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東芝の4T85Pという真空管を入手したので紹介します。4B85という球も持っていますが、それはまた今度...。プレート損失150Wという大型真の空管です。2000Vを掛けて使用する送信管ですが家庭では低電圧動作で十分かと。しっかりした造りですね。惚れ惚れします。この4T85Pは三極管なのですが、構造を見ると....このような感じです。ビーム電極を有した三極管であることがわかりました。因みにビーム電極には放熱板が付いています。3本の太いカソードがヒーターに暖められてオレンジ色に光ります。大型の真空管は魅力的ですね。etracerで特性を測定しましょう。プレート損失のラインはかなり低目の80~90W程度としました。そんなに電流を流しても出力トランスのほうが負けます。【1本目】Eh=6.3V, Ih=4.9AEp=550VEg=-5.2VIp=70.08mArp=3659Ωgm=9487μSμ=34.7V/V【2本目】Eh=6.3V, Ih=4.9AEp=550VEg=-5.4VIp=70.47mArp=3616Ωgm=9451μSμ=34.2V/V綺麗に揃っていると思います。600~700Vの低電圧動作なら7k~10kΩ負荷が良さそうです。特性的にグリッドをプラス領域まで使用しないと十分な出力が得られない印象ですが、非常に高感度な真空管なので励振電圧は少なく済みます。
Jan 26, 2025
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2T23Pという真空管を紹介します。こちらも先日の2T12P同様に、勢いで買ってしまった物です。富士通の印字。この時代はTENではなく富士通なんですね。保守用として製造されたものではないかと思われます。先日の2T12P同様に、プレートの中にカソードとグリッドが2組ある構造です。効率を重視したものでしょうか。検査シートが付いていました。この56は1956年ではなく昭和56年(1981年)と思われます。規格はFrankさんの資料室の「富士通電子管規格一覧表」が参考になります。ピンアサインはこちら。先日の2T12Pより大きめです。太いカソードがオレンジ色になる、とても見栄えがします。etracerで特性を測定しましょう。【1本目】Eh=10.0V, Ih=2.34AEp=480VEg=-7.2VIp=50.14mArp=3760Ωgm=8390μSμ31.5/VEh=9.0V, Ih=2.23AEp=480VEg=-6.9VIp=50.13mArp=3795Ωgm=8193μSμ31.1V/V【2本目】Eh=10.0V, Ih=2.31AEp=480VEg=-5.9VIp=50.19mArp=3953Ωgm=8463μSμ33.5/VEh=9.0V, Ih=2.19AEp=480VEg=-6.0VIp=50.17mArp=3910Ωgm=8527μSμ33.3V/VEp480V,Eg-8.2V,Ip40mAに10kΩの負荷で1.76W程度。Ep380V,Eg-2.6V,Ip60mAに5~7kΩの負荷でプラスまで目一杯振るほうが有効に使えそうです。(最大20mAほどグリッド電流が流れます)とにかく太いカソードが魅力的な球です。
Jan 14, 2025
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2T12Pという真空管を紹介します。よくわからず勢いで買ってしまった記憶が....。送信管らしいしっかりした造りです。、よく見ると、プレートの中にカソードとグリッドが2組入っているのがわかります。規格はFrankさんの資料室の「富士通電子管規格一覧表」が参考になります。ピンアサインはこちら。カソードは、ハッキリとした色味です。いい感じです。もう、これだけで満足します。etracerで特性を測定しましょう。グリッドのプラス側のIpカーブも測定しました。ヒーター電圧9Vも参考に測りました。【1本目】Eh=10.0V, Ih=1.56AEp=480VEg=-10.1VIp=25.76mArp=5794Ωgm=4782μSμ27.7V/VEh=9.0V, Ih=1.46AEp=480VEg=-10.0VIp=25.66mArp=5891Ωgm=4687μSμ27.6V/V【2本目】Eh=10.0V, Ih=1.56AEp=480VEg=-10.1VIp=25.76mArp=5794Ωgm=4782μSμ27.7V/VEh=9.0V, Ih=1.46AEp=480VEg=-10.0VIp=25.66mArp=5891Ωgm=4687μSμ27.6V/V480Vで-10Vの26mAに14kΩで1.35Wといったところです。rpが高いので扱いにくいですね。RFのC級アンプで使う球です。A級のオーディオ用で使うには無理があります。カソードの容量的には、余裕があるので9V点火でもほぼ問題ない印象です。これ以上はカソード温度が下がるので無理かなと。綺麗な特性がとれました。なかなか魅力的な送信管だと思います。
Jan 13, 2025
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本榧のまな板を買いました。今までは青森ヒバのまな板を10年ほど使っていました。削ればまだ使えますが、今回は買い換えとしました。私は本榧専門店で注文しました。私の場合は43cm×24cm×3cm、柾目、角丸で注文してあります。温かみのある薄黄色をしています。柔らかく温かみのある色合いのなかにも凜とした雰囲気があり、気に入っています。今まで使っていた青森ヒバとは明らかに異なる甘さとスパイシーさのある香りで、これはシナモンの香りです。そう、シナモン。そういう香りがします。台所は楽しく。これを心がけたいと思います。
Jan 11, 2025
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12E1という真空管を紹介します。今回は手持ちの三種類を測定してゆこうと思います。トップ(プレート)が7mmΦなんですよね。この真空管の少々格好悪いところです。STCのCV345はサイドゲッターです。良く見るとガラス繊維をワニスで含浸したと思われるチューブがヒーター配線に被さっています。ベースの下部は丸みをおびています、こちらはブラックプレート。こちらは穴無し。下にUの字の放熱器があるかわりに、トップ側の放熱器もUの字の小さな物になっています。規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベース「MAZDA 12E1」リンクと真空管(Electron tube) 規格表データベース「AEI 12E1」リンクが参考になります。ネットで「12E1の三極管接続は300Bに似ている」という記載を見かけますが、規格表の三結特性を見る限りは、300Bとは似ていませんし、そもそも動作電圧・電流が異なります。300Bに似ているなんてことを誰が言い出したのでしょうか?昔から伝承されている話や高名な先生が書いた記事に疑問を持つことも大切かと思います。ヒーター点灯。いい感じですね。etracerで特性を測定します。最大コントロールグリッド電圧が100V迄という記載があるのですが、一寸オーバー気味の120Vまで見ました。【1本目】「STC CV345」と記されているベース下部が丸いものEh=6.3V, Ih=1.72A三極管接続Ep=240VEg1=-48.5VIp+Ig2=80.04mAIg2=5.37mArp=611Ωgm=6042μSμ=3.7V/Vビーム管接続Ep=240VEg2=95VEg1=-11.5VIp=79.58mAIg2=1.30mArp=16026Ωgm=8695μSμ=139.3V/V【2本目】「STC CV345」と記されているベース下部が丸いものEh=6.3V, Ih=1.73A三極管接続Ep=240VEg1=-51.3VIp+Ig2=80.15mAIg2=5.40mArp=614Ωgm=5650μSμ=3.5V/Vビーム管接続Ep=240VEg2=95VEg1=-12.4VIp=80.19mAIg2=1.38mArp=15372Ωgm=8465μSμ=130.1V/V【3本目】穴3個Eh=6.3V, Ih=1.72A三極管接続Ep=240VEg1=-47.0VIp+Ig2=80.44mAIg2=5.14mArp=647Ωgm=5707μSμ=3.7V/Vビーム管接続Ep=240VEg2=95VEg1=-10.8VIp=79.88mAIg2=0.93mArp=18336Ωgm=8779μSμ=161.0V/V【4本目】穴3個Eh=6.3V, Ih=1.71A三極管接続Ep=240VEg1=-43.5VIp+Ig2=79.97mAIg2=4.95mArp=671Ωgm=5859μSμ=3.9V/Vビーム管接続Ep=240VEg2=95VEg1=-9.3VIp=79.64mAIg2=1.51mArp=15199Ωgm=8574μSμ=130.3V/V【5本目】穴なしEh=6.3V, Ih=1.62A三極管接続Ep=240VEg1=-40.1VIp+Ig2=80.28mAIg2=4.07mArp=622Ωgm=6961μSμ=4.3V/Vビーム管接続Ep=240VEg2=95VEg1=-8.4VIp=79.56mAIg2=1.50mArp=16011Ωgm=9856μSμ=157.8V/V【6本目】穴なしEh=6.3V, Ih=1.62A三極管接続Ep=240VEg1=-48.8VIp+Ig2=80.04mAIg2=5.35mArp=575Ωgm=6387μSμ=3.7V/Vビーム管接続Ep=240VEg2=95VEg1=-11.6VIp=79.69mAIg2=1.97mArp=15889Ωgm=8401μSμ=133.5V/Vヒーターは穴無し以外は6.3V1.7A、穴無しは1.6Aでした。もしかしたら途中で仕様を変更しているのかもしれませんね...。実測しないとわからないことは沢山あり、規格表が絶対信用出来るわけでもないということが、今回の測定で明らかになりました。動作は、三結で240V,-50V,80mA,2.5kΩ,4.3W,6.5%、ビームで240,V95V,-12V,80mA,2.5kΩ,5.7W,9.5%。高電圧小電流側(カットオフ側)はIpカーブが寝てきてやや直線性が悪くなっていますが、目一杯使うこともないので気にする程では無いかと思われます。直線性は規格表ほど悪い印象は無いですが、あまり電流の低いところを使うと良く無さそうです。かといって、あまり大電流ではシングル動作時にトランスの直流磁化の影響があります。出力を欲張らないほうが無難かもしれません。これはなかなか良い音が出そうな球ですね!今回の測定の結果、確かに300Bの240~250V動作点で考えれば似ているとも云えますが、直線性あるいは動作電圧・電流という視点から見ると、全く異なるように思えます。念のためJJ製300BのIp特性を掲載しておきます。これらの特性を十分知ったうえで「12E1が欲しい」というい人が持てば宜しいと思います。12E1の三極管接続時のrpの低さは特筆すべきで、NFBを使わなくても十分なDFを確保出来そうです。直線性がそれほど良くないといっても、三極管接続での非直線歪は最大出力でも7%以下と大変良好です。造りもしっかりしていて素晴らしい真空管です。ただし、300Bとは切り離して評価すべきだと思います。
Jan 3, 2025
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前回紹介しましたKELLOGGの401という真空管 に引き続き、同じくKELLOGGで出していた403という真空管を紹介します。シルエットは401のような下が膨らんだ感じではないです。401同様にA-Cと書かれてあります。電池による点火から交流電源による点火に切り替わるまさに黎明期という感じです。403は、KELLOGGの401という真空管 の電極を単純に長くしてrpとプレート損失を大きくしたものではないかと思われます。小出力の出力管としては十分そうです。Lamps and Tubesの箱の写真を見ると、規格は、Ef=3.0VIf=1.5AEp-max=180VEg-max=-40Vさて、どうなのでしょう。etracerで特性を測定しましょう。150V9mA付近を見ます。【1本目】Ef=3.0V, If=1.73AEp=150VEg=-31.4VIp=9.08mArp=5676Ωgm=491μSμ=2.8V/V【2本目】Ef=3.0V, If=1.74AEp=150VEg=-32.4VIp=8.89mArp=6662Ωgm=403μSμ=2.7V/V因みに2本目は電流が安定しませんでした。150V9mA、負荷14kΩで0.15Wギリギリという感じですが、音が出る最低限の出力にはなりそうです。特性を見ての通り、非常に感度の悪い真空管で、401を前段にすると1:3のトランスが無いと最大出力に達しません。そして直線性も悪いです。難物ではありませんが優秀とは云えません。しかし古い真空管ですし、むしろ動作しているだけでも奇跡といえます。これはこれで古典管の魅力が詰まっていると思います。
Jan 2, 2025
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KELLOGGの401という真空管を入手しましたので紹介します。401という型番ですが201A系列ではありません。メーカー独自の番号付けで、傍熱管黎明期のものと思われます。元箱は1つしかないです。(残りは白箱に入っています)KELLOGGという私たちになじみの無いブランド名は、電話交換機や電話機のメーカーであるシカゴのKellogg Switchboard & Supply社のようです。開発はWestinghouseに所属していた Frederick McCullough氏が開発したものだそう。Lamps and Tubesや傍熱型真空管物語の情報が参考になります。4本のうち2本は商社と思われるラベルが貼られていました。造りはしっかりしていますね。A-Cと書かれていますが、交流電源で動作する目的だったということでしょう。ピン配置は、1番ピンが無接続、2番ピンがプレート、3番ピンがグリッド、4番ピンがカソードで、上部にある2つの端子はヒーターです。この時代はUY5ピンが無かったのかもしれませんね。ヒーターが上から配線されているのがわかります。点灯するとこのような感じです。規格は、下記の通り。ヒーター電圧=3.0Vヒーター電流=1A最大プレート電圧=150Vetracerで特性を測定しましょう。低目の90V3.5mAの付近を見ます。【1本目】GEO.H.EDDYラベルEf=3.0V, If=1.06AEp=90VEg=-4.2VIp=3.50mArp=14158Ωgm=662μSμ=9.4V/V【2本目】FRANK.W.SEYMOURラベルEf=3.0V, If=1.02AEp=90VEg=-5.1VIp=3.57mArp=10913Ωgm=758μSμ=8.3V/V【3本目】Ef=3.0V, If=0.96AEp=90VEg=-4.9VIp=3.51mArp=12470Ωgm=710μSμ=8.9V/V【4本目】Ef=3.0V, If=1.06Aエミッションがかなり低い状態でした。1本目は少しくたびれていて、2本目と3本目は比較的良好、4本目はエミッションが低くNGでした。401はebayなどで見かけますが、上記2本目や3本目の性能が出ているものはあまりないかもしれません。ラジオから抜いた物も多いと思われます。測定した印象としてはμ=10くらいでしょうから、27等と類似しているともいえます。今日もケロッグで元気な朝を迎えましょう!!
Jan 1, 2025
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