フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記
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「世界フィギュア2014大阪エキシビション」のテレビ放送を見ました。とにかく衝撃的だったのがソトニコワの「ブラック・スワン」。圧倒されました。あれは映画のブラックスワンを演じているのでしょうか?それとも音楽「白鳥の湖」を表現しているのでしょうか。どちらでも通じると思いますがいずれにせよ、17歳の若さとはとても信じられない演技で、「絶望」や「苦悩」といった人間の負の感情を圧倒的な身体表現を通じて見せてくれました。正直ソトニコワにこんな演技が出来るだなんて!と驚きの気持ちで一杯になり、今まで私は彼女の何を見て来たのだろう、と自らの不明を恥じ入るばかりです。ソトニコワは今まで技術的なポテンシャルは素晴らしいけれど、「表現」という面に関してはまだまだこれからの選手だと思っていました。まぁまだ17歳なんですから当然と言えば当然なのですが。それがまさかあのような演技も出来るだなんて、本当に驚いたとしか言いようがありません。彼女の表現の質というのは、どちらかと言うと「陽性」タイプで、明るさや強さといったものを表現する事は得意なのかと思っていましたがあにはからんや、このような「陰」の表現も素晴らしいとは。惚れ直しましたよ、アデリナちゃんに。髪を振り乱し、負の感情に翻弄される主人公?を演じるソトニコワ。「狂気」すら感じさせる凄みのある演技(狂気がテーマだったのかも知れませんが)。いや~、本当に吃驚しました。しかし本当に見事の一言だと、感じ入りました。そうそう、「白鳥の湖」の音楽を表現するって、こういうことなんだよ。「白鳥の湖」はやっぱりこんな風に表現して貰いたい!私の好みの問題も大きいかと思いますけれど、「白鳥」の音楽を表現するのに「清く、正しく、美しく」ではダメ。むしろその反対でないと、という私のポリシー?を満足させてくれる実に素晴らしい「ブラック・スワン」でした。振付家は誰なんだろう?録画していなかったのが実に悔やまれます。補足。勿論オデットを演じるのであれば「清く、正しく、美しく」だけでも十分だと思います。けれどこの音楽に内包されているチャイコフスキーの「叫び」、それを私は表現して貰いたいのです。チャイコフスキーがこの音楽に託した、込めた想いは、とても「重い」ものです。チャイコフスキーの「苦悩」がこの曲を書かせたと、そう断言してもいいのではないでしょうか。浅田真央の「白鳥の湖」はひたすら「清く、正しく、美しく」の世界であり、それはそれで素晴らしいとは思いますけど、曲を表現するという意味においてはあまりに表面的に過ぎ、浅薄であるような印象を受けました。水が流れるように美しいけれど、あまりに淡々としていて音楽を身体で演じている、表現しているというようには見えなかった。オデットを演じているのだからそれでいいという意見もあるかも知れませんが、オデットにしたってそれを演じ切れているとは私には思えませんでした。まぁ、この件を蒸し返すのは本意ではありませんのでこの辺りで止めにしますが。それにしても若干17歳のソトニコワの演技力の凄まじさ!彼女は凄いです。これからが本当に楽しみです。この「ブラック・スワン」ですが、もしかしたらバレエ「白鳥の湖」の世界観を表現したものなのかも知れませんね。或いはオデットの苦悩や絶望を黒鳥として表現する、バレエではオデットとオディールは同一人物が演じ、人間の持つ「両義性」がこの作品のテーマの一つでもありますから。或いはジークフリートの苦悩を表現していると解釈することも不可能ではないと思います。様々な解釈が可能なのがバレエの魅力であり、このプログラムもまた、見る人それぞれに解釈を任せたものなのかも知れないですね。
2014年04月15日
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