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中年小説家が病身の美青年にときめいてストーカーをして死んでしまう話。三人称。すでに名声がある小説家が美青年に熱中するあたりが見所なのだけれど、一方的にストーカーして眺めるだけで直接接触はしないのでストーリーが面白いわけでもない。となると見所は主人公の心理だけれど、ギリシア神話を想起させる仰々しい描写で主人公の情熱を表現しているものの、主人公の人物像に共感できないせいかやはり面白くない。★★★☆☆ベニスに死す価格:275円(税込、送料別)
2011.01.27
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パリの男女の生活を書いた短編集。主人公の一人称で、物語ることを意識していて、読者に向かって問いかけたり独白したりする文体。失恋などの泣きたい気分のときの人生の一場面を描写したよくあるエンタメ系で、改行が多くてスカスカしていて底が浅い。フランスの江國香織みたいなもので、フランスで100万部ちかく売れて30ヶ国で翻訳されたらしいけれど、売れたからといっていい小説ではないという類の小説で、軽薄な小説が好きでしょうがないというのうたりん氏以外は特に読む価値もないと思う。★★☆☆☆
2011.01.15
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グレイのかわりに肖像画が年をとり、グレイは若い姿のまま悪人になっていく話。三人称。プロットは短編程度の内容だけれど、ヘンリー卿の皮肉に満ちた哲学的長話が物語を水増ししている。登場人物が少なく話の盛り上がりに欠け、オチも想像がつくし尻つぼみで終わる。簡潔な短編にしたほうが面白かっただろう。★★★☆☆【送料無料】ドリアン・グレイの肖像価格:780円(税込、送料別)
2011.01.15
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消息不明の友人を探しに行ったら彼がいるのはロココ町という異次元的で変な町だったという話。一人称。次々に変な出来事が起きて哲学的冒険譚として飽きずに読めるけれど、基本的に冗談めいたくだらない内容で、レイプやら乱交やらの話が展開する。友人Bから主人公へ、主人公から島田雅彦へ、島田雅彦から読者へとロココ町的な魔手が伸びてくる構成は面白い。★★★☆☆ロココ町価格:480円(税込、送料別)
2011.01.11
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妻が乳がんになって愛情を失ったブラウセンが隣に引っ越してきた娼婦と関係を持ち、その娼婦を殺した男と一緒に逃げる話。ブラウセンの一人称の章と作中作の三人称の章があり、ブラウセンがディアスという医師の物語を創造しているという形式。さらにブラウセンはアルセという偽名で娼婦と接していて、ブラウセンの物語とディアスの物語が平行して展開して、平凡なブラウセンのアイデンティティがゆれうごいて凶暴なアルセになってやがてディアスの人格になるのだけれどわかりにくい。一人称の語り手が読者に対して不親切で、文字数が多いくせに登場人物の背景や人間関係がはっきりせず、状況も登場人物の心理もよくわからない。状況がわからないのでストーリーも面白くないし、登場人物の心理がわからないので共感のしようもない。フィクションの中でさらに作中作が展開して登場人物が偽名を使ったりうそをついたりしていて、手が込んでいるのはわかるけれど、内容をわかりにくくしているだけで面白さにつながっていない。★★★☆☆はかない人生価格:820円(税込、送料別)
2011.01.11
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末期がんの患者に尊厳死を求められた医師の話。三人称。尊厳死をタイトルにしているものの、尊厳死と他の死に方との差別化もよくわからず、内容と構成を練りきれてない印象。あとがきでは心身絶不調のなかで書いたので洗練されていないと言い訳を書いてあるけれど、その通りの仕上がり。著者の他の小説では患者を見取りすぎて疲労する医師や難民キャンプといったテーマが洗練されて書かれているので、こっちは読まなくてもよかった。★★★☆☆山中静夫氏の尊厳死価格:530円(税込、送料別)
2011.01.11
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カミュの小説のテーマである不条理と自殺や芸術についての考察。ニーチェやフッサールやキルケゴールやヤスパースやハイデッガーやシェストフなどに言及しているけれど、彼らの主張を説明しないまま論理を展開し、そのうえ比ゆ的な言い回しをするのでよくわからない。一見さんお断りで実存主義とか哲学の予備知識がある人だけ理解できるような話の進め方なので、ちゃんと理解するには他の本も読まなければならない。神(たぶんキリスト教)と不条理の関係を考察しているけれど、非キリスト教圏においてもカミュの考察は当てはまるのかどうかというのを考えてみるのも面白いかもしれない。★★★★☆シーシュポスの神話改版価格:540円(税込、送料別)
2011.01.11
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青年たちが猫を餌付けしたり競馬の話をする話。一人称。プロットもストーリーもなく自分の周りのぐだぐだした人間関係をぐだぐだ書くやり方。無為に焦点を当てた小説だと解説には書いてあるけれど、競馬にしても猫の餌付けにしても能動的にやってるんだから無為(自然の状態、何もしてない)とはいえないだろう。書いた本人はそういう人間関係が居心地がよい青春の一部なのだろうけど、読者としては浅薄な人間たちがうわっつらの付き合いをしてだべっているのを見たからって面白くもなんともない。★★★☆☆プレーンソング価格:720円(税込、送料別)
2011.01.11
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監獄で同室になったオカマのモリーナが社会主義革命家のバレンティンに夜な夜な映画の話をしながら革命についての情報を聞きだす話。ほとんど会話だけの構成。異質な二人の会話が対比されるうえに、映画の内容がモリーナの心理を暗示していて、単調なようで技巧的。前半は二人の素性も明かされないので退屈だけれど、モリーナがバレンティンを裏切るかどうかが最後までわからないところが緊迫感があってよい。しかしほとんど会話文しかないので小説というより戯曲的で素直に楽しめる面白さではない。監獄の中で人物の動きがないから描写がなくても別に問題ないけれど、映画の内容をオカマ口調のモノローグで延々と説明されるのは飽きてくる。★★★☆☆蜘蛛女のキス価格:920円(税込、送料別)
2011.01.11
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曾祖父の妾だった婆さんに育てられた大正時代の田舎の少年の話。主人公に視点を据えた三人称。時系列順に物語が展開するオーソドックスな教養小説で、周囲の人間の愛情と死が成長のきっかけとなるのは月並み。物語の進行が遅く感じられるものの、描写のペースを保った丁寧な物語の進め方で、現代の小説なら省かれるようなプロットと関連しない出来事も書かれていて、大正時代の社会常識や文化水準を知ることができるのはよい。民度が低く無知な田舎の子供の様子を書いているけれど、ろくな教育をうけなかった子供がどう育つかという反面教師として面白いというかひどい有様。★★★☆☆しろばんば価格:945円(税込、送料別)
2011.01.11
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アルジェリアのオラン市にペストが発生して市が閉鎖され、医師や市民が保健隊を作ってペストと戦う話。三人称。医師リウーが友人タルーの手帳を参考にしつつ物語を書いたという体裁。誰がなぜ書いたかという動機がはっきりしていてナラトロジー上のリアリティがあるのはよい。リウーを中心にして物語が語られるものの、リウーは主人公的役割でありながら自らの心情を吐露せず、すでに終わったこととして人物を俯瞰するように淡々と客観的に書いていて場面に情緒が乏しく共感しづらい。プロットがある類の物語ではなく、自殺未遂をした犯罪者コタール、神父パヌルー、新聞記者ランベールなど異なる立場の各登場人物のペストとの向き合い方やそれによって変わった死生観や愛情の変化がこの小説の見所となっていて、後半になって保健隊のメンバーやその家族の死に直面する後半からようやく小説として面白くなってくる。しかし登場人物が多くて誰が誰だかわかりにくい。またリウーが詳細に記述したのはいずれも男性の意見で、女性の意見について書いていないのは不自然な印象。単にリウーたちの保健隊の中に女性がいなかったというだけかもしれないけれど、隔離や死別で引き裂かれた家族や恋人たちの愛情を書くのに男性側からしか書いてないのはもの足りない。★★★★☆ペスト改版価格:780円(税込、送料別)
2011.01.11
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家族に愛されていない妻を書いた表題作のほか、家族のそれぞれの視点から書いた短編集。どの短編も主人公の一人称。表題作では妻の感情の動きが最高潮になったところをラストシーンにするなど、物語の焦点の当て方はよい。しかしなぜこの登場人物たちは読者に対して私生活をべらべらと説明しているのかというナラトロジー上の疑問が解消されておらず、その点でリアリティを決定的に損ねている。また現在形を使って物語内のリアルタイムの描写として書いているのに、回想をはさんだりして時間が飛んだり部分的に説明くさい過去形になるのは時制としてもリアリティとしてもおかしい。やるならすべて過去形の回想にしたほうがましだろう。さらに女性の感情をよく表現しているのとは反比例して男性の一人称はリアリティがない。解説で石田衣良は男性が読んでも違和感を感じることは少ないだろうと言っているけれどそんなことはなくて、四十歳になろうという父親が十四歳の息子より幼稚だなんておかしすぎる。この小説は一見して立場の違う登場人物の心理をよく書いているようにみえて物語の内容自体は悪くないけれど、表現技術が内容に追いついていない。各登場人物の一人称にすることで心理のすれ違いを際立たせる構成になっているけれど、意識の流れでそれを表現したヴァージニア・ウルフとはだいぶ技術の差があり、技術の稚拙さがリアリティを損ねていて感情移入を妨げている。リアリティに向き合わずに家族の崩壊を書いたならばそれは小説のネタとして露悪的に題材を取り上げただけで悪趣味。★★★☆☆空中庭園価格:530円(税込、送料別)
2011.01.11
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スイスに亡命している間のレーニンの生活の話。三人称に独白を混ぜた文体。レーニンの人間像を出そうとしたせいか、独白が多い割りに描写が少なくて状況がほとんどわからない。本文単独で読んで理解できるように書かれておらず、注を参照しながら読まないと誰が誰かすらわからないうえに、大長編の一部として構成されたらしく章のつながりも断片的。社会主義やロシアの二月革命の予備知識があってなおかつレーニンの人間像を知りたいという場合なら読む価値があるかもしれないけど、そこまで手間をかけてこの小説を読むくらいならふつうの伝記を読んだほうがましだろう。★★☆☆☆
2011.01.11
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職安で失業手当てをもらいつつ再就職しようとする男を書いた表題作とその他の短編。一人称。表題作は月並みだけれど「砂と光」で性描写やぶっきらぼうな方言をからめつつハードボイルド的な個性を出せてるのはよい。自伝的短編「海で何をしていた?」では二人称を使った自問自答があるけれど、小手先の技法はただ内容がわかりにくくなるだけなので内容の掘り下げが優先されるべきだろう。新潟を舞台にしているけれど、新潟的個性を出すために方言以外にもう一工夫ほしいところ。酔った浮浪者を書いた「事情聴取」では話の内容は波乱万丈で面白いものの、主人公=語り手が理路整然と話をしていて、なんで妻子を置いて失踪したのか、なんでまた正気にもどったのかがよくわからない。★★★☆☆陽炎の。価格:530円(税込、送料別)
2011.01.11
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水をテーマにしたファンタジー短編集。どれも中年女性の一人称。短編ごとに水の役割を変えて焦点をしぼって仕上げているのはよい。しかし主人公にストーリーの軸となる特色がなく、その短編でなにを表現したかったのかよくわからずすっきりしない。語り手の「わたし」は作者自身を思わせる小説家と推測できるものの、語り手が自分の立場を明かさないので読者は共感のしようがなく、主人公は登場人物としても語り手としても役割を果たしきれていない。ファンタジー風にしているけれど現実からの飛躍も中途半端で、ちょっと過去をのぞいたとか別の場所とつながったという程度で、物語に本質的にファンタジー要素が必要かどうかも疑問。冒頭は普通に書いて途中から無理やり読者をファンタジーの世界にねじ込むのは子供だましの手法で、無理にファンタジーにしなくても普通に書けばよいと思うし、リアリティに向き合わないのでは物語そのものの価値がない。SFほど想像力をかきたてず、マジックリアリズムほどリアリティもなく、ふしぎな事がおきたからなんなんだという感想。★★☆☆☆水脈価格:440円(税込、送料別)
2011.01.11
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銃殺刑を宣告された男を書いた表題作とその他の短編集。初期の実験的短編らしい。錯乱した人間の心理を書いていて、ストーリーがはっきりせず狂人がうだうだしているだけなので物語が面白いわけでもないけれど、サルトルが実存主義でやろうとしたことを知る材料にはなる。★★★☆☆壁価格:918円(税込、送料別)
2011.01.11
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妻子ある酒飲みの小説家が愛人をとっかえひっかえしながら国内や海外を旅した話。一人称の私小説で、実名と仮名とまぜつつ作者の実体験を下地にして書いたらしい。愛人と旅行した話が抑揚もなくだらだらと続き、プロットも落ちもなく、一人称なのに主人公の心情描写でさえ不十分でつまらない。俺は愛人を作って借金をしてこんな無茶な生活をしてるけどこれが俺の生き方なんだ、というやり方は小説としては芸のない陳腐な手法で、小説というよりは不倫旅行エッセイといった感じ。派手に飲み歩いたことを書けば小説として扱われた戦後の古臭い小説の類で、小説技法や心理描写の見所が少なく、ブログで素人の詳細な海外旅行記やら生々しい不倫体験談があふれている現代にこの小説を読んでもつまらない。中途半端に私生活を書かずに当時の文化そのものに向き合って詳細に記していれば時代を知る資料にはなったろうに、描写が表面的で資料としてもあまり役に立たない。20年をかけて書いた遺作だけれども、長く時間をかけたからといっていい作品になるというわけでもない。こういう小説は同時代に読まれてこそ価値があるものだけれど、もう旬が過ぎている。★★☆☆☆火宅の人(上巻)改版価格:660円(税込、送料別)
2011.01.11
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定年退職した夫とその妻、息子と娘の生活をかいた表題作とその他の短編。三人称と一人称の短編があるけれど文体は似たり寄ったり。短編ごとに技法などで差別化をしていないので、どの短編も似ていて印象が薄い。家族や親子の仲はあまりよくなく、年頃の娘が尻軽。良く言えば社会の風潮をとらえているけれど、悪く言えばワンパターン。登場人物の体臭がするような日常性のリアリズムはよくかけているものの、構成が近視的で単調。表題作は夫と妻の仲、さらに息子娘との仲まで書くには描写が少なく、場面が断片的で物足りない。★★★☆☆素敵価格:520円(税込、送料別)
2011.01.11
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一週間後に自分を自由に死刑にする(つまり自殺する)ことを決めた男が最後に元恋人に会ったりアイドルを抱いたりして死ぬ前にやりたいことをやる話。三人称で曜日ごとに章が分かれている形式。作者はあとがきではじめはコメディに仕立てようとして後で方針を変えたというようなことを書いているが、その点で物語の一貫性がそがれている印象。はじめに怪しい男と出会うことから物語が始まるというのはいかにもコメディで、臓器移植が云々というのも月並み。作者も月並みなことは承知した上で書いたらしいけれど、その割には工夫せずに臓器移植をそのままプロットの軸に使っていてつまらない。前半の部分はプロットにあまり関係なく、出来事が並列的で煮詰まっておらず物足りない。自殺未遂をした渋谷の若者とご飯を食べたりするのは主人公の死生観を相対化するという役割はあっただろうけれど、プロットにはあまり関係しないし、主人公が死ぬ前に楽しいことをしたいと言っていた割にはたいして盛り上がっていないし、こんな程度で満足するかというと疑問が残る。後半に狂言誘拐や殺し屋が出てくるあたりでようやくほかの登場人物がプロットに絡んできて物語の展開の速度が増すけれど、その頃にはご都合主義的になってリアリティが薄れていて、ようやく自殺の原因を明かして深刻に死と向き合った主人公とプロットの突飛さがちぐはぐな感じ。自由というテーマも終盤になってようやく議論されて、いまいち追求不足という印象。作為的な説教くさささが鼻につく。★★★☆☆自由死刑価格:700円(税込、送料別)
2011.01.11
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小娘がイギリスのマンダレイ城に住む男と突然結婚するものの、前妻のレベッカと比較されて困り、そのうえレベッカの死について疑惑がおきる話。主人公の「わたし」の一人称で過去を回想する形式。前半は恋愛色が強く、後半はミステリーが展開する。有閑マダムやら反抗的な召使やら曲者が次々と出てきて出来事が展開し、場面と場面のつなぎもうまく、無駄な描写がなくストーリーがめまぐるしく展開して飽きない。主人公が内気で妄想気味な庶民的小娘というのも共感しやすく、自虐的妄想にもユーモアがあり、かつ後半のミステリー部分への伏線ともなっていてよい。登場人物がキャラ立ちしているものの、性格が一面的で途中でプロットの展開が読めてしまうのはミステリーとしては物足りない。イギリス小説の流儀を継承したオーソドックスな構成でストーリー自体に目新しさはないが、冒険的恋愛や身分の違いによる葛藤や夫婦仲の危機やミステリーのスリルやどんでん返しまで小説の面白さが詰まっている。★★★★★【送料無料】レベッカ(上巻)価格:700円(税込、送料別)
2011.01.11
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醜いソプラノ歌手のサビーヌが金持ちの男と結婚し、夫の死後にピアニストと恋するものの彼に内緒で整形をして振られてしまう話。日記形式で、サビーヌが知人の小説家に日記を預けてその小説家が編集して公表したという体裁。作者はそういう回りくどいことをしてリアリティを出そうとしたのだろうが、日記といいつつ長い会話の細かい点まで全部覚えていたりするのは逆にリアリティを損なう。また日記形式であるがゆえに特に文飾もなく、独りよがりで他人にわかるようにかかれていないのもよくない。夫をルネと呼んだりオルズと呼んだりして人物の呼称が一定でなく、また他の人物の背景も書かれていないので人間関係もわかりにくい。テーマとなっている整形についても考察が足りず、サビーヌの醜いがゆえの苦悩も表現不足で、恋愛小説としても中途半端。ふつうに三人称で書いたほうがましだっただろう。★★☆☆☆
2011.01.11
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どこかの港町で祭りがあり、その中で人々が戦争を望むようになる話。三人称で町の人々のエピソードを別個に展開していく形式。カットバックを織り交ぜて人物を交錯させつつ断片的な物語が展開し、最後に戦争が起きるものの、それは女が男の瞳の中に見た光景だったというオチ。前半はグロテスクな描写が過剰でごてごてしすぎて何を言いたいのかよくわからない部分があるものの、それはそれで小説の世界観を作っている。『限りなく透明に近いブルー』でデビューして2作目として書いた小説で、前作での着想を発展させつつ様々な技法をとりいれていて新人らしい意欲があってよい。★★★★☆海の向こうで戦争が始まる価格:420円(税込、送料別)
2011.01.11
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全22件 (22件中 1-22件目)
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