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山中伸弥、畑中正一「ひろがる人類の夢 iPS細胞ができた!」(集英社、2008.5)を読んだ。書店でたまたま目に止まり衝動買いをしたものである。山中伸弥京都大学再生医科学研究所教授は、今最も注目されている科学者であり・日本人として最もノーベル賞に近い人物と言える。その旬の人物に対する出版物としてはおそらく最も早い書籍であり、内容がインタビュー形式の対談録であっても・推敲が稚拙であっても・高々一時間もかからずに読みきれても、1100円を出して「今」読むことに価値はあるものと思う。 iPS細胞とは、induced Pluripotent Stem Cell(人工多能性幹細胞)の略で、世界で初めてヒトの皮膚から様々な細胞になれる細胞を作ることに成功した人物が山中伸弥教授である。iPS細胞を作った山中教授のすごい点は、一個の受精卵から細胞分裂して様々な機能を持つ細胞に分化していき逆はありえないと思われていた時に、既に分化してしまった細胞に特定の遺伝子を作用させることで未分化の細胞を作った発想の転換にある。こういった、既に知ってしまった後からでは、なーんだそんなことかと思われる事実が、これを知らない時にある天才的ひらめきを持つヒトが思いつくのでしょう。しかし、読めば読むほど、山中教授は「どこにでもいそうな」経歴の研究者で「整った設備・多くのサポートスタッフ・潤沢な資金」とは無縁であったように思える。また、iPS細胞を発現する遺伝子の特定方法も「泥臭い」し「(手間暇はかかるが特段難しい理論はなく)そんな簡単に」といったことも驚きである。 読むなら今ですよー (星三つ:★★★☆☆)iPS細胞ができた!
2008.05.31
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ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス「ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則」(1995.9、日経BP出版センター)を読んだ。経営学分野では、かなり有名な本であり続編の「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」は既に読んでいたが、古本屋で買っておいていたものである。本書で言うビジョナリーカンパニーとは、スリーエム(3M)、アメリカン・エキスプレス、ボーイング、シティコープ、フォード、ゼネラル・エレクトリック(GE)、ヒューレット・パッカード(HP)、IBM、ジョンソン&ジョンソン(J&J)、マリオット、メルク、モトローラ、ノードストローム、プロクター&ギャンブル(P&G)、フィリップ・モリス、ソニー、ウォルマート、ウォルト・ディズニーの18社である。確かに、出版から10年以上の時を経ても大部分は優秀企業として継続していると言えよう。 ビジョナリーカンパニーに共通することは、理念は様々だが、その理念が本物であり企業が本気で理念を貫き通していることと指摘する。即ち、基本理念を維持すること(例えば、カルトのような文化・大量のものを試してうまくいったものを残すこと・生え抜きの経営陣)と進歩を促すこと(例えば、社運を賭けた大胆な目標を掲げること・決して満足しない)を同時に実行している企業がビジョナリーカンパニーと言うことである。 この本が出版された当時、日本の各企業で経営理念とかビジョンを作ることがまるで「はしか」のように流行したと記憶している。形を作っても、これを維持する企業風土や本気度がなければ全く意味のない単なる政治家の公約のように終わってしまった企業も多かったように思う。指摘はもっともでも、実現性・実行方法がなければ経営学の書籍としてはあまり重要性を持たないと言える。 (星三つ:★★★☆☆)ビジョナリー・カンパニー
2008.05.31
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ダイヤモンド社編訳者「世界で最も偉大な経営者」(ダイヤモンド社、2005.6)を読んだ。図書館で見かけてたまたま借りたものであったが、とてもためになる書籍であった。内容は、19世紀から現代までの、世界的経営者を取り上げ、「生い立ち」・「成功への階段」・「時代と業績」の区分で一人当たり5-6ページで凝縮して紹介している本である。 第1部では、冒険者たちと題して、イングヴァ-ル・カンプラード(イケア創業者)、アンドリュー・グローブ(インテル初代CEO)、孫正義(ソフトバンク創業者)、スティーブ・ジョブス(アップル社共同創業者)、盛田昭夫(ソニー共同創業者)、マイケル・デル(デルコンピュータ創業者)、本田宗一郎(本田技研工業創業者)、デビッド・パッカード(ヒューレッド・パッカード共同創業者)、ジェフリー・ベゾス(アマゾン・ドットコム創業者)、フィル・ナイト(ナイキ創業者)など合計18名を取り上げている。 第2部では、マネジメントの神々と題して、リー・アイアコッカ(クライスラー社CEO)、ロバート・ウィンシップ・ウッドラフ(コカ・コーラ社CEO)、ジャック・ウェルチ(ゼネラルエレクトリック社CEO)、ヨルマ・ヤコ・オリラ(ノキアCEO)、ルイス・フレデリック・ガースナー(IBM社CEO)、カルロス・ゴーン(日産自動車・ルノーCEO)、アルフレッド・スローン・ジュニア(ゼネラルモーターズCEO)、豊田英二(トヨタ自動車社長)、トーマス・ワトソン・シニア(IBM社CEO)、松下幸之助(松下電器会長)、ヘンリー・フォード(フォードモーター社創業者)などの合計18名を取り上げている。 第3部では、伝説のキングダムとして、トーマス・アルバ・エジソン(実業家・発明王)、アンドリュー・カーネギー(鉄鋼王)、ウォーレン・バフェット(投資王)、レイ・クロック(マクドナルド創業者)、ジョン・ロックフェラー(石油王)、サミュエル・ウォルトン(ウォルマート創業者)、ウォルト・ディズニー(ディズニー社創業者)、ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)など合計18名を取り上げている。 従って、合計54名の経営者を一冊にコンパクトにまとめているだけでも読む価値があるし、「あわせて読みたい」として関連する書籍までも紹介している。ずっと手元において置いても良い本であろう。個人的にはマクドナルド創業者レイ・クロックの話が一番心に残っている。 (星4つ:★★★★☆)<コネタを少し紹介>・家具のIKEA(イケア)の社名は、IKは自分のイニシャル(Ingvar Kamprad)から取り、EとAは自分が育った農場のあるエルムタードと生まれ故郷の村アグナリッドから取ったことに由来している世界で最も偉大な経営者
2008.05.27
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神田昌典「非常識な成功法則 お金と自由をもたらす8つの習慣」(フォレスト出版、2002.6)を読んだ。先に、勝間が選んだ良書50冊に記載があり、東京出張の新幹線車内で読むつもりで買ったものである。R.コヴィー「7つの習慣」に倣ったものであろうが、順に挙げると第1「やりたくないことを見つける」、第2「自分にかける催眠術」、第3「自分に都合のいい肩書きを持つ」、第4「非常識的情報獲得術」、第5「殿様バッタのセールス」、第6「お金を溺愛する」、第7「決断は、思い切らない」、第8「成功のダークサイドを知る」である。言葉から分かるように「習慣」は挙げられていないし、「非常識な」とタイトルに付いているが、第1の習慣から第3の習慣は、内容的に言い換えると「目標を立てて」「これを思い続け」「しかもポジティブに」といったしごく常識的な成功法則をいっている。また、言い換えると第4は「移動中もカセットテープで」、第5は「顧客に指名されるようになれ」で突拍子もないことではない。挙げるときりがないが、やはりこいつはダメだ。まともに読む価値はないし、良書でもなんでもない。やはり、こういったハウツー物の本は読むもんじゃない (星一つ:★☆☆☆☆)非常識な成功法則
2008.05.27
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トーマス・フリードマン「フラット化する世界(上)/(下) 経済の大転換と人間の未来」(日本経済新聞社、2006.5)を読んだ。結構有名な本なので図書館で借りてはみたものの、読みきるのに一月ほどかかった。日本で暮らしていると、日本語圏はほぼ日本市場であり海外からの参入障壁になることから、著者の言う”世界のフラット化”はあまり切実には感じられない。これが英語圏であると、米国企業のカスタマーセンターはインドのバンガロールにあり、米国の個人の確定申告をインドへアウトソーシングしていることは急速に進んでおり、サービスを含めた単純労働は、ITによって国境のない労働単価の安い所へ流れて行っていることが顕著であるそうだ。 この著作では、世界をフラットにした10の力として「フラット化の要因」を上巻で解説し、フラット化する世界においてアメリカはどうしたらよいのかを下巻で論述している。米国人への提言が主であるが、日本においても十分に通用する話を述べている。即ち、理数教育の充実と強化が主要課題としている。「・・・これまでアウトソーシングが不可能と思われていた税務処理や医療サービス、ソフトウェア開発、はてはジャーナリズムといった知的労働まで、インドや中国に奪われていく。それがフラット化の一つの顔だ。ローエンドの仕事が低コストの中国やインドに移りつつある現在、欧米や日本など先進国は、アウトソーシングされない新ミドルクラスの仕事を創出し、そういった仕事ができるように国民の能力を高めなければならない。その鍵は教育にある。短期的には、個人がさまざまなツールを活用して創造的な仕事をすることで対処するしかないが、長期的には、国や教育機関の主導で科学教育を充実させて、フラット化の時代にふさわしい人材を育成しなければならない・・・」(訳者あとがき) この部分が、この本のエッセンスである。正しいと思う。翻って、日本の今を見つめると、政治は混迷し、国民は備えなく、若者は志のない状態であり、心底「これで、このままでいいのか」と思う。エリート、インテリ、ガリ勉などの言葉が、否定的で胡散臭くダメな表現としてこのまま続くと、勤勉に物事を学ぶことをしない日本人は、世界のフラット化から取り残されていくのではないだろうか。そんな感覚の読後感である。少々長いけど良い本です。(星四つ:★★★★☆)フラット化する世界(上)増補改訂版フラット化する世界(下)増補改訂版
2008.05.20
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ウェブ進化論 梅田望夫「ウェブ進化論 -本当の大変化はこれから始まる」(筑摩書房、2006.2)を読んだ。ある人から薦められた本であったが、良書であった。インターネット登場以来のウェブに関する様々な出来事を示唆に富む指摘で、切り口深く述べている。例えば、「半導体に飛びついて電子立国・日本を達成し、PCにも飛びつき巨大なPC関連産業を日本にもたらしたのに、なぜ(日本は)インターネットには飛びつかなかったのか?」との指摘が本書の中にある。私が思うに、NTTが品質も保証できないパケット交換のIPベースのネットワークが将来の主流になることはないと判断したことが、通信機器メーカやその技術者・研究者に与えた悪影響が非常に大きかったのではないかと思う。日本国内で立ち上がりの市場がない中では、IT企業はインターネットに飛び込めなかったのであろう。 また、記載情報量も豊富で、かつ、丁寧な記載に配慮している。例えば、ホームページとブログの違いについて、ブログが受け入れられた理由を、「個々の記事に固有のURLつけられたこと」で「だれそれのブログのこの記事とピンポイントで紹介できる」ことと、「RSSでウェブサイトの更新情報を要約して(書き手が意識せず自動的に)ネットに向けて配信できる」ことの二つであると看破している。 その他、グーグルのどこがすごいのか、マイクロソフトとグーグルの本質的違いは何か、ロングテールを本当に理解しているかなど相当読み応えがある。知らなかったが、筆者(1960生まれ)が「IT分野の知的リーダーとして若い世代から圧倒的支持を集める」(筆者略歴欄)のもうなずける。本当に、お薦めです。 (星五つ:★★★★★)
2008.05.19
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さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 山田真哉「さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学」(光文社、2005.2)を読んだ。注目を引くタイトルでブームになって、もう3年前になるのだが、読んでなかったが古本屋で買っておいていたもの。読後感は、ここまで平易に書かないと会計学の初心者は理解できないのであろうかと言う疑問である。少なくとも、ビジネスマン(パーソン)であればここまで簡単に書かなくても良いと思うが、読者層を広げることを狙って、秀逸なタイトルで成功した本なんだろうね。でもね、内容で得られることは無いね。あとがきで、「会計学・経営学・統計学はビジネスパーソンにとって欠かせない知識になる」と書かれており、その通りだがね・・・、でもこの本は・・・、どうよ (星一つ:★☆☆☆☆)
2008.05.19
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マーケティングを学ぶ人のためのコトラー入門 片山又一郎「マーケティングを学ぶ人のための コトラー入門」(日本実業出版社、2003.6)を読んだ。マーケティングと言えばノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院のインターナショナル・マーケティング担当教授のフィリップ・コトラー(Philip Kotler)[1931-]である。教授の代表作の著書「コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント」(第12版)が、2008.4に出版されているが税込8925円で少しためらうので、基礎から振り返ろうと考え、図書館から本書を借りたものである。 経営学における企業戦略論は、企業が外部の経営環境に応じてどういった競争優位の位置取りをすべきかを解いたM・ポーターのポジショニング論と、企業の内部の経営資源を元にどういった競争優位を確立するかを解いたジェイ・B・バーニーの経営資源論(RVB、リソース・ベースド・ビュー)が今でも議論を交わしている。例えば著名な、C.クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」やチャン・キムの「ブルーオーシャン戦略」は典型的なポーター流のポジショニング論からの展開であり、プラハラードの「コア・コンピタンス」やG.ハメルの「リーディング・ザ・レボリューション」は典型的なRVB論からの展開である。こういった学問上の対立は、広範囲で様々な議論が表出し、一方に偏らない深みのある考え方が世に広がるメリットがある。ところが、経営学におけるマーケティング論はどうか。コトラーの登場によって、誰かにとって価値のある「モノ」や「コト」はすべてのマーケティングの対象になり、マーケティングが絶対で、その他をコントロールすべきであるとの「偏った」・「たちの悪い」考え方を持つ経営学者およびその信奉者を増長させてしまったと思える。 例えば、この著書では、”このように、マーケティングが他部門、他機能をコントロールすることで、企業の中心的役割を果たすことが容認される・・・”、”・・・マーケティングは他の機能、部門に対して優位な立場にあり、それらをコントロールすることができるのである”とさえ「傲慢」にも記述している。また、公益法人(企業)の活動でさえ”ソサイエタル・マーケティング”と呼び、企業の環境保全活動に至っては”エコロジカル・マーケティング”や”グリーン・マーケティング”と呼んでなんでもかんでもマーケティングで開いた口がふさがらない。いい加減にして欲しいものだ。マーケティングからは新しいモノは何も生み出すことはできないことを早く認めて欲しいものだ。むかつきながら読み終えた。(星一つ:★☆☆☆☆)
2008.05.18
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西江肇司「何故あの会社はメディアで紹介されるのか? -PR最強集団のTOPが教える55の法則-」(アメーバブックス新社、2007.12)を読んだ。ある人からの紹介で購入した。マーケティングの4Pのうち、Promotionの中のPRに関して知識を深めることが目的であった。この分野は不得手で、そもそも著者がCEOを担う「株式会社ベクレル」って何というレベルである。しかも、この中で紹介される「クール・ブリタニカ」(英国のブランディング政策)も聞いたこともなかったし、映画「スピード」でカシオのG-SHOCK腕時計が使われた結果売れに売れたことも全く知らなかった。やっはりハウツー物の本は、商売気が表に出てくる気がして深く読む気がしなくなる。また、55も法則があると、これらはお互いに「漏れなくダブりなく」(MECE)になっているんだろうかと気になってしかたがない・・・胡散臭いね! (星一つ:★☆☆☆☆)何故あの会社はメディアで紹介されるのか?
2008.05.18
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売れる仕掛けはこうしてつくる栗木契・余田拓郎・清水信年「売れる仕掛けはこうしてつくる」(2006.12、日経新聞社)を読んだ。図書館でたまたま目にとまって借りて読んだ。成功した商品・サービスの14事例を取り上げ、これにマーケティング面での理論的解釈を行い分類したものである。本書の成功企業の事例は、P&G「ファブリーズ」・花王「ヘルシア緑茶」・ホンダ「フィット」・ナイキ「エア・ジョーダン」・シャープ「液晶事業」・ツタヤ・ユニクロ・オオゼキ(東京の食品スーパー)・任天堂「ファミコン」・マクドナルドとモスバーガー・エスエス製薬「ハイチオールC」・ワールド・ノードストローム(米国の百貨店)・グリコ「タイムスリップグリコ」である。恐らく調査やインタビューなど経営学者であれば十分に行ってはいるであろうが、事例の表題だけからでも分かるように、まあほとんど後付け、二番・三番煎じあるいは屁理屈とも言えなくはない。また、企画・生産・販売システムをSCM(サプライチェーンマネジメント)システムと呼ばず「マーケティング資産」と呼ぶなど(私が嫌いな)マーケティング万能の思想がにじみ出ている。とはいえ、初めて知ったこともある。例えば、・「TSUTAYA」の会社の1号店は、枚方駅前であったこと・任天堂「ファミコン」のICチップはリコー製であったことなどなど・・・ コネタにはなるかな。(星二つ:★★☆☆☆)
2008.05.17
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ガスプロムが東電を買収する日中津孝司「ガスプロムが東電を買収する日」(2007.10、ビジネス社)を読んだ。タイトルの刺激性につられ、古本屋で買って置いていた本である。最近のロシアの国家エネルギー戦略の重要な位置づけを占める天然ガス国営会社「ガスプロム」の他エネルギー産業について、公開情報をもとに「筆者の憶測と思い込み」で記載された本である。どこまでがメディア情報でどこまでが筆者の意見なのか読んでいて区別がつかない。また、数字の単位も、石油系であればバレル・トン・キロリットル、(液化)天然ガスであれば立米・トン・キロリットルをばらばらに記載してあり、全くもって数字も解釈しにくい。駄作である。(☆☆☆☆☆)台頭の著しい天然資源を扱う国営系石油企業を、最近は新セブンシスターズと呼ぶそうだ。これは、サウジアラビア「サウジアラムコ」・ロシア「ガスプロム」・「中国石油天然ガス(CNPC)」・「イラン国営石油企業(NIOC)」・ベネズエラ「PDVSA」・ブラジル「ペトロブラス」・マレーシア「ペトロナス」の7社らしい。
2008.05.17
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勝間和代「効率が10倍アップする新・知的生産術-自分をグーグル化する方法-」(ダイヤモンド社、2007年12月)を読んだ。基本的にこういったハウツー本は読まないのであるが、週刊ダイヤモンドで特集が組まれ、その中のお著者の薦め図書に取り上げられていた本が自分の好みに比較的合致しており興味を持ったためである。本の内容は、筆者の自慢話ばかりでかなりむかつく部分も多いが、「日々の生活から起きていることを観察しよう」「自分メディアの感度を高めよう」など新鮮な切り口で楽に読めた。(★★★☆☆) この本を読んで二つ感じたことがある。一つ目は、昔自分が高校生の時、電車通学だったが文庫本を毎日毎日行き帰りに読んでいたことを思い出したことである。お金もそれほどなく当然文庫本や新書本であるが、主に国語の受験勉強を兼ねて文学から自然科学・社会科学まで様々なジャンルを読んでいた。3年間も続けると本棚を占領しかなりの分量となった。この時に名作と呼ばれる国内外の小説はほとんど網羅したはずである。受験には直接好影響はなかったとは思うが、大学や社会人になって読書の習慣がなくなったことを思い返すと、後々の深いところでの教養になったんだと感じる。最近、ここ半年前位から、この読書の習慣化を取り戻し、経営学・経済学・ノンフィクション物を中心にしているが、もっと前からやっていればと感じた次第である。 二つ目は、職場のある同僚が、この本に書かれていることを実践しているように思えてしかたがないと感じたことである。当人を好きか嫌いかの判断でなく、こんな人が職場に「たくさん」いたら、会社の「組織」は十分には機能しないのではないかと思う。やはり、規律やまじめさあるいは無駄といった部分はある程度は必要なのではないかと感じた次第である。P.S勝間氏が指摘するように、アウトプットはインプットの3倍は難しい・・・
2008.05.10
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スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣」(キングベアー出版、1996年12月)を読んだ。非常に有名な本であることは分かっていたが、数ヶ月前に古本屋で見つけて寝室のサイドボードに積んでいたものである。7つの習慣を身に着けることで人生の成功者になる(カンブリア宮殿の最後の質問のよう・・)と明確に信念を持って執筆された本である。習慣とは、何をするか・なぜするかの「知識」と、どうやってするかの「スキル」と、実行したい気持ちの「やる気」からなる(そうだと思う)。そして肝心の7つの習慣とは、依存から自立へ私的成功を目指す 1.主体性を発揮する、2.目的を持って始める、3.重要事項を優先すると、自立から相互依存へ公的成功を目指す 4.Win-Winを考える、5.理解してから理解される、6.相乗効果を発揮するに加え、これを絶えず 7.刃を研ぐ、からなる。ある程度当たり前だが、7つと言い切る所がすごい。 1.の主体的な生き方とは、(自分がコントロールできないが関心のある)「関心の輪」に注目するのではなく、(自分のコントロールできる)「影響の輪」に集中してこれを拡大することと看破している。2.の目的を持って始める最も効果的な方法は、個人的な信条を書いておくことと説明する。そして家族中心でも仕事中心でもなく、この「原則中心」に生活をすることと具体的である。この2点は、とても新鮮な観点の指摘であった。(逆に、3.以降は、無理やり感がある) 人間は(特に日本人は)どうしても自分の関心のあることにしか興味を示さないし、関心のない事柄にはたとえこれを改善する力を持っていようが冷酷なほど興味を示さない。影響の輪を拡大することに集中すれば、また違った結果になろうかと思う。(良い指摘だ) また、大多数の人は、意識的にも無意識にでも「家族中心」か「仕事中心」かだろう。原則中心とは、この今はやりのことばの「ワークライフバランス」を超越した優れたアイデアだと思う。10年以上も前に書かれた指摘が、ほとんど社会的にはほとんど無視されている状態であることは残念に思う。(といっても、すぐには「my credo」は書けないけどね・・) ちょっと古臭いが良書であることは認める。(★★★☆☆)
2008.05.05
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小倉昌男「小倉昌男 経営学」(日経BP社、1999年10月)を読んだ。この本も以前に古本屋で買って置いておいたものである。ヤマト運輸の「宅急便」がどのようにして生まれ、その時社長は何を考えていたかを記述したもので、一般的に経営学者には評判が良く、新しいビジネスモデルを確立した事例としてたびたび引用される有名な本である。しかしながら、自身の読後感は非常に印象が薄い。当時から、大和(ヤマト)運輸は、三越百貨店の個別宅配は行っていたこと、米国では既にUPSが宅配を実施していたことから、本当に新しいビジネスモデルであろうかとの疑念は残る。昨今のIT分野でも米国ではやりつつあったビジネスモデルをいち早く日本に導入して成功し、「成功者」と呼ばれる何人かの長者がいる。これらと同様に、経営学的に言って「新しい」ビジネスモデルを確立したことになるんでしょうか。私は違うと思う。あまり得るところはありません(★☆☆☆☆)
2008.05.03
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薄井和夫「はじめて学ぶマーケティング[基礎編] 現代のマーケティング戦略」(大月書店、2003.12)を読んだ。たまたま図書館で手に取ったものであったが、マーケティングの本は数々あれど本書は非常に良い本である。基礎編と称しているとおり、非常に基本に忠実で体系立てて分かりやすく書かれてある。ただし、マーケティングの限界・問題点や課題を指摘しているが、その解決法を示していない点が気になるがこれを割り引いても良書である。 特に、ニーズとは「消費者のある種の欠乏状態」でウォンツとは「知覚されたニーズ」であり、具体的には「空腹感」がニーズであり「ご飯、パン、ハンバーガー」がウォンツであるとの説明は納得した。また、マーケティングと研究開発に関して、「売れるものをつくるためのマーケティング主導型の新製品開発は、いつかは売れるものがなくなってしまう」・「微細な差別的優位性を求める製品差別化のための新製品開発競争を無限に繰り返す危険性がある」との指摘は秀逸であり、自分が無意識に求めていたフレーズであった。この指摘は、マーケティングは何かを作り出すことはできないのではないか・既にあるものにちょっとした改良を加えることにしかならないのではないかとの思いがあり、何か研究開発を小馬鹿にしてマーケティングが新製品開発に万能であるような風潮が納得できなかった状態であったので、非常に「腑に落ちた」。[応用編]の続編もいつか読もうと思う。(★★★★☆)
2008.05.01
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