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本当に大切なものが見付からないのは、どうでもいいもので埋もれているから。でもそのどうでもいいものだって、何かの時には役に立つと思うと捨てられない。忘れたものはどうでもいいもの?そんなことはない。捨てた後に後悔したくない。自分がそうやって忘れられる側だったから。「今年の雪はもうおしまいかな」未練も想いも、せめて雪みたいに、勝手に溶けてくれればいいのに。忘れようとしたのに忘れられなければ、どうすればいい。皆が忘れることにあわせて忘れられない私は、どうすればいい。雪解け水を呑む排水溝は、今日もごぼごぼとうるさくて、どこか私の唸り声のように聞こえた。「…そうか。」簡単なことだ。忘れられない私ごと、忘れてしまえばいいんだ。*それなりに、名のある家に生まれた。だからその重い名前を崩さないことが産まれた時から求められていた。理性的、理屈屋と言われることが誇りだった。感情を抑えれば抑えるほど父は誉めてくれたから。そんな私をヒステリックになじる感情的な母を、私たちは馬鹿にしながらも愛していた。母は、ますます父と私を見て感情的になり、話も通じなくなっていった。そんな母を外に出せないと父は閉じ込めた。私の感情は母に愛されたいと望んでいた気がするけれど、母に望めるはずもないと思っていたので諦めていた。母のような人と結婚したのは、おそらく父の人生で数少ない感情の導いた結果なのだそうだ。結果私が生まれたことは、理屈で言えば成功なのか失敗なのか正解なのか不正解なのか。いつものざわりとよぎる不安な感情を押し殺す。うるさい、黙れ。私は弱くない。この答えを始めての恋で知るまで、私はそう自分に言い聞かせ続けた。始めての恋が、私の感情を救ってくれた。理屈じゃないそれに私の胸は高鳴り、その人には子供のようなー実際、普段からろくに世間に触れていないのだから当然だがー感情は浮かれきった。父から反対され、母から普段の反撃のように馬鹿にされてもめげなかった青い感情を折ったのは、その人の拒絶。私の二重人格的な部分に耐えられないとのことだった。どれも自分なのに。たんたんと、学校の屋上へ登っていく。あの人は泣いてくれるだろうか。こんな時も私は頭のどこかで冷静に考えていた。昔嫌な目に遭ったとき泣くか否か計算したときのように。何がいけなかったのか。どうすればこんな破綻は迎えずにすんだのか。何が優しいあの人にあんな顔をさせてしまったのか。あ、そうか。私に、理屈があるからだ。あれが私をも周りをも支配しようとするからいけない。では私は?今考えているのはずっと支配されていた側の私か?ーならば、いいよな。感情のままに動くことは最早、大義だ。劣った者と感情わたしを見下してきた理屈と父に今こそ復讐を。全てが裏返って見える。体を動かすものが逆なら、黙らせる側も逆。私は何をやってる?ー黙れ。今しないでいつするんだ。理屈なんて生き地獄のなか利用されることに納得する手段に過ぎない。こんな下らないことやめようーうるさい。そうやっていつもいつも支配しやがって。落ちたらきっととても痛いなーああそれでもいいさ、それよりきっと自由に感情をさらけ出せる快感が勝つだろう。ー実際、飛び降りる時の恐怖も全て開放感が塗り潰してくれた。こわいよ。うるさい。こわくない。わたしは気持ちいい。さむいよ。黙れ。さむくない。わたしの頬は火照っている。さみしいよ。大丈夫。さみしくても、わたしの自由には変えられない。やりなおしたい。無理だ。未熟な感情には耐えられない。その自己暗示は、いつもの無理矢理な理屈に過ぎなーあ、ぶつかっー…痛いな。痛いな。痛いな。痛いな。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。痛い。痛いいたいーーーーーーーーーーーーよ、かっ、た。全部がマヒしてるのか。全てが凍ったような気がする。真っ暗な世界の向こうに、何かが光った。あれを求めるのは、私の、何だろう。
2017.03.31
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思い出は毒になる。縁は病になる。記憶は苦役になる。 一見して毒に見えないものでも、他の毒とあわさって苦痛をもたらすことがある。 なら忘却は、癒すことだ。 赦しよりもずっと簡単で、諦めよりも清らかな解だ。8月31日の葬列「今度こそーを連れて、外に出る」 そう言ったあいつは、度重なる稼働の影響で崩れてきた穴倉の中、岩で頭を打った。 蛙のように井戸から外へと出てきたあいつは、そこで消えた。 三日三晩熱にうなされて、治ったらあたし達に関わる全ての事を忘れてしまっていた。 大人のあいつは消えて、子供のあいつになっていた。 熾烈で獰猛で残忍で強靭な記憶は、もしかしたら蘇らないかもしれないらしい。 あいつは記憶にもがいていたらしいから、その負荷もあったのかもしれないと言う話だった。 全ての記憶はあいつの親友とともに沈んでいったんだろうと、あいつの相方は遠い目で言った。 あいつは、大海を往く船の上で今、幸せそうに笑っている。 子供のように無邪気に笑っている。 幸せに、呑気に、仲間と共に。 過去の過去に暮らすあいつは、過去に暮らしていたあいつとは別物のようだった。 何かを喪失した代わりに、束の間あるいは永遠の平穏を獲得したのだ。 それを滅ぼす者は居ない。 あいつは滅びを知ることはない。 わざわざ、あいつが壊れた原因を教える者も居ない。 穏やかで優しい時間が流れていた。 あいつを許せなかったあたしもその様子を見て、やっとどこか穏やかな気持ちになれた。 あいつには記憶がない、罪もない。 あたしの身内を含む、あいつらを歪ませた『先生』達による汚染は浄化された。なかったことになった。 償える筈もない。贖ってほしいとも思わない。 あたしもあいつの忘却によってはじめて赦された。 緩慢な静寂の中ほっとするあたしを、記憶が奥の方から冷たい目で見てくる。 あたしは悪くないでしょう。 あたしは何もしてないでしょう。 逃げる事を許すなら逃げる事を許されていいでしょう。 世界が惨いなら、せめて朝までくらい安らかに眠らせてくれたっていいでしょう。 どこにもやれない恨みは、いっそ眠っていたほうがいいでしょう。 彼の穏健派の仲間だって、憎悪の連鎖は静止したほうがいいと思っているんじゃないの。 毒矢が刺さった時は迅速に抜くことが、つまりはここで連鎖を止めることが、大事なんじゃないの。 抜いてから初めて、包帯で巻ける。 何がその毒の材料だと分析して、中和するものを塗り込める。 毒矢を撃って来た人にまた撃たれないように警戒出来る。 矢を抜かないまま傷を塞ぎ毒がまわり毒を発し毒矢を撃つ側になったあいつは、結局自分と同じ存在を造ろうとしてるに過ぎないんだから、そうなる前に止めないといけない。 あいつが傷付いているという話よりも、現状であいつが傷付けている話の方がよほど分かりやすくて対処しやすい事だ。 だから、あいつの傷を見えなくして、あいつが傷付けることもなくした記憶喪失は、悪いもののようにはあたしには思えなかった。* なんで責めるの。 ごめんなさいとは言わない。 言ったって赦されないし、赦されないことを言うのは無駄だから。 無駄とか無駄じゃないとか失礼なのかもしれない。けれど、こういう言い方しかできない。 あたしは好きか嫌いでしか判断できないから、好かれる為にごめんなさいと言い嫌われない為にごめんなさいと言うから、あたしを嫌いであたしが嫌いな人が言おうと構わない。 だけどあたしが嫌いであたしを嫌いだったあいつを、あたしが好きであたしを好きなあの人は放っておけないようだった。『やったことは許せない。けど、あいつが苦しみにのたうち回っていたことも知ってる』 だから余計に、分からなくなった。 正しさの為にやってきた全てが、崩れ落ちていくようだった。 だから、すべてが終わったらあいつともう一度話すとき、今度は少し覚悟を入れて聴こうと思ってもいた。怖かったけど、あの人が居るなら大丈夫だと思った。 だけど、その覚悟は空振りに終わった。 あたし以外もみんな、それぞれの戸惑いを見せていた。「この頃は、しがらみも嫌な事もなかったわ。…一番幸せな頃だったかもしれないわね」 罪を持たなかった良いあいつに戻ったことを、あいつの元仲間の人は歓迎していた。 けれど、あの人やあのこやその友達、壊れたあいつをそれでも受け容れ癒していた人たちは少し寂しそうに、悼むようにしていた。 幸せそうだから、どちらのほうがいいのか分からないけれど哀しいと。 事情はどうあれ、自分達を助けてくれたのは歪んだ方のあいつなのだからと。 歪んだ後もたくさん苦悶して、たくさん喪った者を悼んで、たくさん失ったものに焦がれて、たくさん頑張って、やっと大きな苦難をひとつ乗り越えたのに、と。 その悼む顔が、それにともなって思い出されるあいつとあのこ達の絆が、その絆を目にした時あたしの脳裏に浮かんだあいつの怒りと涙が、とうとう昇華されないまま死んだそれらが、何故か一番忘れたかった筈のあたしを未だに責め立てる。 もう居なくなってる筈なのに、その罪も穢れも全てを背負っていたあいつが背負えなくなったからかその亡霊がいつまでもまとわりついてくる。 これは悼みなのか。痛みなのか。 撃たれた矢が、食い込んでいる。 抜けない。抜こうとするたびにいたみが襲ってくる。 けれど、そのいたみを造りだした相手はもう居ない。 責めることもできない。 あいつがかつて持っていたものと同じ矢が、今あたしの手の中、かたかたと震えている。*******************後書可愛い絵柄でディストピアの約束事をサクッとディスる西島大介さん著、世界の終わりの魔女/恋に落ちた悪魔 の、「掛け算もろくにできないあいつらに俺達が負けるわけがない」「ここで諦めたら死んでいった殺された仲間達は・・・」「俺はここまでか・・・しかし6人の兄弟の恨みは生まれたばかりの弟がかならずっ」て言ってヒロインに記憶を奪われてお気楽に過ごせるようになった復讐者くんが某あいつらの代わりに復讐宣言してた人と重なりました。しかも恋に落ちた悪魔ではヒロインが、裁判中にその記憶を戻して自分の弁護に使おうとしたら第三勢力に復讐者くん殺されてしまう…という。こちらの話ではそんなことないといいんですが。記憶喪失は正直アリかナシかと言われればナシではないんですが、死なせるのはやめてください先生。この人の生まれつきの運命を占った某占い師の涙が某所では死亡フラグの予言ではと取りざたされているけれど、そうでないことを願います。clap
2017.03.30
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あの子は、真っ先にいつだって飛び出していく。だから真っ先にぶつかるし、転ぶし、場合によっては殴られる。僕はそこで立ち止まったあの子にようやっと追いついて、絆創膏を貼って来る日常を過ごしていた。いつも一緒だったから、いつも手が届かない所を手伝うのは僕の役目だったんだ。だから僕はあの子の古傷がいつ何が原因で出来たのか覚えていた。いつも傷付けられてもへこたれないで、他の傷付けられる人を庇おうとするあの子は、僕のヒーローだった。ついでに言うならあの子に喧嘩を売るために、あの子に見られたいが為に僕を虐める彼は僕からすると少し子供のようにも見えた。メ彼とあの子が殴り合ったと聞いた。あの子を心配したけれど、彼を羨ましくも思った。僕らは一度も喧嘩をしたことがなかったから。お揃いの生々しい殴り跡は勲章のようだった。そういえば、最近はあの子は怪我をあまりしなくなったような気がする。僕が勉強ばかりしているから、あまり顔を合わせないからかもしれないけど。うまく怪我を避けるように注意深くなったからなのか。見えない所の傷が、あるいは心の傷が代わりに増えるようになったのかな。メ最近、代わりにどこか血と泥の臭いがたまにまとわりつくようになった。あいつの臭いだ。そして、あの朝の臭いだ。殺す側の臭いだった。あいつとあの子は同類としての絆を築いていた。僕が逃げ出したことだった。僕達は傷付けられる側から、気付けば傷付ける側にならなければいけなくなっていた。メ血とどこか不吉な臭いを漂わせる先生は、傷付ける側だった。あの子と傷付け合うかと問われた。うまく意味を呑みこめずぼうっとしていると、あの子も同じように黙ったままだった、頑張れよとだけ言って先生は立ち去った。どこかほっとしている自分が居た。あの子は、銃で的は撃っても、人を傷付ける側じゃないんだと。メ僕とあの子が一緒に脱出した時の傷跡は、薄れて消えていた。顔を洗う度に実感するそれをどこか寂しくも思った。傷跡は、記憶を刻み付けることだ。傷付けることは、教え伝えることだ。傷付けられることは、知り学ぶことだ。記憶は僕の中に蓄積している。傷と傷跡も。あの子が忘れていることでさえ全部蓄積している。だからこそ僕は本当は何がしたいのかが埋もれて分からない。だからいつもあの子に整理と判断を委ねてきた。あの子に目にもの見せたいのか。自力で受かりたいのか。それともあの子に傷をつける覚悟でもって、鬱憤をぶつけたかったのか。分からないままだ。けれどこうして僕がじくじくと痛む傷を気にする時、あの子も気にしていたらいいと少し思うこの気持ちだけは、不思議とはっきりしていた。
2017.03.29
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彼は、僕が助けた相手に突き落とされて、ここに来る為に必要なものを失った。死ぬことはなかった。だけど一緒に穴倉を出た時、代わりに大事なものを失っていた。あの人が失った目ではなく、耳がおかしくなっていた。それ以外はどこも異常がないのに、そこだけが駄目だった。耳が壊れやすい遺伝子持ちだったんだろうと片づけられた。そのたった一つの欠点で、他の全てが否定されて、彼は来られなかった。「オレが居なくなっても頑張れよ」どこかおかしな発音で彼は言った。僕の慟哭を聞かないで、僕の文句にいつもの兄の顔で応じて。扉が閉まる前、彼は笑っていた。いつものように僕には本当の顔を見せないで強がって。そうさせてしまう僕は未来に来るべきじゃなかった。彼は未来に来るべきだった。それなのに来られなかった。こんな世界は間違っている。だから、来る筈のない奴を皆で撃ち殺して、来ている筈の彼を皆で少しずつ装った。彼は、必要な人間だった。僕とは違って、ここに居なくてはいけない人間だった。だから彼の遺志を継ぐ為に僕は彼のやりそうなことをしている。僕がやったと言ったら彼が笑ってくれそうなことをしている。僕はこんな世界に来たかったのか。そんなことはない。こんな世界よりもこの世界の為に頑張っていた時の方がずっと幸せだった。僕は人を救う事に向いていない。僕が誰かを救うことが出来るとしたら、その相手は彼ぐらいだったろう。でも、その彼はもう居ない。そして、彼はこの世界に来たかったかもしれない。だから譲れない想いを目に胸に秘めていた彼の為に代わりに譲れないものを広める。人を助けることを日常的に行っていた彼のように在れと理想を規定する。ここに来る意味があった彼の為に、葬式の代わりに沢山の彼のやりたかったであろうことを贈る。勉強をがんばったのも、あの先生達の腕を掻い潜ったのも、この世界で一般人を助ける為。それをきっと彼ならできていた。だけど僕が頑張らんとしても、結局それは偽物だ。それに彼なら、僕の事を最後に自分が汚れてでも送り出してくれた彼なら、こんなこと考えない筈なんだ。こう考えている僕を、どうか叱ってくれないだろうか。心の中で何度も君に呼びかけるけど、過去に前例がない時は君はただ黙ってこちらを見ているだけ。その度に僕は自分では何も決めてこなかったと実感する。不幸に酔って。哀しみに溺れて。過去に漂って。抑えきれずに君に告白する。「僕は君と一緒なら来られなくても構わなかったのに」呑気に生きたままでよかったのに。僕一人でこんな世界に来るくらいなら。世界の価値を見出せない僕が来るくらいなら。でも君がそれを望むから。突き落とされたときあの人を一緒に引きずり込んだ時確かに僕にそう望んだから。だから僕は生きないといけない。行きたくないと、生きたくないと彼女は言った。親友の居ない世界なんて要らないと。僕も言いたかった。僕は言えなかった。あっちの世界で、彼の存在を伝えたかった。そうしたら彼がもしかしたら生き返るかもしれないと思った。何の為に生まれて、何をして生きるのか。分からなかったけれど、彼が言うから頑張って来た。今は聞こえない筈の彼の声に、ずっと耳を澄ましている。
2017.03.28
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何故世の中は男と女に大別されるのだろう。何故それ以外を受け容れがたいのだろう。*男を憎み息子に女の恰好を強いる女と、女の恰好を受け容れているように見えて実は誰かに男として視られたい青年と、男の恰好をしていたけれど実は誰かに女として認められたかった少女と、子供を造る事が出来なくて子供を拾ってきた人たちの話。「男の癖に柔らかく笑う女の恰好してることが馬鹿らしくなった」そう青年は言い、事情を知らない少女は怒る。「その程度の覚悟で私達の世界に踏み込まないで」本当はずっとどこかで投げ捨てたかったけれど、本当はずっとどこかで認められたかった、幼い頃から背負ってきた覚悟が形になって表れたものを、青年は最後まで認められたい相手である母に見せないままだった。それがうまれた頃には母は狂っていて、そのまま亡くなってしまったから。 見せていたらどうなっていたのか、正直言って読者としては気になるが、恐らく今度こそ母親はもしかすると彼岸から帰ってこれなかったかもしれない。病室で毎日、小学生の息子に謝り続けている間だけは正気だったのに、それさえ塗り潰していたかもしれないのだ。 どうでもよくなって、どうでもよくなくて、笑顔から無表情、そして涙をこぼす事ができてやっと青年は呪いを消化できたのだろう。 母と自分の呪いを、命の代わりに最後青年は捨てる。 ささやかなそれが消えていく事でやっと、青年は「父にならねば」という気持ちをも昇華させられたのではないだろうか。 子供は、「母」にとっても、新たに「父」となろうとする人にとっても大事なものだったけれど、その繋がりは歪なままでは綺麗であっても脆いものになる。 けれど、大人同士なら歪であっても認め合えるのだろう。互いに手を貸したり撫でることが、背伸びをしなくてもできるのだろう。 歪だからこそ知り合えた、おんなのことおとこのことして出会った青年と少女は、おとこのことおんなのことして最後共に歩いていく。 きっと生涯、少し残るささやかな呪いと想いと共に生きていく。******初めて読む作者さんかつ作風でしたがかなりドストライクでした。澄んだ瞳で女として、そして別の場では父として振る舞おうとする(けど突き落とされる)『彼』の老獪で子供のようで痛々しい綺麗さと『彼女』達への複雑な目を抱くさまと自分の本音を誤魔化して笑って着込んだ結果それを認められることに嫌悪を抱くさまと澱で濁っているけれどひたむきで乙女特有のときめきを抱いて邁進し続ける『彼女』の若くて思い切っているけど、どこか危うい『彼』に憧れを抱くさまと都合良くいかないところと都合良く行き過ぎる所と世間の、読者に分かってしまう価値観にいたぶられていくところとが、よくある裏社会ものや性癖ものとは一線を画す形で目を釘付けにしてくれました。『ぼくは、おんなのこ』や『テンペスト』など性別系SF、『たましいのふたご』『リバーシブル!』などのジェンダートリックが好きな方に是非お薦めしたいです。おとこのことおんなのこ [ 米代恭 ]
2017.03.27
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めも。アナグラム>長押綴(ここ)前人未踏>ミトウ(携帯サイト)いつか上達したい>いつか(しぶ)薄暗い>夜見千(なろう)ホモォ>頬(つい)新たなコンテンツに登録するたびに名前変えてきた(ろくな活動してないけど)からもうごっちゃごちゃ…しかし名前を考えるのは楽しい(中二病)逃げる?
2017.03.26
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100質って半分大喜利みたいなところがある気がします。面白い。1.HNとは違うPNを持っていますか?もじったりいじったりしてます。 2.持っている方はPNを、無い方はHNを。長押つのりとか永生つのりとか。3.HP等のWEB上以外でも活動している、もしくはした事が有りますか?(同人誌含む) 友人と一緒にコピー本書いて売ったことはあります。4.有る方は、売れ行きはやはり気になりますか? お金出してまで買ってくれるっていうのはとても嬉しいです。5.無い方は、出してみたいですか? 今の自ジャンルでとても出したいです。 6.投稿経験は有りますか?出版社直参等。 ないです。そこまでの力がない…。7.商業誌や同人誌でも二次創作小説を購入した事は有りますか? あります。 8.有る方は、何のパロディ本ですか? 主に復活と松です。APHも買ったことがあります。 9.尊敬している二次創作小説書きさんはいますか? FQのトラパスサイトで有名な方、復活の山ツナでアングラめのサイトを運営されていた方、復活のヴァリアーほのぼの&ヤンデルギャグサイトを運営されていた方々には数年越しで尊敬しています。10.自分以外の人が書いた二次創作小説は良く読みますか? 当たり前田のクラッカー(古むしろそこで読んだ解釈を取り込むことが多いかも。11.良く読む方は、その批評(感想)等を形にする方ですか?(WEB上なら掲示板書き込みやメール、それ以外ならハガキ投稿等) clap形式だと結構します。投票系のものにも結構書き込みます。掲示板だとちょっと勇気が要ります。12.読み手として好きなジャンルは? 基本なんでも!二次創作ならIF、精神遡行、タイムスリップなどで特に本編のもやもやを発散させてくれる補完的なお話も好きです。さらにもやもやを深めてくれる本編に対する下種の極み乙女な考察を深めたものもなかなか。パラレルワールドも好きです。傾向としてはRPG、ホラー、メリバ、軍もの、病棟もの、夢可愛い系、青春ギャグ、部活パロをよく読みます。ただし、メインカップルでもないのに特定キャラの印象を意図して落とす場合、注意書きは必須かと思います。 13.では嫌い(苦手)なジャンルは? 過剰なヘイトは苦手です。好きキャラが当て馬&下衆系悪役&殺され役の3連チャンにされていたのがトラウマ。嫌われや夢も、読み始めて3シリーズ以内で苦手になってしまいました。14.二次創作小説を書こうと思ったきっかけは? 確か最初に書こうとした二次創作はFQのトラパスなんですがほかの方が書かれているパラレルトラパスの続きを考えているうちに書き始めました。<<ただし未だに書けていません>>発表したものだと、確かフラベルの小話を書き上げたことが最初でした。あの二人は会話のテンポがとてもいいので、どんな状況でもぽんぽん会話やリアクションが浮かびます。15.下書きはしますか? ネタのストックはかなりします。ほかの本や雑誌を見ていると(これパロしたいな〜)と思い、写真に撮ったりメモしたり。あとはしそうな会話のストックとかも。ある程度書けてきたら完成前にプロットとして一度上げてしまって、そのあとちょっとずつ書き加えていくスタイルをとっています。でないとアップしないまま忘れそう。16.「書く」スタイルは?(紙と鉛筆、パソコンやワープロ等) 紙とボールペン、携帯のメモ張、パソコンのメモ張など。その場にあるものなら何でも。 17.現在何の二次創作小説(パロディ)を書いていますか? 7種です。たまに少プリ、復活、女神伝、俺Tも書きます。18.最初に書いた元ネタは?(ゲームやアニメのタイトル) 復活ことREBORN。掛け合い漫才を書きました。19.貴方が書き手として最も得意とするジャンルは? ノリノリで書けるのは倫理観丸無視の小話と、考察代わりの短編だったりします。20.では最も不得手とするジャンルは? 長編はだれます。書いているうちに目的を忘れたり、内容膨らみすぎて収拾つかなくなったり。お題や、シリーズで連作にできている場合は別。小休憩の取り方がヘタなのかも。21.二次創作を書く上で気を付けている事は? 安易なヘイトに持ち込まないこと。出来れば原作ネタのセリフや、シーンの回想を入れること。背景や体の動き、位置関係を間違えないこと。難しいテーマに取り組んだと気づいた時は、一しきり書いたのち、なるべくそれについて色々な角度から調べること。22.では大切な事(必要不可欠な事)は? 原作愛と、キャラクターの立体化かなと思います。あと、強いて言うなら上げる時の思い切りでしょうか。 23.貴方の書く小説は登場人物が少ない方(1人称や2人等)それとも多人数? 登場人物は少ないことが多い方です。主人公と、その目線の先に居る相手のこととか、3人組の掛け合い漫才とか。例外は少年プリズン。多人数のものは大抵ギャグです。 24.連載等の長編、それともSSと呼ばれる短編が多いですか? ssばかりです。ポエム染みたものも少なくない。写真で切り取った1シーンで表せそうなものが多いです。 25.貴方の書いた小説がパクられている事が発覚!そこで一言。 いい機会だから推敲するか。あと感想訊きに行こう。 26.二次創作に限界の様な物を感じた事は? R18は難しいです…。どうしても「ヤってないからこそ」の関係に萌えてしまうので、それを越えて納得できる技量と押しきる勢いが必要になってきますね。私が今R18の波動を感じる某カップリングのドマイナーかつ手を出したら地雷大炎上しそうな所にも限界を感じております。多分夢小説の名前変換機能を悪用して書くかと思います。 27.書けなくなる事は有りますか?もしくは有った? あります。 28.有る方は、そんな時はどうする?どうしました? 他のパロディを試してみたり、原作を読み返してみたり。 29.では、やたらと筆が進むのはどんな時? 考察したいけど考察では書ききれないことがある時。パロの元ネタがあまりにキャラとの相性がいいとき。 30.完全なオリジナル小説を書いてみたいと思う事は有りますか?(もしくは既に書いている) 一応書いています。 31.書くとしたら…既に書いているのはどんなジャンル? 異能トリッパーたちと世界の原住民たちがぐだぐだ喧嘩する話。プラナリア男が世紀末の世界で人助けする話。32.一度完成した作品の修正(誤字脱字含む)はしますか? しまくります。むしろそれができないと怖くてUP出来ません。書いてるうちに話が変わりすぎる事もあるので、その場合は別の話としてUPします。 33.二次創作を書く上で「読書」は必要だと思いますか? 元ネタ集めの為にはあったほうがいいでしょうね。ただ、読書しなくても他の所から色々仕入れる力が強い人も確かにいらっしゃいます。それは才能だと思います。 34.必要と答えた方は、それは何故? 読書は、どちらかというと偶然の出会いが大きいので、それを欲するなら必要かと。それと感覚的なものや、哲学的な精神的な、言葉にしづらいものを、表現する方法を表していることもあります。金子みすゞさんの詩や、ドラえもんの小話で語られる皮肉などもその一つだと思います。 35.起承転結を最初から念頭に入れて書き始めますか? 起承転結がぱっと出てくる時もあれば、ただ流れに身を任せて書き進めることもあります。 36.いいえの方は、ではどういう感じで書き始めますか?思い浮かんだシーンからばーっと広げていきます。書きたいシーンのストックがたまってきたときに、パズルみたいに組み合わせることもあります。 37.他人からの評価批評(感想)は気になりますか? 正直気になります。 38.では批判はどうですか? それで更に良いものにできるなら。 39.実際に批判をされて傷ついた経験は有りますか? 友人に「悪いがわけわからん。話の切り出しが唐突すぎる」といわれて落ち込んだことはあります。意味不明と言われるとなおし方も分からないので。行間読むことを強制してしまっているのかもしれません。共感してもらう力を磨きたい…。 40.もう止めよう、もしくは止めたいと思うのはどんな時? リアルが忙しい時。 41.貴方は元ネタに忠実な方ですか?(世界観やキャラクター個性等) 時間軸によります。原作時間の間なら忠実になるよう気を付けますが、原作のその後や原作時間前だと未定な部分を想像や願望で補っています。 42.空想好きですか? 大好きです。 43.夢(ドリーム)と聞いて何を連想しますか? ルナティック雑技団。ドリーム小説。ドリームドリーム夢見てパッション。ビッグドリーム。僕はドリーマー夢見勝ちなドリーマー。夢見る夢子さん。 44.ゲームやアニメのキャラクターに入れ込んだ経験は? すいかが食べたいのうなには萌えました。後ろから虎視眈々と狙いたい。うるクエの紅様にも入れ込みました。全然イベントに至ってくれないから余計に。アニメだと復活のザン様にレオ君、HQ及川さん、黒バスむっくん、銀魂お登勢さんにマダオと、ここぞというときの動きに迫力がある人に入れ込んできました。 45.では、芸能人や映画俳優の「追っかけ」等をした経験は? ないです。町中で撮影とかやってたら暫く見ているくらい。46.コスプレ経験は有りますか? 友人と一緒にSOS団やりました。 47.小説には挿絵が有った方が良いですか? 場合によります。正直表示非表示は選びたいです。48.実際に小説以外にも二次物イラスト等を描いていますか? 描いてはいますが。いますが……orz気を抜くと変に美化してしまいそうで、難しいと感じています。 49.貴方の作品に挿絵を描きたいという申し出があったらどうしますか? 嬉しいです。許可を頂けたら、飾らせていただきたいです。 50.本業(商業誌として収入を得る)にしたいですか? 夢ですね。 51.はいの方は、夢でもかまいませんので、その意気込みを! そこまでして読んで頂けるように、頑張りたいです。 52.いいえの方は、その理由を。ずっとモチベーション持ち続けるのが難しそうです。 53.同じ様に二次創作小説を書いている友人はいますか?主にAPHと黒バスを書いてる人、イナイレを書いてる人、弱ペダと鬼徹を書いてる人がいます。54.いる方は、その事について語り合う事は有りますか?カップルがちょっと違うので私は聞き専です。段々染められてきました。 55.その友人は良い意味でライバル?ライバルではないですが、参考にさせてもらいます。 56.ライバルだと思う方の理由は?悔しい、カプ違いなのに面白い。。 57.では違うという方の理由は? 黒バスの人→私はがーっと書く方ですがこの人は理屈で書く方なので、違いが面白い。イナイレの人→天才かな???弱ペダ→人柄が表れてる。SUKI。 58.家族や身内は貴方が書いている小説の内容を知っていますか? 妹はいくつか知ってます。課題やるからパソコン貸して〜と言われ貸したら読まれました。エロがなくてよかった。 59.寝ている間に見た夢を小説に反映させる事は有りますか? 2次はないですね。 60.書く時は、元ネタの画像を見たり、音楽を聴いたりしますか? します。書きはじめてから見聴きして、また違った発見をすることもあると2倍おいしいです。 61.それ以外にBGM等はかけますか? かけまくります。でもかけないほうが集中できる時も。まちまちです。 62.24時間それだけに携わる時間が提供されました。何作位書き上げる事が出来ますか? うまくいけば17作くらいはいけるかも。勿論この後直しまくること前提ですが。 63.自分の作品を読んで涙した経験は? 原作で泣いたシーンとかかわるものはちょっときます。 64.では大爆笑した経験は? 自分の思考の外から笑わせに来る何かのパロには、忘れた頃に読むと笑っちゃいます。あっなんか降りてきた!書こう!っていう場合のものにもふふってなることがあります。 65.もしかして、自分は天才?というナルシストモードになった事は? いくらでも書ける!どこまでもいける!といった無敵スターモードになるときはあります。 66.元のキャラクターはどのようなモノが書き易い?(男性、女性、動物等) 男性が多いです。少年漫画をよく読むからということもあります。 67.そのキャラクターが好き、愛が有るから書けるのか無くても書けるのか、どちらですか? 愛というよりは興味があるから書けるときがあります。どうしても本編での行動原理がわからない時、整理する為に考察代わりに書いたりして。このキャラ好きな人を不快にさせないかなーと思いつつ書いてしまいます。 69.元のキャラクターを性転換させたり、動物の擬人化についてどう思いますか? かなり好きです。妄想するのも好きです。特に俺Tのまふまふ←→夏男妄想はかなり楽しかった覚えがあります。元盲導犬サムライも楽しい。70.69の様な小説を書いた事がある、もしくは書いていますか?無い方は書いてみたいですか? 書いてはいますが、ほとんどいまだ小ネタ程度です。サムライと猫の二次創作は3話ほど書きました。 71.書いている最中の自分の心理状態は小説に色濃く反映される? 心理状態と逆の小説を書き、書いている内に楽しくなってきて元の気持ちを忘れることはあります。 72.反映される方は、どんな心理状態の時? もやもやした気持ちを考察代わりに叩き込む時は結構反映されてるかも。 73.ニュアンス重視でかなり難しい漢字を使ったり造語(当て字)等を使いますか? そのキャラが使いそうか?書きたい作品の雰囲気にあっているか?を基準にしています。基本的には平易にしたいので避ける方です。ただし2次創作するキャラ(少プリの直ちゃんとか)が使いそうな言い回しなら躊躇なく使います。 74.使うという方は、読み仮名をふったりしますか? 基本ふらないです。個人的にはほかの方の二次創作でそういった形に遭遇した時、検索するのも楽しいと思うので。 75.小説内容は元ネタを知っているであろう世代と同じ位を対象にした物ですか?いえ、まったく。むしろ布教のつもりで書きます。 76.男性、女性、どちらでも、どれを意識して書いていますか? どちらでも。どちらかというと女性向け? 77.実際に有った出来事や経験をコッソリ小説化してしまう事は?たまに。 78.有る方は、主にどんな事ですか? バイト先に遊びに来る小学生や、大学の面白い男子や変人教授などとのやり取り。かわいいです。あとアクロバティックな経験をしたときは面白いので書きます。 79.無い方は、その理由を。好きなこと以外はあまり持ち込みたくないです。あと身バレが怖いな…。 80.最短時間で書き上げた作品ののべ時間は? 20分くらいですね。がーーーーっと。 81.逆に最長時間がかかった作品ののべ時間は? ……書き直しまくったのは5日くらい。ネタを組合わせて作った話は総計2週間くらいです。 82.完成させずに途中で放り出した作品は有りますか?少プリでは結構そういうのが。自己満足にしても、ホラーと演劇編は書き上げたいです。 83.有る方は、その理由を。 ホラーは元ネタから離れすぎて設定迷子になったこと。演劇編は元ネタが尊すぎて下手に扱えないとまごまごしてるうちにモチベーション低下してしまったことです。 84.リレー小説や共同制作は好き?もしくは興味が有る? 好きですが、最近はめっきりです。 85.84の経験者に訊きます。何人で書きましたか? 2人と、4人と、7人。 86.自分が担当した箇所は?もしくは担当するなら?(序盤、中盤、終盤、全般等) 概ね中盤で無茶ぶりして戸惑わせてしまいました。 87.完成した作品は明らかに自分の意図する物とは異なっていました。何を思う? なにこれ面白い。意図していた方向でもっぺん書こう。また違うのが出来るかもしれない。 88.自分が二次創作小説を書くなんて想像していなかった?もしくは、書く以前より想像は付いていた? セーラーVに憧れていた幼少時からFQにド嵌りしていた中学3年まではずっと、自分はコピーしか書けないと打ちのめされていました。未熟でも、1歩踏み出して良かったと思います。 89.ピカチュウ…これを題材にして始めの出だし10文字〜20文字以内で即興で書いてみて下さい。(ご存知無い方は言葉のニュアンスからで結構です) ピカの声は明るい。二日酔いの頭に、地味に響く。 90.二次コンプレックスや二次物を書いて(描いて)いる人の事を馬鹿にする人に一言どうぞ。 あまり外に出さないで、オープンにその話題で話すのやめてという気持ちは分かります。でも、周囲に迷惑という理由以外で色々と申したいのなら、申したい方たちのみでやって頂きたいです。 91.何日もかけて書いた物が消失してしまいました。貴方の心境は? 面白い夢を見た朝と似てます。重要な所は、書いてて楽しかったところはどこだ、とメモメモ。 92.二次創作はダメ!という法律が出来ました。どうします? こっそり書いて仲間内で楽しみます。93.元ネタ提供先から、クレームがつきました。どうします? 謝罪のち、修正もしくは下げます。94.貴方の作品に感動したので、その秘訣を教えて下さいと言われたら本当の事を教えますか?それとも内緒? 面白い元ネタは布教したいですね。 95.突然貴方の作品のファンだという人からサインを求められました。どうします? 若干パニックになりつつサインします。恐る恐る、感想もお訊きしたいです。96.貴方の書いている作品を一言で表現するなら? 清濁合わせ呑む。97.では色に例えるなら? 深緑色と、空色。98.今後トライしてみたいジャンルもしくは元ネタを教えて下さい。 十カノ、チョロダヨ娘のちょっとだけちゃんとした話。7seedsでタイムスリップもの。オリジナルで多重人格もの。ぴっかぴかのランドセルにお守りがついてるのを背負ってる夏A。なんかもうつかれた〜ってやってる部活帰りの夏A。軍隊ものや実験棟ものの登場人物が普通に学生やってる姿を見たいです。99.二次創作小説に寄せる思いをどうぞ。 書く助けとなる要素も多ければ、縛りも多い。原作を更に生かすこともあれば、トラウマを作るものもある。人の業が詰まってる所もあります。だけどそれでこそ、面白い。100.この質問に答えてみて思う事。色とりどりの質問だと感じました。答えていて楽しかったです!ありがとうございました。† 二次創作小説書きさんに100の質問 † にゃんこさま からお借りしました。
2017.03.26
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波の音がみみにこびりついている。航海の音、後悔の音。人は願いを過去の自分を重ねた相手に託す。私はずっと、託されて、流され続けてきた。時には誰かに誰かの想いを届け、時には要らないものを吸い取り、誰か必要としている人に届け、どうしようもなければ川底へ沈めてきた。先日、名づけ辞典なるものを読んでみた。面白かった。綺麗で羨ましいと思った。空に関する名前、山・森林に関する名前、夏に関する名前、四季に関する名前……それぞれ、居場所が決まっていて羨ましかった。私の名前は水にまつわるものだ。だから空の上にも、地面の下にも、人の隣にも、人なんていない所にも行ける。大きく一体化することも、小さく分かれることも、厚くなることも薄くなることも、重くなることも軽くなることもできる。だけど、どこかにずっと居られない。常に流れていなくてはいけない。誰かに常々寄り添いながらも、ずっと一緒になんて居られない。だから、誰かの身内に一瞬いつもなるけれど、いつもずっとは居られない。いつもずっと居ると腐っていく私を見たくないからかもしれない。自分の為の世界じゃない中で、唯一自分の為の世界かもしれないのが、身内だ。でも、その相手は絶対に信頼できなければ、逆に取り込みたくないから排除しなければいけない・・そんな意識がわきやすい。自然、寛容にもなれば潔癖にもなる、そういうものなんだろう。その温かさが羨ましかった。ほら、私の中からまたひとつの魚が、居場所を見つけて陸へ上がった。私はそれをただ笑って見送ることしかできない。誰かが私の流れを見ていても、その後はまた違う私を見る事になる。私の傍には私しかいない。目からこぼれた涙を拭う人も居ない。だけど目からこぼれた涙を見せたいとも思いたくない。私は雨になって、誰かの涙を洗い流す側で居たい。
2017.03.25
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「あんたらを雇ってる側が黒幕だよ」 主人公が正義や良心の名の許に闘うという設定が一番活きるのって正直こういう展開だよなって思ってます。主人公の側が実は主人公の律に背くものだった、けれど離反することもできない状態。 裁けない。 ならばどうするか。 主人公が信じているのはあくまで誰かに教えられた人生論ではなく無機物なので揺らがない。闇落ち的な意味では非常に安心して読める。 現在ある法律がどうだろうと、どんなに人が変わろうとも、世の中が変わろうとも、人の立場がどうであろうとも石だけは意志、そして昔の持ち主の遺志を貫く。 けれどその意志は、正義のものだけとは限らない。 血なまぐさいもの、力任せのもの、復讐に加担するもの…どこかで生まれた悪意にも同時に尽くす。 石が説き、導くのは手段の過程であり、求める先は人が選ばねばならない。 そしてその意志の使い手を増やそうとしているのが、主人公が暫定的に対立している組織。能力者を増やそうとして結局色々な犠牲を出している。 刃物の如く、石そのものの示す事は単純。ゆえに扱いやすいが、ゆえに捻くれてよめばいかなる解釈もしやすい。(主人公達は基本的に捻くれずによんでいますが) アレキサンドライト(幻惑)なんてまさにその通り。 使いようによっては幾らでも人を陥れられる。 だけど、人を陥れることは絶対悪ではない。 誰かに利用されそうな者を保護すると言う名目で利用することも絶対悪ではない。 そうした時主人公は裁けない。結論を出せない。 5巻の終わりで主人公が結論を出せない時に活動するのが、正義のみでなく絶対的な意志を持った人だという展開も熱い。 幼い怪力石使い、脚技の美しいジャージの似合う石使い、ツボを押さえたギャップ萌えをもたらす石使い、猫目の似合う中立派の石使いと加速度的に面白くなっていく本編。もっと追って読んでいこうと思う。
2017.03.24
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義憤一方通行犯罪系ショタも裏切られ闇落ち整形誘惑犯罪示唆系おねえさんも好きなのにおねえさんが割と小物だったので秒で萎えてしまったショタおねショタ
2017.03.23
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独りで行動するのには慣れている。けれど、それは独りで大丈夫っていうことじゃない。あたしは、幼い頃から育ち方や価値観の違いから、周囲の人からずっと遠巻きに見られていた。あたしのコミュニケーション能力は育たない。育たないから余計に遠巻きに見られる。親は笑って、そのままでいいと言う。そんなあたしに、叱りつつ肯定してくれる人が現れた。この人の言うことなら受け入れられた。同時に、この人に受け容れられる自分なら何がどうであろうと正解だと思えた。まるでその人の声を、そよ風のような言葉を聴く度にあたしは赦され、生きていけた。両親とその人以外にあたしを認める人はほとんど居なかったから、よけいにそう思えた。こっちの世界に来ても、あの人はあの人だった。あたしとお互いに大嫌いなあいつでさえも、言動に不安が残るあいつでさえも、あの人の言葉には耳を傾ける。まるで神の信託のように。この世界を造った人のメッセージのように、それは正しい。あの人さえいればいいと思った。他の全てにどう責められようとも、それはそちらが後ろめたいことがあるのだと。……今あの人と話すようになったあいつがどうなのかは知らないけれど、あたしには、その肯定に勇気づけられると同時に、この人に否定されたらあとがないという想いもあった。絶対的に正しい人による否定は世界からの追放と同義だからだ。優しいから、あたしのことを好きだから、言わないでいてくれると信じてもいるけれど。そして大丈夫だと、あたしは生きる力があるとあの人が言ってくれたら、それは事実になる。あの人が居ないと弱くて汚くて自己保身ばかりだけれど、あの人が居ればあたしはあの人が言うような強くて綺麗で人を慮る人になれる筈なんだ。あの人と紡いだ優しい時間を思い返しながら、それがまた来ることを願いながら、今日もあたしは孤軍奮闘をはじめる。
2017.03.23
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「オレ達は逃げることを知ってる。今度こそ……」「逃げてどこへ行くんだ」「それを今から探しに行く」「……」「手伝ってくれ涼」「……」ハータイムスリップ安居&涼 ・某殴り合いの寸前にタイムスリップする安居(割烹着)。 ・戸惑っている内に涼に殴られる。初めは受け流すだけにとどめるが… 涼「手加減してんな。怪しまれんだろうが」 ・わけがわからないなりに格闘技する安居 ・この頃はまだ習ってない筈の貴士先生直伝必殺技とか出してしまうので止めに入る先生と要先輩が戸惑う ・ただ、体もまだ出来ていないため勝手が分からず最終的には抑え込まれる ・そして仲良く逆さ吊り懲罰 ・安居がこっそり懲罰中に涼に探りを入れる安「なあ……」涼「あんだよ」安「お前……オレ達の他に未来に行く人間が居るってことを知ってるか」涼「……面倒だな……」はー涼「まあいい、オレも聞きたかった所だ。……お前……」 涼「未来を変える気があるか?」 ・とかそんな感じで始まる夏A二周目涼「オレだけだったら蜘蛛に幻覚見せられてるとかもありうるかと思ったんだがな」安「本当にあの時に戻ったと考えていいのか?そういえば理論上はタイムスリップができるようになる話があるとナツが言っていたが」涼「…それは…えすえふ?とかいうやつだろ。現実とは違う。……それに、こうして話してるオレだって…」安「何だよ」涼「お前がオレの夢の中で都合のいい存在として動いてるかもしれないとまだ疑ってる」安「…オレは自我あるぞ」涼「そのふりをしてるだけかもしれない」安「お前なあ…」要「二人とも反省してるか?」安「はい」涼「ばっちり」・もしかして……と、他の夏A選抜メンバーにカマをかける二人安「そっちはどうだ涼」涼「駄目だな。虹子の場合オレもよく分からないところがあるから隠しているのか本当に知らないのかわからん。分かってても未来を変えようとするのは危険だとか言いそうだ。正直オレも同意見だが…」安「だが?」涼「このままいくと、あっちに行って同じことの繰り返しになるかもしれないからな。やれるだけはやっておきたい」安「涼…」涼「特にお前がな」安「ぐっ」涼「……それに、話を聞いておきたい人も居るんでな」・しかし、周囲から怪しまれ出す二人涼「つーか、お前こっち気にし過ぎだ、馬鹿か。オレとお前がこの頃話してたら不自然だろうが」安「……だけどオレだけじゃ見落としがありそうだろ…」涼「お前がのばら脱出させたいだの繭助けたいだの茂に死なれたくないだの言いだすからだろうが……ったく」安「ありがとうな」涼「……礼はいらない」・何度か繰り返しているどちらかがこの周回の殴り合いによって初めてもう一人の繰り返してるやつを見付けるという形でも可・安居単独でタイムスリップ→空回りとすれ違いが多発・涼単独でタイムスリップ→助けたい相手が一番めんどくさい相手「ろくな考えが浮かばない。馬鹿な考えばかり浮かんでくる」「疲れてるんだろ。だからお前は頑張りすぎなんだよ、休め」「疲れてても休めないんだよ。休んでいるほうが性に合わない。昔あったことや、未来でやってしまったことが沢山浮かんでくる」「……今だけなら誰も見てないんだから、不幸と感傷に酔いながら思い返してもいいだろ」「酔ってるのは良くないと言ったのはお前だろ…」「ああ、しっかり前見て歩いてないと死ぬ時ならな。…あるいは誰かを考えなしに殺しかねない時なら、酔うことは危険だろうよ。だがな、酔うことは麻酔みたいなもんでもあるだろ。 夏Bだって漫才とかいうやつをやってたから、あいつらなりの酔いがあったからこそ絶望に向き合えたんだろ。……だからこそ、他人をよく見ることができたんだろうな。 …痛みが和らいでる時だからこそ見られるものだってきっとある。できることだってある筈だ。痛みの奥にある原因を探ることもできるだろうさ。 それにお前だってあの時ぐるぐる悩んで悩みぬいて、わけがわからなくなっていたからこそナツと嵐に打ち明けられたんじゃないのか」「でも、無様だったろ。あの時のオレは」「まあな。けど、本音を曝け出してた。秋達に言った時の何倍も、傷跡がよく見えていた。 だからこそオレも、秘密を打ち明けるべきだと思った。 …いつもいつも強く正しくある必要なんてない。オレも…今なら茂だって居るだろうが。 酔っててもいい。ただ、その中で何か見付けたら相談しろよ」「…………ああ」「ただ17になったら…」「分かってる。否が応でもサバイバルに突入して、思い返してる暇なんてなくなるよな」「そういうことだ。今のうちに酔って、泣いて、笑っておけ」「お前もそうしてるのか?」「…………まあ泣くことはないけどな。お前とは違ってな」「……」「ただ、酔うことは少しあるかもな……」*(ゴールはどこだ)(試験の合格だけじゃない、ゴールにできるような後悔しない生き方っていうのは何だ)「「今度こそ、オレは助けたい」」
2017.03.22
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あるところに、小さな夢がありました。誰からも見捨てられる、それは小さな小さな夢でした。小さな夢は思いました。このまま消えてしまうのは嫌だ。どうすれば、人に僕を認めてもらえるだろう。 小さな夢は考えて考えて、そしてついに思いつきました。 自分の周りの世界をすべて、自分のものにすればいいと。*小さな少年は二人居る。憎悪と慟哭で殺人鬼として覚醒した少年と、何もできず辛い日々にただ泣いている時の少年と。「生ぬるい!この甘さ、反吐が出る」「どうして?どうして?僕何にもやってないのに…」片方は、殺しの感触を覚えている方の殺人鬼、地下室の王様。片方は、全て忘れた無垢で無力な方の殺人鬼、洋館の王子様。心の中の闇に、心の中の子供が呑まれていく。『復讐の味は蜜の味』『他人の不幸と同じ味』心という名の地獄の中に、被害者の亡霊が現れ刃を突き立てていく。既に現実では全員が死んで、残るは夢の世界だけ。夢の中での終わらない復讐に対抗するには、殺人鬼の強さを手に入れるしかない。無力な子どもに容赦がない復讐者たちに、はじめ主人公ー『王子様』は戸惑う。殺人王様の記憶などないのに、みんなが自分を責め立てる。謝っても、復讐の対象が別人格に近くても、彼らは容赦をしない。そんな王様のパートナーをやってきた女王様は早く記憶を取り戻してと言う。王子様は記憶を、強くなるために取り戻そうとする。けれど、亡霊たちとその集合体を操る「かろん」という少女はその邪魔をする。いつまでも何も知らないままでもいいから復讐され続けろと。「人殺しはどんな場合があろうと悪人よ。 けれどそれ以上の悪人は、 正義を持って死人を弄ぶ者よ」かろんは、この世界の絶対的な存在。かろんは、力でもってこの世界を支配している。力は正義。ならば結局、王様だって正義なのだ。王子様は逃げながら、剣を探す。かつての、あるいは未来の記憶を探しに行く。……そんな時、王子様を匿ってくれたのは。王子様が殺人鬼になる前、王子様を助けられなかった、そうして王様に殺された人たち。「僕たちは君たちを責めないよ。だって君は何もやっていない頃の子供なんだから」「僕たちは君を恨んでいる。僕たちは君を庇えない。僕たちは君を救えない。」けれど、永遠にそこに居る事はやはりできなかった。「最後まで助けてくれないなら、最初から優しくするな」「地下室の王様に会いに行くしかない」「そうして強くなるしかない」女王様の妹がそこに立ちはだかる。正義を持って立ちはだかる。強い者を好いた女王の為に、強さの象徴の武器を持って立ちはだかる。*他人の正義に傷付きながらも全てを乗り越えた先、王子様は剣を取る。鎖に繋がれた王様の許へ。この世に繋がれた王様の許へ、解放しに行くーーーー。******以下雑感想。個人的には、パン屋のおっちゃんが許しながらも救えなくて、どろどろに内部が腐っている癖に外見は取り繕ったぬいぐるみ姿という象徴というのが哀しいと思う。だって人間そんな強くなれない。強くなろうとしたら剣を取るか、無感動になるか、他人事でいるかっていう選択肢ばかり。弱いからこそ分かることだってあるだろうに。だからこそ、弱い方の王子様は救われたのだろうに…。弱くても存在していていいのだと。2巻の最後、そして3巻の予告編。一人残った者が語る理想の世界は本当に実現するのか。責任を全て負って逝くひとが居るから、責任を負わなくていいひとが出来る。もしかしたら例の躯は、広間につりさげられるのかもしれない。そうして永遠の幸せなお茶会。隣で一人、あの女の子だけが泣いている幸せで優しい人達だけのお茶会。もしかしたら、実現するのかもしれない。喩えそこが地獄だとしても、信じる人が居る限り世界は天国になるのだから。
2017.03.21
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最近は努力家キャラと脳筋系キャラと中間管理職系キャラの話を読むのが好き。努力家キャラを読んだ後は自分も頑張ろうと思える。脳筋系キャラを読んだ後は力こそ正義よ、ならば得てやろう!!!フハハハハ!!と思える。中間管理職系キャラを読んだ後はそういう人に優しくなれる。●最近読んだ本と名言あるいは迷言「犯罪者集団があんまり役に立ったので、彼らなしの社会なんて考えるのもばかげた、危険なものになってしまったんです。だって犯罪者がいなきゃ警察はいらないでしょう。犯罪の危険がなければ、警察にあれこれされるのを誰が許します?」「制服を着て武装して、身分証を見せろと言ったり家の前をうろついたり、犯罪がなければ許されるはずないでしょう」ーミシェル・フーコー 「監獄についての対談」「あとは、いかに危険な犯罪者がたくさんいるかを毎日あきもせず書き立てる新聞記事がなければね」「犯罪者は役に立つ。ただし政治化しないかぎりで。権力の付置を安定させる限りで。彼らは傭兵のごとく支配層を裏で支え、赦された犯罪行為と許容された役割を果たすことで生き延びる。」ーミシェル・フーコー(重田園江)「そてつちゃんは頑張ったと思うけど」「その容器でご飯食べる人にとってその頑張りは重要じゃないと思うわよ?」ー牡丹先輩しんそつ七不思議1(かふん)「傷付いて俺達はやっと対等に笑えるんだ!!」ーあるテロリストパンプキン・シザーズ35(岩永亮太郎)0827「大人だって楽しい事は大好きなんだぞ!」ー先生銀の匙5(荒川弘)「楽しくないことでもずっと続けてたら、いつか楽しいって思える時が来ると思うんだ」少し前に読んだ漫画。「昔は昔 今は今」「今さえ良ければいいって考え方は刹那的かしら」「刹那主義はズルイかしら 瞬間を大事にするのはこだわるものがなにもないから? 少なくともその方が美しいから…?」「いつまでもこだわって昔を引きずって生きてる人もズルイかしら 見苦しくて暗くて発展性もない」「でも本当は本人が一番ひきずりたくないかもしれない」「こだわるのは 本当の意味でこれ以上引きずりたくないから……」「それに多分 ただ忘れるだけの刹那ではきっと 瞬間を大事にしても意味がない……」ー坂口亜梨子僕の地球を守って13(日渡早紀)最終更新日 2017年05月02日 00時38分08秒たかが2次元と言う人も居るけれど、そこに作者、作者の周りの人の想いが詰まっているなら名言はいつも2.5次元なんじゃないかな。…TPO大事な名言もあるけど。●最近読んだ本と本当に短い感想・聖者無双(ブロッコリーライオン) →主人公の修行シーンが多い&礼儀正しい・迷宮カンパニー(安村洋平) →社長気質の主人公がこき使われながらこき使う。・非正規雇用死神・パマパマ(春原ロビンソン、後藤慶介)→星新一にあったなあこんなオチ…・先生のおとりよせ(中村明日美子)→貧乳×巨乳は正義・漁港の肉子ちゃん(西加奈子)→ゆるめショートカット鍵屋イケメン女子マキさんは正義・ロメオがライバル(秀良子)→主人公が馬フェチ女子(クーツンベリショ)に触発され馬フェチ・トリピタカ・トリニーク(鈴木ジュリエッタ)→カゲロウは嗤って奪い去る理由が面白い・ZONE-00(九条キヨ)14→「そういうところが大好きだよ」鈴子と泪子がド性癖・俺様ティーチャー(椿いづみ)→「見てよあの根拠のない自信!かわいいでしょ!」早坂くんが可愛い「俺も××するし自信あるんすけど…!」寒川が可愛い「はいはいお前も可愛いよ!」まふまふも可愛い忍者は…明らかにおかしい七つ道具の使い方がかわ・・・川?まふまふの記憶喪失には真木先生が関わっていそうだとは思ったけど…まふまふはつくづくヤンキーたらし(褒め言葉)しかしこれまで鷹臣くんインスパイアだと思ってた(今回の「ナメてんの?お前」しかり)凄みの中にもしかしたら真木さんと関係ある部分があるのかもしれない……・葬送のリミット(篠房六郎)→臨終図鑑のコロシアム版?価値観がちょっとグイグイしてる・はねバド(濱田浩輔)9→薫子「貴方が想像する一緒に楽しく遊ぶ友達顔書いてありますかぁ?」「友達ごっこ笑笑」「おめでとうと言ってやりたい」天使かな??・幸色のワンルーム(はくり)→こっちでは、幸せになってほしい。その為にその世界がある。最終更新日 2017.05.23 18:30:36
2017.03.20
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*今思考しているのは自分? 演技している自分? 狂っているのは自分? 狂っているのはいざとなれば脱ぎ捨てられる仮面じぶん?「最高の役者には自分の感情など必要ないのよ」 出口ゼロ。ガラスの仮面学園バージョンみたいな感じです。 あと作者さんは多分ドSです。 主人公達は与えられたキャラを一定期間内、寮以外の場所ではいつもキャラ変で演じます。 特別な道具が与えられていなくとも、キャラ変や過去の捏造こそがここでは武器になります。 そうやって自分の感情を捨てる訓練をしなければプロの役者になどなれないから。 ……捨てたものをもう一度拾えるか、それとももう二度と拾えないかは…捨て方と拾い方にもよりますが。「この子ってそんなキャラだったか?作者さんも腕が落ちたな」 という書評、多分この漫画ではできません。唯一出来るのは主人公・赤羽夕日のモノローグくらいなものですが、彼女の夢や折れない意志は憧れのあの人やら大事なあの子やらに懸かっている為、それが折れるとどうなるか……これまでそれを支えに頑張ってきたのを知っていればいる程、「この子はそんなキャラになるべくしてなった」 と思ってしまうような…まさに演者の暗示に懸かり、どっぷりとその世界に気付いたらはまり込んでしまっていた…そんな心地になります。 そして次に誰が\(^o^)/脱落するかは分かりません。 ちょっと前に友人から借りて、一気に5巻まで読んだところド嵌りしました。 いや、そこ脱落しちゃうのか。しかも救済措置全くなしか。そこ褒めるところなのか。 あっ、闇落ちした。えっ?それも演技?……えっ、……もしかして、闇落ちは演技と言っている方が本性を隠している演技……?「今ここで表されている『本音』さえも、本物かどうか分からない」ところ。 主人公のモノローグさえそういった扱いを受ける所。 ……信じてきた相手が豹変したのが、1.闇落ち・悪堕ち2.演技の暗示にかかっている、役に入り込んでいる3.もともとそういう性格だったなど、様々な理由が考えられる上に、一旦は「2だった」ように見えても実は3だったり、あるいは2を頑張っているのに1や3のように見えてしまったり…と振り子のように読者さえも振り回されてしまいます。「今回も助けてくれるんだよね?」いえいえ、今回はその幻想をぶっ壊す番ですよ。「今までいつだって支え合ってきた」いつからそうだと錯覚していた?「要らない子は、情を断ち切らないといけない相手。それは……」情を断ち切りたい相手と、断ち切らないといけない相手は違う。当初からラスボスとして扱われてきたレディ・クイーンさえも学園の中では恐らく下っ端ポジション。中ボスレディ・クイーン、個人的には結構好きです。演技してる時はとても怖いし、何が何でも地獄(演技の世界)の底に引きずり込もうとしている箇所は壮絶なのですが、「エクセレント!」と自分の思惑通りに行かなくても…いや、行かない事こそを至高と捉えて認める貫禄はさすがと言う印象です。理事長ラブだから理事長否定されると演技かなぐり捨てて怒りますが、それはそれでよし。乙女華澄…この名前さえ本名かどうかは分かりませんが、彼女の過去もこれから明かされそうなので見ていきたいところです。オオカミさんと乙女華澄さん、どっちが先輩なのかなーっていうのも気になります。オオカミさん若く見えるけど意外と年上でもそれはそれで乙です。友達の昔から抱えてきた闇がアドリブ演技をする中表出する(?)部分、囚人の試行の闇に主人公すら呑まれゆく場面、「日本人は否定から入るからダメなんだ!」っていうのを逆手に取った暗示演技のイエスアンドなどなど、多分これ中学生が読んだらトラウマになります。 闇落ち悪堕ち騙し合いが好きな方、……それでも折れないようにあがく主人公が好きな方、是非オススメです。出口ゼロ 1巻 / 瀬田ハルヒそういえば、二次創作とか派生とか、原作でのキャラ崩壊についても「そういう演技をしている」とか、「似ている別人が演じてる」とか、「クローンがやってる(オリジナルは監督もしくは関わりなし)」とかそういう風に捉えているメタ考察があったなあ。真相は藪の中、次は何が出てくるのか。
2017.03.19
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n番煎じとか気にせず自分用にまとめ。こうして見ると行き違いとか、前へ進まずに、進めずに居た状況などが分かって面白い。あとファンブック見返して思ったけど、つくづく夏Bの生存率脅威の100%に噴く。っょぃ。ラッキーマンかな。とすると夏Aは努力マンか勝利マンかな…?多分RPG化されたら夏Bの能力にぱるぷんて(幸運)がつくこと間違いなし。さて、簡単なまとめ。○「戦っている人たちは、相手に緊張を引き起こす会話が当たり前になっています。ところがそうでない人は、その言葉を「攻撃している。押し付けようとしている」というふうに感じます。 もちろん戦っている人達は、相手に対して闘いを挑んでいながらも、自分がそんな意識で相手に臨んでいるとは気づいていません。なかには、自分は友好的に接していると信じている人もいるでしょう。」花と後期の夏Aと前期の夏Bと秋、あと先生組ってこんな感じだなって思う。http://inumimi.papy.co.jp/inmm/sc/kiji/1-1117340-84/それをある程度緩和させるのがやさしさや、諦めや、酔いなんじゃないだろうか。○地獄みらいに仏きぼう、倉庫シェルター(人不在、鍵無し、生きてる人が誰でも使っていい)7つある筈だったが…?北の雌阿寒岳の何か(?):新巻さんとフブキ、ふぶきとみつるさん北東の仙台名取富士(虚空蔵菩薩?):夏B4、ぞうとらいおんまる →明けの明星、知恵、知識、記憶東の経ヶ岳萩野富士(文殊菩薩):夏B2(ロープ)、冬?(草の目印)、春1 →悟りへ到るための智慧、一般的な知恵(頭の良さや知識が優れること)の象徴南東の巨船(普賢菩薩):武器庫、銃及び核弾頭と百舌除く夏B+安居、涼/18~21 →理性と慈悲。大乗仏教の崇拝対象の一つ。滅罪の利益がある。女性の信仰者が多い。 :巨船、血で目覚めた鍾乳洞状の錆に喰われ滅びる。+養殖の亀と大豆 -安居の銃南の土佐富士鴻ノ森(勢至菩薩)高知:未到達?夏A村、夏B村、きのこの山ではない筈 →智慧で亡者を地獄、餓鬼道から救う南西の由布岳豊後富士(大日如来):夏B1、村作り →最高神、真実西の再度山神戸富士(不動明王):秋の村、夏B3、夏B5 →大日如来の化身、五大明王の中心。煩悩を抱える最も救い難い衆生をも力ずくで救う。 仏法に従わない者を恐ろしげな姿で脅し教え諭し、仏法に敵対する事を力ずくで止めさせる、外道に進もうとする者はしょっ引いて内道に戻す。bywiki :秋、資源をとっていこうとした蝉丸をふんじばる一方でまた子供を抱える事を禁じる。火山灰で退避。北西の高爪山能登富士(?)石川県:夏A村?○シェルター(元有人)関西の龍宮:秋、春冬(、夏A)東京ナントカ:百舌戸首相が居た伊勢のナントカおはようナントカ・・・佐渡、小佐渡/鍵島:(夏A、)研究者、方舟(100人の子供達)、蟻春:1虫島(神津島?)2横浜・新宿3富士山4経ヶ岳5猫島6由布岳7龍宮8経ヶ岳9夏A村10海辺のいのぶた11きのこの山(近くに倉庫)12たけのこの里佐渡(陸)半年+夏A:1九州南部の海(途中ボート)2龍宮3夏A村(近くに倉庫)→リーダー2人追放→4浜辺5富士号6佐渡(家)3カ月+夏B:1猫島(熊本)2由布岳→分裂、3再度山4東京5名取富士→再度山→6海上→樹液と貝殻虫→7土佐富士(神戸)8浜辺(近くに倉庫)(三重)9富士号(八丈山付近)10佐渡(海)半年+秋:1再度山2龍宮3経ヶ岳4夏A村→『混合チーム』化→5佐渡(洞)3年+冬:1雌阿寒岳(途中ボート)2東京3経ヶ岳4猫島(熊本)5由布岳6再度山7龍宮(大阪)8夏A村(長野)9佐渡(陸)15年+@18巻、ファンブック@説明役:ガイド、または宗教(角又)、美術(ちまき)、博識(桃太、朔也?) @夏Aは仏教の教えとかをどこかで聞いたことがあるのだろうか…? 名前が仏教用語の人とか特に。○○ついでに。○「7」について・7人旅は不吉(混合村時)/七人岬・7日間の創成期(佐渡で初めて鳥を見る)・ラッキーセブン(夏B?)・虹・七光フラッシュ・7つの大罪、7つの美徳、7つ道具・七福神、七海、七草・鍵盤楽器の白鍵は7つとされる事が多い(中国では七声というものも)・Z最後の文字の元になったヘブライ語・タロットでは「戦車」易占では「地水師にじこ」 なお戦車は大アルカナで凱旋、勝利の王、征服者、援軍・摂理・勝利・復讐を示すのだとか 小アルカナでは7は勇気、ディスカッション、交渉、交易、幻想、一時的な成功、企画計画、金銭ビジネスを示すのだそう。・中性pH・野球の守備では7番は左翼手・昭和元年の日数と昭和64年の日数は7日間・花札の7番目は萩・6面さいころの向かい合った面の合計は7七不思議七変化北斗七星、セブンシスターズ水球の1チームは7人日本の震度の最大値セプテンバー(11月)の由来、septem=seventhセブンイレブン、いい気分郵便番号は7桁僕らの7日間戦争、7人の侍、7人のナナ、白雪姫の小人、NANA、七瀬など7つの炎の手榴弾おいちょかぶ>3以下ではもう1枚引かなくてはならない7以上ではもう1枚を引いてはならない7日間彷徨った要さん月を避け火に当たり水の流れを見て木の中を辿り金属の拘束を抜け土を出て日のもとへ。ドラゴンボール・「SEEDS」についてまつりちゃん、植物(大豆)について「植物程強いものは居ない」「自分で自分を変えていける」マーク、植物(海藻など)について(少しのライトはつけておくことにした)あゆ、野菜について「健気に育った野菜に愛おしさを感じた」秋ヲ、温室について「こう育てと押し付けられた時に脇目も振らず、逃げようともせず育った」蝉丸、温室について「ぐれた奴は温室育ちにはなれないが温室育ちはぐれられる」植物と関係の深い名>春:末黒野、花、野火、桃太、甘茶、藤子、ちさ、新草、角又、万作、柳、踏青夏A:茂、(田中、)のばら、草矢、あかざ夏B:青田、麻井、草刈、早乙女、牡丹(、ちまき)秋:蘭、稲架、くるみ、荻原、梨本、茜、苅田、葉月冬:枯園、柴漬、室咲、風花龍宮:茨木冬は想像ついていたけれど、夏Aが人数の割に少ない。苗字がないこと、どちらかというと動物系の名前が多いということがありそう。そして龍宮はいくらなんでも少なすぎだ。○○諺で7種だなあと思ったもの。誰がとも、どのシーンがとも敢えて言いませんが。世の中は三日見ぬ間の桜かな勝れて良き物は勝れて悪し、美しい花には棘がある善悪は友による善悪は友を見よ、見ぬ事は話にならぬ悪縁契り深し冷や酒と親の意見は後で利く花が咲く子馬の朝駆け朝の来ない夜はない我が上の星は見えぬ春魚の目に水見えず鬼の居ぬ間に洗濯おじを見ると荷が重い悪い親も良い子を望む餓鬼の花争い疑心、暗鬼を生ず夏A*見ぬ物清し、見ぬが花来て見ればさほどでもなし富士の山春秋の筆法、悪法もまた法なり、正直者が馬鹿を見る悪い親も良い子を望む病む身より見る目鵜の目鷹の目上見ぬ鷲、上を見れば方図がない鹿を逐う者は山を見ず、心ここに在らざれば視れども見えず当たった者のふの悪さ朝に夕べを謀らず、餓鬼の目に水見えず、鬼の目にも見残し好事門を出でず、悪事千里を行く心の鬼が身を責める、聞けば気の毒、見れば目の毒鬼が出るか蛇が出るか、疑心 暗鬼を生ず、火を見たら火事と思え鬼にもなれば仏にもなる、鬼の目にも涙、鬼も角折る鬼に金棒姑の十七、見た者ない要*上見ぬ鷲高みの見物必要は発明の母卵を見て時夜を求む枝を矯めて花を散らす弟子を見る事師に如かず、子を見ること親に如かず毛を見て馬を相す聞いて極楽、見て地獄道理を破る法はあれども法を破る道理なし目で目は見えぬ、人相見の我が身知らず、近くて見えぬは睫見ての極楽、住んでの地獄落花情あれども流水意なし心ここに在らざれば視れども見えず手に据えた鷹を逸らしたよう夏B*明日の事を言えば鬼が笑う朝題目に宵念仏鬼に瘤を取られる必要の前に法律なし見得張るより頬張れ出船に悪い風入り船に良い餓鬼も人数盾の両面を見よ悪に強きは善にも強し秋*財布の底と心の底は人に見せるな機に因りて法を説け春秋の筆法火を見たら火事と思え相手見てからの喧嘩声兎を見て犬を呼ぶ姑の十七、見た者ない所の法には矢は立たぬ鬼の霍乱餓鬼も人数知らぬ神より馴染みの鬼冬*犬も朋輩、鷹も朋輩知らぬ神より馴染みの鬼断じて行えば鬼神も之を避く能ある鷹は爪を隠す炒り豆に花が咲く渡る世間に鬼はない埋もれ木に花咲く龍宮*嘘にも種が要る知らぬ神より馴染みの鬼断じて行えば鬼神も之を避く埋もれ木に花咲く○○まとめてる時、個人的に見たいなー小エピソード見たいなーと思ったところ。・百舌戸首相の一生(夏A終了時21歳だった要さんの叔父、22歳以上(多分この頃某18歳が1~2歳)→暗躍、多分幾つかのコネとかについても関わりあり→東京のシェルター→音信不通) いずれ語られそうだけれど。別の話か、牡丹さんか、書置きか、ホログラムか、それとも百舌さんからか。・水に還った後の施設のその後。茂が眠っていた所は山の中の洞窟だとして、施設本体は今も海の底…?それとも、花達が通った陸路にあったのか。・ナツの不登校一日目、まつりの外の世界一日目。多分駄目だとは思いつつちょっとそれが許されることが嬉しかったんじゃないかな。・茂目線の夏A施設、あと鵜飼・あかざ達目線も読みたい・源五郎やあゆの幼少時も。初めに動物や植物と触れた時の話が知りたい・卯浪は嫌いだけど、あの無神経な叱咤激励のもとにもなった経緯は怖いもの見たさで気になる・蝉や嵐の過去編?大きなキャラチェンの契機なども是非・ちさちゃんの幼少時もちょっと気になる。美鶴さんとは大分違いそう。美鶴さんは昔から番外編のままなのか。それとも俺はやるお前もやれを見てからああなったのか。可愛い。・お蘭さんはなんとなく番外編で紹介されていたけど秋ヲはほんと分からない。気になる。・そして、あの3年間も。最初に支配制度を強くしはじめたきっかけは何だったのか……。 ノルマを果たせなかったら鞭打つ事を決めたのは…? もしかしたら無気力になっている皆を見て、打つ事を決め始めたのかもしれない。 そうしたら、まだ反応してくれるから。まだ、生きてくれるから。一緒に生きられるから。 ○蛇足。カバー裏に今まで気づかなかった……orz各チームのイメージカラー、春→緑 夏A→赤&桃 夏B→青 秋→茶 冬→灰あーあーあーあー、ってなります。緑→カマキリ 赤桃→赤い部屋 茶→麻薬 灰→氷雪を連想してしまって、なかなかにえぐいなーと思ってしまいました。夏B?夏Bは…海…?(適当)あとは30巻ラストの要さん的な意味で水っていうことはあり得なくはないのかなあ。まあ100%だから大丈夫だとは思うけど。…大集合ということで、茂も繭も要先輩時代も居て個人的には嬉しかったんですけれど、あといのぶたにちょっと和んだんですけれど、次回ファンブック出されるとしたら虹子と流星と苅田とひばりちゃんも是非描いて頂きたい…!あと、美鶴さんは人の方、吹雪は犬の方しか居ないのがなんともちょっと切ない…。というかこの吹雪は15年前の方の吹雪かな…?
2017.03.18
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※15~16巻の火水キャンプ中イメージ。某モンペの口数がやたら多いです注意。******************************************** 未来を真っ直ぐに見つめていたそいつの目。 それは、少し前は過去ばかり見ていた。 そして今はどこも見ていない。 真っ青に澄んだ空虚な青空の時間は終わりだ。 今、オレ達の目の前には暗く淀んだ珈琲のような闇が立ち込めている。* 水の音を聞くと、いつも過去での最後の一日を思い出す。 茂は自分でロープを切って安居を助けた。 素直に凄いと思った。 オレにはできなかったことだ。 あいつに安居は生かされた。 だから安居は生きなければいけない。 茂に言われたような、茂とオレが昔から見ていたようなちゃんとしたリーダーとして綺麗に生きなければいけない。 だからオレはその遺志を継ぐように、安居のフォローをすることにした。 だが、そんなことも追いつかないくらいに未来で安居は暴走を繰り返す。あいつらを連れて来られたらと。茂の代わりに復讐すると。茂はきっとそんなことを望んでいないだろうに。 少し前、過去を見ていた安居の目は最早もうどこも見ていない。歪んだその姿は愚かで醜くて、それでも真っ直ぐで痛々しくて綺麗過ぎて、どこかに行ってしまいそうな、夜に消えてしまいそうな危うさがあった。 安居が馬鹿な自殺行為を繰り返すのは、他の仲間が受け容れている未来と一般人との絆からひたすらに目を逸らして怒り、泣いているのは、まるで過去に殉じようとしているようだった。 オレはその背を追って引き留めることしかできない。 目を逸らしてそいつの独り言を聞く事しかできない。 見張りを終えて帰っても、安居が碌に寝てないことはざらだ。「…教えてよ……」 そして、茂と要先輩に安居は無意識で問いかけている。オレにはそう言わない。 ……言われても、本当にこいつが望む答えなど、返せるはずもないが。 いつも真っ直ぐに先頭で走っていた安居は、真っ先に蜘蛛の巣に囚われて、同じ所でもがいている。 その手を今はもういない人に伸ばしながらあがいている。 その姿はきっと一般人なら哀れだとか、どうしようもないとか、現実を見ろとか言うであろう恰好だ。大きくて小さな背中。 呼ばれている当の茂がここに居たら頼られていることを喜んだだろうか。要先輩は「自分で考えるんだ」と言っただろうか。 呼ばれていない昔ながらのライバルが、どこかふらふらしているそいつの最後の砦であることにどこか満足をしている一方で、そいつが立ち直って自分で考え始めるのを望むことは矛盾しているだろうか。 オレライバルの役目は何だ。 長い夜、単純作業の最中にはそう考える事が多い。 オレは何か言わなければいけないはずだ。 目の前のこいつの尻を叩くようなことを。前へ進ませる一言を。 だが、失敗したら今度こそ完膚なきまでにこいつは壊れてしまうのではないかと思うと何もできない。そんな今のオレと安居はライバルですらない。目指す先は壊れ、一緒に喧嘩しながら歩いて来た道は闇よりもなお暗い過去の中閉ざされている。お前の目指すものはもうどこにもないんだ。 …そんなこと言える筈もない。「涼!…交代の時間か」「……ああ」 皮肉や煽りを沢山言ってきたこの口も、いつも通りでないやつを目の前にすると碌に動かない。 「寝てろ」「……ああ」 正直送り出すのも怖い。 だが、こうして何かを任されているからこそこいつの正気はかろうじて保たれているのかもしれない。 『いつも通り』を装うしかない。 もう一度テストをやり直せたら、本当にまた『いつも通り』に戻れるのか。 それとも、もう無理なのか。 寝転んで見上げた空は、まだ暗かった。
2017.03.17
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悩み事は、分からない事は、どうやって訊けばいい。自分の状況をおおまかに説明して、理性に訴える?それとも、自分の感情を説明して、慈悲に訴える?知らない事は、分からない事は…無視するか?分かろうとするか?押さえつけるか?誰にも見られていない内にみっともなくとも解決しようとするか?消すか?……誰かに、訊くか?誰に?当事者に?似たような環境の他人に?当事者だけど何も知らなかった人に?それとも知らないふりをしているだけの人に?……そして訊かれてもどうしようもできなかったら……訊かれた者は理性でもって排除するか。慈悲でもって殺してあげるのか……。8つ目のシェルター、巨船編。核の守り人。8人目の同行者、ガイド。青酸カリの守り人。獣には持てない、理性と慈悲を司る普賢菩薩に相応しいのか、果たして。……死神を買って出た、全てを知っているようなあの人に相応しいのか、果たして。(要先輩は)(知っているんですか)秘密を背負う事で耐えられたことがあった。『小瑠璃…繭』『のばらが』『のばらが』(……言えない)「大丈夫 なんともなかったよ」背中に守るものの温もりがあったから、飲み込めたし、歩き続けられた。「安居 僕安居が帰って来るの待ってようと思って ……どうしたの安居 なんか臭いよ」「寝ろ」「そして一人で起きろ 7人に残れ茂」背中の重みが消えたら、温かさが消えたら、もうどこにも行けない。「やっとわかった」「あの時様子が変だったのは」「のばらを見たからだったんだ」「ああ…でも」「誰にも言えなかった」「源五郎には言った癖に」「いや言ってない」「なんの話だ」「どうして」「僕に」「どうして僕に言ってくれなかったの 一番の友達なら」「どうして源五郎の肩で泣いたりしたんだよ!」「僕じゃなくて!」知らない事は幸せだけど、とても怖くて、惨めで、悔いが残ること。知らせない事は優しさだけど、強さだけど、とても傲慢なこと。「安居は 僕を」「対等の友達だと思ってない」知っているから知らせない事は、世話を焼きながらも心の拠り所としようとしていること。知らせないまま行動させる事は、守る為や支え合う為だとしても自己満足で、傲慢なこと。「安居が登る時(命綱の確保者を) 僕にはさせない」「僕を」「信用してないから」自分で考えて行動する事は、誰にも頼らない事は、自分で責任を取る事は、孤独と紙一重。「でもわかってる 僕はダメだ」「一人じゃ絶対ダメだ」自分は知らないから従うしかないと思わせ、保護者となり、過保護に管理癖を発揮することは、相手を孤独から守るようでいて、一人では何も出来ない人間にしてしまうということ。「たまたまくっついてたからって」「7人に選ばれるのは イヤだ!」何も知らない相手を「100%安全な場所」に案内、導くことが夏Aの使命だったから安居はそうあれかしと育った。けれどそれは結局独りよがりでもあった。茂は安居に導かれたけれど、同時に夏Aの一人でもあったのだから。●無知と無垢、全知と支配某所で安居は要さんに対して……テストの間もテストが終わってからも、『要先輩は何も知らなかった、だから責めてはいけない』って思っていた説を見て、未来に行っても失敗作と言われてもまだ要先輩に依存してたほどの慕いっぷりにどこか納得した。どこかで安居は信じたかったのかもしれない。昔の自分が、まだ「まとも」だったころの自分、「オレは何をやってるんだろう」じゃなかった頃の、自分を責める自分にも切り捨てられないような部分を。かつて憧れていた相手を。涼が安居に対して「あいつはオレ達と違って綺麗だから」と言ったように、安居は要先輩に対して「あの人は先生達と違って綺麗だから」とも思っていたのではないかな。まあ実の所全ての黒幕なんだけど。要先輩は狂っている。感情的なことを狂っていると言うことがあるけれど、あまりに使命、義務に寄り過ぎることもまた、狂っている。要先輩にとっての狂っていても変わらずに存在してくれる後ろ盾は知識だけだったから、きっと要先輩はそれを極めた。要さんは全ての事を知り、そして予見していた……つもりだった。未来に向けた教育やテストは彼にとっては思い通りになっている筈だった。そうじゃなかった。一番彼を慕っていた、一番真面目で優等生だった筈の安居が壊れて、そこでやっと、初めての失敗を知った。失敗した後の要は軌道修正を図ろうとした。花育てや夏Bの投入で。けれどそれ自体裏目に出たのではないかと要自身ずっとぐるぐるし、失敗を認めながらも認められなかった。様々な崩壊の序曲を知っていてどうにかしようとしたのに失敗した。計画の為に作りだした命を計画以外に目を向けないように削りぬいて、結局壊してしまった。そこで死のうではなく殺そうになるのが要さんの要さんたるゆえんというかなんというか…。今では「あんたの思う通りにはならないしさせない」と言う声が彼のもとに届くけれど、以前は誰もツッコミが居なかった。ある意味安居以上にツッコミ不在。ゆえに全知全能の神気取り。だからこそ昔の安居は、自分達の知る「頼れる」「気兼ねなく教えを乞える」要先輩であれば「知っていたらどうにかするはずだ」と、「知っていたらどうにかできるはずだ」真面目が長所でも短所でもあるがゆえに余計にそう思った。どうにかしないのは無知だからか、何かを守っている…弱味を握られているか、それか敵だからか…分かり合えないからだろうと思っていたのだろう。●ディスコミュニケーション…怒りと嘆きと憎しみとを、「外」の人類には「滅びてしまえ のばらのように」と呟き、貴士先生には「へええ いいですね幸せで」と言い、また木彫りの獣が暴れ出した後はピンチの時に呼ぶこともなくなった。そして卯浪の叱咤激励(逆効果)には小瑠璃と源五郎に続いて銃を構えることで答えたけれど、要先輩の「頑張れ」にはまだ答えていなかった。むしろ、要先輩に聞くことがまだまだ多過ぎて、教えてもらいたいのに教えてもらえないことが多過ぎたからそれを訊かないうちはどうすることもできなかった。……安居の特徴の一つに、知らなかった事は割と素直に受け容れる部分があると思う。そして他人に対しても「知らない奴は仕方ない」と思う諦観のような寛容さがある。けれど逆に知らない事を「知ったら覚悟決めて挑まないと駄目だろ」と思う厳しさもある。安居が「知らない」「知っている」事に割と重点を置いているのは、要先輩の「知る為に聞いたら何でも」「知る為に助けてくれる」という教え方の影響がありそう。「知っている」ことは「共犯者」であってもよいという資格。喩え同じ立場でなくとも、心が繋がっているという証左。だからこそ教えない事は、知らせない事は、庇うことであると同時にのけものにする行為でもある。茂が「何で一番の友達なら言ってくれなかったの」と言ったように、知らされないことは幸福だけれど子供扱いとも同義で、どこか寂しいことでもある。涼が「あいつは知らなくていい」というように、知らされないことは無罪でいていいということだけれど何の責任もない一方で何も手出しを出来ない事とも同義。●子供の眠り、大人の眠り……多分茂の「なんで起こしてくれなかったの」「もう起こさない」とか、安居の「寝ろ!そして自分で起きろ!」は安居が茂を大人として認識し始めた描写なんだけど 幼少の安居「寝てろ…お前も風邪だろ」茂「いいの 僕が安居の看病したいんだから」とか8巻の安居「寝かさないで起こせよな」茂「ごめん」は茂が安居を子供のように扱っているからこそ生まれたシーンに近くて、二人とも幼い頃から守る守られるの関係はちょくちょく逆転したり意味をなさなくなってたりする。 そして心配される嬉しさと心配する嬉しさを、茂はどちらも……未来よりも、大事にしたかったのかもしれない。 もっといえば茂としてはお互いしか頼れる者が居ない状況で疲れて子供のように爆睡する安居にどこか嬉しさを感じて、だからこそ機嫌がコロッと治ったのかもしれない。 実際茂と喧嘩別れした後安居寝不足になったし、安居にとって茂は普通に寝顔を見せられる相手であったことは間違いない(逆に過去の世界では涼には見せられなかっただろうし)。 だけど、状況が状況で余裕がなかった(起き抜けざまに鉈を抜く)安居、そして普段頼られる事が多かった安居は「頼られるがゆえの嬉しさ」を当たり前のことと思っていて、また茂が「本当に悩んで悔しく思っていること、本当に欲しているもの」を見抜けなかったんだろう。 多分栗のトゲが自分の指に刺さっても安居喜ぶかなー頼れると思ってもらえるかなーとわくわくしていたであろう茂と思うと…安居「危ないから(安居が自分で考えて行動できるように)起こせ」安居「なんかズレてんだよな」はなかなかに残酷。一人で眠ってたら死にかねない状況では仕方ないと言えば仕方ないんだけど…安居が茂の考えを知らないから言えることでもあり、茂は色々な事を知らない、危機感に欠けている(灰色っぽい何かを見ても「大丈夫」と言ってしまう)と思っているからこそ言い放ってしまうでもある。 この後の(あああバレちゃった)含め安居を安心させる為に言っている・行っている筈の「知らせない」行為が、安居にとっては「知れなかった」不安と「どうして教えてくれなかった」に繋がってしまう。そしてそれが茂にとっては「頼りにされてない」という寂しさに繋がる悪循環。相方が寝入った時、弱った時、怪我をしてる時、また先生に怒られそうな時、守れる幸せを感じる……「助けるほうはそれで満足」を絆と取るか、上下関係と取るか……その潤滑剤となるのが言葉なんだけど、生憎この二人へたにツーカーなもんだからある意味口下手同士っていう。言い方のせいで。ちょっとした対応の違いのせいで。助けられたものも助けられなかった。ハルに皮肉られるこの問題は、多分お互いにある。安居が「離れて行動するなら起こせ」と言っていたら茂はほっとできたのかもしれない。茂が近くで行動していたなら安居はほっとできたのかもしれない。安居的には状況を聞く事こそ「頼りにしてるんだから」の証拠だということを伝えられていたのならよかったのかもしれない。茂は「そう思うんなら頑張れよ」に「うん」以外で返せていたら良かったのかもしれない。けれどそうはならなかった。ちょっとしたその時々での意識のずれがあったから。それが重なって二人の決裂に繋がってしまった。 安居は結果に拘り過ぎていたし、茂は経緯に拘り過ぎていた。どちらも積み重なった結果。隣同士だったのに、隣同士だったがゆえに、それを見抜けず結果どちらも「ズレ」が生じた。 そして昔から安居は叱りすぎ、茂は謝りすぎ。安居は引っ張り過ぎだし、茂はついて行き過ぎ。ゆえにコミュニケーションが相互のように見えてどんな時もやや一方通行気味。互いの求めているものは、一番近くに居たのに知っている景色が違ったから全然違ってしまった。20巻で隣同士で歩くようになった二人はやっと近い景色を見られるようになったのだろうか。●研磨「知る」ことを「教える」ということは、他人を「変化させる」ということでもある。それは原石を磨く行為。大きなものを削って、光るものを表出させていく行為。要先輩は教えることで安居や涼達を変え続けてきたし、安居は茂を変え続けてきた。(無意識下で茂に教えられる事もあったんだろうけど茂的には「安居にとって僕は何さ」だった)小瑠璃とはある程度の普通の距離感を保って切磋琢磨し合っていた。だから、誰かの意見を認めること、「教えられることを受け入れること」は、「相手の作り物になる」ことをある程度受け入れることなんだろうと思う。そして、その場合自分を作る相手は、自分にとって好ましい、……原石にノミを無作法に不器用に当てて粉々にしてしまわない、人間でないといけない。安居は恐らく無意識でグループわけをしている。意欲あるいは機会がある=知っている=「なんかえらいや」「あんたやるな」「オレが口出すことじゃないが」「任せる」「頼む」 →自分を相手の為に削って丸くする、あるいは尖らせる意欲あるいは機会がない=知らない=「言うべきだった」「オレが守る」「誰にも言えなかった」「要先輩は知っているんですか」→自分が相手を変えなければならないかもしれないというように。その時、それを誰かに相談することはない。全てを知っている、山の頂に立つリーダーは、知らない人の分まで背負って、知らない人をどうにかこうにかサポートするべきだ、と思ったのかもしれない。相談する側でなく、される側として立っているべきとして覚悟を決めていたのかもしれない。自分とは違った視点で、何かを知っている、教えてくれる強く賢くかっこいい存在だけが、対等にその心の頂で並び立てる。箱庭の中では勝っているからその景色しか知らないし、敗者・弱者のたて籠る竪穴なんかよりも見晴らしの良い山の方が好き。(まあどちらの場合も仲間の存在が不可欠なのでうさぎかよ安居と某所で言われてたりするんでしょうが)知っていると知らないでは、何もかもがひっくり返る。風景が今までと違って見える、今まで見えなかったものが見えるようになって、今まで見ていたものが見えなくなる。銃で人の的を撃てるようになるし、勝負に注視するし、生死がかかっているからとそれ以外の全てを後回しにする。 そして安居は、そうならざるを得なかったことを哀しく、そして自分達の境遇をどこか(外の世界と比べて)惨めに思いつつもそうなった自分をどこかで頼もしくも感じている。未来に行ったら生き抜ける、そして仲間を生かせると。能天気で無知蒙昧な外の世界の奴らとは違うのだと。けれど自分が歪んできたのも分かっているから、仲間には知らせたくない、同じ悲しみを…同じ歪みを負わせたくない。そうしてどんどん一人だけで歪んでいく。勝者の景色の中で。敗者の死体に囲まれた生者として。多分この頃、生きる目的も、努力する目的も、どこか奥の方で大事な部分が完全に切り替わった。そうして鷹の言うような負けず嫌い部分はサバイバル意欲に変わり、弱いけれど頑張っている人を支えたい部分はジャイアニズムのような独裁政権に変わっていった。●他チームと「知らなかった」花に対し憤ったのは、どこか昔の自分と重ねていたからなのかもしれない。「どうせ言っても分からない」と秋に諦めたり、混合の「知ろうとしない」態度に怒ったり、「知らせなかった」貴士先生を憎んだりしたのも、そうしたこだわりがあったのかもしれない。「自分あるいは仲間のために」「涼が自分に対し教えない」ことをみとめたのも、そうした理由があったのかもしれない。けれど嵐に「知らせられない」事に罪悪感を抱いて、「教えないことが自分のエゴ」ということを認めてから、少しずつそこらへんの考え方が変わりつつあるのかもしれない…とも思う。人が生涯で見られる、知れる見方・ものは限られている。だから人は人に知らせる。けれどそれが必ずしも正確に伝わるとは限らない。全坑放送は、せめてものそうした事実に抗う為の田村先生によるプレゼントなのだろうと思う。*********●蛇足。18巻読み返して普賢菩薩など、菩薩それぞれの意味をもうちょっと調べたいなあと思った。方角との関連性もできれば。普賢菩薩、巨船の置かれていた辰巳は、芸者さんの居た地区の事を指すのだとか。また、「辰巳上がり」は荒々しい様子を言うそう。理性を持って扱う筈だった武器を、慈悲を持ったつもりで荒々しい者たちに放った筈だった船長たちに相応しいとも言えそう。他のシェルターも結構深読みすると皮肉が面白そう。読み返したくなってきた。○地獄みらいに仏きぼう、倉庫シェルター(人不在、鍵無し、生きてる人が誰でも使っていい)北の獅阿寒岳の何か():新巻さんとフブキ、ふぶきとみつるさん北東の仙台名取富士(虚空蔵菩薩?)東の教ヶ岳萩野富士(文殊菩薩)南東の巨船(普賢菩薩):武器庫、銃、核弾頭と百舌除く夏B+安居、涼 →理性と慈悲。鍾乳洞状の錆に喰われ滅びる。+養殖の亀と大豆 -安居の銃南の土佐富士高ノ森(勢至菩薩)南西の由布岳豊後富士(大日如来)西の再度山神戸富士(不動明王)高爪山能登富士(?)@18巻、ファンブック@説明役:ガイド、または宗教(角又)、美術(ちまき)、博識(桃太、朔也?) @夏Aは仏教の教えとかをどこかで聞いたことがあるのだろうか…? 安居なんて名前が仏教用語だし…○シェルター(元有人)関西の龍宮伊勢の@10巻今誤変換してて思ったけど「甘茶」「藤子」って「菩薩」「富士山」にかけたネーミングなのかな…?藤子(キノコ)とかも。田村先生のネーミングって割とキレッキレだよなあ…。安居(安居してない)とか末黒野とか猪垣とか。それが面白いんだけれど。あと展開も結構名前に依存してて面白い。安居(安居出来る所を探して彷徨う)と涼が来た途端、色々と動き出した@30巻ナツとか、実際に7巻で一気に嵌った、停滞していたものが動き出したと感じた作者さんも多いらしい。その変化がいつも良いものとは限らないけれど、きちんと落ち着ける場所に行けるのであれば、変化はないよりもあったほうがいいと思う。それこそが物語の意義なのだから。
2017.03.16
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兄貴は所持金10000円を境に人格が切り替わる。 財布に心を握られているといってもいい。 10000円以上持っていると剛毅でおおらかで優しくて小さな事は気にしないのに、所持金が10000円未満になると途端に臆病で心が狭く、せせっこましく必死で神経質になる。 因みに貯金通帳なんて兄貴にとっては数字だけのものらしく、財布に入って初めて今自分が幾ら持っているのかを自覚するのだそう。 10000円のー元気で馬鹿な兄貴の方が好きだから、俺はいつも兄貴に貯金もお年玉も渡してきた。いつもそうすると嬉しそうな顔で笑うのだから。「今の俺の方が好き?」 たまに兄貴がそうきくから、いつも俺は笑ってうんうん頷く。 だってこっちのほうが気が合うし、楽しい。喧嘩だって強い、一緒に悪戯だってできる。俺の全然知らない所にも連れて行ってくれる。俺は自分で金の使い方を決められないから、必要最低限のものだけ買って、あとは兄貴に渡す。俳優やアイドル、オタク趣味に金を費やす奴ってこんな気分なんじゃないかな。自分が認めた大好きな相手が喜ぶ顔が見たいっていう。 俺の場合、相手は身内だから自由に行動出来ない相手、本心では何を想ってるか分からない相手、次元の違う相手よりもずっと帰って来るものが大きい。 だけど、俺以外の家族はそんな俺も、そんな兄貴も、好きじゃないみたいだ。 そして俺が目を離すとすぐ、兄貴の財布から金をとっていく。貯金箱に入れているみたいだけれど、それだっていつ取り出しているか分かったものではない。 それに憤る俺を、9999円の兄貴は困った顔で見る。膨大な1円や10円貯金に囲まれながら。所持金が10000円を超えたり、超えそうになると今の兄貴は財布を削る。 俺にもそれを渡そうとするけど、俺はいつも拒むから諦めたようだ。「ごめんな、俺はこのままで居たいんだ。 それに、母さんたちはちゃんと取っておいてくれているよ。俺がこんな風になった時、相談してからの決め事だ。お前も心配してくれるのは嬉しいけど」「今の兄貴なんて別に心配してない」 心配なのは、10000円の兄貴のほうだ。 前回は1カ月も会えなかった。今度はいつになるだろう。 俺の心、兄知らず。全部分からなくても受け容れてわしゃわしゃと頭を撫でてくれるのは10000円の兄貴だけだ。9999円の兄貴は撫でてくれない。遠慮ばかり、流されてばかりだ。 自信たっぷりなポジティブな10000円の兄貴よりも、自嘲とネガティブ発言の多い9999円の兄貴の方が会社では受け入れられるそうだ。会社での仕事では主に営業や企画の部門だと前に聞いた。10000円の兄貴はそこで「俺の自由なアイディアは重宝されるんだぜ」と嬉し気に語っていたのに。それを言うと9999円の兄貴は、「それだけじゃダメなんだよ。…今回はいつもより時間がかかっちゃったけど、取り戻せてよかった」という。 俺はそんな時の兄貴の情けない、年不相応に老けた笑みが正直苦手だった。 俺は今の兄貴、つまんなくてあまり好きじゃないのに、社会って不思議だ。 10000円の兄貴は、出来るだけ戻らないようにしたいと言う。それは9999円の兄貴も同じ。どうしても10000円以上の買い物をする時は、封筒に入れて。あるいはクレジットカードで。 無駄遣いは絶対にしないし、寄り道もなし。楽しい事なんてやるだけ無駄だって思っている。 だけど、暫くぶりに入れ替わると「また戻ってきちゃったか」 ともいう。それは元の人格の限界を嗤うように、けれど少し哀し気に、惜しむように。 俺にその気持ちは分からない。こればかりは10000円の兄貴もちゃんとは教えてくれない。「本当は、豊か故の大変さも、貧しい故の苦労も、一つの人格で克服すべきなんだろうな。俺達は結局どちらも中途半端だ」 おかしなことを言う。だって兄貴は自分で稼いでいる。まだ働ける年じゃない俺が言うならともかく、働いている当の人間が自分のそういった部分を自分で管理できないことが不思議でならなかった。 首を傾げていると10000円の兄貴は、何故か今の兄貴らしくない…俺の苦手なあの笑みを浮かべた。
2017.03.15
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2017.03.14
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○理念型・「この人に共感できる」・「この人の理想に力を貸したい」○個人型・「この人を支えたい」・「この人の唯一無二になりたい」○協力型・「この人と私の力の相性がいい/互いに使いこなせる」・「利害の一致です」○縁型・「この人と私は昔から相方」・「外の人は黙ってて」分類してみると面白い。
2017.03.13
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精神汚染萌えってとてもレベル高いなあと思う。難しい。しかもそれがすごく嫌いなやつに好きな子が侵食洗脳されてるとなれば・・・うああああ。下手なリョナ・メリバよりもきつい。…読んでいる側としても、「そのキャラを好きになるか嫌いになるか」「信じるか信じないか」「観察すべきかしないべきか」「応援するかしないか」「本当に正しいことは、歩むべき道は、安堵できる時はもしかしてないんじゃないか」といった不安と戦うことになるし…。精神衛生上やばい。たとえば、の例だけれど。・ミギー(寄生獣)→シンイチ・先生達(要・卯浪・貴士)→生徒(安居・涼・小瑠璃…)・乙女華澄(@出口ゼロ)→生徒(夕日・ゆみか・水野…)・百池(@俺T)→早坂ほか被害者・クアーティ(@FQ)→信者・モン(@ワールドイズマイン)→トシなどなど。えぐいとは思いつつも、なかなか目が離せない展開でもあるんだよなあ…。人が誰しも抱えている不安だからかもしれない。偶像、アイドルやヒーロー、リーダー、そうでなくとも家族や友人、ライバル、もしくは絶対的な敵といった依存先、依り代がブレると、アイデンティティまで侵され自我の危機になるから。しかも、ある程度自由意志が残されている筈だから歪んだのはお前の責任な、っていう誘導系はやばいなあ。どこからどこまでが自分の意思か、洗脳されたことなのか、既に汚染され癌となり切り離さねばならない部分なのか分からない。膿んでいるから壊死しているから切り落とすべきなのか分からない。大事な器官にそれが巣食ってしまった日には…。そして、これを押し付ける側、導く側が「悪党」「絶対悪」として憎んでいるのに押し付けられ、そいつと同一化していくというのもえぐいけど導く側を神様、言うことを聞いていれば安心、という相手として捕らえてしまう系はある意味それよりも残酷。憧れという正の感情さえもいっさいがっさい否定しなければならなくなるから。まあ神様ポジションの善意が仇になるっていうのもあるけどね。はじめはまともだった筈の神様が途中から狂ってしまうというのもあるけどね。人を導くって言うのって、怖い。人に頼るのも、怖い。だけど一人では生きぬくことが難しい…。支柱があれば誘導されるけれど、支柱がなければ地を這う。一人だけで立てるのは、他者が居るとむしろ邪魔というタイプとも紙一重。ままならない。最終更新日 2017年03月15日 18時17分35秒
2017.03.12
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今日の就活。ブラックフラグ:「笑顔強調」「少数精鋭」「がんばった分だけ報われる」「学歴不問」ひぇぇ今日の就活。履歴書とESと説明会と企業研究と、やることもりもりだくさん。一番大変なのがハードル高い所に向けた資料(ポートレイト)まとめ。もっとちゃんとやっとけばよかったなー!orzタラレバ娘のごとく過去の自分にタイムマシンで会いに行きたいよー…!!ああ…聞こえる…10年後の自分の声も聞こえる…お前は就職結局失敗すると…!遊んでる場合じゃないと……!!!絞って深めるか、まだ広げるか。それが問題だ。今日の就活。+ -?← →全国展開 そうでもない 海外展開給料高い 安いやった分もらえる 一律、年功序列希望部署配属 向いていると思われる所配属 足りない所配属ゼネコン、大手の方が自由度はやはり高いのかも。余裕があるから。ただ、中小の方が倍率は低いだろうし、上の人と話す機会も多いと思われ。……ただ、1000人で200人応募だと分かるけど、200人で100人応募っていう所は……入れ替わりが激しいのかな?っていう…あと人気企業ランキングは、就活生にアンケートを取った結果なので企業研究している人からしてない人にまで聞いた結果が混ざって玉石混交状態のようです。……ただ、人気企業ランキングは全くあてにならないと強調している企業は、逆に怖いんですけどね。今日の就活。マイナビの面接官体験がゲームっぽくて面白い。部活やってない車エンジニア希望の女の子が可愛い。1億円もらったら自宅の隣に図書館ってどんだけ堅実なんだ。可愛い。リア充は爆発今日の就活。いっそ起業したい。猫サーカス起業したい。今日の就活。マイナビEXPOつらい。・入場用の紙、印刷をビッグサイト近くのコンビニ(3軒)でして寒風の中で2時間近く待つ 電車一本遅らせても家の近所でやったほうが早い。 申し込みページ→印刷5枚 という手順をマイナビから案内されたんだけど、 この印刷、学校のパソコンでやると30秒で。 パソコンによってPDFファイルでUSBに保存し、近所のコンビニで印刷すれば1~2分で終わります。家の近所のコンビニでインターネット印刷すると5~10分近くかかるようです。操作慣れていない方は下手すると10~30分かかるかも ビッグサイトに行く途中、乗換時に駅前のコンビニでやるのが次点、悪手がビッグサイト近くのコンビニかと。・印刷忘れた場合の救済措置・用紙記入もあるようです。・・・・・しかし、そっちはそっちで並んでいるかもしれません。実際には見ていませんが・白黒印刷でも大丈夫ですが、裏表印刷している場合と縮小印刷している場合は入れてもらえない場合があるようです・ある程度企業研究しているなら、エントリーシート添削目当てで行く場合がどちらかというと多いのかも…?・エントリーシート添削は早い者勝ちっぽいです・参加企業の大まかなジャンル分けは本当に大まかだったりすることがあるみたいです。 建築/施工管理系→設計もやってる というように。 絞るのもいいでしょうが、ある程度は広く見てみるのも手かと。・企業理念・働きやすさの条件から言えば働きやすいけれど、地域が限られてしまっているから、などの理由で人員多めに募集しているっていう場合もある様子・大体15~30分くらいの説明が多かったですが、迷いながらだと7社周るのが限界でした。そして興味そこまでない方面のキャッチャーさんにキャッチされることも…(私が意志薄弱なだけですが)。事前に調べておけばもう少しスムーズだったかもです・なんか一気にモテ期が来た気分 新卒に対する対応と仮入部の時の先輩方のやさしさはどこか重なるような気がします・・・・・・説明会を受けるだけでも、より聞きやすい説明とはなにか、より分かりやすいまとめとはなにか、を学ぶ機会ともなるかと思うので(そしてごまかしかたも学べる)受けておいて損はないかと思います。
2017.03.11
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安居のこの徹底した「そんじょそこらのまともでお幸せな『外』なんかの兄弟姉妹とかいう関係とオレらの関係を一緒にするな」感ほんと好き。多分夏Aは誰しもが大きく価値観が外(というか過去の世界)とずれているんだけど、地味に大きなずれが親はもちろん兄弟姉妹といった『家族』への捉え方。ハル「妹なの?」小瑠璃「違う。皆、同い年」ハル「えー」(この関係わかんない)嵐「弟か妹がいる?」安居「いや」茂「僕は子分か弟なんだ」安居「違う」兄弟姉妹のようなものは居たって言っておけばスムーズにいくところを、外の皆からしたら「兄弟姉妹こそ絆として上質」っていう認識があるのにそれを オレら >>>>越えられない壁>>>> 兄弟姉妹っていう前提で語って来る夏A(特に安居)ほんと好き。「兄弟がどんなものか知らないが それよりもっとずっと深いものだろオレたちは!!」喩えて言うなら双子の関係に近いのかもしれない。外界における兄弟姉妹の絆がよくわからないし、血縁+上下関係+一緒に育った というくくりでいそう。でも別に同じ困難に立ち向かったりはしてないんだろ、というような。<<しかし「兄さん」「お兄ちゃん」「兄貴」呼びされている安居というのもそれはそれで萌えr(ry>>逆に安居が「兄さん」「兄貴」って呼ぶのも乙なものだなと思う。相手誰だって感じだけど。涼に対してふざけて言ってマジギレされる安居(19)とか可愛いなオイ「え?お兄ちゃん属性?お兄ちゃん属性なの?」っていう蝉の煽りがもれなく副音声。だがどっちかというとどっちも(元だけど)小瑠璃(愛娘)に対して心配性の厳しいおかんと静かな大黒柱のおとんっぽかったよね。二人とも夏Bに行ってちょっと若返ったよね。良い。でもって。要先輩に対しては安居の「兄さん」呼びがとても嵌りそうでもある。今となっては『先輩』ですらないけど。それもまたよし。兄。あるいは、リーダー。聞かれると面倒がらずに教える。聞かれなくても導く。先頭に立って風を受けてきた。目の前にはお手本が誰も居ない状態。自分で自由に決めていい状態。空気を読めなくていい、読まない。敵せんせいと一番最初に対峙する状態。仲間を背に庇い、仲間を背に背負い、仲間の分まで走ろうとすること。嵐からするとかっこいい状態…過程、もしくは家庭のそれが、リーダー失格とされた安居にとってはもはや「無様」でしかない。兄弟姉妹が「どういうもの」かについて教えられたら、その切っても切れない、時にかっこよく時に無様な縁や立ち位置を教えられたら、その認識も少しずつ変化していくのかもしれない。弟の居たナツ、妹の居たちさ、兄達の居た角又、従妹同士の螢・ひばり・・・たちに教えられた時どんな反応をするのか気になる。*********もしかしてだけど、7SEEDS計画で連れて来られた人達って一人っ子が多い…のか…?
2017.03.10
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どうせ道を外れたんだ、逃げるなら今のうち
2017.03.09
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3月9日。丁度卒業の日。ということで夏A日常編~卒業編、続きです。さて、夏Aは「要らない」と削られてきたものを取り戻せるのか。削られたその傷跡は、いつか取り戻して縫い合わせる為に生々しいままなのか。途中ですが、9巻より印象的だったシーン・考察をいくつか書いています。以降のシーンとの繋がりについてのネタバレもあるのでご注意下さい。※→考察*雑まとめ・田村先生はドS・田村先生はメリバ系が恐らく性癖・夏Aに基本鍵を作るという概念はない。 山の中に放り出されるまでは猛獣は管理されていたし、監視カメラがあったから何かあったら先生が飛んできた。鍵をかけることは先生の特権だった。 夏A同士では基本安全なので鍵を掛ける必要もなかった。・夏Aで言うリーダーって多分超高校級の番長のこと カリスマガキ大将な安居とカリスマ自由人涼の番長争い~超越者・夏Aの作り方~・死なない程度に体調を維持すればいい、死ななきゃ勝つ・基本自分の身内の面倒しか見ない・ピタゴラスイッチで大変な事になるので元(不治の病)から断たせる練習をさせる・煮詰まってくると修羅場・サドンデス・闇に呑まれる側から呑む側に・毒やレールの敷かれすぎに慣れ過ぎると、気付けば毒を毒と思えなくなっている。酷く鈍くなったり、ひどく無感動になったり、自分が毒と化してしまっていたり…。毒がないと、生きられなくなっていたり。・先生は謝らない生き物、先生のずるさと怠慢も全部糧にしていくスタイルの夏A一部・ネットがなかったのは、必要ないというだけでなくて外の世界と意図的に隔絶することにも…・先生ー褒める→←憧れるー生徒茂「僕 頑張ったでしょう?」「はぁいよろしくですセンセイ!」安居(俺はちょっと目をかけられてる気がするな)茂にとっての安居と、安居にとっての要先輩は似ているのかも。夏B「すごおおい!」安居( 茂「すごーい安居!」)当たり前と言われることでも、喜ばれるからこそ、認められるからこそ、頑張れることがある。・夏Aは、「生きる」「幸せである」「未来に来る」ことが全部同じ意味になっている。生きる事が幸せでない(自殺したい)未来に来る事が幸せでない(来たくなかった)未来に来る事以外で生き延びたい(シェルターに入りたい)という選択肢はない。生きて未来に行ける事は幸せ。未来の為に努力出来る事は幸せ。誰かを生かして未来に送れる事は幸せ。この時の為に生まれて来たんだろう、どこまでも走るよとでも言うかのように、生きる為に生きる。生かす為に生きる。・自分たちを苦しめた夢というものをこの世界から根こそぎなくしてほしい。そして夢を無邪気に信じる愚かな連中に自分たちと同じ絶望を味あわせてほしい… そういう無数の夢破れし者たちの負の感情の代弁者。奥深く茂る森の奥、洞窟の中から怨嗟の声を発するのが白い安居。・安居はそれら全てを背負って山を登っていく。夏Aという井戸から、穴倉から、いつか外へ出る為に。……そして、仲間を連れて行く為に。連れて行くものは、嘆きと苦しみと絶望と、それらと表裏一体の夢。「がんばって」・それは奇しくも、花が「山に登りたかったわけじゃない、未知の竪穴に入りたかった」ことと逆。・内臓は洞窟の象徴。赤い部屋……胃もまたその通り。・砕かれ混ぜられ餌にされ……誰かの身体の中で、生きる。内部だけで喰らい合う。 外の食い物には、されない。血がとても濃い。 それは要先輩にとって望ましいものだったのかもしれない。11@ヲ「日記にあったな」「魚の養殖場をオープンするとかなんとか」←『温室育ち』?ヲ「なるほどこれは稚魚なワケだ」「ここで育って 海とつながった時に出て行く」「んでまた卵を産みに来る」ヲ「フツーなら孤立した水場は鳥やなんかの餌場になる」「そんなものがいないここは安全なゆりかごなんだ」・わずかな光で光合成して酸素を作る藻→7巻表紙で西瓜食べてた草食面子・それを食べる稚魚や小動物→魚食べてた魚肉食面子・その排泄物や死骸を食べて水を浄化する貝類やバクテリア→飲料面子 と、重ねられなくもない。ヲ「生態系が 出来てるんだべ」※ただしこの後崩れる夏Aの施設も結局は崩れてしまった……。凍ったままと、外に少しでも逃れながら溶けて死んでいくことと、どちらが幸せなのだろう。……その話は、死蝋になって待っていた茂とも重なる。涼「外気に触れるとばらばらになるっていうぜ」安居「それでも こんな所に 置いていけない」・きっとそれが答え。綺麗なまま凍ったままと、泥水啜って醜くても生きる世界の熱に溶かされるのと…。・巨船編は錆を取り除く、置いていくことになったのか、それとも 研がれ過ぎて尖り切り、ついには折れてしまった彼らを錆でつなぎ直すことになったのか。・夏Aにとっての敵は死で、味方は未来。 だが未来の為に殺す先生達は…?・夏Aはちょっと故郷外の相手に対する距離感が皆ちょっとずつおかしい(そしてそれを自覚していない)のかも・花13「銃を持った連中が」「本来なら警察を呼ぶ話だ」・日本で銃を持つのは? 自衛隊、警察、猟師、BB弾程度ならサバゲー →夏Aの使命・役目は自衛隊(柳)、警察(牡丹)と近いものがある(筈だった)・安居は未来に来てから、涼に対しては強く「そこまですることはないだろ」とストッパー役になっている。ストッパー役としての安居は割かし冷静。ただし涼以外(特に小瑠璃)に対してはセコムというか、兄貴ぶる言い方になっている。一見対等だからこそ、より冷静になれるのかもしれない。 そして、涼はそれを見越して先に切れているのかもしれない。・足りないから奪う。 やられたから反撃する。 先に生まれた方が負け。 先に手を出した方が負け。 けれど一番最後になると、もう奪う相手が居ない。もう反撃する相手が居ない。・先に手を出したのは先生。夢と絶望を同時に押し付けた。 そういう存在として夏Aを生み出し育て上げて送り出した。・死ぬことは絶望死にたいにとっての希望。・源五郎にとって獣は家畜(毒あり含め)しかいなかった 育てたら殺せと言ったのは同級生。苦しんでいるから殺して楽にしたいと思ったのは源五郎。 信念を持ってエゴで殺した。・怪獣や植物のネーミングがアルファベットばかり。便宜的な名付け。 ナツが「モドシタケ」などとネーミング着けている事と対称的。 源五郎・あゆは動物や昆虫や植物の名前を多く知っているだろうに、面白い名前も知っていただろうに、未来の生物にはつけようとしなかったのか? 勝手に名付けは出来ないという気持ちなのか、親身になりたくないからなのか、それともそもそも種への名づけをするという発想がないのか。・疑問点として。要先輩は生きる為の協働ならばなんでもいいという考え方だったのだろうか。役立たずは殺すというスタンスを過去で押し付けていたけれど、未来では役立たずとか関係なしに活かせと…そんな簡単に切り替えられないよなあ…。異常な環境(夏A施設)に行く前の積み重ねがあった要先輩や貴士さんたちならともかく、生まれてからそれでは余計に「役立たずは誰でも出来る危険な仕事を」一色になってしまったんだろうな。・貴士は花を、「頼まれてない」のに引っ張って未来へ連れて行った。それによって、遠回しに犠牲にされた安居に花がいじめられた。 安居は茂を、「頼まれてない」のに引っ張って未来へ連れて行こうとした。それによって、間接的に犠牲にされた鵜飼に茂が撃たれた。・涼は安居の為、「頼まれてない」のに邪魔者を殺して守ろうとした。それによって、回り回って安居が追放されることに繋がった。*以下本から抜粋卯浪「そういえば安居に過程を見せたことがあったな あいつ一晩叫びまくってたが」卯浪「一皮剥けて強くなったよ」※たまねぎ***茂「安居は 未来に 行くんだ」茂「どこで寝るか 僕は全然決められない」※しかし7巻のキャンプ実習で安居と茂が一緒に居る描写が全くない件。フレームアウトしていただけにしても、15歳からは別行動が増えているのに。実践的ではない学びをしていたということか茂「自分で決めて自分で責任を取る そういう人が未来に行くべきなんだ!」茂(安居 今 助けに行くからね!)安居「お前鵜飼とグルになってオレを嵌めたのかよ」安居(違うだろ 茂に限ってそんなことありえない)茂「ごめん…まさかこんな…」安居(ごめんはオレが言うべきだろ)※安居は茂にごめんと言われ過ぎ(そうさせているともいえる)安居(昼間声をかけてりゃこんなことには!)※自己責任論の限界安居「でもよかったな」「オレはもうボロボロだよ」安居「お前が代わりに選ばれるかもな!」安居(何を言ってんだオレは!)※安居は行動力がありすぎる。そして動けないと口が先に動いてしまう→未来で涼に口止めされる涼「意外とみっともないな安居」涼「無様なおまえって」「わりかしそそるぜ」※未来涼「無様なお前は嫌いじゃないが」「あんまりみっともない姿を晒すようなら見限るかもな」安居「涼!?」「なっ なんでいるんだ!」涼「ちょっと通りがかってさ」※ダウト※ロープを切られた時虹子が近くに居たらどうなっていたのか※しかしロープを支えている間虹子が「土最後の一人」になって先生方に回収されるかもしれないし、そうでないとすれば先生にナイフを向けられるかもしれない。リスク高い。安居(ありがとうとか ごめんとか 言うべきなのにな)茂(辛いよね 先に行きたいよね安居)茂(でもごめん ちょっと嬉しいんだ 今僕は安居の命に責任を持ってる)茂(僕 頑張ったよね)安居「やめろ」安居「やめてくれ!」安居「茂…?」(ありがとうとか ごめんとか)***涼「オレは行くよ これ以上先生達あんたらの顔見なくて済む」***要(愛だとか 慈しみだとか)「オレにはそういうの」「わからないから」要「花 この世にあるものはすべてキレイで」「すべて怖いんだよ」※ちまき「この世界って、危険と危険じゃないイイとこが一緒」※ハル「信念を持ってズルをするのが大人でしょ」安居「どこまでも 汚い…」涼「安居 あいつはオレ達と違って綺麗だから」まつり「涼くんは綺麗だよ」要(未来で)(君たちは初め異物だろう)要(自然を知って)(理解して)(その中に混ぜてもらいなさい)要(そういうことを 彼らに 教えてやれただろうか?)要(彼らは何を夢見て 未来に行くんだろう)・起きた時の並び順:右回りに涼・虹子・源五郎・安居・小瑠璃・鷭・あゆと思われる・未来に行った安居が初めに手に取ったのが銃卯浪「目が覚めたか!全員並べ!ボヤボヤするんじゃないぞ!」※群れとして夏Aを捉えている卯浪「外がどうなっているかわからない」・恐らく時系列で あゆ→驚き 安居→眉根を寄せる卯浪「気をひきしめてかかれ」・涼→驚き 源五郎→疑い卯浪「どうだ 気分の悪いヤツはいないか!?」・虹子→ありえない 小瑠璃→怒り 鷭→驚き涼「あんた…」「卯浪…」「なんでいるんだ…」卯浪「お前らが腑抜けだからってお偉方が心配したんだよ」「大人を一人入れろってさ で オレが選ばれた‼ 要は反対したけどな」卯浪「まず身支度を整えて」「これからのプランを立てるぞ」「さっさと…」※これまでは人をせっつかす、理想を語りレールの最先端にいたのは卯浪だった※卯浪の言葉は全て聞く価値がない※蘭「すぐ暴力に訴えるような下劣な輩とは違うのよ」「ちがうはずだったのに」・卯浪に震えながら銃を向ける小瑠璃((軽く目を見開いた無表情))・左手のミサンガを胸と銃に当てている卯浪「ふざけるな小瑠璃」・卯浪に震えながら銃を向ける源五郎((顔をしかめている))卯浪「源五郎!?」卯浪「安居 やめさせろ」卯浪「安居!?」・卯浪に銃を向ける安居((据わった目で無表情))※以上、過去で立てなかった3人卯浪「そういうキャラじゃないだろう」・卯浪が銃を持ち出す手を撃つ涼((怒りの笑み))涼「じゃあ そういうキャラのオレが やってやるよ」※仲間に危害が確実に及びそうだと判断した場合迷いなく後悔なく引き金を引くのが涼・やや微笑んで(引き攣って?)涼に続いて銃をとる虹子卯浪「おい… マ…」「マドンナ」「おまえは違うよな」※卯浪は優等生に対し依存しているあゆ「まだいるなんて」「許せない」「こんな汚いものが」((憤怒))あゆ「すべて滅んだはずなのに」「目ざわりなのよ!」卯浪「鷭!」「その銃を拾って渡せ! 早く!」鷭((無表情))涼「鷭」「おまえは参加しなくていいからな」※良心から何かをできない人を庇う為に、常に冷静でいる涼卯浪「おい」「やめろ」「やめろ!」涼「もう」「誰も見ていない」・撃つ小瑠璃とあゆ/怒りの小瑠璃、当然という顔のあゆ※監視カメラで見られていた2人涼「誰も」「止められない」・撃つ安居と源五郎と虹子/心神喪失状態だが目だけは先を見ている安居、荒んだ怒りの源五郎、比較的冷静そうな虹子涼「もう誰もオレたちを」「裁けない」・静かに泣く鷭涼(誰も)(オレたちを)(救えない)・太い動脈と関節を砕いた涼「動けないだろ?」「ゆっくり死んでいきな」・6人の内誰一人頭を狙わなかった。喉、肺も恐らく狙わなかった卯浪「鷭…」「助けろ」「医者だろ…」鷭「僕に」「できることは」「限られてる」・下を見ているあゆ・斜め下を見ている源五郎・銃を持った手で涙を拭う小瑠璃・斜め下を見ている虹子・安居の左側に立って肩に頭を預ける涼・扉を開く安居 銃を持つ涼 ミサンガを顔に寄せて泣く小瑠璃 小瑠璃の肩を抱くあゆ安居「行こうか…」************************************誰も口には出さないけれどみんな本当は考えているこんな所に来たかったのか?競い闘い生き延びたのか?こんな所に来る為に?誰も称賛しない誰も評価しない誰も見ていないここに来るのが目的で生きてきたその航路は終了したさてこれからは?これからは何を?*******************************安居(茂は自分の力で選ばれようとした)安居(なんでこんなヤツが来られて)安居(なんであいつらが来られなかった)※A.夏Aでの失敗経験から要さんと貴士先生達がスタンスを変えたから 変わってないのは卯浪くらい(ただし死んだ)生きのびてやることは。要さんに見届けられることか。帰郷か。子育て支援か。子孫繁栄か。新しい国を作ることか。他のチームと助け合うことか。友に託されたように想いを繋げることか。友を新しい世界に連れて行くことか。友のように誰かを支えることか。それとも、その生きがい…幸せを見付けることか。「絶対安全安居できる」と言える場所を、見付けることか。
2017.03.09
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3/8のスパイ柊さんと要さんは似てると思うけど浅葱と安居は絶対合わないだろうな…
2017.03.08
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畜生名前を奪われた。 オレの名前を奪われた、大事なひとに貰った名前を。 駄目だ、もう人では居られない。化け物に戻ってしまう。 依代を。依代をくれ。化け物として扱われない為の器を。「…様!」 畜生その名前で呼ぶな。 化け物の名前で呼ぶな。「久方ぶりだな」「「 」様、ご無理なさらないで」「大丈夫だ、俺は勇者だからな」 もう駄目だ、オレは戻ってしまう。「魔王、これで最後だ!」「魔王様!お逃げ下さい!」 うるさいうるさいうるさいうるさい、 お前ら全員どいつもこいつも名前がある分際でオレの事を魔王と呼びやがって。 オレは役職の操り人形ではないのに。生まれた時から背負わされていただけなのに。 人間の国も頭がおかしい。なんでよりにもよって勇者に魔王の名前をつけるんだ。 唯一オレで居られるようにしてくれた『それ』まで何故奪うのだ。「おのれ…おのれ、「 」…!」 オレの名前を返せ。* 名も無き魔王は倒された。 その墓はとてつもなく巨大なものだったが、そこにはやはり「魔王」としか書かれていなかった。 彼は彼であるがゆえに魔王であったが、魔王であるがゆえに彼であるということを彼は受け容れきれなかった。 受け継がれる名前など彼にとっては呪いでしかなかったのに。 「 」は『 』を殺した。 ……「 」。この名前は、自分から名乗ったものだ。 どうしても、同じ名前の彼を殺したかった。 俺は、オレを殺した。 ……生まれ変わった。 あの時、俺に倒されたオレは……何年も何年も前に、勇者として生まれ変わることにした。 勇者と言う名のー魔王の生贄に捧げられる、小さな子供の身体に宿った。 俺の目的はただ一つ、魔王を殺す事。 『 』をその軛から解放すること。 魔王の座はもう打ち捨てられた。目の前の『 』はただの抜け殻だ。 中身はここに居る。 「 」として生きている。 もう大丈夫だ。 そう思いながら、彼の餞として城も敵も仲間もみな燃やしていく。 これで俺はもう勇者ですらない。 ただの「 」だ。 ざまあみろ。 悲鳴はかけらも聞こえない。 ただ歓声が聞こえる、俺の名を呼ぶあの人の声だけが空高く聞こえる。
2017.03.07
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というものを受けて、「自分はどういうことでおもてなしを受けたと感じるか」を考えてみた。結果:要はバブみを感じるか養いたいと感じられるか役立つアドバイスを貰う過去のトラウマを癒される経験や知識が豊富で頼れる是非頑張りたいと思える尊重されている気を緩められる頑張りや技能を認められる気に障らない一緒に楽しめる好みや記念日を覚えられてるこの楽しみは嘘じゃない思い出して幸せになれる全てを満たされることは少ないけれど、どれか一つだけでも結構思い出して幸せになれるなあと思う。というか私をポンコツと分かってる上で一緒に居てくれるだけでありがたい。…そういうことがある度に、過去の嫌な思い出が浄化されていく気がする。そうすると、少しずつだけど整理して自分の人生、生き方を見つめ直せる。あと、おもてなしとはちょっと違うかもしれないけど、というか友達あるいは仕事人としてのもてなす側目線なのかもしれないけれど「自分が相手をもてなすことができて、相手も自分を認めてくれている」という状況は非常に嬉しいっていうか生きてて良かったなあと思う。笑い上戸の友達はそういう意味で世界を幸せにしてるなあと思う。勿論笑ってはいけないことではそんなに笑わない場合に限るんだけど。
2017.03.06
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*叶わない恋をしている。 僕はいつもその人が出掛けていくのを見送る。 その人が疲れて帰って来るのを出迎える。 甘えて、撫でられて、くっついて温まって。そうするとその人は笑って少し泣く。 その人はどんなに疲れていても僕の生きる世話をしてくれる。 ガラス窓の向こうの世界に居るあいつらは、それを甘えだと笑う。不自由に甘んじていると嗤う。自立できない者同士が寒さと弱さによって身を寄せ合っているだけなのだと。「ジェイ」「にゃあ」 けれど、僕はそれでもこの関係を嫌いになれなかった。 その人が僕を自由にしないのは、守る為だということと、きっと帰ってきて誰も居ない事に耐えられないからなんだろうということはなんとなくわかっていた。 だからその人の一番が僕ならば、それでいいと思ったんだ。 僕がその人の大きな支えになれているということさえわかればそれでもよかったんだ。 けれど、そうじゃなかった。 その人は、僕の知らない臭いをつけて帰って来るようになった。 そして。じきに聖域のようだった家の中で、その人が、その臭いを出す男に寄り添うのを見た。 だから僕は、人になろうと思った。 その人が倒れそうな時に、ただ癒すだけの飼い猫じゃなくて、支えられる人間になりたいと思ったのだ。 だからクリスマスの雪深い朝に人間になれた時は驚いたけれど、嬉しかったんだ。 喩え寿命がその分減りやすくなると聞かされても。 その事は、出来るだけ秘密にするようにって神様と約束したんだ。 だからこの一週間、ばかみたいなすれ違いばかりしてたけど、本当に楽しかったんだ。 その人……きみが僕を探し続けた最初の3日、やっと僕が僕だと分かって普通の生活を出来た2日、人間として相談をしてもらえたこの2日間。 幸せだったんだ。 ねえ、認めてよ。 なんで話を聞いた後も、そんなに悲しそうな顔をしているの。 もう腕が上がらない、涙を拭えないのに。 仕方がないから最後の力だ笑うと、その人はよりぶわりと涙をあふれさせながら、それでも下手くそに笑って、僕を抱き締めた。 僕は幸せだった。 僕はその人を幸せに出来ただろうか。 足りないのなら、何度でも生まれ変わって会いに行こう。
2017.03.05
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全てが解放された世界で、私は一人俯きました。魔王は倒され、英雄たちの凱旋が続く中で、私は一人、フードで顔を隠します。私は魔王の栄養を吸って殺す為に生まれました。「なんだ…この城に今、何が起こっている…!?」ごめんなさい、私の仕業です。そう思いながらも私はずっと彼の手を取り続けました。少しずつ彼は弱体化していきます。私の膝の上で。私は弱く、生まれた時から親しい誰かの足を引っ張って、不幸にしてばかりでした。そんな私に初めてできた任務が、最凶の魔王を殺すこと。魔王はもう居ません。弱くなるのに、毎日毎日私の膝の上に戻ってくるあの人はもう居ません。私には仕事も、大事にする相手も居なくなりました。死ぬ度胸もなく、何かに抗おうという気力はとうに死に絶え。私に残されたものは、顔に張り付いた臆病な笑顔だけ。そんな私を連れだしたのは、私の住んでいた元の国でした。今度こそ普通に愛してもらえるかと思いましたが、そうではありませんでした。魔王の圧力がなくなって、調子に乗った領主のところに行ってくれとのことでした。私の脳裏をあの人の最後の喀血が過ります。”……ずっと普通になりたかった。 ……そうか、今の俺は、普通なんだな”ただただ戸惑うばかりだったあの頃の言葉。今となって少しだけ、わかる気がしました。私はこうして、世界のすべてから傲慢な富を奪って平らな世界にすることこそが、生まれた意味だったのかもしれません。ー…そう思い、提案に私は乗りました。いくら埋めても埋まらない穴が埋まるとき、いくら均しても均しきれない山が平らになるとき、私の身体には世界が詰まっているかもしれません。それならもう、何も持たない私でさえも、世界と同じになれるのですから。
2017.03.04
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物語をある程度読み終わった後で、途中のページを開き「もしここから読み始めていたらどう思っただろうな、勘違いしただろうな」と考えるのが楽しい。セルフミスリードというか、セルフ叙述トリックというか。いわゆる一度目に読むときと二度目に読むときの反応の再現逆版。あと、スピンオフ・いつもと視点が違うキャラで偶然読み始めた時にそのキャラにとても感情移入する現象とも感覚再現としては近いかな。因みに最近の経験としては「コレットは死ぬ事にした」の某鳥葬されかけてた渡し守さんが記憶に新しい。某冥府の王との関係、良い。勘違いされやすそうな子にそのまま勘違いしたり、俺Tなら真冬を恋愛番長とかみたいなアイドルだと思ったり(最近の早坂君に対するまふまふのごまかしがまんまそれなんだけど)7SEEDSなら17巻から読み始めて安居何したんだと思ったり金銀なら一族皆殺しエレベーター編から読んで森田って登場した当初から銀さんに忠誠誓ってたんだろうなとか思ったりプリベルならど、どっちが主人公…!?って思ったりHQなら、どこが主人公高校なのか分からなくなったり黒バスなら、黒子っちの登場がかがみんのそれみたいだったんだろうなと思ったりヘタリアなら枢軸トリオに(こいつらどういう関係なんだ…好みもタイプもばらばらすぎだろ…)と思ったりハピツリなら浦和に戸惑ったりほのぼのアニメだと思っていたら突然のグロにブラウザバックして「今の何…?」と思ったり女装男子を女子だと思ったり男装女子を男子だと思ったり夏男×歌音になんら含みなく萌えたりもうお前らくっついちゃえよと思ったり楽しい。セルフ叙述トリック楽しい。あと少プリ9章の最後みたいに、解決編だけ見ても割と話の筋が通ってしまうなあと思うものはある。少プリの場合8章は謎まみれ疑いと勘違いと行き違いばかりの(そしてサムライの株ダダ下がりの)ターンだったからその解明(とサムライの名誉回復)のターンという意味もあるんだろうけれど。薫流さんの灼けつく視線の方向も行いの真の意味も最後の最後まで分からなかった。視点のせいもあるし、叙述トリックのせいもあるし、静流が暴走し過ぎているのもある。でもそうやって登場人物とともに振り回されるのも勘違いするのも、今となっては楽しかった。また振り回されたいかも。……最後に落ち着けるのであれば。しずるんるん誕生日おめでとう、地獄でお幸せに。
2017.03.03
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大学の合同企業説明会の季節です。コミケのごとくブースが用意されており、大企業は壁サーの如く教室や会議室を使って説明が行われます。姿勢や製品の形、他企業との提携の仕方、これから目指していくものなどが紹介されていきます。その中で、一緒に働きたいと思ったもしくは興味を持った企業の場所に行って30-45分ほど説明を聞く形になります。この形、コミケじゃなくて何かに似てるなあと思っていたのですが先生「短文でいいから各企業に対する印象と、志望したい!っていう気持ちを書き留めとけよ」……あっ……Σ(°Д°これルイーダの酒場だ。仲間になりたい相手→企業擬人化ステータスと条件→事業案内と募集要項みたいな。なにそれ可愛いかもしれない。企業自体が一つの生命体とか、DNAをずっと受け継いでいくといった表現をされることもあるためあながち間違いでもない。あと40社近く説明聴きに行くのでそのイメージでモチベーション保とうと思います。個人的に現在はっきりしてるイメージだと、・●●ワハウス→八軒(各部門では二位以下に甘んじるが総合は業界一位)と石窯編(でっかい会社ゆえに、様々な部門部署を内包していてしかもその部門部署が超気軽に打ち合わせできる)そして開拓者戦隊パイオニア私の知ってるゼネコンと違う 巨大な実験場や研究施設に似た何かを感じました。・●●●●●●●●●ホテル→ハートマン軍曹(育ててもらおうと考えるな、甘い考えの者は立ち去るがよい、それだけの覚悟を越えてやってこい、自分だけの判断を信じるな、特に自分に何が向き不向きかなんて決めつけるな、黙ってこちらに身を委ねろ)が丁寧語になった感じなどの波動を勝手に感じています。面白かったです。やはり有名所はSSS~URレアカードのような安心感を感じます。 これまでホワイト企業に志望する目安と教えられてきたものと真っ向から対立しそうな概念を教えられたので胸がとても高鳴りました。多分説明してくださった人事部の方のスキルがとても高いこともあるかと思いますが、その人もまた何十年も前にそのホテルに胸を高鳴らせられることがって、志望したのだろうなということが伝わってくるお話でした。 私は多分面接に行くまでにプレッシャーで潰れるので行けませんが、今日一緒に聴いた人の中には、おためしあるいは冷やかしで行ったのに気付いたらカリスマ性に魅せられて履歴書書いていたという人絶対居そうだなと思います。 他のホテル説明にはまだ行っていませんが、言葉のプロ、コミュニケーションのプロならば、きっと理念を生で聴くだけでも大きなプラスになりそうなのでまた行きたいと思っています。・●●ド工業(立体起動装置ならぬ立体車動装置・駐車場経営会社)→犬神もっこす 立体駐車場とかけて犬神君と解きます。その心は。・災害にまきこまれても割とけろっとしてる(良くも悪くも色々なものが素通りになる)・魔改造はお手のもの。他の所で造られたものの修理をしていたらいつの間にか乗っ取って独壇場を作っている・やろうという情熱(+ジェバンニシステム)でパンだろうと仮設住宅だろうと設計図だろうとジェバンニする 所々競合他社が泣いてる影が見えますがとても面白かったです。 会社ごとの黒い内情とか、泥臭い情熱とか、薄暗い他社との闘いとか見ていると<<世は就職戦国時代…! 会社(武将)達は各々生き残りを賭け……>>とかっていうテロップがヒストリアのテーマとともに流れてきそうだと感じます。 そう、綺麗な説明だけじゃなくて、評判サイトとかだけでもなくて、こういうのが聴きたいんだよ……!!!あと大規模な工事だけでなくて細かいものとか、今開発中のものとかにうおおおおお大2病こういうのに弱いんだよ……!!!ってなります。 あまり企業側の説明を信じすぎるのもいけないと言われましたが、マニュアル通りまとめられておらず徹底的にこちらにその幻想をぶち壊すしてくる企業の説明には、ある程度フェイクでも構わない…!私は信じてエントリーボタンを押すッッ!!という気持ちになっています。 企業説明会を受ければ受けるほど、多角的な視点でその説明を見ることが出来るようになると思うので、とにかく面白そうな所を見て回ってきたいと思います。 ……こうした、企業さんの説明のぴんときたフレーズは履歴書語彙貧にはとてもありがたいですし…。 同分野はもとより、ある程度別々とされる分野の説明同士を混ぜて使えたりするとより楽しいです。……まあ本当に追い詰められても笑っていられるかどうかは分かりませんが、とにかく今は楽しんで一歩二歩目を踏み出していきたいところです。*****資料頂いたり名刺頂いたりして溜まってくると、なんかRPGゲーやってた頃の勲章系のメダルとか『称号』スタンプが溜まってくるやつ思い出します。それ単体では役に立たないけれど、その称号を見てその当時の記憶を思い出したり、誰かと話をするきっかけにしたり、あとは小さなメダルみたいに数を溜めていること自体を認めてもらえたり、なにかの通行証になったり。企業単体の説明会が満席だった時に枠を拡大して頂きやすくなるとか、場合によっては就活などの相談に乗って頂けるとか…名刺の『信頼』手形としての存在意義をはじめて実体験した気がします。その分頑張らないとですね。ハッスルマッスル!!*************************……個人的に怖いもの。どうしても楽しめなそうだなと思うこと。1・業務内容の具体的な説明(これにやりがいがあるとか、これがめんどいとか、これを今開発中とか)及び造り出すものの美しさなど……よりも社内の雰囲気やイベントごとを優先しまくっている説明(福利厚生や働きやすさ、生業、出会い重視、ヌクモリティ強調ってことなのでしょうが…)2・オリンピックが終わった後問題3・手を出す分には良くても、続けられるかどうかが分からないとはいえ、1は私の個人的な食わず嫌い2は大抵どこでも対処準備しているということで私の目下一番の問題は3ですが。1.就活ノートとPC画面に映るリクナビを用意します。2.ネットや図書館などで下調べして合同説明会でパンフを貰いメモしてリクナビ・企業説明会でエントリーして履歴書書いて…3.マジかよ!全て台無しだ。お前(私)(コミュ障)は全てを台無しにする。4.この汚い文字が溢れ涙に塗れた就活ノートはお前の人生そのものだ。5.お前(私)は色んなことに手を出すが一つとして成し遂げられない。6.誰もお前のことを採用しない。……笑えないよ!!!あと面接どうにか通れてもその後が怖い。大学ってコミュ障・自分勝手で居ても大丈夫な最後の聖域だったんだなあと今実感しています。そしてコミュ障の障壁を叩き壊すスタイルのアントニー先生が有り難く思えてきました。ありがとうアントニー先生、ありがとう地獄の授業たち。…まずは真剣に話していても笑顔を浮かべ続けられるような訓練をせねば……。***画像お借りしましたhttp://blog.livedoor.jp/kaigainoomaera/archives/47565205.html
2017.03.02
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※この話は半分ノンフィクションです。※※真のホラーは暗闇でも幽霊でも人間でもなく、『生々しい事』であることが判明致しました。今一応4巻読み始めている所なんですが、ゼニゲバの最終回近辺や、カイジの地下労働編で班長に騙された部分……に匹敵する生々しさの波動を感じます。・主人公倫子達は彼氏と続かないまま30代。そろそろ結婚しないとやばいやつ。・けれど婚活には装う気のない対岸、逆に見るからにひっかける気満々の此岸・こういう時に逃げて3人で酒飲んで愚痴り合うのが幸せ・と思ってたらなんかタラとレバーが酒の力で具現化してきついツッコミを入れてきたよ!・しかし、この時期に残る、自分の手にも取れそうないい相手は大抵<<性格に難あり>><<過程に理由あり>><<節操は寸分もなし>>・けれど、そんな相手でも穴を埋め合うには選んでしまうやつ・やばいと思っててもやめられないのが一番やばいやつ・これが昼ドラ・メロドラマ化しないのはひとえに定例女子会と言う名の「お前の幻想をぶっ飛ばす」ないしは自分酔いへの冷静なツッコミがあるおかげ・もう女子会が聖域・まだまだ続くよどうあがいても絶望ダメンズ・モテないわけじゃない≠モテる・全てのうまい話には裏がある・私が我慢すればいいのかなって女子会トリオが思いつつ「「「はいムリ~~~~~~」」」<<結局女子会でたらればったり愚痴ったりツッコミ入れ合ったりしてる時が一番幸せ>>・なんかもう女子会だけでいいんじゃないかな 言っていいかな、個人的には本音言い合えて、お互い見捨てなくて、恋路応援してくれて、やばい時は助言しようとしてくれる(そして撃沈したら傷を舐め合える)友達とタラとレバーが居ればそれでいいんじゃないかな…? だから取り敢えず今の所の問題は浮気と不倫の某二名ではなく仕事を犠牲にしつつある倫子さんだけだ!!!一番やばいレントゲンになってるやつだ!!! タラとレバーと酒を買う金、友達と集まって楽しむ時間さえ確保できれば・・・・ で・・・き・・・れ・・・・・・ば・・・・・・・・・タラ「こいつそれさえもする気なくなってるタラ」レバー「逃げてるレバー」 駄目だ…倫子さんその仕事がうまくいかないから逃げ道で枕()とか寿退職とかを選びかけてるんだった……!!! それに、そういった面で夫婦が支え合うことはあるだろうけど、友達同士提供できるのは、友達としての癒しだけだから…それ以外を求めているなら、どうもできないんだろうな。 結局なんだかんだできついこと言うけど本当にやばかったら一応心配(?)はしてくれる、裏に持っている者も何やら3/3の純情な感情っぽい人とくっつきかけて、スパルタで頑張った挙句、今までとは違う方向に才能開拓していくのが一番のハッピーエンドなのかな…?とちょっと思っています。 映画通はいいなと思ったものを自生活に取り入れるばっかりだから、人間の生活とはちょっと遠ざかってしまうよね…っていう。他の事は極上なのに玉に致命傷。 破れ鍋に綴蓋レベルでないと付き合えない。 さて倫子は綴蓋を買って出るのか……!? それともこの山を越え、新しい相手を探しに行くのか……!? それとも映画にこの経験を生かし一皮剥けるのか……!!!!!・つづく という事実に絶望感しか感じない漫画は久しぶりです。 しかし読んでしまうこの魔性っぷり……! 東京タラレバ娘/ 東村アキコ キスKC4巻続き。理想を折られ押さえつけられまくるのが、子供の宿命なのかもしれない。だからまだまだある未来の方に夢を先延ばしする癖がある。「何事に対しても諦める癖がついている」のが、大人の特性なのかもしれない。だからせめて手に入ればいい、寂しくなければいいと思う。もう一回立ってみようと思うのが、そういう相手に出会えるのが、老人の特権なのかもしれない。無限の可能性があるネットドラマっていう存在は、そんな人々を繋げるものなのかもしれない。そして。「女子会の たられば酒より 仕事酒」仕事にもう一度目覚めた倫子先生が予想以上にかっこよくて惚れた。なんだろう、何かに一生懸命な人って輝いてるよね。……趣味としてその何かを他人に押し付けさえしなければ。 (仕事としてならあり)
2017.03.01
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