクスが一緒になる。モティカもマクスもゾンビに噛まれていたが、何故かゾンビ化しなかった。やがて、そのことが事態を大きく変えることになる。その頃、事態を重くみた政府は人間だけを消してしまう《人間爆弾》でクロアチアを浄化しようと計画を練っていた。……というお話し。世界情勢のことは解らないが、クロアチアにおけるセルビア人の立ち位置のようなものが見え隠れしていて面白い。いわゆる皮肉ってヤツね。自家製のブランデーとセルビア人の血をまぜるとゾンビ化を抑えられるとかアブナイ話しが次から次へと出て来る。クライマックスでは、ゾンビ化を抑えられた人たちが《大スロヴェニア人》を名乗って蜂起するのだからビックリである。然も《人間爆弾》はクロアチアの国だけ人間を消滅させる。これには笑ってしまった。国家とか民族とかブラックジョークで茶化そうとする姿勢には一種異様な緊張感もあって面白かった。毒のあるコメディは、好きだ。(笑)なお、本筋とは全く関係ないのだが、フランカ役を演じた女優さんが下腹の肉づきがよくて、熟女好きにはたまらない体形をしていた。何しろ、その体形でビキニアーマーだのナース姿を披露するのだから、それだけで大満足である。(←ヘンタイだな、オマエ)だから、オススメ!(←おいおい、何をススメてるんだ?)【 なんとなく関連しそうな作品 】『1923 世界遺産 夢の旅 100選 スペシャルバージョン/ヨーロッパ篇①』『0858 007 ロシアより愛をこめて [プルーレイ]』
2024.05.09
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2357 ペット・セメタリー(2019)※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】原 作 スティーヴン・キング監 督 ケヴィン・コルシュ& デニス・ウィドマイヤー製 作 スティーヴン・シュナイダー編 集 セーラ・ブロシャー【 キャスト 】ルイス………ジェイソン・クラーク(小山力也)レイチェル…エイミー・サイメッツ(魏 涼子)エリー………ジェテ・ローレンス(下地紫野)ジャド………ジョン・リスゴー(福田信昭)※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 PJBR-1646製作年度 2019年製 作 国 アメリカ原 題 PET SEMATARY発 売 元 NBCユニバーサル・エンターテイメント販 売 ----提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 田口絵里吹替翻訳 高部義之吹替演出 ----制作協力 ----日本公開 ----リリース 2020.05.22収 録 本編 約 101分サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ音 声 1.英 語(5.1chサラウンド) 2.日本語(5.1chサラウンド)字 幕 1.英語字幕 2.日本語字幕そ の 他 MPEG-2、COLOR、複製不能、R-15、 DOLBY AUDIO、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 オリジナル劇場用予告編※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:娘は 生き返っては いけなかったウラ面 :スティーヴン・キング最大の 問題小説が30年ぶりに甦る! 最愛の娘を失った父親が辿る 悲哀ホラー!「イマドキのジャケットだなぁ」と思う。精細でキレイ。印刷のクオリティも高く、読みやすく仕上がっている。でも、これでは『ペット・セマタリー』の禍々しさが表現できているとは言い難い。百歩譲って、本作品のグロテスクな部分が伝わって来ない。まぁ、本作品自体、当たり障りのないホラー映画だったから、或る意味、このジャケットのさっぱりしたテイストは正しいのかも知れない。【 感 想 】「ただの心霊映画」スティーブン・キングのホラー小説『ペット・セマタリー』の2度目の映画化。美しくも哀しく恐ろしかったメアリー・ランバート監督作品に較べると途轍もなくつまらない作品だった。映像にメリハリがない上に、禁忌に触れる怯えが描かれていない。単なる欲望だけに見えてしまうのは、監督や脚本家さんの生き方が即物的すぎるのではないか。そう思ってしまった。この物語が本当に怖いのは、死者を蘇らせようと、それまで培われて来た倫理観を破棄し、ひとが生来持っている死そのものへの畏れをなぐり捨ててしまうことにある。太古の昔から死は畏れられ、忌み嫌われると同時に敬われて来た。それを描かずして、この物語のクライマックスは意味がない。これでは、単なる心霊映画である。(「怨霊が人を殺し、そいつがまた誰かを殺す」というパターンね)――都会でER医師として働くことに疲れたルイス・クリードは、妻と子供たちを連れてメーン州の田舎町、ルドローに引っ越しして来る。その家は、森を含む広大な敷地を有していたが何か訳ありの様子だ。一画にペット用の墓地(ペットセメタリー)があり、その奥には行く手を遮るように木がうず高く積まれている。或る日、学校医として働くルイスの許に、事故で瀕死の重傷を負った学生が運ばれて来る。何とか学生を助けようと必死に救命措置を施すルイスだったが、学生は目の前で死んでしまう。その日を境に、彼は死んだ学生が目の前に現れるようになる。何かを警告しているようだが、彼には何のことか分からなかった。ハロウィンの夜、飼い猫のチャーチが車に轢かれて死んでいるのが見つかる。娘のエリーが可愛がっていた猫だ。隣人のジャドは、エリーが悲しむ姿を見たくないと、チャーチを森の奥深くの「禁断の場所」に埋めるようにルイスに指示する。彼にはそうする理由が分からなかったが翌朝、理解することになる。チャーチが生き返って家に戻って来たのだ。……というお話し。キャスティングもイマイチだなぁ。華がなかった。それに、お芝居が浮わついて見えたのは、私だけだろうか。(溜息)ルイス・クリード役を演じたのは、ジェイソン・クラーク。個人的に、あまり良い印象を持っていない。『ターミネーター/新起動ジェニシス(15)』でジョン・コナー役を演じていたけどガッカリだったなぁ。お隣さんのジャド・クランドール役を演じたのは、ジョン・リスゴー。80~90年代には出演作品がよく公開されていた。『ハリーとヘンダーソン一家(87)』や『クリフハンガー(93)』とかね。顔面の圧が強くて印象に残っている。久しぶりにスクリーンでみて、当時のような圧迫感はなくなったけど、老いてからの方が雰囲気が良くなったような気がする。まとめると、蘇った死者の哀しみも描かれない本作品は、観るに値しないと思う。製作サイドが大きな勘違いをしたようだ。家族みんながアンデッドになって幼い息子を迎えに来るラストシーンは、美しくない。グロテスクと言うより滑稽だ。出来の悪い心霊映画みたいな上に、近視眼的な映像もいただけない。観る必要はありません!(キッパリ)【 スティーブン・キング関連作品 】『0014 トラックス』『1299 スタンド・バイ・ミー』『2064 血の儀式』『2355 ペット・セメタリー』『2356 ペット・セメタリー2』
2024.05.08
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2356 ペット・セメタリー2※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ(参考) 】監 督 メアリー・ランバート脚 本 リチャード・オートン音 楽 マーク・ガバナー撮 影 ラッセル・カーペンター編 集 トム・フィナン【 キャスト(参考) 】ジェフ・マシューズ………エドワード・ファーロングチェイス・マシューズ……アンソニー・エドワーズガス・ギルバート…………クランシー・ブラウンクライド・パーカー………ジャレッド・ラシュトンドリュー・ギルバート……ジェイソン・マグワイアレネー・マシューズ………ダーラン・フリューゲルアマンダ・ギルバート……リサ・ウォルツマジョリー・ハーグローブ…サラ・トリガー※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 PDSV-146製作年度 1992年製 作 国 アメリカ原 題 PET SEMATARY 2発 売 元 パラマウント ホーム エンタテイン メントジャパン株式会社販 売 ----提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 大条放昭吹替翻訳 ----吹替演出 ----制作協力 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 100分サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ音 声 1.オリジナル(英語)/5.1chサラウンド字 幕 1.英語字幕 2.日本語字幕そ の 他 片面1層、COLOR、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 オリジナル劇場用予告編※ディスク 【 ジャケット 】オモテ面:----ウラ面 :----品のないジャケットだ。エトワード・ファーロングがスコップを持って、こちらを睨んでいる。背後には蘇ったヒトの誰かの顔。ブレているのでハッキリしない。(溜息)折角、キレイな顔の少年が主人公なんだからさ、クライマックスのスーツでキメた画像を使って耽美的なデザインにすれば、本編に対する評価も格段に良くなったと思う。イメージの貧困さが、本作品をダメしたと思うな。【 感 想 】「自家製ゾンビの作り方」公開前にスティーブン・キングの名前がクレジットから外されたのは有名な話し。きっと気に入らなかったんだろうなぁ。確かに、最初に観た時は「ヒデぇなぁ」と思った。あれから20年以上経過し、今回久しぶりに再視聴してみて改めて「ヒデぇ」と思った。(笑) とは言え、私も大人になったので、頭ごなしに否定するほどではない。メアリー・ランバート監督は、前作とは異なるアプローチで「愛する者を蘇らせる」物語を描こうとしたのだと思う。でも、脚本はスティーブン・キングじゃないし、前作の登場人物や役者は続投しないし、押しつけられたのはエドワード・ファーロングだし、監督さんは頭をかかえたのではなかろうか。(でも、E.ファーロングだけはキレイに撮っている。ちょっと粘着質だけど) だいたいプロデューサが一人だけ、然もTV畑の方ときた。脚本家も子供向けのアニメ作品に携わっていた方だし、もともと劇場公開作品ではなくてオリジナル・ビデオ作品の企画だったんじゃないか? 経験の浅いスタッフばかりだし、そんな気がする。(ただ、撮影がラッセル・カーペンターなのが唯一の救いか)――女優の母親を事故で亡くしたジェフは、父親のチェイスと一緒にメイン州のラドローに引っ越して来る。その町は、母親の生まれ故郷だった。しかし、新しい生活は楽ではなかった。有名人の息子とあって、ジェフは転校早々に不良グループに目をつけられる。そんな中、ジェフは同級生のドリューと親しくなる。ドリューは保安官のガスの義理の息子だったが、ガスから虐待を受けていた。或る日、ドリューの愛犬ゾーイがガスに撃ち殺されてしまう。ドリューはジェフと一緒にゾーイをミクマク族の墓地に埋葬する。その墓地は「死者を生き返らせる」と噂されている場所だった。そして、その夜、ドリューのもとにゾーイが帰って来る。……というお話し。その地に埋めると死んだ人間は生き返る。つまり、ゾンビだ。この自家製ゾンビは、生前の記憶があり、話したり笑ったり、脳ミソや「人間」以外の食事もする。車も運転すれば道具を使って斬新な殺しもする。何ならHもする。ジョージ・A.ロメロ監督が追い求めた「理想のゾンビ」の姿って、これかなぁ。(←そんなワケあるか!)本作品では、保安官のガスを生き返らせたのを皮切りに次々とゾンビが作り出される。(「噛まれてもゾンビにならない」ので正確にはゾンビではないのかも知れない) 然も、特定の人物の命令をきくらしい。従順なのか凶暴なのか、イマイチよく分からない。この辺りの不気味さが悪夢なのかも知れない。悪夢と言えば、「これがOKカット?」とツッコミたくなることが多々あることも付記しておかなければ。まさしく悪夢。撮り直し出来なかったんだろうなぁ。(溜息)デビュー間もないエドワード・ファーロングがキレイな顔をしているので、そこだけが見どころかなぁ。なので、ファンの方にだけオススメ!【 スティーブン・キング関連作品 】『0014 トラックス』『1299 スタンド・バイ・ミー』『2064 血の儀式』【 メアリー・ランバート監督関連作品 】『0062 メガ・パイソン VS ギガント・ゲイター』『1798 マドンナ/ベスト・ヒット・コレクション』『2355 ペット・セメタリー』【 エトワード・ファーロング出演作品 】『0294 BIOHAZARD デス・プラント』『0572 ナイト・オブ・ゴッド』『0639 ターミネーター2 [特別編]』『2010 アウェイクン/監禁島』
2024.05.07
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2355 ペット・セメタリー※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ(参考) 】監 督 メアリー・ランバート原作・脚本 スティーブン・キング製 作 リチャード・P.ルビンスタイン音 楽 エリオット・ゴールデンサール撮 影 ピーター・スタイン編 集 ダニエル・P.ハンリー マイク・ヒル【 キャスト(参考) 】ルイス・クリード………デイル・ミッドキフジャド・クランドル……フレッド・グウィンレイチェル・クリード…デニーズ・クロスビーエリー・クリード………ブレーズ・バーダールゲイジ・クリード………ミコ・ヒューズパスコー…………………ブラッド・グリーンクィスト※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 PDSV-145製作年度 1989年製 作 国 アメリカ原 題 PET SEMATARY発 売 元 パラマウント ホームエンタテイン メントジャパン株式会社販 売 ----提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 金田文夫吹替翻訳 九 鮎子吹替演出 小山 悟制作協力 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 103分サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ音 声 1.オリジナル(英語)/ 5.1chサラウンド 2.日本語吹替/ドルビーサラウンド字 幕 1.英語字幕 2.日本語字幕 3.吹替用日本語字幕そ の 他 片面1層、COLOR、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 ----※ディスク 【 ジャケット 】オモテ面:----ウラ面 :----ほとんど北米版DVDを流用したジャケット。タイトルと[ストーリー]、[スペック]だけを日本語表記に変えただけのように見える。ヤル気があるのかないのか分からないが、まぁ、作品の持つ禍々しくも不穏な雰囲気だけは伝わって来る。もしかしたら、これで正解なのかも知れない。ヘタに日本独自のデザインを目指して雰囲気が伝わらないのでは本末転倒だしね。(苦笑)【 感 想 】「メアリー・ランバート監督の代表作」スティーブン・キングのホラー小説『ペット・セマタリー』の映画化。メアリー・ランバート監督の代表作である。さすがにいま観ると古さを感じるけど、リメイク作品に較べてはるかに面白い。禁忌に触れる怯えがキチンと描かれている。ドツボにハマる男の弱さとでも言うか。ホント、男って弱いよなぁ。――都会でER医師として働くことに疲れたルイス・クリードは、妻と子供たちを連れてメーン州の田舎町、ルドローに引っ越しして来る。その家は、森を含む広大な敷地を有しており、一画にはペット用の墓地があった。そして、その奥には行く手を遮るように木がうず高く積まれている。或る日、大学の校医として働くルイスの許に事故で重傷を負った学生が運ばれて来る。何とか助けようと救命措置を施すルイスだったが、学生は目の前で死んでしまう。その日を境に、死んだ学生が彼の前に現れるようになる。何かを警告しているようだ。或る夜、飼い猫のチャーチが車に轢かれて死んでいるのが見つかる。娘のエリーが可愛がっていた猫だ。隣人のジャドは、エリーが悲しむ姿を見たくないとチャーチを森の奥深くの「禁断の場所」に埋めるようにルイスに指示する。彼にはそうする理由が分からなかった。しかし、翌朝、チャーチが生き返って家に戻って来た。……というお話し。スティーブン・キングが脚本を書いただけあって見事な仕上がり。勿論、演出が冴えていることもあるが、稀代のストーリーテラーの手腕が遺憾なく発揮されている。無駄がないし、エッジがきいている。(娘のエリーの使い方が秀逸!)正直なところ、本作品を観るまではスティーブン・キング原作の映像化作品は「つまらない」という印象だった。80年代はまずまずの作品が並び、90年代のTVMやビデオスルー作品はヒドかった。確かに過去には『キャリー(76)』や『シャイニング(80)』といったヒット作もあったが、どちらも別格。いくらベストセラーが原作でもホラー映画の地位は低いから満足な予算がつかない。それが一番の要因だろう。けれど、『ミザリー(90)』のヒットや非ホラー作品『ショーシャンクの空に(94)』や『グリーンマイル(99)』の成功以来、いい監督さんがメガホンをとることが多くなった。本作品は、スティーブン・キング原作作品に対する評価が変わる契機になった奇跡の1本だと個人的に思っている。余談だが、キャストの中でちょっと気になるのが、妻のレイチェル役を演じたデニーズ・クロスビー。ビング・クロスビーのお孫さん。常にマニッシュな出で立ちで、ついついあらぬ妄想をしてしまった。(「レズ?」ってことね。「絶対に男役の方だよなぁ」って思う)話しが逸れたが、メアリー・ランバート監督の代表作であることは間違いない。オススメ!(キッパリ)【 スティーブン・キング関連作品 】『0014 トラックス』『1299 スタンド・バイ・ミー』『2064 血の儀式』【 メアリー・ランバート監督関連作品 】『0062 メガ・パイソン VS ギガント・ゲイター』『1798 マドンナ/ベスト・ヒット・コレクション』
2024.05.06
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2284 デッド・ウェディング/鮮血の花嫁※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】・監督・製作 ハイメ・ヴェレス・ソト・製作・脚本 タミー・ベネット・製 作 サリー・ペンバートン スティーヴン・シア メリッサ・グルーヴァー ランディー・モルナー・撮 影 アンディ・S.モンテーホ【 キャスト 】・クリスティーナ・バック「24 -TWENTY FOUR- レガシー」・ダニエル・バルドック「バンパイア・ダイアリーズ」・ランディー・モルナー『ラスト・シフト/最期の夜勤』・メリッサ・グルーヴァー・ジュリー・モス・J.ラローズ『ダーク・プレイス』※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】・型 番 TWAD-1413・製作年度 2016年・製 作 国 アメリカ・原 題 DEAD WEDDING・発 売 トランスワールドアソシエイツ・販 売 トランスワールドアソシエイツ・提 供 ----・価 格 4,700円+税・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・制作協力 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 approx.93分・サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ・音 声 1.オリジナル (英語) 2.0ch・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、複製不可、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本国内向、 DVD VIDEO、セルorレンタル・映像特典 オリジナル予告編※ディスク【 ジャケット 】・オモテ面:病めるときも、 健やかなるときも、 死がふたりを分かつまで、 この誓いを守り、 闘い抜く――!・ウラ面 :一夜にして結婚式は ゾンビが蠢く悪夢へと変貌! 可憐なウェディングドレスを 鮮血に染める サバイバル・パニック・ホラー!!7月、夏である。「夏」と言えば、ゾンビである。理由は、ない。(笑) とは言え、ゾンビ映画は、夏が似合うと思う。さて、本作品のジャケットは、リボルバーを片手に仁王立ちの新婦さんのイラストがオモテ面。彼女の足元には、ゾンビが群がっている。悪くないレイアウトだけど、イラストのクオリティは低いかな。(ちょっとユーモラスな感じがする)ウラ面は、なんだか横一線に並べたデザインからミルフィーユを連想してしまった。(苦笑) [キャッチコピー]、[イントロダクション]、[本編画像]、[ストーリー]、[クレジット(スタッフ&キャスト)]、[スペック(仕様)]が、順繰りに積み重なっている。本編の雰囲気も伝わって来るし、まずまず。なかなか良いジャケットではなかろうか。(苦笑)【 感 想 】「ロカビリー・ゾンビ・ウィークエンド」汚いタトゥーだらけのオネエチャンたちがゾンビに喰われようとも私は一向に構わない。むしろ、「みんな喰われちまえ!」と思っている。(笑)だいたい、出て来るキャストが揃いも揃って皆、体のあちこちにタトゥーを入れているのは、どういうワケだ? 日本じゃ銭湯にすら入れないぞ。――ベッキーとグラントの結婚式が開かれる。友人たちに祝福されている時に、銃声が響き渡る。そして、どこからともなくゾンビが現れ、結婚式に集まった人たちを襲い始めた。……というお話し。おそらく、『ROCKABILLY ZOMBIE WEEKEND(2013)』を再編集し、タイトルを変えてあらためてリリースしたのが、本作品だろう。本編は観ていないが、予告編とIMDBの掲載内容から察するに間違いはなさそうだ。(追加撮影くらいしたかも知れない)特に目新しいところはない。普通のゾンビ映画で、ごく普通の展開。残念なことに、せっかく“ロカビリー”というコンセプトを決めて、衣装や髪型、車まで揃えたにも関わらず、それが活かされていない。(もっとも、だからタイトルを変えたのかも知れない)でも、カメラと特殊メイクは頑張っていたと思う。(気のせいかも知れないが……) ただ、監督さんの演出が恐ろしくヘタクソだった。(苦笑)ヘタクソな監督の名前は、ハイメ・ヴェレス・ソト。もともとはカメラマンで、プロレス等のスポーツ中継の撮影をしていた方らしい。だからなのか、時々アングルや背景処理が「プロっぽいなぁ」と感心するショットがあった。でも、決定的にドラマ部分の演出が下手で、シロートのような役者さんのお芝居と相俟って、驚くほど退屈に仕上がっている。ベッキー役を演じたのは、クリスティーナ・ベック。『ダブルヘッド・ジョーズ』に女子大生役で出演していた方らしい。カーメン・エレクトラの印象が強くて、全く覚えていない。本作品にしても、タトゥーばかり気になって、C.ベックをはじめ出演者のことやキャラクタのことは、全く頭に入って来なかった。でも、まぁ、それでも問題ないでしょ。(苦笑)あらぬところまでタトゥーまみれの役者さんモドキが好きな方にだけオススメ!(綺麗なタトゥーって見たことないな)【 クリスティーナ・ベック出演作品 】『0001 ダブルヘッド・ジョーズ』【 『デッド・~』という作品 】『1093 デッド・フライト』『1520 デッドウォーカー・インフェルノ』『1556 デッド・セブン/DEAD7』『1066 デッド・ウォーカー』『1597 デッド・ガール』『1779 デッド11/復活ナチゾンビ軍団』『1036 デッド・ハンティング』『1647 デッドクック』
2021.07.05
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2275 死霊のえじき/Bloodline※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】・監 督 エクトル・エルナンデス・ビセンス・脚 本 マーク・トンデラ「GOTHAM/ゴッサム」 ラース・ジェイコブソン・製作総指揮 ロバート・デューデルソン 「デイ・オブ・ザ・デッド」・製 作 ジェームズ・デューデルソン 「デイ・オブ・ザ・デッド」 ラティ・グロブマン「飛び出す 悪魔の いけにえ レザーフェイス一家の逆襲」 クリスタ・キャンベル「飛び出す 悪魔の いけにえ レザーフェイス一家の逆襲」【 キャスト 】・ジョナサン・シェック「デッド・シティ2055」・ソフィー・スケルトン「アウトランダー」・ジェフ・ガム※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】・型 番 FFEDR-00865・製作年度 2017年・製 作 国 ブルガリア・原 題 DAY OF THE DEAD: BLOODLINE・発 売 株式会社ファインフィルムズ・販 売 株式会社ファインフィルムズ・製 造 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・制作協力 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 90分・サ イ ズ 16: 9 LB シネスコサイズ・音 声 1.オリジナル 英語 (ドルビーデジタル 5.1ch) 2.日本語吹替 (ドルビーデジタル 2.0ch)・字 幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替字幕・そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【 ジャケット 】・オモテ面:ジョージ・A・ロメロ監督作 『死霊のえじき』をベースに映像化! ゾンビ・ムービー最新作!!・ウラ面 :キング・オブ・ホラームービーが甦る! 迫りくる人喰いゾンビ VS 人類の生存を賭けた壮絶バトル!!なかなかカッコいいジャケットだ。キーになっているゾンビ(マックス)の横顔を中心に、生存者たちの姿が配置されている。原題のレタリングも、オリジナルに近いものを使用しているところが、泣かせる。ウラ面も、マックスを中心にしたレイアウトになっている。確かに、ゾンビとはいえ、彼が主人公だもんね。(苦笑)【 感 想 】「閉塞感と解放感」ジョージ・A.ロメロ監督のゾンビ三部作の最後を飾る名作の『死霊のえじき(85)』。悪夢のようなこの作品の二度目のリメイク版である。前作『デイ・オブ・ザ・デッド(08)』よりも、かなりオリジナルに近い設定とストーリー展開で、特殊メイクのクオリティの高い作品だった。作品全体は今風の仕上がりで、個人的には好みではないが、まずまずの出来映えだったと思う。(オリジナルの続編を謳う『デイ・オブ・ザ・デッド2(05)』は、繋がりが見受けられないので、ここでは除外する)――医学生のゾーイは、ストーカーのマックスに悩まされていた。彼を大学の医療センターから追い出したかったが、彼は普通の人の何倍もの抗体を持っていた。彼の献血は必要だった。そんな或る日、ゾーイは、霊安室でマックスに襲われる。抵抗しても男の力には敵わない。その時、ゾーイを助けたのは、蘇った死体だった。……というお話し。オリジナルと較べるのは酷かも知れないが、行き詰まるような閉塞感が全く感じられなかったのは、残念。施設が出入りが困難な地下施設と、フェンス1枚で仕切られた自由な地上の施設との違いは大きい。施設は、主人公たちがおかれた状況を象徴している。ストーリー展開も左右する。それがオープンになっていては、緊張感もへったくれもあったものではない。(溜息)――死体が蘇り、文明社会が崩壊して 5年。ゾーイは何とか生き延び、軍の施設で医師として働くと同時にワクチン開発に取り組んでいた。そんな或る日、避難所の少女が感染症にかかってしまう。手許の抗生物質が効かず、ゾーイが働いていた医療センターに薬を取りに行くことになる。それは、危険な賭けだったが、基地内に感染症が蔓延するのを防ぐためには、何としてもより強い抗生物質が必要だった。しかし、ゾーイは医療センターで、信じられない人物と遭遇する。……という展開。ゾーイ役を演じたのは、ソフィー・スケルトン。整った顔立ちは好みだけど、いまいち華がなかった。それに、もう少し演技に振幅が欲しかったな。それはストーリーにも言えることで、施設が崩壊に至らないのも気に入らない。ゾンビ映画のセオリーは、安寧の世界が崩れて新たな希望の地へと向かうことで終わらなければならない。だからこそ終末映画なのだ。ウイルスを抑制する薬が出来たからって、安全になるわけではない。ゾンビに襲われ、食われてしまうことに変わりはない。このノー天気なエンディングはイマドキの作品らしいとも言えるが、新型コロナウイルスに苦しめられた昨今、ワクチンの接種がコロナ禍を終息させる特効薬にはならなかったし、政府が緊急事態宣言を発令しようとも「そんなの気にしていられるかっ!」とばかりに人の流れは止まらなかった。もし、私たちの世界がゾンビ禍に見舞われたとして、ゾンビにならない薬が開発されたら、気の緩みから更に被害者が増えるような気がするな。(苦笑)思うに、本作品の主人公のゾーイは、抗生物質が要ると医療センターに出掛けて被害者を増やし、マックスを基地内に入れてしまう。ゾンビの新鮮な血が必要だと無謀なことをしてゾンビを大量に基地内に入れてしまうし、抑制する薬が出来たからもう大丈夫と誤った情報を流して、人類滅亡の引き金をひいてしまう。すべて、彼女が元凶なんじゃないか? とんだ疫病神だな。映像面の満足度は高いけど、脚本と演出面では説得力のない作品だった。オススメ致しません!(オリジナルを観ましょう)【 ジョージ・A.ロメロ監督関連作品 】『0854 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [スペシャル・エディション]』『0855 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [デッドリー・カラー・エディション]』『0855 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [特典ディスク]』『0864 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [デジタル修復版]』『0855 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/最終版 [コレクターズ・エディション]』『0856 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』『0912 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [ブルーレイ]』『0913 悪魔の儀式』『0932 ザ・クレイジーズ』『2024 URAMI~怨み~』『0933 クレイジーズ』【 エクトル・エルナンデス・ビセンス監督関連作品 】『1460 レイプ・オブ・アナ・フリッツ』【 ジョナサン・シェック出演作品 】『1904 ジャッカルズ』
2021.06.26
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2009 エクスタシー・オブ・ザ・デッド(2016)※ジャケット(オモテ面)【スタッフ】・監督・脚本 アンディ・エドワード・製 作 エリサル・カブレラ・音 楽 クリス・J.ネアン【キャスト】・ジョーダン・コールソン『ウルフマン』・エド・カー『スパイ』・カーラ・テオボルド『ダウントン・アビー』・マット・キング『ロックンローラー』※ジャケット(ウラ面)【仕 様】・型 番 CSVR-0252・製作年度 2016年・製 作 国 イギリス・原 題 Zombie Spring Breakers・発 売 キュリオスコープ・販 売 キュリオスコープ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・監 修 ----・日本公開 ----・リリース -----・収 録 本編 98分+特典 2分・サ イ ズ 16:9 LB ビスタサイズ・音 声 1.英語・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、PG12、レンタル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:[英フライトフェスト映画祭] [西シッチェス映画祭] [米テルルライド・ホラー映画祭] 地獄へと続く楽園(パラダイス)。・ウラ面 :傑作爆笑お色気 ゾンビ・ムービー!! 酒池肉林の桃源郷がゾンビどもで 溢れかえる! エロ・バカ・ゲスの新感覚黙示録 ゾンビ映画のエポック・メイキング! 狂気と血糊の秀逸作。 ――Cinehouseえーっと、ジャケット中央の水色ビキニの女の子と、その横で銃を構えている中年男は、主人公ではありません。ま、毎度のことで驚きもしないが、B級未満のホラー映画の場合、見てくれのいい俳優やキャラクタが、ジャケットのセンターを飾るってことだろうなぁ。(笑)でも、禍々しい無数の手が伸びているところなんかは、まずまずの緊張感があって、比較的出来映えのいいジャケットではなかろうか。(苦笑)ウラ面に登場しているゾンビは、本作品で最も手間がかかった特殊メイクらしい。出番は少ないながら、本編できっちりと大映しになる。さして語るところのない作品なので、ウラ面の出来映えも、こんなモンかなぁ。(笑)【感 想】「エクスタシーとは「恍惚」の意味」原題は『IBIZA UNDEA D』。イギリス映画だが、舞台となるイビサ島は地中海に浮かぶスペインのリゾート。画像を見る限り、美しい島のようだ。日本人にとってのハワイやグァムのような場所なのかも知れない。(笑)青い空、ブルーからコバルトグリーンへとグラデーションを描く海に白い砂浜。ビキニ姿の女の子がワンサカたわむれている常夏の島を舞台にして、どうしてこんな退屈な作品が撮れるんだ? どうやら、イギリスのコメディは、私には合わないようだ。(溜息)――アレックスとジムとアズの3人は、地中海のイビサ島に休暇を楽しみに出掛ける。島にはアレックスの姉リズが暮らしていた。ところが、アレックスの元カノのエリーまで着いて来てしまい、のっけから不穏な雰囲気だ。それでなくても、未知のウイルスが流行しており、世界中が感染の拡大を警戒していた。何しろ、罹患するとゾンビになって次々に人を襲うと言う。イビサ島に着いた男3人はハメを外そうとクラブに繰り出す。ところが、そのクラブではゾンビを捕まえてはショーの見世物にしていた。……というお話し。案の定、ゾンビがクラブの客を襲い始め、海から大勢のゾンビが上陸し、島はたちまち地獄図絵と化す。まぁ、ゾンビ映画だから、当然と言えば当然の展開。クラブのオーナーがゾンビを捕まえては「残酷ショー」で切り刻んでいた、という設定は面白かった。(同じような設定の短編小説を読んだことがある)飛び抜けていたのは、アレックスの姉リズがゾンビとなってタクシードライバーのチン○ンを喰ってしまうところ。ちょっと分かり難いが、作り手としては頑張った場面ではなかろうか。後は、特に面白いところはなく残酷描写も平均点。ゾンビ映画たるもの、量か質で勝負しないと、評価されない。コメディなんかでお茶を濁してはいけないのだ。さて、キャストを見ると、出演されている役者たちは知らない方ばかり。特に女優陣に魅力がなかったのは、ザンネン。「○乳」という単語が頻繁に出て来るわりには、本当に巨○の女の子は出て来ない。頭とお尻の軽そうな子も出て来ない。そういう面では、米国に一歩も二歩も遅れている。色っぽい女の子も出て来ないしねぇ。基本的なところでイギリス映画は真面目なんだろうなぁ。(溜息)ちなみに、同じ邦題のゾンビ映画がある。どんな作品だったか覚えていないが、レビューを読む限り、あっちの方が面白そうだ。(苦笑)オススメ致しません!(下品でイライラする下ネタばかりで、一体どこが『エクスタシー』なんだ?)『0834 エクスタシー・オブ・ザ・デッド』『1060 ニート・オブ・ザ・デッド/遺言』『0027 バンク・オブ・ザ・デッド』『1092 ゾーン・オブ・ザ・デッド』『0028 ミート・オブ・ザ・デッド』『0044 プラネット・オブ・ザ・デッド』『0026 ワイルド・オブ・ザ・デッド』『0748 ハーモニー・オブ・ザ・デッド』『0144 ショーン・オブ・ザ・デッド』『0613 ウォー・オブ・ザ・デッド』『0732 シー・オブ・ザ・デッド』『0208 フライ・オブ・ザ・デッド』『0045 シティ・オブ・ザ・デッド』『0064 フォレスト・オブ・ザ・デッド』『0120 ウエスト・オブ・ザ・デッド』『1218 スウィング・オブ・ザ・デッド』
2020.10.03
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1986 アローン・イン・ザ・ゼット※ジャケット(オモテ面)【スタッフ】・監督・製作 ロッド・ブラックハースト・脚本・製作 デヴィッド・エベルトフト【キャスト】・ルーシー・ウォルターズ『SHAM-シェイム-』・アダム・デヴィッド・トンプソン『誘拐の掟』・ジーナ・ピエルサンティ・シェーン・ウェスト『NIKITA/ニキータ』※ジャケット(ウラ面)【仕 様】・型 番 FFEDR-00852・製作年度 2016年・製 作 国 アメリカ・原 題 HERE ALONE・発 売 株式会社ファインフィルムズ・販 売 株式会社ファインフィルムズ・配 給 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・監 修 ----・日本公開 ----・リリース 2017.・収 録 本編 97分・サ イ ズ 16: 9 LB シネスコサイズ・音 声 1.オリジナル英語・フランス語 5.1ch ドルビーデジタル 2.日本語吹替 2.0ch ドルビーデジタルステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【ジャケット】・オモテ面:20XX年 それは 生き残りをかけた人間と“ヤツ”との 《最後の戦い》 トライベッカ映画祭 観客賞受賞作品・ウラ面 :圧倒的な恐怖と 絶望の中で独り立ち向かう 終末サバイバル!! 謎の感染病によって崩壊した世界。 ゾンビ黙示録を生き残れるのか・・・主人公のアンが、森の向こうの都市から煙が立ち上っている様子を見ているイラストが、ジャケットのオモテ面に使われている。モチロン、本編にそんな場面はないのだが、キチンと本作品のストーリーと主人公の置かれた環境を伝えられている。いい出来映えではなかろうか。ウラ面もまた、映像の雰囲気を伝えることに成功している。ちょっとTVシリーズ『ウォーキング・デッド』を彷彿させるところが気になるが、キャッチコピーも含めて誠実なデザインだと思う。いいジャケットだ。【感 想】「森で暮らそう」いかにもインディーズらしいゾンビ映画だった。サバイバルと最小単位の人間関係が中心で、腐りかけた生きる屍が襲って来るシーンは少ししかない。そういう点では普通のゾンビ映画を期待すると肩すかしをくらうことになるだろう。(苦笑)――或る日、世界中で奇妙な感染症が蔓延する。発症すると狂暴になり、果ては人を食らう。瞬く間に人間社会は崩壊。アンは、夫と伴に赤ん坊を連れて、都市部を離れ、森の中へと逃げのびる。人が少ない山間部なら安全だと判断したからだ。しかし、食糧と薬を探しに町に行った夫がヤツらに殺され、乳飲み子の息子もウイルスに感染してしまう。安らかに死なせること以外に、彼女に出来ることはなかった。1人になったアンは、夫から学んだサバイバル術を駆使して必死に生き延びる。そんな或る日のこと、彼女は負傷したクリスと、義理の娘オリヴィアと知り合う。孤独なサバイバル生活を送って来たアンは二人を警戒しつつも、いつしか共同生活に馴染んで行く。……というお話し。かなりキチンと撮られた作品だった。必要なカットは押えられているし、カメラワークも凝っている。(奇をてらったカメラワークということではありませんので、念のため) 2016トライベッカ映画祭で観客賞を受賞したのも、ダテではない。ただ、淡々と描かれるサバイバル生活、三角関係が、人によっては、かなり退屈に映るかも知れない。正直、その通りだと思うし、「自分ならどうするか」と立場を置き換えて観ることが出来ないと、本作品は楽しめないと思う。文明社会が崩壊し、世界が終末を迎えた時、フツーの人たちが適応できる範囲はわずかだ。野生動物を捕らえて食用にすることは、まず出来ない。捕まえるのは至難のワザだし、ましてや解体するなんて絶対にムリ。本作品では、町に下りて空家から備蓄されていた食糧を盗んで来ることが調達のメインになっていた。その通りだろうなぁと思う。道具と経験がなければ、魚を釣ることすら、私たちには難しい。自然は、決して私たちに優しくはないのだ。(笑)森で暮らす日のために、「サバイバルの知識を身につけなければ」と思った次第。(爆)邦題はヒドイけど、本編はなかなか面白かったので、オススメ!
2020.09.10
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1831 ディストピア/パンドラの少女※オモテ面【スタッフ】・監 督 コーム・マッカーシー・原 作 M.R.ケアリー【キャスト】・ジェマ・アータートン(甲斐田裕子)・パディ・コンシダイン(三上 哲)・グレン・クローズ(三沢明美)・セニア・ナニュア(佐倉綾音)※ウラ面【仕 様】・型 番 KWX-1977・製作年度 2016年・製 作 国 イギリス・アメリカ・原 題 The Girl with All the Gifts・発 売 クロックワークス・販 売 元 クロックワークス・提 供 クロックワークス キングレコード・字幕翻訳 高橋 彩・吹替翻訳 藤江さお里・吹替監修 ----・字幕監修 ----・日本公開 劇場公開作品・リリース 2017.12.06・収 録 本編 111分・サ イ ズ 16: 9 LB・音 声 1.英 語 ドルビーデジタル 5.1ch サラウンド 2.日本語 ドルビーデジタル 2.0ch ステレオ・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面2層、COLOR、MPEG-2、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 PG-12、DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:“飢えた奴ら(ハングリーズ)”に侵され、 絶滅寸前の人類。 彼女は世界の希望か、絶望か。・ウラ面 :カズオ・イシグロ meets ウォーキング・デッド! 世界で絶賛された小説、待望の映画化! ロカルノ映画祭2016 ピアッツァ・グランデ部門正式出品 トロント国際映画祭2016 MIDNIGHT MADNESS部門正式出品 オースティンファンタスティック映画祭2016 ホラー部門[監督賞受賞] ヘルシンキ国際映画祭2016 正式出品作品 エドモントン国際映画祭2016 正式出品作品 バンクーバー国際映画祭2016 正式出品作品 モリンス・デイ・レイ・ホラー映画際2016 作品賞ノミネート オンライン映画批評家協会賞2017 最優秀米国未公開映画賞受賞 シッチェス・カタロニア国際映画祭 ファンタスティック・コンペティション [女優賞受賞 セニア・ナニュア] 英国アカデミー賞2017 英国デビュー賞ノミネート [M.R.ケアリー、カミール・ゲイティン] 英国インディペンデント映画祭2017 ブレイクスループロデューサー賞受賞 [カミール・ゲイティン] 助演女優賞ノミネート [ジェマ・アータートン] 有望新人賞ノミネート [セニア・ナニュア] 技術貢献賞[セブ・ベイカー(視覚効果)] ロンドン映画批評家協会賞 ブレイクスルー英国アイルランドフィルム メーカー賞ノミネート[M.R.ケアリー] ヤング英国アイルランドパフォーマー賞 ノミネート[セニア・ナニュア] エンパイア賞 作品賞ノミネート 新人賞ノミネート[セニア・ナニュア] 真菌のパンデミックで滅亡寸前の人類。 やがて産まれた、ウィルスと共生する “二番目の子供たち” その存在に、人類の未来が賭けられた。力のこもったジャケットだ。デザインとしては、定番モノだが、かなり作りこまれている。マスクを着けた第2世代のメアリーがジャケットの中心。その下には、本部へと向かうメアリーとヘレン、コールドウェル博士らの一行が、ハングリーズの群れの中を歩く姿が描かれている。小さいながら、キチンと視認できるくらいに描かれているところに感心してしまう。ウラ面は、かなりの情報量だ。(でも、[クレジット(スタッフ&キャスト)]が少ないのは難点) 特に、たくさんの映画祭に正式出品され、幾つかの賞を貰っていることを、しつこいくらいに記載されている。それだけ、自信があるってことだろう。使われている[本編画像]のチョイスも悪くない。もう少し明るく加工して良かったような気もするが、物語世界をキチンと伝えられている。うん、いいジャケットだ。【感 想】「扉の内か外か」新型コロナウィルスが猛威を奮ったこの冬、否応なくマスクの着用が習慣になった。ネクタイを絞めるのと同じくらいフツーにマスクに手を伸ばす。人間が習慣の動物だとは、よく言ったものだ。(笑)――近未来、正体不明の細菌が世界中に蔓延し、人類は滅亡の危機に瀕していた。この菌に感染すると血肉を貪るゾンビ《ハングリーズ》と化してしまう。その軍事基地では、感染の第2世代の子供たちを育てていた。人間とハングリーズの特性を併せ持つ子供たちからワクチンを作り出そうと実験が繰り返されていた。……というのが、作品の背景。中国を中心に感染が世界中に拡大した新型肺炎。毎日、死者数と感染者数、感染国数が増えて行くのを見ていて、リアルに怖かった。こんな風に人類は滅亡するのかも知れないという考えが、頭をよぎったりもした。やっぱり、現実は映画よりも重くて怖い。――或る日、ハングリーズによって基地の封鎖が破られる。なだれ込んで来たハングリーズの大軍に兵士たちは為す術がなかった。辛うじて数名の軍人と民間人が脱出できたものの、瞬く間に基地は崩壊してしまう。第2世代の脳と脊髄からワクチンを開発しようとするコールドウェル博士、子供たちの教育係のヘレン、第2世代の中でも自我を持ち、知能も高いメアリーの3人が、パークス軍曹らと装甲車で逃げ延びた。彼らは、本部へと向かうことにするが、街はハングリーズで溢れ返っていた。……というお話し。まるでジョージ・A.ロメロ監督『死霊のえじき(85)』と『ランド・オブ・ザ・デッド(05)』を思い起こさせる設定とストーリー展開だった。全体的に既視感を拭い切れないが、本作品の魅力は、中盤以降にある。人間の体内に寄生した菌は、その体を自由に操って成長。やがて、皮膚を突き破った菌糸が巨大な樹木のようになって実をつける。まるで、タイワンアリ茸だ。タイワンアリ茸は、蟻の巣の上で胞子をバラ蒔けるように寄生した蟻の体をコントロールすると言う。ナショジオで見たが、そのおぞましさは筆舌に尽くし難い。(苦笑)本作品は、胞子を撒き散らし始めたら、空気感染で人類は絶滅する寸前のところで物語が展開する。そうなれば、生き残ることが出来るのは、第2世代の子供たちだけ。邦題の『ディストピア』は、人類にとって来るべき未来の世界であり、『パンドラの少女』はメアリーに他ならない。彼女はムリヤリ胞子を飛ばして人類を絶滅させ、ヘレンだけを移動式ラボに残した。ヘレンこそが《希望》であり、知性と知識と慈しみと愛情の象徴だった。(もしかしたら、逆かも知れないが……) 現象面だけから言えば、『ガメラ2/レギオン襲来(96)』や『ゴジラ対ビオランテ(89)』を彷彿させるヴィジュアルだが、かなり奥深い内容だ。ヘレンを演じたのは、ジェマ・アータートン。『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂(10)』の時よりも艶っぽくなった。コールドウェル博士を演じたのは、グレン・クローズ。やはり『危険な情事(87)』だよなぁ。一気に老けた感じだが、いい歳の取り方をしていると思う。オスカーを獲って欲しい。(笑)全編通して漂う終末感は、ゾンビ映画の枠を越えて、詩的な感じすらする。いい作品だった。オススメ!
2020.04.08
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1779 デッド11/復活ナチゾンビ軍団※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 レオ・シャーマン・製 作 フィリス・レイング マーティン・カッツ『コズモポリス』 ジェームズ・フラー 『ステイク・ランド/戦いの果て』【キャスト】・ロッシフ・サザーランド『ハイエナ・ロード』・カリーヌ・ヴァナッス『スウィッチ』※ウラ面【仕 様】・型 番 FFEDR-00867・製作年度 2017年・製 作 国 カナダ・原 題 Trench11・発 売 株式会社ファインフィルムズ・販 売 株式会社ファインフィルムズ・DVD制作 ----・提 供 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・字幕監修 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 91分・サ イ ズ 16: 9 LB シネスコサイズ・音 声 1.オリジナル 英語・ドイツ語 (ドルビーデジタル 5.1ch)・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【ジャケット】・オモテ面:[トロント・アフターダーク映画祭2017 作品賞(他3部門)受賞] 最後の敵は“ヤツ”ら! 連合軍 vs ゾンビ軍団!! 大戦終了の果てに現れた、 新たな地獄(ゾンビ)!! 壮絶ホラーアクション作品!!・ウラ面 :ナチスの最終秘密軍団が現る! もう一つのゾンビ世界大戦が勃発!!うん、いかにもモンスター・ホラー映画っぽいジャケットだ。鉄のヘルメットにフルフェイスの防毒マスク、割れたガラスから寄生虫がニョロニョロと這い出して来ている。実に気持ち悪いイラストだ。そこに連合軍の兵士たちの画像が重ねられ、バイオハザードのマークも忘れてはいない。タイトルの下には、舞台となる地下施設の廊下だ。出て来るモンスターが、ゾンビでも感染者でも人造人間でも使えそうな汎用性の高いレイアウトだ。一方、ウラ面は、おとなし目の仕上がり。主人公の顔が大きく扱われている点は、いい。おざなりになりがちなので、高く評価したい。でも、全体的にイマイチかなぁ。ちなみに、演じたロッシフ・サザーランドは、ドナルド・サザーランドの息子。キーファー・サザーランドとは異母兄弟になるらしい。【感 想】「ナチスドイツへの道」第一次世界大戦末期、ドイツ軍の地下施設を舞台にしたホラー映画。「大戦」「ドイツ」「地下の秘密施設」と来れば、ほぼ間違いなく、非人道的な実験によって生み出されたモンスターが出て来る。三題噺のお約束みたいなものだ。(笑)人造人間なのかゾンビなのか魔物なのかはさておき、ここまでイメージが固まってしまうと、新たな切り口を見出だすことは難しい。本作品は、ナチスドイツが生まれる土壌を描くことで、新たな切り口を見いだそうとしたように見える。そのため、少しエンターテイメントの路線から外れてしまったが、面白い作品に仕上がっている。――第一次世界大戦の末期、連合軍は破竹の勢いでフランスからドイツ軍を追い出していた。その最中、連合軍の混成部隊がドイツ軍が残した地下施設を偵察するために出発する。戦争終結に向けた総攻撃のために、1班( 6名)以上の戦力を割くことは出来なかった。一方、敗戦を悟ったドイツ軍もまた、地下施設を爆破するために動き始める。施設への入口を封じはしたものの、極秘の実験を連合軍に渡すわけにはいかない。完全に破壊する必要があった。連合軍とドイツ軍は、どちらも地下施設に侵入するが、彼らが目撃したのは、実験で変異した寄生虫によって凶暴化したドイツ兵の姿だった。……というお話し。主人公は、カナダ人の工兵バートン。《工兵》というのがポイントで、塹壕を作ったり、建設関係の仕事を担う技術者だ。地下施設への侵入と脱出のためには、工兵の力が必要になる。映画において、戦闘に携わる歩兵や砲兵がクローズアップされることはあるが、工兵というのは珍しいのではなかろうか。彼は、何日も地下に閉じ込められていたにも関わらず、自力で脱出した経験を買われて、今回の計画に抜擢される。(いい迷惑だな)連合軍は、英国軍の将校と従軍医師、米国軍の兵士 3人とバートンを入れて 6名編成。最小単位だ。そんな小さなチームでも、同じ連合軍でも、英国軍将校が米国軍兵士を見る目は差別的だ。片や戦場でもお茶の時間を欠かさず、片やヘロインで興奮状態を維持しようとする。その状況を静かに黙って見ているカナダ人の工兵が主人公なのは、本作品がカナダの作品だからに他ならない。ドイツ軍の将校は、フランス軍の兵士は「戦闘はダメ、料理はうまい」とか、カナダも「植民地」として蔑視していた。それは、歴史的な事実なのだろう。当時、カナダは英連邦の一員として大戦に参戦していた。もともと傭兵が産業として成り立っていた国だ。金で動く兵隊という認識が、蔑視の根底にあるのかも知れない。 そんな国と国の関係を織り込むことで、本作品は、他の類似作品とは一線を画す出来映えとなった。とはいえ、第一次世界大戦時の各国兵士の感情など、私には知るよしもないのだが……。そんな差別的な認識が、やがてナチスドイツの台頭を許す土壌となったことは、想像に難くない。寄生虫によって凶暴化した兵士も出て来るし、気持ちの悪い解剖シーンもある。眼窩を圧したら、スパゲッティみたいな寄生虫が鼻や口からグニョグニョと出て来るカットは、悪夢のようなインパクトがある。グロいショットにも手を抜いていない。(拍手)確かに、ホラー映画の体裁は整っている。でも、前述した通り本作品が力を入れているのは、そんなところではない。おそらく、英国軍の従軍医師とドイツ軍将校が、人体実験の是非について話す場面こそ、本作品のクライマックスだろう。感染系ゾンビ・ホラーだと思って観ると肩透かしをくらうことになる。敢えてオススメは致しませんが、比較的キチンと撮られた作品ですので、興味のある方は観て下さい!(笑)
2020.02.16
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1573 ゾンビ・ハンター※オモテ面【スタッフ】・監 督 マイク・メンデス・脚 本 ダン・バーク ロバート・オルソン・特殊撮影 ロバート・カーツマン【キャスト】・ドルフ・ラングレン(声:山野井仁)・クリスティーナ・クリーブ(声:林真里花)・トニー・ベントリー(声:後藤 敦)・ジェームズ・チャルク(声:東 良和)・トビー・ブロンソン(声:里 卓哉)・マイルズ・ドーリアック(声:井川秀栄)※ウラ面【仕 様】・型 番 BWD-02954R・製作年度 2016年・製 作 国 アメリカ・原 題 Don’t Kill It・発 売 元 ブロードウェイ・販 売 元 ブロードウェイ・販売協力 ----・定 価 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 劇場公開作品・リリース ----・収 録 本編 90分・サ イ ズ 16: 9 LB・音 声 1.英 語 (ドルビーデジタル 2.0ch ステレオ) 2.日本語 (ドルビーデジタル 2.0ch ステレオ)・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:“人間核弾頭” ドルフ・ラングレン 主演最新作!!・ウラ面 :古代の悪霊が蘇り、憑依された人間は 次々と殺人ゾンビ化! 人類の運命は ゾンビ・ハンターに委ねられた! 「エクスペンダブルズ」シリーズ 「ロッキー4/炎の友情」 ドルフ・ラングレン主演タイトルのドルフ・ラングレンの名前が冠されているだけあって、しっかりと主演を務めている。なので、このジャケットの宣伝コピーは、正しい。この手の作品としては、稀有なことだと思う。(笑)舞台となるミシシッピ州のチコリークリークに続く道に仁王立ちのジェバダイヤ(D.ラングレン)。その背には大きな月、道の両側に深い森が広がっている。まるで、町に入って来る悪霊を退治しようとしているかのようだ。斜めに傾いだ構図が不安感を煽る。なんとなく6頭身くらいに見えるラングレンの立ち姿が、ちょっとユーモラスに見える。ウラ面は、ほぼラングレン一色と言った感じ。これはこれで悪くない。でも、個人的には、クリスティーナ・クリーブの画像を使って欲しかったと思う。いいジャケットだ。(♪)【感 想】「悪霊には勝てるが、年には負ける」殺した人間に憑依する悪霊。取り憑かれた人間は、目が黒くなり、無差別に人を殺しまくる。主人公は悪霊を狩るハンターで豊富な知識と経験、独自に開発した武器を用いる。ヒロインは背中に翼をもいだようなアザがあり、聖なる家系(天使?)の末裔と言う設定。周囲からは協力は得られず、2人は孤独な戦いを強いられる……。こう記すと、TVシリーズ『スーパーナチュラル』みたい。けれど、実は、ドルフ・ラングレン主演のゾンビ(オカルト)映画。スティーブン・セガール御大とは違い、キチンと主役を張っている。お見事!(この辺りは、御本人の人柄が現れているような気がする)――ミシシッピ州チコリークリーク。平和な田舎町に突然起きた3件の凄惨な殺人事件。FBIが捜査のためにイブリン・ピアースを派遣する。その町の出身の彼女にとっては久しぶりの帰省だったが、呪われた家系として迫害を受けて来た身としては、決して喜べる状況ではなかった。然も、捜査開始早々に「悪霊の仕業だ」と申し出るハンターも現れ、前途は多難だった。けれど、ハンター=ジェバダイヤの言う通り、常識では説明がつかない事態に遭遇し、イブリンは彼に助けを求めることになる。……と言うお話し。バイオレンス描写もゴアシーンも充実している。B級映画としての安っぽいところもあるが、短いカットで畳み掛けるので、さほど気にならない。残念ながら、コメディタッチの語り口とテンポは、D.ラングレンのキャラクタと合っていなかった。でも、出来映えは悪くない。ただ、年齢には勝てなかったのか、ラングレンの動作がもっさりしていた。アクション・シーンを盛り上げるどころか、足を引っ張っていたように見える。早晩、アクション映画で主役を張るのはムリになるかも知れない。(溜息)シリーズ化が出来そうな設定だったが、たぶん無理だろうな。(ヴィン・ディーゼルをキャスティングしても良かったんじゃない?)監督は、『ラバランチュラ/全員集合!(15)』のマイク・メンデス。重鎮ラングレンを扱い切れなかった感じだ。もっと軽い役者さんの方が、彼の演出が活きたような気がする。(苦笑)イブリン・ピアースを演じたのは、『ゾーン・オブ・ザ・デッド(09)』でヒロインを演じたクリスティーナ・クリーブ。面立ちがエミリー・デシャネルに似ていて、ついついTVシリーズ『BONES/骨は語る』を思い出しながら観てしまった。(汗)難点はあっても、なかなか面白いアクション・ホラー映画だった。子供が殺されたり、子供が殺したり、タブーにも抵触しているので万人にオススメするわけにはいかないが、ホラー映画を見慣れている方なら、肩の荷をおろして気軽に楽しめるかも知れない。(爆)オススメ!『1366 ラバランチュラ/全員出動!』『1367 ボルケーノ・スパイダー(ラバランチュラ2)』『1092 ゾーン・オブ・ザ・デッド』『1104 レッド・コマンダー』『1268 デス・リベンジ2』『1506 ファイトクラブ・レディズ』『0632 レイク・モンスター/超巨大UMA出現!』『1398 メン・オブ・ウォー [HDマスター版]』『1493 ユニバーサル・ソルジャー [ローランド・エメリッヒ監督作品〈DTS〉セット]』『0278 レッド・スコルピオン [HDマスター版]』『1100 ロッキー4/炎の友情 [ブルーレイ/HEAVYWEIGHT COLLECTION]』
2019.07.25
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1566 レジデント※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 ボー・ミケルセン・撮 影 アダム・フィリプ・音 楽 マーティン・ペダーセン・製 作 サラ・ナメール・製作総指揮 ケネス・D.プラマー ミタ・ルイーズ・フォルデイガー 「アンチクライスト」「メランコリア」 ルイス・ティスネ【キャスト】・ペルニール(寺衣沙織)……ミレ・ディーネセン 「コペンハーゲン/首相の決断」・ディノ(中 博史)…………トールス・リュービュー 「特捜部Q/檻の中の女」・キャスパー(増元拓也)……ミケル・ビアクケーア 「コペンハーゲン/首相の決断」・グスタフ(高梨謙吾)………ベンジャミン・エンゲル・ソニア(金元寿子)…マリー・ハマー・ボーダ 「特捜部Q/檻の中の女」※ウラ面【仕 様】・型 番 ALBD-9040・製作年度 2015年・製 作 国 デンマーク・英 題 WHAT WE BECOME・発 売 アルバトロス株式会社・販 売 アルバトロス株式会社・販売協力 ----・定 価 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 劇場公開作品・リリース ----・収 録 81分・サ イ ズ シネスコ・音 声 1.オリジナル (Stereo) 2.日本語吹替 (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 予告編※ディスク【ジャケット】・オモテ面:[イギリス ロンドン映画祭] [フィンランド ナイト・ビジョン映画祭] [スウェーデン ストックホルム映画祭] [ドイツ ファンタジー・フィルムフェスト ナイト] [オランダ イマジン映画祭] [スペイン シッチェス・カタロニア映画祭] 全世界戦慄!! 「アンチクライスト」「メランコリア」の プロデューサーが放つ、アンデッド・ シチュエーション・ホラー!! ここは“不死者(ゾンビ)”が住む街――。・ウラ面 :儚く、そして衝撃的な映像で描かれる 残酷の深淵。 カタルシスは得られない。 この絶望を見届ける覚悟があるか――。ゾンビと化した少女の横顔を大きく中央に配置し、その横に主人公一家の画像がコラージュされている。薄ら寒い印象的なジャケットだと思う。ウラ面も、まずまずの出来映え。ゾンビ映画らしい画像の選択と、文芸調のキャッチコピーは、本作品のスタンスを何とか伝えようとした結果だろう。考えた方は、本作品が好きになったに違いない。そんな感じを受けるコピーだ。いいジャケットだ。【感 想】「大人への通過儀礼」ソフィア・ブラック=デリアが主演した穏やかな終末を描いた『ヴァイラル』と、よく似たアプローチと設定の作品だった。どちらも情報が途絶した状況に置かれた普通の人たちが、どんな判断と決断をするかに焦点を絞っている。『ヴァイラル』が受け身だったことに較べると、本作品に登場する人たちは、アクティブだ。主張するし、行動する。親子を含め、人間関係がドライ過ぎる感じがしないではないが、これは時々みせるハードな描写と相俟って本作品に重厚感をもたらしている。おそらく、日本人の感性としては『ヴァイラル』の方が、しっくり来るだろう。けれど、個人的には本作品の方が好みだ。――デンマーク。首都コペンハーゲンに程近い閑静な住宅地で何かが起きる。死んだ老人の遺体がなくなり、サイレンが鳴り響く。ニュースでは原因不明の感染症が拡大し始め、政府がホットラインへの連絡を呼び掛ける。やがて、町は制限区域となり、住民の外出が禁止された。町に住むディノの一家もまた、詳細を知らされないまま軍隊によって軟禁状態にされる。そんな状況に苛立つ息子のグスタフは、夜の闇に紛れて家を抜け出すと、何が起きているのか調べ始める。そして、彼が見たのは、町をうろつく感染者と、その感染者を撃ち殺す軍隊の姿だった。……というお話し。刻一刻と状況が悪化して行く様子を細かく描写しており、観ながら納得してしまった。各家の封鎖、周辺の消毒、物資の支給にゴミの回収、そして、健康チェック。なかなかリアルな手順だ。その一方で、両親に反抗するグスタフの言動がイタイタしくて胸がつまる。幼い妹のマイを溺愛する両親の姿にグレたくなる気持ちも解る。常に妹に寄り添い、現実を隠し、まるで、お姫さまのように扱う父親と母親に怒鳴りたくなるだろう。彼は、両親の気を惹くために湖に飛び込んだり、単独行動に走ったりする。そして、最後には親と妹を見捨ててソニアを連れてとっとと逃げてしまう。本作品は、その変容を突き放した描写で描く。ソニアもまた、母親の死を残酷なカタチで受け入れる。「そこまですることないじゃん」と思わないでもないが、深い愛情の裏返しの行為として納得できる。ちなみに、演じた女の子の顔立ちが整っていて好みだった。そうして見ていくと、本作品は感染パニックやゾンビ映画としての体裁を取りながら、若者2人が大人になって行く過程を丁寧に描いた作品だと言える。やや解りにくく、グスタフの行動に釈然としないものを感じる人も多いだろう。けれど、役者さんたちの丁寧な演技や監督さんの緻密な演出を見ていれば、解ると思う。決して爆発力のある作品ではないので、クライマックスで家族が崩壊するシーンのカタルシスはイマイチだ。若者2人の行く末も明るいものではないことを暗示している。二人の出会いを思い返せば、生き延びたとしても、やがて別離が訪れることも約束されている。後味の悪い作品ではあるが、焦らずにじっくりと最後まで描き切ったところに監督さんの力量をうかがわせる作品だった。なので、オススメ!
2019.07.18
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1556 デッド・セブン/DEAD 7※オモテ面【スタッフ】・監 督 ダニー・ローウ・脚 本 ニック・カーター ソーヤー・ペリー・撮 影 エリック・グスタヴォ・ピーターセン・製 作 デヴィッド・リマゥイー デヴィッド・マイケル・ラット・製作総指揮 ニック・カーター ポール・ベイルズ デヴィッド・L.ガーバー【キャスト】・ジャック(小松史法)…ニック・カーター・ビリー(青木 崇)……ジェフ・ティモンズ・ジョー(魚 建)………ジョーイ・ファトーン・デイジー(岸本 望)…キャリー・キーガン・ジョニー(黒澤剛史)…A.J.マクリーン・コモド(長谷川敦央)… エリック・マイケル・エストラーダ・シリーン(押川チカ)…ローレン・キット・カーター・バケーロ(松本 忍)…ハウィー・D・シェルビー(井上順二)…クリス・カークパトリック※ウラ面【仕 様】・型 番 ALBD-9260・製作年度 2016年・製 作 国 アメリカ・原 題 DEAD 7・発 売 アルバトロス株式会社・販 売 アルバトロス株式会社・販売協力 ----・定 価 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース 2016・収 録 90分・サ イ ズ 16: 9 ビスタ・音 声 1.オリジナル (Stereo) 2.日本語吹替 (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕 3.日本語吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 予告編※ディスク【ジャケット】・オモテ面:命知らずの7人が、 腐った世界を救う!! バックストリート・ボーイズほか 超豪華アーティストが集結!! 『Zネーション』の製作陣が放つ、 マグニフィセント・ゾンビ・アクション!!・ウラ面 :ワケありアウトローたちが、 ゾンビ軍団を討つ!! これが、《死の世界》での生き様だ―。このジャケット、本家本元の『マグニフィセント・セブン(『荒野の七人』のリメイク版)』よりも、遥かにカッコイイ。センスがある。(笑)個人的に気に入っているのは、タテのレイアウト。主要登場人物を“7”の上に配置しているところ。それに、余白処理が、望月三起也先生の『ワイルド7』の扉絵のようで、感激している。背景やキャラ、道具などを大胆に省略する(敢えて、描かない)ことで、読者の視線を意図的に操り、集中力を喚起する手法は、望月先生が完成させたと言っていい。多くの漫画家が、この手法(テクニック)を真似たが、いまだに誰も望月先生のレベルに達していない。細かく精細に描くことは、執念さえあれば、平凡な漫画家にでも出来る。でも、省略することは、鋭い感性と表現力、それを実現する技術がなければ出来ない。望月三起也先生は、間違いなく天才だった。【感 想】「どこがアイドル?」ゾンビ版『荒野の七人』といった趣きで、意外と潔い作品だった。(笑)何しろ、製作に携わったのは“モックバスターの雄”アサイラムだ。TVドラマ1話分の予算で、TVMを1本仕上げてしまう。自社のスタジオで撮影からポストプロダクションまでこなし、セットや小道具は使い回し。なければ代用品で間に合わせる。出演者は、アサイラム組とも言えるメンバーが固定されており、少し名前の売れた俳優をキャスティングすれば、即日クランクイン出来るスピーディさが身上だ。なので、出来映えは推して知るべし。デタラメなストーリーにメチャクチャな展開。良識のある方は、決して観ないレベルの作品を量産している。いまや、現代の“コーマン帝国”と言った勢いだ。本作品は、嘗てのボーイズ・グループ《バックストリート・ボーイズ(BSB)》と《インシンク(NSYNC)》のメンバーがメインキャストで出演したゾンビ映画である。タイトルからも判るように、7人の仲間が悪党に立ち向かうストーリーとなっている。死人が蘇る疫病が蔓延し、文明社会は崩壊。生き残った人たちは、電気も食料も水のない生活に戻った、という設定。――そして、闇の支配を目論むアポカリプタが現れ、カッパーヘッド(蘇った死者)を率いてハーパーズ・ジャンクションとデザート・スプリングスを襲撃しようと計画する。……というお話し。7人の仲間を集める面白さは然程ではないが、キャラが立っているし、西部劇のようなロケーションは魅力的だ。1.ウィスキー・ジョーウィスキーを手放せない酔っ払いのガンマン。演じるのは、NSYNCのジョーイ・ファトゥーン。「どこがアイドルなんだよ!」と笑ってしまうくらい髭面の汚いデブ男を嬉々として演じている。(笑)2.バケーロウィスキー・ジョーに誘われて仲間に入った狙撃手。ライフルの腕前を披露する場面はない。(近接戦闘でライフルは不利だろ) 演じるのは、BSBのハウィー・D。3.コモドバケーロに誘われて仲間に入った忍者みたいな男。背中に刀を2本挿して、手裏剣も使う。寡黙でマジメ。酒場で知り合ったトリクシーと恋仲になる。けれど、それが原因で仲間を危機に陥らせることになる。リアリティ番組から生まれたポップグループ『O―TOWN』のメンバー、エリック=マイケル・エストラーダが演じている。4.ビリーいつの間にか、アポカリプタ討伐の仲間に入っていた気のいい兄ちゃん。最初に登場したわりには、目立った活躍がなかったザンネンなキャラだった。やはり、ボーイズ・バンドの『98ディグリーズ(98°)』のジェフ・ティモンズが演じている。5.デイジー・ジェーン金髪○乳のお姉ちゃん。(拍手)登場シーンこそタフなところを見せてくれたが、それ以降は、しばしば恋する女性になってしまう。ビリーの恋人で、ジャックに「アポカリプタを倒すために力を貸して欲しい」と手紙を出した。(巨○は正義!)演じたキャリー・キーガンは、女優と言うよりタレントさんのようだ。バラエティ番組のホスト役が多い。6.ジャックビリーの兄で、町を出ていたが、ジェーンからの手紙で戻って来た。(たぶん、主人公)演じたのはニック・カーター。BSBのリード・ヴォーカルっぽい。7.シリーン途中参加の女性戦士。演じたローレン・キット・カーターは、ニック・カーターの奥さん。(お芝居はイマイチ。素人っぽかったが、アサイラム作品にはピッタリ)この7人の他にも、隻眼の町長を演じたのが、NSYNCのクリス・カークパトリックだったり、アポカリプタの部下ジョニーを演じたのがBSBのA.J.マクレーンだったり、音楽畑の方々で固められている。だからなのか、凄惨なゴア・シーンであっても、楽しそうな雰囲気が伝わって来る。(笑)やっぱり、映画は楽しいのが、1番! というワケで、いろいろツッコミどころは多々あっても、オススメ!(爆)
2019.07.08
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1542 ラスト/ナイト※オモテ面【スタッフ】・監 督 ジョルジョ・ブルーノ・製作総指揮 エマニュエル・モレッティ マイケル・コーワン ダニエル・グラミシア・脚 本 ダビッド・パオロ・ クリスティアーノ・シアラ ダニエル・ベース・撮 影 アンジェロ・ストラマグリア・音 楽 マッシモ・フィリピーニ【キャスト】・アイリーン・プランティ(平田絵里子)・ショーン・ジェームス・サットン(見上裕昭)・バレンティーナ・フェランテ(所河ひとみ)・ゲオ・ジョンソン(佐々木義人)※ウラ面【仕 様】・型 番 NSD-6460・製作年度 2016年・製 作 国 イタリア・英 題 ALMOST DEAD・発 売 ニューセレクト株式会社・販 売 ニューセレクト株式会社・販売協力 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 83分・サ イ ズ シネスコ・音 声 1.オリジナル (Stereo) 2.日本語吹替 (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕 3.日本語吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 予告編※ディスク【ジャケット】・オモテ面:世界が終る夜 たった一人の夜・ウラ面 :“2つの恐怖”を併せ持つ 傑作スタイリッシュ・ホラー!!うーん、ダリル・ハンナが出演した『ゾンビ・ナイト』のジャケットと「印象が似ているなぁ」と思ったら、どちらもニューセレクトが発売・販売だった。(汗)北米版のジャケットに較べると、日本版は、わりと本作品のシチュエーションを上手に表現出来ていると思う。ウラ面は、少し整理が必要だな。詰め込み過ぎだ。印象的なシーンの画像を大きく使い、状況を伝えるための画像が数枚でいい。その方が、本作品には相応しい。【感 想】「おっ○いに挟むモノ」ワン・シチュエーションのゾンビ映画。面白いと言えば面白いが、つまらないと言えばつまらない。まぁ、どちらかと言えば「つまらない」方かなぁ。致命的なのは、主人公がグズグズしているだけで、ちっともサバイバルしないこと。自主性が皆無で、駄々をこねて電話の相手にあたり散らすとか、それはもう腹立たしいこと、この上ない。(苦笑)それに、何と言うか、主人公の行いが結末に結びついていない点もマイナス。因果応報のカタチをとってくれていたら、また違った感想があったかも知れない。でも、特に伏線が張られているわけではなく、事故で動かなくなった車の中でジタバタして自滅する様子を見せられるだけ。正直、期待外れだった。――ホープ・ウォルシュ博士は車の中で目を覚ます。ガムテープで手足を縛られ、口を塞がれていた。車は木に衝突していて運転席の女性は血塗れになってハンドルにうつ伏せている。何とか拘束を解いたホープだったが、パニック寸前だった。事故で頭を打ったらしく、記憶がない上、夜の森の中では周囲の様子すら判らない。携帯電話で救助を求めようとするが、音声案内になってしまう。回線が混雑しているらしい。そこへサムから電話がかかって来る。どうやら近くにいるようだ。知り合いらしいが、ホープには覚えがなかった。それでも、誰かと一緒の方が心強い。彼の言う通りに車から出て、森の中を歩き始めた彼女が目にしたのは、ゾンビの群れに追われる男の姿だった。……というお話し。一般的に、学者は社会性に乏しいと言われる。後世に名を残すような偉人さんは、多かれ少なかれ、奇異な言動で周囲を驚かせている。でも、だからって、バカなわけじゃない。ところが、このホープ博士は、バカだ。記憶があるナシの問題じゃない。自分がどこにいるのか分からないと言うが、分かろうとする努力をしない。倒れた標識があるのだから、とっとと行って見て来いよ、と思う。それに、携帯電話もスマホもあるんだし、いまの車はGPSを積んでいる。電源さえ入っていれば、場所の特定だって比較的簡単に出来ると思うぞ。そういう意味では、CDCも軍人も思慮が足りないと思う。解毒剤にしても、「効くヤツと効かないヤツの二つがあるって何だよ」と思う。然も、効かないヤツをサムが持っていた理由が分からない。何で、効かないヤツをワザワザ持ち歩くんだ?そもそも、何故、主人公の姉サラの夫のサムが、現場の近くにいるんだ? サムもCDCの研究員なのか? サラは結婚後も改名していない?そう言えば、縛られてトランクに閉じ込められていた男は、何者なんだ? ただ、車を盗まれた可哀想なオジサン? 何で、途中で姿を現すんだ? こんなどうでもいいキャラクタを出すなよ。(苦笑)これは、脚本の稚拙さの現れだと思う。そういう状況を作り出すために、必然的なストーリーを組み立てられなかった、ということだ。ワン・アイデアの作品には往々にしてあることだが、アイデアに固執して、自由な発想やストーリー展開が出来なくなってしまう。おそらく、最後のオチとプロットは決まっていて、そこに向けて細部を作って行ったに違いない。でも、胸の谷間からロケットを引っ張り出したら「それが解○剤でした」という皮肉なオチは大して効いていないと思うぞ。……えっと、こんなことは書きたくないのだが、お○ぱいに何かが挟まっていたら、気づかないものなの?(苦笑)こればかりは、男には分からない。男は、オ○ン○ンを何かに挟んだらわかるけどなぁ。(これだから、エロおやじはイヤなんだ)オススメ致しません!
2019.06.24
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1535 ディストラクションZ※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 ハミット・トラブポー・製 作 ルーク・シャッツエル キャメロン・ロメロ・撮 影 ティモシー・トラブポー・音 楽 ジョン・オニー【キャスト】・トニー・トッド「ザ・ロック」(中村浩太郎)・レイナ・ハイン(武田 華)・スティーヴン・ルーク 「米軍極秘部隊ウォー・ピッグス」(田村 真)・アマンダ・デイ(川上上子)・アーロン・コートー(露崎 亘)・マーカス・ディー(遠藤 航)・ヘイジ・フェルナー(早川 舞)※ウラ面【仕 様】・型 番 NSD-6630・製作年度 2017年・製 作 国 アメリカ・原 題 ZOMBIES・発 売 ニューセレクト株式会社・販 売 ニューセレクト株式会社・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 85分・サ イ ズ シネスコ・音 声 1.オリジナル (Stereo) 2.日本語吹替 (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕 3.日本語吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:絶望を 生き抜け・ウラ面 :謎のゾンビ・ウィルスにより 地獄と化した近未来世界 押し寄せる死者の群れに 戦いを挑むサバイバーたち どちらが駆逐されるまで このバトルに終わりはない 生き残るか?皆殺しか? “ゾンビ映画の帝王” ジョージ・A.ロメロの息子 キャメロン・ロメロ製作 戦慄の ゾンビ・サバイバル・アクション!えっと……。このジャケットの女性は誰?(汗)衣装だけなら、ヘイリーに見える。でも、主人公の恋人のベナかな? 確かに戦闘力は高かったが、こんなシーン、あったっけ? 主人公を脇の押しのけ、二丁拳銃を構えてこちらを睨んでいる。漫画の扉絵みたいでステキだが、こうまで主人公を蔑ろにしてしまうと、ジャケット詐欺にならないか?(笑)ウラ面は、ゾンビ映画らしく、キタナイ出来映え。(爆) うん、悪くない。やっぱりゾンビ映画たるもの、コ汚くないとねぇ。……って、そんなワケないじゃん!ジョージ・A.ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』をご覧なさい。そのジャケットときたら、品もあるし、しっかり怖ろしさも伝わって来る。汚いだけではダメ。ちゃんと、ゾンビの恐ろしさを伝えるデザインにしないとね。(笑)【感 想】「フランク・ダラボンか、ジョージ・A.ロメロか」ジョージ・A.ロメロ監督の息子キャメロンが、製作に携わったことがウリのゾンビ映画。ちょっと乾いた雰囲気が独特だが、それ以外は取り立てて目新しい部分のない作品だった。――或る日突然、街中でゾンビが発生。通信も途絶え、状況も分からない。一体、何が原因でこんなことになってしまったのか、解決策も見出だせないまま生存者たちは、ゾンビを殺して生き延びるしかなかった。ルークは、仲間と伴に、郊外の邸宅に立て籠っていた。都市部よりもゾンビの数が少ない。動きも鈍いし、数名くらいなら対処できる。彼らは物資と生存者を探しながら、生き残る道を模索していた。けれど、次第に物資は底を尽き始め、仲間もゾンビにやられて減りつつあった。それでも、ルークが街に行くのは、恋人のベナを探し出すという目的があったからだ。その日も生存者の情報で法律事務所に向かったルークは、ゾンビを操る女、ヘイリーと出会うことになる。……というお話し。ゾンビ映画の王道とも言えるストーリー展開。父親のゾンビ映画よりも、TVシリーズ『ウォーキング・デッド』に近い雰囲気なのも、興味深い。実際、最後の場面も『ミスト』を彷彿させる。おそらく、監督さんは、フランク・ダラボンが好きなのだ。(苦笑)監督は、ハミッド・トラブポー。(どこの国の人だ?) 明るめの映像が、白昼夢のような雰囲気を醸し出しているが、どこか閉塞感を殺いでおり、もう少しメリハリが欲しかったところ。でも、殺伐とした描写は悪くない。説明セリフを排し、日常を切り取ってみせたところにも、監督さんの意気込みが感じられて好ましい。惜しむらくは、爆発シーン等でCGを使ってしまったこと。実際に大爆発をさせられないのは理解できるにしても、予算がないのにCGで描こうとしたのは間違いだ。低予算のCGがチープなのは当たり前。逆に、お金さえあれば、CGだろうが特効だろうが、リアルな爆発シーンになったはずだ。その辺りのマネジメントに経験不足が感じられる。(ほとんどのスタッフが浅いキャリアだった)製作会社としては、ゾンビ映画の企画にキャメロン・ロメロを担ぎ出した時点で、成功を確信したに違いない。けれど、監督さんは、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』から始まるゾンビ3部作には見向きもせず、あろうことかTVシリーズに御執心とは、製作会社も夢にも思わなかったのではなかろうか。(苦笑)『ドーン・オブ・ザ・デッド』或いは、『28週後…』からTVシリーズ『ウォーキング・デッド』に繋がる系譜は、ロメロ監督のゾンビ3部作、新3部作とは、明らかに物語の構造が違う。ロメロ監督が描くゾンビは、狂気を間にして生存者と対峙している。そう、狂気を合せ鏡に写し出したようなものだ。でも、『28週後……』や『ウォーキング・デッド』では、ゾンビはモンスターとして描かれ、単なる外圧でしかない。本作品は、後者に近い。だから不満を感じる。演出もしっかりしているし、トニー・トッドも出演している。ヘイリーの存在をはじめ、ゾンビに対して深く考察しようとした脚本も悪くない。でも、根本的なところでゾンビへの愛が感じられない作品だった。(溜息)でも、まぁ、少しだけオススメってことにしておきましょう!
2019.06.17
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1520 デッドウォーカー・インフェルノ※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 スラヴコ・シュピオニャーク・脚本・製作・編集 スラヴィカ・シュピオニャーク・脚 本 リタ・フィヒトル・シュピオニャーク・撮 影 ニック・ムッセル・音 楽 トレヴァー・コールマン【キャスト】・ベルンハルト・ボツィアン・レナ・バーダー・ブラク・アコユン・エヴァルト・デア・ヤーコブ・グラフ※ウラ面【仕 様】・型 番 TWAD-1408・製作年度 2015年・製 作 国 ドイツ・原 題 CAEDES・発 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・販 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・提 供 ----・価 格 4,700円+税・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 approx.88分・サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ・音 声 1.オリジナル (ドイツ語) 5.1ch・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本国内向、 DVD VIDEO、セル or レンタル・映像特典 日本版予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:人間が襲われる 地獄から脱出しろ!! [WINNER C-FEM,Festival de Cine Fantastico Europeo de Murcia Best Film 2015] [WINNER Horrible Imaginings Film Festival Best Movie Best Actress Best Special Effects2015] [WINNER Highway 61 Festival Best Movie 2015] [WINNER Horrorant Film Festival FRIGHT NIGHTS Best Special-FX 2015]・ウラ面 :骨の髄まで喰い尽くす! トラウマ級の衝撃!! 世界の映画祭で話題騒然! サバイバル・ホラー・アクション!!ゾンビに襲われて、頬の肉を喰いちぎられた女性の顔が、ジャケットのオモテ面。タイトルの下には、森の中をウロつくゾンビたちのシルエット。物語世界がストレートに伝わって来るデザインだ。(笑)ウラ面もまた、首筋に噛みつかれた女性(最初の犠牲者)の画像が、その物語世界を補完している。そして、その横に、ゾンビの頭(?)を突き破って中指を立てた男のドヤ顔。この辺りでコメディ色のあることを表現している。[ストーリー]の下に散りばめられた画像が、アクション映画であることを伝えている。主人公たちと敵の姿が明確に現れていないのは残念だが、まずまずの出来映えだろう。(ちょっと『グリーン・インフェルノ』に似ている感じもするが……)【感 想】「女の立ちション」ドイツ製の一風変わったゾンビ映画。ゾンビ映画と言うよりアクション・コメディか。なかなか面白かった。(笑)――ダンをはじめとする男4人は、休暇を過ごすために森の奥深くにあるキャンプ場にやって来る。そこには大勢の客がアウトドアを楽しみに集まっていた。その夜、焚き火を囲み、みんなでお酒を飲み、騒いでいたが、気づく一夜が明けていた。でも何かヘンだ。頭が痛い。二日酔いとは違う。すると、一人の男が女性客の首筋に噛みつき、喰い始めた。それを皮切りに、わらわらと森の中からゾンビが現れ、誰彼構わず襲い始める。阿鼻叫喚の地獄絵図が展開する。けれど、救いもあった。ダンたちが、素手と手近な道具を持ってゾンビと戦い始めたのだ。彼らは、元特殊部隊の隊員で数々の戦場を潜り抜けて来たツワモノだった。……というお話し。キャラ作りの上手い脚本家さんと監督さんらしい。メインは元特殊部隊の4人だが、強面の金髪のオネエチャンにバイカーなど人数が多いに関わらず、主要な登場人物の描き分けが出来ていた。それに、陰謀の黒幕もステレオタイプながらインパクトがあった。こういう作品は、場面ごとは面白いが、ストーリー展開はイマイチなことが多い。本作品も御多分に漏れず、ほとんど展開しない。“神男女狂鬼”でも“起承転結”でもなく、“序破急”くらい。だから、コメディタッチにならざるを得ない。(予算の都合もあるだろうが……)ゾンビのメイクは必要最低限と言ったところ。辛うじて顔と首筋くらいまではカバー出来ているが、それ以外は素のままだ。血飛沫も一部、CGを用いている。撮影は、森の中、テントや黒幕のアジトの一室と数ヶ所だけ。こちらも必要最低限と言った風情。ただ、エキストラはかなり集めたようで、それなりにスケール感を出していた。ノリとアイデアだけで作り上げたような印象だが、楽しそうな撮影の雰囲気が伝わって来る。若い人たちが作ったんだろうなぁ。(笑)面白かったのは、エンディングで、生存者全員で並んで立ちションするショット。その中に紅一点、女性の姿が……。女性も立ちションするんだなぁと感心した次第。(笑)盛大に血飛沫が上がるし、お約束の解剖シーンもある。噛みついて皮や肉を喰いちぎるし、決して穏やかな作品ではないが、ゾンビ映画の初心者がステップUPするには丁度いい作品かも知れない。オススメ!
2019.06.02
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1519 クロージング・ナイト/地獄のゾンビ劇場※オモテ面【スタッフ】・監督・製作・編集 セヴェ・シェレンツ『デスカメラ』・製作・脚本 リサ・デヴィータ・製 作 トッド・ジロー 「ヴァン・ヘルシング」シリーズ ブレンダン・スミス・撮 影 リンジー・ジョージ『かぞくのけんか』・特殊効果 キア・ヴィチャート 『マン・オブ・スティール』・視覚効果 ジェシー・リヨン『ダウト・ゲーム』【キャスト】・レン・ウォーカー・カズ・オーディン・ダルコ『デス・ロード/染血』・マディソン・J.ルース・キャメロン・デント・モモナ・コマガタ・カースティ・エリザベス・ピータース※ウラ面【仕 様】・型 番 TWAD-1416・製作年度 2016年・製 作 国 カナダ・原 題 PEELERS・発 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・販 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 劇場公開作品・リリース ----・収 録 本編 approx.96分・サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ・音 声 1.オリジナル (英語) 5.1ch・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、R-15、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本国内向、 DVD VIDEO、セル or レンタル・映像特典 オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:世界の映画祭で大熱狂! ゾンビ×ストリッパーのコラボで贈る エロティック・バイオレンス! 悲鳴が轟く恐怖のステージ、開演! [2016シッチェス・カタロニア国際映画祭 正式出品] [2016アトランタ・ホラー映画祭 最優秀ホラー賞 受賞] [2016ローマ・オプティカルシアター ホラー映画祭 最優秀主演女優賞 受賞] [2016ブエノスアイレス・ロホ・サングレ 国際ファンタスティック映画祭 最優秀特殊効果賞 受賞] [2016サンディエゴ・ファンタスティック ホラー映画祭 最優秀特殊効果賞 受賞]・ウラ面 :噴き出す血しぶき 飛び散る肉片! ゾンビへと変貌を遂げた男どもが ストリッパーに襲い掛かる エロティック・バイオレンス!ジャケットの出来映えは、いいなぁ。(笑)主人公のBJが、チェーンソーを持って仁王立ち。返り血も浴びている。そこに、主要な登場人物が顔を出している。背景はステージの真紅のカーテン。タイトルの下、BJの足元には、ゾンビたちの姿が描き込まれている。ウラ面には、ストリップ場面とゾンビの画像が使われていて、オモテ面と対を為すカタチにしたようだ。[イントロダクション]や[ストーリー]の分量が多すぎる感じがしないでもないが、まずまずの出来映えだろう。うん、いいジャケットだ。(苦笑)【感 想】「もうオシマイ!」ナイトクラブと言うよりストリップクラブでゾンビ(?)が発生し、狭い店内でドタバタするホラー映画。予算がなかったのか、照明を落として背景を暗くして省略している。これなら、どこで撮ってもOKだ。でも、暗い場面が多いせいでグロいショットが活かされていないのは残念。(ああ、そうか。そこもお金がなかったんだな) やっぱり、見どころはストリップですかね。(笑)――ブルージーンは、長年経営して来たナイトクラブ《パイパイタマタマ》を売り払って人生を再出発する決意をする。買い手の男は気に入らなかったが、この田舎町を出るためだ、仕方ない。営業最終日、石油を掘り当てたと喜ぶ炭鉱夫たちをはじめ常連客で店は賑わっていた。ところが、ストリッパーとその恋人が何者かに刺殺される。目撃者は、犯人は油にまみれたかのように黒くて滑っていたと言う。ブルージーンは、犯人は炭鉱夫に違いないと疑うが、質問をしに行った矢先、黒い液体を身体中から垂れ流す男たちに店内が襲われる。……というお話し。ゾンビ映画としては、よくあるシチュエーション。目新しさはない。面白かったのは、ストリップクラブで女性の姿がチラホラ見られること。おばあさんが編み物をしていたりする。そういう生活慣習が、米国にはあるのだろうか。これが日本だったら、ストリップクラブに女性を連れて行かないだろうし、女性も行きたがらないと思うな。ゴア・シーンは力がこもっていたが、演出が見事にヘタクソ。壁に掛かった剥製(ガゼル?)の角でストリッパーは後ろから刺され、チクビが飛び出すのだが、ちゃんと観ていないと何に刺されたのか分からない。そんな風にヘタクソなところが多々あって、映画としての面白さを削いでいる。だから、唯一の楽しみは、ストリップだけ。ベビーと女子高生スタイルの二人が白眉ですね。二人とも筋肉質でビタミンの塊みたいにパァーンと張った身体つきをしている。どちらも六頭身くらい。日本人としては、このくらいの方が、親しみが持てる。(笑)ベイビー役を演じたのは、ニッキ・ワーリン。女子高生スタイルのストリッパーは、カースティ・ピーターズ。ちなみにフランキー役を演じたのは、モモナ・コマガタ。フランス人女性とのハーフで東京生まれ。ちょっとだけ注目している。(『GUTTERBALLS 2』が観たいが、日本未紹介で終わりそうだ)おそらく『ザ・フィースト』なんかの路線を狙ったのだろうけど、スキルも度胸も足りなかったなぁ。ね、監督さん。(笑)なので、この辺で、オシマイ!
2019.06.01
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1492 斬撃 ZANGEKI※オモテ面【スタッフ】・監 督 リチャード・クルード・製 作 フィリップ・B.ゴールドファイン・脚 本 マシュー・クリックスタイン・撮 影 ウィリアム・トゥロートヴェッター・音 楽 フィリップ・ホワイト【キャスト】・タオ…………スティーヴン・セガール(大塚明夫)・クロス………リンデン・アシュビー(田中正彦)・ディラン……ダニエル・パーシヴァル(三木眞一郎)・チャーリー…スカイ・ベネット(日笠陽子)※ウラ面【仕 様】・型 番 RDD-55008・製作年度 2008年・製 作 国 アメリカ・原 題 AGAINST THE DARK・発 売 株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント・販 売 元 ----・提 供 ----・価 格 12,000円(税抜)・字幕翻訳 栗原とみ子・吹替翻訳 アンゼたかし・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース 2010.・収 録 約 94分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・音 声 1.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド オリジナル (英語) 2.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド 日本語吹替・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【ジャケット】・オモテ面:このオヤジ、ゾンビ斬る。・ウラ面 :夢の対決!ゾンビvsセガール! 空爆まで僅か、彼らは生きて還れるかっ!?本編より若干スリムに補正されたスティーヴン・セガール御大を中心に据えたジャケットは、善良なゾンビ映画ファンを欺く出来映えとなっている。背景に描かれたゾンビの顔、その下には当たり障りのない本編画像が配されて、物語世界を伝えている。セガール御大のファンならば、「まぁ、こんなものだよな」と許せる範囲内だ。でも、セガール作品に免疫のないゾンビ映画のファンが見たら、怒るんじゃないか?(セガール御大のファン以外は、観ないか……) 日本橋のデパートの時計サロンでロレ○クスを買ったら、中国製のニセモノだった、みたいな衝撃だろう。(苦笑)或いは、純真なセガール御大のファン初心者がワクワクして観たら、いきなり蹴りをくらったような感じか……。そんな人は、このジャケットを恨めしく思うんだろうなぁ。そもそも天下のソニーさんが、こんな作品をリリースしちゃダメでしょ? それとも、カルト映画になることを見込んでリリースしたとか。(笑) 真意を確かめたいよなぁ。【感 想】「あー(汗)」これは、出来上がったゾンビ映画の出来が悪くて、後からスティーヴン・セガールを担ぎ出したんじゃないかなぁ。(笑)ジャケットには、「ゾンビvsセガール!!」って書いてあるけど、誤解じゃないかなぁ。 S.セガールは主演じゃないし、ほとんど別撮りだもん。前後のシーンにそぐわないセリフを喋るし、もともと酷い脚本が、ますますヒドくなっている。セガール自身、「失敗したなぁ……」とボヤいていると思う。だって、ずっと怒った顔をしていたもん。(笑)本作品は、ゾンビが溢れかえった町の病院から生存者が脱出しようとするお話し。(たぶん……) 軍は空爆を計画し、刻一刻とタイムリミットが迫る。カビのはえた設定とストーリー展開だ。いや、カビどころか腐敗してドロドロに溶けているな。ゾンビ映画としちゃあ、これほど似つかわしい設定とストーリーもないか。(笑)ご都合主義というよりも、演出が拙くて、終始、苦笑いしっぱなし。唐突に病院から脱出しようと思い立つ生存者たち、“ハンター”と呼ばれる自警団がみんなでゾロゾロ歩きながら病院の探索を思い付いたり、それはそれは見事な“いい加減さ”でした。そう言えば、このハンターたちは、やたら歩く。歩き回る。格闘シーンよりも歩くシーンの方が、明らかに長い。然も、ただ歩く。警戒しているわけでも、何かを捜索しているわけでもなく、ただ歩く。(苦笑)生存者たちと出会っても無視するように歩く。脱出口にたどり着く前に「じゃあ、ここで」と生存者たちを置き去りにして歩く。(嘲笑)最初は「ヘタクソ!」と思ったが、これだけ無目的に歩くシーンばかりだと、最後は爆笑するしかなく、見事にツボにはまりました。(笑) 本作品の最大の見せ場は、“歩くスティーヴン・セガール”を撮り続けたカメラかも知れない。まるで修行に赴く禅僧のように見えて求道的だった。ほかには何の意味もない作品でした。スティーヴン・セガールさん、ちゃんとしたゾンビ映画に出て下さい! きっと淀川先生が泣いてます。 m(_ _)m
2019.05.05
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1486 ハザード・オブ Z※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本・製作 ザッカリー・ラメラン・製作・撮影 カール・ジャニス・脚 本 レイヴン・コーセンス・音 楽 ニコラス・シャイナー【キャスト】・デヴィッド・マイケル・モート・レイヴン・コーセンス・ティモシー・ポール・マッカーシー・チャーリー・ハミルトン・リッチ・ペイトコウスキー・カレイ・ル・グランド※ウラ面【仕 様】・型 番 PWAD-4510・製作年度 2016年・製 作 国 アメリカ・原 題 DEAD RUSH・発 売 プライムウェーブ株式会社・販 売 プライムウェーブ株式会社・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース 2015.・収 録 80分・サ イ ズ 16: 9 ビスタ・音 声 1.オリジナル (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 予告編※ディスク【ジャケット】・オモテ面:《アポカリプス》終末に備えよ・ウラ面 :荒廃した街で《危険物》ハザードとして 駆除される感染者 ゾンビ・ウィルスにより たった3週間で文明は滅んだ 「昨日までの友を殺す」 それがこの世界の 新しい掟なのか? 「バイオハザード:ザ・ファイナル」に 続くゾンビ・パニック最新作 全編POV(主観撮影)で描く “地獄巡りの旅”へようこそ相変わらずジャケットのイラストは素晴らしい!(笑)然も、本編のラストとシンクロするような構造になっている。けれど、こんなにゾンビはウジャウジャ出て来ないし、センターで銃を構えた色っぽい女性も出て来ない。うーん、是非とも彼女には、本編に登場して欲しかった。(苦笑)ウラ面は、ややゴチャゴチャしていて良くない。もっと抒情的なデザインにしても良かったんじゃないか? その方が、本作品には相応しい。(♪)【感 想】「『ハザード・オブZ』は、なぜ『オブ・Z』ではないのだろう?」POV形式のゾンビ映画。取り立てて目新しいところはない。でも、最後のオチを計算した上で一人称視点を用いたことは評価したい。(そうなると、プレオープニングや最後の数カットが納得出来ないが……。あれ? もしかしたら、何も計算されていなかったんじゃないか?)――妻の妊娠を知らされたデビッドは、幸せの絶頂にいた。その頃、世間では得体の知れないウィルスが蔓延し、連日、報道される騒がしいニュースも耳に入らなかった。その夜、デビッドが友人のウェインとバーで飲んでいると、妻から電話が架かって来る。助けを求めていた。慌てて表に出ると、町は、いつの間にかパニック状態に陥っていた。人が人を襲い、警官たちが狂った人たちを撃ち殺している。デビッドの妻も目の前で撃ち殺されてしまう。「感染者は殺すしかない」そう言い放つ警官の前で泣き叫ぶデビッドを連れて、ウェインはボクシングジムに逃げ込む。幸い感染者はいないようだ。2人は、そこで隠れて暮らすことにする。けれど、少しずつウェインの様子が変わり始めた。感染したのだ。苦しむウェインの姿に、デビッドは恐れおののいていた。……というお話し。この後、デビッドは、安全が確保されたコミュニティに身を寄せ、食料調達のためにゾンビが彷徨く危険な町に行ったり、ストーリー展開は、ありきたり。“天使”と呼ばれる免疫のある少女の噂も、『地球最後の男/オメガマン』のチャールトン・ヘストンの役回りを思わせる。私が生存者なら、食糧も水も他人になんかに分けてあげない。(笑) カワイイ女の子だけ、食べ物と安全をエサに服従させるな。男は騙してゾンビ君の食料になって貰う。調理をしないゾンビ君は、相手が誰であっても好き嫌いせずに食べてくれるから、楽だ。(鬼畜だな)本作品が退屈なのは、演出や脚本の拙さにある。日常が非日常に変わって行く怖さ、安全が確保されたコミュニティ崩壊のカタルシスが表現できていない。折角のPOVなのに、その特性を活かせていないってことだ。(溜息)意図的な部分は面白く観ることが出来たが、総じて退屈だったと言える。あまりに予算が少なかったせいもあるだろう。でも、マジメなだけでは面白い作品は撮れないってことの証左だと思う。才能は余裕を生み、余裕が遊びを作り出し、遊びが作品に幅を持たせるってことである。それにしても、感染してから発症、ゾンビ化するまで、あんなに時間がかかるなら、3週間で文明は崩壊しないと思うぞ。だいたい、ゾンビ君に内臓まで食べられた人は、ゾンビ化するのだろうか? 無理だよね、筋組織もないんだし、体が機能しないよね。でも、噛まれただけなら、ウィルスに感染するのは、何となく理解できる。狂犬病みたいなものだ。そうなると、ゾンビ人口はそんなに増えないんじゃないか? ……そのぉ、何だ、ゾンビ君たちに捕まったらヘタに助けたりせずに、心ゆくまで食べさせた方が善いってことだよね。(やっぱり、鬼畜だな)オススメ致しません!
2019.04.29
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1363 バイオハザード/ザ・ファイナル※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本・製作 ポール・W.S.アンダーソン・製 作 ジェレミー・ボルト サミュエル・ハディダ ロバート・クルツァー・製作総指揮 ヴィクター・ハディダ マーティン・モスコウィック・音 楽 ポール・ハスリンジャー・アソシエイト・プロデューサー 小林裕幸【キャスト】・アリス…………ミラ・ジョヴォヴィッチ(本田貴子)・クリア・レッドフィールド… アリ・ラーター(岡 寛恵)・ウェスカー…………ショーン・ロバーツ(立木文彦)・アビゲイル………………ルビー・ローズ(野一祐子)・コバルト………………………………ローラ(ローラ)・チュウ司令官………………イ・ジュンギ(石田 彰)・クリスチャン……ウィリアム・レヴィ(伊藤健太郎)・アイザックス博士………イアン・グレン(水内清光)※ウラ面【仕 様】・型 番 RDD-81059・製作年度 2016年・製 作 国 ----・原 題 RESIDENT EVIL : THE FINAL CHAPTER・発 売 株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント・販 売 ----・提 供 ----・価 格 12,000円+税・字幕翻訳 風間綾平・吹替翻訳 藤澤睦実・吹替監修 ----・吹替演出 ----・吹替版制作 ----・日本公開 ---- ・リリース 2017・収 録 約 106分・サ イ ズ 16: 9 LB シネスコ・音 声 1.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド オリジナル (英語) 2.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド 日本語吹替・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY AUDIO、NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【ジャケット】・オモテ面:見届けよ、最期。 『バイオハザード』シリーズ最終章!! 人類滅亡まで48時間―― すべては彼女(アリス)に託された。・ウラ面 :シリーズ最終章!顔の両側にハンドガンを持ち上げ、挑発するような眼差しを向けているアリスのイラストが、本作品のジャケット。う~ん、インパクトはあるが、個人的には好きじゃない。最終作なのだから、この戦いを象徴するようなイラストか画像をオモテ面に用いて欲しかった。(苦笑)ウラ面は、なかなか大胆。3人の女性戦士が並ぶ中、アリスに焦点が合わされた画像が、大きく使われている。これもまた、なかなかのインパクトだ。この3人が何を見て緊張を走らせているのか興味がわく。意図が明確で、いいレイアウトだ。(笑)【感 想】「これがファイナル!?」『バイオハザード』シリーズの6作品目にしてファイナル。「よく完結させてくれたなぁ」という思いと、「えー、これが最終作のクオリティ?」と残念な気持ちが交錯する出来映えだった。(溜息)何よりも、アリスを演じるミラ・ジョヴォヴィッチの顔が変わってしまっているのに驚いた。メイクのせいだろうか、途中、以前の“顔”に戻るカットもあるが、何だか別人のように見えた。最初から最後まで、そのことが気になって、映像に集中出来なかった。(苦笑)――ワシントンでの攻防戦を生き延びたアリスは、レッドクィーンからラクーンシティ地下のハイブに抗ウィルス剤があると知らされる。これを48時間以内に散布しないと、地上の生存者が全滅すると言う。それは、アンブレラ社の勝利だった。それだけは、何としても阻止しなければならなかった。アリスは独り、ラクーンシティに向かうが、途中でアイザック博士が指揮する装甲車に捕らわれてしまう。博士もまた、ラクーンシティを目指していた。……というお話し。正直、脚本の出来映えが良くないと思う。全く冴えたところがなかった。それに『ターミネーター4(09)』や『D.O.A./デッド・オア・アライブ(06)』(そう言えば、この作品もポール・W.S.アンダーソンの製作だった)、『アイ・アム・レジェンド(07)』等のゾンビ映画にインスパイアされたと思しき場面がたくさんある。いやいや、これまでの5作品を思い起こさせると言った方がよいかも知れない。それに、これまでの作品に較べてカメラの動きがすこぶる悪い。特にタテの動きが少なく、全般的に単調だ。撮影期間が短かったのかも知れない。アリスを演じるのは勿論、ミラ・ジョヴォヴィッチ。これまでと変わらぬ体型なのにはビックリである。クレアを演じるのは、アリ・ラーター。歳を取るごとに地味な顔つきになって行く。どうしたことだろ?アイザックス博士を演じるのは、イアン・グレン。尊大なお芝居がイタについている。ウェスカー議長を演じるのは、ショーン・ロバーツ。本作品ではあまり出番がなかった。それに前作と本作品との間がゴッソリと抜け落ちているので、アリスとウェスカーとの因縁がハッキリしない。ワシントンの攻防戦をキチンと描いた方が良かったんじゃないか?1作目(02)は記憶を失ったアリスが特殊部隊とともに地下施設のハイブに侵入し、バイオハザードの事実を知ることになる。赤いドレスが鮮やかだった。2作目『/アポカリプス(04)』は、感染がラクーンシティ全体に広がり、爆撃までに開発者の娘を探し出して脱出しようとする。3作目(07)は、感染が世界規模で広がり、砂漠化したラスベガスから、感染のないアルカディアを目指そうとするお話し。(2作目と3作目の間も“飛んで”いるな)4作目『/アフターライフ(10)』は、生き延びたアリスがクレアらを追ってアラスカに飛ぶが、無人だった。けれど、何者かに操られたクレアと再会し、米国西海岸を飛行中に生存者のグループと出会う。5作目の『/リトリビューション(12)』では、アルカディア号の生存者を助けたアリスだったが、アンブレラ社によって爆撃され、気づく海底の実験施設だった、というお話し。彼女は、ウェスカー議長が差し向けた救助チームとともに施設を脱し、戦場となったワシントンでウェスカーと対峙する。この後、大きく時間が“飛んで”本作品の冒頭に結びつくのだが、この跳躍が大きすぎて、マニアでない私には「??」が先行する出来映えだった。出来れば、どんなカタチでも良いから、前作と本作品との間を補完するような作品を撮って欲しいなぁ。(苦笑) お願いしますよ、ポール・W.S.アンダーソン監督!「オススメ!」ってことにしておきますから。(笑)『0228 バイオハザード [ブルーレイ]』『0227 バイオハザード2 EXTENDED EDITION [ブルーレイ]』『0226 バイオハザード3 [ブルーレイ]』『0225 バイオハザード4/アフターライフ IN 3D [ブルーレイ]』『0222 バイオハザード5/リトリビューション』
2018.12.27
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1222 ゾンビ・バスターズ※オモテ面【スタッフ】・監 督 ダニエル・マルドナド・脚 本 アレン・グリーン ダニエル・マルドナド・製 作 カンディ・マスコーロ・音 楽 クリストファー・キング マーカス・ズフル・編 集 ロン・ジマーマン【キャスト】・ウィリー・ボーウェン・デニス・カバス・リック・カリロ・ニーナ・レオン・T・J・クリス・E・J・クローウェル・ウィリアム・ブライアン・ポッツ※ウラ面【仕 様】・型 番 ALBTS0096・製作年度 2012年・製 作 国 アメリカ・原 題 THE KILLING STRAIN・発 売 ----・販 売 アルバトロス株式会社・提 供 ニューセレクト株式会社・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 106分・サ イ ズ 16: 9 ビスタ・音 声 1.オリジナル (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 セル専用・映像特典 予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:ヤツらを地獄に送り返せ・ウラ面 :ゾンビ・バスターズ《退治人》 VS 《走るゾンビ》の大群!! 恐怖と興奮が疾走する 傑作アクション・ホラー!!どことなくマヌケなデザインのジャケットだ。主演クラスの 3人が銃を構えているが、緊迫感が伝わって来ない。その下には『ゾンビ・バスターズ』とタイトル。そして、その下には、ゾンビが蔓延して崩壊した都市を描いたイラストが用いられている。まぁ、取り立てて仕上げの良いイラストではないので、この辺りに“マヌケ”に思える原因があるのかも知れない。ウラ面も、汚いだけで、ピリッとしない。そもそも、“バスターズ”なんて邦題に引きずられた宣伝コピーが不適切だ。どうせなら、もっと嘘っぱちのジャケットに仕上げればよかったのに……。(笑)【感 想】「この世界のゾンビ映画」『ゴースト・バスターズ(84)』、『デビル・バスターズ(16)』と来たからには、やっぱり『ゾンビ・バスターズ(10)』でしょう。(どこが?)そう、どこが“バスターズ”なのか、さっぱり分からない作品だった。威勢のいい陽気な邦題からは想像もつかないほど地味で、リチャード・バックマン(スティーブン・キング)の『ランニングマン』かと思っていたら、太宰治の『走れメロス』だった、――みたいな作品だった。(分かり難いか……)――デヴィッドは、妻を連れて休暇旅行に出掛ける。ところが、田舎道で車がパンクして立ち往生。然も、あろうことか、スペアタイヤに交換している間に、妻が何者かに襲われてゾンビと化してしまう。辛くもゾンビから逃げおおせたデヴィッドだったが、一体何が起きているのか理解出来なかった。そうして辿り着いた一軒家には、生存者がいた。お婆さんと保安官の娘、巨漢のバイカーとその彼女、そして温和しい草食系男子。均衡が保たれているように見えた小さなコミュニティは、わずかな時間の間に崩壊して行く。……というお話し。ジョージ・A.ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』と、ほぼ同じストーリー展開。でも、“薄味”。よく言えば、リスペクトだが、そんな意図はうかがえない。単なるアイデア不足と表現力不足と言った印象だ。映像的には時々、いいショットはあるが、インパクトに欠ける。おそらく、作り手はマジメなのだろうが、映画作りの適性に欠けていたってことだろう。エンターテイメントって“脱日常”に価値があるから、フツーの展開では何の意味もない。ゾンビが蔓延した世界で、交差点の赤信号で止まるようなものだ。ここはやはり、お婆ちゃんがゾンビを調理して皆に食べさせてしまうとか、ヒロインが萌え系アイドルで、ピッチリしたレオタードにヒラヒラのフリルを付けた衣装で登場し、「お仕置きよ!」とゾンビをバッタバッタと切り倒すとか……。(笑)はたまた、主人公をヤリたい盛りの高校生にして、女子高生ゾンビを追っかけ回すとか、“体でっかち”のバイカーは、実はお人形さん好きのヘンタイで、ゾンビを捕まえてオママゴトの相手をさせるなんてのも良いな。或いは、草食系男子は、そんな仲間に愛想を尽かし、1人で文明を守ろうとするけど次第にブッ壊れて、最後はヒロインを凌辱しようとしておち○ちんを噛み切られて“おちん○んゾンビ”が登場するとか。“おちん○んゾンビ”は、バイカーのカノジョに襲いかかって“出て来れなくなってしまう”とか……。(どこから?)それくらい飛び抜けてくれないと、この世界でゾンビ映画として生き残ることは出来ないと思うな。(私も相当、病んでいるな)役者さんは皆、知らない方ばかり。フィルモグラフィを見る限り、役者さんであることは間違いなさそうだ。そういう点では、仲間を集めた自主制作ではなく、ちゃんとした映画作りだったようだ。でも、オススメするほどではありませんけどね。(苦笑)
2018.08.08
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1218 スウィング・オブ・ザ・デッド※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 ジェレミー・ガードナー【キャスト】・ジェレミー・ガードナー・アダム・クロンハイム・アラーナ・オブライアン・ラリー・フェセンデン※ウラ面【仕 様】・型 番 LBXC-004・製作年度 2012年・製 作 国 アメリカ・原 題 The Battery・発 売 ----・販 売 元 株式会社ファインディスクコーポレーション・販売協力 有限会社ページワン・価 格 オープン価格・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 100分+特典 2分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.英語・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 セル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:オランダ アムステルダムファンタスティッ ク映画祭 最優秀作品賞 スペイン マラガファンタスティック国際 映画祭 最優秀作品賞 カナダ トロントアフターダーク映画祭 観客賞/脚本賞/音楽賞/美術賞 スペイン シッチェス・カタロニアン国際映 画祭最優秀作品賞 デッド・ゲーム、開幕。・ウラ面 :インディーズゾンビ映画史上、最高傑作!!! ゾンビが蔓延する終末世界を 旅する凸凹コンビの末行く先を描いた 異色のホラー・ヒューマンドラマ・ ロードムービー邦題もダサいが、ジャケットもダサい。間が抜けている。こんなので、よくリリースしようという気になったもんだ。(笑)オモテ面は、主人公2人の姿が描かれているが、ミッキーはバックパックを背負い、いつもの通りヘッドフォンで音楽を聴いている。左手にはグローブだ。でも、所在ない感じで立っているところがマヌケだ。ベンは、右手でバットをぶら下げて、左手で拳銃を突き出して撃鉄を上げようとしているところかな。その背景には青空とゾンビが描かれている。なるほど、作品内容には、沿っているな。(苦笑)ウラ面は、デカデカと過剰な売り文句が……。全体の20%くらいを占めている。そのせいか、スタッフ&キャストは、最低限しか記載されていない。もっとも、それ以上のことを知りたいとは思いませんけどね。まぁ、これを見る限り、主人公は、ベンの方だな。……どうでもいいけど。(笑)【感 想】「映画祭のレベル」どこが面白いのかサッパリ解らない作品だった。一応、ゾンビ映画のようだが、これほどゾンビ映画らしくない作品も珍しい。(苦笑)――ゾンビが蔓延した世界。生き延びたベンとミッキーは、安息の地を求めて旅を続けていた。バックパックを担ぎ、或る時は徒歩で、或る時は車で移動し、時々、民家に立ち寄っては物資を補給する。ゾンビが姿を現すこともあったが、ベンがバットで叩き殺す。彼は、この状況にも適応していたが、ミッキーはゾンビを殺すことも出来ず、音楽に逃避する毎日だ。或る時、トランシーバーに見知らぬ男女の会話が入って来る。応答を試みたミッキーの耳に聞こえて来たのは、女性の冷たい言葉だった。「私たちに関わらないで!」けれど、久しぶりに耳にした他人の声、然も女性の声だ。ミッキーは次第に声の主、アニーに執着するようになる。……というお話し。ジャケットやイントロダクションでは“ロードムービー”を謳っているが、間違いではないが、正しくもない。そもそも、ロードムービーを謳うには、行動半径が狭すぎないか? 前半で立ち寄った家は、ミッキーのカノジョの家のようだが、そうすると、彼らは何ヶ月も地元周辺をウロウロしていたことになる。車で移動することもあったのに、自分たちのテリトリーを離れることが出来ないなんて、何て臆病な男たちだ。(苦笑)それに、トランシーバーの受信距離を「10キロくらいじゃないか」と言っていたが、そのトランシーバーに応答したアニーと何日も経ってから出会うなんて、辻褄が合わない。彼らは、車で移動しているのに、数日かけて10キロも移動していないことになる。大きく景観が変わるでなし、ロードムービーと言われても、納得出来ない。(溜息)それに、やたら1カットが長いのも、いただけない。何か意味があるのなら兎も角、下らない場面ばかり、じっくり見せられる。男2人の歯磨きを延々と見せられた時は、監督に対して殺意を抱いてしまった。TVドラマだったら、確実にチャンネルを変えられるな。(苦笑)インディーズだからって、何でも赦されるワケじゃない。観客を無視して、自己満足のために映画を撮られては、いい迷惑だ。どんな仕事でも、「独り善がりはよくない」「ほどよい客観性が必要だな」と、つくづく思った。(溜息)驚いたことに本作品は、海外の映画祭等で評価されたようだ。理由は不明。でも、最近、映画祭そのもののレベルを疑っている。上映作品が集まらない映画祭もあると聞く。“町おこし”のために手っ取り早く映画祭を企画するケースもあるようで、単館での企画上映の人気投票にすら“映画祭”の名を冠したりするらしい。こうなって来ると、ワケが分からない。確かなことは、“○○○映画祭正式出品”とか“○○○映画祭観客賞受賞”なんて宣伝はアテにならないってことだな。オススメ致しません! 欲しい人に差し上げます!(冗談です)
2018.08.04
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1217 ゾンビーバー※オモテ面【スタッフ】・製 作 クリス・ベンダー『ハングオーバー!/ 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』 『ハングオーバー!!/史上最悪の二日 酔い、国境を越える』『バタフライ・エ フェクト』 J.C.スピンク『ハングオーバー!/ 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』 『ハングオーバー!!/史上最悪の二日 酔い、国境を越える』『ハングオーバー !!!/最後の反省会』『アイ・アム・ナ ンバー4』 エヴァン・アストロフスキー 『キャビン・フィーバー』・エグゼクティヴ・プロデューサー セオドール・ミラー・監 督 ジョーダン・ルービン・脚 本 ジョーダン・ルービン ジョン・カプラン&アル・カプラン・撮 影 ジョナサン・ホール・編 集 エド・マークス 『ジーパーズ・クリーパーズ』・音 楽 ジョン・カプラン&アル・カプラン【キャスト】・レイチェル・メルヴィン『HEROES』・コートニー・パーム『SUSHI GIRL』・レクシー・アトキンス『テッド2』・ハッチ・ダーノ・ジェイク・ウィアリー『パニック・スカイ』・ピーター・ギルロイ『最凶トワイライト』・レックス・リン『ジャンゴ/繋がれざる者』※ウラ面【仕 様】・型 番 IF16-0794・製作年度 2014年・製 作 国 アメリカ・原 題 ZOMBEAVERS・発 売 インターフィルム・販 売 元 インターフィルム・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 劇場公開作品・リリース ----・収 録 本編 77分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.オリジナル (5.1chドルビーデジタル) 2.吹 替 (5.1chドルビーデジタル)・字 幕 1.日本語字幕 2.日本語デカ字幕 3.日本語吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 15歳未満鑑賞不可、レンタル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:『ハングオーバー』シリーズの製作陣が贈る 前代未聞のラブリー・パニック襲来!! 人間いじめるのちょ~楽し~!!・ウラ面 :かわいい森の大工さん、 ビーバーちゃんが突然変異! 時代の真逆をいくマペット映像! 怖くて可愛い “モフモフ”ホラー・コメディ! 満員立ち見、奇跡の大ヒット! 日本とは思えない熱狂が劇場を包んだ!!半水面の構図で、水中にはゾンビーバー、水上には浮き台の上にビキニ姿の女性が 3人。遠くにロッジと針葉樹の樹林。映画の舞台とストーリーが伝わって来るデザインは、よく出来ている。ゾンビーバーの“動き”が、リアルな感じだ。いいジャケットだが、何でタイトルが星条旗柄になっているのだろ? 不思議だ。(ディスクも“コミック”柄だし……)ウラ面は、文字が中心。宣伝コピーにイントロダクション、ストーリーとクレジット、スペックが記載されている。画像もあるにはあるが、サイズが小さい。デザイナーさんは、言葉で伝えたいことが、たくさんあったんだな。(笑)いいジャケットだ。【感 想】「保護者の配慮って何?」悪ノリで撮ってしまったようなゾンビもの(?)のブラック・コメディ。やっぱり、ゾンビとコメディは相性がいいらしい。バカバカしいけど、面白い作品だった。(笑)医療廃棄物のタンクが誤って川に落ちてしまったことから、ビーバーがゾンビ化するお話し。当然のごとく若者たちが休暇を過ごしに来ていて、ゾンビ化したビーバー“ゾンビーバー”に襲われる。ゾンビーバーは、若者たちよりも賢いので電話線を噛み切って通信を遮断。木を倒して道路も封鎖。もとより携帯電話は圏外で、彼らを孤立させる。お決まりの段取りがスラスラと描かれて澱みがない。正味70分未満の作品だから、グズグズしてもいられないんだけどね。最初は1匹だったゾンビーバーも、瞬く間に数が増えて、若者たちを圧倒する。(ぬいぐるみ仕様のゾンビーバーが可愛らしい。でも、どこに、こんなにビーバーがいたんだ? “つがい”で生活する動物じゃなかったっけ?)こうなると、もうHをしているヒマはない。(ちっ) 若者たちは山小屋に立てこもっていたが、ケガをした仲間を病院に連れて行こうと、無謀にも脱出を図ろうとする。(ケガしたヤツを囮にすれば逃げられたんじゃないか? 出血多量で死ぬか、ゾンビになるか、どのみち彼は助からないんだし、生きている人間を優先しようよ。……ダメ?)もちろん、何か事情を知っていそうな胡散臭い老人も登場する。このジジイは、必ずと言っていいほど物語の序盤で、若者たちと出会っている。(笑)そして、唐突に現れて若者たちを救い、必ず途中で力尽き、殺されてしまう。「だったら、出て来んなよ」と思わないでもないが、状況説明をする役割を担ったキャラだから、外せないか。(苦笑)終盤に差し掛かって来ると、噛まれた仲間が、ゾンビ化するのも、お約束。本作品で唯一、光るアイデアだったのは、単なるゾンビではなく、ゾンビーバー化するところ。(笑) 大きな前歯とシッポが生えて来る。女子大生のお尻から巨大なシッポ=平たくてデカい杓文字みたいなのが生えて、バタバタと床を叩くシーンには笑いました。(ゾンビ映画史に残る名シーンだ)ゾンビ映画では、カワイイ女の子が最後まで生き残る。顔立ちが不器用な子や自己管理出来ない女の子は、生き残れない。そういう過酷な世界なのだ。本作品でも、最も顔立ちが整った女の子が、最後の最後まで頑張る。でも、一瞬だったなぁ。(笑)この幕切れは、ゾンビ映画と言うよりもコメディ映画のお約束だな。エンドロールの後のオチも定番だ。人間がゾンビーバー化したわけだから、あらゆる生き物がゾンビーバー化する可能性がある。ゾンビに襲われることよりも、生き物が次々とゾンビ化する方が、コワイ。(『バイオハザード3』では、ゾンビ化したカラスの大群に襲われる)本作品のオチは、黙示録的な怖さを狙ったんだろうなぁ。素朴な疑問だが、どうしてビーバーなんだ? 湖や川の生き物が真っ先にゾンビ化してもおかしくないんじゃないか?マスとかイワナ等の魚類、ゲンゴロウやヤゴなどの昆虫とか、タニシとか……。タニシがゾンビ化しても、あまり怖くないか。(笑)コワくないから、みんなにオススメ!おいおい、いいのかよ。(汗)青少年には教育上よくないシーンがありますので、鑑賞に当たっては、保護者の配慮が必要です。(笑)
2018.08.03
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1216 28時間後...※オモテ面【スタッフ】・製 作 マイケル・ジョーゲンソン ジム・ヴァン・ヴァンダーレン・音 楽 ブラッド・アルトハウス・S F X FOUR FINGER EFFECTS・監督・撮影・脚本 ジェームス・プロネス【キャスト】・ケヴィン・カイザー・リズ・リバーチェック・カイル・バーグ・アンバー・レイ・ハラマ・レックス・サイクス※ウラ面【仕 様】・型 番 ZVC-0164・製作年度 2011年・製 作 国 アメリカ・原 題 HORRID・発 売 元 アサルトワン株式会社・販 売 元 株式会社ゼイリブ・提 供 ----・価 格 12,000円(本体価格)+税・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 92分・サ イ ズ 16: 9 LB ヴィスタサイズ・音 声 1.オリジナル:英語 (ドルビーデジタルステレオ)・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 レンタル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :HAUNTCOM ベスト映画賞受賞! 「28日後...」+「13日の金曜日」と 絶賛されたゾンビ系サバイバル・ アクション・ホラー最新作! 「血塗れ!巨乳!銃撃戦! この映画には全てがある。」 ――Rue Morgue Magazine 「ゾンビ映画の新機軸!」 ――Horrornews.net 「完璧なゾンビ映画!」 ――The Deadly Indie Drive Inダニー・ボイル監督の『28日後...』のポスターと、素晴らしく良く似たジャケットのデザインが、笑いを誘う。(笑)防毒マスクをした女性の顔。中央にはバイオハザードのマークにタイトル、その上に邦題が重ねられている。下地処理は、地図だ。このチープさが、いいなぁ。ウラ面は、軽い印象の出来映えだ。画像がランダムに散らばっているが、どの画像もゾンビ映画であることを主張している。潔いデザインだ。本編の出来映えは良くないが、このパクリのジャケットは、なかなかセンスがいいと思う。(ホントかよ)【感 想】「NASAに訊いて♪」ダニー・ボイル監督の『28日後…』と、素晴らしく良く似たジャケットが目をひく。(笑)邦題を考えた方は非難を承知の上でのことだろうが、これくらい図々しくないと、B級未満の作品を売ることは出来ないだろう。その図々しさは高く評価したい。(楽しいしね)バイオハザードにみまわれた田舎町を舞台にしたスリラー。ホラー映画と呼べるほどヌタヌタグチョグチョのシーンは、ない。勿論、ショックシーンもない。(苦笑) ゾンビ映画としては閉塞感が足りないし、楽しい“お食事”シーンもない。(笑)特殊メイクは頑張っていたようだが、コスト面でそれが限界だったのか、それ以上の描写はなかった。そこを頑張ってくれていたら、明確に“ゾンビ映画”と呼ぶことが出来かも知れない。ちょっと中途半端だった。――ガブリエラとの結婚を間近に控えたジョンは、友人のクレイグとマットに引きずり出されるように旅行に出掛けることになる。浴びるほど酒を飲み、ストリップバーを放り出され、グレッグの叔父がいる北部へと車を走らせる。景観のいい山間の小さな町だ。ところが、叔父の姿はなく、家には家財すらなかった。何かあったのかも知れない。3人は、町なかのバーに戻り、叔父の所在を確認しようとするが、そこに現れたのはバレリー、ジェニー、マリアの女性3人組。すっかり意気投合して“独身お別れパーティ”とばかりに盛り上がる。ところが、マリアを心配する兄のマークが現れて、パーティは“お開き”になってしまう。……というのが、長い長い序盤の展開。(笑)実は、軍の実験施設があって、ゾンビウィルス(?)を開発中。お馴染みの設定だが、面白いのは、逃げ出した被験者を追って来た軍人の1人(軍人2)が、民間人を殺すことが出来ず、仲間の軍人(軍人1)を殺し、挙げ句の果てに自分も感染してしまうマヌケぶりを見せてくれるところ。(笑)然も、開発者のロバーツ博士を拉致監禁。強制的に感染させて「死にたくなかったらワクチンを作れ」と迫る。バカじゃないの、と思ってしまった。(苦笑) 中学の理科の実験じゃないんだから、試験管と顕微鏡だけで「はい、出来ました」と作れるわけがない。この辺りのくだりが幼稚すぎて、一気にシラケてしまった。(私なら28時間あれば、シャトルに乗って壊れた人工衛星を修理して帰って来れるな。ホントだよ、NASAに訊いて♪)――クレイグの叔父の家に血液サンプルを取りに来た軍人2を介して、バレリーやマットも感染してしまう。次第に感染者が増える中、ジョンとクレイグは逃げ回る。けれど、だんだん行き場がなくなり、ガブリエラがこの町に遣って来る段取りになっていることが判明する。一方、軍人2もゾンビとなり、血液サンプルはロバーツ博士に届くことにはなかった。結局、ワクチン開発を試みていたロバーツ博士も発症、軍に殺されてしまう。……という展開。出演している役者さんは、知らない人ばかり。IMDBに掲載されている情報も少ない。ほとんどの方が、本作品がデビュー作だったようだ。最後のシーンに登場する木こり役にドン・ケネディ。『イーブルノート』や『デス・バレー/ブラッディ・ビルの復讐』にチョイ役で出演していた方。『パブリック・エネミーズ』で端役を貰ったジョー・ダーリング。ロバーツ博士を演じたレックス・サイクスは、TVM『エンテベの勝利』に出演されていた俳優さん、『処刑教室/ハイスクール・パニック』なんてのもある。それなりにキャリアを積んでいる。監督さんも、これが長編初監督作品の新人で、これといったキャリアの記載もなかった。スキルはありそうだが、バランス感覚は悪いかも知れない。特にオススメしたい作品ではないが、毒にも薬にもならない出来映えなので、退屈な時や電車での長時間移動の時に観るには、お手頃かも知れない。(笑)
2018.08.02
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1215 ブラック・オプス/超極秘任務※オモテ面【スタッフ】・監督・製作・撮影・編集 ロディ・クロード 『THE DEADTIME/ザ・デッドタイム』・脚本・製作 カイリー・クロード 『THE DEADTIME/ザ・デッドタイム』・音 楽 ローリー・チェノウェス【キャスト】・アダム・T.パーキンス(大塚智則)・ジェイソン・ブリッツァ(西垣俊作)・キラ・リー・ケイン(野々山恵梨)・コルム・エリス(板東明道)・ポール・バウチャー(庄司然)※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00106・製作年度 2015年・製 作 国 オーストラリア・原 題 ZOMBIE NINJA VS BLACK OPS・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx.92分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.オリジナル (英 語) ステレオ 2.日本語吹替 ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:ヤツらの暴走は止まらない!・ウラ面 :生きるか死ぬか戦い抜け! 元特殊部隊の不屈の男が 壮絶な死闘を繰り広げる 超ド級バトル・アクション!!本編の内容は兎も角として、ジャケットのイラストは、なかなか素晴らしい。いい出来映えだ。精細に描き込まれている。ただ、主人公らしい男に“動き”がないのは、難点。この男は、一体誰だ?(笑)柱の向こうに刀を構えたゾンビ・ニンジャも描かれているし、タイトルの下の画像は、本編からの取り込みだろう。ちょっとゾンビ映画っぽい雰囲気を醸している。ウラ面に使われた画像などからも、少なくともモンスターが登場するだろうことは察しが付く。比較的マジメなデザインのジャケットだ。惜しむらくは、ゾンビ映画であることを隠し、戦闘アクション風のタイトルと宣伝コピーにしたこと。宣伝の方向性が間違っているよ。(溜息)【感 想】「失われた存在理由」存在理由が不明確な作品。原題は『ZOMBIE NINJAS VS BLACK OPS』にも関わらず、邦題は『ブラック・オプス』で、“ゾンビ忍者”は抹殺されてしまった。これでは、Z級のゾンビ映画ファンの食指は動かない。(笑)マーク・ポロニア監督の超絶ポンコツ映画ですら『ビッグフット vs.ゾンビ』と、タイトルで存在理由を明らかにしている。「これはゾンビが出て来る映画なんですよ~」と……。(笑)然も、本編に登場するゾンビは、全身タイツ姿。やたらバカヂカラで格闘するし、刀を振り回すし、「どこがゾンビなんだよ」とツッコミを禁じ得なかった。(顔を白く塗っているところだけが、ゾンビであることを主張している)脳ミソを求めて誰彼かまわず噛みついたり、誰かのお腹を素手で切り開いて内臓をビロビロ~っと引っ張り出して“お食事”をしたりもしない。噛みつかないからゾンビ仲間は増えない。ウィルス感染が広がって、ゾンビ禍の危険性があるわけでもない。こんなことで、ゾンビと言えるのか?ゾンビがゾンビたるには理由がある。そんじょそこらのモンスターもどきが、ゾンビを名乗ってはいけないのだ。(苦笑)――“再生セキュリティ”社に再就職の面接に来たディロンは、社内で発生した事件に巻き込まれてしまう。(傭兵の仕事は、低学歴低収入らしい)死者を蘇らせ、最強の部隊を作ろうとする会社の方針に反対したマリ博士は、機密情報を持ち出そうとして見つかってしまったのだ。博士と情報を取り返そうとする会社は、傭兵チームを派遣する。社内には、実験に失敗して凶暴になったゾンビ忍者が、片端から殺戮を繰り返していた。……というストーリー。誰が主人公なのか、さっぱり判らない出来映えだった。実験データ等の情報を盗んだマリが主人公なのか、元傭兵でリクルート活動中の中年男のディロンがそうなのか、はたまた傭兵部隊の隊長か……。ひたすら格闘シーンが続くので、誰が主人公でもOKなのだが、ゾンビ忍者も識別できないのは、どうかと思う。(溜息)監督は、ロディ・クロード。『THE DEADTIME/ザ・デッドタイム』を撮った方で、今回も製作・監督・撮影・編集と、独りで何役もこなしている。さすがに役者として出演することは、ひかえたらしい。いい心掛けだが、それぞれの分野でプロフェッショナルがいるのだから、そちらに任せるようにしないと、作品としてのクオリティは上がらない。予算的な都合もあるのかも知れないが、彼はいま一度、映画は総合芸術であることを考え直すべきだ。ま、存在理由が失われた作品だから、1ミリもオススメしませんけどね。(笑)
2018.08.01
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1093 デッド・フライト※オモテ面【スタッフ】・製 作 デヴィッド・ショーシャン・監督・脚本 スコット・トーマス・撮 影 マーク・エバール・音 楽 ジェフ・ラス・編 集 ウィルトン・クル【キャスト】・デヴィッド・チザム・クリスティン・カー・ケヴィン・J.オコナー 『ヴァン・ヘルシング』『アミスタッド』・デレク・ウェブスター 『GODZILLA/ゴジラ』『インデペンデンス・デイ』・レイモンド・バリー 『トレーニング・デイ』『7月4日に生まれて』※ウラ面【仕 様】・型 番 GNBR-1190・製作年度 2006年・製 作 国 アメリカ・原 題 PLANE DEAD・発 売 元 ジェネオン エンタテインメント株式会社・販 売 元 ----・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 未公開・リリース ----・収 録 94分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・サイズ・音 声 1.英 語 (5.1chサラウンド) 2.日本語 (2.0chステレオ)・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【ジャケット】・オモテ面:高度10,000m、迷惑客、大暴れ!!・ウラ面 :飛行機パニック×戦闘機アクション× ゾンビホラー=究極のエンタテインメント!! 高度1万メートル!乱気流の巻き込まれた ジャンボジェット機内で、ゾンビ大増殖!! 感染率100%、パイロット死亡!燃料ゼロ! 戦闘機からミサイル発射!! 絶体絶命 逃げ場ゼロ! 生き延びる道はあるのか――!?B級ゾンビ映画らしくB級映画らしいジャケットだと思う。機体が爆発しているジャンボジェット機にカミナリが落ち、その背後には戦闘機が追撃している。その下にはタイトル。そして、ゾンビがあふれる機内の様子。どちらかと言うと、『エアポート』シリーズに傾倒したデザインだが、もう少しインパクトが欲しいところ。ウラ面は、逆にインパクトがある。機内の奥行き感を、ここでも用いて良い出来映えになっている。閉ざされた空間が舞台なので、どうしても使える画像も同じようなものになってしまう。その辺りを、うまくクリアしている。うん、地味だが、良いジャケットだ。(笑)【感 想】「意外な拾い物(笑)」面白いゾンビ映画だった。ジェット旅客機を舞台にしているので、逃げ場はない。このシチュエーションでどう見せるかが重要になるが、いろいろと頭を使って趣向を凝らしていた。然も、かなり派手だ。監督さんは「予算の都合で撮れませんでした」とは口が裂けても言えないタイプだったに違いない。かなり思い切り撮っている。その点は高評価だ。確かに、序盤はタラタラしているが、中盤以降はスピード感も出て来て楽しめる作品に仕上がっている。いい監督さんだ。――LA発パリ行きのジャンボジェット機は、進路上の台風を避けきれず突入してしまう。激しい乱気流の中、“特別な”積み荷が破損。中から現れた女性は見る間に“ゾンビ”に変化し、警護に当たっていた男を喰い殺してしまう。一方、コクピットでは、異変を察知。積み荷のチェックと通信が途絶した原因も探るべく、副操縦士らが貨物室へと降りて行く。そして、彼らがそこで見たのは、ゾンビと化した女性の姿だった。……というお話し。飛行機内の描写は、まるで『エアポート』シリーズのような雰囲気で人間模様を映し出す。詐欺師を護送する刑事、シスター、頭の悪そうな若者たち、彼氏の親友と浮気をする女、特別な荷物を載せた謎の男たち、プロゴルファーとその妻……。なかなか多彩な人物を登場させている。かなり予算も時間もかけたようだ。(笑)ゾンビが登場した辺りから怒涛の展開。躊躇いがなく、テンポがいい。イメージが出来ていたのだろう。「こんなに乗客が乗ってたんだ」と思うくらいゾンビに喰われ、ゾンビが撃ち殺されて行く。(笑)面白いのは、旅客機の床に穴を開けてゾンビが乗客を引きずり込んだりするところ。そうかと思うと、獲物をくわえて引きずって行くシーンもあった。肉食の野生動物のような描き方で、ちょっと感心してしまった。人間が倫理道徳観をなくし、感情を失ってケモノのようになるならば、そういう習性もあり得るかと納得した次第。これなら、高い塀で囲ってサファリパークのようなところでゾンビを飼育することが出来るかも知れない。(笑)特殊メイクを中心としたゴア・シーンは、なかなかのもの。殺し方にも創意工夫が見られ、ゾンビ・ファンも満足できるのではなかろうか。その一方で、ジェット機の外観や戦闘機、爆破シーンなどにCGが使われているが、予算なりの出来映え。(そんなに悪くはないが、いま観るとね)また、2007年度の作品のわりには、画質があまり良くない。粒状感がかなり残っている。個人的には好みだが、デジタルの映像を見慣れてしまうと、少し違和感があるかも知れない。監督は、スコット・トーマス。取り立てて腕が良いとは思わないが、コメディテイストの演出や後半の畳みかけるような描き方なら、次回作を期待したくなる。(でも、本作品以降、映画づくりに携わっていないようだ。転身した?)刑事のバロウズを演じるのは、デヴィッド・チザム。TVシリーズへのゲスト出演が中心で、いまのところ“当たり役”を得ていない。そのバロウズに惚れるCAのメーガンを演じるのは、クリスティン・カー。やはりTV畑の方で、まだヒット作はない。(もうムリ?)詐欺師のフランクを演じたのは、ケヴィン・J.オコナー。『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』で主人公オコーネルの部下だったベニー役が印象深い。同じく『ハムナプトラ』で博物館の館長役を演じたエリック・アヴァリが、イカレた科学者ベネットを演じている。航空保安官のポール・ジャドを演じたのは、リチャード・タイソン。セガール御大の『沈黙の帝王』で主役クラスだった。最初のゾンビ(女性科学者)の夫役を演じるのは、デイル・ミッドキフ。メアリー・ランバート監督の『ペット・セメタリー』で主人公を演じた方。あれ以来、作品に恵まれていないようだ。機長役のレイモンド・バリーも同じかな。オリバー・ストーン監督の『7月4日に生まれて』など、90年代はコンスタントに映画に出演していたが、ここ10年はTVシリーズやTVMばかりで、あまりパッとしない。こうして見ると、キャスティングにも力が入っている。出演者が多いわりには、それぞれ見せ場が用意されており、どの役者さんも満足だったのではなかろうか。(笑)観ているこちらも満足だった。オススメ!
2018.04.01
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1092 ゾーン・オブ・ザ・デッド※オモテ面【スタッフ】・製 作 ロリス・クルチ「HATE 20」・監 督 ミラン・コニェヴィッチ ミラン・トドロヴィッチ・撮 影 スティーヴ・ブルック・スミス・美 術 イヴァナ・ステファノヴィッチ 「アルティメット2:マッスル・ネバー・ダイ」【キャスト】・ケン・フォリー「ゾンビ」「ナイトライダーズ」・クリスティーナ・クレベ「ハロウィン」・エミリオ・ロッソ「カウントダウン/地球滅亡の日」・アリアドナ・シャブロル 「パフューム/ある人殺しの物語」※ウラ面【仕 様】・型 番 TMSD-249・製作年度 2009年・製 作 国 イタリア・スペイン・セルビア・原 題 ZONE OF THE DEAD・発 売 元 株式会社トランスフォーマー・販 売 元 株式会社トランスフォーマー・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ブレインウッズ・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 101分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.英語 (一部セルビア語) ステレオ 2.日本語吹替 ステレオ・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 レンタル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:ジョージ・A.ロメロ「ゾンビ」の ケン・フォリー主演・ウラ面 :世界一危険な地帯《ゾーン》を脱出せよ! このパニックは、 もう誰にも止められない―― ジョージ・A.ロメロ「ゾンビ」の ケン・フォリー再び!ジョージ・A.ロメロ監督『ゾンビ』に主演したケン・フォリーが、再びゾンビ映画で主演することが、こんなに宣伝コピーになるとは思ってもいなかった。(笑)確かに、ゾンビ映画ファンにとって、『ゾンビ』は忘れ得ぬ作品だし、それに主演したケン・フォリーの姿は脳裡に焼き付いている。でも、30年近く経っているし、それが今でも有効だとは……。オモテ面のデザインは、醜悪なゾンビの顔面を上方に配置し、中央にタイトル、その下に主要な登場人物の緊張した姿。もちろん、その背後には、ゾンビ! 定番のデザインだが、細部までキチンと仕上げられている。ウラ面のデザインもいい。良いジャケットだ。【感 想】「ユーゴ」ディズニーチャンネルのコメディドラマ『グッドラック・チャーリー』の映画版に、“ユーゴ”が登場する。旧ユーゴスラビアで生産輸出されていた小型車で、10年くらい前に生産中止となっている。(実際には、その前から生産されていなかったらしい)映画ではデンバーからパームスプリングスまでの母と娘の珍道中が描かれる。彼女たちは、途中で立ち寄った自動車修理工場でボロボロの“ユーゴ”を50ドルで譲り受けるのだ。カタカタと走り、下り坂になって「時速25キロにスピードUPよ!」と叫ぶ場面があったりして面白かった。どことなくVWのゴルフに似た雰囲気のデザインで、低価格だが、故障がち。愛されていたようだが、必ずしも評判はよくなかったらしい。(笑)本作品でも、外国人の記者が乗った車がエンストし、「これたがらユーゴの車は……!」と毒づいていた。(未確認だが、あの車は“ユーゴ”だったのかな?)本作品は、そんなセルビア製のゾンビ映画。ジョージ・A.ロメロ監督の『ゾンビ』で主演を勤めたケン・フォリーを担ぎ出したりして、気合いが入っている。物語の展開としては途中でダレるし、ツッコミどころ満載だが、ところどころでマニアがニヤリとする設定やセリフがあって飽きさせない。製作サイドの愛情が感じられる1本だった。こういう作品は好きだ。――セルビア。国際刑事警察機構のレイエス捜査官は、逮捕された指名手配犯を護送する任務に就く。地元警察のミーナと数名の警察官の同行を得て、ベオグラードに向かう。簡単な仕事のはずだった。しかし、途中で不審者の襲撃を受けて、事態は一変する。住民は凶暴な暴徒と化し、人間を襲い、食い始めていた。……というお話し。物語に厚みがあって、数十年前、工場現場から発見された遺体からウィルスが発見される。ウィルスはアンモニアとベンジンに長い間浸かっていたことで変異し、死んだ細胞を復活させる特性を得ていた。軍は、その特性に着目して兵器化を目論む。しかし、そのガスが移動途中で漏れ、町の住民がゾンビと化してしまう。そういう設定が、本編中に映像や台詞で語られる。落ち着いていて悪くない印象だ。面白いのは、ガスを吸ってゾンビになった者は“1次感染者”と呼ばれ、動きが機敏だ。叫び声を上げて、他のゾンビを動かしたりもする。1次感染者に噛まれてゾンビ化した者は“2次感染者”と呼ばれ、動きが遅い。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に登場したゾンビ並みだ。これで行けば、3次感染者とか4次感染者になると、さらに動作は緩慢になるのかな? ジイさんよりも遅くなったら、全く脅威でなくなるんじゃないか? むしろ、社会的な弱者として介護付き“ゾンビ”ホームに入居させて面倒をみてあげないといけなくなるかも知れない。ヘルパーさんが足りないとか、虐待とかが社会的な問題としてニュースになる時代が来るかも……。面白い設定だが、ちょっとツッコミたくなってしまった。(笑)少し焦臭い社会情勢が反映されているのか、軍事演習中なので携帯電話やGPSが使えないことになっている。通信手段が途絶することが、日常的にあるという描き方に、ちょっとビックリしてしまった。兵役があるとかの話しではなく、一般人の生活にも軍事演習の影響が出ているのに、普通のことのように対処していたからだ。セルビアとして独立しながらも、コソボを抱えているが故に、難しいバランスの上に成り立っていることがよく分かる作品だった。モブシーンにも力が入っているし、特殊メイクの出来映えも良い。ちぎれた足や腕、脊椎を引きずりながら動く頭とか、マニアくんが喜びそうなカットも用意されている。一方では、残弾数を確認しながら、それ以上の弾数を撃ったりして、ついついツッコミたくなる。“ボルトとナットの寄せ集め”と揶揄されていた“ユーゴ”みたいだ。(笑)万人向けの作品ではないが、ゾンビ映画のファンなら外せないない1本だと思う。オススメ!
2018.03.31
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1068 アンデッド・ハザード※オモテ面【スタッフ】・監 督 ガブリエル・ドーリック・製 作 マーク・ウィンドン・脚 本 ジョナサン・クリヒエール ガブリエル・ドーリック・編 集 ガブリエル・ドーリック【キャスト】・タシ・マーテル(羽切一翔)・グレン・ルーランド(東十條)・フランク・フルービー(春山壱樹)・サマンサ・ノーブル(田中夕子)※ウラ面【仕 様】・型 番 TWAD-1179・製作年度 2006年・製 作 国 オーストラリア・原 題 NAILED・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ・販 売 元 ----・提 供 ----・価 格 4,935円(税込)・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx.83分・サ イ ズ 4: 3 スタンダード・音 声 1.オリジナル (英 語):2.0ch ステレオ 2.日本語吹替:2.0ch ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:お前を支配する…・ウラ面 :人造ゾンビとの壮絶なバトルを描いた アクションホラー衝撃作!! 人類に恐怖をもたらす 人間のゾンビ化計画が暴かれる!このジャケットで売れると思ったのだろうか? デザインは細部まで凝っているが、センスがない。(苦笑)長い顔のスーツ姿の男が中心になっているが、まず、コイツがカッコよくないじゃん。左下には額に釘を打ち付けられた顔が配置されているし、アクション映画風のデザインもゾンビ映画には相応しくない。それとも、ゾンビ映画じゃないんだろうか? よく分からない。ウラ面も、凝ってはいるが、オモテ面と同じ、センスがない。ストーリーも伝わって来ないし、デザイナーさんの努力のわりには、出来映えの悪いジャケットだと思う。(溜息)【感 想】「釘付け!」原題は『NAILED』。日本語で“釘付け”って、そのままじゃん!(笑)間違っちゃいないけど、作品の出来映えが出来映えなだけに、何だかバカにされているような気分。(笑) 真面目に作られている分、余計にそんな感じ。だいたい“額にクギを打ちつける”って発想がマヌケなのに、ちゃんとホラー・アクションをやろうとしているところが信じられない。価値観の違いとでも言うか、私には異次元だ。(なんでクギなんだ? 医療なら他に道具があるだろ?)前のめりにつっかかかるように歩くゾンビ君(?)の姿は、バカバカしいにもほどがあると思う。しかし、それを真摯に突き詰めて行くと、もしかしたら或る高みに達することが出来るのかも知れない。(ホントか?)けれど、演じる役者さんがシロート同然では、かなうはずの願いではないなぁ。(苦笑)――人里離れたグァテマラの奥地。人道支援研究所で或る博士が画期的な医療を開発した。だが、それ以降、転落の道を歩む。患者の脳にクギで穴を開け、開発した新薬を注入し、マインドコントロールに成功した。巨額の利益を当て込んだ製薬会社の経営陣は、“死の部隊”を作り、競合他社を排斥した。“死の部隊”は社会の落伍者や反抗者で成り立ち、新たな奴隷制度が誕生した。工場の苦役やセックス産業、民間傭兵部隊、薬造ゾンビは、さまざまな役務をつとめた。そのうちの1体が脱走した。……というナレーションで始まる。物語は、脱走した“クギ男”を中心に、彼を追う男や製薬会社が差し向けた薬造ゾンビ、殺し屋などが絡み、意味不明の展開を見せる。セリフが少なく、妙にカッコつけた演出もあって、観客は時々“置いてけぼり”をくらうことになる。不必要なくらい細かいカットも撮っているし、監督さんとしては、ハードボイルドを気取ったのかも知れない。でも、スキルが追いついていなかったなぁ。稚拙なテクニックで見せられると、それは酷く退屈なものだ。どうして誰も止めなかったんだ? 良識あるオトナが、「やめておけ、オマエには無理だ」と言ってやらなければならなかった。(溜息)最近は子供を叱れない親も増えているし、みんな無責任だよなぁ。それに、このデジタル全盛の時代に、こんな“手作り感”が満載の作品を観せられても評価に困る。まるでVHS―Cで撮ったような作品で、画質の悪さを隠すために、全編セピア色に加工している。貧乏くさい。(苦笑)正直、allcinema に無視されるのも仕方ないレベルだ。それにしても、“薬造ゾンビ”って、何だか体に良さそうな感じがしません?(笑)♪ピンポン!「肉体疲労時、風邪をひいた時の栄養補給・滋養強壮には薬効のある生薬配合“薬造ゾンビ”がオススメです!」「毎日の暮らしをサポートする“薬造ゾンビ”は薬局薬店でお求め下さい」「“薬造ゾンビ”は第一類医薬品です。使用上の注意をよく読んで、用量用法を守って正しくお使い下さい」あー、バカバカしい!オススメなんか出来ません!(薬害訴訟がコワイもんね)
2018.03.07
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1067 エンド・オブ・ザ・デイズ※オモテ面【スタッフ】・監 督 タッチ・オードン・製 作 ファニー・ラオ・脚 本 リン・ヴァッタナプロセス・音 楽 デス・ムリデット・美 術 ロン・モリカ【キャスト】・チュン……リン・ヴォーン・プロセス(市橋尚史)・オデ………サム・オル・オデ(畠山豪介)・サマオ……テン・サマオ(中村 勘)・ラッキー…ラス・サンナン(相楽真太郎)・トゥン……リー・ヴァタナク(長谷部忠)・ビー………キー・ペンコン(石橋潤一)※ウラ面【仕 様】・型 番 MG-0002・製作年度 2013年・製 作 国 カンボジア・英 題 RUN!・発 売 元 株式会社アルケミーブラザース・販 売 元 ----・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース 2016.01.06.・収 録 本編 96分・サ イ ズ 16: 9 LB シネスコ・音 声 1.クメール語 5.1ch 2.日本語吹替 2.0ch・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 レンタル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:人体実験の段階に遷った 新型のウィルスワクチンが暴走! ついに人類は終末を迎えてしまうのか!?・ウラ面 :それは禁断の人体実験からはじまった――なかなかカッコいいジャケットだが、このイラストの中央に描かれた女の子は誰?戦場のような都市が描かれているが、ここはどこ?本編を観て描いたとは、とっても思えない。(笑)ウラ面を見てみると、カンボジアの少年カッコイイ画像が大きく使われているが、彼は主人公ではない。と言うより、どこにも主人公チュンの画像は、ない。悪いレイアウトではないと思うが、これって反則じゃない?(笑)【感 想】「カンボジアの悲劇」カンボジア王国は、長い内戦を経て1993年に誕生した。ようやく四半世紀が過ぎたばかり。悲しく暗い歴史を背負っており、いまだに地面を掘ると虐殺された人たちの遺骨が出て来ると言われている。本作品も、南国らしい景色にもかかわらずトーンが暗いのは、そんな歴史を反映しているのかも知れない。そう言えば、カンボジアは、ポル・ポト政権の時に通貨を廃止した。経済を破壊したのだ。平和が訪れたとはいえ、生産や消費活動に目を向け、経済的な競争力を生み出すまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。実際、GDP値からしても決して豊かな国ではない。そのせいか、最近、日本でもカンボジアからの留学生を目にするようになった。彼らにとって、日本という国は、どんな風に映っているのだろう。資源を輸入に頼った消費国家だ。農林水産業が主たるカンボジアにとって、日本は模範となる国ではないと思うんだがなぁ。(溜息)本作品は、最近スタンダードになったパンデミック型のゾンビ映画。ちょっと目を離したスキに世界中に感染者(ゾンビ)が蔓延していたってヤツだ。定番のストーリーだが、展開はスピーディで好感が持てる。感染者のメイクにも違和感はない。何より、主人公が片思いする女の子が可愛かったことは述べておきたい。(笑)――カンボジアの首都プノンペン。医学生のチュンは、友人らとパーティを楽しんでいた。ところが、謎のウィルスに冒されて凶暴になった感染者たちが会場になだれ込んで来る。友人たちは、命からがら逃げて、或るビルに辿り着く。そこは、門で閉ざされており、ひとまずは安全だった。一方、独りでパーティ会場に取り残されたチュンも何とか脱出。途中で知り合いになった少女ジャスミンを助け、一緒に感染者たちから逃げ回っていた。……というお話し。感染者たちは全力疾走で追って来るので、主人公たちは、町中を走り回ることになる。低予算だとロケ地が狭められてしまうが、本作品は、わりと自由に町なかでロケしている。いろいろな人たちが協力してくれていることが、よく判る。決して出来映えがいいわけではないが、観ていて何となく癒やされるのは、そんな協力者たちの気持ちが伝わって来るからだろう。(笑)ただ、登場人物が多い上に、カンボジアの人たちの顔が、見分けがつかない。名前が覚えにくいからだろうか。(苦笑)それに、チュンが主人公のはずなのに、前半はその友人たちの逃走劇で物語を引っ張ってしまったので、ちょっと錯綜気味な印象が残った。感染者に噛まれると、わりと直ぐに銃で撃ち殺してしまうのも、いただけない。やっぱり、命の軽い国なのかなぁ。ちょっと悲しかった。特に誰かにオススメしたい作品ではない。特徴としてはカンボジアの作品ってことくらい。ただ、バッドエンディングはなかなかハードだし、内向的だった主人公のチュンが次第に逞しくなって行く様子には希望が持てる。悪くない。B級のゾンビ映画としては、上出来な部類ではなかろうか。カンボジアの未来に敬意を表して、オススメってことにしておきましょう。(あくまでも、カンボジアに興味のある方のみ限定ってことで……)
2018.03.06
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1066 デッド・ウォーカー※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 フランチェスコ・ピコーネ・製 作 ウーヴェ・ボル 『ザ・テロリスト/合衆国陥落』 マルコ・リストーリ 『ZMフォース/ゾンビ虐殺部隊』 ルカ・ボーニ 『ZMフォース/ゾンビ虐殺部隊』・撮 影 ミルコ・スガージ 『ZMフォース/ゾンビ虐殺部隊』・音 楽 ガブリエル・カゼッリ・特殊メイク カルロ・ディアマンティーニ【キャスト】・ロベルタ・スパルタ・アーロン・スティールストラ 『超科学実験体ゾンビロイド』・マリウス・ビザウ・マイケル・シーガル『超科学実験体ゾンビロイド』・デジレ・ジョルゲッティ※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-000888・製作年度 2014年・製 作 国 イタリア・英 題 ANGER OF THE DEAD・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx.84分・サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ・音 声 1.オリジナル (英 語) 5.1ch DOLBY DIGITAL・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:狂った世界から脱出しろ! キメラ国際映画祭 最優秀監督賞 受賞 キメラ国際映画祭 最優秀男優賞 受賞 ホラークエスト映画祭 最優秀撮影賞 受賞 ホラークエスト映画祭 最優秀特殊効果賞 受賞・ウラ面 :無数のゾンビが襲い掛かる!! 世界の映画祭で上映され、 ホラーファンを熱狂させた サバイバル・ホラー・アクション!!ジャケットのオモテ面を見る限り、ゾンビのメイクアップには期待が持てそうだ。ザックリとしているし、仕上げも粗いが、まぁ悪いジャケットではない。力強い。でも、ウラ面は、ちょっと残念。右端にレイアウトされた無数の手は何? こんなのは要らないでしょ? ストーリーを白抜きで真ん中に持って来たのは、失敗。せっかく下地を黒にしたのに、これでは意味がないでしょ? すっかり浮いてしまっている。画像の選択もイマイチだ。全体的に細部の作り込みがなされておらず、ジャケットの印象は良くない。ムダなスペースもあるし、デザイナーさんは注意力が散漫だったのではなかろうか。(溜息)【感 想】「何だっけ?」鑑賞してからレビューを書き始めるまで数日空いたら、どんな映画だったのか、もう思い出すことが出来ない。困ったものである。(苦笑)「凡庸な作品だったから」で片付けることも出来るが、どうも最近は作品に集中できていない気がする。特に、この手のメジャーでない作品は、“ながら”観る傾向が顕著だ。タバコを喫う、コーヒーを飲む、ポテトを頬張る、アイスをいただく、鼻をかむ、頭をかく、あくびをする、ウトウトする、時々爆睡……。「なんだ、寝てるじゃん!」というツッコミは無用です。ちゃんと記憶のあるところまで戻りますから。(笑)そんなワケで、ネットで検索して追体験。(笑)皆さん、一様に「クソ映画」と酷評していたので、たぶん、そうなのでしょう。(記憶がないので自信がない)幾つかのシーンは思い出したものの、ストーリーに関しては、「そうだっけ???」と疑問符だらけ。どうやら著しく説明不足の作品だったらしく、唐突な場面転換、唐突に新キャラが登場したり、唐突に登場人物の性格が豹変したりするらしい。「楽しくていいじゃん!」と思わないでもないが、真面目に観ている方には腹立たしい限りだろう。そもそも、“ゾンビ禍で文明が崩壊した世界”“生存者に呼び掛ける放送”“ゾンビのいない島=楽園を目指して出港する船”“疑いながらも楽園を目指す主人公たち”“主人公の名はアリス”“軍人くずれの小さなコミュニティ”“独裁者気取りの士官”“ゾンビの襲撃で崩壊するコミュニティ”“楽園はあるのか?”『28日後…』や『バイオハザード』に至るまで、ありとあらゆるゾンビ映画の最大公約数のような作品では面白いわけがない。(笑)節操のない作品は、いかにもイタリア映画のバイタリティを思わせる。昔は、亜流のホラー映画やスリラー、史劇を大量にリリースしていた国だ。いまさら「パクリ」だの「盗作」だの言ったところで始まらない。けれど、単なる亜流で終わらせないところが、イタリア映画の凄いところだと思う。血みどろヌタヌタグチョグチョ、お○ぱい丸出しのホラー映画が次々と日本で紹介された80年代、私たちはルチオ・フルチやランベルト・バーバの名前を脳裏に深く刻み込むことになる。ストーリーなんかどうでもよかった。過激な描写だけが、作品を評価する基準だった。もちろん、そこに独自の美意識やオリジナリティを潜り込ませないと、数多あるZ級の映画群に埋もれてしまう。その点はぬかりなかったし、お行儀のいい米国製のホラー映画とは、明らかに一線を画していた。本作品はイタリア映画にも関わらず、そのオリジナリティが欠けていたのだ。でなければ、こんなに綺麗さっぱり忘れられるワケがない。(笑)然も、何故か製作総指揮にドイツ人のウーヴェ・ボルの名前が……。『アローン・イン・ザ・ダーク』『ブラッドレイン』シリーズの監督さん。道理で、つまらないわけだ。(笑)オススメ致しません、廃棄しましょ。――バキっ、ベキっ!(犯行時、精神的なショックから一時的な記憶障害を起こしており、被告人には責任能力はありませんでした。無罪を主張します)
2018.03.05
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1017 ゾンビ・アポカリプス※オモテ面【スタッフ】・監 督 ライアン・トンプソン・脚 本 ライアン・リースケ マシュー・オディ ライアン・トンプソン ジョン・ティロットソン・音 楽 スティーブ・ロングワース・撮 影 ライアン・トンプソン【キャスト】・ジョニー・ジェル・フレッド・ウィリアムソン 『フロム・ダスク・ティル・ドーン』・ジョセフ・スコット・アンソニー・アリシア・クラーク※ウラ面【仕 様】・型 番 LBXC-218・製作年度 2011年・製 作 国 アメリカ・原 題 Zombie Apocalypse : Redemption・発 売 元 オデッサ・エンタテインメント・販 売 元 ファインディスクコーポレーション・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 101分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・音 声 1.オリジナル (英語) ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 セル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:来襲する恐怖のゾンビ軍団! 武器をとれ、人類の未来のために!!・ウラ面 :人類の滅亡が迫り、 ゾンビが暴れ狂う世界――。 ただ“戦う”だけが、 生存の証となる! 迫りくる凶悪ゾンビ軍団! 追い詰められた人間達との死闘が 今、幕を開ける! 弱肉強食の終末世界がゾンビの脅威に染まる 新感覚ホラー・アクション!夕陽に沈む都市を背景に、大きなゾンビの顔と手。そして、バスーカ砲を構える女性を中心にして、ライフルを持つ男性の画像。そして、タイトル。オーソドックスなレイアウトだが、仕事ぶりが雑だな。(溜息)ウラ面も同じ、仕事が雑だな。それにしても、どうして使われているのがアップ画像ばかりなんだろう。つまらん。(ボロが出ないようにしている?)本作品のジャケットで目を引くのは、右下の“スネーク”みたいなキャラクタの画像かな。(笑)【感 想】「ゾンビ・アポカリプス現象」少し前の米国で“ゾンビ・アポカリプス現象”なる言葉が、ネット上を飛び交った。マイアミで、全裸の男がホームレスの顔を食べる事件が発生。駆けつけた警官たちは何度も男を撃ったが、彼は食べるのを止めなかったと言う。結局、男は射殺されたが、この事件が象徴する“人肉喰い”“死なない男”がゾンビを連想させ、人々の好奇心を強く刺激した。同様の事件は他にもあるらしく、レクター博士よろしく同居人を殺して脳みそを食べたとか、喧嘩相手の顔面の肉を食いちぎったとか、もう凡百のホラー映画も形無しである。(汗)薬物の影響も示唆されているが、本当の終末は、隕石の地球衝突や核戦争なんかではなく、私たちのフツーの生活の隙間から忍び込む“狂気”にあるのかも知れない。――ゾンビ紀元(AZ)12年。ゾンビ・ウィルスの蔓延によって危機に瀕した人類は、核兵器によってゾンビを駆逐しようとする。しかし、それは文明の崩壊を意味していた。全人類の98%が死滅し、生き残った僅かばかりの人たちは、厳しいサバイバル生活を余儀なくされていた。その日、砂漠に置き去りにされたノックスは、或るコミュニティに助けられる。そこは、モーゼという男をリーダーに、小規模ながら統制のとれた生活を送っていた。しかし、無法者たちの集団“レイダー”の偵察部隊を殺してしまったことから、窮地に陥ることになる。……というお話し。いまどき誰も使わないような手垢のついた設定とストーリー展開だった。映像も暗部が潰れていて粗い上、古めかしい雰囲気。まるでVHSのレンタルビデオを観ている気分だった。てっきり、80~90年代の作品だろうと思っていたら、あろうことか、2011年の作品とのこと。何度もジャケットを見直してしまった。(苦笑)――物資の調達に出たノックスたちは、町で“レイダー”と遭遇、銃撃戦になる。しかし、人数の少ない彼らは、たちまち劣勢に立たされてしまう。そこに、ゾンビが現れる。ノックスたちは、その混乱に乗じて九死に一生を得る。けれど、これでコミュニティが“レイダー”に襲われることは必至だ。女も子供もいる。レイダーの攻撃を受けたら、ひとたまりもない。モーゼは、コミュニティの移動を決意する。移動の前に、せめて物資の補給をしておかないと旅路は覚束ない。ノックスは仲間2人を連れて再び町に出る。しかし、彼らは、ゾンビの大群に襲われてしまう。一方、同じ頃、コミュニティにはレイダーが迫っていた。……という展開。ゾンビも登場するが、どちらかと言えば、人と人との戦いを中心にしたアクション映画。ただ、これが、かなりヘタクソで、もっさりしている。“殴る”ふり、“殴られる”ふりが延々と続く。その辺りが、古臭く感じる由縁かも知れない。ゾンビ君の“お食事”もあるが、申し訳程度。そもそも、ゾンビそのものがシチュエーションの一つでしかなく、“ゾンビを見せる映画”ではないのかも知れない。エイリアンやヴァンパイアでも良いだろうし、狂犬病でも良いだろう。場合によっては、ウサギやクマだって成立する。リラックマだったら面白いかも……。(笑)――リラックマ世紀(RC)0079。ゆるキャラに飽き足らなくなったリラックマは、リラックマ公国を名乗り、日本政府に独立戦争を挑んで来た。最初の1ヶ月あまりの戦いで、リラックマと日本人は、総人口の半数を死に至らしめた。日本人は、自らの行いに恐怖した。戦争は膠着状態に入り、 8ヶ月あまりが過ぎた。……という映画が観たいなぁ。たぶん、本作品より面白い。(ホントかよ)オススメ致しません!(私もリラックマに噛まれてリラックマになりたい)
2018.01.15
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1007 バーニング・デッド※オモテ面【スタッフ】・監督・撮影・編集 レネ・ペレス 「カウボーイ&ゾンビ」・製作・脚本 ジェフ・ミラー 「アックス・ジャイアント」 ジエイソン・アンコーナ 「アックス・ジャイアント」【キャスト】・ダニー・トレホ「マチェーテ」・トーマス・ダウニー「パラノーマル・インシデント」・ロバート・F.ライオンズ 「クリミナル・マインド6/FBI行動分析課」・モニクア・プラント・カイル・T.ヘフナー「フラッシュダンス」※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00084・製作年度 2015年・製 作 国 アメリカ・原 題 THE BURNING DEAD・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx.82分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.オリジナル (英 語) ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 オリジナル予告編【ジャケット】・オモテ面:火山ゾンビ爆誕。・ウラ面 :大地の怒り! 火山噴火でゾンビが出現!! 前代未聞のボルケーノ・ディザスター+ ゾンビ・ムービー!!たぶん、このジャケットをデザインした方は、本作品が好きなのだろう。楽しんで作っていることが、伝わって来る。(笑)それは宣伝コピーに現れている。“爆誕”って言葉まで作っている。流行らそうというつもりはないだろうが、消費者にアピールする気持ちがこめられている。こういう気持ちは、好きだ。 (笑)オモテ面もウラ面も、ゾンビ映画のパターンを踏襲しているが、ダニー・トレホ兄貴の顔のインパクトに、何か新しいものを見せられているような気分になる。いいジャケットだ。(笑)※ピクチャディスク【感 想】「思い切りイカせて貰えず、ちょっと漏れちゃったカンジ」(『ダンテズ・ピーク』+『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』)÷4=本作品。4で割ったら1本にならないじゃないかって?当然でしょ。中身は半分くらいしかないんですから。(笑)ゾンビ映画にパニック映画のテイストを盛り込み、ネイティブアメリカンの伝承を味付けにしたのは、いい着眼点だった。これなら、企画は容易に通ったのではなかろうか。メジャーは無理でも、弱小独立系なら飛びついたと思う。アピール度が高いし、資金が集まりそうだからだ。(笑)実際、ダニー・トレホを客寄せに使うことが出来たし、地震学者役にカイル・T.ヘフナーをキャスティングしている。ジョン・ボイト主演の『暴走機関車』で鉄道会社の技術責任者を演じた方だ。(ちょっと情けない役だったのは、残念)一方、主人公であるロバーツ一家の母親役を演じたモニカ・プランテと娘役のニコール・カニンズは、TV畑の方。何よりも、焚き火を囲んで話しを聞く子供たちもキレイなところを集めていることに感心した。ちゃんとした子役だろう。間に合わせにスタッフの子供を使わなかったところに資金の潤沢さを感じる。(笑)でも、決定的にストーリー展開がダメで、ツッコミどころ満載。(笑) まぁ、B級映画だから、こんなもんだろう。文句はないのだが、火山の大噴火が近づいている上にゾンビからも逃げなければいけないって時に、本作品の主要登場人物たちは、やたらと車を乗り捨てて森の中に逃げ込む。(苦笑) 然も、彼らが歩く道にはタイヤ痕が……。車が走れる道を歩くくらいなら、車で走れよ。(笑)火山が噴火し、緑色に光る火山弾が地上に落ちると、ゾンビが出現する。――ちゅどん! ちゅどん! ちゅどん!最初は「何コレ?」と面食らったが、どうやら“蘇った死者”なんかではなく、単なる“悪霊”らしい。(だから、頭を銃で撃たれても死なない)嘗て、飢えに苦しんで人肉喰いの禁忌を犯した開拓民が、山の怒りをかい、溶岩に呑み込まれて全滅したらしい。その呪われた魂が、噴火と同時に地上に噴き出し、肉体を求めて人肉喰いにはしっている、という設定だった。ナルホドなぁ、と感心する一方で、ゾンビの造形が設定にマッチしていない恨みが残った。予算的な都合もあったのだろうけど、それらしいゾンビは1カットしかなかったのは惜しい。ゾンビのほとんどがドーランを塗りたくったものか、ハロウィン用のマスクをかぶったもので、ちゃんとした特殊メイクを施したものは少なかった。この辺が、B級映画の悲しさなんだろうなぁ。ゾンビ君の“お食事”シーンもあるが、やたらと腸を引っ張り出して食べたがる。おっぱい丸出しのブロガーのお姉ちゃんが自分の腸が引っ張り出されて喰われているのを見ながら絶命するシーンに、「おっ、頑張ってるじゃん!」と思ったが、毎回これではウンザリしてしまう。どうやら、単に予算の都合らしい。腕や足や頭のダミーを作るより安上がりだ。(笑)裏設定もいろいろあったようだが、活かされていなかった。どうも監督さんと脚本家がストーリーテラーではなかったらしい。シチュエーションを考える力はあっても、それを展開して物語を紡ぐ力がなかった。本来であれば、クライマックスは、火山の大噴火だったはずだ。町もゾンビも火砕流に呑み込まれて全滅する。生き残った主人公がホッとするのも束の間、温度が下がり始めた溶岩を突き破ってゾンビが復活。主人公の首を締め、体内から燃え始め、瞳の奥の炎にカメラが寄ってジ・エンド。そんな終わり方が良かったなぁ。(苦笑)スペクタクル・シーンがないなんて、イカせて貰えないのと同じでしょ。(苦笑)面白い題材だったのに、オススメ出来ないなんてザンネン!
2018.01.05
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1002 デッドマンズ・プリズン※オモテ面【スタッフ】・監督・編集 ピーター・マーヴィス 「夕闇にベルが鳴る」・製 作 デヴィッド・マイケル・ラット デヴィッド・リマウィ シェリー・ストライン・脚 本 マイク・ワット・撮影監督 マーク・アトキンス・音 楽 メル・ルイス【キャスト】・ベイ・ブルーナー(兒玉彩加)・ブリック・ファイヤーストーン(室園丈裕)・クリス・アングリン(山野井仁)・ブランドン・ステイシー(鈴木貴征)・ロバート・ジェームズ(水内清光)※ウラ面【仕 様】・型 番 APD-1192・製作年度 2005年・製 作 国 アメリカ・原 題 DEAD MEN WALKING・発 売 株式会社アートポート・販 売 元 株式会社アートポート・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳(本編) 高師たまみ・吹替翻訳 瀬谷玲子・吹替監修 ----・吹替演出 小川利夫・日本公開 ----・リリース 2007.05.25.・収 録 80分(本編)・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・サイズ・音 声 1.オリジナル [英語] 5.1chサラウンド 2.日本語 2.0ch ステレオ・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 レンタル専用・映像特典 1.メイキング 2.オリジナル予告編 3.日本版リリース用予告編【ジャケット】・オモテ面:死者が蠢く牢獄から脱出しろ・ウラ面 :ゾンビ・ホラー『ドーン・オブ・ザ・デツド』 × エスケープ・アクション『プリズン・ ブレイク』が 融合した新感覚ゾンビ・アクション・ホラー 最新作 厳重警備された刑務所内、 生き残りを懸けた壮絶な闘いが始まる! 看守&囚人VSゾンビ軍団 頭を撃ちまくれ!! 襲い掛かってくる死者〈ゾンビ〉の群れ! 生き残りたければ、ひたすら“走れ”!!刑務所とゾンビの群れを背景に、女主人公がショットガンを手に仁王立ちしているイラストが、オモテ面に使われている。空には黒雲が渦巻き、イナヅマが走っている。いいイラストだ。女主人公の特徴的な顔立ちが、よく表現されている。(笑)ウラ面は、本編と同じように混沌としている。なんか、ゴチャゴチャって感じ。でも、作品の熱気だけは伝わって来るかな。そう考えると、わりと良いデザインなのかも知れない。(笑)でも、相変わらず宣伝コピーはヘタだなぁ。(苦笑)※ピクチャディスク【感 想】「アサイラムの進化」アサイラム製のゾンビ映画。昨今の“おバカ”路線の作品とは異なり、至極マジメな作りになっている。(苦笑)2005年度の作品で、ちょうどこの年、アサイラムはハジケる。文字通りハジケる。(笑) 何しろ、会社設立から 7年間にリリースしたのと同じ本数を、たった1年間でリリースする荒技をやってのける。毎月、新作をリリースしたのだから、途轍もないスピードだ。(笑)そして、翌年、その製作スタイルが話題となって、ネットワーク局の番組で取り上げられた。これで、一躍認知度がUPする。こうなったら、アサイラムの“勝ち”である。世論を味方につけ、モックバスター街道をまっしぐら。誰もパクリだと怒らないし、「くだらねぇ」と斬って棄てられることもない。実に、したたかな映画製作会社だ。(笑)本作品は、物語の構造的には『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(68)』とよく似ている。グロい描写に力を入れているところは、『死霊のえじき(85)』を思い出させる。全力疾走のゾンビは『28日後...(02)』や『ドーン・オブ・ザ・デッド(04)』以来、スタンダードだ。そうしたヒット作のエッセンスをブチ込み、ミキサーにかけてドロドロの健康ジュースにしたのが、本作品。(笑)――ダイナーでゾンビに襲われたトラヴィス。追い詰められつつも、次々とショットガンで撃退する。しかし、最後の1人を撃ち殺した時、返り血を浴びてしまう。自殺しようとするトラヴィスだったが弾切れで、突入して来た警官に拘束される。……というのが、幕開け。プレオープニングの“つかみ”はOK。インパクトのある良いオープニングだ。でも、“コピーのコピー”みたいな色味の薄い映像は好みじゃないなぁ。――厳重警備の刑務所に収監されたトラヴィスは、発症し、いまにも倒れる寸前だった。そこへ疾病管理センター(CDC)からサマンサが送り込まれて来る。トラヴィスの証言が気になったCDCが、感染拡大を懸念したのだ。そう、トラヴィスは、研究開発中の毒素に感染していた。しかし、時既に遅く、刑務所内で毒素は広がりつつあった。……というお話し。やたらと血や体液を吐きまくり、内臓がビロビロと飛び出す。その点だけは力作だった。けれど、ストーリー展開やセリフはグダグダで、いまのアサイラム作品に通じるものがある。どうやら、この十年以上の歴史の中で、彼らは1ミリも進歩していないらしい。いやいや、待てよ。見事なマンネリと言えるかも知れない。“グダグダ”を追求して行くと、『シャークネード』シリーズのような“おバカ”路線に辿り着くのだろう。(ホントかよ)アサイラムは、環境に適応し、視聴者や観客が求めるカタチに作品を変化させて来たのだ。いわゆる進化だ。しかし、経営の基本的な方針は、低予算のB級映画であり、社会風刺や問題提起など、サラサラ考えちゃいない。賞レースとも無縁。観てくれる人が、ほんのひと時、楽しんでくれれば良い。バカバカしくても、面白ければOK。そういうスタンスを貫き通し、作品を研ぎ澄まして行くと、愛されるポンコツ映画が出来上がるのだ。本作品は、進化の過程にある作品に違いない。たぶん、分岐点だ。そういう意味では、非常に貴重な作品だと思う。オススメ!……あーあ、ススメちゃったよ。知ーらない。(苦笑)
2017.12.31
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0953 28週後... [特別編]※オモテ面【スタッフ】・監 督 ファン・カルロス・フレスナディージョ・製作総指揮 ダニー・ボイル アレックス・ガーランド・音 楽 ジョン・マーフィ【キャスト】・ドン……………ロバート・カーライル(家中 宏)・スカーレット…ローズ・バーン(宮島衣里)・ドイル…………ジェレミー・レナー(横堀悦夫)・タミー…………イモジェン・プーツ(弓場沙織)※ウラ面【仕 様】・型 番 FXBNM-35578・製作年度 2007年・製 作 国 ----・原 題 28 WEEKS LATER・発 売 元 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社・販 売 元 ----・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 松浦美奈・吹替翻訳 徐 賀世子・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 2008年劇場公開作品・リリース ----・収 録 101分(本編)・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・サイズ・音 声 1.英 語 5.1ch サラウンド 2.日本語 5.1ch サラウンド 3.音声解説・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・そ の 他 片面 2層、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、DVD、 NTSC 日本市場向、COLOR、セル専用・映像特典 1.監督と製作による音声解説 2.未公開シーン集(2種) 3.コード・レッド: メイキング・オブ・『28週後...』 4.感染者たち 5.アクション・シーンの舞台裏 6.グラフィック・ノベル “28 WEEKS LATER:THE AFTERMATH” より「ステージ3:殲滅」 7.オリジナル劇場予告編【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :「トレインスポッティング」を生み出した ダニーボイル×ロバート・カーライルの コンビで放つ スタイリッシュで衝撃的な、 バイオ系サバイバル・ホラー!前作『28日後...』と、ほぼ同じレイアウトになっている。パッと見では、どちらがどちらか判別できない。(笑)やはり、赤を基調にして、ロンドンの街並み、感染者たちから逃げる姉と弟の姿が描かれている。その背景には、感染者の眼。これは、ドンの妻のものだろうか。オッドアイが印象的だ。本編でも、キーポイントになっている。そして、バイオハザードのマークとヘリのシルエット。物語を伝えるに十分な出来映えだと思う。ウラ面は、ドン(ロバート・カーライル)の姿、姉と弟、生存者たちの後ろ姿の画像が配置されているが、やはり文字データが全体のほとんどを占めている。うん、いいジャケットだ。(笑)※ピクチャディスク【感 想】「製作って何?」ゾンビ映画に新風を巻き起こした前作『28日後...』は、ダニー・ボイル監督らしく明快なテーマを観客に叩きつけてみせた。文字通り“叩きつけ”た感じだ。“走るゾンビ”は賛否両論だったが、映画のそのものの構造は、むしろオーソドックスで、古いSF映画を思わせた。その一方で、エッジの効いた映像と編集は、アーティスティックで、その技術は比類がない。同じようなことをする作品が次々と現れたが、その出来映えは天地ほどの差があった。かなり充実した質の高い作品だった。ところが、本作品では、ダニー・ボイル監督は製作に回っている。それが災いしてか、実に中途半端な出来映えである。前作のイメージを踏襲するため、カメラは写実的だ。再建しつつあるロンドンの様子を切り取りながら、妙に整然とした住居が観客の不安感を煽る。見事だ。けれど、監督サンは、それを活かせなかった。物語の展開がコミカライズされ過ぎて、ヘンに短絡的なのだ。軽薄短小と言っていい。登場人物の気持ちを伝える情感描写が未熟なのか、彼らの傷みや喜びが感じられない。親子の軋轢や夫婦の関係などが中心にあるだけに残念でならない。ましてや任務を放棄してまで民間人を助けようとするスナイパーにあっては尚更だ。唐突すぎて、その行動には全く説得力がなかった。物語の展開上、必要だから登場させました、という感じだ。街が戦闘機によって焼き払われるスペクタクル・シーンも用意されているし、ヘリのローターでゾンビ軍団をなぎ払うド派手なアクション・シーンもある。それらは、よく出来ているとは思うが、本作品の中では違和感を禁じ得ない。VFXに頼らずに描いてくれていたなら、もう少しマシな作品になっただろう。どのように脚本を映像化するか、製作サイドの意向もあるだろうが、ダニー・ボイル氏は、一体何をしていたのか? 自作の続編がダメになるのを看過していたのか、それとも監督サンの力量を見限って諦めたのか、私には不思議でならない。“製作”というポジションは、一体何なのだろうか?監督サンは、脚本の行間からイメージを湧かせて、それを映像化しなければならない。ト書き1行でも、そこに親子の情感が読み取れたなら、監督サンはそれを映像にするのが仕事だ。1秒かも知れないし、1分かも知れない。もしかしたら3分かも知れない。読み取れた情感を観客に伝えるのに必要なだけカットを積み重ね、一つのシーンを構築しなければならないのだ。最低限、それを怠ってはいけない。スペクタクル・シーンを演出するよりも、そちらの方が大切だと私は思っている。映画というのは、基本的に人間が描かれる。その感情や気持ちが伝えられてこそ、良い映画だと言える。感情や気持ちの流れがスムーズであるほど良い作品だ。これはホラー映画であろうとSF映画であろうと恋愛映画であろうと変わらない。私たち人間が主人公なのだ。本作品の監督サンには、そういう基本的なものが欠けていた。技術的にはダニー・ボイル監督を模倣し、ハリウッド映画のようなVFX技術を用いる起用さも持ち合わせているが、心が伝わらないのでは意味が、ない。“ネコに小判”だ。これなら撮影監督をして貰っていた方がいい。ということで、少しも得るところのない作品だった。前作が良かっただけに評価が厳しくなってしまったが、未公開のB級ホラーとして鑑賞していたら大絶賛だったかも知れない。
2017.11.12
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0952 28日後... [特別編]※オモテ面【スタッフ】・監 督 ダニー・ボイル・脚 本 アレックス・ガーランド・製 作 アンドリュー・マクドナルド・撮 影 アンソニー・ドッド・マントル DFF・美 術 マーク・ティルデスリー・音 楽 ジョン・マーフィ【キャスト】・ジム………キリアン・マーフィ(三木眞一郎)・セリーナ…ナオミ・ハリス(坂本真綾)・ヘンリー・ウエスト少佐… クリストファー・エクルストン(大塚芳忠)・ハンナ……ミーガン・バーンズ(宮島依里)・フランク…ブレンダン・グリーソン(石住昭彦)※ウラ面【仕 様】・型 番 FXBNM-24238・製作年度 2002年・製 作 国 ----・原 題 28 DAYS LATER・発 売 元 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社・販 売 元 ----・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 松浦美奈・吹替翻訳 Kan Takashima・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開日 ----・リリース ----・収 録 113分(本編)・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・音 声 1.英 語 5.1ch サラウンド 2.日本語 5.1ch サラウンド・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・そ の 他 片面 2層、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、DVD、 NTSC 日本市場向、COLOR、セル専用・映像特典 1.音声解説(ダニー・ボイル& アレックス・ガーランド) 2.4種類の別エンディング ・劇場公開バージョン ・未公開バージョン(2種) ※音声解説付き ・撮影されなかったエンディング (ストーリーボードと解説) 3.未公開シーン集(6種) ※音声解説付き 4.“凶暴性” ザ・メイキング・オブ・「28日後...」 5.ギャラリー:製作風景(解説付き)、 ポラロイド写真(解説付き) 6.ミュージック・ビデオ(JACKNIFE LEE) 7.アニメーション・ストーリーボード 8.劇場予告編【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :ロンドンで初登場No1大ヒットを記録!! 「スラムドッグ$ミリオネラ」の ダニー・ボイル監督が放つ、 衝撃のサバイバル・ホラー! 1日目:>>>> 細菌 3日目:>>>> 感染 8日目:>>>> 伝染 15日目:>>>> 避難 20日目:>>>> 荒廃 28日後...赤を基調としたデザインで、ロンドンの街並み、主人公らしい男の姿が粗い筆致で描かれている。そり背景には、感染者の眼が大きく描かれており、バイオハザードのマークがデカデカとタイトルと重なっている。物語のシチュエーションを表現した良いデザインだと思う。ウラ面は、少々分かりにくい。画像が4枚使われているが、ほぼ文字データが全体を占めている。視認できるのは、ナオミ・ハリスの勇姿だけ。これでも悪くはないが、出来れば、主人公であるクリアン・マーフィの“顔”が欲しかった。(笑)※ピクチャディスク【感 想】「感染者がどれだけ全力で走り続けられるのか知りたい」ダニー・ボイル監督が唐突にリリースしたゾンビ映画。正確には“ゾンビ映画”ではなく、“感染パニック映画”なのだろう。けれど、物語の構造や描写は、ゾンビ映画のそれだった。監督さんの狙いは、この辺りにあるのかも知れない。――ジムが目を覚ますと、そこは病院のベッドの上だった。けれど、病院には誰もおらず、院内は嵐が通り過ぎた後のように荒れ果てていた。街に出ても人影はなく、ゴミが散乱し、まるで暴動の後のような有り様だった。一体何が起きたのか?事故に遭ったことは思い出せたが、以来記憶はプッツリと消え失せている。やがて、ジムは、新聞記事からただならぬパニックが発生したことを知る。……という出だしだった。終末感あふれる街の様子は、個人的には好みだ。グッとくるものがある。(笑) 『オメガマン/地球最後の男』にしても『アイ・アム・レジェンド』にしても、誰もいない荒廃した都市の描写に力を入れていた。作品全体のイメージを決定づける重要な要素だからだ。本作品は、良い出来映えだと思う。TVシリーズ『ウォーキング・デッド』第1シーズンの第1話を観た時、本作品のことを思い出した。――感染者に襲われたジムは、セリーナらに助けられる。彼女らから状況を知らされたジムは、自宅に向かう。両親の消息を確認するためだ。しかし、既に自害しており、感染者と化した隣人に襲われ、早々に街に戻ることになる。……というのが序盤。セリーナの造形がアニメのキャラクタみたいで面白い。あの髪型のせいかも知れない。『ガルフォース』等のキャラクタ・デザインで有名な園田健一さんが描いたアニメキャラを彷彿させる。いいキャラクタだ。(笑)――フランクに助けられたジムとセリーナ。フランクは、娘のハンナと無人の高層マンションにバリケードを築き、一室に立て籠もっていたのだ。2人は、フランクの許で一夜を過ごすことになるが、物資は不足し、明らかに“篭城”に限界が来ていた。翌日、ジムたちはフランク親子と一緒に車で出発する。生存者に呼び掛ける軍の放送をフランクが受信したからだ。……という展開。いいホラー映画には、ショックシーンと同じように一服の清涼剤のようなシーンがある。『13日の金曜日 PART2』でも、湖畔の美しい情景描写が恐怖を引き立たせていた。本作品では、ジムたちが野宿をした川辺の美しい景色がアクセントになっている。――ウエスト少佐が率いる軍人たちが根城にしている屋敷は、外界から遮断されていた。敷地には地雷が埋められ、高い塀に守られている。完全に安全なように見えた。しかし、少佐の目的は、ジムたちを守るためではなかった。……ということでクライマックスになだれ込む。崩壊のカタルシスは、ジョージ・A.ロメロ監督の『ゾンビ』に通じている。小さな綻びが、完全な社会を壊して行くさまは圧巻だ。随所にゾンビ映画へのオマージュを織り込んだ本作品は、手垢のついた凡百のB級ゾンビ映画とは一線を画す出来映えだった。雨粒を大きく映し出した高速シャッターを多用した映像は、刺激的だ。その中を、感染者と対比させるようにジムは上半身ハダカで走り回る。“生”を見せつけるように……。それはそれは、見事な演出だと思う。ちなみに、全力疾走する感染者(ゾンビ)が、どれだけ走り続けられるのか、私は知りたい。(笑)オススメ!
2017.11.11
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0926 ゾンビ・ナイト※オモテ面【スタッフ】・監 督 ジヨン・ギャラガー 「ピラニア/リターンズ」「ザ・フィースト」・製 作 デヴィッド・マイケル・ラット・製作総指揮 デヴィッド・リマウィー・脚 本 キース・アラン デロンドラ・ウィリアムス・撮 影 ダミアン・ホラン・音 楽 アラン・ホワース【キャスト】・アンソニー・マイケル・ホール 「デッド・ゾーン」(TV) 「ダークナイト」・ダリル・ハンナ 「キル・ビル」「ブレードランナー」・アラン・ラック「スピード」「ツイスター」・レイチェル・G.フォックス・ジェニファー・テイラー・シャーリー・ジョーンズ※ウラ面【仕 様】・型 番 NSD-5540・製作年度 2013年・製 作 国 アメリカ・原 題 ZOMBIE NIGHT・発 売 ニューセレクト株式会社・販 売 ニューセレクト株式会社・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・翻訳監修 ----・吹替演出 ----・公 開 ----・リリース ----・収 録 89分・サ イ ズ 16: 9 ビスタ・音 声 1.オリジナル (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 レンタル専用・映像特典 予告編※ディスク【ジャケット】・オモテ面:それは人類が過ごす最後の夜・ウラ面 :こういうゾンビが観たかった!! ファン納得の[超正統派]ゾンビ・ムービー!!水滴に曇る窓ガラスに、ゾンビの顔が見える。血に塗れた両の手がへばりつき、怖ろしい雰囲気をかもし出している。肌寒さが伝わって来る。素晴らしいイラストだ。モチロン、B級映画の常で、本編にこんなシーンはない。そんなことが気にならない出来映えだと思う。ウラ面は、本編からの取り込み画像とスチルが適度に配されていて、落ち着きのあるレイアウトだと思う。惜しむらくは、もう少し画像が大きいと良かったと思う。特に、下方に並んだ5枚の画像は小さすぎるような気がする。全体的に、なかなか良いジャケットだと思う。力がこもっている。(笑)【感 想】「個性の尊重」アサイラムにしては破格の予算を注ぎ込んだのではなかろうか。そのため、従来のアサイラム“印”の作品と較べて出来映えも破格。たまにこういう作品をリリースしてくれると、会社の評価も高まると思う。(苦笑)もっとも、ジョン・ギャラガー監督としては、やりたいことも出来ずにフラストレーションを溜めたに違いない。不道徳な描写が皆無なのは、これまでの彼の作品群から推しても、有り得ない。(辛うじて、少女を誤射してしまうシーンに彼らしさがうかがえる)どんな理由でそうなったのかは不明だが、牙を抜かれてしまったようで、観客としても居心地が悪かった。やはり、“らしい”作品の方が、気持ちいい。レッテルを貼るわけではないが、アサイラムならチープでどうしようもない作品の方が愛おしい。ジョン・ギャラガー監督作品なら、眉をひそめるようなギャグがなければ、溜飲を下げられない。(笑)そこそこの作品は、不特定多数の視聴者向けには良いかも知れない。けれど、本来、そのスタジオや作家が持つ個性を消してまで、平均点の作品を求めるべきではないと私は思う。50年代にユニバーサルが甘い恋愛ミュージカル映画を撮ったら大顰蹙だろうし、巨匠を招いた一大叙事詩はMGMには似合わない。デヴィッド・リーンが監督する『ピンクパンサー2』なんか観たくないし、ロジャー・コーマンが『日の名残り』なんか撮ったひには、世界の終焉を確信してしまうに違いない。80年代に角川映画が遠藤周作の『沈黙』を映画化しようとしたら、誰だって「ヒロインは誰だ?」と思うだろう。そういうものなのだ。アサイラムがゾンビ映画を撮ることに異論はないが、「そんなにマジメに撮るなよ」と言うことである。小惑星の地球落下まで数時間、「こりゃたまらん」と“地獄の門”が開いて死者の魂が現世に蘇り、陸続とゾンビが現れる、――そんな映画が観たいと、心から思う。ジョン・ギャラガー監督にしても、ゾンビ映画を撮ることに異論はないが、不道徳不謹慎な場面がなくして、どうして楽しめよう。主人公は呆気なく死亡してゾンビにならなければならないし、少女はムシャムシャ食べられなければならない。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を換骨奪胎したストーリー展開には好感が持てるが、自分を殺してまでTVMを撮ってはいけないのだ。主人公のパトリックを演じるのは、アンソニー・マイケル・ホール。TVドラマ『デッド・ゾーン』の頃の面影は、ギョロリとした目だけで、体型も面立ちも変わってしまった。これはこれで、歳相応でよいのかも知れない。でも、もう少し動けるようにした方がいいな。(笑)妻のバーディを演じるのは、ダリル・ハンナ。ガタイがいいので普通の主婦役はどうかと思っていたが、意外と馴染んでいた。(苦笑)でも、彼女はゾンビ退治に活躍せず、代わりに娘が“爆発”する。棺桶のゾンビを執拗に石で叩き潰す“勇姿”には萌えてしまった。(笑)トレイシー役には、レイチェル・G.フォックス。本作品で一番輝いていたのは、彼女だった。本作品で、最も興味深いところは、“噛まれもゾンビにならない”“死んだらゾンビになる”という設定。と言うことは、“皆いずれはゾンビになる”ってことになる。つまり、全人類がゾンビ予備軍ってことだ。文字通りのリビングデッド。本編ではサラリと流していたが、ゾンビの襲撃以上に怖くて救いのない話しだ。それに、再び夜が来たら、ゾンビは立ち上がって人間を襲うのだろうか?(笑)簡単に終わらせないところに、ジョン・ギャラガー監督の意地を見たような気がした。オススメ!
2017.10.16
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0912 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [ブルーレイ]※オモテ面【スタッフ】・監督・原案・撮影 ジョージ・A.ロメロ・製 作 ラッセル・ストライナー カール・ハードマン・脚 本 ジョン・A.ルッソ・特殊効果 レジス・サヴィンスキ トニー・バンタネロ【キャスト】・ジュディス・オディア(バーバラ)・デュアン・ジョーンズ(ベン)・カール・ハードマン(ハリー・クーパー)・マリリン・イーストマン(ヘレン・クーパー)・カイラ・ショーン(カレン・クーパー)・キース・ウェイン(トム)・ジュディス・リドリー(ジュディ)・ラッセル・ストライナー(ジョニー)※ウラ面【仕 様】・型 番 BIXF-0023・製作年度 1968年・製 作 国 アメリカ・原 題 NIGHT OF THE LIVING DEAD・発 売 株式会社ハピネット・販 売 元 株式会社ハピネット・提 供 株式会社プレシディオ・希望小売価格 3,800円(税抜)・字幕翻訳(本編・特典) ブレインウッズ・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・監 修 ----・公 開 ----・リリース ----・収 録 本編 98分+特典映像約102分・サ イ ズ 4: 3 [1080P Hi-Def] スタンダード(本編のみ)・音 声 1.英語 リニアPCM2.0chモノラル (オリジナル) 2.英語 ドルビーデジタル 2.0chモノラル (オーディオコメンタリー: 監督×キャスト) 3.英語 ドルビーデジタル 2.0chモノラル (オーディオコメンタリー:キャスト)・字 幕 1.日本語字幕 2.オーディオコメンタリー用字幕 (監督×スタッフ) 3.オーディオコメンタリー用字幕 (キャスト)・そ の 他 2層、モノクロ、AVC、DOLBY DIGITAL、 Blu-ray、セル専用・映像特典 1.『One for the Fire:The Legacy of ‘Night of the Living Dead’』 (約84分) 『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』 の制作裏話をベースにした ドキュメンタリー〈日本初収録〉 2.デュアン・ジョーンズとのインタビュー (約17分) 3.北米版劇場予告・音声特典 1.オーディオコメンタリー2種類 ・[オーディオ・コメンタリー1: 監督×スタッフ] ジョージ・A.ロメロ、 マリリン・イーストマン、 カール・ハードマン、 ジャック・ルッソ ・[オーディオ・コメンタリー2: キャスト] ラッセル・ストライナー キース・ウェイン ヴィンセント・サヴィンスキ ビル・ハインツマン カイラ・ショーン ジュディス・オディア※チャプターリスト【ジャケット】・オモテ面:COMPLETELY RESTORED AND RE-MASTERD THE 40TH ANNIVERSARY RE-ISSUE・ウラ面 :マスター・オブ・ホラー ジョージ・A.ロメロのデビュー作! ゾンビ映画の最高傑作が、日本初収録の ドキュメンタリー映像と共に、 HDニューリマスターによる 最高画質で蘇る!真っ赤なタイトルと、暗闇の中を徘徊する人影だけ。それでも、本作品の雰囲気を伝えるには十分だ。見事なジャケットだと思う。ウラ面も、赤と黒に統一され、名場面をおさえつつ、ちょっと違うアングルやタイミングの画像を用いているところが、細かい。(苦笑) 新鮮さを引き出すための措置だろう。然も、ブルーレイとは思えないくらい情報が詰め込まれている。さりとて、画像を犠牲にしていない。細部にまで神経が行き届いており、バランスがいい。名作に相応しいジャケットだと思う。※ピクチャディスク【感 想】『One for the fire:The Legacy of 'Night of the Living Dead'』ブルーレイには、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(NOTLD)』のドキュメンタリー『One for the fire:The Legacy of 'Night of the Living Dead'』が収録されている。これが観たいばかりに本ブルーレイを購入したようなものだ。(苦笑)製作から40年経った2008年に作られたもので、凡百のドキュメンタリーとは違い、かなり真摯に作品と向き合っている。構成もキチンとしており、観ていて飽きない。たいていの場合、インタビュー映像を見ているうちにウンザリしてしまうのだが、本作品は、インタビューアーが賢かったのだろう。単なる思い出話に終わらせず、現在の様子を映しながら、『NOTLD』に携わったことに対する意味や価値を訊きだしている。考えてみれば、撮影当時は二十代の若者でも、40年も経てば還暦過ぎのじいさんだ。キャリアの初期に『NOTLD』の製作に関わったことが、その後の人生に於いて、どのように影響して来たか、実に興味深く描き出す。インタビューをする場所や時間、服装や老け具合、彼らの言葉――、まさしくドキュメンタリーだ。これは、時代を超える名作ならではのことだろう。ヒット作は毎年のように生まれるし、素晴らしい興行収入を上げ、オスカーを受賞したり、映画祭で脚光をあびる作品は多い。けれど、20年、30年、40年と年月の経過とともに忘れ去られて行く作品が、ほとんどだ。例えば、あと30年もしたら、誰も『ハートブレイカー』のことなど覚えていないのではないか。アカデミー賞受賞作品のリストに一行記載されるだけ。記録としては永遠に残るだろうが、記憶には残らない。『NOTLD』は、オスカーを受賞したわけではない。どんな賞とも無縁だった。飛び抜けて映像が素晴らしいわけでもなく、スターが出演しているわけでもない。特殊メイクの出来映えがいいわけでもなく、耳に残る音楽が用いられているわけでもない。いまとなっては古臭いモノクロで、既にクラシックに分類されている。なのに、大勢のファンが、メディアがリリースされる度に購入してしまう。VHSからLD、DVD、ブルーレイ、それぞれデジタル修復版だのカラー版、新訳版だの、HDリマスタだの、一体いくつの『NOTLD』がリリースされているのだろう。(笑)学術的なアプローチは研究書に任せるとして、私たち映画スズメの目から見ても、本作品は奇跡のようなものである。そんな『NOTLD』の存在を解き明かそうとする秀逸なドキュメンタリーだった。もう一つ、デュアン・ジョーンズのインタビューが収録されている。これは、コレクターズBOX(DVD3枚組)の特典ディスクに収録されていたものと同じだと思われる。音声のみで、画面には本編からの取り込み画像やオフショットが流れる。以前見た時とは異なり、先のドキュメンタリーを観た後にこのインタビューを聞くと、得も言えぬ深い感慨に襲われる。D.ジョーンズは既に他界しているが、彼がどんな人生を送って来たのか知りたくなる。名作に主演したことで恩恵もあれば、傷ついたこともあったようだ。他の出演者やスタッフの言葉から、それがうかがえる。みんな彼に優しい気持ちを寄せ、彼の死を悼んでいた。ちなみに、ブルーレイだけあって、映像的にはこれが一番。輪郭もシャープだし、黒の中間トーンの再現が奥深い。どのカットも、端から端までつい目がいってしまう。見事だ。それに、音もクリアで、いままで聞こえていなかった音が聞こえて来る。特に、虫の音が夜を深くしているようで、感心してしまった。ドキュメンタリーも含め、ファンならば持っておきたい1枚である。オススメ!
2017.10.02
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0904 バイオハザード・アイランド』※オモテ面【スタッフ】・制作・監督 アダム・デヨー・共同脚本 アダム・デヨー ジョシュア・クラウスナー ローレン・セメンズ・音 楽 ルイス・シャリフ【キャスト】・ツイーター(ベス)…マリッサ・メリル・エルビス……スコット・ピート『トランスフォーマー』 『ソルジャーズ・アイランド』・カート・コナード……ジェームズ・C.バーンズ 『トランスフォーマー』『シティ・オブ・ザ・ゴッド』※ウラ面【仕 様】・型 番 LBXC-215・製作年度 2012年・製 作 国 アメリカ・原 題 DEAD SEASON・発 売 元 オデッサ・エンタテインメント・販 売 元 ファインディスクコーポレーション・価 格 ----・字幕翻訳 和泉珠里・吹替翻訳 ----・字幕演出 インジェスター・監 修 ----・公 開 ----・リリース ----・収 録 本編 88分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタ・サイズ・音 声 1.オリジナル (英 語) ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本市場向、DVD、セル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:私の名前はツイーター。 ここは私の住む世界じゃない!・ウラ面 :ゾンビと戦い、 悪人と戦い、 絶望と戦う! 「希望の楽園」が「絶望の島」に変わった とき、彼女は戦士になることを決意した。 定番ゾンビ・ジャンルに際立つ新人ヒロイン= マリッサ・メリル参上! 平和な世界を打ち砕く「絶望の世界」。 か弱気ヒロイン=ツイーターは 生き残れるのか!? こんなハズではなかった… 安全な島に隠された“恐ろしい事実”ツイーター(マリッサ・メリル)をフィーチャーしたジャケット。デザインさたれ方は、きっと彼女が気に入ったんだろうなぁ。私はダメだったけど……。(笑)オモテ面は、右手にナタを担ぎ、左手に銃を握りしめている。背後にはジャングルが広がり、カラスが飛んでいる空は赤く染まって不穏な雰囲気が漂っている。ややB級ホラー映画の安っぽさが感じられるが、描かれたツイーターのイラストは上出来だ。瞳に意思が感じられる。ウラ面も、ツイーターとゾンビの画像だけ。徹底的に彼女を持ち上げている。鑑賞後だと、この辺りの偏りが笑える。【感 想】「モツが好き」きわめてスタンダードなゾンビ映画だった。監督さんがゾンビ好きなのだろう。ゾンビ映画への“愛”に溢れていて、随所にオマージュが見受けられる。――ゾンビが蔓延した世界。エルヴィスとツィーターは“ゾンビのいない楽園”を目指して、或る島に辿り着く。しかし、そこにもゾンビがいた。然も、核実験の影響で植物も魚も汚染され、食べることが出来ない。隔絶された厳しい環境の中でも、元軍人のカートに統治されたコミューンで、生き残った人が暮らしていた。やがて、救命士だったエルヴィスはコミューンの中で役割を与えられ、ツィーターはカートの娘レイチェルの“話し相手”として居場所を見い出す。安寧の日は続くかと思われたが、やがて2人は、島の秘密を知ることになる。……というお話し。まるで、ジョージ・A.ロメロ監督の『死霊のえじき』の後日談のようなストーリー展開に、まずはニヤリとさせられてしまう。(それだけで好みだ)登場するゾンビもロメロ監督の『ゾンビ』に近い動作の鈍いやつで、終盤、英国からの無線通信で「ヤツら、走ることを覚えやがった!」と情報が入った途端に“走るゾンビ”が登場する。ザック・スナイダー監督の『ドーン・オブ・ザ・デッド』へのオマージュだろうか。主人公らが辿り着くのが、軍人に統治されたコミューンというところはダニー・ボイル監督の『28日後…』を想起させる。島の秘密が明らかになり、息苦しい閉塞感が漂っていたのが、全力疾走のゾンビの出現で、スピード感のある終盤を迎える。もちろん、クライマックスは、コミューンの崩壊だ。些細な綻びから全てが崩れて行く様子にカタルシスを覚える。“楽園”にゾンビが大挙して雪崩れ込み、生き残った人たちが片端から喰われて行く。腹部を裂かれ、内臓を喰われて行くシーンは、『死霊のえじき』の名シーンの再現だろう。グロいシーンも、なかなか頑張っていた。(本作品のゾンビ君は内臓系が好きらしい) 何よりも、ゾンビを演じた役者さんたちに拍手を贈りたい。ゾンビになりきっていた。(笑) このクラスの作品で襲撃シーンに違和感がなかったのは久しぶりだ。カメラも編集も、いい。特に、桟橋をのろのろ歩くゾンビの後ろ姿をとらえたカットは『サンゲリア』のラストシーンを思い出させる。おそらく、本編中には幾つものゾンビ映画へのオマージュが隠されているはずだ。それを見つけ出すだけでも、ファンは楽しいかも知れない。ツィーターを演じたのは、マリッサ・メリル。ほかにも出演作はあるが、どれも日本未公開。横顔はまぁまぁ、正面から見るとヘンな顔、基本的にキツい顔立ちの方なので、役柄が狭そうだ。(苦笑)エルヴィス役には、スコット・ピート。やや地味な感じだ。正直、もう少し華のある役者さんの方が良かったような気がする。全体的な出来映えが違っただろう。実際、彼のフィルモグラフィもパッとしない。せめて、南の島が似合う人にして欲しかったなぁ。元軍人で統率者のカート役は、ジェームズ・C.バーンズ。駄作『シティ・オブ・ザ・デッド』に出ていたらしい。(覚えてない……)駄作『ダイナクロコ vs.スーパーゲイター』にも出ていたらしい。(見たっけか?)劇場版2作目の『HERO』に出たらしい。(やっぱり駄作ってこと?)雰囲気はいいし、ルックスだって悪くない。それでも、こんなフィルモグラフィってことは、決定的に何かがダメなんだろうなぁ。(苦笑)レイチェルはコーシカ・ウィルソン。文句なく可愛かった。お世辞にもお芝居が上手だとは思わないが、“若さ”がすべてを補っている感じだ。映像のクオリティは低いが、思いのほか、面白い作品だった。ゾンビ映画ファンには、オススメ!(笑)
2017.09.24
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0866 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記※オモテ面【スタッフ】・監 督 トム・サヴィーニ・製 作 ジョン・A.ルッソ ラッセル・ストライナー・製作総指揮 ジョージ・A.ロメロ・製作総指揮 メナハム・ゴーラン【キャスト】・ベン………トニー・トッド(大塚明夫)・バーバラ…パトリシア・トールマン(土井美加)・トム………ウィリアム・バトラー(飛田辰男)・ハリー……トム・トールズ(麦人)・ジョニー…ビル・モスレイ(清川元夢)※ウラ面【仕 様】・型 番 OPL-12577・製作年度 1990年・製 作 国 アメリカ・原 題 NIGHT OF THE LIVING DEAD・提 供 ----・発 売 株式会社ソニー・ピクチャーズ・ エンタテインメント・販 売 元 ----・価 格 ----・字幕翻訳 加藤リツ子・吹替翻訳 日笠千晶 秋元良介・脚 色 ----・公 開 ----・リリース ----・収 録 約 88分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.オリジナル (英語) ドルビーサラウンド 2.日本語吹替 ステレオ・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本市場向、CC、DVD、セル専用・映像特典 1.トム・サヴィーニ監督による音声解説 2.メイキング・ドキュメンタリー “死人を歩かせる” 3.オリジナル劇場予告編集 4.フィルモグラフィ※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :お前の生肉がほしい・・・ ホラー界のカリスマ ジョージ・A.ロメロが 放つ、 鮮血と暴力の地獄絵図生々しいゾンビが、こちらに向かって押し寄せて来ているイラストが、ジャケットのオモテ面に使われている。なんか、“カゴに盛られたゾンビ”って感じ……。(笑)これって、やっぱり90年代のセンスだよなぁ。それは、ウラ面のキャッチコピーにも現れている。“カリスマ”とか“鮮血と暴力”とか、当時流行したコトバだ。いまどき、カリスマなんて言葉は恥ずかしくて誰も使わないんじゃないか?(サブタイトルの“死霊創世記”ってのも、そうだな)オーソドックスなレイアウトだが、本作品を象徴するカットから2枚を選び出し、大胆にも大きく使って見せたところは、根性があるデザイナーさんだと思う。いいジャケットだ。【感 想】「退屈な作品だけど、初心者向き?」簡単な言い方をすれば、退屈な作品だった。新しいものは何ひとつ発見出来ない。何故、リメイクなんかしたんだろうなぁ。(エンドロールを含め、最後のシークエンスを撮りたかっただけかも知れない)シナリオもほぼオリジナル版のままだし、カット割りだって踏襲している。それが敬意の表れだとすれば、理解出来なくもない。本作品としての独自性=アイデンティティも打ち出しているし、数多あるリメイク作品の中では、上等な部類に入るだろう。それに、初監督作品としては、ビックリするくらいキチンと作ってある。その点も、高く評価したい。でも、それだけ。1968年と1990年とでは、私たちが恐怖する対象は違っているし、世界情勢も違っている。それを映しこむことが出来なかったのは、監督さんが映像作家ではなかったことが原因だろう。(ヒロインがひとり逞しく生き残るのは、時代の趨勢か……)監督は、トム・サヴィーニ。『13日の金曜日』や『ゾンビ』等の特殊メイクアップで有名なアーティストだ。彼がメガホンを取ったにしては、描写はおとなしい。万事控え目で、いいトコがない。(期待が大きすぎた?)ネームバリュウだけから判断すると、もっとヌタヌタ、グチョグチョのゴア・シーン満載の映画を期待したって無理からぬことなのに……。残念ながら期待はずれでした。ちなみに、オリジナル版の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』には関与しておらず、ジョージ・A.ロメロ監督とは『マーティン/呪われた吸血少年(1977)』からである。(ちょっと意外だった)怖くも気持ち悪くもないので、一般向けの作品と言えるかも知れない。「ゾンビに興味があるけど、気持ち悪いのは苦手」という人は、是非観て下さい、どうぞ。(そんなヤツがいるか!)オススメ!(いいのかなぁ)
2017.08.17
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0865 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/最終版 [コレクターズ・エディション]※オモテ面【スタッフ】・製作総指揮 ジョセフ・ウルフ 「ハロウィン」「エルム街の悪夢」・製 作 ラッセル・ストレイナー・S F X ヴィンセント・グアスチーニ・脚 本 ジョン・A.ルッソ「バタリアン」・監 督 ジョーズ・A.ロメロ【キャスト】・デュラン・ジョーンズ・ジュディス・オデア・カール・ハードマン・マリリン・イーストマン※ウラ面【仕 様】・型 番 BBBF-1675・製作年度 1999年・製 作 国 アメリカ・原 題 NIGHT OF THE LIVING DEAD・提 供 マグネット・発 売 元 株式会社クリエイティブアクザ・販 売 元 株式会社ビーム エンタテインメント・価 格 税抜 4,800円・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・脚 色 ----・公 開 ----・リリース ----・収 録 本編 96分・サ イ ズ 4: 3 スタンダードサイズ・音 声 1.オリジナル (ドルビー・デジタル・ステレオ) 2.日本語 (ドルビー・デジタル・ステレオ)・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面2層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本市場向、DVD、セル専用・映像特典 1.ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 1998年バージョン 2.メイキング・オブ・ナイト・オブ・ ザ・リビングデッド 最終版 3.ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 最終版 オリジナル予告編 4.ダンス・オブ・ザ・デッド※チャプターリスト1【ジャケット】・オモテ面:30TH ANNIVERSARY EDITION・ウラ面 :ゾンビ映画の金字塔、鮮血の復活。 新たなるプロローグ そして衝撃の新エンディングを含む 15分のショック・シーンを追加した 最長!最恐!最終版!※チャプターリスト2モノクロであることを活かしたジャケットのデザインは、なかなか秀逸だと思う。オモテ面にもウラ面にも、“リビングデッド(生ける屍)”しか出て来ないところに、デザイナーさんの“ゾンビ愛”を感じる。好きなんだろうなぁ。(笑)30周年記念バージョンも1998年バージョンも、本編の出来映えは、褒められたものではないが、ジャケットだけは良い出来映えだ。※ピクチャディスク【感 想】「30th Anniversary Edition」『コレクターズ・エディション』としてリリースされた本ディスクには、『30周年記念バージョン』と『1998年バージョン』の2つが収録されている。後者は、オリジナル版をリマスタ、修復したものに新しい音楽や音効をかぶせたもの。1997年にリリースされた『デジタル修復版』とは違うようだ。照合したわけではないので確証はないが、まぁ間違いあるまい。一方、前者が、いわゆる『最終版』と呼ばれているヤツ。マニアに限らず、滅法評判が悪い。確かに、観てみると、追加撮影した部分と新録の音楽が、オリジナルの良い雰囲気をダメにしていた。特に、冒頭と最後の神父のくだりは、不安感や緊張感を削いでしまい、何の足しにもなっていない。バカなことをしたものだ。(溜息)そのバカなことをしたのは、オリジナル版の脚本を書いたジョン・A.ルッソ。何故か、この作業にジョージ・A.ロメロは関与していない。何だか不思議な感じだ。映画会社が編集の権利を持っている話しは、よく聞く。本作品を製作したのは、G.A.ロメロらが設立したラテント・イメージだし、J.A.ルッソも、そのメンバーだから、会社の決議事項だったのかも知れない。オリジナル版が著作権標記のミスでパブリックドメイン化しているため、著作権を主張する措置が必要だったと、何かで読んだ。トム・サビーニによるリメイク版も製作されているが、同じ理由らしい。それでオリジナルの尊厳が保たれるのなら、『最終版』も『/死霊創世記』も存在価値があると言うものだ。さて、本作品は、多くの方が指摘されている通り、いわゆるヒロインが茫然自失の状態で、全く役に立たない。(笑) そこが、本作品のポイントだろう。父親の墓参りに来る親孝行な娘で、茶化す兄を諫める常識も持ち合わせている。しかし、“理解不能な状態”に対処できない。何を言おうとしているのか、自明のことだろう。思えば、彼らが立てこもった一軒家に現代社会の縮図を見るのなら、薄ら寒い恐怖を感じることが出来る。複雑怪奇で理解できない世界情勢を前に、私たちは茫然自失の状態だ。「戦え!」「自分の国を守れ!」と声高に叫ぶ大統領がいて、国境に壁を作ろうとする姿は、ベンそのものではないか。(笑)間近に迫るゾンビの姿に怯えて、「地下室なら大丈夫、安全だ」と逃げようとする男は、米国以外のほかの国々みたいだ。やがて、身内がゾンビとなって自分も妻も喰い殺される。北はミサイルを発射し、よくわからないイ○ラ○国はどこかでバスや劇場を爆破する……。自滅した若い恋人たちは、経済新興国のように見える。体力だけで知識も智恵もない。いまの時代だからこそ、本作品を観る価値があるのかも知れない。ちなみに、追加撮影された部分に、どんな意味があるのか、私には解らなかった。(むしろ、余分に思えた)そもそも、公開後の追加撮影なんて愚の骨頂だ。著作権の問題があったにしても、公開から30年も経っているのだ、どれほどの効力があったのか、疑問だと思う。(おいおい、さっきと言ってることが違うゾ)本作品は、時代の流れのうちに淘汰されてしまうのだろうが、優れたオリジナルは、色褪せることがない。現段階では、[スペシャル・エディション]をお勧めするが、出来ればオリジナルから再度、4Kでリマスタして丁寧にレストアして欲しいと思っている。きっと初公開当時より素晴らしい映像で楽しめるに違いない。そんな日が来ることを期待して……、オススメ!(笑)
2017.08.16
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0864 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド [デジタル修復版]※オモテ面【スタッフ】・監督・原案・撮影 ジョージ・A.ロメロ・製 作 ラッセル・ストレイナー カール・ハードーマン・脚 本 ジョン・A.ルッソ・特殊効果 レジス・サービンスキー トニー・バンタネロ【キャスト】・デュアン・ジョーンズ・ジュディス・オディア・キース・ウェイン・ジュディス・リドリー・カール・ハードーマン・マリリン・イーストマン・ラッセル・ストライナー※ウラ面【仕 様】・型 番 BIBF-1009・製作年度 1968年・製 作 国 アメリカ・原 題 NIGHT OF THE LIVING DEAD・発 売 元 株式会社ジェイ・シー・エー・販 売 元 株式会社ビーム エンタテインメント・価 格 税抜価格 3,800円・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・脚 色 ----・公 開 ----・リリース ----・収 録 96分・サ イ ズ 4: 3 スタンダードサイズ・音 声 1.2.0chモノラル・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC、DVD、セル専用・映像特典 1.オリジナル劇場予告編 2.オリジナルTVスポット※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:THEY WON’T STAY DEAD! They Keep coming back in a bloodthirsty lust for HUMAN FLESH!.. Pits the dead against the living in a struggle for survival!・ウラ面 :Who will survive the NIGHT OF THE LIVING DEAD?この素晴らしいジャケットは、イタリア版のポスターが用いられている。50~60年代の怪奇映画のような雰囲気だ。正直、このイラストに描かれているものは何ひとつ、本編とは関係がない。(笑) 或る意味、イメージ勝負なのだが、それが奏功している。品がいい。ウラ面も、いい仕上がり具合だ。オーソドックスなレイアウトで、必要十分な情報が記載されている。モノクロの作品であることを上手に活かしている。いいジャケットだ。【感 想】「デジタル修復版」本作品もまた、名作と言われるだけあって、さまざまなバージョンが存在する。ハピネットから1997年にレーザーディスクでリリースされた[デジタル修復版]は、当時としてはかなり衝撃的だった。何しろ、ボロボロのフィルムか、パイオニアがリリースした『生ける屍の夜』しか知らなかったので、モノクロの自然な階調は、殊のほか美しく見えた。少し輪郭が甘い感じだが、もともと16ミリで撮影された作品としては上出来な部類だろう。翌年にはDVDでリリースされている。――兄と一緒に墓参りにやって来たバーバラ。突然、墓参り客らしい男に襲われる。男の様子は、何かがおかしかった。もみ合っているうちに兄は倒れ、墓石に頭部を打ち付けて死んでしまう。1人になったバーバラは必死で森の中に逃げ込み、やがて一軒家にたどり着く。そこは空き家だった。二階には何かに喰われた血まみれの遺体が転がっていた。パニックを起こしたバーバラの前に現れたのは、黒人の青年だった。彼もまた、“奴ら”から逃げて来たのだ。彼は、家中の窓や扉に板を打ち付けて、奴らが入って来られないように動き始める。確かに、日が暮れて、家の周りには奴らが集まりつつあった。墓地で襲って来た男のように、うつろな目で緩慢な動作、ふらふらと徘徊している。ラジオのニュースによれば、各地で死人が蘇り、人間を襲って食べていると言う。……というお話し。地下室に隠れていた家族とカップルが姿を現してから、物語は急速に展開していく。娘が怪我をして看病する夫妻。夫は地下室で災難をやりすごそうと執拗に主張する。妻は常識をわきまえて知識もあるが、嫌々ながらも夫に従う姿に時代を感じる。いまの時代なら、その場で離婚だな。(笑)――TVの報道で救援センターが30キロ先の町に設営されたことを知った彼らは、家を脱出してセンターに向かう計画を立てる。奴らの包囲をかい潜り、カップルが乗って来たトラックに給油して脱出する。簡単な計画のはずだ。しかし、若者カップルの軽率な行動から計画は失敗。トラックは炎上して脱出する術を失ってしまう。然も、凶暴になった奴らが、窓やドアを壊して家の中へとなだれ込んで来た。……という展開。いまとなっては定番のストーリー展開だが、本作品がもっともリアルだ。ドキュメンタリー・タッチで仕上げられているせいもあるが、市井の人たちが有事の際に逃げ込むのは、“家”だ。ショッピング・センターでも軍事施設でも防壁に守られた町でもない。ごくごく普通の民家だ。何の保障もなく、石コロひとつで破られる窓、大人が数人で押せば外れてしまうような華奢な扉。それでも、安心を求めて家に逃げ込むのは、そこが終の住処だからだろう。無条件で逃げ込んでしまうところに怖さを感じる1本だった。本[デジタル修復版]は、[スペシャル・エディション]とはマスタが違うようだ。フィルムの損傷箇所が違うし、修復し切れなかったノイズも残っている。20年前の技術では、こんなもんかも知れない。当時は画期的だったんですけどね。(苦笑)観るならやっぱり[スペシャル・エディション]がオススメです!
2017.08.15
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