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・ようやくに蝉の声聴く八月の 間近き朝に子等の歓声・蝉の声今夏の短きことを告げ ただひたすらに啼いて哭きおり・八月は我が誕生日の巡る月 生みくれし母にもいちど会いたき・短歌(うた)詠めばこころ無となり五七五 推敲してゆく邪念雑念・短歌(うた)詠みは我が証しなる此れの世に 確かに在ます 息をしてます・街並の電柱にしかとしがみつき 啼く蝉の声に聞き入る昼下がり・「見て!見て!」と園児等叫ぶミニプール 「自分だけ見ての症候群」なるか・水しぶき浴びつつ遊ぶ園児等の 歓声響く曇天なれど・今日もまたこの世にいとま告げる人を 送る列あり斎場のかど
2006年07月29日
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・暦見れば今日は私の兄という 人の誕生日七月十七日・五歳違いの兄なり 訣れて二十余年 会うことも無く歳月が過ぎ・貧困を嫌いて家族を絶ちし兄 母の終焉に訪なうこともなく・認知症となりたる母の求めたる 我が子との再会叶わずじまい・気がつけばわが出生の歴史欄に 兄の存在はいつの間にか消え・「妹とこの世に二人の姉妹」と言い 躊躇いもせず生きております・亡き母の求めたる我が子への想い 胸を翳める一瞬もあり・同じちち同じはは持つ兄とわたし 断ち切りしものは此の世のしがらみ・もし道にすれ違うとても知らぬ人 容姿の特徴の記憶も薄れて・なれどいま兄の幸せ祈りたき かつての家族 いもうととして・誕生日おめでとう兄よ いずこなる ちちはは骨となり 私といます
2006年07月17日
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・蒼々と若穂を揺らして風の過ぐ 運び去りしは梅雨の憂鬱・梅雨空の晴れ間に掘りたるジャガ芋に 燦々と注ぐ灼熱の陽光・ジャガ芋を掘りたるつかの間黙しつつ 大地と語らい土塊(つちくれ)となる・過去未来永劫に不変なるときめきよ わたしはそれを 憧れ と呼ぶ・汝を憶う一瞬のみが満たされて 生きる証しと反芻してみる・求めしはひとつの夢にひとつの愛 仕舞いたるまま夕暮れに佇つ
2006年07月17日
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・さまざまな願いを吊げて七夕の 短冊揺れる保育所の窓・ポケモンやウルトラマンになりたいと 園児等語る輝く瞳に・短冊を大事に抱え帰りゆく 園児親子の幸を祈りぬ・彦星と織姫伝説思い出し 見上げる夜空に汝が面影・汝に問いたき われと歩まぬ人生に 探したるさちの大きさのほどを・此れの世に「もしも」とう語彙などなきものと 思いて断ち切るあなたへの思慕・短冊に込めたる願いは「人のさち」 あなたもわたしも大括弧のなか
2006年07月08日
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