全2件 (2件中 1-2件目)
1

マサキの実 2026215近頃、FBでキーファーの作品がよくUPされる。その中から一つ、特に印象的なものを選んでみた。タイトルは A.E.I.O.U. というらしい。どうやら、ドイツ語のある文章に使われている五つの単語の頭文字を並べているようだ。その文章とはハプスブルク家のモットーである「オーストリアが全世界を支配する」というものらしい。かつてヨーロッパで権勢を誇ったそのハプスブルク家も歴史の表舞台から姿を消して久しい。この作品から読み取れるテーマがあるとすれば、「歴史の記憶、権力の興亡、そして知識の集積と崩壊」といったところではないだろうか。この作品は荒廃した大地の上に置いてこそサマになるような気がする。本棚に並べられた60冊の鉛の本はいかにも凄まじい戦火に晒されたという趣きである。その本のあちこちからモロッコあたりで生えていそうなトゲのある枯れ枝(アカシアの類か?)がはみ出してきている。これはおそらく忘却の象徴。気の遠くなるような時が経過しているのかもしれない。今、世界中の大都市にある図書館もいずれはアレクサンドリアの図書館と同じ道を辿るのではないだろうか。ふとそんな思いが脳裏をよぎる。メメント・モリという言葉があるが、キーファーの作品はさしずめメメント・エントロピーといったところか。その圧倒的なまでに廃(すた)れ燻(くす)んだ色合いはエントロピーを忘れないために、つまり、この3次元がエントロピーの世界であることを忘れないために、折に触れて目にする必要があるのかもしれない。やがてそのうち、それを見慣れた人の中から、エントロピー美学に目覚める人も出てくるだろう。 笑216この石はわしの所有物ではない。Happy Gift さんのショップサイトでこれを見つけた時にはすでに売れていた。自分にとってどんなにタイプの石であっても、縁がなければ手に入れることはできない。そんな当たり前のことを痛切に思い知らされた物品である。何故この石にそれほどまでに惹かれるのか。これが人気の(ナミビア)オコルス産フローライトだからか?いや、それはあまり関係ない。たとえこれがドイツ産とか中国産であっても、それはどうでもいいこと。それにオコルス産といっても、ピンからキリまであるしね。じゃあ、結晶の形とか、標本としての全体的なバランスとかがいいのか?まあ、それもあるけど、一番はやっぱり色合いだね。グリーンとブルーとパープルが夢見心地に混じり合っている。まるでカラーレスのフローライトにセザンヌが水彩で色づけしたみたいな感じだ。トドメはブルーのゾーニングかな。これはちょっと珍しい。これは CRYSTAL STAGE さんが2023年にXにおいて出品された標本である。産地はコロラド州スウィートホーム鉱山。ロードクロサイトとフローライトとクォーツの共生鉱物で、なかなかお目にかかれない逸品である。現在、わしは石禁中の身なのだが、それでも、もしこのタイプがどこかのショップで出品されたりしたら、即飛びつくと思う。まあ、憧れの石ってところかな。でも、たぶん、そう簡単には手に入らないだろう。まず、第一に、このタイプを狙っているコレクターがあまりにも多いということ。きっと、わしが見つける前に他の誰かの手に渡るだろう。もし速攻で売れないとすれば、それは誰もがおいそれとは手を出せない価格だということ。実際、ロドクロの標本で100万超えなんてザラに見かけるし…たとえサムネイルサイズのものだとしても、上にあげたスウィートホーム産みたいな石は相当な値段がつくはず。所詮これは憧れるだけの高嶺の花なのかもしれない。では、この石のどこがいいのか?そう問われたら、やはり、取り合わせの妙と色合いだと答えたい。ロドクロと言えば、南アフリカ産の鮮やかな赤が思い浮かぶが、コロラド産はご覧のとおり、淡いチェリーレッドというか、ほぼピンクに近い色をしていて、なんだかゼリーのようにみずみずしい。さらにフローライトがアイスブルーやアイスパープルの透明感溢れる色合いのところに持ってきて、氷柱のようなクォーツが絡みまくり、涼しげなこと極まりないって感じ。要するに、こんな石はスウィートホーム産以外にはないのだが、残念ながら、この鉱山も2024年9月に2度目の閉山が発表された。ますますもって、この貴重な石はわしから遠ざかっていく…
2026.01.20
コメント(0)

213男はその日、あるスーパーで日用雑貨品を3点ほど買った。その後、コンビニで昼飯用の弁当と惣菜を買い、レジで支払いを済ませた時、ふと気づいた。あれ?926円って、さっきのスーパーの時とピッタシ同じでねえか?たまたまポケットの中にレシートが残っていたので、チェックしてみると、そこにはやはり926という数字が並んでいた。まあ、でも、たまにはそんなこともあるよな。男の家は長い坂道を登り切る手前の小高い丘の上にある。いつもの地点で右折して、しばらく走ったところの十字路で男が一時停止した時、向こうから対向車がやって来た。黒い軽自動車だった。ふとナンバープレートを見ると、そこに並んでいた数字はなんと、926だった。さすがにこれはちょっと気になるな。男は翌日、ふだんめったに買うことのないナンバーズ3を買ってみることにした。926をストレートとボックスで。そして、その帰り道でのことだった。前日とほぼ同じ場所で、今度は白い軽自動車とすれ違い、またしても926というプレートナンバーを目撃してしまった。うわっ、これ、やりすぎちゃう?もうこの時点で、男にとってナンバーズは当たったも同然だった。ところがである。その日の抽選結果を見て、男は愕然とした。大外れだったのである。上の方からケケケケケという笑い声が聞こえてくるような気がした。しかし、あのナンバープレートはどう考えるべきか。ただの偶然?男は全然納得できなかった。中世人や近世人ならそれでもいいかもしれんが、わしはれっきとした現代人であるぞよ。そこで男はこう考えることにした。今、わしが生きているこの世界は、石器時代の3次元世界からすると、少しばかり進化した3.1〜3.2次元ってところか。だが、その0.1〜0.2の次元上昇だって馬鹿にはできない。今やAIがカスタマーの嗜好を読み取って、ピッタリの商品を勝手に勧めてくるような時代だぜ。非物質的高次元存在がわしの胸中を探って、戯れにホログラム映像を送ってよこすくらい朝飯前に決まってるやないか。まあ、でも、こんなこと、人に話すのはやめとこう。なにしろ、地球人って自分で経験したこと以外はまともに考えられない生き物だからな。 笑214さて、ここらで石でも吸うか。近頃は一息つく時に、傍には必ず石がある。見て触れる石以外にも、スマホの中にはあちこちのサイトから集めてきた美品、珍品が目白押し。お陰でずいぶん目が肥えた。目は肥えたけど、財布は痩せる一方。もっと長いスパンで石禁する必要がありそうだ。これは去年の11月頃、小さな星雲さんのオンラインショップで買ったフローライトである。背面にカルサイトがびっしり貼りついているので、ラベルには「カルサイトonフローライト」とあるが、それは約束事みたいなもので、メインはやはりフローライトである。ブルーにイエローのバイカラー。これはやはり、イリノイ州の Cave-In-Rock 鉱業小地区特有の色合いではないだろうか。いや、バイカラーというより、トリカラーと言うべきか。ドットが散らばっている部分はほんのり紫色が滲んだように見える。ちょっとしたそばかす美人かな。 笑巷で見かけるイリノイの蛍石に比べると、ずいぶん儚い色調の石だが、わしとしてはその点にこそハートマーク❤️をつけたい。これは昨年末、エヌズミネラルさんの30%offに釣られて購入したオコルス産のフローライトである。春にミネラルマルシェでゲットした石に続いて、2個目のオコルスということになる。さすがに2個目ともなると、こちらの目も肥えてきたからか、ちゃんとオコルスっぽいやつを選んでいるなって感じ。まず、第一に、パッと見てすぐそれとわかるグリーンとパープルの迷彩色。そして、もう一つがクォーツとの共生。フローライトの結晶はエッジがシャープで、貫入の具合も端麗。また、照明用光源に目一杯近づけると、もっと鮮やかなバイカラーが楽しめる。エヌズミネラルさんとこの石はセールス用の写真と微妙に違って見えることもままあるが、クオリティ自体はやはり高いなと思った。
2026.01.09
コメント(0)
全2件 (2件中 1-2件目)
1