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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は、また上昇に転じていた。WTI価格は41セント高のバレル当り95.18ドルまで上昇していたのだ。IEAの備蓄放出宣言の効き目は殆ど無くなった。 と、いうよりもやはり投機が踊ったと言った方が適切なのだろう。ヨーロッパ、そして今またアメリカと、株、為替の二大金融要因が、ますます株高、ドル安になり、強気になったのだから、そんなものか。 それにアメリカはそろそろハリケーンシーズン、ドライビングシーズンに突入する。それに備えて、製油所の稼動率も上昇することだろう。現下の需給は懸念するようなところは無いが、先行きタイト予想なのだろう。 予想が外れたら、IEAの備蓄放出が機能したら、あるいはサウジが増産したらなどとは考えない。投機のブレントもジリジリと上げた。112.20ドルと異様に高い。ひどいもんだ。 他方、金先物は2.5ドル安のオンス当り1507.9ドルへと引いた。利益確定の売りでもでたか?あるいは手仕舞いか?2000ドルへの引き上げは、小休止か? 原油も、旧大投資銀行の狙っているブレントで150ドルを実現するにはしんどい状況だろう。金同様に、下げることになるのかどうか?はて、さて、どうなることやら。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月30日
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午後7時半頃に価格情報を覗いたら、原油価格は低下傾向だった。WTI価格は一時バレル当り94.15ドルと、94ドル割れ寸前まで行ったが、それから戻して、今また低下しているということだ。 株、為替の二大金融要因が、株高、ドル安と強気な中での下げだから、いかに需給要因が弱気であるということの証左とも言える。それでも、これからはアメリカがハリケーンシーズン、ドライビングシーズンということで、そのまま行けば、投機筋が楽しみな展開だ。 投機のブレントも下げたとは言え、112.01ドルと未だに異様に高い。ひどいもんだ。他方、金先物は1.5ドル高のオンス当り1511.9ドルと引き続き上げた。投機が踊り続けている。 それでも、旧大投資銀行の狙っているブレントで150ドルを実現するにはしんどい状況だ。さぞや、WTIをまず100ドル台に復帰させたいと思っていることだろう。さて、どうなることやら。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月30日
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29日のWTI価格(終値)は、結局、1.88ドル高のバレル当り94.77ドルまで上昇した。この二日間でIEAの備蓄取り崩しの発表で下がった分をほぼ取り戻したことになる。投機筋としてはホッとしていることだろう。 OPEC事務局長が何もIEAにクレームを付けることも無かったのではないか?ギリシャ問題もそうだ。その動向、影響についての見方が大きく変化して、株価、為替、それに商品先物も乱高下した。異様だ。 まあ、ヨーロッパ、アメリカと株が大幅に上昇して、ドルも対ユーロで軟化した、昨年、一昨年と市場をリードして来た二大金融要因が強気になったと言う事でしかないのだろう。 投機のブレントは3.62ドル高の112.40ドルだ。ひどいもんだ。他方、金先物は10.2ドル高のオンス当り1510.4ドルまで伸びた。これからも投機が踊ったことが分かる。 今の投機筋は、原油価格暴騰などが世界経済を危機に陥れているという感覚が全く無い。困ったものだ。在庫取り崩しだけではなく、オバマ政権も有効な手段を講じなければいけない。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月30日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は更に暴騰していた。株高、ドル安と強気要因になったし、アメリカの原油在庫の取り崩しが予想外に大きかったからだろう。 そうだとすれば、需給情勢の読み違えも甚だしい。アメリカの原油在庫はそれでも、昨年よりは多いし、何よりも石油需要量が低下していたからだ。冷静に分析すれば、需給タイトとはならない。 まあ、呆れていても仕方が無い。金も上がったし、投機はますます踊っている。WTI価格は2.16ドル高のバレル当り95.05ドルまで上昇していた。OPEC事務局長の懸念などは、あっと言う間に飲み込んでしまった。 投機のブレントは111.88ドルだ。辟易だ。因みに金は7.3ドル高のオンス当り1507.5ドルだ。ひどいもんだ。まあ、でも、金は、世界経済に直接影響を及ぼす分けではないから、どうでも良い。石油はそうは行かない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月29日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. カリムは統領になって間もなくサウジ政府、より正しくはアブドルアジズに射殺されてしまった。しかし、スレイマンはカリムの後を継いでからサウジ国内だけではなく、日本、アメリカ、そしてイスタンブールと活動領域を広げて行った。 また、アメリカでスルタンに捕らえられサウジに連れ戻された後、リハビリセンターで優秀な成績を収め、ロイヤルファミリー特にアブドルアジズの覚えも良かった。 それは能力以上に運もあったのだろうが、何よりも長期間に亘って沙漠のサソリの統領を務められたという実績が、圧倒的な差になっている。 アブドルアジズが一目置いていることも大きな差だ。リハビリセンターから釈放された後、自宅に招いて祝ってくれたこともあった。それに、アメリカにまでイブラヒムに運ばせて多額の資金を提供してくれた。アフガンの古美術品も言い値で買ってくれた。 シュルツは、そんな動向も全て把握していた。アブドルアジズと月の欠片・スレイマンの間の微妙な関係も十分に理解していた。そうでなければ、リヤドでスパイ活動を継続することなど困難だ。イブラヒムが知らなかったアブドルアジズの誘拐についても既に知っていた。「確かに、月の欠片・スレイマンは一筋縄では行きませんね。出来るならば、彼を拘束してアメリカ大使館に連行したいと思っていますが、そのためにはアブドルアジズの了解を得る必要もありそうですし、道遥かです」 シュミットもサウジ国内の事情には徐々に慣れて来ていた。要人の支持がなければ、この国では何も出来ない。逆に要人の支持があれば、何でも出来る。「そのアブドルアジズだが、どうも誘拐されたようだ。怒ったトルキがアルバハに軍を差し向けたとも聞いている。しかも、それをサード国王と治安部隊、警察を管轄するナイフにも知らせなかったようだ」「えっ、それは一大事ではないですか。アルバハ内戦、それに、事と次第によれば、ロイヤルファミリーの内紛に発展するかも知れないじゃないですか」 シュルツは既にアメリカ政府の要人には、そのことを連絡したらしい。「まあ、トルキにすれば、地方豪族など一捻りと思っているのだろう。あっと言う間に片付けて、後でサード国王、それに実の弟のナイフに報告すれば良いなどと考えているのだろう」「そう上手く行きますか。お聞きすれば、アルバハに向かったということですから、その地方豪族とはシェイク・スルタンのことではありませんか」 シュルツは驚いてシュミットの顔を見た。「そうだ。シェイク・スルタンのことだ。君はスルタンを知っているのか」「ええ、タリータウンで最初にお会いました。不思議なオーラを持っているお方でした。また、あの優しい笑顔が素晴らしい。あの笑顔には誰でも惹かれてしまいますよ」「知っているかもしれないが、彼は大変な秀才で大学を優秀な成績で卒業してテキサス大学にも留学している。医学博士だから、まあ、医師ということだ。それにコーラン読誦などでは未曾有の天才と皆から言われサード国王の覚えも良い。サウジ社会では、こちらの方がより重要でね」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく!
2011年06月29日
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2011年06月29日
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28日のWTI価格(終値)は、2.28ドル高のバレル当り92.89ドルになった。原油価格が低下を続けて来た、今の時期としてはやはり暴騰と言って良いだろう。 しかし、投機筋としては、ヨーロッパ、特にアメリカの株が大幅に上昇したのだし、ドルも対ユーロで軟化したのだから、当然と言うことだろう。昨年、一昨年と市場をリードして来た二大金融要因が強気になったと言う事だ。 投機のブレントは2.79ドル高の108.7.95ドルになった。他方、金先物も、3.8ドル高のオンス当り1500.20ドルと終値ベースで1500ドル台に復帰した。これも投機の為せる業だ。 またまた、投機が踊る世界が再登場するのか? 需給上では、IEAの備蓄取り崩しが話題になっている。これが価格上昇の重しになったことは間違いが無い。それはOPEC事務局長が何を血迷ったか、IEAを非難して、即刻、これを解除するよう要求していることからも明らかだ。 彼等にすれば、原油価格暴騰の現在が適正価格ということになるのであって、現在の価格水準を意図的に引き下げるという行為は認められないということになる。呆れて物も言えない。 原油価格暴騰が世界経済を危機に陥れているという感覚が全く無い。90年代の20ドル代は安すぎたのだろうが、その5倍程度になった現在が公正な水準と言える筈も無い。 IEAだって、リビア情勢を懸念してのことだ。むしろ、ここでも書いたが、基本的にはOPECの増産に期待しているのではないか?もともとリビア出身のこの事務局長はちょっと考えがおかしいと言える。 現在、OPEC議長が強硬派のイランで、そして事務局長がこれでは、まじめに意見を聞く気にもなれない。OPEC内自体も混乱している。当のリビアだって石油行政は滅茶苦茶になっているのではないか? 早く、冷静になって貰わなければいけない。ベネズエラのチャベスだってそうだ。カダフィ同様、おかしな独裁者と言えるのではないか?そんな人々に公正な原油価格を主張させてはいけない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月29日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格が大幅に上昇していた。これと言って特に需給上の強気要因が無い中での急上昇だから、暴騰と言って良いだろう。 WTI価格は、1.29ドル高のバレル当り91.9ドルとなった。対ユーロでドルが基本的には高く、株がヨーロッパ、アメリカと上昇したのだから、一昨年、昨年と市場をリードした、二大金融要因が強気になったことは間違いが無い。それが主因というのであれば、困ったことだ。 投機のブレントは107.95ドルと、108ドルが目前に迫っている。他方、金先物も、上昇を続けている。5ドル高のオンス当り1501.4ドルと、1500ドル台が維持されている。 ああ、この苦しい時期に、いや、それ故に、投機が踊るの世界がまた登場するのか?嫌だ、嫌だ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月28日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. -ファイサリア・タワーを爆破するまでは、捕まるわけにはゆかない スレイマン達はじっと息を潜めて、隼人達が行過ぎるのを待っていた。こつこつと靴音が通路に響く。お祈りの時間には店が閉まっているので、彼等がここに入ってくることはあり得ないとは思っても、万が一、入ってくることを想定して銃を握り締めていた。額に汗が滲む。 すると、入口の真ん中くらいに来たところで、足音が止まった。隼人、時田、頚木、そして慎太郎の話し声が聞こえた。 少し時間が過ぎた。隠れている者には長い時間だ。 サードが堪りかねて銃に手を伸ばした。 スレイマンは、さっとその手を抑えた。サードの手には汗が滲んでいた。スレイマンは冷静だった。そして、サードの手を上から軽く何度か叩いた。 やがて隼人達は歩き始めた。 スレイマンは、サードの手からその手を離し、サードは、拳銃から手を離した。「お客様。お待たせしました。お席が整いましたので、どうぞ、こちらへ」 スレイマン達は立ち上がって、奥の部屋へと向かった。 支配人は先導しながら、しきりにスレイマンのご機嫌を窺っていた。スレイマンはシェイク家の出身だし、沙漠のサソリのリーダーらしい風格があったから、支配人も特別視して当然だった。それに、最初のチップも効いている。 隼人達は、ファイサリア・レジデンスのシュルツの部屋を訪れていた。シュミットもいたが、サイードはお祈りに出掛けてまだ戻っていなかった。「お祈りが終われば、サイードが戻って来る。その頃には、ビン・ラディンの隠れ家に向けてヘリが飛び立つ」 シュミットは満足げだった。タリータウン、オースチン、ニューヨーク、ワシントンなどアメリカ各地で沙漠のサソリを追い続けて来たシュミットは、いよいよCIAがその大元のリーダーを追い詰めてくれることに感慨さえ感じていた。この作戦が成功することはほぼ確実とは思っていたが、成功すれば、そのスレイマン達に与える影響は甚大だろう。とりわけ、現在彼等が進めようとしているファイサリア・タワー爆破計画の実行に強い影響を与えるに違いない。「今回の作戦が成功する確率は高いと思うが、成功すれば、アルカイダにとって打撃は深刻だ。アルカイダは、それぞれの地方組織が独自に動いて来たとは言え、ビン・ラディンのカリスマ性は相当なものだ。圧倒的と言って良いだろう。それはナンバー2のズワヒリなどの及ぶところではない」 シュルツは、ヘリよ一刻も早く飛び立ってくれと、遠くアフガンの空に向けて祈っていた。「そうですね。当面の活動は凍結されるかも知れませんね。しかし、暫くすれば、各地で報復テロが繰り返されることになるでしょう。それには細心の注意が必要になりますね」 シュミットは、ここサウジでもきっと報復テロが起きるのではないかと懸念していた。「そう。そうかもしれんな。月の欠片がサウジに戻っていることは確実だから、より細心の注意を払う必要があるだろう。カリムとスレイマンでは月とスッポンほどの差がある」 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく!
2011年06月28日
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2011年06月28日
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夕方に価格情報を覗いたら、原油価格は上昇していた。ヨーロッパの株式市場が開いて、株価が上昇したことが影響しているのだろう。WTI価格は、46セント高のバレル当り91.03ドルとなった。 妙な話だ。ヨーロッパが開くまでは、一時、昨日の終値を割っていたのに・・・これと言った需給要因が無いのに、何で、また91ドルに戻るのか?信じられないことが起きるのは日本の政界だけではなさそうだ。 投機のブレントはその名に恥じず、107.05ドルへと急騰だ。他方、金先物も、オンス当り1503ドルと、更に上昇した。5週間振りの1500ドル割れは長続きしなかった。 さて、この勢いが続くのか、そしてそれが、そのままニューヨークまで続くのか?空景気が続くのか?ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月28日
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27日のWTI価格(終値)は、55セント安のバレル当り90.61ドルとなった。為替は対ユーロでドルが基本的には高く、株がヨーロッパ、アメリカとそこそこ上げた中での低下だから評価出来る。 まだまだ油断は出来ないが、二大金融要因の影響が低下するのは良いことだ。やはり、需給を主因として価格が決定されるべきだろう。その点、IEAによる備蓄取り崩しの表明は利いた。 リビアも、それほど多くは無いが、反政府側の東部地域で原油輸出再開の動きが出ていることも大きい。完全立ち直りは2015年頃と目されてはいるが、頼もしい動きだ。 他方、金先物も、結局、下がった。昨晩寝際にはオンス当り1502ドルと、1500ドル台に復帰したものの、1.5ドル安の1496.4ドルと、1500ドル割れで終わった。5週間振りの1500ドル割れだ。 しかし、アジア株式市場が昨日のアメリカ株式市場の値上がりなどを反映して、上昇すると、原油、金ともに上昇を始めた。WTIは91ドル、投機のブレントは106.26ドルへと上昇し、金は1500.3ドルまで回復した。 まあ、しかし本格的動きは、ヨーロッパ、アメリカを待たなければならない。今、ロンドンは午前4時過ぎ、ニューヨークに至っては昨晩午後11時、暫く時間が掛かる。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月28日
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週明けの原油価格は、戻し加減になったが、未だに先週末の水準には戻っていない。現在、ロンドンは午後1時半、ニューヨークは午前8時半だから、アジア、ヨーロッパに限られるが、株、為替の二大金融要因は弱い。 そのせいだろう。WTI価格は、39セント安のバレル当り90.77ドルとなっている。投機のブレントも104ドル台になった。それでも、WTIとの逆値差は未だ13ドル以上と大きい。 ヨーロッパの株価は、先週末よりは僅か上がったが、元気が無い。ドルは対ユーロで強いままだ。株、為替の二大金融要因は、まあ、弱気だ。それに需給要因では、先週末の備蓄取り崩しが上値の重しになっている。 他方、金先物は上がった。1.1ドル高のオンス当り1502ドルと、1500ドル台に復帰している。これから、ニューヨークの市場が開く。さて、この動きが続くのか。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月27日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スレイマン達は、隼人達が今いるところまで上がって来る前に、目に付かないところに移動しなければならない。スレイマンは、さっと辺りを見回した。幸い、さっき通って来たイタリアン・レストランの脇に薄暗い場所があった。スレイマン達は急いでそちらに向かった。 そこは室内プールも完備したスポーツジムへの入口だった。奥にはスポーツジムの扉が見えた。スレイマンが見下ろしていたエントランスホールのアルコザマ・ホテル側の入口からエレベーターまでは、それほどの距離がない。 スレイマンは、部下達を促してスポーツジムの入口に入った。外から見た時には薄暗くて良く分からなかったが、通っている内に、さっき見たところから見通せる場所であることが分かった。急いでジムの扉を開けようとしたが、しっかりと鍵が閉まっていて開かなかった。「サード。ここにいれば、隼人達をやり過ごせると思っていたが、そうでもなさそうだ。急いで元の場所に戻って、安全な場所を探そう。最悪の場合には急いでファイサリア・タワーの方に行かざるを得ない」 スレイマン達は急いで元の場所に戻り、もう一度辺りを見回した。「統領、たった今、あの日本人達がエレベーターに乗り込みました」 サードは、目撃した通りスレイマンに報告した。もう、一刻の猶予もない。 スレイマンは、イタリアン・レストランには扉があるわけではなく、お祈りの時間に看板を出しカーテンを降ろしているだけであることに気付いた。そのカーテンも下まで届くほど長いものではない。下から五〇センチほどは空いている。じっと耳を澄ませば奥の方から微かな物音も聞こえて来る。 スレイマンは、きっと、お祈りの時間も外国人などを対象に営業を続けていて、新たな客を中に入れないだけだろうと、直感的に判断した。「サード。あのレストランに入るぞ」 スレイマン達は小走りでレストランに飛び込んだ。 音に気付いて、支配人らしい外国人がやって来た。「いらっしゃいませ。申し訳ありませんが、現在はお祈りの最中ですから閉めさせて頂いております」 イタリア人のように見える、その男が丁重にそう断った。「支配人。承知の上だ」 スレイマンは、さっと一〇〇リヤル紙幣を丸めると、それをその支配人らしい男の手に握らせた。男は、最初は迷惑そうだったが、その手に握った紙幣を、静かにポケットにしまうと、ニヤッと笑った。スレイマンの勘は当たった。 その店は、お祈りの時間も、外国人を中心として、一応断るが、来店してしまったものを最後まで断るようなことはしないのだ。ただ、相手がサウジ人のように見えたので、より慎重になっただけだろう。「それでは、お席をご用意させて頂きますので、申し訳ありませんが、ここにお座りになってお待ち頂けますか」支配人らしい男は、そう言うと、そそくさと奥へと入って行った。奥からは、外国人の談笑する声が聞こえて来た。スレイマン達が椅子に座ると、外の通路を歩いて行く隼人達の足が、降りたカーテンの向こうに見えた。 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく!
2011年06月27日
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2011年06月27日
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24日のWTI価格は、結局、14セント高のバレル当り91.16ドルで終わった。昨日寝際の90.97ドルからは上げた。妙なことだ。これと言った強気材料は無かった筈だから、週末必死の巻き返しと言って良いだろう。 ヨーロッパ、アメリカと株価が下げ、ドルも対ユーロで強くなっていた。僅かとは言え、株、為替の二大金融要因が弱気の中での上げだから、大したものだ。投機のブレントは、2.14ドル安の105.12ドルまで下げた。 こちらは、昨日寝際の106.47ドルから更に下げた。当然のことだろう。それでも、まだまだ高い。仮に、即、WTIより安い、例えば、80ドル台突入とでもなれば、買い待ちポジッションだった投機筋は大打撃だ。 金先物も更に下がった。22ドル安のオンス当り1498.5ドルとなり、終に、終に、終に、1500ドル台を割り込んだ。勿論、昨日寝際の1507.8ドルより下げた。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月25日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格はほぼ前日並みになっていた。当初は、株高を背景に上昇を続けていたが、ヨーロッパの株価が低迷に転じ、アメリカの株が弱含んだせいだろう。ドルも強い。 WTI価格は、5セント安のバレル当り90.97ドルとなっていた。一時は、92.34ドルまで値を戻していたが、力尽きた。投機のブレントも106.47ドルまで値を下げていた。 金先物も更に下がった。12.7ドル安のオンス当り1507.8ドルになった。1500ドルを割りそうな、展開になって来たが、さて、どうなることやら。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月24日
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23日のWTI価格(終値)は、4.39ドル安のバレル当り91.02ドルとなった。昨日寝際の91.20ドルから更に下がった。投機のブレントは6.95ドル安の107.26ドルまで下げた。逆値差は15.72ドルまで狭まった。 ヨーロッパ株は急落、アメリカ株も最後は大分戻したものの値を下げたままだった。それに、ドルは対ユーロで最後は勢いが弱まったものの、強まったままで終わった。まあ、そのせいもあるのだろう。 昨日は、それに、あの緊急時対応機関の国際エネルギー機関(IEA)がリビア情勢に鑑み、備蓄取り崩しを決めたことも利いたようだ。これは別にアナウンスだけでも良いのだから遅きに失した感があるくらいだ。 それでも、より慎重に、市場への影響を見ながら進めて行くことになっている。何だこれは、と言いたいが、まあ、アクションを起こさないよりは良いだろう。緊急時対応機関なのだから・・・ 基本的には、増産をする産油国を立て、合せて不足分を供給するというスタンスだ。もともと、原油が足らなかった分けではないので、辛い表現だろう。何と、これが史上初の備蓄放出宣言だと言う。それでは、この緊急時対応機関は、一体、これまで何をして来たと言うのだろうか? まあ、そんなものですといわれそうなので、これ以上は何も言わないことにしよう。唇寒しか・・・ 金先物も急落した。32.9ドル安のオンス当り1520.5ドルになった。昨日寝際の1519.5ドルよりは僅かながら上がって終わった。これで、ますます史上最高値更新からは遠のいた。それでも高いままだが・・・ しかし、投機筋も必死だ。その後、巻き返し、今は、WTIが92.19ドルと92ドル台まで戻した。投機のブレントは108.51ドルだ。金は1524ドルだ。まだまだアジア中心の参加者だから、本格的動きはこれからだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月24日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格が大幅に低下していた。ヨーロッパ、アメリカと株価が急落して、ドルが対ユーロで大幅に上げた。つまり二大金融要因が弱気に転じたのだ。なんて、言って情けなく思っている。 どうして、相変わらず、原油価格が現下の需給を主として決まらないのだと、嘆いている。違うだろう。現下の需給からすれば、もっとずっと安くてよかった筈だ。投機が上げていただけではないか?と。 あ~嫌だ、嫌だ。原油が余っているのに、いずれまた株が上がり、ドルが安くなれば、上昇するかもしれないのか? WTIは、4.21ドル安のバレル当り91.20ドルとなり、投機のブレントも107.92ドルまで下げた。逆値差は16.72ドル、まだまだ異様だ。そもそもブレントがWTIより安くなければいけない筈だ。 金先物も急落した。33.9ドル安のオンス当り1519.5ドルとなった。これで史上最高値更新からは遠のいたが、未だ1500ドル台に止まっている。いつまた巻き返すか判ったものではない。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月23日
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どうして石油の需給を追って来た者が、まず先に株、為替の動向をチェックしなければならないのだ、と情け無く思いつつ、二大金融要因を見る。今週は、株は盛り返し、高い水準を維持する一方、ドルは対ユーロで軟化した。 つまり、二大金融要因は強気だったのだ。それが、直近では、株がまず崩れ、ドルが対ユーロで盛り返しつつある。そんなところだった。今一、アメリカ経済、ヨーロッパ経済ともに本当の強さが戻ってはいないと言ったところだ。 そんな中で、昨日のWTIの終値は、1.24ドル高のバレル当り95.41ドルまで急上昇した。投機のブレントに至っては3.26ドル高の114.21ドルだ。呆れてものが言えない。 ブレントのWTIに対する逆値差は、再び拡大し、18.29ドルになった。ヨーロッパはこれに税金格差もあるから、馬鹿高いエネルギー価格を負担していることになる。もちろん、アジア、そして日本も同様だ。これはアジアンプレミアムどころではない。何と表現したら良いのだろうか? しかも、この急上昇は、アメリカの石油統計が弱気要因の中で起きた。やはり、現下の需給を逸脱した、不当、不公正な値上がりと言わざるを得ないだろう。アメリカはこれからハリケーン・シーズン、ガソリン需要期を迎えようとしている。 このような投機の動きを放置すれが、この水準が更に上昇することになる。アメリカ政府はしっかりとしなければならない。それが、世界経済、世界の消費者に影響を与えることになるからだ。オバマさん、宜しく! アメリカでは、そんな中、天然ガス価格が更に下がった。原油換算すれば、バレル当り25.90ドルだ。つまり、今は暖房シーズンではないから良いが、暖房油は全く天然ガスと勝負にならないのだ。四分の一近い安さでは話にならないだろう。 現在、WTIは、冒頭に書いた株、為替の動きのせいだろう、1.18ドル安の94.23ドルまで低下した。投機のブレントも、113.27ドルまで下がった。昨日の急上昇は一体何だったのだろうか? 仕組んだ投機筋は、売り逃げすることが出来たのだろうか?あるいは、息長くもっと先の儲けを待っているのだろうか?それには、新たな仕掛けが必要になるが、どうするつもりだろう。注視する必要があろう。 金先物も急騰した。しかしながら、結局、7ドル高のオンス当り1553.4ドルとなり、昨晩寝際の1558.6ドルからは値を下げた。辛うじて、終値ベースの史上最高値1557.1ドルを上回ることはなかった。今は更に下がって1547.5ドルになっているものの、史上最高値が目前になっていることには変わりが無い。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月23日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は急上昇していた。おかしい。正確には需給からすればおかしいということだ。アメリカ政府の石油統計が発表となり、原油在庫が予想より多く取り崩されていたというのだが、それはおかしい。 確かに原油在庫は先週より170万バレルの減少となっている。しかし、石油在庫の絶対水準は昨年同期とほぼ同じだし、平均的水準よりは遥かに多いのだ。それに何よりも石油需要が減退している。 それでどうして強気要因になるのだと首を傾げる。株式市場はヨーロッパでは低調だったが、アメリカでは上がった。それにドルが対ユーロでジリジリと下げている。またまた株、為替の二大金融要因か?ひどいもんだ。 WTIは、65セント高のバレル当り94.82ドルまで上昇した。投機のブレントは、2.25ドル高の113.2ドルまで急騰し、オマーンも2.07ドル高のこちらは、107.70ドルになっている。誠にひどい。 金先物も急騰した。12.2ドル高のオンス当り1558.6ドルとなり、終に、終値ベースの史上最高値1557.1ドルを上回った。ただ、日中最高値の1577.4ドルには至っていない。しかし、それも、もう目前だ。 投機は踊るか?世界経済、一般消費者にすれば、困ったものだ。先物市場は、健全な環境の中で、健全なリスクヘッジを行う場ではなかったのか?一部の者だけが不当、不公正に儲ける場であってはならない、と思うが。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月22日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. スレイマンは隼人達の降り立ったエレベーターホールへとゆっくりと歩いて行った。お祈りが始まって殆ど人通りの無いエントランスホールにはスレイマンの靴音が響いた。 治安部隊の兵士達が眠そうな眼差しで、スレイマンを見ていた。天下泰平、何事も起きそうもない場所だ。無理もない。 階上の渡り廊下に面したハッサンの店から、マーモールの芳香が漂って来る。兵士達は、その芳香には慣れているのだろうが、スレイマンには新鮮だった。さすがにアブドルアジズ大王が使用したと言うマーモールの香りだ。その芳しさは抜きん出ている。スレイマンは、右手をかざすと、その芳香を鼻の方に引き寄せた。そして、靴音を響かせながら、その芳香の中を進んで行った。 スレイマンは、上りのボタンを押した。エレベーターがゆっくりと下りて来る。やがて、目の前の扉がゆっくりと開く。スレイマンがエレベーターに乗ると、そのエレベーターは、吹き抜けを見下ろしている仲間のところへと上って行く。 同じフロアで降りると、直ぐ先にはイタリアン・レストランがあった。今はお祈りの時間だから閉まっている。その前を過ぎると、もう、エントランスホールを見下ろす場所だった。スレイマンは仲間達と合流した。スレイマンは仲間達とエントランスを見下ろした。ちょっと遠くなったが、やはり眠そうにしている治安部隊の兵士達が見えた。エントランスに入って来る人影は無い。しかし、小一時間もすれば、お祈りを済ませて帰って来る人の群れで、そこは賑わうことになる。その時には、兵士達の目の色も変わることだろう。 「おっと、ホテルに帰ったばかりなのに、シュミットがお呼びだ。早速、ファイサリア・レジデンスのシュルツの部屋に行かなければならない」 隼人は、時田と頸木の顔を見た。二人はやれやれと言った顔をしている。慎太郎は、それを見て笑っている。「ホテル・ファイサリアの僕の部屋から、タワーのホールを抜けてレジデンスに行ければずっと早かったのに、ちょっとした時間のずれだったね」 隼人も苦笑した。 隼人達はやむなく、さっき歩いて来たアルコザマセンターのエントランスホールへと向かうことにした。「隼人。それじゃ、タワーのホールまで一緒に行こう。そして、僕はそこから、そのままホテル・ファイサリアに戻ることにするよ」 慎太郎は、もう直ぐにタワーが攻撃されることなど、全く知らない。ホテルに戻れば、危険性が増すことになる。登頂のグローブ・レストランが中庭に落ちて、粉々になれば、その破片が飛んで来る可能性が高い。 いや、その前に、慎太郎の部屋からはタワーの橋元が丸見えなのだから、その橋元が爆弾テロにあえば、その衝撃で窓ガラスが飛び散り、慎太郎に降り掛かってくるかもしれない。あるいは、爆風が直撃するかも知れない。「慎太郎。悪いね。急な呼び出しだから勘弁してね。何かが起こったのかもしれない」 アルコザマセンターのエントランスホールを見下ろしていたスレイマンは、隼人達が戻って来たことに気付いた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく!
2011年06月22日
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2011年06月22日
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21日のWTIは、結局、14セント高のバレル当り93.40ドルで終わった。昨晩寝際には94.11ドルまで上昇していたが、値を崩した。これで7月渡しは終了だ。これからは8月渡しが期近物となる。こちらは94.17ドルだった。 ただし、アメリカ民間の在庫統計が発表され、原油在庫が思ったより取り崩し幅が少なかったことから、その直後に93.53ドルまで値を下げた。ここのところ、先高幅が縮小していたが、21日は77セントまで急拡大したものの、結局、元の木阿弥となった。もっとも一足先に投機のブレントは先安になっているのだが・・・ そのブレントは、74セント下げて110.95ドルとなった。こちらは、現在、111.04ドルまで戻している。まだまだ高いとは言え、異様な部分は縮小し始めている。とは言え、昨日の終値では逆値差が17ドルを切ったが、今また拡大し始めている。まだまだ異様だ。 金先物はジリジリと上げている。21日は、4.4ドル高のオンス当り1546.4ドルとなった。これで、ますます史上最高値に近付いた。残すは11ドル程度、もう目の前だ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月22日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は急上昇していた。アメリカの株式市場の動向をチェックして、その急激な上昇に驚いて、慌てて覗いたら案の定、急上昇だったのだ。 WTIは、85セント高のバレル当り94.11ドルまで上昇していた。今日最高の94.74ドルに向かって上げている。原油需給そっちのけだから、寂しい限りだ。 今日はアメリカ民間の在庫統計が発表となるが、それは終値後のことだ。明日の相場には影響することだろう。まあ、でも、二大金融要因が強気なら、どうとでもなってしまうというのが昨年、一昨年の状況だった。 金先物も上げた。さっきのオンス当り1542.7ドルから更に2ドル上げ、1544.7ドルになった。またまた史上最高値に近付いた。残すは13ドル程度、もうじきだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月21日
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午後10時過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格は上昇していた。それでも、ついさっきから下げ始めてはいるが・・・WTIは、76セント高のバレル当り94.02ドルとなっている。一時は94.74ドルまで上昇していた。 アジア、ヨーロッパと株価が上げ、ドルも、対ユーロで軟化した。即ち、二大金融要因が強気になったということだから、昨年、今年の動きからすれば止むを得ないのか?困ったことだ。 あの投機のブレントも未だに111.91ドルと高い。それでも、WTIとの逆値差が縮小して20ドルを割り込んだ。異様に高かったブレントが、ようやく下げて来たせいだ。まだまだ高いことは高いが・・・ 金先物は、引き続きジリジリと上げている。70セント高のオンス当り1542.7ドルになった。金は根強い人気だ。ジリジリと史上最高値に向けて近付いて行っている。残すは15ドル程度、さてどうなることやら。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月21日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 月の欠片・スレイマンは、渡り廊下を通ってアルコザマセンターへと入って来た隼人達に気付いた。スレイマンは既に、ハッサンの店の前を過ぎ、ホールへと続く螺旋階段まで来ていた。スレイマンは急いで螺旋階段を降り始めた。 そして、階段の途中に身を潜めた。幸い、この階段を利用するものは殆どいなかった。もともと、この螺旋階段を使用するものは少なく、殆どが吹き抜けの右手にあるエレベーターを利用していた。 隼人達も、そのエレベーターの方向へ向かっていた。途中にあるイタリアン・レストランは既に店を閉めていた。店の前を過ぎれば直ぐにエレベーター乗り場だ。 隼人は、いつもの通り、下へ降りるためのボタンを押した。そこから、アルコザマセンターのエントランスが見えるが、特に変わったところはなかった。モスクへと向かう人の波もほぼ途絶えている。警備の治安部隊も、いつもの通りだ。ホールへと続く螺旋階段にも人影は無い。 スレイマンは身を潜めて正解だった。まだ、螺旋階段の途中でじっと堪えていた。もう直ぐお祈りが始まる。そうなれば、人影は全く無くなる。 「今、シュミットは、シュルツの部屋にいます。これからアルコザマホテルに戻りますが、その頃には、何か連絡が入るかもしれません。なにしろ、シュルツは、このリヤドで沙漠のサソリについて最も豊富な情報を持っている人物ですからね」 隼人は、時田達とエレベーターホールを歩きながら、慎太郎に話し掛けていた。「いや~。驚きましたよ。あのシュルツがCIAの特別捜査官だったなんて。前にレジデンスに住んでいて、ときたま廊下などであったりしていましたが、彼は奥さんといつも一緒で、普通の実業家のように見えましたがね。裏の顔なんてちっとも気付きませんでした」「それは、そうですね。簡単にバレてしまうようなことは決してしませんから。アメ大でも、ほんの一握りの人しか知らないんですよ」 エレベーターホールを抜けると、通りを隔てて向かいがアルコザマホテルだ。その通りには、車が高速で走れないように、帯状に盛り上がった車止めが、ところどころにある。オレイヤ側の入口にはチェックポイントが置かれている。 隼人達は、それを横目に見ながら、向かいのアルコザマホテルの通用口へと歩いていった。 スレイマンは、そっと、螺旋階段からアルコザマセンターのホールを覗いて見た。既に、隼人達の姿は見えなかった。それを確認すると、ゆっくりとホールへと降りていった。吹き抜けを見下ろす通路には、沙漠のサソリの仲間が顔を現していた。彼等は、イッシャーのお祈りが終わり、小一時間もすれば、ホールのエントランスを固める兵士達を奇襲する。スレイマンは、ホールに降り立ち、彼等の方を見上げた。通路の仲間は、スレイマンを見て頷いている。 スレイマンは、これまでにも、何度か、下見をしているが、計画を実行する直前の今は、かつてなく緊張していた。それは通路にいる仲間達も同じだろう。 スレイマンはエントランスに向かって歩き始めた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月21日
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2011年06月21日
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週明け20日のWTI(終値)は、結局、25セント高のバレル当り93.26ドルとなった。昨晩寝際に92.84ドルまで持ち直していると書いたが、そのままの動きが続いた格好だ。今も、その動きは変わっていない。 更に54セント高の93.80ドルとなっている。これにはアメリカ株式市場が上げていたことが大きく寄与しているのだろう。ドルも、結局、対ユーロで軟化傾向に転じた。二大金融要因が強気になったから仕方が無い。 ただ、あの投機のブレントは下げている。それでも、未だに111.85ドルと高い。どうにかしてくれと言いたいくらいだ。逆値差は20ドルを割り込んだ。当然だろう。それでも、相変わらず異様なままだが。 金先物(8月渡し)は、僅かならが未だにジリジリと上げている。2.9ドル高のオンス当り1542ドルになった。今も、70セント高だ。インフレ・リスクヘッジと言うこともあるのだろう。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月21日
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今日20日の月曜日は今頃、ようやくPCのスイッチを入れた。今日とは言っても、事実上、火曜日の未明になってしまった。まあ、そんなこともあるかと若干自虐気味だ。 週明けと言っても、アジア中心はとっくに終わり、今や、ヨーロッパを飛び越え、アメリカ中心になっている。その方が帰って本流の動きが追えて良いと言えば、そうかもしれない。 本格的な週明けを覗けたということだ。その意味での週明けのWTIは、17セント安のバレル当り92.84ドルとなっている。ただし、一時は91ドル台まで下がって持ち直したということだ。 ヨーロッパの株式市場は低迷ながら上昇を始め、アメリカ株式市場が開始早々、急上昇した。ドルも対ユーロで未だ高いが、軟化傾向に転じた。即ち、二大金融要因が強気になったからだろう。おかしなことだ。 さて、投機のブレントも下げたとは言え、未だに112.41ドルと馬鹿高い。どうにかしてくれと言いたいくらいだ。逆値差は20ドルを割り込んでいたが、今また20ドル台に復帰した。相変わらず異様だ。 金は、僅かならが未だに上げている。昨日寝際の1539.9ドルと先週末の終値より0.8ドル高い。インフレヘッジと言うこともあるのか?まあ、こちらはお金持ちの世界だ。世界経済に影響を及ぼす分けではないから罪は無い。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月20日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 「近々ですか」 慎太郎は、やはり、納得がいかないようだった。「イスタンブールから帰って、それほど時間を空けずに計画を実行に移すのではないかと、CIAは考えているようです」 隼人は、東京、タリータウン、オースチン、そしてリヤドとスレイマンを追って来た。東京では、スルタンを被疑者として追ったりした。それもあって、スルタンの顔は良く分かっていたので、腹違いではあっても兄弟のスレイマンの顔も目に焼き付いている。 スレイマンが自分の前に顔を出すようなことは無いだろうが、万が一そんなことがあれば、直ぐに判る。シュミットは、一時は、スレイマンに捕らえられ、頭に通信装置を埋め込まれたり、マインドコントロールをされていた。隼人よりも更にスレイマンの顔には馴染んでいる。 この二人が自由に動ければ、捜査はもっと早く進められるのだが、このリヤドでは、それは難しい。「あまり時間がないようですが、お陰様で、ようやく、リヤドの街中に出ることが出来ましたので、これからペースを上げることが出来ます。見ていて下さい。きっと、このタワーを沙漠のサソリの手から守りますよ」 隼人は、慎太郎の部屋からタワーを見上げた。慎太郎の部屋は、タワーの橋元に近かったから、見上げると、首が痛くなるほどだった。慎太郎、隼人達は、イッシャーのお祈り後に、その橋元が狙われているなどとは全く知る由もない。この部屋に残っていれば、確実に爆風で飛ばされてしまう。 スレイマンは、イッシャーのお祈りに向かう大王の香水師ハッサンと、また会ってしまった。「アッサラーム・アレイコム」 今度は、スレイマンから挨拶をした。「アレイコム・サラーム」 ハッサンは、また、モスクとは反対の方向に行こうとしているスレイマンに首を傾げていた。スレイマンは、ハッサンが自分のことを憶えているなどとは思ってもいなかった。商店主が、通行人の顔など覚えている分けが無い、そう思っていた。 ハッサンは、アルコザマセンターの出口から、ファイサリアモールとモスクを繋ぐ、総ガラス張りの渡り廊下へと出た。そこにはモスクへと向かう人々がぞろぞろと歩いていた。ハッサンは、何気なくモールの方に顔を向けて、目を輝かせた。そこには慎太郎の姿があったからだ。 慎太郎も嬉しそうだった。リヤド出張の度に、ハッサンの店を訪れ、日本への土産に香水を買ったりしてはいたが、暫くご無沙汰だった。「アッサラーム・アレイコム」「アレイコム・サラーム」 二人は、アラブ式に抱擁をしていた。大柄なハッサンの体が揺れる。頬への軽いキスもいつもの通りだ。そんな二人を微笑みながら隼人達は眺めていた。慎太郎は、隼人達の宿泊するアルコザマに行くところだった。ハッサンはお祈り後に店に来るよう勧めると、そそくさとモスクへと向かった。 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月19日
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2011年06月19日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. シュルツの話には続きがあった。「この間に私達は大したことは何も出来ないことは確かだが、我が国は、大したことをしようとしている。我が同僚と米海軍特殊部隊(SEALS)は、そろそろ飛び立つ時刻だ。二機のヘリを使用して電撃作戦を展開する」 サイードはシュルツがそれを言いたかったのかとお祈りの時間に触れた意図は分かったが、何も自分のことを引き合いに出すことはないのにと、迷惑そうだった。「今回は、多用途ヘリのUH60ブラックホークを使うと聞いています。極秘作戦にはうってつけですが、特に、レーダーに映り難いステルス性能を持った最新鋭のものを投入するらしいですね」 シュミットも極秘作戦の全貌は把握していた。「そうだね。何しろ、パキスタン軍に動きが察知されないようにしなければいけないから大変だ。軍の一部にはアルカイダとツーカーのものがいるらしいから、神経を使うよ。そもそもビンラディンがこんなに首都に近いところに、住んでいること自体がおかしいんだ」 シュルツはワインを飲みながらのせいか饒舌だった。「最悪、軍用機とニアミスということも考えられるからね。あそこには士官学校もあるし、警戒厳重な地域だ。悟られずに、一気にラディンを殺害しなければならない」 シュミットもアボダバードが首都から約六〇キロメートルしか離れていないことを知っていた。作戦を電光石火、時間をかけずに遂行する必要がある。「そうですね。殺害自体よりも、どのようにして隠れ家まで行って、どのようにして帰艦するか、その方が難しいし、ポイントになりますね。それが上手く出来れば、特殊部隊がラディンを殺害するのは赤子の手を捻るようなものでしょう」 いくらアルカイダとは言え、戦闘のプロ集団には到底敵わない。 その頃、隼人達は、シュミット達のいるファイサリア・レジデンスの向かいにある、ホテル・ファイサリアの慎太郎の部屋で慎太郎と夜食を食べていた。 ルームサービスだったから、お祈りの時間に掛かっても問題はない。「沙漠のサソリが、このファイサリア・タワーを爆破する計画を持っているって本当ですか。僕には、彼等が、ラディンの父親が建設したこのコンプレックスを爆破するとは思えないのですが」 慎太郎は、以前にリヤドに滞在した時、沙漠のサソリがこのコンプレックスを襲撃する分けもないし、ましてや爆破する分けもないと信じていた。現に、あのテロ旋風の吹いた時でさえ、無事に滞在期間を終え、日本に帰ることが出来たではないか。「それが、ラディンにも心境の変化があったんでしょうかね。もっとも、実行するのは彼ではないですから。沙漠のサソリの統領・月の欠片が、ラディンを慮って実行するのでしょう。シュミットによれば、近々実行するのではないかということでした」 アメリカ大使館は、情報収集には長けていても、このリヤドではなかなか動き難い。特に白人は目に付く。まごまごすると、戦闘のプロさえ危うい。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月18日
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2011年06月18日
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週末17日のNYMEX/WTI(終値)は、一時、92ドル台まで下がったものの、結局、1.94ドル安のバレル当り93.01ドルとなった。辛うじて93ドル台に止まったが、最終取引は92.91ドルまで下げた。 アジアの株式市場は低迷だったが、ヨーロッパ、アメリカとそれなりに上昇したし、ドルも対ユーロで軟化に転じた。即ち、二大金融要因が強気だったのだから、この下げは評価出来る。 さて、投機のブレントはWTIほどの下げではない。未だに81セント安の113.21ドルだ。WTIの8月渡しの93.40ドルよりはずっと高い。逆値差は20ドルを割り込み19.81ドルになったものの、未だ異様に大きい。 金は、相変わらずジリジリと上げている。昨日寝際の1537.2ドルより更に上昇して9.20ドル高のオンス当り1539.1ドルとなった。浮き沈みの激しい為替よりも頼りになるということか?まあ庶民には縁の無いことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月18日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は昨日の終値よりも安かった。ただ、一時はもっと安かったが、今は上昇傾向にある。NYMEX/WTIは、一時、92ドル台まで下がったが、今は1.26ドル安のバレル当り93.69ドルまで戻している。 アジアの株式市場は低迷していたが、ヨーロッパの株式市場は、上昇に転じた。何よりもニューヨークが急上昇で始まった。そして、ドルはと言えば、対ユーロで低下傾向だ。即ち、二大金融要因が強気なのだ。 そんなことでと思うが、昨年、一昨年とずっとこうだったのだから、言っても始まらない。投機家達が元気に投機に走れば、諸物価は上がるということだ。一部の者が儲け、そのつけが世界の消費者に回るという図式だ。 皆がハッピーな経済にどうしてなれないのだろうと思ってみても仕方が無いのかもしれない。シティとウオールストリートのあり方に、もっと、政府、国民が目を向けるべきなのだろう。 名画「メリーポピンズ」を思い出す。あそこに出て来るシティの象徴、貪欲なバンカーが痛烈に皮肉られている。あのこっけいなほどの醜さに早く目覚めるべきだろう。 さて、投機のブレントはWTIほどの下げではない。未だに113.16ドルだ。こちらは一足先に8月渡しになっているとは言え、それでもWTIの8月渡しの94.06ドルよりはずっと高い。 金は、相変わらずジリジリと上げている。7.3ドル高のオンス当り1537.2ドルとなった。まあ、投機の影響がより強いのだからそうなのだろう。困ったことだが、こちらは庶民には関係の無いことだ。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月17日
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16日のNYMEX/WTI(終値)は、これと言った要因も無く、14セント高のバレル当り94.95ドルになった。一時は、95ドル台に戻したものの、ほんの僅かながら95ドル割れとなった。 ヨーロッパの株は軒並み低下したが、アメリカが僅かながら上昇したからだろう。ドルは対ユーロで相変わらず強い。まあ、弱気要因とも言える。そんな中での上昇だから、投機筋としてはホッとしていることだろう。 さて、投機のブレントはWTIより上げた。1.01ドル高の114.02ドルになった。それでも、昨晩寝際の114.15ドルからは僅か下げた。ただ、こちらは一足先に8月渡しへと期近物が変化している。 金は、相変わらずジリジリと上げている。3.7ドル高のオンス当り1529.9ドルとなった。まあ、投機は踊っているのだろう。今はさすがに下げた。1527.3ドルまで下がった。 アジア市場は、株がまちまちの動きだ。上海、オーストラリアは上げたが、日経、香港は下げた。ドルは対ユーロでまだ高い。もっとも、本格的動きはヨーロッパ、アメリカが開くのを待たなければならない。 それを前提に見なければいけないが、目下、WTIは94.64ドルまで下がった。ブレントも113.55ドルまで低下した。さて、今後、どうなるか?今週の相場ももう直ぐ終わる。ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月17日
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午後10時半過ぎに価格情報を覗いたら、原油価格は乱高下をしながら静かに上がっていた。NYMEX/WTIは、一時、バレル当り94.29ドルまで低下したが、その後、上昇に転じ48セント高の95.29ドルまで戻している。 95ドルを挟んでの攻防と言ったところだ。なかなかしぶとい。ドルは対ユーロで相変わらず強いが、ヨーロッパの株が戻し加減になった。これからアメリカ市場が本格的に動きだす。さて、どうなるか?注目だ。 さて、投機のブレントも上昇気味だ。一時は113ドル台にまで低下したが、今は114.15ドルになった。もっとも、こちらは一足先に8月渡しへと期近物が変化している。 金は、ジリジリと上げている。1.7ドル高のオンス当り1527.9ドルになった。相変わらず投機は踊っている。今も更に上げている。1531.1ドルまで上がった。 アメリカ市場が開いて、株は上昇した。ヨーロッパもそれに連れたのか、上昇に転じた。ただ、ドルは対ユーロでまだ高い。これがドル安の流れに変わると、また市場が強気ムードになってしまう。困ったことなる。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月16日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 入口の前面に立って、目に付くのは、制服を着たガードマンだ。彼等の一人は金属探知機を持ってはいたが、皆、銃器は持っていない。それでも、屈強そうな者が多い。 スレイマンの目を惹いたのは、入口の陰に隠れて、じっと立っている兵士達だ。鋭い眼差しで通行人を見ている。手にはしっかりと自動小銃を持っている。そんな兵士が入口の左右を固めている。ぼやっとしているようで、何かが起きれば、機敏に動くことは間違いなさそうだ。 スレイマンは、今、自分が見下ろしているホールに降り立って彼等を撃ち殺したい衝動に駆られていた。ここから彼等の動きを試したいという気持ちもあったが、それをぐっと堪えた。いずれにしても、もうじき、彼等の実力を試すことになるのだから。 丹下健三の設計によるホールは、レジデンス部分も含めて相当に高い吹き抜けになっている。スレイマンの立っているところまでは、六メートル程度だが、見上げると、あと、一五メートルは残っている。 イッシャーのお祈りが終われば、ここでも銃撃戦が繰り広げられることになる。自動小銃を持った兵士を射殺出来れば、後は簡単だ。 吹き抜けの両側にはレジデンスの通路があるが、恐らく住民達は何が起こったのかと、そこからホールを見下ろすに違いない。そして、逃げ惑うことだろう。スレイマンにはその混乱振りが今から想像出来た。 そんな時に自分の持ち場を離れてはいけないのが鉄則だが、ホテル、レジデンスの入口にいる装甲車の兵士は別として、タワーのホールにいる兵士達は自動小銃を手に応援に駆けつけることだろう。 スレイマンはそれを見届けてから、悠然と自爆テロリスト二人にタワーのホールに向かうよう指示をする。後は簡単だ。手薄になったタワーのホールにいる数人の兵士をスレイマンが片付ければ良い。自爆テロリストは、タワーのホールを抜け外側にある左右の脚元に一人づつ行って、そこで自爆する。それで、中庭側の二つの脚元が破壊される筈だ。そうなれば、脚が支えていた、タワーの天辺にあるグローブ・レストランがゆっくりと中庭に崩れ落ちる。 スレイマンは、その光景を思い描いていた。そして、それがCNNなどのメディアを通じて全世界へと報道される。パキスタンにいるビンラディンもテレビで目にするに違いない。ビンラディンの父親の会社が請け負って建設した、サウジの近代化を象徴するような巨大建造物の一つが爆破される。ビンラディンは複雑な心境になるだろうが、アルカイダとしては、九・一一以来の大事件を引き起こすことになる。 それで、ビンラディンを勘当した父親との決別になるし、ビンラディンを追放したサウジ家への報復になる。 シュミットは、まだ、ファイサリア・レジデンスのシュルツの部屋にいた。サイードは、マグレブのお祈りから帰って来ていた。「サイードは、マグレブのお祈りから帰って来たが、もう直に、イッシャーのお祈りに出掛けることになる。いつものことだが、この間は、たいしたことは何も出来ない」 サイードは苦笑いしながら話を聞いていた。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月16日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月16日
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15日のNYMEX/WTI(終値)は、4.56ドル安のバレル当り94.81ドルになった。謂われなく暴騰し、謂われなく大幅に低下する。困ったことだが、乱高下で儲ける投機家がいることも事実だ。要注意だろう。 そんなことで乱高下するので無ければ良いが、基本的に良い迷惑だ。しかし、この乱高下は、アメリカの石油統計で原油在庫が大幅に減少するという一見強気要因の中での下落だから、評価出来る。 アメリカの原油在庫は基本的に大きい。賢明な経営者ならば在庫調整をするだろう。しかし、投機家は普通そんなことなど考慮しない。行け行けどんどんだ。それを拒んだのだから大したものだ。 まあ、昨年、一昨年と原油が余っているのに、価格を暴騰させた二大金融要因が今回も乱高下を演出したのだろう。寂しいことだが、どうもそのようだ。どうして、現下の原油需給を中心にして価格が決定しないのか? 相変わらず首を捻りたくなる。ともあれ、昨日は、株が下がり、ドルが対ユーロで強くなった。経済指標も芳しくない。相変わらずギリシャの財政は懸念材料だ。その時々に適当な要因を見つけては乱高下させる。困ったことだ。 さて、投機のブレントもさすがに大幅に下がった。それでも、その幅はWTIに比べて小さい。15日は、ブレントは2.95ドル安の117.21だった。120ドルを大幅に割り込んだ。相変わらず投機のブレントだ。大したものだ。 またまた、ブレントのWTIに対する逆値差は、史上最高を更新した。何と22.29ドルになった。これは1990年代の原油価格だ。アメリカでは天然ガス価格がまた下がった。ますます石油は勝負にならない。 金は、ジリジリと上げている。1.8ドル高のオンス当り1526.2ドルになった。相変わらず投機は踊っている。今も更に僅か0.7ドルだが上げている。まあ、昨日も書いたが、こちらは世界経済に影響を及ぼす分けではないから、目くじら立てることはない。 おっと、肝心のWTI も26セント上げている。95.07ドルだ。何だ、これは、と言ったところだ。95ドル?こうなってみると、まだまだ高いと痛感だ。ブレントは113.78ドルだ。何だ、これは。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月16日
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今日は、やっと今頃、落ち着いてPCに向かいあっている。そして、まず、価格情報を覗いて呆れている。14日の原油価格はまさに暴騰だったからだ。???の連続だ。 NYMEX/WTIは、2.07ドル高のバレル当り99.3ドルになっていた。現下の原油需給に大きな変化があった分けではない。アメリカの民間石油統計では300万バレル強の原油在庫取り崩しがあったが、未だに高い在庫水準であることには変わりがない。 誠におかしいとは思ったが、昨年、一昨年と原油価格を吊り上げた株と為替がそれぞれ、株高、対ユーロドル安になっていた。何のことはない、またまたこれかと言ったところだ。 13日は投機のブレントがWTIと全く正反対の方向に動いたが、14日は、一緒に上昇した。ブレントは120ドルを超えた。何だ。そういうことかと納得だ。投機筋の思惑通りだっただけだ。投機で上がる?困ったことだ。 ブレントのWTIに対する逆値差は、21.80ドルから20.79ドルへと狭まったが、未だに20ドル超という異様さだ。アメリカでは石油と競合する天然ガスの価格がまた下がった。全く石油は勝負にならない。 そんなことで、妙だなと思っていたら、今日はヨーロッパが株安となり、ドルも対ユーロで強くなったことから、またまた原油価格は低下した。まるでシーソーゲームだ。経済指標に一喜一憂だ。 金も上げた。8.8ドル高のオンス当り1524.4ドルになった。投機が踊りジリジリと上げている。今は更に8.8ドル高の1533.2ドルになっている。まあ、こちらは世界経済に影響を及ぼす分けではないから、目くじら立てることはないが・・・ ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月15日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 右手に曲がるところまで来ると、中からプーンと良質のマーモールの香りが流れて来る。皆、そこで、その芳香がどこから来るのだろうかと、右手に惹かれて行く。 そこにはアブドルアジズ大王の香水師を母に持つハッサンが店主を務める香水店がある。店の前には巨大なデモンストレーション用の香炉が置かれている。そこからもくもくと煙が立ち、周囲に芳香を放っているのだ。 スレイマンは、右手に曲がり、その香りを辿って行った。 すると、いきなり、モスクのミナレット(尖塔(せんとう))に取り付けられたスピーカーからサラート(お祈り)にモスクに集まるよう促す呼びかけの声、アザーンが流れた。それは、周囲の静寂を突き破る、高く、鋭く、そして、勢い良く伸びた、艶(つや)やかな声だった。これからマブレブのお祈りが始まる。 「アッラアーア、フ・アフバル(アラーは偉大なり)。」、「アッラアーア、フ・アフバル」「アッラアーア、フ・アフバル」、「アッラアーア、フ・アフバル」「アシュハド・アン・ラ・イラハ・イラッラアーアアアアアアアー(アラーの他に神は無しと私は証言する。)」「アシュハド・アン・ラ・イラハ・イラッラアーアアアアアアアー」「アシュハド・アンナ・ムハンマド(マホメット)・ラスルウウーラアアアー(ムハンマドはアラーの使徒であると私は証言する)。」「アシュハド・アンナ・ムハンマド・ラスルウウーラアアアー」・ ・・・・ 澄んだその声は気高さに満ちていて、敬虔なモスレムで、名ムアッジンでもあるスレイマンの心を捉えた。 -さすがに首都リヤド中心部にあるモスクのムアッジンだ。良い声だし、正確な音程、そして正統な響きを持っている。こんなアザーンを聞くと、これからの計画実行に力が入るというものだ 目の前の香水店の店主ハッサンが店の扉を閉め、鍵を掛けていた。これから、マグレブのお祈りに行くつもりなのだろう。 「アッサラーム・アレイコム」 ハッサンはスレイマンを目にすると、親しげに挨拶をした。「アレイコム・サラーム」 スレイマンは挨拶を返した。モスクとは反対の方向に行こうとしているスレイマンに首を傾げながら、ハッサンはモスクへと向かった。ハッサンは、歩きながら、スレイマンが旅人でモスクの場所も知らないのだろうなどと、勝手に納得していた。 スレイマンは、アルコザマ・センターの入口をじっと見詰めていた。入口のセキュリティは高そうだった。人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月14日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月14日
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昨日、終にこのブログも18万アクセスを超えた。原油価格暴騰とアラブ・石油をテーマにした小説「月の欠片」が中心の、ちょっとマニアックなブログなのに有難いことだ。 本当に有難う。これからも、歪みのある原油先物市場、及び不当、不公正な高原油価格を追って行くつもりだ。これからも宜しく! 13日の原油価格は、WTIと投機のブレントが全く正反対の方向に動いたことが特徴だ。即ち、WTIが1.99ドル安のバレル当り97.30ドルになる一方、ブレントは32セント高の119.10ドルになったのだ。 ブレントのWTIに対する逆値差は、20ドルを飛び越え、一気に21.80ドルになるという異様さだ。人は、両原油では需給状況が全く異なると説明するが、一物一価の原則を大きく離れた異常状態だ。 アメリカでは石油と競合する天然ガスの価格は、原油に換算すれば28ドル弱だから、全く勝負にならない。これからすれば、WTIはまだまだ高い水準と言わざるを得ない。 やはり、投機のブレントという捉え方が適当だろう。要は、原油価格急騰を望む旧大投資銀行を中心とした投機筋がこの逆値差を生んでいるということだ。まあ、彼らは必死だろう。 仮に原油価格が暴落したら、彼等の儲けは吹っ飛ぶどころか、大損失になる。一つ間違えれば、折角、抜け出した金融危機に戻らないとも限らないだろう。 それはともかく、その後も逆値差は開くばかりだ。ついさっきはWTIが更に下がり97.09ドルとなる一方、ブレントは更に上がり119.22ドルになったため、逆値差は22.13ドルまで開いた。またまた記録更新だ。 金も下げた。13.6ドル安のオンス当り1515.6ドルになった。ジリジリと下げていたが、それでも、1500ドル台を維持した。投機の力は凄い。その後は、若干だが上げている。4.7ドル高の1520.3ドルだった。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月14日
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寝際に価格情報を覗いたら、原油価格は更にジリジリと下げていた。アジアの株式市場が冴えず、ドルも相変わらず対ユーロで強含みだったせいだろう。ただ、ヨーロッパの株は上昇したし、アメリカも強気で始まったようだ。 そんな中、WTIが70セント安のバレル当り98.59ドルになったのだから大したものだ。しかし、それに比べブレントはひどい。119台へと上昇した。相変わらず投機の影響は強い。 金も下げた。2.8ドル安のオンス当り1526.4ドルとなっていた。ジリジリと下げたとは言え、まだ1500ドル台だから、こちらも大したものだ。いずれ、2000ドルと勇ましい投機家もいる。さて、どうなることやら。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月13日
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週明けのNYMEX/WTIは、先週の流れをほぼ受けている。即ち、当初こそ吹き上がったものの、その後、ジリジリと下げているのだ。現在、40セント安のバレル当り98.89ドルになった。 先週末は、ヨーロッパ、アメリカと株が下げ、ドルが対ユーロで強くなった。本来、原油の需給を主として価格が決まるべきであろうから、これら二大金融要因は邪道ではあるが、昨年、一昨年同様それが利いたようだ。 今週も、アジアの株が冴えず、ドルも対ユーロで強含みだ。困ったことだが、それが今のところ利いているのだろう。しかし、相変わらず投機の影響は強い。 投機のブレントは下がったとは言え、まだまだ異様な暴騰状態だ。僅か17セント安の118.61ドルだこれでWTIとの逆値差は19.72ドルと20ドルへと迫った。誠に異様だ。ヨーロッパはこれで持つのか? もっとも、そう言う、アジアのドバイ、オマーンもこの異様なブレントの影響を受ける。オマーン先物は、111.60ドルと未だにWTIを上回っている異様な状態だ。当然、日本も割高な原油を買っていることになる。 さて、先週末は、原油と対照的にジリジリと上げていた金も下がっていたが、今週は上昇傾向だ。僅か1.7ドルだが、上昇して、現在は、オンス当り1530.9ドルとなっている。 今週こそは、異様な高価格状態から脱却して欲しいものだ。そうでなければ、経済も安定しない。消費者の財布の中身がますます寂しくなってしまう。そんなことで良い分けがない。 ブログ人気ランキングに参加しています。クリックよろしく アンケート、「100ドル原油時代はまた来るか?」に、ぜひ投票のほどを! http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=17487
2011年06月13日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. サウジ人にも情報提供者、協力者は多いが、トップシークレットを共有して仕事を進めるのは、サイードのようなアメリカ人にならざるを得ない。「それから、これからは私のことをシュミットと呼んで下さい。ファーストネームベースで行きましょう」 シュミットはワシントンで仕事をしている時は、いつも同僚達とファーストネームベースだった。隼人達ともそうだった。サイードは、アメリカ人だから、直ぐにそれに応じた。「シュミットさん。いや、シュミットでしたね。分かりました」 シュミットはグラスを置くと、サイードと握手をした。命を預けるには相応しい相手だった。サイードは会った時からシュミットを典型的なヤンキーだと思っていた。風貌、立ちい振る舞い、皆そうだった。いくら頑張っても、自分のようなアラブ系アメリカ人には、なれないものがある。フランクで親しげにしても、超えられない壁のようなものがあった。しかし、このシュミットは違う。喜んで一緒に仕事がしたい、そう感じさせる何かがあった。 二人のやりとりを微笑ましげに見ていたシュルツが口をはさんだ。「シュミットさん。いや、シュミット。わしのこともシュルツと呼んでくれ」 サウジ・ヘクテル社の社長、シュルツにもそんなことを言わせるような親しげな雰囲気が出来上がっていた。シュミットは頭を掻いていた。「これはどうも。有難いのですが、さすがにシュルツさんには、シュルツというのはどうも・・・う~ん。あっ、そうだ。それじゃ、プレジデントではどうですか」 サイードはともかく、サウジ現地法人とは言え、世界的大企業の社長であるシュルツに対しては、ファーストネームベーシスという分けには行かないと、シュミットは思っていた。「そうですか。そうおっしゃるのであれば、そうしておきましょう。ところで、もう少しすると、マグレブのお祈りです。サイードはいつもホテル・ファイサリアの裏のモスクまで行っていますが、今日は、隣の部屋で済ませてくれるそうです。ちょっと失礼しますがお許しください」 そこで、シュルツは時計を見た。「マグレブのお祈りが終わる頃には、我が同僚と米海軍特殊部隊(SEALS)がパキスタンのアボタバードに向けスタンバイだ。そして、イッシャーのお祈りの頃には、アフガンを飛び立っていることだろう」 シュルツは、また、シュミットに向けてワイングラスを掲げた。サウジ内でビンラディン関連の情報収集を続けて来たシュルツにとっては、感慨深いものがあった。自分達の努力がようやく実ることになる。 月の欠片・スレイマン達は、ファイサリア・モールに到着していた。未だ、買い物客でごった返していたが、マグレブのお祈りになれば、人波は途絶える。今は、モールの従業員の一部も、ホテル・ファイサリアの裏手にあるモスクに向かってぞろぞろと歩き始めていた。 スレイマン達は、その人混みに紛れ込んでモールからモスクへの連絡橋を渡った。タワーのホールは左手だが、今はそこをやり過ごして右手に入り様子を見ることになっている。 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月12日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月12日
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この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは一切関係ありません。Copyright(C) 2008-2011 Kazuo KAWAHARA All rights reserved. 彼の名前は、シュテハン・シュルツ、サウジアラビアの政財界で、その名を知らないものなどいない。彼の会社・ヘクテルは、アブドルアジズ大王の時代から、ロイヤルファミリーの奥深く食い込んでいて、空港建設、工業地帯の建設などの大プロジェクトを請け負っていた。いずれも少なくとも一兆円を超える規模だ。中でも、ジューベイル工業地帯のプロジェクトは最大で数兆円規模だったと言われている。 妻も知らない、彼のCIA特別調査官としての裏の顔は、シュルツを含む数人しか承知していない。勿論、シュルツの同僚だった隼人も知らない。慎太郎がファイサリア・レジデンスに二年半ほど滞在した時にも既に滞在していて、慎太郎とも顔馴染みだったが、慎太郎に気付かれることも無かった。 「シュミットさん。アルコザマの住み心地はいかがですか」 シュルツは、ワインのテイスティングをしながら、話し掛けた。「快適ですよ。セキュリティは高いし、何よりもこのファイサリアコンプレックスの中で全て用事は済んでしまいますから良いですね。まるで、ビバリーヒルズの高級ホテルででも生活しているような気分です」 それは、決して大袈裟ではなく、ワシントンの下級官僚としての実感だった。プールやアスレチックジムもある一流ホテルも入ったコンプレックスだったから、豊かなアメリカ人だって、そう簡単に住めるものではない。「ほう。そうですか。ビバリーヒルズね」 シュルツは微笑みながら、側に立っているソムリエのような男に向かって頷いた。男は、軽く一礼すると、シュミット、そしてシュルツのワイングラスへと、ワインを注いだ。「こんな素晴らしいコンプレックスを自爆テロで狙っているんだから、沙漠のサソリは実にけしからん」 シュルツは、自分のワイングラスをシュミットの方に掲げた。シュミットもそれに応える。「ビンラディンの命運がもうじき尽きようとしているのも知らんで・・・」 シュルツがビンラディン襲撃計画をいとも気楽に喋り始めたので、シュミットは目を丸くした。近くにはワインを注いでいた男もいるではないか。シュルツはシュミットの心配そうな顔に直ぐに気が付いた。「シュミットさん。ご免。ご免。実は、この男も特別捜査官なのだ」 シュミットはますます目を丸くした。そのソムリエのような男は、さっき、流暢なアラビア語を喋っていたではないか。どうみても、アラビア人にしか見えない。男は、シュミットに向かって悪戯っぽく笑うと、ウィンクをした。「サイードという、アラブ系アメリカ人だ」 男は、シュミットに向かって深々とお辞儀をした。「彼のような男がいないと、このサウジでは捜査が進まない。彼はモスレムだから、サウジ社会には容易に溶け込める。どこに行ってもサウジ人と間違えられているね」 シュミットは改めて、サイードの顔を眺めた。「シュミットさん。ご紹介に預かりましたサイードです。宜しくお願い申し上げます」 どこから見てもサウジ人だと、シュミットは思っていた。「こちらこそ。これから、いろいろとお世話になります」人気ブログランキングに参加しています。クリックのほどよろしく
2011年06月11日
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