JOURNAL        LE       MIEL     

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2016.01.19
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カテゴリ: 読書・映画
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某タブレットで某映画見放題。

タブレットで映画見るの、楽しいですね。

おろしや国酔夢譚 」は原作は愛読していたのですが
実写映画があるとは知りませんでした。

【楽天ブックスならいつでも送料無料】おろしや国酔夢譚新装版 [ 井上靖 ]

映画の無料のコーナーにあったので見てみましたが、
想像以上にすばらしかった。

江戸時代にロシアに漂流した大黒屋光太夫を親方とする船乗りたちが
女帝エカチェリーナ2世に帰国願いを出すために、ロシアの西の端の帝都ペテルブルクへ向かうまでの道のり。
画像は女王との謁見の場面です。
江戸時代の一介の船乗りがロシア帝国の女王と謁見するという数奇な運命の場面。


大黒屋光太夫 - 緒形拳の、必ず帰国するという強い意志と、異国への好奇心と、運命と戦う恐怖を受け入れる諦念を表現する演技がすばらしかったです。仲間の命を預かる親方としての責任と孤独と、あたたかい思いやりもひしひしと感じます。それでも仲間が次々に亡くなってゆきます。

手作りの船で船出する勇気、冬のロシアを長距離横断するという、生命をかけた努力がむくわれるかどうかわからない恐怖。


仲間の1人が帰国をあきらめ、ロシアの娘と結婚してロシアに残る決心をしたときに、大黒屋光太夫は
責めるのか、励ますのか、おめでとうと言うのか・・・長い間(ま)のあとに言った言葉は


「かぜ・・・ひくなよ」

でした。

大黒屋光太夫が日本に帰国が許されますが、
ロシアに残らざるを得ない新蔵(凍傷で片足を失い、キリスト教徒になったために帰国したら火あぶりの刑になってしまう)との別れの場面、二度と日本に帰れない、生死をかけた苦労をともにした光太夫とも二度と会えない新蔵の苦しい気持ち、この映画では、こんな精神的な極限に何度も出あいます。

この映画を見て、この世で一番残酷なのは「運命」なのではないかと思いました。

それでも、「努力は報われる」と子どもに教えるのが大人で
現実には、努力が必ず報われるものではないと知っても、
それでもなお、努力するのが生きることではないかと愚考いたしました^^

大黒屋光太夫らが根室に帰国がかなったのが、漂流から実に約9年半後、
帰りついたのは漂流した17名のうち、3名でした。(2名がキリスト教に帰依しロシアに残留、12名が死亡)


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最終更新日  2016.01.19 09:34:21
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