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地元商店街のお祭りに出掛けた。姉一家と一緒だったのだが、出掛け際、皆、口々に、そのパジャマで行くのはよせと言うので、私はでろんでろんのパジャマを恰好いいシャツ (自称) に着替えた。日差しが強かったためサングラスも掛けて行きたかったのだが、これまた、頼むからやめてくれと懇願され外した。そこまで気合入れる必要ないべー、とも思ったが、外出早々ご近所さんに出くわし、慣れない日本語の敬語でろれつが回らなかった私はさっそく胸をなでおろした。服装がアレだったらもっと不審だったに違いない。風変わりな婦女子という定評を払拭するのは楽ではない。お祭りでも、元同級生や姉のママ友達らに遭遇した。私は帽子を目深にかぶっていたのだが、ばれてしまい、愛想良く世間話をするはめになった。すると今度は左のほうからドコンドコンいう音が聞こえてきて……。見ると、リオのカーニバルの百万分の一スケール (推定) のカーニバルが始まっていた。数人のお姉さんがヒモのような水着を着て踊りながら商店街を練り歩く。しかし、少人数なためか、はたまた恥らう年頃なためか、踊り子本人らがイマイチ乗り切れていない。ものの5分で終わる距離だしこんなもんなのかな、お化粧の時間のほうがよっぽどかかってるよな、ギャラは出るのかなそれとも有志なのかな、とあれこれ心配しながら見物した。泣き出す子供もいた。うちの姪姉妹 (2~4歳) もお姉さんらのお尻フリフリダンスに凝固したが、金魚すくいの出店を見つける頃には固まりが溶けた。金魚すくいが一回100円。安いと思う。このご時世。金魚の市場小売り価格は70円から80円の間。帰り際ペットショップに寄ると、 『たのきんセット (=楽しい金魚水槽セット) 』 やら、古典の金魚鉢各サイズやら、水草やらが多めに入荷していた。姉は金魚の餌を買い、戦術にまんまと引っ掛かったフリをした。明日もお祭りだから朝はやいわよ、という姉の言葉とともにお開きとなった。ある夏の一日。
Jul 31, 2004
日本人は他人に意地悪な国民なのかもしれない。成田空港から家に向かう電車の中、私の足を踏んだ人が二人いた。そして、二人とも、謝るどころか何も言わずに通り過ぎていった。あれだけあからさまに踏んでおいて気が付かないはずはないのだが。驚きながら、私は、10年以上前に起きたひとつの小さな ―― 非常に小さな ―― 出来事を思い出していた。当時、通学に利用していた電車は非常に混雑しており、乗り降りに私は毎朝難儀していた。ある朝、いつものように品川駅で乗り換えようとした私だったが、あまりの混雑に電車を降りることができない。 「すみません、降ります」 と言いながら進もうとするのだったが、身動きが取れない。通常は出口付近の人がいったんホームに降りるなどして道を空けてくれるのだが、その日に限って、ひとりの男性が頑なに立ちはだかり、私が進もうにも進めないのだった。私はその男性に向かって、「すみません、降りたいのですが」 と告げた。しかし、聞こえないフリをしているのか、その男性は一向に動く気配がない。仁王立ちの姿勢に、歯を食いしばったような表情。私は大きな声でもう一度言ってみる。 「すみません、降りたいのですが」 しかし反応はない。ほどなく乗車する人の波が押し寄せてきて、私は周りの人に訴えるように 「すみません、通してください」 と繰り返すのだったが、ベルの音とともにあえなくドアは閉まった。数人の乗客の同情するような顔。仁王立ちの男性の勝ち誇ったような顔。私は怒るより以前にびっくりしてしまった。どうしたらそんなにいじわるになれるのか。日本はストレスの多い社会であるから、そうやって、見ず知らずの他人にささいな意地悪をすることによりストレスを解消しようというのか。私もきつい性格をしているが、そういった陰惨なものではないことに我ながら安堵した。★ ★ ★駅に着いたら見覚えのある顔があった。母と姪 (その一) と友人である。これはかなりの奇遇だな、と思いながら改札を出ると、またしても見覚えのある顔があった。姉と姪 (そのニ) である。これまたかなりの奇遇だな、と思った。夜、隣の市の花火大会が屋根越しにちらっと見えた。
Jul 30, 2004
明日から日本でース♪詳しくは日本で書きまース♪ビューン≡≡≡≡≡≡≡≡≡ヘ(゜▽゜ )ノ
Jul 29, 2004
つい新しいお菓子に手を出してしまうとダメだ。ここアメリカでは。生クリームが食べたくてついでに買った エンゼルフードケーキ。名前の通り、天使が登場しそうなフワフワとした優しいケーキ。卵は卵白のみ使用するため、真っ白でフカフカとした素敵なケーキ。要は、ややメレンゲ調の白いシフォンケーキ。と、思っていたら――。防護材だった。壊れ物に巻いたり詰めたりするスポンジ。あの質感、あの弾力、あの味、そのものだった。なんだかすっぱ甘いような匂いまでしているような。大丈夫か。原材料をチェック。ふむ。日本語でカタカナにしても意味不明であろう物質名の羅列。シュガーフリーとあるところを見ると、これらは人口甘味料か。しつこく、読解できるところは読んでみる。……ハッ! BLEACHED FLOUR!ブリーチ。そう、文字通り、漂白された小麦粉である。BLEACHED と UNBLEACHED。これはアメリカで小麦粉を買う際の選択肢のひとつで、私は、BLEACHED というとなんだか洗濯のイメージで食欲がわかないためいつも UNBLEACHED を選ぶようにしているのだが、今日は生クリームのことで頭がいっぱいでケーキの小麦粉にまで気が回らなかったのだった。ガーン……。 ←いつもマクドナルドとかで不摂生してるくせにそもそもBLEACHED の小麦粉は、酸素や塩素ガスを用いて漂白される。酸素は人体に害はなさそうだが、塩素は……殺菌剤???塩素入りの粉というと “さらしこ” を思い出す。消石灰に塩素を吸収させて製した白色粉末で、強い酸化力をもち、木綿類の漂白および消毒剤に用いる。またの名を漂白粉という。ほらー! やっぱり食用じゃないじゃんかー!~ おまけ アメリカの小麦粉早見表 ~ALL-PURPOSE FLOUR (中力粉)アメリカでは多目的な粉として重宝されているが、あくまで中力粉。BREAD FLOUR (強力粉)パンに。WHOLE WHEAT FLOUR (全粒粉)おいしいパンに。CAKE FLOUR (薄力粉)お菓子に。PASTRY FLOUR (うどん粉)お菓子に。じゃないよ、うどんだよ。
Jul 28, 2004

蚊の季節到来とともにささやかれる西ナイル熱。日本脳炎ウイルスにも似た、恐ろしいウイルスである。2004年7月現在、アメリカ国内では前年度同期比32倍もの感染者が報告されているという。西ナイル熱は、1937年、アフリカのウガンダ北西部の西ナイル地区で初めて検知されたためこの名前が付けられた。以降、ルーマニア、アルジェリア、イスラエルなどでの大流行を経て、アメリカでは、1999年以来一万人近くの感染者を確認している。そして私の住むコロラド州は、何を隠そう、アメリカにおける西ナイル熱のメッカなのである。しかし断言しよう。私は平気である。なぜなら、蚊がいないからである。西ナイル熱は蚊を媒体として感染する病気であるのに、その、肝心の宿主がいないのである。アメリカにおける感染者一万人弱のうち四分の一がコロラド在住者というが、いったい、どこで蚊と接触するのであろうか。山間部か。★「米国コロラド州の西ナイル熱うんぬん……」 というのが報道されるたびに姉は言う。帰ってくるな、と。危ないから日本に帰っていらっしゃいよというのが平均的反応であるように思われるのだが、うちの姉の場合、ウイルスを媒介するといけないから帰ってくるな、というのである。さすがというかなんというか。ちなみにこの病気の潜伏期間は2~6日間である。発症後、悪寒を伴う発熱がある。今週の金曜日に日本に到着予定の私は、月曜日現在、何の症状も認められない。というかコロラドに来て以来、蚊を見たことも聞いたことも (←ブ~ンというやつ) ない。というわけで安心してくれ。★そもそも私は蚊に強い。南国での休暇中、相棒が、カイーカイー叫んで半狂乱になっているのを涼しそうな顔で見ながら微笑みを浮かべる、というのを趣味にしているくらいである。私は、これはおそらく体温の差のせいであろうと踏んでいる。冬場は35度を切ってしまう低体温な私と、気温10度強で半袖を着だす相棒とでは、蚊の招き方が違う。蚊体質については諸説あり、吐き出す息の違いだとか体温の違いだとか言われているが、私は後者の体温の違いによるものだと確信している。こんな私であるが、しかし、摂氏30度を超える地域に行くときには虫除けを携帯する。相棒ほどではないにしてもやはり刺されるのである。が、ここで問題なのは、私の皮膚が特異体質であるという事実。得体の知れない薬品でも、得体の知れた薬品でも、とにかく、結構な確率でボツボツが出てしまうのである。そのため、虫除けも私はオールナチュラルを選ぶ。ジャケ買いとの噂も…近所のなじみのオーガニックスーパーで購入した一点である。 「肌に良し♪ 虫に悪し♪」 という謳い文句の虫除けバームで、蚊の大嫌いなシトラス系の天然香料を主成分としている。原材料として真っ先にオリーブオイルが挙げられているのを見ると何だか自分でも作れそうな気がするのだが、ユーカリノキやら白檀、蜜蝋も入れるとなると、自家製では元が取れそうにない。オリーブオイルもエクストラヴァージンである。私はこの素敵なバームを2~3時間おきに塗ることで虫対策としている。このバームに限らず、市販の虫除けスプレーは実は持続性が弱いので、こまめに塗布し直すと良いようである。また、私と相棒の場合、蚊でも泥棒でも入りたい放題といった風貌の宿に泊まることも多い。そのため、蚊を高速の扇風機で吹き飛ばす、もしくは蚊取り線香を現地調達して部屋の隅に配置する、といった努力も必要になってくる。蚊取り線香は人体に良くないという噂も聞くが、蚊よりはまし、と願いたい。最後に屋外での虫対策であるが、虫除けバームや虫除けスプレーにも増して大切なのが、常に動く、ということである。横になってじっと甲羅干し、などというのが一番良くない。移動したくない場合でも常に落ち着きなく動いているようにすれば、虫が着地する隙が生まれない。ちなみに、貧乏ゆすりは効果がない。西ナイル熱 【医】 地中海東部沿岸に発生する熱帯伝染病; 病原はイエカ属のカが媒介するフラビウイルス属のウイルスで、小児を中心に発疹を伴った短期の発熱をみる。~ 岩波書店 広辞苑 第五版より ~
Jul 25, 2004
今週末のアメリカは夏のバーゲンセール一色っ!私もいそいそと近所のショッピングモールに出かけましたっ!相棒とは現地集合、現地でもそれぞれ自由行動でしたっ!\(´▽`)/実ゎ私ゎもうすぐ日本に一時帰国なので (←またかよ!)姉に頼まれている子供服なんかをチェックしたんだけどかわいいのよもう~~~!ヾ(≧∇≦)ノ"私の一番のお気に入りは Oilily というお店なんだけどね こんな パンツや、 こんな スカートがあるのよ。大人用には こんな カーデも。しかし値段が……。☆☆かわりにもうちょっと庶民的な Children's Place というお店ですこ~しウェスタンなブラウスを買いマシタ。これは19.99ドルだけど (高くも安くもない?)おしゃれなわりに何にでも合わせやすそう。見てのお楽しみ、ということで画像はないんだけどね☆ヽ(o゜∀^)そしてお買い物の後は図書館に行きました。これまた現地集合で。でもね……。私はたどり着けなかったの……。だって、バーゲンだったんだモーン!ヽ( ´ー‘)ノ図書館の近くのいろいろなお店を見てたら日が暮れてしまったのよ。何も買わなかったんだけどね。(._.〃)‥でもその後にね、図書館から出てきた相棒がね、袋いっぱいの本を抱えてるのよ。不要になった本が何冊でもまとめて1ドルだって。で。見てみたら。子供用の本ばかり。ゞ( ̄∇ ̄;)一瞬焦ったんだけど、なんと、うちの姪のための本でしたーっ!塗り絵はわかるんだけど (←未使用)『鹿のすべて』 ってのは喜ぶかなぁ……?『だんごむしのすべて』 だったらよかったのにね!それからマクドナルドで夜ご飯。今日も1ドルバーガー+チキンナゲット。Σ(T▽T;)ま、ひさびさにお買い物できたからいっか。つうか自分の物は何一つゲットしてないぢゃん! 私!<(ToT)>帰りはもちろん現地解散だったけどね♪+++++++++++++++++++++ショッピングなんて滅多にないんでそれらしい文体にしてみたんですが。ムシズが。吐き気が。しかし好評だったらまたやります。こういうの。↑ やりたいのか?こういう行動も “倒錯” のうちに入るのか?
Jul 24, 2004
オンナのコのパンツには九割がたリボンがついている小さなリボンサテンのリボンおへその下にくるようにちょこんとついているこれはなんでだろう下着業界の暗黙の鉄則なのかな私はずっとそう思っていた昨日あるパンツのリボンが取れた洗濯に耐え切れなかった小さなリボンそれでようやく謎が解けたパンツのリボンは前後確認のためリボンを失いどっちが前かわからなくなったかわいそうなパンツしかも平面に置いてみたら前も後ろもおんなじカットリボンがなくちゃどっちが前かわからないどうりではきにくかったはずだやっぱりお尻ぺったんこでも立体裁断じゃなきゃだめなんだねさもなきゃリボンを付け直すしかないねいや待てよどっちみち前後とも同じデザインだぞどっちを前にはこうが同じなんだぞう~ん・・・・・迷う↑ 何を迷うのかはナイショ
Jul 22, 2004
私には意外に頑固なところがある。一度嫌いになったコップは金輪際使わないとかDVDのリモコンは右側、TVのリモコンは左側、といった日常生活の小さな決まりごとを設定してはひとり守っている (注:強迫神経症ではない)。ここ楽天でも私はひとつの決まりを遵守している。楽天内のリンクは10件まで、というあれである。本当は100件だか200件だか登録できるらしいが私が10件までと言ったら10件まで。これにより不都合が生じることもあるのだが、逆に好都合に働くこともあり、我ながら良い取り決めだったと思い今日に至っている。ただ、最近、ちょっとした混乱を感じる。楽天内のリンクは相互リンクでなければいけないのではないか?リンクしていいですか、という質問の意味は、暗に相互リンクしませんか、という提案を表すのではないか?リンクしてもらった後にこちらがリンクし返さないとその相手のハンドルネームがこちらをギラリと睨んでいるような気がするようになってきた。なんだかとっても冥利が悪い。同一ユーザーから二度リンクされたこともあった。これは、リンク → 解除 → 再度リンク、という行動を表すらしい 。(これを理解するのに30分要した)白状すると、私は、今までに5回ほどリンクを外されたことがある。自分なりに分析するに、私のような日記書きは大衆受けしない。毎回、思い浮かんだことをスパッと書いているからジャンルが統一されていない。世界あちこちとは面白そうだぞ、と思った人が日記を読みにきたのが偶然、学術的な記事を書いた日であったのならばその人は運が悪い。ためになりそうだぞとうっかりリンクしてしまい後になって後悔するのである。私が日記でお役立ち情報を発信するのはわずか1%の確率である。98%が相棒の噂話で、残り1%がその他いろいろ。今からでも遅くありません!リンクを外したい人はこの機会に外してみてください!今日、そんなことを考えながら相互リンク集なるものを作成した。もうちょっと減りそうな予感。楽天内の相互リンク楽天外の相互リンクもどき私はあまりマメではないため、楽天内を営業して回ることはほとんどないのだが、それでも、もちろん、考えを共有できる友達がいるのはありがたいことだと思っている。
Jul 21, 2004
6月20日の日記で紹介した アメリカ風じゃぱにーずカレー。実はあれにはもうひとつの隠しネタがあった。(例によって) S&B ゴールデンカレー ちゅうから電子レンジでの作り方(600W)【1】 レンジ用容器に玉ねぎのみじん切りを入れ、 サラダ油大さじ4をかけて10分間加熱します。【2】 牛肉、水(800cc)を加えて7分間加熱します。【3】 カレールーを割り入れ、よく溶かします。【4】 再び時々かき混ぜながら、10分間加熱します。 1分間そのままにして出来上がりです。※ 牛肉3ポンド(=1350グラム)は、1/2インチ (=1.3センチ)サイズに切ってください。(以上、パッケージに記載された原文のまま)電子レンジで作るカレーとは面白そう、と作るタイミングを見計らっていたところ、先日のキャンプでちょうどカレー腹になったので、玉ねぎの分量は? とか、なんでそんなにサラダ油を? という疑問は無視してとりあえず試作してみることにしたのだったが……。やはりおすすめできません。最初にして最大の難問は玉ねぎであった。これは今回初めて気が付いたことなのだが、玉ねぎのみじん切りを10分間も加熱したら涙腺の緩み方が半端ではない。生まれついての玉ねぎ虚弱体質の私ではあるが、この沁み様といったら、生半可ではない。ついでにアクを取るタイミングもよくわからなかったため、目をしょぼつかせながら、電子レンジを一時停止しては、アクを取ってみたりかき混ぜてみたりするはめになった。しかして出来上がったのは肉のゴロゴロしたカレー風スープ。これとは別に用意したジャガイモとニンジンの茹でたものを合わせ、白飯に盛って食卓に出してみる。味は (野菜のダシが出ていない分) あっさりというか(アクが取り切れていない分) 肉くさいというか。電子レンジに出し入れしてヤキモキした結果がこれなら、大鍋でドカンと作るほうがよっぽど楽である。やはり手の込んだ横着はしないに限るということか。しかし。同居人はこれがレギュラーのカレーであると疑いもしなかったのがせめてもの救いであった。おかわり二杯。
Jul 19, 2004

レイクシティ。シルバートン。サンホアン。決まって抜き打ちテストをする奴がいるので、街名くらいは覚えておく。それにしても昨日の “エンジニア通り” にはヤラれた。エンジニア技術のかけらも見当たらないお粗末な道路っぷり。左手には奈落。ハンドルさばきを数センチ誤っただけで滑落してしまいそうなか細い道。大きな岩に乗り上げる度に、私は、降りて歩こうかしらと迷うのだったが、誰かさんが谷底に落ちて一人取り残されるのもまた問題である……。そんなことを考えながら3時間もデコボコ道を揺られていたら、繊細な私は頭が痛くなってしまった。今日はもうひとつの道である “シナモン通り” という道を抜けていくことにした。早い話、シナモン色の道なのだが、名前からそこはかとなく漂う優しい雰囲気に、昨日のエンジニアに懲りた相棒と私はすがるような気持ちで突入した。実際、4WDをもってしてもガタンガタンのバウンバウンであることにかわりはなかったのだが、道幅が広めな分、危険度は低かった。 そして! なんといっても! 景色が!ホルン持って来りゃよかった道はやはり断崖絶壁になっているのだが、道路の端に、プレーリードッグとリスの中間のような小動物が立っていたりする。プレーリードッグよりもややスレンダー、目は大きく、色はリス色のげっ歯類。これが、なんともかわいくて、私たちは車を停めて走り寄るのだが、逃げない! プレーリードッグはあの図体にして逃げ足が速いのだが、この山リスは、優雅に、ヒトを観察しているのである。もっと近づくと岩場にある巣穴に逃げ込んでしまう。しかし、またひょいと顔を出す。天然のもぐら叩きゲームみたいで面白い。その後もしばらく動物の出るシナモン通りを楽しんだ。シカもウサギも逃げ足が遅い。私たちヒトは天敵と認識されていないようだった。そして。飽きた。動物が出なくなると、また、山と平原の風景のみ。私は飽きた。相棒は汗をかく。途中の湖で沐浴でもさせなければ耐えられない。そしてまたマクドナルドへ。今日はチキンナゲットも買った。こんなので 「豪華~♪」 と思える私はある意味幸せ者なのか……。↓ 今日はこれがイヤだった ↓● 朝ごはんは昨日のパンの残りです。と言われた。● と思ったら、どっかから調達してきたコーヒーをひとりで飲んでるよ!● 栄養不足で力が出ない私に一言。 「夜ご飯はカレーを食べましょうね」 つうかお前が作れ。● 山リスが逃げたのを私のせいにする。● 道路のデコボコを私のせいにする。● 顔の面積が広い。● 自転車自慢。
Jul 18, 2004
こんなキャンプもうたくさんだ。午前9時半。デンバーを出発。延々と南西に進む。視界には山か平野のみ。延々と、延々とドライブし、一時マクドナルドでの休憩を挟み、でこぼこ道を3時間、助手席でバウンドしながら行くとどこかの田舎町にたどり着いた。↓ これがイヤだ ↓● 景色がろくに代わり映えしないのに、毎分毎に 「綺麗でしょう、綺麗でしょう」 と同意を求める。● 道中、間違いだらけの日本語でひっきりなしに話しかけてくる。● マクドナルドで注文して良いのは1ドルバーガーのみ。 1ドル99セントのフィレオフィッシュを注文するのにひと悶着。● 汗っかき。● でこぼこ道で脳震盪 → 頭痛。● 夕飯をスーパーにて買出し。 2ドル45セントのパンは高いので99セントのしか買ってはいけない。● 水、買わないでトイレで飲んだら、と言う。● 汗かくのに着替えを持ってこない人。標高5500メートルだかなんだかの町。そこの市役所の前の広場に車を停めて眠った。
Jul 17, 2004

ユニクロでも勝てたな……。四千人ほどの来場者を一瞥して私は冷笑した。予報通りの雨。これまたお化粧なしの私の勝ちである (※ 状況を完璧に把握したい人は昨日の日記から読んでください)。ガツガツしている相棒と私は、まずは、人の流れに沿って食べ物を調達しに行った。ビュッフェスタイルのディナー。と、書くと、何やらご馳走な雰囲気が漂うが、要はメキシカン。テーブルに並べられたトルティーヤやチキン、ピラフ、お豆、ブラウニーを銘々が取って食べる様子は学食さながらであった。私たちは馴染みの仕事仲間数人と一緒に、雨の中、このメキシカンを掻っ込んだ。お皿にポツポツと雨水が入りろくに食べた気がしなかったのだが、タコベル (=メキシカンのファーストフード店) 並の味であることだけは確認できた。ビールは一人三杯まで。こうしてひとまずお腹が満たされると、私たちは挨拶回りを開始した。相棒の今日の目的はこれである。人ごみの中をうろうろして、会社のお偉いさんに会っては挨拶、というのを繰り返す――。相棒は、自転車だけでなくちゃ~んとしたパートナーがいるんですよ、とアピールしたいらしかった。しゃべりすぎないでクダサイと釘を刺されていた私も、ちょっと大げさに楽しそうな雰囲気を作り、奴に強力してやるのだった。挨拶、握手、簡単な自己紹介。これを何度繰り返しただろう。バンド演奏が始まりR&Bが流れ始めた。雨は一向にやむ気配がない。私はさりげなく動物園に話題をふってみるのだが、皆、こぞって、動物には興味がないらしかった。痺れを切らした私は相棒や仕事仲間たちに別れを告げると、ひとりで動物の見物に出かけることにした。雨の動物園というのもなかなかオツである。たてがみを濡れそぼらせたライオンが岩場に佇んでいる。サイが水溜りでじゃぶんじゃぶんやっている。マウンテンゴートというのであろうか、アンデス山脈に生息していそうな大きなヤギが岩のてっぺんにつっ立って天を仰いでいる。一方、小さな子ヤギたちは木陰でじっと雨宿り。舎に入れば良いものを、わざわざ、少し雨のかかるところを選んで立っている。かなり地味な雨の楽しみ方である全体的にゆったりとした配置のデンバー動物園。キリンやライオンなどかなりの至近距離から観察することができるのだが、動物側もまた広々としたスペースが確保されており、動物はストレスを感じるようであれば遠くに避難できる。私はなかなかの好印象を抱いた。今回は霊長類を拝むことができなかったので、次回は、年に二度の無料解放日を狙って訪れようと決めた。帰り際、パーティーのお土産にと小さな紙袋が手渡された。使い道のない缶バッジやポスターに混じってクーポンが一枚。フライトの際、地上波と同じ放送のテレビを見ることのできるお得なクーポンである。これをもらえただけでも来た甲斐があったな――。人知れず相棒化の進む私。得をしたことに充足感を感じるのであった。
Jul 16, 2004
「一番素敵な格好で来てくださいね♪」浮かれた調子で相棒が言った。何でも、取引先の創業10周年のお祝いで、地元デンバーの動物園を貸し切った盛大なパーティーが催されるのだという。社員や取引先など数千人規模の招待客が予定されており、しがないサラリーマンのひとりである相棒も、つい、はりきってしまうようだった。しかし、服装にはまったく無頓着、お化粧も大っ嫌い、という相棒からそのセリフが出るとは意外であった。実は私には “見せびらかし用の女” として重宝されていた時代がある。一番セクシーな服で来てよね、と言われ、なんだろう? と身構えて行ったら他の女性はみんなモデルか女優の卵だった、という苦い経験 (?) も。 しかし、私は、基本的にどこに行ってももてはやされた。目を引くような美人でもなければ外国人好きのするオカメ顔でもない平凡な外見ではあるが、生来の饒舌さがウケたのであろう。私も若かったから調子に乗った。 (← 自慢ですよもちろん)そんな生活を数年送った後、その堅実さおよび地味さに価値を見出しパートナーシップを組むことになったのが現相棒であった。……が。やはり。そうなのか。ボッサボサ頭にパジャマ上下では人前に出るなというのか。ケッ。俗物め。じゃあタクシー代くらい工面しなさいよ、と言いたい。動物園までは片道10キロの道程である。素敵な靴で漕ぐにはちとキツイ。追い討ちをかけるように雷雨の予報も出ている。普通、それなりのリクエストをする人はそれなりの待遇でもてなしてくれるものであるが、相棒レベルでは、要求ばかりが先に立ってしまいやりにくいことこの上ない。しかも、綺麗な格好でネ、と言われても、お化粧は一切禁止なのである。三十路女にどうしろっていうのよ……。詳細は明日追ってリポートの予定。
Jul 15, 2004

まずは言い訳から。相棒はケチである。高価なものは買いたくないばかりか、もらうのも嫌いである。以前私がお財布をあげたときは、包装を解いて出てきた品物に喜んだのはたったの30秒だった。なにやら高そうだぞ、と悟ると、途端に怒り出したのである。穴の開いたお財布を愛用していた相棒は、何ヶ月も前から新しいお財布を探していた。私はちょうどいい誕生日プレゼントのネタだと思い、独自にウィンドウショッピングを開始。ほどなく素敵な一品が見つかったので購入したのだったが、まさか、もらうものにまでケチな男であるとは予想もしていなかったのであった。相棒からもらう毎月の食費を少しずつへそくって捻出したお金だったのに。そんな苦労が背景にあっただけに、私は、このケチには金輪際お金をかけるものかと固く心に誓ったのであった。これが、去年の誕生日の出来事であった。そんな理由から、今年は予算90%削減でいくことに決めていた。で、あげたプレゼントがコレ。 ↓定価 $25 → セール $17しばらくの間、奴の目はテンになっていた。実物をまじまじと眺めても、この物体が何であるか想像もつかないようであった。で、こうしてあげた。 ↓これでまだわかんなかったらアホだべ一瞬の沈黙の後、ようやく大笑いした相棒。こんな品物この世にあるのかとヒーヒー泣きながらウケていた。私は、日本じゃ百均にもあるけどネ、とは口が裂けても言えなくなった。ちなみに、ついでにあげたバナナ型の物はポーチである。日本の、中学生の女の子が喜びそうなお店で入手した一品で、これまた使い道に迷うようであったから、旅行のとき歯ブラシと歯ミガキを入れるようにしたらいいんじゃない、と指導すると喜んでいた。そりゃうれしいだろう。バックパックにむき出しで入れるよりはね……。ついでにこのたわわなバナナもプレゼントの一環である。
Jul 14, 2004
私の予想通り、定刻より早く相棒は帰ってきた。飛行機の中では眠れないタチなので、ボロボロのまま仕事に直行、ボロボロのまま仕事し、居眠り運転さながら帰ってきたのだという。アラスカはもう結構です。日焼けで皺の刻まれたおじいさん顔でそうつぶやいた。コロラドとさして代わり映えしない風景。野生のムースが見られたのだけが面白かった。それだけです。自転車はコロラドのほうが乗りやすいです。ボロボロのおじいさん顔の相棒はこうも付け加えた。ほうらごらん! 内心大喜びの私は小躍りしたい気持ちを抑え、アラスカではアメリカからのご老人がうようよしてるんですってね、と聞いてみた。すると相棒、アメリカのおじいさんとおばあさんはキャンピングカーを買うためにアラスカに行く、車ではるばる乗り付けてアラスカでキャンピングカーを買い、車を牽引しながら帰ってくる、通常8%ほどかかる税金がアラスカではかからないためだ……と説明した。ふうん。そしてもうひとつ。アラスカの人々はやたらのんきなのだと言った。ユースホステルに着いたはいいものの、受付に誰もいない。しばらく待っても人の出てくる気配がない。困惑しつつ辺りを見渡すと、カウンターの上にぽつんと置かれた貯金箱が目に入った。そこには、「宿泊料金8ドルを入れてください」 と書かれていたのだという。ともかくセルフサービスでチェックインした相棒。そして部屋に行ってみると、そこにはアメリカ人らしきうら若き女性がひとり。相棒の今夜のルームメイトである。その話を聞いてまたもや吹き出しそうになった私は、で? 美人だった? と訊いてみたのだが、女の子が異様に警戒していたので顔を見るどころではなかったのだという。そらそうだ。人はいないわ鍵はないわのアラスカのホステル。私は、マイケル・ムーアのドキュメンタリー映画 『ボーリング・フォー・コロンバイン』 の一場面を思い出した。アメリカでは厳重な一般家庭の戸締りも、カナダではなおざりもいいところ。相棒の話によると、アラスカでは輪をかけてなおざりのようである。セキュリティー観念というのは北上するにつれ麻痺するものなのか。相棒はもう行かないつもりらしいが、私はいつかアラスカをこの目で見てみたくなってしまった。もちろん、ホステルではなく、雪でできた丸い家イグルーに泊まるつもりである。
Jul 13, 2004
先日壊れてしまったクローゼットのドアノブを修理することにした。金具でできた取っ手状のものなのだが、開けようとひっぱった拍子に取れてしまったのである (←尻もちはつかなかった)。私はその壊れたノブをポケットに入れ、家から徒歩5分のところにあるホームデポへと向かった。投資家におなじみのホームデポ。私には散歩の経路としておなじみの店である。店内に一歩足を踏み入れると鼻につく、ペンキとタイヤを混ぜたような匂い。私はこれが本当は得意ではないのだが、家を建てるための板やブランド物のペンキ各色が並んでいるのが面白くてついつい来てしまう。さて、今日のお目当てはドアノブである。店員に教えてもらった場所にはたったの2種類しかなく、私はマシなほうを購入し帰宅した。が! 付属のネジが長すぎて固定できない!まぬけキャラではない私。見本まで持って行きながら見当違いのものを買った自分にしばし唖然とする。我に返ると、その不良品 (←じゃないでしょうが) を袋に戻し、レシートを持ってホームデポに引き返した。返品天国アメリカでは、こんなにぐにょぐにょに破れたパッケージでも返品することができるのである。二度の間違いは許されない。ドアノブ売り場に再来した私。やはり安っぽいほうを買うしかないのかな、と考えつつふと後ろを見ると……売り場一面にドアノブが。なんだ左側にもあったのか。私はその中で一番シンプルな、白いマットなタイプのを選んだ。ネジも短いぞ。よーし。が! またもや! ネジが長すぎて固定できない!ネジを浅く留めるタイプらしかった。短いながらも数センチ余るようにできている。と、いうことは、ひょっとして。分厚い壁にも対応できるように、わざとネジが長くなるように仕組まれているのでは? 規格外の壁の人は別口でネジを買わなければいけないのでは? (←今さらわかったのかヨ)力尽きた私は、先日壊れたほうのドアノブから短いネジを取り、太さも合わないのに無理やりそれで固定してみた。なんだ、やればできるではないか。ネジごときに翻弄された2時間だった。※面白くない出来事なのでかいつまんで書きました。コメントはお気遣いなく。
Jul 12, 2004
最果ての地アラスカで38回目の誕生日を迎えた相棒。四季折々の行事を豪華に祝ってやれば逆ギレ、祝わなかったら祝わなかったでふてくされる性分であるから、今回のように遠隔地で別々に過ごすのは双方にとって最善である。ひとりオーロラに吹かれるもよし。ユースホステルで若者たちと乾杯するもよし。しかし――。電話のひとつもよこさなかったとあとあと文句を言われるのは面倒くさい。それをお義母さんに言いつけられるのはもっと面倒くさい。しばらく考えると、私は、パジャマを短パンにはき着替え、3日目ぶりに部屋の外に出た。ピッポッパッ。一階に下り、アパートの正面玄関にあるインターフォンを押す。押した先は私たちの部屋番号。ワンコールするのを聞き届けてから切る。そう。階下には公衆電話があるのではなく、インターフォンがある。これを押すと自動的に相棒の携帯電話につながるようになっていて、これこそが、私が相棒に電話連絡をとる唯一の手段なのである (注: 家には電話がない)。通常、帰りに牛乳買ってきてよ、とか、今日はご飯作らないよ、という伝言にのみ使用されるこの電話。今日は誕生日なので、あえてワン切りということにしてみた。どうせあと2~3日で帰ってくるし。豪華プレゼントも用意してあるし。お誕生日の祝電はコチラから
Jul 11, 2004
あした誕生日を迎える人のために こんなもの を注文した。ウソです…。
Jul 10, 2004
目覚めの良い朝を迎えた。いってきま~すとつぶやく声が聞こえた。ドアがバタンと閉まるのが聞こえた。車の発進する音が聞こえた。私は、はやる心を抑えてしばらくベッドの中に隠れていた。そして小一時間。どうやら安心してよさそうだと起き出した私は、まずは家中を掃除。それからゆっくりおやつを食べた。5日間ひとりでお留守番のはじまりはじまり~~~♪私はひとりでいるのが大好きである。今までの半生での最長記録は7日間。一歩も外に出ず、電話が鳴っても居留守を使い、心配して訪ねてきた友人にも居留守を使うという充実した一週間を過ごした。残念ながら今回は記録を塗り替えるには時間が足りないのだが、やはり、それなりの時間を持てればと思っている。~ 目標 ~● 仕事を終わらせる。● 『キング・オブ・ザ・ヒル』 シーズン1~2全話通しで観る。初日の今日はオンラインにも出没せず仕事に没頭、のはずが、犬を見たり、パンダを見たり、クマを見たり、少年を見たりしているうちに日が暮れてしまったのであったが。コレも。手に汗握る。
Jul 9, 2004
この私が珍しく嫉妬の念を抱いた。ジョニー・デップがカリブの島を購入したという。島には、ビーチが6か所とコテージが2つあるらしい。デップに島を売った不動産業者は、金額やその他の詳細については公表していないが、交通手段は水上飛行機のみであることは明らかにした。これでデップもパパラッチなしのプライベートなバカンスを楽しめそうだ。(FLixムービーサイトより)島って…? 島なの…? 鳥の間違いじゃあなくて島なの? 海に浮かんでる島のことなの? ビーチが6か所? 何平米なのよ?ジョニーは島の王様になるの? 島にはお店とかあるの? レストランは? スーパーは? それともケイタリング? それともそれともお抱えシェフ?手がはさみになった人でしょう? そんなに稼いでんの? バネッサとは割り勘で?? ねぇ! ねぇったら!
Jul 8, 2004
相棒の手作りハンバーグを見ていたらお腹をやられた。腹痛とともに目が覚め、痛みを紛らわすべくしばし格闘したのだが、効果なし。気を紛らわせようと各ページを更新することにした。もともとあったページも、読み返してみたら、おかしな表記があったりしたので大幅修正することにした。● 更新その壱 (私のバイオグラフィー的ストーリー)● 更新その弐 (私のバイオグラフィー的事件簿)ところで。少し前に、知人 (ほぼ他人) に嫌な思いをさせられたことを日記で吐露したのだが、嫌な思いの、そのまたさらに嫌な思いをしそうだったので一通り削除した。せっかくたくさんのコメントをみなさんからいただいたのに全部消してしまった。しかし。あれだけ言われてもまだ読みに来てるのがキモチワルイ! 私はそれだけのためにアクセス解析を始めたのだが、まんまと、来てます。見えます。なんなんだ。つうか、謝れ。おっと、やばい、この日記、また削除になりそうです。監査役 (=身内) がいろいろとね。ところで。今まで忙しい忙しいと言っていたのはウソです。忙しぶってただけです。ホントに忙しいのは今日からです。というわけで、これから2~3週間日記は手抜き、HP閲覧もあまりできません。あしからず。仕事については、いずれ満足できる形になったら発表するかもしれません。
Jul 6, 2004

(この際いきさつは省略する)あまりのひもじさに、私は気が滅入ってしまった。10分後、ショッピングカートを押してスーパーから出てきた相棒は 「お肉買いました」 とうれしそう。焼いて食べましょう、というので袋の中をのぞくと、それは挽き肉だった。挽き肉の焼き肉……。気が滅入りまくってしまった私は、お料理しない宣言を発令。行方を見守ることにした。【ハンバーグ・ア・ラ・相棒】1 ホットドッグパン2本を水に浸す。2 水を絞る。3 挽き肉を加える。4 玉ねぎの薄切りを加える。5 こねる。6 焼く。なぜかおむすび型7 玉ねぎ飛び出す。卵なしではつなぎが弱い8 玉ねぎ生煮え。しかも容量減ってるし生まれて初めて作ったハンバーグにまんざらでもない相棒を見ていると、私は、気が滅入りつくしてしまった。ちゃんとナツメグも削って真ん中をヘっこませてふわっふわに焼いた私お手製ハンバーグと、この、粗野な、相棒バーグ。違いのわからない男……。
Jul 5, 2004

7月4日は独立記念日。と、なると、付き物なのが花火大会である。日本では夏の風物詩としてあちこちでドカンドカンやっている花火大会も、海外では、独立記念日や革命記念日を祝う象徴となっていることが多い。この街の花火大会は、例年、私たちのアパートから目と鼻の先のところにある公園で行われる。今年は独立記念日の三連休前夜に当たる今日が花火大会の日として選ばれ、私と相棒も、各自アパートのベランダから鑑賞することにした。パーンパーン。黒い空に乾いた音が響く。予定時刻を大幅にまわって花火大会が始まった。しょっぱなから大物連発。結構お金がかかっているようである。と、見ているうちに気が付いた。ひょっとして……プログラム無視? いや、ブログラムなんてそもそもない!?日本では、それぞれの一発にテーマ性のある題名がついていて (例: 『お祭りマンボ』 や 『みつばち君の運動会』 など) 雰囲気を構成しながら次の題目へと移ってゆく。しかしアメリカのは、終始 『名花の競い咲き』 なのである。4号玉も7号玉もスターマインもスーパースターマインも、ごったになってボンボン打ち上がるのである。なるほど。 「た~まや~」 よりも口笛ピーピーのほうが似合うわけだわ。誰だあのビル建てた奴は!そんな百花繚乱の花火を私が携帯でぽちょぽちょ撮っていると、相棒が冷やかした。「日本にはないから珍しいんでしょう」。ハァ???花火もシマノ (=自転車のギア) も錦鯉も、日本が世界に誇る伝統文化なんですが? 種子島に伝来した鉄砲を、武器ではなく、娯楽用に開発しちゃったのは私たち愉快な日本人なんですが? (←この際中国のことは引用しない)日本を見くびるなよ!
Jul 2, 2004
今朝、私は、珍しく夢を見た。「これはホッテントット料理です」「こっちはイヌイット料理です」うれしそうに説明してもらっている私。辺りは一面の氷である。そして夢から覚めた。そして軽くガクーン……。我ながら、ああ、なんて単純なんだろうと。相棒が今度 アラスカ に行くのである。私は5日間も時間が取れそうにないし、寒そうでなんか嫌な予感がするので固辞したのだが、実は、うらやましい。それが夢となって表れたのであった。ホッテントットに関しては何の関連もないのだがこう説明がつく。アフリカもアラスカも (私にとっては) 未踏の地。見たこともない人々が見たこともないお料理を食べているんだろう。いいな。見てみたいな。食べてみたいな。今夜あたり水曜スペシャルが夢に出てきそうな予感が……。ホッテントット 【Hottentot】 → コイ族の俗称アフリカ南西部のナミビアに住み、牛・羊の遊牧を主な生業とする民族。言語および人種は共にサン族などとコイサン語族・コイサン人種 (またはカポイド) を構成する。人口は約2万。イヌイット 【Inuit】 → 「エスキモー」 参照(アメリカ先住民の語で 「生肉を食う人」 の意) グリーンランド・カナダ・アラスカ・シベリア東端部の極北ツンドラに居住する民族。人種はモンゴロイドに属し、漁労・海獣猟・カリブー猟・捕鯨などに従事する。夏は皮製のテントに、冬は雪製の半球型の家 (イグルー) やツンドラの土で覆った家に住む。~ 岩波書店 広辞苑 第五版より ~
Jul 1, 2004
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