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2022.08.21
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カテゴリ: スターツ出版文庫

2022年3月刊
スターツ出版文庫
著者:望月くらげさん
忌み嫌われ、愛される価値などない生贄の妃だったはずが…
「お前のすべてを俺が愛し続ける」
死を予知できる目を持つ春麗は、家族から忌み嫌われ、虐げられてきた。家に居場所もなく、消えてしまいたいと願う日々。そんなある日、側にいる者は必ず死ぬと噂される皇帝・青藍の妃として、生贄のように入宮が決まる。しかし、恐ろしいはずの彼は、怪我をした春麗を心配し守ってくれてーー。春麗にとって、誰かに優しくされるのは生まれて初めてのことだった。“死”の運命に導かれたふたりは、惹かれ合い、不幸な少女はいつしか愛に満たされて…。青藍を苦しめる死の真相を、春麗の目が暴く、シンデレラ後宮ラブストーリー。
​    ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
 春麗=人の死を予知できる目を持つ少女。家族に疎まれ、虐げられて育ったが、
    父親の点数稼ぎの道具として皇帝・青藍の元へ嫁ぐことになった。
 青藍=皇帝。身の回りの人間が次々と亡くなったことから「死の皇帝」の異名で
    呼ばれている。死を恐れない春麗を気に入り、寵愛する。
 桃燕=妃賓の一人で、位階は「昭儀」。呪いを恐れ里帰りしていたが、新しく後
    宮入りした春麗が寵愛されていると聞きつけて戻って来た。
 佳蓉=春麗付きの侍女。
 水月=妃賓。位階が低いため主に女官として働いている。春麗の初めての友人。
 浩然=青藍の乳兄弟で側仕えの青年。
 花琳=春麗の異母妹。

レーベルでお分かりかと思いますが、今回はTL小説ではなく女性向けのラノベです。
不遇ヒロインが、孤独な皇帝に愛されて幸せになると言うシンデレラストーリー。

先祖返りで、珍しい金の瞳を持つ春麗は、不思議な力を持っていた。
それは人の死を見ると言うもの。死期が近い人物の顔に死因が映り、大抵数日もしないうちに亡くなる。百発百中で言い当てられては流石に気味悪がられて当然だ。母が亡くなると、父は後妻を迎え妹が産まれてからはあからさまに春麗を遠ざけた。それだけでなく死を映す瞳は常に布での目隠しを強要され、下女扱いでこき使われる日々。異母妹の花琳は両親の姉の扱いを見て育ったせいか春麗を苛め抜いた。
そんなある日、珍しく父が春麗を呼び、お前の嫁ぎ先が決まったと告げた。突然のことに戸惑うも、その夜、花琳から自分が嫁ぐ相手を聞いて更に驚いた。
何と今上帝とは。世間に疎い春麗ですら皇帝の噂は耳に入っている。呪われた死の皇帝。彼の周りの人間が次々と亡くなったことから付いた異名だ。
噂と言うのは尾ひれが付くもので、春麗も丸々信じているわけではないが、父は皇帝との繋がり欲しさに厄介者の春麗を差し出したのだ。ついでに呪いで娘が死んでくれれば好都合。
心無い妹は春麗は体のいい生贄妃だと嘲笑っていた。
だが、ここで目を隠し下女のまま一生を終えるのと、呪われた皇帝の妃になるのはそう大差はない。

数日後、後宮入りした春麗。侍女の佳蓉は何くれとよく尽くしてくれるが、幾日経っても皇帝・青藍とは会えぬまま。だが、皇帝より先に皇太后・珠蘭が春麗の元を訪れねぎらいの言葉を掛けた。
恐縮する彼女に皇太后が土産で寄越したのは金の茶器。貰ったはいいが自分には分不相応な気がして、使わずインテリア代わりに部屋に飾ることにした。
それからしばらく経ったある日、庭を散歩していた春麗が石に躓きケガをした。すると今まで姿を見せなかった青藍が大慌てでやって来て、大したことが無いと判ると庭の石を全て撤去させると言い置いて去って行った。
その後は、風邪を引いただけで医師を伴いやって来た青藍。佳蓉は春麗を心配しているのだろうと微笑ましく思っているようだが、彼はきっと不安なのだ。また自分のせいで人が死ぬのが。
そんな青藍に彼女は自らの目せると、私は死が見えるのですと打ち明けた。心配せずとも自分も青藍にも死は映っていない。だから自分は死なないと。
不思議なことに青藍は春麗の言葉を疑わず信じると言う。

その日から、足繁く青藍は彼女の元を訪れるように。主上が新しい妃賓を気に入り寵愛していると言う話は瞬く間に広がり、噂を聞きつけた妃賓が後宮へ戻ってくると言う。
昭儀の位階を持つ桃燕は14歳の少女だったが、戻って早々、春麗を尋ねまだ位階の無い彼女を馬鹿にして帰って行った。以来何かと彼女を下に置き嫌がらせも日常茶飯事。
初めてできた友達・水月に酷いことをされた時は春麗も爆発して桃燕にビンタをかましたりしたが、それからしばらく経った頃、桃燕の顔に死が映り・・・。

我儘で何かといけ好かない子だけれど、異母妹と同い年のお嬢様。何故か嫌いになれなかった。
彼女は青藍に桃燕を助けてほしいと頼みます。初めて覚える嫉妬心に苛まれながら、暴漢に襲われはしたが青藍の手配によって事なきを得た桃燕は、春麗が命の恩人と聞き、自分では勝てないと後宮を出て行きます。別れ際、春麗に皇太后には気を付けてと忠告めいた言葉を残して。
後日、鏡に映った自分に死が浮かんでいるのを見てしまった彼女は、もう二度と青藍を孤独にはさせまいと彼と生きるために黒幕・皇太后との決着を決心。
実は浩然が妹を人質に取られて、命じられるままに青藍の周りの人物を消していたこと、皇太后は自分の子を皇帝位につけるために暗躍していたこと等、終盤怒涛の展開。
あの序盤にくれた茶器にはたっぷり毒が塗られてたりします。金の茶器なんて、と使わずにいて本当に良かった。
口封じのために殺されそうになった浩然を庇い、春麗が死にかけるも命は取り留め。一件落着後は皇后として迎えられてお終い。

ヒロインがとにかく不遇過ぎて気の毒になりましたが、ラストは見事なシンデレラっぷりでした。
終盤ちょこっとだけど、父親と妹もちゃんとざまぁされたのも良し。
あの親子、ホント、クズだわ。どの面下げて妹は姉と成り代わろうとしてたんだか。水月への暴力とかは許せないけど、まだ桃燕の方が可愛げがあった気がする。引き際の態度と言い、この子はまだ変われる可能性があったので。
長らくヒロインに位階を与えなかったのも、余計な諍いに巻き込まない為と言うヒーローの心遣いでした。
ストーリーは良かったですが、惜しむらくは、皇太后と浩然の処遇がどうなったのか不明だったこと。
浩然は脅されてただけに気の毒だけど、暗殺した人数からして二人とも処刑かな。
あと、読み方が難しい漢字にはルビふって~~(笑)
(名前には初登場時にルビがあります)



評価:★★★★☆
シンデレラストーリーがお好きな方は是非。





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最終更新日  2022.08.21 23:36:27
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