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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「陛下。アルバハのスルタンでございます。ご無沙汰致しておりますが、恙無くお過ごしのことと思います」 サードは思いもよらないスルタンからの電話に驚いていた。いかに近しいとは言え、アブドルアジズ邸襲撃が事実とすれば、スルタンはロイヤルファミリーの有力者を誘拐した容疑者ではないか。「うむ。気遣い大儀。シェイク。久しぶりだな。わしは至って元気だ。そちはどうだ」一呼吸あってスルタンは続けた。「有難うございます。早速ではございますが、本日、お電話を差し上げましたのは、お赦しを乞わなければいけないことが出来たためでございます」 サードは、やはりスルタンはアブドルアジズを誘拐してその赦しを乞いに連絡をして来たのではないかと思っていた。「実は、畏れ多くもアブドルアジズ殿下のお屋敷を襲い、このアルバハにお連れ申し上げました。私めも、それがいかに悪いことであるかは重々承知しておりますし、その責めを負うつもりでおります。逃げも隠れも致しません。ただ、是非、お連れした分けをお聞き頂ければ幸いと思っております。申し開きの機会を頂ければと厚かましくも思っておるところでございます」 スルタンは、今、事細かに説明するつもりは無かった。「シェイク。困ったことをしてくれたな。そもそも、そちも申しておる通り、襲撃は大罪だ」 本来は問答無用、申し開きなど論外だった。「誠に申し訳ございません。しかしながら、陛下もご存知の通り、このスルタンには政府に対しまして弓を引くようなつもりは毛頭ございません。当シェイク家からは、アルカイダ・サウジ支部の沙漠のサソリの統領を二人までも出しておりまして言えた義理ではございませんが・・・」 サードは自分が国王になる時のスルタンの尽力を決して忘れてはいない。陰で即位を阻止しようとしたアブドルアジズ派の一部を説得するなど獅子奮迅の活躍振りだった。「残念なことだ。特に、スレイマンについては、リハビリセンターで優秀な成績を修め、その美しい声でコーラン読誦をリードしたとのことだ。勿論、教義理解も最優秀だった。アブドルアジズの力添えもあり、無事解放されたのに、元の木阿弥になってしまった」「仰せの通りでございます。しかしながら、ご存知の通り、故父シェイク・イスマイルは敬虔なモスレムでしたし、その教義に真摯に従っておりました。わがシェイク家は、アルバハの民に範を垂れる立場でもあります」 サードは、スルタンに言われるまでも無く、シェイク家の歴史と伝統を承知していたし、そう言う、スルタンこそは、サウジ国内にも知れ渡ったイマームでもあった。スルタンを敬愛するのは、アルバハの民に限ったものではない。「シェイク。わしもそれは十分に承知しておる。それが、今回は一体どうしたというのだ」「陛下。トルキ皇太子・航空国防相の命により軍がこのアルバハに向かったという情報を軍におります義弟のムハンマドから聞きました。ムハンマドによりますと、それを陛下が承知しておられない節もあるとのこと。それは本当でございましょうか」 サードはスルタンの問いに即答は出来なかった。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月31日
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2011年05月31日
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この国の政治は狂っているとしか言いようがなくなって来た。もっとも、長期自民政権の弊害に愛想を尽かし過ぎた我々にもその責任の一端はあるのだろうが、いかにもひどい。 なんで、あんな無責任で必死に政権にのみ執着する首相、及びその政党に投票してしまったのかと皆慙愧に耐えないようだ。それは、各社の世論調査に歴然だ。 即ち、民主党は今や第二党だ。それに菅首相の震災などの対応にはほぼ8割方が反対だ。一体どうしてそんな人が首相の座に止まっているのか?信じられない状況になっている。 震災で延命した菅首相と、息の根を止められた民主党、面白い構図だ。今解散総選挙になれば議員の座を追われる民主党員は多い。総選挙はやりたくない。だから、菅首相不信任案に賛成するわけにはいかない。 異様な状況だ。ついさっき、原油価格の状況を見たら、これもひどいもんだ。世の中、出鱈目だ。原油が余っている筈なのに、NYMEX/WTIは、1.63ドル高のバレル当り102.22ドルと102ドル台まで上げた。 そして、ブレントは116.1ドルと116ドル台まで上げた。こちらも異様な状況だ。アジアの株式も底堅かったが、ヨーロッパの株が急伸し、ドルが対ユーロで下げた。株高、ドル安の二大金融要因が原油価格を吊り上げた。 金も僅かながら上昇した。即ち、2.1ドル高の1538.4ドルと、更に、ジリジリと上げている。投機が踊って、商品を上げる。金は経済に悪影響を及ぼす分けではないから良いが、石油はそうは行かない。 商品先物を監視するアメリカ政府はもっとしっかりしないと行けない。菅政権よりはましなのだから、世界経済のためにも期待したいものだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月31日
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31日の原油価格は、目下上げ基調だ。ロンドンが午前5時半、ニューヨークはまだ今日が始まったばかりだから、未だアジア中心の相場だが、そのアジアで株は上がり、対ユーロドル安となったのだからそうなんだろう。 NYMEX/WTIは、54セント高のバレル当り101.13ドルと101ドル台まで上げた。そして、ブレントは115.18ドルと115ドル台まで上げた。WTIとの逆値差は14.03ドルと未だ相当に大きい。異様な状態だ。 金も僅かながら上昇した。即ち、0.7セント高の1537.0ドルと、昨日ここで紹介した1536.5ドルより上昇した。ジリジリと上げて来ている。ニューヨーク先物市場は昨日メモリアルデーでお休みだった。その意味では週明けはこれからだ。さて、どうなるか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月31日
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週明けの原油価格は、僅かながら下げている。とは言え、アジア中心の相場の時には一時相当に弱含んでいた。それが、ヨーロッパ市場が開いて、株高、対ユーロドル安となって勢いを盛り返した。 NYMEX/WTIは、結局、51セント安のバレル当り100.08ドルまで戻した。一時は100ドル割れだった。ブレントは114.65ドルまで戻している。ニューヨークは未だ午前5時、まだまだ市場が開くまで時間がある。 金はほんの僅かだが上昇した。即ち、0.2セント高の1536.5ドルとなっている。しかし、こちらは世界経済に悪影響を及ぼす分けではない。原油と異なり、まだ救われる。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月30日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「軍がアルバハに向かって進軍を始めたと聞いたが、第二副首相、いや、内相である殿下に何か連絡はありましたか」 サード国王は、既にアブドルアジズ邸が襲撃にあい、アブドルアジズが誘拐されたようだとの連絡を受けてはいたが、トルキ皇太子・航空国防相に直接聞く前に、実弟であるナイフに、知らぬ振りをして聞いてみた。「陛下。私も軍が動き出したという情報は得ております。しかしながら、詳しい情報は入手しておりません。と、言いますか、航空国防相たる兄から未だ直接相談を受けておりません。相談する時間も無いほど、相当な緊急事態ということも考えられますが、一大事であれば、いずれ相談があるものと思います。何をさておき、陛下にご連絡するものと思われますが、もし、私に連絡が入りましたら、直ちに念のため、ご連絡申し上げます。いずれにしましても、国内の治安を維持するのは私の任務ですので、既に、治安部隊に情報を収集するよう伝えております」 ナイフは、トルキとは、最近、仲違いをしているが、サード国王に対しては、腹違いの兄弟という距離感は持っている。腹立たしいと思っても、実の兄弟を優先することは否めない。ナイフには、ストレスが溜まっていた。それに、トルキの判断には、最近、疑問に思われることが多々出ている。しかし、それをサード国王に言うわけには行かない。サード国王が自分を第二副首相に任命したのには、国王なりに、そんな情報を入手したためではないかとは思われるが、それと自分のトルキに対する疑問を伝えるのとでは、大きく異なる。「頼むぞ。わしも事と次第によっては、国家警備隊を出動させなければならないとも思っている」 この言葉はナイフの胸に突き刺さった。国内の武力を二分する一方の雄・国家警備隊が動き出せば大変なことになる。近代装備で、外人部隊の力も借りている軍も、士気とまとまりという点では、警備隊に劣る。軍も圧倒的という分けではない。それに、その他に、国内の治安を請け負う、ナイフの持つ治安部隊、警察がある。仮に軍と警備隊が対立するようなことがあれば、自分がどう動くか判断しなければならない。その際、ロイヤルファミリー内だけではない、今の時代は国民がどう判断するかも考慮しなければならない。 ナイフは難しい判断を強いられることになる。そのためにも、詳細な情報収集が必要だった。アブドルアジズ邸が襲われ、アブドルアジズが誘拐されたようだという情報はどこまで正しいのか。そして、何故、誘拐されたのか。アルバハのシェイク家が襲ったとすれば、それ自体は完全な違法行為で厳罰に値する。しかし、トルキが直ぐに軍を動かした気持ちは分かるが、仮にそれが事実とすれば、その襲撃事件を担当するのは自分ではないか。自分をないがしろにして、事を進めるのは大問題だ。トルキに問い質す必要があると思ってはいるが、出来れば、トルキから自発的に相談して来て欲しいと思っていた。強権発動をして、警察を入れる分けには行かないし、ましてや、治安部隊を動かす分けには行かない。ナイフは苛立っていた。 サード国王は、アルバハのシェイク・スルタンを信じたいと思っていた。しかし、アブドルアジズ邸襲撃が事実とすれば、スルタンを助けることは出来ない。悩ましい気持ちでいる国王の、執務室の電話が鳴った。スルタンからだった。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月30日
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2011年05月30日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. カシムはスルタンの目の前で、アブドルアジズの追っ手により射殺された。いつか、カシムの仇を取ってやる。今は、そのアブドルアジズがスルタンによって誘拐されたのを知る由もないから、スレイマンは、相変わらず、そう誓っていた。アブドルアジズはファイサリア・タワーを爆破した後の沙漠のサソリのターゲットだった。 四月三〇日の土曜日、アブドルアジズ邸はごった返していた。アブドルアジズが誘拐されたと聞き、駆け付けた父トルキ航空国防省の怒声が響いた。「一体どうなっているんだ。許さんぞ。アブドルアジズを連れ戻さない限り、全員、首切りだ。たかが、地方豪族にロイヤルファミリーの中心人物が連れ去られて・・・恥ずかしくないのか。お前達は」 八六歳という超高齢になっていたから、興奮すると、わなわなと手足が震え、声も途切れ勝ちだ。御付の者、周りの者も、こうなると手に負えない。皆、頭を垂れ、治まるのを待つ他ない。「シェイク家は皆殺しだ。一人残さずだ。直ぐに行け」 航空国防相だから、国軍を動かすのは直ぐだ。「はあ、畏まりました。それでは、早速、内務省と連絡をとりまして、総がらみにて、攻撃させて頂きます」「なに~。内務省など関係ない。我が軍だけで十分だ。赤子の手を捻るようなものじゃないか」 トルキの手は一層わなわなと震えている。「はっ。殿下、お言葉を返すようではございますが、治安部隊、警察の力を借りませんと、いえ、借りなくとも、連絡をしておきませんと・・・」 御付は、トルキとナイフがここのところ、いがみ合っていることを知ってはいたが、それとこれとは別だ。国軍が治安部隊、警察と連携を取らずに動く分けにはいけない。治安部隊、警察が国軍を制止しないとも限らない。国内の治安を守るのは基本的に彼等の役割だ。そんなことは百も承知の筈だったが、この数年間、トルキの行動には痴呆気味のおかしなところも出て来ている。「お前は、最高指揮官たるわしの言葉が聞けんのか。お前は即刻、首だ。首を洗って首切り広場で待っておれ。そこのもの、奴に縄をかけろ」 口答えをした御付を両脇の御付が取り押さえ、どこかに連れ去った。 トルキは、ようやく、落ち着き始めた。「奴の処刑は次の金曜日だ。それまでどこかの牢獄に入れておけ。そなた、直ぐに軍を動かしてアルバハに向かえ。戦争だ。戦闘機で爆撃しても良いぞ。ただし、アブドルアジズを無事連れ帰ることが先決だ」「はは~。それでは、早速、アルバハを攻撃して、アブドルアジズ殿下を必ずお救い申し上げます」 その御付は、トルキに敬礼すると、さっとドアの外に出て行った。 サード国王は、国家警備隊から、国軍がアルバハに向かって動き始めたと報告を受けた。一方、ナイフ内相も、同様の報告を受けていた。 サード国王はナイフ内相に電話をした。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月28日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スレイマンの車はファハド大通りを北に向かって走行していた。ラッシュ時には、ところどころ渋滞している大通りも真夜中には殆ど走行する車はいない。 爆破目標のファイサリア・タワーが右手に高く大きく聳えているのが見える。その手前には、大ショッピングセンターのファイサリア・モールが見えている。今は、静まり返っているが、営業中には車の列が出来る。 やがて、車が、ファイサリア・タワーの正面へと差し掛かると、ホテル・ファイサリアと、そのホテル・ファイサリア、ファイサリア・タワー、ファイサリア・レジデンスに囲まれた、緑の芝で埋め尽くされた広大な内庭が見える。「フセイン、あのグローブ・レストランが崩れ落ちて来て、内庭に転がっている姿を早く見たいものだ。ホテル・ファイサリアやレジデンスに落ちるのではなく、あの空間にすっぽりと入っているのが、一番絵になる。世界中に放映される以上、やはり、見栄えが良くなくてはいかん」 スレイマンは、タワーを支える四つの脚の内、内庭に向かって突き出している脚を爆破すれば、タワーがファハド大通りに向かって倒れて来て、内庭に転がるに違いないと思っていた。その脚の下は丁度、タワーの入口になっているから、攻撃するのにも好都合だ。 レジデンスに向かって緩やかに上って行く坂の上には、常に治安部隊の装甲車が一台止まっている。それを上手く葬り去れば、後は、入口に自動小銃を持った治安部隊の兵士がいるだけだ。レジデンスに向かって緩やかに上って行く坂の入口にはファイサリア・グループのチェックポイントがあるが、そこにいるのは、ファイサリアのセキュリティだから、強行突破は容易だ。 スレイマンは、大騒ぎになって、警察、治安部隊などが駆けつけるまでに決着を付けることが出来ると思っていた。イスタンブール・ヒルトンでは、裏口から自爆テロ要員が入って行った。今回も、スレイマン達が正面から攻撃している内に、ファイサリア・モールから入った女性の自爆テロ要員が渡り廊下を通って、ファイサリア・タワーのホールへと侵入する。営業時間内であれば、このルートは殆ど問題無く通過出来る。モールから渡り廊下への入口には、ファイサリアのセキュリティがいるが、金属探知機を持っている分けではない。買物客を装った自爆テロ要員が、そこを通過するのはそれほど難しいことではないだろう。 スレイマンは、車がタワーの前を通過して本を模ったファイサリア・ファウンデーションのビルの前に来るまでのほんの僅かな時間に、練りに練った構想を思い起こしていた。 スレイマン達の車は、スピードを上げると、ファハド大通りを北上して行った。シェラトンを過ぎると、直に、北環状道路との大立体交差点へと差し掛かる。車は、緩やかに右手に曲がると、そのまま北環状道路へと入って行った。ファイサリア・タワー、キングダム・タワーを時折右手に見ながら環状道路を進むと、やがて、空港へ向かう道路が左手に別れる場所へとやって来るが、車は、直進してダンマーン道路へと入って行く。 スレイマンは、前代の沙漠のサソリの統領、"月の欠片"だった義兄弟のカシムが傷ついた体で、この道を通ってリヤドに帰ったのかもしれないと、ふと、思った。 そして、ファハド大通りを南下して郊外の自宅に戻った。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月28日
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27日のNYMEX/WTIは、結局、36セント高のバレル当り100.59ドルで終わった。寝際には101.11ドルまで上昇していたが、アメリカの経済指標が芳しくないことなどを背景にジリ貧となったのだ。 週末は、これと言って何の需給要因も無いのに、上げて終わった格好だ。ブレントは、115ドルに踏みとどまった。こちらも寝際の115.52ドルからは値を下げた。WTIとの逆値差は14ドル台へと狭まった。それでも、まあ、 異様だが・・・ 金は続伸した。13.5ドル高のオンス当り1536.3ドルと、昨日寝際から更に7.3ドルも上昇した。投機が踊ったことはこれからも明らかだ。しかし、こちらは、世界経済に影響を及ぼさないからまだ救われる。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月28日
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午後10時前に価格情報を覗いたら、原油価格は急上昇していた。ヨーロッパ株式市場が上げ、ドルが対ユーロで下げたからだろう。またまた、株、為替の二大金融要因での動きが主になって来たか? 原油需給を主因として市場価格が決まるべきだと思うが、投機資金の需給で決まってしまうのだから嫌な世の中になったものだ。つまり、マネーゲームで原油価格が決まってしまい、それで経済が打撃を受ける。 そんなことで良いのだろうかと思うが、一向に改まる兆しは無い。困ったことだ。NYMEX/WTIは、88セント高のバレル当り101.11ドルになった。原油需給からすれば、誠に妙だ。 ブレントは、何と115.52ドルとなっている。ひどいもんだ。WTIとの逆値差は15ドルを超えた。 異様としか言いようがない。 金もWTI同様上げて来た。6.2ドル高のオンス当り1529.0ドルになった。やはり投機が利いたということだろう。いつも言っていることだが、こちらは、世界経済に影響を及ぼすものではないから上昇しても問題無いが石油は違う。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月27日
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26日のNYMEX/WTIは、大幅に低下したものの、投機筋の必死の買いで辛うじて100ドル台を維持した。一時は90ドル台に沈んだが、1.09ドル安のバレル当り100.23ドルに止まったのだ。 昨日寝際の99.89ドルからは、僅かだが、上げた。ブレントは、何と12 セント高の115.05ドルとなっている。まあ、ひどいもんだ。WTIとの逆値差は14.82ドルまで膨らんだ。 アメリカの株価が持ち直して結局上昇で終わり、ドルが対ユーロで軟化気味だったことが利いたのだろう。とにかく、いつものことだが、現下の需給上の要因でないことは今回も明らかだった。 金もWTI同様下げた。3.9ドル安のオンス当り1522.8ドルだった。こちらも寝際の1518.4ドルからは上げた。やはり投機が利いたということだろう。いつものことだが、こちらは、世界経済に影響を及ぼすものではない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月27日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は上昇していた。ただ、未だに猫の目のように目まぐるしい動きをしている。NYMEX/WTIは、101ドルを挟んでの攻防が続く。と思っていたら、今は、下方に動き出した。 100ドル台半ばを挟んでの攻防になった。それでも、今は67セント安のバレル当り100.65ドルと少し上がった。アメリカの株式市場が開いて、株価が低かったのが利いたのだろう。ドルも対ユーロで安くなった。 株価が持ち直し加減になったのか、まあ、切りがない。おっと、そんなことを言っている内に、下がり始めた。上がっては下がる。そして、100.54ドルと100ドル台半ばに戻った。 投機筋は100ドル台維持に懸命だ。さっと、下がると、必死で上げる。昨日の動きなど見ていると、さっと下がった後、大量に買いが入り、101ドルに戻していた。その繰り返しだ。 何もしないで放っておけば、100ドルを割って、80ドル台にでも行っていたことだろう。投機筋の大赤字が明らかだった。そう考えると、昨日の戻しは凄まじかった。 少数の人間が不当に儲けて、多くの人々がその儲けを払わされている。そんなことが通って良い分けはない。一刻も早く、先物市場が正常化し、健全性を取り戻さなければ行けない。 WTIは100.56ドルになった。ジリジリと下げて来た。ブレントも同様の動きだ。一時は114ドルすれすれまで下げたが、今は114.82ドルになった。逆値差は14ドルを超えた。異様さが嵩じている。 それにしても、ひどい。と書いてから、ちょっとした用事で時間が経ってしまったら、今は、WTIが1.43ドル安の99.89ドル、ブレントが114.43ドルになった。逆値差が14.54ドルに拡大。本当にブレントは変だ。 金も僅かだが、下げた。8.3ドル安のオンス当り1518.4ドルになっている。こちらは、まだまだ高い。しっかりと、1500ドル台を維持している。まあ、金は幾ら上がっても経済、国民生活に影響を与えるものではない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月26日
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午後7時半前に価格情報を覗いたら、原油価格が低下しているところだった。そうは言っても、投機筋の必死の巻き返しは見られる。NYMEX/WTIは、アジア中心の相場では、株高を背景に上昇していたが、ヨーロッパに中心が移り、株安になると値を消した。 一時、バレル当り100.65ドルまで下げたが、株価が持ち直し加減になると、また、上昇を始めた。勿論、投機筋の巻き返しもある。目下、101ドルを挟んでの攻防戦と言ったところだ。 今は、100.98ドルと、101ドル目前だ。おっと、既に101ドルに到達した。旧投資銀行は、原油価格見通しを上昇修正したのだから、必死だ。アメリカ政府の石油週報で弱気の需給状況が明らかになったから余計だ。 放っておけば、100ドルも割り、割れば、急速に低下することだろう。そうなれば、ロングポジションで持っている分が持たない。大赤字になってしまう。値下げ幅にもよるが、大幅なら本体業務全体に響くことになる。 世界経済が立ち直れば、株価が上がる。そうなれば、株でも儲ける。そして、それが原油など商品先物にも好影響を与える。結果、トウモロコシ、小麦、砂糖なども上がる。上がれば、また大儲けだ。そうしなければと、必死になるのも当然だ。困ったことだ。 少数の人間が儲けて、多くの人々が高価格を支払わせられるはめになる。不当、不公正な状況だ。健全な先物市場は、リスクヘッジを保障しても、そんなことを認めるものではない。 今また、WTIは101ドルを割り、100.99ドルになった。猫の目のように目まぐるしく変わる。ブレントは114.44ドルになった。意外にこちらは、戻す力が弱い。まあ、高過ぎるからだろうが・・・ それにしても、ひどいもんだ。WTIとの値差は、未だに13ドルを超える。アメリカ政府の石油週報では、需要が冷え込んでいるのに、どうして、WTIが上がるのだ。 金も僅かだが、下げた。5.2ドル安のオンス当り1522.1ドルになっている。こちらも投機で1500ドル台を維持しているのだが、いつも書いている通り、金は幾ら上がっても経済、国民生活に影響を与えるものではない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月26日
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25日のNYMEX/WTIは、結局、現下の需給要因ではなく、供給懸念とそれをもとにした投機の活発化により、100ドル台に復帰した。しかも、1.73ドル高のバレル当り101.32ドルと高い。 アメリカの経済指標は芳しく無かったが、まず、ヨーロッパで株が大幅に上げ、アメリカでも上げた。それに、ドルが対ユーロで若干低下した。何だ。また、あの株と為替の二大金融要因がバックかとうんざりしている。 ブレントは114.93ドルと115ドル台目前まで戻した。ひどいもんだ。投機が踊り、WTIとの値差は、13.61ドルへと拡大した。アメリカ政府の石油週報では、原油、ガソリン在庫が増加したのに全く無視だ。 季節需要が無くなり在庫が減って当然の暖房油を含む溜出油(軽油)の在庫が大幅に減ったことが強気材料にされたというから、ひどいもんだ。しかも、それを中国の中間溜分(灯・軽油)需要増にまで結びつけた投機筋がいたというから呆れる。 金も続伸だ。3.4ドル高のオンス当り1526.7ドルにまで上がった。これも投機による大幅上昇だが、いつも書いていることだが、こちらは幾ら上がっても経済、国民生活に影響を与えるものではないから、まあ、良いかと言ったところだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月26日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は大分上昇していた。もう直ぐ、昨日の終値と言ったところだ。その主因は、ヨーロッパの株が上げ、ドルが対ユーロで伸びなかったからだろう。 NYMEX/WTIは、バレル当り99.39ドルと100ドルに肉薄した。一時は98.2ドルまで下げたが、そこから大分戻した。ブレントも113.25ドルと113ドル台へと入った。 ただ、アメリカ株式市場は、マイナス圏に沈んだ。もう直ぐ発表となるアメリカ政府の石油週報に注目したい。 金は続伸している。現在、3ドル高の1526.3ドルだ。アメリカの需給は相変わらず緩い。さて、もう直ぐ発表となるアメリカ政府の石油週報や、いかに。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月25日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スレイマンの車はファハド大通りを北に向かって走行していた。ラッシュ時には、ところどころ渋滞している大通りも真夜中には殆ど走行する車はいない。 爆破目標のファイサリア・タワーが右手に高く大きく聳えているのが見える。その手前には、大ショッピングセンターのファイサリア・モールが見えている。今は、静まり返っているが、営業中には車の列が出来る。 やがて、車が、ファイサリア・タワーの正面へと差し掛かると、ホテル・ファイサリアと、そのホテル・ファイサリア、ファイサリア・タワー、ファイサリア・レジデンスに囲まれた、緑の芝で埋め尽くされた広大な内庭が見える。「フセイン、あのグローブ・レストランが崩れ落ちて来て、内庭に転がっている姿を早く見たいものだ。ホテル・ファイサリアやレジデンスに落ちるのではなく、あの空間にすっぽりと入っているのが、一番絵になる。世界中に放映される以上、やはり、見栄えが良くなくてはいかん」 スレイマンは、タワーを支える四つの脚の内、内庭に向かって突き出している脚を爆破すれば、タワーがファハド大通りに向かって倒れて来て、内庭に転がるに違いないと思っていた。その脚の下は丁度、タワーの入口になっているから、攻撃するのにも好都合だ。 レジデンスに向かって緩やかに上って行く坂の上には、常に治安部隊の装甲車が一台止まっている。それを上手く葬り去れば、後は、入口に自動小銃を持った治安部隊の兵士がいるだけだ。レジデンスに向かって緩やかに上って行く坂の入口にはファイサリア・グループのチェックポイントがあるが、そこにいるのは、ファイサリアのセキュリティだから、強行突破は容易だ。 スレイマンは、大騒ぎになって、警察、治安部隊などが駆けつけるまでに決着を付けることが出来ると思っていた。イスタンブール・ヒルトンでは、裏口から自爆テロ要員が入って行った。今回も、スレイマン達が正面から攻撃している内に、ファイサリア・モールから入った女性の自爆テロ要員が渡り廊下を通って、ファイサリア・タワーのホールへと侵入する。営業時間内であれば、このルートは殆ど問題無く通過出来る。モールから渡り廊下への入口には、ファイサリアのセキュリティがいるが、金属探知機を持っている分けではない。買物客を装った自爆テロ要員が、そこを通過するのはそれほど難しいことではないだろう。 スレイマンは、車がタワーの前を通過して本を模ったファイサリア・ファウンデーションのビルの前に来るまでのほんの僅かな時間に、練りに練った構想を思い起こしていた。 スレイマン達の車は、スピードを上げると、ファハド大通りを北上して行った。シェラトンを過ぎると、直に、北環状道路との大立体交差点へと差し掛かる。車は、緩やかに右手に曲がると、そのまま北環状道路へと入って行った。ファイサリア・タワー、キングダム・タワーを時折右手に見ながら環状道路を進むと、やがて、空港へ向かう道路が左手に別れる場所へとやって来るが、車は、直進してダンマーン道路へと入って行く。 スレイマンは、前代の沙漠のサソリの統領、"月の欠片"だった義兄弟のカシムが傷ついた体で、この道を通ってリヤドに帰ったのかもしれないと、ふと、思った。 そして、ファハド大通りを南下して郊外の自宅に戻った。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月25日
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2011年05月25日
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24日のNYMEX/WTIは、特にこれと言った需給要因が無いのに、急進した。1.89ドルも上がって、バレル当り99.59ドルと100ドルに肉薄した。旧大投資銀行達の原油価格見通しの上方修正が主因だというから?だ。 ヨーロッパでは株価もそれほど上昇したわけではないし、アメリカでは下落だった。ドルだって、それほど対ユーロで安くなった訳では無かった。二大金融要因も力無しの筈だった。誠におかしな上昇だった。 それもあったのだろう。今日は、下落で始まった。一時は98.26ドルまで下げた。それが、ヨーロッパの早起き鳥なら市場に参加出来る時間頃から上昇に転じた。98.64ドルまで戻している。必死の抵抗だ。 ブレントは112.53ドルまで上がった。今日は、111.20ドル程度まで下げてから、111.63ドルまで戻している。それにしても、ブレントは高い。旧投資銀行もブレントにかけている。 金は上がった。寝際のオンス当り1523.5ドルからは下がったが、7.9ドル高の1523.30ドルで終わった。原油と異なり、その後も高い。今は、下がり気味だが、1.1ドル高の1524.4ドルだ。 これから、ヨーロッパ市場が開き、その5時間後にはアメリカへと移って行く。昨日終値後に、アメリカ石油協会から週報が発表された。それによれば、予想通り原油在庫は86万バレルと僅かながら減少した。 原油輸入量が減っているから当然のことだろう。溜出油も僅か減っている。これに対し、ガソリンが244万バレルも増えた。ガソリン生産量を減らしているのに減ったのだから、需要の冷え込みが懸念される。 アメリカの需給は相変わらず緩い。旧大投資銀行のように、開発途上国の需要増に期待を掛けざるを得なくなって来ている。大消費国アメリカの比重は小さくなっているにしても、投機筋は辛いところだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月25日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格が大幅に上昇していた。大幅に下落して大幅に上昇する、まるでジェットコースターのようだ。その間、これと言った需給要因があった分けではない。 株価もそれほど上昇したわけではないし、ドルだって、それほど対ユーロで安くなった訳では無かった。強気要因としては、何と、あの問題の旧大投資銀行ゴールドマンサックスが強気の原油価格見通しを発表したかららしい。ひどいもんだ。 ゴールドマンサックスだけではない。モルガン・スタンレイも同様の発表を行った。ともに、今年の見通しをバレル当り120ドルとした。それぞれ以前は105ドル、100ドルとしていた。厚顔無恥とはこのことだろう。 それなりのアナリストを有しているから、もっともらしい理屈をつけている。リビアからの供給が激減し、非OPECの生産量が頭打ちになると言うものだ。何も新しいことはない。 おまけに2012年の見通しをそれぞれ140ドル、130ドルへと引き上げた。以前は120ドル、105ドルだった。ただし、ゴールドマンサックスは年末時点に対する予測だが・・・ 要は、両者、口裏を揃えている分けだ。ひどいもんだ。その結果、ついさっきWTIは100ドルを超え、ブレントは112ドルに迫った。きっと、自分達も大量の買いを入れていることだろう。それで売り逃げ? これで一息ついたと言ったところか?そんな見通しなのに、WTIが100ドルも行かないのでは、目も当てられない。と言うか、どんどんと原油価格が下がったら、業績はまっ赤、赤だった。リビア様、様だ。 金も上がった。オンス当り1529ドルまで上がった。ただ、午前1時半の今は、1523.5ドルまで下がった。安全資産としての本領発揮と言ったところだ。 WTIも98.74ドル、ブレントが111.51ドルまで下がった。やれやれだ。さて、終値はどうなることやら。まあ、今はもう寝ましょう。本当に、ゴールドマンサックス、モルガン・スタンレイはひどいもんだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月24日
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23日のNYMEX/WTIは、結局、昨晩から幾分戻して終わった。即ち、96ドル台から、2.4ドル安のバレル当り97.70ドルまで戻したのである。いつものことだが、特にこれと言った戻す要因があった分けではない。 株、為替の二大金融要因が弱気の中での戻しだから、大したものだ。ブレントは何と108.96ドルから110.10ドルまで戻している。ひどいもんだ。逆値差も12.40ドルと未だ大きい。 金は終値も小幅ながら上がった。6.5ドル高のオンス当り1515.4ドルだった。昨晩が1507.4ドルだったから、更に上昇した。安全資産としての本領発揮のようだ。 為替では、ドルが安全資産で、ギリシャの信用不安などを受けて対ユーロで強くなったのだが、これは金価格にとっては痛し痒しと言ったところだ。ドルが対ユーロで強くなれば、ドル表示の金にとっては弱気要因になるからだ。 それは、原油も一緒で、原油は安全資産としての評価がないから、先週の終値から低下せざるを得なかったということのようだ。しかし、WTIは本来60ドル以下でもおかしくないのが90ドルを超えている分けだから、まだまだ異様に高いと言える。 このブログのタイトルの一つである「原油価格暴騰」の看板は、まだまだ下ろす分けには行かない。昨日もWTIは、一時100.4ドルだった。7月渡しに変わったということも利いたのだろうが、油断は出来ない。 投機筋の間では、テクニカルチャートなるものが折角、需給で下がり始めた原油価格に歯止めをかけてしまう。単に、原油価格暴騰の過去のトレンドを伸ばして、判断するからだ。困ったことだ。 今日も、WTIは最初はぐ~んと98ドル台まで浮上したが、今は、少し下げた。それでも、10セント高の97.80ドルだ。ブレントは110.28ドルと馬鹿高い。一刻も早くこのような異様な状況は改善されるべきだろう。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月24日
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午後10時前に価格情報を覗いたら、原油価格は更に急落していた。ヨーロッパの株式市場が開いたら、低迷状態だった。ドルも対ユーロで強い状態が続いている。株、為替の二大金融要因は弱気だ。 NYMEX/WTIは、3.27ドル安のバレル当り96.83ドルまで下がっていた。ブレントも108.96ドルと更に下げた。まだまだ高い。逆値差も12.13ドルと未だ大きい。 金は逆に上がった。オンス当り1507.4ドルと、夕方の1506.8ドルからほんの僅かだが上昇した。ヨーロッパの株式市場は低調だった。アメリカはどうか?経済指標もなかなか思うようには改善されない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月23日
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週明けの原油先物市場とは言っても、いつものことだが、未だアジア中心のプレイヤーの動きだ。ロンドンは午前8時前、ニューヨークは午前3時前だ。その限りだが、原油価格は大分低下した。 アジアでは、株式市場が低迷し、対ユーロでドルが強くなった。つまり、二大金融要因が弱気なのだ。とは言え、原油需給が反映される筈のヨーロッパ、アメリカでも需給より株、為替に動かされているのだが・・・ 投機に踊る先物市場と言ったところだ。さて、その限りで見れば、週明けのNYMEX/WTIは、1.67ドル安のバレル当り98.43ドルだ。6月渡しより高かった7月渡しに期近物が移ってこれだから、相当な弱気ムードだ。 ブレントも110.87ドルと先週末の112.39ドルから大幅に下げている。それでも異様な高水準は続いているのだが、今また価格情報を覗いたら更に下げていた。ブレントは110.15ドルだった。WTIは2.19ドル安の97.91ドルまで下がっていた。 先週投機に踊った金は2.1ドル安のオンス当り1506.8ドルと、1500ドル台を維持している。金は上がっても富裕層の問題で、世界経済、一般消費者に悪影響を与えないからどうでも良いのかもしれないが・・・ さて、これからヨーロッパ、アメリカへと中心が移って行く。さて、どうなるか?投機家にすれば、株、為替がどうなるかに係っているのだろうから、株高、ドル安を渇望しているに違いない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月23日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. アブドルアジズは権力者らしい威厳を漲らせて恫喝した。しかし、スルタンはそんなことでは怯まない。「全て覚悟の上です。殿下こそ、ここで立ち向かわれるようなことがあれば、お命頂戴致します」 アブドルアジズはスルタンを睨みつけてはいたが、武器を持って立ち向かうような素振りは見られなかった。警護の兵、ガードマンは一体どうしたのだと訝しく思ってはいたが、両手両足を縛られたガードマンを見て、全てを察したようだった。それに、遠くには、アバヤを着たサミーラが捕まっている。アブドルアジズは諦めるより他無かった。「殿下、それでは、ご同行願いましょう」 スルタンは、丁重にアブドルアジズに話し掛けた。縄をかけるなどしなかったが、アブドルアジズは抵抗することなくスルタンに従った。 アブドルアジズは、石段に凭れ、眠っている兵士、猿轡をかませられ、両手両足を縛り上げられた兵士を横目に見ながら、スルタン達の乗って来たサバーバンに乗り込んだ。 サミーラも一緒だ。二人は荷物スペースに押し込められた。ついさっきまでベッドの上で同衾していた二人は、今度は猿轡をかませられ、窮屈そうに体を合せて横たわっている。「殿下、それでは、アルバハまでお越し願います」 アブドルアジズは、既に、抵抗する気力もなかった。ぶるぶると震えているサミーラの体を包み込むだけだった。 サバーバンは静かにアブドルアジズ邸を後にした。 スレイマンは、グローブ・レストランが大音響を上げてファイサリア・タワーの登頂から落下する光景を頭に描いていた。それを、きっとテレビが世界中に放送することだろう。そして、世界は大産油国サウジアラビアに異変が起きた衝撃で沸き返る。経済、社会不安が広がる。原油価格、金価格は暴騰するに違いない。 そうでなくとも、これまで、米国の超低金利政策の維持などを背景にしたドル安、株高を背景に、原油価格が上昇して来たし、加えて、代替通貨、ヘッジ資産としての認識の高まりなどをバネにして、金の価格が上昇して来た。 イスタンブールにアブドルアジズの使いでやって来たイブラヒムから聞いたところでは、彼は原油の先物取引に係わっていると言っていたから、大喜びするに違いない。 そうなれば、スレイマンは、イブラヒムを通じてより多くの資金をアブドルアジズから引き出し易くなることだろう。 スレイマンとすれば、一重にパキスタンにいる、ビン・ラディンのために爆破をするわけだったが、成功をすれば、様々な副次効果が生じることになる。 「フセイン。休み明けの明日、そして明後日と議論をして、いよいよ、あのファイサリア・タワーを爆破することになる。遠く、キングダム・タワーと並んだ、この光景も後二日の命だ。良く見ておけよ」 スレイマンは、後部座席のフセインを振り向いた。「はい。ビン・ラディン様も心待ちされておられますよ」 丁度、その時、今、通過して来たばかりの、メッカ街道とファハド大通りとの大立体交差点を、アブドルアジズを乗せたサバーバンが一路南へと走り去って行った。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月23日
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2011年05月23日
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今週末はPCに向かう時間がとれなかった。今頃、週末の価格をフォローして、相変わらずの不当、不公正な原油価格の動きに溜息をついている。そして、いつになったら、健全な市場にもどるのだろうかと嘆いている。 20日の原油価格も、結局、1.05ドル高のバレル当り99.49ドルで終了した。まやかしの需給要因が通った格好だ。それでも、正直なアナリストはショートカバーだと断じている。 現下の需給が緩いにも係わらず、ジオポリティックス(地政学的)要因があったにせよ、原油価格が暴騰したのは、遺憾なことだ。こんなことが続けば、先物市場の信用はがた落ちだ。 リスクヘッジを主目的にした先物市場が、マネーゲームに陥ったのでは本来の先物市場たり得ない。その意味で全く健全ではない。エンロン、リーマンと言った破綻した企業は、破綻したのだから、まあ、良い。 しかし、同じようなことをしながら、その影で生き残って、今また、同じようなことをして不当に儲けようとするのは、許せない。しかも、世界経済、一般消費者に悪影響を及ぼしているのだから、不当、不公正も極まった感がある。 ブレントも112.39ドルで終わった。WTIとの逆値差は12.29ドルと未だに大きい。異様な状況は続いている。金も投機に踊った。16.5ドル高のオンス当り1508.9ドルと1500ドルの大台に戻した。 まあ、金は上がっても富裕層の問題で、世界経済、一般消費者に悪影響を与えないからどうでも良いのかもしれない。しかし、原油は違う。アメリカではガソリンが高くなり過ぎて消費者が悲鳴をあげている。 ミニ・ドライビングシーズンが近付いているので、消費者は、価格動向に気が気ではない。このまま高値が続けば、ドライブを控えざるを得ないと考えている者が多いようだ。石油小売業界にとって大問題である。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月21日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 部屋の中にいた二人のガードマンは、諦めて両手を挙げていた。あっけない結末だった。シェイク家の精鋭部隊は、自動小銃を構えながら、部屋の中に入ると、無抵抗のガードマンをやすやすと縛り上げた。 後は、隣の部屋のアブドルアジズを捕まえれば作戦は終わる。スルタンは、アブドルアジズが銃を持って立ち向かってくるようだったら、戦いとなっても仕方ないとも思っていたが、自分のおかれた状況を正確に判断するアブドルアジズが無駄な抵抗をするようには思えなかった。 それにしても妙だとスルタンは思っていた。二人のガードマンは何故外部と即刻連絡を取らなかったのか。彼等はスルタン達が電話線を切断する前に、玄関先での銃声に気付き、異常を治安部隊に連絡出来なかったのだろうか。 突然、アブドルアジズの部屋から、アバヤを纏った女性が飛び出して来た。精鋭部隊の一人がその女性の行く手を遮った。そして、自動小銃を着き付けて、アバヤを脱ぐよう促した。しかし、その女性は頑なに脱ぐことを拒んだ。スルタン達にしてみれば、誰だか分からない者を通す分けには行かない。そんなことはないだろうが、アブドルアジズがアバヤを被って逃げようとしているのかもしれない。 兵士は、まず顔を出させた。美しい女性だった。ほんのりと頬に赤みを帯びて火照っているように見えた。 「サミーラ、サミーラじゃないか。シェイク・イスマイル病院の看護士、サミーラじゃないか」 後ろからスルタンの声がした。その女性は、必死で顔をそむけたが、その拍子にチラッとアバヤの中が見えてしまった。サミーラの行く手を塞いでいた兵士は慌てて目を背けた。アバヤの中は一糸纏わぬ裸体だった。 スルタン達は、それで全てが分かった。彼等がアブドルアジズ邸を襲った時、アブドルアジズとサミーラは情事の真っ最中だったに違いない。そうであれば、隣のガードマンが身動きが取れなかったことも頷ける。 また、スルタンは、シェイク・イスマイルがサミーラにより殺害されたと確信した。そして、それを指示したのがアブドルアジズだったのだろう。 スルタンは、その兵士にサミーラを捕まえるよう指示した。サミーラは観念して、兵士のするがままにしていた。 兵士の一人がゆっくりとアブドルアジズの部屋のドアノブに手をかけた。重い木の扉がギーという音を立てて開くと、中には寝巻き姿のアブドルアジズが居た。「無礼者」 アブドルアジズは、ロイヤルファミリーの重鎮らしい、威厳のある口調で、兵士に向かって怒鳴った。兵士は一瞬怯んだ。「殿下。ご無沙汰しております。アルバハのスルタンです」 兵士の後ろからスルタンが姿を現した。 今度はアブドルアジズが怯んだ。「どうした。スルタン。こんなことをして良いと思っているのか。ロイヤルファミリーに弓を引けば生きてはおられんぞ」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月21日
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2011年05月21日
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まやかしは良くない。正々堂々と取引をすべきだと言っても、門外漢は何を言っているのだと言われそうだが、やはり、原油価格は現下の需給を主にして決まるべきだと言わざるを得ない。 昨年、一昨年と原油が余っているのに、投機で原油価格が100ドル近く上昇したのは、不当、不公正だし、何よりも、世界経済、一般消費者にとって悪影響だ。当の先物市場にも良いことではない。 健全な先物市場に戻し、健全な経済成長を得られない限り、持続可能な経済成長は望めないと、相変わらず信じている。それが、石油に携わる人々のためでもある。 さて、まず、そんな鬱憤を書いたが、本論に戻ろう。19日の原油価格は、結局、不当に上昇した分の一部を削った。NYMEX/WTIは1.66ドル安のバレル当り98.44ドルで終わった。 一時は、ヨーロッパ、アメリカの株高を背景に100ドル超えもあったが、アメリカの経済指標が芳しくないことから低下したのだ。相変わらず、需給ではなく経済指標、株、為替などの金融要因一色なのは困ったものだ。 ドルが対ユーロで少し戻したから良かったが、そうでなければ大変だった。またまた、不当、不公正に原油価格が上昇したことだろう。 ブレントも112.42ドルまで戻した。下げ幅はWTIより小さかった。またまた逆値差は拡大した。異様な状況は続いている。金も下げたが、僅か3.4ドル安のオンス当り1492.4ドルで終わった。昨晩よりは上げた。 いつも同じことを言っているが、まあ、金は上がっても世界経済、一般消費者に悪影響を与えないから良いが、原油は違う。金は現在、3ドル高の1495.4ドルになった。原油も僅かだが、上げている。おかしい。 投機筋に言わせれば、株が上げ、ドルが対ユーロで安くなったのだから、当然と言うことだろう。世界経済、消費者を考えた場合に、本当にそれで良いのだろうか?誠に困ったことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月20日
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午後7時前に価格情報を覗いたら、原油価格は戻し加減だった。アジアの株式市場が正午の勢いを無くすとともにNYMEX/WTIも低下を始め、99.39ドルまで下がったところで、ヨーロッパ市場が開き、戻したのだ。 ヨーロッパ株式市場は、元気良く始まった。ドルも対ユーロで勢いを無くした。何のことはない。また、株と為替の二大金融要因がエセ需給要因と相俟って原油価格を上げ始めた。 ブレントも112.14ドルまで戻した。金も同じだった。一旦は、オンス当り1437.4ドルまで下げたが、今は、1488.8ドルまで戻した。もう直ぐ、昨日の終値まで戻しそうだ。 まあ、金は上がっても世界経済、一般消費者に悪影響を与えないから良いが、原油は違う。まやかし情報で結局混迷した、どっかの国の原発事故のようにならなければ良いが・・・ ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月19日
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18日のNYMEX/WTIも、投機筋のまやかしで、原油価格が100ドルを超えた。どうして、石油需給を正確に読み取らないのだろうか、と嘆かれるが、彼等は儲けのために必死なのだ。 アメリカ政府は、その煽りを受けて、高負担を背負わされる一般消費者、そして経済への悪影響を認識して、そのようなまやかしを即刻是正すべきだろう。 投機筋は、昨日のアメリカ政府の石油週報の結果を強気と受け止めたが、そのような節は見当たらない。需給タイトということだが、どこにそれが認められるのだろうか? そうであれば、アメリカの石油業者も大喜びだろう。同石油週報の在庫統計が、原油がほぼ先週と同様、ガソリンは予想よりも増加が少なかったこと、溜出油在庫が120万バレル減ったことを強気としたのだ。 しかし、在庫の絶対水準は、需要に照らしてみれば、相変わらず高水準だ。ガソリン在庫が低いといえば低いだろうが、それでも、合理的な範囲内に止まっている。 石油需要はと言えば、昨年は日量1900万バレル台だったが、今年は1800万バレルと低調だ。ガソリンは単週でこそ前年同期を0.5%と僅か下回っただけだが、過去四週間の移動平均では2.3%減だ。 投機筋は同統計の中にある需要そのもののデータをどうして無視したのだろうか?それは何とか原油価格を100ドル台に止めたいという意図があったからに違いない。これでは消費者は堪ったものではない。 原油価格を上げた合理的要因は、需給にはない、またまたあの株と為替の二大金融要因だ。株が上げ、ドルが対ユーロで安くなった。昨年、一昨年と同じだ。原油は余っているのに、価格が暴騰する。困ったことだ。 WTIの昨日の終値は、結局、3.19ドル高のバレル当り100.10ドル、ブレントは2.16ドル高の112.15ドルだった。ひどいもんだ。データを意図的に読まれ、実情が覆い隠された。 投機は金も同じだった。金は15.80ドル高のオンス当り1495.8ドルだった。1500ドルの大台も目前だ。投機筋もしてやったりだろうが、あいにく、金の市場はそれほど大きくは無い。儲けたりないと思っていることだろう。 昨日も書いたが、金は上がっても世界経済、一般消費者に悪影響を与えないが、原油は違う。アメリカ政府がもう少ししっかりしてくれないとえらいことになる。 今日もまだアジア市場だけだが、株が続伸している。これを受け、正午前、原油価格が僅かながら続伸している。WTIが100.28ドル、ブレントが112.58ドルだ。 まやかしに乗って、そのまままやかしがとおる世の中だ。これで良いのだろうか?いや、良い分けはない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月19日
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午後9時半に価格情報を覗いたら、原油価格は大分戻していた。それでも、NYMEX/WTIは、一時、バレル当り98.80ドルまで上昇していたのが、98.10ドルまで下げたところだ。 アジアの株式市場が軒並み上げ、対ユーロでドルが弱含みだったから、原油も上げたのだろう。ヨーロッパの株式市場も初めは上げたが、その後、低下を続けている。ドルも対ユーロで強含みになって来た。 と、まあ、昨年、一昨年と同様の株、為替の二大金融要因で動いてきたと思われる。さて、これから、アメリカ市場が開く、株、為替がどうなるか?それが一つのポイントだ。 それに、アメリカ政府の石油週報が出る。民間の石油週報と同様の結果なら、投機筋は、ガソリン、溜出油の減少を強気要因とするのだろうか?それが本当に供給タイトを意味するのか疑問だが、これまではそれで上げて来た。困ったものだ。 ブレントは1ドル高の110.99ドルになった。逆値差は12.90ドルと午前と同じだ。まだ異様に大きく開いていることには変わりがない。 金も上げた。10.8ドル高のオンス当り1490.8ドルになった。続伸だ。ここに投機筋の必死の巻き返しが窺われる。本当にどこまで持つのか?注目だ。 まあ、金は上がっても世界経済、一般消費者に悪影響を与えないから良いが・・・原油は違う。そこのところをアメリカ政府が一番良く知っている筈だが・・・ ちょっとした事情でアップが遅れていたら、午後11時過ぎには、原油価格が僅かながら更に上昇していた。WTIが98.93ドル、ブレントが111.39ドルだ。 この間、何か強気要因が発生した分けではない。強いて言えば、ヨーロッパ、アメリカの株価が上げたことか・・・ドルは対ユーロで強いから、強気要因ではない。もうすぐ石油週報が発表になるが、さてどうなることやら。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月18日
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2011年05月18日
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2011年05月18日
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17日のNYMEX/WTIは、結局、97ドル直前で終わった。アメリカの株も上昇気味だったが、マイナス圏だったことが利いたのだろう。ただ、対ユーロでドルが弱含んだ。それが最後に上がった主因と思われる。 投機筋は、需給要因など頼るべきものが何もないので、弱含みになったドルに逃げ場を求めた格好だ。WTIは、0.46ドル安のバレル当り96.91ドルに下げたが、ブレントは110ドル台に戻した。 アメリカの民間石油統計では、やはり原油在庫は積み増しとなった。しかも、267万バレルもだ。ただ、ガソリンは積み増しの予想が、僅か68万バレルながら取り崩しとなった。 溜出油は、不需要期だから、取り崩しは当然だが、284万バレルと大幅な取り崩しとなった。いつものことだが、投機筋は、ガソリン、溜出油の取り崩しに注目した。しかし、ガソリン先物にはそれほどの力が無かった。 アメリカでは、今日、政府の石油統計が発表となるが、投機筋は、民間と同じ結果になるよう祈っていることだろう。ただ、アジアの株が上げ、対ユーロでドルは安くなった。これを追い風にしたいところだろう。 午前11時には、WTIは84セント高の97.75ドル、ブレントは逆に17セント安の110.67ドルになっている。逆値差は12.90ドルまで狭まった。それでも、まだ異様に大きく開いていることには変わりがない。 金も下げた。10.6ドル安のオンス当り1480ドルになった。それでも、昨晩、寝際の10.7ドル安のオンス当り1479.9ドルからは、ほんの僅か戻した。その後は、原油同様上げ、1487.3ドルとなっている。 投機筋の必死の巻き返しが、どこまで持つのか?注目だ。もっとも、大ヘッジファンドのソロスは既に金を売り逃げしたようだが・・・ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月18日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は、更に低下していた。WTIは、再び、96ドル台になった。ブレントもようやく下げた。109ドル台になり、WTIとの逆値差は13.68ドルまで縮小した。それでも異様だが・・・ ヨーロッパの株式市場が下げ続け、アメリカが下げた。対ユーロでドルは相変わらず強い。相変わらず、二大金融要因の支えは無い。それにやはり原油在庫積み増しの予想が利いているのかもしれない。 アメリカでは、民間の石油統計が今日発表となるが、それは終値後だ。本格的に影響を与えるのは明日以降になる。明日は、政府の石油統計も発表となる。まあ、本格的な影響はその後になることだろう。 金も下げた。10.7ドル安のオンス当り1479.9ドルとなり、1500ドルからは遠ざかった。投機筋は、世界経済、一般消費者には影響を与えないこちらで頑張れば良いのだろうが、やはり無理か。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月17日
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午後9時前に価格情報を覗いたら、原油価格は、低下傾向にあった。一度は96ドルまで下がったNYMEX/WTIは、ロンドンが開いてから大分戻して98ドル弱となったが、その後、ジリジリと下げている。 アジアの株式市場は幾分持ち直したが、ヨーロッパは、下げた。最初はそこそこの下げだったが、今は本格的に下げた。対ユーロでドルは相変わらず強い。二大金融要因の支えは無い。 アメリカでは、今日、民間の石油統計が発表となるが、あらかたの予想は原油在庫の積み上げで、弱気要因でしかない。そんなことで、WTIは、目下、3セント安のバレル当り97.35ドルになった。 他方、ブレントは42セント高の111.26ドルと異様に高いままだ。金も高くなっている。3.9ドル高のオンス当り1494.5ドルと1500ドルへと近付いて行っている。シティの苦心が見え隠れする。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月17日
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16日のNYMEX/WTIは、結局、大幅に下げて終わった。寝際には大分戻していたが、こちらが寝ている内に、我慢が出来ず、落ち込んだ。それにしても、2.28ドル安のバレル当り97.37ドルとは・・・ 上げては、下げ、引っ張りあいだったが、ある時点で投機筋が利食い売りに出たのだろう。株と為替の二大金融要因も頼りにはならなかった。アメリカの株式市場は、結局、下げ、対ユーロでドルが強かった。 まるで、凧の糸が切れ、ふらふらっと飛んで行った感がある。しかし、あの馬鹿高いブレントは1.1ドル安の112.73ドルに止まった。お陰で、WTIとの値差は15.36ドルまで開いた。なんとも異様な状態だ。 金も原油に連れ安くなった。昨晩寝際では1500ドル台に回復していたが、結局、3ドル安のオンス当り1490.60ドルと1500ドルを割った。やはり、利食い売りが出たか? その後も、原油は更に下げている。WTIは、44セント安の96.93ドル、ブレントは112.87ドルだ。他方、金は、僅か1ドルながら、1491.6ドルへと上昇している。 アジアの株式市場は、オーストラリアを除き低調だ。それに、対ユーロでドル高が続いている。今のところ、二大金融要因からの支援要素は見当たらない。 ロンドンは未だ午前2時半、白河夜船だ。利食い売りをした投機筋は、次に何を狙ってくるのか?何よりも、儲け、儲けだから、困ったものだ。少しは世界経済、世界の消費者との共栄を考えなければいけないのではないか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月17日
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寝際に価格情報を覗いたら、なんと原油価格が大分戻していた。とは言え、上げては、下げると、相変わらずの引っ張りあいだ。株式市場は、ヨーロッパが戻し基調、アメリカが上げた。 対ユーロでドルは未だ強いが、弱含みになった。投機筋が上げようと思ってもなかなか上がらない展開だったが、アメリカが開いて、流れは変わった。投機資金の流入は続いているということだろう。 NYMEX/WTIはバレル当り98.73ドルと一挙に99ドルへと迫った。ブレントも113.3ドルと113ドル台まで戻した。凄まじい戻しだ。先週末の終値まで戻すことが出来るか注目だ。 金は更に高くなった。7.7ドル高のオンス当り1501.3ドルと1500ドル台に復帰した。午後8時過ぎの1494ドルからは大分上昇した。投機資金が大量に流入したことを如実に表している。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月16日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ついさっきアブドルアジズ邸の帰りに金スークに行って金を売って来たばかりだった。ブラウンの言っているその史上最高値で売れたのだから、気分爽快だった。スークは活気があった。店主達は我先にと金を買いたがった。金はどんどんと上がり続けて来たから、皆、これからも上がるに違いないと信じていたのだ。そんな時には、とにかく現物が無いことには始まらない。みすみす儲けを逃すことになる。「次の目標は二〇〇〇ドルだ。一五〇〇ドルもあっと言う間だったから、そんな先のことではないぞ」 ブラウンは、自信に溢れていた。一瞬、イブラヒムは、損をしたような気になった。でも良い。自分は金の専門家ではない。一五〇〇ドルを超えていれば上等だ。アブドルアジズから貰った報酬は、どんどんと増えて、イブラヒムは笑いが止まらなかった。「おっと、金はイブラヒムには関係無かったな。原油だって直に同じになるぞ。二〇〇八年に記録した史上最高値を超える日も近いことだろう」 確かに、ここのところの騰勢は凄まじい。旧大投資銀行を初めとして、世界中の投機家が動き出したからだ。「会長。有難うございます。お陰様で、アブドルアジズ殿下もご機嫌です。原油が史上最高値を更新でもすれば、飛び上がって喜ばれることでしょう」 サード国王のように、世界経済、一般消費者のことなど考えるのは具の骨頂だ。いくら高くなっても、原油需要が冷え込むことなどあり得ない。車はやはりガソリンだ。燃料電池車などは、何年先のことか分かりゃしない。と、ブラウンもイブラヒムも考えていた。先物市場に資金を大量に注ぎ込む。そして、湯水のように儲けを手に入れる。ブラウンの目の前にはボーナスがぶら下がっているように思えた。「そうか、そうか。殿下がな。存分に喜ばせて上げてくれ」 ブラウンは、ますます自信有り気だった。 アブドルアジズ邸の警備体制は堅固だったが、ゲートを抜けてしまえば、磐石という分けではない。緊急連絡を受けて、国軍や治安部隊が動き出す前なら、最小限の人数で攻略出来る。スルタンは、そのために綿密な作戦を立てて来ている。「屋敷自体の警備は、いかに有力プリンスだと言え、それなりのものでしかない。こちらはシェイク家の精鋭部隊だ。目にものを見せてくれよう」 スルタン達の乗ったサバーバンは、広大なアブドルアジズ邸だったが、ゲートから屋敷まで一気に走った。屋敷の玄関には長い石段が付いている。サバーバンのエンジンと車の音で、まず、その石段の両脇にいた警備兵二人が屋敷の前に立ちはだかった。停まる気配が全く無く、突進するサバーバンに向かって二人はライフル銃を撃った。距離を置いて撃ったせいもあって、装甲のサバーバンには無力だった。窓ガラスに当っても貫通することはない。車体も堅牢だ。 二人は、両脇へと逃げようとしたが、サバーバンからは、シュッと吹き矢が放たれた。その矢は、逃げる二人の首に正確に突き刺さった。そして、二人は両脇に逃げ切る前に、動きがぎこちなくなり、石段脇にふらふらと倒れ込んだ。 屋敷の玄関からは、数名の兵隊が飛び出し、石段を固めた。手に、手に拳銃、ライフル、自動小銃を構えていた。 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月16日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月16日
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午後8時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格は、更に低下していた。とは言え、下げては、上げながら、少しづつ低下して来た。アジアの株が下げ、ヨーロッパの株も下げた中での、ジリ貧だ。 対ユーロでドルも強い。投機筋が上げようと思ってもなかなか上がらない展開だ。現在、ロンドンは正午過ぎだが、ニューヨークは、まだ午前7時過ぎだから、これからだ。今は、僅かながら上げ続けている。 NYMEX/WTIは1.75ドル安の97.90ドルまで低下し、ブレントも1.69ドル安の112.14ドルまで低下している。それでも、WTIは、97.71ドルからは僅か戻した。 金も安い。つまり、6月渡しは1.1ドル安のオンス当り1492.5ドルだ。それでも、朝方の1489.8ドルからは僅か戻した。おっと、ちょっとしたことで30分立ってしまったが、金は40セント高の1494ドルになった。 WTIも98ドル台に乗って来た。ヨーロッパの株価が少し上げた。これでも利いたか?対ユーロでドルは高いままだ。さて、ニューヨークが動き始めて、どうなることやら?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月16日
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週明けの原油価格とは言っても、いつものことだが、ロンドンはまだ午前6時過ぎ、ニューヨークに至っては午前1時過ぎだから、アジアの参加者が中心にならざるを得ない。その前提だが、ジリ貧状態になっている。 NYMEX/WTIが1.35ドル安の98.30ドルまで低下し、ブレントも72セント安の113.11ドルまで低下している。 アジアの株式市場が軒並み安く、対ユーロでドル安だから、昨年、一昨年と先物市場を支えた、株、為替の二大金融要因も弱気で引っ張ることが出来ない。さて、これから、旧大投資銀行などがどう動くか?見ものだ。 アメリカの天然ガス価格はそれにしても安い。WTI価格と比較するために熱量換算すれば、バレル当りほぼ25ドルに過ぎない。原油は、これに対し約四倍も高い状態が続いているのだ。 金も安くなった。つまり、3.8ドル安のオンス当り1489.8ドルになった。こちらもジリ貧だ。金の需給は原油より締まっている筈だが、銀、原油の影響を強く受けたということだろう。投機資金の引き上げはきついようだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月16日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「シェイク。それでは、これから屋敷の者と連絡を取らせて頂きます」 門番が連絡用の受話器を取り上げた時、スルタンが再び喋りかけた。「有難う。あっ、ちょっと待て」「えっ」門番が振り向いた途端に、サバーバンの後部座席でシュッという小さな風を切る音がした。何かが門番に向かって飛んで行った。そして、門番が首筋に手を当てた。首筋には鳥の羽のようなものが付いている。門番は不思議そうな顔をして、その羽を取った。門番は、本能的に危険を察知して、手から受話器を離し、銃を抜こうとしたが、手が思うように動かずにもがいていた。もう一人の門番が、受話器を取り直して連絡を取ろうとしたが、その門番もそこにそのまま崩れ落ちた。首筋には、やはり鳥の羽のようなものが付いたままだ。装甲車の兵士も、機銃を手にしたまま動かない。良く見ると、この兵士の首にも鳥の羽のようなものが、付いている。装甲車に乗っていた他の兵士達は、機銃を持っている兵士が微動だにしないので、慌てて、銃を構えたが、遅かった。その時には、既に周りを、自動小銃を手にしたスルタンの部下達が固めていた。その兵士達は震えながら、銃を捨てると手を上に挙げた。あっと言う間の出来事だった。「ご苦労。素早く、正確な吹き矢だった。お陰で作戦通りにゲートを突破することが出来た。後は、屋敷を固めている治安部隊を残すだけだ。本隊は、ここのようには行かないだろうから、より慎重に望まなければならない。しかし、ここと同じように作戦通り攻めることが出来れば、何の心配も無い」スルタンは部下達の緊張を和らげようと、微笑を湛えながらぐるっと皆の顔を見回した。ある者は銃を上げ、ある者は、ただ頷いてスルタンに応えた。 イブラヒムは、アブドルアジズが二つ返事で原油先物取引への復帰を認めてくれるとは思ってもいなかった。アブドルアジズは終始ご機嫌だった。イブラヒムも、インタコンチネンタルの自室でご機嫌だった。思わず、笑みが込み上げて来るのを抑えることは出来なかった。原油相場もブラウンの言っていたように、三日続伸となった。四月二九日には、原油価格が、二〇〇八年以来の高値となった。アブドルアジズの機嫌は、ますます良くなることだろう。 「ブラウン会長。仰っていたように、原油相場は上昇気流に乗りましたね。この分だと、本当に、直に一五〇ドル、そして次は二〇〇ドルですね」 もう直ぐ、アブドルアジズ邸が襲われるなどとは夢にも思っていなかったから、イブラヒムも、ブラウンも陽気だった。「そうだ。わしも、ここまで直ぐに上昇するとは思ってはいなかった。笑いが止まらんよ。原油もそうだが、金はもっと凄いぞ。二一日に一五〇〇ドルを超えてから、その勢いは止まるところを知らん。今日は、一五五六・四ドルを記録した。毎日、毎日、史上最高値を更新している」 イブラヒムは金と聞いて俄かに後ろめたくなった。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月15日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月15日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スレイマンは、むしろ、ラディン家を追放された、ビン・ラディンのために復讐をしてやろうとさえ思っていた。週明けの明日土曜日、日曜日と、沙漠のサソリ内部で議論をして、計画の完成を目指すことにした。そして、完成次第、直ぐに実行に移す。成功すれば、きっとラディンは喜んでくれる。サードが陣頭指揮を取り、今回は総動員だ。戦闘員ではなかったから、これまでの作戦には一切参加したことのない、スレイマンの侍従フセインも加わる。「フセイン。今回の作戦には、お前にも参加して貰うつもりだ。国軍の兵士、治安部隊、そして民間の警備体制も厳重なファイサリア・タワーを爆破しようというのだから、決死の覚悟だ。宜しく頼むぞ」 フセインは、今回の作戦にかけるスレイマンの意気込みにかってない覚悟を感じていた。言われるまでもない。フセインも命を賭けるつもりでいた。「統領。有難うございます。私は、これまで、ただ作戦の実行を見守るだけの立場におりました。随分と悔しい思いをして参りました。お陰様にて今度は心置きなく挑めそうです」 フセインは、アラーの命に従い作戦を実行すれば、天国に行けるに違いないと思っていた。タワーの下で、自動小銃を持って警備をしている国軍の兵士に、その自動小銃で体を蜂の巣のようにされても構わない。それが犬死でなければもっと良いのだが。「そうか。悔しい思いをして来たか。しかし、アジトを守るのも重要な仕事だ。今回は、特別な作戦だから、皆で作戦に取り掛かろう。一緒に心置きなく戦おう。そして、ビン・ラディン様の悲願を達成しようではないか。きっとお喜びになって頂けるに違いない」 スレイマンは遠くパキスタンに思いを馳せていた。 スルタン達の乗ったサバーバンは、アブドルアジズ邸の前まで来ていた。アブドルアジズ邸の周囲は、三メートルはあろうかと思われる高い塀で囲まれている。そして、その塀の上には高圧電線が張り巡らされている。外からは、月光に照らし出された、鬱蒼と茂った木々が見えるだけだ。ゲートは勿論閉ざされている。街灯はあるが、ゲートの周囲は薄暗い。サバーバンはその前にス~と止まった。すると、サーチライトがサバーバンを照らし、急に周囲が明るくなった。ゲートを固めている番兵が塀の上にある櫓に姿を現した。スルタンは、サバーバンの助手席から身を乗り出し、番兵にゆっくりと手を振った。「アルバハのスルタンだ。殿下に急用で参った。夜も更けていることだし、ゲート内で待機しているから、至急取次ぎを頼む」 こんな夜更けに何事ですかと言われる前に、スルタンは機先を制した。後は、自分を知っている番兵であることを祈っていた。知らなければ知らないで、強行突破をするだけのことだったが、少しでも容易な方が良い。「これは、これは。シェイクではありませんか。どうなされました。早速、ゲートを開けますので、お待ち願えますか」 ゲートがギーという鈍い音をして少しずつ開いた。 サバーバンは、ゲート内の装甲車の前で停まった。装甲車には機銃が備え付けられ、兵士がそれを握っている。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年05月14日
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2011年05月14日
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13日のNYMEX/WTIは、一時97ドルすれすれまで低下したのを100ドル台まで戻したものの、結局、100ドル割れで終わった。それでも、僅か68セントながら続伸してバレル当り99.65ドルとなった。 投機筋の懸命の戻しは凄い。需給からすれば、とっくに80ドル台でもおかしくはない。いや、昨年、一昨年の戻しがなければ、60ドル以下だったろう。50ドル程度は供給不安を背景にした投機で上がっていると言える。 アメリカの天然ガス価格は安い。WTI価格と比較するために熱量換算すれば、バレル当り約25.5ドルに過ぎない。株と為替の二大金融要因で100ドル弱になっていることがこれからも明らかだ。約四倍も高い。 特に、昨日の戻しは、株安、対ユーロドル高という、昨年、一昨年なら超弱気要因の中での上げだ。良くぞ、68セントも上げたものだ、と呆れている。アメリカ政府は旧大投資銀行の挙動を詳細にチェックする必要がある。 投機の影響をより受け易いブレントも113.83ドルと、昨晩の114.08ドルよりは僅か低下して終わった。それでも、昨日の終値、112.98ドルからは上げた。超異様な状況は続く。 金の終値は原油と異なる。つまり、13.20ドル安のオンス当り1493.6ドルになった。昨晩の1510.9ドルより更に下げた。経済や一般消費者に影響を与える分けではない金が下げ、原油は上げた。困ったことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月14日
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今日は、今頃になって落ち着いて価格動向を眺めることが出来た。忙しい時は致し方がない。そんなことで、今更かもしれないが、昨日の終値をフォローして、その後の動きを書き止めることとしよう。 12日のNYMEX/WTIは、結局、僅か76セントながら上昇してバレル当り98.97ドルとなった。誠におかしな状況が続く。これと言って強気要因が有ったわけではない。 そんなことを言っても、昨年、一昨年も同じだったから、空しいが、触れざるを得ない。強気要因を強いて言えば、また、あの需給には全く関係の無い二大金融要因の株、為替だ。 昨晩は、原油価格が昼間より更に下げていたものの、直近は上げ基調だった。その勢いがそのまま続いた格好だ。その主因は、アメリカの株高だろう。ヨーロッパの株が下げ、原油も調子が出なかったのが一挙に変わった。 対ユーロでドルも軟化した。なんということはない。またまた株、為替の二大金融要因だ。ブレントも昨日の終値では112.98ドルまで戻していた。その後も更に上昇している。今は、114.08ドルだ。超異様な状況だ。 金の終値も原油と同じような動きになった。つまり、5.40ドル高のオンス当り1506.8ドルまで上げた。下げ基調だったのが変わった。その後も上げている。今は4.3ドル高の1510.9ドルだ。 まあ、金は経済や一般消費者に影響を与える分けではないから、投機が行き過ぎでも何の問題も無い。しかし、石油は違うだろう。アメリカ政府は、監視を強めるべきだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月13日
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午後10時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格は昼間より更に下げていた。それでも、直近は上げ基調だ。NYMEX/WTIは、現在、1.84ドル安のバレル当り96.37ドルだが、一時は95.25ドルまで下げていた。 ブレントは1.32ドル安の111.25ドルだった。一時は109ドル台まで下げた。それでも、こちらはしぶとい。WTIとの逆値差はまた開いた。超異様な状況が続いている。 上げ基調に変わったのはヨーロッパの株が戻し加減だからだろう。もう一つの金融要因の為替では、対ユーロでドルが高くなっているから、かろうじて上昇基調の頭を抑えている格好だ。 金も原油と同じような動きになった。つまり、11.5ドル安のオンス当り1484.8ドルにまで下げた。ただ、こちらは、下げ基調だ。投機資金が利食いをして逃げ始めたようだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年05月12日
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