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図書館で『シルクロード 悠久の天地』という本を、手にしたのです。シルクロードとか砂漠、青タイルのドームやラクダに乗った商人たちには私のツボがうずくのです。【シルクロード 悠久の天地】山田勝久著、笠間書院、2020年刊<「BOOK」データベース>より飛鳥・藤原京から敦煌、楼蘭、パルミラ、ギリシア・ローマまで…西域26カ国66回現地踏査した、シルクロード第一人者が綴る歴史と回想。<読む前の大使寸評>シルクロードとか砂漠、青タイルのドームやラクダに乗った商人たちには私のツボがうずくのです。rakutenシルクロード 悠久の天地シルクロードの中心都市サマルカンドやソグド人が語られたあたりを、見てみましょう。p173~177<第1節 サマルカンドからメルヴを行く> 中央アジアのキルギスには、唐の詩人、李白の故郷の砕葉城(トクマク)、すなわち、6世紀から12世紀に栄えたアク・ベシム遺跡がある。城内からは、漢字が刻まれた多くの瓦が出土している。 唐の初め、長安の都での権力闘争に敗れ、遥か西方のキルギスまで逃亡した李一族が住んでいたのが、草原の町、砕葉城である。シルクロードのステップ路の中継貿易都市でもあり、唐の玄奘三蔵もインドに行く時に立ち寄っている。 砕葉城の近辺には、ゾロアスター教の(拝火教)やマニ教やキリスト教の痕跡はなく、仏教遺跡のみが数多くあった。代表的なものは、砕葉城の西11キロ、仏陀の横臥像があるクラースナヤ・レーチカ遺跡、薬師如来が大石に刻んであるイシク・アタ渓谷である。751年、五万人対五万人で戦った唐とアッバース朝、すなわち、仏教徒とイスラム教徒との大激戦があったタラス河の古戦場もある。 キルギスの西方のウズベキスタンには、李白が「胡姫の貌花のごとし」と歌い、元シンが「胡人 女を献ず 能く胡旋す」と詠んだ胡人の故郷の一つであるサマルカンドがある。昔、イラン系のソグド人が住んでいた町である。中国の史書『新唐書』はこの町を「康国」と記している。(中略) ソグド人は、7世紀から10世紀の間、世界各国に安城という居留地(集落)を持っていた。他からの攻撃に耐えられるように、一つの集落には約300人、多いところでは千人ほどが住んでいた。集落は倉庫にも情報拠点基地にもなり、また、宿泊施設にもなっていた。唐の玄奘三蔵は『大唐西域記』にその発展ぶりを、「住民は多く、異国の珍しい物品が多く集まっている」と記している。 ソグド人の本拠地サマルカンドは、8世紀にはアラブ、13世紀にはモンゴルに破壊されている。しかし、14世紀後半には復興し、その町の美しさから訪れたキャラバンを釘付けにした。 16世紀初頭までシルクロードの中心都市として栄え、その後、インダス川から黒海にいたる地域を領土にしたティムール帝国の都となり、そこでは、イランとトルコとモンゴルの芸術が融合した新しい文化が栄えた。 この時期、青タイルに彩られた建物が多く造られた。女性は赤・黄・緑の、まるで万華鏡のような極彩色の衣装を着ている。天空に屹立するドーム、鮮やかな輝きを保つ工芸品、帝都に花開いた高度な文化の光彩、旅人はその美意識の中に異文化交流の輝きを垣間見たことであろう。(中略) サマルカンドは、シルクロードのオアシス路(砂漠の道)の要衝である。その繁栄の担い手はソグド商人であった。しかし、1220年、サマルカンドがモンゴル軍の攻撃を受けた。町は徹底的に破壊されて、町に住む四分の三以上の住人が殺され、アブラシャブの丘にあったソグド人の中心拠点は、無人の廃墟となった。 三蔵法師が行くシルクロードでも『大唐西域記12巻』が紹介されています。
2023.08.31
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図書館で『独裁の中国現代史』という新書を、手にしたのです。副題が「毛沢東から習近平まで」となっていて興味深いのだが、それはそうと・・・福一の処理水放出に対して、中国が水産物全面禁輸で対抗となったが・・・そこまでやるか。【独裁の中国現代史】楊海英著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より2019年は中華人民共和国の建国70周年。日中戦争、朝鮮戦争、文化大革命、改革開放、天安門事件、そして習近平体制まで、世界第二位の経済大国となりながら、いまだ一党独裁体制、少数民族弾圧、都市と農村の格差といった矛盾を抱える大国の病巣を、毛沢東以来の歴史に探る。<読む前の大使寸評>福一の処理水放出に対して、中国が水産物全面禁輸で対抗となったが・・・そこまでやるか。rakuten独裁の中国現代史「第三章 中華人民共和国の誕生」で中国共産党の史実を、見てみましょう。p77~80 1945年8月15日、日本がポツダム宣言を受諾することによって、1937年から続いた日中戦争は終結しました。 このとき連合国の一員として勝者の側に加わったのは蒋介石率いる国民政府でした。ポツダム宣言はトルーマン米大統領、チャーチル英首相と蔣介石中華民国主席の名で発表され、1045年10月に設立された国際連合でも安保理常任理事国となったのは中華民国です。この時点では、アメリカもソ連も、戦後の中国を統治するのは国民党だとみなしていたわけです。 では、なぜ中国共産党は国民党との国共内戦に勝利することができたのでしょうか。その最大の要因は日本との戦争です。 これまで見てきたとおり、総力を挙げて日中戦争を闘ってきたのは国民政府です。勝者とはいえ、そのダメージは甚大なものがありました。それに対して、中国共産党は日本軍との直接対決は回避し、兵力を温存していたのです。 これは毛沢東の卓抜な戦略といえるでしょう。抗日を唱え、国共合作によって、中国共産党軍は中華民国軍に加わります。このとき8番目の軍団だから八路軍となって、国民政府から武器弾薬や資金を提供させる。しかし、毛沢東は延安を拠点として、前線には一向に出て行かない。 8年間の日中戦争で、共産党軍の師団長クラスで戦死したのは〇権という将校一人だけ。それも空襲に巻き込まれたもので、直接の戦闘によるものではありませんでした。八路軍はもっぱらゲリラ戦で輸送網などの破壊はしますが、正面からの戦闘はせずに、ひたすら国民党政府に寄生して軍備を蓄え、農村部に浸透していったのです。 戦後、毛沢東は「日本の戦争指導者たちは敵だが、日本の人民は敵ではない」と語り、さらに日本社会党などの訪中団に対し、「日本軍国主義は中国に大きな利益をもたらしました。中国国民に権利を奪取させてくれたではないですか。皇軍の力なしには我々が権利を奪うことは不可能だったでしょう」とまで述べていますが、これは事実なのです。 国民政府と共産党との武力衝突は、早くも1945年10月には始まっていました。 アメリカは戦争で疲弊しきった国民党軍を強化するために、資金援助や武装・訓練を行います。アメリカの船や飛行機で兵士、兵器などの輸送を実施し、アメリカ海兵隊5万人を派遣して、北京、天津など重要都市を占領したり、華北の炭坑、鉄道などを接収したりといった手を打ちます。さらに1945年12月には、陸軍参謀総長をつとめたマーシャルを全権大使として中国に送り込み、国民党と共産党の和解を促します。しかし、それは実を結ばず、1946年6月には全面的な内戦となりました。<満州という“プレゼント”> そこで決定的だったのがソ連によるバックアップでした。 ソ連は、表向きは国民政府を承認し、蒋介石支援を打ち出します。1945年8月14日に締結された中ソ友好同盟条約では、ソ連が国民政府に対してのみ軍需物資等の援助を行うこと(つまり共産党を支援しないこと)、満州は国民政府に返すことなどを取り決めます。ところが、この約束は守られませんでした。 1945年8月、ソ連軍が満州に侵攻しますが、国民党軍も満州に入ろうとすると、ソ連側はそれを阻止し、翌46年6月まで占領を続けるのです。当時、中国東北部は日本によって工業化され、中国で最も産業が発達した地域でした。ソ連はその工業設備などを自国に運び出し、57万人を超える日本人捕虜を労働力トシテシベリアなどに抑留します。そして満州に中国共産党を引き入れ、日本軍から押収した近代的な兵器は、ほぼそのまま中国共産党に渡したのです。このソ連からの“プレゼント”なしには毛沢東の勝利はなかったでしょう。 さらにいえば、中国共産党が内モンゴルを押さえたのも大きかった。内モンゴルの14個騎馬師団はほとんど共産党軍に入りました。その意味では、満州など東北部+モンゴルの財力と軍事力を駆使して政権を握ったという点で、中国共産党は、従来の遊牧民が南中国を征服するパターンを踏襲しているのです。 おそらくスターリンはいきなり中国共産党が中国全土を支配できるとは考えていなかかったと思われます。しかし、ソ連の代弁者として一定の勢力を保っていれば、蒋介石の国民政府に対するプレッシャーにもなると考えた。面白いのは、後に中国共産党が国民政府の首都、南京を占領した時に、アメリカ大使は逃げずに堂々と南京に残ったのに、ソ連大使は国民政府とともに一目散に広州へ逃げている。ソ連のほうが中国共産党を危険視していたわけです。『独裁の中国現代史』1:中国共産党という組織
2023.08.31
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図書館で『硬派の肖像』という本を、手にしたのです。副題が「ぶれない男、31人の人生訓」となっていて興味深いのだが・・・とにかく取り上げた人選がええわけです。また、画像も多くてビジュアルなところもいけてます。【硬派の肖像】小学館ムック、小学館、2019年刊<出版社>より女性月刊誌『Precious』の好評連載「硬派の肖像」が、一冊のムックに。真摯、ひたむき、木訥ーーそんな言葉が似合う筋の通った生き方をする男たちが、伊集院静を筆頭に31人勢揃い。ほれぼれするカッコいい写真と示唆に富んだ言葉から、彼らの硬派な生き方に迫ります。インタビューから人生訓をピックアップし、今の時代に響く名言集としても必読。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten硬派の肖像映画監督・是枝裕和を見てみましょう。p176~180<是枝裕和> 白シャツに、少しよれた感じのジャケットをはおって、是枝裕和は待ち合わせの公園にやって来た。素朴とも思える風情は、いかにも是枝の手がける映画作品に似ている。 1995年、映画『幻の光』で監督デビューして以来、公開される作品の多くが、市井で生きる家族関係を映し出してきた。そのいずれにも“後に残された人々”が描かれ、作品の底流に悲しみと、そこはかとない喪失感が漂う。「デビュー作からずっとそうですね。先に逝った人や、もう会わなくなった人がいる。それは人の生き死にの中で自然なことで、残された者は誰もが喪失感のようなものを背負って生きている。そこを(映画という表現で)どう埋めていくか、といったところはあるかもしれない」 幼少期、家が学校から遠く、「ずっと母親が働いて家計を支えていた」ことで、ひとりで粘土遊びや本を読んで過ごすことが多かったという。毎日、図書室にも通った。おそらく感受性の強い、早熟な子どもだったことだろう。 「大人びてはいましたね。小1か2年で通知表に“子どもらしいのびやかさに欠ける”と書かれていましたから(笑)」 父親は工場勤めをしていたものの、時々いなくなった。是枝が9歳から28歳まで暮らした、東京都清瀬市の旭が丘団地で、実際にロケをした映画『海よりもまだ深く』(‛16年)は「ほぼ実話です」と言う。「父親が持ち出さないようにと、母親がストッキングに通帳と印鑑をくるんで米びつに隠していた、あれも本当です。持ち出されましたけど(笑)。今でこそ笑って喋れるようになって作品にできましたが、本当にそういう状況におかれているときは、笑えないですからね」 幼少期から背負うものが多かったのだろう。是枝が26歳のときに都内で起こった、子ども4人を置き去りにした実事件が、代表作『誰も知らない』(‛04年)を撮るきっかけとなった話は、彼の創作の原点を知るうえで興味深い。事件当時、マスコミが不埒な母と騒ぎ立て報道し続けたそれに対し、是枝の心情は違うところに反応していた。 事件の長男は、死んでしまった妹を秩父の山に埋めるために、スーツケースに入れて列車で運んでいる。「西武池袋線の特急、レッドアロー号です。特急料金を払わなければ乗れないし、子どものころ、その特急の止まらない町に住んでいた僕は、いつか乗ってみたいと思っていた。(警察は)証拠隠滅のためとしか捉えなかったけれど、報道を見たとき、僕は違うんじゃないかと思った、そこからのスタートでした」 作品は母親に対しての断罪ではなく、極貧の環境に残されてなお、母を待つ少年の思いと、弟妹へのやさしさ・・・に寄り添うものだった。特急料金を払っても最後の別れに妹を乗せてやりたかった。是枝はそう感じたのではなかろうか。そこに是枝の、人に対する“まなざし”を見る気がする。 『硬派の肖像』1:浅田次郎
2023.08.30
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在職中にあったことだが・・・急遽 サウジアラビアに出張させられるというえらい目に会ったので、以下にそのレポート一覧を挙げてみます。当時は愚痴まじりで綴っていたのだが、今読み返すと得難い体験記ということだったようです。空白地帯********************************************************* 2009.06.05XML急遽 サウジアラビアに出張 2009.06.10XML地獄のサウジレポート 12009.06.12XML紅海が見えた2009.06.14XML地獄のサウジレポート22009年06月18日刑期延長2009.06.21XML焼酎を持ってこんかい!2009.06.24ノー プロブレン 2009年06月28日サウジのテレビ事情2009.07.01XMLサウジの空港職員2009.07.04刑期再延長2009.07.08「挽歌」の聴き比べなど、如何?2009.07.15XML夏が来~れば 思い出す2009.07.16約1ヶ月ぶりの休日2009.07.17XML帰国近し2009.07.21XMLsauji dassyutu2009.07.22XML死の場所・タクラマカン2009.07.24XML最後に残された秘境
2023.08.30
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<嫌中本あれこれR8>図書館で『中国壊死』という本を借りたのだが・・・この本はまさに嫌中本なんだろうと、借りる際、若干躊躇したのです。過去に読んだ中国関連の本で、嫌中感のあふれる本を並べてみます。・・・壮観やで。・中国はなぜいつも世界に不幸をバラ撒くのか(2020年)・独裁の中国現代史(2019年)・「中国」という神話(2018年)・儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇(2017年)●日本の武器で滅びる中華人民共和国:兵頭二十八(2017年)・日本人が知らない中国人の不思議な生活:富阪聰(2016年)・中国「歴史認識」の正体:石平(2015年)・中国壊死:宮崎正弘×宮脇淳子(2015年)・中国を捨てよ(2014年)・貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告:阿古智子(2014年)・中国の破壊力と日本人の覚悟:富阪聰(2013年)●2014年、中国は崩壊する:宇田川敬介(2012年)●「無法」中国との戦い方:古森義久(2012年)●日中もし戦わば:富阪聰、他(2011年)・日本と中国は理解しあえない:日下公人×石平(2008年)・中国はなぜ「反日」になったか:清水美和(2003年)注:●印はわが蔵書でおますR8:『独裁の中国現代史』を追加【中国はなぜいつも世界に不幸をバラ撒くのか】石平著、徳間書店、2020年刊<「BOOK」データベース>より新型肺炎、南シナ海問題、知財パクリ…なぜ中国は世界のトラブルメーカーなのか。歴史背景から儒教、中華思想まで習近平政権に見る「中国の本性」を解説!<読む前の大使寸評>新型コロナウイルスの対応などが載っていて、ディープスロートのホットな話題が借りる決め手になりました。rakuten中国はなぜいつも世界に不幸をバラ撒くのか 【独裁の中国現代史】楊海英著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より2019年は中華人民共和国の建国70周年。日中戦争、朝鮮戦争、文化大革命、改革開放、天安門事件、そして習近平体制まで、世界第二位の経済大国となりながら、いまだ一党独裁体制、少数民族弾圧、都市と農村の格差といった矛盾を抱える大国の病巣を、毛沢東以来の歴史に探る。<読む前の大使寸評>福一の処理水放出に対して、中国が水産物全面禁輸で対抗となったが・・・そこまでやるか。rakuten独裁の中国現代史***********************************************************************【「中国」という神話】楊海英著、文藝春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より「中華民族の偉大なる復興」を唱える習近平。しかし、その世界戦略「一帯一路」のターゲット、内陸アジアこそ中国最大のアキレス腱だ。歴史の改変、暴力による弾圧、洗脳教育、結婚外交ー「中国は巨大な一つの国家であり、その支配は正当だ」という神話づくりの数々を鋭く暴く。<読む前の大使寸評>目次を見てみると、どれも興味深いテーマが並んでいます。・・・モンゴル生れで静岡大学教授という著者の出自には一目置くわけでおます。rakuten「中国」という神話『「中国」という神話』3:世界史におけるチンギス・ハーンの評価『「中国」という神話』2:ウイグル人「テロ」の背景『「中国」という神話』1:モンゴル人を殺して匈奴を愛す***********************************************************************【儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇】ケント・ギルバート著、講談社、2017年刊<出版社>より日本人に「自虐史観のアホらしさ」を気づかせてくれたのはアメリカ人だった……ベストセラー連発、日本人より日本文化を深く知っているケント・ギルバートの新境地! 中国や韓国と上手に付き合うには、まず「自己中心主義」の大本たる儒教の本質を知り、そして日本は儒教国家でないことを認識すべし!!<読む前の大使寸評>おお 嫌中本で稼いできたギルバートさんが今回は儒教に着目しているがな・・・これは興味深いでぇ♪rakuten儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇***********************************************************************【日本の武器で滅びる中華人民共和国】兵頭二十八著、講談社、2017年刊<「BOOK」データベース>より日本国が、自衛隊の最新の戦闘機や艦艇をいくら増やそうとしたところで、中共の領土的な野望が消えてなくなることはありません。核武装国の中共が日本に降伏することもあり得ません。しかし、マレーシア、ベトナム、フィリピン等、地政学的に中共の味方とはなり得ない国々に対して、わが国から「機雷敷設専用の超小型潜航艇」等を武器援助するならば、日本の有権者は、驚くほど廉価な負担で、東アジアから侵略的な専制政体を除去し、世界の平和に貢献することができます。これが、「日本の武器で中華人民共和国が滅びる」という意味です。<読む前の大使寸評>嫌中本に喰いつかないよう自戒していたのだが、5年ぶりに喰いついてしまったのです。rakuten日本の武器で滅びる中華人民共和国日本の武器で滅びる中華人民共和国byドングリ***********************************************************************【日本人が知らない中国人の不思議な生活】富坂聰著、海竜社、2016年刊<商品の説明>より●中国人が絶対口にしない本音を暴露します・なぜ中国人だけが「爆買い」できるのか?・中国人は腹の底で日本をどう思っているのか?・中国の若者に希望はあるのか?ここ数年、中国人の爆買いが日本でも注目されています。多くの場合、中国のごく一部の富裕層がそれに興じている、と語られています。ですが、実態は? 国有企業の社員でさえ、日本のサラリーマンに比べて見劣りする報酬しかもらっていないのです(少なくとも帳簿上は)。そこには汚職だけではない、中国独特の金儲けのカラクリがあるのです。本書ではその驚きのカラクリから派生する中国人の生活のすべてを完全暴露します!<読む前の大使寸評>著者はテレビや雑誌でよく見かけるチャイナ・ウォッチャーであるが・・・中国人の不思議な生活とは、如何なるものか♪amazon日本人が知らない中国人の不思議な生活日本人が知らない中国人の不思議な生活byドングリ***********************************************************************【中国「歴史認識」の正体】石平著、 宝島社、2015年刊<「BOOK」データベース>より「ご都合主義」でつくられる中国史の病巣。日本軍から逃げていただけの「抗日戦争」、尖閣諸島領有権、南京大虐殺ー。捏造された中国史観は打ち破れるか!嘘が真実に変えられる!<読む前の大使寸評>まるで、ネトウヨのような石平さんの鋭い舌鋒がすごいでぇ♪生活のためとはいえ売国奴のような論調の石平さんであるが、その経歴を見ると愛国的であることが分かります。rakuten中国「歴史認識」の正体***********************************************************************【中国壊死】宮崎正弘, 宮脇淳子著、ビジネス社、2015年刊<「BOOK」データベース>より転んでもただでは起きない嫌われ者の中国人が雪崩込む!歴史捏造と漢字支配の恐怖。いやでも中国人と戦う時代がやってきた!【目次】第1章 強盗国家の常識/第2章 漢字支配と歴史捏造の実態/第3章 中国を動かす客家コネクション/第4章 中国は大分裂するのか/第5章 「習王朝」権力闘争の行方/第6章 経済大崩壊の末路/第7章 いやでも中国人と戦う時代<大使寸評>あまた出てくる嫌中本には食いつかないようにしているのだが・・・目次にもある「いやでも中国人と戦う時代」なんかを見ると、つい手が出たのです。rakuten中国壊死中国壊死3byドングリ***********************************************************************【中国を捨てよ】石平, 西村幸祐著、イースト・プレス、2014年刊<「BOOK」データベース>より超軍事強国化を進める習近平政権と、それに対峙する第二次安倍政権。この構図は、戦後体制の矛盾を体現した民主党政権の崩壊が用意したものだった。強硬一辺倒の姿勢を貫く隣国に対して、日本が取るべき正しい戦略とは?「もう、中国を捨てる時代がやってきた。韓国は中国にくれてやってもいい!」尖閣諸島問題勃発後の日中関係を中心に、反日プロパガンダを強める韓国、さらにアメリカやロシアの動向も踏まえ、東アジア情勢を多角的に考察する。稀代の中国問題評論家と保守論壇の雄の「同志」二人による、憂国の提言!<読む前の大使寸評>いわゆる嫌中本なんだろうけど、この種の本を時々読みたくなるわけです。ガス抜きしないと、ガスが溜まり過ぎて体に良くないから(笑)rakuten中国を捨てよ***********************************************************************【貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告】阿古智子著、新潮社、2014年刊<「BOOK」データベース>より焦燥、怨嗟、慟哭、絶望…「格差」が人間を破壊する!中国建国65周年、共産主義の理想は、なぜ歪んだ弱肉強食の社会を生み出したのか。エイズ村、農民工、学歴競争、役人汚職、ネット世論、反日デモ…中国社会の暗部に深く踏み込んだ研究者による衝撃レポート。格差社会の臨界点へと突き進む隣国を、ソフトランディングに導くことは可能なのか。日本人必読の書。【目次】第1章 エイズ村の慟哭/第2章 荒廃する農村/第3章 漂泊する農民工/第4章 社会主義市場経済の罠/第5章 歪んだ学歴競争/第6章 ネット民主主義の行方/第7章 公共圏は作れるのか<読む前の大使寸評>朝日新聞の記事「書棚から見える中国 書店「万聖書園」」で、この本の存在を知り図書館に予約を入れたら、二日後にゲットできたのである。ラッキー♪この本は、なかなか根性の入ったフィールドワークとなっているようです。(予約して借りたのは、2009年刊のハードカバーです)<図書館予約:(9/15予約、9/17受取)>rakuten貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告***********************************************************************【中国の破壊力と日本人の覚悟】富坂聰著、朝日新聞出版、2013年刊<「BOOK」データベース>より尖閣衝突、反日デモで見せた無法ぶりが怖い。軍事力が怖い。残虐性が怖い。環境汚染が怖い。要するに何を考えているかわからないのが怖い。でも、厄介なことに、中国は必ずやってくる。日本人のための「中国恐怖症」克服講座。中国がもたらす“災禍”はさらに増大。正しく対処する武器としての知識。【目次】第1章 中国軍はどれだけ怖いか(火器管制レーダー照射問題の発端/解放軍を把握できていない外交部 ほか)/第2章 “殺到”が破壊力を生み出す(緊迫した日中関係/漁船衝突事件の本当の被害者 ほか)/第3章 中国はなぜかくも「残酷」なのか(中国から見れば日本は残虐/中国の「極刑史」 ほか)/第4章 環境汚染と危険食品「負の連鎖」(PM2.5にまつわる中国環境事情/PM2.5に対する政府の反応 ほか)/第5章 「何をするか分からない国」の核心(たくましいが危険な中国人/負の側面から見た中国の怖さ ほか)<読む前の大使寸評>とにかく、中国の脅威にどう対処するか?…この難問に、日本人の覚悟が試されているわけですね。rakuten中国の破壊力と日本人の覚悟***********************************************************************【2014年、中国は崩壊する】宇田川敬介著、扶桑社、2012年刊<内容紹介より>13億の人民の暴走が始まる!尖閣諸島の奪取に失敗し、頼みの経済成長も減速。やがて、自壊する中国。日本人よ準備はできているか? ■本書の構成第1章 尖閣諸島で敗北した中国第2章 日本人が知らないメンツ社会第3章 中国経済の問題第4章 中国崩壊とその後<大使寸評>amazonより今日発送されたので、到着後に寸評の予定。他力本願になるけど、ひたすら中国の自壊を待つわけですね。Amazon2014年、中国は崩壊する怒りの衝動買いbyドングリ***********************************************************************【「無法」中国との戦い方】古森義久著、小学館、2012年刊<内容紹介より>「中国を刺激するな」「ホワイトハウスも日中交戦は望んでいない」「日本の強硬論が戦争を招く」――尖閣諸島の国有化以降、日本側の毅然たる対応が、日中間の戦争を引き起こしかねないという批判が一部で起きています。しかし著者の古森氏は、「中国を刺激するな」的なこの種の主張は、中国側の尖閣奪取への意欲を増長するだけだとして、米国の中国研究者の次のような警告を紹介しています。「中国が、東シナ海の尖閣諸島に対してはまだ南シナ海でのような攻撃的な態度をとっていないのは、紛争相手の日本が、東南アジア諸国よりも強い立場にあるからです」――。つまり、「相手が弱い」と判断すれば、ためらうことなく軍事的手段をとるのが中国の常套手段だと、著者は看破します。さらに米国の足元を揺さぶる中国の熾烈なロビー活動等も紹介。他では読めない論考が満載です。 <大使寸評>他力本願でひたすら中国の自壊を待つのも方便だが、やや情けないので・・・・アメリカ流の戦い方を知っておくことも肝要かと思い、本屋で衝動買いした本です。「共産党支配が続く限り、反日暴動は繰り返される」と著者が説くとおり、日本の敵は中国共産党であり、中国人民ではないのだ。Amazon「無法」中国との戦い方***********************************************************************【日中もし戦わば】マイケル・グリーン×張宇燕×春原剛×富阪聰、文春新書、2011年刊<amazon紹介>より緊張高まる日中両国だが、実際に戦ったらどうなるのか。日米中を代表する専門家・ジャーナリストが一堂に会し激論を交わした。<大使寸評>人民解放軍の暴走を抑えることのできるのは共産党中枢9人のうち2人だけという、薄氷を踏むような文民統制システムが怖いわけで・・・・その中華のシステムを究明したいわけだけど、日米の専門家にしても不透明さは変わらないようです。Amazon日中もし戦わば『日中もし戦わば』byドングリ***********************************************************************【日本と中国は理解しあえない】日下公人×石平著、PHPパブリッシング、2008年刊<「BOOK」データベース>より付き合わないときが、お互い一番幸せだった。かくも異なる両国は、根本が違うからそうなる。深く付き合うと、両方とも歪みが出てしまう。だからほどほどがいい。友好・親善、善悪や正邪を論ずるなかれ。<読む前の大使寸評>この本のタイトルが断定的であるが・・・大使は日中を、文明の衝突であるとさえ思うほどなので、このタイトルがこの本を借りる決め手になったのです。日下公人×石平というマッチングを企画したことが、この本を単なる嫌中本となることを防いだようですね。rakuten日本と中国は理解しあえない***********************************************************************【中国はなぜ「反日」になったか】清水美和著、平凡社、2003年刊<「BOOK」データベース>より 中国が「反日」姿勢を鮮明にしたのは、たかだか十数年、江沢民が実権を握ってからに過ぎない―。一九七二年の国交回復以来、親愛と憎悪の間を大きく揺れ動いてきた日本と中国の関係を、歴史の遠近法で検証してみると、なぜ中国側が首相の靖国参拝を問題とし、繰り返し「歴史問題」を取り上げて謝罪を要求するのかが明確になる。全土を覆うかにみえる「反日」は、中国側が仕掛けた戦略なのだ。<大使寸評>日本たたきも過ぎると、光栄に満ちた同床異夢のような歴史認識が生まれるようです。また、日本たたき、言論統制、幹部の腐敗がセットで生まれるところが、中国の政治状況であるが・・・民主主義が一度も根付かなかった中華帝国の特殊事情ではないだろうか。amazon中国はなぜ「反日」になったか軍拡、言論統制、幹部の腐敗がセットで生まれるところが、中国の政治状況であるが・・・民主主義が一度も根付かなかった中華帝国の特殊事情ではないだろうか。
2023.08.29
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図書館で『独裁の中国現代史』という新書を、手にしたのです。副題が「毛沢東から習近平まで」となっていて興味深いのだが、それはそうと・・・福一の処理水放出に対して、中国が水産物全面禁輸で対抗となったが・・・そこまでやるか。【独裁の中国現代史】楊海英著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より2019年は中華人民共和国の建国70周年。日中戦争、朝鮮戦争、文化大革命、改革開放、天安門事件、そして習近平体制まで、世界第二位の経済大国となりながら、いまだ一党独裁体制、少数民族弾圧、都市と農村の格差といった矛盾を抱える大国の病巣を、毛沢東以来の歴史に探る。<読む前の大使寸評>福一の処理水放出に対して、中国が水産物全面禁輸で対抗となったが・・・そこまでやるか。rakuten独裁の中国現代史「序章 中国共産党という組織」の冒頭あたりを、観てみましょう。p13~18 中華人民共和国の歴史をみるときに“主役”ともいえる組織が二つあります。それは中国共産党と人民解放軍です。この二つの組織は、単なる政党でも、単なる軍隊でもありません。中国独自の支配体制そのものです。そして、この二つの組織のありかたには、まさに中国現代史だ凝縮されています。 そこで具体的な歴史の流れに入る前に、中国共産党と人民解放軍がどのような組織で、いかに現在の中国をしはいしているかを見ておきたいと思います。<「人民に奉仕」しない中国の官僚> まずは個人的な体験から。 私は1964年、中華人民共和国内モンゴル自治区のオルドスに生まれました。そして、83年から北京第二外国語学院大学で学び、89年3月に日本に留学します。その私が日本に来て最初に驚いたのは、外国人登録のために赴いた市役所でした。 まず建物の前に衛兵の姿がありません。しかも、誰にも咎められることなく、人々が自由に市役所の中に入っていきます。これだけでも中国では考えられないことでした。さらに驚いたのは、私を市役所に連れて行ってくれた案内役の人が、役所の人に対して、あれこれと支持を出していることです。まるで一般市民が役人の主人であるかのようです。それに対して役所の人は怒ることもなく、一生懸命に手続きを済ましてくれるではありませんか。完全なカルチャーショックでした。 といっても、日本の読者には、どこが驚きなのか、よくわからないでしょう。中国ではすべてが正反対だからです。役人が命令し、人民が従うのが当たり前。北京市役所の前にはいつも入口に人民解放軍の兵士が立っていました。共産党、官僚こそが主人で、それを軍隊が守り、一般市民=人民を威嚇し、支配しているのです。 来日する直前のことです。北京・天安門広場のすぐ近くの中南海(共産党の本部がある地域)の前には、「人民に奉仕する」と書かれた看板が掲げられていました。私がこの看板に近づくと、突然、武装した衛兵が飛び出してきて、「何をしているんだ!」と怒鳴りつけられました。天安門事件が起きる少し前のことでした。 それにしても「人民に奉仕する」というスローガンは、実態とあまりにかけ離れています。私は日本に来て初めて、役所が「人民に奉仕する」存在であることを実感したのです。 中国の精油や役所は「人民に奉仕する」存在でも、人民の代表でもありません。彼らこそが中国の支配者なのです。 中国では共産党員でないと公務員になれません。「共産党一党独裁」という言葉はよく知られていますが、これは単に共産党が政権を握り続けているという意味ではありません。立法、行政、司法、軍事、報道、経済などのすべてを支配しているのです。この章では、その実態を詳しく紹介したいと思います。<「王朝」と「中国型社会主義」のハイブリッド> 中国における官僚のあり方は、かつての王朝を継承したものだといえるでしょう。 清朝時代、六部(りくぶ)と呼ばれる行政組織がありました。吏・戸・礼・兵・刑・工という六つの組織からなり、それぞれ文官の人事、財政、皇帝の儀式と科挙試験、軍事、司法、土木を受け持っていました。実は、現在の中華人民共和国の中央省庁は、名称こそ国防部や財政部、司法部、教育部などに変わりましたが、その構成は王朝の六部を引き継いでものなのです。さらにいえば、現在、共産党本部が置かれ、中央官庁が立ち並ぶ中南海は、清朝時代にも六部が置かれた政治の中心地でした。 つまり、毛沢東は歴代の皇帝に代わって中南海に入城し、王朝の権力構造をそのまま引き継いだのです。従来の王朝交代では、新しい皇帝とその一族が権力の座につきました。中華人民共和国では、毛沢東が皇帝の座につき、その取り巻きの共産党員が中央省庁の重職についたわけです。 しかし、毛沢東の作り上げた共産党支配は、これまでの王朝以上に強力なシステムだといえます。それが顕著にあらわれているのが、地方=農村と周辺民族です。 これまでの王朝は、中央から地方に官吏を派遣し、主都などの都市を拠点として統治する、いわば「点の支配」でした。地方にはそれぞれの有力者がおり、独自の秩序を形作っていました。周辺民族についても同様です。満州族とモンゴル人の連合政権だった清朝は、チベット、ウイグル、そして漢民族にはそれぞれ一定の自治を認めていました。 それに対して、毛沢東が企てたのは、中国全土を隈なく共産党の一元的な支配下に置くことでした。民俗的には、漢民族による支配、漢民族への同化ということになります。これこそが歴代王朝もなし得なかった、新しく強力な独裁支配なのです。 その意味で、中華人民共和国は、古い「王朝」による支配構造と、新しい「革命」(中国型社会主義)とのハイブリッドだといえるでしょう。そして、その要こそが中国共産党であり、人民解放軍なのです。ウーム、毛沢東や鄧小平が企てた独裁支配が、いかに強力なシステムであったかとよく分かります。周辺民族出身の著者だからこそ怨念をもって見抜いたのかも♪
2023.08.29
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<浅田次郎の世界R22>『竜宮城と七夕さま』を読んだところだが・・・これまで読んできた、浅田さんの本を並べてみます。(*印はJAL機内誌『スカイワード』人気連載を単行本化したシリーズ)・『大名倒産(上、下)』(2019年刊)・天子蒙塵(1~4)(2016~18年刊)・長く高い壁(2018年刊)・『日中戦争前夜 絡み合う思惑』インタビュー(2018年)*竜宮城と七夕さま(2017年刊)・『天子蒙塵』浅田治郎独占インタビュー(2016年)・帰郷(2016年刊)・獅子吼(2016年刊)・わが心のジェニファー(2015年刊)・ブラック オア ホワイト(2015年刊)・日本の「運命」について語ろう(2015年刊)*パリわずらい江戸わずらい(2014年刊)・五郎治殿御始末(2014年刊)・かわいい自分には旅をさせよ(2013年刊)・君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい(2011年刊)*アイム・ファイン(2010年刊)・ま、いいか (2009年刊)・ハッピー・リタイアメント(2009年刊)・大人の実力(2009年刊)・草原からの使者(2009年刊)・浅田次郎とめぐる中国の旅(2008年刊)・月島慕情(2007年刊)*つばさよつばさ(2007年刊)・すべての愛について(2006年刊)・歴史・小説・人生(2005年刊)・ひとは情熱がなければ生きていけない(2004年刊)・歩兵の本領(2004年刊)・姫椿(2001年刊)・鉄道員(2000年刊)・地下鉄に乗って(1999年刊)・プリズンホテル(1993年刊)R22:『大名倒産(上、下)』を追加『天子蒙塵(4)』1:(四)冒頭の語り口『天子蒙塵(3)』3:満州国のメカニズム『天子蒙塵(3)』2:ヌルハチ公神話を語る主人公『天子蒙塵(3)』1:ヌルハチの伝説『天子蒙塵(2)』1:馬占山が張作霖を回顧するあたり『天子蒙塵(1)』3:天津の日本租界『天子蒙塵(1)』2:浅田治郎独占インタビュー『天子蒙塵(1)』1:序章の語り口『長く高い壁』2:軍隊はタテばかりでヨコがない『長く高い壁』1:張飛嶺守備隊の編成『日中戦争前夜 絡み合う思惑』インタビュー『竜宮城と七夕さま』3:玄奘三蔵と大雁塔『竜宮城と七夕さま』2:中国の「簡体字」『竜宮城と七夕さま』1:中国人の体型の変化『帰郷』2:鉄の沈黙『帰郷』1:帰郷『獅子吼』:象。駱駝。孔雀。ライオン。猿。河馬。遥かな西山から渡ってくるそれらの声『わが心のジェニファー』1:日本へのひとり旅を命じられた日系人ラリー『わが心のジェニファー』2:日本の原則『ブラック オア ホワイト』:エリート商社マンの告解『日本の「運命」について語ろう』1:アヘン戦争に対応できなかった科挙制度『日本の「運命」について語ろう』2:漢族と満州族(清)の違い『日本の「運命」について語ろう』3:徳川と愛新覚羅を比べて『日本の「運命」について語ろう』4:日本人と中国人の違い『日本の「運命」について語ろう』5:日露戦争の戦果『パリわずらい江戸わずらい』1:夕焼け小焼け『パリわずらい江戸わずらい』2:おまわりさんは、どこ?『パリわずらい江戸わずらい』3:パリわずらい江戸わずらい『パリわずらい江戸わずらい』4:イタリアン・クライシス『五郎治殿御始末』:明治維新時の侍たちの短篇六篇『かわいい自分には旅をさせよ』1:『蒼穹の昴』を旅する『かわいい自分には旅をさせよ』2:自衛隊絡みの話『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』1:英雄の足跡『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』2:浅田さんの読書遍歴『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』3:英雄の足跡(続き)『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』4:小説家という聖職『アイム・ファイン』1:すばらしい記憶『アイム・ファイン』2:ポップコーン幻想『ま、いっか』1:日本語の未来『ま、いっか』2:ま、いっか『ま、いっか』3:小説家の読書熱『ハッピー・リタイアメント』:ご褒美のような天下り『大人の実力』1:四角い家に住んで失ったもの『大人の実力』2:この本の構成について『草原からの使者』1:星条旗よ永遠なれ『浅田次郎とめぐる中国の旅』1:紫禁城『浅田次郎とめぐる中国の旅』2:康有為のSF世界『浅田次郎とめぐる中国の旅』3:『中原の虹』『月島慕情』1:雪鰻『月島慕情』2:シューシャインボーイ『つばさよつばさ』1:燕迷、ほか『すべての愛について』1:山本一力との対談『すべての愛について』2:阿川佐和子との対談『すべての愛について』3:森まゆみとの対談『歴史・小説・人生』1:『蒼穹の昴』『歴史・小説・人生』2:岩井志麻子さんとの対談『歴史・小説・人生』3:宮部みゆきさんとの対談『歴史・小説・人生』4:陳舜臣さんとの対談『歴史・小説・人生』5:張作霖について『歴史・小説・人生』6:森永卓郎さんとの対談『歴史・小説・人生』7:陳舜臣さんとの対談(続き)『歴史・小説・人生』8:龍王=天命はどこに?『歴史・小説・人生』9:高橋克彦さんとの対談『歴史・小説・人生』10:宮部みゆきさんとの対談(続き)『ひとは情熱がなければ生きていけない』1:自衛隊での生活『ひとは情熱がなければ生きていけない』2:漢籍に惹かれる浅田さん『ひとは情熱がなければ生きていけない』3:「破滅」への衝動『ひとは情熱がなければ生きていけない』4:映画『鉄道員』を語る鉄道員:珠玉の短篇8作品地下鉄に乗って:満州に出征する父を目撃しプリズンホテル:「プリズンホテル」という命名いま、図書館に予約している『大名倒産(上、下)』です。【大名倒産(上)】浅田次郎著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より泰平の世に積もりに積もった大借金に嫌気のさした先代は縁の薄い末息子に腹を切らせて御家幕引きを謀る。そうとは知らぬ若殿に次々と難題が降りかかる!笑いと涙の経済エンターテインメント、始まり、始まりー<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本13、予約347)>rakuten大名倒産(上)【大名倒産(下)】浅田次郎著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より御国入りで初めて見る故郷の美しさ、初めて知る兄弟の情。若殿は倒産阻止を決意するが、家臣共々の努力も焼け石に水。伝家の宝刀「お断り」で借金帳消しの不名誉を被るしかないのか。人も神様も入り乱れての金策に、果たして大団円なるかー<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(3/17予約、副本23、予約351)>rakuten大名倒産(下)(長くなるので後略、全文はここ)
2023.08.28
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図書館で『硬派の肖像』という本を、手にしたのです。副題が「ぶれない男、31人の人生訓」となっていて興味深いのだが・・・とにかく取り上げた人選がええわけです。また、画像も多くてビジュアルなところもいけてます。【硬派の肖像】小学館ムック、小学館、2019年刊<出版社>より女性月刊誌『Precious』の好評連載「硬派の肖像」が、一冊のムックに。真摯、ひたむき、木訥ーーそんな言葉が似合う筋の通った生き方をする男たちが、伊集院静を筆頭に31人勢揃い。ほれぼれするカッコいい写真と示唆に富んだ言葉から、彼らの硬派な生き方に迫ります。インタビューから人生訓をピックアップし、今の時代に響く名言集としても必読。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten硬派の肖像まず、浅田次郎から見てみましょう。p132~137<浅田次郎> “平成の泣かせ屋”の異名をとる。当代きってのベストセラー作家は、東京都下の風情ある住まいで執筆の手を休めて迎えてくれた。着慣れた紬がよく似合う。「普段から仕事着は着物で、胡坐をかいて書くから」 月刊、週刊と小説、およびエッセイの連載を常に5本ほど抱え、その間も講演、取材旅行・・・と多忙を極める。40歳を過ぎての遅咲きの作家といわれたが、その後、溢れんばかりのエネルギーを放出、これまで120冊もの著作を世に送り出し読者の心を揺さぶってきた。 職務に忠実であり続ける寡黙な男を描いた代表作『鉄道員』をはじめ、企業の在り方や戦争を綴る社会派もの、抱腹のコメディ・・・と描く世界は驚くほど広い。そして数多くが映像化されてきた。「小説の大衆食堂といわれているらしいが、レストランといわれるよりずっといいですね。年がら年中、書くものを考えているが、あるときふっと降りてきます。ダーン! とぶつかってくることも。夢で物語を見て、あわててメモすることもあります。ストーリーはそのあとから。 物語をつくるときにはまず思想が大切で、それさえあれば面白い話をつくのは簡単です。面白いだけで心棒がない小説はつまらないし、思想という背骨があれば、ユーモア小説でもいいものになりますね」 小説作法の話はとどまることなく、やがて文学史や人類史、芸術論へと広がっていく。「文章芸術とはそもそも俗なるものです。俗であってこそ価値がある」。透徹した眼で、しかし、話には抑揚があり、「・・・てなことなんだな」とまことに愉快。まるで浅田文学を“聴く”かのような時間が流れた。「いい小説とは、心に残るものでなければなりません」 10代半ばから作家を志した。9歳のころに両親が離婚。戦後の闇市で一旗揚げたという、破天荒な父親に引き取られた。父の新しい家族とは一線を画して、父の経営する神田の喫茶店のビルの屋上のプレハブ小屋で、ひとり暮らしていたという。中学生となった氏の楽しみは、休日に「知と言葉に宝庫」であるかのような「神保町界隈の古書店を見て歩くこと」だった。「安い文庫本を買って裏道りの喫茶店に入り、貪るように読書に耽った」。小説家の道は、早くから人の世の複雑さを肌で知ってしまったゆえだったろうか。「人々を興味深く観察する癖」はこのころから強かった。「小学校のころから他人からものを教わることが大嫌いで、自分の頭で考えようとしてきた。教わるのは読み書きだけで十分。社会にもの申す? ああ、そういう気持ちは強かった。正義感、責任感だけはありました。両親にそういうものはまったくなかったから、反面教師だったかもしれません」 祖母が「色町の芸妓」だった。「古い東京の粋、美学のようなものが彼女にはあってね、それは自分の体に残っていると思う」。ライフワークだという小説『天切り松 闇がたり』シリーズの、盗人稼業の爺様が語る江戸前の、気風のいい、かつほろりとさせる思い出話にその素地がみえる。常に庶民の、下からの視線で描く。「僕自身、いつまでたっても下っ端根性が抜けないんだ」 10代の終わり、三島由紀夫の割腹に衝撃を受け自衛隊に入隊。除隊後はアパレル業界へ。「食いふちを稼ぎながら」黙々と小説を書き投稿を続け、ついぞ作家になる道をあきらめなかった。
2023.08.28
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図書館で『街のスキマ植物図鑑』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。【街のスキマ植物図鑑】瀬尾一樹著、大和書房、2020年刊<出版社>より人気Twitterアカウント「やけに植物に詳しい悟空」全面監修! 身近すぎて見過ごしがちな、道ばたの植物の魅力を徹底紹介。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。rakuten街のスキマ植物図鑑「空き地・公園の植物」からエノコログサを、見てみましょう。p16~41<コンクリートの隙間> 灼熱のコンクリートに焼かれ、わずかな土は乾燥し、人に踏まれ・・・と、身近でありながら街中で最も過酷な環境の一つです。 しかしこんな場所でも、体を小さくしたり、暑さや乾燥に耐える仕組みを持っていたりと、自分の持つポテンシャルを活かしてたくみに生きる植物たちがいます。 あまり見向きもされない存在ですが、ここに生えているということは、それなりの特殊技能を持っているということなのです。■№36 エノコログサ ムラサキエノコロ 猫じゃらしの名前で親しまれています。たくさんの種類がありますが、他の仲間に比べてコンクリートの隙間に多いように思います。数あるエノコログサの中でも、暑くて乾燥する過酷な環境に強いようです。 アキノエノコログサやキンエノコロは土のある植え込みや公園などによく生えますが、こういう場所ではエノコログサの勢力はちょっと弱い感じです。街中でもちょっとしたところで住み分けているのが観察できます。私が撮りためた「野草(お奨め)」がお奨めです♪『街のスキマ植物図鑑』4:クズ『街のスキマ植物図鑑』3:ドクダミ『街のスキマ植物図鑑』2:ツユクサ『街のスキマ植物図鑑』1:スミレ
2023.08.27
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図書館で『日本人が誤解している東南アジア近現代史』という新書を、手にしたのです。中国の経済成長に陰りが見える今、次の成長セクターは東南アジアになるとのことで・・・対中認識を改める必要があるようです。【日本人が誤解している東南アジア近現代史】川島博之著、扶桑社、2020年刊<「BOOK」データベース>より「日本が侵略した」「日本が解放した」どちらも間違い!!11ヵ国、6億5000万人を抱える東南アジアの多彩な歴史と文化の実相!日本人だからこそ知っておくべき東南アジアの歴史の真実!<読む前の大使寸評>中国の経済成長に陰りが見える今、次の成長セクターは東南アジアになるとのことで・・・対中認識を改める必要があるようです。rakuten日本人が誤解している東南アジア近現代史「第3章」でベトナムでのスマホ普及などが語られているので、見てみましょう。p212~215<スマホと自動車> スマホをいじっていると時間が潰れるので、スマホ以外のものを欲しがらなくなると言われるが、それは日本だけの現象ではないようだ。筆者が最も興味を持って見ているのは、東南アジアにおける自動車の普及である。工業生産の中で自動車の占める役割は大きい。自動車は裾野が広い産業である。1人当たりGDPが3000ドルを超えると自動車が急速に普及すると言われる。現在、東南アジアではインドネシア、フィリピン、ベトナムなどがその時期を迎えている。しかし、スマホが普及した現在、そのような過去の経験則はあまり役に立たないと考える。 自動車は移動手段であるとともに富の象徴だった。人はお金持ちになると、押し出しのよい大きな車に乗りたがる。日本には車には富の象徴としての役割があった。私が覚えているCMに「隣の車が小さく見えます」、「いつかはクラウン」などというキャッチフレーズがあった。自家用車は移動手段であるとともに、見栄を満たすものであった。 それは中国でも同じだった。中国人は日本人よりももっと見栄っ張りだから、どの国の人よりも自動車を欲しがった。それも大きくて豪華な車。中国では小型車は人気がないと聞いた。 しかし、そんな中国でも変化が起きている。2017年頃から車の販売が低迷し始めた。エコノミストはその原因はスマホの普及にありそうだ。中国のスマホの普及は日本以上である。スマホが普及すると、新たな現象がいくつも起きる。その一つがシェア自転車であった。これは一時のブームで終わったようだが、それでも一時はすごい人気であった。 スマホはシェア経済に向いている。自動車のシェアも普及し始めた。ただ、シェア自動車はそれなりに面倒臭い。シェア自転車で問題になったように、管理が難しいためだ。みんなで所有するものは管理が難しい。社会学でいうところの“コモンズの悲劇”である。中国のシェア自転車のブームがあっと言う間に去ったように、シェアは経済の主流にはならないと思う。 その一方で移動手段に革命が起きている。それはウーバーやグラブに代表されるスマホを用いたタクシー・システムである。これは、東南アジアの交通事情に革命的な影響を与えている。<スマホでタクシーを呼べるベトナム> 東南アジアでは、本格的な自動車の普及はこれからである。ベトナムでの自動車の普及は日本より50年、中国より20年は遅れている。現在、ベトナムの年間自動車販売台数は30万台に過ぎない。それは日本が500万台、中国が2800万台であることを考えると、極めて少ない。 そんなベトナムではスマホを利用したグラブに代表されるタクシー・システムが急速に普及した。数年前まで、ベトナムのタクシーは信頼できなかった。遠回りをしたりメーターを改造したり、外国人だけでなくベトナムの人々もその柄の悪さを嫌っていた。 しかし、数年前からスマホを用いたシステムが普及し始めると、状況は大きく変わった。ここで重要な役割を果したのが白タク(免許を持たない一般人が運転するタクシー)である。ベトナムでは、誰もがスマホを用いてタクシー業を始めることができる。その結果、自家用車を持っている人が暇な時間を利用して、こずかい稼ぎを始めた。また、自家用車を貸して、借りた人がタクシーとして使うことも増えた。 一般の人がタクシーを安心して使えるようになった。スマート・タクシーでは動いた道筋が記録に残る。決済もスマホで行うことができる。現金で払ってもよいが、現金を使わなくてもよい。そんなシステムでは過大な請求をされることはない。 人件費が安いこともあり、ベトナムのタクシーは安い。それに加えて、白タクがライバルになったために、プロのタクシーはよほどサービスをよくしないと、白タクにお客を奪われてしまう。『日本人が誤解している東南アジア近現代史』1:華僑
2023.08.27
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今回借りた3冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、「手当たり次第」でしょうか♪<市立図書館>・独裁の中国現代史・シルクロード 悠久の天地・硬派の肖像<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【独裁の中国現代史】楊海英著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より2019年は中華人民共和国の建国70周年。日中戦争、朝鮮戦争、文化大革命、改革開放、天安門事件、そして習近平体制まで、世界第二位の経済大国となりながら、いまだ一党独裁体制、少数民族弾圧、都市と農村の格差といった矛盾を抱える大国の病巣を、毛沢東以来の歴史に探る。<読む前の大使寸評>福一の処理水放出の対して、中国が水産物全面禁輸で対抗となったが・・・そこまでやるか。rakuten独裁の中国現代史【シルクロード 悠久の天地】山田勝久著、笠間書院、2020年刊<「BOOK」データベース>より飛鳥・藤原京から敦煌、楼蘭、パルミラ、ギリシア・ローマまで…西域26カ国66回現地踏査した、シルクロード第一人者が綴る歴史と回想。<読む前の大使寸評>追って記入rakutenシルクロード 悠久の天地【硬派の肖像】小学館ムック、小学館、2019年刊<出版社>より女性月刊誌『Precious』の好評連載「硬派の肖像」が、一冊のムックに。真摯、ひたむき、木訥ーーそんな言葉が似合う筋の通った生き方をする男たちが、伊集院静を筆頭に31人勢揃い。ほれぼれするカッコいい写真と示唆に富んだ言葉から、彼らの硬派な生き方に迫ります。インタビューから人生訓をピックアップし、今の時代に響く名言集としても必読。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten硬派の肖像図書館大好き606
2023.08.26
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・小川哲『地図と拳』(2/01予約、副本6、予約196)現在45位・ジンセイハ、オンガクデアル(2/10予約、副本1、予約15)現在4位・西加奈子『くもをさがす』(5/10予約、入荷待ち)現在12位・村上龍『ユーチューバー』(5/20予約、入荷待ち)現在20位・『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』(5/23予約、副本1、予約26)現在12位・楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』(6/23予約、副本1、予約55)現在41位・川上未映子『黄色い家』(7/24予約、副本?、予約504)現在460位・多和田葉子『白鶴亮翅』(8/2予約、副本?、予約57)現在41位・三浦しおん『墨のゆらめき』(8/9予約、副本12、予約373)現在357位・宮脇淳子『満洲国から見た近現代史の真実』(8/15予約、副本1、予約0)・堤未果のショック・ドクトリン(8/25予約、副本7、予約177)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・グレタたったひとりのストライキ・カズオ・イシグロ『夜想曲集』・沢木耕太郎『深夜特急』<予約候補>・養老孟司『形を読む』・中野翠『ほいきた、トシヨリ生活』・鴨志田譲×西原理恵子『アジアパー伝』:図書館未収蔵・菊間晴子「犠牲の森で」・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・李琴峰『彼岸花が咲く島』:第165回芥川賞受賞作(21年)・斎藤環『社会的ひきこもり』・ブレイディみかこ『リスペクト』:図書館未収蔵・宮脇淳子『満洲国から見た近現代史の真実』<予約分受取:6/07以降> ・鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』(10/27予約、6/07受取)・『小川さゆり、宗教2世』(4/06予約、6/10受取)・和田秀樹『70歳の正解』(9/14予約、6/13受取)・言葉の周圏分布考 (8/15予約、6/13受取)・『南シナ海 アジアの覇権をめぐる闘争史』(6/09予約、6/16受取)・山本佳典『羊と日本人』(6/17予約、6/22受取) ・宮脇淳子『 満洲国から見た近現代史の真実』(7/01予約、7/09受取)・阿川佐和子『 老人初心者の覚悟』(7/18予約、7/26受取)・スヴェン・ベッカート『綿の帝国』(6/14予約、8/16受取)**********************************************************************【地図と拳】小川哲著、集英社、2022年刊<「BOOK」データベース>より「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野…。奉天の東にある“李家鎮”へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本6、予約175)>rakuten地図と拳【ジンセイハ、オンガクデアル】ブレイディみかこ著、筑摩書房、2022年刊<「BOOK」データベース>より貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で育つ、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の一部に大幅増補。映画・アルバム評、書評を収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/10予約、副本1、予約15)>rakutenジンセイハ、オンガクデアル【くもをさがす】西加奈子著、河出書房新社、2023年刊<商品説明>よりカナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/10予約、入荷待ち)>rakutenくもをさがす【ユーチューバー】村上龍著、幻冬舎、2023年刊<出版社>より20代半ばにしてデビューをした作家・矢崎健介、70歳になった。「世界一もてない男」を自称するユーチューバーが、矢崎をユーチューブに誘う。承諾した矢崎が語り出したのは、自由である人間について。自由な人間は滅多にいないのだと言った。自由であるということは、唯一の希望を生む。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/20予約、入荷待ち)>rakutenユーチューバー【千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話】済東鉄腸著、左右社、2023年刊<「BOOK」データベース>より日本どころか千葉の実家の子供部屋からもほとんど出ない引きこもりの映画オタクの下に差し込んだ一筋の光、それはルーマニア語ールーマニア人3000人に友達リクエストをしてルーマニアメタバースを作り猛勉強、現地の文芸誌に短編小説を送りつけ、『BLEACH』の詩へのリスペクトと辞書への愛憎を抱きながらルーマニア語詩に挑戦する。受験コンプレックス、鬱、クローン病。八方塞がりの苦しみから、ルーマニア語が救ってくれた。暑苦しくって切実で、好奇心みなぎるノンフィクションエッセイ。千葉の片隅から、魂の故郷・ルーマニアへの愛を叫ぶー。本、映画、音楽…ルーマニアックのための巻末資料も収録!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/23予約、副本1、予約26)>rakuten千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話【台湾漫遊鉄道のふたり】楊双子著、中央公論新社、2023年刊<「BOOK」データベース>より昭和十三年、五月の台湾。作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴と台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。ただ、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子の焦燥感は募り…国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差。あらゆる壁に阻まれ、近づいては離れるふたりの旅の終点はー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/23予約、副本1、予約55)>rakuten台湾漫遊鉄道のふたり【黄色い家】川上未映子著、中央公論新社、2023年刊<「BOOK」データベース>より2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。長らく忘却していた20年前の記憶ー黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな“シノギ”に手を出す。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい…。善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本?、予約504)>rakuten黄色い家【白鶴亮翅】多和田葉子著、朝日新聞出版、2023年刊<「BOOK」データベース>よりベルリンで一人暮らしをする美砂は、隣人Mさんに誘われて太極拳学校へ。さまざまな文化的背景の人びととの出会い、第二次大戦前後のドイツと日本の歴史に引き込まれ、名作を女性の視点で読み直す。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/2予約、副本?、予約57)>rakuten白鶴亮翅【墨のゆらめき】三浦しおん著、 新潮社、2023年刊<出版社>より実直なホテルマンは奔放な書家と文字に魅せられていく。書下ろし長篇小説! 都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/9予約、副本12、予約373)>rakuten墨のゆらめき【堤未果のショック・ドクトリン】堤未果著、幻冬舎、2023年刊<「BOOK」データベース>より「ショック・ドクトリン」とはテロや大災害など、恐怖で国民が思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさに紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことである。日本でも大地震やコロナ禍という惨事の裏で、知らない間に個人情報や資産が奪われようとしている。パンデミックで空前の利益を得る製薬企業の手口、マイナンバーカード普及の先にある政府の思惑など…。強欲資本主義の巧妙な正体を見抜き、私たちの生命・財産を守る方法とは?滅びゆく日本の実態を看破する覚悟の一冊。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/25予約、副本7、予約177)>rakuten堤未果のショック・ドクトリン【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索
2023.08.26
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図書館で『日本人が誤解している東南アジア近現代史』という新書を、手にしたのです。中国の経済成長に陰りが見える今、次の成長セクターは東南アジアになるとのことで・・・対中認識を改める必要があるようです。【日本人が誤解している東南アジア近現代史】川島博之著、扶桑社、2020年刊<「BOOK」データベース>より「日本が侵略した」「日本が解放した」どちらも間違い!!11ヵ国、6億5000万人を抱える東南アジアの多彩な歴史と文化の実相!日本人だからこそ知っておくべき東南アジアの歴史の真実!<読む前の大使寸評>中国の経済成長に陰りが見える今、次の成長セクターは東南アジアになるとのことで・・・対中認識を改める必要があるようです。rakuten日本人が誤解している東南アジア近現代史神戸の南京町にも華僑が住んでいるのだが・・・「第4章 華僑を知らなければ東南アジアは語れない」で華僑を、見てみましょう。p235~239<華僑とは> 華僑とは海外に住む中国人を言う。その多くは東南アジアに住んでいる。海外に住むといっても、中国から出張でやって来たビジネスパーソンではない。清朝の末期から中華民国の頃、つまり中国が混乱していた時代に、中国を逃れてアジアを中心に全世界に移り住んだ人々とその子孫を言う。日本にも横浜や神戸の中華街には華僑とその子孫が住んでいる。 その総数をつかむことは難しいが、1994年に出版された本では台湾、香港、マカオに2700万人、その他地域に2300万人とされる。合計で5000万人である。 1980年代の調査ではインドネシアには600万人の華僑が住んでいた。マレーシアとタイにもそれぞれ450万人ほどが住んでいる。現在は華僑と現地人との間に生まれるなどして現地に同化した人も多く、どこまでが華僑でどこからが中国にルーツを持つ現地の人かを区別することは難しい。 華僑は東南アジアにおいて、ベトナムを除けばどの国でも経済界において大きな影響力を有している。シンガポールでは政治の世界でも大きな力を持っている。 日本経済新聞の「私の履歴書」(2018年)の欄に掲載されたモフタル・リアディ氏(インドネシアのコングロマリットであるリッポー・グループの創始者)の話は典型的な華僑の成功物語である。 リアディ氏は1929年(昭和4年)にインドネシアに生まれた。リアディ氏は生まれて間もなく父親の出身地である福建省に連れていかれて、祖母によって育てられた。その後、一度はインドネシアに戻って父と生活したものの大学教育は中国で受けている。 当時、インドネシアは戦後の混乱期に当たり、高等教育を受けた者は極めて好かなかった。そんな中でリアディ氏は大学にまで進んでいる。それは華僑が教育熱心であることを示している。 華僑は教育を中国で行うことが多い。その結果、多くの華僑は中国語を話し、かつ中国の古典に通じている。そんなことから、多くの華僑は第二世代、第三世代になっても中国との強いつながりを持っている。第一世代が100年ほど前にやって来たので、現在の華僑はその孫やひ孫の世代になっている。 華僑の多くは福建省や広東省東部の潮州の出身である。中国南部の沿岸部の出身である華僑は香港や台湾との関係が深い。 客家も多い。客家とは漢民族の一種族であるが客家語を持ち、多くが福建省から広東省東部に居住する中国の少数民族である。客家は中国社会ではちょっと異質な存在であり、迫害とまではいかないが、「客」の文字からも分かるように、中国のどこに行っても居心地が悪かったようだ。そんな客家は中国を飛び出して世界に住処を求めた。世界の華僑の約1/3は客家の出身とされる。 このようなストーリーから分かるように、華僑は中華人民共和国の対外戦略が作り出したものではない。だから、華僑と北京など北方にすむ人々との関係はそれほど強くない。<華僑の広いネットワーク> 異郷において頼れるものはない。そんな境遇が彼らの結束を強めた。同郷人の絆は特に大切にしている。彼らは商売が上手であり、異なる国に渡った同郷人のネットワークを利用して貿易を行っている。 ハンチントンの『文明の衝突』に書かれていることだが、中国人と日本人は海外に移住した時に、その子供への接し方が大きく違うそうだ。日本人が海外に移住した場合、その子供の世代でも日本語が話せなくなる。また、日本の文化を忘れて現地に同化する。これはペルーのフジモリ元大統領を思い出せば納得いくだろう。彼の両親は日本から移住したが、彼は日本語を話すことができない。考え方も日本的ではなくペルー的と言ってよい。 一方、中国系の移民は第三世代程度まで中国語を話すケースが多い。それは先にあげたリアディ氏のように、中国で高等教育を受けることが多いためだ。 華僑の第一世代が国を出た頃は、清朝や中華民国だったが、現在、中国は共産党が支配する国になっている。そんな中国を華僑は嫌っているようだ。彼らは根っからの商人であるから、共産主義は好きになれないのであろう。 最近になるまで、華僑は子弟を台湾や香港で教育することが多かった。そして主に台湾や香港と取引していた。しかし、1997年に香港が中国に返還された頃から、華僑は中国本土の人びととも付き合うようになった。それは鄧小平の改革開放路線が定着して、思想的にも付き合いやすくなったのに加えて、中国が大きな経済力を持つようになったためである。華僑の本質は商人であり、思想信条よりも利を優先する。海外に住む中国人は多いのだが、客家は華僑に含まれているのか・・・中国のどこでも居心地が悪かった客家が興味深いのです。
2023.08.25
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図書館活用に勤しんでいるのだが・・・『陽気なイエスタデイ』という本を復刻して読み返してみようと思ったのです。*********************************************************図書館で『陽気なイエスタデイ』という本を、手にしたのです。国立国会図書館に勤めていた阿刀田さんは、図書館の権威とも言える存在でもある。・・・ということで図書館を活用するノウハウが見つかるかも♪【陽気なイエスタデイ】阿刀田高著、文藝春秋、2001年刊<「BOOK」データベース>よりオクラから聖骸布まで…作家の好奇心は尽きない。日々の出来事をちょっと変わった視点から見つめ、紡ぎだしたエッセイ集。そこには新しい発見がある。<読む前の大使寸評>国立国会図書館に勤めていた阿刀田さんは、図書館の権威とも言える存在でもある。・・・ということで図書館を活用するノウハウが見つかるかも♪amazon陽気なイエスタデイ阿刀田さんの「資料の利用法」を見てみましょう。ややアナログではあるが、情報活用のヒントが見つかるかも。p157~159<蔵書の整理・活用法> 資料の利用法について、私は二段階あると考えている。そう考えるほうが、結局便利なのだ。 第一のステップは、今、自分がやっている仕事について、どんな資料が役立つか、それを知ることである。たとえば、人間の死についてエッセイを書いていて、―えーと、臨終のときの言葉を集めた本があったな。そう、山田風太郎さんの「人間臨終図鑑」。二巻本で・・・。あれが役に立つぞ、きっと― と、過去の読書の記憶から必用なものを思い出すわけだ。 第二ステップは、それを自分の手元に持って来て、見られるような状態にすること。もちろんパソコンの画面に映るのでもかまわないけれど、普通のイメージで言えば、机の上にその本がそろうことである。山田風太郎著「人間臨終図鑑」の上下2冊が手もとに置かれることである。 自分の蔵書を充実させるということは、この二つのステップを、一つにまとめてしまうことなのだ。「あの本が役に立つはず」「はい、それがここにあります」という姿である。 これが便利であることは言うまでもないけれど、たくさんの資料を利用しなければならない立場では・・・まったくの話、現代では専門的に資料を利用するとなると、ほとんどの場合“たくさん”を想定しなければならないのだが、この便利が逆にあだになる。将来の便利のため、つね日頃からやたら資料を抱えておかなければうまく機能しない。 二段階に分けて・・・第1ステップをクリアーしただけでも、うれしいではないか。なにが役立つか、わかっただけでもすばらしいではないか、と考える。これがわかればしめたもの、有利なポジションに立ったと考えればよい。 そして、次にそれをどう手元に引き寄せるか。よい資料に気づいたことを喜びとしてから第2ステップを踏めばよい。この道を踏まず、第1ステップと第2ステップを一緒にしていたりすると、 -なんで、あの本がみつからないんだ、確か持っていたはずなのに- と、やたら苛立ってしまうのである。 具体的に記そう。 私はと言えば、たとえば雑誌を読んだときには目次を開き、読んだ記事に丸印、読んでおもしろいと感じた記事に二重丸をつける。そのあと、その目次を切り取り、本体は捨ててしまう。目次だけを雑誌のタイトルべつに綴じておく。そういうシステムを採用していた。 後日、なにかの折に、 -えーと、確かこれに関連すること、前に読んだな。「文芸春秋」の・・・5年くらい前の- と思い出して、目次の束をながめる。「文芸春秋」か「中央公論」、記憶がはっきりしないことはあるけれど、「図書館雑誌」だったか「プレイボーイ」だったか、とまちがえることはありえない。5年前か10年前か、これもごっちゃになることは、まあ、ない。目次の束を捜せば、簡単に見つかる。ここまでが第1ステップだ。 次に「文芸春秋」の平成3年5月号とわかったなら、それを図書館かどこかで借り出せばよい。すなわち第2ステップである。私の場合、近所の区立図書館の分館に訴えれば翌日の午後に入手できる。ウン この記事は参考になったでぇ♪ でもね、雑誌の目次を切り取って保管するというようなアナログ作業は、とても真似することは、出来へんで。ところで、阿刀田さん一押しのロアルド・ダール著『キス・キス』という短篇集を、当市の図書館に借出し予約しているので、近日中に紹介いたします♪『陽気なイエスタデイ』3:読書こそが青春の道しるべ『陽気なイエスタデイ』2::運命をかえた1冊『陽気なイエスタデイ』1:図書館と貸し本屋のちがい
2023.08.25
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図書館で『街のスキマ植物図鑑』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。【街のスキマ植物図鑑】瀬尾一樹著、大和書房、2020年刊<出版社>より人気Twitterアカウント「やけに植物に詳しい悟空」全面監修! 身近すぎて見過ごしがちな、道ばたの植物の魅力を徹底紹介。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。rakuten街のスキマ植物図鑑「空き地・公園の植物」からクズを、見てみましょう。p94~108<空き地・公園の植物> 暑くてカラカラだったり、人にたくさん踏まれたりと過酷な一面もありますが、なんといっても根っこを伸ばせる土がたくさんあるのが大きな特徴です。 同じ種類の植物でも、コンクリートの隙間で生きるものより大きく、のびのび育っている様子がわかります。しかしその分、刈り払い機で草を刈られたり、はたまた工事だったりと、道ばたよりも人の手の入り方のスケールが大きい場所でもあります。■№94 クズ 街中でもちょっとスペースのある空き地や公園で生えていることがあります。3枚1セットの大きな葉っぱと、毛が多い茎が特徴的です。 凄まじい繁殖力が有名なクズですが、秋になると大きくてきれいな花を咲かせます。その美しさは、秋を代表する草花を集めた「秋の七草」の一つに数えられるほど。 くず湯やくず餅の材料にもなり、じつは昔から日本で親しまれてきた植物なのです。秋にはクズの花探しに出かけてみるのもいいですね。葛の花踏みしだかれて色あたらし この山道をゆきし人あり 釈 迢空私が撮りためた「野草(お奨め)」がお奨めです♪『街のスキマ植物図鑑』3:ドクダミ『街のスキマ植物図鑑』2:ツユクサ『街のスキマ植物図鑑』1:スミレ
2023.08.24
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図書館で『中国・ロシアに侵される日本領土』という本を、手にしたのです。このところ、中国・ロシアが連携して軍事訓練を行っているが・・・中国・ロシアとの国境の領土がいかにして侵されてきたかという事実が怖いのである。【中国・ロシアに侵される日本領土】山本皓一著、小学館、2022年刊<「BOOK」データベース>より海上保安庁と中国海警船が“海戦”を繰り広げる尖閣諸島、ロシア艦船の監視に怯えながらのコンブ漁北方領土、習近平が狙う太平洋進出の標的沖ノ鳥島/南鳥島、韓国によって「日本人の歴史」が消されていく竹島、「日本人が行けない日本領土」を撮り続けた国境カメラマン全記録。<読む前の大使寸評>このところ、中国・ロシアが連携して軍事訓練を行っているが・・・中国・ロシアとの国境の領土がいかにして侵されてきたかという事実が怖いのである。rakuten中国・ロシアに侵される日本領土「第2章 北方領土」で、ロシアに奪われた北方領土を、見てみましょう。p143~145<「千島列島」の南端はどこか> 近代の歴史において、一度他国に奪われた領土が交渉によって無条件に変換されるケースはほとんどないといっていい。ウクライナ戦争でロシア側が“併合”を宣言した地域も、ウクライナが武力で奪還できなければ、その帰属が決着するには長い時間がかかることだろう。 北方領土がロシアに奪われたのは77年前のことである。当事者のほとんどが他界するなかで、その経緯や歴史を知る日本人は少なくなった。「1945年まで」という条件でいえば、いわゆる北方四島は、尖閣諸島と同じように一度も他国の実効支配を許したことがない、正真正銘の日本の領土だった。 古くは江戸時代の1644年、幕府が松前藩に作成させた地図『生保御国絵図』に「くなしり」「えとろほ」の記述が見られ、統治が日本領土であった実態を示す最も古い史料として知られている。 その後、江戸幕府による北方四島支配は続いたが、1855年の日露通好条約によって国境は「択捉島」と「得撫島」の間と定められた。これも明白な事実である。 その後、1875年の千島・樺太交換条約、そして1905年のポーツマス条約により、日本は樺太の半分と全千島列島を領土としたが、1945年8月にポツダム宣言を受諾し、太平洋戦争の敗戦国となる。 そうした終戦間近の混乱の中、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄して日本に宣戦布告し(8月8日)、同年9月5日までに全千島列島と北方領土を占領した。この侵攻に対し、日本は何も抵抗できなかった。 一時、GHQ(連合国総司令部)に占領された日本だが、1951年のサンフランシシコ平和条約により国際社会に復帰。その第2条にはこうある。「日本国は、千島列島並びに日本国が1905年9月5日のポーツマス条約の結果として主権を獲得した樺太の一部及びこれに近接する諸島に対するすべての権利、権限の及び請求権を放棄する」 ここで言う「千島列島」とは1875年の「千島・樺太交換条約」で獲得したウルップ島以北の島々を指すが、ロシア側はこれを「択捉島や国後島など北方四島を含む」と解釈。さらに、国際法として効力のない「ヤルタ秘密協定」に「千島列島は、ソビエトに引き渡す」との条項があることをタテに占領を正当化し、そのまま実効支配を続けたのである。 戦後の1956年、日ソ共同宣言により、国交が回復する。この中で当時の鳩山一郎・首相は「平和条約締結後、歯舞・色丹の2島を引き渡す」との条文を盛り込むことには成功したが、実際は平和条約締結に至らず、逆にソ連は貝殻島など北海道に至近の島の警戒態勢を強化した。 1972年の沖縄返還時にも「次は北方領土」との機運は高まったが、ソ連の反応は変わらなかった。その後は定期的に、周辺海域で日本漁船が銃撃・拿捕される事件が発生した。そうした事件は1991年にソ連がロシアに変わってからも相次いでいる。 日露の実質的境界となっている根室では、一時期ロシア側に多額の“謝礼”を渡すことでカニなどの密漁を容認させるといったダブルスタンダードが横行し、反共団体を中心とした返還要求活動も、長い年月と関係者の高齢化により次第に風化してしまった。『中国・ロシアに侵される日本領土』1:日中覇権のかなめ尖閣諸島
2023.08.24
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図書館で『中国・ロシアに侵される日本領土』という本を、手にしたのです。このところ、中国・ロシアが連携して軍事訓練を行っているが・・・中国・ロシアとの国境の領土がいかにして侵されてきたかという事実が怖いのである。【中国・ロシアに侵される日本領土】山本皓一著、小学館、2022年刊<「BOOK」データベース>より海上保安庁と中国海警船が“海戦”を繰り広げる尖閣諸島、ロシア艦船の監視に怯えながらのコンブ漁北方領土、習近平が狙う太平洋進出の標的沖ノ鳥島/南鳥島、韓国によって「日本人の歴史」が消されていく竹島、「日本人が行けない日本領土」を撮り続けた国境カメラマン全記録。<読む前の大使寸評>このところ、中国・ロシアが連携して軍事訓練を行っているが・・・中国・ロシアとの国境の領土がいかにして侵されてきたかという事実が怖いのである。rakuten中国・ロシアに侵される日本領土まず日中覇権のかなめ「第1章 尖閣諸島」を、見てみましょう。p77~81<中国海警船をブロックする海保巡視船> 石垣島の名蔵湾を出港してから約10時間。夜明けの海に魚釣島が姿を現した。 東海大学の海洋調査船「望星丸」に乗り込んだのは、調査の主体である石垣市の中山義隆・市長以下、東海大学の山田吉彦・海洋学部教授ら、市職員と研究者で構成された調査団23名。私は過去の尖閣諸島取材の経験を認められて、メディア関係者としては唯一、同行取材を許された。「あれが、魚釣島ですか・・・」 神秘的な夜明けの光景を目の当たりにした中山市長がつぶやいた。初めて魚釣島を自らの目で見た者は、必ずその意外な大きさに驚かされる。 2022年1月31日、午前6時30分。波の音に交じって日本語と中国語が相互に飛び交う様子は、望星丸の艦橋にも流れていた。〈こちらは日本国海上保安庁。貴船は日本の接続水域に入っている。領海には入らないように・・・〉 望星丸の周囲を7隻の船が航行している。中国海警局の「海警」2隻と、それを取り囲む海上保安庁の巡視船5隻だ。数に勝る海保の巡視船が、調査船を完全にガードし、追尾してきた中国船の接近を許さない。中国船への対応は、すべて海上保安庁が担う。山田教授によれば、調査船が中国船と直接交信する行為は、中国海警局による管轄権行使を既成事実化する恐れがあるからだという。 海保の万全な動きもあり、海洋調査が始まった。海水サンプルの採取も、中国船からは見えない形で行われた。 その後、戦中にこの地で遭難した犠牲者たちを弔う献花が洋上で行われていた時、船内に緊張が走った。中国船が突如、望星丸の方向に舳先を向けたからである。監視していた海保の巡視船がただちに中国船を挟み込むようにしてブロックする。身動きがとれなくなった海警船は、ついに速度を落としながら去っていった。 石垣市と東海大学による尖閣海洋調査は、日本の国境政策において画期的な意味を持つものだった。 なぜか・・・。 それは、日本政府が尖閣諸島を国有化して以降、初めて実効支配強化に向けた取り組みを「承認」したことを意味するからである。 調査計画は、海洋問題の第一人者として知られる山田教授が中心となり、5年がかりで温めてきたものだった。私は実施直前に計画を知らされ、同行取材を承諾してもらうことができたが、計画の漏洩には細心の注意が払われており、守秘に関して念押しされていた。 調査はわずか7時間ほどであったが、目的は達成できたと思う。研究者による海洋調査とともに、目視による島の状況も確認できた。(中略) 船着き場近くの鰹節工場跡の石垣はかなり崩落し、海岸には無数の漂着ゴミが打ち上げられていた。2012年9月11日の尖閣諸島の国有化以降、日本人の上陸は以前にも増して厳しく制限されたため、魚釣島は自然の猛威にさらされ、荒れ放題になっていた。 2022年は「尖閣諸島国有化から10周年」にあたるが、強引で稚拙な国有化を進めた民主党政権の掲げた「平穏かつ安定的な維持・管理」とは裏腹に、魚釣島は「打ち棄てられた島」になっていた。 今でも悔やまれるのは、国有化の直前に行われていた東京都による尖閣海域洋上調査(12年9月2日)が実を結ばなかったことである。 都の依頼で私も同行したこの調査は、当時の石原慎太郎・都知事が「東京が尖閣を守る。どこの国が嫌がろうと、日本人が日本の国土を守るためだ」と宣言し、都による尖閣購入を前提として進めたものだった。調査団の中には「妥当な購入価格」を査定する専門家も含まれていたほどだ。 ところが、調査団が石垣島に帰港した翌日の朝刊各紙には、唐突な「尖閣国有化」の記事が踊った。民主党政権による買収の経緯には数々の怪しげな裏話もあるのだが、いずれにせよ政府が石原氏の購入計画を横取りした結果、尖閣諸島は国民から“隠される存在”になってしまったのである。 今回の調査を終えて石垣港に帰着した途端、私たちは石原慎太郎氏の逝去を知らされた(22年2月1日没)。尖閣諸島の重要性をどの政治家よりも理解していた石原氏は、地元自治体(石垣市)と海上保安庁、そして山田教授ら研究者たちが協力した海洋調査が無事に終わったまさにそのタイミングで旅立った。不思議な巡り合わせというほかない。
2023.08.23
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早朝に散歩する太子であるが、南東の空に月と金星が見えるのです。ちょうど三日月の内側に金星が位置しているが、これって中東諸国が好むマークではないか。また、このマークは春分と関係があるのではないか?しかしまあ、このところの大雨と蒸し暑さは、たまらんでえ・・・『日本のならわしとしきたり』という蔵書に二十四節季の記事があることを思い出したのです。【日本のならわしとしきたり】ムック、 徳間書店、2012年刊<内容紹介>ありふれたムック本ということなのか、ネットにはデータがありません。<大使寸評>とにかく「今日は二十四節季でいえば、何になるか♪」を知りたいロボジーにとって、座右の書となるでしょう♪Amazon日本のならわしとしきたりこの本で、処暑のあたりを見てみましょう。和暦p22<処暑>太陽の勢いが鎮まり新涼の気配を感じるころ 現行の暦では、8月23日ころ第1日目を迎え、この日から立冬(9月9日ころ)に入る前日までの15日間が「処暑」となる。 ちなみに二十四節季の名称には、1日目のみを指す場合と期間全体を指す場合があり、混同を避けるため、初日を「処暑の日」、期間全体を「処暑」あるいは「処暑節季」と呼び区分している。 処暑に入ると、『暦便覧』に「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」と記されている通り、夏の太陽の勢いが徐々に鎮まり、朝夕は過ごしやすい陽気となる。春先のひと雨ごとに暖かくなる「三寒四温」に対して、逆バージョンの現象といえよう。 処暑の期間の行事には、教育関連では夏休みの終了と新学期の始まり。地域の催しでは、子供達の健やかな成長を願って開催される「地蔵盆」、二百十日の台風などがある。地蔵盆は京都を中心とした近隣地区のならわし。残念ながら関東以北では行われていない。 処暑の期間の七十二候には、初候「綿話しべ開(わたのはなしべひらく)」綿を包むガクが開く、次候「天地始粛(てんちはじめてさむし)」ようやく暑さが鎮まる、末候「こくもの乃登(こくものすなわちみのる)」米などが実る、がある。 綿花がはじけ、中の白い綿が見える。これは、収穫が近いことを表している。二十四節季の立秋に注目(復刻)二十四節季の大暑に注目(復刻)
2023.08.23
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図書館で『本の夢 本のちから』という本を、手にしたのです。おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪【本の夢 本のちから】椎名誠著、新日本出版社、2018年刊<「BOOK」データベース>より世界はまだまだでっかく面白い。本から湧き出す夢とちから!魅惑の椎名ワールドを楽しもう!【目次】1 めざすむこうは笑い雲(ウィルスから宇宙へ/辺境地帯の現場読み ほか)/2 旅の空ー星の下で食べる(ドロリ目談義/信じようが信じまいが ほか)/3 惑星の丸かじり(ガリバーの悩み、ゴジラの反省/ヘビ食い ほか)/4 沢山のロビンソン(明るいインド/素晴らしいぐにゃぐにゃ風景 ほか)<読む前の大使寸評>おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪rakuten本の夢 本のちから「Ⅳ 沢山のロビンソン」に極限の旅が語られているので、見てみましょう。p216~218<素晴らしい苦痛、極限の旅> 1984年の冬と翌年の夏、3ヵ月かけてシベリアを横断した。同じ場所で冬はマイナス59度、夏はプラス35度という極端な温度差の世界を歩いた。井上靖著の『おろしや国酔夢譚』(文藝春秋)のテレビドキュメンタリー化に伴う仕事だった。 放映時間5時間にわたるシベリア横断のドキュメンタリーは、大黒屋光太夫という日本人の船乗りとその17人の仲間たちの10年間にわたるシベリア流浪の足跡を丹念に追っていく、というものだった。 17人の日本人は天明2年(1782年)に伊勢の白子を船出して、そのままアリューシャン列島のアムチトカという島に流され、カムチャッカを経てシベリアへ渡り、そこを横断している。その間に次々と飢えや凍傷で仲間たちは死に、あるいはロシアに帰化し、10年後に日本に帰ってきたのはわずか3人だった。 この男たちの跡を追う3ヵ月がかりの旅はまず彼らが最初に漂着したアムチトカという島からはじまった。この島でぼくは人間の強さとか“慟哭”というすさまじい心の中の問題の片鱗にすこしだけ触れることができたかもしれない、と思った。 アムチトカというのはとにかくすさまじい島だった。アリューシャンの荒波と北からの烈風に絶えずさらされているので、島にはエンピツより太い木は1本も生えていないのだ。『おろしや国酔夢譚』の原本は『北嵯聞略』(吉川弘文館)で、それは日本に帰国した大黒屋光太夫が語った、10年間の漂流体験聞き書きの書である。そこには、アムチトカのことがこんなふうに書かれている。「此島の人は皆穴居也。さて此処にて菜の如きものを与ふ。後に見れば海辺の石上に生きる草の葉を煎じたるなり、兎角する内に日もたけ空腹になりける故、口を指さし腹をたたきて見せれば、一尺計なる魚を草につつみて潮蒸にしたるを、説いたのごときぜんにすゑ、何やらん白酒のごとき汁を木の鉢にもり、木のさじを添て与へける。此魚はスタチキイとてあいなめの類なり。知るはサラナといふ。即ち、黒百合の根を水にて煮、つきただらし、水にてゆるめたるものなり」 17人の日本人船乗りたちはこの島に4年間いた。その間、かれらの常食というのは、このあいなめの塩蒸しと黒百合の根の汁だった。あとはわずかな貝やウニのたぐいで、この北の果ての荒涼とした孤島ではほかの食べ物を手に入れることができないのである。 4年のあいだにこの島で飢えや寒さで8人の仲間が死んでいる。 大黒屋光太夫らが漂着した当時、この地の果ての句会のような島に、『北嵯聞略』の表現でいうと獣か鬼かと思われるような恰好をした現地人が住んでいた。そしていま200年後に訪れたこの島はアメリカの水爆実験の島として鳥のほかは住む動物もいない風の叫ぶ島だった。ぼくはここで7人の男たちとてんと張り5日間ほど滞在した。そして日本人漂流者が住んでいたとみられる海岸や丘を歩いた。 5月というのにいたるところに雪が残り、1日中烈風が吹きすさぶこの島はまさに死の島だった。ここに、日本人があいなめと黒百合の汁を食って4年間も暮らしていた、という事実は、現場を歩いてみるとまさに重い迫力をもって我々の体にのしかかってきた。『本の夢 本のちから』4:ドロリ目談義『本の夢 本のちから』3:ロバやヤクとの旅『本の夢 本のちから』2:辺境地帯の現場読み『本の夢 本のちから』1:SFとの関わり
2023.08.22
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「さんちか古書大即売会」なるものが、さんちかホールで8月8日まで開かれているが…本日『THE BONNIE & CLYDE BOOK』という洋書を格安(口笛文庫、500円)でゲットしたのです。何をもって格安というか?…古書業者は稀少性をもって値をつけるが、一方、私は希少性など関係なく、その本が納得できる安さであれば…それすなわち格安なんですね♪ということで、格安でゲットした本を並べてみます。・Bernard et Bianca au pays des kangourous・映画でボクが勉強したこと・THE BONNIE & CLYDE BOOK・ガロ(1982年2、3月号)・ガロ(1993年8月号)・アサヒグラフ(1983年)R3:『Bernard et Bianca au pays des kangourous』を追加三宮の古書店の店頭で『Bernard et Bianca au Pays des kangourous』という絵本を、手にしたのです。おお フランス語版のディズニー絵本が200円で売られているが・・・持ってけ泥棒価格が嬉しいのです。【Bernard et Bianca au pays des kangourous】Les classiques Disney編、France loisirs社、1999年刊<商品の説明>よりAmmareal est une librairie professionnelle specialisee dans le livre d?occasion. Nous expedions partout dans le monde. Nous avons plus de 250 000 ouvrages en stock dont un grand nombre de livres techniques et academiques. Nous reversons jusqu?a 15% du prix de vente de chaque livre a des organisations caritatives, des bibliotheques et des associations luttant contre l?illettrisme. Ce que nous ne vendons pas nous le donnons, ce que nous ne donnons pas nous le recyclons.<読む前の大使寸評>おお フランス語版のディズニー絵本が200円で売られているが・・・持ってけ泥棒価格が嬉しいのです。abebooksBernard et Bianca au Pays des kangourousこの絵本の最終ページを、見てみましょう。p96 ≪Miss Bianca..., chuchote Bernard, vourez-vous m'epouser? -Oh! cher Bernard,j'avais tellement peur que vous ne me le demandiez jamas≫, repond-elle, au comble du bonheur. Et Bernard offle enfin le precieux bijoux a sa ravissante fiancee...<『映画でボクが勉強したこと』3>三宮の古書店で『映画でボクが勉強したこと』という本を、手にしたのです。1993年発刊時の定価が1300円で、この店の売値が500円なら格安ではないか…ということで買い求めたのです。帰って、楽天の古書を調べたら285円となっていたが…これも想定内です。ところで、この本の挿絵を南伸坊が描いているのだが・・・素晴らしい出来でおます♪【映画でボクが勉強したこと】清水義範著、毎日新聞社、1993年刊<「BOOK」データベース>より感動を教わり、愛を教わり、ユーモアを教わり、こんな風に生きたいものだと、人生までも教わった。名作も面白い、駄作もおもしろい、珍品ももちろんオモシロイ。映画への愛と感謝と、清水義範という人ならではの発見に満ちた、オールタイム・映画エッセー。<大使寸評>1993年発刊時の定価が1300円で、この店の売値が500円なら格安ではないか…ということで買い求めたのです。帰って、楽天の古書を調べたら285円となっていたが…これも想定内です。ところで、この本の挿絵を南伸坊が描いているのだが・・・素晴らしい出来でおます♪amazon映画でボクが勉強したこと大使は一時期、シャーリー・マクレーンに入れあげていたのだが、清水さんも大ファンだったようです。『THE BONNIE & CLYDE BOOK』「さんちか古書大即売会」なるものが、さんちかホールで8月8日まで開かれているが…本日『THE BONNIE & CLYDE BOOK』という洋書を格安(口笛文庫、500円)でゲットしたのです。ぱらぱらとめくってみると、意外に写真の多い本である。写真満載のシナリオ本となっているが、映画を再現するにはこの作りが最善でんがな♪【THE BONNIE & CLYDE BOOK】Wake, Sandra著、Simon & Schuster、1972年刊<Note>よりIncludes a screenplay of Bonnie and Clyde based on the original screenplay by David Newman and Robert Benton.<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、意外に写真の多い本である。写真満載のシナリオ本となっているが、映画を再現するにはこの作りが最善でんがな♪hathitrustTHE BONNIE & CLYDE BOOK************************************************************【ガロ(1982年2、3月号)】雑誌、青林堂、1982年刊<商品情報>より(管理人編)目録<読む前の大使寸評>めくってみると、杉浦日向子「袖もぎ様」と荒木経惟「能理子純愛路線」が目についたのです。それに、ちょっと黄ばんでいるが、値段が300円とチョーお徳である。poyotaガロ(1982年2、3月号)「袖もぎ様」************************************************************三宮センター街の古書店で『ガロ(1993年8月号)』を格安でゲットしたのです♪【ガロ(1993年8月号)】雑誌、青林堂、1993年刊<商品情報>より特集 「つげ義春」する!-映画『ゲンセンカン主人』公開記念:つげ義春インタビュー、赤瀬川原平・上野昂志・黒川創・川崎ゆきお・とうじ魔とうじ・高野慎三・ユズキカズ・安彦麻理絵・三橋乙揶・杉作J太郎/ガロ名作劇場17 勝又進「狸」/「パースペクティブキッド」刊行記念 ひさうちみちおインタビュー イタガキノブオ/松井雪子/鳩山郁子/安部慎一/三本義治/友沢ミミヨ/唐沢商会/QBB/土橋とし子/沼田元氣/みぎわパン/ねこぢる/松沢呉一/高杉弾/中ザワヒデキ/四方田犬彦 etc.<読む前の大使寸評>特集:「つげ義春」する!と銘打った本号が、売価で500円(定価550円)という優れモンでおました♪anamonガロ(1993年8月号)************************************************************『アサヒグラフ(1983年)』暇な大使が三宮駅近辺をブラついていたら、兵庫県古書組合主催の古本市に遭遇したのです。・・・で、手元不如意の大使がゲットしたのがこの2点です。双方とも300円なりのお手ごろ価格でおました♪2015-08-01古本市にてより1983年のアサヒグラフの決め手は、なんといっても杉浦日向子のカラー漫画でおま。だいたい、古本の値段なんて希少価値が第一であって、本の内容とか文化なんて二の次なんである。買う大使のほうも、希少価値なんてどうでもいいわけで、本の内容さえ良ければいいわけで・・・これって双方にとって、案外とWin-Winの関係ではないだろうか♪
2023.08.22
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図書館で『街のスキマ植物図鑑』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。【街のスキマ植物図鑑】瀬尾一樹著、大和書房、2020年刊<出版社>より人気Twitterアカウント「やけに植物に詳しい悟空」全面監修! 身近すぎて見過ごしがちな、道ばたの植物の魅力を徹底紹介。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。rakuten街のスキマ植物図鑑「植え込みの隙間の植物」からドクダミを、見てみましょう。p118~123<暗くて湿った場所の植物> 高架下や駅のホーム下、建物同士の狭い隙間など、街中にスポット的にある環境。街中の明るく乾いた環境とは対照的です。普段街中で見る植物たちは、あまりいないか、いても緑が濃くて葉が大きくて・・・と、ちょっと普段と違った様子。 その代わり、こんなところでも生きられる、こんなところでしか生きられない植物たちが見られます。街中でポツンとある暗がりでも、どこからともなくやってきて、住みついています。■№114 ドクダミ 薬草になることで有名な植物です。葉っぱからちょっとイヤなにおいがするので、小学生でもドクダミだけはわかったりします。 特徴的な花を咲かせますが、花びらのように見えるのは総苞片という、本来は花を包む葉っぱのような部分(タンポポの裏側の部分ですね)。本当の花は突き出た筒のような部分にあって、よく見ると黄色いおしべと白いめしべを持った花がたくさん集まっているのがわかります。 ありふれた植物ですが、独特の姿が面白いです。『街のスキマ植物図鑑』2:ツユクサ『街のスキマ植物図鑑』1:スミレ
2023.08.21
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今回借りた3冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、「手当たり次第」でしょうか♪<市立図書館>・日本人が誤解している東南アジア近現代史・中国・ロシアに侵される日本領土・TOUR DE FRANCE<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【日本人が誤解している東南アジア近現代史】川島博之著、扶桑社、2020年刊<「BOOK」データベース>より「日本が侵略した」「日本が解放した」どちらも間違い!!11ヵ国、6億5000万人を抱える東南アジアの多彩な歴史と文化の実相!日本人だからこそ知っておくべき東南アジアの歴史の真実!<読む前の大使寸評>安保オンチ日本人が押さえておくべき東南アジアの歴史とでも申しましょうか。rakuten日本人が誤解している東南アジア近現代史【中国・ロシアに侵される日本領土】山本皓一著、小学館、2022年刊<「BOOK」データベース>より海上保安庁と中国海警船が“海戦”を繰り広げる尖閣諸島、ロシア艦船の監視に怯えながらのコンブ漁北方領土、習近平が狙う太平洋進出の標的沖ノ鳥島/南鳥島、韓国によって「日本人の歴史」が消されていく竹島、「日本人が行けない日本領土」を撮り続けた国境カメラマン全記録。<読む前の大使寸評>このところ、中国・ロシアが連携して軍事訓練を行っているが・・・中国・ロシアとの国境の領土がいかにして侵されてきたかという事実が怖いのである。rakuten中国・ロシアに侵される日本領土【TOUR DE FRANCE】駿河台出版社編、駿河台出版社、2017年刊<「BOOK」データベース>より【目次】La Bretagne-Point de grammaire:形容詞の最上級/La Normandie-Point de grammaire:関係代名詞quiとque/Les Hauts-de-France-Point de grammaire:受動態/Le Grand-Est-Point de grammaire:国名の冠詞と前置詞/La Bourgogne-Franche-Comt´e-Point de grammaire:関係代名詞o`Ù/L’Auvergne-Rh^One-Alpes-Point de grammaire:形容詞tout、toute、tous、toutes/PACA(Provence-Alpes-C^ote D’Azur) et la Corse-Point de grammaire:不確かなニュースや出来事を表す条件法/L’Occitanie-Point de grammaire:直説法単純未来/La Nouvelle Aquitaine-Point de grammaire:中性代名詞en/Les Pays de la Loire-Point de grammaire:「思い出」を述べる直説法半過去/Le Centre-Val de Loire-Point de grammaire:関係代名詞dont/Les DROM(La Guadeloupe/La Martinique/La Guyane/La R’eunion/Mayotte)-Point de grammaire:depuis/il y a<読む前の大使寸評>錆びついたフランス語を学びなおすには打ってつけの本だろうということで、チョイスしたのです。rakutenTOUR DE FRANCE図書館大好き605
2023.08.20
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図書館で『「移民国家」としての日本』という新書を、手にしたのです。外国人労働者としての移民は許すが、難民の入国は許さない日本の政策は許されるのか?・・・ということなんですが。【「移民国家」としての日本】宮島喬著、岩波書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より私たちの周りでは当たり前のように外国人たちが働き、暮らしている。もはや日本は世界的な「移民大国」となっている。しかし、その受け入れは決してフェアなものではなかった。雇用、家族形成、ことば、難民…彼/彼女らが生きる複雑で多様な現実を描き、移民政策の全体像と日本社会の矛盾を浮き彫りにする。<読む前の大使寸評>外国人労働者としての移民は許すが、難民の入国は許さない日本の政策は許されるのか?rakuten「移民国家」としての日本「第5章 差別、反差別、移民支援」で難民問題を、見てみましょう。p151~158<4 庇護移民に扉を開く>■難民に扉を閉ざす国?日本 ここで「国際人権」の問題に視野を切り換えたい。 OECD加盟諸国が2019年に受け入れた難民申請者は、総計121万人にのぼるが、日本の1万380人は、いかにも少ない。難民申請者とは、「自分を難民として認定し、保護してほしい」と申し立てる外国人で、その審査を受けるため入国、滞在を認められた者、または、すでに入国し滞在していて同申し立てをした外国人である。「差別」という視点から難民の受け入れ問題にアプローチするなら、一定の要件を充たしているはずの難民申請者がなぜ保護を受けられたり、拒まれたりするのかという問題があるが、またそれとならんでなぜ日本の難民の受け入れシステムが、難民認定申請をする外国人に対し、厳しく選別的なのかが問題である。 日本では難民の受け入れを、一般の7移民受け入れとは別ものと考える向きは強いが、欧米諸国では必ずしもそうではない。たとえば(西)ドイツでは、戦後久しく、旧東ドイツ(DDR)や東欧諸国からやってきた難民(亡命者)が、身を落ち着け、経済復興・発展を支える移住労働者の役割を果した。 難民受け入れの伝統をもつスウェーデンは、年間数万人、多い年には10万人を超える申請者を受け入れており、事実、就労している外国人の多くが難民として受け入れられた人々である。 そこへいくと、日本では、外国人労働者の受け入れの拡大を唱える政府は、難民受け入れをそれとは別のこととみなし、難民条約の締結国として難民の受け入れの仕組みはととのえているものの、積極的な受け入れの姿勢をみせない。難民の保護を日本政府に要請してくる国連難民高等弁務官駐日事務所(UNHCR Japan)にも協力的とはいえず、また、難民の保護という国際的な人道的支援活動の意義を訴える市民啓発もあまり行っていない。■難民発生の多いアジア 日本を取り巻くアジア諸国・地域は、民族紛争・対立、宗教紛争、またそれらを収拾するための強権政治、軍事統治などが生まれやすい舞台をなしていて、難民の発生しやすい世界でもある。 近年、ミャンマー、スリランカ、アフガニスタン、トルコ、中国などで起こっている事態を想起すれば、うなずかれよう。それだけにこれらの国・地域発の難民を、アジア内の難民条約締結国が受け入れるのが自然だろうが、その一つである日本は、いま述べたように難民受け入れに積極的ではない。アジア発の難民の多くが、欧米諸国またはオセアニア諸国に向かっているという事実は、日本人として考えさせられる。(中略)■入管長が審査・認定を行う 日本では、難民申請者の受け入れと認定の審査は、法務省の外局であるが、法務大臣の下にある出入国在留管理庁が行い、審査にあたる調査官は、法務省行政職である。これでは難民認定の審査の視点も制約されるのではないか。 その一つは、難民条約の諸規定を固守するという傾向であり、「難民」の定義の狭い解釈になりがちな点である。また、いま一つは、後に述べる二国間関係への政治的判断がはたらきやすい点である。 条約の定める難民とは、約言すると、「人種、宗教、国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であることまたは政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者」である。 アメリカ、フランス、ドイツのように、難民を受け入れる伝統をもち、難民条約の採択(1951年)以前から自国の憲法やその前文に「自由のために活動し迫害を受けた者に、庇護を与える」といった宣言をうたう国は、条約に狭くとらわれない難民の解釈や審査態度を示す。日本ではどうか。難民の意味範囲を厳密に解釈し、難民認定の幅を狭めがちである。「政治的、宗教的、人種的、民族的迫害」や「迫害を受けるおそれ」の証明を申請者に求め、証拠書類などもてずに国外に出た彼らを困惑させる。
2023.08.20
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図書館で『街のスキマ植物図鑑』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。【街のスキマ植物図鑑】瀬尾一樹著、大和書房、2020年刊<出版社>より人気Twitterアカウント「やけに植物に詳しい悟空」全面監修! 身近すぎて見過ごしがちな、道ばたの植物の魅力を徹底紹介。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。rakuten街のスキマ植物図鑑「植え込みの隙間の植物」からツユクサを、見てみましょう。p59~64<植え込みの隙間の植物> 根っこを目いっぱい伸ばせて、栄養たっぷりの土があり、植物にとっては嬉しい環境。コンクリートの隙間では育たないけど、植え込みの隙間ナライキイキしている植物も結構います。 しかし、それと同時に常に雑草として抜き取られる危険もあります。他の植物たちとの競争もしなくてはいけないし、植えられた植物によって、ちょっと日陰になってしまうことも。 ここはここで、上手に生き残るテクニックが必要なようです。■№46 ツユクサ 青い花が目印のツユクサ。この花には、子孫を残すための一風変わった戦略が秘められています。 それは「おしべを使って虫を誘う」というもの。よく花を観察すると、①鮮やかな黄色の短いおしべ、②鮮やかでいびつな形のおしべ、③くすんだ色の長いおしべの3種類あることがわかります。 この中の①には花粉がほとんでなく、②にも少ししかありません。これらのおしべの役割は、「花を目立たせる」こと。花粉のない目立つおしべに虫が誘われているうちに、③のおしべでこっそり花粉をつけるという戦略です。 とても目立つ花ですが、この花には密もないので、虫がもらえる報酬は、②のおしべのわずかな花粉だけということになります。とにかく目立たせて虫に来るだけ来てもらおうという戦略なのです。 さらに、虫が来なかった場合にも、花がしぼむ動きを利用して自家受粉し、ちゃっかり種を残しています。なんともしたたかで、たくましい植物です。『街のスキマ植物図鑑』1:スミレ
2023.08.19
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図書館で『タンタンの冒険 その夢と現実』という大型本を手にしたのです。ぱらぱらとめくると、漫画の画面とそのシーンの元になった写真が載っているし・・・なにより丁寧な解説に好感を持つわけでおます♪【タンタンの冒険 その夢と現実】マイクル・ファー著、ムーランサール ジャパン、2002年刊<商品の説明>より本書では「タンタン、ソビエトへ」から未完成の最後の物語「タンタンとアルファアート」までの物語を 順に解説しています。 現実世界を想像の世界に取り込んだエルジェのクリエイティビティ、 完璧なものへの彼の追求など、エルジェの創作のすべてを語っています。 慎重なリサーチが もたらす各ストーリーの詳細の正確さは、エルジェの作品の大きな特長です。 実際にエルジェが参考にした資料写真とその反映されたシーンを対比させながら 解説されているので、より深く「タンタンの冒険」の世界を知る事が出来ます。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、漫画の画面とそのシーンの元になった写真が載っているし・・・なにより丁寧な解説に好感を持つわけでおます♪amazonタンタンの冒険 その夢と現実訳者の想いを「訳者あとがき」に、見てみましょう。<訳者あとがき>p204~205タンタンとエルジェと私:小野耕世 私がタンタンの生みの親、エルジェに会ったのは1972年11月3日のことだった。私はイタリアのルッカ市で開催された第8回国際コミックス=アニメ大会(LUCCA8)に、日本からの初めての代表として招待されて来ていた。 初めてタンタンのマンガを手にしたのは、1960年のことで、東京・神田の古本屋で「レッド・ラッカムの宝」の英語版(1959年にロンドンで刊行されたもの)を見つけて買ったのである。現行の版と同じハードカバーだが、背中の部分が赤色だった。 読み始めると、すぐに夢中になってしまった。こんなにおもしろく深みがあり、楽しく美しい品格のあるコミックスがあったのか。それから私は「タンタン」の英語版を次つぎと洋書店(丸善)に注文しては、届くのを楽しみにしたものだ。 この本を訳しながら、タンタン・シリーズのなかでも、この「レッド・ラッカムの宝」が最も売れていると知ったのだが、私は偶然、最も人気のある本を最初に読んだことになる。それは幸いだった。私はまっさきに、大酒飲みのハドック船長が大好きになってしまったのだから・・・。 ルッカのホテルでエルジェに会ったとき、私はあこがれの人を前にして、すっかり緊張していた。(中略) そのとき私は、手に小型カメラを持っていたのだが、なんだか恐れ多いような気がして、写真をとらせて下さいと言うことができなかった。いまにして思えば、もちろんエルジェは喜んでカメラに収まってくれたにちがいないのに。その代わり私は、スケッチブックをさしだした。 たいていの人がエルジェニサインを頼むとき、タンタンとスノーウィの絵を描いてもらうのだろうが、「ぜひ、ハドック船長もいれて描いてください」と私は頼んだ。彼は、そうしてくれた。その絵のなかでハドック船長は「コンニャローのバーロー岬!」と(フランス語で)言っている。 私はこの年の10月、東京からまずサンフランシスコに行き、1960年代の末から70年代初めにかけて西海岸を中心に盛んだったアンダーグラウンド・コミックスの旗手ロバート・クラムに会っていた。クラムは最新作のマンガ「フリッツ・ザ・キャット」の原画16ページ分を私に託してくれた。それで私は、さらにニューヨーク、ロンドン、パリ、バルセロナをまわってルッカに至る旅のあいだ、ずっとその16枚の原稿をスーツケースにいれていた。 その話を私がすると、エルジェは身をのりだすようにした「その原稿、いま持っているのかね?」「持っています」「見せてくれないかね?」「もちろんですとも」私はすぐに原画をとりだして、エルジェに渡した。彼は1枚1枚、ゆっくりと目を通していった。「おもしろいね。実におもしろい」と彼はつぶやいた。「クラムは偉大だね。すばらしいよ。いいねえ」。 私はエルジェの反応に感激していた。タンタンのマンガとクラムのいわゆるとは、いわば正反対の描法である。エルジェは保守的だと批判されていたという話も、私は読んだことがあった。そのエルジェが、新しい価値観をひっさげて登場した時代の最先端を行くロバート・クラムのマンガに目を輝かせている・・・。 ああ、そうだ、これが本当のエルジェなのだと、私はそのときさとったのだった。『タンタンの冒険 その夢と現実』5:訳者あとがき『タンタンの冒険 その夢と現実』4:紅海のサメ『タンタンの冒険 その夢と現実』3:燃える水の国『タンタンの冒険 その夢と現実』2:金のはさみのカニ『タンタンの冒険 その夢と現実』1:青い蓮
2023.08.19
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図書館で『町山智浩のアメリカ流れ者』という本を、手にしたのです。アメリカ映画はあまり観ないが、町山さんの書いた映画評は面白かったのでチョイスしたのです。【町山智浩のアメリカ流れ者】町山智浩著、スモール出版、2018年刊<「BOOK」データベース>より映画は、何も知らずに観ても面白い。でも、知ってから観ると100倍面白い。観てから知っても100倍面白い!人種差別・戦争・ドラッグ…映画が映し出す光と闇。合計21本の傑作コラムを収録!<読む前の大使寸評>アメリカ映画はあまり観ないが、町山さんの書いた映画評は面白かったのでチョイスしたのです。rakuten町山智浩のアメリカ流れ者「オデッセイ」というハードSF映画は観ていたので、その映画評を見てみましょう。p164~166<オデッセイ:映画とサントラの深い関係>■「救われ役者」マット・デイモン『オデッセイ』は、火星探査に行った宇宙飛行士がたった一人で火星に取り残されてしまう状況を描いた宇宙サバイバル映画です。映画の冒頭で、NASAの宇宙飛行士6人がロケットで火星に到着します。基地を建設して、調査をしていると、猛烈な嵐に襲われました。「危険だから至急地球に帰ろう!」と急いで隊員たちがロケットに乗り込む中、メンバーの一人が、破損した基地の破片に当たり吹き飛ばされてしまいます。この宇宙飛行士マーク・ワトニーを、マット・デイモンが演じています。 一刻を争う状況の中、他の宇宙飛行士たちは「ワトニーは志望した」と判断してロケットに乗り込み、そのまま地球に帰還してしまいます。ところがマークは生きていて、大したケガもしていませんでした。生きていることをなんとか地球に知らせることはできたのですが、救助のロケットが来るのは4年後・・・。食糧も空気もほとんどない火星でひとりぼっちになたあ彼が、いかにして生き残るのか、というのが本作のストーリーです。 火星に取り残される宇宙飛行士を演じたマット・デイモンは、他の映画でもよく取り残されては救出されている、「救われ役者」ですね。『インターステラー』(2014年)では宇宙の彼方で孤独に暮らしている男の役でしたし、新人のころに出演した『プライベート・ライアン』(1998年)では、第二次世界大戦でドイツ軍との戦闘中、トム・ハンクス演じる主人公に救出される二等兵ライアン役でした。■ノリノリのディスコミュージック 絶望的な状況の中、彼にとってたった一つの心の支えとなるのは、ジェシカ・チャステイン扮する宇宙船のキャプテンが置いていったCDでした。このCDは彼女の趣味ということですが、70年代ディスコヒット集です。だから『オデッセイ』は、宇宙が舞台にもかかわらず、全編にわたって70年代ディスコミュージックがかかる、非常に奇妙な映画なのです。その歌詞が主人公の気持ちや状況を説明する、ミュージカル映画のようでもあります。 本作に限らず、映画の中でかかる音楽には全て意味があります。なので僕が映画の字幕を監修する時は、いつも「歌詞が場面とシンクロしているから、訳詞をつけさせて欲しい」と言うのですが、残念ながら日本では著作権の問題で難しいんです。(中略) 主人公はノリノリのディスコミュージックに励まされながら、生き残るために知恵を絞ります。まず、火星には二酸化炭素があるので、それを分離して酸素を作ることができます。また、ロケットの燃料は水素なので、酸素と水素とを結びつけて水が生成できます。 食べ物は、ジャガイモの種イモが少しだけ残っていました。これを育てて増やす必要があります。しかし火星は砂漠で、土には栄養分が一切ありません。ではどうするか。そう、人間はお尻から栄養分を出しますよね? ワトニーはそれを使って、ジャガイモを有機栽培し始めます。『町山智浩のアメリカ流れ者』1:フューリー
2023.08.18
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図書館に予約していた『宇宙はなぜ美しいのか』という新書を、待つこと7ヶ月ほどでゲットしたのです。 ぱらぱらとめくってみると、カラー画像も多くてビジュアルであり、解説もわりと物理学的でかつ、美しくなっているのが、ええでぇ♪【宇宙はなぜ美しいのか】村山斉著、幻冬舎、2021年刊<「BOOK」データベース>より夜空を彩る満天の星や、皆既日食・彗星などの天体ショー。古来、人類は宇宙の美しさに魅せられてきた。しかし宇宙の美しさは、目に見えるところだけにあるのではない。これまで宇宙にまつわる現象は、物理学者が「美しい」と感じる理論によって解明されてきた。その美しさの秘密は「高い対称性」「簡潔さ」「自然な安定感」の3つ。はたして人類永遠の謎である宇宙の成り立ちを説明する「究極の法則」も、美しい理論から導くことができるのか?宇宙はどこまで美しいのか?最新の研究成果をやさしく解説する知的冒険の書。<読む前の大使寸評> ぱらぱらとめくってみると、カラー画像も多くてビジュアルであり、解説もわりと物理学的でかつ、美しくなっているのが、ええでぇ♪<図書館予約:(7/14予約、副本2、予約19)>rakuten宇宙はなぜ美しいのか「第1章 宇宙はこんなに美しい」からブラックホールの撮影を、見てみましょう。p53~55<ブラックホールの写真を撮ることに成功!> ブラックホールは入ってしまうと光も出ないので、直接見ることができません。ですが、2019年、初めてブラックホールの「写真」を撮ることに成功しました。 先ほど出てきたM87銀河は、私たちの銀河系の10倍ほど星がある大きな楕円銀河です。この銀河では、中心から高速で高エネルギーのガス「ジェット」が噴き出しています。何かとてつもないものが中心にあるに違いありません。 考えられるのは「超大質量のブラックホール」です。太陽の何十億倍もの重さのあるブラックホールの周りをガスがぐるぐる回り、落ち込むものもあれば噴き出すものもあるのだと考えられています。 大きさが太陽と地球の距離の120倍もある巨大なブラックホールですが、なにせ5350万光年先。よほど小さいものが見える望遠鏡でないと、その姿を写真に撮ることはできません。小さいものを見るには光景が大きな望遠鏡が必要です。しかもM87銀河の中心には星や塵がたくさんあり、ふつうの光は届きません。 このような観測で使われるのが電波望遠鏡です。 車でラジオを聞いていると、FMは建物の陰に入ると聞こえなくなりますが、AMは大丈夫。波長の長い電波は障害物を回り込んで届くからです。これと同じで、電波を使うと星や塵を回り込んで、銀河の中心からでも信号が届きます。 電波を使って天体を見る電波望遠鏡は、地球上のいろいろなところにあります。それらをつないでひとつの地球サイズの望遠鏡として使えれば、計算上、M87の中心のブラックホールのような小さいものも見える。私の視力の0.3に比べたらはるかに目がいい、視力1.4億が実現できるはずです。 そんな野心的なプロジェクトが始まり、日本も大きな貢献をしました。日本、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、オランダ、スペイン、メキシコ、中国、台湾、韓国という、文字どおり地球サイズの国際協力プロジェクトです。 プロジェクトの名前は「イベント・ホライズン・テレスコープ」といいます。ブラックホールの周りの、出てこられるところともう決して出てこられないところの境目を「事象の地平線」といいます。英語ではイベント・ホライズンです。 「地平線」とは、たとえば山の上から海を見ると、地球が丸いために、あるところから向こうは見えない、この境目のことです。「事象」というのは、何かしら起きている現象のことです。「事象の地平線」とは、この境目の内側で起きたどんな事象も見ることができない境目のことです。そのイベント・ホライズンを見るテレスコープ(望遠鏡)というのが、このプロジェクトの触れ込みです。 こうして撮ったブラックホールの写真が写真[1-29]です。[1-29]M87の中心のブラックホールのシャドウ 周りの明るいところがブラックホールの周りを回るガス、真ん中の黒いところの縁は光がブラックホールの周りを公転してしまって出てこられなくなる「光子リング」、光子リングの内側の半径3分の2ぐらいのところに「事象の地平線」があります。写真の下半分はガスが私たちの方を向いているので明るく、上半分はガスの運動が遠ざかっているので暗く見えています。2019年、日本を含む国際研究チームの観測によって、ブラックホールが初めて視覚的に証明されました。2019/04/11ブラックホール初撮影 5500万光年先を直接観測 日本など国際チームより あらゆる物質をのみ込む巨大ブラックホールの撮影に、国立天文台などの国際研究チームが世界で初めて成功し、10日発表した。世界6ヵ所の望遠鏡で同時に観測して解像度を飛躍的に高め、真っ黒な穴を捉えた。ブラックホールの存在を直接裏付けたことになり、銀河の成り立ちの解明につながる。 撮影に成功したのは、地球から約5500万光年離れた銀河「M87」にあるブラックホール。 ブラックホールは重力が極めて強く、光も吸い込んでしまう。光が脱出できなくなる境界は「事象の地平線」と呼ばれる。巨大ブラックホールは宇宙に無数ある銀河の中心にそれぞれ存在すると考えられているが、誕生の仕組みなどはわかっていない。これまでは、周囲を回る星の動きなどから、間接的に存在を確認していた。 研究チームは、宇宙空間のちりなどに吸収されにくく、地球まで届きやすい電波「ミリ波」に着目。ブラックホールに吸い込まれる際に周囲のガスが発するミリ波を観測し、画像に変換することを試みた。 2017年4月、南米・チリのアルマ望遠鏡や米ハワイ、南極など世界6ヵ所、計八つの電波望遠鏡を使って計5日間、M87と、天の川銀河の中心にある「いて座A*(エースター)」のブラックホールを観測した。 最大約1万キロ離れた望遠鏡のデータを合成することで、解像度を月面に置いたゴルフボールを地球から見分けられるほどに高め、わずかな電波を捕捉。約2年かけ解析した結果、M87の画像では、ガスの光に包まれた黒いブラックホールの姿が確認できた。質量は太陽の約65億倍に相当することがわかった。いて座A*については解析中という。 研究チームで日本の代表を務める国立天文台の本間希樹(まれき)教授は会見で「写真はアインシュタインの相対性理論以来初めて、ブラックホールを視覚的に証明するもの。銀河の真ん中にブラックホールが存在することを決定づける意味のある一枚だ」と話した。(石倉徹也、小宮山亮磨)この記事も『ブラックホールを見たいR3』に収めるものとします。『宇宙はなぜ美しいのか』3:ブラックホールの撮影『宇宙はなぜ美しいのか』2:星の誕生『宇宙はなぜ美しいのか』1:「はじめに」
2023.08.18
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図書館に予約していた『綿の帝国』という本を、待つこと2ヵ月ほどでゲットしたのです。一目で分厚い本とわかるが、予約前に見ていたらチョイスしない分厚さである。でも全て読むわけでないから、まあいいか。【綿の帝国】スヴェン・ベッカート著、紀伊國屋書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より奴隷制、植民地主義、強制労働…社会的・経済的不平等や差別は資本主義の歴史の例外ではなく、その核心だった。膨大な資料をもとに5000年、5大陸にわたる綿とそれにかかわる人々の歩んだ道をたどり、現代世界の成り立ちを追究した、バンクロフト賞受賞作。<読む前の大使寸評>一目で分厚い本とわかるが、予約前に見ていたらチョイスしない分厚さである。でも全て読むわけでないから、まあいいか。<図書館予約:(6/14予約、副本3、予約7)>rakuten綿の帝国第1章の途中から、見てみましょう。p50~53<第1章 グローバルな商品の誕生> 技術の進歩の遅さには、原料の供給が限られていたことも関係していた。世界の大半の地域で、綿花を遠隔地まで効率よく運ぶことができなかったのだ。時には荷役動物や人間が、比較的短い距離を運搬することもあった。アステカ王国では綿花を高原地域に運んで加工していたが、その距離は100マイルほどだったようだ。より効率がよく一般的だったのが、水運による綿花の交易だ。 たとえば第二千年紀に入ると、数千隻とはいわないまでも数百隻もの船が長江を下って江南まで綿花を運んでいたという記録がある。グジャラートやインド中部の綿花も、同じように船で海岸沿いに南インドまで、あるいはガンジス川を下ってベンガル地方まで運ばれていた。それでも19世紀になるまでは、圧倒的に多くの綿花が、栽培された土地から数マイル以内の場所で紡がれ、織られていたのだ。 世界中の実に多くの人びとが綿花を栽培し、糸を紡ぎ、布を織っていたのだから、綿業は間違いなく世界で最も重要な製造業だったはずだ。しかも、19世紀まで家庭内消費のための家庭内生産が綿業の最重要セクターのままだったとはいえ、1780年代の産業革命以前に重大な変化が生じていた。 特に重要だったのは、綿製品が高度に労働集約的なものだったことが一因となって、貴重な価値保存手段および交換の媒体となったことだ。あらゆる地域の統治者が、貢ぎ物や税として綿布を要求した。実のところ、政治経済というものの誕生には綿の存在がかかわっていたと言えるかもしれない。たとえばアステカ族のあいだでは、綿製品が最も重要な貢納手段だった。 中国では15世紀以降、各家庭が税の一部を綿布で納めるよう求められた。アフリカでは年貢を綿布で納めるのが一般的だった。納税手段として実用的だったため、綿布は中国、アフリカ、東南アジア、中央アメリカで通貨としても用いられた。綿布が理想的な交換媒体だったのは、綿花とは違って容易に長距離を運搬できたし、腐りもせず、価値も高かったからだ。前近代世界のほぼ全域で、一枚の綿布で必要な物を買うことができた・・・食料でも、製品でも、さらには身の安全さえも。 綿布が原貨幣として使われていたことから、次の事実が明らかになる。綿織物は単位重量当たりの価値が高かったため、そのすべてが製造地の近くで使われていたわけではなかったのだ。実際、南北アメリカ大陸、アフリカ、アジアで別個に出現していた綿業の中心地はいずれも、栽培者、製造者、消費者を結ぶ複雑な交易ネットワークを次第に発達させた。それらのネットワークがカバーする範囲は広く、ついには大陸の端から端まで広がった。 イラン地域では9世紀から10世紀にかけて、綿業に導かれて著しく都市化が進んだ。都市部の住人は周辺の農村部から綿花を調達し、紬、織り、衣類に仕立てて、現在のイラクにまで至る遠方の市場へ販売した。植民地支配される以前の西アフリカのブルキナファソでは「綿が交易の中心だった」と、ある著述家が書いている。 グジャラート製の綿布は早くも紀元前4世紀に、インド洋に浮かぶ島々の交易においてきわめて重要な役割を演じるようになった。大量のグジャラート製綿布が東アフリカの海岸地帯で販売され、アフリカの奥地へと売られていった。こうしたあらゆる取引において、商人たちは(特に出身の国や都市から遠く離れた者は)現地の好みに合わせなければならなかったし、現地の消費者のとって魅力的な価格で製品を提供しなければならなかった。 中央アメリカでは、綿布は数百マイルもの距離を越えて、時には近隣諸国と取引されていた。たとえば、商人は(現メキシコの)テオティトランからグアテマラまで綿布を運ぶこともあった。現在のアメリカ合衆国南西部にあたる地域でも、綿糸と綿布は重要な交易品目で、ワタが育つ地域から遠く離れた遺跡でも綿製品が発見されている。 中国の商人は13世紀以来、国産品の不足を補うために遠くヴェトナム、ルソン島、ジャワ島から綿糸や綿布を輸入していた。アフリカの承認も同様に、綿織物の長距離交易を行っていた。たとえば、マリ帝国製の綿布と砂漠の遊牧民がもたらす塩を交換していたのだ。オスマン帝国の綿織物ははるばる西ヨーロッパまで運ばれたし、13世紀には日本もすでに綿製品を輸入していた。アラブのダウ船 ますますグローバル化するこうした活動の中心に位置していたインドは、ローマ帝国、東南アジア、中国、アラブ世界、北アフリカや東アフリカと交易していた。インドの綿は人やウシに背負われて南アジアを縦横に行き来していた。また、アラブのダウ船で海を渡り、ラクダの背に揺られて広大なアラビア砂漠を越えてアレッポに運ばれ、ナイル川を下ってカイロの大規模な綿市場に至り、ジャンクの船腹に積み込まれてジャワ島へ向かった。 すでに紀元前6世紀にはインドの綿はエジプトと取引されており、商人は紅海やペルシャ湾の港にそれを運んでいた。それからギリシャの商人が、エジプトやペルシャからヨーロッパに運んだ。やがてローマ商人もこの貿易に加わると、綿はローマ帝国のエリートにとって垂涎の的の贅沢品となった。
2023.08.17
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図書館で『街のスキマ植物図鑑』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。【街のスキマ植物図鑑】瀬尾一樹著、大和書房、2020年刊<出版社>より人気Twitterアカウント「やけに植物に詳しい悟空」全面監修! 身近すぎて見過ごしがちな、道ばたの植物の魅力を徹底紹介。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。rakuten街のスキマ植物図鑑冒頭の「コンクリートの隙間」から、見てみましょう。p16~18<コンクリートの隙間> 灼熱のコンクリートに焼かれ、わずかな土は乾燥し、人に踏まれ・・・と、身近でありながら街中で最も過酷な環境の一つです。 しかしこんな場所でも、体を小さくしたり、暑さや乾燥に耐える仕組みを持っていたりと、自分の持つポテンシャルを活かしてたくみに生きる植物たちがいます。 あまり見向きもされない存在ですが、ここに生えているということは、それなりの特殊技能を持っているということなのです。■№1 スミレ スミレの仲間は日本にたくさんいますが、コンクリートの隙間に生える、最も身近ともいえるのが、このふつうの「スミレ」。春に咲く花がかわいいです。 そんなスミレですが、じつは夏から秋にかけて、「咲かない花」をつけているのです。春の紫色の花とは違う、つぼみのようなものがスミレの「咲かない花」。 これは閉鎖花という、自分の花粉で受粉するための花です。春に咲く花は虫を使って他の花と花粉を交換しますが、この花は、閉じた花の中で自分の花粉を使って受粉が行われるもの。花を開いてみると、おしべとめしべがすでにくっついて受粉している様子が見られます。 自家受粉になるので、自分と同じ遺伝子の種しかできませんが、花粉の量は最低限で済むので、エネルギーを節約しつつ、確実に子孫を残せる戦略なのです。
2023.08.17
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今回借りた3冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、「手当たり次第」でしょうか♪<市立図書館>・街のスキマ植物図鑑・「移民国家」としての日本・綿の帝国<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【街のスキマ植物図鑑】瀬尾一樹著、大和書房、2020年刊<出版社>より人気Twitterアカウント「やけに植物に詳しい悟空」全面監修! 身近すぎて見過ごしがちな、道ばたの植物の魅力を徹底紹介。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、雑草図鑑となっているではないか♪・・・こんなニッチでディープな本を捜していたのです。rakuten街のスキマ植物図鑑【「移民国家」としての日本】宮島喬著、岩波書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より私たちの周りでは当たり前のように外国人たちが働き、暮らしている。もはや日本は世界的な「移民大国」となっている。しかし、その受け入れは決してフェアなものではなかった。雇用、家族形成、ことば、難民…彼/彼女らが生きる複雑で多様な現実を描き、移民政策の全体像と日本社会の矛盾を浮き彫りにする。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten「移民国家」としての日本【綿の帝国】スヴェン・ベッカート著、紀伊國屋書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より奴隷制、植民地主義、強制労働…社会的・経済的不平等や差別は資本主義の歴史の例外ではなく、その核心だった。膨大な資料をもとに5000年、5大陸にわたる綿とそれにかかわる人々の歩んだ道をたどり、現代世界の成り立ちを追究した、バンクロフト賞受賞作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/14予約、副本3、予約7)>rakuten綿の帝国図書館大好き604
2023.08.16
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・小川哲『地図と拳』(2/01予約、副本6、予約196)現在55位・ジンセイハ、オンガクデアル(2/10予約、副本1、予約15)現在5位・西加奈子『くもをさがす』(5/10予約、入荷待ち)現在23位・村上龍『ユーチューバー』(5/20予約、入荷待ち)現在22位・『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』(5/23予約、副本1、予約26)現在14位・楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』(6/23予約、副本1、予約55)現在44位・川上未映子『黄色い家』(7/24予約、副本?、予約504)現在476位・多和田葉子『白鶴亮翅』(8/2予約、副本?、予約57)現在49位・三浦しおん『墨のゆらめき』(8/9予約、副本12、予約373)現在367位・宮脇淳子『満洲国から見た近現代史の真実』(8/15予約、副本1、予約0)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・グレタたったひとりのストライキ・カズオ・イシグロ『夜想曲集』・沢木耕太郎『深夜特急』<予約候補>・養老孟司『形を読む』・中野翠『ほいきた、トシヨリ生活』・鴨志田譲×西原理恵子『アジアパー伝』:図書館未収蔵・菊間晴子「犠牲の森で」・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・李琴峰『彼岸花が咲く島』:第165回芥川賞受賞作(21年)・斎藤環『社会的ひきこもり』・ブレイディみかこ『リスペクト』:図書館未収蔵<予約分受取:6/07以降> ・鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』(10/27予約、6/07受取)・『小川さゆり、宗教2世』(4/06予約、6/10受取)・和田秀樹『70歳の正解』(9/14予約、6/13受取)・言葉の周圏分布考 (8/15予約、6/13受取)・『南シナ海 アジアの覇権をめぐる闘争史』(6/09予約、6/16受取)・山本佳典『羊と日本人』(6/17予約、6/22受取) ・宮脇淳子『 満洲国から見た近現代史の真実』(7/01予約、7/09受取)・阿川佐和子『 老人初心者の覚悟』(7/18予約、7/26受取)・スヴェン・ベッカート『綿の帝国』(6/14予約、8/16受取予定)**********************************************************************【地図と拳】小川哲著、集英社、2022年刊<「BOOK」データベース>より「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野…。奉天の東にある“李家鎮”へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本6、予約175)>rakuten地図と拳【ジンセイハ、オンガクデアル】ブレイディみかこ著、筑摩書房、2022年刊<「BOOK」データベース>より貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で育つ、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の一部に大幅増補。映画・アルバム評、書評を収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/10予約、副本1、予約15)>rakutenジンセイハ、オンガクデアル【くもをさがす】西加奈子著、河出書房新社、2023年刊<商品説明>よりカナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/10予約、入荷待ち)>rakutenくもをさがす【ユーチューバー】村上龍著、幻冬舎、2023年刊<出版社>より20代半ばにしてデビューをした作家・矢崎健介、70歳になった。「世界一もてない男」を自称するユーチューバーが、矢崎をユーチューブに誘う。承諾した矢崎が語り出したのは、自由である人間について。自由な人間は滅多にいないのだと言った。自由であるということは、唯一の希望を生む。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/20予約、入荷待ち)>rakutenユーチューバー【千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話】済東鉄腸著、左右社、2023年刊<「BOOK」データベース>より日本どころか千葉の実家の子供部屋からもほとんど出ない引きこもりの映画オタクの下に差し込んだ一筋の光、それはルーマニア語ールーマニア人3000人に友達リクエストをしてルーマニアメタバースを作り猛勉強、現地の文芸誌に短編小説を送りつけ、『BLEACH』の詩へのリスペクトと辞書への愛憎を抱きながらルーマニア語詩に挑戦する。受験コンプレックス、鬱、クローン病。八方塞がりの苦しみから、ルーマニア語が救ってくれた。暑苦しくって切実で、好奇心みなぎるノンフィクションエッセイ。千葉の片隅から、魂の故郷・ルーマニアへの愛を叫ぶー。本、映画、音楽…ルーマニアックのための巻末資料も収録!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/23予約、副本1、予約26)>rakuten千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話【台湾漫遊鉄道のふたり】楊双子著、中央公論新社、2023年刊<「BOOK」データベース>より昭和十三年、五月の台湾。作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴と台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。ただ、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子の焦燥感は募り…国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差。あらゆる壁に阻まれ、近づいては離れるふたりの旅の終点はー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/23予約、副本1、予約55)>rakuten台湾漫遊鉄道のふたり【黄色い家】川上未映子著、中央公論新社、2023年刊<「BOOK」データベース>より2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。長らく忘却していた20年前の記憶ー黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな“シノギ”に手を出す。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい…。善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本?、予約504)>rakuten黄色い家【白鶴亮翅】多和田葉子著、朝日新聞出版、2023年刊<「BOOK」データベース>よりベルリンで一人暮らしをする美砂は、隣人Mさんに誘われて太極拳学校へ。さまざまな文化的背景の人びととの出会い、第二次大戦前後のドイツと日本の歴史に引き込まれ、名作を女性の視点で読み直す。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/2予約、副本?、予約57)>rakuten白鶴亮翅【墨のゆらめき】三浦しおん著、 新潮社、2023年刊<出版社>より実直なホテルマンは奔放な書家と文字に魅せられていく。書下ろし長篇小説! 都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/9予約、副本12、予約373)>rakuten墨のゆらめき【満洲国から見た近現代史の真実】宮脇淳子著、徳間書店、2019年刊<出版社>より「満洲帝国」を中国は全否定し、日本による侵略だと断罪してきた。しかし彼らにとっての歴史とは、事実を歪めてでも自国の利益を拡大しようとする儒教イデオロギーによるプロパガンダの手段にすぎない。歴史は決してイデオロギーではないはずだ。実際に満洲帝国の時代を生きた五族の人々はどのような運命を辿ったのか。本書はそれぞれの民族にとっての満洲の歴史を掘り起こし、事実をもって冷静に歴史を見直し、日本人自身の歴史を取り戻す試みである。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/15予約、副本1、予約0)>rakuten満洲国から見た近現代史の真実【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索
2023.08.16
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図書館で『本の夢 本のちから』という本を、手にしたのです。おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪【本の夢 本のちから】椎名誠著、新日本出版社、2018年刊<「BOOK」データベース>より世界はまだまだでっかく面白い。本から湧き出す夢とちから!魅惑の椎名ワールドを楽しもう!【目次】1 めざすむこうは笑い雲(ウィルスから宇宙へ/辺境地帯の現場読み ほか)/2 旅の空ー星の下で食べる(ドロリ目談義/信じようが信じまいが ほか)/3 惑星の丸かじり(ガリバーの悩み、ゴジラの反省/ヘビ食い ほか)/4 沢山のロビンソン(明るいインド/素晴らしいぐにゃぐにゃ風景 ほか)<読む前の大使寸評>おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪rakuten本の夢 本のちからNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で尼将軍役を演じた小池栄子が良かったが・・・それは偏にカッと見開いた目の魅力に惹かれたからでしょうね。ということで、「Ⅱ 旅の空 星の下で食べる」からシーナのドロリ目談義を、見てみましょう。p47~50<ドロリ目談義> ぼくはどうも目に対して異常な執着があるようだ。 気がつかなかったのだが、ある評論家が、僕の書いたものをいくつか読んで、「かれは目に対するこだわりが凄い。ほかの部分はともかく、目に対する描写となるととたんにエンジンを全開するようだ・・・」などと書いていた。 改めて考えてみるとなるほどそうなのだ。『わしらは怪しい探検隊』(角川文庫)という妙な題名の本では、ぼくはふたつのにごった目玉について詳述している。 ひとつは「ドロリ目」というものだ。 高校時代の夏にちょっとまとまった小遣いがほしくて、友達と二人で歳を偽り、千葉港で沖仲仕(港湾労働者)のアルバイトをしたことがある。 このときぼくたちのカントクがこのドロリ目だった。 大男で、むかし力道山プロレスのときに日本にやってきたイタリア人レスラー、プリモ・カルネラに全体の雰囲気が似ていた。 正面から見ると、このカントクの目玉は白目と黒目の境界線がなんだかいつもぼやけていた。 このドロリ目に見つめられると、なんだか首すじのうしろあたりがヘンにかゆくなるような気がした。 しかしドロリ目のカントクはなかなか気持ちのいい男のようで、夏休みが終わりに近くなり、アルバイトをあと二日でやめようというとき、ビールをのみに近くの店につれていってくれた。そうして、「本当は雇っちゃいけねんだけど、おりゃああんちゃんが高校生だってこと知ってたけどよお、学校へいったら勉強がんばれよ」と、ドロリ目とはあまり似合わないすこしカン高い声で言った。そして、「あんちゃんはいい体してっから将来立派な土方(建設労働者)の大将になれっぞ」と言ってドロリ目をすこし細め、くくくくっと笑った。 その本の中で語っているもうひとつのにごった目は、ぼくの友達のタカハシ君の目だ。彼の目は純粋ににごっていたので、ぼくはそれをそのまんま「ニゴリ目」として書いた。 当時ぼくの住んでいた千葉にはチンピラが大勢いて、それらの多くはたいがい険のあるにごった目をしていた。にごった目で「くわっ」と相手を睨みつけ、はげしく威嚇するのである。 高校生の頃、そういうチンピラとときどき喧嘩をした。電車の中などでそういうのとフト目が合い、目をそらさないままでいるうちにさしたる意味も理由もない不毛の睨みあいとなり、そのまま「ちょっと降りろ!」と、まあこうなっていくのである。 通称「ガンヅケ」という。(中略) ガンヅケに判定負けすると、くやしい恥ずかしいものだから、そのあとの武力闘争の方で圧倒的な威力を示さねばならなかったが、ガンヅケですでに判定負けをくらっていると、殴り合いに突入しても精神的に委縮している、というようなところがあるので、あまり見事な逆転KO勝ちというのはできなかった。やはり緒戦の目玉の戦いが相当に重要なのである。ウーム 恐ろしいシーナの青春時代ではある。それはそうと・・・目力といえばNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』がええでぇ♪『本の夢 本のちから』3:ロバやヤクとの旅『本の夢 本のちから』2:辺境地帯の現場読み『本の夢 本のちから』1:SFとの関わり
2023.08.15
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鳥類には関心が高いのでよくフォローしているのだが・・・・『ハトはなぜ首を振って歩くのか』という本を復刻して読んでみるかと思い立ったのです。(台風7号が近畿を通過するので、今日1日は自宅に謹慎するしかないせいもあるのだが)*********************************************************図書館に予約していた『ハトはなぜ首を振って歩くのか』という本をゲットしたのです。まつこと5ヶ月か・・・わりと評判がいい本のようです。【ハトはなぜ首を振って歩くのか】藤田祐樹著、岩波書店、2015年刊<「BOOK」データベース>より気がつけばハトはいつでもどこでも、首を振って歩いている。あの動きは何なのか。なぜ、1歩に1回なのか。なぜ、ハトは振るのにカモは振らないのか…?冗談のようで奥が深い首振りの謎に徹底的に迫る、世界初の首振り本。おなじみの鳥たちのほか、同じ二足歩行の恐竜やヒトまで登場。生きものたちの動きの妙を、心ゆくまで味わう。【目次】1 動くことは生きること(動くとは、どういうことか/死なないために動く ほか)/2 ヒトが歩く、鳥が歩く(鳥とヒトの二足歩行/歩くことと走ること ほか)/3 ハトはなぜ首を振るのか?(首振りに心奪われた人々/頭を静止させる鳥たち ほか)/4 カモはなぜ首を振らないのか?(体のつくりがちがう?/まわりが見えてないカモ? ほか)/5 首を振らずにどこを振る(ホッピング時に首は振るの?/首を振らないチドリの採食 ほか)<読む前の大使寸評>三浦しをんの選ぶ本は、だいたい外れがないので・・・・この本が気になるのです。<図書館予約:(8/13予約、1/19受取)>rakutenハトはなぜ首を振って歩くのかこの本は読みどころが多いので、(その2)として読み進めます。駅前ではハトと先を競うスズメが見られるが・・・スズメのホッピングが気になるのです。p22~43<鳥たちは「歩く・走る・ホッピング」> 私たちと同じく二足歩行の鳥たちは、両足を交互に前に出す歩行と、両足をほぼ同時に前に出すホッピングを行う。トコトコ歩くハトの姿と、両足をそろえてピョンピョン跳ねるスズメを思い出してもらえばよい。ハトが歩行で、スズメがホッピングだ。 そして私たちと同じように、普段は歩いていても、急ぐときには走る鳥も多い。大草原を駆けるダチョウやレアの姿はテレビでもお馴染みだし、公園でハトを追いかけてみれば、まず早足でせっせと逃げて、やがて彼らは走り出す。最後には飛び立ってしまうが、彼らはその直前まで、脚を交互に動かして走っている。 ハトも他の「歩く」鳥たちも、私たちと同様に、普段は歩き、急ぐときには走る。この点において、私たちヒトと鳥たちとでは何のちがいもない。その証拠に、速度と歩幅、つまりストライド長の関係を見ると、ヒトも鳥も同じような傾向をしめす(図)。図の網掛けしたあたりで、グラフの傾きが不連続に変化していて、ヒトでも鳥でも、ここで「歩く」から「走る」へスイッチしているのだ。著者は首を振らない鳥を、観察して止みません。p89~91<首を振らずにどこを振る>■ホッピング時に首を振るの? スズメがホッピングを行うことを第二章で紹介したが、ホッピングしているとき、スズメは首を振っているのだろうか。 ご存じのとおり、スズメも地上で足もと近くの餌を探索してついばんでいる。すると、スズメだって首を振ってよさそうな気がする。ところが、彼らは首を振らない。なぜだろう。それはおそらく、ホッピングによる移動の速度が速いためだ。ハトもニワトリも、走るときには首を振らない。早く動けば動くほど、首振りの頻度を増加させなければならないが、頭を頻繁に前後させてその位置を静止させるのは、早く動くほど難しくなる。首を振る鳥たちも、移動速度が上がって首を振るのが困難になると、首振りをしなくなるのである。 それではホッピングしながら、スズメはどのように餌をさがしているのだろうか? 立ち止まって探すのだ。観察していればすぐにわかる。チョンチョンチョンとホッピングしたあと、首をキョロキョロと振ってから餌をついばむ。周辺にたくさんの餌があるときには、しばらく首を下に向けたまま、周辺をついばみ続ける。このとき、一歩、二歩、歩くこともある。そして、一回だけピョンとジャンプするときには、彼らはちゃんと首を振る。首を伸ばしてジャンプし、着地するときに首を縮めて頭を静止させるのである。■首を振らないチドリの採食 スズメと同じように、まとまった距離を移動しては採食を繰り返す鳥に、チドリがいる。干潟などでゴカイのような小動物を捕食している彼らは、長時間、1ヶ所にじっと立ち止まっている。そこで周囲を見わたしていて、ふとした拍子に走り出す。何をするのかと眺めていると、走った先でさっと小動物をついばんでいるのだ。走るときには、もちろん首を振っていない。片目でキッと行く先を見据え、駆け寄っていくのである。ウーム 著者の好奇心には感心するが・・・これが学者の要件なんでしょうね♪著者と首振りとの出会いが語られています。p68~70<コラム:首振りとの運命の出会い> そもそも私がハトの首振りを研究し始めたのは、あまりにも多くの友人たちから、それを問われたためだ。私事で恐縮だが、私はもともと大学でヒトの二足歩行の進化を研究している先生のもとで学んでいた。 もちろん、ヒトの進化に興味があったからだ。だが、それ以前に動物がとても好きだった。子供のころから魚を捕まえたり、カエルやカメ、小鳥などの動物を飼育したりするおが好きだった。大学生になってからは、バードウォッチングによく出かけたし、趣味で骨格標本を製作したりもしていた。何となく動物が好きで、動物の研究ができたら楽しいだろうなと思いながら、大学で専攻したのが、人類学という学問分野だった。 だが、ひとつ大きな誤算があった。人類学という名がついていると、ヒトの研究をしなくては許されないような雰囲気が、何となくあるのだ。それはそうだ。鳥の研究をしていて人類学ですという勇気は私にもない。ヒトの近縁なサルならば研究してもよさそうだったが、サルを観察するのは簡単ではなかった。何度かサルを見に山へ足を運んだりしてみたが、なかなかうまい研究テーマを思いつかない。そこで、どうしようと悩みながら、半ば現実逃避でバードウォッチングに出かけることもしばしばあった。 そんなある日、ふと気づくと、私の大好きな鳥たちは、みんな二本足で歩いていた。なんだ、何も苦労して遠くに出かけるより、目の前のこの動物を調べると、ずっとラクちんで、ずっと面白いのではないかっと思った次第である。 調べてみると、予想外に鳥の歩行研究は少なかった。誰もやっていない研究というのも、気に入った。みんながやっている研究を、何も自分がやる必要はない。面白いけれど誰もやっていないことにこそ、取り組む価値があると思った。そんなわけで、よし、ひとつ鳥の歩行を研究してみようと思い、手始めに、鳥の歩き方にはどんな特徴があるかを調べ始めたのである。 そのころ、友人たちも同じく研究テーマに頭を悩ませていた。友人どおしでよく、お互いの研究の進展を話し合ったり、時にはうまくいかないことを慰めあったりしたものだ。そんなときに、「鳥の歩行を研究してみようと思う」というと、決まってみんな、ハトの首振りの理由を問うのだった。 誰もかれもが口をそろえて首振りの理由を知りたがる。そんなにみんな、首振りに興味があるのかと驚いた。『ハトはなぜ首を振って歩くのか』1『ハトはなぜ首を振って歩くのか』2
2023.08.15
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図書館で『本の夢 本のちから』という本を、手にしたのです。おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪【本の夢 本のちから】椎名誠著、新日本出版社、2018年刊<「BOOK」データベース>より世界はまだまだでっかく面白い。本から湧き出す夢とちから!魅惑の椎名ワールドを楽しもう!【目次】1 めざすむこうは笑い雲(ウィルスから宇宙へ/辺境地帯の現場読み ほか)/2 旅の空ー星の下で食べる(ドロリ目談義/信じようが信じまいが ほか)/3 惑星の丸かじり(ガリバーの悩み、ゴジラの反省/ヘビ食い ほか)/4 沢山のロビンソン(明るいインド/素晴らしいぐにゃぐにゃ風景 ほか)<読む前の大使寸評>おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪rakuten本の夢 本のちから「I めざすむこうは笑い雲」からもう1篇を、見てみましょう。p38~40<泣けるぞロバやヤクとの旅> ピーター・サマヴィル・ラージ著の『ネパール・チベット珍紀行』(心交社)は、ネパールで手に入れたヤクに乗ってエベレスト街道を相棒の女性と行く話がまず前段である。 ヤクという動物は高山に順応したウシ科の動物で、全身にボロ糸もしくはどろどろのモップを連想させる長い毛がびっしり生えている。ネパールのそれはやや小型であるとこの本には書いてある。ぼくが見たチベットのヤクは普通の牛の1.5倍ほどもありそうな巨大な生きものだった。真っ黒な毛だらけの巨大なカタマリのような動物だ。 顔も全面黒い毛で覆われているので目の在りかがわからないぐらいである。獰猛そうな角が生えており、首を少し前のめりにさせるような恰好で高山地帯の斜面に点在している。ネパールにはこのヤクに似たゾプキオックという種類のものもいる。いずれにしてもこれらの動物は標高3000メートル以上でないと生きていけないらしい。 さて50代のアイルランド人の著者は別に愛人という訳ではなく、むしろ常にケンカ等で衝突する20代の若い女性と一緒にヤクを連れての旅に出る。フィリッパという名のその女性はいたって気が強く行動的で決断力に富んだオテンバ娘だ。中国に2年ほど滞在したことがあり、中国語が堪能である。話を読んでいくうちに二人にとってこの中国語が旅の危機の際の攻撃の武器であり防御の力にもなってゆくことがわかる。 この旅話の面白いところは、ヤクを荷物運びに使うのではなく、乗り物にしようと考えたことである。ヤクは遠くから見ると一見おとなしそうに見えるが野生のそれは非常に獰猛で、家畜にしたとしても相当に訓練しないと人が乗れるようにはならないという。人が乗れるヤクをあちこちで捜し回る最初のエピソードから、このたぐいマレなる波乱万丈オモシロ旅の波状攻撃的なエピソードが連発されるのだ。 やっと見つけた「人が乗れるヤク」にフィリッパが跨り、もう一頭のヤクには荷物をのせてエベレスト街道を進んでいく。泊まるところは安宿で、殆どの所でいろんな国のビンボー族の男女らと詰め込み状態となる。いかに安く切り詰めていくか、ということの値段交渉が常に付いて回る。 ヤクは非常に気まぐれでわがままで唐突で頑固という、どうにも手に負えない生きものであるということも次第にわかってくる。通常時速3キロ。歩きたくないときは止まって絶対に動かないし、いきなり暴走することもある。なんともまあとんでもない動物で、目を離すと崖から勝手に墜落してしまったりする。 もうこれは助からないだろうとみんなで観念していると、谷底で仰向けになって四本の脚をわらわら動かしたりして平気でいたりするのだ。何がどうしたのか誰にもさっぱりわからないのだが、ヤクはまったく無傷だったりする。『本の夢 本のちから』2:辺境地帯の現場読み『本の夢 本のちから』1:SFとの関わり
2023.08.14
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図書館で『町山智浩のアメリカ流れ者』という本を、手にしたのです。アメリカ映画はあまり観ないが、町山さんの書いた映画評は面白かったので【町山智浩のアメリカ流れ者】町山智浩著、スモール出版、2018年刊<「BOOK」データベース>より映画は、何も知らずに観ても面白い。でも、知ってから観ると100倍面白い。観てから知っても100倍面白い!人種差別・戦争・ドラッグ…映画が映し出す光と闇。合計21本の傑作コラムを収録!<読む前の大使寸評>アメリカ映画はあまり観ないが、町山さんの書いた映画評は面白かったのでチョイスしたのです。rakuten町山智浩のアメリカ流れ者「フューリー」という映画は観ていたので、その映画評を見てみましょう。p44~47<フューリー:“良い戦争”などあり得ない>■美化されていた第二次世界大戦 先日、イギリスのボービントン博物館に行ってきました。ここには古今東西の戦車の実物が保存されています。第一次世界大戦で英国が開発した世界最初の戦車から、第二次大戦の敵であるナチス・ドイツの戦車、それにソ連の戦車もあります。僕はタミヤの35分の1の戦車のプラモデルで育った世代なので、本当に夢がかないました。 ボービントンに行ったのは『フューリー』という第二次大戦を描いた映画の取材です。この博物館にあるタイガー戦車が映画に出てくるんですね。タイトルのフューリー(FURY)とは主人公たちが乗るアメリカ軍の戦車のニックネームで、日本語で言うと「激怒号」みたいな感じです。 アメリカでは一般的に、第二次世界大戦はナチス・ドイツを倒した戦争だからということで「グッド・ウォー」だったと言われています。今までアメリカ側の視点で第二次世界大戦を描いた映画は全て美化されていて、アメリカ軍が英雄として描かれていました。 しかしデヴィッド・エアー監督が『フューリー』で描こうとしたのは、「良い戦争などない」ということです。エアー監督のおじいさんは父方も母方も第二次世界大戦に従軍していて、エアー監督自身も海軍で潜水艦に乗っていました。監督がおじいさんたちに第二次世界大戦で何をしたのかを尋ねると、2人とも「言いたくない」と答えたそうです。 「グッド・ウォー」のはずなのに、なぜ実際に参加した人々が語りたがらないのか。疑問に思ったエアー監督は、アメリカ軍がドイツで何をしたのかを調べました。すると、やはり戦争ですから、倫理的な選択の余地がない状況で、女性や子供を殺すなど、人には言えないような酷いこともしていたとわかったそうです。■戦争末期の極限状況『フューリー』は、アメリカ軍のシャーマン戦車に乗る5人の戦車兵の物語です。戦車というのは、5人の戦車兵が機械仕掛けのように連携して操縦することで初めて敵と戦えます。戦車内は非常に狭く、戦車兵たちは体をくっつけるようにして操縦します。 ブラッド・ピット演じる「激怒号」の指揮官は「ウォーダディー(戦争オヤジ)」というニックネームで呼ばれています。機関銃手が死んでしまったため、ローガン・ラーマン演じるノーマンくんという20歳くらいの男の子が補充員として送られてきます。戦争の末期で兵士が足りなくなっているため、6週間ほどの訓練を終えたばかりのノーマンのような若者が、いきなり戦場に送られてしまう状況です。 そのころのドイツ軍は崩壊寸前でした。すでにドイツ国内にアメリカ軍が侵攻していたため、ナチス・ドイツは国民全てを兵隊化しました。女性や子供、老人までパンツァーファウストという対戦車擲弾筒を配り、アメリカ軍を迎え撃とうとしたのです。だから、アメリカ兵にとっては、子供だろうと女性だろうと誰が狙ってくるかわからないわけです。 日本でも戦時中は「進め一億火の玉だ」というスローガンで同じことをやろうとして、沖縄の多くの民間人が犠牲になりました。 激怒号が進んでいくと、ノーマンは子供たちが森の中を移動しているのを目にします。相手が子供だから撃たないでいると、パンツァーファウストでアメリカ軍の戦車が攻撃されます。パンツァーファウストは高熱のガスで戦車の装甲を破り、車内の乗組員を皆殺しにします。ウォーダディーは子供を見逃したノーマンに怒り狂います。「お前が殺さなければ、俺たちが殺されるんだ!」と。(中略)■本物のティーガー戦車 この映画最大のセールス・ポイントは、ナチス・ドイツ軍が実際に使用していた本物のティーガー戦車を撮影に使っていることです。これまでに第二次世界大戦を描いた戦争映画はアメリカやイギリス、ソ連で何本も作られていましたが、本物のナチス・ドイツの戦車が映画に出てくることはほとんどありませんでした。 第二次世界大戦でナチス・ドイツは徹底的に殲滅されたため、戦車はほとんど現存していません。なので戦争映画にティーガー戦車を出すときは、アメリカやソ連の戦車を改造して、ドイツのティーガー戦車に見せかけていました。あのスティーブン・スピルバーグ監督も『プライベート・ライアン』の中で、ソ連のT34戦車を改造してティーガー戦車の代わりにしています。 ところが『フューリー』の撮影では、イギリスにあるボービントン戦車博物館が所有しているティーガー型重戦車を実際に走らせています。これはアフリカ戦線でイギリス軍が鹵獲したものを保管しておいて、修理して走れるようにしたものです。僕はボービントン戦車博物館で、この本物のティーガー戦車を触ってきましたが、体にビリビリと電気が走るような感動がありました。この映画は9年前に封切館で観ていたので、『フューリー』を観てきた で紹介します。
2023.08.14
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日本語とか外国語、つまり言語にツボがあるわけで、下手の横好きとでも言いましょうか。・・・ということで『日本語えとせとら』という本を復刻して読んでみます。*********************************************************図書館で『日本語えとせとら』という本を手にしたのです。なんか、読んだことのありそうな本であるが・・・ま いいかということで借りたのです。帰って、日記を調べてみると、3ヶ月前に借りた本であることが判明しました(イカン イカン)この日のタイトルを『日本語えとせとら』2としたのは、2度目という意味でもあるのです(汗)【日本語えとせとら】阿刀田高著、時事通信出版局 、2010年刊<「BOOK」データベース>より阿刀田高が綴る、日本語にまつわるエッセー。日本語への深い愛着が感じられる一冊。<読む前の大使寸評>日本語に関する言語学的エッセイか・・・・大使のツボでんがな♪第2部が和洋書籍の書評集になっているが、これも、良さそう。rakuten日本語えとせとら『日本語えとせとら』1byドングリ阿刀田高さんは、内外の短篇小説に造詣が深いとのことです。どうりで・・・この本の各エッセイが短いわりに印象的な切り口を見せています。その切り口を一つ、二つ紹介します。p17~19<言葉で喜ぶ> 「“ことほぐ”って知ってる?」 若い人三人に尋ねてみた。 一人が「知らない」と首を振る。二人が「お祝いすることでしょ」と答えてくれた。 「じゃあ、友人の結婚を聞いてひとり静かにことほぐ、これ、正しい?」 重ねて尋ねると、ジロリとにらむ。わざわざ聞かれるのは「正しくない」からだろうけれど、どこがどう違うかわからない、そんな心境に違いない。 その通り、正しくない。“ことほぐ”は“言葉を告げて祝う”こと。ひとり静かに黙って祝うのは、ことほぐではない。ただ、ほとんどの場合、祝うと言えば「おめでとうございます」とか「よかったねえ」とか言葉を発して祝うから、“ことほぐ”と“祝う”とが同義語に思われてしまうのだろう。屁理屈をこねれば、お祝いのプレゼントだって、なにかしら言葉をそえて贈る。言葉なしでただ贈るのは、失礼、と、これが良識だろう。やっぱりことほいでいるのだ。 だが、これとはべつに、ある日、ふと気がついた。文学というと、少し大げさかもしれないが、私たちが詩文を楽しむ理には、・・・この“ことほぐ”が含まれているのではあるまいか・・・ つまり言葉に出してすばらしさを称えるわけだ。たまたま歳時記の夏の部をのぞいていると、高浜虚子の句が、“新潟の初夏はよろしや佐渡も見え” 私はあのあたりの海岸風景をよく知っているから、・・・ふーん、いいね・・・ と感動を覚えてしまう。うれしくなってしまう。 しかし、つらつら考えてみると、新潟の海岸から佐渡が見えて、なにがよろしいのか、よくわからない。それが春ではなくて初夏だと、どうして特によろしいのか、さらにわからない。 もちろん、そういう理屈を言っちゃあ、いけないよ。初夏の日本海の風景に接して卓越した俳人が詠み、・・・自然の風景は、すばらしいじゃない・・・ と、ことほいでいるのだ。言葉で告げて祝福しているのだ。共感を呼びかけ「そうだ、そうだ」とみんなで喜びあおうとしているのだ。 実際には月並みで、取るにもたりないことのようでも巧みな言葉で表現して、その真価を訴えたりする。「すばらしいじゃない」と応援を送る。文学の原点は、このあたりにあったのかもしれない。“山は青きふるあと、水は清きふるさと” なんのことはないけれど、日本の自然を歌って「そうだよなあ」と、しみじみ共感させてくれる。言葉で喜ばせてくれる。 喜びばかりではない。慰めもある。いたわりもある。 昨今、はやりの“千の風になって”も、内容は非科学的、中学生の詩のような文言だが、巧みに綴られているからこそ、人々の胸を打つ。あたりまえのことや人間の素朴な心情を言葉で的確に、美しくとらえて共感を創ること、これは文学の存在理由の一つだろう。歌謡曲の歌詞も巧みなものはこの例外ではない。“わかっちゃいるけど、やめられない”と、これは植木等さんの尊父なる和尚によれば仏教の本源的観点なのだ、とか。文学の原点と来たか・・・阿刀田さんのおっしゃる通りなんだろうね、さすがに元ペンクラブ会長やで♪p136~138<初めが肝心> "国境の長いトンネルを抜けると雪国であった" "親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりして居る″ "私が自分に祖父のある事を知ったのは、私の母が産後の病気で死に、その後2月程経って、不意に祖父が私の前に現れて来た、その時であった" "死者たちは、濃褐色の液に浸かって、腕を絡めあい、頭を押しつけあって、ぎっしり浮かび、また半ば沈みかかっている" "安田辰郎は、1月13日の夜、赤坂の割烹料亭「小雪」に一人の客を招待した" "堀川の大殿様のような方は、これまでは固より、後の世にも恐らく二人といらっしゃいますまい" "指先から煙草が落ちたのは、月曜の夕方だった" "越後の春日を経て今津へ出る道を、珍しい旅人の一群が歩いている" "まことに小さな国が、開花期をむかえようとしている" "「おい、地獄さ行ぐんだで!」" 思いつくままに日本の名作小説十篇の冒頭を抜き出してみた。まるでクイズみたい。どれが、だれの、どの作品か、おわかりだろうか。 読者はなにげなく読むケースが多いけれど、作者のほうは冒頭の一節に神経を使う。熟慮する。こう書こうか、ああ書こうか、少なからず思い悩むのが通例だ。私自身の場合を述べれば、原稿用紙を前にして、・・・よし、これでいい。これで行こう・・・ 冒頭がきっちりと決まれば、・・・今日の仕事はこれでおしまい・・・ へへ、呑気だね。酒を飲もうと、遊びに出ようと、いっこうにかまわない。 「たった一行でもいいんですか」 と聞かれそうだが、冒頭をきめるということは、どんなタイプの作品か、ミステリーなのか、歴史小説なのか、私小説なのか、方向をはっきりと定めている。それがなければ一行とて書けない。おそらく主人公のイメージもできているだろうし、ストーリーのあらましも心中にある。逆に言えば、そういう構想があって初めて第一行目が書ける。終日酒を飲んでいても "よし、明日から"でさしつかえない。 小説家の場合はやや特殊かもしれないけれど、一般論としても、文章を書く時には、同様の方法を保持したほうがよいのではあるまいか。報告書であれ、マニュアルであれ、手紙であれ、なにから書き起こすか、用件全体を展望し、どう訴えるのがよいか、吟味することが絶対に必要だろう。 簡潔がいい。単刀直入のほうが、わかりやすいだろう。 十のことを訴えるのに「一、ニ、三、四・・・」と順を追って説明する方法もあるが、まず端的に結論を提示し、こまかいことは後から、という方便も有効だ。たとえば、色合いを言うのに、 「ひとことで言えば玉虫色です。が、緑が濃く金を殺して深め、曖昧な印象ではありません。そのためには、薄い染料を使い・・・・・」という表現だ。 もちろんケース・バイ・ケース。ただし第一行目の持つ重要性はつねに忘れてはなるまい。 "初めが肝心"は文章を、言葉を、操るための金言でもある。大使の文章の冒頭は、阿刀田さんに言われるまでもなく、つっけんどんというか単刀直入でおます♪
2023.08.13
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図書館で『秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争』という本を、手にしたのです。終戦記念日が近づくと、メディアもこぞって戦争特集を掲げるので・・・私もあの戦争は何だったのかと思うわけです。【秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争】井上祐子著、みずき書林、2018年刊<「BOOK」データベース>より戦時下の日本とはどういう場だったのか。そして大東亜共栄圏のもとで各国の人びとはどのように暮らしていたのかー。陽の目を見ることなく眠っていた写真2万点のなかから200点を精選し、詳細な解説とともに紹介。陸軍参謀本部傘下の写真工房“東方社”の実像に迫るとともに、当時の日本・中国・東南アジア各国の変動していく社会をとらえる。<読む前の大使寸評>終戦記念日が近づくと、メディアもこぞって戦争特集を掲げるので・・・私もあの戦争は何だったのかと思うわけです。rakuten秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争「はじめに」で東方社とか宣伝誌『FRONT』が紹介されているので、見てみましょう。p6~8<東方社と「東方社コレクション」>■東方社とは 東方社とは、陸軍参謀本部傘下の特殊機関として、主に対外向けの写真宣伝物を制作していた団体である。同社は1941年春に設立されたが、設立のきっかけはその2年ほど前にさかのぼる。 当時陸軍は、張鼓峰やノモンハンにおいて、ソ連との紛争に敗北していた。そのため参謀本部第二部第五課(ロシア課)と第八課(情報・宣伝・謀略)では、ソ連への宣伝・謀略の強化によって日本の威信を回復することを考え、ソ連の国家宣伝のためのグラフ雑誌『USSR in Construction(ソ連邦の建設)』に対抗しうるような雑誌の制作を、後に東方社の初代理事長となる岡田桑三にもちかける。 岡田は映画俳優でもあったが、映画や演劇だけでなく、写真や写真宣伝物に対しても造詣が深く、当時、国際報道写真協会の同人であった。国際報道写真協会は、写真家木村伊兵衛、グラフィックデザイナー原弘、美術評論家伊奈信男らが運営していた中央工房に併設された対外写真配信機関であり、ここを拠点に彼らはソ連やドイツなど海外の雑誌や宣伝物に学びながら、写真宣伝物の研究を進め、実績も積んでいた。 東方社は、この中央工房・国際報道写真協会を軸に、評論家の林達夫、民族学者の岡正雄・岩村忍などが加わって設立された。(中略) 当初の運営資金は三井や三菱など財閥からの寄付に仰いだ。陸軍参謀本部の音頭取りで作られた東方社は、資材は陸軍から支給され、制作品もすべて陸軍が買上げるという陸軍と深く結び着いた団体であったが、あくまでも民間会社で、前述のように参謀本部の特殊機関という位置づけであった。気鋭の知識人やクリエーターたちが集まって、対外宣伝物という一種の“軍需品”を参謀本部の下で制作していた、特殊な民間写真工房だったといえば、少しわかりやすくなるだろうか。(中略) 1941年5月に作成された設立趣意書によれば、東方社は『東亜建設』という一冊一テーマの月刊グラフ雑誌の刊行を業務の中心に据えていた。同誌が予定していたテーマには、「産業戦士」、「高等専門教育」、「駐日留学生」、「働く日本女性」などがあり、「日本海軍」、「日本陸軍」もあったものの、必ずしも軍事宣伝を優先したものではなかった。しかし、世界情勢が変転する中で、その性質を変えざるを得なくなっていく。 つまり、40年9月に日独伊三国同盟が結ばれ、41年4月に日ソ中立条約が結ばれる一方で、同年6月に独ソ戦が始まり、日本政府・軍部は南進に舵を切り、対米英戦争が必至となった。そのためにソ連を主たる対象とした国家宣伝誌『東亜建設』は、中国や東南アジアを主たる対象とした軍事宣伝誌『FRONT』へと切り替えられることとなったのである。『秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争』2:占領初期の華北地方『秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争』1:占領初期のマラヤ・シンガポール
2023.08.13
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図書館で『本の夢 本のちから』という本を、手にしたのです。おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪【本の夢 本のちから】椎名誠著、新日本出版社、2018年刊<「BOOK」データベース>より世界はまだまだでっかく面白い。本から湧き出す夢とちから!魅惑の椎名ワールドを楽しもう!【目次】1 めざすむこうは笑い雲(ウィルスから宇宙へ/辺境地帯の現場読み ほか)/2 旅の空ー星の下で食べる(ドロリ目談義/信じようが信じまいが ほか)/3 惑星の丸かじり(ガリバーの悩み、ゴジラの反省/ヘビ食い ほか)/4 沢山のロビンソン(明るいインド/素晴らしいぐにゃぐにゃ風景 ほか)<読む前の大使寸評>おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪rakuten本の夢 本のちから「I めざすむこうは笑い雲」からもう1篇を、見てみましょう。p16~18<辺境地帯の現場読み> 何か途方もなく未知のものを、さまざまな困難を乗りこえて求め追及する旅・・・というのは、今の時代もう殆どできなくなってしまったらしい。 そのことを最初にかなりの衝撃を持って感じたのは、フレデリック・フォーサイスの『悪魔の選択』(角川書店)を読んだ時だった。 冒頭間もなく、アメリカの大統領がワシントンの執務室でその方面の情報担当者からテレビを見せられている。そこに映っているのは自国の監視衛星から送られてくるロシアのウラル地方の小麦畑だ。丸太小屋が映り、その近くを歩いている農夫らしい男が立小便をしているのが見える。 ・・・と、まあこんなふうなことから話ははじまっていった。小説なのでいささかの誇張はあるにせよ、目下の宇宙レベルの相互濃密監視体制は実際にそのくらいのところまでいっているらしい。ということを聞いて、なんだか妙に淋しく落胆した記憶がある。 さまざまな本のジャンルの中で、子供の頃から今日までぼくが最も熱中して読んできたのは地球探検記というものだった。とくにまだ殆どその実態が知られていない未知の世界に入りこんでいく、というやつが大好きで、困難があればあるほどその旅の重さに感嘆し、血をたぎらせた。 人工衛星が、立小便をしているロシア人の姿まで見分けてしまう、ということを知って落胆したとき、ぼくはヘディンの『さまよえる湖』のことを思いだしていた。 地球探検記ものが好きになったきっかけは、中学のじぶんにこの本を読んでえらく感動してしまったからだ。まずタイトルが魅力的かつ蠱惑的であった。湖がさまよっている、なんて随分とものすごいロマンではないか。図書室から借りてきて、一気に読んでしまった記憶がある。 けれどいま、移動してしまったらしい湖を捜しにいく、というロマンは宇宙衛星時代にはあまり意味をなさなくなってしまった。『悪魔の選択』を読んでそのことに落胆してしまったのだ。 NHKの「シルクロード」シリーズでこのヘディンの追求した世界、楼蘭やロプノール(さまよえる湖)の美しく、そして鮮明な映像を見た。このときも、自宅でおそろしくリアルなロプノールを見ることができる、という嬉しさと同時に、なんだかすこし淋しいような気分もした。 ヘディンの本の中でさまざまに空想をめぐらせていた2000年前の、失われた砂漠の都市の風景は、空想していたものとはまた別な美しさをテレビの中でみせてくれた。けれどそれによって自分の中にあったもうすこし別の空想の世界の美しさが「ぐいーん」とおそろしい力を受けて現実の風景に影響されてしまった、というところが少々くやしかったのである。 テレビの映像を見ない方がよかったなあ、とも思ったのだが、やっているのを知って見ない、ということはもっとできないことだろう、ということもわかっていたので、このへんの困惑は本当にどうにもならないことなのだ。 自宅にいてロプノールの風景をおそろしくリアルに見物ができてしまうことは有難いことだけれど、しかしこれ以上地球の隅々までくまなく、“科学の目”が突入していってしまう、ということははっきりいって癪である。 活字と映像の微妙な“敵対の図式”はぼくの中でしだいに明確になってきた。映像が歩いてしまうとロマンが既製品化されてしまうのだ。 上海烏魯木斉(ウルムチ)行きの長距離列車に乗ってシルクロードを旅したとき、窓の外の風景を眺めながら、ふと気がつくとぼくの視覚は完全にテレビカメラの眼、もしくはその受像装置になっていることに気づいた。おまけに耳もとではあの流麗なテレビのシルクロードのテーマミュージックやそのナレーションがかまびすしく流れていた。『本の夢 本のちから』1:SFとの関わり
2023.08.12
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図書館で『本の夢 本のちから』という本を、手にしたのです。おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪【本の夢 本のちから】椎名誠著、新日本出版社、2018年刊<「BOOK」データベース>より世界はまだまだでっかく面白い。本から湧き出す夢とちから!魅惑の椎名ワールドを楽しもう!【目次】1 めざすむこうは笑い雲(ウィルスから宇宙へ/辺境地帯の現場読み ほか)/2 旅の空ー星の下で食べる(ドロリ目談義/信じようが信じまいが ほか)/3 惑星の丸かじり(ガリバーの悩み、ゴジラの反省/ヘビ食い ほか)/4 沢山のロビンソン(明るいインド/素晴らしいぐにゃぐにゃ風景 ほか)<読む前の大使寸評>おお、SFにまみれた椎名ワールドが見えるではないか♪rakuten本の夢 本のちから「I めざすむこうは笑い雲」の冒頭にSFとの関わりが語られているので、見てみましょう。p6~8<ウィルスから宇宙へ> 新宿御苑にある仕事場で週刊誌の連載小説を書いていた。1回分400字詰原稿用紙で15枚。7メートルの電話コードをぐーんとのばして、机から一番遠い場所に置き、そこに厚手のパーカーをすっぽりかける。防音装置である。 電話のベルも雑念も若干の喉の渇きもみんなころして、ぐっと神経を集中できると、1時間に4枚から5枚のペースで書いていける。自分で書いたのに自分で判読できなくなるメモと格闘し、参考本を2冊ほどぱらぱらやって3時間半の勝負が終わる。ああやれやれ、とつぶやきつつ書いた原稿の束の両端を持って机の上でコンコンと叩くときがヨロコビの一瞬だ。そうしてフト外を見る。 そのときだった。冬のさなかの、都会のまん中にしてはちょっと申しわけないほど蒼い空に、ぽかりと飛行船が浮かんでいたのだ。「あっ」 と思った。3時間半の思考集中作業があったので、一瞬、考える力がマヒしていたらしく、1秒の何分の一、というくらいのアヤウイ時間、ただもう黙ってその風景を眺めていた。 しかし思考のマヒはすぐ回復し、間もなくぼくはその飛行船がどこかの企業による宣伝、デモンストレーションによるものなのだろう、と思った。そのことに気がつくと、真冬の東京の空に浮かぶ飛行船も、そんなに意外な風景ではなくなっていた。 もう少しぼんやり素直に「ああのんびりしていていい風景だなあ・・・」というような気分で眺めていることができたらいいのになあ、とそのときつくづく思ったのだ。 1960年代はぼくにとってSFの10年間だった。毎日SFばかり読んでいた。そのじぶんはSFというと、文学のママコ、鬼っ子扱いの頃で、新刊の出版点数も少なく、新しいのが出るとすぐ買ってすぐ読み、SF好きの仲間とその本についてコナマイキな感想を述べあい、そうして息をひそめて次の新刊を待つ、というような、思えばそれはそれまでまことに素直でときめきに満ちたいい時代だった。 そして新宿の仕事場で、ふいに飛行船を見てしまったとき、ぼくはその頃読んだ小松左京の短編集に収録されたのかまったくわからない。しかもその小説の題名もおぼえていないのだ。ひどい話である。 話はもうひとつの、もしかすると、そういうことになったかもしれない日本の姿を描いた話で、設定は20世紀の江戸、というようなかんじになっている。文明、科学の発達具合が目下の状況とはちょっと基本のところで狂ってしまったらしく、風俗や生活ぶりは江戸文化そのもので20世紀末を迎えてしまったのだ。 江戸の風俗をしているかれど、科学は江戸文化ふうにやっぱり確実に進歩し、表の通りには機械仕掛けで動くまあわかり易く言えば「ロボット駕籠」が走っている。そして空には「天狗船」と呼ばれる江戸文化の臭いをそのままにした飛行機が飛んでいる。天狗船はどうも千石船に似た飛行艇のようで、海で離着水するのだ。この天狗船のとびかっている、もうひとつの20世紀日本の空を、ぼくはかなり熱い気持ちで空想した。「そうだよな、何かひとつどこかの歴史の進行ネジが狂っただけでそういうことになっていったかもしれないものな・・・」 仕事場の窓から見た飛行船はその頃のそんな気分を思い出させた。15枚の原稿にとことん熱中しているうちになにか自分の体の中で突如的異相現象のようなものがおこり、外に出ると空には飛行船が沢山とびかっている、ということだってまったくないとはいえないものな、とその時思った。思いながらそういうことは100パーセントおこらない、と確信してしまっているのが悲しいところだが、しかし、それでもつかの間の“作為的な夢気分”を味わうことはできた。
2023.08.12
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20世紀の美術といえば、私の場合、シュールレアリスムが思い当たるので・・・『すぐわかる20世紀の美術』を復刻して読み直してみようと思い立ったのです。*********************************************************図書館で『すぐわかる20世紀の美術』という本を手にしたのです。ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪【すぐわかる20世紀の美術】千足伸行著、東京美術、2008年刊<「BOOK」データベース>より美術とは何なのか?この根源的な問題をはらみつつ20世紀美術は多様な展開を見せた。その「わかりにくさ」を「面白さ」に変える入門書の決定版。【目次】第1章 第一次世界大戦までの美術(フォーヴィスム/キュビスム/オルフィスム ほか)/第2章 両世界大戦間の美術(ヨーロッパ構成主義/ピュリスム/バウハウス ほか)/第3章 第二次世界大戦後の美術(抽象表現主義/ポップアート/コンセプチュアル・アート)<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると・・・画像の多いビジュアル版シリーズの本である。そして内容記事も充実しているのがええでぇ♪amazonすぐわかる20世紀の美術さらに、シュールレアリスムを見てみましょう。p102~103■シュールレアリスムの広告塔 自ら現代美術の“サルバドール”(救世主)と任じていたダリは、良くも悪しくもシュールレアリスムの広告塔的な存在であり、シュールレアリスム自体の一般的な人気、注目度も彼に負うところが大きい。 地中海に臨むカタルーニャ地方のフィゲラスに生れたダリは、パリに出てからも地中海人であることを誇りとし、また実際、彼の作品には彼が生まれ育った地中海のモチーフが頻出している。 シュールレアリスムの絵画には細部描写にこだわった具象性の強い様式と、記号的なイメージを多用した抽象性の強い様式とがあるが、前者を代表するのがダリ、マグリット、デルヴォーであり、後者を代表するのがミロ、マッソン、その中間をいくのがエルンストである。 ダリ自身、自分の絵は「手彩色のカラー写真」、つまりトロンプ・ルイユ(目だまし絵)的な絵といっているが、幻覚的な光と影のコントラスト、どぎついまでの彩色、19世紀のアカデミズムの画家にならった細心の細部描写は“ダリ様式”を形成する三つの大きな要素といえる。 また、“ダリ的イメージ”ともいうべき蟻、バッタ、眠る胎児に似た生体、松葉杖、糸杉などは、彼の幼少時代の体験と、また何よりも彼自身の性的欲望、夢と無意識の世界と密接にかかわっている。■現実と超現象の入れ子構造 ダリのトレードマークともいうべき“偏執狂的批判的方法”も、現実と夢のイメージとの出会いの中から生まれてきたともいえるが、これはわかりやすくいえば、あるものが同時に別のものに見えるダブル・イメージ、あるいは視覚的なトリック、一種の判じ絵であり、言葉におけるシャレ、語呂合わせに近い。 この種の例は16世紀のアルチンボルドなど、過去にもあるが、しかしここでダリがいいたかったのは、我々が見ているあるイメージ(=現実)が実はそのまままったく別のイメージ(=超現実)でもあること、言い換えれば現実と超現実は入れ子構造になっているというシュールレアリスム的なメッセージであった。『すぐわかる20世紀の美術』3:(救世主)と任じていたダリ『すぐわかる20世紀の美術』2:シュールレアリスム『すぐわかる20世紀の美術』1:モンパルナスの青春時代
2023.08.11
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図書館で『秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争』という本を、手にしたのです。終戦記念日が近づくと、メディアもこぞって戦争特集を掲げるので・・・私もあの戦争は何だったのかと思うわけです。【秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争】井上祐子著、みずき書林、2018年刊<「BOOK」データベース>より戦時下の日本とはどういう場だったのか。そして大東亜共栄圏のもとで各国の人びとはどのように暮らしていたのかー。陽の目を見ることなく眠っていた写真2万点のなかから200点を精選し、詳細な解説とともに紹介。陸軍参謀本部傘下の写真工房“東方社”の実像に迫るとともに、当時の日本・中国・東南アジア各国の変動していく社会をとらえる。<読む前の大使寸評>終戦記念日が近づくと、メディアもこぞって戦争特集を掲げるので・・・私もあの戦争は何だったのかと思うわけです。rakuten秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争「第3部 中国編」から占領初期の華北地方を、見てみましょう。p154~155<第1章 1943年華北地方取材:林重男> 1937年7月7日の日中全面戦争勃発後まもなく日本は北京を制圧し、12月には王克敏を中心にした対日協力政権である中華民国臨時政府を樹立した。1940年3月、南京で汪兆銘が中華民国国民政府(以下南京国民政府)を立ち上げると、臨時政府は華北政務委員会に改組して、南京国民政府の一部となった。 同委員会委員長には王克敏が就任し、高度な自治権をもつ同委員会が引き続き華北地方の統治にあたったが、いずれにせよ実質的な支配権は北支那方面軍が握っていた。 華北地方は、綿花や小麦などの農産物に加え、石炭や鉄、銅などの鉱山資源も豊富であり、日本は1930年代前半からその資源開発に食指を動かしていた。 日中全面戦争勃発後は北支那開発株式会社(1938年11月設立)を中心に、それらの資源を日本の手中に収めていった。アジア・太平洋戦争開戦後、南京国民政府は紆余曲折を経て1943年1月9日に米英に宣戦布告し、戦争遂行のために日本に協力することを発表する。このころ戦局は悪化してきており、日本は華北資源への依存をさらに強めていた。 林重男は1943年夏、『FRONT』「華北建設号」の取材のため、木村伊兵衛とともに中国に赴いた。同号では、“対米英戦争を戦うために、華北は兵站基地として再建設されなければならない”とうたい、高山、製鉄、製塩、農業などさまざまな産業をとりあげている。そのほかに青少年たちの活動や現地軍関係の写真も掲載されている。「東方社コレクションⅡ」には、この取材で林が撮影したネガ2578点がある。<第1節 産業と労働> 前述のように『FRONT』「華北建設号」の中心テーマは、華北の資源開発と産業であり、それに関わる写真が多く残されている。図〈養蜂〉は、昌黎農場果樹園で蜜蜂の巣箱を取り出している男性を撮影したものである。同農場では、葡萄を収穫する若い女性やさまざまな果物の樹や実なども撮影されている。図〈トウモロコシ畑〉は、トウモロコシを収穫する少女たちをとらえたもの。トウモロコシは華北の主要な食糧のひとつであり、特に河北省で多く栽培されていた。 図〈塩田〉は天津の長蘆塩場で働く男性たちを撮影したもので、後ろに見えるのは野積みされた塩の山。塩は食料としてだけでなく、化学工業の原料としても大きな需要があり、華北の塩は日本にとって重要な産物であった。『秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争』1:占領初期のマラヤ・シンガポール
2023.08.11
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図書館で『秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争』という本を、手にしたのです。終戦記念日が近づくと、メディアもこぞって戦争特集を掲げるので・・・私もあの戦争は何だったのかと思うわけです。【秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争】井上祐子著、みずき書林、2018年刊<「BOOK」データベース>より戦時下の日本とはどういう場だったのか。そして大東亜共栄圏のもとで各国の人びとはどのように暮らしていたのかー。陽の目を見ることなく眠っていた写真2万点のなかから200点を精選し、詳細な解説とともに紹介。陸軍参謀本部傘下の写真工房“東方社”の実像に迫るとともに、当時の日本・中国・東南アジア各国の変動していく社会をとらえる。<読む前の大使寸評>終戦記念日が近づくと、メディアもこぞって戦争特集を掲げるので・・・私もあの戦争は何だったのかと思うわけです。rakuten秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争「第2部 東南アジア編」から占領初期のマラヤ・シンガポールを、見てみましょう。p100~101<第1章 1942年マラヤ・シンガポール取材:光墨弘> 1941年12月8日のアジア・太平洋戦争開戦から約半年で、日本軍は欧米の植民地であった東南アジア各国の攻略に成功し、各地に軍政を敷いた。日本軍は南方占領地に対して、基本的には「残存統治機構を利用し、従来の組織及民族的慣行を尊重」(大本営陸軍部「南方作戦に伴う占領地統治要綱」1941年11月)する方針をとったが、軍政のあり方は、国、地域により違いがあり、また戦局の推移にともなって変化していった。 しかし、いずれにせよ南方軍政の要諦は、「治安の回復」、「重要国防資源の急速獲得」、「作戦軍の自活確保」にあり、現地住民の民生は軽視された。日本は、アジア・太平洋戦争の目的として、欧米支配下にあるアジア諸民族の解放を唱えたが、日本軍の支配の下で、各国とも現地住民はさまざまな苦しみを味わうこととなった。 イギリスのアジア支配の中心地であったシンガポールは、日本軍の最大の攻略目標のひとつであり、陸軍は真珠湾攻撃の約2時間前にマレー半島への奇襲上陸作戦を開始した。アジア・太平洋戦争が対英戦争でもあったことは忘れがちであるが、日本軍は真珠湾攻撃で対米戦争を開始するとともに、マレー攻略作戦も開始しており、真珠湾攻撃より一足先にイギリス領コタバルへの上陸に成功していた。 マレー半島を“銀輪部隊”などで縦断し、1942年2月15日にシンガポールを占領した日本軍は、シンガポールを南方軍政の拠点とし、シンガポール島を昭南島と改称、行政府として昭南特別市設置した。 そして、資源の豊富なマレー半島とともに同地を敗戦まで日本の直接統治下においた。 光墨弘(みつずみひろし)は、1941年11月に陸軍宣伝班に徴用され、マラヤ・シンガポール方面に赴任した。航空部隊付報道班員となった彼は、マラヤ・シンガポール各地で写真撮影を行い、42年末に徴用解除となって帰国する。44年には、この時撮影した写真を集めて、『南方報道写真集マライ』(東亜文化書房)を刊行した。 「東方社コレクション」の中に、同写真集に掲載されている写真と同じものが79点あり、光墨が報道班員として撮影したと思われる写真ネガが、それらを含み788枚存在する。 その大半がシンガポールで撮影されたものであり、『FRONT』「インド号」にも1点利用されている。この写真群が東方社の写真とともに保管されていた経緯は明らかではないが、占領初期のマラヤ・シンガポールの状況を記録した貴重な写真であるので、本章でその一部を紹介したい。 光墨はシンガポールで行われた各種行事や街の様子などをとらえているが、人口の約四分の三を占める中国人の姿は、該当風景に少し見られるだけで非常に少ない。マラヤ・シンガポールでは日本軍は民族ごとに統治方針を決定しており、マレー人やインド人は比較的優遇されたが、シンガポールが華僑の抗日運動の拠点であったため、中国人に対しては強圧的な施策をとっていた。中国人の写真が少ないのは、その影響であるかもしれない。<第1節 軍関係の視察・行事・作業〈ラッフルズ像の撤去作業〉は、トーマス・スタンフォード・ラッフルズ卿の銅像を、インド系の現地住民たちが撤去する様子をとらえたもので、1942年9月に撮影された。ラッフルズは、シンガポールを貿易の中継地として好適と考え、同地をイギリスの植民地とした立役者である。インド系住民たちがその銅像を撤去する様子は、イギリス支配の終焉を象徴するものであるが、一連の写真からは、作業が丁寧に進められていたことも見てとれる。 撤去作業の様子は、『写真週報』250号「ラッフルス博物館に入る」でも紹介された。銅像の後ろの建物(現ビクトリア・シアター)は、シンガポール市政庁・市公会堂であったが、日本軍占領後は、写真の看板に見えるように日本軍の「やせんいうびんたい」(野戦郵便隊)として使われた。なお撤去されたラッフルズ像は、このあと昭南博物館に移された。光墨は昭南博物館に設置される様子も撮影している。 日本軍は、シンガポール争奪戦の山場となったブキテマ高地を、占領後「武威山」と名付け、そこに忠霊塔を建てた。〈忠霊塔の除幕式〉は、1942年9月10日に行われた、その忠霊塔の除幕式の模様である。小高い山に建てられた忠霊塔は、それを見上げるシンガポール市民たちに支配者が日本であることを示すための装置でもあり、ラッフルズ像の撤去と一体となって支配者の交代を強く意識させるものであった。
2023.08.10
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・小川哲『地図と拳』(2/01予約、副本6、予約196)現在59位・ジンセイハ、オンガクデアル(2/10予約、副本1、予約15)現在5位・西加奈子『くもをさがす』(5/10予約、入荷待ち)現在31位・村上龍『ユーチューバー』(5/20予約、入荷待ち)現在22位・『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』(5/23予約、副本1、予約26)現在14位・スヴェン・ベッカート『綿の帝国』(6/14予約、副本3、予約7)現在1位・楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』(6/23予約、副本1、予約55)現在45位・川上未映子『黄色い家』(7/24予約、副本?、予約504)現在480位・多和田葉子『白鶴亮翅』(8/2予約、副本?、予約57)現在52位・三浦しおん『墨のゆらめき』(8/9予約、副本12、予約373)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・グレタたったひとりのストライキ・カズオ・イシグロ『夜想曲集』・沢木耕太郎『深夜特急』<予約候補>・養老孟司『形を読む』・中野翠『ほいきた、トシヨリ生活』・鴨志田譲×西原理恵子『アジアパー伝』:図書館未収蔵・菊間晴子「犠牲の森で」・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・宮脇淳子『満州国の真実』・李琴峰『彼岸花が咲く島』:第165回芥川賞受賞作(21年)・斎藤環『社会的ひきこもり』<予約分受取:6/07以降> ・鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』(10/27予約、6/07受取)・『小川さゆり、宗教2世』(4/06予約、6/10受取)・和田秀樹『70歳の正解』(9/14予約、6/13受取)・言葉の周圏分布考 (8/15予約、6/13受取)・『南シナ海 アジアの覇権をめぐる闘争史』(6/09予約、6/16受取)・山本佳典『羊と日本人』(6/17予約、6/22受取) ・宮脇淳子『 満洲国から見た近現代史の真実』(7/01予約、7/09受取)・阿川佐和子『 老人初心者の覚悟』(7/18予約、7/26受取)**********************************************************************【地図と拳】小川哲著、集英社、2022年刊<「BOOK」データベース>より「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野…。奉天の東にある“李家鎮”へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本6、予約175)>rakuten地図と拳【ジンセイハ、オンガクデアル】ブレイディみかこ著、筑摩書房、2022年刊<「BOOK」データベース>より貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で育つ、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の一部に大幅増補。映画・アルバム評、書評を収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/10予約、副本1、予約15)>rakutenジンセイハ、オンガクデアル【くもをさがす】西加奈子著、河出書房新社、2023年刊<商品説明>よりカナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/10予約、入荷待ち)>rakutenくもをさがす【ユーチューバー】村上龍著、幻冬舎、2023年刊<出版社>より20代半ばにしてデビューをした作家・矢崎健介、70歳になった。「世界一もてない男」を自称するユーチューバーが、矢崎をユーチューブに誘う。承諾した矢崎が語り出したのは、自由である人間について。自由な人間は滅多にいないのだと言った。自由であるということは、唯一の希望を生む。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/20予約、入荷待ち)>rakutenユーチューバー【千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話】済東鉄腸著、左右社、2023年刊<「BOOK」データベース>より日本どころか千葉の実家の子供部屋からもほとんど出ない引きこもりの映画オタクの下に差し込んだ一筋の光、それはルーマニア語ールーマニア人3000人に友達リクエストをしてルーマニアメタバースを作り猛勉強、現地の文芸誌に短編小説を送りつけ、『BLEACH』の詩へのリスペクトと辞書への愛憎を抱きながらルーマニア語詩に挑戦する。受験コンプレックス、鬱、クローン病。八方塞がりの苦しみから、ルーマニア語が救ってくれた。暑苦しくって切実で、好奇心みなぎるノンフィクションエッセイ。千葉の片隅から、魂の故郷・ルーマニアへの愛を叫ぶー。本、映画、音楽…ルーマニアックのための巻末資料も収録!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/23予約、副本1、予約26)>rakuten千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話【綿の帝国】スヴェン・ベッカート著、紀伊國屋書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より奴隷制、植民地主義、強制労働…社会的・経済的不平等や差別は資本主義の歴史の例外ではなく、その核心だった。膨大な資料をもとに5000年、5大陸にわたる綿とそれにかかわる人々の歩んだ道をたどり、現代世界の成り立ちを追究した、バンクロフト賞受賞作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/14予約、副本3、予約7)>rakuten綿の帝国【台湾漫遊鉄道のふたり】楊双子著、中央公論新社、2023年刊<「BOOK」データベース>より昭和十三年、五月の台湾。作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴と台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。ただ、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子の焦燥感は募り…国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差。あらゆる壁に阻まれ、近づいては離れるふたりの旅の終点はー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/23予約、副本1、予約55)>rakuten台湾漫遊鉄道のふたり【黄色い家】川上未映子著、中央公論新社、2023年刊<「BOOK」データベース>より2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。長らく忘却していた20年前の記憶ー黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな“シノギ”に手を出す。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい…。善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本?、予約504)>rakuten黄色い家【白鶴亮翅】多和田葉子著、朝日新聞出版、2023年刊<「BOOK」データベース>よりベルリンで一人暮らしをする美砂は、隣人Mさんに誘われて太極拳学校へ。さまざまな文化的背景の人びととの出会い、第二次大戦前後のドイツと日本の歴史に引き込まれ、名作を女性の視点で読み直す。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/2予約、副本?、予約57)>rakuten白鶴亮翅【墨のゆらめき】三浦しおん著、 新潮社、2023年刊<出版社>より実直なホテルマンは奔放な書家と文字に魅せられていく。書下ろし長篇小説! 都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/9予約、副本12、予約373)>rakuten墨のゆらめき【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索
2023.08.10
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今回借りた3冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、「手あたり次第」でしょうか♪<市立図書館>・本の夢 本のちから・町山智浩のアメリカ流れ者・秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【本の夢 本のちから】椎名誠著、新日本出版社、2018年刊<「BOOK」データベース>より世界はまだまだでっかく面白い。本から湧き出す夢とちから!魅惑の椎名ワールドを楽しもう!【目次】1 めざすむこうは笑い雲(ウィルスから宇宙へ/辺境地帯の現場読み ほか)/2 旅の空ー星の下で食べる(ドロリ目談義/信じようが信じまいが ほか)/3 惑星の丸かじり(ガリバーの悩み、ゴジラの反省/ヘビ食い ほか)/4 沢山のロビンソン(明るいインド/素晴らしいぐにゃぐにゃ風景 ほか)<読む前の大使寸評>冒険、SFに溢れた魅惑の椎名ワールドが好きなわけでおます♪rakuten本の夢 本のちから【町山智浩のアメリカ流れ者】町山智浩著、スモール出版、2018年刊<「BOOK」データベース>より映画は、何も知らずに観ても面白い。でも、知ってから観ると100倍面白い。観てから知っても100倍面白い!人種差別・戦争・ドラッグ…映画が映し出す光と闇。合計21本の傑作コラムを収録!<読む前の大使寸評>追って記入rakuten町山智浩のアメリカ流れ者【秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争】井上祐子著、みずき書林、2018年刊<「BOOK」データベース>より戦時下の日本とはどういう場だったのか。そして大東亜共栄圏のもとで各国の人びとはどのように暮らしていたのかー。陽の目を見ることなく眠っていた写真2万点のなかから200点を精選し、詳細な解説とともに紹介。陸軍参謀本部傘下の写真工房“東方社”の実像に迫るとともに、当時の日本・中国・東南アジア各国の変動していく社会をとらえる。<読む前の大使寸評>終戦記念日が近づくと、メディアもこぞって戦争特集を掲げるので・・・私もあの戦争は何だったのかと思うわけです。rakuten秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争図書館大好き603
2023.08.09
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日頃、ケンタッキーフライドチキンやマクドを愛顧しているのだが、こんなアメリカ的食事でいいのだろうか?・・・ということで、『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』を復刻してみようと思ったのです。*********************************************************先日は『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』という封切り映画を久々に観たのです。封切り映画としては『シン・ゴジラ』を観て以来のことではないか…手元不如意の大使のチョイスは、それだけ厳選されているわけでおます。マクドナルド兄弟に合った翌日、レイは「レストランをフランチャイズ化してみないか」と提案した。以前、兄弟は独力でフランチャイズ化を試みたものの、サービスの質にムラが出たため、それを断念せざるを得なかった。ところが、飛び込みセールスで鍛えたレイのしつこさは人並み外れていたわけで…まあ、すごかった♪素晴らしいコンテンツを見つけた(50代過ぎ)中年レイの粘りは凄かったわけで・・・大使がバブル景気の中で働いていた頃、海の向こうのアメリカでは、マクドの快進撃が起きていたようですね。今では、毎日が日曜日の大使であるが、かつての仕事中心の生活を…懐かしむのであった(笑)・・・というわけで、くだんの鑑賞フォームを作ってみました。【ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ】ジョン・リー・ハンコック監督、2016年米制作、H29.8.22鑑賞<movie.walker作品情報>よりカリフォルニア州南部の小さなハンバーガーショップ、マクドナルドを世界最大のファーストフードチェーンへと成長させた男、レイ・クロックの実話を描く人間ドラマ。創業者であるマクドナルド兄弟とミキサーのセールスマンだったレイとの出会いから、両者の対立まで、成功の陰にあったダークな側面までも映し出す。レイをマイケル・キートンが演じる。<観る前の大使寸評>封切り映画を観るのは『シン・ゴジラ』を観て以来のことではないか…手元不如意の大使のチョイスは、それだけ厳選されているわけでおます。movie.walkerファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツフランチャイズ化競争といえば、日本では吉野家、松屋などの牛丼店フランチャイズがつとに知られるわけで…手元不如意の大使も吉野家を愛顧しております。なお、マクドにもよく行っていたけど不祥事があって以来はご無沙汰しております。・・・いまでも貧乏人の味方のようなマクドの健闘を祈ってはおるのですが。しかしねえ、供給サイドから需要を生み出すという頑固一徹な商法はいかにもアメリカ的であり、三方良しの日本商法とは違うようですね。ところで、食育という伝統がないにも等しいアメリカ人の食生活については『食料の帝国』2にまとめています。『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』1
2023.08.09
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図書館で『大阪的』という本を、手にしたのです。裏表紙のコピーに「紋切型の大阪像をくつがえす」とあるが・・・どうなることやら。【大阪的】井上章一著、幻冬舎、2018年刊<商品説明>より大阪と聞いて何を思いうかべるだろうか? 芸人顔負けのおばちゃん、アンチ巨人の熱狂的阪神ファン、“金もうけとど根性"の商売人……しかしそれらは東京のメディアが誇張し、大阪側も話を盛ってひろがった、つくられた大阪的イメージだ。「おもろいおばはん」の登場は予算のない在阪テレビ局が素人出演番組を安く量産した結果だし、阪神戦のテレビ中継がまだない1960年代、甲子園球場は対巨人戦以外ガラガラだった。ドケチな印象はテレビドラマが植えつけたもので、「がめつい」は本来、大阪言葉ではなかった。多面的な視点から、紋切型の大阪像をくつがえす。<読む前の大使寸評>裏表紙のコピーに「紋切型の大阪像をくつがえす」とあるが・・・どうなることやら。rakuten大阪的「第3章 エロい街だとはやされて」から名古屋美人を、見てみましょう。p68~70<名古屋美人の時代> 名古屋美人という言葉を、ごぞんじだろうか。こうきりだすと、たいていの読者は、いぶかしく思われよう。そんなの初耳だ。秋田美人や新潟美人ならともかく、名古屋なんて聞いたことがない、と。 ざんねんながら、名古屋が美人の産地として取り沙汰されることは、今日ほとんどない。だが、明治大正期の名古屋は、その点に関するかぎり、圧倒的な名声をほこっていた。当時の新聞雑誌は、しばしば名古屋美人を、声高に論じている。評判の高さでは、秋田や新潟などをはるかに凌駕していたのである。 のみならず、東京新橋の花街は、名古屋の出だという芸妓を、おおぜいおいていた。うちには名古屋の美妓が何人いると、置屋はたがいにはりあってもいたのである。新橋につどう芸妓のあいだでは、尾張言葉が一種の共通語にさえなっていた。 置屋どうしが、こんな陰口をきくこともあったという。某店が名古屋娘だと言っている芸妓は、岐阜の出だ。べつの某店は、桑名そだちの娘を、名古屋出身だと言いくるめている。だが、うちの芸妓こそは正真正銘の・・・。 明治期の権力中枢を、西南諸藩の男たちが牛耳ったことは、よく知られていよう。そして、薩摩や長州などから上京した彼らを、江戸っ児たちは、田舎者だとあなどっている。旧幕時代以来の伝統的な花街である柳橋も、彼らをみくびった。 だが、西南日本からやってきた新時代の権勢家たちも、芸妓とたわむれたい。そんな男たちの欲望にこたえたのは、明治期に勢いをつけた新しい花街、新橋であった。由緒ある柳橋がつめたくあしらった明治の出世組を、新橋はあたたかくむかえたのである。 とはいえ、明治早々のころに、新橋が多数の芸妓をかかえていたわけではない。新興の、まだ小さいこの花街に、その準備はできていなかった。そのため、新橋は尾張徳川候の時代に芸どころとされた名古屋へ、芸妓の供給をたよりだす。維新で花柳界がさびれ、芸妓のあまった名古屋から、女たちをひきぬいた。 こうして名古屋は、東京新橋へ芸妓をおくりこむ、その後背地めいた地域になっていく。名古屋が明治期から、美人の産地としてもてはやされたのは、そのためである。新聞や雑誌を発行する当時のメディアは、たいてい新橋やその近辺に拠点をおいていた。そういう地理的な背景も、美人ぞろいという名古屋像をあおることにつながっただろう。 新橋にあつめられた名古屋芸妓は、お高くとまった柳橋芸妓より、サーヴィスがいい。性的な方面でも、しばしば注文に応じてくれる。そんな裏情報とともに、名古屋じたいが助平な街なんだという評判も、高まった。 そして、この時代、大阪はまだ好色都市として、それほど強く印象づけられていない。その方面で、大阪が名古屋を上まわり、浮上していくのは、もっと後になってからである。『大阪的』2:大阪のおばちゃん『大阪的』1:まえがき
2023.08.08
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図書館で『孔子さまへの進言』という本を、手にしたのです。中国人作家の楊逸さんが中国の偉人として取り上げた毛沢東、蒋介石、始皇帝、魯迅、武則天、孔子…。壮観ではないか♪【孔子さまへの進言】楊逸著、文藝春秋、2012年刊<「BOOK」データベース>より毛沢東、蒋介石、始皇帝、魯迅、武則天、孔子…。中国4000年の歴史に燦然と輝く偉人たちの素顔に迫る。<読む前の大使寸評>中国人作家の楊逸さんが中国の偉人として取り上げた毛沢東、蒋介石、始皇帝、魯迅、武則天、孔子…。壮観ではないか♪rakuten孔子さまへの進言お次は蒋介石を、見てみましょう。p30~33<蒋介石 見果てぬ大陸への帝王夢> 蒋介石・・・いたって普通の呼び方なのだが、大陸出身の私にはなぜか大変かしこまった感じがしてならない。1949年に尻尾を巻いて台湾に逃げ込んでからも、悪だくみを捨てられず、捲土重来を夢見るこの毛沢東の宿敵のことを、毛沢東の子民にあたる我々大陸人はいつも蔑んで「蒋光頭」(蒋の禿げ頭)としか呼ばなかった。 母方の祖父や伯父たちが蒋介石と一緒に台湾に逃げたという負い目があり、周りからの疑いの視線を気にするあまり、我が家一家が「蒋光頭」と呼ぶ声は、いつも人よりトーンを一つ上げ、恨みを込めていた。そんな情景を思い出すと、なおさら違和感が強くなる。 毛沢東、鄧小平、蒋介石 二十年前、東京の日本語学校で知り合った台湾人学友から、この三つの名前には一つの共通点があると教わった。八卦(パーグワ)的で(有名人のくだらない裏情報に精通しているという意で、発音から日本語の「バカ」にも聞こえる)とりわけ占いにのめり込んでいた学友なだけに、興味をそそられた。 共通点というのは、この三人がそれぞれ嘗て使った名前のどれかが、姓名判断でいう帝王画数にあたる。いわゆる同じ画数の名前を持っているということだ。22画か23画かそれとも26画か、何しろ20年も前に聞き流したことなので、私自身、『ワンちゃん』を文學界新人賞に応募しようと、ペンネームを考えた時に、その画数をきれいさっぱり忘れていることに気づいた。 思い出そうとしなかったのかだって?そんな無茶な、あの時代の政治家は遊んだ女の人数に負けないほどの名前を持っていたのだから。蒋介石には中正とか志清などの名前があるように、毛沢東にも潤芝、潤之、詠芝、子任などがあり、鄧小平に至っても先聖、貴賢などがある。別に帝王になりたいわけでもなかったし、あっさりと諦めた私、画数のことなど気にせずに、いい加減な名前にした。 さて、帝王画数の名前を持った帝王運命の蒋介石が、帝王との縁は如何ほどのものであったろうかは、大変気になるところである。 蒋介石の略歴によれば、彼は1887年、浙江省奉化県の塩商人の家の生まれである。同じ帝王画数を持つ毛沢東より6歳上、鄧小平よりは17歳も上になる。 ところで、文化大革命時代に大陸で流行したいわゆる蒋介石の伝記本である唐人の『金陵春夢』によると、蒋介石の母親・王氏はもと鄭某の後妻で、前妻の残した二人の兄に続く三男として生まれた蒋介石には「鄭三発子」という名前が付けられていた。 鄭某が故人になった後、途方に暮れた王氏はお手伝いさんとして蒋家に入り、ついでに子連れでの再婚を果たした。継父に嫌われていたのか、蒋介石は幼少時から悪ガキ仲間を集め、グループのガキ大将になっていたらしい。真実か否かは定かではないが、世に知られる堪えない過去があるのも、往々にしてまた帝王画数の人の運命であろう。『孔子さまへの進言』1:まず毛沢東から
2023.08.08
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図書館で『地球遺産最後の巨樹』という大型本を、手にしたのです。全ページにわたってカラー写真満載の大型ビジュアル本である・・・写真と文章の著作コンビが世界中を訪ねた熱意と薀蓄がええでぇ♪【地球遺産最後の巨樹】吉田繁, 蟹江節子著、講談社、2002年刊<「BOOK」データベース>より【目次】プロローグ 地上に残った巨樹たち/奇樹バオバブ(マダガスカル)/世界一の巨樹の森(米国カリフォルニア州)/世界最長寿の樹(米国カリフォルニア州東部)/樹幅世界一の巨樹(メキシコ)/台湾神木十傑(台湾)/日本最大級の巨樹(日本)/宝石になった巨樹(米国アリゾナ州)/古代文明を支えた巨樹(レバノン)/森を失った国に残された巨樹たち(イギリス)/星の王子さまのバオバブ(ジンバブエ)/世界一の巨樹発見(南アフリカ)/世界を創った森の神(カナダ クイーン・シャーロット諸島)<読む前の大使寸評>全ページにわたってカラー写真満載の大型ビジュアル本である・・・写真と文章の著作コンビが世界中を訪ねた熱意と薀蓄がええでぇ♪rakuten地球遺産最後の巨樹レバノンスギレバノンスギの今について、見てみましょう。p95~98太古の巨樹を守る現代の救世主:LEBANON 横に大きく扇を広げたようなしなやかな枝ぶり。まっすぐに天空に伸びたたくましい幹。そして芳しい香りを放つレバノンスギ。 カディーシャ渓谷の石窟につくられた修道院には「神に従う人はナツメヤシのように繁り、レバノンスギのようにそびえる」と旧約聖書の言葉が掲げられている。 残された太古の森を「神の杉の森(アルゼラブ)」と名づけたのはマロン派の人々である。弟子たちを連れて高い山に登ったイエスはそこで神に姿を変え、最も大切な樹を植えた。その樹こそがレバノンスギで、高い山がこの森だと言い伝えられているからだ。神の杉の森の中心には、そのときの様子が描かれた祭壇画が飾られた小さな石造りの教会がある。 しかし、敬虔なクリスチャンたちが守り続けてきた小さな森にも陰りが見えてくる。数千年を生きたレバノンスギの中には無残に倒れるものが現れ、樹皮が剥がれ落ち痛々しく木肌をさらす古木が増えてきたのだ。 だが太古の貴重な森には現代も救世主がいた。 太古の巨樹を救おうと最初に立ち上がったのは国際日本文化研究センターの安田嘉憲教授である。その依頼を受けてアルゼラブにやって来たのは、漢方薬を主成分とした樹勢回復剤を弱った樹に注入しているのが広島県の戎晃司氏。戎さんは広島大学の中根周歩教授と共同開発したマツ枯れ防止剤を数千万円以上無償提供し、ボランティアで毎年この森の治療にやってくる。 戎さんが1本1本樹勢を調べたレバノンスギは620本。推定樹齢6500年の巨樹も含め、治療を施した樹は大量の花と実をつけた。レバノンスギの活力が復活してきたことを示すように、枯れたように見えた樹肌にはマツヤニがにじみ出した。 破壊し尽くした人類の歴史から奇蹟的に生き残った太古の巨樹。その行く末をレバノンから遠く離れた日本人が今、見守っている。そして、それに続くように村人たちもまた苗木をつくり、神の杉の森の周囲に若い森を育て始めている。『地球遺産最後の巨樹』1:イギリスのオーク『地球遺産最後の巨樹』2:台湾ヒノキ『地球遺産最後の巨樹』3:レバノンスギ
2023.08.07
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図書館で『キャッシュレス進化論』という本を、手にしたのです。「いつもニコニコ現金払い」がモットーのアナログ老人にとってキャッスレスは脅威なのです。【キャッシュレス進化論】安留義孝著、金融財政事情研究会、2019年刊<「BOOK」データベース>よりこれでいいのか!?日本のキャッシュレス。必要なのはFinTechではなく、LiveTech。決済は日常生活の利便性を追求し進化すべきもの。決済事業者による“お仕着せ”のキャッシュレス化にNOを!世界中のキャッシュレスを知り尽くす著者が、日本に足りない視点を提示。<読む前の大使寸評>「いつもニコニコ現金払い」がモットーのアナログ老人にとってキャッスレスは脅威なのです。rakutenキャッシュレス進化論「第2章 日本の決済はいま」で外国人労働者の増加などを、見てみましょう。p19~21<2-7 キャッシュレス化は労働力不足の対策となるか> また、少子高齢化により、労働力」不足が深刻化している。特にコンビニでは24時間365日営業の形態の維持が困難になっている。キャッシュレス化の進展により、店舗のオペレーションの効率化も期待されているが、完全キャッシュレス店舗とならない限りは、いままでの現金のオペレーションが残り、それほどの項かは期待できない。 加えて、キャッシュレス化だけではないが、無人店舗や無人レジ店舗は消費者のニーズをとらえていないことが多く、消費者離れを起こす可能性がある。手間だけ増える生体認証は使われないだろうし、カメラで監視され続ける店舗も心理的に避けられる可能性がある。<2-8 外国人労働者がキャッシュレス化を先導するか> 2019年4月の」改正入管法施行により、外国人労働者がさらに増加する。彼らは労働者として働くとともに、日本で日常生活を送ることになる。 彼らの多くは20~30代の働き盛りであり、母国ではモバイルによる金融サービスを利用していた層である。そして、今後も日本から母国へ送金し続ける。 著者は改正入管法の対象9ヵ国のうち、中国、タイ、インドネシア、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、ネパールは訪問したことがある。中国はいうまでもないが、他の6ヵ国も、スマホによる金融サービスが金融包摂を担い、送金だけでなく、公共料金の支払、交通手段の予約・支払、一部では決済領域にも進出している(改正入管法の対象国のあと2ヵ国はフィリピンとモンゴル)。 そして、外国人労働者の増加をきっかけに、彼らを対象とした金融サービスも登場することが予想される。がいこく人は銀行口座を開設することが難しく、電子マネーでの給与支払や、働いた分を担保とした給与の前払い(PayDay Loan:ペイデイローン)などのサービスが考えられる。若い、前向きな外国人労働者が日本の労働力不足を補うだけではなく、キャッシュレス化の先頭を走る可能性もある。<2-9 セキュリテイ意識の高まりと個人情報データへの不安> GAFA(ガーファ)とはGoogle、Amazon、Facebook、Appleのアメリカの4大IT企業のことを指す。彼らは消費者の情報を収集、分析し、急成長を遂げている。 しかし、個人情報の流出などのセキュリテイ事故を起こしているのも事実である。事故ではないが、この4社以外も含め、レコメンド広告などには閉口している人も多いのではないだろうか。(中略) 日本では情報銀行という概念も出始めているが、キャッシュレス化により、消費者の決済データが蓄積されるようになるが、消費者がキャッシュレスで決裁したいと思わせる仕組みを構築してほしい。『キャッシュレス進化論』2:中国のケースとかインバウンド対策など『キャッシュレス進化論』1:日本のキャッシュレス化
2023.08.07
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日々ブログを綴っているのだが・・・『日々是作文』を復刻してみようと思ったのです。*********************************************************図書館に予約していた『日々是作文』という本を、待つこと2週間ほどでゲットしたのです。直木賞受賞作家の「微妙なお年頃」を綴ったエッセイ集ってか・・・面白そうである。【日々是作文】山本文緒著、文藝春秋、2007年刊<「BOOK」データベース>より31歳の私に、10年後の私をこっそり教えてあげたいー。離婚して仕事もお金もなかった31歳から、直木賞受賞&再婚してしまった41歳まで。絶品の恋愛小説で読者の心を搖さぶり、出口の見つからない切なさを描いてきた著者も、日々様々な思いに搖れながら「微妙なお年頃」を過ごしてきた。激動の10年間を綴ったエッセイ集。<読む前の大使寸評>直木賞受賞作家の「微妙なお年頃」を綴ったエッセイ集ってか・・・面白そうである。<図書館予約:(12/23予約、1/05受取)>rakuten日々是作文本との付き合い方が語られているので、見てみましょう。p103~105 <薄情者> 人生を変えた1冊と言えば、これ(『限りなく透明に近いブルー』)である。 けれど、私はあらすじを覚えていなかった。あらすじどころか、本棚を捜したら本も持っていなかった。 それで本屋さんに買いに行ったところ、ハードカバーと文庫と両方売っていて、どうしようかと迷った末、文庫の方を買いました。まったく、読者というのは薄情である。 人生を変えたと言っても、この本を読んだことで不良になったとか、作家を目指したとか、将来なんかどうでもよくなったとか、変にナチュラルハイになったとか、そういうことではなかった。 この一冊で、読書傾向というものが、がらりと変わったのだ。 いやそういうことを言うと、それまでも沢山本を読んでいて、その後まったく違う傾向の本を沢山読みはじめたみたいに聞こえるが、全然そうではない。 私がこの本に出会ったのは、確か高校三年生の時だったと思う。 一応「作家」という肩書きを持つ人間がこんなことを自慢気に言ってはいけないのだろうけれど、私は文学少女でも何でもなかった。 国語の授業になどまったく興味がなくて、原稿用紙たった三枚の読書感想文でさえ、埋めるのに苦労していたのだ。 本よりも私は漫画が好きだった。漫画の方がよっぽど現実味があって面白かった。私ぐらいの世代の人は、もしかしたらそういう人が多いかもしれない。 かと言って本を毛嫌いしていたわけではなく、二歳年上の兄がよく本を読む人だったので、兄が面白いと言った本を私も読んでいた。当時はSFの全盛期で、小松左京、半村良、筒井康隆なんかを漫画を読む感覚で読んでいた。 しかし読んでいたと言っても、月にニ冊読めばいい方で、17歳の私があとは毎日何をしていたかと言うと、漫画を読むか、友達と遊ぶか、家でごろごろ寝ているかのどれかだった。(中略) そんな私も、たまには書架を眺めることがあった。ぶらぶらと本の背表紙を見ている時、この本が目に入った。きれいなタイトルだったので珍しく借りてみようかと思った。 私は本当に無知だった。それが史上最年少で群像新人賞と芥川賞のダブル受賞をした作品だなんて知らなかったのだ。人のまばらな夕暮れの図書室で私はその本を読んだ。 あれから15年、あらすじはまったく覚えていなかったが、あの時のショックは覚えている。 こういうのも、小説って言うの? そう思った。今は作家である私が言うには、あまりにも恥かしい発言ではあるけれど、その時はそう思ったのだ。 小説というのは、もっと理路整然としたものだと思っていたのだ。その本は混沌としていて、読んでいるといろんな匂いがしてくるような気がした。汗やパイナップルや、嗅いだことのない大麻の匂いや、覚えたての煙草の匂いや、これまた覚えたてだった男の人の体臭なんかだ。今まで読んできたものが、一気に色褪せていくように感じたのをよく覚えている。 約15年ぶりに再読してみて、私は当時の精神状態をかなりクリアに思い出した。ちょうど映画の「ブレードランナー」をテレビで見た直後だったので、そのラストシーンとこの本のラストシーンが重なって感じられた。 お気楽な高校生を“演じていた”私は、内心かなりまいっていたのだ。きゃっきゃと騒ぐクラスメイト達がみんな猿に見えて仕方なかった。今なら、そういう年齢にありがちな悩みだったと懐かしく思うけれど、当時は深刻だった。教室という狭い箱に入れられた40数匹の凶暴な猿から身を守るためには、自分も猿になるのが一番の安全策だった。 そして、家に帰れば帰ったで親猿と兄猿が待っている。私は読む本さえも、兄猿の真似をしていたのだ。『日々是作文』1『日々是作文』2
2023.08.06
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