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とある工業製品のメーカーでの話である。ここはとかく製品の品質に関しては定評がある。しかしそれに飽き足らない社長は、より高い品質を求めるべく、技術部長兼工場長として、外部から新しい人材を招聘した。そしてこの技術部長兼工場長は社長の期待に応え、その会社の製品を、どこの追随をも許さない国内最高品質にまで押し上げた。ところがここで問題が起こる。その会社の製品が売れなくなってきたのだ。営業部長が言うには、極度に品質にこだわるあまり、いわゆる“遊び”の部分がないがしろにされ、商品としては無味乾燥のモノになってしまった、ということだ。しかし技術部長兼工場長も負けてはいない。自分は品質向上を目的としてここへ来た、品質を最高級にすることが「売れる」ための一番の早道ではないか、と応酬した。社長は最初は、自分が呼んできた手前もあり、技術部長兼工場長の肩を持っていた。しかし営業部長から会社の経営状況を突きつけられ、遂にはその技術部長兼工場長をクビにしてしまった。誰が正しいのか、誰が間違っているのか、他に方法はなかったのか、それは一概には何とも言えないかもしれない。ただその会社の製品のユーザーが、その会社のどの部分を気に入って支持していたのか、そのあたりがスッポリ抜け落ちている気がしてならない。さて、これはどこの会社のことでしょう?
2011年09月29日
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先日の「発泡酒」、「第3のビール」の話で思い出したこと。以前にも書いたかもしれないけど、このネーミングが良くない。「発泡酒」は現行酒税法に以前から存在するカテゴリーだが、元々現在の“ビールもどき”商品を想定しているわけではない。「第3のビール」に至っては、酒税法にすらそのような名称はない(酒税法上では「リキュール類」に区分される)。誰がそんな名前をつけたのか、今となっては知る由もない。さすがにメーカー側は気が引けるのか、「新ジャンル」という呼称を用いているが、こちらの方がよっぽど分かりづらい。そこで私の提案だ。「発泡酒」は「準ビール」、「第3のビール」は「合成ビール」......これでどうだろう?いずれもその特質をズバリ端的に言い表していると思うのだが.....。
2011年09月25日
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ドラゴンズ・落合監督の退団報道には、少なからず驚かされた。いくら毎年コンスタントに良い成績を上げていても、永遠に落合政権が続くはずのないことは分かっていたが、監督・指導者としては現在のプロ野球の中でもピカイチの人だけに、個人的には非常に残念に思う。彼は、勝つために何をどうすべきか、ということを誰よりも知っていた。「知っている」だけなら、他にもそういう人はいくらでもいるだろうが、それを実践に移す段階で「ぶれない」という点においては、彼の右に出る者はいない。2007年の日本一を決めたときの、「山井の完全試合フイ」事件がそれを物語っている。また彼は、実に選手一人一人をよく見ているし、選手を大事にしている。投手交代のときには必ずマウンドまで行って、降板する投手をねぎらっていた。それは決して「甘やかし」ではなく、逆に選手たちを完全に大人扱いすることで、選手たちの自覚を促した。もっともファンサービスに無関心だったり、チームや選手の情報を公開しないなど、マイナス面もいろいろ言われているが、それを考え合わせても、彼の功績は矮小化されることはないだろう。ただ観客動員減という厳然たる事実の前には、如何ともし難いことだったのだろう。それにしてもさらにオドロキだったのが、次期監督として発表された高木守道氏だ。このタイミングでの発表というのも異例だが、「なぜ高木さん?」という思いは拭えない。高木氏の力量について、とやかく言う資格はないが、彼ももう御歳70だ、失礼ながら私の中では完全に「過去の人」だ。若い世代に繋いでいくのに人材が無いわけでもなかろうに、あえて逆行することもあるまい。巷では立浪和義氏の待望論なども強いようだが、私にはまだ早すぎるようにも思う。もっともそれ以上に、スタープレーヤーはいずれ無条件で監督に、という日本のプロ野球の半ば常識化した規定路線を、私はとても苦々しく思っている。個人的には落合監督の下で二軍監督や一軍総合コーチを務めた辻発彦氏が適任ではないかと思うが、いかがだろうか?
2011年09月22日
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かつてディスカウント店での安売りはあったものの、90年代半ばまで、スーパーやコンビニなどでのビール価格は、まだ定価だった。そこに風穴を開けたのがあのダイエーで、ここがビールの廉売を始めると、瞬く間にあらゆる業種に広まった。そんな中で開発されたのが「発泡酒」、1994年にサントリーが出した『ホップス』が最初だ。これが当たると、各社こぞって追随商品を出してきた。「発泡酒」はビールに比べての違いは「麦芽比率」だけだったが、その次には原料そのものを換えるという“禁じ手”まで出現した。2004年にサッポロが出した『ドラフトワン』、そう、いわゆる「第3のビール」だ。そして今や、いわゆる“ビール類”のカテゴリーにおいては、業務用は別にしても、家庭用ではこれが圧倒的なシェアを誇っている。と、ここまでの流れを振り返ってみると、どんどん価格が安きに流れるのは、消費者利益のため、というよりは、流通業者やメーカーが少しでもライバルに対して量的に差をつけたい、という一心からだったことが分かる。「消費者利益」なんてのは“後付け”の理屈でしかない。ところで競争はここで終わりではなく、今度は大手チェーンストアがメーカー物をはるかに下回る価格の「第3のビール」を、プライベートブランドとして出してきた。だがその製造元は「韓国」なのだ。ここまで来ると「なりふり構わず」にも程がある、と情けない気持ちになってくる。過去から脈々と流れている、流通現場の身勝手な価格主導権争いが、結果的に隣国に利益をもたらすことになる―――――――これは仮説でも何でもなく、大手チェーンストアのプライベートブランドにお客が殺到すれば、いつでも現実になる可能性のあることなのだ。なんかイヤだなあ。
2011年09月20日
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毎週金曜日になると、どうしても1,000円札が不足してくる。理由はカンタン、ウチの店に来るお客さん(飲食店関係者)が、こぞって万札を出してくるからだ。要は、体の良い「両替」だ。もちろんウチも、単なる両替だけならお断りすることもあるが、何かお買い上げであれば何を出されても文句は言えない。しかしこれがエスカレートすると、週末に1,000円札が枯渇してしまうのでは、という恐怖も感じる。一計を案じた私はある日、レジ横に次のような貼り紙を出した。 「1,000円札が不足しておりますので、なにとぞご協力をお願い致します。」どこかほかの店でも見かけるような文句だ。ところが張り紙を出してから数時間後、貼ったはずの貼り紙が消えていた。私の母が剥がしたのだった。何故あえてそれを剥がしたのか聞いてみると、「商売人が釣銭用意するのは当然やろ!?」と、至極当り前な言葉が返ってきた。あまりに単純明快な説得力の前に、一抹の不安を抱えながらも、その言葉に渋々従った。しかしそれ以降、実際に釣銭の1,000円札が枯渇したことは、一度も無い。危なそうかなと思ったときでも、いつも何とか踏みとどまっている。これはきっと「母の見えざる手」が、お客さんに1,000円札を出させているに違いない(笑)。さすがに商売人としては、私よりはるかに先輩だ。
2011年09月16日
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自宅のDVDレコーダーが壊れて、メーカー修理に出したところ、修理の都合上ということで、ハードディスクが初期化されて戻ってきた。ディスク内に録ってあったコンテンツが無残にも消え去っていたが、とりあえずさほど重要なものはなかったので、まずは一安心(大事なものは早めにダビングしておこう!)。ただ各種設定も全部初期化されていたので、それはこちらで一からやらなければいけなかった。マニュアルを見ながら順調に進めていったのだが、アンテナ受信設定のところで、どうも要領を得なくなった。埒が明かないので、メーカーのサポートに電話したところ、電話に出たオペレーターさん曰く、大変込み合っているのであとで掛け直させてください、ということだった。ただしそれがいつになるか分からない(向こうは1~2時間くらいと言っていた)し、私も昼休みを使っているので、仕事に戻ってから電話してもらっても困る。そこで今度は、ウチが加入しているケーブルテレビ会社に電話を入れた。諸々の配線の繋ぎ方には自信があったのだが、ウチのテレビの電波がこのケーブルテレビのチューナーを経由して入ってきている以上、とりあえず聞いてみるに越したことはないと思ったのだ。こちらはすぐに担当者が出てくれた。ひととおりの説明をし、担当者氏と何度か問答をしたところ、やはり配線に問題はなかった。そこで担当者氏は、「お使いのDVDレコーダーの型番を教えてください」私が調べてその型番を告げると、「少々お待ちください」そこからがスゴかった。私は電話を片手に、再度マニュアルに沿って始めから設定をやり直したのだが、そのケーブルテレビの担当者氏から、その都度アドバイスが与えられた。それが何と言うか、あたかも担当者氏が、ウチと同じ製品のリモコン、もしくはマニュアルを手元に用意しているかのような、絶妙のタイミングなのだ。そうこうしているうちに問題の部分も難なくクリアして、めでたくテレビは問題なく映るようになった。最後に私は担当者氏に、「よくここまで具体的なアドバイスを出していただけましたね~」と言うと、彼は電話口の向こうで、「いや、型番さえ分かれば何とかなるものです」。マニュアルが用意されていたのかどうかは聞きそびれたが、もっとも今はどの会社のどんな商品のマニュアルも、Webからダウンロードできるから、集めようと思えば集められる。ただしかなりの根気が必要だろうが(笑)。実はこのケーブルテレビ会社、過去にもずいぶんお世話になっている。ウチではテレビの視聴のみならず、インターネットのプロバイダーとしても利用しているが、何かと不具合が有るといつもサポートに電話して助けてもらっている。しかしそれがプロバイダーの範疇のことならともかく、それ以外の、例えばアプリケーションソフトのこととか、本来彼らのテリトリーでない部分のことまで、分かってる範囲内でなら惜しげもなく教えてくれるのである。だから私は、いくらフレッツだの光だのの勧誘があって、それが今のケーブル会社よりもいくらオトクであっても、このケーブルテレビ会社から離れようという気になることは、サラサラないのである。
2011年09月12日
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夏の大会(高校野球)で敗退したその日から、長男の受験が始まった。もっともそれまで勉強をまったくしてなかった、というわけではないが、しかし当たらずとも遠からず、だ。私はというと、部活を引退した直後から、スッと頭を切り替えて受験勉強に専念する、というシナリオを想定していたが、なかなかそういうわけにはいかないようで、いまだにグズグズしている。そのあたりの切り替えの悪さは、どうも父親譲りのようだ(笑)。で、これは部活引退前から口にしていたことだが、本人は「指定校推薦」を希望していて、妻も概ね合意だ。私としては、良いところがあればそれでもいいかなとも思ったが、どうも本人は、はじめから推薦ありき、という考えらしい。高校受験に失敗した長男は、どうもそれがトラウマになってるところがあるようで、本番での失敗を恐れているみたいだ。それに歴代の野球部の先輩方の中で、推薦で決めた方の比率が結構高い、という事情も影響している。どの部よりも遅くまで現役を続けている野球部員にとっては、受験勉強の出遅れは否めないのだ。しかし私は、事情は理解できるものの、出来れば一般入試にチャレンジして欲しいと思っていた。推薦というのはあくまでも、自分の成績ではまず入れないようなところに行くための手段と考えるべきで、決して楽に受験するための手段ではないからだ。今の時期から、変にラクをすることを覚えて欲しくないという思いもある。そこで親子3人で何度も議論を交わし、最終的に彼の身の丈を超える某大学の、指定校推薦の学校内選抜に申込むことになった。競合者はあまり居なさそうだが、基準となる成績が少々微妙なので何とも言えない。これでクリアできれば、合格はもうほぼ決まったも同然らしいが、ダメならしっかり頭を切り替えて勉強に邁進するまでだ。結果が出るのは今月下旬......さあ、どうなることやら。
2011年09月08日
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もうすぐ「ひやおろし」の季節がやってくる。ひやおろしが日本酒業界の看板商品として認知されるようになって、どれくらい経つだろうか。その間我々は躍起になって、ひやおろしをアピールし続けてきたが、最近ちょっとした違和感を感じるときがあるのだ。いや、「違和感」と言ってしまうとちょっと違う、単に私の勘違いでもあるんだろうから。「ひやおろし」という酒はどういうものか、今一度説明すると、 「冬の間に仕込んで搾った新酒を、夏の間蔵のタンクの中で熟成させ、 秋になって外気温が酒の温度と同じくらいになり、 旨味が乗ってきた頃を見計らって瓶詰めするお酒」といったところが一般的な解釈だと思う。私もこの解釈に沿ってお客さんにその都度説明をしてきたが、どうしても「熟成」とか「旨味が乗った」というキーワードに重点が行ってしまうきらいがあった。実際に今まで私が気に入って品揃えした「ひやおろし」というのが、押しなべて熟成感があり、お燗に向いていたりするものがほとんどなので、どうしてもそうなってしまうのだ。ただここで注意しなければならないのは、「ひやおろし」と同じスペックで仕込んだ“通常商品”の方は、ひやおろしよりもさらに熟成期間を長く設けているので、熟成度合でいえばむしろ「ひやおろし」の方が軽めになる。ちょっと説明が分かりにくくなってしまったが、例えて言えば「新酒」が「AKB48」だとすると、「ひやおろし」は「吉瀬美智子」、「通常商品」は「木村多江」あたりだろうか。要は「ひやおろし」は「通常商品」に比べて若々しいはずなのに、説明上どうしても「熟成している」ことに言及してしまうわけだ。そこにひとつのパラドックスが生まれてしまう。しかし考えてみれば、昔は「しぼりたて新酒」の市販酒なんてなかったわけだから、「ひやおろし」がその年の「新酒第1号」だったわけだ。だから昔の人は「ひやおろし」をことのほか珍重したのだ。言ってみれば、「ボージョレ・ヌーヴォー」みたいなものだな。よし、決まった!今年からのキャッチフレーズは、「日本酒のヌーヴォー」で行こう。
2011年09月05日
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一人の女性のお客さんが血相変えて飛び込んできた。「すみません!これ置いていくから、お金貸して下さい!あとで必ず来るから!」手に持っているのは、とある焼酎。ウチの店の紙で包装されていた。それを見て私も思い出した。この方は数日前に来店されて、私が応対したお客さんだった。ことの仔細を訊くと、財布をなくしたのだが、今たまたまおカネが必要な状況である、ふと見るとウチの店で買った焼酎があるではないか、これで当座のおカネを借りられないだろうか.......ということで飛び込んで来たそうだ。借金のカタにウチの商品....というのもヘンな話だが、なんだか怪しげである。それ以前に、見ず知らず(その方は前回が初めてのご来店だった)の人におカネを貸すことが出来るほど、私はお人好しではない。しかしその一方で、何となく放っておけない雰囲気もあった。それなら、ということで私が出した結論は、「当店ではいかなる形でもお客様におカネをお貸しするということは致しておりません。その代わりこの商品が当店で購入されたことがハッキリしておりますので、返品として受け付けます」当店の場合、お客さん都合の返品は売価から一定の割合で引いているが、それでもこの方が「貸して欲しい」と言ってきた額よりも上だった。その方は何度も何度もお礼を言いながら、お盆明けにはまた必ずこれを買いに来ると言ってくれたが、正直なところ私はまったく当てにしてなかった。変に期待して来なかった時の、私自身の落胆がイヤだったからでもあるが、基本的に信用してなかったのだ。その方が昨日いらっしゃった。「お盆明け」という時期はとうに過ぎていたので、わたしも「やっぱり来るはずないな」と思っていた矢先だった。驚く私を尻目に、「あの時は本当に助かりました」と言いながら、件の焼酎の他にもいろいろとお買い上げいただいた。この時ばかりは私も、「絶対来ないだろう」と高をくくっていた自分を恥じた。それと同時に、あの時邪険にすること無く、返品という対応をしておいてよかった、と安堵した。ちなみに余談ではあるが、その焼酎というのは、限定生産のレア物だったのだ。そのお客さんが返品したあと、他のお客さんに数本売ってしまって、残り在庫があと1本になったとき、このお客さんの顔がチラッと浮かんだのだが、たぶん来ることはないだろうからと、いつでも売り切るつもりでいたのだった。それが売り切れる前の最後の1本......他で売ってしまっていたらと思うと、ちょっとヒヤッとした(別にウチの落ち度にはならないと思うが)。ただひとつ心残りなのは、そのお客さんにその焼酎を再度お買い上げいただいたとき、返品した時の価格で売ってあげればよかったのに、何も考えずに定価でレジを打ってしまったことだった。
2011年09月01日
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