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前ブログで紹介した自費出版本「ものわりのはしご」執筆時に取り寄せた英文原著には試薬や実験装置などの値段が付録として記されていた。そこに表れた度量衡の単位について前ブログで概観したが、今回はやはりその価格表に記されていた貨幣単位について考えてみる。イギリスは現時点ではまだEUのメンバーであるが独自の通貨ポンド(£)、ペンス(p)(100p=1£)を用いている。私が初めてイギリスを訪れた1968年当時は1ポンド(£)=20シリング(s)、1シリング=12ペンス(d)であった。したがって1ポンド=240ペンスとなる。しかもアメリカ同様、硬貨にはそれぞれニックネームがあり、値段を硬貨の数で表現する習慣もあった。硬貨にはハーフペニー(1/2d)、ぺにー(1d)、フローリン(2s)、ハーフクラウン(2s6d)クラウン(5s)などがあり、さらに当時とっくに無くなっていたギニ―硬貨(21s)の名残で、商品の価格がこれらの硬貨の数で表示されることもあり、外国人にはちんぷんかんぷんであった。そもそも今回ブログを認めたきっかけは上の価格表示でペンスが”d”と記されていることである。ポンドを£と書くのも理解できなかった。これは古代ローマの通貨リーブラ(libra)に由来するという。Libraは天秤を意味するそうで、そこから質量の単位となり、1リーブラの重さの銀が1ポンドとなった。したがって重量のポンドはLbと記すが、貨幣も銀の重さで表され、貨幣のポンド記号も「Lに2本の横棒」を付して表されることになる。貨幣経済が成立する以前はいろいろなものが通貨として使われていたことは各地の遺跡を訪れるとよく遭遇することである。今は金本位制をとる国もないと思うが、金本位制の前は銀本位制が広まっていた。日本も江戸時代のオランダ貿易ではメキシコ銀を使ったと記憶している。話がそれたがシリング(s)の語源はネットで調べても分らないが”shill"は金属がこすれる際の鋭い音から来たとの説があるそうだ。鋭い音を出すのに1ポンドの銀は重すぎ、1ペンスの銀は軽すぎるということかも知れない。次に1971年以降今のペンスは”p”と記すが、それ以前1£=20シリング、1s=12ペンスの時代、ペンスは”d”と表記されていた。これはラテン語の「デナリウス(denarius)」に由来している。デナリウスは古代ローマの少額銀貨で紀元前から使われていたものである。ラテン語のdēnī に由来し「10倍」を意味し、10アスが1デナリウスに相当した。したがってもともとは貨幣単位ではなく10アス銀貨の名前であった。最後の通貨記号について$、£、₣、€、バーツ(฿)のようになぜか縦棒か横棒が付くものが多い。これはかって銀の重さを測っていた名残で棒は天秤を象徴するものらしい。しかし棒は必須という訳ではなくスイスフラン(CHF)のようにアルファベットだけも多い(CHはスイスのラテン名、Confoederatio Helvetica、に由来する)。またドイツのペニッヒ記号など奇怪な形で由来が気になるがフランスフランもドイツマルクも今は無いのでもうあまり目にすることもない。$ £ ₣ € ฿(タイバーツ) CHF ₰(ペニッヒ) , ℳ(マルク)
2018.07.29
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1855年にロンドンで出版されたThomas Tateの化学入門書を大和ことばに訳した「ものわりのはしご」の解説本を私費出版したことを前ブログに書いた。そのさいBritish Libraryから英文原著のコピーを取り寄せて参考にした。 Tateの原著には巻末に試薬や実験器具の値段まで記されていた(上図)。その中にoz, lb, gall, drachm(dram), grain などの単位が見られた。調べているうちにヤードポンド法について詳しい知識がないことを痛感し、主としてwikipediaを使って調べたり、過去の思い出などを混ぜこぜにブログにしてみた。 oz, lb, gall, drachm, grain, pintなどの単位が並んでいる。詳しくは分からないが金箔の”book"と言うのは金箔は本のページの間に挟まれて取引されていたのでこういう単位が有ったのではなかろうか。 現在の日本ではメートル式で重量は 1ton=1000㎏、 1㎏=1000g、 1/1000g=1mg, 1/1000mg=1μg、 1000μg=1γg。 体積はリットルが基本である。1l=1000ml昔は当然尺貫法で私も子供時代の使い走りではお酒一升、お米一升、砂糖一斤、などと言う単位に馴染んでいたが、戦後の学校教育ではメートル法になった。当時アメリカは独特のヤードポンド法を使っていたのに占領国にメートル法を広げてくれたのは有難いことである。1964年初めてアメリカに渡った時、秤量単位では大変苦労した思い出がある。液体を頼む時、ガロン、リットル、クオート、パイント、オンス、ミリリットルとぐちゃぐちゃの単位で提供されていた。長さもヤード、フィート、インチ、圧力もpsi等はLb/in(2) (ポンド・パー・スクエア―・インチ)と訳の分からない単位で大変な苦労をしたものである。重量もグラム、ポンド、オンスなどあり、小さな試薬瓶の容量に関してはさらにドラムと言うのがあった。結局いつも実物を見せてもらってから購入量を決めていた。ここで整理しておくと大きい量は 1barrel(バレル)=36bushel(ブッシェル)(英)・42bushel(米)、 1bushel=8gallon(ガロン)、 1gallon=4quart(クオート) 1quart=2pint(パイント)となる。バレルの違いに従ってガロンも英米で容量は異なり英式では1ガロン=4.55リットル、米式では1ガロン=3.79リットルと言うことで、10進法に慣れてる日本人には頭が混乱してくる。車から降りることもなく超えられたカナダ・アメリカ国境であるが、ガソリンスタンドではガロンと言っても英式のカナダとアメリカでは量も値段も違っていた。さらにさらに穀物などの単位とな乾量ガロンは液量ガロンとは少し違って英式では1ガロン=4.54l、米式では4.40lとなる。それにしたがってガロン以外にも液量単位と乾量単位は違ってくると言う具合である。昔はワイン・ビールなどにもまた別のガロンがあったようである。敢えて言えば各国でいろいろなガロンがあるが4.40-4.54lの間に収まるようである。また古く薬局などで使われた単位としてdram(ドラム、コンピュータのDRAMではない)があり、1/8オンスが1ドラム。少量の試薬を保存する薬瓶は”one dram vial"、"two dram vial"など言って区別される。要するに昔は売買する物品毎に数や量の単位が決められていたということだろう。日本でも私の少年時代には米やお酒は升、砂糖やパンは斤(きん)、毛糸はオンスで売られていたし、今でも牛馬は頭、犬猫は匹、ウサギや鳥は羽(わ)と使い分けている。1959年1月1日、日本は法律で秤量システムを尺貫法からメートル法に切り替えた。公的な取引において尺貫法で行うと罰金を科すという厳しいものであったが、器用な日本人は3.3m(2) (1坪)、1.8l(1升)、3.7kg(1貫)当りの価格を表示して難なく切り抜けた。段々慣れて今はもうすっかり尺貫法など忘れてしまっている。お酒と米の「升」、砂糖とパンの「斤」が同じ容量あるいは重量であったかどうかは知らないが疲れたので今回はこの位にしておくことにする。
2018.07.28
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今月はブログをまだ一本しか挙げていない。気象庁はは「命に係わる熱さ」と言う新しい表現をするようになり、政府も自然災害の一つと言いだした。そしてテレビはエヤコンをガンガンかけて過ごし外出するなと言う。「すいとんの術」で水中に身を置き筒を水上に出して息をしろと言うことだ。そんなわけで私もここのところ”死んだまね”をして誰にも気づかれずに生きているのでブログ種のある筈がない。梅雨が明けて温度計はぐんぐん上がり、14日には我が家の温度計は36.7℃を指した。これは今年も大変なことになると思っていたら、一昨日7月23日には我が家のベランダ時計は39.1℃を指しているではないか。これは確か前日の多治見市の日本最高記録に並んで我が家のギネス帖の最高記録になった。そしてこの日熊谷では41.1℃、東京都青梅市でも40.8℃多治見で40.7℃を記録し、熊谷は日本記録、青梅は東京都記録を更新し、各地でも新記録が生まれた。おまけにこの日は暦の上でも”大暑”だったという。そんなわけで私はほとんど「死んだマネ」をして自然災害である酷暑を過ごしているが、かと言ってクーラーの効いた室内ではクーラー風で体調が優れない。室内で過ごさざるを得ない時間を利用してホームページ作りに挑戦してみた。HTMLの文法には全く知識のないtaji0811であるが"google site"が提供しているfree softを使って何とかアップロードは終わり、今検索エンジンに拾ってもらうため登録に悪戦苦闘している。愈々庵ホームページ、「ものわりのはしご」と言うものである。江戸末期・明治初年今の埼玉県羽生市生まれの清水卯三郎と言う人物がいた。蘭学・洋学に通じ、パリ万博にも江戸幕府、薩摩藩、佐賀藩、とともに個人で参加している。帰国後漢字が教育の普及を妨げていると考えて日本語の「かな文字」表記を主張した。「ものわり」とはオランダ語のScheikundeを無理やり大和言葉に訳したもので「化学」を意味し、「はしご」は入門の意味で、普通「階梯」を用いるがここでは漢語を避けて「はしご」である。とりとめもないブログになってしまったがこれも暑さのせいとお許しいただきたい。とはいえ今日は久しぶりの涼しい?(33℃)一日である。
2018.07.25
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以前関東地方だけに梅雨明け宣言が出されたが多分早とちりだろうと危惧していた。案の定、先日来の戻り梅雨の長雨で少々体調を落としていた。今日久しぶりに石神井川へ散歩に出ると水中に大分水草が生えてきた。西日本の豪雨災害をしり目に雨上がりの東京の流れは澄んでいる。藻草も大分繁ったところが出来ている。そうなると期待通り美しいカワセミが帰ってきてくれた、これで毎日の散歩がだいぶ楽しくなる。私のスマホ写真ではうまくフォーカスできずカワセミには申し訳ない次第である。梅雨末期の儀式である豪雨も明日辺りは終わりそうで、やっと本格的梅雨明けである。そうなると枯れてみじめなアジサイの花が目に付くが、一か月前にブログした白アジサイはどうなっているだろうかとルーティンな散歩道をちょっとそれてみた。前回真っ白であった柏葉あじさいは黄色く色付き周りは茶色に変色して、これはこれで奇麗である。 梅雨入り直前の花は純白で流星花火のような形であったが今は少し穏やかな形である。すぐ横にあるアナベルはと言うと鮮やかな薄緑で、ふつうの西洋アジサイがこの時期枯れているのに対してまだ生々としている。梅雨入り前のあの純白のアナベルもいいが夏のもえぎ色も捨てがたい。そういえば先日訪ねたブックカフェに濃緑色のアジサイの鉢が置いてあった。よく見ると青色も混じっている。店主によるとレインボウと言う商品名のハイドランジア種アジサイと言う事であった。Hydrangeaと言うのは英語やラテン語学名でアジサイ全体を指す語なので腑に落ちなかったが、Web検索してみると、どんどん変色する園芸種を《ヒドランジア》と言うのだそうだ。園芸種の命名にはもう少し気を使ってほしいと思う。それにしてもこのレインボウ・アジサイは一つの花房からいろんな色の装飾花が咲くのだそうだ。今後注意することにしよう。*本稿をアップした翌日すなわち新聞休刊日の今日テレビにスイッチを入れると現時点で90名近い死亡60名近い不明者と報じている。上のブログがなんと世間から離れた能天気なものだったかを感じている。犠牲者に心からの哀悼とお見舞いを申し上げてお詫びとしたい。(7月9日記)
2018.07.08
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