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これを観たら、今回3キャスト全部観ればよかったなーとつくづく思った。芝居巧者が多いので、振り付けが求める人物像もあるけど、ダンサーの解釈の幅が大きそうだから、見ものだっただろうなーと。接待なんかほうって駆けつければよかったわ・・・。オネーギン:フィリップ・バランキエヴィッチレンスキー:アレクサンドル・ザイツェフラーリナ夫人:メリンダ・ウィサムタチヤーナ:マリア・アイシュヴァルトオリガ:エリザベス・メイソン乳母:ルドミラ・ボガードグレーミン公爵:ジェイソン・レイリー親類、田舎の人々、サンクトペテルブルクの貴族たち:シュツットガルト・バレエ団指揮:ジェームズ・タグル演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団私は、かっこいい男性ダンサー揃いのシュツットガルト・バレエの中でも、バランキエビッチがやはり好きだし、フォーゲルのエレガンスも捨てがたい。(なので、後者は‘眠り’の方で観ることにしたのだった。)バランキーは想像どおりのオネーギン。スカシた感じがなんとも言えない。(好きだということです♪)田舎の小娘なんか、ひとたまりもないでしょう。(もと、田舎の小娘が言うので間違いない!)1幕で片眉を上げたのをオペグラで観ていて、おぉ!(別に意味なく)と声を上げてしまった。なんか余裕持って自分を客観視しているというか、反抗的な洒落者に見せている‘自分’を認識しているように思えて、あぁすごいな、と。片眉を上げる・・・私的ツボにはまったので練習してみたけど、できないもんだわ。バランキーはメイクによっては怖い顔にも見えるときがあるのだけど、オネーギンは目を強調せず、ハンサム顔のまま。全身黒づくめがよく似合って、数年後のタチヤーナと再開したときも、そう年食ってそうには見えなかった。「眠り」のアリババではすごく目立ったザイツェフのレンスキーは、今日はバランキーと対比して見ているせいか、ちょっと平凡に感じた。その一方で、これなら別れられないと思わせたジェイソン・レイリーのロマンス・グレーな(最近聞かないから死語?)グレーミン公爵。サポートに徹する姿に包容力を感じる。アイシュバルトは「眠り」のときと同様に身体能力の高さを見せてくれたが、何せ今日は舞台から遠くの席で、ずっとオペグラ使いだったので、その唯一の焦点はバランキエビッチに当てられていたのだった。ごめんなさい。バレエを観に来たの?それともダンサー?とか会場で会った知り合いに聞かれたけど、厳しいことは言わないでほしいな。オネーギンから目が離せないというタチヤ-ナの心情だけはよくわかる。終演後、ロビーで誰かが「私だったらオネーギンに付いていくわ!」と感想を述べてた。私はそうね・・・ルグリにも、レイフ・ファインズにも迷わず付いていくと思うけど、レイリーを夫に持った身だと、バランキーとの天秤にかなり迷う。ありえない妄想に、ちょっとはまりこんだひと時でした。
2008.11.30
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暗~い気持ちのまま、オペラシティに向かう。今日亡くなったと連絡された同期は、それほど親しかったわけではないのだけど。 ベッリーニの歌劇による変奏曲「ヘクサメロン」より第6変奏 ホ長調(アブデル・ラーマン・エル=バシャ)華麗なる円舞曲 変イ長調 op34-1(アブデル・ラーマン・エル=バシャ)華麗なる円舞曲 イ短調 op34-2(児玉桃) へ長調 op34-3(児玉桃)バラード 第2番 へ長調 op38(フィリップ・ジュジアーノ)24の前奏曲 op28 (フィリップ・ジュジアーノ)久々にショパン。気持ち的にはマッチする。アブデル・ラーマン・エル=バシャの精確なタッチが感動的。以前のコンサートでは「地味」だと思ったものだけど、彼の音は濁らないので、その曲の本質に触れているような気になる。華やかだったのはフィリップ・ジュジアーノ。それでいて、彼もとても正確に弾く。「24の前奏曲 op28」・・・いいなあ。私はもう手が回らない(笑)ので、ピアニストのコンサートに行く機会は少ない。この「24の前奏曲」はCDでしか聞いたことはないのだった。児玉桃さんは、弾き方が荒っぽく、やっぱり苦手だ。ショパンのピアノ曲ばかり集めた今回の一連のコンサートだが、こういう催しでないと、こういう演目の演奏会には行かないし、「あぁこの曲もいいなあ」と再認識したりすることもないので、尻すぼみにならないといいな。(↓オペラシティ・コンサートホールのロビーにあった仮屋崎省吾さんの作品)
2008.11.29
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今年はオペラはロッシーニで、オケはベルリン・フィルで締めくくってしまった感があって、なんか先日のグルヴェローヴァも含めて「消化試合」みたいなスタンスになってきている。【公演監督】岡山廣幸【指揮】松下京介【演出】岩田達宗【出演】廣田美穂/村上敏明/福田玲子/須藤慎吾/森口賢二/若林勉/他藤原歌劇団合唱部多摩ファミリーシンガーズ(児童合唱)東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団はっきり言って、ロドルフォの村上さんだけが目的だった。でも、その目的は大いに果たせた。以前よりさらに艶のある伸びやかな声だった。ほんのちょっとクセがあって、そこがどうかな~なんて思っていたけど、どんどん大物になってきている感がある。ミミの廣田美穂さんのことは知らなかったが、声量があってしっかり歌える新進の歌い手さん。なかなかよかった。肺病に見えない貫禄(?)が惜しいかな。これから注目していこう!、と思ったのはマルチェッロの須藤慎吾さん。よく響くいい声。ムゼッタの福田玲子さんはどうしたんだろう?と思う。低めにぶれると思っていると、そこから思いきり声を張り上げて高温へ引き上げるので、叫んでいるみたいだった。客席からの応援は多かったが。・・・しかし私は今日は気持ちが沈んでいる。会社の同期の訃報が携帯に入っていたから。テアトロ・ジーリオ・ショウワのある新百合が丘の近くでお通夜とのことだったが、決してそこに行ける格好ではなかったので、他の同期に香典を頼み、そのまま劇場にいたのだけど。突然の連絡だったので、「病気だった」としか聞いていない。同じ年齢なのよね・・・。
2008.11.29
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イタリア・メッシーナ歌劇場の2009年6月の来日公演は中止とのこと。本日、興業元のコンツェルトハウス・ジャパンとチケット・エージェンシー各社で発表されている。演目は「トスカ」「イル・トロヴァトーレ」だった。「トスカ」はグレギーナとガザレフ、「トロヴァトーレ」はテオドッシュウが出るはずだったと記憶している。「劇場側の都合により来日が不可能」の劇場側の都合って何だろう?来日するための資金調達かしら・・・。
2008.11.28
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横浜みなとみらいホールに行くために、仕事は早めにフレックスで切り上げ。(写真はみなとみらいホール近くのツリー)――第1部――W.A.モーツァルト歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲 [オーケストラ]歌劇『ドン・ジョヴァンニ』よりドンナ・エルヴィーラのレチタティーヴォ"なんと酷いことを"~アリア"あの人でなしは私をあざむき"歌劇『皇帝ティトゥスの慈悲』序曲 [オーケストラ]歌劇『イドメネオ』よりエレットラのレチタティーヴォ"イドメネオ王が亡くなられた?"~アリア"この心の中に感じるものすべては"バレエ音楽 "パ・スール" K.367 [オーケストラ]エレットラのレチタティーヴォ"心が乱れる"~アリア "オレステスとアイアスの苦しみを"――第2部――G.ドニゼッティ歌劇『シャモニーのリンダ』より"リンダのアリア"この心の光"G.ロッシーニ 歌劇『ウィリアム・テル』序曲 [オーケストラ]G.ドニゼッティ歌劇『ルクレツィア・ボルジア』よりルクレツィアのロマンツァ"安らかに眠っている...なんと美しい"V.ベッリーニ 歌劇『ノルマ』序曲 [オーケストラ]歌劇『海賊』よりイモジェーネのアリア"その汚れない微笑と"(アンコール)バーンスタイン『キャンディード』より“きらびやかに楽しく”J・シュトラウス『こうもり』よりアデーレのアリア“田舎娘の姿で”第1部のモーツァルトは、グルベローヴァにしてはまだエンジンがかかりきらないという感じ。第2部の『シャモニーのリンダ』から本格的なグルベローヴァ節が始まった。そして最後に『海賊』で最高潮に。みなとみらいホールは、これまで気付かなかったけど(あんまり行かないし)、思ったよりデッドで、2階ベランダ奥にいる私には臨場感のない声で到達してくる。3階席後部がどのホールでも定席で、ここでも奮発した方なのに。でも、その辺はおり込み済みかな。舞台上のオケがものすごく抑えていたので。アンコールの茶目っ気たっぷりな歌い回しは楽しかった。
2008.11.27
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『ブラス城年代記 1』では死んだはずのブラス伯がホークムーンの前に現れ、『ブラス城年代記 2』ではブラス伯が生きていて、妻イッセルダとふたりの子供は狂気ゆえの幻想ということになっている。ホークムーンの物語に並行世界はほとんど出てこなかったが、いよいよそれらしくなってきた。エルリックのサーガに比べると平易なストーリーで、すごい勢いで読み進めることができる。ちょっとモノ足らないけど、あと1巻でこの『ブラス城年代記』も終りで、そこでこれまでの異なるストーリーの主人公たちが交わるはず。あともうちょっと・・・
2008.11.26
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いつも開演ギリギリなのに、ベルリン・フィル公演に遅れてはならじと定時で会社を出る。心がけ次第でこんなに余裕を持ってホールの席に着けるんだわと思うが、そのために朝からすごい勢いで仕事して、夕方になりそうな案件は避けるというスタンスで過ごした。毎日はできそうにない。ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 作品68Brahms : Symphony No.1 in C minor, op.68ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73Brahms : Symphony No.2 in D major, op.73ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団指揮:サイモン・ラトルブラームスの交響曲のチクルス、第一夜。このチケット代では、第二夜までは手が回らないのがつくづく残念。コンマスは安永徹氏。今回の来日公演で退団と聞いていたので、彼で聴けてうれしい。ベルリン・フィルの弦の音は、オケを横から見下ろす席にいる私には、舞台を這い回っているように感じる。うねっているみたい。それでいて、固い糸がきしむような音色だ。なんか太くて生っぽい。コンマスの安永さんもそういう音でソロを弾いた。彼だけでなく、ベルリン・フィルの首席はみな際立っていて、シンフォニーの最中にも各ソロのパートに聴きほれてしまう。特に、フルート首席のパユはすごい。彼のソロでは、剛腕なベルリン・フィルの楽団にあって、あの軽やかな音色が響き渡る。でも、彼がどこからソロの部分に入ったのかよくわからないほど、自然でさりげなくそのパートに入っているのに、いつのまにかうっとりしているという不思議。ステージに楽団員が出てきたときから「パユだわ~」と横顔を見つめていたけど、今年は彼のコンサートに行けていないので、ベルリン・フィルの中での彼の活躍を目の当たりにして、ますます今日の公演の評価が高まった。こんな楽団員たちを、ラトルは強引には引っ張っていない(ように見えた)。身振りも小さく、あまり指示を出さない(ように見える)。ラトルの指揮も変わったのかと思う。今日は‘絶対ベルリン・フィルでしか聴けない音’が聴けて幸せだった。グラモフォン誌の「世界オーケストラ番付」で、コンセルトヘボウがベルリン・フィルを抜いて世界一という発表が先日あったけど、「なんで~?」と今日でもまだ素直に疑問。コンセルトヘボウも上手かったが、今日の演奏のインパクトとは格段に違う。※ベルリン・フィルが定期演奏会をインターネット生中継するようで、そのパンフレットも配られていた。シーズン中には、睡眠時間に悪影響を及ぼさない限り聴いてみたい。
2008.11.25
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とても残念なことに(?)、姪から急にピアノの発表会のお誘いがあり、ナチョ・ドゥアトの『ロミオとジュリエット』を断念。行きたかったな~。彼はもう「物語バレエは創作しない」らしいし。それに、ナチョによるトーク・イベントにも行きたかった。どんなにか、素敵だったことだろう(涙)。かわいい姪のために花束持って発表会に行く方を選んだ連休の午後でした。
2008.11.24
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16時20分すぎにシュツットガルトの「眠り」の幕が上野の文化会館で降りるやいなや、カーテンコールは自粛して、銀座線乗り場へ走った。16:28銀座線上野駅発→16:55銀座線渋谷駅着。階段を駆け下り、人ごみをかき分け、走る。東急本店が見えたところで17時ののどかな鐘が鳴った。でも走る。遅れて始まることもあるもの。東急本店2階からBunkamuraへ走る。係員が「まもなく開演です!」。ってことはまだなのねっ。「席までご案内しますっ」と係のお姉さんはすごい脚力で階段を走り上がり、その後について3階ベランダ席に着いたら客電が落ちた。アスリート並みだわ・・・。でも、ここまでした甲斐のあった公演だった!!マホメット2世:ロレンツォ・レガッツォ(バス)セリモ:コジモ・パノッツォ(テノール)パオロ・エリッソ:フランチェスコ・メーリ(テノール)アンナ:マリーナ・レベカ(ソプラノ)カルボ:アーダー・アレヴィ(メゾ・ソプラノ)コンドゥルミエーロ:エンリーコ・イヴィッリア(テノール)指揮:アルベルト・ゼッダ演出:ミヒャエル・ハンペ合唱:プラハ室内合唱団管弦楽:ボルツァーノ・トレント・ハイドン・オーケストラ こういう公演があるからオペラ通いがやめられない。私の興奮の源はエリッソのフランチェスコ・メーリと、アンナのマリーナ・レベカ、指揮のゼッダ。特にフランチェスコ・メーリは、噂は聞いていたものの、やっと日本にお目見えし、こんな伸びやかな声で圧倒してくれるとは。まだ20代とのことだけど、あの老け役メークではとんと実年齢はわからない。彼はフランスでの別の公演をキャンセルして日本公演にやってきてくれたらしい。これが逆だとさんざん文句たらたらなのに、そう聞くとうれしかったりするので我ながら現金だと思う。逆の場合には、「来なかった」という事実のみならず「日本てバカにされてるのね」というひがみ根性もあるからなのだけど。それはさておき、名前すら知らなかったマリーナ・レベカもすごい。アジリタばりばりのこの難役(おまけに最初から最後まで出ずっぱり)を熱演し、もうテクニックだけでなく感情表現まで秀逸。昨年サンタ・チェチーリア音楽院を卒業、とのことだったので、彼女こそすごい若手。「新星現る!」という感じだ。次に来日するときは、きっともっと高いんでしょうね・・・とすでにひがみが入る。あ、不調を伝えられてたロレンツォ・レガッツォも、そんなことは感じさせない舞台で、もともと芝居っ気もあるので、マホメットの気高さがすごく感じられた。ゼッダの指揮は今更言うまでもないが、「オテロも振ってくれればよかったのに~」と思うほど、ロッシーニの劇的な盛り上がりを描き出していた。ロッシーニのオペラは日本で上演されるのがほとんどはブッファで、「軽めに進行するオペラが多い」と思っていたけど、セリアもなかなかいい。というか、すごくいい。ヴェルディのオペラもロッシーニのオペラがあってこそ生まれたのね・・・とほんとに思う。こういう上演に出会えて幸運だった。
2008.11.23
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装置と衣装がとてもキレイで、まず最初にそれだけでうっとりしてしまった。オーロラ姫:マリア・アイシュヴァルトデジレ王子:フリーデマン・フォーゲルカラボス:ジェイソン・レイリーリラの精:ミリアム・サイモン王:ヘルマー・ポーロカット王妃:メリンダ・ウィサムカタラビュット:トーマス・ダンヘル乳母:ブリギット・デハルデ澄んだ泉の精:オイハネ・ヘレーロ黄金のつる草の精:ヒョー=チャン・カン森の草地の精:ダニエラ・ランゼッティ歌鳥の精:カタジナ・コジィルスカ魔法の庭の精:マグダレーナ・ジギレウスカ王子: オズカン・アイクお付きの騎士: ローランド・ハヴリカ、ウィリアム・ムーア、ペトロ・テルテリャーン、ディミトリー・マギトフ、ダミアーノ・ペテネッラ、ローラン・ギルボー東の王子:ディミトリー・マギトフ北の王子:エヴァン・マッキー南の王子:ダミアーノ・ペテネッラ西の王子:アレクサンダー・ジョーンズ指揮:ジェームス・タグル演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団この週末はロッシーニ・オペラフェスティバルの公演もあって、その開演時間との兼ね合いで観る回を決めたのだった。でも、選択は悪くなかったみたい。フリーデマン・フォーゲルの王子様オーラはいよいよ増したと思う。それに立ち居振る舞いもとても優雅。ここまで、外見とテクニックが王子というポジションを裏切らないダンサーは貴重。オーロラ姫のアイシュヴァルトが、外見は地味めなので、主役オーラは彼一人で引き受けた、という感じ。とは言っても、マリア・アイシュヴァルトもテクニックは強い。久々に‘押しても倒れなさそうなローズ・アダージョ’を観た。‘溜め’が長くて、次の王子と手を取るはずの時間まで一人でバランスを取っていて、後の王子は省略されたりしていた(笑)。でも、やっぱり人気なのはカラボスのジェイソン・レイリー。目一杯、跳んでたわ~。もともとカラボスを目立たせようという振り付け&演出で、一幕・二幕は出ずっぱり。いわゆる‘おいしい役’な上に、彼自身に独特な雰囲気がある。バランキエビッチでも観てみたいな。だけど、演出は基本路線は従来の「眠り」と変えてないのに、カラボスがぐっと表に出てきて、ちょっと‘詰め込みすぎ’にはなったかもしれない。4人の外国の王子サマは、とても露出が多く、いっぱい踊る。4人で揃ってマネージュしちゃったりする。こうしてみると、男性ダンサーは思いきり活躍できる振付&演出になっている。その目論見にしっかり乗っかり、一幕・二幕はカラボスと4人王子とフォーゲル王子のオーラで結構楽しんだ。三幕は、衣装・装置の色づかいにぐっとオリエンタルな色調がはいり、それはステキだったが、普通のバージョンと同じようにいろんなおとぎ話の登場人物(&動物)が踊っただけだったので、却って退屈してしまった。次にオーチャードホールでROF「マホメット2世」を観ることにしていたので、終演時間で気もそぞろだった、というのもある。前から5列センターでは、最後のディヴェルティスマンに抜け出せやしない。カーテンが降りてきた瞬間に時計を見たら16時23分。どうやったらオーチャード3階に17時に座れるんだろう・・・とちょっと前までの幸せな気持ちから暗澹たる心境になった。
2008.11.23
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予習ないままに初めてロッシーニの「オテッロ」を聴く。オーチャードは定席になりつつある3階最後方。指揮:グスタフ・クーン管弦楽:ボルツァーノ・トレント・ハイドン・オーケストラ合唱:プラハ室内合唱団オテッロ(テノール):グレゴリー・クンデデズデーモナ(ソプラノ):イアノ・タマールロドリーゴ(テノール):ブルース・スレッジイアーゴ(テノール):フェルディナント・フォン・ボトマーエルミーロ(バス):ミルコ・パラッツィエミーリア(メゾ・ソプラノ):マリア・ゴルツェフスカヤ何に驚いたかと言うと、「最近はイタオペはいい上演がない。ドイツものはそうでもないのに。」という気持になっていたのが、ひっくり返ったこと。もちろん、ウィーンフィル「コジ」とかになると、あれだけキラ星のごとくスターを揃えれば・・・と思ってしまうので、そこまでフルコースでなくともうれしいサプライズに出会いたいな、と思っていた。開演後のオテッロの第一声からして、期待は膨らんだ。グレゴリー・クンデの輝かしい声・・・いいじゃあ、ないですか!おまけに彼は最後まで調子を落とさず、どんどん劇的表現も増してくる。他の歌手も凹んでいる人材はない。主役級に3人もテノールがいるのに、粒が揃ってる!どこに、こんなに歌える人たちがいたの~と思ってしまった。歌手にはすごく満足。でも・・・前半は気を失いそうになることも。いけない、と思って気を取り直して周囲を見ると、ものの見事に、左右のお隣も前列の方々も(要するに周囲はほとんど)眠っている!前半第一幕は繰り返し多いし、ちょっと冗長だからなぁ。後半は盛り返したが、なんとなく全体にメリハリが少なく、歌手が上手くなかったら、相当ツライ。こういう曲なのかと思ったけど、帰宅してから、やっとゲットしたCD(オテッロがカレーラス、デズデーモナがフォン・シュターデ)を聴いてみたら・・・かなり違うではないの!クーンがブーイングされてたのが、やっとわかった。ロッシーニをつまらなくしないでほしい!演出は動きがあまりなくてシンプルだけど、ヴェネチア(あるいはキプロス)を想像させるように、舞台一面に置かれているドアに海が書かれていて、その色合いが独特な世界を作っていた。雰囲気としては好きなタイプ。ロッシーニの「オテッロ」は愛情ひと筋。イヤーゴの嫉妬はデズデーモナが引き金だし、ハンカチという罠(?)もないし、ロドリーゴに疑惑と嫉妬の目を向けまくるオテッロは、とても狭量に映る。もっと仕掛けがないと物足らないなあ。しかし、何といってもオペラは歌がよくてなんぼだと思うので、E席10,000円で今日の公演を聴けたのは、かなりお得感がある。
2008.11.22
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ブルネロのこの「魂のバロック」と銘打ったコンサートは、第1夜と第2夜に分かれているのだけど、日程の都合で第1夜だけ。J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007ヴィヴァルディ/チェロ・ソナタ 変ホ長調 RV39J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009J.S.バッハ/協奏曲ニ長調(原曲:ヴィヴァルディ/ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のた めの協奏曲op.3-n9)ヴィヴァルディ/チェロ・ソナタ ホ短調 Rv40J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調BWV1011ヴィヴァルディ/チェロ・ソナタ 変ロ長調 Rv46(アンコール)ヴィヴァルディ チェロソナタより イ短調RV44 2楽章バッハ/マルチェッロ アダージョチェロ:マリオ・ブルネロオルガン・チェンバロ:ロベルト・ロレジャンリュート:イヴァノ・ザネンギチェロ:フランチェスコ・ガリジョーニブルネロがバッハを弾くときだけ、会場は真っ暗になり、彼一人だけが小さなライトで舞台に浮かびあがる。そして、バッハを弾くときは明らかに音が変わる。地の底から自分の心に響いてくるようで、まさしく‘魂のバッハ’。ヨーヨーの洗練とは違うけれど、チケットが完売なのもわかる。すごく疲れた1週間だったので、金曜の夜をこの音で締めくくれてよかった。ところで・・・ブルネロの外見は‘素朴’そうだと私は思った。だけど、結構‘イケメン’だという声あり。休憩時間も、終演後も「カッコイイわよねぇ」というお声が女性の皆様から聞かれた。どっちかっていうと私より明らかに年代が上の方々だけど。確かに悪くない。でも、私はセクシーさを感じるカルミニョーラとかが好きだわ(笑)。何しにコンサートに行ってるの!ってまた言われそうだけど、視覚情報って聴覚情報より情報量多いし、視覚が聴覚を刺激するってのは致し方ないと思うな・・・。
2008.11.21
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結構楽しみにしていた、このマクロプロス。2年前の東響の記憶も新しいが、ミステリーともいえるストーリーなので、演奏会形式ではなく演出付きで観たいと思っていた。う・・・それにしても不思議な客筋。こんなにグレーのスーツの多い公演も珍しい。50歳以上の男性がすごく多い。オジサマゴコロにひっかかる演目なんだろか。指揮:クリスティアン・アルミンク 演出:鈴木敬介 エミリア・マルティ:小山 由美 アルベルト・グレゴル:ロベルト・キュンツリー ヴィーテク:井ノ上 了吏 クリスタ:林 美智子 プルス男爵:大島 幾雄 ヤネク:高野 二郎 コレナティ博士: 加賀 清孝 道具方:志村 文彦 掃除婦:三橋 千鶴 ハウク・シュレンドルフ:近藤 政伸 小間使い:清水 華澄 小山さんが圧倒的だった。ほとんど出ずっぱりで、日本人には苦手なファムファタールをしっかり演じてくれたと思う。あとの歌手の皆様も粒がそろっていた。林さんは、休憩時間にキャスト表を見直すまでわからなかったくらいで、今回は影が薄いかも。正直言うと、すごく一般的な好みをしているので、ヤナーチェクが好きというわけではないが、独特ながら、聴いていて全然飽きさせない音楽はさすが。新日本フィルはときどき金管がアヤシイところもあったけど、幕が進むにつれてそれぞれの場面でのドラマ作りに大いに貢献していた。演出は無難。幕開けの弁護士事務所のオフィスでは、壁一面の書籍(書類?)が書き割りでなく、どれも1つ1つ立体だったことに、ささいなことだけどちょっと驚いた。337歳の絶世の美女をめぐる話はまあ面白く、チャペックの原作どおりには「生きることの意味」を追求せず、そんなに長く生きたヒロインの孤独感に焦点に当てたこのオペラはまとまりがいい。そういう意味では、小山さんはそのヒロイン像をうまく演じていた。それにしても・・・ヒロインは、皇帝の侍医だった父が、皇帝のために不老不死の薬を調合し、その実験台になった結果の不幸なわけだけど、その薬が効くかどうかは同じくらい長生きしないと検証できない。なんで飲ませたの?飲んだの?という疑問が最後まで頭から離れなかった。
2008.11.20
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プッチーニ節は好きじゃないと言いながら、ありそうでいて、そうお目にかからない演目なので出かけてみた。思いのほか席が埋まっている。最近は空席の多いコンサートが続いたたので、意外に思う。指揮:ヴォロディミル・コジュハルマノン・レスコー:テチヤナ・アニシモヴァレスコー:ヘンナージィ・ヴァシェンコデ・グリュー:ドミトロ・ポポウジエロンテ:セルヒィ・マヘラ覚悟したよりチープでない舞台。2幕なんかはコンパクトでありながら、それなりに豪奢さは出ていた。マノン、デ・グリューは東欧系歌劇場の座付き歌手とは思えないほど今風(?)だった。オペラ歌手にしてはスレンダーで、見た目麗しい美男美女ということ。声も通りがよく、しっかり歌っている。どこもかしこもしっかり声が出ていて、はっきり言ってメリハリはない。感情移入もあまりしない。(でも、そこまで言っちゃ贅沢というものかも。)そしてオケは・・・なんだかブラスバンド風。すごく少数なのにあの音量で聞こえるのも、逆にアヤシイ(?)気がした。D席で聴いて、損はしなかったというところかな。
2008.11.19
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CDとMDとカセットが録音・再生できるミニコンポを愛用してきたけど、ついに決定的に壊れた。CDの音がキレキレになり、今やほとんど聞き取れない。唯一残っていたサティのカセットをかけようとしたら、ぶちっとテープが切れた。今年は5月にTVが壊れ、8月にDVDレコーダーが壊れ、そしてついにCDコンポよ、お前もか・・・。あ、その前にエアコンも。物質的に不幸せな星のもとに生まれたような気持ちの、今日この頃。
2008.11.18
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コンサートでもらったチラシをチェック。そしたら、2009年正月封切りの映画「ラ・ボエーム」のチラシがあった。【キャスト】アンナ・ネトレプコローランド・ビリャソンニコル・キャンベルジョージ・フォン・ベルゲンボアーズ・ダニエルアドリアン・エレードステファーヌ・ドグーヴィタリ・コワリョフ 他 ネトレプコとビリャソンの組合せでの「ラ・ボエーム」は、CDでも出ていたと思う。どうやらだいぶキャストがかぶっているので、そのCDの音源で映画の吹き替えにするのかしら。(と、これは推測。)さんざん観た「ラ・ボエーム」だけど、この組合せならかなり新鮮。以前、ゲオ&アラのカップルで「トスカ」を観たとき結構退屈したのだけど、あれは「‘オペラ’の映画」だと思ったからいけなかったのであって、「映画の素材がオペラ」と思えば、それなりにドラマティックだったと思う。今回はどっちなのかな・・・。
2008.11.17
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NHKホールからサントリーホールへ移動。ANAインターコンチネンタルホテルで夕食でもと思ったら、お隣の森ビルが全館閉鎖で、レストラン系は激混み。 シューベルト:アルペッジョーネ・ソナタ イ短調 D821ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 op.40ピアソラ:ル・グラン・タンゴジスモンチ:ボーダス・ヂ・プラタ(銀婚式)~クアトロ・カントス(4つの歌)フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(チェロ用編曲版)(アンコール)ガーシュウィン:プレリュードエルガー:愛の挨拶サン=サーンス:白鳥出演:キャサリン・ストット(Pf)久々のヨーヨー。シルクロードの音楽やピアソラだけをやるコンサートは避けていたもので。そういう時のヨーヨーは、より一層楽しそうだけど、聴いているこっちは、彼でなくともそういう音楽をノリノリで弾くアーティストはごまんといるのでは?と思ってしまい、存分に楽しめないのだ。だけど今日は、シューベルトにショスタコ、最後はフランクで締め。この合間にピアソラとジスモンチがあっても、まあいいかという気持ち。私は、水面の上を弓で撫でているかのような、ヨーヨーの弾き方が大好き。ちょっと音が揺れて、二胡の音みたいに聞こえたりする。それでいて、感情の高ぶりが感じられて、ヨーヨーがクラシックを弾くのを聴くと、こっちもとても高揚する。伴奏のキャサリン・ストットがこれまた上手いので、ソナタはとても得した気分だった。難を言えば、今日は冠コンサートだったので、休憩後には2階のS席と思しき席がたくさん空席になっていた。ヨーヨーでそれはないだろう・・・と思うのだが。「完売」の告知が恨めしい人もいっぱいいたはずなのにねえ。
2008.11.16
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「トリスタン・・・」だし、リンダ・ワトソンだし、N響ならそれなりになんとか演奏してくれそうだし・・・、何といっても格安な料金設定(3階なら)が魅力ということで、今日もダブルヘッダーにしてしまった。「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲と愛の死」、第2幕トリスタン:アルフォンス・エーベルツイゾルデ:リンダ・ワトソン国王マルケ:マグヌス・バルトヴィンソンブランゲーネ:クラウディア・マーンケメロート:木村 俊光イルジー・コウト指揮/NHK交響楽団リンダ・ワトソンが3階までやすやすと届く声量で歌ってくれた。やはり日本人ではかなわないわ、と9月の悪夢を思い出した。声が大きけりゃいいわけではないが、以前聴いたときより安定していて、これくらい歌ってくれれば文句はあまりない。この人ひとりが抜きんでていて、あとはそれなり。あ、ブランゲーネのマーンケは美しい声だったけど、ラブラブなトリスタンとイゾルデに警告するシーンを3階で歌ったので、同じ3階で聴く私と1階で聴く人とでは条件が違いすぎて、どう聴こえたんだろうと思う。エーベルツは全然いいとは思えなかった。声がふらついていて、3階右翼にいる私には聞こえたり聞こえなかったり。イゾルデとの二重唱で、低音が地声になったところがあって、ぼーっと聴いていた私は思わず顔を上げてしまった。イルジー・コウトはこれと言って目立つことはないというか、素人目にはわからないんだけど、きっとそれなりに歌手の破綻やオケの綻びをフォローしているんだと思えるような安定感。スコア片手に聴いたりしたら、おおっと感心したかもしれない。でもそうだとしたら、ゲスト・コンサートマスターのペーター・ミリングの力も大きいのかもね。曲順がイレギュラーなこともあって、すぐに感情移入できなかったが、それでも久々にワーグナーが聴けてうれしかった。
2008.11.16
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「天保十二年のシェイクスピア」以来、「井上ひさし×蜷川幸雄」ならこれからも観に行こうと決心したのだった。でも今回、ダブルヘッダーしたことを、ものすごーく後悔した。作:井上ひさし演出:蜷川幸雄音楽:朝比奈尚行出演:上川隆也、勝村政信、高岡早紀、豊原功補、篠原ともえ、高橋努、大石継太、立石凉子、六平直政 他江戸時代の天才科学者、平賀源内の一代記なのだが、タイトルどおり‘表’(上川隆也)と‘裏’(勝村政信)の源内が登場する。井上ひさしの脚本はテンポよくすすむのだが・・・いかんせん長いっ!18時半に始まって、20分の休憩を含み、22時40分終演って、オペラより長い。そのせいもあって、21時を過ぎたあたりから、「音楽劇」の名のもとに同じセリフを何回も繰り返して歌うのはやめてくれ~(オペラじゃないんだから)、と思いはじめた。猥雑なエネルギーがいっぱいなところが、井上作品のいいところだけど、意味のない下ネタが多すぎ。これはやっぱりもっと、芝居小屋の雰囲気の残るキタナイ劇場で観ないといけなかったような気がする。コクーンだと妙にこっぱずかしい。それはさておき、主役の上川さんと勝村さんはとてもよかった。過去の舞台では、2人ともカッコイイけど声が割れがちなので、時として怒鳴っているように聞こえるのが玉にキズだと思っていた。今回は、2人とも大量のセリフを時として早口でよどみなく一気にまくしたてながらも、朗々と声が響く。意外にコミカルな上川さんが見られたりして、勝村さんともども私の中ではすごく評価UP。蜷川マジックでは、すでに評価の確立した俳優も、また新たな一面を見せてくれることがあって、そこも私的には楽しみにしている点。だけど、作者が30代の若書きのときの作品は、もちっと絞り込んでほしかったなーと思った。
2008.11.15
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楽しみにしていたアラジン。お子様が多いかと思いきや、ほとんど姿は見かけなかった。【アラジン】山本隆之【プリンセス】本島美和【魔術師マグリブ人】マイレン・トレウバエフ【ランプの精ジーン】吉本泰久【アラジンの母】難波美保【サルタン(プリンセスの父)】イルギス・ガリムーリン【オニキスとパール】高橋有里、さいとう美帆、遠藤睦子、江本拓、グリゴリー・バリノフ、佐々木淳史 【ゴールドとシルバー】川村真樹、西川貴子、貝川鐵夫、市川透【サファイア】湯川麻美子【ルビー】厚木三杏、陳秀介【エメラルド】寺島ひろみ、寺島まゆみ、中村誠【ダイアモンド】西山裕子新国立劇場バレエ団あぁ、ビントレーの振り付けだな、と思う。振付家独特のくせって結構わかるもの。タイトルロールのアラジンにあまりオーラを感じない。王子サマでもない普通の男の子だからかな。一方で、マグリブ人のマイレン・トレウバエフとランプの精の吉本泰久さんの存在感は強烈だった。ディベルテスマンとして宝石たちの踊りが出てくるけど、ルビーとエメラルドが圧巻。振付もダンサーのテクニックも冴えてた。演出として、「アラジン」のもともとの設定である中国と、日本人が「アラジン」の舞台と思っているアラビアが混じっているようで、どこの国でもないような設定ではない。それは、演出の説明を受けていればわかるけど、最初から舞台だけを観た人にはわからないだろう。音楽が映画音楽のようで、もうちょっと様式性のある音楽の方が好きだけど、まず音楽ありきで振りつけただけあって、各シーンにはよく合っていた。創作バレエだとストーリー性の少ないものが多いので、そういう意味では新しい演目ができてうれしい。今後の改訂に期待、というところ。
2008.11.15
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永遠の戦士エターナル・チャンピオンのひとりであるホークムーンのシリーズはあまり込み入っていないので、時間がかからず4巻全部を一気に読了。特にこの2巻~4巻は、旅の道連れに魅力的なお仲間(ダヴェルク、オラダーン)と知り合い、秘宝を求めてついにはそれを手に入れる、というわかりやすさ。その動機は復讐と女性への愛という、これまたこれ以上ないくらいわかりやすい。「このシリーズには珍しくハッピーエンドで終わる唯一の主役級キャラ」と教えられていたので、このストレートさも一応前向きに(?)受け入れている。心惹かれたのは、このシリーズの主役のホークムーンより、伊達者でシニカルなダヴェルク。その死に方も、彼に似合わないくらいダサいのだが、それがまたカッコイイと思えた。
2008.11.14
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グルヴェローヴァのコンサートを来週の横浜のにして、今日はこちらへ。同じ選択をした知り合いの何人かとお会いした。ドニゼッティ《ドン・パスクァーレ》-その眼差しの魔力を(メイ)ドニゼッティ《ドン・パスクァーレ》-もう一度、愛の言葉を(メイ&シラグーザ)ベッリーニ《清教徒》-いとしい乙女よ、あなたに愛を(シラグーザ)ドニゼッティ《連隊の娘》-高い身分と豪勢な暮しに/フランス万歳(メイ)ドニゼッティ《連隊の娘》-マリーのそばに居るために(シラグーザ)ドニゼッティ《連隊の娘》-何ですって? あなたが私を愛している(メイ&シラグーザ)カルディッロ カタリ(メイ)ララ グラナダ(シラグーザ)ベッリーニ《夢遊病の女》-おお、花よ、お前にもう一度会えるとは思わなかった(メイ)ベッリーニ《夢遊病の女》-この指輪を受けてください(メイ&シラグーザ)ドニゼッティ《愛の妙薬》-人知れぬ涙(シラグーザ)ドニゼッティ《愛の妙薬》-一言だけ、ああアディーナ/そよ風に聞けば(メイ&シラグーザ)プッチーニ《ラ・ボエーム》-私が街を歩くと(メイ)ドニゼッティ《連隊の娘》-ああ友よ(シラグーザ)カプア オ・ソーレ・ミオ(メイ&シラグーザ)ヴェルディ《ラ・トラヴィアータ》-乾杯の歌(メイ&シラグーザ)エヴァ・メイアントニーノ・シラグーザパロオ・バッラリン2人とも絶好調。ドニゼッテイとベッリーニをこの2人でこれだけ聴けて、非常に充実した時間だった。シラグーザは声が少し太くなった。これくらいがいいなと思っていたら、彼はヴォイストレーニングで声を変える努力をしてきたということだった。安定感が増したし、響きが豊かになった。「《連隊の娘》-ああ友よ」でのHi-c9連発はラクラク。ほんとになんてことない感じでさらっと歌いこなす。メイもよかった。彼女が「オ・ソーレ・ミオ」の最初を歌ったのにはびっくり。声がほんとにころがる。滅多にスタオベしないけど、思わず立っていました。
2008.11.13
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今日もサントリーホールへ。びっくりしたのは、半分くらい空席があったこと。ベッリーニ:オペラ『清教徒』からエルヴィーラの狂乱の場(第2幕)ドニゼッティ:オペラ『ランメルモールのルチア』からルチアの狂乱の場(第3幕)ベッリーニ:オペラ『夢遊病の女』からアミーナの狂乱の場(第2幕)トマ:オペラ『ハムレット』からオフィーリアの狂乱の場(第4幕)(アンコール)レハール:オペレッタ『メリー・ウィドウ』からヴィリアの歌プッチーニ:オペラ『ジャンニ・スキッキ』から「私のいとしいお父さん」J.シュトラウス:オペレッタ『こうもり』から「侯爵様、あなたのようなお方は」4つの「狂乱の場」を歌うなんてすごすぎる。(ただ、ルチアの狂乱の場は後半を割愛。)なのにこの聴衆の数の少なさは、宣伝の失敗か、それとも誰かとぶつかったか・・・。弱音のコントロールが利いているし、繊細なコロラトゥーラも美しい。そして何より「東洋人は若く見える」を裏付けるかのような若々しさ。体型も崩れてないし・・・。前半のピンクとゴールドの薔薇を裾に縫い付けたドレスや、後半の濃い水色に金の刺繍がある衣装が、あでやかですてき。それにどこかシャイな日本人と違って、身振りが西洋人っぽい。要するに、聴いても見ても(!)すばらしかった。
2008.11.12
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仕事上のお付き合いで、17:30からANAインターコンチネンタルホテルで立食パーティ。お隣のサントリーホールでのコンサートだったので、19時前に会場を抜け出し、ホールに向かう。ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 op.90ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲『展覧会の絵』(アンコール)ブラームス:ハンガリー舞曲第1番 ト短調グリーグ:『ペールギュント組曲』第1番 op.46から「山の魔王の宮殿にて」パーティで夕食替わりにお寿司でもつまんでから→優雅にコンサート、というさもしい目論見はかなわず。だって、仕事上の知り合いが多く、久しぶりのごあいさつやら、異動後の名刺交換やらで時間が過ぎる。仕方ないので、ずっとワインを飲んで談笑してたら、1時間半でもしたたかに酔った。すごくいい気持になってしまって、楽しみにしていたコンセルトヘボウだったのに、悪い予感・・・。案の定、ブラームスの3番は酩酊状態。地味だけどきれいな曲よね、と遠くでオケの音がする・・・。休憩時間に努力して正気にもどり、『展覧会の絵』に突入。先般のノセダ&N響では、「絵を観ながら通り過ぎていく」という感じがよく出ていたが、今日は「絵の中に入り込んで動き回っているかのよう」だと思う。絵の中の題材の1つ1つに、過剰に反応している自分に気付く。1それに、つ1つのタッチが鮮明(音楽にたとえると、どのパートの誰もがうまいということ)。ヤンソンスの指揮ぶりも興味深い。からだ全体を使う指揮者は多いが、ヤンソンスは歌舞伎の見栄のように止まるところがあって、阿吽の呼吸というかオケとの一体感を感じる。スタンダードな版だと思っていたが、少々(ヤンソンスが)いじくっている。その効果は、ちょっとウルサかった。全体としては、ロイヤル・コンセルトヘボウ・・・テクニックとしてうまいし、音も太くて厚いが、今ひとつ特徴がつかみにくかった。私にとってだけかもしれないが。
2008.11.11
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先日の公演の予習のために録画して見ていたのだが、やっと見終えた。エディタ・グルベローヴァ(S:エリザベッタ)ロベルト・アロニカ(T:ロベルト)アルベルト・シャギドゥリン(Br:ノッティンガム卿)ジャンヌ・ピランド(サラ) 他バイエルン州立歌劇場管弦楽団&合唱団フリードリヒ・ハイダー(指揮)演出:クリストフ・ロイ美術・衣装:ヘルベルト・ミュラウアー収録:2005年5月、バイエルン州立歌劇場先日はあんなに感動したけど、やはり演出が付いている方がいい(笑)。このプロダクションは現代への読み替えで、女王は国家元首か企業TOPといったところ。サラが刺繍をする場面でメガネをかけたのにはガッカリ。鼻眼鏡で、近くを見るときにかけるメガネって・・・。恋の現役にしては、‘ちょっと’な感じ。シンプルには違いない演出なので、まさか「大掛かりすぎて日本では上演できない」とされたプロダクションってこれではないよね???グルヴェローヴァ以外は先日の日本公演とキャストが違うが、どっちもそれなりにいいアンサンブルだと思う。というかグルヴェローヴァが圧倒的なので、あまりバージョンの違いを感じないというところかな。映像でも彼女の歌唱はかなり堪能できた!
2008.11.10
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バルトリのコンサートがキャンセルされ、じゃあということで、イタリア大使館のカルミニョーラのコンサートに行こうかと思ったらチケットは完売。次には、「ロベルト・デヴェリュー」にちなんで映画「ブーリン家の姉妹」に行くことにしたら、すごく混んでて・・・ちょうど都合のよい時間に始まるこの「レッド・クリフ」に路線変更。監督:呉宇森(ジョン・ウー)製作総指揮:張家振(テレンス・チャン)音楽:岩代太郎呉孫権:張震(チャン・チェン)周瑜:梁朝偉(トニー・レオン)魯粛:侯勇(ホウ・ヨン)黄蓋:張山(チャン・シャン)甘興:中村獅童孫尚香:趙薇(ヴィッキー・チャオ)小喬:林志玲(リン・チーリン)孫叔才:?大為(トン・ダーウェイ)老漁夫:馬精武(マー・チンウー)蜀劉備:尤勇(ヨウ・ヨン)張飛:臧金生(ザン・ジンシェン)関羽:巴森扎布(バーサンジャブ諸葛亮(孔明):金城武趙雲:胡軍(フー・ジュン)糜夫人:何音(フー・イン)魏曹操:張豊毅(チャン・フォンイー)孔融:王慶祥(ワン・チンシアン)華陀:謝鋼(シェ・ガン)夏侯雋:胡暁光(フー・シャオグワン)驪姫:宋佳(ソン・ジア)献帝:王寧(ワン・ニン)トニー・レオンや金城武が好きなだけだと、この映画はキツイかもしれない。歴史モノが好き、三国志が好き・・・くらいじゃないとね。有名な「三国志演義」を追っている部分が多いので、「あぁ、あの場面を視覚化するとこんなになるんだ」というような楽しみはあるが、一方で、いくらトニー・レオンとはいえ、美丈夫でならした周瑜にはイメージが合わないなあとか、ただのおっさんにしか見えない劉備(こっちはそういう外貌だったらしい)と曹操(若い頃は‘女と見まごう’だったのでは???)にガッカリしたりした。この‘視覚化’は功罪ともに大きい。逆に言えば、こんなふうにハリウッドのアクション映画を観るようなレベルで観てれば楽しいけど、それ以上に訴えるところがないとも言える。それでも、どこか涼しげな金城武の諸葛孔明はインパクト大きいし、中村獅童はチョイ役かと思ったがさにあらず、一将軍としてそれなりに活躍していた。バカバカしいけど、映画ってほんとに‘アップに耐える’顔じゃないと主役級になれないメディアだと今回感じた。金城クンはどこまでアップになっても‘持つ’んだけど、中村獅童は脇役の顔ね・・・。あれ?映画のクレジットを最後まで見てたら、演奏は「日本:東京都交響楽団」となっていた。お仕事の幅が広いですね。いいところで、つまりいよいよ古代中国史上の大イベント「赤壁の戦い」が開始する、というところでこのPart1は終わり、Part2に引き継がれる。制作してみたら長くなったというのはわかるけど、気持ちが遮断されるのでよくないなあ。なんやかや言いながら、Part2も行くであろうと自分でわかっているのだった。
2008.11.09
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演出がなくとも、こんなに引き込まれる。当たり前だけど、やっぱりオペラを牽引するのは音楽だと再認識。指揮:フリードリッヒ・ハイダー合唱指揮:トーマス・ラングエリザベッタ:エディタ・グルベローヴァノッティンガム公爵:ロベルト・フロンターリサラ:ナディア・クラステヴァロベルト・デヴェリュー:ホセ・ブロスセシル卿:ペーター・イェロシッツグアルティエロ・ローリー卿:甲斐栄次郎小姓:伊地知宏幸ノッティンガム公爵の従者:マリオ・ステッラーウィーン国立歌劇場管弦楽団ウィーン国立歌劇場合唱団序曲からしてオケは絶好調。演奏会形式なので、コンマスのキュッヒル氏を中央に据えているが、そこが源となって弦の音が力強く響いてくる。グルベローヴァは、高音もすばらしいが、やはり弱音のコントロールが見事。それは、声の劇的表現という意味でも圧倒的に効果的で、装置や舞台上の動きがなくとも、心揺さぶられるものだった。エリザベス1世の愛人とのストーリーは、映画「エリザベス」でレスター伯ロバート・ダドリーを振り切って王冠を選んだところまでが描かれていて、その後の映画「エリザベス:ゴールデン・エイジ」では新大陸アメリカから帰ってきたウォルター・ローリー卿に夢中になったのにその彼が侍女と秘密結婚して・・・というのが描かれていた。そして、私的にはこのオペラで3人目の愛人(トータルでは3人ではなかったらしいけど)のエセックス伯ロバート・デヴルーのストーリーに接したことになる。私は、今回、女王エリザベッタにとても感情移入した。謀反の疑いで捕えられている元恋人を、政治的な面では疑っていないのに、別な恋人がいることで罰したいと思う女王を、はじめは「それはないんじゃない?江戸の敵を長崎で討つようなものよ!」とクールに構えていた。だけど、だんだんグルヴェローヴァの演じるエリザベッタの感情に巻き込まれて「許せない男ね!江戸の敵は大阪でも名古屋でも取ればいいのよ!」と思えてくる(笑)。それくらいグルベローヴァがすごかった。(史実では、謀反の動きが実際にあったらしい・・・)もちろん、それは‘相変わらず’のグルヴェローヴァらしさということなのだけど、こんなに長い間その技巧を保っていることにファンは毎度驚愕する。ロベルトを歌ったホセ・ブロスは、よく伸びる強い高音がロベルトにピッタリ。ノッティンガム公爵のフロンターリも流石の歌唱。サラを歌ったナディア・クラステヴァという人を全く知らなかったが、なかなか深い声で魅力があった。今日はウィーン国立歌劇場の楽日で、最後に「2012年に会いましょう!」とのメッセージを書いた看板が下がっていた。次は2012年ね。マネジメントが交替しているはずだけど、よろしく!と内心つぶやいた。今回はNBSがうまかったのか、ウィーンサイドの思惑があったのかわからないけどトータル・プロデュースはなかなかだった。(ムーティの「コジ」で幕開け→小澤の「フィデリオ」でウィーン訪日公演100回目記念→グルヴェローヴァ(事実上の)主演のオペラで締めくくり。)
2008.11.08
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行かないはずだったが(というより予約FAXを裏返しに送ってしまい、結局チケットが取れず終いだった)、チケットを譲ってくれる人がいて、文化会館へ駆けつけた。今週は、夕方は毎日何かに出かけてて、18時までくらいしか会社にいなかったので、そろそろ仕事が溜まってきてる。来週は締めてかからなくちゃ。―第1幕―ビム:高橋竜太母:吉岡美佳猫のフェリックス:松下裕次M...(マリウス・プティパ、メフィスト、M...):首藤康之妹のクロード、プチ・ファウスト:高村順子光の天使:高岸直樹、野辺誠治妖精:井脇幸江、西村真由美マジック・キューピー:飯田宗孝―第2幕―スペイン 闘牛士:氷室友、小笠原亮、宮本祐宜中国 バトン:佐伯知香アラブ:西村真由美-首藤康之ソ連:田中結子-長瀬直義フェリックスと仲間たち:松下裕次パリ:高木綾-平野玲グラン・パ・ド・ドゥ:小出領子-木村和夫首藤さんがMをやるので、この日に行きたかった。ベジャールの作品は、テクニック的なことよりも、ダンサーその人の存在感次第で、感動が随分違う。久々にバレエの大舞台で首藤さんを観たら、余計その感を強くした。それでも第1幕は、首藤さんでさえ乗り切れていない気がしたが、第2幕はさすがでした。「グラン・パ・ド・ドゥ」の前に首藤さんが「こんばんは!・・・・」とセリフをしゃべるのだけど、彼の声はすばらしくよく響くバリトン♪あの声をもっと聴きたかったなー。最後の「グラン・パ・ド・ドゥ」は木村さんと小出さんの踊りが冴えてて、これは圧巻だった。特に木村さんは調子良かったんじゃないだろうか。すごいスピードのマネージュ。私にとって、ベジャールへのオマージュで、これくらい彼を偲ばせるバレエはないので(それは単に個人的な経験によるものだけど)、忙しくても観にいけてよかったなと思う。
2008.11.07
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待ちに待ったカルミニョーラ。昨日のカレーラスのリベンジをしたかった。(何の関連もないけど・・・)◇オール・ヴィヴァルディ・プログラム弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調 RV121弦楽と通奏低音のためのシンフォニア ロ短調 RV168弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調 RV149ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 RV273ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 RV375ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV222ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 RV191(アンコール)ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV217より第一楽章「四季」‘夏’より第三楽章ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV325より第一楽章ヴァイオリン協奏曲 ト長調 RV303より第一楽章ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV325(?)より第二楽章ジュリアーノ・カルミニョーラ(バロック・ヴァイオリン)ヴェニス・バロック・オーケストラヴェニス・バロック・オーケストラのみで演奏される前半3曲も悪くはないけど、取り立ててどうというほどではなかった。今回は指揮のマルコンがいないせいか。4曲目のコンチェルトからカルミニョーラ登場。彼がソリスト兼リーダーとして全体を率いて、ぐっと演奏が変わる。バタバタしなくなって引き締まったというだけでなく、音のキラキラ感が全然違う。まあ、全体がどうということよりも、何といってもカルミニョーラの圧倒的なカリスマ性にクラクラする。いつもなら‘弾き崩す’タイプはイヤだとか思うのに、彼のリズムに乗っかるのは心地いい。というか、バロックのヴィヴァルディがまるでラテン音楽のようで、すぐに酔ってしまう。ヴィヴァルディ=ラテン、と思いつつ公演が終わると、引き続きアンコールが5曲。会場にいた誰しもが思っただろうけど、「四季」の中の曲を弾いてくれて、とてもうれしい。‘超絶技巧’というのが、こういう場合にもあてはまるなら、まさしくこれがそう。前にいた一団のサラリーマン男性風な方々が、「狂気の一歩手前だよな」なんて言ってた。それはちょっとひどいかもしれないが、演奏中に、「ねえ、ちょっと・・・大丈夫?」なんて気になってしまうほどマッドな感じ。燃えるわあ。結局、私はいつも大衆の方の好みだわと思いつつ、この‘四季’が聴けるならそれでもいいや。はい、はっきり言って、細面のハンサムで長身痩躯なところも大好きです♪
2008.11.06
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「腐ってもカレーラス」(ごめんなさい・・・)と思っているのと、バーバラ・ボニーも付いてくるし、さらには曲目がモツレクだというので足を運ぶことにした。チケットの値段は忘れていたのだけど、当日になって思い出し、今となっては複雑な気持ち・・・。【第1部】モーツァルトの時代~ホセ・カレーラスの歌う18世紀の音楽【第2部】モーツァルト:レクイエム K.626テノール:ホセ・カレーラス ソプラノ:バーバラ・ボニー メゾソプラノ:フィオーナ・キャンベル バス:久保田真澄指揮:デイヴィッド・ヒメネス管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団合唱:藤原歌劇団合唱部 他カレーラスは前回の公演のときに‘往年の片鱗’は感じることができたので、まだいい声だと思えるうちに、聴きにいくのはそろそろやめておこうと思っていたのだった。それが、ついボニーとモツレクのせいで今回も行くことにしてしまった。‘片鱗’はかなり少なくなっていた。なくはなかったけど。特に楽しみにしていたモツレクはかなり微妙。バーバラ・ボニーの声はもちろん救いだったが、合唱が頼りなくて、声がキレイじゃないし、もう微妙すぎる。「藤原歌劇団合唱部‘他’」って???なんだか若い人が多かったので、どこかの音大の学生サンだと思い、「ほんとにもう安く上げて!(笑)」と不満だった。そしたら帰り際に、他の人が係員に「どこの音大の合唱?」と聞いている現場に遭遇。誰しも同じように思うだろう。最近元気のいい東フィルの音も、今回はすかすかで貧弱に思えたし、なんといっても合唱やソリストと合ってないし、このレクイエムはいったいなんなの~と叫びたかった。もちろん、またしてもオーチャード3階で聴くからだと言われればそれまで。え?カレーラス様?レクイエムでは‘片鱗’どころか、まだ残っているはず(きっと)の、力量はお示しになられませんでした。どうせ行くなら、もう1つのプログラムの日にすべきだったかな。
2008.11.05
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結構楽しみにして出かけたのだが、こんなに空席があっていいのかと心配になる。美智子妃殿下もご臨席だというのに。チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 op.36(アンコール)J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータから サラバンドエルガー:愛の挨拶チャイコフスキー:『くるみ割り人形』からトレパック指揮:ユーリ・テミルカーノフ出演:庄司紗矢香(Vn)サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団このベタな曲目がなかなか。いくら、センスのよいプログラムの新日本フィルを聴いた後とはいえ、やっぱり好きなわけです、オール・チャイコフスキー。オケの分厚い音を聴いているうちに、先日観た「オネーギン」映画DVDの背景に、白く広い雪原が広がっていた、あの光景を思い出した。人間の想起するイメージって単純だな。庄司紗矢香サンは技巧的にうまいのだけど、こういうオケでソリストを張るのはどうなんだろう。バックのオケと全然違うからソロだ、といえばそうなんだけど、彼女のは鋭角的な演奏だと思う。なんだか浮いて聞こえるのは、P席のせい?申し訳ないけど、何にせよ、技の高度さだけが際立つってのはあまり好みでない。チャイコフスキーの交響曲第4番は、オケの爆演にさらに弾みがついた。テミルカ-ノフは結構ラフな指揮。時には目線だけだったりする。空中に高らかに鳴りわたる金管と、私の体も共鳴体になったかのように響いてくる弦が圧倒的で、幸せな大音量の時間だった。それにしても、この空席は理解できない。日本人はチャイコ好きなはず。もはや陳腐すぎる演目だったのだろうか。それとも、単にプロモーション不足?
2008.11.04
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最終日に参戦(?)。【リゴレット】ラード・アタネッリ【ジルダ】アニック・マッシス【マントヴァ公爵】シャルヴァ・ムケリア【スパラフチーレ】長谷川顯【マッダレーナ】森山京子【モンテローネ伯爵】小林由樹【ジョヴァンナ】山下牧子【マルッロ】米谷毅彦【ボルサ】加茂下稔【チェプラーノ伯爵】大澤健【チェプラーノ伯爵夫人】木下周子【小姓】鈴木愛美【牢番】三戸大久【合 唱】新国立劇場合唱団【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団【指 揮】ダニエレ・カッレガーリ【演 出】アルベルト・ファッシーニうーーん、どこまで行っても盛り上がらない。なんでかなあ。主役級3人のバラバラ感のせいではと思う。ラード・アタネッリの声はいいと思うけど、ずーっと朗々としている。一本調子とも言う。それに、体を揺らして歩けばリゴレットに見えるというわけではない。ハンサムなお顔が邪魔しないくらいの演技力も欲しい。ムケリアのマントヴァ公は、「こんなもんでしょ」と言うことはできるけど、「え?マントヴァ公はどこ?」と登場時に探さないといけないほど、存在感がなかった。それにもしかして声量小さくないですか?2階のバルコニー前方で聴いているのに、聴き取りにくかった。声の質は軽くて甘いし、高い声も出るのだけど、弱音になると「どこで囁いてるの?」という感じ。マッシスのジルダについては、聴かせ所はいくつかあった。きれいな人だし、総じて悪くないけど、「役に合ってない」ってことってやっぱりあると思う。外見の問題でなく(十分お堅くて、先生みたいだったけど)、持ち味が。スパラフチーレの長谷川顯さんとマッダレーナの森山京子さんにホッとするという、不思議な舞台だった。指揮はときどき不必要に煽ってて、歌唱と合わないところがあるのが気になった。演出はファッシーニの原型がうまく維持されていないと思う。一幕などは合唱が棒立ちで、烏合の衆のようだった。不思議に沈静化した鑑賞になった・・・。
2008.11.03
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帰宅したら、タイトルのようなメールがオペラシティから届いていた。「11月7日[金]と11月9日[日]に、東京オペラシティコンサートホールで予定しておりました「チェチーリア・バルトリ リサイタル」公演に関し、10月下旬、チェチーリア・バルトリ氏のマネージメント事務所と日本の招聘事務所との公演条件についての協議不調が当財団に伝えられ、両事務所間で公演実現に向け交渉が続けられて参りましたが、誠に遺憾ながら結果的に来日公演はキャンセルとなりました。」一挙に力が抜けてしまった。ガックリ。これから仕事もちょっとしようと思っていたのに、ヤル気が出ない・・・。
2008.11.03
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今シーズンのMETライブビューイングが始まった。今日はダブルヘッダー。カリタ・マッティラ(サロメ)ユーハ・ウーシタロ(ヨカナーン)イルディコ・コムロージ(ヘロディアス)キム・ベグリー(ヘロデ)ジョセフ・カイザー(ナラポート)指揮:パトリック・サマーズ演出:ユルゲン・フリムカリタ・マッティラは、すばらしいサロメだった。ただ・・・オペラ仲間のオジサマたちは、また彼女の外見が少女には見えない、とかなんとかおっしゃりそうなのが目に見える。高画質な上に、あのアップを多用する撮影は、ほんとディーヴァには酷だなあと思う。METの大舞台で生で観れば、間違いなくマッティラの演技にも感心したはず。7つのヴェールの踊りも見事こなしてた。その7つのヴェール・・・では最後にフルヌードになるはずの演出だったから、全世界配信のライブビューイングではどうするのかと思っていたら、やはり映さなかった。当たり前か。替わりに目を見張ったヘロデ王の顔のUPだった(笑)。ウーシタロ始め、他の歌手も高いレベルで揃っていた。あ、個人的にはジョセフ・カイザーのナラポートがよかったな。ラッセル・クロウ似で。サロメにぞんざいに扱われて可哀そう、と思える数少ないナラポート。カリタ・マッティラの熱演で満喫したサロメだったが、残念なことが1つ。東劇の座席に長いこと座っていたら、足がかゆくなった。そのうち、腰やお尻もかゆくなって、最後にはかきむしってしまった。周りの人はなんともなさそう。でも、私はミニシアター系の古い映画館では、必ずと言っていいほどこうなるので、悪い予感はしたのだけど。ダニかしら・・・。次回の予防をどうしよう、と悩んでいる。
2008.11.02
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イザベル・ファウスト目当てですみだトリフォニーへ。クルターク作曲 石碑op.33(1994)ベルク作曲 ヴァイオリン協奏曲武満徹作曲 映画『黒い雨』より弦楽オーケストラのための死と再生マーラー作曲 交響曲第10番嬰ヘ長調「アダージョ」指揮:クリスティアン・アルミンクヴァイオリン:イザベル・ファウスト私のある友人はベルクのヴァイオリン協奏曲が大好きならしいのだが、私はと言えば、最初に聴いた庄司紗矢香さんがその当時は曲についていくのがやっとだったし、友人に薦められたムッターのCDは肉厚な音がちょっとこの曲に合わないような気がして、結局「食わず嫌い」な感じになっていた。イザベル・ファウストのベルクのヴァイオリン協奏曲は、とてもよかった。ベルクのこの曲を、初めて名曲だと認識。ファウストの清冽な音が、若くして死んだ美貌の女性を悼むにはピッタリだと思えた。初演者のクラスナーのCDが残っているとのことだけど、聴いてみたいもの。武満の音楽は結構好き。「カロリー低そう」とは口の悪いまた別の友人の弁だが、菜食主義な(?)私はいつも居心地がいい。「死と再生」というテーマに対しては不謹慎かな?この2つに満足したので、あまり聴いたことのないマーラーの10番は「きれいな曲・・・」と思っている間に過ぎてしまった。あ、これは第一楽章だけだったものね。あまり入りはよくなかったけど、面白いプログラムだった。
2008.11.02
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久々に劇団四季へ。異論はあるかもしれないけど、私は四季のミュージカルでは歌唱はちょっと・・・なんだけど、ダンスはなかなかだと思っている。歌の方はマイクを通して聴く声に違和感があるだけかもしれない。でも、ダンサーのからだのキレはなかなか。四季の55周年記念だからというより、この公演のタイトルからしてダンスに重きを置いてあると思ったし、なんと言ってもポスターやチラシの動きのある写真に惹かれたのだった。【ヴォーカルパート 男性】福井晶一、高井 治、田中彰孝 【ヴォーカルパート 女性】井上智恵、早水小夜子、花田えりか【ダンスパート 男性】西尾健治、萩原隆匡、松島勇気、徳永義満、斎藤洋一郎岩崎晋也、脇坂真人、神谷 凌、厂原時也【ダンスパート 女性】加藤久美子、駅田郁美、杏奈、須田綾乃、柴田桃子恒川 愛、坂田加奈子、高倉恵美、斉藤美絵子、泉 春花「アイーダ」「マンマ・ミーア」「オペラ座の怪人」「エビータ」は好きなミュージカルなので、ここからのナンバーが取り上げられるとうれしくなる。でも、やっぱりいいなと思ったのは「ジーザス・クライスト=スーパースター」。今一度見たいなあ。ジャポネスク・バージョンより、エルサレム・バージョンの方がいいんだけど、最近ジャポネスク・バージョンばかり。と思ったら、3月にエルサレム・バージョンをやるらしい。言ってみようかな。
2008.11.01
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