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「世界一のギタリスト」による初リーダー作 ロック/ポップス畑で世界一のギタリストは?と尋ねられて、いわゆるロックの「3大ギタリスト」の誰かを挙げる人もいるだろう。ちなみに、3大ギタリストとは、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジなわけだが、よく言われるようにこれは日本での話で別に英米でそういう言い方をするわけではない。あるいは偉大なる実験者にして革新者であったジミ・ヘンドリックスを思い浮かべる人もいるかもしれない。また、80年代以降にもギター・ヒーローは多く出てきた。ギター少年たちの心をつかんだ代表格としては、エディ・ヴァン・ヘイレンやイングヴェイ・マルムスティーンなどが思い浮かぶ。さらに、セッション・プレイヤーかつTOTOのメンバーとしてその技術を発揮したスティーヴ・ルカサーという人もいる。 今回の話はそのルカサーが起点である。スタジオ・ミュージシャンとしてのルカサーのキャリアは隠れた世界一ギタリストと呼んでもいいもののように思う。そして、そのルカサーが「世界一のギタリスト」と評したギタリストがいる。それがこのマイケル・ランドウ(Michael Landau)という人物だ。 1958年ロサンゼルス生まれのランドウは、実はルカサーの1年後輩で、TOTOのギタリストの座をルカサーと争った人物である。結局、ルカサーがTOTOのメンバーに収まるが、TOTOの活躍と並行する時期に、ランドウはセッション・ミュージシャンとして80年代~90年代に売れっ子となった。ソロ・アーティストというわけではないので、その名前が目立つことはなかったが、録音に参加したアーティスト名を列挙すれば、その活躍ぶりがよくわかる。ピンク・フロイド、マイルス・デイヴィス、マイケル・ジャクソン、ロッド・スチュワート、リチャード・マークス、ジョニ・ミッチェル、ジェイムス・テイラー…。そうそうたるミュージシャンたちから信頼され、そのバックをサポートしている。さらに加えておくと、日本のアーティストの作品にも参加経験があり、浜田麻里、矢沢永吉、氷室京介などの録音に関わっている。 そんな彼が独立したミュージシャンとしての活動を始めたのは1990年前後からであった。本作『テイルズ・フロム・ザ・バルジ(Tales From The Bulge)』は、彼のソロ第1弾として1990年に発表された。その後もソロや自身のバンドでの活動を続けている。 さて、本盤の内容だが、もちろん全編にわたってインストルメンタル。この手のアルバムにありがちなのは、セッション・ミュージシャンや大物バンドの1メンバーの初ソロということで、小ぢんまりし過ぎて何がやりたいのかぼやけてしまうというパターンがある(特にジャズロック風アプローチにこの危険性が高い)。けれども、本盤はランドウの才能からか、そうはならず、実に聴いて気持ちいい仕上がりになっている。 その理由は、作り込み方の工夫にあったように思う。曲自体や編曲には凝ったものもあり、サックス(ウェイン・ショーターがゲスト参加している)を取り込んだり、複雑なテクニックのプレイも織り込んではいる。こういう工夫だけで終わるなら、“小ぢんまり”収まってしまうのだろうが、基本はロックサウンドですっきり聴かせることを常に念頭に置きながらそういう工夫をしているように思われる。そしてそのロックっぽさこそが、本盤を退屈にしなかった重要な要素なのだろう。複雑にしてストレート、と言えば、通りはいいが、実行するのは難しい。しっかり鳴らすべきところを心得て、しっかりロックしながらギターを鳴らす。それをうまくやってのけているという点で、本盤はお見事な職人芸の1枚だと思う。[収録曲]1. I’m Buzzed2. Judy3. Chynna4. Johnny Swing5. Big Bulge6. Roodis Tones7. Easter8. I Don’t Care9. My Bulbous Meathead10. I’m Hating11. Americana Boy (ボーナストラック)1990年リリース。 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.31
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悲劇に散ったサザン・ロックの雄の出世作 レーナード・スキナード(Lynyrd Skynyrd)は、1973年にメジャーデビューし、翌年、本セカンド・アルバム所収の1.「スウィート・ホーム・アラバマ」のヒットで広く知られるようになった。いわゆる“サザン・ロック”のバンドであり、オールマン・ブラザーズ・バンドと並んでサザン・ロックの代表格とされることが多い。1977年10月の飛行機事故(移動のための自家用飛行機に搭乗中、事故が起こり、26名のうち6名が死亡)によって、主要メンバーであるロニー・ヴァン・ザントはじめ複数メンバーを亡くし、バンドは解散した。 その後、いったん消滅したバンドは、事故から10年後にロニーの弟であるジョニー・ヴァン・ザントを迎えて同じレーナード・スキナード名で復活した(当初は追悼のための再結成で、正式活動は1991年から)。したがって、再結成後はメンバーが大幅に入れ替わっており、かつての看板だったロニーのヴォーカル(後述)が聴けるのは、当然ながら事故以前の時代のレーナード・スキナード盤に限られる。なお、バンド自体は、2006年にロックの殿堂入りを果たしている。 さて、上記のような経緯のため、元祖のレーナード・スキナードの活動期間は1973~1977年という短い時期に限られ、アルバム枚数も必ずしも多くない(オリジナル作6枚)。そんな中で、彼らの名を世に知らしめる出世作のような位置づけにあたるのが本作『セカンド・ヘルピング(Second Helping)』である。 バンドの音としては、トリプル・ギター(ギター3本)の体制を確立したアルバムで、やはりこれが本盤の聴きどころの一つになっている。複数ギターのスリリングさは、サザン・ロックの目立った特徴である。しかし、レーナード・スキナードのよさは、ただ派手なギター・プレイで押しまくるだけではないところにあると思う。ロニーの渋く枯れた声のヴォーカル(デビュー作からの「フリー・バード」は有名)で抑えたり引いたりするツボをうまく心得ている点にある。つまり、若さやパワーを源にただストレートに感情を表現し演奏を繰り広げるのではなく、落ち着き払った“押し”と“引き”の心得がある。ファースト・アルバムでもその片鱗は見られたが、より自信をもってそれをやっているのがこの2作目のアルバムである。 個人的好みで聴きどころとなる曲を挙げておくと、まずは1.「スイート・ホーム・アラバマ」。シングルヒット曲となっただけあって、アルバム収録曲の中では特に目立っている。他に面白いところでは、4.「ワーキン・フォー・MCA」。契約をした“雇われミュージシャン”の立場を詞にしていて面白い。上で述べた“押し”と“引き”のうち“引き”の部分で特にいい味を出していると思うのは2.「アイ・ニード・ユー」。さらに、レーナード・スキナードっぽさがよく出ている曲として、ファンの間では人気の7.「針とスプーン」がいい。 なお、アルバム全編にわたってプロデュースを担当しているのはアル・クーパー。『スーパー・セッション』の項でも述べたように、この人のプロデューサーとしてのまとめる能力は相変わらず見事で、本アルバムの全体としてのまとまりはやはりこの人の才能に負うところが多いのだろう。[収録曲]1. Sweet Home Alabama2. I Need You3. Don't Ask Me No Questions4. Workin' for MCA5. The Ballad of Curtis Loew6. Swamp Music7. The Needle and the Spoon8. Call Me the Breeze1974年リリース。 【楽天ブックスならいつでも送料無料】セカンド・ヘルピング [ レーナード・スキナード ] 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.28
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2011.05.26
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才能を感じさせるデビュー盤 ~その3~ 60年代後半のジョニー・ウィンター、70年代後半のプリンスに続き、才能あふれるデビュー盤の第3回(ひとまず最終回)は、ブライアン・アダムス(Bryan Adams)である。実を言うと、デビュー盤での連載を思いついたのも、このブライアン・アダムスのデビュー盤の日本盤ライナーに書かれていたことがずっと気になっていて、そこからヒントをいただいてアイデアを拝借したものである。 ブライアン・アダムスはカナダ、オンタリオ州出身のロック・アーティスト。1980~90年代に一世を風靡し、50歳代に入った現在も着実に活動を続けている。1980年の本デビュー作は、日本盤では『ギヴ・ミー・ユア・ラヴ』という表題(収録曲4.から採られたもので、この曲自体はセカンド・シングルとしてシングル・カットされた)だが、原題は単なる『ブライアン・アダムス』。つまりはデビュー盤がセルフ・タイトル作になっているわけで、自信のほどが伺える。ちなみに日本ではこのデビュー盤が最初にリリースされたわけではなく、第二作・第三作とキャリアを重ねて売れ始めた結果、1983年になってから国内盤が発売された。 アルバム自体は決して大ヒットしたわけでもなく、カナダ・チャートで69位止まりに過ぎなかった。けれども、ソングライターとしては既に完成品の域に達している(ヴォーカルやトータルなアルバム作りはその後も進化していくわけだけれど)。当時のブライアンは、“影響を受けたアーティストは、ポール・マッカートニーとジム・ヴァランス”と語っている。ポールは言わずもがな、ビートルズの優れたソングライターだったわけだが、もう一人のジムという人は、本作の収録曲の大半(9曲中6曲)をブライアンと共作している人物である。ブライアンのソングライターとしての完成度はこのジムとの共同作業にある。このデビュー盤の前から、ブライアンはジムと組んでプロデュース、作曲、アレンジなどの仕事をこなしていた。 加えてブライアン・アダムスはドラム以外はほとんどこなすマルチ・プレーヤーである(ツアーではギターやベースを主に担当している)。たくさんの楽器を弾けることだけがエライとは思わないが(それはそれですごいことだけれど)、楽器演奏においてマルチなアーティストは、その作品でもバランスのとれた曲作りや音の構成をする人が多いように思う。ブライアンも例外ではなく、ソングライティングの良さに加えてこの点も本盤の完成度を高めているのだろう。 21世紀の今の感覚からすれば、やや“軽い”とか、悪く言えば“チープ”に聴こえる部分もないではないが、有名になった後のブライアンを聴いたことがある人にはぜひ試してもらいたい1枚。“パーティでかける音楽”と本人が称するように、聴き手を楽しませることを念頭に置いた楽曲の良さとプロデュースのまとまりがとれた、デビュー盤とは思えないできであることに変わりはない。[収録曲]1. Hidin' from Love2. Win Some, Lose Some3. Wait and See4. Give Me Your Love5. Wastin' Time6. Don't Ya Say It7. Remember8. State of Mind9. Try to See It My Way1980年リリース。関連記事リンク: 才能を感じさせるデビュー盤 ~その1(ジョニー・ウインター)~ へ 才能を感じさせるデビュー盤 ~その2(プリンス)~ へ Bryan Adams ブライアンアダムス / Bryan Adams 輸入盤 【CD】 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.24
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才能を感じさせるデビュー盤 ~その2~ プリンス(Prince)、日本語ではこの名の翻訳から“殿下”とも呼ばれたアーティスト。こともあろうに、本名からしてプリンスで、しかも後にはアーティスト名をよくわからん記号の羅列に変えてしまったという奇才…。 いきなり個人的な好き嫌いの話で恐縮だけれども、筆者はプリンスの声があまり好みではない。顔も、というよりあの風貌全体も、ファッションも気に入らない(いやはや、こればかりは私的な好みの問題なので、ファンの方はお許しを…)。けれども、彼が創り出す音楽が凄いことはよくわかっているつもりである。彼の作品、特に1980年代の諸作には、活力と創造性が満ち溢れている。1970年代のスティーヴィー・ワンダーが繰り広げていたあの創造性を思い出す。スティーヴィーのそれは80年代には薄れていってしまったが、入れ替わるようにして、これと同等レベルのことを見事にやってのけたのが80年代のプリンスであったことは間違いない。 プリンス(Prince)ことプリンス・ロジャーズ・ネルソン(繰り返しになるが、本名がプリンスなのです!)は、1958年ミネアポリス生まれで、現在もそこに居を構える。これまで発表したアルバムは、ライブやサントラなども含めると既に30枚ほどに上る。そんな彼のデビュー盤はあまり広く聴かれてはいないようだが、1978年発表の『フォー・ユー(For You)』という作品である。 1958年生まれと言えばマドンナや故マイケル・ジャクソンが同い年なのだけれど、同世代の彼らに比し、プリンスはスパースター的と言うよりは天才肌な、少し違う感じがする。両親はジャズ・ミュージシャンで、幼いころから友人やいとことバンド活動をしていたという。そんなプリンス少年は、1977年、数社が競い合った結果、ワーナー・ブラザーズと契約。翌1978年に本作『フォー・ユー』を発表した。 この『フォー・ユー』が驚きなのは、まず、1976年の時点で既にほぼ出来上がっていたという点である。つまり、デビュー作(デビュー作となり得る作品)を既に有する少年がいて、それに目を付けたレコード会社が複数あったわけである。さらに驚きなのは、この19歳が一人で全部をやってしまっている点にある。“Produced, arranged, composed, and performed by Prince”(プリンスによるプロデュース、アレンジ、作曲、演奏)という表示に見られるように、演奏自体もそうならばプロデュースも全部丸ごと自身による。[収録曲]1. For You2. In Love3. Soft And Wet4. Crazy You5. Just As Long As We’re Together6. Baby7. My Love Is Forever8. So Blue9. I’m Yours1978年リリース。関連記事リンク: 才能を感じさせるデビュー盤 ~その1~(ジョニー・ウィンター)へ 才能を感じさせるデビュー盤 ~その3(ブライアン・アダムス)~ へ [CD] プリンス/Forever YOUNG フォー・ユー 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.22
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才能を感じさせるデビュー盤 ~その1~ 唐突だが、デビュー盤の内容から、そのアーティストの後々の活躍の可能性が計り知れるという側面があるというふうに思う。これから3回ばかり、そんな観点から、異なる趣向の盤を話題に取り上げてみたいと思う。 デビュー盤からその後の可能性が計られるというのは、必ずしも初作がヒットしたか否かという問題でもなければ、デビュー盤の時点で100パーセントの完成度を誇っていたとかといった意味でもない。仮にデビュー盤がさほど売れなかったとしても、数年後や十数年後にそのアーティストが成功してから、あらためてそれを踏まえて聴き直しても納得がいくかどうかという話題である。そのような意味でデビュー作から才能を示している盤というのはたくさんあるわけだけれども、ここ数回の記事で取り上げるのは、筆者が聴くレパートリーの中からのそうした例であるとお考えいただきたい。 第1弾の今回は、先ごろ来日を果たしたばかりのジョニー・ウィンター(Johnny Winter)である。年季の入ったオールド・ファンなら、“100万ドルのギタリスト”という異名がピンとくるところだろう。1944年、テキサス生まれの彼は、アルビノで斜視であることでも知られているが、何といっても、白人のブルース奏者として大きな足跡を残したアーティストである。巨匠マディ・ウォーターズからは実の息子の如く可愛がられ、スライドギターをはじめ彼のギター演奏は様々なブルース志向のギタリストに影響を与えてきた。 さて、上記の“100万ドル…”というのは契約金の話で、1969年にCBSと契約した際に数10万ドルという巨額の契約金であったことからついた異名とのことである。この契約後に彼はCBSから立て続けにアルバムを出し、途中ドラッグ中毒で休んだり、ロック色を強めたり、やがてはレコード会社を変えたりといろいろあったにせよ、70年代~80年代を通してコンスタントにアルバムを発表していくことになる。 本盤『ザ・プログレッシヴ・ブルース・エクスペリメント』は、“100万ドル…”と形容される契約の前段階で、1968年に発表されたデビュー盤である。“プログレッシヴ”というと違う音楽を創造する人もいるかもしれないが、別に本盤は“プログレ”とは関係ない。“プログレッシヴ”は元来は“保守的(conservative)”の対義語で、“進歩的、革新的”の意。したがって、この長ったらしいタイトルは、直訳すれば、“革新的なブルースの実験”ということになる。 実際、本盤で演じられているのは、ブルースをベースに据えた実験的試みとでも言うべきものである。メジャーデビュー前の、当時20歳代前半の若き白人ギタリストが本格的ブルースを、それも伝統的スタイルではなく、新しいスタイルを模索しながら演っている。4.「バッド・ラック・アンド・トラブル」および7.「ブローク・ダウン・エンジン」ではスティール・ギターのプレイも披露し、さらに4.のハープ(ハーモニカ)とマンドリンもジョニー・ウィンター自身の演奏。ギター・プレイが見事なのは言うまでもないけれど、このあたりは当初からの多才ぶりとミュージシャンとしての完成度の高さが伺える。[収録曲]1. Rollin' and Tumblin'2. Tribute to Muddy3. I Got Love If You Want It4. Bad Luck and Trouble5. Help Me6. Mean Town Blues7. Broke Down Engine8. Black Cat Bone9. It's My Own Fault10. Forty-Four1968年リリース。関連記事リンク: 才能を感じさせるデビュー盤 ~その2~(プリンス)へ 才能を感じさせるデビュー盤 ~その3(ブライアン・アダムス)~ へ 下記3つのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、ひとつでも“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓ ↓
2011.05.20
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英国ブルース・ロック胎動の熱さを示すブルース・カヴァー盤 サヴォイ・ブラウン・ブルース・バンド(Savoy Brown Blues Band)-後により短くしたバンド名でサヴォイ・ブラウン(Savoy Brown)-は、1966年にロンドン近郊で結成された。中心人物はウエールズ出身のギタリスト、キム・シモンズで、他のメンバーは時とともに変化していくことになる。当初の本盤発表時のメンバーは、5人編成中2名が黒人。ただしこのメンバー編成には次の第2作ではごっそり入れ替わってしまう。いずれにしても、このサヴォイ・ブラウンは、英国三大ブルース・バンドの一つなどと称されることになっていく。 デビュー作に当たる本盤では、オリジナルはほとんどなく、ほぼ全編がブルース曲のカヴァー。その意味では、決して新鮮味に溢れたものというわけではない。悪く言ってしまえば、模倣の域を出ていないという言われ方もあながち外れてはいない。取り上げているのは、ウィリー・ディクスン、ジョン・リー・フッカー、B・B・キング、アルバート・キングといったブルースメンの楽曲。しかし、取るに足らないカヴァーというわけではないと思う。何よりも、パワーと勢いが満ち満ちている。 本盤の聴きどころはと訊かれれば、何よりも2人のギタリスト(キム・シモンズとマーティン・ストーン)の演奏が一番に挙げられる(4.「ハイ・ライズ」なんかは非常におすすめ!)。ブルースに向けられた憧れとそれをどう表現するかという努力の結果としての熱気は、ピーター・グリーン率いるフリートウッド・マックなど同時期のブルース志向バンドと共通するものがある。演奏に雑い部分があると指摘する向きもあるかもしれないが、ここで話題にしている“熱気”は、お上品な型にはまった演奏からはなかなか生まれ得ないものだ。誤解を恐れずに言うならば、ある種の“雑さ”ゆえにこの“熱気”が伝わるという結果になっているように思う。 こうした勢いと熱気は、後々ブルース・ロックとして固定化されていくジャンルの胎動という意味でとても興味深い。ブルースの模倣の中から、ブルース・ロックという別物が現れ出し、やがてはハード・ロックなるものへもつながっていくというのが、一般的によくなされる説明である。この盤も、まさにそういった化学変化を起こしつつあった時代の“熱さ”をよく体現していると思う。サヴォイ・ブラウンそのものに関して言えば、本盤の3.「ブラック・ナイト」なんかは後々の方向性を模索する上で一つの重要なきっかけになっているのではないだろうか。もっとイケイケな1.「エイント・スーパースティシャス」や8.「リトル・ガール」などのナンバーは既存のものをどんどん吸収していっている感じがする。本盤に関してだけ言えば、後者の勢いが個人的には心地いいと思うのだけれど。 【送料無料】 Savoy Brown / Shake Down 【SHM-CD】[収録曲]1. I Ain't Superstitious2. Let Me Love You Baby3. Black Night4. High Rise5. Rock Me Baby6. I Smell Trouble7. Oh! Pretty Woman8. Little Girl9. The Doormouse Rides the Rails10. It's My Own Fault11. Shake 'em on Down1967年リリース。 下記3つのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、ひとつでも“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓ ↓
2011.05.18
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人生を見失いかけた若者はこの曲をぜひ “オニババ化する女”、“オレ様化する子ども”…。いずれも新書本のタイトルである。人間そんなに自己中に走っているのだろうか…。いや、別に今の時代だけが特別なわけじゃないとは思うけれど、若気の至りで自分が世界の中心だと思いこんでしまうぐらいは、時代を問わずよくあることかもしれない。そう思い込んだ人間が壁に突き当たると、当然ながら挫折を経験する。ふつうはそこでその壁に気づき、乗り越えていくのだけれども、今のご時世、乗り越えられない人もいるのかな。いや、昔からそうだったのかもしれないけれど。かくいう筆者も“若気の至り”な時期はあったと思う。世界の中心とは言わないまでも、自信に満ち溢れることができるのは、いいとこ20代ぐらいまでの若者の特権なのだろう。 SION(本名:藤野秀樹)は、1960年生まれで、山口出身のシンガーソングライター。19歳で上京し、25歳にして自主製作盤を発表し、その後にようやくメジャー・デビューしたという苦労人である。そんな彼の最初のシングルがこの「俺の声」であった(発表は1986年)。当時のSIONはルックスが“ヤバい”雰囲気(眉毛なしは結構怖く見えた)に満ち満ちていながらも、楽曲は独白的で、実に魅力的であった(無論、今も魅力いっぱいの歌い手であり創作者である)。 その理由は、見かけとは裏腹に、自己をさらけ出すような作風が強かったことにあるように思う。とりわけ、「俺の声」の詞などは実に印象的だった。“俺は王様だと思ってた/俺の声で誰でも踊ると思ってた/だがしかし、俺の叫ぶ声は/ピンボールさ、跳ねてるだけ”。この曲のサビはこんなフレーズだ。上述のように、1980年代のバブル真っ盛りの時期、世の中は浮かれていた。しかし、SIONは、自分から楽ではない道を選択した。残念ながら今でも十分な一般的評価は受けていないとは思うけれども、彼はシンガーソングライターとして現在までその立場を維持し続けている。世の中年(特にバブル世代)は使い物にならないなどと厳しいことを言われるご時世だけれども、いつの世代にもこういう性根の据わった人間はいるということだろうか。 現代の若者たちも“ゆとり世代”だの何だとの言われ、時に肩身の狭い思いをしている。ハングリーであることは、時代遅れな印象を与えるかもしれないけれど、やはりいいことなのかもしれないと思う。少なくとも四半世紀前の20代の“若者”の中には、SIONのような人物がいて、次世代への襷をつないでいる。2011年の今、その襷をつなぐことのできるミュージシャン、もしくは若者がいるならば、日本の未来はまだまだ明るいのではないだろうか。 せっかくなので、オリジナルではないものの、この「俺の声」(ライブのテイク)は次のようなもの。 さらにおまけながら、↓こんな↓動画も見つけてしまいました。絵を見てわかるように、SION本人ではありませんので、気が向いた方のみどうぞ。ムード歌謡的な雰囲気が特徴的な方の動画ですが、こういう風なのを聴くと、SIONが優れた作曲家であることもわかるのでは…? なお、「俺の声」は、もともとは自主製作盤『新宿の片隅で』(1985年)に収録。ちなみに、この盤は1994年に出たベスト盤(『10cd best』)で復刻されており、そのほかでは、各種ベスト盤にも収められている。[収録アルバム]SION / SION ‘85>’87 (1987年、ベスト盤)SION / 俺の声 (2001年、ベスト盤)追記: 動画が消えてしまっているようですので、別の動画をアップしておきます(2014年10月15日)。1009年、大阪でのライヴの映像です。 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓ ↓
2011.05.16
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ファンキーなピアノ演奏だけでなくアルバムとしての完成度で聴きたい1枚 ホレス・シルヴァー(Horace Silver)は、コネチカット州出身のジャズ・ピアニスト。カーボヴェルデ出身の父とアイルランド人の母の間に生まれ、両親ともからアフリカ系の血をひいている。1950年代前半から活動し、50年代後半から60年代にかけてハード・バップ、ファンキー・ジャズの発展に寄与する名盤を多く吹き込んだ。 本作『ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ(Blowin’ The Blues Away)』は、1959年に録音されたもので、ピアノ・トリオをベースに管楽器奏者2人を加えた編成で演奏されている。ホレス・シルヴァーと言えば“ファンキー”という、お決まりの形容があって、下手をするとそのイメージだけで聴かれたり、あるいはそのイメージだけで敬遠されたりするという部分があるように思う。確かに、ホレス・シルヴァーのピアノ演奏は独特である。ひとことで言えば“手首が利いたプレイ”と言ってもいいかもしれない。クラシックの代表的なピアノ演奏の妙が指の使い方にあるとすれば、彼の手首を使ってのプレイはきわめて個性的かつジャズ的である。 そうは言っても、これだけを目的にして本盤を聴くのはもったいない。私見を述べれば、他の盤でも楽しめるであろう上記のホレス独特の演奏に加え、この盤の大きな聴きどころは少なくとももう二つある。 一つはブルー・ミッチェル(トランペット)とジュニア・クック(テナーサックス)の演奏の質の高さである。前者はとりわけ個人的に好みのトランぺッターということもあるのだけれど、それを差っぴいて考えても、二人のプレイはハード・バップ的な枠組みの中で優れたアドリブを披露し、またテーマなどの揃った演奏部分でも息のあったスリリングな管演奏を聴かせてくれる。 もう一つの大きな特色であり聴きどころは、アルバム全体の作品としての仕上がりにある。ブルーノートを率いたアルフレッド・ライオンのやり方と言えばそうなのだけれど、1回のセッションの一つのアルバムに放り込むというたレーベルのような単純なやり方ではなく、複数日の録音からアルバム作品を構成していくというやり方は、ブルーノートの特徴であった。おそらくこの手法にホレス・シルヴァーは深く共感していたのだろうと想像する。2日間のクインテット(5人編成)のレコーディングの後、2週間ほど後にあらためてトリオ編成でのレコーディングを行い、2.と7.を加えた。先の録音にあった4.と併せて、3曲がアルバム全体を見渡した時、非常にいいアクセントになっているように思われる。ただ勢いのある演奏だけをひたすら聴かせるのではなく、強弱のリズムの波の中でホレス・シルヴァー自身の演奏であり、管楽器二人の演奏なりが生かされるように、考え込まれた作りになっている。[収録曲]1. Blowin’ The Blues Away2. The St. Vitus Dance3. Break City4. Peace5. Sister Sadie6. The Baghdad Blues7. Melancholy Mood8. How Did It Happen (←CDでの追加トラック)[パーソネル・録音]Blue Mitchell (tp)Junior Cook (ts)Horace Silver (p)Eugene Taylor (b)Louis Hayes (ds)1959年8月29日(1.、6.)、同8月30日(3.、4.、5.、8.)、同9月13日(2.、7.)録音。 Blue Note 4017 【送料無料】ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ+1/ホレス・シルヴァー[CD]【返品種別A】 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.14
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2011.05.13
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80年代音楽の真価とは シャーデー(Sade)は、シャーデー・アデュー(Sade Adu)を中心とするイギリスの4人組。グループの顔である彼女=シャーデーという認識が広くいきわたっているが、厳密にはシャーデーというのはこのバンドの名称である。そんなシャーデーのデビュー・アルバムがこの『ダイヤモンド・ライフ(Diamond Life)』(1984年発表)である。 ヴォーカルのシャーデー・アデューはナイジェリア生まれで、ナイジェリア人の父と英国人の母を持つ。幼い頃はナイジェリアとイギリスを行ったり来たりしていたが、やがてイギリスに腰を落ち着ける(ちなみに現在はジャマイカ在住とのこと)。1983年、「スムース・オペレーター」(本盤1.)のパフォーマンスが目にとまり、EPIC系のレーベル(ポートレイト・レコード)と契約。12インチ・シングル「ユア・ラヴ・イズ・キング」(本盤2.)でデビューした。 80年代の音楽(洋楽、ロック・ポップス)を評して、“停滞期”もしくは“退廃期”的な捉え方をする向きもある。けれども、このシャーデーなんかを聴く限り、実りの部分も案外に多かったのではないかと感じる。シャーデーの音楽はいろんなものが混じり合っているようで、一言でジャンル名にして言い表すのが難しい(とはいえ、当時の好景気な日本では、“お洒落な音楽”な聴き方をされていた傾向もあるにはあったが)。 さて、冷静に、けれどもある程度の単純化を覚悟で敢えて喩えるならば、この時点でのシャーデーの特徴は、R&Bの“陰り”とジャズの“正確さ”である。ちなみに“陰り”はR&Bの特徴のごく一部でしかない(R&Bが全部暗いというわけではない)し、ジャズは必ずしも“正確な”音楽ではない(それどころかルーズな部分はジャズの特徴かつ魅力の一つである)。けれども、ことシャーデーに関しては、こういうルーツとなっている音楽の某かの特徴的部分をうまく切り取って吸収して取り込み、一つのまとまった音楽として完成させている。 上のような音楽的特徴の集積を取りまとめているのは、他ならぬ、アデューの素晴らしいヴォーカルである。いわゆる第二次ブリティッシュ・インヴェイジョンを背景にして、英国発で米国でもヒットした。だからといって、やはりイギリスはこういうアーティストの出方があるから面白い、などとという地域性で済ませるのは過小評価のようにも思える。もっと広い目で長い時代背景を視野に入れ、ジャズの伝統、黒人系米国音楽の深みなどといったもののうち、彼女らがエッセンスと捉えたものが切り取られた成果と見なすこともできるのかな、という気がする。 シャーデーが舞台に現れたこの段階では、80年代から数十年前への郷愁と憧れが新たな音楽を作り出した。そして、最近ではその80年代への回帰やその再評価(?)が進んでいる。近年の80年代回帰ということを考えると、ポップでチープな部分ばかり取り上げるのではなく、こうしたシャーデーのような、ある意味では必ずしも“華やかではない”部分にももっとスポットを当ててほしいものだと思う。[収録曲]1. Smooth Operator2. Your Love Is King3. Hang on to Your Love4. Frankie's First Affair5. When Am I Going to Make a Living6. Cherry Pie7. Sally8. I Will Be Your Friend9. Why Can't We Live Together1984年リリース。 【送料無料】ダイヤモンド・ライフ/シャーデー[CD]【返品種別A】 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.11
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今回の地震とその影響による被害の復興には多くの時間と、それから、正直なところ、たくさんのお金もかかることだと思います。 音楽ネタを期待の方々には申し訳ないですが、今回は募金情報のみアップさせていただきます(リンクをクリックで各サイトに飛びます)。 楽天ポイント・同カードでの募金(~5月31日) ローソン・PONTAポイント募金(~終了日不明) セブンイレブン・nanacoポイント義援金(~5月31日) Tカード・Tポイント募金(~7月31日) 他にもいろいろとあるでしょうが、管理人が実際に募金したものや身近で目にとまったものを挙げて見ました。上にも書いたように、復興には時間がかかるでしょうから、今すぐまとまった義援金も必要な一方で、時間をかけた継続的な支援も必要なのだろうと想像します。4月末や5月末でいったん終了という募金活動も結構あるようですが、それ以降も地道に続けてもらいたいものです。 話は変わりますが、震災以降、本サイトでは若干のアフィエイトとのポイントが付きました。このブログは売上目的はないので、200ポイント少々というわずかな額ですが、自分の買い物による楽天のポイントと併せて400ポイント(400円分)の寄付をさせていただきましたので、ついでにご報告いたします。 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓ ↓
2011.05.10
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パクリ疑惑はあれども、カッコいいので許される? “スーパースター”ロッド・スチュワート(Rod Stewart)は、とくに米国進出以降、何かとお騒がせなスキャンダルを振りまいてきたアーティストである。4人の女性との間に7人の子がいて、ブロンド女性好きを公言。さらについ先頃(今年2月)には、8人めの子となる男児が誕生し、66歳にしてパパとなった。身長は実は低いという疑惑(?)があり、一説では154cmとか157cmとか。そんなゴシップネタが多い中、ロッドに関してもっとも話題に上がりやすいのが“盗作疑惑”である。特によく挙げられる例は70年代後半のヒット曲「アイム・セクシー」で、ロッドがこれに似た曲(ブラジルのアーティスト、ジョルジ・ベンジョールの「タジ・マハール」)をパクリだと訴えたが、結局、制作年代からロッドの方が後であることがわかり、もと訴えたはずのロッドが盗作を認めるというマヌケな結果に終わっている。 それ以外にも、パクリがささやかれる曲は多い。この「フォーエヴァー・ヤング」もその一つで、パクリ元とされるのは、ボブ・ディランの「いつまでも若く」(『プラネット・ウェイヴズ』に収録)という曲。ディランの方の原題はずばり同じタイトルの「フォーエヴァー・ヤング」で、素人が1回聴いただけでもすぐ気付くぐらいサビがそっくりなのである。 このロッド版「フォーエヴァー・ヤング」が発表されたのは1988年のアルバム『アウト・オブ・オーダー』(およびこの当時のシングル盤)。さらに、1996年のベストアルバム『ベスト・バラード・コレクション(原題:イフ・ウィー・フォール・イン・ラヴ・トゥナイト』)では、この曲のバラード風バージョンも新録している(こっちのバージョンは個人的にはあまり好きではない)。 おそらくこのロッドという人は聴いたことのあるメロディを思わず写し取ってしまう(無意識に切り取って使ってしまう)人なのだろう。悪気や後ろめたさがあれば、ふつうもっと巧妙にやるだろう。つまり、確信犯のパクリにしては手口が稚拙だと言える。要するに、ロッドがついやってしまうのは、悪気のない盗作なのではないか。そんなわけで、個人的にはどこか微笑ましく見えてついつい許してやりたい気分にさせられる。 そんな前提の上でこの「フォーエヴァー・ヤング」である。過去記事でも書いたように、80年代末~90年代初頭のロッド・スチュワートのいくつかの楽曲は、渡米頃までの諸作と並んで個人的に結構好きなのである。この曲を含むアルバム『アウト・オブ・オーダー』ではデュラン・デュランのアンディ・テイラーがギターおよびプロデュースで参加し、さらに、この曲に関しては、スタジオ・ミュージシャンとして密かに実力抜群のマイケル・ランドウもギターでサポートに入っている。サウンドがカッコよく、この頃のロッドのボーカルは生気に溢れている。円熟の、しかし枯れてしまってはいない、微妙なバランスの勢いがある。 “スーパースター”と呼ばれるようになってからのロッドはつまらないと言われたりするが、その下馬評だけでスルーするのはもったいない。ぜひこの「フォーエヴァー・ヤング」や、「ダウンタウン・トレイン」といったヒット・ナンバーを聴き返してもらいたい。この頃の彼の円熟期のよさももっと広く再認識される価値があるように思う。[収録アルバム]Rod Stewart / Out Of Order (1988年)←とにかくカッコいい、元バージョン収録(スタジオ・オリジナル盤)Rod Stewart / If We Fall In Love Tonight (1996年)←個人的にはあまりおすすめではない、バラード・バージョン収録(コンピ盤) 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.09
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プリンスに興味がなくてもこれだけは必聴 誰が名付けたか、人呼んで“現代版サージェント・ペパーズ”などと形容されるアルバム。といっても、時は流れて既に四半世紀前(80年代)の作品なので、“80年代のサージェント・ペパーズ”と呼んだ方がいいだろうか。『パープル・レイン』を大ヒットさせた後、プリンス(Prince)が1985年に発表したのが本盤『アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ(Around The World In A Day)』である。ヒットやセールスの度合いでは必ずしも抜きんでたものではなかった(とはいえ、全米アルバムチャート1位、全英は5位)作品であるが、プリンスのファンの中にはこれこそが最高作という声もある、そんな1枚である。 よく言われるのは、その前にリリースされた作品(『パープル・レイン』や『1999』)の傾向から大きく作風を変えたというものである。アルバム冒頭の1.「アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ」から、妙な中東風メロディとそれに続く叫び声で始まる(ただしここで残りの内容を決めつけず、最後まで聴くべし)。アルバム全体を見渡すと、ジャケットのアートワークにも垣間見られるサイケな音づくりが随所に散りばめられている。曲の配置やつながりはコンセプチュアルで、要するに“80年代版サージェント・ペパーズ”というのは、この辺のことを指しての言なのだろう。 しかし、全体がサイケ一色かというとそういうわけではない。さらにただのコンセプト・アルバムかというとそうでもないところがこの盤の深い部分だと感じる。リズムのずれ方、グル―ヴの仕方、各楽器の奏でる旋律が特異であり、サイケで片づけてしまうのは表層的な評価にしかならない。おまけにメロディが美しい曲も目立つ(元来、プリンスは時折驚くほど美しい曲を作る)。少々アレンジが大仰だとは思うが、3.「コンディション・オブ・ザ・ハート」はその好例である。他に個人的なお気に入りとしては、6.「アメリカ」(アップテンポのバンド風サウンドの曲だが、これもメロディ自体が見事)が断然カッコいい。8.「ザ・ラダー」も特にお勧めで、早めにフェイドアウトするのだが、“もうあと3分は聴いていたい”感が残る。 確かにコンセプチュアルではあるのだが、このアルバムはどうも向いているベクトルが少し他と変わっているように感じる。ふつうコンセプト・アルバムと言えば、アルバムで企図されたコンセプトを聴き手にいわば“塊”(つまりは作品全体)として投げかける、ということだろう。でも、プリンスのこの盤は投げかける相手が聴衆という感じがしない。もしかするとそのコンセプトを投げかけている先にあるのは、聴き手ではなく、自分自身だったのかもしれない。一言で表せば、内省的なコンセプト・アルバムということになるだろうか。 プリンスというアーティストに偏見のある人(とりわけその風貌に起因する部分もあると想像するのだが、少なくとも筆者はどっちかというとこのタイプ)も、せめてこれぐらいは必聴といっていいと思う。“生理的に受けつけない”などの食わず嫌い(ファンの方々、重ね重ね失礼)であっても、この才能の凄さは体験した方がいい。[収録曲]1. Around the World in a Day2. Paisley Park3. Condition of the Heart4. Raspberry Beret5. Tamborine6. America7. Pop Life8. The Ladder9. Temptation1985年リリース。 【送料無料】Forever YOUNG::アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ [ プリンス&ザ・レヴォリューション ] 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓ ↓
2011.05.07
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『SONGS FOR JAPAN』発売(国内盤)について 今回はレビューではなく雑談というかお知らせです。ご存知の方も多いでしょうが、昨日、『SONGS FOR JAPAN』(日本盤CD)が発売されました。 今回の大震災のチャリティーとして早い段階で企画され、配信(発売)を早めるために3月25日にデジタルフォーマット(ネット配信)のみで発売。その後、好評を受けてCD盤(2枚組)がリリースされた。その日本盤が昨日販売開始となったわけです。 Songs For Japan 【CD】 各国で続々1位を記録している本コンピレーション盤。CDでは2枚組になっていて、収録アーティスト(全37組、ダウンロード版より1曲少ないので注意)とその曲目は以下の通り。[Disc 1] 1. John Lennon / Imagine 2. U2 / Walk On 3. Bob Dylan / Shelter From The Storm 4. Red Hot Chili Peppers / Around The World 5. Lady Gaga / Born This Way 6. Beyonce / Irreplaceable 7. Bruno Mars / Talking To The Moon 8. Katy Perry / Firework 9. Rihanna / Only Girl (In The World) 10. Justin Timberlake / Like I Love You 11. Madonna / Miles Away (Live) 12. Eminem / Love The Way You Lie 13. Bruce Springsteen / Human Touch 14. Josh Groban / Awake 15. Keith Urban / Better Life 16. Black Eyed Peas / One Tribe 17. Pink / Sober 18. Cee Lo Green / It’s OK [Disc 2] 1. Lady Antebellum / I Run to You 2. Bon Jovi / What Do You Got? 3. Foo Fighters / My Hero 4. R.E.M. / Man On the Moon (live) 5. Nicki Minaj / Save Me 6. Sade / By Your Side 7. Michael Buble / Hold On (radio mix) 8. Justin Bieber / Pray (acoustic) 9. Adele / Make You Feel My Love 10. Enya / If I Could Be Where You Are 11. Elton John / Don't Let the Sun Go Down On Me 12. John Mayer / Waiting On the World to Change 13. Queen / Teo Torriatte (Let Us Cling Together) 14. Kings of Leon / Use Somebody 15. Sting, Steven Mercurio & The Royal Philharmonic Orchestra / Fragile (live in Berlin) 16. Leona Lewis / Better In Time 17. Ne / Yo 18. Shakira / Whenever Wherever 19. Norah Jones / Sunrise 未発表曲や未発表バージョンが含まれていてそれがお目当てのマニアは別にして、この手のチャリティー盤は本来作品として楽しむというより、やはりチャリティー目的で買うべきものなのでしょう。とはいえ、最近のアーティストに疎い筆者は、意外な発見があるかもと楽しみにしています。購入はまだですが、近いうちに買いたいと思っています。 なお、ダウンロード、US盤、日本盤とそれぞれにお値段が違っています(国内盤は2000円)。根本的な疑問としては、値段が異なっていても、寄付される金額は一緒なのでしょうか?(どなたかご存知なら教えてください…) 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓ ↓
2011.05.05
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60年代ストーンズをさかのぼってみる ~気まぐれ連載・PART 3~ アルバム表題の『12×5』というのを見て掛け算をして、“60”などというまっとうな答えを思い浮かべた方、算数の問題ではないのであしからず(笑)。この表題中の“12”というのは本盤の収録曲数、“5”というのはバンドのメンバーの人数で、要するに12曲を5人でやりました、というだけの意味。ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)としては、米国リリースで2枚目のアルバムである。ちなみに、英国では5曲入りEPとしてリリースされたもの(『ファイヴ・バイ・ファイヴ』)があり、そこに7曲を追加してLPにしたという作品。それゆえ、タイトルも『12×5(トゥエルヴ・バイ・ファイヴ)』というわけだ。米国での最初のアルバム(『イングランズ・ニューエスト・ヒット・メイカーズ』)が一気にブレークしなかったのとは対照的に、本作は短期間で火が付きチャート3位まで上昇した。 主として収められた曲と演奏は、一言で表してしまえば、“英国の若者が黒人の血の流れた曲を解釈してみました”風のもの(一部オリジナル曲も含むが、大半がカバー曲)。これはストーンズがデビュー時からしばらくの期間、こつこつと積み重ねいったことに他ならない。ある意味、このあたりの時期はストーンズにとって“下積み時代”だったと言ってもよいのかもしれない。しかし、“下積み”だからいいとか悪いとか評価を決めつけてしまうというのではなく、これを後のストーンズの名作たち(『レット・イット・ブリード』や『ベガーズ・バンケット』あたり)に含まれる曲と比較しながら聴くと実に興味深い。なぜ何年か後になってあれらの見事なオリジナル曲群が生まれてきたのかが、本盤の演奏を聴けばよくわかるような気がする。 一般的に言えば、無から天才が生まれ出るということはきわめて稀である。否、ほんとんどないといってもいいぐらいだろう。天才的ピアノ奏者がいたとして、最初にピアノの弾き方を教わってない人はほとんどいない。国宝級の陶芸師だって、最初は決められた器を決められた通りに作ろうとろくろを回していた時期があったりする。したがって、ほとんどありえないほどの例外を除き、ふつうは天才ですらある程度の修行の末に大成していくというのが道筋というわけだ。音楽を含めて、芸術活動においては、その修行の過程で素晴らしい成果を残した者がやがて自由な創作活動に専念するようになり、画期的な芸術作品を残していく。 振り返ってストーンズはというと、まさにそのパターンに当てはまっているのだと思う。黒人リズムの模倣を試み、苦労と努力と試行錯誤を積み重ねながら大成していった。聴き手の側としてみれば、後の完成された部分だけみると“突発的天才”のように思えるかもしれない。けれども、その基盤がどこにあるのかを考えだすと、この『12×5』などは実に興味深いものとして映り始めると思う。[収録曲]1. Around and Around2. Confessin' the Blues3. Empty Heart4. Time Is on My Side5. Good Times, Bad Times6. It's All Over Now7. 2120 South Michigan Avenue8. Under the Boardwalk9. Congratulations10. Grown Up Wrong11. If You Need Me12. Susie Q1964年リリース。 【楽天ブックスならいつでも送料無料】12×5 [ ザ・ローリング・ストーンズ ] 下記3つのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、ひとつでも“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓ ↓
2011.05.03
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21歳の若さとラディカルな詞の狭間 ~後編~(前編からの続き) ボブ・ディランの本作『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』に収められている中では、1.「風に吹かれて」の他、3.「戦争の親玉(Masters of War)」や10.「第3次大戦を語るブルース(Talking World War III Blues)」などがプロテスト・ソングと見なされる代表格。だが、上で述べたとおり、“時代の寵児”的な扱いをディラン自身は好まなかった。実際、アルバムの企画自体もそういう方向性に統一されていたわけではない。7.「くよくよするなよ(Don’t Think Twice, It’s All Right)」のような恋愛感情の歌が収録されたり、当時同棲中だった恋人で先ごろ亡くなったスージー・ロトロ(2011年2月没)と仲良く映り込んだジャケット写真を使っているあたりからもこのことが伺える。 強引にまとめてしまえば、早い話、当時のディランは、単なる“とがった若者”だったわけではなく、“一人の若者”の感性を大事にしたかったのだろうと想像される。その若きディランの感性の中には、恋愛や恋人という部分もあれば、大人の社会への疑問という部分もあった。プロテストみたいな後者の側面だけが強調されれば、本人も嫌になるというものも当然だったのだろう。 そうとはいえ、今も昔も21歳の若者がこれだけの洞察力を持てるのか、なおかつその感情をこれだけの詞と歌にして表現できるのかと言えば、難しいことだと思う。その意味でボブ・ディランは特異な才能を持っていたわけだし、だからこそ、“普通の若者”の感性の部分も尊重してほしいという矛盾を抱え込むことになったということか。 振り返ってみれば、平凡な学生だった21歳当時の筆者にはそんな鋭い感性はなかったし、今の若者にもきっとそういう人の数は多くはないのだろう。でも、数10年前と今では大きく変わってきている点もあるように思う。世の中はどんどん複雑化し、若い人たちにそれに見合った思考を要求する世の中へと今の日本が変わってきているのは幸か不幸か…。経済がグローバルになって複雑化し、社会に余裕がなくなって企業は新入社員にまで“即戦力”を求める。即戦力って言うと聞こえはいいが、要は以前より成熟した人を求めるっていうことではないの?といつも疑問に思う。若者の自由が減り、学校教育とかで今までなかったような部分まで思考や鍛錬を強いられ、高い水準が要求される世の中。結果、逆説的ながら、自由な思考がしづらくなっていく。身近の若い人たちを見ているとそんな気がしてならないのだが、半世紀前のディランのような鋭い洞察力のある人がたまにであったとしてももし出てくるのだとすれば、世の中はまだまだいい方向に変わっていけるようにも思うし、そうであることに希望をつなぎたい。 すっかり話題が違う方向に行ってしまったが、1.「風に吹かれて」以外に本盤で特に私的なお気に入りは、2.「北国の少女(Girl from the North Country)」、8.「ボブ・ディランの夢(Bob Dylan's Dream)」、10.「第3次大戦を語るブルース」、12.「アイ・シャル・ビー・フリー」。こういうフォークのスタイルに慣れていない聴き手は、最初は単調で退屈に感じるかもしれないが、歌詞カードと睨めっこしながら聴くのもよし。また、後世の影響に思いを巡らせながら聴くのもよし。この点に関して付け加えれば、日本のフォーク/ニューミュージック系アーティスト(例えば中島みゆきなどは顕著)も大きな影響を受けているし、とにかくカッコいいハーモニカの演奏に耳を傾ければ(歌も部分的にそうだとは思うが)B・スプリングスティーンがディランズ・チルドレンと言われるのも頷ける。[収録曲]1. Blowin' in the Wind2. Girl from the North Country3. Masters of War4. Down the Highway5. Bob Dylan's Blues6. A Hard Rain's A-Gonna Fall7. Don't Think Twice, It's All Right8. Bob Dylan's Dream9. Oxford Town10. Talking World War III Blues11. Corrina, Corrina12. Honey, Just Allow Me One More Chance13. I Shall Be Free1963年リリース。~関連過去記事リンク~[アルバム]ボブ・ディラン『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』(本記事の前編)ボブ・ディラン『プラネット・ウェイヴズ』B・ディラン&ザ・バンド『偉大なる復活』[曲]ボブ・ディラン「ハリケーン」ボブ・ディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」 下記3つのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、ひとつでも“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓ ↓
2011.05.02
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21歳の若さとラディカルな詞の狭間 ~前編~ ボブ・ディランことロバート・アレン・ジマーマン(後に本名もボブ・ディランと改名)は、1941年ミネソタ出身のシンガーソングライター。祖父母の代にロシアから移ってきた移民のユダヤ系家系に生まれた。学生時代にバンド活動やフォークシンガーとしての活動をし、大学を中退して20歳でニューヨークに出た。コロムビア・レコードのジョン・ハモンドにその才能を見込まれ、1962年に『ボブ・ディラン』でデビューするものの、同作は期待されたセールスの3分の1ほどにとどまった。 デビュー作に続いて翌1963年にリリースされた第二作が、この『フリーホイーリン・ボブ・ディラン(The Freewheelin’ Bob Dylan)』で、ディランの出世作となったアルバムである。デビュー作が年間5千枚ほどしか売れなかったのに対し、本盤は人気に火がついた時期には1週間で1万枚も売れたと言われる。ここに収録されている「風に吹かれて」のカバー(ピーター・ポール&マリーによる)が全米2位のヒットを記録し、米国で公民権運動が高まる中、“フォークの貴公子”としてディランに注目が集まったことで、一躍時代の寵児となった。 本作からの代表曲にしてもっともよく知られているのが、1.「風に吹かれて(Blowin’ in the Wind)」である。上記のピーター・ポール&マリーのカバーがヒットした後、ディラン自身のものもシングル化された。“答えは風の中で吹かれている(The answer is blowin’ in the wind)”という、いわば“答えがない”ことを答えにしたような決めゼリフが印象的な詞の曲である。この曲について、当時のディランは次のような趣旨を語っている。答えは本にも載ってないし、映画やテレビや討論会を見ても分からない。なのに、“ここに答えがある”などと言う連中もいる。世の中でいちばんの悪党は、間違っているものを見て、それが間違っていると頭でわかっていても目を背けるやつだ。自分はまだ21歳だけれど、そういう大人が大勢いることがわかった。自分より年長の大人はもっと頭がいいはずじゃないのか。 “男と呼ばれるためにはどれほどの道を歩かねばならぬのか”、“使われなくなるまでにどれほどの砲弾が飛ばなければならぬのか”、“あまりにも多くの人が死に過ぎたと奴が気づくまでにどれほどの人が死ななければならぬのか”、“自由になることを許されるために人はどれだけの時間存在できるのだろうか”。こういった問いかけが続き、“その答えは風の中で吹かれている”と答える。多様な解釈の余地を残しつつ、しかも世の中の矛盾を突いた詞である。21歳という若者が世の中に対して持つ率直な疑問を現すと同時に、その若者はそれだけのことが見抜けるという成熟度を持っている。もっともディラン自身は“時代の寵児”や“若き代弁者”に祭り上げられることを快く思っていなかったとのことだけれど。(後編へ続く)*収録曲の情報は次回記事に含めることにします。 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓
2011.05.01
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