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2012.06.19
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カテゴリ: ドラマ
ザ・ライト1



監督 ミカエル・ハフストローム
出演 コリン・オドナヒュー アンソニー・ホプキンス

 このブログの記事には珍しく、新しい映画です。
 この映画、前評判を聞いていると、実話だそうで、バチカンには、真剣に“エクソシスト”(悪魔祓い)を養成している機関があるそうで、そこでの真実の物語を題材にしてドラマということで、興味をひかれていました。
 行きつけのレンタルビデオ屋で、早々と旧作100円になっていたので、借りてきました。ホラー映画のコーナーにありましたが、ホラーじゃないはずと思い、借りてきました。(このブログを前から読んでいる人は知っていると思いますが、僕はホラーは苦手で、ほとんど観ていません。まあ、「エクソシスト」とか「オーメン」とか、非常に話題になったものは観ていますが。)

 葬儀屋の息子、マイケル・コヴァック(コリン・オドナヒュー)は、家業を継ぐのが嫌で、あまり神を信じていないのに、神父になろうと神学校に進学します。
 4年後、一般教科の成績は優秀だが、神学の成績があまり良くなく、司祭になる試験を受けようとしないマイケルに、先生(もちろん神父)はバチカンにある「エクソシスト養成講座」を勧めます。
 「エクソシスト養成講座」でも、悪魔憑きと精神疾患の違いについて言及するなど、悪魔の存在に懐疑的なマイケルに、講師のザビエル神父は、ベテランエクソシストのルーカス神父(アンソニー・ホプキンス)の下を訪ねるように促します。

 やがて、ロザリアの悪魔祓いは失敗し、母子ともになくなってしまったころから、マイケルの身の回りに不思議な現象が起こり、アメリカにいる父親が亡くなったという知らせを受けるのでした。

ザ・ライト2

 誇張された表現や、オーバーアクションもなく、物語は非常に落ち着いた感じで、淡々と進んでいきます。悪魔に憑りつかれたという少女の表現も、全く刺激的なところはなく、確かにありえない姿勢で暴れたり、表情や声、口調が変わったりしますが、全く怖くありません。どう考えても、ホラー映画ではありません。
 というか、信仰に懐疑的なひとりの青年が、信仰に目覚め、1人前のエクソシストに成長していく姿を描いたドラマです。どちらかというと、ホラー映画と思われないために、悪魔祓いの実態を、できる限り観客を怖がらせないように、淡々と描くことに力を注いでいるような気がします。

 例のごとく、ネットで、この映画の評判を調べてみました。すると、結構、クソミソに批判している人がいました。
 しかし、よく読んでみると、そういう批判している記事は、あのホラーの名作「エクソシスト」と比較していたり、悪魔に憑りつかれている少女の表現が生ぬるいとか、少しも怖くなかったとか、この映画をホラー映画としてみた時の批判ばかりでした。
 そりゃあ、ホラー映画じゃないんだから、ホラー映画としてみたら出来は良くないに当り前です。題名に“エクソシスト”とついていたら、ホラー映画に決まっている、という固定観念にとらわれた、頭の固いおバカたちの批判は聞く必要はありません。
 だいたいが、固定観念にとらわれるような融通の利かない頭で、批判される方が、迷惑というものだよ。
 ということで、固定観念にはとらわれずに、優れた師の下で、有望な青年が力をつけていく物語で、その題材がたまたま“エクソシスト”であったという捉え方で、いいドラマを味わってください。

ザ・ライト3

 そんな中、やはり見るべきは名優アンソニー・ホプキンスの演技です。
 アンソニー・ホプキンスといえば、「羊たちの沈黙」の食人鬼ハンニバル・レクター博士の印象が強いと思います。確かに、あの映画でのどう見ても正気でない鬼気迫るレクター博士の演技は見事でした。
 しかし、この映画のルーカス神父はレクター博士とは全く別人でした。

 悪魔祓いをしている時の表情も、まさに真剣な表情ですが、レクター博士とは全く違うのです。
 そして、驚くべきは、ロザリアの悪魔祓いに失敗した後、ルーカス神父自身が悪魔に憑りつかれてしまう(未見の方ごめんなさい、秘密にしておきたかったのですが、書いてしまいました。)のですが、その表情は、レクター博士の狂気の表情とは違う、憑りつかれた表情なのです。
 もう、見事としか言いようのない、すさまじい演技力です。悪魔よりも恐ろしい、アンソニー・ホプキンスの演技力なのです。

 ということで、Wikipediaにも、ホラー映画と紹介されていますが、ホラー映画ではない、優れたドラマの作品を紹介しました。
 DVD返す時には、「これホラーじゃないよ。」と忠告してあげようと思います。





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Last updated  2012.06.19 06:31:03
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