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山に登った後は、もちろんビールである。 という今では常識となっている格言ではあるが、実は俺は昼間にビールを飲む習慣が今でも無い。 今でこそ、山行中にテントを張り終えたら、小屋でビールを買ってプハーっと飲んでいるが、それはここ数年の話。それまでは山行中に歩荷しているウイスキーをちょっと舐める程度だった。 そして、下山後はビールである。 という常識も俺の中には未だに無い。一緒に行ったメンツやシチュエーションやタイミングで、ビールだぁ!と言うときもあるが、ソロ登山をして下山後にビールを飲もうと思ったことは無いに等しい。 ビールというのは、うちに帰ってから、あとは寝るだけという状態に段取りをしておいてから、ゆっくり腰を据えて、旨いつまみと一緒に飲むもんだ、という習慣が完全に染みついている。 じゃ、俺の場合、下山後に一番欲しくなるのは何かというと、それは牛乳なのである。 なぜだか分からぬが、下山した途端、もう無性に飲みたくなるのである。 で、そんなとき、紙パックじゃなくて、瓶牛乳、さらには、全国区の雪印とか明治などの牛乳メーカーじゃなくて、地元メーカーの牛乳、いわゆる地牛乳だと、相当嬉しい。 今回の大山登山も、下山後、牛乳が無性に飲みたくなって、大山寺の土産物屋の冷ケースに牛乳を見付けたときは、もう我慢とか忍耐という観念はぶっ飛んで、同行のおちちうえにも牛乳を押しつけていた。 大山、実は牧場もあって、大山牛乳といえば、鳥取県民で知らぬ人はいないだろうと思われる地牛乳である。瓶のどこかに白バラ牛乳とも書いてあって、俺も子供の頃からお世話になっていた。(白バラ牛乳というのが商品名なのか、会社名なのか未だに知らないが) 幼稚園や学校の給食は白バラ牛乳だし、子供会で工場見学にいくといえば、白バラ牛乳の工場だった。俺の骨の半分は白バラ牛乳から摂取したカルシウムで構成されているといっても大げさではないだろう。 そんな慣れ親しんだふるさとの牛乳、それも瓶牛乳に久々再開し、清く正しく腰に手をあて、下品に喉を鳴らしながら迷わず一気飲み。 ぷはぁ~。 やはり、下山後は牛乳に限りますなぁ。 もちろん大山寺から家内の実家に戻ってから、脂ぎとぎとの焼き肉を食い、バケツ数杯分のビールはしっかり飲んだのだが、下山後は最初の1杯は、誰が何と言おうと牛乳で決まりなのである。 これが清く正しく健康的な我が登山スタイルなのでした。
2009年09月22日
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2年前、家内のお父さん、つまり俺のお義父さん、通称おちちうえのたっての希望で二人で富士山に登った。 それまで登山に全く縁の無かったおちちうえが、いきなり日本一の富士山登頂。 御年四捨五入70歳。 この富士山登山のおかげで、どうも山登りに目覚められたようだ。 下山後、よくテレビのCMでやってるシリーズ雑誌、1冊買うとシリーズ最後まで買わなければという強迫観念にかられてしまうあの雑誌あるでしょ。1冊に2座、これを合計50冊ってのがあって、それで日本百名山シリーズを全部購入されてしまった。 「渓遊ちゃん、ワシはのぉ、槍ヶ岳に登りたいんじゃ」(広島弁) 気持ちはよ~く分かる。 山を登る人なら誰でも憧れる、あの見事なとんがりを写真で見せられたら、誰でも登りたくなるよなあ。 しかし一発勝負の富士山と違って、槍ヶ岳の場合は、普通に7時間とか歩いても3日くらいはかかるので、いきなり「じゃ、行きましょう!」とも言えず。 「お義父さん、まずは手近に日帰りで行ける山に行きましょう。」 ということで、鳥取の大山(だいせん)に登ることになった。 シルバーウィークの初日に家内の郷の広島へ移動。 そして、今朝3時出発で、広島から車で登山口の大山寺へ。 大山寺から見上げる大山は頂上付近だけガスっていた。 「はぁ、ずっと登りかいの!やれんのぉ!」(広島弁) 富士山をミニチュアにしたような大山はずっと登りなのである。 そして、裾野に広がる西日本最大級のブナの原生林は、湿度が高く、汗だくだく。 六合目避難小屋。 連休ってこともあり、人だらけ。 三鈷峰(さんこほう)と左奥に甲ヶ山(かぶとがぜん) 小学生だった頃、オヤジに連れられて登った甲ヶ山、懐かしい山だ。 我がふるさと、鳥取およびその周辺地域では、○○山と書けば、その山のことを”せん”と読む習慣がある。 だから、大山はだいせん。 だが、大山という漢字の山は、他の地方にもあるので、我々ジモティは敢えて伯耆の国の大山で、伯耆大山と呼ぶことがある。 霞はかかっているが、ぼちぼち下界も見えて、高度感バッチリ。 見下ろせば、人だらけ。 おちちうえは、20分ごとに小休止で、ゆっくりゆっくりじわりじわりと歩いていらっしゃる。 標高が上がれば、ハイマツが生えそうだが、ここ大山では、ダイセンキャラボクの純林となる。 イチイの仲間。 で、この赤い実、実は甘くて旨い。歩きながらつまんでは口に含んで、種だけプッと吹き出していた。(種には毒があるとか) 7時に大山寺を出発してから4時間半後の11時半、無事大山山頂に到着。 1,710m。 おちちうえ、ようやく一安心。 さて、恒例イベントのピークラーメンは、今日はどん兵衛。 頂上の気温は14度くらいで、結構寒い。あったかどん兵衛のおかげで、胃袋から温まる。 のんびりコーヒーなんぞも入れて、ピークで1時間。 残念ながら、頂上はガスってて、特に南側の岡山県側の展望が得られず、ちと残念。 下りは、途中から行者谷(ぎょうじゃだに)コースへ。 大山には小学校~中学校の時に3回登ったが、このコースは今回が初めて。 木道や階段で一気に元谷(もとだに)まで急降下。 おちちうえも足にきているようで、ゆっくりゆっくり転ばぬよう歩かれている。 周囲はうっそうとしたブナ林。 元谷に下りると、険しい大山の北壁をゴージャスに眺められる。 標高1,700mで比較的気軽に日帰りできる大山なのだが、実は大山寺からの標高差は900mもあって、登り応えがあるし、てっぺんは十分寒いので、ナメたらバチがあたる山なのである。 その上、近年のオーバーユースで登山道が痛んで、その補修のために岩を金属メッシュに入れて段々が無数に作られている。その段差が自分の膝の高さよりもあるので、足への負担がでかい。 それが特に下りで負担となって、今日も膝がもたなくなってずっこける人を何人も見かけた。 そんな山である。 元谷からは傾斜も緩くなり、あとは惰性で大山寺へ。 ただ、おちちうえには、大神山神社の参道の石畳道がかなりつらかったとのこと。 だが、無事下山。 すかさず、近くの宿のお風呂に入らせて頂いて、ざっぷり体を綺麗にした。 下山直後の風呂はええですなぁ。 おちちうえも、ぷはぁとご満悦の様子。 車での帰り道、溝口インター手前で車のバックミラーに映った大山が美しかったものだから、つい車を停めてカメラを取り出した。 20数年ぶりに登った大山は、やっぱり清く正しい我がふるさとの名峰なのであった。 「渓遊ちゃん、ワシは、はぁ満足したよぉ。登れて良かったよぉ。ありがとうのぉ。またチャンスがあったら頼みますわ。」(広島弁) 終わり
2009年09月21日
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土曜日、早起きして、車に荷物を詰めるとこうなった。 山に登る時は、ザック一つに食料、テントなど生活道具一式が入ってしまうのに、家族でキャンプとなると訳が違う。 手軽でコンパクトな登山での幕営は大好きなのだが、ファミリーオートキャンプとなると、家族のためにひたすら働かなければならない、俺を含めて世のおとーちゃんには過酷きわまりないイベントなのである。 昼過ぎ、ご近所さんとうちの2家族で、オートキャンプ場に着いて、雨の中、おとーちゃんはテントを張り、タープも張り、近くの日帰り入浴施設で子供と一緒に風呂に入り、テントに戻ると大急ぎで晩飯の支度である。 野外でのテント泊だから不便が当たり前と俺が思っていても、それを表に決して出してはいけない、というのがファミリーキャンプの厳しい掟なのである。 子供や妻につまらないだとか不便だとか、虫がいるなどと悟られないように、子供は王子、妻は姫のように扱い、ひたすらおとーちゃんは働き続けなければならない。 酒鍋。 日本酒と塩胡椒だけの味付け。具は豚バラ、白菜がメインで、あとは適当。 入れる酒が多すぎると、酒汁になって、どぎつくなるので、酒はコップ2杯程度が適量か。 1羽2,000円の鶏の丸焼き。近所のスーパーに行って、トリくれ!と言えば、準備してくれるらしい。 ご近所さんのおとーちゃんが作ったのだが、ダッジオーブンを使うと、肉の中までジューシーで柔らかく焼けてかなり旨い。俺もダッジオーブン欲しくなった。 ただ、このご近所さんと一緒にキャンプに行く限りは、彼が持ってきてくれるので、今すぐ必要って訳でもないが。 時間があれば、今度は余った鶏の肉や骨と、オーブンの下に溜まった肉汁と一緒に出汁をとってスープを、なんてことも考えたが、1泊2日のキャンプはそんな余裕が無い。 で、ダッジオーブンの火力は、これは俺が持ってる焚き火台に炭をくべて使った。 日付が変わる前、いつの間にか雨もあがり、子供達寝静まった後、この焚き火台に薪をぶち込み、炎を眺めながら、ウイスキーをちびちび。ようやくのんびりタイム。 朴葉味噌。 酒が進みます。 明けて翌朝、気持ちいい秋の空。 朝飯は夕べの鍋の残骸に、塩、醤油で味を整えた残骸ラーメン。 夕べたらふく食ったのに、ラーメンはなぜがずるずる食えてしまう。 ここ、みつえ青少年旅行村、チェックアウトが午前10時なので、かなり朝があわただしくなる。 朝飯食って、あわててテントを撤収、車に詰め込んでちょうど10時。 テント設営、食って飲んで、またテント畳んで、と、常に何かをしている非常にあわただしい1泊2日。 やっぱり、最低2泊は泊まりたい、と切に思うおとーちゃんなのである。 酒が飲めるのは結構だが、何もせず、いすに座って、よだれを垂らして居眠りするとか、空を眺めながらコーヒーをたしなむ時間が欲しいもんですなあ。 果たして、こんなに忙しいオートキャンプを、清く正しいファミリーオートキャンプと言い切って締めくくっていいのだろうか、と自分に問いかける、清く正しい家族思いのおとーちゃんなのであった。
2009年09月14日
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