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「おはよう」逆さまの女が僕を覗き込んでくる。それに僕は虚ろな笑みで返す、女はうっとりと微笑む。これが僕達の日課だ。「今日も、リハビリをしなくちゃな」そう言って女は僕の腕をぶらぶらと動かす。伸ばした上半身が僕の頭に覆い被さり、その柔らかな感触に興奮と寒気を感じる。「痛かったら言えよ」声が出ないのに無茶な事を言う。逃げなければいけない。「絶対に助けてやるからな」この茶番から。そう思う僕の目の前に、新たに女性が現れる。彼女が手に持つコップを掲げる。その匂いはおいしそうで、だけど僕はその中に神経を麻痺させる毒が入っていると知っている。この人に初めて薬を使われた時は、大人しくその痛みを受け容れていたけれど、今はもうそれは恐怖の対象でしかない。何度も何度も嫌だと叫ぶ。けれど心の中の叫びは一片たりとも表に出ない。僕の頭上で女が薬を口に含み、僕に口移しで飲ませてくる。声も、動きも、何もかも、僕は自由を奪われている。食事さえこいつらに管理されている。薬、どろどろに溶けた食事、飲み水。僕が呑み込んだのを確認すると、きまって女は微笑んで口を離す。「***」せめて心だけは守りたいのに、意に反して僕の人格は『***』……女の恋人に取って代わられそうだった。以前、うっかりテレビで見てしまったオカルト番組をいつも思い出す。生贄の魂を追い出して、神様か化け物か魍魎か、そういうものを生贄の体にうつすための儀式。彼女たちがしているのはまさにそれだった。嫌だ。成り代わられたくない。僕は僕のまま、この異常な空間から逃げ出したい。そう思うのに、毎日盛られる薬の効果は確実に僕を蝕んでいく。「これも運動の一環だ」言い訳だ。自分で自分を騙す女を睥睨するも、目線はまったく合わない。そうこうしてる間に体は弛緩し、同時に僕自身は酷く興奮しはじめる。「あ、あ、あ、あ」女の体と柔らかい塊が目の前で揺れている。僕自身も肉に挟まれている感触はある。普通に元の世界で生きていれば今頃中学生だ、本来ならこういう事に興奮できた筈なのに、今の僕にこれは苦行でしかない。こんな女じゃなくて、もっと柔らかで、こっちの都合を重んじてくれて、幼くて、僕が守ってあげたくなるような、花開く前の蕾のような女の子なら違ったのかもしれない。僕にとって今やその双丘は恐怖でしかなかった。母性のような、怪物のようなそれで食べられてしまいそうな恐怖。はじめこの村に流れ着いた時、僕は確かに安堵し、普通に笑えていたのに。まるでヘンゼルとグレーテルだ。目の前の女は収穫を待つ魔女。そして僕は目の前の女に搾取される時を待つヘンゼルだ。グレーテルは居ない。僕と女のやり取りを薄暗い目で見詰める白い鳥は、魔女の為に生きている。「……あ……」「…っ」一瞬の締め付けに耐えられず、僕はつい精を吐き出してしまった。…これが始まったら更にこの奇行が常習化することは目に見えていた、だからずっと我慢していたのに。「……ああ、先輩もきっと、これで、喜ぶ」そう言って哂う女の下、僕は意識を手放した。*あれから数か月が経った。女はあれから妊娠したらしく、腹を幸せそうに撫でている。女が産んでしまったら逃げられない。勿論、女が子供に気を取られるならそれは絶好の逃亡の機会だ。何より、子供を産んだ瞬間に、女の興味が移る可能性がある。そうなれば幸運だ。だが同時にそれは不幸でもある。僕の身の安全は、群れのリーダーである女に保障されていた。もしそれがなくなれば、僕を使って人体実験をしたがる女性や、女を第一に行動するあの副リーダーに、今よりもっと辛い目に遭わされる可能性だってある。だから、今、動かないといけない。女が外の仲間に呼ばれて出て行く。その隙に手を握り、唾を飲み、足を動かす。女の『リハビリ』のお陰で、あまり関節は固まっていない。薬には慣れてきたせいか、効果が薄く感じられるようになってきた。だがそれを表に出してはいけない。油断させなくては。逃げ道はある程度把握している。この数か月、動けない分色々な事を考えてきた。僕の事を基本的に彼女たちは部屋から出してくれないが、トイレや風呂等最低限人間的な生活は(介助付ではあるが)させてくれている。その間に周囲を観察し、推理し、ついでに獲物を捕らえてくる方向や鳴る音の方向から罠の位置を予測している。また、彼女達は僕の呆けた表情に油断して、簡単な計画の話もここですることがある。住まいの拡張計画や資源の場所など、あまり大きな話となると女も僕を置いて晩飯ついでにしてくるようだが、ちょっとした追加の計画や相談は、女が僕を『***』として認識している限り、阻まれない。女は僕も聴いていた方がいい、と言うのだから。そして女の仲間は女の妄想、錯覚を壊さない為に僕を下手に扱えないでいる。この点だけは女に感謝だ。だが油断させて逃げて、その後はどうしよう。かつての仲間を探すまでに行き倒れにならないか。食料はいくらか盗んでいった方がいいんじゃないか。そもそもこの使われている薬には禁断症状は出ないのか。ぎゅう、と手を握り、はっとして開く。変な皺や痕が出来ていたらあいつらが怪しむ。僕はまだ諦めていない。染まってなんかない。だけどこのままじゃ駄目だ。誰も助けてくれない。逃げなくちゃ。この何もかもが狂って逆さまになった世界から。
2017.12.31
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→1・外伝後の安居と涼とまつりちゃんが夏A村編にタイムスリップした話**カイコ 2**「誰って…天道まつりだ。夏のBチーム。お前らも会っただろ」「……B?夏は私達だけでしょう?」 誰かも同じことを言っていた気がする。「いや、もう一組保険の為に作られたんだ」「…僕達と同じような施設でもう一組選抜されて、やってきたってこと? ……じゃあ、幼い頃に一度、先生たちによって会わせられてたかもしれないね」「脱落者の中から選んだとかじゃなくて?」「……施設じゃあないが、他のチームとは少し毛色が違っている。……」 どういう事だ。 まるで数か月前のような会話を俺達はしている。 それにさっき、源五郎には崖の方に行ったんじゃないかと問われた。 航海のことか?崖に似た岩場から船に乗って出て行ったのに、どうして内陸からやってくる、という意味で訊いているのか?「なあ、……」「おい、安居。どうした、泥遊びでもしてきたのか」「お前だって人の事を言えないだろうが、涼!……あれ」 背後からかかる、聞きなれた声に振り向くと。「何を言ってるんだお前は」「……お前、着替えるの早いな」「あ?」 涼は他のジャージに着替えていて、少しの汚れはあったが先程とは見違える姿になっていた。 いや、そんなことは大した問題じゃない。それよりも。「まつりはどうした」「まつりってなんだ。祭事のことか?やりたいのか?」「違う。……夏の…Bの……」「B?」 涼のおかしなものを見る目にいよいよ違和感が大きくなる。「……悪い、何でもない。泥沼に落ちて気が動転していたみたいだ。……忘れ物をしてきた、取りに行ってくる」「……?おい、一人は危ないだろうが安居…安居!」 走る。この方角につけていた罠なら覚えている。 普段あまり通らない方面だったから植生や動物の生息状況についてはあまり詳しくないが。「……涼!」「…早かったな安居、逃げる必要があるのか」「……!」 まつりにもたれかかられている涼は、相変わらず泥まみれで、服や長い髪の上で乾いた泥をはぎ取っていた。 洞から出て、まつりも洞から出そうとした涼を制す。「…いや、多分、逃げる必要はない…ないんだけど……何なんだ…何なんだよこれは……」「あ?」 頭を抱えてしゃがみ込む俺を、怪訝な目で見る涼。「おい、本当にどうしたんだ」「……いいか、落ち着いて聞いてくれ、涼」「お前よりは百倍落ち着いてる」「……あのな。あそこの声がする方には」 ばくばくと、心臓が音を立てているのが分かる。 だから、そいつ...が近付く音に気付かなかった。「おい、安居。単独行動するな」「っ!」 背後から、正面と同じ声がした。「……俺?」「……誰だ、お前。……お前が、夏のBか?」 ……俺、こいつに夏Bの事を話したか?……いや、源五郎とあゆから聞いたのか?「おい安居、どういうことだ。説明しろ」「そうだ、説明しろ」 一人でも不機嫌になると威圧感の強いこいつだが、二人になると手に負えない。「……分かった、分かったから、落ち着いて聞いてくれ」 両方の『涼』と目を合わせてから、俺はさっきと同じセリフを繰り返した。【続】
2017.12.31
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国家公務員ファイブ。パラレルワールドでこの5人が戦隊組んでたら管制室に貴士先生が居て博士ポジションに要パイセンが居そう。……戦隊というよりはどこかの秘密組織の5幹部の方が似合うかもしれないけど。そして描いてて気付いたけど、不明な熊川さんと卯浪以外の制服ってチームカラーに近いのでは…???ってなって少し興奮。未来でもしも出会っていたらどういう話をしていたのかな。・ことあるごとに柳さんと卯浪が衝突して、十六夜さんと熊川さんがなんとか止めようとして、牡丹さんが観察しつつさり気なく原因を詳しく聞き出す・ヒーローになりたかった柳さんと名前が正義な卯浪は雷親父同士変な所で気が合う・それぞれのチームとの接し方について言い合ったり経験話したりする・過去の仕事での体験話したりするなにそれ見てみたかった…。しかし夏Aの話は誰が聞いてもどん引きしそう。個人的には夏A教師側同士、要パイセンと卯浪の再会なんていうのも見てみたかった。協力したのか、それとも方針で対立したり分裂の原因になったりしたのか……。要パイセンは双眼鏡で生存確認できない卯浪について「どうでもいいが」と言ってたけど、あれでもし解凍失敗/追放されてる/置いてけぼり/未知の食材の実験体/他チームの中に紛れてるとかだったらどうしていたんだろう。それぞれがもし他のチーム担当だったらどうだったのかも気になる。銃を持ってる卯浪→虎に深手を負わせつつ弾切れ頼れそうな癒し系熊川さん→夏Aと同行とかだったらなあ…※↓ ガイドと出会った当初の主人公たち&ガイドが最後に見てそうな顔らくがき最後の最期で、助ける人。最後の、教師。最後まで、見守る人。最期に、伝えていく人。初めに、新世界の事を教えた人。
2017.12.31
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夢のなかで私は、前に出たゲーム、「うるるんクエスト」の瑠璃になっていた。二週目だったのか、大分奥の、確か玄武あたりのダンジョン。で、放置した結果、檻ごしに、青い怪獣にがぶがぶざくざくやられてた。慌ててそこから逃げて恢復しようとするけど、回復魔法を覚えてない。魔法でも特技でも覚えてないし、薬草系のものもない。284/3500HPくらいで、最初のHPと同じくらいなのに真っ赤表示。どこの町にも立ち寄らず、転職もしないでいた結果らしい。その後逃げ回っていたら、偶然そのあたりをうろついていた紅っぽい人と、敵のお姉さんと、子供っぽい女の子?と出会ってまたごたごたしつつ、紅っぽい人が作ってくれた隙のお陰で敵お姉さんに反撃、敵お姉さんは馬鹿みたいと言って去っていった。↓「いつまでそれに集中してるの」と言われる。私は元の私で、本屋によりつつリバイバルのゲームをやってた模様。ツアー集団で出かけてるんだから早く用事を終わらせなさいと怒られた。慌てて、私に渡されていた古本雑誌+それについてた別冊(うるクエか何かのIF展開かその後展開が書かれてて単行本未収録だった)漫画をレジで購入。その後広くて白黄灰色の階段を、白くて丸くて細い手すりの横で上の階まで上がったと思ったらもう一度下がってもう一度上がった。上には曇り気味の夜空が広がっていた。私はベンチに着いた父、車内の母、ベンチでゲームしてる妹、あともう一人、自分の家族には居ない筈の幼い弟(買ってもらった図鑑にわくわくしてる)を見る。母・弟・父・妹 の順で座ってた。小雨が降って来たから妹に傘をかけるけど、気付いたらその傘は台風にやられた後みたいにずたぼろになってて、しかも雨は上がって空には灰色の小さなオーロラみたいなものができてた。「見て見て、オーロラ、オーロラ!」そういっても妹はふーん程度の反応。弟の所にも行って、傘で空を差すようにしながら同じことを繰り返すが、弟は聞いてさえいない。寂しくなりつつも自分ひとりオーロラを見上げる。父と母が少し笑っていた。
2017.12.30
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弱い人が近くに居た彼は、普通そこまで気にしなくていいというところまで面倒を見るようになった。目を離さなければ泣いているような気がしたから注視し声を掛け続けた。人影に振り返る度に、予想した高さの所に頭がなく、彼は落胆する。
2017.12.30
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・外伝終了後の安居と涼とまつりちゃんが船旅してたら大嵐に巻き込まれて桃太郎同様数か月前の蓮の泥沼に流れ着く話*カイコ 1* ぐるぐると、湯通しした蜘蛛の糸を巻いていく。「……」 雑念に気を取られてしまっていたせいで雑に巻いてしまった為、逆向きに腕を回して、もう一度丁寧に巻きなおす。 ぴちりと、綺麗に整った糸。 巻きなおした結果得られた成果。 現実も、過ぎた時間を巻き戻して綺麗に完成できればいいのに。 だけど現実は湯通ししていない横糸のようなもので、かつて巻いた糸に後から巻いた糸は引っ付くし、絡まるし、ぶつ切りになってぐちゃぐちゃになって全部を台無しにしてしまう。 あれだけ子供時代頑張ったのに。 綱渡りの中、死なないように、落とされないように、あの肉と臓物にならないように歩いてきたのに。 あれだけ仲間と協力しあってやってきたのに。 俺はそれを台無しにしてしまった。 その『台無し』がどこから始まったのか。 分からないが、恐らく卯浪を殺したよりは後なんだろう。*「安居!こっちは戸締り終わった、シーアンカーも降ろしたぞ」「分かった。こっちも帆はもう畳んだ、船主も風上に向けた。外に出している荷物もじきに片付け終わる」 急な嵐がやって来るのは珍しい事ではない。小瑠璃が居ない分、俺達はより雲や波、小動物の様子を観察して事前に天候の変化を予想するようにしていた。「そんなものはもういいから、もう戻れ!お前が船から放り出されたら元も子もないだろう」「っ……分かった」 日干しにしていた魚介類はもう諦めよう。 俺達は叩きつけるような雨と風の中、屋内に入った。*「……いつ頃やむかなぁ、これ」 濡れた服と食料を干しているまつりに、蜘蛛に魚を与えている涼が返す。「さあな……異常気象が続いているから、下手すると一週間は続くかもしれん。 ただ幸い食料はあるし、船のメンテナンスは終わったばかりだ。気密性はほどほどに高い方だし、安心しろ」「そう…なの?」 まつりの不安そうな声が若干和らぐ。 俺も補足しておこう。「ああ。そういった面では大丈夫だ。だが、穴が開いてそうとか、変な音がしたらすぐに報告してくれ」「もちろん!まかせて!」 ナッちゃんみたく頑張るね、と言うまつりに、以前蝉丸の危機に気付いたナツを思い出す。 ナツは今どうしているだろうか。あゆや、他のチームの気が強い人間と話せるようになっているだろうか。 そう思いながら、ちらりと高窓を見た。 波が相当高いようで、一部が強い勢いで高窓にたたきつけられた。「……なあ」 嫌な予感がする。「……おい、水が!水が溢れてる」「どこだ」「えっ、どこ!?何で塞ぐ!?」 ここだ、と言って、入口に一番近い高窓に手を伸ばした瞬間。 柔らかい、泥のような何かに引っ張られたような気がしてーーーーーーー 気付けば俺は、夢の中に居た。「……茂?」 目の前で、見覚えのある赤毛がふわふわと揺れている。 俺の親友。 俺の前から消えた幼馴染。「茂!どこへ行くんだ」 何故ここに居るんだ。 生きていたのか。 駆け出すけれど、走っても走っても、目の前の茂に追いつけない。 ゆっくり歩いている茂は、いくら叫んでも俺に振り向かない。「茂!待ってくれ」 途端、何かに足を取られ転ぶ。「う゛っ」 転んだ途端、顔と手の周りにふわふわしたものが現れる。 ああ、これは蓮華の花だ。 いつかあゆがその中心で笑っていた、綺麗なピンクの花畑。「……茂…?」 顔を上げると茂は居なかった。探す為に立ち上がったが、周囲は真っ暗で、ただ足元だけが煌々と、毒々しいまでのピンクで光っていて。「茂!どこだ!!」 花をかき分けて歩く。 けれど段々と花の背が高くなる、いや、俺が縮んでいるんだ。 とうとう花に身長を追い越され、かき分ける俺の小さな手からは次第に力が抜けていく。 どこだ。 ここは、どこだ。 俺達の施設じゃない。 未来でもない。 ここは、どこだ。* 強烈な光が目に刺さった。 目が覚めた時、俺はまず自分の手を確認した。 何故か泥まみれで、うまく持ち上がらなかったが、自分がまだ大人の手を有している事にほっとした。 得た力を失う恐怖からは、ひとまず逃れられた。 続いて周囲を確認する。「…涼!まつり!」 どうやら俺達は、どこかの泥沼に流れ着いていたらしい。 仰向けから、近くの蓮のような植物の茎を掴んで立位になり、2mほど離れた場所に居た二人を起こしにかかる。 涼はまつりの腕を強く掴んでいて、何だかんだでこいつも満更じゃないんだなと頬が緩んだ。「……二人とも脈は、あるな。おい、涼、起きろ」「…あ゛ぁ…?」「まつりも……起きられるか」「ぅ、うーん」 頬をぱしぱしと軽く叩くと、涼には鬱陶し気に払われた。 一方まつりは億劫そうに声だけ返すが、それだけだ。「直前の記憶はあるか。船の窓から浸水していた記憶だ。……俺達は恐らく、船の一部が壊れたせいで、そこから流し出されてしまったようだ」「……」「今は昼間だし、流れ着いたここは比較的安全なようだが、危険な夜行性動物も近くに居るかもしれない。一旦ここを出よう」「……了…解」 途轍もなく低いテンションの涼は、それでも身を起こし、未だにむにゃむにゃと寝言を言っているまつりを仰向けにしたまま引っ張って歩き出した。 俺は二人の為にも通りやすい場所、そして動物の少なそうな、物音の少ない場所を目指し、植物をかき分けて歩いた。「……おい、起きろ、まつり」「……うう…」 陸に着いても暫くまつりは眠っていた。 具合が悪いのかと診察したが外傷も熱も特にない。 仕方がないので木の洞にまつりを入れ、周囲の落ち葉をかき集めて布団の代わりにした。「……まつりが起きたら周囲の探索をするか」「いつまで待つつもりだ」「もし長引くようなら、食料や、生きるための道具の材料は俺が調達してくる」「お前ひとりで行かせられるか」「大丈夫だ。もう呆けてはいない」「……勝手にしろ」 涼が不承不承といった体で引き下がる。 実際、俺達の揃いのナイフは持っている。 だが薬も食料も包帯も毛布も代えの服も綺麗な水もないこの状態では、猛獣に襲われる前に自然界に命を奪われる。 ここが外国で、話が通じて協力関係を結べる人間が居れば手っ取り早いんだが、さて……「……」「……!」 唐突に、近くから声が聞こえてきた。「…人、か?鳥か」「……なにか、居るのか」 先ほど何かの気配がするから、避けた方向だ。「……俺が遠くから見てくる」「……待て。俺も行く」「いや、涼、お前はまつりについていろ。意識不明のまま肉食動物に襲われたらどうする」「……そうなったら流石に目を覚ますだろ」「そういうのは心配そうな顔で言うことじゃないだろ」 無理はしない、と言うと、無茶しそうだから言ってるんだ、と返される。 ずっと前、小瑠璃だったか、涼を案外面倒見がいいとか言っていた気がするが、こういうことか。 少し笑うとぶすくれた顔で何も言わなくなったので、「すぐに戻る」と言い残し、俺は歩き出した。 音がしなさそうな、足音の立たなそうな場所を選んで歩く。付近の枝につかまって超える。 人里なら猶更、罠がないか注意して。 そうしているうちに、あることに気が付く。「……ここは…もしかして」 以前俺達が、夏の村……いや、夏Aの村を築いていた所ではないのか。 しかも、話し声にはどこか聞き覚えのあるような気がする。 -…もしかして。「源五郎、あゆ?」 振り返ったその顔に、忌避と嫌悪が浮かぶ事を想定して、少し身構える。「……あれ?安居くん、崖の方にいるんじゃなかったっけ?」「どうしたのその恰好、沼に落ちたの?」「……え?」 その目は以前、この世界に来た当初と同じで澄んでいて、そこに俺への悪感情は感じ取れなくて。 「……あ、ああ、沼に落ちた。涼とまつりもだ。今連れてくる」 もしかしたら。 もしかしたら先日、土砂崩れへの対処をしたことで、少し見直してくれたのかもしれない、なんて思いながら俺は足を踏み出した。……直後。「まつりって、誰?」 あゆの言葉に俺は固まった。【続】
2017.12.29
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天国の鳥地獄の鳥
2017.12.29
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*注意*・ナツと桃太郎がうっかり安居の心の部屋に入ってしまって怖い思いをしたり同情したり脱出を試みたりする話・安居の精神回路について独自超解釈注意・茂安気味・安居が精神不安定※Pet(人の精神に潜入し記憶改変したり心を救ったり壊したりする話)の設定を少し借りています********「……うう……」あたしが目を覚ますと、そこは薄暗い洞窟だった。こんなところで眠った覚えがない。思い出すのは最近皆の手を借りて作った藁モドキ布団で眠った記憶。藁の方向を揃えて、これまた最近作った布で覆ったら案外快適で、疲れてたからすぐに眠ってしまってた筈。里帰りついでに一緒に眠ったまつりちゃんは一足先に心地よさそうに眠りの世界に旅立ってた。もしかして、いつの間にかまた災害に巻き込まれちゃったのかな。感覚や自分の体に異常がないことを確認しながら、ゆっくりと体を起こし、立ち上がる。「皆を捜さなきゃ」皆が心配だ。それに、あたし一人じゃ何にもできない。螢ちゃんの励ましと、安居君の心配そうな目が交互に頭を過る。不安でぐらぐらと頭が揺れて、思わず壁に手を着く。「…?変なの…」ごつごつとしているのに柔らかくて温かい。火山が近くにあるのかな。そう思って暫く恐る恐る歩いて行くと、壁に戸のようなものがあるのを見付けた。「……そおっと、そおっと開けないと…」未知の場所。この廊下を暫く歩いたほうが安全かもしれない、もしこの中にガスや怪物や細菌が閉じ込められてたら。それを想うと開けない方がいいのかもしれない。だけど、中に誰かが居るかもしれない。同じように危機に陥ってる人が居るかもしれない。そう思ったその時、中から何か聞こえた。人の声、それも子供の声だ。それがあたしの背中を押してくれた。一瞬確認しよう。勘違いだったら一瞬で扉を閉めよう。古びた外見に反して、静かに開く扉。そう思ったあたしが見たものは、「きゃああああ!?」……子供達がまっぱだかで走っていく様子だった。驚いてドアを閉め、そうしてまたそうっと開ける。こんなところであんなもの見るわけない。きっとまた幻覚だよね。そう思って開けたドアの向こうもやっぱり子供達がまっぱだかで走ってた。「あ、あの、君達さ、どうしたの?何でこんな所にそんな恰好で居るの?」そう訊くと、3歳くらいのその子たちはいっせいにあたしを見た。「せんせい!」「だってふろあがりあっちーんだもん」「ほら、だからいったじゃん、やめなって」落ち着いてよく見て見ると、わいわい言ってくる子はみんな男の子で、その子達に冷静に突っ込みを入れてるのは、服を着た女の子たちだった。*「せんせいも何か言って下さいよー」ふわふわした髪の二つ結びのくるみさんみたいな髪形の女の子に手を引っ張られて、ドアの中に入る。無邪気に笑う彼らの様子に、最初は誰だろう、と思ったものの。冷静な女の子たちや、時折ある少年が見せるガキ大将気質に、夏Aの人達の姿が重なる。「……安居、くん?」「何ですか、先生。そんな丁寧に」好奇心に輝くその目に、誰だろうこの子、と一瞬思ったけど、生意気そうな笑顔や周りの子達に声を掛けられる様子に、未来の安居くんが重なる。「……服を着ようか」「はーい」取り敢えずそれだけ言って、彼らが部屋の中にある箪笥から服を引っ張り出すのを待たずに、ドアを閉じた。もう一度開けると、また彼らが裸で走り回ってて、もう一度声を掛けると先程と全く同じ反応をされて、混乱した。その後色々と部屋を見て回り、同じような試行を繰り返した結果、どこの部屋にも安居くんや、夏Aの皆の幼い頃とおぼわしき子供達、ときどき先生や動物たちが現れた。なんとなく、その内容や廊下で感じる視線のようなものから、ここの世界は安居君の心の中なんだと認識できた。ここの一階で安居くんと涼くんが見張りをしてた。人を枕にして寝ると、その人の夢の中に入れると言う物語を読んだことがある。そのお陰で、今の状況を推測することができそうだ。真上で寝た。そのせいできっと、安居くんの夢の中に入ってしまったんだ。凄く突飛な話だ。だけど何故かすんなり理解できた。その瞬間、強い声が耳に飛び込んできた。「ナツさん!」意志のある声。春のチームの、桃太郎くんだ。「ナツさんも、安居もなかなか起きないから、どうしようって話してたんですけど、螢ちゃんが二人で同じ悪夢にとらわれてるって話してて…僕だったら入れるかもしれないって言ってて…だから怖いけど来たんです」泣くのを我慢してるような表情で桃太郎くんは言った。*怯える桃太郎くんを宥め、あたしのせいでごめんと謝ると、桃太郎くんは「いえ、あいつのせいですから」と怒ったような口調で言って、逆にあたしを宥めようとしてくれた。「……ごめんね、本当に」「いえ。大丈夫です、あと、のび太か桃太って呼んでください」「あ、う、うん、じゃあ、桃太くん」「はい!」状況の整理が出来て、仲間も出来たから、あたしとしてはありがたいけど、巻き込んでしまった罪悪感は拭えない。そう思いながら探索を続けてると、桃太くんがぼそりと言った。「……ここは嫌な所ですけど、こいつの心の中が少しわかれば、今後接し方とか、避け方とか、分かるかもしれないんですよね」「…うん…!怒りたくなることとか、泣きたくなることとか、分かるかもしれないよね」桃太くんに励まされて、あたし達は探索を続けることにした。とにかく出口を捜さないことには始まらない。「どこかのドアが、出口に繋がってるかもしれないですね」あたしが読んだ物語はそうだった。だけどそのドアは沢山ある。「茂、起きろ」「起きろ」「朝だぞ」「また遅刻する」「課題の為に訓練しなきゃダメだろ」「起きろ」いつまでもいつまでも、茂さんは動かない。死んだ人のように静かだ。次に開けた扉は夜の草原で、小さな姿の夏Aの皆さんと幼馴染であろう茂さん達が楽し気に歩いていた。桃太くんは少し怯えていた。次の部屋は開けた瞬間重力感覚が狂って、まるで下にある井戸をあたし達が覗き込んでいるみたいな形になっていて、だけどそれよりなにより、「ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」ぐしゃぐしゃと雨のような音と濁った粘り気のある液体の音をつんざいて、安居くんの絶叫が聞こえた。「こんな所に、出口なんてあるわけありません!早く閉めましょう!」耳を抑えて、もう片方の手では扉を持って、桃太くんが言った。そんなことを何度も繰り返して、この人は大変な人生を歩んできたということをなんとなく感じ取っていった。不穏さ。人を獣にしていくような過程。あるいは、人の理性や情の箍を壊していくような教育。吐き気がした。けれど廊下に戻るたびに、そこはどこか懐かしい空気を感じられて落ち着くことができた。船であたし達に色々教えてくれた安居くんのような空気。……桃太くんはそれでもやっぱり怯えてて、だから長居はできないと思ったけど。そうしてあたし達なりに慎重に進んで、時には中の人達と話して、順調に探索をできてると思ってた。それでも。途中であたし達は何を間違えたのか、安居くんの求める条件を欠かしてしまった。行きはよいよい帰りは怖いーとでも言うのか。異常なほどに優しさと親しみに溢れていた廊下が、その瞬間、突如牙を剥いて襲い掛かって来た。*ショッキングな映像を見るのは何度目だろう。直前では、源五郎さんが育てた虎を殺すところを見守ってる部屋。今回は、茂さんが亡くなる時の瞬間だった。げえ、と桃太くんが吐く。その時に壁に手をついてしまったのがまずかったんだと思う。「違う。お前は茂じゃない」その声が聞こえた瞬間、あれだけ柔らかかった壁が剣に代わり、細い切れ目がぎんと見開かれ、その中にはあの矢のように真っ直ぐで痛い目があって、それを見て桃太くんはまた吐いた。「…自分で取り込んでおいて、理不尽ですね……っ」「桃太くん、逃げよう!」ひとまず退却するため近くの、茂さんと安居くんが喧嘩のようなものをしていたドアに手をかけるけど、ドアは何故かかたくなに開かない。いくつもいくつもドアを捜して、迫る岩を逃げてあたし達は走った。どこにもない。本当にどこにもないのだ、出口が。だけど諦めるわけにはいかない。夏Bの皆が、やってきた二人が、かつて幻覚で見た時の姿でもってあたしを励ましてる間は、頑張らなくちゃいけない。しまいにはドアを開けるやり方さえ適当になって、転げそうになりながら、青息吐息の桃太くんの手を引いて必死に走る。その力さえも尽きそうになってた頃。不意に目の前に壁が迫った。いくつ目かも分からない部屋の向こう。あれだけ目を凝らしても分からなかった部屋の行き止まりに、そのドアはあった。部屋はいくつもあった。その内装や居るメンバーは、安居くんがその人達に抱く印象や、経験したやり取りによって構成されてるようだった。大抵の人は会話が通じなかったけど、たまに一定の、安居くんがその人を見てきた結果であろう反応を返してくれる人も居た。外見が同じ人が違う性格で別の部屋に別のメンバーといることもあった。多いのは茂さん、小瑠璃さん、涼さん、百舌さんと、幼い頃から最近までよく関わってた人達。幼い姿や青年姿のこの人達は、比較的識別しやすかった。だけど、この部屋の主はそういった人達とは違うようだ。「君が、安居が未来で出会った人達?」「死ぬ時に、どうしてもこの人にって相手に取り付けるんだって」「安居の心はスポンジみたいに隙間が多くて、僕もその中に住まわせてもらってる」「いずれ安居の気持ちの整理がついたら、少しずつ泡も潰れて、中に居る僕達は溶けて吸収されていくんだろうけど」「それまではこうして安居の心のドアを守ってるんだ」茂さんは少し照れ臭そうにそう言った。「だから、出口に通じる通路もここにある」そう言って茂さんは、手に持つナイフで縄を切り始めた。「ごめんね、ちょっと待ってね」「何を…やってるんですか」「すぐ分かるよ……ほら、できた」茂さんはまず切って真っ直ぐにしたロープを、四角を作るように床に並べた。そしてその囲まれた床は、茂さんの手で押され、四角くずぶずぶと沈んでいく。「ここが出口」早く外に出て、と言う茂さんに従って、桃太くんは近付く。「……あの、茂さん……」けれど、今まで沢山怖い思いをしてきたからか、すぐには信じられないみたいで、茂さんの顔を見る。茂さんは安心させるように笑った。その目は、これまでのただ反射を返すだけの茂さんとは違う何かを持っていた。「大丈夫だよ」その顔にやっと安心したみたいで、茂さんが少し涙目になって、ごしごしと腕で目を拭う。「……あの、すみません。でも、念の為、ロープの端っこを持たせてくれませんか」その端っこをあたしに持たせて、桃太くんは腹をくくって、そこに飛び込んだ。「……ナツさん!僕は起きました!早くナツさんも来て下さい!」その声がもし人のまねをする化け物の声だったらどうしよう。そう思いながらも、いくつかした質問であたしも腹をくくり、というか最終的には蝉丸さんが酷く落ち込んでるという話に絆されてあたしは飛び込むことにした。だけど、飛び込む前に、一つだけ聞いておきたいことがあった。「…茂さん」「何?」「茂さんは、この部屋の外には出られないんですか?」「…出られるよ。いくつも部屋を見て回ることもある。だけど、中の人達に僕が茂として認識されることはない。それに廊下を歩いていても安居が反応してくれることは殆どない」だから荒れても何も出来ない、と茂さんは肩を落とす。「……ごめんなさい、こんな風にしてしまって」部屋の外、薄暗い窓から見える廊下はまだとげとげしながらうねってる。「…ううん、今は異常事態に少し興奮してるだけだから、君達が出た後はきっと収まるよ。 多分今は悪夢を見てるような状況なんだと思う。僕だと思ってた相手が急に別人になっちゃったみたいな」「わ、分かりました、じゃあ早く出ますね」「ごめん、急かすみたいに言っちゃって」そういえば、あたし達の部屋はどんな風になってたんだろう。見て見たいような、怖いような。あたしが完全に手のかかる子供みたいになってたらどう反応していいか分からないから、見付からなくてよかったんだと思うけど。……いや、それは、安居くんに直接話を聞いてみよう。今は向かい合うことが出来て、話も通じて、何より安居くんのまっすぐな目はちゃんとあたしをあたしとして見てる筈だから。早く起きて、安居くんを起こしに行こう。暗闇に身を投じる。「いいなあ」その一瞬だけ目の合った茂さんは、寂しそうに微笑んでいた。*あの二人……僕と間違えられた二人は外に出て行った。夢から覚めて、今頃はきっと安居を起こし始めている所なんだろうな。玄関の真正面にあたる部屋の奥を触ると、扉が出現する。そこを押し開けるとそこは酷く落ち着いていて、両側には新しい世界で生き始めた安居の記憶が息づいてる。「いいなあ」ぱたんと閉じる。僕はそちらに行けない。精神が安定したその世界には、僕はもう居なくても大丈夫、ってことなのかもしれない。その世界で安居はどんな顔をしてるんだろう。笑えてる?怒ってる?泣いてる?誰かを心配してる?見られたらいいのになあ。いつか安居が永遠の眠りに着いたら、あの静かな落ち着いた廊下の奥に、僕と同じように意思を持った安居がやってくるのかな。その時は、とびきりの笑みでこう言おう。「おかえり」
2017.12.28
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※※自分絵童顔&いくつかホラー状態になってますのでご注意※※夏A火水コンビ(ギター安居・ベース涼)夏B冒険トリオ(ギター蝉・ボーカルナツ・ベース嵐)冬トリオ(キーボード鷹・ドラム吹雪・ギターボーカル美鶴)雪解けトリオ(キーボードハル・ギター花・バイオリン新巻)春女子トリオ(椀花・ストロー藤子・フライパンちさ)お姐様ズと合いの手(ボイパ虹子・蘭・牡丹+影の薄いちまき)珍道中トリオ(琴ひばり・三味線角又・横笛あゆ)夏A10才お掃除バンド(ドラム(黒板消し)・ベース(箒)・ギターボーカル(デッキブラシ)・テルミン(グラスハープ)・ドラム(はたきバケツ&椅子)・キーボード(椅子複数))2017.12.30 17:55:26
2017.12.28
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・昔妄想した、 36巻安居と涼が、14巻の夏A村にタイムスリップしたIFの話について。原作時系列:【夏A+桃太郎+春秋冬混合チーム】夏Aの村に洪水で桃太郎が流れ着く桃太郎、あゆによる人体実験や主に安居による体力テスト(と言う名の拷問)と恐竜討伐用囮のターゲットになる花が救出に向かうが安居と涼に発見され立ち止まる、ハルの所に音楽を聴きに来ていた小瑠璃人質にされて人質交換を申し出られ安居ブチ切れる白蝙蝠に全員襲われ怪我人救助最優先になる↓安居が怪我人救助・一般人保護・相互協力の名のもと夏A村への混合チームの同居を提案花は内心嫌がるが、怪我人を見て思い直す夏A・混合チーム、一緒に白蝙蝠を倒す↓小瑠璃と近付いたハルを安居が殴り、涼が溺死させかける↓花、ナイフで銃を持った安居・涼に対抗しつつ詰問↓ナイフから花の父=貴士=黒幕組の一員と判明↓安居、花いじめを始める↓乾季が始まり更にイライラ募る↓花はお互いの為にこっそり離れようとする(この時新巻・ハルが同行フラグ)しかし発覚、逃亡しようとしたと思われ安居に痛めつけられる花、あゆが止める↓洞窟にみんなで探索に出かける・一人で探索していた安居、過去の自分に詰問される幻覚を見る・涼が花を墜落死させかける↓落ちた先で安居と会った花、後ずさって落ちた川で溺死しかける安居、一瞬助けようとするが体が固まる→涼が花(とハル)を殺しかけたと知って涼の判断する通り(?)結局助けずにその場を去る花行方不明に↓安居・涼、夏Aと混合組に裁判を受ける・安居投石され右手負傷・追放される残りのチームは分裂して探しに出たり拠点に残ったりする(この様子を監視する百舌)↓【安居・涼+夏Bー百舌】なんで殺す方向に行くのかと涼に言う安居、お前が無様だからと言う涼居ない茂と要に呼びかける安居安居・涼、歩き続けて夏B(百舌以外)と再会↓夏B、一週間ほど前に岩場に船が乗り上げてしまったと話すその際に百舌がどこかに行ったと言う↓安居・涼、岩礁を銃弾と楔で砕き船を使えるようにする暫く砂浜で暮らしたのち、船旅に出る涼が何度か夏Bにテストと称して死亡フラグを仕込むが死なない夏B海で嵐と花が近くを通るがお互い気付かない↓ナツ・嵐・安居/まつり・蝉丸・涼/螢・牡丹/ちまき(船で留守番)で主にクエストクリア巨船で茂の最期を涼から聴き、茂の夢を見て立ち直る安居↓船旅している内にある島(佐渡)から虹子がのろしを上げているのを発見【花+藤子・ちさ+新巻・犬・あゆ】花、流され続けて浜辺に打ち上げられる暫く幼児退行してたけど何の問題もなく復活↓藤子・ちさと再会、安居と涼について愚痴って気が晴れる花と友達になった猪豚をちさが知らずに調理、花、知らずに食べて吐きかけるいにしえのきのこをうっかり発掘してしまいパンデミックを起こすああああ…と思ってる内に雷で山火事が起きる↓花を探しに来た新巻の犬、パンデミックに巻き込まれ山火事で相殺する子供犬は生き残る、犬達の死を悼む新巻をあゆが独特の言い方で慰める↓旅してる内に佐渡に着く↓別の入り口から佐渡地下迷宮に入る【秋・桃太郎・ハル・小瑠璃・虹子・鷭・源五郎+百舌】山火事から逃れて移動↓百舌と遭遇、百舌の言い方にもやもやする夏Aとハルそれでも一応くるみを気遣い皆を誘導する百舌についていく全員↓佐渡で『安全な』住処を紹介する百舌↓虹子、住処にどこか落ち着けず屋外に避難住処の臭気などにより幻覚を見て全員ばらばらに地下迷宮に迷い込む百舌→貴士・美帆の幻覚くるみ・流星→赤ちゃんの声の幻聴茜→くるみの声の幻聴蘭・苅田・秋ヲ・朔也→茜についていくハル→音楽の幻聴小瑠璃→繭達の声の幻聴源五郎→動物の声の幻聴(※迷い込むが真っ先に幻覚と気付く)鷭→桃太郎→(※順番うろ覚え)↓虹子のろしを上げ、やってきたぞうとらいおん丸組に助けを求める虹子、ぞうとらいおん丸組、チームに分かれて救助に乗り出したり留守番したりする・IFパターン1(こうだったらよかったのにその1) 未来涼は過去安居を夏Bの所に連れていく 未来安居は過去涼とともに混合村で暮らす 花は父の事件が皆に知られるが無事に平穏に村を離れ、ハル・新巻と旅を続ける 花、嵐と再会 要、安居と再会するが殺し合わない→【カイコ】
2017.12.27
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・昔妄想した、タイムスリップしたIFの話について。・原作時系列メモ↓・タイムスリップパターン1↓・@@@@@@@@@@@@@@原作時系列メモ:【要】隕石が落ちてくる事を祖父たちの代から予測・対策を秘密裏に建て始めるシェルターや冷凍睡眠により生き延びさせる他人を選ぶ事になるシェルターや冷凍睡眠に出資・協力した人々の親族達からも生き延びさせる人々を選出することに↓他人の生き死にを選択する重圧に耐えかね要の両親が自殺↓金目当てで誘拐され逃げ出して山中を彷徨い生死の淵を彷徨い独特の死生観を得る要↓夏A育成・教育・洗脳・選抜(殺害)に協力する要何も知らず先輩として要を慕う安居達夏A↓7人選抜後花誕生、貴士・美帆・貴士に頼まれた要が育成する↓花と嵐が出会う前に冷凍睡眠に入る要、未来では百舌と名乗る事にする↓夏Bの一員として目覚める【夏A】要・貴士・ほか先生達や政府により赤子から育てられ7人になるまで減らされ心が壊れた状態で冷凍睡眠させられる夏A7名勝手についていく卯浪【末黒野・龍宮】要が居なくなった後、嵐と花出会い付き合いはじめる↓夏A以外選抜のち冷凍睡眠させられる↓貴士・美帆・マーク達は海底シェルター龍宮でしばし生き延びるが貯蔵庫の一部が破壊され浸水、美帆死亡他のシェルターとも連絡が取れなくなり、上層部・マーク達は一般市民に対し誤魔化し続ける発案・選択者お偉方、実行者貴士で口減らし&人肉再利用で対処伝染病が蔓延し全員死亡後に死ぬ人々は死亡者を弔い、感染者を閉鎖空間に誘導するマーク、日記に経緯を書き残し、罹患者誘導区域に×印を付けて死亡【冬】冷凍睡眠から目覚めるがその時点で3人死亡ガイド死亡睦月死亡↓暫く吹雪・美鶴・鷹弘で旅をするが吹雪死亡美鶴死亡鷹弘凍死しかけるが吹雪のようなものに助けられ生き延びる↓助けた犬の子供達と一緒に北海道脱出、本州へ冷凍睡眠から目覚めて15年経過↓夏Bチームと会うが主に蝉丸に警戒され鬱な嵐と止められないナツに置いて行かれる↓花、春チームと会い、受け容れられ合流【秋】冷凍睡眠から目覚め暫くは戻り方や生き残りや生き方を模索するが挫折↓夏Bと会って心中を止められる十六夜↓灰が降ってきて村脱出・チーム分裂↓春冬と会って龍宮の話を知って和解、春冬と合流十六夜、蘭を庇って安居に銃殺される【春】冷凍睡眠から全員揃って目覚めるがひばりは眠ったままひばりを虫モンスターの囮にしようとした柳と言い争い・もみあいになり、結果的に柳を虫の巣に突き落とす花虫に寄生され春チームを虫の巣に誘導するが最期は虫の巣・虫の群れごと自害する柳↓春の村を築いた所で新巻と遭遇、受け容れる↓病気になった為春の村を抜け出す花花を追いかけて合流する新巻、ハル百舌に生死の覚悟を問われた後なんとか生き延びる花花・ハル・新巻と分裂した後、洪水・土砂崩れに巻き込まれ離散する春チーム【夏B】冷凍睡眠から目覚め、全員五体満足で猫島に辿り着き合流嵐・ナツ・蝉丸、状況を自分の目で確認し生き残りを探す為探索を始める↓夏Bトリオ、秋と遭遇するが主に蝉丸が警戒され逃げ出す事に蝉丸が十六夜の毒に気付き、嵐が説得して心中を止める↓夏Bトリオ、新巻と遭遇するが主に蝉丸が警戒し置いてく事に↓嵐、鬱になり溺死しかけるがナツと蝉丸を放っておけないので生き延びる↓夏Bトリオ、船のぞうとらいおん丸を発見し船旅に出る秋の村に一度立ち寄るが、灰が降っているせいで避難した後花の手紙を発見するが隠すナツ、煽る蝉丸船の道中洪水で流されたひばりを発見、救助、若干後悔牡丹・ちまき・螢が穴倉の樹液と虫に捕まり、給水しつつ助けを求め続けるまつり彼女達を発見し、救出するぞうとらいおん丸組嵐に花の手紙を渡すナツ、庇う蝉丸(12巻)↓百舌合流ひばり離脱、暫く歩いて洪水に遭遇したけど自力で復活した角又と合流【夏A】冷凍睡眠から目覚め、卯浪を殺害したのち放浪▼▼▼【夏A+桃太郎+春秋冬混合チーム】新巻と合流し、病気になった為春の村を抜け出し、百舌に生死を問われた後生き延びる花↓灰で村を離れ、分裂して龍宮の上で争う秋↓洪水で流された春の村を目の当たりにした花・ハル・新巻、龍宮の上で争う秋と遭遇マークの日記や残ったものたちから龍宮の人々の最期を知る花達劣化と火事で崩れ行く龍宮から協力して脱出する春秋冬↓蘭、龍宮から便利グッズと花・美帆・貴士の写真入手龍宮から春秋冬混合チーム脱出(10~11巻)↓夏A、未来に来て卯浪殺害した後放浪春秋冬混合チームと遭遇、龍宮崩壊の経緯をマークの日記から知る夏A伝染病の恐れがあるのに出たからとブチ切れた安居、蘭に銃を向け、庇った十六夜を銃殺夏A、放浪を続ける混合、十六夜を埋葬し放浪を続ける(12巻)【夏A+桃太郎+春秋冬混合チーム】夏Aの村に洪水で桃太郎が流れ着く(13巻)桃太郎、あゆによる人体実験や主に安居による体力テスト(と言う名の拷問)と恐竜討伐用囮のターゲットになる花が救出に向かうが安居と涼に発見され立ち止まる、ハルの所に音楽を聴きに来ていた小瑠璃人質にされて人質交換を申し出られ安居ブチ切れる白蝙蝠に全員襲われ怪我人救助最優先になる↓夏Aリーダー安居が怪我人救助・一般人保護・相互協力の目的のもと夏A村への混合チームの同居を提案花は内心嫌がるが、怪我人を見て思い直すくるみが同居に賛成し、他のメンバーも賛成に手を挙げる立て直した夏A・混合チーム、一緒に白蝙蝠を倒す↓小瑠璃と近付いたハルを安居が殴り、涼が溺死させかける↓花、ナイフで銃を持った安居・涼に対抗しつつ詰問↓ナイフから花の父=花・美帆・貴士の写真に居た貴士=黒幕組の一味=夏Aの育成・洗脳・殺害を担当した先生の一人と判明(14巻)↓安居、花いじめを始める↓乾季が始まり更にイライラ募る安居安居への恐れが強まり殺されると思い始める花↓花はお互いの為にこっそり離れようとする(この時新巻・ハルが同行フラグ)しかし発覚、逃亡しようとしたと思われ安居に痛めつけられる花、あゆが止める(15巻)↓洞窟にみんなで探索に出かける・一人で探索していた安居、過去の自分に詰問される幻覚を見る・涼が花を墜落死させかける↓落ちた先で安居と会った花、後ずさって落ちた川で溺死しかける安居、一瞬助けようとするが体が固まる→涼が花(とハル)を殺しかけたと知って涼の判断する通り(?)結局助けずにその場を去る花行方不明に↓安居・涼、夏Aと混合組に裁判を受ける・安居投石され右手負傷・追放される残りのチームは分裂して探しに出たり拠点に残ったりする(この様子を監視する百舌)↓【安居・涼+夏Bー百舌】なんで殺す方向に行くのかと涼に言う安居、お前が無様だからと言う涼居ない茂と要に呼びかける安居安居・涼、歩き続けて夏B(百舌以外)と再会(16巻)当初遠くから監視するつもりだったがまつりが落ちてきたので安居・涼が助け見付かる↓百舌がどこかに行った後、持ち船が座礁したと話す夏B達(17巻)べらべら話すな・向こうは大勢こっちは手負いだから当面大人しく様子見と安居に釘を刺す涼安居、涼に提案し、二人で岩礁を銃弾と楔で砕き船を使えるようにする暫く砂浜で暮らしたのち、夏B・安居・涼、船旅に出る船内で涼が何度か夏Bにテストと称して死亡フラグを仕込むが死なない夏B海で嵐と花が近くを通るがお互い気付かない↓船の墓場に迷い込み、生コン藻に捕らわれ、近くの巨船探索に乗り出す面々、留守番ちまきナツ・嵐・安居/まつり・蝉丸・涼/螢・牡丹でミサイルストーリー読破・クエストクリア巨船脱出中、茂の最期を涼から聴き、茂の夢を見て立ち直る安居侵入者達を殺しにかかってきたミサイル機構と錆が相殺ナツ・嵐救出と囮用に銃弾を消耗し銃身を捨てる安居夏B脱出、ちまきの観察により生コン藻を炭粉で枯らしてぞうとらいおん丸脱出、船旅再開↓船旅している内にある島(佐渡)から虹子がのろしを上げているのを発見【花+藤子・ちさ+新巻・犬・あゆ】花、流され続けて浜辺に打ち上げられる暫く幼児退行してたけど何の問題もなく復活↓藤子・ちさと再会、安居と涼について愚痴って気が晴れる花と友達になった猪豚をちさが知らずに調理、花、知らずに食べて吐きかけるいにしえのきのこをうっかり発掘してしまいパンデミックを起こすああああ…と思ってる内に雷で山火事が起きる↓花を探しに来た新巻の犬、パンデミックに巻き込まれ山火事で相殺する子供犬は生き残る、犬達の死を悼む新巻をあゆが独特の言い方で慰める↓旅してる内に角又・ひばりと合流し、佐渡に着く↓別の入り口から佐渡地下迷宮に入る【秋・桃太郎・ハル・小瑠璃・虹子・鷭・源五郎+百舌】山火事から逃れて移動↓百舌と遭遇、百舌の言い方にもやもやする夏Aとハルそれでも一応くるみを気遣い皆を誘導する百舌についていく全員↓佐渡で『安全な』住処を紹介する百舌↓虹子、住処にどこか落ち着けず屋外に避難住処の臭気などにより幻覚を見て全員ばらばらに地下迷宮に迷い込む百舌→貴士・美帆の幻覚くるみ・流星→赤ちゃんの声の幻聴茜→くるみの声の幻聴蘭・苅田・秋ヲ・朔也→茜についていくハル→音楽の幻聴小瑠璃→繭達の声の幻聴源五郎→動物の声の幻聴(※迷い込むが真っ先に幻覚と気付く)鷭→桃太郎→(※順番うろ覚え)↓虹子のろしを上げ、やってきたぞうとらいおん丸組に助けを求める虹子、ぞうとらいおん丸組、チームに分かれて救助に乗り出したり留守番したりする▼▼▼【全員ー百舌】各所で合流角又の恋人・理可子達によって遺された遺物と情報を駆使生き残り全員で協力し、方舟と称して遺された巨大冷凍睡眠装置及びその中で眠る子供達を脱出させる自分たちも脱出する↓百舌を除き全員地上で合流(35巻)↓安居・涼・まつり、夏Bからぞうとらいおん丸を借り、全国のシェルターや外国に向けて船を出す(外伝)【百舌】夏Bの一員として目覚め、食虫植物に捕食されかけてるナツ・嵐を救出しつつ初登場夏Bの生存フラグを乱立する(2巻~)花に生死を選択させる(6巻)↓ひばりを見送った後夏Bと船旅に出る、夏Bに強制船掃除させる夏Bのポンコツラッキーっぷりにこれでいいのか…?と思う(13巻)夏Bのもとを一時離脱(のち夏B間欠泉に近寄って座礁、停滞)(17巻)↓夏A・混合を遠くから監視する(21巻)夏Aの迷走っぷりを知り何をやっているんだと思ったり心の中で応援したりする安居の現状を穴開きで把握、面倒見がいいのは変わってないと思いつつ、もし夏Bに危害を加えたら救いようがない、と繰り返し思う↓混合チームを山火事から避難させるが今度は幻覚にやられてモンスターの巣窟に全員を案内する↓幻覚にやられて安居が夏Bを全員殺害するという妄想にとり憑かれる混合組を助けに来た安居を始末しかけるが涼に止められる(のち、嵐に詳細を説明した安居、嵐の一発を敢えて食らいそのまま別行動を決める)↓夏A脱落組や夏Aの無念について言及したい安居にさらりと仕方がない犠牲だったと返し安居を失敗作と言った後殺し合いに発展しかけるが嵐に止められる↓審判を開始する百舌安居・涼を弁護する嵐・まつり・ナツ達百舌をそれぞれの理由で糾弾する嵐・まつり・蘭・秋ヲ、質問する花鷭に心身の不安定を言及される要源五郎に卒業を表明される要安居に別れを告げられる要くるみを探しに行くと言って姿を消す要↓他メンバー、特にくるみ・流星の近くに居た蟻モンスターのヘイトを買って花に言い残して音信不通になる要↓右手を苅田に発見される↓多分生存・IFパターン1(こうだったらよかったのにその1) 14巻夏A村にタイムスリップする外伝後安居・涼・まつり 未来涼は過去安居を夏Bの所に連れていく 未来安居は過去涼・未来まつりとともに混合村で暮らす 花は父の事件が皆に知られるが無事に平穏に村を離れ、ハル・新巻と旅を続ける 花、嵐と再会 要、安居と再会するが殺し合わない→【カイコ】
2017.12.27
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・唐突に生まれ変わって幼馴染に囲まれ平和?な学園生活を謳歌しながら自分と同じく記憶を探す安居が読みたい。なお卯浪は父親or児童養護施設のとんでもない職員。 茂は幼馴染だが、要先輩は何故か居ない。・中一ぐらいで水泳部に所属した頃転校してくる鬱期嵐に遭遇する安居。水泳しようぜをするがテンションダダ上がりで表情の乏しいダイみたいになってる安居とは対照的に嵐がとてつもなく鬱。 安居、ある時恐る恐る理由を聞く。「…お前…」「この世界で、花にもしかして会えていないのか…?」自分は幸せだけど嵐は大変なのかと思う安居。この時嵐は記憶を持っていないが、微妙に元の世界の記憶を遺している。……花のことだけ。 花と再会できたすぐ後、花は嵐を庇って事故に遭い、意識不明とかで「会えているが会えない」状況だと分かる安居。「俺が、花に会おうとしなければ花はあんな目に遭わなかったんじゃないか」「昔からずっと花のことだけ頭にあったのに、もう何の為に生きて行けばいいか分からない」「生きては、いる。生きてはいるよ。……でも、泣かない。怒らない。きっと寝たままでつまらないはずなのに、外で走り回りたいはずなのに、ケガが痛いだろうに、全然動けないんだ。花があんな風なのに俺だけ楽しい人生なんて送れない」 そう言う嵐にどうにもできない安居。 この世界はもしかしてオレが望んだ幻覚の世界なんじゃないかと、泣きだす嵐を前に思う安居。「……話、きいてくれてありがとう。だけど、悪いけど、俺には関わらないで欲しい」 何を言ってしまうか分からないから、と言う嵐には怪我がいくつもあった。 まるで転校前に、入院した花のことを言われ激昂し喧嘩したかのように…。 嵐のことを心配しつつも、生まれ変わる前に因縁があった故に未だにどう捉えればいいか分からない花の事を考えると、花がそうやって辛い目に遭っていることがもしかしたら自分がそう望んだせいではないかと考えると、どこか申し訳なくなる安居。だが、どうにもできない安居。 そう思い、一番近くに居る一番違和感がはっきり出そうな茂を見るが、「…??どうしたの安居、僕なんかやった?」などと見当違いな回答を受け「いや、そうじゃない」となる安居。 お弁当を楽しんだり、一緒にゲーセンに遊びに行ったり。 幸せだけど、もとの世界の茂とは違う茂に、対処に困る安居。 一方で「お前ももしかして記憶あるのか」という涼が現れて……。「あがかなければ苦しまないで済む」「憐れまなければ目は歪まないまま」「凄いけど、そういうのは求めてない、ってなるんだよ」「あのままもし、一緒に居たらどうなっていたんだろうな」 記憶がある相手に対しては、記憶のない昔なじみとは違う接し方をする安居。 たとえそれが夏Aでも、夏Bでも、秋などでも。 それを見て違和感とほのかなやきもちを焼く茂。 そんな茂に、(もしかしてこのままいけば茂は生まれ変わる前の記憶を取り戻すんじゃないか)と斜め上に考える安居だったが…。・名前は据え置き・ナツまつり仲良し、蝉とまつりは兄妹とかなんとか 涼とまつりの再会を安居とナツとで何気なく演出しようとするがしくじる、というか騙す対象二人とも勘がいいのでばれる。どちらかor双方に記憶がない・お蘭さんが柔道部のマネージャーなんだけどどっちかというとボスの風格・十六夜さん(情けない系顧問)とお蘭さんと苅田で三角関係になってると私が嬉しい・ヲとお蘭さんは●フレというか相棒みたいな感じなので付き合ってはない・ちさちゃんとお蘭さんの会話を見てみたい
2017.12.27
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2017.12.26
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特急無残なり
2017.12.25
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殻を破ったものは綺麗。雛鳥は卵の中に居る時、繰り返し繰り返しそう教えられたので、少し……いえ、かなり早く、卵の殻を破りました。雛鳥の羽毛は未熟なまま、周囲に馴染まないまま。それを雛鳥も親鳥も個性と思いました。けれど、雛鳥が更に年を取った時親鳥も雛鳥も気が付きました。このままでは育つことはおろか、まともに生きていくことすら難しいと。雛鳥は必死でこれまで捨てて踏み躙ってきた殻を集めては身に着けていきました。けれど、未熟な部分に傷がついて膿んだ部分、年不相応に干乾びて老いさばらえてしまった部分はもう二度とまともに育つことはできませんでした。
2017.12.25
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引っ越しで必要なこと:・電気→水道→ガスの順で連絡・段取り ・電気は不在でOK ただしブレーカー注意 ・水道も不在でOK ただし開けっ放しの栓注意 ・ガスは立ち合い/確認が必要、そして電気と水道が通ってないとガス通す確認が出来ない・大きい家具と生活必需品からの積み込み・近くのスーパー・コンビニ・ホームセンター等の把握・元の家と新しい住処の間の交通手段の模索・時期の計画・協力してくれる人との連絡
2017.12.24
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料理を九租界の人々から教わり一緒に作っている時、隣のレイジが変な事を言い出した。「お前ってレーダーみたいだよな。いろんなものに神経割いてるけど、無駄なごみも拾っちまう」 全く馬鹿にしているとしか思えない。すかさず切り返す。「それを言ったら君は帆か?風に吹かれて僕達を引っ張っていってくれるのはいいが、どこか相性の悪い風に捕まったら切り裂かれてバランスを崩す」「そういう時はスクリューのロンが助けてくれっからいいんだよ」「僕にだって錨のサムライがじっと見守って、危ない時は止めてくれるから大丈夫だ」「へえへえそーかよ」 呆れたような顔で言うレイジ。 自分から言い出しておいてその反応は何だ、と思うが、目の前の粥が焦げ付き始めたので、低能など放っておいて、そちらに集中することにした。*「…あいつら何の話してんだ…?」「ただのノロケ話やろ?ええから行こうやスクリューにイカリ」「れえだあとは何だ…?」**・「理想」の自分が大事な人を傷付けてしまったけれど、今更変えることのできないサム直謙虚、熟慮、頑固、頑迷、矜持、拘泥・「理想」の自分はいつだって理想通りで、生き方や衝動に自信はあるのにうまくいかんレイロン傲慢、浅慮、活発、衝動、行動、試行・飛行機ならおもりサムライとレーダー直と風船/風切り羽レイジとプロペラロンの例え
2017.12.24
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→→→
2017.12.24
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2017.12.23
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幼馴染の彼女を一番理解しているのは僕だと思ってた。女勇者として押し付けられた期待や理想を努力して努力してこなし、それでもなお英雄らしく快活に笑うその姿に、村人Aの僕は恋をした。それなのに、魔王の手先によって作物が毒に侵され、村が不信感と絶望に沈んでいく中で、彼女は別の男の子を孕んだ。そいつは彼女を庇って死んでしまった。狂気に侵され村を焼いて回る村長をぼろぼろの体でひきつけながら、笑って見せた。彼女の手を引く僕に「任せた」とさえ言ったのだ。思い出せばむかついてしょうがない。だがそれをぶつける相手はいない。彼女は与えられたものに弱かった。押し付けられる想いにも弱かった。だから勇者なんて貧乏くじを後生大事に守り続けていた。そして今、彼女は押し付けられた結果生まれた『それ』を、忘れ形見として大事に育てている。僕はそのあいつに似て、けれどずっと柔らかくすぐに潰せてしまいそうな顔を眺めて笑う。『それ』も、何がおかしいのか笑う。小さな人形を召喚して、目の前で遊ばせる。キャッキャと笑うその顔を切り裂きたくて、そうなる前に離れたいと思うのに、彼女がそうすることを赦してくれない。彼女が一番信頼しているのは僕で、そうして僕よりずっと彼女の方が狩りがうまい。だから僕はただモンスターから薬草や肉を得てくる彼女を、『それ』をあやしながら待ち続けている。拷問だ。いつか彼女が僕を愛する時が来て、そうして子供が出来たのなら、こんな感情ともおさらばできそうだ。けれど彼女はきっとぼろぼろのあの姿にだけ絆された。あいつが彼女を好きなのは傍目で分かったけれど、彼女の方はあいつをそういう意味で好きなようには到底思えなかった。つまるところ同情だ。食べられる食材を探して村の外まで行って、案の定彼はモンスターに襲われていた。ぼろぼろになって死にそうだった彼を彼女は連れ帰った。接触があったとするならそのあたりだ。きっともうすぐ死ぬから最期の頼みとでも言ったのだろう。嗚呼全く、下劣極まりなくて、可哀想で、どうしようもなく彼女の弱い状況だ。僕も同じことをすればきっと彼女は許してくれるだろう。けれどそれをしたらもう二度と彼女と一緒に歩くことも、何かを頼まれることもないのだ。『それ』の柔らかい手と唇に触れる。これは、彼女の胸や唇に触れたのだ。憎らしくて羨ましくて、そんな浅ましい自分に吐き気がして、僕は少しだけ泣いた。
2017.12.22
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鳥瞰
2017.12.22
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毎日、目の前で喪った彼の代わりに彼女を抱く俺は、もう壊れているのだろう。気絶する直前まで彼の名を呼ぶ彼女も、もう壊れているのだろう。だけど恋人を喪った俺も、彼女も、同様に救助の手を求めはしない。一緒に生きて帰りたい相手は死んでしまった。そして救助の手に縋れば、その現実に向き合わなくてはいけない。だから俺は彼女を恋人の名で呼ぶ。彼女は俺を恋人の名で呼ぶ。その内ここにある食料も尽きて、俺達は互いの体を貪り合うのかもしれない。そんな日が来ることを待ち望んで、俺は今日も彼女を強く抱き、肩を千切り取りそうなほど強く噛んだ。
2017.12.21
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増設
2017.12.21
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なんかもう中途半端にオタク関係のワードを言ってこっちが突っ込みたくなるようなことを誘うのほんとやめてほしい…忍んでいるのに…まあオタクなのは間違ってないけど!!
2017.12.20
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鱗
2017.12.20
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父に殺された絶望さえしのぐ余程の正への未練
2017.12.19
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選択肢の無数に広がる未来そこで生きていけるという保証気付けば現在になり過去になっている時間そこで周囲に責任を委ねるかそこで周囲から責任を奪うか予定は未定
2017.12.19
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夢で見た話。中途半端な所ではじまり中途半端な所で終わります。*************俺達はエイリアンと戦っていた。そいつらは黒く柔らかく、時に鋭く固くもなれる物質でできていて、そいつらによって一時俺達のすみかは奪われてしまった。うちのマッドサイエンティストが言うには、エイリアンの脳はそんなにないが、何かを取り込んでは都度それをまねするとのことだった。俺達が取り込まれたらおしまい。姿を直に見られてもまずい。苦戦を強いられた。だが俺達は必死に抵抗した。マッドサイエンティストとその弟子だけはやりがいがありますねぇと笑っていた。彼らの努力もあり、俺達は大きな壁を作ってそれごしに抵抗を続け、沢山の犠牲をはらいながらもエイリアンを倒した。凱旋だ。俺達の故郷へ帰って来た。浮かれて、白くて柔らかく弾む床の上を歩く。子供達の為につくられた場所だ。懐かしさを覚えながら歩いて行く。ぼろぼろになっている。俺達の銃と侵略者の針でずたずたになった場所をどうやってもとに戻そうか思案しつつ歩いていると、見慣れないものがあった。鏡。まずい、と本能的に思い走った瞬間、後ろから貫かれた。「あっ……ぐぅ……」見下ろすと、何百と言う鋭い針が体中から伸びていた。その針は俺があるくごとに抜けていくが、何故か黒いねばねばしたそれはいつまでも穴をふさぎ続けていた。振り返ると、沢山の俺に似た黒っぽいかたまりが鏡から出てきていた。真っ白だった俺達の世界がそいつらで侵略されていく。「ぐ…がぁ……」伝えなければ。仲間にこのことを言って、対策してもらわなければ。ぼよぼよとした地面の上を歩く、次第にその地面に出来た凹凸の用途さえ分からなくなっていく。穴だらけの建物の壁に辿り着く。ここは半分あいつらに侵略されてしまった。俺も半分あいつらに侵略されてしまっているのだろうか。今歩いているのは本当に俺の意思なのか。仲間に近付いたら俺は爆散でもして、俺の中に潜むエイリアンが仲間に牙を剥くんだろうか。そうしたらマッドサイエンティストたちは喜ぶだろうか。歩く俺の視界が徐々に黒くなっていく。視界を拭う手、それさえも黒くなっていっているのに気付き俺は絶望した。それでも歩む足は止まらず、建物の外に出そうになる。踏ん張って手を壁につくと、ぬちゃりと潰れた。ああ、そうだ。いいことを思いついた。手を壁に押し付ける。壁の穴に黒が染みていく。『かがみからくろいのがきた』『かがみをこわせ』『るい』それだけ鏡文字で書く。すると、俺の偽物たちはいっせいに建物に同じ言葉を書き始めた。その後倒れる俺にも付随する偽物たち。辛うじて黒く染まっていなかった銃を喉に突っ込む俺。それさえも律義に真似をする偽物たちを見て薄く笑った。特性の、マッドサイエンティストが造った弾丸だ。俺にもきっと効くだろう。引き金を引いたコンマ数秒後、体が爆散していくのを感じる。俺達の故郷を、また手にしてくれと願いながら。
2017.12.18
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・楽器の「〇〇の楽器奏者は●●な人が多い」というものを7種で当て嵌めた結果・結構無理やり・一つの楽器に何人か・途中・箇条書き・割ときつめの当て嵌めを引用してるので毒舌注意・楽器アイコンは「おとわび」様、「ソザイガロー」様よりお借りしました●吹奏楽の場合●参考:・吹奏楽独断と偏見!・少しずつメンバーが集まってくるオーケストラ絵本・バンドマンに捧げる不定期コラム・性格的な共通点・フルート・ピッコロ>ちさ ・面倒見のいいお嬢様 ・間接的に言うことは言う・ピアノ>ハル、涼 ・何でも屋、なお協調性はない ・クラシックなどでは王様のような存在感・クラリネット>昔の要先輩、角又、藤子、源五郎 ・自分に厳しい優等生 ・協調性のある保護者、一人で目立つのは好かない ・人間関係は円滑だが共感できるタイミングは少ない・ESクラリネット>ひばり、蘭 ・音が高く人数も少ないので強くなる必要がある ・気が強くわがまま・バスクラリネット>安居、蘭 ・頼られると嬉しくてはりきりまくる ・自他共に厳しいご意見番、委員長、おかん・オーボエ>要、ひばり、あゆ ・皆と違っても大丈夫な度胸はあるが神経質、挑戦的で皮肉屋でぎりぎり ・優等生タイプに見られるがそうでもない、個性過多、芯が太いが保守的で秀才タイプ ・笑いのポイントがおかしい・ファゴット>朔也、桃太郎 ・割と老成しているが唐突な話題転換を好む ・変わり者なのを隠していてアウトプットが少ない ・楽観的に見えるが実は色々深く考えている、皮肉はうまい・アルトサックス>強いて言えばちゃっかりリーダー、『ピート』、秋ヲ ・トラブル体質オープンエロ派手好きナルシスト ・バカではない、そして本心をあまり見せない・テナーサックス>角又、各務、雹 ・憎めないお調子者、傍観者ポジ好きな世渡り上手 ・無茶ぶりにもうまく答えるか交わす、あまり怒らない。ムッツリエロ。・バリトンサックス>強いて言えばあかざ、流星、蝉 ・マイペースで熱しやすく冷めやすいいたずらっ子 ・押しに流される、妄想癖あり、ナチュラルエロス・トランペット>吹雪、初期の花、最近の蝉、13歳くらいの安居 ・バンド1のおバカ(原文)で仲間思いな突進気質 ・何事も全力で楽しみ責任も負うが若干上から目線 ・天にも昇る透過性があり怯まない、大音量よりむしろ弱音時表現が到達目標でそれを目指す時の様子は軍人や格闘技選手のよう・トロンボーン>螢、くるみ、源五郎、鷭、巨船辺りの嵐 ・落ち着いていておっとりほんわか人当たりと要領がいい酒豪 ・かわいげある天然、あけっぴろげでズバッと物事を言う ・開放的で緊張感が少なく上機嫌、素朴で自然な第一次産業関係者・ホルン>要、蘭、牡丹 ・楽器愛が強く勉強熱心で逆境に強い ・頑固でシャイで指導上手(スパルタ)・ユーフォニアム>ちまき、鷭 ・空気読めずオチのない長い話をしたまにイラッとくる天然 ・マイペースだが根は真面目、愛されキャラ・チューバ>マーク、茜、繭、苅田、十六夜 ・真面目で拘りが強く気配り上手、そしてオタク(好きなことで饒舌) ・情に厚い・コントラバス>涼、猿渡、ナツ ・ボランティア精神旺盛、Mと見せかけてS ・物静かだが洞察力がある、それとなく目立ちたい・パーカッション>流星、風クラスの3バカ、小瑠璃、まつり、美鶴 ・アホと見せかけ実は冷静、コミュ力が高く自虐ネタが得意 ・職人気質で縛られたくないフリーダムだが構ってほしい●バンドの場合●参考:ギタリストVSベーシストバンドにおける各パートのパーソナリティ考察バンドマンに捧げる不定期コラムけいおん!に学ぶ初心者が長続きするバンドを作るための秘訣・ボーカル>角又、ナツ、要、ちまき、桃太郎、朔也、美鶴 ・世界観に拘りあり、本を沢山読む ・思想家、扱いづらい面あり・ギター>花、安居、蘭、蝉、吹雪 ・主役的だがやや軽率で不器用で一色、集中力が高く後先考えない事も ・先頭で目立つ場所に飛び出していく、勢いが良すぎる、凝り性すぎるが本番に強い ・日常的に楽器を愛で、楽しさ第一で伸びるタイプなのでテクニックでつまずいて面白くなくなってくると伸び悩む・ベース>ちさ、嵐、涼、虹子、螢、新巻、雹 ・俯瞰的、縁の下の力持ち、プロデューサーとしての技量を開花させることも ・空気を読む、足りないところを補う、後ろから見る副班長、冷静を装うのが上手 ・独断で「やるぞ!」とはならない、器用で賢いが本番に弱い・ドラム>まつり、蝉、流星 ・フットワークが軽く友達が多い、スポーツじみている ・勢いが良く大雑把、リーダーシップを発揮できるが大事なことを忘れることも ・後々面倒なことになることもあるが初心者は取り敢えずドラムに合わせろ・キーボード>ハル、涼、牡丹、ちさ ・万能かつ時に変幻自在だが、ゆえに尖った人の方が目立つことも ・おおらかで気持ちに余裕がある ・個人的なことでは好奇心旺盛で何でも試してみたがる ●オーケストラの場合●(※吹奏楽と違う診断を引用しています)参考:オーケストラ楽器別人相オーケストラ楽器別人間学吹奏楽あるある・バイオリン> ・陰影に富みユニバーサルで万能的、逆に言えば個性薄、他の様々な楽器と溶け込みやすい ・人当たりが良く常識的で安定>角又 第一・繊細で敏感、時に我が強い>涼 第二・世話焼き?正義感が強い>安居・ヴィオラ>茂、草矢、熊川 ・しぶくしぶとく待ちに強い ・包容力があり寛容 ・バイオリンから移った場合は特に競争心が少なく温厚になりやすい・チェロ>茂、ナツ、若鷹 ・お人よしで些事にうとい ・温厚で頼まれるといやといえない、やや人任せ・コントラバス>苅田、嵐 ・縁の下の力持ち ・健全で誠実で楽観的であまり競い合わないが唯我独尊 ・不器用でにぶく内省的だがここぞという時に少し上から静かにビシッと言う・フルート>朔也、ちさ、睦月 ・エリート気質で冷静な学者肌 ・決断は早いが若干優柔不断・オーボエ>要、15歳船演習期の安居 ・日常的に0.1mmの世界に挑むため資質とは無関係に繊細で神経質になっていく ・鬱屈ジャイアン ・アクロバットや虚飾より長くゆったり演奏する方向・クラリネット>花、藤子 ・まろやかでまっすぐなものが好きな自信家、ビブラート含め曲がったことが嫌い ・安定した音程により自信とマイペースさを得る、よく話し明るいがどこか孤独、複雑・サクソフォン>流星、初期マーク、最近の蝉、まつり ・ひどい音も耳辺り良く変質させるビブラート上手、修正上手 ・付き合いやすいおしゃれなナルシスト、やさしく楽観的 ・低音域はコントロールが効かずひどく野性的・ファゴット>百舌、ちまき、十六夜、螢 ・多様な側面を持つが自分から表に出ていかない縁の下気質 ・独自のテンポを持ち、意外に繊細で神経質な一面もある・トランペット>安居、吹雪、花、蘭 ・王様ゆえの孤独感があり、一音の存在感がすごいため自然責任感と度胸がついてくる ・スポーツマン的で探求心があり、やる気まんまん ・人気者か嫌われ者の二択・ユーフォニアム>要、ナツ、茂 ・ロマンチスト ・蘊蓄が長く、聞けば色々なことが分かるが如何せん話が長い・ホルン>施設編安居、ダウナー時マーク ・人懐っこいが親しい仲間にも一線を引く、黒い部分もあるが表立って余計な事は言わない ・勤勉で実直で義理人情に厚いが熟考癖がある ・高音では意志力が強く、中音では人間的に幅広く、低温ではグロテスクで若干サディスト・トロンボーン>マーク ・温和でストレートな物言いが少なく協調性があるが少々だらしない所もある ・芸人気質が強く周囲に笑いが絶えない ・パイプ役になることが多い・チューバ>涼、苅田、外伝安居 ・虚無と本質、底への意識が強い、そしておおらか、しかし何か考えてるように見えて何も考えてないことも ・社会意識と正義感があり、大きな楽器に似合わず繊細で周囲に気を配る、案外面倒見がいい ・余韻のこしたがり、落ち着いて見られ部長になることもある・打楽器>施設編涼、蘭 ・スリルをあえて好む冒険野郎ゆえに、冷静で客観的で安定した人格を持つ ・いたずら好きで結構ユーモラスがある・ティンパニー>牡丹、施設編要 ・いたずら好きクール、ドライ ・洞察力と包容力があり、ギャンブルに超強い ・他の打楽器とは少し違う顔を持っている・ハープ>施設編要 ・数多の既成の美音を白鳥の足のごとき手足捌きによって御する ・人当たりが良く好印象だが内面は意外にざっくばらんで明快 ・自己顕示欲の充実を日常的に得られる為、ややのんびりとして満ち足りた人間像に近付く・指揮者>首相◆他異奏バンドで弾いてほしい◆・牡丹・蘭・虹子>胡弓・熊川>プンギ・ハル>オカリナ(原作)・ひばり>お琴・螢>篠笛・角又>三味線龍笛尺八小太鼓など和楽器系・風クラス>テルミンとか不思議系楽器・要>琵琶・ガイド>ウクレレ
2017.12.18
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つくりものを愛でおぎなえるか
2017.12.17
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つくりものを愛でおぎなえるか
2017.12.17
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アニメを見て分かるもの、分からないものがあったと思うので、作品をこれから見ようと言う人ほど、見て分からないものやパンフレットに載っていないものを重点的に見た方がいいかなーと思う。あとエンディング映像で、キャラ同士が呼び合うシーンがカップルごとに違っているのも面白かった。●パンフレットに掲載されていたもの・絵コンテ・様々な絵・絵の描写途中●パンフレットに掲載されていなかったもの・↑のアニメ化、大画面・水の表現などにおける工夫・他の掲載誌からもってきたっぽい文章・資料写真と実際に描いた絵の比較などなど。個人的にはメカの表現でネジの仕様どころかゴムパッキンなどまで拘っていたので兵器オタの妹が食い付きそうだなあ…すげえな……と感動した。パンフレット買う場所には先に入れるので、パンフレット買ってから見るのができるならそのほうがいいのかなあ、と思う。
2017.12.17
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天国へのはしごなかなか死ねない神でも悪魔でも、自分の味方をしてくれるなら……いや、味方でなくていい、自分を救ってくれるなら生き物でなくたって構わなかった。自分の好きなものばかりを探し続けた。認められるのは一人にだけでよかった。だから、こんなあたしを嫌う世界に残り続けなくちゃいけない日々は地獄だ。「お前を守ることで俺が悪に成れるのなら、お前を守ってやろう」気持ちよさそうに目を細め運命に酔い幸運に酔い自分に酔い悲劇に酔う乙女馬酔木姫
2017.12.16
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本部の告知記事はこちら。寂しい。小学生の頃の記憶あるものがどんどん消えていく感覚。サービス継続にもお金がかかるのかもしれないし、無料ゲームだから、母体が弱ってしまったらいつかは…ってことはあるのかなあと思ってたけど、少しずつプレイできるゲームがしぼられてもいたけど、全部終了なんて勿体ないというか寂しいというか……。終了になってしまう、最後の精鋭ミニゲームはこれら。ジャングルモンキーズチーズGおつかいフワリンプチ麻雀ソリティア2プチセイムパズルトイコックラブラブ☆スタディドキドキプロポーズパワーアローバタフライフライコックセイムパズルは他にある(プチじゃないほう)からいいけど、クリアする為に頑張ったラブラブ☆スタディとか、ドキドキプロポーズとか段階によってご褒美ショットが出て来るやつは、ブログとかでその最終ショットだけでも見せてくれればなあ……あと終わりがないけどバタフライも好きだった。Wビンゴとかビンゴのやり方によって、ゲームを円滑に出来るアイテムがもらえるんだけど結局使わないで黒蜂200ためたこととかあった。あとAI相手で強力モードにしてると勝つのがくっそむずい、卵を移動させてまたいだ巣の分孵化させるやつとか。ハンゲームで初めて最終面までいけた、動物ごとの欲してる食べ物をキャッチするゲームとか。ぱんぱんだったり細菌に侵されたりで乳首が滅茶苦茶可哀想になってくる牛の乳しぼりゲームとか。ランダムに出て来るミニゲームを色々こなすことでドラゴンの卵を成長させられるんだけど、ぽんぽんはねる目玉から逃げ回るゲームがどうしてもできなくて、リセマラしまくっても3LVぐらいまでしかいけなかったゲームとか。成長していくと鮫まで食えるようになるけど、そこで油断してると自キャラよりちょっと大きい奴にやられてゲームオーバーして初めのちっこいけど小回りきく姿に戻るQUAっていうゲームとか。おばあちゃんの誕生日を祝う為に蛙を飛ばして蝋燭消すゲームとか。ドキドキプロポーズの続編で、付き合えることになった主人公の男を待ってるツンデレ気丈な女の子の所に投げ飛ばすゲームとか。改めてバリエーション豊かで、ミニゲームにしてはやりこみ要素も結構あっていいゲームだったと思う。ゲームシステムだけ他のサービスに譲渡売却するってできないのかなあ。またどこかで見たい。やりたい。
2017.12.16
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「 」お前の大事なジェネレータhttp://o-tomox.com/mysterious_generator/
2017.12.15
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恵ちゃんと直ちゃんと優さんの優しくない話SS。直ちゃん視点。***************ある日の鍵屋崎家 *************** 最近眠気が酷い。 原因は分かっている、鍵屋崎優に斡旋された研究内容が思った以上に難航し、既存の論文と新たな理論と関係者の妙なプライドが衝突し合っているせいだ。 本来なら小学校に通っている年齢の子供にどれだけの重荷を背負わせる気なのだろうか。しかし僕はその為にここに存在し在籍している、文句を言う権利はない。 だが今日はなんとか、夕方までに一段落つけることができた。お蔭で間に合った。『……ただいま帰りました』「恵、お帰り」「!…お兄ちゃん、ただいま」「……今、門の鍵を開けますので」 研究所と自宅を兼ねている為人間味はないが防犯設備はしっかりしている我が家で、インターホンと門は城門のような役割を果たしており、その距離が毎日歯がゆいことこの上ない。 職務に忠実な門番もといお手伝いの彼女の横から、赤いランドセルを揺らし弾むように恵がやってくる。「お兄ちゃん、研究大丈夫なの?」「なんとか一段落ついた。それよりも恵、今日は確か楽しみな事があると言っていなかったか?」 まだごたごたに巻き込まれる数日前、宿題を教えている時にちらりと聞いたことだ。学校であまりいい思いをしていない恵がそう言うのは珍しかったから、その話を後でじっくり聴きたいとおもっていたのだ。「うん、あのね、今日ね…!…あ、でも、お兄ちゃん、今疲れてるよね…」「いや大丈夫だ」 即答する。恵の呼びかけより優先したい物事など存在しない。「でも…」「恵と話すことで癒されているからむしろ息抜きとしていいんだ、頼む恵、何の用事なのか教えてくれ」「……うん、ありがとう、お兄ちゃん」 僕の都合と体調を慮ってくれた恵の優しさが心に沁みる、それだけで研究の苦労が報われた気持ちになる。あの関係者達にもこの温もりを見習ってほしい。 靴をスリッパに履き替えた恵と共に、磨き抜かれた廊下を通り恵の部屋に入る。 白とパステルカラーの世界はいつ見ても柔らかく恵のように優しい。 瞬きする時間も惜しんでランドセルを下ろし何かを取り出そうとする恵に、研究成果が出た時と同様の、けれどもっと温かい感情を覚える。 はたして、取り出されたのは。「あ…あのね。学校の課題で家族の絵、描いたの」「…!」 …恵の描いた作品は最高だ。そこには一分の疑念も挟みようがない。もしも疑念を挟む輩が居たら僕が全力を尽くして論破してやる。だが、そこに掲載されているのが僕達の両親である鍵屋崎夫妻であれば僕は手放しで褒めることが出来ない。 戸惑いを抑え込んでいる内に、白を基調とした恵の部屋にそぐわない鮮やかな青と緑と肌色と黒が僕の目の前に差し出される。 生命力を体現し人間の善意を凝縮したような絵に思わず目を細める。「……あのね、お母さんも、お父さんも、こうやっていつか、笑ってくれればいいなって」「……そうだな」 絵の中の僕は常と変わらない満面の笑顔。 絵の中の恵は現実の恵よりも憂いやはにかみがなく、全力で愛を享受している。 そして、鍵屋崎夫妻……父と母は、髪型が同じだけの別人に見えた。 けして恵の画力が低いというわけではない。恵の理想を蔑むつもりもない。 だが、あの研究に全てを捧げている二人がこうした笑みを浮かべるのは、研究で新たな進展があった時くらいだろう。けして家族の団欒でこんな笑みを造ったりはしないだろう。「お兄ちゃんにあげる」「……ありがとう、恵。また部屋に飾らせてもらう」「うん!」 専門書や書類の山と、恵の可愛らしい絵。僕が目を覚ましてまず見る世界は、日々生きる意味を与えてくれる。「……こんな所に居たのか。論文は進んだのか?」 温かい気持ちと切ない気持ちを壊す声が響いた。「……ええ、一段落付きました」 固まった顔の恵に、硬い声の僕。頓着せずに鍵屋崎優は言い募る。「……息抜きも結構だが、早く完成させろ。××博士が…」「…ええ、今戻ります」 震え出した恵を見ていられず、頭を撫でて部屋を出る。 失態だ、僕の行動のせいで恵に負担を与えてしまった。 磨き抜かれた床が先ほどより随分冷たく見える。「……ところで、その手に持っているものは何だ?」「!」 珍しい。 鍵屋崎優が、父さんが、研究以外の事に関心を示すなんて。 ……もしかして、…恵の描いたこの絵は、本当に、ただの夢じゃなくなる時が、いつか、「…あ、こ…れは、恵が家族の絵を」「……は?」 絵を見せるんじゃなかった。 すぐ横でこちらを見下ろしてくる顔は冷たく強張っていて、理解不能なものを見る目をしていた。 …半ば予測はしていたが、ここまでとは。「やはり観察眼がないな。……そんなもの見せるな、興味がない」「…すみませんでした」 ならば強張った顔ならば興味を持ったのだろうか。自分の子育てとも呼べない子育ての成果が反映されていると実感できたのだろうか。 研究内容で行き詰っている事について鍵屋崎優と情報交換をしながら、心の中で問う。当然答えは返ってこない。実際に問うて肯定されても嫌悪感が募るだけだが。 …いつか、恵と一緒に笑顔に包まれる場所に行きたい。 そうでなくても僕には恵が居ればいい。そして恵には僕が居れば。 父と母は、絵の中だけでもいいぐらいだ。
2017.12.15
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数百年後の神話*****遅い目覚め*夏の神様の片割れは永い眠りから目を覚ましました。一番最後に人として眠りに着いた為、起きる事が遅くなったのです。彼女が目を覚まして初めに見たものは、荒れ果てた大地と、かつて築かれた栄華が壊れていくさまでした。その根源に彼が居ました。彼女と対の存在である彼は、彼女を見て少しだけ落ち着きました。彼女は生前あまりにも無力でした。なので数百年の眠りで蓄えた力を活かす術も知りませんでした。けれど彼をどうにか静かに休ませてあげたいという想いが、力を活かす力となり、その目からは清水が、その指からは彼を鎮める為の岩が放たれました。そうして清水とご神体の岩の周りには鎮守の森が出来ました。二柱の神様は、今日も静かに眠っています。*次>人民の秋(現人神)
2017.12.14
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・以下安居視点独白**************************************獣を彼は飼っていた。*朝焼けの中で源五郎は肩を貸して静かに泣かせてくれた。不思議と俺は弱みを見せることへの怯えを抱かずに済んだ。あの日から俺は源五郎の動物舎に通う回数を増やした。あの日から洗っても洗ってもずっと落ちなかったのばら達の臭いがあまり気にならなくなった。源五郎が苦しませないようにして動物を屠殺する様子を見た。内臓や皮や骨たちが次に活かされている様子を見て心の整理を付けられた。源五郎が動物同士で子供をつくらせる様子を見た。雌が大変そうだったが長生きできず早く俺達の餌になる雄も気の毒だった。源五郎は動物達を檻の中から出し入れしていた。朝茂を起こしたりテスト前や後に特訓したりする必要のなくなった俺には見に行く時間が出来ていた。源五郎は動物たちに一番好かれていた。家畜たちは仲間を殺したのが源五郎だと分かっていても信じて同時に諦めていた。源五郎は動物を愛していた。要先輩もきっと俺達を愛していると思うことができた。貴士先生が「獣」を造っていた時源五郎が頭に浮かんだ。可愛さと恐ろしさは紙一重だななんて呑気に思っていた。源五郎は動物を飼い慣らしていた。彼らを襲う狂犬病や「解放」そして初めてになる洪水や餓えや人への怯えさえなければ。源五郎は俺の示した先で動物達を見付けたらしい。見付けてその後どうするのかは聞こうと思わなかった。源五郎は俺が端午を代わりに殺そうとするのを断り自分で抱きしめて殺した。端午の遺骸を燃やしている間俺はあの朝焼けの日の源五郎のようになりたかった。茂は俺が源五郎に頼っても茂には頼らないことを嘆いた。そういえば源五郎には心配で怒ることも対立して怒ることも揶揄われて怒ることもなかった。卯浪に銃を向けた一番手は小瑠璃で二番手は源五郎で三番手が俺だった。俺達の殺意は仲間の殺意によって導かれ赦され癒された。源五郎はやはり獣を仕留めるのがうまかった。俺は過去の世界で人と格闘したことはあっても殺す為に動くことはなかったので見て覚えた。俺に代わって源五郎はリーダーを頑張っている。涼はぶつぶつと言っていたが俺は正直言って安心した。涼の捕らえてきたつがいの蜘蛛を飼い始めた時源五郎のしていたことをよく思い出した。何匹か置いていったら喜ぶかなと思ったが涼には渋い顔をされた。人間相手に管理し過ぎる要さんや俺に代わって、距離を置いて見守り補佐し導くことが出来るのがきっと源五郎だ。動物相手でないからこそ、源五郎は冷静に接することが出来る。だからきっと守られる側は幸せだ。浅く深く生き物の臭いがするこの世界で、今日も息を出来る。外国で誰か人と出会ったなら、俺もそうして人と接するべきだろうか。それがきっと要さんたちにとっての「正解」なんだろうから。Last updated 2018.01.23 10:38:21
2017.12.14
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時候の挨拶それぞれイメージした番人が居てもいい。1月の慣用表現 初春の候/新春の候/厳冬の候/厳寒の候/頌春の候>春って言ってる癖に寒い。>にっこり笑いながら寒さで殺しに来るタイプの番人>負けイベあり>負けてもめでたい席だからと色々くれる>モンスターから盗めるアイテム・ドロップアイテムの名前はおめでたいダジャレ>緑・白・赤・橙2月の慣用表現 立春の候/春寒の候/余寒の候/残雪の候/梅鴬の候>赤・緑・白・黒>鳥モンスターがやたらでる>最初は油断させておいて後からドカンと強くなる雪モンスター>雪で埋まって通れない場所がある(手に入れたアイテム・鬼火/恋の熱気により解凍)3月の慣用表現 早春の候/春分の候/浅春の候/軽暖の候/仰梅の候>大分春めいてくる。>太陽が強調されはじめる。>梅、桃、桜と咲いている花が奥に進むにつれ変わっていく4月の慣用表現 春暖の候/陽春の候/仲春の候/春和の候/桜花の候>ぽかぽか>和める回復スポット多数>植物モンスターが増える>虫モンスターも増える5月の慣用表現 新緑の候/薫風の候/立夏の候/晩春の候/新茶の候>一気に緑のダンジョンになる>たまに菜の花出現>風モンスター出現6月の慣用表現 向夏の候/入梅の候/梅雨の候/初夏の候/長雨の候>水モンスターが増える>カビ系モンスターも増える>携帯食(HP・MP回復)が気付いたら毒(カビ・雑菌)汚染されてる7月の慣用表現 盛夏の候/酷暑の候/猛暑の候/炎暑の候/酷夏の候>炎・太陽・光モンスターが殺しにかかってくる>酷くて猛々しいモンスター>仲間の何人かが暑さでバーサーカーになる>アイス・クーラーボックス・ポカリスエットなどを持って冒険に出よう8月の慣用表現 残暑の候/晩夏の候/立秋の候/晩暑の候/秋暑の候>ダンジョン/夜は虫の声が聞こえ始める>暑いけどたまに涼しい夜が来る、体力精神力ゲージ減らない>虫モンスターが殻・卵をドロップする9月の慣用表現 初秋の候/新秋の候/秋冷の候/新涼の候/名月の候>限定アイテム・お月見団子を入手できる>月のウサギが番人>夏のままの装備で居るとダンジョンの最後で寒くてたまらなくなってくる10月の慣用表現 仲秋の候/秋涼の候/紅葉の候/錦秋の候/朝寒の候>植物モンスターの色違いが出現>背景の山々が赤く色づき始める>名月の下ではMPが回復する>特殊イベント「月が綺麗ですね」によりパーティ内の誰かがくっつく11月の慣用表現 晩秋の候/向寒の候/涼冷の候/夜寒の候/落葉の候>植物モンスターが枝ばかりになってくる>種系マシンガンを撃たれた後熱系の攻撃や回復系魔法を使うと背後や足元で種が育って挟み撃ちにされる12月の慣用表現 初冬の候/師走の候/寒冷の候/冬至の候/初氷の候/霜寒の候>パーティ内で一番LV・経験値/加入歴が長いキャラがバーサーカーモードになる(師走)>氷系モンスターが霜攻撃をしてくる>冷気系攻撃には肉まんで対処10616,528,540,631,536,517,511,550,533,781,773,680,680,686,700,529,476,523,580,575,726,754,529,455,543,444,387,452,337,354,398,11370,370,420,423,502,650,376,335,426,463,534,474,486,506,454,446,444,395,402,363,639,651,690,441,412,422,484,379,325,368,12473,672,478,506,439,456,441,405,371,346,548,717,556,388,408,338,686,886,1127,458,375,425,433,469,596,509,503,517,689,720,258..l..
2017.12.13
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早い眠り夏の神様の片割れは、かつて遠い異国で死にました。そのため亡骸は祖国に帰りましたが、魂は躯が運ばれる最中、船に宿って眠りにつきました。子供のいたずらである日目を覚ました彼は、仲間達が近くに居ない事に慄きました。仲間を探して彷徨い続け、似ている、されど違う者を見付けるたびに、彼は各地に多くの爪痕を残していきました。数年経つうち、彼は祟り神として認識されていました。次>青龍の夏
2017.12.13
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砂漠の王と純潔の踊り子の踊り子ちゃんらくがきヒロインの踊り子ちゃんが少々ぶっとんでてかわいかったです
2017.12.13
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すんごい今更な話をするし多分この萌え語りn番煎じなんだけどカラ松とおそ松がギスギスしてるのすごくたまらん吐き出しケンカップルでギスッてる→ジャスティス誰かを取り合ってバチッてる(NLでもBLでも今川焼争奪戦でも)→ジャスティス兄弟同士でボコりあってる→ジャスティス特に誰か・何かを取り合ってバチッてる時の「こいつにだけは取られたくない」感とか「こいつには許さん」感とか「こいつは多少強めに殴っても平気だろう」感とか「こいつは取り敢えず気に食わん」感とか「この際だからこの間の借りここで返しとくか」感とかほんと仲良く喧嘩してくださいたまらなすギルティ熟練の剣客同士の切り合いのような澄んだ殺気もアホな男子高生同士の捨てゴロ喧嘩の泥臭さも小技→ハメ技みたいなクソセコい技連用するような子供っぽさも色々なスパイスがこの二人のバトルやハメ合いにはマッチするから素晴らしいと思いますまる
2017.12.12
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「早死にするかもしれないのでお嫁さんはお医者さんがいいと言われた」ー4×4「住むことが格闘」ー住吉の長屋これ、施主さんからの一言コメントなんだぜ……。そしてリアルな模型には感服を通り越してその世界に没入しそうな気持になりました。……そして恐らく恐ろしくかかったであろう手間に乾杯……。異素材組み合わせとか周辺模型とか立体起動装置の軌道のようなボイドとかやり過ぎってレベルじゃねえ……もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…。特に、・提灯鮟鱇みたいな大仏包囲+雪・都市再生にありがちな 「本体よりも周辺模型が大変」なやつ・木とアクリルなどの異種素材組み合わせ・コンクリート×ピアノ線など細く作るのが大変そうなもの・上海でランドマークとして作られた穴だらけのものがいかにして練っていかれたか、中間の模型・ただの三角形の窓かと思いきや横から見たら窓周囲の壁の次元がおかしなことになってるやつが印象に残っています。ただ撮影可能な場所が、光の教会1/1再現模型(チケット売り場から見えます)と連なる島の設計だけだったのが少し残念でした…。展示の収録本(1000円、サイン・スケッチ入り1980円)も買いましたが、施主さんコメントが掲載されていなかったのが残念…!!!しかし本に掲載されてないからこそあれだけパンチのある早死にとか格闘とかつらく厳しい(けれど風景や季節と親しめる)住宅についてコメントできていたのかもしれない……こうした展示で思う事。パンフレット掲載してるもの・してないもので表記をしてほしい……orzあと10年くらいしたら再び展示会をしていただきたい所存です…!*最後のビデオで印象に残っていた言葉は、「産んだら育てる」という、作ったらそこで終わりではない、ずっと付き合っていく為のものとしての言葉。今後、周囲と住む人とをどう建っていなかった時と比べ変えていくのかという言葉。「梅が咲くと心が動く」「梅が咲くと心が動く」植樹と言うと無難な環境問題への対処法というイメージがあったのですが、ここでイメージが変わりました。ただ緑というだけでなく、どの環境で育つ緑なのか。どういう効果をもたらす緑なのか。どう人や鳥や他の動物たち、季節と関わっていくのか。そこまで考えてこそのランドスケープなんだろうなあと思いました。同時展示されていた背景芸術を専門に活動されている方(その内記事書きます)も、石のどんな種類が突き出しているのかだとか、風景に光と人と風と植物と人工物がどうやって組み合わさって世界が出来ているのかだとかが強調されていて、少し見ただけなのに感動に引き込まれてしまいました。映画全体を見ることを越えて映画の世界を生きることと、設計の中に引き込まれることは近いようにも感じます。設計された家を日々見て、生きて、通りがかったりしていたら、感動が体に溶け込んでいるのだろうと思うと、時に艱難辛苦を与えられながらも設計された家で暮らす施主さん達が非常に羨ましく思われました。問題は期間中に7種類の建築を回るスタンプラリーだ…!!!設計を実際に見たくなっちゃったけど…時間……!!!orz
2017.12.12
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*待っている人と待ってない人達の話**『気が気じゃない』*「安居くんが言ってることも分かるよ」「全部を否定はできない」「そんなことをしたら、これまでの全てが無駄になってしまう」「僕達が先生達の教えを実践するしかないように」「でなければ、僕達全員、狂人の妄言を信じて行動し続けた盲人ということになってしまう」 そう言う彼の瞳もどこまでも綺麗で、否定できなくて、うちは結局黙り込むしかない。 あんな奴帰って来なければいい。 そう思うのに、いつまでもずっと許さないつもりなんはうちらだけみたいに感じる。 周りのみんながどんどん態度を軟化させていく。 焦る。 花ちゃんが可哀想やろ。 あんな奴受け容れたらまた同じような事繰り返すで。 示しがつかんやろ。 十六夜さんの死はどうなるんや。 あいつらが、特に安居が認められていくごとに虐げられた事、殺された事が軽んじられていくようで、うちはどうしてもそれをうけいれられんかった。 百歩譲って、幼馴染の夏のAチームは仕方ない。あいつの犯した罪を知らずに仲良うなった夏のBチームも仕方ない。 それなのに。 秋も春も冬もあいつに蟠りを抱えたままなのに。 子供達はあんな奴等に憧れ始めとる。 だから余計に、赦せへん。 あんな奴からの支援や資源なんて、本当は受け取りたくないんよ。 それを見た子供達が、あちら側に行ってしまうんやないかと、気が気やない。*
2017.12.11
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A弥の悪ふざけ好きな癖に隙があって怪談フリークな癖に割とリアリストな所最高にリョナ欲そそるも
2017.12.11
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・オタク題材にした漫画mkmmで、「厨二病的なキャラは幼児向けキャラにはない要素を詰め込んでいる」「保護者から与えられる陽の要素と違って、自分で選び取っていくものだから、大人の雰囲気を感じることができる」というのを読んでできた話↓*************************** うちのお兄ちゃんはいわゆる逆張り厨だ。 競馬では大穴を狙う。 ヒーロー5人と怪人1匹なら怪人の味方だ。 天井×床の擬人化が流行った時は床×天井で大フィーバーしてた。 日本人得意の判官びいき、弱い者や不人気の味方、或いはマイナー厨、選民意識、同担拒否。 あたしも昔はお兄ちゃんによく庇われた。いじめられっ子だったから。 だけどあたしに友達が出来ると距離が出来て、あたしはそれを呑気に、あたしの為を想って身を引いてくれたんだななんて思ってた。 そんなことなかった。 お兄ちゃんは可哀想な子、ひとりぼっちの子が好きなだけだった。 過度に親から期待を受けて、後を継ぐよう強制されて、指定のレールの上を歩むことが決まってたから、その分レールの外に憧れてただけだった。 だからあたしは、あたしを居ないものとして扱ったりいじめてきたりする家を離れることにした。あの家で優しいのは不憫な子が好きなお兄ちゃんだけだった。 お兄ちゃんは優しくするたびに優等生扱いを受けた。同情心が強い人と言う扱いを受けてた。 だから今頃はスケープゴートが居なくなってちょっとだけ辛い思いをしてるだろう。 ざまあ。 あたしが家を出て行く朝、ドアを出て少し歩いてふと振り返った時お兄ちゃんが二階の窓から見てた。 自由な世界に行くあたしを羨んで妬んで嫉んで射殺しそうな目をしてた。 にっこり笑い返して手を振って、また元の道に向き直る。 笑顔は取れない。 心からの笑顔だから。 ごめんねお兄ちゃん。 外の世界を知ったあたしからすると、広い世界で少数派のあなたたちは、そこに閉じ込められて出られない狭い世界のあなたたちは、とても可哀想で、可愛いよ。 ねえ。ある本で読んだんだけど、薄暗いものって、大人達から与えられる陽の要素が少ないから、大人っぽく感じられて惹かれるんだって。 当たり前や常識から外れたものに憧れたお兄ちゃんもきっと、その大人の世界に進んで、自分で何かを掴み取りたかったんだろうね。 外の世界、本当の大人の世界では子供扱いされる人たちが、大人ぶってお兄ちゃんに色々なものを与え続けたから、それは叶わなかったけれど。 いつかお兄ちゃんの上の人たちがみんな死んだら、お兄ちゃんはどうなってるのかな。 その時まだレールの外に手を伸ばす気があるなら、その時は、 手伝いに行くよ。
2017.12.10
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・夏A精神逆行×夏A以外タイムスリップシリーズ・安居編02(01・安居視点→)・要視点・要過去話多め・病み描写・グロ描写あり//唐突に始まって唐突に終わります//********◆◆◆◆◆◆◆◆********ロープとナイフをもう一度 ー第二小節ー********◆◆◆◆◆◆◆◆********* 百舌戸要は大人を信用していない。 百舌戸要は子供を信用出来る対象に育てたかった。* 百舌戸要はその名に誇りを持っていた。 彼の一族は、いずれ隕石によって地上の生物が滅ぶことをなんとかして食い止めなければならなかった。 未来で必要となるものを世界に残す為に彼は尽力し続けた。 彼が幼いころから愛するものは一族の使命と、ひとかけらの音楽と、些細な童話だった。 深読みすればするほど新しい味の現れるそれらを彼は愛し、また添い遂げようとした。 ノアの方舟の逸話が彼は好きだった。 ノアの方舟で、乗せられた者達はどうやって選ばれたのだろう? 人間と同じように動物達にも選別が存在したのだろうか? そんな過程を考えることが彼は好きだった。 ノアの方舟の話を含め世界のあらゆる昔話を詰め込んだ、分厚くて奇妙な絵の沢山乗った緑の本は、はじめ父の書斎にあったが、あまりに要が好んで読むので、父が苦笑しながら要にくれたものだった。「……父さん…母さん…?」 本当にあっけなく死というものは訪れる。 人を選び残す使命と、今地球上に存在するありとあらゆる縁への慕情から引き裂かれた両親は心中した。要と一族を遺して。 祖父や叔父は両親を弱い人だと断じた。 要も当然それに倣った。 父母の遺した多くの言葉は要にとって反面教師のものとなった。 あの分厚い緑の本は、彼にとって幼少期の象徴となった。「…父さん…母さん……」 ナイフで脅され、ロープで縛られた時も、言葉と本は彼を救ってくれなかった。「……僕は、死なないよ」 誘拐犯からやっとの思いで逃れ、山の中で彷徨っている最中要は彼らのようになりたくない、使命を自分は果たさないといけないという一心で生き延びた。骨のような根でも、虫の湧いた実でも、酷く濁った何が棲んでいるか分からない水でも、死に欠けの要には宝石のように輝いて見えた。 夏の山の中、平衡感覚も次第に狂い出して毎日昇っては降りる太陽だけが要を文明社会へと戻してくれる指標であり希望だった。「貴方たちのようにはならない」 口をぽっかりと開け舌をでろりと出し汚物を垂れ流し腐臭をまき散らし物言わぬ骸になり遺書では綺麗ごとを書いていたあの人達のようにはならない。 同じように汚くても僕は泥や毒に塗れてでも生き延びて見せる。 両親に心の中で助けを求めることも、心の支えにすることもなくなった代わりに、使命が己の心の支えになった。 要はそのことを歪んでいると自覚していたが、改める気はさらさらなかった。 すべては強くなる為だった。 未来では命に予備はない。 ゆえに、命は有効活用しなければならない。削って、叩いて、強くならねばならない。 間違っても、両親のように重圧で自殺するなどということがあってはならないし、幼少時の僕がもしかしたら陥っていたかもしれない、何にもなれずに何も為せずに死んでいく事など、あってはならない。 百舌戸要は両親の墓標の前で毎回それを再確認する。 絵に描いた餅には、肉を付けることが必要だ。 それと同時に、理想を捨て、妥協することも同様に大事だ。 彼らが無防備で無知な内からそれらを植え付けていかないといけない。 それはある朝、朝食の後に。「ねえ、要さん。親って何?」「卯浪先生に聞いただろう?」「要さんから聞きたいんだよ」「…親は、人をこの世に産むものだよ。君達もその内なるものだ。」 彼らには両親は要らない。「なんでここには居ないの?」「親っていうのはね、人をダメにしてしまうことがあるんだ」 僕の両親のように、面倒ごとばかり置いていき、肝心な生きる術をくれなかった人々など要らない。彼らは新世界に行くのだから、そんな古い価値観必要がない。 また、ある昼、図書室の中で。「要さん、苗字って何?」「卯浪が他の先生に、なんで苗字で呼ばせてるんだって言われてた」「…ああ…そうだね、苗字っていうのはね、親から受け継いだ一族の名前のことだよ。でも君達には必要ないんだ」「ふうん…要さんが言うんなら、そうなんだよね」「ああ、そうだよ」 彼らには親から継いだ苗字は要らない。 彼らは日本人の子供なのだから、日本人として最大限ありうる苗字にする必要がある。 ある夕方、絆創膏を眺める目に。「要先輩、どうして俺達はこんなに大変な想いばかりしているの?」「それはね、君達が大人が居なくても生きられるようにだよ」 まともな屋根や壁や床があることを当たり前と思うように、人間にとって親が居ることが当たり前でないのなら、後者を手に入れられない彼らには、せめて当たり前のように前者を手に入れることが出来るようにしよう。「君達に帰る家はないから、君達が家を造れるようにしないとね」 ドヴォルザークの『家路』を吹きながら考えるのは、一昨日達成した課題、昨日出来た課題、明日の予定、明後日の夢。 僕達は過去に立っている。 未来に行く彼らからしたら遠い遠いノスタルジーの夕日の中に居る。 だからやれることはやっておき、伝えられることは伝えないといけない。 伝えるべきでないことで埋もれないようにだけ気を付けて。 不安が多いのならば、一世代分前から準備を始めよう。 人権的に難しいと言われるのならば、人権など要らない。「君達は、外の子供達とは違うんだから……安居」 そう言うと、目の前の顔が誇らしげに輝く。 「…はい、要先輩!」 百舌戸要は目を細める。日の出を目にしたあの夏の朝のように。 ……こうして、『要先輩』の箱庭は、希望の光とそれに付随する影のもと、造られはじめた。*「…最近安居の様子がおかしい?」 百舌戸要は子供達の【相談役】だ。 彼は直接的に手を下したりなどしない。 子供に信用され、大人に一目置かれる立場を保つ必要がある。 教師を何気なく止め、得意不得意を認め、弱点を秘密裏に治してあげる。 教師の後ろ暗い秘密など『知らない』振りをして、共犯者として見られないようにする。 後輩達の不遇な状態など素知らぬ振りをして、庇い過ぎないようにする。 そうしてうまく立ち回っているからこそ、今晩もこうして内情をこっそり打ち明けられる特権を得ている。「…はい。なんだか、ぼーっとしたり、何かを確認することが増えたり、……何かを怖がってたり」「…そうか…」 俯き、哀れなまでに縮こまった茂と、考えを巡らす要の目線は近いが遠い。 まさか…施設を去った子供達の行方について勘付いたのでは。 いや……それなら、流石に何か確認を取って来るだろう。 要は微笑を絶やさず、一先ず目の前の子供を安心させる為口を開く。「…そういえば、僕も最近安居の目線が気になるんだ。何か、もしかしたら僕が信用できないような事を言ってしまったせいかもしれないね。君たちのせいじゃないよ」 そう言うと、おどおどとしながらも茂はぱっと顔を明るくする。「じゃ、じゃあ、僕は、安居に何が出来る…でしょうか…考えても考えても、分からなくて」「……今のままでいいと思うよ」 普段から安居と互いに支え合っているような茂に、これ以上自分を責めさせるのはマイナスだ。 茂は放っておくとどんどん明後日の方向に考えを飛ばしてしまう所があるから、安居が導く必要がある。逆に安居は方向性や目的は大方合っているものの、細かい部分を見落としがちだから茂の何気ない声が必要だったりする。 安居がその導く役を今出来ないようならば、一時的に補ってやらないと。……勿論、ずっとと言うわけにはいかないが。 安居は、最近様子がおかしい。生来の世話焼き気質や向上心、責任感を使いあぐねているような…… 『未来』という言葉にあまり希望を抱いていないような目。それでいて、どこか懐かしそうな目で周囲を見ていることが多い。 迷っているのか。未来を追うことを。 それとも、僕達に全面的な信頼を寄せることを。 安居が迷い始めるのは珍しいことだ。 それも、周囲のアドバイスをあまり反映させず相談することもなく黙考するなんてなかなかない。 『真面目な優等生』をやめて、大人になってきたということなのかもしれない。それなら歓迎すべきことだ。昼休みに流す曲さえ、「そう決まってる」からと選んでいた安居が、自分で決めて自分で行動するようになるのは更に頼もしい成長だ。 だがそうでなく無為な、少し早めの反抗期だとしたらあまり長引かせるわけにはいかない。 未来に足を向け、僕達の遺志を継いで貰う為には、そんな下らない意地や反抗など邪魔になるだけだ。 他のメンバーならいざ知らず、安居はいずれ『リーダー』になる子供だ。 リーダーが迷ってばかりでは集団はいずれ自壊する。 父についてきていた部下達が、父の自殺より前から祖父達と言い争っていたようにはさせたくない。 安居が情緒不安定だと周囲もピリピリするから、丁度いいところでケアしなければならない。 茂や小瑠璃、繭、のばら達は勿論、涼も気にしない振りをしつつ滑稽なまでに気にしている。 …涼の場合は、最近妙に気易く接されることへの戸惑いもあるだろうが。 そういえば、最近の安居は他人に対しかなり神経質になってはいたものの、子供らしく張り合う部分はあまり見られなくなってきた気もする。 気がかりだ。…だが、地道に気長に付き合っていくしかないか。 答えなんてものは、求めずに居ることで唐突に降って来るケースもあるのだから。* 要がその声を聴いたのは、子供達が10歳の崖登り試験を終えた少し後…稲刈りの少し前だった。「……百舌さん…?」 秋の夜長、要が一人気持ちよく十八番の『家路』を吹いている所に唐突に水が差された。「…え?」 いつものように要のトランペットだけが響き渡る草原から、聞き覚えの無い声がした。「……誰ですか、貴方達は」「え……」 要が高台から見下ろした先には星空と僅かな街燈、それを映す点在する池たち。 暗くてよく見えないが、そこには三人ほどの人影が居るのがなんとなく分かる。 長身の男性、背の低い…恐らく少女、長身の女性といったところか。 先ほど声を掛けてきた男性に代わり、長身の女性が優しく口を開く。「驚かせてごめんなさいね。……私達、貴方の親族から、貴方の話を聴いてきたの」「…親族……ですか。…誰に?」「…それは」「……言わないでと言われているの。ごめんなさいね」 怪しい。 怪しすぎる。 また誘拐犯か。 要の脳裏に、数年前の夏の夕暮れ、一瞬だけ優し気な声をかけてきた奴らの声が蘇る。 こちらの機嫌をうかがうような、見えない何かに急かされているような、世界の権力的なもの に疑心を抱いているような声。「…それは、おかしな話ですね」「……あ、あのっ!貴方の仕事と、目的の話をきいて、あたしたち、決心したんです…!その、本当に不躾で、本当に恐縮なんですが……っここで、あ、あたし達も、は、働かせていただけませんか……っ?」「…は……?…ず…」 危ない、ずうずうしいと言いかけた。目の前の人物がどんな人間なのか分からない状況でそんなことを口にするなんて不用心だ。 …いや、しかし、ここまで無鉄砲に交渉を持ちかけられるということは…両親の知り合いか…? 親の七光りならぬ子の七光りというやつか、親のなんてことのない知り合いが、要の挙げている功績に群がって来ることはそう珍しくない。 それに、要はこの村では子供達と同様名前のみで呼ばれている。 ここで苗字を連想させ、ことに愛称らしき呼び名で呼んでくる人間など両親や叔父の知り合い、部下くらいしか思い浮かばない。「……悪いんですが、ここでは紹介者と一緒に、公の場でやって来るのが決まりですよ」「……すみません…」「どこからどうやってどんな内容を耳にしたのか知りませんが、あまりにこれは無作法ではありませんか?……それに、人材が足りないとは言え、先生として見繕うにもこちらから出すテストを受けていただかないといけないのですが…」「テスト…」「ええ。それに、他の先生方からの面接審査も受けていただきます」 にこりと笑う。青年と少女は少し狼狽えるが、女性は動じない。…成程、あの女性がリーダーで、青年と少女はこちらの警戒心を削ぐ役と言った所か。 警戒心、ね。 …14歳の若造ならば御せると思ったのか。 それではあまりに無知と言わざるを得ない。 要はそこらの大人達よりは余程他人に対する警戒心と観察眼を持ち併せているのだから。「…まあ、心意気は良いと思いますよ。受かるかどうかは別問題ですが、話は通しておきましょう」 鍛えているとはいえ、こちらは1で相手は3。しかも女性と青年は体格もいい。あまり刺激はしない方がいい。昼間明るい所で切り捨てればいい。 勿論その席に要は行かない。高見の見物だけさせてもらおうと、要は笑った。「…ま…待って下さい!」 相対しつつも警戒心を強く持ち、早々に与太話を打ち切ろうとする要に追いすがるように、青年が叫ぶ。「……貴方達の子供の育て方だと、いずれ大変なことになります。選ばれた7人が、他の人に危害を与えてしまうんです」「…本当に、どこから話を聞いたんでしょうか……そうした危惧なら、関係者の中からも出ていますが…大丈夫ですよ。そうならないように、危害を加えない為の教育もしますから」「教育……?年端もいかない子供を、あんな状況から逃げられなくして育てることが…?」「…あんな状況…?」 そこで耳を傾けた要を、要の祖父は正解と言うだろうか、不正解と言うだろうか。『君は、それを正解だと思うんだね』 要の脳裏を、叔父との数日前の会話が過った。「……7分だけ、話を聞きましょう」*「…君達が、未来から来たと…?」「ええ」 結論から言ってしまえば、彼らの先ほどまでの話は要から警戒心を削ごうと努力する以外の何の意味も持たず、そして真実でもなかった。 それらに対して警戒し吟味していた自身の努力も無駄だったというわけだ、と要は眼鏡の蔓を抑えた。「…百舌さんの未来の姿も、ここの夏え…夏の、選ばれた人の未来の姿も知ってます」「…隕石が落ちる前に、僕のことを見ていたということですか?」「いいえ、百舌さんは未来にやってきますよ。そうして、夏の彼らと再会するんです」「……信じられないな」 ……この僕までも、未来に行くだなんて。 要の『信じられない』は、未来の要自身の行動原理についての疑問を示していた。彼は夏がきちんと育ち、自分達の手など必要ないくらいに未来で活躍していることを半ば確信していた。 それなのに、案外自分にも心配という、どこかの親がやって子供にくさされるようなことをしてしまうということかと要は苦笑した。 しかし、女性はそれを違う意味に捉えたようだった。「…信じられないでしょうけれど、何か気になることがあれば、何でも答えて見せます。……因みに、私は『牡丹』。これから、あなたが造る【夏のBチーム】のガイドです」「同じく、夏のBチームの『嵐』です」「…お、おなじく、夏のBチーム、『ナツ』ですっ」「……夏の、B…」「この時代で育てられている彼らは、【夏のAチーム】と呼ばれています。…エリートなA、社会不適合のB、なんて言われたりもするけれど…片割れ同士として、案外悪くない関係を築いている途中だと思います」「……そうか…」 本当に、信じられない話だった。 だが、次々と彼らはこの施設の状況から、居なくなった子供達の行く末、更に言うならば7人に残った子供達が漏らした子供達の名前や人間関係についても当たらずとも遠からずの発言をしてみせた。 情報漏洩にしても行き過ぎているそれらの情報を、彼らが世間に公開してしまうのではという危惧が浮かんだ。 赤い部屋の情景が一瞬頭を過ったが、今はまだ交渉の出来る段階だ。もしかしたら、本当に子供達にいい影響を与える可能性もある。「…信じられないが…信じるしか、ないか」「…!そ、それじゃあ」「僕は、情報を得たらすぐに次に活かす主義ですからね」「僕の知り合いと言って紹介してみましょう」そう言って笑うと、3人は今度はほっとした表情を浮かべた。「…所で、いつあなた方はこちらにやってきたのですか?」「……つい…さっきです。トランペットの音が聞こえて…」「声を掛けるかどうか、迷ったんですけど…」 …そういえばずっと昔に母さんが、夜に口笛を吹くと蛇がやってくるのよなんて言っていたっけ。あの本にも、確かそんな話が掲載されていた。 要は久しぶりにあの緑の表紙を思い出した。 …さてこの蛇の誘惑に乗って、未だ知らぬ知恵に手を付けることは正解か、不正解か。「…ありがとうございます、話を聞いてくださって」「いいえ、とんでもない。……僕も、7SEEDS計画と夏……いえ、夏のAチームの為に全力を尽くしたいですから」 ……いいや、楽園を『彼ら』にはいずれ出てもらわないといけない。 ならば蛇にこそ賭けてみよう。【続】最終更新日 2018.01.31 06:05:07
2017.12.10
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→1 『巻き戻せない』→2 『わけがわからない』→3 『話せない』→4 『置いておけない』→5 『収拾がつかない』→6 『違えない』→7 『手段を選ばない』→8 『知らない』→9 『受け止めきれない』→10『溶けない』→11『訊けない』→12『救われない』→13『そつがない』→14『聞き捨てならない』→15『要らない』→16『蒔かない種は生えない』→17『夜はまだ明けない』→18『仕方がない』→19『比べ物にならない』→20『出来損ない』/pre>→21『気が気じゃない』*7種のタイムスリップ妄想IF二次創作小説です*涼まつ・嵐花などNLがナチュラルに入ります*涼の安居ラブもナチュラルに入ります*新巻さんと花、安居とナツが距離近くなりますがカップルにはなりません*あらすじ:1~・外伝後安居・涼・まつりが海で嵐に巻き込まれ乾季直前の混合村にタイムスリップする絵面的にはオズの魔法使い・混合村(山中)→未来安居・未来まつり・過去涼達が暮らすことになる8915・夏B村(浜辺)→過去要・未来涼・過去安居達が暮らすことになる16~・皆に父の仕事が判明した後、無事に村を一時離脱する花・花と安居・涼の距離を取る取り決めを作る涼、不自由を強いる代わりに花と嵐を会わせる約束をする涼・花・新巻・ハル再会&旅再開19~・一方その頃夏Bは……*******************************************『今日誰かが木陰で休むことができるのは、遠い昔、誰かが木を植えてくれたからなのです』 投資家のウォーレン・バフェットの言葉だ。 私はずっと、そんな人になりたかった。 そして私の育てた彼らにもそうなってほしかった。 それを生きがいに想えるような人になってほしかった。 例え家族と呼べる人がほとんど居ない未来でも、見たことのない一般人相手でも、同様の献身を発揮できる、そんな人間になってほしかった。 -私は失敗したのかもしれない。********************カイコ 20******************** 数か月でこの世界で何があったのか。 私が一番案じていた教え子・安居は、二人に分裂していた。「何でお前らは平気なんだ!あんな…あんなのが、俺達と同じ夏なんだぞ…!? 秋の方がまだノルマを目指し働いていた、春の方がまだ根性があった、あんな試験も苦労もしてないような奴等が何故未来に…」「…その分素直だ。俺は初めあいつらに居丈高に接したが、それでもあいつらは教える側から話を聞こうとした。秋や春と違って、衝突する事も少なかった。武器を互いに向け合うようなことにもならなかった。出会い方が違うせいもあるだろうが、夏Bのあのこちらを油断させる空気はもはや才能だ」「……あの緩さはこっちを油断させる演技なのか?」「いや、80%は素だ。…蝉丸と牡丹は、緩いふるまいをしながらもこっちを観察してる気がするし、嵐とまつりと螢は気を遣おうとして敢えて柔らかく振舞ってる節がある」「……気を遣うだと?あいつらなんかが」「……実際助かってる部分もあると思うが。……残りのナツとちまきは」「………ナツはとろくて要領が悪いが、真面目で慎重で嘘が吐けない。 ちまきはマイペースで他人にどう思われようと気にしない。だろう」「概ね合っている」 二人の安居は、たまにこうして話をしている。*「…前はあんな人じゃなかった気がする」「……」「要さんはいつからああなったんだろう。 全部人類の存続の為に捧げて、俺達の犠牲なんてしょうがないって思うような人に…」「元からだろ。少なくとも俺達が出会った時には既に、あの人はああだったさ」「…そんなこと」「だから、お前も俺も、あの人をどうにもできない」「……前から、あの人はああだったのか」「そんな事を考えて何の意味がある」「…あの時の微笑みも、正しいと言って教えてくれた事も全部、あのどう考えてもおかしい信念に裏打ちされていたのか」「狂気みたいな信条がなけりゃ、達成できないことだってあるだろ。 俺達が7人に残ったみたいに。…あの人が、シェルターでなく種として俺達を遺したこともそうだ。」* 美帆さんに初めて出会ったのは、シェルターの研究とコールドスリープの研究の要、強靭かつ柔軟な殻を作る現場の見学会だった。 あの日もゲリラ豪雨が降っていた。「要くんは立派だね」「ただ自分に出来る仕事をしているだけです」「それが出来ない人は、結構多いんだよ」 そう言って悪戯に笑う彼女は、いつもどこか掴めなかった。 彼女が貴士先輩と恋仲だと知って、ああやはりな、と思った。 厳しいことを言う先輩が、彼女にはやりこめられている様を見てなんだか楽しかった。 そうやって二人を見守ったり、美帆さんの恋愛相談に付き合っていたら、何故か貴士先輩には『美帆が好きなくせに』と言われるようになっていたが、いつも冷静な先輩が嫉妬する様子が面白いのでそのままにしておいた。「彼らは幸運な子供達だ」 そう言って美帆さんの膨らんだ腹を撫でる先輩の歪んだ光にも、見て見ぬふりをした。* 絞った服から、ぽたぽたと雫が垂れる。 水音を聞くと思い出すのは、あの日の安居だ。 ぽたぽたと誰のものとも知れぬ血を服から垂れ流す彼に、私は風呂に入るようにとだけ告げた。 ゲリラ豪雨で掻き消された悲鳴、誰に向けるでもない生き生きとした慟哭。 赤い部屋での振舞いとは裏腹に、そこから出た時の安居の表情はひどく凪いで澱んでいた。 そして、今。 未来から来たと言う安居は、ずっと澄んでいるけれど、似た雰囲気を纏っている。 何か余程ショックなことがあったのだろう。 そして彼の私への反応を見るに、そのショックには確実に私が関連しているのだろう。 だから、彼に接する私の脳内は安心と不安を奇妙に同居させている。* 樹海を歩いていて、上部に首吊りの縄がただ揺れている時、下を見てはいけない。 遺体を回収したケースだけでなく、首と体が腐敗と自重で泣き別れて、下に転がっているだけということもあるからだ。 同様に罠にかかった獣も、放置しすぎるとこうなってしまう。 上部でぶらぶらと揺れる縄を残し、無残に眼下に転がるそれはもう食べられなそうだ。 蠅が大量に集った獣の死体を見て、未来から来た安居は薄く笑った。「……こうして、みんな、土に還るんですよね」「ああ、そうだな」 そう考えて、今までの人生に、境遇に、納得をするしかないのだ。 足元の死体に感謝をして、腹の中の血肉の養分を吸って、そうして私達は生きている。 赤い部屋を出た直後の安居の横顔を思い出す。 あの頃の安居がここに居合わせたら、泣くだろうか。怒るだろうか。笑うだろうか。* 結論から言うと、私は安居の反応を求めていたのではなかった。 結局私は安居に同じ反応しか期待していなかったのだから。 要先輩の言うことはいつも正しいと信じ、不承不承ながらも頷いて、次の瞬間には私の指示した方向へと走り出す安居が見たかった。 それなのに、安居はそれに応えない。 後ろに居る私の方を振り返り、立ち止まっている。「俺達は、生まれてからずっとあなた達に監視されて、見守られてきました」「狂った俺ではあなた達の望む使命を果たせないと思いました」「同時に、あなた達は本当に使命の為だけに俺達を育てたということに絶望しました」「俺にとって仲間は未来へ行く為の仲間で、ライバルでした」 そうだ。その乾きが必要だった。 真っ直ぐに素直に前へ前へと泳ぎ続ける、群れを一番前で率いる魚のような強さが、きらめきがあの頃の安居にはあった。あの姿に期待した。 俺達が未来を託すに値すると思った。 大事な教え子達の前で、更に多くの一般人たちを率いる責任を託せると思った。 それなのに安居は裏切った。「だけど同時に、未来へ行けなくても大事にしたい家族だったんです」「あなた達は俺達を未来へ連れて行ってくれた恩師でした」「でも同時に、皆を殺した殺人鬼でした」「分かってます。今更あなたの認識が変わることはない」「あなたが4歳年上の時すら、あなたは絶対だった。俺達があなた達の用意した型に合わせて変わっていくのに、あなたはずっと何年も変わらず、俺達の頭上で笑っていました」「あなたが今何歳なのかは知りませんが、あの頃よりも更に遠くに居るんでしょう」「だから俺は未来であなたと殺し合った後、別れを告げることしかできませんでした」「俺は殺人鬼です。汚れましたし、歪みました。悪魔と蔑まれても仕方がありません。 それなのにあなたは神様のままなんです。仲間を傷付けられた事を憤る俺を押さえつけて殺し、仲間を喪って狂った俺を失敗作と言ってまた殺すんです」「俺は何を言いたかったんでしょうか」「こんな風に語ってもあなたには何の意味もないと分かってるのに」なあ安居。気付いているか。お前は私に、罪を犯した事を、その理由が美しいものであるがゆえに認めてほしがっている。それは、お前を守るためと言う美しい理由で花やハルを殺しかけた涼と同じだ。それは、お前達を育てる為、未来をよりよいものにする為という美しい理由でお前達を殺し壊した私達と同じだ。だから私は美しい理由を守り自分の罪を赦すためにはお前の罪を赦すわけにはいかない。しかしお前も美しい理由を守り自身の罪を赦すためには私の罪を赦すわけにはいかない。結局曲げられないほどに老いた私より、まだ更生のきくお前達が、私達の罪も矛盾も呑んで、次に活かすしかないんだ。だが、私はそれをお前に伝える手段をもたない。だから、こう言うしかない。「……お前は、罪悪感を抱かないのか。一般人を殺した事、花を暴行しかけた事、一般人を武器で脅した事を」「申し訳ない事をしたと思っています」「狂っていたから仕方ないと心のどこかで思っているんじゃないのか」「……それは……」「それは本当に申し訳ないと思っているのか」「……それは……要さんも一緒じゃないですか」 意を決したように安居が言う。「狂っている。今更変えられない。今更罪悪感を本気で抱いたら、もっと狂って、今の形さえ保てなくなるから、だから認められない。 あんたが俺達にしてきた事に罪悪感を本気では抱けないのと一緒じゃないですか」「……語っている段が違う。俺は使命の為にやっている」「俺達だって未来に行く為にやっていましたよ。……ああ、生き残る為にもやってましたけど」「…ただ、俺にはまだ変わる時間がある。外に行く手段もある。 まだ出会っていない人もたくさんいるし、見てない世界も沢山ある。 広い世界を見て、その罪悪感も、狂わずに抱けるようになるのかもしれない。 だから、俺はあなたに殺される前に外に出て行きます」「……」「……逃げるみたいですけどね。 …ああ、昔俺を避けて村を出ようとしていた花も、同じような心境だったのかな。 整理できなくて、とにかく距離を置かないとどっちも潰れそうで」「…安居…」 特定の個人への執着と愛憎。 私が抱かないようにしてきた、重荷になる感情。 生徒たちにも、未来へ持って行かせたくなかったもの。 だが、花を育てながら、そういった心の育み方を教えられなかった事を想った。 相手への慈しみ方でなく切り捨て方ばかりを教えてきた事は失敗だったと悟った。 それでも、今更だ。 ここまで育て、壊してしまったら、元の無垢な卵には戻せない。「いつか、死ぬ前にまた会いましょう。 俺は俺で精一杯やります。…さようなら。 ……それでは」 去っていく背中に、かける言葉が思い浮かばない。 未来で安居と殺し合いをした後、私達は別の道を行ったと聞いた。 今と同じように陳腐な別れの挨拶をしたのだろうか。 それとも、何も言わずに離れたのか。 彼のすっかり大きくなった背中に、出掛ける子供の背中と、引きずられていく小さな背中が重なる。 『頑張れよ』は失敗した。 『いってらっしゃい』も『ありがとう』も違う。 『悪かった』『すまなかった』はあり得ない。「……またな」 そう呟くと、安居の肩がぴくりと跳ねた。 陳腐な再会の祈り。 死神が言うと演技が悪いか。 少し笑って、体を翻す。 彼に、きっともう、私の目は必要ない。* 安居と涼とまつりの乗った船が遠くへ消えていく。 その時私はナツ達のように声をかけるでなく、静かに今までの事を思い返していた。 生き物はみな欠落を持っている。 出来損ないだからこそ進化し、淘汰され、補い合い、次の世代へ進む。 だが、私は人である為に必要なものを、生きる為に捨てて進化した。 神になろうとした。 神で居ることで、誰にも咎められず、ただ相手の欠損を咎めるだけの存在であろうとした。 だからきっと未来の私は、貴士先輩と美帆さんの幻覚を見たのだろう。 誰かに諫めてほしかったのだ。 不特定多数の誰かでなく、真に自分を知る誰かによって、己の欠損を指摘され、それでも追い縋り直したところを見てほしかった。 それが、きっと、今回、叶ったのだ。 欠けているがゆえに成したいくつもの失敗を、頭痛に耐えながら思い出す。 自分では正義で成功と信じていたいくつもの過ちを、目に掌を当てて思い返す。 神であればする必要のなかった行為だ。 最後に思い出したのは、幼い頃の自分と、死んでいった弱くて優しかった両親の記憶。 そうして私は、数十年ぶりに人間に戻れた。
2017.12.09
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2017.12.09
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わたし自身はぼーっとしてるのに、体の奥の方がものすごーく熱くなることがある。『早くしろよ千晴!』 おねえちゃんの声だ。 もうすぐ夏休みが終わっちゃうのに宿題が終わってないからやれやれってうるさい。 そんなに言うならおねえちゃんがやってくれればいいのに、おねえちゃんはわたしに声しかかけられない。しかも勉強のアドバイスすらろくにしてくれないから本当ただうるさいだけだ。 おねえちゃんはあたしの双子のおねえちゃんだ。 あたしが生まれる前に吸収してしまったから、今はあたしのおなかと頭にちりぢりに住んでいる。 おねえちゃんの頭の部分はおねえちゃんのおなかにだけ作用していたから、おねえちゃんはあたしごしにしか世界に触れられない。 だけどあたしに包まれたおねえちゃんはどういうわけか熱い血を流してあたしを急かす声をかけることだけはできるみたいで、今日もあたしはそれに振り回されないためにぐだぐだしているのだ。『あんたがぐだぐだしたいだけでしょ』「うるさいなぁ」 小さいころは自分の気持ちの問題で幻聴や幻の温感があるだけかもと思ってたのに、親にそれを相談したら何故か異様に喜ばれて困惑してしまった。おねえちゃんは血液と少しの感覚と気持ちだけ持ってて、勝手に命令すれば日々生きていけて、わたしは要らない感覚もめんどくさい手足も持ってて、どうして逆じゃなかったんだろうとよく思う。わたしの子供はおねえちゃんの子供かもしれない。わたしの情動はおねえちゃんのものかもしれない。わたしは今すぐに全部の血を抜いて入れ替えたいくらいには、おねえちゃんが嫌いだ。
2017.12.08
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