ランダム読書日記
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119 「総理の座」 田勢康弘(たせ やすひろ)文藝春秋 333頁¥524 2000.4.10 初版第1刷発行 [目次] 口上文庫化にあたって第1章 橋本・小渕政権時代 人材払底社会の悲劇 小沢一郎とは何か第2章 羽田・村山政権時代 内閣総理大臣の孤独 大蔵省に牛耳られる首相官邸 村山政権誕生の内幕 村山長期政権説 人材払底の時代 日本の限界・羽田総理大臣 羽田・小沢この近くて遠い関係 小沢一郎は死んだか第3章 細川政権時代 細川護煕黄昏の日々 風を求めた人たち 風が吹いたあとで 「操り人形」を拒んだ細川 奇妙な政治に成り果てた 細川連立政権「四つの罪」第4章 宮澤政権時代 宮澤最後の日々 佐川の神風にして 「ひとり歩き」はじめた宮澤政権 宮澤、自前政権を手に 強運の人・宮澤 ぐらつく宮澤再選 非情の人・宮澤関連年表[内容]宮澤喜一 (1991.11.5-1993.8.6, 在任644日)細川護煕 (1993.8.6-1994.4.25, 在任263日)羽田孜 (1994.4.25-1994.6.30、在任64日)村山富市 (1994.6.30-1996.1.11、在任561日)橋本龍太郎(1996.1.11-1998.7.30、在任932日)小渕恵三(1998.7.30-2000.4.5、在任616日)10年前の歴代政権の内実を描き、また宰相像のあるべき姿を考察した本です。[感想]選挙は終わりました。しかし、800兆円を超える赤字国債や消費税議論は横において、「年31万2千円もの子供手当て(15年間で468万円!)」、「高速道路無料化」、「農家個別補償」、「CO2 25%削減」など、マニフェストを金科玉条とした財源も展望もないバラマキ政策や、さらにはマニフェストから意図的に隠して党首討論でも出さなかった「永住外国人の地方参政権」だの、「人権擁護法案」だの、「戸籍法改訂」だの、社会を改悪しかねない法律にきわめて熱心な政党の天下になってみると、「自民党にお灸をすえる」とか、「一度政権を交代したほうがよい」という程度の気楽な動機だけから投票した結果、ひょっとして我々はとりかえしのつかない選択をしてしまったのではないか、子孫のためにいつのまにか本物のサヨク政権を選んでしまったのではないかと、 とても不安になります。それで、10年前のことですが、政治の内実を書いたこの本を再読しました。政治の世界は、魑魅魍魎、複雑怪奇ですが、あまり無知、無関心ではとんでもないことになると思いますから。[頁のかけら] ○太平洋戦争敗北のあとは、1945年8月15日を境に、それ以前の価値観をすべて否定し、GHQ(連合国軍総司令部)のもたらしたアメリカン・デモクラシーに酔いしれた。「人間はみな平等である」という民主主義のごく一部だけが強調され、民主主義を維持するための犠牲や努力の必要性は忘れさられた。反動から戦後の日本人は「権威」というものをことごとく否定した。「国家」という権威を否定し、国家という言葉さえ忌み嫌ったのである。そこから先は「弱者の脅迫」の社会へと転落していった。○ 細川政権が崩壊した理由は、細川自身が説明しているような「新たに判明した個人的な法的問題」などではない。また、「政治改革を成し遂げて、連立政権が求心力を失った結果」でもない。政治のリーダーとしての資格の欠如が政権崩壊の最大の原因だと思わずにいられない。 ○ 日本新党の新衆議院議員三十六人の名簿を見て、ただ、唖然とするばかりである。一言でいえば壮大なアマチュア集団だということだ。プロ政治家の存在そのものが問われている時代ゆえに、アマチュアだからといって悪いことは何もない。たしかにそれはそうなのだが、野心満々の若者たちが、さほどの苦労もせずに、ただ、上昇気流に乗って国政に参加する。この若者たちの多くが既成政治家としてすべて生き残ったら、日本の政治はいったい、どうなるのだろうという懸念は消えないのである。○側近の平泉渉はいう。「官僚組織の隅から隅まで知っていて、なおかつその弊害もよく理解しているのは吉田茂、福田赳夫についで宮沢だな」 **************************************************** ランダム読書日記 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2009.9.22. No.119)
2009.09.22
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