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年末30日の原油価格は、僅かながら低下して終わった。ヨーロッパの株価が上昇したが、アメリカの株価が低下した。ドルは対ユーロでそこそこ強かった。その結果を反映したということだろう。 しかし、今年もこの数年間同様に現下の原油需給が逼迫していた分けではないのに原油価格は上昇してしまった。アラブの春一連の供給不安はあったが、危機管理体制はずっと向上している筈だし、これまでの経験も豊富な筈だ。 こんなことで原油価格が上昇するようでは問題だ。パリにあるあの危機管理機関の存在意義が問われても良いくらいだろう。そうでなければ、投機筋のやりたい放題になってしまう。消費者にとっても不幸せなことだ。 さて、WTIは、82セント安のバレル当り98.83ドルで終わった。100ドルを超えず、98ドル台だったことは幸いだったが、いかにも高い。しかも、今年の平均が95.11ドルと極めて高い。 そんなに需給が逼迫した分けではなかった。その意味ではひどい不当、不公正な値上がりだ。因みに、昨年平均が79.61ドル、一昨年が62.16ドルだったから、グングンと上げた。 あの投機に踊った2008年の原油価格暴騰時ですら、平均は99.75ドルだったから、今年は異様な高さだった。消費国政府は少しはこのような不当、不公正に気が付いてもよい筈だ。因みに2005年平均は59.50ドルだった。 ドルが安くなったから、ドルで取引される原油価格は割安となり、上昇したなどという理屈は止めよう。通貨問題はそれだけで十分に議論の余地があるところだ。冷静に分析するべきだろう。 例えば、2005年の平均原油価格とその時のドルユーロと今年と比べて見るなどするべきだろう。ただ、世界的には、ドル円の関係はほとんど関係なくドルユーロの関係で評価されるのだから、それで論じるべきだ。 投機のブレントは107.38ドルで終わった。異様に高いままだった。WTIとの逆値差の異様さもそのままだ。アメリカ政府は、ロンドンの抜け穴を来年は封じることが出来るのだろうか?見物だ。 金は更に上昇した。29.5ドル高のオンス当り1566.8ドルで終わった。投機筋の目はこちらに向き始めたのか?まあ、しかし終値後の最終取引は僅か2ドルだが下げた。来年は、またジリ貧で始まるのか? 原油の最終取引価格はWTIが僅か上がり、ブレントが僅か下がるとそれぞれ動きが異なった。さて、来年はどうなるのか?新年の契機付けに、またぞろ、その筋の仕掛けが出るのか?要注意だ。
2011年12月31日
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30日寝際に価格情報を覗いたら、ヨーロッパの株価が上昇し、ドルが対ユーロで軟化気味なのに原油価格は低下していた。アメリカの原油在庫増を反映したものなら、ようやく需給要因が利いたということになる。 果たして本当にそうなのか?この数年間の動きからすれば信じられないことだ。ジオポリ(地政学的)要因の沈静化?それも本当にそうなのか?と言ったところだ。 欧州の信用不安の再燃?信用不安は当然のことなのだろうが、それならば、株価上昇、ユーロ高はどうしたことか?もっとも、膨大な財政赤字を抱えているのに、この円高はどうしたことか?と問われれば辛い。 さて、それはともかく、WTIは、75セント安のバレル当り98.90ドルになっている。あれだけ株が上げたのに、と言ったところだ。現下の需給からすれば60ドルでも高いと言うのに100ドル近いという馬鹿高さなのだから、そうなのだろう。 投機のブレントは107.05ドルまで下がった。WTIとの逆値差、その異様な高さからすれば、そうだろうな、と思う。それでも、まだ107ドル台、異様な高さは続いている。 金は更に上昇した。27ドル高のオンス当り1567.9ドルとなった。ジリ貧状態から抜け出たとはまだ言いがたいが、ジリジリと上げて来ている。投機筋の目はこちらに向き始めたのか?まあ、1600ドルが遠のいてはいる。
2011年12月30日
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師走も押し迫った今日は今頃PCに向かわざるを得なかった。皆が休んでいるのに出掛けたからだ。お陰で電車は空いていた。いつもこうなら良いのにと思うが、帰りには混み始めていた。帰省客もいたのだろう。 そんなことで、遅ればせながら昨日の原油価格(終値)からフォローしたが、僅かながら上昇していた。またまた需給からすればおかしな上昇だが、ここ数年間はずっとそうだから、今更言っても始まらない。 アメリカの原油在庫が予想に反して増えたのに価格は上がった。急激な株高を反映したものだろう。困ったことだ。それでも、ドルが対ユーロで未だに高い方なので影響を限定的なものにした。 29日の原油価格(終値)は、29セント高のバレル当り99.65ドルに止まっていた。あれだけ株が上げたらいつもなら大変だ。まあ、100ドル近いという馬鹿高さだから、これで良いのだろうが。夕方5時過ぎも13セント高の99.78ドルと100ドルにはとどいていない。 投機のブレントは108.01ドルとまたまた108ドルを超えた。しかし、夕方現在では107.92ドルと108ドルを割っている。そうだろうな、と思う。既に異様な高さにあることを十分に認識すべきだろう。 金は更に下落して23.2ドル安のオンス当り1540.9ドルとなった。ジリ貧状態が続いていたが、夕方には21.9ドル戻して1562.8ドルとなっている。それでも最高値も1564.5ドルと低い。1600ドルは相当に遠のいた。
2011年12月30日
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29日夜の原油価格は、ほんの僅か上昇した。ついさっき始まったヨーロッパ株式市場が堅調だからだろう。それを抑えているのが、同じく二大金融要因の為替だ。ドルが対ユーロでぐんと強くなっているのだ。 イラン問題はどっかに行ってしまった感があるが、油断は出来ない。薄商いの年末年始には決まってジオポリ(地政学的)要因が再燃することが多いからだ。仕掛け人がじっと時期を待っている時期なのだ。 29日午後7時過ぎのWTIは、22セント上昇してバレル当り99.58ドルとなっていた。投機のブレントは107.78ドルまで上げた。他方、金は更に下落して17.5ドル安のオンス当り1545.6ドルとなっていた。 金はジリ貧だが、原油は良くぞ持っている。ともに、ジオポリ要因で上昇する可能性が高い商品だったが、少し変化が出ているのか。ドルもそうなのだが、アメリカ経済があの調子ではその強さの足を引っ張っているに違いない。
2011年12月29日
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28日の原油価格(終値)は、結局、大幅に低下した。それでも、まだまだ先週の急上昇が修正された分けではない。ヨーロッパ、アメリカの株価低迷、急激なドル高を反映したものとも言えそうだ。 イラン問題で振り回された反省があったとは言えそうもない。困ったことだ。その証拠に今はアジアの参加者が大勢を占めるが、徐々に原油価格が上昇したことにそれが表れている。 28日のWTI(終値)は、1.93ドル安のバレル当り99.36ドルになったが、午後2時前現在には、21セント上昇して99.57ドルまで戻している。イランのお陰で高止まりだ。 投機のブレントも、28日の終値は107.56ドルまで下げたものの、今は107.58ドルと僅か高い。金も大幅に下落して31.4ドル安のオンス当り1564.1ドルとなった。しかし、こちらは、今も5.6ドル安の1558.5ドルとジリ貧状態だ。
2011年12月29日
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28日夜の原油価格は、低下し始めた。それでも、先週の急上昇が修正された分けではない。夕方から始まったヨーロッパ株式市場は急上昇、その中での低下だから、注目だが、いつその動きが変わるか分かったものではない。 WTIは、62セント下げたがバレル当り100.72ドルと未だに100ドルを大きく超えている。ひどいもんだ。投機のブレントも、109ドルを割ったものの、108.32ドルと高い。 他方、金は続落して9.7ドル安のオンス当り1585.8ドルとなった。ジリ貧状態が続いている。最高値も1595ドルと安い。ただ、最安値も1583ドルとそれほど大幅に下がった分けではない。
2011年12月28日
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27日の原油価格(終値)は、イラン問題という大ジオポリ(地政学的)要因を主因として大幅に上昇した。株高、ドル安の二大金融要因もあったが、こちらはそれほどの強気ではなかった。ひどいもんだ。 また、あのイランかと言ったところだ。イランは核開発疑惑を国際協調の下晴らすべきだろう。原発が必要なら、平和利用であることを証明すべきだ。それは簡単なことだ。何故、それが出来ないのか? 火の無いところに煙は無いなどとはなって欲しくない。それに、今回は何だ。ホルムズ海峡を閉鎖するだと。出たら目も好い加減にしろ、と言いたい。まさか、自分の原油だけ一滴も通さないということだなどとは弁解しないだろうが(笑い)。一体何の権利があって他国の船を通さないのだ。 本当にイランの副大統領がそう言ったのだったら、大変なことだ。日本なら、即刻、辞任だ。それで、原油価格が大幅に上がる。低下傾向だった、原油価格を引き上げる意図だったら、そんなことは金輪際止めて欲しい。大迷惑だ。もっとも、これまでも何度もそんなことがあったが。 WTIは、1.66ドル跳ね上がってバレル当り101.34ドルと一気に100ドルを超えた。原油はジオポリ要因に弱いからそうなのだろう。投機のブレントは、109.27ドルだ。オマーン原油まで108ドル台に上げた。 他方、金は10.5ドル安のオンス当り1595.5ドルとなった。ジリ貧状態だ。金もジオポリ要因に影響される筈だが、今回はそのような反応ではなかった。その意味するところは何か?イラン問題の本質が論じられるべきかもしれない。
2011年12月28日
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27日夕方の原油価格は、ヨーロッパの株高、ドル安傾向を受けて、ジリジリと上げた。ただ、商いは閑散としている。ジリ高は、ロンドンはお休みだが、パリ、フランクフルトと株高で始まったからだろう。 WTIは、28セント高のバレル当り99.96ドルまで上昇した。あと、僅かで100ドルだ。投機のブレントは、108.34ドルまで上げた。ひどいもんだ。オマーン原油まで108ドル台に上げている。誠におかしい。 他方、金は6ドル安のオンス当り1600ドルまで戻した。大変しぶとい。それでも、まあ、金は一般消費者には関係無いから、良い。原油はそうは行かない。この調子では来年の経済が危ぶまれるのではないか? 今年も残すところ僅か、どのような年末年始になるのか?ジオポリティックス要因が出易い時期だ。パリのエネルギー関連国際機関にはしっかりとして貰わなければならない。世界的な景気低迷の今、低廉で安定したエネルギー供給が望まれるのではないか?
2011年12月27日
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27日午前の原油価格は、未だ、ロンドン、ニューヨークが本格的に動いていないことから、大きな動きは無い。今年最終週の本格的動きはやはり、夕方まで待たなければならない。とは言えアジア市場は開いている。 ただし、香港、オーストラリアはイギリスの影響が強いから、ロンドン並みに未だ動いていない。残る主要市場、東京、上海と言えば、株価が低下している。ドルは対ユーロで強含みになっている。 原油価格の今朝当初の動きは、先週末の動きを受けて、ジリジリと上昇していた。僅か13セントだが、100ドルも超えた。しかし、今は、上記の株安、ドル高の動きを受けて徐々に低下を始めている。 くどいようだが、本格的動きは夕方からだが、目下はジリ貧状態だ。 WTIは、5セント高の99.73ドルになっていた。そして、その近辺でウロチョロしている。夕方まではこんな調子なのだろうか?それとも、株安、ドル高を受けて低下するのか? おっと、昨年、一昨年そして今年と原油需給から遊離した市場の動きをフォローしていると、つい株、為替の二大金融要因でそんなことを言ってしまった。情けない。しかし、それが現実だから、困ったものだ。 適正価格を考慮した、現下の原油需給で物事が決まらない。そんな苛立ちもある。まあ、2009年の春先以降そうだから言っても始まらないが・・・困ったことだ。 さて、投機のブレントは、と言うと、これまた108.19ドルと高い。WTIとの逆値差は8.46ドルだ。それでも、投機筋の狙っていた年末150ドルは実現しそうにない。結構なことだ。 投機筋は、乱高下を上手く利用して儲けたら良い。いや、それで、既に儲けを達成出来たものもいるだろうし、大満足とはいかないだろうが、100ドル超えでそれなりに儲けを収めたものも多いことだろう。 それ以上の貪欲は狙わないことだ。それが世界経済、世界の消費者のためだと認識すべきだろう。2009年初めに30ドル台まで低下した原油価格を100ドル近くまで引き上げてしまったのだから、自重すべきだ。 他方、金は7.2ドル低下してオンス当り1598.6ドルと終に1600ドルを割った。それでも、昨年12月24日が1380.1ドルだったのだから、十分に高くなった。1500ドルを超えているのだから、満足すべきだろう。 まあ、金は一般消費者には関係無いから、良いが、原油はそうは行かない。そこのところを政府、責任ある国際機関は注視すべきだ。高原油価格は省エネ、代エネを促進するなどという詭弁には惑わされるな。 むしろ、原油価格が安ければ、消費国の税収を増やすべく政府が環境税などを検討することが出来ると考えるべきだろう。製品コストである原油価格と末端消費価格との区別も出来ないようでは、困る。 要は、末端消費価格を構成する消費国の石油会社の利潤、政府税収、それと産油国、投機筋のシェア争いであるとの認識が無いといけない、ということだ。貴重で使い易いエネルギーだ。大事に使って行こう。
2011年12月27日
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週明け26日の原油価格は、未だ、ロンドンがボクシングデーでお休みのため動き出してはいない。ボクシングデーとは言っても拳闘とは無縁だ。ボックス(箱)から来ているらしい。それはともかくとにかく動きは無い。 ニューヨークもお休みだ。X'masの余韻が続いている。本格的動きはロンドンが開く明日夕方まで待たなければならない。ロンドン、ニューヨークは日本と異なり年末年始はお休みではない。 各市場は、1日休むくらいだ。ただ、今年は31日が土曜日、1日が日曜日だから、30日で年が終わり、2日から年が明ける。いずれにしても、ヨーロッパ、アメリカは日本ほど年末年始がお休みでない。 そんなことで、今日は、寝際に価格情報を覗いてみても、何の動きも無い。今日は、早く眠れそうだ。良かった。それでは、年末に備えて寝ることとするか?明日の夕方に本格的動きが始まる。
2011年12月26日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved.
2011年12月26日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「言いませんよ。言う分けないじゃないですか。そんなこと言ったら全てお終いです」 イブラヒムはイエイツの、口から出任せの、人の気持ちなど全く考えない話し振りに腹を立てていた。思わず、強い口調になった。しかし、直ぐに気を取り直して、それなりに応えた。イエイツは旧大投資銀行の会長だし、ブラウン前会長の後任だ。応えない分けには行かない。こんな人間が良くぞ会長にまで上り詰めたものだと呆れながら応えていた。イエイツは全て分かっていて喋っていたから余計性質が悪い。確かに、アブドルアジズの助けが無くても、原油価格引き上げには成功したに違いない。それはそうだろうが、イブラヒムは、イエイツが苦しい時に助けを求めていながら、その時に救いの手を差し伸べたアブドルアジズに恩を全く感じていないことが許せなかった。ブラウンなら、こんなことは決して言わなかったことだろう。 イブラヒムは、シルバーマン・サックスも、堕ちたものだと思っていた。「何しろ、株高、ドル安は追い風だ。リビアが落ち着こうが、そんなの関係無いと言ったところだ」 イエイツは、原油価格が上昇を始めて、ウキウキしていた。原油価格が乱高下すれば、いつでも儲ける余地はあるのだが、上がるに越したことはない。業績も急回復だ。急回復すれば、シルバーマン・サックス、ひいてはイエイツ会長の評価は上がる。勿論、ハイリスク、ハイリターン、ハイボーナス、ハイサラリーの連鎖になる。イエイツは、我が世の春を満喫していた。「イブラヒム。良かったな。お前も相当に儲けることが出来ただろうが、何よりも、また、アブドルアジズの評価が上がったんじゃないか。アラブの春、様、様だな。まだまだ揺れるぞ、まだまだチャンスはある。それに、石油需要期に入ったのだから、原油価格が大きく崩れることは有り得ない。もうすぐ一〇〇ドル、そして、年末には一五〇ドルだ。来年はいよいよ二〇〇ドルを狙えるぞ」 電話の向こうから大きな笑い声が聞こえた。「殿下にどんどんと投資するように言ってくれ。こんな好機を逃すことはないぞ。今買いポジションのものはそのままにして、どんどんと買い進むように言ってくれ。九〇ドルが二〇〇ドルになる。堪らんぞ」 まるで今直ぐにでも二〇〇ドルになるような口振りだった。馬鹿にするな、俺はトレーダーだぞ、と余程言いたかったが、また、ぐっと堪えた。「イエイツ会長がそう言っていますよと殿下に言ってみましょう。そのうちに、また殿下からお呼びがかかるでしょうから」「おいおい。お前も人が悪いな。まあ、お前と殿下の関係はそんなことじゃ無く、お前が言えば、協力してくれるんだとは思うがね」「いえいえ、そんな簡単じゃありませんよ。殿下のお気持ち次第でしょうか」「それはそうだな。とにかく、宜しく」 ようやく、イエイツは電話を切った。 その後も、原油価格は上昇を続けた。一一月一六日には終に終値で一〇〇ドルを超え、一〇二・五九ドルになった。
2011年12月26日
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週明け26日の原油価格は、未だX'mas気分が抜けきらない状況だ。アメリカはX'mas、ロンドンがようやく午前1時、白河夜船で、日本時間だと夕方から本格的動きが始まるからだ。 取り合えずアジア株式市場は本格的週明けだが、いつものことで、アメリカの先週末の動きを受け継いだ動きだ。即ち、株高、ドル安の強気要因の影響下にある。株価は上昇している。ドルも対ユーロで軟調だ。 WTIは、先週末既に終値からジリジリと上げた。最終取引は12セント高のバレル当り99.80ドルになり、その後99.85ドルとなった。WTIもアジアの株、為替の動きを受けて動くのか、注目だ。 イラク、リビア、ナイジェリアと程度問題に差があるが、それぞれ、それなりの不安定要因を抱えている。宗教問題、民族問題の溝を埋めるのは大変難しい。これらの不安要因が原油価格にも影を落としている。 投機のブレントも、ほんの僅か上げて、最終取引は108ドル丁度まで上げていた。オマーンも107ドル台と高かった。他方、金は、下げ、3.4ドル安のオンス当り1606ドルになっていた。さて、X'mas明けが一体どうなるのか、本格的動きが始まるのを待つこととしよう。
2011年12月26日
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23日の原油価格(終値)は、株高、ドル安を背景に僅か上昇した。それでも、昨晩寝際より少し下げた。しかし、100ドル超えの懸念は拭いきれない。最終取引は僅かだが更に上げたからだ。 このままでは明るい2012年とはならない。高原油価格がまた世界経済に影を落とすことになってしまう。産油国はそこに気付くべきだろう。結局、自分達の首を絞めることになる。 WTIの終値は、15セント高のバレル当り99.68ドルとなった。一時は100ドルを超えていたのだから、良くぞここまで下げたものだ。最終取引は100ドル寸前の99.80ドルまで上げた。 最後の最後でアメリカ株が好調なアメリカ景気指標を受けて上昇した。ドルも対ユーロで軟化基調だった。まあ、しかし、X'mas直前で商いは閑散だった。来週どうなるか注目だ。日本は年末年始で落ち着かないが、ヨーロッパ、アメリカは休み明けで活発化する。 投機のブレントも、ほんの僅かだったが、上げた。7セント高の107.96ドルになったのだ。こちらは寝際より上げた。最終取引も108ドル丁度まで上げた。オマーンも107ドル台と高い。信じられない高さだ。 他方、金は、下げ続けた。3.4ドル安のオンス当り1606ドルになっている。しかし、最高値は1615.6ドルのままだ。最終取引は3.5ドル戻し、結局、一昨日とほぼ同じ水準になった。一時の騰勢は影を潜めている。
2011年12月24日
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23日寝際の原油価格は、やはり上昇していた。ひどいもんだ。エセ需給要因と株、為替の二大金融要因でもうすぐ100ドルだ。こんなことがあって良いのだろうか?年末年始の台所を高原油価格が直撃する。 WTIは、38セント高のバレル当り99.91ドルまで上げた。終値ベースで100ドルとなれば、12月13日以来のことになる。この時はこの日だけだったが、11月末から12月初めにかけて100ドルが続いた。また、この異様な時に戻るのか? 投機筋は来年はこの勢いで行くと言い始めているし、その筋の専門家もそう言っている。困ったことだ。来年はイラク、リビアの増産次第だろう。来年はあまり高い経済成長が望めないから需要増はそれほどではない。両者の生産が伸びればあっと言う間に吸収してしまう。 他方、投機のブレントは、僅かながら低下した。5セント安の107.84ドルだ。それでも高い。それに何ともおかしなことに中東原油が高い。ブレントとオマーンが同じ程度の価格と言うのはいかにもおかしい。ヨーロッパ、アジアと異様だ。 金は、80セント上げている。オンス当り1611.4ドルになっているのだ。しかし、最高値は1615.6ドルのままに止まっている。この調子なら、一部投機筋の言っていた、年内に2000ドルなんてことはなさそうだ。
2011年12月23日
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師走の風は寒さを増した。真冬のような寒さだ。こんな時には家に閉じこもっていたいと言う人も多いことだろう。そんなことだったし、今日は天皇誕生日だったから、株式市場はお休みで大きな動きはないだろうと、ゆっくりと価格動向をフォローすることにした。 じっと、ヨーロッパ市場が開くのを待っていたのだ。それは良かったが、開いてびっくり玉手箱、ヨーロッパの株価がいきなり上昇した。ドルも対ユーロで弱くなった。これは原油価格急騰かと思いきや、今のところそうでもない。 アジア市場がお休みだったのに、原油価格は更に大幅に上げていた。それが修正された格好だ。まあ、これから上がるのかもしれないが、一時は100ドルを超え、ためらいがあったのかもしれない。 現下の石油需給情勢は100ドル超えを決して正当化するものではない。少しでも需給に詳しければそう思う筈だ。今は、株、為替の強気要因で踊っているだけだ。そう思うに違いない。 そんなことで、遅ればせながら、昨日の終値から書き止めよう。 22日の原油価格(終値)は、更に上昇した。ひどいもんだった。今日も天皇誕生日で株式市場もお休みだったのに、一時は大きく上げていた。今は、それよりも低下している。 WTIは、一時はバレル当り100.05ドルまで上がり、久しぶりに100ドルを超えた。終値は86セント高の99.53ドルと100ドルにはとどかなかったが、相当な高みにある。 本日23日は、一時更に上げた。100.23ドルまで伸ばした。夕方にはヨーロッパ株式市場が大幅に上げたが、34セント高の99.87ドルまで下げている。ドルも安いから、これからまた100ドルを超えるのではないかと心配だ。 投機のブレントは、昨日一時108.50ドルまで上げたが、終値は18セント高の107.89ドルで収まった。しかし、その後はやはり上げた。それが、本日夕方には昨日の終値まで戻している。 他方、金は、22日の終値では3ドル安のオンス当り1610.6ドルまで下げた。最高値も1618.6ドルと低い。23日夕方は3.1ドル高の1613.7ドルまで上げている。しかし、最高値は1615.6ドルまで下げた。
2011年12月23日
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22日夜の原油価格は、午前とほぼ同じで変化が無かった。アジアの株式市場が軒並み低下、ドルが対ユーロで強かったも係わらず、原油価格は一時はかなり上昇した。ところが、それがやはり続かなかった。 本当は原油価格も低下しなければならなかった筈だが、一時は99ドルを超え、高水準が続いたのは異様だ。その後、そこそこの水準まで低下したのは当然のことだったのだろう。 ところが、ついさっき見たところでは、ヨーロッパの株式市場が上昇した。ドルも対ユーロで弱まった。これまでの二大金融要因からすれば、強気要因に変わった。それに投機筋はここのところ踊っているのだから、また上向しかねない。 原油需給を冷静に分析などという環境ではないから、またぞろ異様な動きが出ないとも限らない。とにかく、これからはヨーロッパが本格的に動く、そしてその後はアメリカが動く。さて、どうなるか? WTIは、現在、20セント高のバレル当り98.87ドルになっている。投機のブレントも107.72ドルと高い。エセ需給要因は未だ効いているようだ。困ったことだ。 アメリカの石油需給はこのような高い水準を維持させる状況にはない。アメリカ市場が開いてそれに気が付くのか否か、注目だ。他方、金は下げ続けた。30セント安のオンス当り1613.3ドルになっている。
2011年12月22日
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21日の原油価格(終値)は、アメリカの好調な経済指標を主因として続伸した。アメリカ政府の石油週報が大幅な原油在庫取り崩しを報じたことも上昇の一因だった。またまたエセ需給要因の登場だ。この件については後でちょっとコメントしよう。 WTIは、1.43ドル高のバレル当り98.67ドルまで上昇した。昨日が1.03ドル高だったからエセ需給要因が効いたことは間違いない。困ったことだ。それでは、エセ需給要因について触れよう。 アメリカの石油需要は相変わらず低下を続けている。過去四週間の移動平均では前年比5.8%減だ。こんな時は在庫調整をするものだ。それに税金対策もあったようだ。それに、そもそも、この時期は取り崩し期なのだ。 現に、在庫水準は、原油、ガソリン、溜出油(軽油)ともに問題ない水準だ。むしろ、歴史的には未だ高い水準にある。しかし、ここのところの上げムードの時はそんな冷静な分析は無視される。本当に困ったものだ。 投機のブレントは107.71ドルになった。どうしてこんなに高い水準なのだと訝しく思われる。アメリカでは、ガス価格が原油換算でバレル当り18.93ドルだ。勝負にならない。ヨーロッパではガス価格が重油価格にリンクするという差もあるが、それにしてもひどいもんだ。 他方、金は下げた。4ドル低下してオンス当り1613.6ドルになった。昨日は9.5ドル高だったから、息切れ感が強い。X'masを控えて少なくなった市場参加者が原油に目を付け、金から離れたからかもしれない。 現下の原油需給は何等問題が無いのに、22日午前も未だに原油価格は僅かながら上げている。金は続落だ。原油価格の異様な上昇がいつまで続くのか?薄商いの原油市場では相場がいびつになりやすい。 消費者としては、心配な展開だ。しっかりしてよ、アメリカ政府と言ってもそろそろ休暇モードだ。ぬかに釘状態か?それに、あの東電が早速電気料金の引き上げ理由にしてしまっているよ、気を付けて、日本政府と言いたい。 投機筋に儲けられて、その付けが消費者に及ぶというのでは、この不景気の時に耐えられないことだろう。少し、原油の開発生産コストとの解明などを試みるなどして真剣に適正な原油価格水準を分析して欲しいものだ。
2011年12月22日
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21日寝際の原油価格は、未だ高いが午前よりは下がった。ヨーロッパの株価が下げ始め、ドルが対ユーロで少し戻したからだろう。どうせ、そんなものだ。相変わらず株と為替に動かされている。 WTIは、21日午前には昨日の暴騰を受けて上昇し1.03ドル高のバレル当り98.27ドルとなっていたが、今は52セント高の97.76ドルとなっていた。投機のブレントも107.33ドルから107.16ドルへと僅か下げた。 金は9.5ドル高のオンス当り1627.1ドルから1617ドルまで下げている。金は既に昨日の終値を僅か60セントながら下回った。それでも、1600ドル台を維持しているのだから大したものだ。 さて、これからどうなるのか?やはり、株、為替次第と言ったところか?困ったものだ。日本は原油価格高騰で貿易収支が赤字となっていると言う。そうだろうなと思う。散々だ。
2011年12月21日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スレイマンが殿下と呼ぶのはアブドルアジズしかいない。「お陰様にてリビア支部も助かりました。何とお礼を申し上げて良いか」 スレイマンはアメリカにいた時にもアブドルアジズの資金援助を受けていた。イブラヒムがタリータウン、ニューヨークと資金を手渡しに来たこともあった。スレイマンは、随分と助けられたものだ。「殿下には本当にお世話になりっぱなしで」 サードも電話の主がアブドルアジズであることには気が付いていた。サードは席を外そうとしたが、立ちかけたところをスレイマンが手で制した。サードはゆっくりと座りなおした。「そうですか。そろそろカサブランカをお立ちになりますか。お父上も病状が回復されたようですし、殿下の毛嫌いされていた、カダフィの最期を同じアフリカでお見届けになれて良かったですね。これでリビアの民も自由の身です。殿下のお助けを得て、リビア支部もいささかなりともリビア解放に貢献出来ました。有難うございました」 スレイマンは、リビアでの成功にホッとしていた。イラク、アフガンでは十分な成果が得られてはいなかったので尚更だ。特にイラクではスンニ派はシーア派に数で劣る。イラク支部の活動の成果は限定的だった。「それでは、いずれまた、リヤドで」 スレイマンは電話を切った。 そして、サードの方を向いて微笑んだ。サードも微笑んでいた。長く仕えていれば、スレイマンの気持ちが良く分かる。リビアでの成功に加えて、アブドルアジズと良好な関係を維持出来た。嬉しいことだ。 イブラヒムはようやくアブドルアジズと連絡が取れた。突然、アブドルアジズが上機嫌で電話を掛けて来たのだ。イブラヒムが聞くまでもなく、モロッコにいたことを自らあかした。他言無用の旅だったと弁解もしてくれた。イブラヒムが何度と無く連絡を取りたがっていたこともちゃんと知っていた。電話ではアブドルアジズが一方的に喋っていた。いつものことだが、先物取引のことなど話しに出す暇は無い。イブラヒムをアブドルアジズ邸に呼び付けるとそれで電話を切った。イブラヒムは先物取引の話をする暇が無かった。アブドルアジズ邸を訪問した時にする他は無い。 原油価格は一〇月二四日には九〇ドル台へと復帰した。一一月に入ると、上昇を続け、七日には九五ドルを超えた。この上昇も現下の石油需給を反映したものではなかった。経済指標の改善などを反映した株高、欧州の信用不安解消に伴うユーロ高ドル安を主因としたものだった。加えて、九五ドル超えについては、ジオポリティックス(地政学的)要因の中核となっているイランの核開発疑惑問題が大きく影響した。「おう。イブラヒムか。この間は有難う。殿下の協力が得られて幸いだった。大量の資金投入は本当に心強かった。お陰で原油価格も上昇した、と言いたいところだが、お前も知っての通り、殿下の協力が無くとも上昇しただろうがね。おっと、これは失言だった。殿下には言わないでくれよな。頼むよ」 イブラヒムはイエイツのこの物言いが気に障った。
2011年12月21日
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2011年12月21日
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20日の原油価格(終値)は、更に高騰した。昨晩寝際にはその高騰振りに「びっくり」していたが、そのまま伸びた。最後の押し上げ要因は、アメリカの経済指標の好調振りだった。 一昨年、昨年と現下の石油需給には係わり無く、謂れの無い先行き供給不安それに株、為替の二大金融要因で原油価格は上昇した。ジオポリ(地政学的)要因は昨年、一昨年だけではなく2004年以降の大きな変動要因だった。 昨日から今日にかけて、それらが全て現れた。暴騰となる分けだ。しかし、いずれにしても現下の石油需給に根ざしたものではない。原発事故にリビアの原油生産停止などもあったが、十分な供給が行われた。 しかし、原油価格だけは上がってしまった。それが一昨年からの特徴でもある。それで誰が膨大な利益を得たのか、消費国政府は厳密にチェックを行うべきだ。それが自由市場などと的をそらしてはいけない。 それでは、その原油価格をフォローしておこう。20日のWTI(終値)は、3.34ドル高!のバレル当り97.22ドルになった。それにしてもひどいもんだ。現下の石油需給からは考えられない高騰だ。 投機のブレントは106.73ドルまで上げた。WTIとの逆値差は相変わらず9ドル台と大きい。これもひどい。一体いつまでこの異様さが続くのだろうか?困ったものだ。アジアはその影響をもろに受ける。 金も20ドル以上上がった。しかも、1617.6ドルと、一週間振りに1600ドル台へと戻した。これもひどいが、金は一般消費者には殆ど影響が無いからまあ良い。しかし、石油はそうはいかない。 それはあのオバマさんも百も承知だ。2008年の大統領選キャンペーンでは、当時の原油価格暴騰を糾弾して、当選したら是正すると約束した。あれは一体どうなったのか?もうすぐ新たな大統領選が始まる。 オバマさんもしっかりしないとね。21日午前の原油価格続騰を見ているとそう言わざるを得ない。まあ、今の上昇は根無し草だとは思うが。いつまた急落するかしれたものではないが。
2011年12月21日
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今日は今頃PCに向かって価格情報を覗いている。覗いてびっくりだ。原油価格が急騰していた。予想出来ないことも無かったが、それにしてもひどい。またまたジオポリ(地政学的)要因だ。 石油はこの手の動きが多い。困ったことだ。下落を始めたところだったのに、急に変わった。まあ、そんなもんだ。下落時には気が気ではなかった投機筋も今はわくわくしていることだろう。 今頃19日の原油価格(終値)でもないが、一応書き留めておこう。終値はそれほど上昇した訳ではなかった。ただ、既にジオポリ要因で弾ける前兆はあった。何しろ、ジリ貧状態を転換させたのだから。 WTIは、35セント高のバレル当り93.88ドルになった。投機のブレントも29セント高の103.64ドルとなった。他方、金は低下した。1.2ドル安のオンス当り1596.7ドルになっていた。 今は、ドル安、ヨーロッパの株高もあるが、ジオポリ要因が大きく効いたのだろう、大幅上昇だ。午後11時現在ではWTIが2.19ドル高の96.07ドル、ブレントは106.16ドルになっている。これはひどい。 金も上がっている。16.2ドルも上がってしまった。こんなことは、もう止めて欲しいと思うが、投機筋は既に踊ってしまった。一体どこまで上げるのだろうか?
2011年12月20日
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19日夕方の原油価格は、アジア、ヨーロッパの株安にも係わらず、上昇を始めた。奇妙な動きだが、北朝鮮問題を強気のジオポリ(地政学的)要因と捉えたせいかもしれない。 それにしては、有事のドルが当初は強含んだものの、今は低下を始めた。これも奇妙な動きだ。ついさっき始まったばかりのヨーロッパの動きをじっくりと見る必要がありそうだ。 WTIは、午後5時半過ぎには45セント安のバレル当り93.07ドルまで戻した。投機のブレントも102.93ドルとなった。金も戻した。僅か0.1ドル安のオンス当り1597.8ドルになっている。 政治的不安定が生じた時、金価格が上昇するきらいがある。ドルもその筈だが、今はそうではない。ちょっとおかしい。ヨーロッパ、アメリカの株、為替の動きが注視される。
2011年12月19日
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週明け19日の原油価格は、アジアの株安、対ユーロドル高を受け、一段と低下した。先週末のヨーロッパ、アメリカの株価も低迷気味だったし、ドルもそれほど弱かった分けではない。その流れでも低下は頷ける。 さらに、アジアの株安、ドル高には北朝鮮の金正日死亡のニュースが利いた。もうすぐヨーロッパ市場が開くがさて、これがどう影響するのか、見物だ。 午後3時半過ぎのWTIは、92セント安のバレル当り92.61ドルまで低下していた。投機のブレントも102.49ドルとなっている。金も下げた。4.8ドル安のオンス当り1593.1ドルだ。 しかしながら、今価格情報を覗いてみたら、僅か戻していた。今後については、ヨーロッパ株式市場がどう動くかに大きく影響されることだろう。ドルはジオポリ(地政学的)要因があれば通常強くなる。 今週は北朝鮮情勢に翻弄されそうだ。やはり将軍様の影響は大きい。新指導体制にスムーズに移行出来るのか注目だ。
2011年12月19日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. イブラヒムはアブドルアジズと連絡が取れなくて良かったと思っていた。あの時に手を出していて、大損をしていたら、アブドルアジズに会わせる顔が無かった。「それで、会長。今日のお電話のご用件は」 イブラヒムは、とぼけてみた。イエイツが電話を掛けて来た分けは一つしかない。アブドルアジズと一刻も早く連絡を取って、原油先物に資金を投入して欲しいということだ。「決まっているじゃないか。殿下とは連絡が取れたのかい」「あれ、この間の電話では、急いで連絡を取る必要は無いということではなかったでしたっけ」「あの時はそうだったかも知れんが、事情は変わった」「ほう、そうですか。実は、殿下とは未だに連絡が取れていないのですよ」「一体どうしたんだ。ブラウンからはお前がいつも殿下と簡単に連絡を取って、資金を大量に投入してくれたと言っていたのだが」 電話の向こうのイエイツがいらいらとしているのが良く分かった。イブラヒムにしても、確かに"一体どうしたのだ"と言いたいくらいだ。それでも、イブラヒムは懸命にアブドルアジズとコンタクトする気は無かった。ブラウンの時には悪いと思っていたことだろう。しかし、イエイツにはそんな気が起きない。「殿下にはお会いしたいとお願いしているのですが。一向にお答えが無いのです。こんなことは初めてですよ」 イブラヒムは、アブドルアジズがサウジにはいないのではないかと思い始めていた。しかし、以前は、それならそれで、海外にいると言ってくれたものだがと、あるいはアブドルアジズに何かあったのではないかと心配だった。それに、以前は、暫く会っていないと、アブドルアジズから呼び出されたものだった。 アルカイダ・サウジ支部、沙漠のサソリの統領・月の欠片、スレイマンは、チュニジアのチュニスにいた。一〇月後半ともなれば、北アフリカの街とは言っても、気温が急に下がって来て欧米の秋程度にはなっている。 ブルギバ通りに面してそこここにオープンテラスのレストランがあり、まるでパリにいるような錯覚を受ける。「統領、ここはトリポリとは大違いですね。ほんの僅かな移動ですが、別天地です。もっとも、今のトリポリは昔とは大違いですから、とっくに落ち着き始めたここと比べるのはちょっと酷なのかもしれませんが」 サードはスレイマンとともに、トリポリからチュニスに着いたばかりだった。「そうだな。でも、トリポリもいずれ落ち着く。このチュニスのようになるには大分時間が掛かることだろうが」 スレイマンとサードは、リビア支部の要請で資金協力を続けて来ていたが、カダフィ殺害の直前には大量の資金を持参して支部を訪れて来たのだ。「落ち着けば、リビア支部も一段とその影響力を発揮することだろう。サードもご苦労様だった」 スレイマンはサードの貢献を労っていた。そこに、スレイマンの携帯が鳴った。スレイマンは表示された電話番号を確認すると携帯を耳にあてた。「アレイコム・サラーム。殿下、有難うございました」
2011年12月18日
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2011年12月18日
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16日の原油価格(終値)は、ヨーロッパの株が急落した後にアメリカの株が上げるというミックスな状況の中、僅か下げた。ただ、ドルは対ユーロで上げたり下げたりだが、以前よりは高い水準で推移している。 WTIは、34セント安のバレル当り93.53ドルまで低下した。しかし、未だに90ドル台という異様な高水準にある。投機のブレントなどは25セント下げたとは言え103.35ドルと言う馬鹿高さだ。ひどいもんだ。 アメリカでは天然ガス価格が原油換算でバレル当り18.76ドルという安さだ。これからも原油の異様さが知れるというものだ。それでも、現在の価格が合理的で更に高くても良いという者がいる。これもひどいもんだ。 イランのホルムズ海峡封鎖の噂さでWTIが急騰した時、コモディティ関係者がテレビで原油が上昇するのは当然で今後も上昇を続けるなどとテレビで解説していた。呆れた。手前味噌には困ったものだ。 他方、金は僅か戻した。20.7ドル高のオンス当り1597.9ドルとなった。安値感があったのだろうか?その後、最終取引では更に3.4ドル上げて1601.3ドルまで戻した。辛うじて1600ドル台に上げた。
2011年12月17日
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16日寝際の原油価格は、ヨーロッパの株が急落したことを受け、低下を始めた。丁度、価格情報を覗いた時にその変化があった。ほぼ横ばい状態からジリジリと下げた。と思ったら書いている内に今度は上がった。 WTI価格は、ついさっきは4セント安のバレル当り93.83ドルだったが、今は15セント高の94.02ドルになった。投機筋は必死の防戦と言ったところか。今また5セント高と上げ幅を縮小した。 他方、投機のブレントは103.80ドルになっている。しかしながら、105ドルから一気に下がった分けではない。ブレントは限月が変わるので要注意だ。期近物が1月渡しから2月渡しへと変わる。 ブレントは先安で15日の終値が1月渡しが105.09ドル、2月渡しが103.60ドルだった。従って、現在、20セント高となる。と思ったら、今また上がり104.10ドルとなっている。アメリカ株が上昇して始まったからだろうか? 他方、金は11.7ドル高のオンス当り1588.9ドルになっていた。今は18.7ドル高の1895.9ドルまで上がった。アメリカ株がこれからどうなるか?それがポイントだ。追ってみたいが、切がない。そろそろ寝るとしよう。
2011年12月16日
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15日のWTI価格(終値)は、ヨーロッパ、アメリカの株が上昇したにも係わらず低下した。めずらしいことだ。ドルは相変わらずユーロに対して高かく弱気要因だったから、石油需給を反映したものと言えるのかもしれない。 WTI価格は、1.08ドル安のバレル当り93.87ドルになった。アメリカの原油在庫は減少したが、ガソリン在庫は増加したし、何よりも石油需要が減少した。石油需給からすれば当然の低下だ。 投機のブレントは僅か7セントながら上昇して105.09ドルになった。逆値差は更に開いて11.22ドルになった。異様さが嵩じた。金は一転更に下げた。9.7ドル安の1577.2ドルになった。最高値は1596.5ドルのままだが、最安値は1562.5ドルまで下げている。
2011年12月16日
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15日寝際の原油価格はヨーロッパの株高を受けて反発した。アジアは、昨日のヨーロッパ、アメリカの株安を受け、冴えなかった。まあ、ヨーロッパから今日が始まると言うことだ。そうは言ってもアメリカとヨーロッパはそれぞれ自分の意思がある。それぞれ注目だ。 WTI価格は、67セント高のバレル当り95.62ドルになった。それでも、まだ上昇圧力はそれほどではない。アメリカの石油需給状況からすれば、低下しても良いほどだから、良くぞ上がったと言ったところだ。 投機のブレントも14日には72セント上がって105.74ドルになった。値上がり幅がWTIより大きかったので逆値差がまた開いて10ドル台になった。異様さは続く。 金もようやく僅かながら上げた。1.3ドル高の1588.2ドルになった。それでも、最高値は1596.5ドルに止まっている。最安値は1567.2ドルだった。下げ止まったのだろうか。
2011年12月15日
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14日の原油価格は、株安、ドル高を受けて急落した。13日の異様な急騰分はほぼ払拭されたが、ホルムズ封鎖の誤報?がなかったら低下していただろう水準よりは高い。投機筋は誤報に救われた格好になっている。 「消費国の危機管理機関である国際エネルギー機関(IEA)がしっかりしないといけない」と書いたが、それはイラン問題だけではなかった。OPECと共催の投機問題に関するセミナーでも腰が引けた対応をしている。 困ったことだ。即ち、石油先物市場における投機の問題は認識しつつ、結局、規制は自由市場に悪影響を及ぼすとの結論に何等問題意識を表明していないのだ。過度の規制は過度の投機同様問題だが、その前に現状を正確に把握して置くべきだろう。おかしければ適当な規制は必要だ。 それはさておき、昨日の状況に触れて置こう。 14日のWTI価格(終値)は、一気に5.19ドル下げ、バレル当り94.95ドルになった。13日が2.73ドル高だったから、その分は完全に払拭された。それに象徴的な100ドルを大幅に割り込んだ意義は大きい。 それでも、13日の空騒ぎが無かったら、ここで書いたように80ドル台になっていただろうから、その意味では、原油価格暴落の歯止めになったと言って良いだろう。 投機のブレントも14日には105.02ドルまで下げた。13日は109.50ドルまで伸長し、110ドルに王手を掛けたのだから、急反落だ。それでも、投機筋にすれば100ドル台の半ばを維持出来たのだから、イランは神様だった。 原油と異なり、金はイラン問題とは無縁だから更に下げた。76.2ドル安の1586.9ドルと終に1500ドル台となった。それでも、1500ドル台に上げた時には異様に高いと思っていたものだ。 「馴れ」とは恐ろしいものだ。1800ドルなども経験すると1600ドル台で安いと思ってしまう。原油もそうだ。WTIが90ドル台半ばまで下がると安いなどと思ってしまう。おかしなことだ。 70ドル台、80ドル台でも異様に高い水準であることは間違いが無い。90年代は20ドル台が続いた。30ドルを超えた時に「30ドル原油」などと言って高値を嘆いたものだ。今は昔だ。 昨日、生産上限の現状維持を決めてOPEC総会が終わった。あのイラン問題があった後でその認識だ。もっとも、今回の議長がイランだったのだから、それはそうだろうとしか言い様が無いが(笑い)。
2011年12月15日
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14日はPCに向かうのが午後9時半になってしまった。まあ、こんな時もある。まだ、価格情報を詳細に見た分けではないが、昨日の終値が急騰したから、その勢いが完全には衰えてはいないのだろう。 今度の急騰はちょっとやっかいだ。原油需給に影響を及ぼす恐れがあるし、時に原油価格に大きな影響を与えて来たジオポリティックス(地政学的)要因だからだ。要注意だ。 しかし、またあのイランがという感が強い。こんな時には冷静になって事態を分析しなければならない。まず、イランがホルムズ海峡を封鎖したというデマだ。こんなことで振り回されてはいけない。 この時とばかりの投機筋の乗りも困ったものだ。株と為替の二大金融要因が弱気になって原油価格が低下していたから、懸命だったのだろう。ようやく絶好の強気要因を見つけたということだ。困ったことだ。 こんな時はパリにあるあの消費国の危機管理機関である国際エネルギー機関(IEA)がしっかりしないといけない。デマに惑わされることは無いだろうが、たとえイランからの原油輸出がゼロになっても対応可などとしなければならない。それが存在意義だ。 それはさておき、それでは、遅まきながら、まず昨日の急騰から触れてゆこう。 WTI価格は、イランがホルムズ海峡を封鎖したとの情報をバネに2.73ドル高のバレル当り100.14ドルまで上げた。ひどいもんだ。その後、イラン自身がこの情報を否定した。 投機のブレントは109.50ドルまで伸長した。一気に110ドルに王手を掛けた。その後の株価動向からすれば、投機筋にとってイランは救いの神だった。ドルも対ユーロで強くなったから余計だ。 原油と異なり、金はイラン問題とは無縁だから更に下げた。5.1ドル安のオンス当り1663.1ドルとなっている。しかし、最高値は1681.7ドルへと上げた。ただ、最安値は1625.5ドルまで下げた。 さて、今頃、価格情報を覗いているから、多少冷静になった市場を眺めることが出来た。それによれば、WTIは1.7ドル安の98.44ドル、ブレントは107.99ドルまで下げた。 まあ、投機筋はしてやったりだろう。イラン問題がなかったなら、今頃、株安、ドル高を背景に80ドル台まで下げていたかもしれない。イラン様、様だ。二大金融要因もそうだが、上げ幅に見合った下げにはならないから、結局、差し引き上昇となっている。おかしな話だ。 今日は、OPEC総会だ。こちらは産油国の国際機関だし、イランが強力メンバーだから、原油価格上昇を冷やすような決議をするとは思えない。世界経済、消費者を考えれば、とっくに増産決議をしている筈だから、期待するだけ無駄だ。 因みに、あの国際機関は、最後までカダフィ派を支持して、現政権を正当な代表として認めなかった。おかしな機関だ。イラン、ベネズエラと並んでリビアも強硬派の雄だったから仕方が無かったのか?理解不能だ。 リビア強硬派が消え、イランが消えれば、残るはベネズエラだけになる。正確にはベネズエラ、エクアドルだが、強硬派勢力は完全な地盤沈下だ。少しはOPECも変わるかもしれない。
2011年12月14日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. ヤシンは、再デビューの話をシェイク・スルタンにする気がしなかった。反対されるに決まっている。スルタンには音楽に対する理解は無かった。むしろ、音楽が嫌いと言っても良いくらいだった。ましてや、ベイルートに行かせてくれと頼むことなど出来ない。 それにシェイクは一族の節約を呼び掛けているところだ。とても、話せる環境には無い。しかし、ヤシンは諦めることが出来なかった。自分には音楽的才能があると思っていた。ギターと歌では誰にも負けない自信があった。養蜂業者達も自分の歌を唱ってくれたではないか。ベイルートにだって自分のファンがいる筈だ。いや、世界中にいる筈だ。そう思っていた。ヤシンはターハの企みに気付いていない。ターハはヤシンの才能などどうでも良かった。その程度の才能はレバノン中にはごまんといる、要は、プロジェクトを起こせれば良かった。それで、暫く食いつなげれば良い、そう思っていた。ヤシンは、そのターハに頼らざるを得なかった。「ヤシン様。また、私に全てお任せ願えますか。ヤシン様の才能を信じてお金を出しても良いと言う人は多いですよ」 ターハは確かに資金集めの目途は立てていた。だが、協力者はヤシンの才能を信じてお金を出すのではない。名家シェイク家を信じてのことだった。シェイク家なら、例え、財政が赤字でも何の問題もない。いつかは必ず返して貰える。シェイク家が逃げる分けは無い。皆、そう思っていた。「そうか、ターハ。それでは、宜しく頼むぞ」 ヤシンはベイルートでのデビューを思い出していた。ステージに立って、ファンに向かって手を振るヤシン。客席からは拍手が沸き起こる。もう一度、それが出来る。その時を想像するだけで、嬉しさが込み上げて来た。 この間は、落ち着いていたイエイツからイブラヒムに電話が入った。大分、焦っているようだった。 原油価格は一〇月一八日に八八ドルを超えた時イエイツは満足していた。この間の電話では、アブドルアジズとのコンタクトはそれほど急がないようなことを言っていた。しかし、石油需要期に入ったのに、原油価格が伸び悩んでいた。それどころか、一九日、二〇日と連続で下げ、八五・三〇ドルとなってしまった。そこに、カダフィが殺害されたと言うニュースが飛び込んだのだから、慌てた。 「イブラヒム。お前はカダフィが殺されたニュースを見たか」 イブラヒムは、勿論、カダフィ殺害を知っていたが、イエイツの興奮振りには当惑していた。いつでも冷静だった紳士然としたブラウン前会長とは、こんなところも違っていた。「彼はもっと強い筈だった。彼は民衆にやられたんじゃない。NATO、特にフランスにやられたようなもんだ。それに、何だ、あのカタールの入れ込みようは。あんな弱小国自体は問題にならない筈が、金にあかせて集めた兵隊を送り込んで、何でもトリポリ陥落の時には先鞭を付けたと言うじゃないか。皆で寄ってたかってカダフィをやっつけたようなもんだ。いや、何ね、決してカダフィのかたを持つ分けじゃないが、それにしてもひどいもんだ」
2011年12月13日
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2011年12月13日
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13日夕方の原油価格は上昇に転じた。先刻始まったヨーロッパの株式市場で株価が上昇したからだろう。その前は昨日の動きを受け、低下を続けていた。 WTI価格は、アジアの参加者が中心の時にはアジアの株安を受け低下を続けていたが、今は僅か上げた。13セント高の97.90ドルとなっているのだ。一時は97.64ドルまで下げていた。 投機のブレントは107.63ドルまで戻した。ヨーロッパの株高をバネにしてもっと戻したいのだが、ドルが対ユーロで相変わらず高いことがネックになっている。 原油と異なり、金は更に下げている。3.9ドル安のオンス当り1664.3ドルとなっている。1700ドルを大きく割り込んだ。最高値も1672ドルまで下げた。最安値は1654.4ドルまで下げた。
2011年12月13日
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師走の夜は寒々とする。12日寝際の原油価格はヨーロッパの株安、ドルの対ユーロ高を受けて大幅に低下した。しかし、原油需給を正確に反映すればこんなものでは済まなかった筈だ。 WTI価格は、1.46ドル安の97.95ドルと一気に98ドルを割った。最高値は99.68ドルのままだが、最安値は97.75ドルまで下げた。それでも、まだまだ異様に高いと言える。 投機のブレントは107.36ドルまで下げている。逆値差は未だ9.41ドルと異様に大きい。リビアの原油生産が予想より早く回復しているとの情報もあるのに、おかしなことだ。 金は更に大幅に下げた。47.4ドル安のオンス当り1668.4ドルとなった。1700ドルを大きく割り込んだ。最高値も1718.6ドルまで下げた。最安値は1664.1ドルまで下げた。それでも、未だ高いことは高い。
2011年12月12日
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時の経つのは早いものだ。もう、師走も12日、今年も残すところ20日を切った。まるで嘘のようだ。今年は異様な年だった。東日本大震災もそうだが、世界の様々なところで異様なことが起きた。 お陰で原油価格も高くなってしまった。アラブの春による石油供給不安もそうだ。イランの核開発問題とそれに伴う制裁問題、大使館襲撃など枚挙に暇が無い。 危機対応機関が冷静な対応を呼び掛ければ大したことでもなかったのかもしれないが、そんな時にも係わらず、将来の供給不足に言及するなどして。逆に危機を煽る形になってしまった。そのセンスが疑われる。 来年はそんなことの無いようにして欲しいものだ。もう少し、投機筋のパフォーマンスについての分析を深め、徒に価格が上がらないように気をつけて欲しいものだ。 旧大投資銀行などとの関係を疑われるようなパフォーマンスは厳に慎むべきだろう。少なくとも、原油価格の低位安定をその基本に置くよう心掛けるべきではないだろうか? さて、週明け19日午後2時過ぎの原油価格は、今のところ、先週末より僅か下げている。アジアの株が先週末のヨーロッパ、アメリカの株高を受けて上げている中での低下だから、評価は出来る。 もっとも、ドルが対ユーロで急速に強くなって来たことを受けたのかもしれない。そうとすれば、未だに二大金融要因を主とする動きだ。即ち、株、為替が動き、原油価格が動くということだ。 WTI価格は、昨日の7セント安の99.34ドルまで下げている。最高値は99.68ドルと100ドル台には戻していない。最安値は99.09ドルだ。まあ、まだまだ異様に高いと言える。 100ドルの抵抗線は強い。需給を無視した上昇だから、そんなものだろうが・・・投機のブレントは108.28ドルと安くはなったものの、異様に高い状態が続いている。 金は更に大幅に下げた。20ドル安のオンス当り1696.8ドルとなった。ついに1700ドルを割った。最高値も1718.6ドルまで下げた。最安値は1688ドルだ。それでも未だ高いことは高い。
2011年12月12日
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今日は、昨日より早くPCに向かうことが出来た。しかし、市場は既にお休みに入っているから、昨日の動きまでで終了だ。それにしても、相変わらず株、為替で原油価格が変動している。困ったことだ。 9日の原油価格(終値)は、ヨーロッパ、アメリカの株高、対ユーロドル安を受けて、急上昇した。丁度、二大金融要因は8日の逆の動きだった。欧州信用不安に対する悲観、楽観で株、為替が動き、原油価格が動く。 本来の現下の石油需給には目を瞑っている。より正確に言えば、都合の悪い時だけ目を瞑っている。勿論、都合が良ければ、即、採用する。それで、一昨年、昨年と原油価格はジリジリと上げた。 9日のWTI価格(終値)は、昨日の2.15ドル安から1.07ドルへと一夜にして変化した。具体的にはバレル当り99.41ドルまで上げた。100ドルにはとどかなかった。ただ、上昇圧力は相当に強かった。 終値後も上昇を続け、結局、99.83ドルまで上がった。それでも、100ドル台にはなっていない。投機筋は懸命だったのだろうが、100ドルの抵抗線は強かった。需給を無視した上昇だから、そんなものだろう。 投機のブレントは僅か51セント高の108.62ドルに止まった。WTIより上昇幅は小さかったが、当然のことだろう。109ドルを割っているのは結構なことだ。最終取引は108.99ドルまで伸びてほぼ109ドルになっている。 9日、金は僅か上げた。3.4ドル高のオンス当り1716.8ドルとなった。最高値も1727.9ドルまで下げた。しかし、こちらは、原油と異なり、終値後、1714.8ドルまで下げた。それでも未だ1700ドル台だから高いことは高い。
2011年12月10日
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今日は、残念ながらついさっきまでPCに向かうことが出来なかった。昨日の終値は既に知っていたが、午後11時頃に書き止めることになった。今頃と言う感はあるが、ご容赦のほどを(汗)。 8日の原油価格(終値)は、ヨーロッパ、アメリカの株安、対ユーロドル高を受けて、急落した。9日もアジア株は低迷だったが、ヨーロッパで急速に戻した。しかし、今また下げ基調だ。ドルも戻し加減になった。 8日のWTI価格(終値)は、2.15ドル安のバレル当り98.34ドルまで下げた。一挙に100ドルを割った。ヨーロッパ株式は大幅に上げたが、WTIは現在も僅か5セントの上げだ。 投機のブレントは、僅か42セント安の108.11ドルに止まった。それでも、109ドルを割った。しかし、またまたWTIとの逆値差が開いてしまった。異様さが残る。絶対水準、108ドル台もまだまだ異様な高さだ。 8日、金も大幅に下げた。31.4ドル安のオンス当り1713.4ドルとなったのだ。最高値は1760.5ドルになった。9日午後11時現在では3.2ドル高の1716.6ドルとなっている。 8日は、原油、金ともに下げたが、9日は下げ止まっている。株が戻してもそれほど上昇しなかったのは幸いだったが、既に、十分に高かったのだから、当然の動きでもある。しかし、じわじわと上げる、そのしつこさには驚かされる。
2011年12月09日
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8日寝際の原油価格は、ヨーロッパの株高を受けて流れを変えた。アジア株はほぼ全滅で原油価格も値を下げていたが、今は僅かながら上げた。まだまだ株、為替の二大金融要因で上がったり下がったりだ。困ったことだ。 WTI価格は、62セント高のバレル当り101.11ドルになった。安値は100.26ドル、高値は101.73ドルだった。またまたアメリカの需給には目をつぶっている。誠におかしな状況が続く。 投機のブレントは、20セント高の109.73ドルまで上げた。WTIとの逆値差は縮小したが、未だ8.62ドルと異様に大きい。その絶対水準も未だ109ドル台という異様な高さだ。 金は当初下げていたが、今は上げている。僅か1.4ドルだが、上げてオンス当り1746.2ドルになった。投機筋は相変わらず懸命だ。未だ年末には2000ドルまで持って行くと鼻息の荒い者もいるようだ。誠に異様なことだ。
2011年12月08日
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7日の原油価格(終値)は、結局、僅かな下げで終わった。ヨーロッパ、アメリカの急激な株安、対ユーロドル高を受けて、原油価格も大幅に下げたが、アメリカ株が立ち直り、ヨーロッパもそれを受けて上昇するにつれ、下げ幅を縮小した。 しかし、石油需給から離れた動きであることには変わりがない。粗方の予想に反したアメリカの原油在庫増加、ガソリン在庫増加からすれば、原油価格は、そのまま急落しても良かった筈だ。実におかしい。 WTI価格は、一時バレル当り99.67ドルまで下げたが、終値は79セント安の100.49ドルまで戻した。誠におかしな状況が続く。100ドル台はいかにも高い。これで原油在庫が減少していたら、大変なことになっていたことだろう。 投機のブレントは、1.28ドル安の109.53ドルまで下げた。WTIとの逆値差は縮小したが、未だ9ドル台と異様に大きい。更に、その絶対水準も未だ109ドル台という異様な高みにある。 イランの核開発疑惑に伴う制裁問題で辛うじて、100ドル台を維持しているようなものだ。イランも原油価格が高い分には大喜びだ。自国の政治的評価などは一切考えない。まあ、純然たる民主主義国家ではないから何を言っても始まらないが・・・ 金は逆に上げた。13ドル高のオンス当り1744.8ドルになった。昨晩寝際の1729.2ドルからは大分戻した。何しろ投機筋は懸命だ。昨日も書いたが、年末には2000ドルまで持って行くと鼻息の荒い者もいるようだ。 日経平均は昨日のアメリカ株の動きを受けて当初急上昇したが、その後、急落している。中国、オーストラリア市場も株が低下している。しかし、本格的動きは夕方にヨーロッパ市場が開くまで待たなければならない。
2011年12月08日
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7日寝際の原油価格は、ヨーロッパの急激な株安、対ユーロドル高を受けて低下した。それでも、下げ幅は限定的だった。何故だ。上げる時にはこれと言った需給要因も無いのに株高、ドル安で上げるのに、おかしい。 上げ要因を徹底的に探し、それを使って上げるが、それが逆になっても他の要因を探して、下がらないようにする。結果的に、ジリジリと上がることになる。それが一昨年、昨年、そして今年だ。 お陰で、原油価格は2009年初めに記録したバレル当り30ドル台から、今や100ドル台になったのだ。そして、高値に馴らし、それが当たり前のようにしようとするし、そうなって来ている。それなのに、リーダー達は、この市場はおかしい、と何故思わないのか? WTI価格は、急速な株安の割りには僅かな下げだ。32セント安のバレル当り100.96ドルに止まっている。誠におかしい。これで、アメリカの石油週報で原油在庫が減少でもしたら、またぞろ、上げに転じるのだろう。 需要が増加して在庫が減るのなら、それで良いのだが、現下の需要を見る限り、減少したにしても、季節性、在庫調整と考えるのが妥当としか思えない。しかし、投機筋はそう解釈はしない。何しろ行け行けどんどんだ。 投機のブレントは、110.38ドルまで下げた。しかし、まだ110ドル台という異様な高みにある。100ドル割れまで行っていたのが、嘘のようだ。これから、一発逆転、イラン問題を引き合いに出すのだろうか? 金も僅か下げた。2.6ドル安のオンス当り1729.2ドルとなった。ジリジリと下げてはいるが、最安値が1723.6ドルとまだまだ高い。投機筋は懸命だ。年末には2000ドルまで持って行くと鼻息の荒い者もいるようだ。 これからアメリカ市場が開く。ヨーロッパの大幅株安の流れを変えるような、勢いが出るのだろうか?そうでなければ、上げ基調が止まる。大幅な下げという展開だってあり得るだろう。
2011年12月07日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「ターハ。有難う。私もどうしてレバノンで売れなかったのか、未だに分からないのだ。知っての通り熱狂的なファンも沢山いた。励ましてくれた人も沢山いた。しかし、何故か、あの"沙漠のたそがれ"のような大ヒットにはならなかった」 ターハはそこで溜息をついた。そして、ぼそっと言った。「随分、辛い時もあった」 ヤシンは、ターハが来てから、忘れつつあった音楽への情熱が蘇って来た。そして、もぬけの殻のようになって、過ごしていた辛い日々を思い出していた。悔しい、残念な日常だった。今は、なんで、一度失敗したからと言って夢を思い切ろうとしたのかと悔やんでいた。「そうでしょう。そうでしょう。私も随分と辛い思いをしました。しかし、ヤシン様は私が手掛けてきた他のアーチストとは違うとずっと思っていました。失敗したら、二度と思い出したくないというアーチストが多いのです。ヤシン様のことは気になっていました。イスタンブールに行かれたと聞いた時にも、私も行きたいと思ったくらいでした」 ヤシンはターハが自分のことを気に留めていてくれたと聞いて、嬉しくなった。他のアーチストとは違うと言う言葉もヤシンの心をくすぐった。「ターハ。お前がそのように考えてくれていたことなど、全く知らなかった。ベイルートに行き、そして、このアルバハに戻った時には、音楽のことを完全に忘れていた。篭城していた時は特にそうだ。それに、もともと、このサウジでは音楽に親しむ機会は少ない」 ヤシンは、また、溜息をついた。「私に音楽を思い出させたのは、チュニジアのジャスミン革命だ。民衆は、自分達の運動を音楽で鼓舞していた。テレビで反政府運動を進める人々を写す時、そこに音楽があった。音楽の力を感じたものだ。しかし、このアルバハに来て、彼我の差に呆然とした。篭城している養蜂業者はもともとマイナーなせいもあるだろうし、サウジのメディアが蜂起を全く報じないせいもあるのかもしれない。私は、ベイルートから愛用のギターを持って来たが、城に入る前に捕まってしまった。しかし、蜂起に音楽が無いことは、そのせいではない。蜂起は私が来る前のことだし、私も無事城に入れたとして、篭城している時に弾いたかどうかは分からない。弾くような雰囲気だったかどうか分からない」 ターハは、ヤシンの目を見詰めていた。ヤシンの目に徐々に輝きが戻って来たような気がしたからだ。「しかしだ。ターハ。アブドルアジズを解放して事件が解決した後のことだが、篭城していた養蜂業者達が崖に落ちた私のことを悲しんで、私の歌を唱ってくれたらしい。シェイクからそう聞いた」 ヤシンは嬉しそうだった。ターハは、思いがけない話に当惑したが、この時とばかりに、ヤシンを褒めた。「それは素晴らしいことです。ベイルートでもそうですが、ヤシン様の音楽を好きな人が沢山いるということです。しかし、最も音楽から遠いと思われる、このアルバハでさえ、そうなのですか」 ターハは正直だった。ターハがヤシンの再デビューを計画しているのは、サウジではない。レバノンのベイルートだ。「このアルバハでさえ、か。馬鹿にするなと言いたいところだが、お前の言う通りだ」
2011年12月07日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved.
2011年12月07日
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6日の原油価格(終値)は、アメリカの株高、ドル安を受け、僅かながら続伸した。これと言った供給問題が無い中での価格上昇は、昨年、一昨年と何等変わらない。 石油需要期にある現在だが、余剰気味だ。イラン制裁問題があるとは言え、それが供給途絶などの問題に繋がるとは思えない。むしろ、リビアの増産をどのように吸収したら良いかを産油国が懸念しているところだ。 WTI価格は、29セント高のバレル当り101.28ドルまで上昇した。このところの上昇は、いかに株高とは言え、???が幾つも付く。こんなに高い水準はきっと世界経済、消費者に悪影響を及ぼすことになる。 投機のブレントは、最早、コメントにも値しないほど異様に高い。1ドルも上昇して110.81ドルになった。その異様さは、WTIとの逆値差が再び開いたことにも良く現れている。 これに対し金は更に下げた。僅か2.7ドルだが更に下げて、オンス当り1731.8ドルとなった。ジリジリと下げている。投機筋は相変わらず急回復を狙っているようだが、駄目だった。まあ、原油で行け行けどんどんと言うことか? 7日昼過ぎは、原油、金ともに僅かながら続伸している。まだ、アジア中心の相場だから、昨日のアメリカの株高を受けてものだろう。本格的動きはヨーロッパの動き始める夕方まで待たなければならない。
2011年12月07日
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5日寝際の原油価格は、ヨーロッパ、アメリカの株安、ドル安という強弱ミックスの中で僅か上げてきている。即ち、WTI価格は、午後1時過ぎには100.48ドルだったが、7日午前0時半には前日終値比29セント安のバレル当り100.7ドルまで上げてきているのだ。 投機のブレントは、午後1時過ぎには109.27ドルまで下げていたが、109.89ドルまで上げてきている。ジリジリと上げている。リビアの原油生産が急回復しているというのに妙な動きだ。 これに対し、金は更に下げている。午後1時過ぎにはオンス当り1722.3ドルだったが、今は1713.7ドルとなっている。こちらはジリジリと下げている。投機筋は相変わらず急回復を狙っているようだが、さてどうなるか。
2011年12月06日
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5日の原油価格(終値)は、ヨーロッパ、アメリカの株高、ドル安という強気の背景だったが、WTIがほぼ横ばい、ブレントが僅か低下という結果になった。6日午後1時現在、ジリジリと下げている。 WTIの終値は、3セント上げて、バレル当り100.99ドルになった。高値は102.44ドル、安値は100.38ドルと、昨晩よりも、更に、それぞれ上げ、下げ幅を広げた。午後1時過ぎ現在では100.48ドルになっている。 投機のブレントは、昨日の終値が13セント安の109.81ドルまで下がった。WTIとの逆値差は8ドル台まで狭まった。 しかし、まだまだ絶対水準が高いし、逆値差幅も異様だ。午後1時過ぎには109.27ドルとなっている。 他方、金は更に下げた。終値は16.8ドル安のオンス当り1734.5ドルとなった。最高値は1756.8ドルのままだ。今年は最高値を1900ドル近くまで上げたが、その当時からすれば安値だが、1700ドル台は歴史的な高水準だ。 原油もそうだが、高値が続くと、高値という認識が薄くなる傾向がある。恐ろしいものだ。90年代はほぼ20ドル台で30ドル原油の出現に驚いたものだ。馴れほど恐ろしいものはない。
2011年12月06日
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5日夜の原油価格は、株高、ドル安を受けて更に高くなった。それでも、株、為替の一層の強気の割りには、上昇の勢いは無い。そろそろ、その異様さに気が付いたのだろうか?それにしても随分と高くなったものだ。 WTIは、62セント上げて、バレル当り101.56ドルになった。高値は101.92ドル、安値も101.17ドルと、それぞれ上げ、下げ幅を広げた。投機のブレントは111.04ドルまで上げた。ますます投機が盛り上がった。 他方、金は更に下げた。夕方の2ドル安から7.7ドル安へと下げ幅を広げた。オンス当り1743.6ドルとなった。最高値は1756.8ドルのままだ。それでも、未だ1700ドル台、超高値が続いている。 ところで、アメリカでは、原油価格が上昇する一方、ガソリン価格が低下しており、精製・販売業界は、青息吐息だ。この状況が長く続くと、弱小の小売店の存続が危ぶまれる。 その分消費者が救われているのだろうが、完全転嫁が出来れば、消費者は辛い年末になる。そして、異様な原油高が世界経済に悪影響を及ぼすことになるだろう。
2011年12月05日
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週明け5日夕方の原油価格は、先週末の動きをそのまま受け継ぎ、僅かながら続伸している。アジア株が上昇、ついさっき始まったヨーロッパ株式市場でも株価が上昇したからだろう。今週も二大金融要因が主導している。因みに、ドルも対ユーロで弱くなった。 WTIは、56セント上げて、バレル当り101.52ドルになった。高値は101.73ドル、安値も101.23ドルと高い。投機のブレントは110.91ドルまで上げている。それ行け行けどんどん、投機が花盛りだ。 他方、金は僅かながら下げた。2ドル安のオンス当り1749.3ドルとなった。最高値も1756.8ドルと安い。それでも、1700ドル台だから、超高値が続いていると言える。 投機の行き場の無い資金が、原油市場、金市場に流れ込むと見ている関係筋も多い。金融緩和がとんでもないところに影響を及ぼすという分けだ。何ともおかしな話だ。そして、世界経済、消費者が苦しむことになる。
2011年12月05日
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