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・暖かな陽射しを浴びて自転車を 漕げばさやさやそよ風の過ぐ・母眠る墓地までの距離家々の 春の花々いま盛りなる・ペダル漕ぐ足止め見入る桜木の 蕾みは今日にも開花の気配・こうやって巡る春には亡き母と 眺めし故郷の桜を想いぬ・家族連れに賑わう墓地にて黙しつつ 墓石を洗えばこゝろ休まる・新しき花を飾りて掌を合わせ あのことこのこと母に語りぬ・生きてるよ 一生懸命生きてるよ あなたの自慢の娘だから わたし・戻り来て仏壇に供える亡き母の 好物のお茶 清しいみどり・確執も葛藤もあるよ人の世は でも生きてるよ今日を失くさずに・戻り来る 抱きし恨みつらみはみな 己が身の上に輪廻のごとく・暖かな彼岸の中日ゆったりと 流れる休日の時間を楽しむ・明日こそ笑顔のわたしに逢いにゆかん なべて受け入れ なべて 赦され
2006年03月21日
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・転勤の決まりし部下は感情をあらわにわれに歯向かいており・「直属の上司の采配なんだよね」彼女は言いおり冷ややかな視線に・この一年同僚との不協和音あまた 自己反省もなきままの部下・未解決のこゝろの迷路の地図抱え次の職場に流れゆく君・相手(ひと)を恨むことにて解決するものは唯の一つも存在しない・「必要のない人間だったか」と詰問す君の思考は明日を見ぬまま・「新天地に必要とされる」と思えよ君 異動はわれの意向には非ず・こゝろ閉ざし頑なとなれる部下 和解せぬままに時間に流され・あのこともこのこともみな流れゆく時間(とき)が抱えて過ぎ去ってゆく
2006年03月18日
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・降りかかる苦難を払えば春が来る 友より贈られし「元気になる本」・何気ない優しさこゝろの傷に沁み じんわり涙滲み来る夕暮れ・神の課題これでもかとばかり続く日々 黙って耐えよ笑って応えよと・この上に出ずれば待つ春に出逢えると 信じて登る急勾配坂・憎むまい責めるまい他人(ひと)をわれ自身を みんな此の世のいのちの触れ合い・お気に入りのお茶を啜れば口中に 甘さ広がり疲れを忘れる
2006年03月08日
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・紙雛を飾れば母の仏前も 桃の節句に華やぎて見ゆ・園児等と歌う「うれしいひなまつり」 ホールに響けば春風を呼ぶ・健やかに育てと祈り園児等の あたま撫でれば未来の愛しさ・子等のごと 喜怒哀楽をそのままに 丸ごと生きし記憶はおぼろ・眠れない夜には母と対話する 姿は見えねど 確かに傍に・健やかに齢重ねる娘われを 守りくれし母のオーラの溢れて・「好きな人と暮らすが本望」亡き母の 口癖をふうっと思い出す節句・初恋の君を想えばこの胸に かすかにいまだときめきの在り・成就せぬ恋の傷跡抱えつつ 生き来し日々のわれの悔恨・これの世に叶わぬことのひとつあり 汝が傍に生きて愛したきこと・紙雛の桃花のかすかに揺れている 叶わぬ恋も此の世の出来事 ・この暮らし守りて生きよと母の声 胸内に聴く わかってるよかあさん
2006年03月04日
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