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このところ鄭和に入れ込んでいる大使は、図書館で「中国が海を支配したとき」という本を借りたのです。とにかく、この本のタイトル「中国が海を支配したとき」が刺激的なんですね。【中国が海を支配したとき】ルイーズ・リヴァシーズ著、新書館、1996年刊<「MARC」データベース>より大航海時代に先立つこと数十年前に、ヨーロッパ艦隊とは比較にならないほどの大艦隊が世界の海を牛耳っていた。中国に出現した鄭和の艦隊の大航海と、蜃気楼のように歴史の舞台から姿を消すまでを描く。<読む前の大使寸評>1996年刊のこの本のタイトルが、今日的であることが気になるのです。amazon中国が海を支配したとき大使にとって、最大の謎とも言えるのだが・・・・帝国海軍の消滅、およびその理由あたりについて紹介します。<鄭和、最後の航海>よりp247~249 1430年にさしかかる頃、宣徳帝は帝国の朝貢貿易が目立って衰微している状況を憂慮していた。皇帝の理解するところによれば、国際社会で影響力を失ったことの一因はあきらかに安南経営の失敗にあった。そこで皇帝は、諸外国における帝国の威光を取り戻し、ふたたび「万国を客として迎える」ことを正式に宣誓する。強硬な海外遠征反対論者であった夏原吉が死んでまもなく、宣徳帝は第7次宝船航海の勅命を下した。1430年6月29日のことである。(文字数制限により省略) 60代に入っていた鄭和は、これが自分の指揮する最後の航海となるだろう、ということを悟っていたように思える。彼はそれまでおこなった大航海の成果を記録に残そうと、ふたつの石碑を建立した。ひとつは1431年3月14日の日付をもち、揚子江河口近くの劉家港に建てられたものである。もうひとつはやはり1431年の仲冬の吉日を選んで、福建省ビン江河口域に位置する現在の長楽県に建てられたものである。 長楽県に建てられた碑文の中で、鄭和は、「四海と天下を統一することにおいて」宝船の遠征が歴代王朝のいかなる海事上の達成をもはるかに越えたものであることを誇らしげに語っている。<宣徳帝急逝>よりp254~255 1433年7月、宝船艦隊は揚子江河口へ帰港した。7月27日、北京において、皇帝は艦隊の士官・船員一同に褒賞の衣服と紙幣とを授けている。宣徳帝は航海の首尾に満足していた。9月14日にはスマトラ、セイロン、カリカット、コーチン、ホルムズ、ズファール、アデン、さらに他のアラブ諸国からも大使たちが来朝し、奉天殿で馬や象、キリンなどを進貢している。キリンはふたたび聖獣としての麒麟と考えられ、礼部の役人が、このまことに貴重な進物を記念して公式に祝賀会を開くべきだ、と皇帝に提案した。しかし、祖父の永楽帝がかつてそうしたように、宣徳帝もこの提案をしりぞけた。このよろこばしい天意の表現を過大に解釈するのは無分別なことと思っていたのである。 「外国の産物それ自体に興味はない」と皇帝は述べた。「はるばる遠方から足を運んでくれた誠意をよしとするからこそ、こうしたものを受け取るのである。わざわざ祝う必用はない」(中略) 宣徳帝は、インド洋海域での朝貢貿易を復活させ、「万国を客として迎える」という目的を達成したかのようであった。第7次航海隊の帰還につづく数年間は、各国の朝貢団がひきもきらずに来朝してきたし、1435年のはじめ、病床に伏してまもなく宣徳帝が急逝したときも、そんなことでは中国の海上支配力はいささかも揺るがないように見えた。南京の龍江造船所は依然として生産可能な状態にあった。実際、宝船航海は1470年代にいたるまで何回となく計画されている。しかし、宣徳帝の崩御とともに、インド洋における中国の支配力は確実に引き潮に向かいはじめた。結局、鄭和が率いた第7次航海隊が、宝船艦隊の棹尾を飾る大遠征となる運命にあったのである。<海の時代の終焉>よりp255~258 最初、変化はほとんど眼に見えない形でやってきた。各国から使節団が訪問してくることに変わりはなかったが、1436年、南京の監督官が造船職人の数を増やすように朝廷にたびたび上申したとき、その要求はすげなく却下されてしまった。国民に対する負担を憂慮した結果、宣徳帝の後継者は船舶の建造を停止し、倹約を旨とする経済政策を推進したのである。1437年、琉球諸島からやってきた国王が、朝貢品を献上したあと新しい礼服を下賜されるよう皇帝に願いでた。これは明代に入って以来の習慣で、いつも皇帝は気前よく礼服を授けていた。琉球国王は述べた。この前いただいたものはすでに古びてしまいました。それに、今や渡航は危険かつ困難でありますから・・・と。ところが、皇帝は礼服をさずけるのを断ったのである。また、翌年、シャムの使節団がたずさえてきた真珠や金や翡翠の朝貢品が、広東の悪徳官吏ふたりによって略奪されてしまうという事件が起こった。(中略) 朝貢貿易体制の箍は少しずつ緩みはじめていた。外国使節団が山のような朝貢品をたずさえてくることはもはやなかったし、かたや皇帝の方も下賜品をいちいち出し渋るようになった。また、「使節団」とはいいながら、その正体はこれまでになく怪しい者が多くなっていた。(中略) 中国沿岸では地方市場が次々に発生し、そこでは一般庶民があたりまえのように外国製品を買っていた。朝廷は貿易上の独占体制をあきらかに失いつつあり、同時に、沿岸地方と外国勢力とが手を結んだら、中央の権威はいっそう掘り崩されてしまうのではないか、という怖れを抱いていた。そしてついに、明の帝国海軍は、外洋において貿易使節団に安全な航行を保証することがもはや不可能な状態に立ちいたる。 15世紀初頭、全盛期にあった明の大海軍は3500隻の船舶を擁していた。そのうち2700隻は海岸のいたる所に配置された沿岸警備局に所属する戦艦であり、加えて南京近くの新口江を基地とする400隻の戦艦が存在していた。残る400隻は武装した穀物輸送船である。セッ江省だけをとってみても、700隻以上のジャンク船からなる艦隊が存在していたのだ。しかし、1440年までにセッ江の船舶数はその半分以下に減ってゆき、15世紀半ばまでには最盛期の数分の一になってしまう。1500年には、3本以上のマストを備えた船を建造した者は死罪に処されるきまりなっていた。 1525年、遠洋航海船を見つけたらすべて破壊し、それに乗って海へ出ようとする商人は捕縛してよいとする勅令が沿岸当局に対して出されている。さらに1551年、南東沿岸に倭寇の来襲はげしいさなか、複数のマストを備えた船で海へ乗りだそうとする行為は、たとえ交易のためであっても犯罪とみなされることにきまった。こうして、わずか百年以内のうちに、それまで世界最大を誇った明の海軍はみずからに縮小を命じて消え去っていったのである。それにしても、なぜ?<捕虜となった正統帝>よりp258~260 この疑問に対しては、朝廷政治の動向がある程度の解答を与えてくれるはずである。すなわち、15世紀の中頃は、宦官勢力と儒者勢力とのあいだで皇帝をめぐる緊張が高まっていた時期だった。航海および海外貿易は伝統的に宦官たちがつかさどってきた領域であったが、かたや儒者たちはそうした事業に打撃を与えることで、敵対勢力の権威と収入の源泉とを絶やそうとしたのである。 宣徳帝の統治下において、儒者と宦官それぞれの権力が双方ともに強化されたことが、その後に生ずる軋轢の下地を作った。宣徳帝はショウ林院のメンバーを母体とする大学士の地位を引き上げ、単なる助言的集団であったものを、自立した力をもつ一種の行政機関(内閣)へと昇格させた。大学士たちは朝廷の根幹をなす6部の省が立案する政策を認否できる権力を握ったのであり、宣徳帝は彼らの意見を採用することがしばしばだった。その一方で宣徳帝は、宦官たちを宮廷内の学校で教育して文書処理の能力を身につけさせ、各省庁間でおこなわれる連絡の一切を任せた。宦官は、結果として、皇帝の耳に届かせるべき重要議題を取捨選択する実権を与えられたことになる。(中略) その人格的魅力と細心な監視とによって、宣徳帝はふたつの勢力をさばく手綱をうまく引き締めていたといえるだろう。しかし1435年に宣徳帝が36歳の若さで急逝したとき、まだ7歳であった皇太子がそうした采配をふるうすべを身につけていなかったとしても無理はない。年少にして皇位を継いだこの英宋正統帝の治世がはじまると、宦官は秘密警察の指揮権を握り、さらに軍務と財務を監督するという自分たちの役割を強化した。同時に彼らは、不正な商取引きをおこなったり税金をつり上げたりすることで、莫大な富を蓄積していった。知らず知らずのうちに、個人教師をつとめた悪名高き宦官・王振の人質になっているありさまだった。王振は、一介の局長の地位から帝国を動かす実質的な支配者にまでのし上がった宦官である。彼は中国の歴史上もっとも恥ずべき一時代を現出させた張本人であり、その国家経営は結果としてのちに明朝を滅亡に導く遠因を作ったといえよう。王振のとった政策は、危険を冒しても帝国の対外発展をめざすという永楽帝の哲学や、宝船の航海が象徴するあらゆる要素と対立するものであった。 王振の貪欲には限りがなかった。彼の家の倉庫には、もはや日常と化した政治的策略によって巻きあげた商品がうなっていた。彼は皇帝に献上されたモンゴル馬さえ横取りしている。さらに友人や親族を軍と行政の要職につけることによって、自分の行状に抗議する意見を封じこめた。ショウ林院学士の劉球が、雲南・ビルマ国教上での軍事行動に対して疑問を呈したことがある。すると、王振は彼を投獄した上、殺した。このあと、この専横な宦官独裁者にあえて逆らおうとする者はいなくなる。権力闘争の起源について、ナショナルジオグラフィックを再掲します。ナショナルジオグラフィック2005年7月号より 紀元1644年の明の崩壊までに、10万人以上の宦官が北京に暮らしたという。なぜそんなにたくさんの宦官がいたのだろう。当初、宦官の数が膨大だったのは、捕虜の少年と成人男性がしばしば去勢されたからで、おそらくその目的は捕虜の血統を確実に絶やすことにあった。 政府を運営する儒者官僚らは、常に宦官と権力争いを繰り広げていた。やがて宦官は、政府の最高幹部の権力闘争に加わるようになり、皇帝の交代に影響を与えたり、黒幕として政治を動かすことすらあった。彼らの権力は、王朝によって盛衰し、唐では強く、宋では弱まり、モンゴル民族の元と明で再び力を増した。 中国皇帝に仕えた最後の宦官は孫耀庭だった。彼は末代皇帝の溥儀に仕え、1996年に死亡した。中国が海を支配したとき2 :早すぎた貿易管理、汚職、テロ対策中国が海を支配したとき1 :明けまして、おめでとうございます
2023.05.31
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図書館で『いっとかなあかん神戸』という本を、手にしたのです。三宮、元町、新開地、長田etcのいっとかなあかん店、お奨めの味がレポートされていて・・・ええでぇ♪ (この本が6年前刊行なので、店が残っているかな?)【いっとかなあかん神戸】江弘毅著、140B、2017年刊<「BOOK」データベース>より開港150周年を迎えるミナト神戸。いち早く居留地に住んだ外国人がもたらした洋食に中国料理、インド料理、珈琲そして酒場。瀬戸内の魚と神戸牛。焼鳥、餃子、お好み焼き…。三宮、元町、北野。新開地、長田、阪神間、洲本、姫路までどこにもない街「神戸」の店とさし向かいで書きまくる大好評『いっとかなあかん店大阪』に続く第2弾!<読む前の大使寸評>三宮、元町、新開地、長田etcのいっとかなあかん店、お奨めの味がレポートされていて・・・ええでぇ♪ (この本が6年前刊行なので、店が残っているかな?)rakutenいっとかなあかん神戸独身貴族時代に三宮で味わったつぼ焼きが忘れがたいのだが・・・その神戸貝食主義を、見てみましょう。p148~149<福原「大谷」> 神戸名物「大貝のつぼ焼き」。 といわれても福原にあるこの「大谷」ぐらいしか浮かばないだろうが、まだ北野坂が三宮まで伸びていない70年代までは、三宮の北側につぼ焼きの店(屋台)をよく見かけた。 確か東門街にも専門店があった。あるいは生田神社や湊川神社の正月など縁日の屋台で「お、大貝や」と見つけたりする。 もう30年以上も前のこと、大学の同級生に「ここが本場や」と連れて来られた。長田出身のかれは「お前、食い方、知っとうか?」とばかりに出てきたつぼ焼きにまず一味をパラリ。当然のように箸を使わずに竹串で貝を突いて食べ、次に木枠を大きな杯のように持ち上げて貝殻に口をとがらせ直接付け、汁を飲んで「あー」と言った。 すでに大阪ミナミや岸和田の街場で英才教育を受けていた大学生のわたしは「なかなかやんけ」と真似をして、貝を食べて汁を飲み大いに日本酒を飲んだ。「こら、たまらん食い物やなあ」と唸りながら、「貝はカラダにええんやなあ。そやから肉体を使った後の客が多い福原が本場なんや」と納得してニヤリと笑った。 神戸の店に馴染んでくると、この大貝が「丸萬」とかの居酒屋ではバター焼きで出てきたり、お好み焼き屋では具の一つとして普通にあったりするのがわかる。けれどもつぼ焼きの食べ方が一番バナキュラーな感じがする。(中略) 神戸ではここを筆頭に、広東料理でミル貝のネギ油が人気だったり、「ボンゴレ」という貝料理専門の店が若い客で賑わっていたり、東山市場に行けば「貝屋」と呼ばれる貝専門店があったりして、まさに「神戸貝食主義」の風土がひしひしと感じられるのだ。貝つぼ焼 大谷を見て、食べに行くのもええで。『いっとかなあかん神戸』2:長田の焼肉・ホルモン店『いっとかなあかん神戸』1:インド亭
2023.05.31
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トルコ大統領はエルドアン氏が続投とのこと・・・クルド人やスウェーデンはガッカリしたのかも。ウクライナ紛争を解決する上で、大きな(あるいは微妙な)影響力を持っているトルコが気になるわけで・・・そのトルコを知るために『恐ろしい軍楽隊?』という日記を復刻してみます。*********************************************************日露戦争を契機に親日的なトルコ人ではあるが・・・・かってオスマントルコがヨーロッパを蹂躙したが、今はそのヨーロッパに出稼ぎに行く有様で、昔の栄華は見る影もありません。昨今では、トルコ軍がイラクのクルド人地域に越境攻撃をかけていて終わりの見えない民族間紛争に暗澹とするのです。なんで、トルコや?といえばArexさんのトルコ行進曲というエントリーに触発されたからなんですが・・・オスマン軍の行進はオーストリアの人々を震え上がらせました。とりわけ先頭をゆくイェニチェリの軍楽隊が打ち鳴らす勇壮なリズムとメロディは、人々を恐怖と絶望のどん底につき落としました。泣く子も黙る「恐ろしいトルコ人」のイメージはこうしてヨーロッパ中に流布されたようです。 私も、向田邦子さんの「阿修羅のごとく」と言うテレビドラマは見ていて、その強烈にエキゾティックな、それでいて奇妙な音楽は印象に残っている。そうして、私もNHKBS2でイェニチェリ軍楽隊の「ジェッティン・デデ」の演奏を見て聴いた。・・・・「阿修羅のごとく」を私も見ましたが、ドラマの筋よりも「ジェッティン・デデ」のほうが、強烈な印象で記憶に残っています。たしかに軍楽隊の演奏を聴いた敵軍の兵士は恐れおののくような曲調ですね。YOUTUBEでこの演奏ジェティン・デデンを聴くと、古今の覇権戦争やら、異民族、異文化との衝突やら諸々の思いが湧いてくるようで・・・・とにかくインパクトが強いのです。印象をひとことで言えばエキゾティックでしょうか?良いも悪いもないエキゾティックです。聴きなれない曲調でなにやら恐ろしいけど、そこには他民族の驕りと誇りと、少し悲哀さえ感じられるのです。サルタンが白人傭兵を引き連れてヨーロッパから中東を蹂躙したけど、今ではアメリカの富裕な管理者たちが貧民をけしたてて、中東の最貧国を蹂躙しています。違いがあるとするなら・・・ブートキャンプで精神的にロボット化されたアメリカ軍兵士達には、戦意を高揚する軍楽など無い!ということでしょうか?この軍楽の伝統は現代のトルコ軍にも引き継がれているようだけど、クルド人には脅威を与えるのでは?ところで、この動画の最後に手榴弾を投げようとするトルコ軍兵士が登場するが、「撃ちてし止まむ」を彷彿としますね。このコピーといい洗練されたグラフィックといい秀逸であり、印象的である。だけど、youtubeのトルコ軍も「撃ちてし止まむ」もプロパガンダとしては優れものであるだけに、怖い気がするのです。
2023.05.30
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図書館で『驚きの世界史』という本を、手にしたのです。このところ、覇権主義が顕わになった露・中であるが・・・その歴史を知りたいではないか、と思うのです。【驚きの世界史】尾登雄平著、KADOKAWA、2019年刊<出版社>より欧米、アジアだけでなく、アフリカ、南米さらにはミクロネーションまで! 世界を網羅する今までになかった『世界史』読本、ついに完成! ・キリストはキリスト教を作るつもりなんて「全く」なかった! ・兄弟喧嘩から生まれたフランス、ドイツ、イタリア ・中国は「銀」で大国になった! ・ピラミッドはただのお墓ではなく「循環施設」として国を支えていた ・歴史上もっとも偉大なイギリス人チャーチルは性格が「超最悪」だった! ・極悪非道なチンギス・ハンはとんでもなく「優秀な経営者」だった! ・天才にして英雄カエサルは「超プレイボーイ」だった!この1冊で「世界史の本」数十冊分の知識が一気に学べる!<読む前の大使寸評>このところ、覇権主義が顕わになった露・中であるが・・・その歴史を知りたいではないか、と思うのです。kadokawa驚きの世界史近世の中華帝国ともいえる明帝国の衰退を、見てみましょう。p164~166<21 「内向き」で陰湿な独裁国家だった明帝国>■永楽帝による派遣国家復活への試み 物乞いから皇帝にのしあがった英傑・太祖洪武帝が1398年に死去。第二代皇帝には、長男の息子の建文帝が帝位に即きました。太祖は地方の統治を任せている自分の息子たちに、若い建文帝を守り立てるように頼んで死んだのですが、叔父さんたちは利権やポストを求めて若く実力のない建文帝を突き上げてくる。建文帝は自分よりも一枚も二枚も実力が上の叔父さんへの対応に困り果ててしまいました。 建文帝は自分の権力を確かなものにするため、叔父さんたちの利権の取り潰しにかかろうとします。しかしこれに北京を治めていた太祖の四男・テイが反発。軍勢を起こして南京を落とし、都を北京に移行して1402年に三代目皇帝に即位しました。これがいわゆるセイナンの変です。 甥っ子を倒して皇位についた永楽帝は、太祖が定めた海禁政策のさらなる推進を宣言。海上の監視体制を強化し、朝貢使節をこれまで以上に積極的に各地に派遣し、明帝国の海上秩序と貿易体制を再生しようとしました。しかしなかなか目に見える効果が上がってこない。 永楽帝は大明帝国の威厳を「実体験をもって」周辺各国政府や人々に知らしめる必要がある、と考えました。その結果実施されたのが有名な「鄭和の大遠征」だったわけです。 鄭和の大遠征は1405年から1433年まで合計七回実施され、一度に派遣された船の数は大小合わせて200隻以上。訪問国数は三十数ヵ国にものぼり、遠くは東アフリカ沿岸にまで達しました。 この大遠征の目的は、経済的な目的より多分に政治的で、大帝国・明の威厳を周辺各国に示し、訪れた国々を明の国際秩序である朝貢体制に組み込むことにありました。そのためには抵抗する国への武力行使も厭わず、例えば第三回遠征ではセイロン島のライガマ王国を攻撃して王国を崩壊させているし、第四回遠征ではスマトラ島西部のサムドラ・パサイ王国の国王を捕らえて親明派の国王へ置き換えています。 このような武力を伴った明王朝の大船団の出現は、周辺の王国の明王朝への基準を促し、また海の無法者たちの乱暴狼藉も沈静化していきました。周辺各国も、明王朝との朝貢貿易は莫大な利益を生む美味しい取引であると知り、積極的に華夷秩序の中に入っていきました。 永楽帝は不倶戴天の敵であるモンゴルにも攻撃を加えて破壊的なダメージをもたらしました。当時のモンゴル高原ではフビライ家やオゴタイ家、アリクブケ家の影響力が低下し、オイラト部が急速に力をつけていました。永楽帝の死後、オイラト部は明王朝との交易で経済基盤と軍事力を強化しますが、モンゴルの勃興を恐れた明王朝は交易回数を制限したため、反発したオイラト部のエセン・ハーンが華北に侵攻。これに対し、六代皇帝英宋が親征を行うも、エセン・ハーンの軍隊に大敗し、皇帝自身捕虜となるなど(土木の変)、北方の脅威が急速に高まっていきました。 北方への対応のため、緊縮財政・対外消極策が採られ、国家統制の下での朝貢貿易はストップしました。 拡大した経済が急速に緊縮化したことで、国内では基軸通貨である銀が不足し始めました。すると、当時世界最大の銀産出国であった日本の銀を求めて違法に海に漕ぎ出す私貿易者が続出するようになります。これがいわゆる、後期倭寇です。 明王朝は密貿易者の取り締まりを強化しますが、軍事予算が限られる中での取り締まりは非常に厳しく、16世紀には明王朝は私貿易を許可するようになり、「国家主導の交易システムと国際秩序の構築・維持」は破綻しました。 ちなみに、朝貢貿易の破綻と後期倭寇による密貿易の拡大は、国際的にも大きなインパクトをもたらしました。東南アジアでは、朝貢貿易を一手に握っていたマジャパヒト王国が衰退。私貿易者と積極的に交易を行ったマラッカ王国が勃興することになります。 同じように朝貢貿易によって栄えた琉球王国も、明王朝の私貿易の解禁で相対的に重要性が低くなって国力が衰え、1609年に薩摩藩の軍事侵攻を受けて江戸幕府と薩摩藩の支配下に置かれることになります。
2023.05.30
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今回借りた3冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、「語学」でしょうか♪<市立図書館>・語学の天才まで1億光年・驚きの世界史・もう「はい」としか言えない<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【語学の天才まで1億光年】高野秀行著、集英社インターナショナル、2022年刊<出版社>より語学は魔法の剣!学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。自身の「言語体験」に基づき、「言語」を深く楽しく考察。自動翻訳時代の語学の意味を問う。さらにネイティヴに習う、テキストを自作するなどユニークな学習法も披露。語学上達のためのヒントが満載。そしてコンゴの怪獣やアマゾンの幻覚剤探し、アヘン栽培体験などの仰天エピソードにおける語学についても語られる。『幻獣ムベンベを追え』から『アヘン王国潜入記』まで、高野作品の舞台裏も次々と登場。<読む前の大使寸評>ノンフィクション作家の高野さんが学んだ言語は25以上ってか・・・すごいではないか♪<図書館予約:(10/18予約、副本2、予約65)>rakuten語学の天才まで1億光年【驚きの世界史】尾登雄平著、KADOKAWA、2019年刊<出版社>より欧米、アジアだけでなく、アフリカ、南米さらにはミクロネーションまで! 世界を網羅する今までになかった『世界史』読本、ついに完成! ・キリストはキリスト教を作るつもりなんて「全く」なかった! ・兄弟喧嘩から生まれたフランス、ドイツ、イタリア ・中国は「銀」で大国になった! ・ピラミッドはただのお墓ではなく「循環施設」として国を支えていた ・歴史上もっとも偉大なイギリス人チャーチルは性格が「超最悪」だった! ・極悪非道なチンギス・ハンはとんでもなく「優秀な経営者」だった! ・天才にして英雄カエサルは「超プレイボーイ」だった!この1冊で「世界史の本」数十冊分の知識が一気に学べる!<読む前の大使寸評>このところ、覇権主義が顕わになった露・中であるが・・・その歴史を知りたいではないか、と思うのです。kadokawa驚きの世界史【もう「はい」としか言えない】松尾スズキ著、文藝春秋、2018年刊<「BOOK」データベース>より「世界を代表する5人の自由人のための賞…?」胡散臭いものだが、パリへの旅費と一週間の滞在費を支給してくれるらしい。飛行機が嫌いで、外国人が怖い海馬五郎も、一週間は妻とのセックスを休めるというので、その誘いにのった。これが悪夢の旅になったのである。<読む前の大使寸評>フランス語も喋れない海馬五郎が受賞の特典でパリ観光できるんだって・・・面白そうである。rakutenもう「はい」としか言えない図書館大好き592
2023.05.29
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・和田秀樹『70歳の正解』(9/14予約、副本2、予約99)現在11位・松本修『言葉の周圏分布考』(8/15予約、副本1、予約16)現在2位・小川哲『地図と拳』(2/01予約、副本6、予約196)現在117位・ジンセイハ、オンガクデアル(2/10予約、副本1、予約15)現在11位・砂漠と異人たち(2/25予約、副本1、予約5)現在1位・『小川さゆり、宗教2世』(4/06予約、副本1、予約5)現在2位・西加奈子『くもをさがす』(5/10予約、入荷待ち)現在111位・村上龍『ユーチューバー』(5/20予約、入荷待ち)・『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』(5/23予約、副本1、予約26)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・グレタたったひとりのストライキ・カズオ・イシグロ『夜想曲集』・沢木耕太郎『深夜特急』<予約候補>・養老孟司『形を読む』・中野翠『ほいきた、トシヨリ生活』・鴨志田譲×西原理恵子『アジアパー伝』:図書館未収蔵・『82年生まれ、キム・ジヨン』・スヴェン・ベッカート『綿の帝国』・ビル・ヘイトン『南シナ海 アジアの覇権をめぐる闘争史』・『カラハリ アフリカ最後の野生に暮らす』・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・鈴木大介「ネット右翼になった父」・動的平衡3:あるいは購入<予約分受取:3/14以降> ・小田嶋隆『東京四次元紀行』(8/29予約、3/14受取)・デイブ・グールソン『サイレントアース』(10/01予約、3/14受取)・砂川文次『小隊』(5/11予約、4/09受取)・『おどろきのウクライナ』(12/06予約、4/25受取)・真鍋真『真鍋先生の恐竜教室』(4/29予約、5/09受取)・西加奈子『夜が明ける』(2/15予約、5/23受取)・横尾忠則『見えるものと観えないもの』(5/16予約、5/23受取)・『語学の天才まで1億光年』(10/18予約、5/28受取)**********************************************************************【70歳の正解】和田秀樹著、幻冬舎、2022年刊<商品説明>より60代では約「40人に一人」だが、80代では約「3人に一人」ーー認知症の有病率、即ちボケる人の割合だ。脳だけでなく健康も見た目も、分岐点は70歳。いつまでも若々しい人でいるか、一気に老け込むかは、60代から70代にかけての生き方で決まる。「老後にコレステロールは必須」「運動は〈走る〉より〈歩く〉」「仕事と勉強は死ぬまで」等々、老年医学の第一人者が「老いを遅らせる正解」を大公開した『老後は要領』を大幅改訂。健康で、人間関係にもお金にも追い詰められない「最高の老後30年」を送るための決定版。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/14予約、副本2、予約99)>rakuten70歳の正解【自民党の統一教会汚染】鈴木エイト著、小学館、2022年刊<出版社>より安倍元首相と教団、本当の関係。メディアが統一教会と政治家の関係をタブーとするなか、教団と政治家の圧力に屈せずただひとり、問題を追及しつづけてきたジャーナリストがすべてを記録した衝撃レポート、緊急刊行!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/27予約、副本2、予約56)>rakuten自民党の統一教会汚染【地図と拳】小川哲著、集英社、2022年刊<「BOOK」データベース>より「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野…。奉天の東にある“李家鎮”へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本6、予約175)>rakuten地図と拳【ジンセイハ、オンガクデアル】ブレイディみかこ著、筑摩書房、2022年刊<「BOOK」データベース>より貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で育つ、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の一部に大幅増補。映画・アルバム評、書評を収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/10予約、副本1、予約15)>rakutenジンセイハ、オンガクデアル【砂漠と異人たち】宇野常寛著、朝日新聞出版、2022年刊<「BOOK」データベース>より情報社会を支配する相互評価のゲームの(外部)を求め、「僕」は旅だった。そこで出会った村上春樹、ハンナ・アーレント、コリン・ウィルソン、吉本隆明、そしてアラビアのロレンスー。20世紀を速く、タフに走り抜けた先人たちの達成と挫折から、21世紀に望まれる、新たな主体像を模索する「批評」的冒険譚。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/25予約、副本1、予約5)>rakuten砂漠と異人たち【小川さゆり、宗教2世】小川さゆり著、小学館、2023年刊<「BOOK」データベース>よりなぜ彼女は「涙の告発」を決意したのか?「神の子」じゃなく私として生きたい。両親や教会からの妨害に負けず、統一教会での体験を明かす覚悟の手記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本1、予約5)>rakuten小川さゆり、宗教2世【くもをさがす】西加奈子著、河出書房新社、2023年刊<商品説明>よりカナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/10予約、入荷待ち)>rakutenくもをさがす【ユーチューバー】村上龍著、幻冬舎、2023年刊<出版社>より20代半ばにしてデビューをした作家・矢崎健介、70歳になった。「世界一もてない男」を自称するユーチューバーが、矢崎をユーチューブに誘う。承諾した矢崎が語り出したのは、自由である人間について。自由な人間は滅多にいないのだと言った。自由であるということは、唯一の希望を生む。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/20予約、入荷待ち)>rakutenユーチューバー【千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話】済東鉄腸著、左右社、2023年刊<「BOOK」データベース>より日本どころか千葉の実家の子供部屋からもほとんど出ない引きこもりの映画オタクの下に差し込んだ一筋の光、それはルーマニア語ールーマニア人3000人に友達リクエストをしてルーマニアメタバースを作り猛勉強、現地の文芸誌に短編小説を送りつけ、『BLEACH』の詩へのリスペクトと辞書への愛憎を抱きながらルーマニア語詩に挑戦する。受験コンプレックス、鬱、クローン病。八方塞がりの苦しみから、ルーマニア語が救ってくれた。暑苦しくって切実で、好奇心みなぎるノンフィクションエッセイ。千葉の片隅から、魂の故郷・ルーマニアへの愛を叫ぶー。本、映画、音楽…ルーマニアックのための巻末資料も収録!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/23予約、副本1、予約26)>rakuten千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索
2023.05.29
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朝日新聞デジタルの有料会員になって以来、気になった記事をスクラップしているのです。それらの記事の一覧を以下に紹介します。(個人的なメモなので、テキストデータになりますが)*********************************************************■異例の閣僚謝罪ラッシュ マイナンバーカード、顕在化した「ひずみ」2023年5月27日 (2023年5月27日登録)試運転期間を長くとり「ひずみ」が出尽くしたあとにカード取得がいいかも■マイナ保険証、またもミス相次ぐ 対策はトラブル把握から3カ月後2023年5月23日 (2023年5月24日登録)マイナ保険証なんか持つメリットがないではないか。■ロシア首相が中国訪問 米の制裁受ける企業家らも同行 G7に対抗2023年5月24日 (2023年5月24日登録)思い過ごしかもしれないが・・・第3次世界大戦の危機かと思ったりする。■ゼレンスキー大統領、G7で得た外交成果とは 東野篤子教授の視点2023年5月22日(2023年5月22日登録)日本のメディア(世界のメディアも)は、こぞってゼレンスキー大統領の動向を追っていたもんね。■AIが心を読む? 脳内の思考を文章化する「解読機」を開発、米研究2023年5月14日 (2023年5月14日登録)いやはや、チャットGPTの進化は凄まじいばかりで・・・怖いでぇ。■本当に面白い本って何だ 名物書店員、「売れる本を売る」からの脱却2023年5月10日 (2023年5月11日登録)図書館に入り浸っている私は、本を買わなくなってしまったが・・・ 本屋がなくなっては困るのだ。■山あいをシリコンバレーに 起業家よ育て、高専が19年ぶり開校2023年5月8日(2023年5月8日登録)学費無償化のために協賛企業名を冠した奨学金が出るそうです♪■【速報中】ゼレンスキー氏、ドローン攻撃否定「自国の領土内で戦う」2023年5月4日 (2023年5月4日登録)プーチンの「やらせ」だったのではないか?■岸田首相、5月7日から訪韓で調整 18年の安倍氏以来5年ぶり2023年4月29日 (2023年4月29日登録)双方歩み寄って、日韓関係が好転しつつあるようですね♪■暴言を重ねても…明石市長選、泉氏の「後継」が大勝 市民の本音は2023年4月27日 (2023年4月28日登録)泉氏の暴言はかなり異質ではあったが・・・ ドングリ国周辺では泉市政はおおむね好評であったと思う。■HAKUTO-R、26日未明に月面へ 「着陸の難しさ例えると…」2023年4月24日 (2023年4月26日登録)着陸に失敗したが、一発勝負の難しさなんだろう。■米軍、「迅速かつ巧み」なスーダン退避 ヘリ3機と米兵100人動員2023年4月23日 (2023年4月24日登録)我が自衛隊は如何に対処するか■(インタビュー)戦前3文書から考える 歴史学者・加藤陽子さん 2023年4月7日 (2023年4月7日登録)安全保障政策の大転換が語られているが、国会ではない場で決定されたとのことで要注意である。■三島由紀夫を抑えて1位だった大江健三郎 60年後の今こそ輝く価値2023年4月6日 (2023年4月7日登録)一時期、大江さんに入れ込んでいて・・・彼の全集をそろえて読んでいたものです。■坂本龍一さんが語った死生観 がんで号泣…痛みに弱いから行動できた2023年4月3日 (2023年4月4日登録)胃を全摘した大使にとって、坂本龍一さんが語った死生観には切実なものがあるのです。■ロシア軍の戦力に深刻な打撃か 東部の戦闘、ウクライナには新兵器2023年4月2日 (2023年4月4日登録)ウクライナへの支援は息の長い対応が求められているようですね。■偽装離婚した私から次世代のあなたへ 社会変えるバトンを渡していく2023年4月1日 (2023年4月1日登録)吉岡桂子委員の「多事奏論」は今回で終了するとのことなんで、スクラップ帖に留めておきます。10年に亘ってご苦労様でした。■量子コンピューター国産機が始動 かつて最先端、遅れた今もチャンス2023年3月27日 (2023年3月27日登録)日本の研究水準は世界の最先端に肩を並べていた時期もあったが、今は米中の後塵を拝しているようですね。■【詳報】日本が3度目の世界一 大谷翔平が九回を締め、米国を下す2023年3月22日 (2023年4月1日登録)この記事はスクラップ帖に残しておこう。■大江健三郎さんからの手紙、読み違えた私 最後の講演で語った希望2023年3月21日 (2023年3月28日登録)長くて読みづらい記事である。あとで読むことにしよう。■(フロントランナー)探検家・作家、角幡唯介さん 極地で文明を哲学する「雪男」 2023年3月11日 (2023年3月11日登録)文明を哲学する「雪男」ってか・・・言い得て妙やで。■全人代、習近平国家主席を選出 任期制限自ら撤廃、未踏の3期目に2023年3月10日 (2023年3月11日登録)任期制限を撤廃し、個人崇拝させるようなシステムがいいはずないでぇ(中略、全文はここ)■増える宅配、事故が怖い 荷物200個、小2はねた運転手「焦り」 2022年10月15日 (2023年2月26日登録)この記事を見て、『潜入ルポ アマゾン帝国の闇』という本の借り出しを予約したのです。■(文芸時評)「多和田語」の世界 境界も〈私〉も解き放つ星々 小野正嗣 2020年5月27日 (2023年3月15日登録)パンスカとは多和田語ともいえるのだが・・・その多和田語にはツボが疼くのです。■商業捕鯨、初年は97%捕獲 漁場探し、地元は手応え2019年10月5日 (2023年5月22日登録)2019年の捕獲は97%だったのか・・・鯨食文化は健闘しとるがな♪■「ロスジェネ女性は路上で発泡酒」雨宮処凛さん窮状訴え2019年5月2日 (2023年5月3日登録)世代とジェンダーという二重のハンディが語られています。*********************************************************<スクラップ機能や使い方について> 気に入った記事、あとで読みたい記事をスクラップして、保存しておくことができます。最大5000件まで、記事閲覧期限を過ぎても、保存可能です。 また、新聞記事検索で検索した記事の新聞切り抜き画像もスクラップして保存できます。 スクラップした記事にメモや最大10件のタグ(分類名)を付けることもできます。保存した記事は、記事の本文や見出し、メモ、タグに入力した文字で検索することができます。 スクラップ記事とメモ・タグは、ネット上の保管庫(クラウドサーバー)に保存され、通信環境があれば、ブラウザー版でもアプリ版でも共有して閲覧できます。<新聞記事検索で検索した切り抜きイメージ画像をスクラップする>1. 新聞記事検索で表示された検索結果一覧の記事の右にある「新聞切り抜き」のアイコンの下の「スクラップ」ボタンをクリックしてください。「スクラップをしました」と表示されるとスクラップ完了です。記事の新聞切り抜き画像がスクラップブックからご覧いただけます。 2. 新聞切り抜き画像が表示された画面でも、左上の「スクラップ」ボタンをクリックすると、スクラップできます。*********************************************************『朝日新聞デジタルのスクラップブック 2R』『朝日新聞デジタルのスクラップブック 1』
2023.05.28
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図書館に予約していた『夜が明ける』という本を、待つこと15ヶ月ほどでゲットしたのです。表紙の絵がキャッチコピーのようであるが、これは西さんが描いたものとのことで・・・ええでぇ♪【夜が明ける】西加奈子著、新潮社、2021年刊<「BOOK」データベース>より思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。<読む前の大使寸評>表紙の絵がキャッチコピーのようであるが、これは西さんが描いたものとのことで・・・ええでぇ♪<図書館予約:(2/15予約、副本16、予約531)>rakuten夜が明ける冒頭の語り口を少しだけ、見てみましょう。p5~9<前編> アキ・マケライネンのことをあいつに教えたのは俺だ。 だから俺には、あいつの人生に責任がある。マケライネンのことを教えたということは、すなわちあいつの人生を変えたということだからだ。 深沢暁ふかざわあきら。俺の友達。 俺は、アキと呼んでいる。マケライネンの名前と同じ「アキ」、そう呼んでくれと言ったのはあいつだった。 あいつのことを知ってほしい。きっと長い話になるけど。 アキは自分のことをほとんど語らなかった。だから俺が知っているアキは、奴の人生のほんの一端に過ぎない。でも、俺には日記がある。アキの日記だ。俺が知らない間のアキは、その日記の中にいる。あいつの汚い字がびっしり並んだ、グレーの表紙の大学ノート。それはアキが母親からもらった初めての、そして最後のプレゼントだった。 あいつの人生を知ることが、役に立つかどうかは分からない。いや、正直言って役になんて立たないと思う。あいつの人生は「役に立つ」とか「効率」みたいなものとは、およそ無縁だったからだ。それに、真似したいかと言われると、イエスと言えるようなものではなかった、決して。 でも知ってほしいんだ。あいつが生きていたこと。この世界で、あいつの体で、どんな風に生きていたか。そして許されるのなら、俺自身のことも。 マケライネンの存在を教えたことが、アキの人生を変えた。 まずそれが、どういうことか説明しなければならない。 1998年、俺が15歳のときだった。初夏だ。制服が冬服から夏服に変わった日だったから、よく覚えている。俺はあいつに、アキ・マケライネン、のちにアキの人生を大きく変えることになる、フィンランドのある俳優のことを教えたのだった。 映画が好きなのは、小学生のときからだ。 その頃は、今みたいに、インターネットで手軽に映画を観ることは出来なかった。まだレンタルビデオ屋が盛況だったその時代、俺はあらゆる作品を観ていた。俺の父が収集したVHSが山のようにあったからだし、その映画を観るためだけに購入された大きなプロジェクターとVHSデッキもあったからだ。 父は幼い俺に観せていい映画と、観せるべきではない映画を分けておくような人ではなかった。雑誌や書籍のデザイナーをし、ありとあらゆる映画に精通していた父は同時に、相当の趣味人でもあった。彼の部屋にはVHSの他に、数えきれないほどのレコード、そして書籍が溢あふれ、部屋の隅には無造作に絵画が立てかけられていて、実はそれは著名な誰かが描いた作品だったりした。 その部屋を父は愛していた。でも、「取材」だと言ってありとあらゆるコンサート、映画館、美術館に出かけていて、時々それは海外にも及ぶものだから、この部屋にいることは少なかった。 母は、俺が父の部屋に出入りすることをよく思っていないようだった。でも、俺を四六時中見張っていることは出来なかったし、子供用にそれらを分類出来るような状況ではなかった(彼の膨大なコレクションの中には、古いディズニー映画やスタジオジブリ、つまり「良質な子供向け映画」もあるものだから、話がややこしかった)。 俺は一日の大半を父の薄暗い部屋で過ごし、興味を持った映画を片っ端からデッキに放りこんだ。正直、ヤバい作品もだいたいその段階で観ていた(例えば俺が『愛のコリーダ』を観たのも、小学生の時だ)。 俺がアキ・マケライネンを知ったのは、『男たちの朝』という映画だった。 ヘルシンキで職にあぶれた男が、酒場で昔の不良仲間に会う。悪事を働く計画を企くわだてようとするが、様々なタイプの邪魔が入って(酒場の主人と義弟が喧嘩けんかを始める、マケライネンのことを自分の死んだ夫だと思い込んだ老婆に話し込まれる、孕はらんだ猫がテーブルの下で産気づく、など)話は頓挫する。結果彼は、何もない朝を迎える。 派手なアクションも、危機感溢れる強盗シーンもない。映るのは寂さびれた酒場と疲れた男たち、そして、マケライネンのどこか諦めたような顔だけ。密室の会話劇で、2時間を超える作品だった。 キャストや内容込みでマイナー中のマイナー映画だ。でも、後年スパイク・ジョーンズがこの作品の、そして何よりマケライネンのファンであると公言してからは、幻の作品として、映画ファンの間で認知されるようになった。 彼の最大のメジャー出演作品は、1978年公開のクライムムービー、『闇からの脱走』だ。マケライネンは、人間の頭を握力だけで砕くことが出来るイカれた悪役を演じた(残念ながら日本では公開されていない。でも、『007』でリチャード・キールが演じたジョーズをしのぐ恐ろしさだったと、タランティーノも褒めていたそうだ)。それでも、知る人ぞ知る人物であることに変わりはなく、しかもその頃には、本人はもうこの世にいなかった。酔っぱらって外で寝て凍死したからだ。40歳のときだった。 俺自身、スパイク・ジョーンズがちょっとしたブームを作る前から、彼のことが妙に心に残っていた。誓って言いたい。当時、友人に『男たちの朝』を観ることを薦めた高校生なんて、日本でも、いや世界でも(フィンランドを入れたとしても)俺だけだったはずだ(その頃にはまだ、スパイク・ジョーンズも映画監督としてデビューすらしていなかったのだから)。「お前はアキ・マケライネンだよ!」 俺が初めて、アキにかけた言葉だ。 そんなことを言ったなんて、覚えていなかった。でも、アキの日記にそう書いてある。鉛筆でぐるぐると囲ってあったから、奴が間違えるはずはない。 お前は、アキ・マケライネンだよ。それにしても、初対面の人間にそんなことを言うとは。今の自分では考えられない。失礼だし、かなりバカだ。でも、本当にそう言ったらしい。そしてその後、俺はこう続けたそうだ。「すげぇ面白い奴。どんなに悲しい状況でも、どんなに苦しい人生でも、マケライネンが演じたらとにかく笑えるんだ。なんていうか、生きる勇気をもらえるんだよ。」 15歳だった俺の「マケライネン観」は、今と何も変わっていない。マケライネンは、本当に面白い俳優だった。 まず、とても奇妙な風貌をしていた。ある程度のものなら頭頂に置くことが出来そうなガチガチの角刈りで(『ロッキー4』に出演していた頃のドルフ・ラングレンみたいな)、眉毛と目が異様に近く、日向でも目元に影が出来た(これは『ゴッドファーザー』のマーロン・ブランドを思い出してほしい)。普通にしていても睨んでいるように見えるのは目が悪かったからだそうだ。でも、もし彼の視力が2・5あったとしても、あの目つきは変わらなかっただろう(彼は眼鏡をかけることも、コンタクトレンズをつけることも拒んだ。「これが俺の視界だ」と)。
2023.05.28
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図書館で『いっとかなあかん神戸』という本を、手にしたのです。三宮、元町、新開地、長田etcのいっとかなあかん店、お奨めの味がレポートされていて・・・ええでぇ♪ (この本が6年前刊行なので、店が残っているかな?)【いっとかなあかん神戸】江弘毅著、140B、2017年刊<「BOOK」データベース>より開港150周年を迎えるミナト神戸。いち早く居留地に住んだ外国人がもたらした洋食に中国料理、インド料理、珈琲そして酒場。瀬戸内の魚と神戸牛。焼鳥、餃子、お好み焼き…。三宮、元町、北野。新開地、長田、阪神間、洲本、姫路までどこにもない街「神戸」の店とさし向かいで書きまくる大好評『いっとかなあかん店大阪』に続く第2弾!<読む前の大使寸評>三宮、元町、新開地、長田etcのいっとかなあかん店、お奨めの味がレポートされていて・・・ええでぇ♪ (この本が6年前刊行なので、店が残っているかな?)rakutenいっとかなあかん神戸長田の焼肉・ホルモン店を、見てみましょう。p153~156<味一> 先日、神戸のうまい焼肉とお好み焼き店密集エリアである長田に行くことがあり、せっかくだから地元の友人に「どこがうまい」と聞いて、その焼肉・ホルモン店に行ってきた。 そういえば10年ぐらい前に一度行ったことがある店で、「ああ、味一か」とうまい記憶が蘇った。 わたしは大阪出身で今も大阪で仕事をしているから、焼肉・ホルモンの本場の鶴橋の焼肉店に行きつけが2~3軒あるが大阪では「鶴橋に行く」ことと「焼肉を食べに行く」ことが同義語であるように、大阪市内の人なら鶴橋へ焼肉を食べに行ったことがない人はいないだろう。 神戸・長田その在日コリアンが多く住むエリアで、焼肉・ホルモンのレベルが高く、また神戸ビーフのお膝元であり、いい肉のアドバンテージは高い地域。 店に着くとわたしたち二人以外の客は全員地元客で、年老いた店主のおばさんと大声で世間話をしており、席に着くとおばさんがカンテキ(=七輪)を持ってきてくれる。おお、すごく大きくて良い炭、焼き網はサラ(=新品)だ。これはきっとうまいやろなあ、とツレと頷き合う。「とりあえず瓶ビール」。そう言うと、おばさんは店の一角の冷蔵庫に瓶ビールとグラスを取りに行く。「キムチもください」と追いかけて言うと返事がなかった。(中略) 近くの客が「キムチ言うてるで」と言ってくれた。おばさんは耳が遠かったのである。一気に氷解。 おばさんがわたしのテーブルに来た時、オーダーを「ハラミとバラ、テッチャン、赤セン、ミノ」と大きな声で言う。 と、「辛口と中辛。どっち?」と訊かれ、デカい声で「中辛で」と注文するとほどなく肉が運ばれてきてツレと近況を話しながら焼いていく。 あらかじめ揉みダレで強く味付けされる旧式の焼肉・ホルモンは鶴橋のように焼いた肉をつけダレにどぼんとつけるスタイルではなく、つけダレなしでもうまい。特筆すべきはテッチャンの「掃除」の丁寧さとミノに細かく入れた庖丁。 営業時間は午後4時から8時まで。「4時間だけの営業でケッコーな店やな」と思うか、「なるほど下ごしらえが大変やもんな」と思うか。 そこに客の感性が問われている。『いっとかなあかん神戸』1:インド亭
2023.05.27
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図書館で『いっとかなあかん神戸』という本を、手にしたのです。三宮、元町、新開地、長田etcのいっとかなあかん店、お奨めの味がレポートされていて・・・ええでぇ♪ (この本が6年前刊行なので、店が残っているかな?)【いっとかなあかん神戸】江弘毅著、140B、2017年刊<「BOOK」データベース>より開港150周年を迎えるミナト神戸。いち早く居留地に住んだ外国人がもたらした洋食に中国料理、インド料理、珈琲そして酒場。瀬戸内の魚と神戸牛。焼鳥、餃子、お好み焼き…。三宮、元町、北野。新開地、長田、阪神間、洲本、姫路までどこにもない街「神戸」の店とさし向かいで書きまくる大好評『いっとかなあかん店大阪』に続く第2弾!<読む前の大使寸評>三宮、元町、新開地、長田etcのいっとかなあかん店、お奨めの味がレポートされていて・・・ええでぇ♪ (この本が6年前刊行なので、店が残っているかな?)rakutenいっとかなあかん神戸インドカレーにナンを浸して食べる、その手間が好きなのだが・・・まだ食べてはいない逸品カレーを、見てみましょう。p146~147<インド亭> 神戸屈指のダウンタウン・新開地にあって、同じ建物内で隣り合うお好み焼き屋さんと仲良くテントを並べるさまは、まさに「インド居酒屋」だ。そして店主の平野さんとランジー・シンさんの二人で2005年にこの店をオープンする話は、まさに国際都市・ミナト神戸らしいストーリーがある。 スパイスなどを納める業者にいた平野さんは、インド料理への興味が嵩じてタンドール窯を家に導入した。和食と同じようにインド料理がだんだん「日常の食事」になる。そんなインド料理通の平野さんが、「ゲイロード」の元シェフであるシンさんと出会い懇意になる。ちなみにゲイロードは1973年創業、神戸のインド料理店を代表する老舗であり、シンさんはインドの五つ星ホテル・アショカからスカウトされてきたという一流シェフだ。 二人は構えすぎるレストランではなく「インド料理をアテとして気軽に飲める」店を三宮・元町の都心ではなく下町に出そうと物件を探す。そしてちょうど新開地は「生誕100周年」ということもあって「面白そうな街だ」と出店。その際、タンドール窯は平野さんの実家にあったものを使った(現在の釜は二代目)。 シンさんはカレー専門のシェフだ。インドではタンドール料理のコックとカレーの料理人は、カーストが別だそうで、平野さんがタンドールを担当した。シンさんはほどなく店を出るが、「誰も真似できないカレーの名人だった」シンさんのレシピとテクニックを日本人の平野さんが引き継いだ。 その逸品のひとつがほうれん草カレー(800円)。ほうれん草はミンチ状にして鍋で長く炒める。こうすると青臭い匂いが抜けて別物になり、そこにマトンから出るエキスのコクを効かせる。スパイスの角がとれたマイルドで奥深い味は「芸術的」と書いて、まったく差し支えないだろう。
2023.05.27
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<NHK 「ロックが壊した冷戦の壁」(復刻)>昨年末に観たNHK 「ロックが壊した冷戦の壁」が忘れ難いので、ネットで探してみたのです。NHK 「ロックが壊した冷戦の壁」より東西冷戦の象徴「ベルリンの壁」を崩壊に導いた、3人のロックシンガーの物語を拡大版で特集。東ドイツで監視社会への怒りを歌った女性歌手ニナ・ハーゲン。ドラッグや同性愛を赤裸々に歌い、チェコスロバキアで大ブームとなった、ルー・リード率いるベルベットアンダーグラウンド。そして西ベルリンから壁の反対側に向けてコンサートを行ったデビッド・ボウイ。自由を叫ぶ3人の音楽は、冷戦の壁を越えて人々の心を揺さぶった。<大使寸評>ニナ・ハーゲンとデビッド・ボウイが強いメッセージを発していると感銘したのです。NHK『ベルリンの壁崩壊 宰相メルケルの誕生』でもメルケルと論争するニナ・ハーゲンを見たが・・・良い悪いは別にして、これこそロックシンガーの魂なんだろう。ニナ・ハーゲンメルケルの退任式典でメルケルはハーゲンの歌(カラーフィルムを忘れたのね)を所望したそうで・・・これを知ったハーゲンは「フェイクニュースやないか」と喜んだそうです♪『ドイツのメルケル首相 退任式で送別曲にニーナ・ハーゲン「カラーフィルムを忘れたのね」を選ぶ』2021/12/03よりドイツの首都ベルリンで12月2日、16年間にわたってドイツを率いたアンゲラ・メルケル首相の退任式が行われました。送別の曲としてメルケル首相が選んだ曲のひとつは、ドイツのパンク&ニュー・ウェイヴのアイコン、ニーナ・ハーゲン(Nina Hagen)の1974年のヒット曲「Du hast den Farbfilm vergessen(邦題:カラーフィルムを忘れたのね)」でした。式典では軍楽隊によって演奏されています。メルケル首相は、この選曲について聞かれると「この曲は自分の青春時代のハイライトだった」と語り、「この曲は東ドイツで生まれたもので、かつて私の選挙区だった地域では今でも流れている。だからすべてが今日に合っている」と付け加えています。
2023.05.26
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図書館で『アンゲラ・メルケルの東ドイツ』という本を、手にしたのです。NHK番組「ロックが壊した冷戦の壁」を観て元ドイツ首相・メルケルを見直していたので、この本を借りたのです。【アンゲラ・メルケルの東ドイツ】川越修著、ナカニシヤ出版、2022年刊<出版社>より劣化し、崩壊していった東ドイツ社会。そこで暮らしたメルケルは何を経験したのか。「劣化する社会」のなかで、自らの信念に従って生きた人びとの思索との対話。<読む前の大使寸評>NHK番組「ロックが壊した冷戦の壁」を観て元ドイツ首相・メルケルを見直していたので、この本を借りたのです。rakutenアンゲラ・メルケルの東ドイツ「第一章 東ドイツ社会の若者たち」でメルケルの出自が述べられているので、見てみましょう。p19~22<1 テンプリーンのメルケル> アンゲラ・メルケルは、1954年7月17日、神学生であったホルスト・カスナーと教員をしていたヘルリント・カスナーの第一子として、西ドイツのハンブルグで生まれました。アンゲラは、父親がベルリンの北西にあるペルレベルク近郊のクヴィトフで牧師職に就いたため、同年秋に東ドイツに移住します。 そして1957年に父親の異動にともない、ベルリンの北150キロに位置する小都市テンプリーンに引っ越し、1973年にライプツィヒの大学に進学するまで、そこで暮らしました。<1 テンプリーンでの生活> このテンプリーンについてメルケルは、2000年の『シュテルン』誌(ドイツの代表的な週刊誌の一つ)におけるインタビューで次のように回想しています。 私は素晴らしい子供時代を経験しました。ウッカーマルクの風土は素晴らしく、私たちは森を駆け回り、ブルーベリーを摘み、きのこを集めていました。庭の一角に私の場所がありましたし、夏には毎日泳ぎに出かけていました。夕方湖で泳ぐのは素晴らしい経験でした。クリスマスの歌はこだまとなって響きました。 その様子は、5歳のころのメルケルの写真からも窺えますが、その一方でメルケル自身が回想しているように、憲法上は信教の自由が認められているものの、事実上の一党独裁体制をとっていた東ドイツにおける牧師の娘のテンプリーンでの日常生活には政治の影がつきまとっていました。まず彼女の住んでいた場所から見てみましょう。【ミュラー=フォッグ】あなたはテンプリーンにおいて、近郊のヴァルドホーフにあった教会の教育施設で生活していらっしゃいました。【メルケル】教会活動にむけた継続養成施設とシュテファヌス財団は別個の施設でした。後者は長い歴史を持っています。第二次世界大戦が終わるまでそこに精神障害者と教育困難者のための施設がありました。その施設はベーテルにおけるボーデルシュヴィングの施設の伝統を受けついでいました。 東ドイツでは、国家がまだ教育可能であるとみなした者ともはや教育は不可能だとみなした者との間に、はっきりとした一線が画されました。後者のみが教会の庇護下にとどまることを許されたのです。現にそこで仕事に就くことができたのは、障害を持った子供たちや大人たちでした。農業や庭仕事、鍛冶やその他の作業が行われていました。私はそこでいろいろな手工業的作業を少し身に着けました。また私は特に成人した障碍者たちとたえず接触していました。このインタビューはこの後も延々と続くのですが、以降省略させてもらいます。ところで、メルケル首相退任式のエピソードが興味深いので、ネットから以下のとおり紹介します。『ドイツのメルケル首相 退任式で送別曲にニーナ・ハーゲン「カラーフィルムを忘れたのね」を選ぶ』2021/12/03よりドイツの首都ベルリンで12月2日、16年間にわたってドイツを率いたアンゲラ・メルケル首相の退任式が行われました。送別の曲としてメルケル首相が選んだ曲のひとつは、ドイツのパンク&ニュー・ウェイヴのアイコン、ニーナ・ハーゲン(Nina Hagen)の1974年のヒット曲「Du hast den Farbfilm vergessen(邦題:カラーフィルムを忘れたのね)」でした。式典では軍楽隊によって演奏されています。メルケル首相は、この選曲について聞かれると「この曲は自分の青春時代のハイライトだった」と語り、「この曲は東ドイツで生まれたもので、かつて私の選挙区だった地域では今でも流れている。だからすべてが今日に合っている」と付け加えています。『アンゲラ・メルケルの東ドイツ』1はじめに
2023.05.26
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図書館で『アンゲラ・メルケルの東ドイツ』という本を、手にしたのです。NHK番組「ロックが壊した冷戦の壁」を観て元ドイツ首相・メルケルを見直していたので、この本を借りたのです。【アンゲラ・メルケルの東ドイツ】川越修著、ナカニシヤ出版、2022年刊<出版社>より劣化し、崩壊していった東ドイツ社会。そこで暮らしたメルケルは何を経験したのか。「劣化する社会」のなかで、自らの信念に従って生きた人びとの思索との対話。<読む前の大使寸評>NHK番組「ロックが壊した冷戦の壁」を観て元ドイツ首相・メルケルを見直していたので、この本を借りたのです。rakutenアンゲラ・メルケルの東ドイツ東ドイツをわざわざ取りあげた理由が「はじめに」に述べられているので、見てみましょう。キーワードはこの本の表紙にも出ている“「劣化する社会」を生きる人びと”のようです。p4~9<なぜ東ドイツか> 第一の理由は、有名なÈ・H・カーの『歴史とは何か』における表現を借りれば、歴史とは「過去と現在の間の尽きることのない対話」を通じて、現在と未来について考える一つの知的な作業だということに関わっています。でもそれだけでは、それこそ無限に近い事実の集積である歴史のなかから、あえて東ドイツを取りあげる理由としては、漠然としすぎています。 東ドイツをめぐるこれまでの研究や解説では、過去の遺物となってしまった社会主義国家の負の遺産を清算することが理由とされることが多かったように思います。もちろんそれだけではなく、そうした一党独裁下の社会主義国でも国家の監視の及ばない日常生活の聖域があったこと、そして細々とではあっても強権的な国家に抵抗する多様な動きがあったことを強調する研究も存在しています。 でも人間が作る社会は、こうした権力と抵抗、あるいは政治と日常生活といった二面を単純に張り合わせただけの薄っぺらなものとしてとらえることができるのでしょうか。 この疑問はそもそも社会とは何かという問いとつながっています。本書において社会は、メダルやコインが表と裏だけではなくその間に挟まっている厚みの部分からなっているように、この三者が一体となったものとして捉えられています。そして本書では、この厚みの部分を中間領域と呼ぶことにします。ここに本書が東ドイツを取りあげる第二の理由が潜んでいます。 その中間領域は、抽象的にいえば、人と人の多様なつながりの束だということになりますが、目に見える形としてはさまざまな組織から成り立っています。その組織を本書では中間組織と呼びます。中間組織には、政治的に上から組織されたものから、日常生活におけるインフォーマルな組織まで、多様なバラエティが存在しています。 では、40年という短命に終わった東ドイツ社会には、こうした中間領域・中間組織は存在したのでしょうか。1990年の統一後急速に進んだ東ドイツ研究においては、西ドイツ社会に比べて中間領域・中間組織の層が薄かったことが東ドイツ社会崩壊の原因の一つであると捉えられているように思われます。しかし東ドイツにも中間領域・中間組織が存在したのであれば、東ドイツの歴史を社会主義国家における政治の失敗の歴史として、あるいはこれに対する抵抗の歴史としてだけではなく、こうした意味での社会とそこにおける中間領域ないし中間組織の織り成す歴史として描くことによって、どのような東ドイツ社会像が浮かび上がってくるのでしょうか。 こうした関心が、本書において東ドイツを取りあげる第二の理由となっています。 ただこれだけでもまだ、日本の読者に向けて東ドイツを対象にした本を書く十分な理由にはなりません。第三の理由は、サブタイトルに込められています。それを、例えば「崩壊する社会主義社会」ではなく、「劣化する社会を生きる人びと」とした背景には、資本主義あるいは社会主義体制の下であれ、民主主義体制あるいは独裁制の下であれ、社会は一方向に正常に動き続ける、つまりは「進歩」ないし「発展」し続けるものではなく、一定の時間幅のなかで、「劣化」するという前提があります。 イメージとしては、このごろはあまり問題になりませんが、水道の蛇口が経年劣化でぽたぽたと「水漏れ」をおこす様子を思い浮かべてください。 社会の「劣化」は社会主義国家であった東ドイツに固有の問題ではなく、「劣化」の要因や現象は異なっても、いまの日本にも見られます。現在の日本における社会が至るところで「水漏れ」をおこしていることは皆さんも容易に理解できるでしょう。 社会のどこで、どんな「劣化」が見られるのか、そしてその「劣化」はどんな帰結をもたらすのかは、それぞれの社会で異なり、決して一様ではありません。「劣化」と「発展」の動きが相互にぶつかり合って社会に「改革」の動きをもたらすこともあれば、「劣化」が社会の「崩壊」に直結することもあります。 東ドイツ社会を「劣化する社会」と捉えるのは、この社会では「劣化」が常態化していたためです。その原因としては、社会主義社会がそもそも資本主義社会より進んだ社会だという暗黙の前提が存在し、その前提に立って社会の「劣化」が表面化することを妨げる強い権力意思が働き、そこに暮らす人びとの方でも「劣化する社会」に慣れて沈黙し、日常生活に埋没するというある種の均衡状態が成立していたことが挙げられます。 ただ「劣化する社会」においても人人は生き続けており、均衡を破る何らかの要因が発生すれば、「劣化」に抵抗する動きが表出します。ではこの抵抗の動きはどこから生まれ、抵抗にはどのような手段が選択されたのでしょうか。 このように考えると、「劣化する社会」の実態をなかなか目には見えない社会の中間領域に分け入って明らかにし、そのなかで人びとは「どのように生きていたか」、つまりどんな問題に直面し、それにどのように対応しようとしていたのかを知ること、そしてその「劣化する社会」が何を契機に動揺し、そのなかで人びとはどのような選択をしたか、さらにその選択の帰結は何だったかを問うことは、「劣化」と「発展」のせめぎ合う日本社会に生きるわが身の問題として私たちに跳ね返ってくるといえるのではないでしょうか。
2023.05.25
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今回借りた4冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、「予約本」でしょうか♪<市立図書館>・夜が明ける・見えるものと観えないもの・いっとかなあかん神戸・アンゲラ・メルケルの東ドイツ<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【夜が明ける】西加奈子著、新潮社、2021年刊<「BOOK」データベース>より思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。<読む前の大使寸評>表紙の絵がキャッチコピーのようであるが、これは西さんが描いたものとのことで・・・ええでぇ♪<図書館予約:(2/15予約、副本16、予約531)>rakuten夜が明ける【見えるものと観えないもの】横尾忠則著、筑摩書房、1997年刊<「BOOK」データベース>より最近数年間の著者の過激かつ超絶した対談を集成して、世紀末の狂気と不安と美とを、ことばによって描破する。【目次】生の死と芸術と(淀川長治)/想いはエネルギーです(吉本ばなな)/宇宙の愛(中沢新一)/見えるものと見えないもの(栗本慎一郎)/夢は霊感の源泉(河合隼雄)/宇宙と狂気と愛と(荒俣宏)/ヴィジョンの降臨(草間弥生)/芸術家は畸人たれ(梅原猛)/想念の池にて遊ばむ(島田雅彦)/アートは異界への扉だ(天野祐吉)/芸術は真摯な遊び(黒沢明)<読む前の大使寸評>横尾さんの対談集であるが・・・蒼々たる対談メンバーがすごい。<図書館予約:(5/16予約、副本3、予約1)>rakuten見えるものと観えないもの【いっとかなあかん神戸】江弘毅著、140B、2017年刊<「BOOK」データベース>より開港150周年を迎えるミナト神戸。いち早く居留地に住んだ外国人がもたらした洋食に中国料理、インド料理、珈琲そして酒場。瀬戸内の魚と神戸牛。焼鳥、餃子、お好み焼き…。三宮、元町、北野。新開地、長田、阪神間、洲本、姫路までどこにもない街「神戸」の店とさし向かいで書きまくる大好評『いっとかなあかん店大阪』に続く第2弾!<読む前の大使寸評>三宮、元町、新開地、長田etcのいっとかなあかん店、お奨めの味がレポートされていて・・・ええでぇ♪ (ちょと古い時代の店になるが)rakutenいっとかなあかん神戸【アンゲラ・メルケルの東ドイツ】川越修著、ナカニシヤ出版、2022年刊<出版社>より劣化し、崩壊していった東ドイツ社会。そこで暮らしたメルケルは何を経験したのか。「劣化する社会」のなかで、自らの信念に従って生きた人びとの思索との対話。<読む前の大使寸評>NHK番組「ロックが壊した冷戦の壁」を観て元ドイツ首相・メルケルを見直していたので、この本を借りたのです。rakutenアンゲラ・メルケルの東ドイツ図書館大好き591
2023.05.25
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鳥は恐竜から派生したと言われているようだが、鳥と恐竜の境目あたりが大使のツボになっているのです。・・・で、そのツボのあたりを並べてみました。ミクロラプトルR2:『真鍋先生の恐竜教室』を追加*********************************************************** ・2023.05.15『真鍋先生の恐竜教室』1『真鍋先生の恐竜教室』1:マイプ・マクロソラックス・2023.05.15『真鍋先生の恐竜教室』2『真鍋先生の恐竜教室』2:2種類の恐竜・2023.05.18『真鍋先生の恐竜教室』3『真鍋先生の恐竜教室』3:恐竜の絶滅・2021.05.04 『38億年 生物進化の旅』1『38億年 生物進化の旅』1:恐竜巨大化の謎・2021.05.04 『38億年 生物進化の旅』2『38億年 生物進化の旅』2:鳥の起源・2021.12.08 『大人のための恐竜教室』1『大人のための恐竜教室』1:鳥は本当に恐竜なのか・2021.12.08 『大人のための恐竜教室』2『大人のための恐竜教室』2:2種類の恐竜・2021.12.09 『大人のための恐竜教室』3『大人のための恐竜教室』3:鳥と恐竜の境目*********************************************************** 『大人のための恐竜教室』で、鳥と恐竜が語られているあたりを、見てみましょう。p178~181<羽毛だけでは鳥じゃない、鳥と恐竜の境目>山田:恐竜で見た目がほとんどダチョウなら、それはもう鳥なんじゃないかと思うのですが・・・。恐竜と鳥を区別する決め手は、どこにあるんでしょう?真鍋:今の動物だけで言えば、羽毛は鳥にしかない特徴です。だから昔は、羽毛を持っていれば鳥だと分類することができました。1861年、ダーウィンの時代に見つかった始祖鳥は羽毛を持っていたので、「これはもう鳥ですよね」とすぐに鳥に分類することができたんです。1996年まではそれでよかったんですけれど、羽毛のある恐竜が見つかったことで、羽毛を持っているだけでは鳥だと言えなくなっちゃったんです。 結局のところ、何をもって定義するかですから「羽毛を持っていたら全部鳥」という言い方もできなくはない。ですが、シルエットはどう見ても恐竜なのに、フリースみたいなふさふさの羽毛であれば、それを「鳥」と呼べるのか。そこで、翼を持っているものを取りって言いましょうということに落ち着いた。山田:実にわかりやすく説得力のある基準ですね!真鍋:最初のうちは翼を持っている「羽毛恐竜」は見つかっていなかったので、しばらくの間は、翼は飛ぶために進化したものだから、翼があれば鳥だと呼べる。翼が出てくるのは始祖鳥以降ですよね、ってみんな安心していたら・・・。山田:安心していたら? 嫌な予感がしてきましたよ(笑)。真鍋:2003年に立派な翼を持ったミクロラプトルが発表されたんです。前あしに大きな翼、そして後ろあしにも大きな翼を持っているんですが、そのほかのさまざまな特徴からは鳥とは言えない。それで、ミクロラプトルは恐竜に分類されました。それ以降、翼を持っているだけでは、鳥とは言えなくなってしまったんです。山田:ほら始まった(笑)。じゃあ今度は、何をもって鳥と?真鍋:羽ばたける仕組み、竜骨突起という骨を持っているかどうかが、ひとつの指標になります。(中略) ところが、始祖鳥には竜骨突起がありません。竜骨突起と胸骨はあったけれど、それが軟骨だったために化石がのこらなかったという可能性もあります。軟骨だったとしたら、大きな筋肉をつけられないだろうから、翼はあっても枝から枝へ飛び移る程度で、十分に羽ばたくことはできなかった可能性が高くなります。山田:では、始祖鳥は今ではもう鳥とは呼べなくなったわけですね。つまり、始祖鳥は分類上は恐竜になったということでいいんですね?真鍋:竜骨突起で分類するとそうなのですが、新種の恐竜や鳥が出てくるたびに分類を変えると混乱するので、歴史的には1861年以来、始祖鳥をもって恐竜と鳥の境目にしてきたので、今のところそれを踏襲しましょうということになっています。 このサイトの2冊の本の著者でもある真鍋さんについて「BOOK」データベースを覗いてみました。真鍋真(マナベマコト)1959年生まれ。横浜国立大学教育学部卒業、米国イェール大学理学部修士課程修了、英国ブリストル大学理学部Ph.D.課程修了。博士(理学)。国立科学博物館・標本資料センター・コレクションディレクター、分子生物多様性研究資料センター・センター長、副館長・研究調整役。群馬県立自然史博物館・特別館長を兼務。恐竜など中生代の化石から読み解く爬虫類、鳥類の進化を主な研究テーマとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
2023.05.24
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図書館で『すごい! へんてこ生物』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、オウムガイやらハダカデバネズミやらカイロウドウケツとか進化の脇道を生き抜いてきた生物が満載で・・・ええでぇ♪【すごい! へんてこ生物】 NHK「へんてこ生物アカデミー」制作班編著、祥伝社、2020年刊<「BOOK」データベース>よりへんてこ生物に学ぶ生きる知恵。地球には、さまざまな「へんてこ生物」がいる。彼らの一見不思議な姿や行動には、厳しい生存競争を勝ち抜いてきた、驚くべき理由が隠されている。5億年にわたる厳しい生存競争から「逃げる」ことで生き延びた“天才軍師”オウムガイ、みずからの体に藻を育て「自給自足」を体得した“森の仙人”ナマケモノ、孤独な深海で透明の頭と可動式の目を獲得したデメニギスなどー。本書は、NHKで放映された「へんてこ生物アカデミー」を書籍化したもの。番組で紹介された生物のほか、紹介できなかった生物もオリジナルで収録。人類よりも長い歴史をもつ“先輩たち”の姿から、より良い明日を生きるためのヒントを感じ取ってもらいたい。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、オウムガイやらハダカデバネズミやらカイロウドウケツとか進化の脇道を生き抜いてきた生物が満載で・・・ええでぇ♪rakutenすごい! へんてこ生物「第4章」からカイロウドウケツとドウケツエビを、見てみましょう。p76~79<愛を育む美しきガラスのスイート・ホーム> 日本の離婚率は高い。「夫婦の3組に1組が離婚する時代になった」とまことしやかに言われるようになった。しかし、だまされてはいけない。じつは、この数字は性格ではないのだ。 離婚率とは、人工1000人あたりの離婚件数のことである。厚生労働省の発表では、2018年の日本の離婚率は「1.68」。つまり1年で、人口1000人あたり1.68件の離婚届が出されたということだ。 この離婚率を世界と比較してみると、他国に比べてさほど高い数字ではない。ちなみに離婚が社会問題と化している中国は、3.2である。 ところが、厚生労働省発表の同居期間別離婚件数の年次推移のデータによると、同居年数35年以上の夫婦で、離婚件数が増加していることがわかる。つまり熟年離婚の割合が増えているのだ。 永遠の愛を誓ってから幾数月。夫婦が長生きして、死後も同じ墓に葬られるような仲睦まじい理想の結婚生活のことを、中国の故事で「偕老同穴」という。かつては、結婚式のスピーチでもよく耳にすることがあった。 そしてこの四字熟語に由来する名を持つ生物がいる。その名もずばりカイロウドウケツ。筒状の骨格がケイ素質、つまりガラス繊維でできている珍しい海綿動物である。 無脊椎動物の海綿動物は、体の基本形はつぼ状体で、海底の岩石などに付着して生活している。神経細胞や感覚細胞、筋肉細胞はない。体の表面にある多くの小孔から水を入れ、体の内部を通して上端の大孔から排出している。他物に付着していて運動もしないので、1700年代には植物とされていたほどである。 そのなかでもカイロウドウケツは、長い骨片が規則正しく組み合わされるため、じつにみごとなかご状の形となる。その美しさから、英名は「ヴィーナスの花籠(Venus Flower Basket)」。網目状のガラス繊維の周りには、たくさんの細胞がついており、海水から栄養素を取り込んで生きている。(中略) なぜ、この不思議な海綿動物が夫婦の契りが固いことを意味する「偕老同穴」に由来する名をもつのだろう。 その理由は、カイロウドウケツの体の内側をのぞいてみればすぐわかる。 カイロウドウケツの円筒状の内部は胃腔と呼ばれる。胃腔のなかに内視鏡を入れて内側をみると、体長2~3センチのエビがいる。それも2匹。もちろんこのエビはカイロウドウケツが捕食したものではなく、胃腔のなかで生きているのだ。 これはドウケツエビと呼ばれる小さなエビで、甲は柔らかく滑らかで、白色半透明。じつはこのエビは、カイロウドウケツと共生しているのだ。ドウケツエビも数種類が知られていて、エビの種類によって共生するカイロウドウケツが異なるという。『すごい! へんてこ生物』1:オウムガイ
2023.05.24
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図書館で『すごい! へんてこ生物』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、オウムガイやらハダカデバネズミやらカイロウドウケツとか進化の脇道を生き抜いてきた生物が満載で・・・ええでぇ♪【すごい! へんてこ生物】 NHK「へんてこ生物アカデミー」制作班編著、祥伝社、2020年刊<「BOOK」データベース>よりへんてこ生物に学ぶ生きる知恵。地球には、さまざまな「へんてこ生物」がいる。彼らの一見不思議な姿や行動には、厳しい生存競争を勝ち抜いてきた、驚くべき理由が隠されている。5億年にわたる厳しい生存競争から「逃げる」ことで生き延びた“天才軍師”オウムガイ、みずからの体に藻を育て「自給自足」を体得した“森の仙人”ナマケモノ、孤独な深海で透明の頭と可動式の目を獲得したデメニギスなどー。本書は、NHKで放映された「へんてこ生物アカデミー」を書籍化したもの。番組で紹介された生物のほか、紹介できなかった生物もオリジナルで収録。人類よりも長い歴史をもつ“先輩たち”の姿から、より良い明日を生きるためのヒントを感じ取ってもらいたい。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、オウムガイやらハダカデバネズミやらカイロウドウケツとか進化の脇道を生き抜いてきた生物が満載で・・・ええでぇ♪rakutenすごい! へんてこ生物「第2章」からオウムガイを、見てみましょう。p38~42<5億年の戦いを勝ち抜いた奇策> はるか5億年前のカンブリア紀の海。それまで原始的で単純な構造だった生物は、その種類と数を爆発的に増やし、食うか食われるかの厳しい生存競争が始まっていた。いわゆる「カンブリア爆発」である。単純な形をしていた生物は目を獲得し、複雑なボディをもつようになった。 それは、たとえるならば「戦国の世」。生物たちは攻めと守りの戦略を独自に進化させ、過酷な競争社会に立ち向かったのだ。 多くの生物が戦いに敗れ、海の藻屑と消えていくなか、生命史に燦然と輝く奇妙な生物が現れる。数々の戦いを勝ち抜き、現代まで生き延びている、いわば「天才軍師」。いったいどんなすごい生物なのだろう? その正体は、現在はインド洋、太平洋の熱帯地域の水深100~400メートル付近の海底にすむオウムガイである。殻長20センチ、殻幅9センチほどになるオウムガイ目オウムガイ科のオウムガイは、同一平面上に内向きの螺旋状をした殻をもつ。一見、大きな殻をもつ巻き貝の仲間のように見えるが、よく観察するとたくさんの短いひげ状の触手が生えている。触手はオスが約60本、メスが約90本。この触手を使って、エサを探して捕獲する肉食の軟体動物である。 オウムガイはイカやタコと同じ頭足類に分類されているが、どうしてもその姿からは、あまたの戦いを生き抜いてきた天才軍師とは思えない。それもそのはず、じつはオウムガイは強くないのだ。 生きていくうえで、敵の存在を発見するために欠かせない視力がまず弱い。明るいか暗いかがようやくわかる程度だという。おまけに吸盤の力も弱く、速く泳ぐこともできない。プカプカとゆっくりと漂っているくらいの泳力しかないのだ。目が悪く、泳ぎも遅い。能ある天才軍師オウムガイは、いったいどこにその爪を隠しているのだろうか。 その謎は、オウムガイの仲間の化石が教えてくれる。オウムガイの化石は、ワラビのようなかたちの小さなものから、太く大型のものまで、多種多様。最大で10メートルにも及ぶ化石も見つかっているという。 カンブリア爆発から5000万年後、4億5000万年前の海では、現在見られる動きの遅い丸い形のオウムガイだけでなく、素早く泳げる細長いものも存在しており、浅瀬の海で大繁栄をとげていたという。意外にも当時は、生態系の頂点に立っていたと推測されるのだ。 しかし、この大繁栄時代からさらに5000万年後、強力な甲冑を身にまとった肉食動物が登場する。オウムガイよりも速く動くことができ、強力な顎で殻ごと食べてしまうダンクルオステウスなどの「甲冑魚」と呼ばれる魚だ。 多様な種類がいたオウムガイの仲間たちは、しだいに甲冑魚などの魚類にその座を奪われ、海の覇者から陥落してしまう。 残された丸い形のオウムガイは一族滅亡の危機に瀕していた。このまま生存競争を続けていたら、生き抜くことはまず無理だったろう。だが、ここでオウムガイは無謀とも思える起死回生の戦略に打って出る。 それはなんと、逃げることだった・・・。 逃げた先は、深海。そこは敵こそいないものの、エサが少ない過酷な環境だった。ところが、光の届かない深海にあっては、はっきりと見えない目でも生きていくには十分。 泳ぎが遅いことも深海では弱点にあらず、オウムガイの殻の断面を見てみると、幾つもの部屋があり、ここに気体を入れて浮力を獲得している。労せず浮かんでいるため、無駄なエネルギーを使わない。そのため、オウムガイは2、3日に一度、小さな魚を食べていれば生きていける“省エネ体質”だった。 浅瀬では弱点に思えた自らの特徴を活かせる場所に、オウムガイはみごとにたどり着いた。自分にふさわしい、身の丈に合った環境を見つけたこと、逃げて戦いを避けたことが、オウムガイが5億年もの長きにわたって生き抜いてきた、究極の生存戦略だったというわけである。
2023.05.23
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朝日新聞デジタルの有料会員になって以来、気になった記事をスクラップしているのです。それらの記事の一覧を以下に紹介します。(個人的なメモなので、テキストデータになりますが)*********************************************************ゼレンスキー大統領、G7で得た外交成果とは 東野篤子教授の視点■2023年5月22日(2023年5月22日登録)日本のメディア(世界のメディアも)は、こぞってゼレンスキー大統領の動向を追っていたもんね。■AIが心を読む? 脳内の思考を文章化する「解読機」を開発、米研究2023年5月14日 (2023年5月14日登録)いやはや、チャットGPTの進化は凄まじいばかりで・・・怖いでぇ。■本当に面白い本って何だ 名物書店員、「売れる本を売る」からの脱却2023年5月10日 (2023年5月11日登録)図書館に入り浸っている私は、本を買わなくなってしまったが・・・ 本屋がなくなっては困るのだ。■山あいをシリコンバレーに 起業家よ育て、高専が19年ぶり開校2023年5月8日(2023年5月8日登録)学費無償化のために協賛企業名を冠した奨学金が出るそうです♪■【速報中】ゼレンスキー氏、ドローン攻撃否定「自国の領土内で戦う」2023年5月4日 (2023年5月4日登録)プーチンの「やらせ」だったのではないか?■岸田首相、5月7日から訪韓で調整 18年の安倍氏以来5年ぶり2023年4月29日 (2023年4月29日登録)双方歩み寄って、日韓関係が好転しつつあるようですね♪■暴言を重ねても…明石市長選、泉氏の「後継」が大勝 市民の本音は2023年4月27日 (2023年4月28日登録)泉氏の暴言はかなり異質ではあったが・・・ ドングリ国周辺では泉市政はおおむね好評であったと思う。■HAKUTO-R、26日未明に月面へ 「着陸の難しさ例えると…」2023年4月24日 (2023年4月26日登録)着陸に失敗したが、一発勝負の難しさなんだろう。■米軍、「迅速かつ巧み」なスーダン退避 ヘリ3機と米兵100人動員2023年4月23日 (2023年4月24日登録)我が自衛隊は如何に対処するか■(インタビュー)戦前3文書から考える 歴史学者・加藤陽子さん 2023年4月7日 (2023年4月7日登録)安全保障政策の大転換が語られているが、国会ではない場で決定されたとのことで要注意である。■三島由紀夫を抑えて1位だった大江健三郎 60年後の今こそ輝く価値2023年4月6日 (2023年4月7日登録)一時期、大江さんに入れ込んでいて・・・彼の全集をそろえて読んでいたものです。■坂本龍一さんが語った死生観 がんで号泣…痛みに弱いから行動できた2023年4月3日 (2023年4月4日登録)胃を全摘した大使にとって、坂本龍一さんが語った死生観には切実なものがあるのです。■ロシア軍の戦力に深刻な打撃か 東部の戦闘、ウクライナには新兵器2023年4月2日 (2023年4月4日登録)ウクライナへの支援は息の長い対応が求められているようですね。■偽装離婚した私から次世代のあなたへ 社会変えるバトンを渡していく2023年4月1日 (2023年4月1日登録)吉岡桂子委員の「多事奏論」は今回で終了するとのことなんで、スクラップ帖に留めておきます。10年に亘ってご苦労様でした。■量子コンピューター国産機が始動 かつて最先端、遅れた今もチャンス2023年3月27日 (2023年3月27日登録)日本の研究水準は世界の最先端に肩を並べていた時期もあったが、今は米中の後塵を拝しているようですね。■【詳報】日本が3度目の世界一 大谷翔平が九回を締め、米国を下す2023年3月22日 (2023年4月1日登録)この記事はスクラップ帖に残しておこう。■大江健三郎さんからの手紙、読み違えた私 最後の講演で語った希望2023年3月21日 (2023年3月28日登録)長くて読みづらい記事である。あとで読むことにしよう。■(フロントランナー)探検家・作家、角幡唯介さん 極地で文明を哲学する「雪男」 2023年3月11日 (2023年3月11日登録)文明を哲学する「雪男」ってか・・・言い得て妙やで。■全人代、習近平国家主席を選出 任期制限自ら撤廃、未踏の3期目に2023年3月10日 (2023年3月11日登録)任期制限を撤廃し、個人崇拝させるようなシステムがいいはずないでぇ(中略、全文はここ)■増える宅配、事故が怖い 荷物200個、小2はねた運転手「焦り」 2022年10月15日 (2023年2月26日登録)この記事を見て、『潜入ルポ アマゾン帝国の闇』という本の借り出しを予約したのです。■(文芸時評)「多和田語」の世界 境界も〈私〉も解き放つ星々 小野正嗣 2020年5月27日 (2023年3月15日登録)パンスカとは多和田語ともいえるのだが・・・その多和田語にはツボが疼くのです。■商業捕鯨、初年は97%捕獲 漁場探し、地元は手応え2019年10月5日 (2023年5月22日登録)2019年の捕獲は97%だったのか・・・鯨食文化は健闘しとるがな♪■「ロスジェネ女性は路上で発泡酒」雨宮処凛さん窮状訴え2019年5月2日 (2023年5月3日登録)世代とジェンダーという二重のハンディが語られています。*********************************************************<スクラップ機能や使い方について> 気に入った記事、あとで読みたい記事をスクラップして、保存しておくことができます。最大5000件まで、記事閲覧期限を過ぎても、保存可能です。 また、新聞記事検索で検索した記事の新聞切り抜き画像もスクラップして保存できます。 スクラップした記事にメモや最大10件のタグ(分類名)を付けることもできます。保存した記事は、記事の本文や見出し、メモ、タグに入力した文字で検索することができます。 スクラップ記事とメモ・タグは、ネット上の保管庫(クラウドサーバー)に保存され、通信環境があれば、ブラウザー版でもアプリ版でも共有して閲覧できます。<新聞記事検索で検索した切り抜きイメージ画像をスクラップする>1. 新聞記事検索で表示された検索結果一覧の記事の右にある「新聞切り抜き」のアイコンの下の「スクラップ」ボタンをクリックしてください。「スクラップをしました」と表示されるとスクラップ完了です。記事の新聞切り抜き画像がスクラップブックからご覧いただけます。 2. 新聞切り抜き画像が表示された画面でも、左上の「スクラップ」ボタンをクリックすると、スクラップできます。*********************************************************『朝日新聞デジタルのスクラップブック 1』
2023.05.23
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図書館で『クジラ博士のフィールド戦記』という本を、手にしたのです。うん、クジラを食べてきた戦後生まれを鼓舞する意味もあって、借りてみようと思ったのです。【クジラ博士のフィールド戦記】 加藤秀弘著、光文社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりシロナガスクジラの回復にはミンククジラを間引け?!長年、IWC科学委員会に携わってきた著者による鯨類研究の最前線。科学者の視点でIWC脱退問題も解説。<読む前の大使寸評>うん、クジラを食べてきた戦後生まれを鼓舞する意味もあって、借りてみようと思ったのです。rakutenクジラ博士のフィールド戦記シロナガスクジラ「第5章」でシロナガスクジラの全身骨格が語られているので、見てみましょう。p121~125<意外に脆いクジラの骨格> まことに奇妙な話なのであるが、1950年代に国立科学博物館所蔵のシロナガスクジラ骨格が、野外展示の弊害によって崩壊して以来、捕鯨大国として広く知られているにもかかわらず、我が国にはシロナガスクジラの全身骨格が皆無となっていた。 静岡市清水区三保半島にある東海大学海洋科学博物館には、旧鯨研出身の市原忠義・同大教授の努力によって、シロナガスクジラの亜種にあたるピグミーシロナガスクジラの骨格があるが、これは厳密には、この章で扱う真正のシロナガスクジラとは言えない。 そもそもクジラ類の骨格は非常に頑丈に見えるが、下顎骨を除くと、薄い骨膜に覆われた内部、特に大型のヒゲクジラ類の骨の内部は、スポンジ状構造になっていて乾くと脆い。 強化段ボール内部に見られる、ハニカム構造をイメージしてもらうといいかもしれない。クジラが生きている時は、このハニカムの小部屋の中に比重の軽い脂がびっしりと詰まっている。これが、相対的に重い筋肉部の浮力上昇に一役も二役も買っている。 ちなみに、前述の東海大学海洋科学博物館にあるピグミーシロナガスクジラの全身骨格と、米国のニューベッドフォード捕鯨博物館にあるシロナガスクジラの全身骨格からは、現在も骨格内の脂がにじみ出てきている。これらは、鯨類骨格の特性の一面をよく表している。 クジラの全身骨格は大きいので、これを収める空間は広くなくてはならず、当然大きな建屋が必要になる。 しかし、いつ入手できるか分からない大きなクジラの骨格を収める建屋を、最初から準備しておくような予算を与えられている施設はまずない。ほとんどのケースで、既存施設のあき空間に置くことになる。ただ、この方法で解決できるのは、最大でもせいぜい9メートルまでのミンククジラであり、大型のクジラではそうはいかない。 それでも、“やっぱりクジラは大きくなくっちゃ”という方々は多く、この潜在的要望をいともたやすく解決する方法が野外展示である。 しかし、そうは簡単に問屋が卸さない。これには前述のような穴(あるいは罠か?)がある。 クジラ骨格内部の骨は乾いて脂分が抜けると、枠だけのハニカム構造となり脆くなる。頼みの綱は、外部を覆う骨膜だが、これも薄くて乾くとひびが入るのが普通である。乾燥に追い打ちをかけるのが紫外線のシャワーだ。降り注ぐ紫外線を受けて脆くなり、さらに風雨にさらされて文字どおり風化していく。 旧鯨類研究所の故・大村秀雄所長によれば、ある博物館脇にあったシロナガスクジラの全身骨格は、当初野外展示され、しかるべき後に屋根がかけられたが、この側面からの紫外線シャワーと風化によって、残念ながら外形をとどめることができなくなった。 さらに大村所長の談では、国内でシロナガスクジラの骨格を確保したいと願っていた方々をが、北海道厚岸にあった某捕鯨会社の協力によって全身骨格を採集したらしい。 そして、骨格周辺の筋肉組織などを除去するために、骨格を漁網にくるんで厚岸港内に吊るし、海水に浸しておいた。しかし、しばらく後に台風が襲来して大時化となり、残念ながら骨格は波に浚われ跡形も残らなかったという。 今から思えば、もう少し詳しくお話を聞いておけばよかった。いったい何年頃の話であったのか?どこの捕鯨会社であったのか?も分からない。やったぜ 日新丸船団♪に調査捕鯨の戦果が出ています。『クジラ博士のフィールド戦記』1:調査捕鯨の実態
2023.05.22
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朝日新聞のコラム「好書好日」が村上春樹の近刊を取り上げたので紹介します。とにかく、村上春樹の作品とあれば何であれ気になるわけで・・・【街とその不確かな壁】村上春樹著、新潮社、2023年刊<「BOOK」データベース>よりその街に行かなくてはならない。なにがあろうとー。高い壁と望楼、図書館の暗闇、古い夢、そして、きみの面影。村上春樹が、長く封印してきた“物語”の扉が、いま開かれる。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten街とその不確かな壁朝日のコラム「好書好日」を、見てみましょう。<「街とその不確かな壁」 評者: 小澤英実>唯一無二の文体と比喩で新しいことばのシステムを築きあげ、現実の自明性をフィクションの力でパラレルに切り裂いていく。「なにを語るか」と同じかそれ以上に「いかに語るか」で現代日本文学を更新したこの作家のなりたちと特異性を、本作はどの過去作よりもよく伝える。 というのも物語の最初のパートは、1980年に発表した中編小説の2度目の書き直しになっている(1度目は『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』)。もちろんそんな背景知識なしで十分読めるが、作中で主人公が描く街の地図のように、作家が繰り返し描き直すその場所は、村上ワールドの根幹をなす心象世界だ。 17歳の時に深く愛したひとつ年下の少女は、本当の自分は壁のなかの街に住んでいると「ぼく」に告げ姿を消す。45歳になってなお少女の面影を追い求める「私」は、夢に導かれるように福島の山間の図書館長となり、風変わりな人々とふれあいながら夢と現実、実体と影、意識と非意識のあいだをうつろっていく。過去作のエッセンスがちりばめられつつ、時間の感覚はより鋭く研ぎ澄まされ、死者の描写には祈りに近い切実さが透けてみえる。 かつて村上は、誤訳も含んだ自作の英訳をみずから日本語に訳し直した。本作を読んで、そうした姿勢にたんなる遊び心を超えた村上文学の核心があると気づく。自分の語った物語が他者に宿り、語り直されていく。本作の後半では継承という営みが重要な意味を帯びるが、村上が旺盛に行う翻訳もまた物語を語り継ぐことにほかならない。 本作の焦点は一貫して、さまざまな他者や場所を通り過ぎる「私」の心にある。物語るとは、自分の心の内奥に繰り返し立ち返り、不確かな「私」という殻の内外を往還しつづけることだというある潔い達観が、村上春樹という作家が辿(たど)りついた「レイト・スタイル」なのだろう。
2023.05.22
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ヒノキ花粉飛散が終わろうとしているが・・・一方で、黄砂やPM2.5はどうなっているんだろうと思うわけです。 2023年 春の花粉飛散予測(第4報) PM2.5分布予測ということで、22日(2023.05.22)の情報を「黄砂の季節にそなえてR6」としてお知らせします。明日(2023.05.22)は日本全土に黄砂が降ると予想されるそうで、ご注意ください。***********************************************************例年、黄砂のピークは2月~4月のようであるが・・・この黄砂にはPM-2・5が含まれていて危険な降下物であり、中国からの贈りものは迷惑このうえないのです。22日の黄砂情報を見てみましょう。気象庁の黄砂情報黄砂に関する本や過去の日記を紹介します。【ここまでわかった「黄砂」の正体】三上正男著、五月書房、2007年刊<「BOOK」データベース>より知っているようで知らない「黄砂」の常識をくつがえす!!過酷な砂漠体験に挑む科学者たちの情熱とチームワーク。日中共同研究プロジェクト(ADEC)の日本側代表者による、最前線からの「黄砂」レポート。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると・・・とにかく砂漠に関する記事が充実しているわけです。ここまでわかった「黄砂」の正体『黄砂の季節にそなえて』R5:2023.04.12『黄砂の季節にそなえて』R4:2023.04.01
2023.05.21
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図書館で『クジラ博士のフィールド戦記』という本を、手にしたのです。うん、クジラを食べてきた戦後生まれを鼓舞する意味もあって、借りてみようと思ったのです。【クジラ博士のフィールド戦記】 加藤秀弘著、光文社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりシロナガスクジラの回復にはミンククジラを間引け?!長年、IWC科学委員会に携わってきた著者による鯨類研究の最前線。科学者の視点でIWC脱退問題も解説。<読む前の大使寸評>うん、クジラを食べてきた戦後生まれを鼓舞する意味もあって、借りてみようと思ったのです。rakutenクジラ博士のフィールド戦記シロナガスクジラ「第4章」で調査捕鯨の実態が語られているので、見てみましょう。p112~114<ミンククジラの栄養状態はなぜ悪くなった?> では、なぜ1990年代群以降では環境収容力が小さくなったのか? ミンククジラと最も激しい競争関係にあるシロナガスクジラが増加してきたのだろうか? いやいや、相変わらずシロナガスクジラは低調、回復したと言っても2000頭強では、とてもとてもミンククジラを圧倒できるほどの勢力にはなりえない。 同じく日本鯨類研究所の松岡耕二調査研究部次長は、鯨類資源量推定の専門家で、SOWER(南太平洋鯨類生態系調査)や、その更新版であるPOWER(北太平洋鯨類生態系調査)の調査団長を務めてきた。 松岡さんは目視調査データを基にして、1970年代後期から2000年代にかけての南極海に夏季分布する主要なヒゲクジラ類の経年的個体群動態を比較解析した。この解析によると、ミンククジラの資源量は1980年代以降に増加が止まり、シロナガスクジラの資源量は多少の回復は認められるものの、一定して低位横ばいである。 一方、1990年代以降に俄然増加してきたのがザトウクジラである。ザトウクジラの回復ぶりはまことにすさまじく、2000年代にはなんと増加年率15%にまで及んでいる。 松岡さんも、この長期にわたる研究をまとめて東京海洋大学に学位論文を提出され、博士号を取得された。筆者が主査を務めた。 しかしである。いくらなんでも15%はあまりにも過大のように思える。哺乳類である鯨類の自然増加率としてはやや納得しがたい。 この原因は何か? 単なる数字のばらつきの問題なのか? こうした謎解きは面白い。数字の裏に隠された、真の姿の探求も、生態学研究の醍醐味の一つである。 少なくとも2018年時点では、との注釈つきであるが、おそらくこの要因は、ザトウクジラ個体群の年々の(自然的?)増加に加えて、資源量推定を行った対象海域である南緯60度以南の海域に回遊する(侵入する?)ザトウクジラの割合も増えていると考えるのが自然である。 つまり、ザトウクジラの分布南限の拡大が起こっているとしか考えられない。欧米捕鯨の日本近海進出が『日本捕鯨史』3で語られています。
2023.05.21
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・松本修『言葉の周圏分布考』(8/15予約、副本1、予約16)現在2位・和田秀樹『70歳の正解』(9/14予約、副本2、予約99)現在11位・『語学の天才まで1億光年』(10/18予約、副本2、予約65)現在1位・鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』(10/27予約、副本2、予約56)現在7位・小川哲『地図と拳』(2/01予約、副本6、予約196)現在117位・ジンセイハ、オンガクデアル(2/10予約、副本1、予約15)現在11位・砂漠と異人たち(2/25予約、副本1、予約5)現在1位・『小川さゆり、宗教2世』(4/06予約、副本1、予約5)現在2位・西加奈子『くもをさがす』(5/10予約、入荷待ち)現在111位・村上龍『ユーチューバー』(5/20予約、入荷待ち)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・グレタたったひとりのストライキ・カズオ・イシグロ『夜想曲集』・沢木耕太郎『深夜特急』<予約候補>・養老孟司『形を読む』・中野翠『ほいきた、トシヨリ生活』・鴨志田譲×西原理恵子『アジアパー伝』:図書館未収蔵・『82年生まれ、キム・ジヨン』・スヴェン・ベッカート『綿の帝国』・ビル・ヘイトン『南シナ海 アジアの覇権をめぐる闘争史』・『カラハリ アフリカ最後の野生に暮らす』・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・鈴木大介「ネット右翼になった父」・動的平衡3:あるいは購入・千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話<予約分受取:3/07以降> ・『ウクライナ戦記 不肖・宮嶋 最後の戦場』(10/09予約、3/07受取)・多和田葉子『太陽諸島』(11/21予約、3/07受取)・小田嶋隆『東京四次元紀行』(8/29予約、3/14受取)・デイブ・グールソン『サイレントアース』(10/01予約、3/14受取)・砂川文次『小隊』(5/11予約、4/09受取)・『おどろきのウクライナ』(12/06予約、4/25受取)・真鍋真『真鍋先生の恐竜教室』(4/29予約、5/09受取)・西加奈子『夜が明ける』(2/15予約、5/23受取予定)・横尾忠則『見えるものと観えないもの』(5/16予約、5/23受取予定)**********************************************************************【70歳の正解】和田秀樹著、幻冬舎、2022年刊<商品説明>より60代では約「40人に一人」だが、80代では約「3人に一人」ーー認知症の有病率、即ちボケる人の割合だ。脳だけでなく健康も見た目も、分岐点は70歳。いつまでも若々しい人でいるか、一気に老け込むかは、60代から70代にかけての生き方で決まる。「老後にコレステロールは必須」「運動は〈走る〉より〈歩く〉」「仕事と勉強は死ぬまで」等々、老年医学の第一人者が「老いを遅らせる正解」を大公開した『老後は要領』を大幅改訂。健康で、人間関係にもお金にも追い詰められない「最高の老後30年」を送るための決定版。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/14予約、副本2、予約99)>rakuten70歳の正解【語学の天才まで1億光年】高野秀行著、集英社インターナショナル、2022年刊<出版社>より語学は魔法の剣!学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。自身の「言語体験」に基づき、「言語」を深く楽しく考察。自動翻訳時代の語学の意味を問う。さらにネイティヴに習う、テキストを自作するなどユニークな学習法も披露。語学上達のためのヒントが満載。そしてコンゴの怪獣やアマゾンの幻覚剤探し、アヘン栽培体験などの仰天エピソードにおける語学についても語られる。『幻獣ムベンベを追え』から『アヘン王国潜入記』まで、高野作品の舞台裏も次々と登場。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/18予約、副本2、予約65)>rakuten語学の天才まで1億光年【自民党の統一教会汚染】鈴木エイト著、小学館、2022年刊<出版社>より安倍元首相と教団、本当の関係。メディアが統一教会と政治家の関係をタブーとするなか、教団と政治家の圧力に屈せずただひとり、問題を追及しつづけてきたジャーナリストがすべてを記録した衝撃レポート、緊急刊行!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/27予約、副本2、予約56)>rakuten自民党の統一教会汚染【地図と拳】小川哲著、集英社、2022年刊<「BOOK」データベース>より「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野…。奉天の東にある“李家鎮”へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本6、予約175)>rakuten地図と拳【ジンセイハ、オンガクデアル】ブレイディみかこ著、筑摩書房、2022年刊<「BOOK」データベース>より貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で育つ、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の一部に大幅増補。映画・アルバム評、書評を収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/10予約、副本1、予約15)>rakutenジンセイハ、オンガクデアル【砂漠と異人たち】宇野常寛著、朝日新聞出版、2022年刊<「BOOK」データベース>より情報社会を支配する相互評価のゲームの(外部)を求め、「僕」は旅だった。そこで出会った村上春樹、ハンナ・アーレント、コリン・ウィルソン、吉本隆明、そしてアラビアのロレンスー。20世紀を速く、タフに走り抜けた先人たちの達成と挫折から、21世紀に望まれる、新たな主体像を模索する「批評」的冒険譚。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/25予約、副本1、予約5)>rakuten砂漠と異人たち【小川さゆり、宗教2世】小川さゆり著、小学館、2023年刊<「BOOK」データベース>よりなぜ彼女は「涙の告発」を決意したのか?「神の子」じゃなく私として生きたい。両親や教会からの妨害に負けず、統一教会での体験を明かす覚悟の手記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本1、予約5)>rakuten小川さゆり、宗教2世【くもをさがす】西加奈子著、河出書房新社、2023年刊<商品説明>よりカナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/10予約、入荷待ち)>rakutenくもをさがす【ユーチューバー】村上龍著、幻冬舎、2023年刊<出版社>より20代半ばにしてデビューをした作家・矢崎健介、70歳になった。「世界一もてない男」を自称するユーチューバーが、矢崎をユーチューブに誘う。承諾した矢崎が語り出したのは、自由である人間について。自由な人間は滅多にいないのだと言った。自由であるということは、唯一の希望を生む。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/20予約、入荷待ち)>rakutenユーチューバー【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索
2023.05.21
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早朝に散歩する太子であるが、南東の空に月と金星が見えるのです。ちょうど三日月の内側に金星が位置しているが、これって中東諸国が好むマークではないか。また、このマークは春分と関係があるのではないか?このところ夏日とはしり梅雨のような日が立ち代わりに現れているが、梅雨入り宣言はいつ出るのでしょうね?『日本のならわしとしきたり』という蔵書に二十四節季の記事があることを思い出したのです。【日本のならわしとしきたり】ムック、 徳間書店、2012年刊<内容紹介>ありふれたムック本ということなのか、ネットにはデータがありません。<大使寸評>とにかく「今日は二十四節季でいえば、何になるか♪」を知りたいロボジーにとって、座右の書となるでしょう♪Amazon日本のならわしとしきたり麦秋この本で、小満のあたりを見てみましょう。和暦p15<小満>万物が次第に成長して、大きくなること 立夏から15日目ころにを小満の節を迎える。期間は5月15日ころから次の節である芒種の前日までである。小満に入るころは「万物が次第に成長して、大きくなること」であり、なかでも、秋に蒔いた麦に穂がつくころにあたる。「小満」は、その出来具合に「少し満足する」といった意味である。 ちなみに『暦便覧』では「万物盈満すれば草木枝葉繁る」とある。盈満の意味は、広辞苑によると「物事が充分に満ち足りること」。小満は、現時点での出来具合が「まずまず」といったほどの意味。 旧暦時代の暮らしでは、作物、なかでも米麦などの穀物の出来が暮らしと経済を左右していたため、収穫までは目を離すことができない。歳時記は、こうした季節の移ろう状態を短い言葉でまとめた冊子だが、農作業の重要な指針とも、なっていたのである。 小満の期間の七十二候は、次の通り。 初候「蚕起食桑(かいこ、おきて、くわを、はむ)」 次候「紅花栄(べにばな、さかう)」 末候「麦秋至(むぎのとき、いたる)」二十四節季の立夏に注目(復刻)
2023.05.20
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図書館で『ついに見えたブラックホール』という本を、手にしたのです。うん、ブラックホールは我がツボでもあるので、借りる決め手になったのです。【ついに見えたブラックホール】 谷口義明著、丸善出版、2020年刊<「BOOK」データベース>より強い重力の効果で時空が歪み、光すら出てこられないブラックホール。それをシルエットとして観測することに成功したのがイベント・ホライズン望遠鏡である。各地の電波望遠鏡をつなぎ、地球サイズの電波望遠鏡が実現した。本書では、ブラックホールの理論的な発見からその種類、今回の成果について簡潔に解説。また、近年の研究も織り交ぜ、観測に貢献した技術や発表が待たれる天体とともに見どころを紹介。今後の天文ニュースが待ち遠しくなる一冊。<読む前の大使寸評>ブラックホールは我がツボでもあるので、借りる決め手になったのです。rakutenついに見えたブラックホールアンドロメダ銀河「第7章」でクェーサーとかアンドロメダ銀河が語られているので、見てみましょう。p93~96<クェーサーに住む日> さて、ここまで見てきたように、銀河同士(2個以上)の合体はクェーサーを生み出すメカニズムになる。広い宇宙では頻繁に銀河同士が合体しながら進化してきている。宇宙における銀河などの構造形成は重力が担っているので、それは宿命だ。クェーサーが見つかっても、不思議ではない。 では、銀河の合体は近くの宇宙では起こらないのだろうか? 銀河系の近くにはクェーサーはないのだろうか? 確かに、クェーサーは稀な天体の部類に入る。銀河10万個に対して1個ぐらいの頻度でしか観測されないからだ。 そのため、 クェーサーといわれてもあまりピンとこない。何となく、他人事のように思ってしまう。しかし、じつは違う。数十億年後のことだが、私たちもクェーサーの住人になる日がくるからだ。 なぜ、そんなことになるのだろうか? それは私たちの住む銀河系も、重力に操られた宇宙にある銀河の一つだからだ。銀河の合体は我が身にも降りかかるのだ。 では、銀河系にどんな出来事が待ち受けているのだろう。それはアンドロメダ銀河との合体である。アンドロメダ銀河は銀河系から約250万光年離れたところにある円盤銀河だ。銀河系の直径は10万光年だが、アンドロメダ銀河は13万光年もある。当然だが、質量も銀河系より重い。 銀河系とアンドロメダ銀河。これら二つの銀河はこれから合体していくことが予想されている。現在、アンドロメダ銀河は秒速300キロメートルの速度で、銀河系に近づいてきている。これの意味するところは、二つの銀河はすでに重力的に相互作用していて、このあと衝突して、合体していく運命にあることだ。 いまから37.5億年後。アンドロメダ銀河との最初の衝突が近づいてくる頃のことだ。夜空を眺めると、アンドロメダ銀河が悠然と輝いて見えるだろう。こうなると、アンドロメダ銀河を眺めるのに双眼鏡や望遠鏡は必要ない。ただ、夜空を見上げればそこに見えるからだ。 そして、40億年後に最初の衝突をするわけだが、そのとき一挙に一つの銀河になるわけではない。いったん、お互いにすり抜けてしまうが、強い重力のおかげで再び衝突する。もう一回すり抜けるが、三回目の衝突で二つの銀河は一つの巨大な銀河に姿を変えていく。これらの衝突の過程で、二つの銀河の円盤は壊れ、球のような銀河になる。ハッブルの銀河分類でいうと楕円銀河だ。 いまから70億年後には、合体の痕跡もあらかた消えてしまう。そのため、夜空を眺めると、ただぼうっと星々が輝いて見るだけになってしまう。私たちは楕円銀河の住人になっているのだ。夜空を望遠鏡で詳しく眺めても、星々があるだけだ。何とも退屈な夜空になってしまうのだ。 少なくともこれだけはいえる。天体観望をするならいまのうちだ。さあ、双眼鏡や望遠鏡を買いに行こう。そして夜空を眺めよう。そこには美しい天の川、そして星雲や星団が見えるだろう。実のところ、私たちは美しい夜空を楽しめる時代に生きているのだ。『ついに見えたブラックホール』1:ブラックホールの基礎
2023.05.20
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図書館で『ついに見えたブラックホール』という本を、手にしたのです。うん、ブラックホールは我がツボでもあるので、借りる決め手になったのです。【ついに見えたブラックホール】 谷口義明著、丸善出版、2020年刊<「BOOK」データベース>より強い重力の効果で時空が歪み、光すら出てこられないブラックホール。それをシルエットとして観測することに成功したのがイベント・ホライズン望遠鏡である。各地の電波望遠鏡をつなぎ、地球サイズの電波望遠鏡が実現した。本書では、ブラックホールの理論的な発見からその種類、今回の成果について簡潔に解説。また、近年の研究も織り交ぜ、観測に貢献した技術や発表が待たれる天体とともに見どころを紹介。今後の天文ニュースが待ち遠しくなる一冊。<読む前の大使寸評>ブラックホールは我がツボでもあるので、借りる決め手になったのです。rakutenついに見えたブラックホール「第1章 ブラックホール」でブラックホールの基礎を、見てゆきましょう。p1~6<ブラックホール予想> ブラックホールはアルベルト・アインシュタインの一般相対性理論から予測された天体である。この予測は1916年に出た。ドイツの物理学者カール・シュバルツシルトが求めたものだ。質量だけを持つブラックホールの場合の解で、その後シュバルツシルト・ブラックホール解とよばれるようになった。 しかし、当初は解を見つけたシュバルツシルト自身もそうだったが、アインシュタインをはじめとして、多くの物理学者や天文学者は、宇宙にそんなものがあるとは思わなかった。あくまでも、理論上の産物という扱いだったのである。 ブラックホールはその重力で時空を歪める。その歪みが無限大になる場所があり、そこを「事象の地平線()」とよぶ。 では、外から事象の地平線を眺めると、どうなっているのだろうか。その様子をまとめると、次のようになる。 ・時が止まっている ・空間は無限大に引き伸ばされる ・光も止まる ・光の波長は無限大になる ・光のエネルギーはゼロになる これでは、どうしようもない。これらのことを考えればわかるように、事象の地平線の内部から、外部に光や情報は出てくることはない。 つまり、ブラックホールの定義は「事象の地平線に囲まれた時空の穴」ということになる。ブラックホールからは光ですら脱出できない。だから、色は黒だ。まさにブラックホールなのだ。これではどう頑張ってもその姿を見ることはできそうにない。見ることができないものの存在を信じるのは難しい。科学とはそういうものだ。 ところが、20世紀中葉になると、星スケールから銀河中心核のスケールまで、異常な輝きを示すものがいくつも見つかるようになった。銀河中心核の場合、その明るさは太陽一兆個分にも相当する。また、明るさは変動し、その周期は数日から数年である。(中略) そこで、登場してくるのがブラックホールだ。ブラックホールの重力をうまく利用すれば、異常な輝きが説明できる。ブラックホールによる重力発電は、星の内部で起こる熱核融合(水素原子核からヘリウム原子核を生成する現象)よりも、10倍以上も効率が高いからだ。しかし、誰もブラックホールそのものを見たわけではない。ただ、ブラックホールがあると観測的な性質が説明できるというものであった。 ところが、ご存知のように、科学では実験や観測で確認できない限り、健全な進展はない。見えないといって諦めてしまえば、そこでブラックホールに関する研究はストップしてしまうのだ。 <戦場のブラックホール> 星などの天体が、自分自身の重さに耐えきれず、その重力によって縮んでいく。これは重力崩壊とよばれる現象だ。 星が縮んでいくと聞くと、星を作っている物質が星の中心に向かって落ち込んでいくことを私たちはイメージする。ところが、一般相対性理論ではそうは考えない。物質が落ち込んでいくのではなく、時空が落ち込んでいくと考えるのである。つまり、あくまでも「物質=時空の歪み」なのだ。 そうすると、重力崩壊の意味合いが違ってくる。結局、重力崩壊は時空が縮んでいくことに他ならないからだ。この時空が縮む速度が光の速度を超えたらどうなるだろうか? 当然のことながら、その場所から光(電磁波)が私たちに届くことはない。つまり、色は黒。そこがブラックホールになったのだ。「ブラックホールは戦場で発見された」。こう聞くと、みなさんは「えっ?」と思われるだろう。 歴史を紐解くと、一人の天才の姿が浮かび上がる。その人の名前はカール・シュバルツシルト。ドイツの物理学者だ。彼はアインシュタインの重力場方程式の解を最初に求めた。しかも、その研究を行ったのは第一次世界大戦の戦場だというから驚く。だが、彼は戦場で思い病を患い、帰還したもののあえなく他界した。第一次世界大戦の戦火に消えたといってもよいだろう。 しかし、幸いにも彼の求めた方程式の解は残った。その解は、星が重力的に崩壊し、光が脱出できなくなる状況を示していた。それがブラックホール解である。この偉大な業績にちなみ、光が脱出できなくなる速度が実現する半径は、「シュバルツシルト半径」とよばれるようになった。この本もブラックホールを見たいR3に収めるものとします。
2023.05.19
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このところマイナンバーカード運用トラブルの報道が頻出していますね。今ならポイントが付与されると言われても、政府が進めるデジタル技術に関しては(からっきし)信用していないのです。・・・ということで、ちょうど3年前のエントリー『「アナログ共和国」日本』を復刻して読み直してみたいのです。*********************************************************常々、朝鮮日報日本語版をフォローしているのだが、時としてハッとするほどの指摘があるのです。・・・そんな岡目八目のようなエントリーがあったので、見てみましょう。2020/05/03コロナ事態で揺らぐ「アナログ共和国」日本より「日本の会社員が書類を受け取ると、プリントアウト(P)して、はんこ(H)を押し、それをスキャン(S)して返送する。このPHSが日本のデジタル化を阻む主犯だ」(上原哲太郎・立命館大教授) 新型コロナウイルスが日本特有のアナログ文化を揺るがしている。全世界がデジタル化に向かって疾走する中、電子署名ではなく、押印を固守し、電子決済よりも現金を愛用する日本社会がコロナを契機に変化するか注目される。 4月28日の日本経済新聞と朝日新聞によると、安倍晋三首相は27日、経済財政諮問会議で関係官庁に対し、テレワーク(在宅勤務)推進のため、捺印や書面提出などに関する制度と慣行を再検討するよう指示した。 日本政府は新型コロナウイルスの拡大を防ぐため、企業に在宅勤務を勧告しているが、特有の「はんこ文化」があるため、現実的に不可能だという世論が広がっている。日本政府だけでなく、企業は本人確認が必要な場合、電子署名ではなく、紙に直接印鑑を押して提出させている。日本企業の非効率性を象徴する代表的な慣行の一つだ。 在宅勤務中にもかかわらず、押印や上司による決裁のために出勤しなければならないケースが出ていることには不満が相次いだ。メッセンジャーアプリLINEの法務室長は日本経済新聞に対し、「月に押印しなければならない紙の契約書が1000通を超える」と話した。日本の情報経済社会推進協会(JIPDEC)が3月に発表した資料によると、日本企業で電子契約を導入しているのは40%にとどまっている。■追い立てられてデジタル化、それでもはんこ文化捨てられず 日本企業が印鑑を好むのは、複製が難しく、セキュリティー面で信頼性が高いという理由だが、そうした認識は最近の技術の発展を過小評価しているとの声もある。3Dプリンターを使えば、いくら精密に作られた印鑑でも複製が可能で、高度に暗号化された電子署名に比べ、セキュリティー性が低いとの指摘だ。 武蔵大の庄司昌彦教授(情報社会学)は「日本のはんこ文化は紀元前3000年から始まり根が深い。「はんこがなければ見栄えが悪い」「雰囲気が出ない」という認識がある。伝統と格式を尊重する側面でははんこが残り続けることになりそうだ」と述べた。(中略) マイナンバー制度では所得や課税情報を政府に提供する代わり、固有の番号が割り振られ、官公庁や金融機関での書類手続きを簡素化できる。しかし、日本国民は個人情報流出を懸念し、マイナンバーカードの申し込みをためらっている。野村総合研究所の2018年の調査では、回答者のうち、「便利になるならば、個人情報を登録してもよい」と答えた人よりも、「メリットが多くても個人情報を登録したくない」と答えた人が多かった。
2023.05.19
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図書館で『タイワニーズ』という本を、手にしたのです。温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。【タイワニーズ】野嶋剛著、小学館、2018年刊<「BOOK」データベース>より日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。<読む前の大使寸評>温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。rakutenタイワニーズ女優の余貴美子が気になるので、見てみましょう。p180~184<客家の血をひく喜び 余貴美子>「総理、ご決断を!」「総理、撃ちますか、いいですか、総理!」 ゴジラの襲来に右往左往する内閣のなかで、ただ一人、決然と実力行使を迫った映画『シン・ゴジラ』の花森麗子防衛大臣。戦闘準備を進める自衛隊に「頼んだわよ!」と呪文のように念じ、攻撃が失敗に終わると「うーん、総理、残念ですが、これまでです!」とスパッと言い切る潔さ。怪獣が主役の作品で、短いセリフしかなかったにもかかわらず、怪獣並みの迫力が、頼りない男性陣のなかで異様に際立っていた。 どの映画でも、役柄は違いこそすれ、画面の中の存在感がやけに濃い。だから脇役でも光る。映画『おくりびと』では、「お願い、行ってあげてよ!」と、本木雅弘が演じた主人公に懇願する葬儀会社の事務員を演じた。『あなたへ』でも、失踪した夫の影を感じさせながら高倉健と出会う食堂の女将役としての演技が光った。 女優・余貴美子は『おくりびと』『ディア・ドクター』『あなたへ』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞に輝いた。同賞の3度の受賞は彼女しかいない。 画面に出るとスクリーンが引き締まる。美と迫力と影が同居する。そして、背骨に一本、何か太いものが通っている女優。 これらが、余貴美子に対する私のイメージだった。 明るさの裏側に何かの「物語」があることを予感させるキャラクター。俳優たちの演技力が落ちたといわれる今日の映画界で、監督たちにとっては、ぜひともキャストに加えたい女優となっている。 実際に会ってみると、「アマリさんと今でも呼ばれますよ」とけらけらと笑い、聞いている方が拍子抜けするようなキャラクターだ。自分のことを誇張するような発言は、2回の計3時間におよぶインタビューで一度もなかった。聞き手としてはもう少しアピールしてくれても、と思わないでもないほど自然体で、控えめである。 そんな人柄と、演技の力強さは、なかなか一つの像を結ばない。<流浪の民の末裔に生まれて> 彼女の一族は、戦前、台湾から日本へ「生きるため」にやってきた。 そして、「流浪の民」と呼ばれる客家である。 自分が客家であると対外的に語り始めたのはこの5年のことにすぎない。 自らの源流に、余貴美子は、いま、自覚的に向き合おうとしている。客家の血について、余貴美子の言葉は、予想以上に明瞭だった。「ニホンや台湾、中国というより、私は客家。そんな風に思っています」 当代きっての名脇役の女優の心に、何かが起きている。 客家は、中国の漢民族のなかで、独自の文化とアイデンティティを有する特殊な人々である。「客」には、お客さんという意味のほか、よそ者、というニュアンスがある。客家について「東洋のユダヤ人」といったたとえもある。 その由来は、かつて中国の「中原」と呼ばれる、現在の河南省や山西省などにあたる地域に暮らしていたが、北からの異民族の襲来や内乱で故郷を追われ、定住の地を求めてさまよったグループであると伝えられている。 日本社会では客家をめぐる一部の著書が世界中の客家が連携して何か国際的なビジネスや陰謀を展開しているイメージが根強く、「三大中国系国家のすべての権力者に、客家人が就いている。数百年前に中原を追われた客家が、今、中国人社会の中心へと戻ってきたのである」(高木桂蔵著『客家』)という「客家優秀論」に言及する傾向があった。 この三大中国系国家とは、中国、台湾、シンガポールのことで、それぞれ鄧小平、李登輝、リー・クアンユーという客家の血統を持つリーダーを指している。 確かに客家は学歴重視の価値観を持ち、勤勉で優秀な人材を多く輩出している。しかし、実際の客家は、慎ましやかで、控えめである。どちらかというと、社会の片隅にひっそりと生きている人々というイメージだ。 統計上、台湾には人口比で客家人は1割強ぐらい存在していることになっている。だが、それほど客家人がいる感覚はない。社会のなかに溶け込み、消えているのである。 総じて言えることだが、台湾ではエスニック・アイデンティティは必要がなければあえて問わない。なんとなくわかっている、という距離感がいいようだ。他民族、多族群(グループ)を抱えた土地の知恵だとも言える。『タイワニーズ』4:台湾人と日本語文学『タイワニーズ』3:陳舜臣(続き)『タイワニーズ』2:陳舜臣『タイワニーズ』1:温又柔
2023.05.18
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図書館に予約していた『真鍋先生の恐竜教室』という本を、待つこと10日ほどでゲットしたのです。カラー画像満載で、全ての漢字にはルビがふられている子供向けの本ではあるが、大人が見てもその内容に惹かれるのです。【真鍋先生の恐竜教室】真鍋真著、岩波書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より大人気の真鍋真先生の実際の授業が本になりました!トリ肉で骨の標本を作ったり、現代の鳥類や爬虫類と比べたりしながら、恐竜の秘密にせまります。真鍋先生が新種「マイプ」を発掘したアルゼンチンでの調査など、最新研究も解説。恐竜が気になりはじめた人にもわかりやすく、もっと知りたい人の関心も深まる新しい入門書。<読む前の大使寸評>カラー画像満載で、全ての漢字にはルビがふられている子供向けの本ではあるが、大人が見てもその内容に惹かれるのです。<図書館予約:(4/29予約、副本7、予約2)>rakuten真鍋先生の恐竜教室「6時間目 恐竜の絶滅と鳥への真価」で、恐竜の絶滅が語られているので、見てみましょう。p104~111<2 恐竜の絶滅> それでは最後に、恐竜の絶滅のお話をしましょう。白亜紀後期、今から6600万年前のある日、隕石が地球に落ちてきました。隕石は粉々に壊れて、地球にクレーターという大きなくぼみができて、地球の表面も粉々になりました。隕石がぶつかったのが浅い海だったので、粉々になったものが、海の水といっしょに大気中に巻き上げられて、大気圏(地上から約100㎞くらい)に厚い雲をつくってしまいました。 それが地球全体をおおい、太陽の光が届きにくくなり、地球は急に寒くなってしまいました。植物は光合成(光のエネルギーで二酸化炭素と水から栄養を作り出す作用)ができなくなって、多くの植物が枯れました。 2016年に発表されたある研究では、温度が陸上で28℃ぐらい、海中で11℃ぐらい急に下がってしまったと考えられています。それから2年間ぐらい、植物が光合成できない時期があったとされています。2022年に発表された研究では、隕石は北半球の春か初夏に衝突した可能性が高そうです。ちょうど暖かくなって、生物の活動が始まる時に急激に寒冷化してしまったため、北半球の生物に大きな影響が出たのではないかと考えられます。 トリケラトプスのように、たくさん食べなくてはいけない大型の恐竜には、食べものが足りなくなってしまいました。そうした装飾恐竜を食べていたティラノサウルスなども、エサがなくなって絶滅してしまいました。一方、小さい哺乳類や鳥類は、そんなにたくさん食べなくてもすむので、生き残ることができたのではないかと考えられています。 図はアメリカのコロラド州で、6600万年前の地層です。これより下が中生代白亜紀で、それより上が新生代古第三紀です。恐竜が出てくるのは下の地層です。ここが境界だとわかるのはイリジウムという元素のおかげです。 イリジウムは、ふつう地表ではあまり存在しない元素なのですが、この地層からは高濃度で出てきます。 地球に衝突した隕石の中にたくさんイリジウムが入っていて、ぶつかって粉々になったときにイリジウムの元素がばらまかれたと考えられています。隕石が落ちたところは、いまのメキシコの近くですが、世界中にイリジウムが降り積もったと考えられています。(中略)<3 鳥になった恐竜は、どうやって生き残ったの? 鳥類が大量絶滅を生き残れたのは、体が小さくて食べる量が少なくて済んだことが、大きな理由だったと考えられています。 2016年に発表された研究では、鳥が歯をやめて「くちばし」を持ったことも、生き残れた理由だと考えられています。くちばしで、実や種のような硬いものも割って中身を食べられるようになったので、生き残れる個体が増えたのではないかと推測されています。 くちばしには、もう1ついいことがあります。卵の中で歯を作ろうとすると、何ヶ月も卵の中にいなくてはなりませんが、くちばしだと数週間でできます。くちばしにした方が、卵の中にいる時間が短くてすみます。短いのがなぜいいかというと、卵の中にいると、誰かに食べられそうになっても、逃げたり自分で戦ったりできないですね。だから、卵の中にいる時間が短いと、生き残る可能性が高くなると考えられます。 このように、歯をやめてくちばしをもつことが、鳥が生き残れた重要な理由ではないか、と注目されています。6時間目のお話はここまでです。『真鍋先生の恐竜教室』2: 鳥に似た恐竜『真鍋先生の恐竜教室』1:マイプ・マクロソラックス
2023.05.18
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今回借りた3冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、「科学的」でしょうか♪<市立図書館>・クジラ博士のフィールド戦記・ついに見えたブラックホール・すごい! へんてこ生物<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【クジラ博士のフィールド戦記】 加藤秀弘著、光文社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりシロナガスクジラの回復にはミンククジラを間引け?!長年、IWC科学委員会に携わってきた著者による鯨類研究の最前線。科学者の視点でIWC脱退問題も解説。<読む前の大使寸評>追って記入rakutenクジラ博士のフィールド戦記【ついに見えたブラックホール】 谷口義明著、丸善出版、2020年刊<「BOOK」データベース>より強い重力の効果で時空が歪み、光すら出てこられないブラックホール。それをシルエットとして観測することに成功したのがイベント・ホライズン望遠鏡である。各地の電波望遠鏡をつなぎ、地球サイズの電波望遠鏡が実現した。本書では、ブラックホールの理論的な発見からその種類、今回の成果について簡潔に解説。また、近年の研究も織り交ぜ、観測に貢献した技術や発表が待たれる天体とともに見どころを紹介。今後の天文ニュースが待ち遠しくなる一冊。<読む前の大使寸評>追って記入rakutenついに見えたブラックホール【すごい! へんてこ生物】 NHK「へんてこ生物アカデミー」制作班編著、祥伝社、2020年刊<「BOOK」データベース>よりへんてこ生物に学ぶ生きる知恵。地球には、さまざまな「へんてこ生物」がいる。彼らの一見不思議な姿や行動には、厳しい生存競争を勝ち抜いてきた、驚くべき理由が隠されている。5億年にわたる厳しい生存競争から「逃げる」ことで生き延びた“天才軍師”オウムガイ、みずからの体に藻を育て「自給自足」を体得した“森の仙人”ナマケモノ、孤独な深海で透明の頭と可動式の目を獲得したデメニギスなどー。本書は、NHKで放映された「へんてこ生物アカデミー」を書籍化したもの。番組で紹介された生物のほか、紹介できなかった生物もオリジナルで収録。人類よりも長い歴史をもつ“先輩たち”の姿から、より良い明日を生きるためのヒントを感じ取ってもらいたい。<読む前の大使寸評>追って記入rakutenすごい! へんてこ生物図書館大好き590
2023.05.17
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・西加奈子『夜が明ける』(2/15予約、副本16、予約531)現在3位・松本修『言葉の周圏分布考』(8/15予約、副本1、予約16)現在2位・和田秀樹『70歳の正解』(9/14予約、副本2、予約99)現在13位・『語学の天才まで1億光年』(10/18予約、副本2、予約65)現在2位・鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』(10/27予約、副本2、予約56)現在10位・小川哲『地図と拳』(2/01予約、副本6、予約196)現在120位・ジンセイハ、オンガクデアル(2/10予約、副本1、予約15)現在11位・砂漠と異人たち(2/25予約、副本1、予約5)現在1位・『小川さゆり、宗教2世』(4/06予約、副本1、予約5)現在2位・西加奈子『くもをさがす』(5/10予約、入荷待ち)現在113位・横尾忠則『見えるものと観えないもの』(5/16予約、副本3、予約1)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・グレタたったひとりのストライキ・カズオ・イシグロ『夜想曲集』・沢木耕太郎『深夜特急』<予約候補>・養老孟司『形を読む』・中野翠『ほいきた、トシヨリ生活』・鴨志田譲×西原理恵子『アジアパー伝』:図書館未収蔵・『82年生まれ、キム・ジヨン』・スヴェン・ベッカート『綿の帝国』・ビル・ヘイトン『南シナ海 アジアの覇権をめぐる闘争史』・『カラハリ アフリカ最後の野生に暮らす』・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・スマラサーラ『怒らないこと』・鈴木大介「ネット右翼になった父」・動的平衡3:あるいは購入・千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話<予約分受取:2/25以降> ・酒井隆史『ブルシット・ジョブの謎』(5/02予約、2/25受取)・『潜入ルポ アマゾン帝国の闇』(10/14予約、2/25受取)・『ウクライナ戦記 不肖・宮嶋 最後の戦場』(10/09予約、3/07受取)・多和田葉子『太陽諸島』(11/21予約、3/07受取)・小田嶋隆『東京四次元紀行』(8/29予約、3/14受取)・デイブ・グールソン『サイレントアース』(10/01予約、3/14受取)・砂川文次『小隊』(5/11予約、4/09受取)・『おどろきのウクライナ』(12/06予約、4/25受取)・真鍋真『真鍋先生の恐竜教室』(4/29予約、5/09受取)**********************************************************************【夜が明ける】西加奈子著、新潮社、2021年刊<「BOOK」データベース>より思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/15予約、副本16、予約531)>rakuten夜が明ける【70歳の正解】和田秀樹著、幻冬舎、2022年刊<商品説明>より60代では約「40人に一人」だが、80代では約「3人に一人」ーー認知症の有病率、即ちボケる人の割合だ。脳だけでなく健康も見た目も、分岐点は70歳。いつまでも若々しい人でいるか、一気に老け込むかは、60代から70代にかけての生き方で決まる。「老後にコレステロールは必須」「運動は〈走る〉より〈歩く〉」「仕事と勉強は死ぬまで」等々、老年医学の第一人者が「老いを遅らせる正解」を大公開した『老後は要領』を大幅改訂。健康で、人間関係にもお金にも追い詰められない「最高の老後30年」を送るための決定版。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/14予約、副本2、予約99)>rakuten70歳の正解【語学の天才まで1億光年】高野秀行著、集英社インターナショナル、2022年刊<出版社>より語学は魔法の剣!学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。自身の「言語体験」に基づき、「言語」を深く楽しく考察。自動翻訳時代の語学の意味を問う。さらにネイティヴに習う、テキストを自作するなどユニークな学習法も披露。語学上達のためのヒントが満載。そしてコンゴの怪獣やアマゾンの幻覚剤探し、アヘン栽培体験などの仰天エピソードにおける語学についても語られる。『幻獣ムベンベを追え』から『アヘン王国潜入記』まで、高野作品の舞台裏も次々と登場。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/18予約、副本2、予約65)>rakuten語学の天才まで1億光年【自民党の統一教会汚染】鈴木エイト著、小学館、2022年刊<出版社>より安倍元首相と教団、本当の関係。メディアが統一教会と政治家の関係をタブーとするなか、教団と政治家の圧力に屈せずただひとり、問題を追及しつづけてきたジャーナリストがすべてを記録した衝撃レポート、緊急刊行!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/27予約、副本2、予約56)>rakuten自民党の統一教会汚染【地図と拳】小川哲著、集英社、2022年刊<「BOOK」データベース>より「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野…。奉天の東にある“李家鎮”へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本6、予約175)>rakuten地図と拳【ジンセイハ、オンガクデアル】ブレイディみかこ著、筑摩書房、2022年刊<「BOOK」データベース>より貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で育つ、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の一部に大幅増補。映画・アルバム評、書評を収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/10予約、副本1、予約15)>rakutenジンセイハ、オンガクデアル【砂漠と異人たち】宇野常寛著、朝日新聞出版、2022年刊<「BOOK」データベース>より情報社会を支配する相互評価のゲームの(外部)を求め、「僕」は旅だった。そこで出会った村上春樹、ハンナ・アーレント、コリン・ウィルソン、吉本隆明、そしてアラビアのロレンスー。20世紀を速く、タフに走り抜けた先人たちの達成と挫折から、21世紀に望まれる、新たな主体像を模索する「批評」的冒険譚。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/25予約、副本1、予約5)>rakuten砂漠と異人たち【小川さゆり、宗教2世】小川さゆり著、小学館、2023年刊<「BOOK」データベース>よりなぜ彼女は「涙の告発」を決意したのか?「神の子」じゃなく私として生きたい。両親や教会からの妨害に負けず、統一教会での体験を明かす覚悟の手記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本1、予約5)>rakuten小川さゆり、宗教2世【くもをさがす】西加奈子著、河出書房新社、2023年刊<商品説明>よりカナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/10予約、入荷待ち)>rakutenくもをさがす【見えるものと観えないもの】横尾忠則著、筑摩書房、1997年刊<「BOOK」データベース>より最近数年間の著者の過激かつ超絶した対談を集成して、世紀末の狂気と不安と美とを、ことばによって描破する。【目次】生の死と芸術と(淀川長治)/想いはエネルギーです(吉本ばなな)/宇宙の愛(中沢新一)/見えるものと見えないもの(栗本慎一郎)/夢は霊感の源泉(河合隼雄)/宇宙と狂気と愛と(荒俣宏)/ヴィジョンの降臨(草間弥生)/芸術家は畸人たれ(梅原猛)/想念の池にて遊ばむ(島田雅彦)/アートは異界への扉だ(天野祐吉)/芸術は真摯な遊び(黒沢明)<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/16予約、副本3、予約1)>rakuten見えるものと観えないもの【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索
2023.05.17
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<漢字文化圏あれこれR11>本屋に出向くと、右翼雑誌、文芸春秋、週刊誌の特集のタイトルは、もはや開戦前夜であり・・・メディアの警鐘だとしても、売り上げUPに協力する我が身をちょっと反省しないでもない昨今ですね。領土に目を向けると、日中韓による共同体など永遠に実現できないとするのが、先人の教えであるが・・・・日中韓それ自体が既に漢字文化圏であることは、歴史的事実であるわけです。で、蔵書録などから以下に「漢字文化圏」に関する本を集めてみました。(ネット情報を含む)・タイワニーズ(2018年)・チャイニーズ・タイプライター(2021年)・文字渦(2018年)・だめだし日本語論(2017年)・ぐるぐる博物館(2017年)・竜宮城と七夕さま(2017年)・漢文の有用性(2017年)・台湾生まれ 日本語育ち(2016年)・古典を読んでみましょう(2014年)・韓国が漢字を復活できない理由(2012年)・漢字で覚える韓国語(2006年)・中国人のものさし日本人のものさし(1995年)・ハングルへの旅(1989年)・閉された言語・日本語の世界(1975年)R11:『タイワニーズ』を追加【タイワニーズ】野嶋剛著、小学館、2018年刊<「BOOK」データベース>より日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。<読む前の大使寸評>温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。rakutenタイワニーズ『タイワニーズ』4:台湾人と日本語文学『タイワニーズ』3:陳舜臣(続き)『タイワニーズ』2:陳舜臣『タイワニーズ』1:温又柔【チャイニーズ・タイプライター】トーマス・S・マラニー著、中央公論新社、2021年刊<「BOOK」データベース>より中国語タイプライターの“不可能性”から繙かれる圧巻の言語技術文化史。漢字についての発想の転換や戦時中の日中関係、入力や予測変換といった現在につながる技術の起源まで、波瀾と苦渋に満ちた展開を鮮やかに辿る。<読む前の大使寸評>圧巻の言語技術文化史ってか・・・これは読むしかないでぇ♪<図書館予約:(7/17予約、副本1、予約3)>rakutenチャイニーズ・タイプライターウン 中国語タイプライターの進化を見たいではないか。この本を図書館から借出したので、『チャイニーズ・タイプライター』1で、レポートします。。<『文字渦』1>図書館に予約していた『文字渦』という本を、待つこと1ヵ月ほどでゲットしたのです。「紙の動物園」のような言語学的SFが大使のツボであるが、この本はそれよりもさらに学術的であり・・・果して読破できるか?と、思ったりする。【文字渦】円城塔著、新潮社、2018年刊<出版社>より昔、文字は本当に生きていたのだと思わないかい? 秦の始皇帝の陵墓から発掘された三万の漢字。希少言語学者が遭遇した未知なる言語遊戯「闘字」。膨大なプログラミング言語の海に光る文字列の島。フレキシブル・ディスプレイの絵巻に人工知能が源氏物語を自動筆記し続け、統合漢字の分離独立運動の果て、ルビが自由に語りだす。文字の起源から未来までを幻視する全12篇。<読む前の大使寸評>「紙の動物園」のような言語学的SFが大使のツボであるが、この本はそれよりもさらに学術的であり・・・果して読破できるか?と、思ったりする。<図書館予約:(9/05予約、10/16受取)>rakuten文字渦『文字渦』3:「新字」の謎『文字渦』2:「第5回遣唐使」『文字渦』1:CJK統合漢字【台湾生まれ 日本語育ち】温又柔著、白水社、2016年刊<「BOOK」データベース>より3歳から東京に住む台湾人作家が、台湾語・中国語・日本語、三つの母語の狭間で揺れ、惑いながら、自身のルーツを探った4年の歩み。<読む前の大使寸評>著者の母語体験や台湾語と中国語の違いが語られているそうで・・・興味深いのです。<図書館予約:(9/22予約、10/19受取)>rakuten台湾生まれ 日本語育ち『台湾生まれ 日本語育ち』1:わたしのニホン語事始め(長くなるので後略、全文はここ)
2023.05.16
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図書館で『タイワニーズ』という本を、手にしたのです。温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。【タイワニーズ】野嶋剛著、小学館、2018年刊<「BOOK」データベース>より日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。<読む前の大使寸評>温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。rakutenタイワニーズこの本ではコラム頁が充実していて興味深いのだが、そのうちの一つを見てみましょう。p140~142<台湾人と日本語文学> 台湾には「日本語文学」の伝統がある。台湾人の筆によって生み出された日本語によって成り立つ文学のことである。 日本文学、台湾文学のどちらにも属しながら、属していないような存在で、台湾と日本との間に生まれたまさにハイブリッド文学である。 日本は台湾を1895年から統治した。日本語教育を受けた台湾人作家から日本語文学が生み出されたのは、統治から30年以上が経過してからだった。 台湾人にとっては、本来は外国語であるはずの日本語が、日本統治という歴史によって母語化され、ぶんがくを生み出したのである。一方で、台湾には、中国語の文学も生み出されており、文学において台湾は分裂の状態にあった。 1932年には日本語を中心とする文学同人誌「フォルモサ」が発刊。日本の文芸誌でも人選する楊キ(1905-1985)のような作家も現れる。 楊キの著した『新聞配達夫』はプロレタリア文学の名作との評価も高い。台湾・台南出身の葉石濤(1925-2008)は遅咲きの日本語文学作家であるが、これらの作家は基本的に日本の台湾統治への反発をエネルギーとする文学運動の担い手たちだった。(中略) 日本統治は1945年をもって終結したが、日本が台湾に残した言葉は生き続け、台湾文学において複雑なプリズムを作り出した。 日本語でしか表現できない作家たちが、中国語を母国語とする国民党政府の新体制で表現活動に取り組まなければならない事態である。 その状況が解消されるのは、中華民国体制の中国語教育が定着する1970年ごろまで待たなければならず、その間は、主に外省人作家がその中枢を担っていくことになる。 しかし、日本語で表現する台湾人の作家がいなくなったわけではない。その過渡期ともいえる時期に出現した作家が、第五章で述べる邱永漢や陳舜臣だったのである。 邱永漢の作品を台湾文学と分類するかどうかはなお議論が分かれている。ただし、邱永漢は台湾の血統を持ち、日本語を母語として、台湾のテーマを日本語で書き続けた。 すでに体制は日本から中華民国に変わっていたとはいえ、邱永漢もまた、台湾における日本語教育が産み出した「台湾の日本語文学」の担い手の系譜に位置していると見るべきである。 一方陳舜臣になると日本統治下の台湾で育ったわけではないので、少し状況は複雑だ。 陳舜臣も、台湾から日本に渡った家族の一員であり、日本の教育を大学まで受けた。だが、教育を受けた場所が台湾と日本で違っているだけで本質的には邱永漢と変わらない。 邱永漢、陳舜臣は広い意味で、日本統治時代のなかで「日本人」として日本語と日本人の教養を身につけた「日本語世代」だった。 李登輝・元台湾総統もそうだが、日本人以上に日本語に親しみながら、中華文化の素養も身につけ、同時に台湾的土着性も失わない。日台の歴史の産み落とした特異な才能だった。 なお、邱永漢や陳舜臣が「植民地」を背負った作家であるとすれば、第二章で取り上げた東山彰良と温又柔の二人は「戦後」を背負った作家である。 東山も温又柔も日本に外国人として渡った一家の系譜にあるので、その本質は移住先の国における多元的な背景を持った人々が作り出す「移民文学」であろう。 複数の場所を移動し、異なる文化やアイデンティティに触れることによって生じる葛藤や対立をテーマにすることが多い移民文学の存在感は、21世紀に入って進んだグローバル化とともにますます高まる方向にある。『タイワニーズ』3:陳舜臣(続き)『タイワニーズ』2:陳舜臣『タイワニーズ』1:温又柔
2023.05.16
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図書館に予約していた『真鍋先生の恐竜教室』という本を、待つこと10日ほどでゲットしたのです。カラー画像満載で、全ての漢字にはルビがふられている子供向けの本ではあるが、大人が見てもその内容に惹かれるのです。【真鍋先生の恐竜教室】真鍋真著、岩波書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より大人気の真鍋真先生の実際の授業が本になりました!トリ肉で骨の標本を作ったり、現代の鳥類や爬虫類と比べたりしながら、恐竜の秘密にせまります。真鍋先生が新種「マイプ」を発掘したアルゼンチンでの調査など、最新研究も解説。恐竜が気になりはじめた人にもわかりやすく、もっと知りたい人の関心も深まる新しい入門書。<読む前の大使寸評>カラー画像満載で、全ての漢字にはルビがふられている子供向けの本ではあるが、大人が見てもその内容に惹かれるのです。<図書館予約:(4/29予約、副本7、予約2)>rakuten真鍋先生の恐竜教室「5時間目 恐竜の腰と尾の秘密」で、鳥に似た恐竜が語られているので、見てみましょう。p88~90<1 尾から尾羽になった!> 4時間目には、恐竜の後ろ足について鳥と比べてみました。恐竜でも鳥でも、骨盤に穴があって、そこにあしの骨(大腿骨)が深くはまっているので、後ろあしはがに股にならず、ひざは胴体の真下に位置しています。 でも恐竜と鳥では、まったく違うところがあります。その1つが、いまから見ていく尾です。 恐竜には長い尾があります。ティラノサウルスは、大きな頭と長い尾でヤジロベエみたいにバランスをとって、走ることができたと考えられています。ティラノサウルスは長い尾を上下になびかせて歩いていたようなので、その尾の上下の振動幅を計算して、そこから歩行速度を推定した研究が2021年に発表されました。 その研究によれば、ティラノサウルスの体にとって良い歩行速度は時速4.6㎞(ヒトの歩く速さは時速約4㎞)と算出されました。尾は、かなり重要な役割をしていたようです。 それに対して鳥の場合はどうでしょう。尾羽が長い鳥はいますが、今は尾の長い鳥はいません。つまり、恐竜から鳥に進化したときに、骨でできた長い尾をやめて、尾を短くしてその先に尾羽を生やしたということですね。 鳥は飛んでいる時には、尾羽を広げたりします。それから、着陸する時にも、よく観察してみると尾羽をちょっと開いたりしているのが見えます。飛行機の後ろにも水平尾翼という横向きの翼がありますが、鳥は、着陸する時や、方向を変えるときに、うまく尾羽を使っています。 尾が短くなることは、鳥に進化する前の恐竜の段階にも起こっていあした。カウディプテリクス(尾羽竜)は白亜紀の鳥類ではない獣脚類ですが、尾が短くなって、尾の先に大きな尾羽を持っていたことが確認されています。 図のように、始祖鳥を上から見てみると、恐竜のように長い尾椎があって、そこから両側に風切り羽が生えていて、尾羽になっていたんだろうということがわかります。 始祖鳥と比べると、鳥の尾の骨は短いですね。焼き鳥だとボンジリというところですが、一番後ろの尾椎が大きくなり、尾端骨という骨になっています。そこから左右に尾羽が広がるように生えています。鳥はこの尾羽を、飛んでいるときに広げたり、形を変えたりすることができるのです。<2 尾と卵の関係は?> 長い尾をやめて、もう1つできるようになったことがあります。それは大きな卵を産むことです。 長い尾があると、後ろあしの筋肉が尾に沿って伸びているので、どうしても骨盤が狭くなってしまいます。骨盤は卵が通るところなので、ここが狭いと大きな卵は産めません。先ほど見たカウディプテリクスでも骨盤は広くなってはいませんでした。 尾をやめた鳥たちは、卵が通る空間が広がり、大きな卵を産むことができるようになりました。卵が大きくなると、どんないいことがあるでしょうか。 卵の中で成長して、卵からヒナがでてきたとき、ヒナの体が大きくなります。大きなヒナの方が、生き残る確率が高くなったでしょう。尾羽に注目したサイトとしては『『鳥と世界の意外な関係』(復刻)がお奨めです。『真鍋先生の恐竜教室』1:マイプ・マクロソラックス
2023.05.15
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図書館に予約していた『真鍋先生の恐竜教室』という本を、待つこと10日ほどでゲットしたのです。カラー画像満載で、全ての漢字にはルビがふられている子供向けの本ではあるが、大人が見てもその内容に惹かれるのです。【真鍋先生の恐竜教室】真鍋真著、岩波書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より大人気の真鍋真先生の実際の授業が本になりました!トリ肉で骨の標本を作ったり、現代の鳥類や爬虫類と比べたりしながら、恐竜の秘密にせまります。真鍋先生が新種「マイプ」を発掘したアルゼンチンでの調査など、最新研究も解説。恐竜が気になりはじめた人にもわかりやすく、もっと知りたい人の関心も深まる新しい入門書。<読む前の大使寸評>カラー画像満載で、全ての漢字にはルビがふられている子供向けの本ではあるが、大人が見てもその内容に惹かれるのです。<図書館予約:(4/29予約、副本7、予約2)>rakuten真鍋先生の恐竜教室「1時間目 発掘って何をするの?」で、アルゼンチンのパタゴニア地方での発掘から見てゆきましょう。p19~23<2 どんなものが見つかるの?> 竜脚類の化石は大きいので運ぶのが大変です。本当はさらにこのあたりを広く発掘したかったのですが、コロナウィルスが流行し始めて、化石を山から運ぶはずのヘリコプターも来られなくなりました。 そこで私たちは、化石に傷がつかないように、骨折した人がするギブスみたいに石膏で固めて、現地に置いてきました。 2022年3月、アルゼンチンの人たちだけですが現地に戻ることができて、化石や機材を回収してくれました。(中略)<3 新種発見!> もう1つ、獣脚類の化石も発見されました。 最初に見つかったのは胸の骨(烏口骨)で、肋骨や脊椎骨なども確認できました。ここからはできるだけ多くの化石の入った岩石を持ち帰り、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで化石を岩石から削り出すクリーニング作業が行われました。 その結果、2021年の秋には、首から胴体の骨の一部(脊椎骨、肋骨、腹肋骨、尾椎、烏口骨)や部分的な太ももの骨(大腿骨)などが確認できました。全長9mぐらいと推定される大型の獣脚類でした。残念ながら頭骨やカギヅメなどはまだ見つかっていません。 この獣脚類は、頚椎などの特徴からメガラプトル類に分類されました。そして烏口骨や脊椎骨にこれまでのメガラプトル類とは異なる特徴がみられることから、私たちはこの化石を新種として発表することにして、マイプ・マクロソラックスと名づけました。名前の最初の部分(属名)のマイプはパタゴニア地方の伝説に出てくる風の死神という意味です。後ろの部分(種小名)のマクロは「大きな」、ソラックスは「胴体」です。 胴体の横幅が90㎝くらいと、がっしりとした体つきの肉食恐竜であることが分かったので、このような名前になりました。 マイプが発掘された周辺から肉食恐竜の歯の化石も発見されていますが、マイプの歯かどうかはまだわかりません。 白亜紀最末期の北アメリカではティラノサウルス、アジアではティラノサウルス類のタルボサウルスがそれぞれ食物連鎖の頂点にいましたが、南アメリカではマイプというメガラプトル類だったようです。マイプ(新種の肉食恐竜マイプが大乱闘 | NHKスペシャル)より
2023.05.15
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図書館で『タイワニーズ』という本を、手にしたのです。温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。【タイワニーズ】野嶋剛著、小学館、2018年刊<「BOOK」データベース>より日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。<読む前の大使寸評>温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。rakutenタイワニーズ陳舜臣は以前から気になる作家であったが、第5章でその足跡(つづき)を、見てみましょう。p242~245<二つの祖国> ジャーナリズムの人物考察においては生い立ちをたどっていくのがセオリーであるが、陳舜臣には、自らの過去や内面に関する内容が含まれる著書は少ない。 参考となるのは2003年に発売された単行本『道半ば』と、日経新聞で2004年6月に連載された「私の履歴書」である。ただ、いずれも前半生を語ったのみで、作家として大成してからのことは含まれていない。 この二つの文献資料に加えて、陳舜臣の長男で、フォトグラファーとして活動している陳立人と、陳舜臣の姪にあたり、兵庫県立大学で華僑研究を手がけている前出の陳来幸に、それぞれインタビューを行って彼の人生を辿ろうと思う。 陳立人は、現在、神戸にある「陳舜臣アジア文藝館」を主宰している。インタビューも陳舜臣の主な作品の現物や遺品などを展示している同館で行った。 陳来幸には、同じ神戸の華僑歴史博物館で話を聞いた。彼女がこれまでに発表した陳舜臣と陳家に関わる貴重な文献資料も提供してもらった。 陳舜臣の一族はもともと中国・河南省〇川に源を発する一族で、福建省から台湾に渡った移民の家系だった。陳家は、台北郊外の新荘というところで小作をやっていた。 陳舜臣の父・陳通はこの陳家32代にあたる。 陳通は、台北に支店があった神戸の商社「西村商店」の職員として働いていた。事務能力の高さが買われて1919年に神戸に転勤した。陳通にとっては、高齢となった父・陳恭和や妻を連れての来日であるから、それなりに「落地生根(移り住んだ土地で根を張って生きていくという意味)」の覚悟をもった渡日だったと思われる。 のちに陳通が独立して立ち上げた会社は泰安公司という名前で、神戸の華僑としては最も古い老舗に属している。 陳通は、9男3女と子沢山だった。それが男の存在価値を証明する時代でもあった。長男は早逝し、陳舜臣は小説を志し、前述のように、泰安公司は陳来幸の父で四男の迎臣が継承した。 記録上、陳舜臣は神戸で1924年に生まれたとされるが、陳立人によれば「日本に行く船の中で生まれたかもしれないとおばあちゃんが言っていました」という。子供の多い家庭には、当時の時代情勢もあり、あやふやなことも多かった。「私の履歴書」で陳舜臣は〈私は1924年に日本の神戸で生まれた。生まれた時から私はマイノリティの道を選んだ〉と書いている。〈家で使うことばと外で使うことばが違うのはなぜか? おまえは台湾人だからだ。では台湾人とは何か?〉〈作家としての原点がそこにあると思う〉 この点に対する陳来幸の解釈はこうだ。「幼いころから家の『中』でしゃべる言葉が通じない『外』の世界、つまり『二つの世界』の存在を意識し、差別には敏感であったのでしょう」 鋭敏な感性を持つ子供は、得てして寡黙になる。陳舜臣も子供のころは口数も少なく、引っ込み思案だった。本人も「小さいときから体が弱く、運動するとすぐ骨を折ったりしてましてね、それで外に出るのが嫌いで、本を読むのが好きだった」と述べている。 神戸市立諏訪山尋常小学校に通った陳舜臣は教師から「日本語わかるね?」と尋ねられたこともあった。そのころに陳舜臣はすでに日本語のほうが台湾語より上手かった。 ただ父の陳通は、幼い陳舜臣に対して、中国の古典をひたすら声を出して読み上げる「素読」を命じている。つまり漢学の素養を身につけていた。のちに作家として中国語の原典にあたるうえでどれだけ有益だったかは想像に難くない。 戦前の神戸には、中国大陸系と台湾系が両方、日本社会の一部として混じわりながら暮らしていた。生まれた環境がすでに、台湾、中国、日本という複雑性に包まれていたのだ。複雑な環境での成長は、時に人の才能を刺激する。 複雑な社会のマイノリティである「台湾人」の真実を問いかける思いが、自分の作家人生の根っこにあることを、陳舜臣も明確に意識していたことがわかる。『タイワニーズ』2:陳舜臣『タイワニーズ』1:温又柔
2023.05.14
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図書館で『タイワニーズ』という本を、手にしたのです。温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。【タイワニーズ】野嶋剛著、小学館、2018年刊<「BOOK」データベース>より日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。<読む前の大使寸評>温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。rakutenタイワニーズ陳舜臣は以前から気になる作家であったが、第5章でその足跡を、見てみましょう。p235~239<3度の祖国喪失 陳舜臣> 陳舜臣という作家を調べ始めたのは、2015年、彼が90年という長い生涯を閉じてからであった。その死によって興味を持ったのではなく、メディアによるその死の報じられ方によって興味を持った、というのが、本当のところである。 ある新聞が、陳舜臣を「中国人作家」と書いていたのを目にした。あれ、陳舜臣は中国人なのだろうか。台湾人ではなかったのか。違和感を覚えた。 陳舜臣ほどの大きな足跡を残した作家に対して、日本のメディアの取り上げ方は、どこか淡々としていた。深みのある評伝や回顧の記事にはお目にかかることがなかった。 陳舜臣は本を書きまくった。障害で刊行された本の冊数は500冊を超える。「江戸川乱歩賞」「直木賞」「大佛次郎賞」「吉川英治文学賞」「日本芸術院賞」など、さまざまな文学賞や各賞を狩猟した。 陳舜臣は戦後日本の頂点に立つ中国歴史小説家でもあった。その後に、宮城谷昌光、酒見賢一、伴野郎、塚本青史など中国歴史小説を書く作家が続々と日本の文壇に登場する。その様は、陳舜臣を頂に多くの山々が連なる姿にみたてて「陳舜臣山脈」と称された。 それだけの人物の死であるのに「Who is 陳舜臣?」という問いには、誰も答えようとしなかった。それが、一連の訃報を通して私の中に芽生えた問題意識であった。陳舜臣自身も、自分のことを雄弁に語る人ではなかった。それどころか、あえて語らないようにしていた節すらある。 それは性格なのか、それとも、故郷を失って異地で生きるタイワニーズの知恵なのか。その抑制的な自分語りは、第二章で取り上げた東山彰良にも通じる。 陳舜臣には、華僑研究を行っている姪がいる。兵庫県立大学教授の陳来幸だ。陳舜臣の弟で、神戸で貿易を手がける陳家の事業を引き継いだ四男陳仰臣の娘にあたる。陳舜臣は陳家の次男であったが、商売には関心を持てず、作家になった。 陳舜臣のふるさと、神戸にある神戸華僑歴史博物館を取材場所に指定して私と会ったとき、陳舜臣について彼女はこんな見方を口にした。「台湾は彼の業績を受け継いでいない、中国は彼を台湾人とみている。日本人では華僑の作家。陳舜臣は、どこからも、しっかりと評価されていないように見えます」 陳来幸の言う通り、戦後日本の文壇に巨大な足跡を残した陳舜臣という作家は、生前、日本社会で十分に理解されていなかったのかもしれない。 陳舜臣に関する取材を、そんな仮説のもとに取り組むことにした。<司馬遼太郎と李登輝> 死後しばらくして、神戸で開かれた陳舜臣を偲ぶ会に出席した。一流ホテルの会場で、献花台には巨大な写真。陳舜臣は、穏やかな笑みを浮かべていた。 偲ぶ会は出版界の関係者を中心に企画されていた。ゆかりのある編集者たちが、思い出をあれこれと語っているが、一緒に何を食べたとか、神戸のどこそこのバーに連れて行ってもらったとか、そういう話が多く、私のアンテナに引っかかる話にはぶつからなかった。 神戸を後にして東京に戻りながら、私と作家・陳舜臣の関わりを頭の中で整理した。 私の少年時代の読書は、日本史は司馬遼太郎、中国史は陳舜臣が定番だった。本好きで買うだけ買って読まない悪癖のある父親のおかげで、自宅には陳舜臣や司馬遼太郎の書籍がずらりとそろっていた。陳舜臣の『中国の歴史』シリーズや『小説十八史略』が本棚にあり、横山光輝の漫画から中国史に興味を持った私は、陳舜臣の本で知的好奇心を満たした。 私は、大学の第二外国語で中国語を学び、香港に留学して、ジャーナリズムの世界で中華圏の報道を手がけるようになった。「どうして中国に関心を持ったのか」とよく聞かれるのだが、どう説明していいかわからない。家族や友人に中国好きがいたわけでもない。 唯一、思いつくのが「陳舜臣の本をたくさん読んでいた」ことぐらいである。だから陳舜臣は私の人生の導きとなった恩人であり、最初の「老師」であったとも言える。 陳舜臣と司馬遼太郎は、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)の同窓生である。陳舜臣はインド語を学び、司馬遼太郎はモンゴル語を学んだ。二人の作品には中華中心主義を相対化する発想がある。若いころから中国の周縁から中国を見る教養に触れるチャンスに恵まれたからだろう。この本も陳舜臣アンソロジーに収めておくものとします。『タイワニーズ』1:温又柔
2023.05.14
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今お騒がせ中のチャットGPTであるが・・・マイクロソフトBingの文書作成機能でカジュアル文体を選んで試しに「神戸新開地音楽祭のお奨めは」をトライすると以下の応答が得られたのです。神戸新開地音楽祭は、神戸の大規模な野外音楽フェスティバルです。毎年5月に開催され、約200組のミュージシャンが様々なジャンルの音楽を披露します。今年は、2023年5月13日(土)と14日(日)に開催されます。お奨めのステージは、メインステージと公園ステージです。メインステージでは、ジャズのステージが充実しており、神戸ジャズ100周年とコラボしています。公園ステージでは、弾き語りやアコースティックなどの演奏が楽しめます。また、新開地商店街パレードとファンファーレ+オープニング演奏も見逃せません。音楽以外にも、おまつりひろばや新開地屋台村などで食べ物や雑貨を楽しむこともできます。神戸の街を音楽で満たす素敵なイベントですね😊ここで、「新開地屋台村などで食べ物?」と茶々を入れると以下の応答がありました。新開地屋台村は、神戸新開地音楽祭の会場の一つで、福原桜筋沿いにある屋台村です。2021年6月にオープンしたばかりの新しいスポットです。4店舗のお店が集結しており、ホルモン、デカ手羽、やきとり、ご飯物・麺類のほか、おばんざいやサザエ、海鮮などが楽しめます。入口でお会計を済ませて、店内でイートインすることもできますし、テイクアウトすることもできます。音楽祭の時には、生ビールや酎ハイなどのドリンクも100円で提供されることがあります。新開地屋台村は、音楽祭の雰囲気を盛り上げるグルメスポットですねウーム チャットGPTより低レベル(?)のAIではあるが、そつのない応答ですね。・・・だけど今、この高機能を犯罪者がチャットで活用する状況は、怖いものがあるのです。今お騒がせ中のチャットGPTであるが 2:チャットGPTの危険性今お騒がせ中のチャットGPTであるが 1:中国の権威主義的資本主義
2023.05.13
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図書館で『タイワニーズ』という本を、手にしたのです。温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。【タイワニーズ】野嶋剛著、小学館、2018年刊<「BOOK」データベース>より日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。<読む前の大使寸評>温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。rakutenタイワニーズ温又柔は以前から気になる作家であったが、そのエッジはいかにして鋭いのか、見てみましょう。p118~122<おかっぱの喧嘩上等娘、排除と同化に抗する温又柔> 名前も外見も穏やかそうに見えるが、いつでも「戦闘モード」にスイッチが入る。話していても、反応の一つひとつに、妙な鋭さと、緊張感が、匂ってくる。 台湾出身の「ニホン」語作家・温又柔。 日本語では「おんゆうじゅう」。本人いわく「おまんじゅうに似た響き」。中国語では「うぇんようろう」となる。こちらも可愛い響きだ。しかも、中国語の「温柔」は「優しい」を意味する。「キラキラネームみたいです」。これも本人の弁だ。 彼女との出会いは、2012年だったと思う。台湾文学関係のイベントでゲストとして同席したときのことだった。温又柔は『来福の家』を発表した作家として、私は台湾社会や歴史に詳しいジャーナリストとして、ともに登壇した。 おかっぱの小さな女の子がいて、人当たりも丁寧だな、という印象しかなく、彼女の根っこにある文学的闘争のエネルギーに気づくことはなかった。 しばらくしてから、温又柔のエッセイ『台湾生まれ 日本語育ち』を手に取った。中国語の言語環境における表現の「揺らぎ」をテーマに、言葉と人間の関係に深く切り込んだ文章に、いままでにない独特な視座を感じた。 温又柔は過程で使われていた「日本語」「中国語(北京語)」「台湾語」の3言語の世界で、複数言語を行き来することを楽しむセンスを自然に体得しており、なかでもリズミカルで楽しげに聞こえる台湾語の音を巧みに文章化していた。 台湾、香港、アモイ、シンガポールといった、北京語、福建語、広東語などが入り乱れた複雑な中国語環境でそれなりに長い生活歴のある私が、実は長年書きたいと思っていた話を「先にやられてしまった」といういささかの悔しさもあった。 この本とは別のところに温又柔が寄せたエッセイには、こんなくだりがある。〈日本語では、タイワンと尻下がりのイントネーションで発音するのがふつうだろう。タイワンの『ワン』を、ワーンと平らに伸ばして長めに発音すると、途端に中国語っぽくなる。『タ』を少々濁らせて『ダイ』と『ワン』をそれぞれ低く抑え込みながら言えば、もう立派な台湾語〉(「音の彼方へ」/「すばる」2012年8月号) これは、台湾や香港、あるいは海外華僑・華人などが使う「辺境の中国語」に触れるチャンスがないと分かりにくい世界だ。そして、中国語世界から離れて生きている人にとってはまったくどうでもいいことかもしれない。 しかし、台湾とそれなりに近いところで生きている私のような人間にとっては、けっこう切実で、身近で、楽しい問題である。 台湾という、ともすれば重苦しい論述になってしまいがちなテーマで、こうした微妙なところを、さらりとエッセイにできる作家の登場に私は身震いするところがあった。『台湾生まれ 日本語育ち』はのちに日本エッセイスト・クラブ賞が与えられた。<怒りこそ創作を生む> 温又柔のエッセイを読んでいてわかったもう一つのことは、この作家の表面的なイメージに、やすやすと騙されてはいけない、ということだ。 小学生の頃から基本変えたことがないというキノコのようなおかっぱの髪型。 どうしても警戒心を解いてしまいがちだが、実際のところ、彼女は、優しさの対極にある「怒り」をエネルギーを創作に向かう。『台湾生まれ 日本語育ち』を読んでいて、そのことに気付かされた。 その「怒り」の根源にあるものと、向けられる対象を考えることが、私にとっての温又柔理解のアプローチとなった。 温又柔には怒りを向ける相手を常に探している「意地の悪さ」がある。それは、自分の文学が「敵」とするものがわかっているからだ。 インタビューで本人にその点をただしてみると、嬉しそうに「そこを見てくださって、ありがとうございます」と、満面の笑みをもらった。 人畜無害な外見と地雷つきの文学。この落差が温又柔の持ち味である。 温又柔の家庭にはそれほど複雑な要素がない。両親は、温又柔いわく「ばりばりの本省人。職人だった祖父は国民党が大嫌いで、台湾社会ではマジョリティの人々です」。 父は、知人や家族と電子部品関係の会社を立ち上げ、日本での仕事を受け持つことになり、温又柔が3歳のときに日本に渡った。両親とも日本語能力はないに等しかったが、台湾の人たちは、それでも日本に気軽にやってくる。日本と台湾の距離は、特に台湾の人たちにとって、日本人が想像するよりはるかに近い。 やがて廉価な労働力から会社の生産拠点を置くようになった中国にも父は長期出張を重ねるようになる。これも台湾人家庭の一つの典型でもある。 幼い頃は自然に中国語と台湾語を使いこなした。家庭では、中国語と台湾語が混ざったうえに、日本語が重なる言語環境で育った。温又柔にとっては母語という感覚はあいまいだ。人生のなかで、最初になじんだのは中国語と台湾語だった。 しかし日本で暮らすにつれ、次第に日本語が頭の中に「侵入」を始めた。中国語や台湾語は、ますます台湾人らしくなくなり、日本語が「言語」の中心にどっかと座るようになった。楽に話せるのは日本語になり、文章も日本語で書く。 中学3年で選んだ進学先の高校は中国語が学べる新設校。そこで使ったテキストは簡体字という中国大陸で使用される文字だった。台湾の繁体字という旧字体ではなかった。母親は温又柔のテキストを読むことすらできなかった。 温又柔にとって、しばらく離れていた中国語世界との再会であり、同時に、最初の中国語世界との「ずれ」との出会いでもあった。 以前に読んだ『台湾生まれ 日本語育ち』という作品を紹介します。【台湾生まれ 日本語育ち】温又柔著、白水社、2016年刊<「BOOK」データベース>より3歳から東京に住む台湾人作家が、台湾語・中国語・日本語、三つの母語の狭間で揺れ、惑いながら、自身のルーツを探った4年の歩み。<読む前の大使寸評>著者の母語体験や台湾語と中国語の違いが語られているそうで・・・興味深いのです。<図書館予約:(9/22予約、10/19受取)>rakuten台湾生まれ 日本語育ち『台湾生まれ 日本語育ち』1:わたしのニホン語事始め
2023.05.13
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図書館で『ポバティー・サファリ』という本を、手にしたのです。「イギリス最下層の怒り」という副題が付いているが、なんといっても・・・ブレイディみかこ序文となっているのが、借りる決め手になったのです。【ポバティー・サファリ】ダレン・マクガーヴェイ著、集英社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりダレン・マクガーヴェイは、貧困とその破壊的な影響を当事者として経験した。したがって、イギリス中の恵まれないコミュニティで人々がないがしろにされていると感じ、怒りを燃やしている理由を知っている。そして、それを説明したいと考えている。読者はある種のサファリに招待される。野生動物を安全な距離から眺めるようなサファリではない。読者を貧困の内側に引きこみ、その窮迫がどのように感じられるのか、それを乗り越えるのがいかにむずかしいのかを示すのが本書である。マクガーヴェイは、左右両派がいずれも現実の貧困を誤解していると論じ、状況を変えるために自分自身を含めて人々に何ができるのかを示す。切れ味鋭く、大胆で誠実に語られる『ポバティー・サファリ』は、現在のイギリスについて忘れがたい洞察を示してくれる。2018年オーウェル賞受賞。<読む前の大使寸評>「イギリス最下層の怒り」という副題が付いているが、なんといっても・・・ブレイディみかこ序文となっているのが、借りる決め手になったのです。rakutenポバティー・サファリ先ず、ブレイディみかこの序文から見てゆきましょう。この本の著者が育った貧困地域の説明が出てきます。p1~5<「ポバティー・サファリ」とは何なのか:ブレイディみかこ>「EU離脱はどうなっているんですか」 どんなテーマで取材を受けていたとしても、日本のジャーナリストたちは最後にはみんなこの質問を投げてくる。 要するに、彼らがいま英国について知りたいのはそれなのだ。 けれども、そんなに簡単に答えられるならわたしの在住国だってここまで混迷していない。これほど複雑な問題を、一言や二言で説明しろというのが無茶な話だ。 でも遠く離れた場所から見ている人々の認識なんてきっとそんなものだ。彼らがほしいのはわかりやすく明快な答え、それだけなのである。 これは貧困の問題にも当てはまる。「どうして貧困から抜け出せない人々が存在するのでしょう」 外側から見ているだけの、わかりやすい答えがほしい人々はいきなりこんな問いを投げてくる。 貧困がそんなにシンプルに語れる問題だと思っているあなたは、きっと「ポバティー・サファリ」をするのなんかも大好きでしょうね、と本書の著者、ダレン・マクガーヴェイならたぶん言うだろう。 彼の言う「ポバティー・サファリ」とは、サファリで野生動物を見て回るように貧困者を安全な距離からしばらく眺めたあと、やがて窓を閉じて忘れてしまうことだ。しかし、貧困はジープの窓から眺めておけばだいたいわかるというような単純な問題ではない。実際、貧困は、ほぼすべての社会問題と相関関係にあるのだとダレンは書いている。 彼はスコットランドの貧困地域の虐待的文化のど真ん中で育った。36歳で亡くなった母親も幼いころから暴力の中で育ち、若くしてレイプされ、アルコールとドラッグに依存した。自分の息子がなきやまなかったら彼の自転車を川に投げ捨て、言うことを聞かないとナイフを片手に家の中を追い回し、幼い息子を殺そうとした。ダレンが学校でいじめの恐ろしさを乗り越えられたのは、母の恐ろしさに比べたら何でもないからだった。 彼女の常軌を逸した行動は、彼らが暮らす貧困コミュニティ全体が抱える問題をそのまま反映していた。それは彼の育った環境では特別なことではなかったのである。 しかし、その世界を知らない人々にとっては、彼の育った環境と経験は特別なことだった。中等学校卒業を目前に控えたころ、BBCラジオ・スコットランドの番組でダレンは雇用と階級の問題についてコメントするが、これが話題になって出演依頼を受けるようになり、ニュース番組のゲスト司会者を任されるまでになる。(中略) 世間の注目を集める存在になりながらも、ダレンのアルコールやドラッグへの依存は深刻になり、ホームレスの状態になっていた。彼のような立場の人間は、自分に力を与えようとしている人々の気分を害することをした途端、彼らにあっさり見捨てられるのだということをダレンは学んだ。それは組織でも、運動でも、政党でも同じだった。声なき人々に声を与えよう、と言っている人たちが、ダレンがラジオの台本から離れて本心を語り始めるとマイクを切り、照明を落とすのだった。 この経験を経て、ダレンは悟った。彼のような階級の人間が自分の考えを聞いてもらおうと思ったら、意見をしゃべる前に、アルコール依存症で亡くなった母親や、つらかった子ども時代のことを話さなければならない。お偉方やミドルクラスの善人たちに下層の人間たちのことを受け入れさせようと思ったら、「体裁」を繕う必要がある。体裁とは何なのか。信じられないほど悲惨な貧困当事者として、まず彼らがほしがっている話を聞かせることだ。 だから本書も、前半は彼自身の幼い日からの回顧録になっている。文字通り、ダレンはまず「ポバティー・サファリ」を提供しているのだ。日本の人々はこれを読んで驚くかもしれない。そこには何一つ活字用に殺菌されていない、赤裸々でグロテスクなスコットランドの下層の日常があるからだ(当然だが、ここに書かれている労働者階級の人々はケン・ローチの映画の登場人物のようにみんな「罪なき人」というわけではない)。ブレイディみかこの作品を一つ紹介します。【他者の靴を履く】ブレイディみかこ著、文藝春秋、2021年刊<「BOOK」データベース>より“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。<読む前の大使寸評>『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という作品を読んで以来・・・著者の作品をフォローしているのです。<図書館予約:(8/14予約、副本8、予約81)>rakuten他者の靴を履く(『他者の靴を履く』3)より
2023.05.13
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図書館で『加害者家族バッシング』という本を、手にしたのです。ニッポンの「世間」を解析し、解決の道筋を探るとか・・・果たして?【加害者家族バッシング】佐藤直樹著、現代書館、2020年刊<「BOOK」データベース>よりニッポンの加害者家族バッシング。家族は自死にまで追い詰められる。これは、西欧諸国には存在しないこの国特有の現象だ。何故か!!その理由は、海外にはない「世間」があるからだ。本書はその構造を解析し、新たな解決の道筋を提示する。<読む前の大使寸評>ニッポンの「世間」を解析し、解決の道筋を探るとか・・・果たして?rakuten加害者家族バッシング第2章で加害者家族問題が語られているので、見てみましょう。p40~43<第2章 親(家)は責任を取れ> 第2章では、まず、加害者家族問題を考えるにあたって、この国における家族のかたちに大きな問題があることを明らかにしたい。というのも、加害者家族への差別や排除などバッシングの一番の理由は、「世間」があるために、明治時代に輸入されたヨーロッパ生まれの〈近代家族〉がいまでも未成熟で、ニッポンにほとんど定着していないことにあるからだ。■1〈近代家族〉とはいったい何か 西欧諸国では、加害者家族へのバッシングはまず生じない。そういうと、不思議に思われるかもしれない。 たとえば、1998年にアメリカのアーカンソー州のミドルスクール(中学校)で生徒による銃乱射事件がおきた。そのとき驚くべきことに、加害少年の母親は、ニッポンのTBSの取材に堂々、実名・顔だしで応じている。少年による重大事件の加害者家族である。考えてみてほしい、これがこの国だったらどうなるか。 さらには、2013年に起きた「ボストンマラソン爆破テロ事件」でも、実行犯とされた兄弟の母親が、ロシア南部ダゲスタン共和国の自宅で、英ITNテレビの単独インタビューに、やはり実名・顔だしで応じている。 そのさいに彼女は、「私の息子たちの犯行ではない」と、兄弟の無実を主張したという。このときにも、とくに家族が非難されることはなかった。つまり、西欧では子どもの無実を主張するなど、家族が自分の子どもを守ることができる。しかしこの国では、無実どころか、家族が何か主張することすら「世間がゆるさない」ことは明らかだ。 こうしたことが可能なのは、家族構成員はおのおの独立した個人であって、親と子はべつの人格であり、また家族は社会と原理的に対立するという考えが根底にあるからだ。それが生まれたのは、西欧では200年ほど前に〈近代家族〉という考え方が成立したからである。 ところがニッポンでは、明治時代にこの〈近代家族〉という枠組みを輸入したものの、それから100年以上たっても、いまだに生活世界に定着していない。定着できなかったのは、「家」制度を含む「世間」が、ドラスティックな近代化=西欧化を経験しても、現在まで執拗にのこり続けたからである。 では、〈近代家族〉とはいったい何か。そもそも〈近代家族〉は、19世紀にヨーロッパにおいて成立した家族の形態である。これを典型的に語っているのが、19世紀初めに活躍した哲学者G・ヘーゲルだ。彼は1821年公刊された『法の哲学』のなかで、この〈近代家族〉の本質をつぎのように表現している。 家族は精神の直接的実体性として、精神の感ぜられる一体性、すなわち愛をおのれの規定としている。したがって家族的心術とは、精神の個体性の自己意識を、即自かつ対自的に存在する本質性としてこの一体性においてもつことによって、そのなかで一個独立の人格としてではなく成員として存在することである。 愛とは総じて私と他者とが一体であるという意識のことである。だから愛においては、私は私だけで孤立しているのではなく、私は私の自己意識を、私だけの孤立存在をほうきするはたらきとしてのみ獲得するのであり、しかも私と他者との一体性、他者の私との一体性を知るという意味で私を知ることによって、獲得するのである。 少しわかりにくいかもしれないが、ここでは、つぎの三つのことがのべられている。 第一に、家族の本質は「愛」にある。たぶんいまでも、これを聞かれたら欧米人はただちに同じように答えるだろう。 第二に、家族は、「精神の個体性の自己意識」「一個独立の人格」「私」「他者」「私の自己意識」「私だけの孤立存在」という表現にあるような、individual である個人から構成される。いうまでもないがこの個人とは、ヨーロッパで都市化とキリスト教の告解を通じて、11・12世紀以降に成立したものである。 第三に、それにもかかわらず家族は、「愛」による「精神の感ぜられる一体性」「一体であるという意識」「孤立存在を放棄するはたらき」によって「成員」として存在することである。前と逆のことをいっているようにみえるが、あくまでもその前提は、個人の存在だということだ。 ヘーゲルのいう〈近代家族〉の原理とは、吉本隆明風にいえば、原理的に三人以上の人間の観念が生み出す〈近代幻想〉とも、一人の人間の観念が生み出す〈自己幻想〉とも区別される、二人の人間の観念が生み出す〈対幻想〉である(『共同幻想論』)。 ここで「原理的に」と私がいったのは、三人以上の家族も現実に存在するが、そのなかを支配する原理はあくまでも、二人の人間の観念が生み出す〈対幻想〉であるという意味である。 このような〈近代家族〉が、日本に輸入されたのは明治時代である。しかしそれが定着したといわれるのは、じつは第二次世界大戦以降である。 なんか哲学的で難しいではないか・・・ということで読破することはギブアップします。『加害者家族バッシング』1:ニッポンにしかない「世間」
2023.05.12
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図書館で『作家の履歴書』という本を、手にしたのです。なんか既視感のある本であるが、まっいいかと、借りて帰ったのです。調べてみるとこの本を借りたのは2回目であることが分かりました。・・・ということで、この記事を(その2)とします。*********************************************************<作家の履歴書>『作家の履歴書』という本は適当につまみ読みしても、文学賞デビュー方法が学べる内容になっています。つまるところ、読んで楽しいハウツー本として評価できるのではないでしょうか♪(デビューできるかどうかは、読者の素質次第なんでしょうけど)【作家の履歴書】阿川佐和子、他著、KADOKAWA、2014年刊<商品説明>より当代きっての人気作家が、志望動機や実際に応募した文学賞、デビューのきっかけなど、作家になるための方法を赤裸々に語るノンフィクション。作家志望者必読の、様々なデビュー方法が具体的に学べる決定版!<読む前の大使寸評>作家志望の大使にとって、作家デビューのヒントが満載の1冊でおま♪rakuten作家の履歴書椎名誠の履歴書から、見てみましょう。p85~89<志望動機> 作家になれるともおもわなかったし、なりたいとも思っていなかった。モノ書きになるきっかけは、サラリーマン時代に「本の雑誌」を創刊したことだな。 おれはもともと苦学生だったから、ピザレストランの皿洗いや沖仲仕なんかの労働系のアルバイトで学費を払っていたんだ。体を鍛えながらお金をもらえていいけれど、世の中には「デスクワーク」というものもあると知って。新聞で見た業界誌の正社員募集に応募したら受かった。 アルバイトのつもりだったけど、この会社が面白くてね。入社したその日、「椎名くん、君は飲めるかい?」って飲みに連れていかれ、上役の家に泊まってしまった。これはいい会社だなって。会社の中でばくちをやるしね。当時、30人ぐらいいた社員は全員男で、文学青年崩れとか女のヒモ崩れとかみんな「崩れ系」。 20代で取締役編集長になった。おれはできる人だったんですよ(笑)。ひとつ雑誌を創刊したし、次期社長って言われて自分でもその気になっていた。 そのころおれの部下に入ったのが目黒考二で、三日で「辞める」っていう。「本が読めないから」って、へんなやつだよね。続けるように半ば脅迫したけど1年足らずで辞めちゃった。二人ともSFが好きだったから、辞めても月に一、二回は飲んで、どの本が面白いとか面白くないとかを話した。 目黒とおれが十万円ずつ出し合って作ったのが「本の雑誌」の創刊号で、五百部で定価が百円。一号しか出なくてもいいやと思ったけど、一生懸命作ったな。日頃やっているのは経済誌だから「前年比何%」だとか面白くないんだ。「本の雑誌」は自分の好きなことが書けるから力が入るのは当然だよね。部数は少ないけれど、信じられないぐらい世界が広がった。 「本の雑誌」を読んだ情報センター出版局の編集者が本を書かないかと言ってきた。わけもわからずおかしなエッセイ(『さらば国分寺書店のオババ』)を書きあげたら、勝負かけた出版社が日刊ゲンダイと夕刊フジに全面広告を打ったんだよ。おれ、びびっちゃってさ。すごく目についたのか、増刷増刷でベストセラーになった。 自分でつけた「スーパーエッセイ」って、スーパーマーケットのスーパーなんだよね。箒とか雑巾とかラーメンとか並べて売ってる。その程度のもんですよってつもりが、スーパーマンのほうだと勘違いされちゃった。「昭和軽薄体」というのも妙に受けた。当時、嵐山光三郎とか糸井重里とか南伸坊とか似た感じのが結構いて、時流に乗ったっていうのもあるかもしれない。 同じころ『わしらは怪しい探検隊』を書いた。正月休みに250枚書いて、あと50枚書きたかったけど、編集者が「これでいいです」と言うわけ。早く出したいから「だいたい面白いです」って。『作家の履歴書』1 :各作家に対するアンケート
2023.05.12
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今回借りた4冊です。 だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は強いていえば、今回も「手当たり次第」でしょうか♪<市立図書館>・ポバティー・サファリ・タイワニーズ・作家の履歴書・真鍋先生の恐竜教室<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【ポバティー・サファリ】ダレン・マクガーヴェイ著、集英社、2019年刊<「BOOK」データベース>よりダレン・マクガーヴェイは、貧困とその破壊的な影響を当事者として経験した。したがって、イギリス中の恵まれないコミュニティで人々がないがしろにされていると感じ、怒りを燃やしている理由を知っている。そして、それを説明したいと考えている。読者はある種のサファリに招待される。野生動物を安全な距離から眺めるようなサファリではない。読者を貧困の内側に引きこみ、その窮迫がどのように感じられるのか、それを乗り越えるのがいかにむずかしいのかを示すのが本書である。マクガーヴェイは、左右両派がいずれも現実の貧困を誤解していると論じ、状況を変えるために自分自身を含めて人々に何ができるのかを示す。切れ味鋭く、大胆で誠実に語られる『ポバティー・サファリ』は、現在のイギリスについて忘れがたい洞察を示してくれる。2018年オーウェル賞受賞。<読む前の大使寸評>追って記入rakutenポバティー・サファリ【タイワニーズ】野嶋剛著、小学館、2018年刊<「BOOK」データベース>より日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。<読む前の大使寸評>温又柔、余貴美子、陳舜臣、蓮舫など、この本が取り上げている在日台湾人がええわけです。rakutenタイワニーズ【作家の履歴書】阿川佐和子、他著、KADOKAWA、2014年刊<商品説明>より当代きっての人気作家が、志望動機や実際に応募した文学賞、デビューのきっかけなど、作家になるための方法を赤裸々に語るノンフィクション。作家志望者必読の、様々なデビュー方法が具体的に学べる決定版!<読む前の大使寸評>作家志望の大使にとって、作家デビューのヒントが満載の1冊でおま♪rakuten作家の履歴書【真鍋先生の恐竜教室】真鍋真著、岩波書店、2022年刊<「BOOK」データベース>より大人気の真鍋真先生の実際の授業が本になりました!トリ肉で骨の標本を作ったり、現代の鳥類や爬虫類と比べたりしながら、恐竜の秘密にせまります。真鍋先生が新種「マイプ」を発掘したアルゼンチンでの調査など、最新研究も解説。恐竜が気になりはじめた人にもわかりやすく、もっと知りたい人の関心も深まる新しい入門書。<読む前の大使寸評>カラー画像満載で、全ての漢字にはルビがふられている子供向けの本ではあるが、大人が見てもその内容に惹かれるのです。<図書館予約:(4/29予約、副本7、予約2)>rakuten真鍋先生の恐竜教室図書館大好き589
2023.05.11
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・西加奈子『夜が明ける』(2/15予約、副本16、予約531)現在8位・松本修『言葉の周圏分布考』(8/15予約、副本1、予約16)現在2位・和田秀樹『70歳の正解』(9/14予約、副本2、予約99)現在14位・『語学の天才まで1億光年』(10/18予約、副本2、予約65)現在4位・鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』(10/27予約、副本2、予約56)現在11位・小川哲『地図と拳』(2/01予約、副本6、予約196)現在122位・ジンセイハ、オンガクデアル(2/10予約、副本1、予約15)現在11位・砂漠と異人たち(2/25予約、副本1、予約5)現在1位・『小川さゆり、宗教2世』(4/06予約、副本1、予約5)現在2位・西加奈子『くもをさがす』(5/10予約、入荷待ち)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・グレタたったひとりのストライキ・カズオ・イシグロ『夜想曲集』・沢木耕太郎『深夜特急』<予約候補>・養老孟司『形を読む』・中野翠『ほいきた、トシヨリ生活』・鴨志田譲×西原理恵子『アジアパー伝』:図書館未収蔵・『82年生まれ、キム・ジヨン』・スヴェン・ベッカート『綿の帝国』・ビル・ヘイトン『南シナ海 アジアの覇権をめぐる闘争史』・『カラハリ アフリカ最後の野生に暮らす』・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・スマラサーラ『怒らないこと』・横尾忠則「見えるものと観えないもの」・鈴木大介「ネット右翼になった父」・小林快次「恐竜は滅んでいない」・動的平衡3:あるいは購入・千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話<予約分受取:2/25以降> ・酒井隆史『ブルシット・ジョブの謎』(5/02予約、2/25受取)・『潜入ルポ アマゾン帝国の闇』(10/14予約、2/25受取)・『ウクライナ戦記 不肖・宮嶋 最後の戦場』(10/09予約、3/07受取)・多和田葉子『太陽諸島』(11/21予約、3/07受取)・小田嶋隆『東京四次元紀行』(8/29予約、3/14受取)・デイブ・グールソン『サイレントアース』(10/01予約、3/14受取)・砂川文次『小隊』(5/11予約、4/09受取)・『おどろきのウクライナ』(12/06予約、4/25受取)・真鍋真『真鍋先生の恐竜教室』(4/29予約、5/09受取)**********************************************************************【夜が明ける】西加奈子著、新潮社、2021年刊<「BOOK」データベース>より思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/15予約、副本16、予約531)>rakuten夜が明ける【70歳の正解】和田秀樹著、幻冬舎、2022年刊<商品説明>より60代では約「40人に一人」だが、80代では約「3人に一人」ーー認知症の有病率、即ちボケる人の割合だ。脳だけでなく健康も見た目も、分岐点は70歳。いつまでも若々しい人でいるか、一気に老け込むかは、60代から70代にかけての生き方で決まる。「老後にコレステロールは必須」「運動は〈走る〉より〈歩く〉」「仕事と勉強は死ぬまで」等々、老年医学の第一人者が「老いを遅らせる正解」を大公開した『老後は要領』を大幅改訂。健康で、人間関係にもお金にも追い詰められない「最高の老後30年」を送るための決定版。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/14予約、副本2、予約99)>rakuten70歳の正解【語学の天才まで1億光年】高野秀行著、集英社インターナショナル、2022年刊<出版社>より語学は魔法の剣!学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。自身の「言語体験」に基づき、「言語」を深く楽しく考察。自動翻訳時代の語学の意味を問う。さらにネイティヴに習う、テキストを自作するなどユニークな学習法も披露。語学上達のためのヒントが満載。そしてコンゴの怪獣やアマゾンの幻覚剤探し、アヘン栽培体験などの仰天エピソードにおける語学についても語られる。『幻獣ムベンベを追え』から『アヘン王国潜入記』まで、高野作品の舞台裏も次々と登場。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/18予約、副本2、予約65)>rakuten語学の天才まで1億光年【自民党の統一教会汚染】鈴木エイト著、小学館、2022年刊<出版社>より安倍元首相と教団、本当の関係。メディアが統一教会と政治家の関係をタブーとするなか、教団と政治家の圧力に屈せずただひとり、問題を追及しつづけてきたジャーナリストがすべてを記録した衝撃レポート、緊急刊行!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/27予約、副本2、予約56)>rakuten自民党の統一教会汚染【地図と拳】小川哲著、集英社、2022年刊<「BOOK」データベース>より「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野…。奉天の東にある“李家鎮”へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本6、予約175)>rakuten地図と拳【ジンセイハ、オンガクデアル】ブレイディみかこ著、筑摩書房、2022年刊<「BOOK」データベース>より貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で育つ、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の一部に大幅増補。映画・アルバム評、書評を収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/10予約、副本1、予約15)>rakutenジンセイハ、オンガクデアル【砂漠と異人たち】宇野常寛著、朝日新聞出版、2022年刊<「BOOK」データベース>より情報社会を支配する相互評価のゲームの(外部)を求め、「僕」は旅だった。そこで出会った村上春樹、ハンナ・アーレント、コリン・ウィルソン、吉本隆明、そしてアラビアのロレンスー。20世紀を速く、タフに走り抜けた先人たちの達成と挫折から、21世紀に望まれる、新たな主体像を模索する「批評」的冒険譚。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/25予約、副本1、予約5)>rakuten砂漠と異人たち【小川さゆり、宗教2世】小川さゆり著、小学館、2023年刊<「BOOK」データベース>よりなぜ彼女は「涙の告発」を決意したのか?「神の子」じゃなく私として生きたい。両親や教会からの妨害に負けず、統一教会での体験を明かす覚悟の手記。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/06予約、副本1、予約5)>rakuten小川さゆり、宗教2世【くもをさがす】西加奈子著、河出書房新社、2023年刊<商品説明>よりカナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(5/10予約、入荷待ち)>rakutenくもをさがす【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索
2023.05.11
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図書館で『加害者家族バッシング』という本を、手にしたのです。ニッポンの「世間」を解析し、解決の道筋を探るとか・・・果たして?【加害者家族バッシング】佐藤直樹著、現代書館、2020年刊<「BOOK」データベース>よりニッポンの加害者家族バッシング。家族は自死にまで追い詰められる。これは、西欧諸国には存在しないこの国特有の現象だ。何故か!!その理由は、海外にはない「世間」があるからだ。本書はその構造を解析し、新たな解決の道筋を提示する。<読む前の大使寸評>ニッポンの「世間」を解析し、解決の道筋を探るとか・・・果たして?rakuten加害者家族バッシングまず、第1章の冒頭から見てみましょう。p11~14<第1章 ニッポンにしかない「世間」> 第1章では、「世間」とは何か、ということを概略的にのべておきたい。まあ、いってみれば、「世間学入門」みたいな話である。「世間」の基本構造を頭に入れておいてもらえば、それがいかに加害者家族問題に深く関わっているかが、よく理解していただけると思うからだ。■1「世間」と社会の二重構造が生まれた 「世間」は人的関係のあり方をあらわす言葉である。ふつうに考えれば、これは世界のどこの国にでもあるように思える。つまり「世間」的な人間のつながりは、べつだんにニッポン固有のものでなく、世界のどこにでもあると考えられがちだ。 だが「世間」は、現在では海外とくに西欧には存在しない。そういわれると不思議に思われるかもしれない。たとえば「世間」は英語に翻訳できない。society ではないし、community でもないし、world でもない。world については、it's a small world (狭い世間だね)というように「世間」と訳す辞書もあるが、やはりこれは「世界」であって「世間」とは異なる。 英語にならないということは、少なくとも現在の英語圏には「世間」は存在しないということだ。 いまから20年ほど前、このニッポン特有の「世間」の存在に注目したのが阿部謹也である。阿部はドイツ中世史の専門家なのだが、中世以前のヨーロッパの人的関係が現在のこの国の「世間」に似ていることに気づいた。つまり、昔はヨーロッパにも「世間」が存在したという。 阿部によれば、ヨーロッパでは11、12世紀以降、いまこの国にあるような「世間」が徐々に解体され、それにかわって個人から構成される社会が生まれたという。この変化に深く関わったのが、あとで触れるように、都市化と、とくにキリスト教のヨーロッパでの支配の確立である(『「世間」論序説』)。 明治時代には近代化=西欧化とともに、さまざまな言葉が西欧から輸入され、新たに造語された。柳父章の『翻訳語成立事情』によれば、「近代」「美」「恋愛」「存在」「自然」「権利」「自由」などがそうである。そうしたもののなかに、「社会」と「個人」がある。 世間学を理解する上でもっとも大事なことは、社会と「世間」がまったく異なっていることの確認である。たしかに社会は「世間」とよく似ている。国語辞書によっては「世間」は社会とイコールであると説明するものもある。しかし社会は江戸時代にはなく、1877年ごろにsociety を新たに翻訳した造語である。 社会を分解すれば、「社(やしろ)で会う」という意味で、人々が集まる状態をあらわしていたらしい。社会と似た言葉に「世間」がある。「世間」の歴史は古く、すでに1000年以上前の『万葉集』に登場している。たとえば、山上憶良の「世間(よのなか)を憂しとやさしと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば」は有名である。 当時の人々がsociety を、この江戸時代に存在した「世間」と訳さなかったのは、これが「人間の尊厳」と一体の個人の集合体であり、個人もまた江戸時代には存在しないことがわかったからであろう。炯眼というべきである。 では社会はいま存在するか? おそらく言葉はあっても、society の意味での社会はいまでも存在しない。 society が社会と翻訳された当時、ヨーロッパではそれはすでに近代市民社会として確立していた。しかも社会という概念自体、近代のはるか以前、800年程度の歴史があった。しかし、社会が翻訳されて140年ほどたつが、この国にはいまだに本来の意味でのsociety は存在しない。 さらに個人という言葉も、1884年ごろにindividual を翻訳した造語である。individual は、語源的にいえばin+divide から構成され、inは「否定」でdivide は「分割する」であるから、「これ以上分割できない」の意味になる。もともと個人とは「これ以上分割できない」最小単位のことなのだ。 この個人の集合体が社会である。個人は、いまでは日常語としてふつうに使われるが、じつはひじょうにやっかいな言葉である。言葉はあるのだが、それは英語のindividual とは似ても似つかないものなのだ。この意味で、個人もいま存在しない。すぐあとでのべるが、おそらくニッポン人に一番わかりにくいのが、この個人という言葉だろう。 問題は、明治以降の近代化=西欧化の過程で、科学技術や政治制度や法制度などは輸入に成功し、それはうまく定着したのだが、西欧でそれらを生みだした基盤である社会という人的関係の輸入に失敗し、定着しなかったことである。つまり、それまでのニッポンにあった「世間」という人的関係の近代化=西欧化が、うまくゆかなかったのだ。 その結果この国では、すでに万葉の時代かれ連綿と続いてきた「世間」と、明治以降に西欧という外部から輸入された社会との二重構造が生まれた。しかも社会という言葉はあっても、人的関係としてはタテマエにすぎず、「世間」という人的関係こそがホンネであるという二重構造が出来上がった。
2023.05.10
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図書館で『宇宙はどこまで行けるか』という本を、手にしたのです。イオンエンジンとか宇宙エレベーターとか有人宇宙探査とか・・・物理現象に基づく可能性が語られているわけで、ツボが疼くわけです。【宇宙はどこまで行けるか】 小泉宏之著、中央公論新社、2018年刊<「BOOK」データベース>より月や小惑星で資源を採掘する。火星に有人探査機を送る。木星や土星の衛星で生命の痕跡を探すー。ベンチャー企業が勃興し、宇宙が新たなビジネスの主戦場になりつつある今、こうした計画は現実のものになろうとしている。さらに、4光年離れた隣の惑星系への探査計画さえ立ち上がっている。「はやぶさ」プロジェクトに携わり、世界初の小型イオンエンジン実用化を果たした若き研究者が、人類の可能性の限界に迫る。<読む前の大使寸評>イオンエンジンとか宇宙エレベーターとか有人宇宙探査とか・・・物理現象に基づく可能性が語られているわけで、ツボが疼くわけです。rakuten宇宙はどこまで行けるか第3章で、地図アプリでお馴染みのGPS(Global Positioning System)が語られているので、見てみましょう。p73~77<Ⅱ 軌道は高度3万6000キロ>■身近な人工衛星「GPS」 ここからは身近な人工衛星について話していこう。第1章でも少し登場したGPSは、全地球測位システムのアメリカ版で、地球全体の上空に30基程度のGPS衛星を飛ばして個々の位置を測定している。GPS衛星が飛んでいるのは地球から高度約2万キロメートルの軌道で、ISSよりはだいぶ離れている。 GPS衛星は、実は自分の時刻と位置の情報を電波に乗せて常に飛ばしているだけなので、時報衛星だと思えばいい。複数の衛星からやってきた時報の遅れ時間を元に自分の位置が計算できるのだ。平面だと簡単なのであなたの位置を計算してみよう。なお、ポイントは、あなた自身は時計を持っていない点だ。あなたはそれぞれの衛星からの時報の比較しかできない。(中略) 衛星の高度が2万キロに決められたのも、30基ほどの衛星があれば地上から常に4基以上見られるからだ。高度を低くすれば電波は強くなるが、地平線に隠れて見えなくなる衛星が増えてしまい、より多くの衛星を飛ばさなければならなくなってしまう。高度が高ければ少ない衛星でもたくさん見られるが、その分電波が弱くなるので誤差も増える。そこで、選ばれたのが高度2万キロだったのだ。■日本のみちびき ところで、ここまでお話ししてきたGPSはアメリカ軍の所有物である。常に電波を飛ばしているだけなので、それをほかの人が使おうが使うまいがアメリカ軍には何も損はない。 ただ2000年頃までは、軍事上の理由で故意に誤差データを加えられていた。そうすると、正しいデータを知っているアメリカ軍だけが適切に使えるようになる。しかし、いまやGPSは社会インフラに近いので、その運用の可否がアメリカの一存で決まることに対して危険性を感じる人たちがいる。 そこで現在、各国が独自の測位システムを構築する動きがある。EUの「ガリレオ」、ロシアの「グロナス」、中国の「北斗」、そして日本の「みちびき」だ。「みちびき」は、2017年10月に4号機が打ち上げられて運用が開始された。(最終的には2023年に7基体制で運用する予定だ)。 GPSが地球全土を対象にしたシステムであるのに対し、「みちびき」は日本の経度付近に特化したシステムである。このためにGPSのような30基よりもずっと少ない数で機能し、2017年から4基体制となり、2018年後半から本格運用がはじまる。 この「みちびき」がどのように日本付近に特化しているか見ていこう。「みちびき」はどの衛星も24時間周期で飛ぶ。このため地球の自転にロックされて、いつでも日本に近い緯度にいることができる。このうち1基は静止衛星だが、あとの3基は少し変わっていて、赤道から45度傾いた少し楕円の軌道を飛んでいるのだ。 これを地上から見ると、南に膨らんだ8の字の軌道上を3基がそれぞれ8時間の間隔を開けて回っている。さらに上(天頂)に近いほど動きが遅くなるため、地平線から角度70度以上という、ほぼ真上にいつでも1基は衛星がいることになる。 現在、「みちびき」単体では測位システムとして完全には機能しておらず、GPSと併用して使われている。今後の予定では、2020年に古くなった1基を交換、2023年度までにもう3基を飛ばし、合計7基の「みちびき」だけで測位ができるようにする。ただし、そうなっても、GPSと一緒に使ったほうが精度は高い。そのため。「みちびき」はGPSと互換性をもつ信号フォーマットを有している。「みちびきの軌道」より『宇宙はどこまで行けるか』1:宇宙ビジネス
2023.05.10
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今お騒がせ中のチャットGPTであるが・・・マイクロソフトBingの文書作成機能でカジュアル文体を選んで試しに「チャットGPTの危険性」をトライすると以下の応答が得られたのです。こんにちは、こちらはBingです。😊チャットGPTの危険性についてお尋ねですね。チャットGPTは、自然な対話ができる対話型AIツールですが、悪用される可能性があります。例えば、情報の漏洩、ハッキング、不正アクセス、詐欺、サイバー攻撃、誤報の拡散、盗作などが挙げられます。チャットGPTを使用する際には、機密情報や個人情報を入力しないように注意したり、信頼できるソースを確認したりするなどのマネジメントが大切です。ここで、「各国の規制はどうなっていますか?」と茶々を入れると以下の応答がありました。各国の規制についてお答えします。チャットGPTは、不正確な返答をする場合があるため、注意が必要であるとされています。ヨーロッパでは、個人情報の保護などを理由にチャットGPTの規制を検討する動きが広がっています。イタリアでは、膨大な個人データの収集などが法律に違反している疑いがあるとして一時的に使用を禁止しました。日本では、直ちに利用を規制する考えはないとされていますが、情報流出などの懸念にも対応する必要があるとして、検討体制を強化する方針です。イタリアでは、チャットGPTがユーザーの入力した個人情報や位置情報などを収集し、サーバーに保存していることが問題視されました。 また、チャットGPTが不適切な質問に対しても回答を返すことが可能であることが判明しました。 これらの理由から、イタリアはチャットGPTの使用を一時的に禁止し、開発者に対して説明を求めました。フランスやドイツ、アイルランドなどでは、チャットGPTが個人情報の保護に関するヨーロッパ連合の法律(GDPR)に適合しているかどうかを検討しています。 チャットGPTがユーザーの同意なしにデータを収集したり、第三者に提供したりすることは禁止されています。日本では、チャットGPTの利用を規制する考えはありませんが、情報流出などのリスクに対応する必要があるとしています。 また、チャットGPTなどのAIの可能性や課題について、G7=主要7か国のデジタル・技術相会合で議論する予定です。ウーム チャットGPTより低レベルのAIではあるが、そつのない応答ですね。また「どんな単語が続く確率が高いかを計算して言葉を並べる。つまり今のAIは『だいたいこうだろう』という結果を出す仕組みになっています。ミスを減らす方向へ進むと思いますが、完全無欠な結果を出すことはできないでしょう」という専門家のコメントもありました。・・・だけど今、この高機能を犯罪者がチャットで活用する状況は、怖いものがあるのです。今お騒がせ中のチャットGPTであるが 1:中国の権威主義的資本主義
2023.05.09
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図書館で『GAFA vs.中国』という本を、手にしたのです。GAFAと中国は真っ向勝負に追われているが、日本はどう動けばいいのか・・・と思ったりする(なんの力にもならないが)【GAFA vs.中国】渡邉哲也著、ビジネス社、2018年刊<「BOOK」データベース>より世界市場を制覇する巨大「プラットフォーマー」GAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)と超監視国家・中国の「ビッグデータ」争奪戦が始まった。米中貿易戦争が全面対決を迎えるさなかにもGAFAは中国市場を狙い、欧米はGAFAの規制に走る。二大大国米中と巨大企業GAFAが席巻する世界激変に日本が生き抜く道を提言。<読む前の大使寸評>GAFAと中国は真っ向勝負に追われているが、日本はどう動けばいいのか・・・と思ったりする(なんの力にもならないが)rakutenGAFA vs.中国「第3章」で台湾問題が語られているので、見てみましょう。p108~113<米台接近と台湾旅行法>「一つの中国」政策をかかげる中国にとって台湾は、米国に対して絶対に譲れない一線です。中国に見せつけるかのように台湾に接近しているのがトランプ政権です。 米国は2018年3月に「台湾旅行法」を成立させて、米国高官が公式に台湾へ訪問できるようになりました。それにともない、台湾の大使館にあたる在台事務所が新設されて、開所式に米国はロイス国務次官補が出席し、米台両国の蜜月ぶりをアピールしました。 ボルトン大統領補佐官は、以前から台湾に米国海兵隊を駐留させると発言しています。おそらく、台湾旅行法と米高官の開所式への参加は、海兵隊が台湾に駐留することを見越したうえでの動きなのでしょう。 台湾の農業団体が大量に、中国による報復関税で価格が下落した米国産の大豆を、購入することを決めたという報道がありました。中国に輸出できないため、米国産の大豆価格が15%ほど下落していたところを、台湾の農業団体が18年~19年に1750億円相当を米国から輸入することを決めました。これは従来計画の3割増しです。 また台湾は、米国からF16戦闘機の交換部品など、計3億3000万ドルの武器を購入も決めたようです。同様に日本も米国のLNG(液化天然ガス)を買ってあげればいいでしょう。 一方、中国は台湾を孤立させるために、台湾と外交関係を結んでいる国に対して、投資などカネの力をエサに断交させることに成功しています。 たとえば07年に断交させたコスタリカには、3億ドル相当の同国国債購入を条件にしていました。今年8月に断交させたエルサルバドルはプロジェクトのエサで釣り上げました。 16年12月のサントメ・プリンシペを皮切りに、パナマ(17年6月)、ドミニカ共和国(18年5月)、ブルキナファソ(同)、前述のエルサルバドルとこの2年間で5ヵ国の外交承認を、台湾から中国へと変更させています。 そして中国が次に狙っているのが、小さな太平洋の島国パラオです。そのパラオをめぐり台中が対立しています。中国の圧力により、いまや台湾と外交関係を結んでいる国は17ヵ国しか残っていません。パラオはその貴重な1国ですが、台中対立の板ばさみにあった格好です。 台湾外交部はホームページ上で「深刻な外交的脅威に直面しているが、台湾政府は北京からの圧力には屈しない」と表明し、パラオとの関係を維持しようとしています。 パラオおよびミクロネシア連邦、マーシャル諸島の3ヵ国をめぐっては、中国は米国とも競合しています。米国はこれらの国と自由連合盟約を締結しており、年平均で約2億ドル(約220億円)の財政支援を提供し、防衛をになっています。また、3ヵ国とも国際連合に加盟しています。 中国は、「一帯一路」をパラオにも広げようとして、数十億ドル規模の資金をミクロネシアや周辺地域における貿易や投資、援助や観光に注ぎ込み、瞬く間に太平洋の主要経済勢力となりました。 米政府報告書によると、太平洋諸島フォーラム参加国に対する17年の貿易額は、中国は82億ドルに達したのに対し、米国は16億ドルにとどまっているといいます。こうした中国による無利子融資も急増しているのです。 私も18年9月に台湾に取材にいき、政府高官の方とお会いして、貴重な意見交換ができました。また、台湾の工業地域である台中も見学させていただきました。 すでに台中では中国進出製造業の国内回帰が始まっているとのことです。ただし、問題はその撤退に関するリスクです。 中国から撤退しようとすると、中国政府は、膨大な退職金と中国政府から過去に受けた優遇処置の全額返還、製造設備等を中国に置いて帰ることを要求してきます。これが撤退の大きなハードルとなっていたのですが、米中貿易戦争激化で、損をしてでも中国から撤退を考える企業が急増したといいます。(中略) その一方で、中国は国内半導体産業を成長させようと、台湾から上級エンジニアを引き抜いています。これは14年から始まっていましたが、米中貿易戦争がエスカレートするなかで、いっそう加速しているとのことです。 中国人からすれば、韓国人やASEAN諸国よりも台湾人がいちばん接しやすいということから、台湾人がターゲットにされているようです。<台湾海峡で高まる米中対立とフィリピン> 朝鮮半島、東シナ海、南シナ海と中国が国境をめぐり他国と衝突している地域において、習近平政権が軍事侵攻する可能性がもっとも高いと言われているのが台湾です。 台湾国防部(国防省)が18年8月31日に公表した「中共軍事力報告書」によると、中国はいまだに台湾に対する武力行使を諦めておらず、2020年までにその全面的な侵攻作戦能力の完備を目指していると警戒します。 中国が武力に踏み切る可能性として挙げられているのは、①台湾による独立の宣言、②台湾内部の動乱、③核兵器の保有、④中国との平和的統一を目指す対話の遅延、⑤外国勢力による台湾への政治介入、外国軍の台湾駐留などが起きた際だと分析しています。 運用する戦術・戦法については、台湾海峡をはさむといった地理的な環境の制限により、上陸用舟艇や後方補給能力が不足しているため、現段階では軍事的脅威や封鎖作戦、制圧射撃などの可能性が大きいと予測します。 また中國軍が近年、台湾を周回する形で飛行したり航行しており、それらのいずれも対台湾作戦を想定したものと台湾は言及しています。また、軍事科学技術と兵器の研究開発に力を注ぎ続けている戦力の増強に警戒感をあらわにしました。 危機感を高める台湾ですが、米国を中心とした中国包囲網を揺るぎはありません。 現在、「航行の自由作戦」に参画する多国籍部隊の哨戒機(日本のP3Cと兄弟機)が、普天間に大集合しており、表向きは北朝鮮の瀬取り(船から船へ積み荷を移すこと)対策となっていますが、実際は南シナ海における中国への監視行動の一環です。『GAFA vs.中国』1AI:チャットとか
2023.05.09
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図書館で『美しい時間 冬の花火』という本を、手にしたのです。なんかパンフレットのような装丁が気になったが、要は内容なのでチョイスしたのです。帰って調べてみたら、この本は「ケース入り2分冊」の片割れと分かったのです。【美しい時間 冬の花火】村上龍著、㏍ベストセラーズ、2006年刊<「BOOK」データベース>より温かな眼差しで豊かな人生の味わいと愛の深奥を描く村上龍『冬の花火』。大人の女こその切なくもひたむきな恋心を謳いあげる小池真理子『時の銀河』。特別に書き下ろした作品二篇を一函に収めた愛蔵版。<読む前の大使寸評>なんかパンフレットのような装丁が気になったが、要は内容なのでチョイスしたのです。帰って調べてみたら、この本は「ケース入り2分冊」の片割れと分かったのです。amazo美しい時間 冬の花火かなり中抜きになるのだが・・・エンディングの語り口を少しだけ、見てみましょう。p91~95「モナコに来る前、カンヌで花火が上がるのを見た」 大垣さんの手紙はそのように始まっていた。「一人旅だった。さっき君にメールを出したんだが、間違って途中で送信してしまったので、手紙にする。ぼくは、これまでの人生に後悔など無いと思っていた。しかし、一人で花火を見たときに、妻と一緒に冬の花火を見たことがないと、気づいた。花火はとてもわかりやすい。花火は一瞬で消えるが、ぼくたちに一体感のようなものを刻みつける。 ぼくたちは、誰かとともに花火を見ることで、その人と同じ感情を共有していると気づく。妻と一緒に冬の花火を見たことがなかった、そのことに気づいたとき、本当は、きっと数え切れないほど多くの、決して取り返しのつかないことをやり残しているんだろうと、そう思った。 それで自暴自棄になったというわけではないよ。案外淡々とした気持ちで、全財産をすってやろうと意気込んで、モナコのカジノに乗り込んだわけだが、そういうときに限って逆にツキが来てしまうんだな。ぼくは、もう何もやる気が起こらない。あの世で、妻と冬の花火を見ることにするよ。サオリは悲しむだろうが、やがて自立してくれることを祈るばかりだ。 ちなみに、誤解なきように。ぼくの人生は失敗なんかじゃない。正真正銘の成功者だ。ぼくはそんなことを君に伝えたいわけじゃない。もっと単純なことなのだ。矢垣君、どうか、この手紙を読んだら、奥さんと一緒に冬の花火を見に行ってくれないか。君なら、ぼくの言うことをわかってくれると思う」 わたしは妻の肩を抱いている。花火が打ち上げられるたびに、妻の肩が震えるのが伝わってくる。冬の空気が冷たさがわたしたちの身体のと心の輪郭をくっきりと際立たせている。妻との距離が、目に見えるものとして掴める気がしてくる。今横にいる人と自分は本当はどのくらい離れているんだろうと、ふと不安定な気分が押し寄せるのだが、花火と重なるようにその不安が点滅し、その直後完全に消滅する。 他人を理解するのは不可能かもしれない。だがこの人と、夜空いっぱいに広がって消えてゆく美しい光を見ているという事実は疑いようがない。確かに、冬の花火は何かを象徴している。そしてそれは、たいせつな人と一緒に寒い夜にきらめく一瞬の閃光を眺めた人にしか、わからない。『美しい時間 冬の花火』1:冒頭の語り口
2023.05.08
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図書館で『美しい時間 冬の花火』という本を、手にしたのです。なんかパンフレットのような装丁が気になったが、要は内容なのでチョイスしたのです。帰って調べてみたら、この本は「ケース入り2分冊」の片割れと分かったのです。【美しい時間 冬の花火】村上龍著、㏍ベストセラーズ、2006年刊<「BOOK」データベース>より温かな眼差しで豊かな人生の味わいと愛の深奥を描く村上龍『冬の花火』。大人の女こその切なくもひたむきな恋心を謳いあげる小池真理子『時の銀河』。特別に書き下ろした作品二篇を一函に収めた愛蔵版。<読む前の大使寸評>なんかパンフレットのような装丁が気になったが、要は内容なのでチョイスしたのです。帰って調べてみたら、この本は「ケース入り2分冊」の片割れと分かったのです。amazo美しい時間 冬の花火冒頭の語り口を少しだけ、見てみましょう。p6~8 よく晴れた日の昼下がりだった。リビングでバッハを聴きながら、ネット配信のニュースをぼんやりと眺めていて、トピックスのヘッドラインを映すモニターに目が止まった。「カジノで大勝の邦人自殺・南仏モナコ」 トピックスから記事に飛ぶと、「大垣芳継」という名前が目に入って、わたしは愕然とした。「カジノで大勝のあと邦人がホテルで死亡・地元警察は自殺と断定【モナコ 2日ロイター=共同】南仏モナコの超高級ホテルの一室で、現地時間2日未明(日本時間同日午前)、日本人男性が死んでいるのをホテルの関係者が発見した。所持していたパスポートから大垣芳継さん(74)と判明。大垣さんは31日夜、ホテルに隣接する世界的に有名なカジノで勝ち続け、最終的に約70万ユーロ(日本円で約1億円)という大金を手にしていた。 遺書らしきものは残されていないが、検死の結果大量の睡眠薬を服用していたことが判明、地元警察は自殺と断定した。全財産を失っての自殺は多いが、大勝したあとの自殺は極めて異例と現地でも話題になっている」 わたしは茫然としてモニターを見つめ、こんなことはあり得ないという気持ちと、あの人ならあり得るかも知れないという思いを同時に持った。そう言えば、年末に大垣さんから奇妙で短いメールが届いていた。 大垣さんは、貿易商だったわたしの父親の友人で、日本のヘッジファンドの草分けのような人だ。またカンブリア紀の化石の収集家でもあった。わたしが古生物学を含む自然科学系の読み物の翻訳をしていた関係で、お付き合いをさせてもらっていた。 大垣さんは旧大蔵省の主計局に入ったが数年で辞め、そのあと外資に転職した。もっともわかりやすいエリートコースである旧大蔵省主計局から外資への転職というのは、当時は考えられなかったことらしい。高度成長が始まったばかりで、日本経済が急成長している時期だったからだ。 長い間アメリカの銀行の投資畑で働き、次にイギリスの証券会社に移り、80年代に金融規制が解かれ始めるとすぐに独立して日本で投資会社を設立した。外資で鍛えられた大垣さんの情報と知識、そしてその人脈は揺るぎないもので、会社は確実に収益を上げた。 特にバブル後、日本のほとんどすべての金融機関の信用が失墜したあとは、メディアや専門家の大垣さんに対する見方が、異端から正統へと一変した。 この大垣さんは高級ステッキの販売でも成功しているが、古生物の化石も収集しているのです。 一方、主人公のわたしは自然科学系の翻訳をしていて、わたしの翻訳したカンブリア紀などの古生物(三葉虫、アロマリカリス、ハルキゲニア、アンモナイトなど)を通じて大垣さんと接することになるのです。
2023.05.08
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