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~栞子さんと謎めく日常~鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。前回ラストで仲直りし、就職活動もうまくいかなかった五浦大輔は、再びビブリア古書堂で働くことに。退院した美しい店主・篠川栞子に仕事を教わりながら、店に舞い込む秘密、想いに触れていく。栞子の洞察力は今回も冴える。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~第一話 アントニイ・バージェス「時計仕掛けのオレンジ」(ハヤカワNV文庫)小菅奈緒が妹・結衣の書いた読書感想文が問題になったと大輔に相談に。栞子にもその感想文を見せると・・・結衣は本をちゃんと読んでおらず、感想文は盗作。その感想文は実は栞子が小学生の時に書いたものだった。第二話 福田定一「名言随筆 サラリーマン」(六月社)高校時代、大輔と付き合っていた高坂昌穂と再会。彼女の依頼で、彼女の亡くなった父の蔵書の査定をすることに。栞子は彼女の父の最後のメッセージに気付き、昌穂に伝える。大輔は付き合ったこともある昌穂の(家族の)ことを何も知らなかったことに気付く。第三話 足塚不二雄「UTOPIA 最後の世界大戦」(鶴書房)店に本を売りに来た客・須崎が、査定の途中で帰ってしまう。住所も途中までしか書かれなかったが、栞子の推理で家を見つけ出す。そこで、栞子の母の話を聞いた栞子は・・・栞子の母は、他店で高価な値がついた古書を万引きした客(須崎の父親)に、その本にビブリア古書堂の値札をつけ、ごまかしに協力するかわりに、彼の他の蔵書を渡すよう要求したこと、それを子供だった須崎は知らず、栞子の母が良い人だと思い、今回、死んだ父親の蔵書を売ってくれたことに栞子は気づく。栞子の母は、「クラクラ日記」を栞子に残し、家を出た。本から、母は他に好きな人ができたと気付いた栞子。また、第三話のように古書に詳しく、頭の切れる人物だったが、無邪気に残酷なことをすることもある。そんな母と似ている自分も、母と同じことをしない保証はないと栞子は一生結婚しないつもりだと大輔に明かす。プロローグとエピローグは 坂口三千代「クラクラ日記」(文芸春秋)古書で「クラクラ日記」を買っては、自店で売りに出す栞子。それは、母が残した本を内容から(母の言わんとしたことを)察して、古書として出してしまったが、何か書置きがあったのではと思い、探している。
February 27, 2012
Here comes the Sun!真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。強い記憶は鮮やかに。何年に経っても、鮮やかに。ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた……。演劇集団キャラメルボックスの公演パンフレットに書かれた7行のあらすじから生まれた物語だそうな。同じ7行でも、書く人が違えばこれだけ別の物語が生まれる、ということで、ヒア・カムズ・ザ・サンは有川氏オリジナルの物語、ヒア・カムズ・ザ・サン Parallelは上演された舞台(脚本・成井豊?)に着想を得て執筆されたものだそう。どちらも興味深いけれど、真也とカオルなどの設定もろもろ違うので、一気に読むとちょっと違和感が。それぞれ別の物語と分かっていても、余韻が楽しめない(切り替えが微妙になる)ので、時間をおいてからもう一遍読むとよかったかもかも。・ヒア・カムズ・ザ・サン時に能力を使って、作家との良好な関係を保っている真也は、自分がずるをしていると感じているため、控えめだ。そして、体当たりで真正面からぶつかり、傷ついても、作家の信頼を得ているカオルを眩しく感じている。真也が前に担当していた麻井の新担当・池内が、麻井の地雷を踏んだのをフォロー。真也たちが作っている雑誌「ポラリス」が今度取り上げるのは、ハリウッド人気映画。そのシリーズの脚本家の一人、原案は日本人・HALだという。実はカオルの父だというのだが、両親が離婚してから父がアメリカに渡り、親子の空白期間は20年。そんな父子の再会に居合わせることになった真也だったが、編集部内でもHALの正体について疑惑が浮上する。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~真也とカオルは同編集部内。恋愛一歩手前といったところ。カオルの実の父・白石晴男=HALは亡くなっており、彼の親友であり、理解者で、仕事に没頭して家庭を顧みなかった彼に代わり、カオルと母・輝子を支えていた榊宗一が、晴男の死後、彼の仕事を引き継いでいた。そして、晴男の想いを伝えたいと、彼のカオルへの手紙を持参していた。輝子はすべて承知のうえ、宗一に協力。父の顔をほとんど覚えておらず、幼少の頃、宗一を父と間違えたこともあることから、カオルは気づかなかった。真也が真相に気付き、新たな一歩を踏み出すよう勧める。作家・表現者の想いは強い。というところと、編集部のありかたは有川氏の想い?感じたこと?が反映されているのだろう。・ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel真也は付き合って3年目の恋人・カオルと結婚しないのかと、編集長・岩沼につつかれることしばしば。結婚するならば、自分の能力(体質)のことをカオルに告白しなければと不安に思うが、その告白をカオルはあっさり受け入れる。カオルは父親が実は死んでおらず、売れない脚本家だったが夢を追いかけ、母と離婚後、アメリカに渡っていたこと、20年ぶりに帰ってくることを真也に打ち明ける。帰国したカオルの父・白石晴男は、大げさ&嘘まじりの話をし、カオルの逆鱗に触れてしまう。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~真也が自分の能力(体質)に負い目を感じているところと、カオルがその反対の、体当たりでぶつかっていくというところは設定同じ。カオルは父親の嘘に苦しんでいるが嫌ってはおらず、彼からの謝罪を本当のことを話してくれることを望んでいた。晴男の帰国が、実は事故で視力が落ちており、失明前に元妻・娘の顔が見たかったからだと能力によって感じとった真也は、カオルと晴男の間に入り、和解にむけ動く。
February 26, 2012
ぼんくらシリーズ最新作…なんと7年ぶりだそうな。お徳の住む幸兵衛長屋の近くで見つかった斬られて死んだ亡骸の身元がなかなか割れない。痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた生薬屋・瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。本所深川の同心・平四郎は、将来を嘱望される同心の間島信之輔と調べに乗り出す。平四郎に協力し、手伝ってきた岡っ引きの政五郎は、先代からの繋がりがあり、信之輔の手札を受けることに。だが、これからも平四郎の力になることは変わらず。検分にやってきた八丁堀の変わり者“ご隠居”で、信之輔の大叔父・本宮源右衛門は、その斬り口が少し前に見つかった身元不明の亡骸と同じだと断言する。両者に通じる因縁とは…探る中で、かつて新兵衛の奉公先だった生薬問屋・大黒屋が浮上。身元不明の亡骸は、昔、大黒屋で働いていた久助だという。大黒屋当主・藤右衛門は20年前の因縁と、隠された罪を告白。父親が殺され、瓶屋を仕切ることになった一人娘の史乃。気丈に振る舞う彼女を信之輔は気にかけていた。だが、新兵衛の、一連の事件の背景には、瓶屋内部に共犯者がいることが濃厚になり…。正は負に通じ、負はころりと正に変わる。平四郎の甥っ子・弓之助は絡まった人間関係を解きほぐすことができるのか。一気に読んでしまう。読んでいると終わらないでほしいと思うし、周囲の色々な人の繋がりが描かれるのもうれしいと思うのだけれど、中心のお話(事件)と関係ないものもあるので、全体を通してみると散漫になる感じは否めない。ずっと読みたいけれど、そうするとまとまりが薄れてしまう・・・難しいところ。シリーズはこれからも続いてほしい。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~20年前、新兵衛が中心となり、藤右衛門、久助は、大黒屋の有能なざく(調剤人)吉松を殺し、彼が編み出した新薬を盗んでいた。それが、瓶屋の「王疹膏」だった。吉松の関係者が犯人かと思われたが、犯人は瓶屋の隣に住んでいた町医者・栗橋文蔵が、新兵衛の罪の告白を聞いた後に死に、文蔵の妻・佐多枝が、新兵衛の後妻となったことを不審に思った文蔵の弟子・松川哲秋と、父の罪を知り、様々なことに不信感を募らせ、また、哲秋と恋仲となった新兵衛の娘・史乃だった。文蔵の死は事故、佐多枝が新兵衛の後妻に入ったのは、文蔵の遺言のようなものだった。哲秋は死亡、史乃は捕まるも心ここに非ずに。哲秋、源右衛門、淳三郎などには、長男ではないため継ぐ家もなく、養子に出てもうまくいかなかったり、居場所がなかったりという背景が似ている。でも、歩む人生はこんなにも違う。久助が一時身を寄せていた町医者・村田玄徳が、その後、佐多枝と良い雰囲気に。そのことで、玄徳に思いを寄せていた女中・おしん出奔。のちにおとく屋で働くことに。源右衛門は親族間たらいまわし状態で、信之輔の家に居候(同居)していたが、信之輔の捜査の不備を自分のせいにする策で、家を出ることに成功。おとく屋の二階で手習所を始める。信之輔とのぎこちなかった関係も、これを機に改善される模様。おとく屋の向かいにある八百屋八百源の嫁・おひでがストーカー・仙太郎に襲われたところを信之輔助ける。仙太郎はお縄につくが、彼の背景を探ると、かつて病の母のいる娘を助けたこともあったが、富くじが当たり、神のように祀り上げられて捨てられたころから人が変わったことが判明。同じような被害も出そうだということで、潜入捜査に弓之助の兄(三男)・淳三郎協力。淳三郎は腕は立つが、ちゃらんぽらんで、唯一将来の行く末が決まっていないらしい。今後のシリーズにも顔を出しそうなキャラクター。弓之助の長兄で藍玉問屋河合屋の跡継ぎ・太一郎の恋愛騒動あり。お徳を慕う石和屋包丁人・彦一が独立を決意。また、お六と所帯を持つのも間近に。弓之助の仲良し、岡っ引きの政五郎に引き取られた捨て子・おでこ(三太郎)の実母・おきえ登場。後妻に入った家で、突然、主人に離婚を切り出されたと政五郎のところにかけこんでくる。おでこは他の子供と父親が違っているなどの背景も判明。おきえも決してひどい、勝手ばかりの人間ではなかった・・・のだけれど、それが描かれることが良かったのかどうか、微妙な気持ちに。おでこを想う政五郎・お紺夫婦があたたかい。
February 25, 2012
season of 13 years oldおっとりしていて、自分ではつまらない平凡な女の子だと思っている藤平茉里、ボーイッシュでどこか大人っぽい綾部深雪、走るのが好きで、女子にも人気がある苅野真吾、私立の入試に失敗したが、穏やかな茉莉の幼馴染・駒木千博。中学に入学した四人は同じクラスになる。性格も、家庭環境も違う四人だったが、夏休みの宿題の年表づくりを一緒にすることになり、それぞれの存在を認め、距離を縮める。やわらかな空気の中、やさしいだけではなく、ちょっとピリッとするようなこともあるけれど、なんとなくおだやかな、どことなくまぶしい学生生活が描かれる。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~茉里の母親が精神不安定で、彼女の存在を時に希薄に扱ってしまったり、自分に自信が持てずにいたり、深雪の両親は離婚しており、女の子らしさを求める母に反発したり、たまに会う父との距離を考えたり、真吾の罰ゲームで茉里が傷ついたり、彼に恋する女子のせいで、一度は年表が台無しにされたり、深雪を好きになったり、父親が自殺未遂をしたのではないかと心配が募る千博が、快活な真吾の言葉で救われたり、茉里に心惹かれたり、みんな、それぞれ。でも、少しずつ影響しあい、成長していく。
February 24, 2012
SHE RUNS AFTER ME旧知の経営者らが集まる「箱根会」の夜。かつての同僚で、親友で、同じ愛した男の遺産で会社を興した黒羽姫乃を中条夏子は殺した。愛した男の命を奪った姫乃の抹殺は、正当な行為だとして。完璧な証拠隠滅、転がり込んだ都合の良いアリバイ。そして、なぜか姫乃の死体は予想外の人物のカフスボタンを握っており、疑いは完全に別の人物に向いた。だが、なぜ姫乃はそんなことをしたのか。平静を装いながら、夏子は姫乃の思考、行動を推理しようとする。「箱根会」には、比呂美の友人として碓井優佳が参加していた・・・。この碓井優佳が登場する一連のシリーズは、どれも犯人視点で進むため、追い詰める側の優佳が不気味で怖い。犯人を特定しても、告発する気はなく、でも、姫乃の計画を隅々まで推理していたことも知らせることがないから・・・優佳が一番怖い。~~ネタバレ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~夏子は、男が姫乃のほうを愛していたこと、彼が事故で死んだのは姫乃が会いたいと誘ったからだと殺意を抱き、姫乃は愛した男の遺産で会社を興した夏子は、彼の死を喜んでいるのでは、と殺意を抱いていた。夏子よりも完璧に計画を立てていた姫乃は、計画が狂い夏子に返り討ちにあうことも考え、カフスボタンを使い、夏子へ疑いが向かうよう、策をめぐらせていた。優佳の告発がなく、それから逃れたかに見えた夏子への姫乃の最後の策は、夏子の車のブレーキに細工したこと。箱根の坂道でブレーキが効かないところでラスト。優佳は気づいていて最後の忠告はせず。
February 23, 2012
時空を超えてあらゆるものを売り買いするという幻の商人・スーサ。夢見がちで「フシギちゃん」と呼ばれる歩美(14)がその話を聞いたのは、陸上部のキャプテンで人気者の親友・智香の祖母・文子からだった。智香が事故で急逝。彼女にもう一度会いたいと願う歩美の前に、スーサが現れた。歩美の漆黒の長い髪と交換で、取引が成立。スーサと共に別の世界へ踏み入れることに。スーサが現れるいろいろな世界をもうちょっと覗いてみたいと思った。~~~~~~~~~~~~~~~~~~歩美はスーサと共に冒険することで、強い意志を持つようになる。智香もまた、スーサと取引をしており、自分の魂を女神の人形に入れる代わりに、同じ世界で生まれ変わる取引をしていた。智香とケンカしていた歩美は、智香が歩実への謝罪の手紙を出しに行った帰りに事故にあったことから、後悔、罪悪感と共に、彼女にもう一度会って自分も謝りたいと願っていた。だが、スーサは「もう一度会いたい」という願いは人形に入った彼女の魂とあったことで叶えられたとし、また、智香は別の存在になったこと、彼女からの別れの言葉を伝える。後悔を打ち消すために、自己満足のために会うのではなく、後悔を背負って生きていく強さを旅の中で得た歩美にはそれができると諭す。
February 22, 2012
・囮物語 第乱話 なでこメドゥーサかつて蛇に巻き憑かれた少女・千石撫子。暦を想い続ける彼女の前に現れた蛇。暴走。そして、戦場ヶ原ひたぎが取引(お願い?)を持ちかける。・鬼物語 第忍話 しのぶタイム八九寺と暦の前に突如出現した「くらやみ」、それはかつて、今は忍野忍となった全盛期の吸血鬼が神として祀られていた時に現れたものだった。忍の過去話、初代怪異殺しのことも語られる。神原駿河の叔母、何でも知っていると言い切る臥煙伊豆湖、登場。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~過去の忍は吸血鬼、鬼なのに神を演じた(神ではないと誤解を解かなかった)・・・つまり、鬼としての怪異の道を踏み外した。怪異は己を偽ってはならない、そのルールのもとに怪異の道を踏み外した怪異を狙い、消滅させるのが「くらやみ」。今回は、迷い牛の怪異として存在せず、別の怪異の振り(幽霊)をしていた八九寺が狙われた。このままでは、迷い牛ではなくなった彼女を認識する周囲をも巻き込む「くらやみ」のことを知り、八九寺は自身が消えることを決断する。忍野メメの姪、扇が新シリーズの裏にいそうである。間違っているものを正し、終わるべきものを終わらせる・・・嘘つきを罰するのが仕事だそうな。シリーズが長引き、ずるずる間延びしてしまっているような。一人、一テーマ?で一冊に無理が出ているといえばいいのか。すぱっと締まって終幕になればよいのだけれど。
February 20, 2012
・水冥き愁いの街 死都ヴェネツィア・・・すごいタイトルだなー。と今更ながらに。リュウを抹殺できず、教会を裏切りながらも、教会に戻った修道士・セバスティアーノは拘束された。リュウの弱点を自白させるため、ヴェネツィアへ移送されたセバスティアーノは、リュウに最愛の師を殺され、復讐の機会を狙う吸血鬼タジオのもとに。セバスティアーノ救出に、龍・透子・ライルが動く。教会の刺客、教会内の勢力争い、その背後でうごめく影が入り乱れる。セバスティアーノの博愛精神(?)が、みんなをどんどん危機に陥れている気もするシリーズ。聖槍ロンギヌスがキーに。・魔道士と邪神の街 魔都トリノ拉致されたセバスティアーノとタジオ。彼らを追う一行。教会を陰で操る謎の考古学者と古代エジプトの邪神も参戦。鴉も登場。・永遠なる神の都 神聖都市ローマ 上・下いよいよ決戦の地・ローマへ。ヴァティカンでは教皇狙撃事件、高位の聖職者が失踪する事件が頻発。教会の背後にいる邪神の正体とは?~ネタバレメモ~邪神の正体は、さんざん登場していたエジプトの神々ではなく、ルシファーだった。教皇は龍と和平交渉に応じ、セバスティアーノは彼のもとで働くことに。ラストでは、教会(教皇)と龍の仲介役として鎌倉の教会の助任司祭に。荒覇吐の剣・東日流の姫神と透子は一体に。
February 17, 2012
江戸幕府が瓦解して5年。ある夜、悪鬼にも勝るとも劣らぬ容貌で、人嫌い、周囲からも恐れられている古道具屋の若主人・喜蔵の家の庭に落ちてきたのは、「百鬼夜行からはぐれた鬼」だと主張する少年・小春。疑い、いやいやながらも小春と同居する羽目になった喜蔵だったが・・・。またもやかわいらしい(いや、喜蔵の風貌ともども、ちょっとスパイスが効いているか?)妖怪小説登場。~~~ネタバレあり~~~~食いしん坊で生意気だが、鬼というだけあって、周囲にいる妖怪を操ることもある小春。両親に捨てられ、祖父に育てられ、祖父の死後、遺産を巡って友にも裏切られた喜蔵。悪気はなかったのだが、結果として喜蔵を裏切り、その後、許してもらえない彦次は、美形の絵師。喜蔵が月に二度通う牛鍋屋の看板娘・深雪の友人に降りかかった災難を払うため、小春は河童の女頭・弥々子に協力を頼む。彦次に憑いた蟲・茅野、喜蔵の夢に出てきた妖怪・件、噂に踊らされた髪切虫らの背後には百年前に小春に大敗した天狗がいた。弥々子を昔助けた人間は、喜蔵の曾祖父。喜蔵の曾祖父が友(人間)に裏切られ、死のうとしたところを助けてくれた、大事な、たった一人の友とし、いなくなった後もずっと探していたのは、化け猫のころの小春。そのことを感ずいているため、弥々子は小春に冷たい。彼の言葉から、弥々子は人を襲わなくなった。元は化け猫だったが、猫股になるためには情を交わした人間を殺さねばならず、情を交わした人間(喜蔵の曾祖父)を殺せず、姿を消した小春(三毛の龍)は、ごまかして猫股になった。だが、いろんな種類があって自由が効くと、無理やり鬼になった。喜蔵の曾祖父の血にひかれ、百鬼夜行から落ちたが、迎えが来る。深雪は喜蔵の妹。母は喜蔵を捨てたわけではなく、父に突然離縁され、次の嫁ぎ先も決められ、喜蔵に会うことも禁じられていた。その後、他界。父は国のためにと家を出た(尊攘の志士になった?)偶然、天狗と知り合っており、仲裁に一役買う。
February 13, 2012
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