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どうさい「同じイオン性発色剤を使用しても、素焼き上へ塗るのと釉薬上へ塗るのでは差がある、色の深みが出ることを予想して小皿を作ってみた。写真1 写真1 素焼き上の内側へコバルト、銅、ニッケル、クロムを塗るコバルト、銅、ニッケル、クロムを順に塗ったもので一部塗り重ねを兼ねている。」悪友「金属によって色は異なりコバルト、銅はよく分かるな。」どうさい「写真1を450℃まで加熱して金属イオンの水不溶化処理を行った、その後、施釉し色が一部重なるように外側にイオン性発色剤を塗ったものである。写真2。 写真3はそれを本焼きしたものである。」 写真2 釉薬上にコバルト、銅、ニッケル、クロムを塗る 写真3 本焼きしたものである悪友「予定通り素焼き上に塗った色と釉薬の上に塗った色は異なっているが、色の深みは出たのだろうか。重ね塗りはできている、この色の深みを生かせる焼き物を作ることが課題だな。怪我の功名と言ってはなんだがクロムとコバルトが混合しているところがあり、それは濃い緑になっている、混合による緑色の開発も検討の価値はあるな。」どうさい「次の写真4,5,6は上記と同じ目的で小皿を焼いたものである。コバルト、クロム、銅を使用している。」 写真4 素焼き上に塗る 写真5 釉薬上に塗る 写真6 本焼きしたもの
2015.10.23
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どうさい「手順が変われば結果は異なるということはよくあること、今行っていることについてまとめた。1.素焼き上へイオン性発色剤を塗り、4-500℃に加熱してイオンを水不溶化し、釉薬を施して本焼きする。2.素焼きに釉薬を施しその上にイオン性発色剤を塗り本焼きする。 1.は前回(2015.10.3)に記した。」悪友「釉薬層の上からイオン性発色剤を塗るのは釉薬層が乱れるので、上手くいかないのではないか?」どうさい「そうなんだ。釉薬層は1100℃まで加熱すると釉薬が少し焼結してきて、確りした釉薬層になるのであるが、あまりにも高温すぎてしたくない。そこで゙カルボキシメチルセルロース(CMC)を使えば多少釉薬層の強度が上がるのではないかと考えた。」悪友「CMCなら400度ぐらいで完全に燃えてしまい、焼き物に影響を残さないと思うが、それで強度は上がったかね?」どうさい「期待したものは得られなかった。1.CMC10gを70度の湯1Lに2日かけて溶解した。CMC溶液を釉薬上へ霧吹きで吹き付けた。その後130℃で20分乾燥した。2.釉薬の中に(乾燥釉薬1kg)CMC溶液100,200ml加えてよく撹拌した。こうすると乾燥釉薬1kgに対してCMCは1,2gあることになる。素焼きをこの釉薬中に浸漬し100から300度まで乾燥したがほんの少し塗りやすい強度になっていたのは100から150℃乾燥したものであった。とにかく最適値を得るのは難しそうなので、慎重にイオン性発色剤を塗ることにして先に進むことにした。」悪友「問題があればまた戻ればいいのだな。」どうさい「コバルト、銅、ニッケル、クロムを釉薬上に塗って本焼きしたものである。写真1 写真1 釉薬上にイオン発色剤を塗って本焼きしたもの イオン性発色剤は瞬間的に釉薬層に吸収される写真2 素焼き上にイオン性発色剤を施し加熱したのち、施釉し本焼したもの(上の小片)、 (下の小片)釉薬上に発色剤を塗り本焼きしたもの悪友「写真1からは分かりにくいが、両者を比較すると差があるな。」どうさい「写真2で上の青は少し赤紫であるが、下はブルーである。”教科書にコバルトイオンが珪酸コバルト(2Co・SiO2) のように酸素イオンが6配位をとればピンク色で、スピネル(Co・Al2O3)のような4配位であれば紺色に発色する。”という記載があるので上のは両者の混合であろうか。理由はともあれ発色してくる色を受け止めたい。銅、ニッケル、クロムも微妙に色が異なるが、手順が違えば結果も異なる例である。」悪友「両者を使い分ければ色の可能性が広がるな。」
2015.10.13
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悪友「題の”素焼きの適温は”にそぐわない内容が続いているが何とかならないか?」どうさい「申し訳ない”素焼きの適温は”はどう収束するか結果が分かって書いているのではないのだ。いろいろ検討項目が増えてくるので、最後は”室温から1230℃の間です”となるかもしれない。”素焼きの適温は”の次にくる言葉が見出しと思っていただきたい。前回(2015.9.26)にアップした”色と色の境界に線を引く”の実験では油性マジックで線を書きその中にイオン性発色剤溶液を塗ってゆき800度まで加熱した。しかしこんなに加熱しないで良いのではと思っていたので今回は300~600℃を検討した。電気窯にサンプル小片を並べ毎分2.5℃で昇温してゆき一定の温度に達した時蓋を開け素早く炭ばさみで取り出していった。写真1. 写真1 一定温度加熱して取り出していった小片300℃で取り出した小片からは金属イオンがあったところは黒く、または灰色に変色していた、マジック線は一部残ったところもあったが、400℃以上ではそのマジックの黒色も見られない。予め割れやすく溝を入れているところで割り、釉薬に1秒ほど浸したところ、加熱しないサンプル(RT)はマジック線が撥水性のため釉薬が載っていない部分が見られた。300℃加熱の小片は加熱の際マジックが一部焼けて親水性になっていたためか釉薬が全面に載っていた。今回使用のイオンはコバルト、銅、ニッケル、クロムでありこの順に塗った。乾燥後1230℃で本焼きした写真2. 写真2 写真1の半分に釉薬を施し1230℃で本焼きしたものRT即ち室温放置したサンプルは色が薄い、つまり釉薬に浸漬した時水によって発色イオンが移動してしまったことになる、このイオン性発色剤の特徴として、最後に接した液が残ることである。どんなイオンと接していても最後に水と接すると水、つまり無色になるということである。ダミで薄いゴスを塗っているとき長時間同じところを塗っているとゴスが蓄積してくる。ゴス粒子はコロイド程度に小さいとしてもコバルトイオンの1000倍は大きいであろうから素焼きの中に入ってゆけないのである。イオン性発色剤は筆で塗っても筆跡が残らない、筆使いが下手なものにはありがたい発色剤である。」悪友「そこに注目して一連の試行をしているのだな。技量の無いものは苦労するな。」どうさい「それはともかく、境のマジックで書かれた線上に釉薬が載っていない部分がある、マジックの色は完全に焼失している。300℃以上で前もって加熱した小片はすべて発色している。800度まで加熱する必要はなかったことになる。まあ400-500℃で十分である。」
2015.10.03
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