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軽い気持ちで楽しめる映画をと思い選んだのだが、どちらも「たとえ不器用でも言葉で想いを伝える事の大切さ」を描いた秀作だった。相手の気持ちを想いやる優しさについて、改めて考えさせられた。因みに、ファミレスで食べたいものに迷った時、僕はとりあえず店員を呼んで注文せざるを得ない状況に自分を追い込み、その時の直感で選びます(笑)。【ぶあいそうな手紙】…満足度★★★☆ブラジル南部の街ポルトアレグレ。息子に同居を勧められても頑なに住み慣れた部屋を離れようとしない独居老人エルネストの元に、ある日故郷のウルグアイから1通の手紙が届く。視力が衰えて文字の読み書きができなくなっていたエルネストは、偶然に知り合った若い女性ビアに手紙の代読と代筆を頼む事になるが…。「手紙」が物語の中心にあるだけあって、とにかく言葉の持つ力や美しさに拘った作品という印象を受けた。頑固な老人と不良娘という異色の組み合わせながら、揉め事や口論はほとんど無く、性善説を前提に知的で詩的な心の交流が描かれている。(それでいて、貧困や差別というブラジルの現実もさりげなく描いている所が上手い)僕が好きな「翻訳できない世界の言葉」が手紙の中に出て来たり、隣人とのユーモア溢れる掛け合いなど、ふと笑みがこぼれてしまうエピソードが満載で、最初から最後まで楽しめた。大きな感動こそ無いが、ブエノスアイレス(スペイン語で「良い風」の意味)の如く、鑑賞後は爽やかで前向きな気持ちになれる秀作だ。(終盤になるにつれ、エルネストの眼が悪いようには思えない描写が増えるのはご愛嬌か…笑)【恋妻家宮本】…満足度★★★★優柔不断で頼りない中年教師が、ある日妻の箇所だけ書き込まれた離婚届を見付けてしまい…。熟年離婚の危機に加え、教え子の家庭問題にも巻き込まれ右往左往する男を巡るコメディ映画。笑える作品が観たくて軽い気持ちで選んだが、予想以上に感動的でちょっと泣いてしまった。正解を求めるあまり何も言葉が出て来ず周りから呆れられる男が、勇気を出して訥々と語る言葉が胸を打つ。脚本から演出に至るまで絶妙に計算し尽されており、そこに多少のわざとらしさは感じるものの、やはり阿部寛の演技は素晴らしく笑いと感動を同時に提供してくれる。吉田拓郎の主題歌『今日までそして明日から』も完璧。そして、宝塚ファンになったせいなのか、妻役の天海祐希が可愛くて仕方が無い(笑)。今更ながら惚れてしまった。庶民的な彼女の可愛さに絆(ほだ)されて☆1つおまけ。蛇足ながら、劇中で語られる「戦争みたいに正しさと正しさはぶつかるけど、優しさと優しさならぶつからない。今私達がこだわるべきなのは正しさじゃなく、優しさなんじゃないでしょうか?」という台詞は、今この時代にこそ必要な言葉のように感じた。僕達は、正解や正義を求め過ぎるあまり、優しさを見失ってしまっているのかも知れない…。
2022.11.22

綺城ひか理が演じるギオルギは、正に王たる器の男だった。ジョージアのためだけでなく、ディミトリの気持ちまで慮(おもんぱか)った上でバテシバとの別れを決意するシーンは衝撃だった。さすがの僕もそこまでは考えられない。この出来事がその後のディミトリの生き方に影響を与えるのだが、それも納得の男気だ。そんなギオルギを綺城は抑えた芝居で好演している。出番は少ないが、その大きな存在感で魅せた。花組に戻っても活躍を期待している。ジャラルッディーンの腹心アン・ナサウィーを演じる天華えまは、勇猛果敢な他のキャラクター達とは一線を画した、物腰の柔らかい人物像で存在感を示した。かと言ってずる賢いタイプではなく、2人の間にはしっかりとした信頼関係があり、ナサウィーの笑顔からはジャラルッディーンに仕える事への誇りと喜びが感じられた。(この辺りは、尊敬する王を失ったアヴァクの態度と対照的に描かれているように思う)チンギス・ハン役の輝咲玲央は圧巻の迫力で、彼女の芝居に愛月ひかるの魂を見た。ディミトリの父親・エルズルム公を演じた大輝真琴は、自分の都合ばかりで息子の気持ちやジョージアの事をまるで考えていない駄目な父親を好演していた。(ディミトリが尊敬するギオルギとは対照的な父親像として描かれている)アヴァクの父イヴァネ・ザカリアンを演じるひろ香祐も、非常に渋い演技で目を引いた。美稀千種は幕開けから出番があったのは嬉しかったが、物乞い役でみすぼらしい格好だったのがファンとしては複雑な心境だった(笑)。(メイクも怖くて「美稀さんの可愛い顔が台無しじゃねーか!」と心の中で憤った…笑)ただ、ショー【JAGUAR BEAT】では銀橋で歌う場面があり、心の中でペンライトを振る事ができたので鬱憤は晴れた(笑)。その【JAGUAR BEAT】は、ブログ村ではあまり評判が良くないようだが(タイトルだけ見て中身は読んでいないので詳細は知らない…)、個人的にはかなり楽しかった。さすが齋藤吉正の演出らしく「てんこ盛り」の内容で、ちょっとした大食い選手権のようだ(笑)。(どこかのメディアも論評の最後に「もう、お腹いっぱい」と書いていた…笑)やけに礼真琴の負担が大きいように感じた前公演【Gran Cantante!!】に比べ、今回は男役スターが入り乱れる感じで目は足りないし双眼鏡は下ろせないしで(笑)、1回の鑑賞では全く追い付かない。一応ストーリー仕立てになっている(らしい)のだが、最早それどころではない具材の多さだ(笑)。しかし、これはこれで悪くない気がする。(「何味ですか?」と訊かれると返答に困るが…笑)そう言えば、本作のタイトルが【JAGUAR BEAT】と知って真っ先に西城秀樹の曲『ジャガー』を思い出したが、瀬央ゆりあが歌ってくれた。(この曲はリアルタイムで聴いた記憶は無いのだが、阿久悠の作詞なので知っていた)更に舞空瞳と礼が歌ったのは、【水曜どうでしょう】ファンが狂喜乱舞する1曲『汚れた英雄』。この2曲を続けたのは、僕へのアピールか…(笑)。それにしても、礼真琴の歌唱力たるや相変わらず凄まじい。更に、今公演ではその礼に引っ張られて、他の組子達の歌唱力にも更に磨きが掛かっている。天華えまは歌声に艶が出て新たな魅力を感じさせたし、極美慎にも力強さが加わった。なんて事を書いていたら、もう一度観たくなって来た(笑)。DVDを買っちゃおうかな…。ありがとう!!次回の観劇は、1月17日(火)の花組公演。約2ヶ月間も何も無い状態になるが、さてどうしようか…。とりあえず、今年の『宝塚まとめ』をゆっくり纏めようと思う。
2022.11.21

本作はジョージアが舞台という事で、劇中ではジョージアンダンスが披露されている。YouTubeで繰り返し観ていた異国のダンスをタカラジェンヌ達が躍り(しかも、まこっつあんとARIが一緒に踊っている!)、それを客席から鑑賞するという状況は何だか不思議な感じがしたが(笑)、これも奇跡だと思って感謝しよう。そして、これが切っ掛けでジョージアンダンスへの注目度が少しでも高まってくれると嬉しい。それにしても、今回のジョージアンダンスにしろ雪組【蒼穹の昴】での京劇にしろ、女性が演じているにも拘わらず何でもこなしてしまうジェンヌ達の習得力の高さには本当に感心させられる。いつもありがとう!!月組から組替えして最初の大劇場公演となる暁千星は、既に星組に馴染んでいた。どちらかと言えば控え目な月組より、体育会系の星組の方がARIは個性を伸ばし易いように思う。遠慮せず暴れて欲しい。(誰目線の発言だよ…笑)ARIが演じたのは、ジョージア王国の副宰相アヴァク・ザカリアン。先王ギオルギに対する忠誠心の強さから、後を継いだルスダンと王配のディミトリを受け入れられず、色々と策略を巡らす役どころだ。これまでのARIだったら感情が先走って「こじらせ系」になってしまったかも知れない役柄だが、今回は国を守る副宰相という冷静さの中に、裏切り者かも知れないディミトリに目を光らせる蛇のような怖さを上手く醸し出している。また、久し振りにARIの芝居を見て感じたのは、随分と自然な発声ができるようになっていた事だ。これまでは「声を低くしなければ…」という意識が強かったように思うが、【ブエノスアイレスの風】での正塚晴彦のアドバイスが効いたのだろう。かと言って弱々しい感じは全く無く、男の力強さはしっかり感じさせており、ARIは遂に自分の声を見付けたのだと実感した。その相乗効果もあって表現力も増し、歌唱力もこれまで以上に向上している。ありったけの愛を込めてARIを叱咤激励してから2年。自分らしい型と呼吸を身に付け、星組で幕を開けた暁千星の第2章をこれからも見守り続けよう。 星組生として舞台に立つARIを見て感じたのは、極美慎との並びが予想以上にしっくり来る事だ。その印象は、ショー【JAGUAR BEAT】を観て更に強くなった。極美慎が変わったと最初に感じたのは、【ロミオとジュリエット】で出演した『カフェブレイク』だった。この公演で何か手応えを得たのだろうか、これまでとは違う彼女の自然な笑顔を見て「へぇ、この子ってこんな風に笑うんだ」と感じたのを覚えている。その時から、彼女がここからどう成長し開花するか注目していた。そんな極美が本作で演じる白人奴隷のミヘイルはあまりに出番が少なくて勿体無いのだが、その美青年ぶりと『S13 イサニ王宮内・回廊』での媚びを含んだ演技一つで強烈な印象を残している。発声や歌でも男役っぽさが増して、確かな成長を感じさせた。綺城ひか理が花組へ戻り天華えまとのコンビが解消されてしまうのは残念だが、それに代わり今後は「暁×極美コンビ」が「礼×瀬央コンビ」に続く存在となるだろう。非常に楽しみだ。(天華は、天飛華音と天華×天華コンビなんてどうでしょう…?)ありがとう!!中途半端な長さになったので、他のキャストの感想はまた後日に。
2022.11.20

先日行われた米国の中間選挙で共和党が勝てなかったのはトランプの責任だとマスコミでは言われているが、この及川幸久の解説を聞くと全く違う印象を受ける。果たしてどちらの主張、解説が正しいのか…。日本のマスコミの解説を右耳で聞いて、及川幸久の解説を左耳で聞きながら、2024年に行われる米国の大統領選挙までの流れをこの両目でしっかり見届けたい。キーワードは「グローバリスト」と「MAGA」だ。
2022.11.18

生田大和はいつも何かしら意図を持って脚本を書いているように見えるが、前作【巡礼の年】のキーワードが「反転」だとすると、本作【ディミトリ】は「重なる」だと言えるだろうか。例えば、ディミトリ(礼真琴)とルスダン(舞空瞳)の関係性は、ギオルギ(綺城ひか理)とバテシバ(有沙瞳)に重なるように描かれている。また、ギオルギの人物像はジャラルッディーン(瀬央ゆりあ)に、ディミトリのジャラルッディーンに対する敬意はアヴァク(暁千星)のギオルギに対する敬意と重ねられている。ディミトリとジャラルッディーンの最後のやり取りも、祖国に対する2人の想いが重なればこそ成立する場面だろう。そうした幾つもの重なりが少しずつ物語に深みを与え、あの大きな感動に繋がったのだと思う。また、本作には心底の悪党が登場しない。亡国ホラズムの王ジャラルッディーンはジョージア側から見れば確かに侵略者だが、指導者としては非常に魅力的で求心力も統率力もあり、ディミトリや部下に対しても一方的な物言いをしない、度量の大きな人物として描かれている。また、一見すると悪役に映るアヴァクも、決して私利私欲で動いている訳ではなく、飽くまでギオルギに対する忠誠心と祖国ジョージアを守るためという彼なりの正義がある。(ルスダンには政治経験がまるで無かったし、ディミトリは疑われても仕方が無い行動を見せており、アヴァクが2人を信認できない気持ちも分かる)宝塚ファンだって、自分の贔屓を差し置いて他のジェンヌが出世するのを目の当たりにしたら、アヴァクと同じ感情を抱くのではないか。ジョージアの歴史を紐解くと、この地域は昔から国家間、民族間の紛争が絶えなかったようだ。そうした不安定な国際情勢の中で、ディミトリは非常に難しい立場にいただろうと察せられる。何しろ、自身は王子ながら人質も同然に異国のジョージアで暮らしており、理解者と呼べる人間はルスダンとギオルギくらいしかいない。本来であれば、ジョージアに義理立てする理由はどこにも無い人間だ。それでもディミトリが選んだ道は、愛するルスダンとその祖国ジョージアを守る事だった…。物語の展開が早いため、その時々でディミトリの心情を的確に掴み表現しなければならず、恐らく礼真琴がこれまで演じた役の中でもかなりの難役なのではないかと、観劇しながら感じた。それでも、さすがトップスターとして星組を牽引して約3年、積み重ねた経験と自信で見事にディミトリを演じ切っている。このコロナ禍に体感したり考えたりした事も、役作りに活きているかも知れない。(喜びも悲しみも全てを糧にするのが役者の仕事だ)更に役が深まれば、本作も礼真琴の代表作の1つとして語り継がれる事になるだろう。そんなディミトリとジャラルッディーンの最後のやり取りは、男の魂を震わせる名場面だった。命を懸けて守りたい女性への愛と、男が惚れた男への信頼を同時に示すには、あれ以上の方法は考えられない。いつものように原作を読まずに観劇したが、あの場面を観て初めて「原作を読んでみたい」という気持ちになった。それはディミトリの誠意ばかりでなく、ジャラルッディーンの男の度量の大きさがあってこそ成り立つ場面だ。(まあ、敵に対しては無慈悲で残忍な側面も見せるのだが…)瀬央ゆりあは、そんなジャラルッディーンの魅力を完璧に体現していた。どんな時も腐らず、同期の出世を妬まず、自分にできる事をコツコツと前向きに取り組んで来た瀬央の人間性が、見事に役に反映されている。よくぞここまで立派な男役に成長したと思う。また、あの場面は礼と瀬央が10余年に渡って築いて来た信頼関係をも感じさせる瞬間であり、そこまで重ねてこの配役にしたのだとしたら生田大和は天才だ(笑)。ARIがジャラルッディーン役では、きっとあそこまでの感動は生まれなかっただろう。ディミトリの妻であり国の女王でもあるルスダンも、かなり難しい立場にいるヒロインだ。ディミトリとの幸せな日々から一転、異民族の侵攻やアヴァクの策略などによりどんどん追い詰められて行く様を、舞空瞳は迫真の演技で魅せた。白人奴隷・ミヘイル(極美慎)との場面には些か唐突な印象を受けたが、これは脚本の問題もあるし、ルスダンが彼を信頼しているのはきちんと伝わって来たので許容の範囲内と言えるか。これで星風まどかのような貫禄が出れば、非の打ち所がないトップ娘役になれるだろう。ありがとう!!他のキャストについてはまた後日。
2022.11.17

ここ暫く、日本のコロナ茶番劇(もしくはワクチン詐欺)に加え、米国の中間選挙にも注目していたせいか、宝塚の事をほとんど忘れていたが、気付けばもう星組【ディミトリ】の観劇日だった。これからの日本と世界の情勢を予想して少し滅入っていた僕の気持ちを、星組が一気に晴らしてくれた。(まあ、来年になればまた直ぐに滅入るのだろうが…笑)まこっつあんとARIが一緒に踊ってるよぉおおッ!!☆*:.。. o(≧∇≦)o .。.:*☆今から6年半前、初めて星組を観劇した際に「ARIがまこっつあん位にまで成長してくれたら、もう何も言う事は無いなぁ…」と感想で書いたが、実はあの時もう一つ思った事があった。「いつか、まこっつあんとARIが共演してくれたらなぁ…」あの頃はまだ組替えの事もよく知らず、素人丸出しの願望など書いたらベテランのファン達に笑われるだろうと思って止めたのだが、まさか本当に願いが叶う事になろうとは…。これなら躊躇わず書けば良かった(笑)。そして、今はそこに瀬央ゆりあや天華えまもいる。綺城ひか理に極美慎、天飛華音もいる。愛しい美稀千種の出番も多かった。天国は、阪急電車で行ける距離にありました(笑)。芝居【ディミトリ】は序盤こそ「【巡礼の年】ほどではないかな…?」という印象だったのだが、動乱の中盤を経て迎えるラストは切なさに涙を堪えるのに必死だった。正直、ディミトリとルスダン以外の他キャストの登場場面は決して多くないのだが、それぞれの性格や人物像がはっきりしているため、物足りなさは感じない。組子達も、自身が演じるキャラクターを深く理解し、濃密に体現している。(敢えて物足りないと言えば、こんなに素晴らしい舞台を1回しか観られない事かな…笑)続くショー【JAGUAR BEAT-ジャガービート-】も最初から最後まで盛り沢山の内容で、手拍子をしたいけど双眼鏡が下ろせないという贅沢なジレンマに何度も陥った(笑)。礼真琴の負担が大きいようにも感じた前回とは打って変わり、今回は男役スター達が入れ替わり立ち替わり見せ場を作り、とても55分とは思えない濃厚なショーとなっている。こちらも1回の観劇じゃとても足りない…。そして、礼真琴はいよいよ柚希礼音の領域に入りつつあると実感。きっと本人は全力で謙遜するだろうから、今の内に言っておく(笑)。そう言えば、本当に偶然なのだが駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏とジョージアで唯一の日本人ダンサーであるノグチマサフミ氏が観劇に来ていた。Twitterを拝見する限り、とても喜んでもらえたようで良かった。(ノグチマサフミ氏については、ブログで紹介した事はなかったが勿論知っていた)ありがとう!!キャスト別の感想は、また後日。
2022.11.15

約1.2兆円(約4.6億回分)のワクチン購入代が無駄になる可能性が出て来て、遂に財務省が厚労省に対して反旗を翻した。動画のデータを見れば、重症化率・致死率共に季節性インフルエンザより低いにも拘らず、新型コロナウィルスが未だ5類相当に引き下げられない理由も、政府が躍起になってワクチン接種を推し進めている理由も、決して「国民のため」ではない事は明らかだ。こうした無駄なコロナ対策が続けば、結果的に回り回って自分達の税金に圧し掛かって来る事を国民は自覚しているのだろうか…。結局、今も昔も「無料(タダ)ほど怖いものは無い」のだ。
2022.11.09

かなり久し振りに映画の話題。【風が吹くまま】は9月に鑑賞していたのだが、それ以降は何も観ていなかった。【風が吹くまま】… 満足度★★★クルド人の独特な葬儀の風習を取材するため、小さな村を訪れたTVクルー達。しかし、危篤だと聞いていた老婆は2週間経っても亡くならず、彼らは暇をもて余す事に…。「他人が死ぬのを待つ」という特殊な状況の中で、主人公が案内役の少年や村人達との交流を通して人生の意味を問い直す佳作。同じ風景や描写を繰り返す事で、村人の変わらぬ日常と、その中で徐々に逸(はや)って行く主人公の気持ちを同時に感じさせた手法は上手い。ただ、その一方で、他のTVクルー達を画面に登場させなかったり、カメラを鏡に見立てて髭を剃るなど作為的な描写もあり、(ここは評価が分かれる所だろうが)個人的には気が散る要素となった。ラストシーンで主人公の心情がもう少し分かりやすければ良かったのだが…。【リザとキツネと恋する死者たち】…満足度★★★★舞台は1970年代のブタペスト。日本文化に憧れる冴えない看護師のリザと、彼女にだけ見えるトミー谷という日本人歌手の亡霊。運命の出会いを求めて彼女が恋をしようとする度、目の前で次々と男達が死んで行く…。主人公のリザを始め、登場人物が変わり者ばかりなので誰にも感情移入できないのだが、ハンガリー人の笑いの感性とトミー谷が歌う歌謡曲のノリが最高で、ついつい笑ってしまう。欧州ならではのちょっと悪趣味なユーモアに抵抗が無ければ、絶妙に微妙なハンガリー流の日本解釈を含め、ナンセンスな笑いを楽しめるのではないだろうか。亡霊のトミー谷が劇中で歌う1曲『ダンスダンス☆ハバグッタイム 』。日本人歌手という設定なので、歌詞は全て日本語。基本的にこのノリで次々と事件が起きる(笑)。予告編
2022.11.03
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