全8件 (8件中 1-8件目)
1
![]()
女や娘に『カール・マルクス』の話をしたり小学生がコロンブスになったりする話。主人公の一人称。印刷された際の表記の仕方には工夫を凝らしているものの、物語の内容はよくわからず、様々な引用に寓意や象徴的な意味があるのかどうかもわからない。しかし前衛小説は理解できないということを確認するために前衛小説を読む意義があると思う。★★★☆☆【送料無料】虹の彼方に(オ-ヴァ-・ザ・レインボウ)価格:1,155円(税込、送料別)
2011.07.29
コメント(0)
![]()
モルガン・スタンレーに30年勤めてヘッジファンドとして独立した著者が業界の内情を語る話。ファンドマネージャーの独立の仕方や金の集め方、グロース派とバリュー派の投資の仕方、同業者の人となり、失敗して消えていった人たちなどについて書いている。ヘッジファンドというと日本ではハゲタカ外資の金融精鋭集団として怖いものとして認識されているけれど、著者は成功譚よりもむしろ失敗した例を多く挙げていて、ヘッジファンドがいくら巨額な資金と優秀なアナリストを持ってしても万能ではなく、かつての成功者が投資判断ミスを犯して憔悴して業界を去っていく栄枯盛衰が激しい業界なのだとわかる。投資ノウハウ本ではなくヘッジファンド業界を知るための本として、投資に関心があるひとなら面白く読めると思う。★★★☆☆【送料無料】ヘッジホッグ価格:2,625円(税込、送料別)
2011.07.29
コメント(0)
![]()
変な言葉を言う叔父の日記を小説にした話。語り手の一人称。定型からの逸脱としてアサッテの方向に行く叔父について考察する構成になっているものの、この構成のせいで下手な評論を読んでいるようで小説として面白くない。叔父の日記を引用し、それについて考察するという構成では物語世界がたびたび中断され、叔父の人間性も見えてこないし共感もできない。逸脱について語る作者の考察の仕方が中途半端で論旨がはっきりせず、叔父の物語が一人の人間の伝記というよりただの考察対象のひとつのような扱い。これを逸脱の考察として読むくらいなら学問としての逸脱論を研究した本を読んだほうがましだろう。★★☆☆☆【送料無料】アサッテの人価格:420円(税込、送料別)
2011.07.20
コメント(0)
![]()
軟弱者が世間の事柄にひとこと言ったり本を批評したりする本。自分探し嫌いや音楽通嫌いなどまともなことを言っているものの、だからといって読んで面白いわけでもないのでもうちょっとユーモアなりウィットなり業界事情の暴露なりがあったらいいのになと思う。★★★☆☆【送料無料】軟弱者の言い分価格:1,680円(税込、送料別)
2011.07.18
コメント(0)
![]()
東大を出て外資系会社で落ちこぼれた女性が職安で再開した塾の同級生に一万円を貸す話。一人称。テンポが悪く展開が遅い。冒頭の場面では職安に向かいながら母からの電話を思い出したというが、実際の人間はそんなに物語に都合よく会話の細部まで思い出したりしない。自己紹介のためにわざわざエピソードを用意した感じがして不自然な上に、どうでもいい会話が多くて描写が少なく、「面倒くさい」「面倒臭い」の表記のぶれがあったり、うつ病を「鬱病」と書くなど素人臭い粗が目立つ。「思い出す」を回想場面に多用しているものの、ワンパターンな上に一人称の時間の流れがナラトロジー的にちゃんと処理されていない。語り手と主人公の意識が癒着していて、物語を語りたいのか内省したいのかはっきりせず中途半端。物語内の現在の時間、物語内の過去の時間の区別がついてなく、「今振り返れば」「今になって私は」という際の語り手にとっての今がどの時点なのかが曖昧。そのほかにも「不意に」「いつの間にか」という言葉が多用され、自意識のとらえ方の無自覚さと語彙の少なさが目立つ。描写技術のなさで文体と構成が失敗している。描写技術のつたなさ以上に主人公が高慢ちきで他人に文句ばかり言っている嫌なやつで、延々と結婚生活の愚痴を聞かされても面白くもない。仕事も家事もしないのに忙しいといっている普段の生活の様子もよく分からない。★★☆☆☆憂鬱なハスビーン (文庫) (文庫) / 朝比奈 あすか 著価格:420円(税込、送料別)
2011.07.17
コメント(0)
画家を目指す貧しい少年ネロが放火の疑いをかけられてルーベンスの絵の前で死ぬ話。三人称。途中で犬の視点になる工夫があるものの、視点を統一したほうがよい。飼い主に忠実な犬が主題なのだろうけれど、中盤から絵がプロットの中心になっていてあまり統一感がない。併録の「ニュールンベルクのストーブ」は貧乏な一家の家宝のストーブが売られて少年がストーブに隠れて一緒に旅行する話。いずれも貧しくて清い心の少年が主人公でステレオタイプ。作者が読者に語りかける手法を使っているものの、価値観の押し付けになっているのが鼻につく。芸術を崇拝する主人公の価値観は正しいという作者の偏見のような補正も入っていて、作品としての完成度は高くない。★★★☆☆
2011.07.13
コメント(0)
![]()
葬儀で泣くことを仕事にする泣き屋が対になる存在の笑い屋と会った表題作とその他の短編。一人称。年寄りの忠告を無視して泣き屋の女性が笑い屋の女性と親密になるという若気の至りを書いているものの、架空の職業を扱う上に登場人物を固有名詞で呼ばないので抽象的でわかりづらく共感も出来ない。場面転換も多く、物語の時間の流れが把握しづらい。回りくどいことをしないで他の小説のように直接同性愛的テーマを書いたほうがましだっただろう。20才女性のデビュー作として作者のテーマが現れているほかは特に見所がない印象。併録の短編二つは三人称で若い女性主人公の視点で書かれていて、登場人物同士の心理的駆け引きが濃密で面白い。構成も描写も二周り上達していてよい。★★★☆☆【送料無料】葬儀の日価格:630円(税込、送料別)
2011.07.01
コメント(0)
![]()
活動的な妻への不満を緑色の裸婦の絵にした画家が政府に国家を侮辱する絵として解釈されて国を追われる表題作とその他の短編集。三人称。短編なのでストーリーは単純なものの、反戦的テーマが色濃く、時代背景を取り込んだ登場人物の存在感と場面の緊迫感があってよい。★★★★☆【送料無料】緑色の裸婦価格:450円(税込、送料別)
2011.07.01
コメント(0)
全8件 (8件中 1-8件目)
1


![]()