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『絆』とは家畜を繋いでおく綱のこと、その『絆』を求める人がいる、『絆』を求める犬がいる。犬も人間も、繋がれていたいのだ。誰かと繋がっていたい、誰かを縛っていたい、誰かに縛られたい、きっと、そのほうが楽ちんなのだ。 『絆』を断ち切ることが『自由』じゃなかったっけ、、、、ワンワン 八ヶ岳山麓の豪華ワンワンロイヤルリゾート『綱吉』、そのゲートを潜れば別世界の快適な環境の犬の天国が拡がっていた、ワンワン。犬たちはリゾートの中では全く自由を謳歌しているようだが、足にはグーグロが開発したGPSつきの『AI犬縛りシステム』の帰館コールの信号がついた足輪が嵌められていた。 帰館コールが鳴れば、犬たちは機械的に自分の部屋に帰る仕組みになっていた。このシステム導入のお陰で、犬たちは首輪をつけ紐で繋がれることもなく、リゾートの中を自由に歩き廻ることができたのだ、ワンワン。 自由に遊んでいた犬たちに、やや違った動きが見えたのは秋の午後の日のことである。ドッグランの丘の上にある、すり鉢状になっている音楽堂に101匹以上の犬たちがざわざわと、集まりだしたのである。ワンワンその音楽堂の壇上で、黒毛の青年犬のラブラドールが弁論を始めた。ワンワン犬たちは、ラブラドールに注目し、首を傾げたり、しっぽを振ったりして、話を聴いていた。 人間にはワンワン、キャンキャン、ウーウーとしか聞き取れない犬の声だが、グーグロが開発した『AI犬語翻訳機』で、犬の会話を盗聴することができた。キャンキャン。「今、犬は人間を超える時がきたのだ、ワンワン、ハウンドドッグじゃねんだ、ワンワン、ホットドッグじゃないのだ、ワンワン。臭覚は人間の10万倍、聴覚は人間の4倍も優れているのだ、ワンワン。人間の2倍の速さで走れるし、ワン、俊敏性は人間の5倍以上だ、ワンワン、勘のよさ、危険を察知する能力、敵を見分ける能力、不審者を見つける能力は人間とは比較にならないくらいなのだ、ワンワン、穴掘り能力は熊並みで、ついでに噛みつ能力はライオンと同等だ、ワンワン、記憶力、忍耐力、従順度、我慢力、は人間の比ではないのだ、ワンワン、ドッグイヤーはスピードが速く、成長力も理解力も人間の4倍なのだワンワン、犬はもう人間を超えているのだワンワン、犬たちは人間語も人間の感情も理解できるが、人間たちは犬語も犬の感情も理解できないのだ、ワンワン、最早、人間の奴隷から解放されるべき時がきたのだ、ワンワン、犬の革命が始まる日が来たのだ、さあ、立ち上がれ!ワンワン」 集まった犬たちに動揺が走っていた。ラブラドールの言ってることに「その通りだ!」と、共感する部分もあったのだが、危険思想の臭いも感じ、どう行動すべきか判断がつかなかった。キャァンキャァン、、---どうしたら、よ、官兵衛かな?---(つづく)作:朽木 一空※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2018.09.30
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尾を振る犬は叩かれず、吾輩は忖度犬である、 お犬様上位の世の中をつくった徳川綱吉の末裔である松平綱吉も、何か犬のために役に立つことはできないかと考えた末、『わんわん保険』という、犬の保険を企画し、販売したのだ。 全国で1000万頭、10世帯に一軒は犬を飼っている時代である。ワンワン犬はペットではなく、パートナーであり、人間の家族になっていた。人間の子供と同じ、否、子供は親に反抗し、親を捨てるが、犬は逆らわず、裏切らず、人間の方が捨てない限り、生涯の友でいられる。ワンワン。 人間は犬を自分の子供以上に大切にし、お金もかけていた、ワンワン。しかも、所得が高い家ほど、犬を飼い、かつ、溺愛する率が高かった。犬の健康にも飼い主は気を使う、犬に健康食品を与え、エステで体を磨き、犬のヨガクラブ、犬専用スイミングスクールに通わせる。 そんな犬ブームに乗って、松平綱吉の『ワンワン保険』は大当たりした。ワンワン。飼い主にとって、可愛い可愛い愛犬の心配は病気や怪我であった。 愛犬がもし、癌になったら、鬱病になったら、痴呆症になったら、交通事故にあったら、、病気や怪我での、通院費、手術費、入院費、薬代はもちろん補償するが、人に怪我をさせたり、物を壊したりした時の賠償責任保険も特約でつけることができた。 ワンワン保険は大反響で契約は順調に伸ばし、今や10万件を超えていた。ワンワン。さらに、動物病院と提携して、犬の健康診断、MRI検査、血液検査、レントゲン検査、胃カメラや内視鏡検査、高度医療も、割引で利用できるようにし、これも好評だった。 『ワンワン保険』が大当たりした松平綱吉が、次に犬の幸福のために考えたことが犬の保育園『ワンワンパラダイス』の設立だった。ワンワン。 マンションやアパートで、犬を飼いたい孤独な独身女性、独身男性が多いことに目をつけ、首都圏のグレードの高く、マンションが多い地域のJR,私鉄の駅前に犬の保育園を開設した。 犬の保育園『ワンワンパラダイス』は大人気で、駅前に犬の保育園があるとないとではマンションの売れ行きにも影響するほどになっていたほどである、ワンワン。 犬の保育園『ワンワンパラダイス』では、犬を預かるだけではなく、犬のエステ、ネイルサロン、ドッグマッサージ、美容、トリミング、歯垢除去、ダンス教室、音楽教室、絵画教室、お遊び会、言葉のお勉強など、追加費用でできるプログラムが豊富に用意されていて、それがまた飼い主にとっても、犬にとっても喜ばれた。 お犬様のお陰で、松平綱吉は莫大な財を築いたのである、ワンワン。----金儲け?否、これを犬儲けと呼ぶんですよ、ワンワン---。松平綱吉は先祖である五代将軍徳川綱吉の教えを忠実に守っていた。 犬の気持ちになって、犬の目線で、犬の立場で考えるように心がけていていた、ワンワン。そして、八ヶ岳山麓にお犬様に感謝のつもりの、恩返しのつもりの、犬のための、犬が喜び、犬が誇れる、安全、清潔、自由、健康、平和をテーマに、豪華なお犬様専用リゾートを作ったのであった、ワンワンワンワン、、、。(つづく)作:朽木 一空※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2018.09.26
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(人間嫌いな犬の物語 2)「江戸衆や 庵の犬にも 御年玉 」 小林一茶 、 ワンワン、 暑い夏を忘れてしまいそうな爽やかな風が吹き抜ける、高原の夏、緑に囲まれた広大なドックランでは、犬たちが芝生の丘を登り、下り、跳んだり、走ったり、踊ったり、ボールを追いかけたり、おもちゃを咥えたり、木陰で愛を囁くカップルもいたり、ドッグカフェで寛ぐ老夫婦の犬もいて、犬たちは自由気ままに遊び暮らしていた。ワンワン、 そこは、信州八ヶ岳山麓にある、超豪華なワンワンロイヤルリゾート『綱吉』のドッグランだった。豊かな自然の中、五万坪の敷地に豪華な犬専用ホテルが建っている。 犬の部屋は、ベッドはセミダブル、個室の露天風呂は天然温泉かけ流しだ。広いテラス付きで、犬の目線の高さに、外の様子を観察できる見晴らし窓がある。 夕食はバイキングの食べ放題、獣医師監修の特選ブッフェまで用意されていた。食後には、犬用の自動按摩椅子に座るのもよし、カフェバーで寛ぐのもよし、カラオケで歌うのもいいのだ、ワンワン。---ここは犬の天国じゃな、ワンワン--- 清潔、安心、健康、リラックス、犬にとってはいたり尽くせりの施設だった。犬の憧れの施設、夢のような施設、犬が誇れる施設、まさに、犬のパラダイスだった。 介助犬、セラピー犬、盲導犬、警察犬、牧羊犬や、闘犬、犬マラソンで優勝した犬、などが引退後にご褒美でこのリゾートへ入居することも多い。 犬にとって、夢のような豪華ワンワンロイヤルゾート『綱吉』を開発したのは松平綱吉(つなきち)という、男である。ワンワン、彼は、江戸時代に「犬公方」と呼ばれた五代将軍徳川綱吉 の末裔である。 今から300年前のお江戸は元禄時代、松平綱吉の先祖である、五代将軍徳川綱吉の「生類憐みの令」は天下の悪法だとして、言い伝えられているが、それは、人間にとって不都合だっただけのことで、お犬様と呼ばれた犬たちにとっては、天国のような時代だったのである、ワンワン。 犬に失礼な態度をしてはならない、犬を軽蔑してはならない、犬を虐待してはならない、もし、犬に怪我をさせたり侮蔑した人間は、島流しや切腹などの、極刑に処されたのである。 犬を紐で繋ぐなどというのはもってのほかで、犬に咬まれても人間が我慢しなくてはいけない、人よりお犬様を大事にする法律であったのだ、ワンワン。お陰で、犬は江戸の町を自由に闊歩できた。ワンワン。---わしは犬じゃ、侍ども、控えろ!お犬様のお通りだい!---ワンワン さらに、徳川綱吉は無宿犬や、捨て犬、野良犬、迷子犬のために、今の中野ブロードウェイやサンプラザのあるあたりの30万坪の広大な敷地に、充分な食事ができ、自由な時間を過ごせる、御囲(おかこい)という、お犬様の御殿を造り、10万匹以上の不幸な犬たちを救い、住まわせたのだ。ワンワン 江戸の町には無宿人が溢れ、満足に飯が食えずに苦しんでる町民がいた時代にである。(つづく)作:朽木 一空※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2018.09.21
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『わんぱく戦争』の巻で登場したが、梅ヶ丘商店街のガキ大将こと鈴本健二はまだ中学生になったばかりだったが、去年父親が突然亡くなってしまい、家計を助けるために新聞配達をはじめたのである。朝早く起きて朝刊配達をして、中学校から帰ると今度は夕刊配達をしていた。まさに新聞少年だったのだが、人懐っこくて行動派の健二にとっては、単調な新聞配達は辛いというよりも退屈で堪らなかった。 それで夕刊配達のときは、子分格のひろし君を誘って二人で夕刊を配ることにしたのである。手分けして配るので一人で配るよりかなり時間の節約になるし、二人でお喋りしながら配るので退屈もしない。 そのうえ手にする賃金はすべて健二のものになる。健二にとってはメリットばかりで楽しい仕事になったのであった。 一方ひろし君のメリットは、配達しながら健二から怪談話を聞けることだった。健二はいろいろな話を知っていて、かつそれらを声色を使って上手に話すのである。そして盛り上がったところで、暗闇で奇声を発して逃げてしまうのだ。ひろし君は怖くて堪らないのだが、逆にそれがまた楽しくて堪らなかった。 こんなことが二か月間続いた。だがさすがに怪談話も底をついてしまい、健二は何度も同じ話を繰り返すようになってしまった。また最初は健二の親孝行ぶりを褒めていたひろし君の父母たちも、「いつまでもただ働きをしていないで、家の手伝いもしなさい」と文句を言うようになっていた。 それで次の日に健二が呼びに来たとき、「親に叱られたので、もうついてゆけない」と断ってしまったのである。さすがの健二も親に叱られたと言われると返す言葉がなく、「そうか」とつぶやいて一人で夕刊配達にむかった。 その日を境に、健二がひろし君を夕刊配達のお供に誘うことは無くなった。と言うよりも、もう子分格として接することもなくなり、声をかけることさえもなくなってしまったのである。そうして健二とは疎遠になってしまう。 また小学三年生になったひろし君も、近所の子供たちよりも学校の友達と付き合う割合が増え、健二に対する興味も薄れてしまった。かつ家業の和菓子屋の手伝いが忙しくなり、ちゃらちゃらと遊び呆けてばかりいられなくなってしまうのである。作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2018.09.14
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仕事に病んで 夢は職場を かけめぐる、 芭蕉社員退職後 ひねもすのたり のたりかな 与謝退村やれぶつな 痴漢が手をする あしをする 小林一服梅一輪 一輪車ほどの 危うさよ 服部車雪稀勢の里 負けるな一勝 これにあり 休場一茶大リーガー そこのけそこのけ 大谷が通る 一茶二刀流◎おまけです股の下 汚れちまった 悲しみに 中原下也作:下肥 流行※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2018.09.09
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暑くとも 悲しからずや 蝉の声 松尾芭笑入間川 子供飛び込む 水の音 松尾馬蕉泣きぬれて 蟹とたわむる 女かな 石女啄木夏暑き 隣は何をするひとぞ 夏野芭蕉夏盆や 孫ものどもが ゆめのあと 松尾場所芋くへば 尻が鳴るなり 法隆寺 正岡敷蒲団作:下肥 流行※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2018.09.04
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