王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

一夏5413

ラノベ好きが乙女系小説にドハマり。少しでも興味を持ってもらえたらとブログを開設してみました。女性向けのライトノベルの感想も上げていこうと思います。ヴァニラ文庫、密猫、ジュエル、ティアラ文庫、ベリーズ文庫＆マカロン文庫、ロイヤルキス文庫等。女性向けラノベは現状ではビーンズ文庫とスターツ出版文庫が多いです。

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2022.06.04

虐げられた令嬢は、冷徹な王弟の献身で愛に目覚める

カテゴリ： DIANA文庫

２０２２年６月刊
天海社・DIANA文庫
著者：朝陽ゆりねさん

今やこの屋敷に、エメロードが主の実娘であることを知る者はいない。エメロードは、使用人同様ーーいや、さらにひどい扱いを受けている。サルファス男爵家を仕切るのは、エメロードの継母サビーヌと連れ子のラニエ。母を亡くしてからわずか三か月、父はサビーヌと再婚した。その父も、心の病で遠い州端の教会病院に入院させられている。あれから四年半。サビーヌが意に反する者を次々と解雇するため、使用人たちの顔ぶれもすっかり入れ替わってしまった。いじめ抜かれて心も麻痺してしまったエメロードのもとに、ある日、国王の側妃として迎えたいとのお触れが届く。王妃に子ができないためだというが、一度も面会したこともないエメロードは戸惑い、継母と義姉はヒステリックに喚き立てる。誰もが現実を受け入れられないまま、翌日エメロードを迎えに来たのは、国王の異母弟ジルベスト。政争を避けるため臣籍降下したジルベストは、エメロードに代わってラニエを側妃にと抗議するサビーヌに冷徹に対応し、エメロードを城へと導いた。国王一家と対面を果たしたものの、お渡りがまったくない日々、エメロードを気にかけてくれるジルベストに、エメロードは少しずつ心を開いていくーー

登場人物
　エメロード＝ヒロイン。サルファス男爵令嬢だが、継母と義姉に虐げられ長らく
　　　　　　　使用人扱いされていた。１７歳になったある日、王命により側妃と
　　　　　　　して宮殿に召し上げられた。
宮殿で暮らすうちにジルベストを慕う。
　ジルベスト＝ヒーロー。国王付執務官。国王ジェラルドの異母弟ながら無用な継
　　　　　　　承争いを避けるため王籍を抜けた。エメロードの生家であるサルフ
　　　　　　　ァス家がきな臭いことに気付き、王太后の許可の元調査を始める。
　ジェラルド＝シタニア王国国王。王妃と仲睦まじいことで有名だったが、長年子
　　　　　　　宝に恵まれず、世継ぎ問題から側妃を迎えることを決断。
しかし、宮殿入りしたエメロードに一切手を付けなかった。
　　リディア＝王妃。中々子供を授からない事を気にしており、ジェラルドが側妃
　　　　　　　を迎えることを快諾。エメロードを家族として歓迎した。
数年後待望の世継ぎを授かる。
　マリエッタ＝王太后。ジェラルドの実母。昔、懇意にしていた令嬢ティエラの娘
　　　　　　　であるエメロードを側妃に推挙した人物。ジルベストにティエラの
　　　　　　　死因及び男爵家の調査を許可した。
　　サビーヌ＝エメロードの継母。元伯爵夫人で離婚後、サルファス男爵と再婚。
　　　　　　　男爵が病気で入院してからはエメロードを苛め抜き、屋敷で我が
　　　　　　　物に振舞っていた。実はティエラの毒殺と男爵家の乗っ取りを企
　　　　　　　んだ黒幕。
　　　ラニエ＝サビーヌの連れ子でエメロードの義姉。我儘な性格で母親同様エメ
　　　　　　　ロードを虐めていた。側妃に選ばれた義妹を妬み、自分の方が相応
　　　　　　　しいとジェラルドに直訴し、不興を買う。

今回もDIANA文庫さんのお話です。
が、この作品６月１日発売だったらしく、ちょっとさすがにいつもの様なネタバレ全開で書くのは憚られるため。こんな話だった程度に収めておきます。
（補足として登場人物紹介にて若干ネタバレしています）

不遇ヒロインが国王の側妃に選ばれ、宮殿に上がったら自分の世話係の王弟に心惹かれてしまった、と言うストーリー。

王弟ながら腹違いと言うこともあり、無用な争いを避けるため王籍から抜けて臣籍降下したヒーロー。
自らの子供も要らぬ諍いの火種になると生涯独身を貫くと兄に公言していたけれど、兄弟仲がいいだけに兄は納得していませんでした。
しかも、王妃は嫁いできてから７年経っても妊娠の兆候が無く、後継の心配をするべき段階になっていた。だが、王は王妃を心から愛しており、側妃を迎えろとの臣下たちからの進言にも耳を貸さなかった。
自分達に子が出来ずとも、愛する弟が家庭を持って子が産まれれば、もしもの時はその子を王位に据えれば良い。
そう考えていただけに、頑なに結婚を拒否するヒーローに困り果て、王はついに側妃を迎えると決断。
そして王太后からの推挙により、去る男爵家の令嬢であるヒロインが選ばれた。

悶着がありながらも無事輿入れしたヒロインだけど、継母と義姉に虐げられこき使われていたせいで痩せ細り、手はあかぎれだらけ。貴族令嬢らしからぬ怯えた雰囲気と言い、不振に思ったヒーローは王太后の許可を取り、男爵家の調査を始めることに。
調べが進むうちに、夫人の死と男爵の病の原因など、ヒロインには辛い事実が隠されており・・・。

シンデレラストーリー+継母による陰謀が合わさって中々に読み応えがありました。
もうねぇ、ヒロインが聖女さまかっ！ってくらい心の綺麗な子で、こんな子が幸せにならなきゃ誰がなる！！
そりゃヒーローもヒロインを娶る為に、王籍に戻る決意しちゃうよなぁ。
そして、王家の人達が良い人ばかりで（特に王妃）これなら姑小姑問題とは無縁だろうと思います。
側妃の話も実はヒーローの結婚相手の人選だったってオチなんですが、継母の企みや動機も含めてその辺は実際に読んでもらった方が分かり易いかも。

継母と義姉は相応の裁きを受け、ヒロインはヒーローに嫁ぎ、王子妃になってお終い。

評価：★★★★
このレーベルさんは電子書籍ながら挿絵があるのがポイント高し。

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