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水面にうつる雲を追う さざ波にゆれながら 雲は流れていく 下なんぞ見たことはなかった いつも 空を見上げていた そこにも うつくしい雲があった 千々にゆれながら 流れていく雲があった
2022.03.31
その代価を支払うときがやってきた それは あまりにも大きく、 とてつもなく重い はたして 持ちこたえることができるだろうか いいや だいじょうぶだ お天道さまが見ていてくれる
2022.03.30
雨にかすむ街のにぎわいに ケの日常と ハレの非日常が入りまじる 焦がれた日々はそこにあり 日々は、彩りをとり戻していく 彩りが 広がっていくことを 空の果てまで 広がっていくことを
2022.03.29
あたらしい森が生まれてきている まだ小さな芽ぶきだけれど ここに ひとつ あそこに ひとつ あまたの倒木のあいだに 顔をだしている あと、二百年したら ここは あたらしい森になっているのだろう 見られないけれど
2022.03.28
春がきた 温かなひと吹きに いち枚衣をぬぐ ふた吹きに もういち枚衣をぬぐ やせてしまった体の五感は鋭く 春をすみずみまでとらえる また、春がきた
2022.03.27
まぶしい 手びさしをする よろこび も かなしみ も いかり も まっすぐに表す彼らの光は 青く まぶしい 青の前には どの色も かがやきを失う まぶしくて まぶしくて 時代は この光をまっていた
2022.03.25
ああ 地球よ 青き星よ 我ら人類を創造したもうた 水の星よ どうか もうしばらく我らを 生かしておいてください まだ、 まだ希望の光はついえていません から
2022.03.24
枝のあいだから はずかしそうに 顔をだしているのは だれ ずうっと まっていたよ きみを 北風につれられて いってしまった きみの 子どもの きみ また、きみを見まもれることを しあわせに思っています
2022.03.23
空と海 江の島と富士 風景の中に白帆走る 重なり合う白い三角 太平洋のうねり 南風 水平線 気がつけば ずいぶん遠くへきたものだ あの頃の輝きは 未だ我の中にあるのだろうか
2022.03.21
遠雷がきこえる 遠雷がきこえる 夏でもないのに 夏でもないのに 雨のカーテンが近づいてきた 雨のカーテンが近づいてきた 恵みの雨であることを 願って 恵みの雨であることを 切に願って
2022.03.19
ストンと闇が落ちてきたら そのまま私は風になって DNAの記憶の中の あの山河を吹きぬけよう それは、太古の昔にみた風景 太古の昔に歩いた道 生まれ変わってきたのだろうか、私は もう生まれ変わらずに そのまま風になりたい
2022.03.18
偏西風にのって やってきた 黄砂につかまり、ざらり ざらり ざらりと ゴビ砂漠 ざらり ざらりと タクラマカン 砂の空歌 聴こうじゃないか たったひとつの 地球の空歌 聴こうじゃないか
2022.03.17
切手をはった小さな手紙は 汽車にのせられて運ばれていった あの手紙は もう届いたのだろうか あなたは もう手にしたのだろうか いく日もののち 一通の手紙をポストの中にみつける こころ とどきました たしかに とどきました すこし ふるえる
2022.03.16
こぼれ落ちそうな春を 掌にそっと包みこむ かすみ空から一片 花びらが舞い落ちてきて しかたなく口をあける 舌の上の花びらは かすかに甘く かすかに苦く 春の味わい
2022.03.15
風ぬるく吹きすぎて 心なだらかなり 沈丁花の香ただよい 春を知る 天に白点 誰か彼の地を念わざる
2022.03.14
言葉が行進していく 一糸乱れず 隊列組んで いったいどこに行こうとしているのか ひびきわたる言葉むなしく その侵攻に抵抗するすべなし
2022.03.13
神さん、どうかよろしゅうお願いします と 手を合わせてくる また来たな、ほんまに勝手なヤツやで 頼みごとだけしにくる信者でどうするねん と 言ったら そんな料簡のせまい神さんでどうするねん と また、言い返してくるんやろな
2022.03.11
その時は 必死必死で無我夢中 だから いつも 後づけ理由 なんとなくやってしまった あのことも しかたなくやってしまった あのことも 後づけ理由で 安心 安全 ご満悦 あっというまに過ぎていく 時の道の 道しるべ 後づけ理由という名の 道しるべ 歴史は 道しるべに満ち満ちている
2022.03.10
太陽が放つ光は まぶしく 一瞬にして目前は暗闇世界へとかわる 三瞬ののち かすかなる虹色世界があらわれ、きえる 太陽神のごとき きみは とてつもなく まぶしく 我が世界は暗闇と虹色をいききする
2022.03.09
そこの空気を吸いたいんだ そこに生きる人たちの リアルな匂いを吸いたいんだ 毛細血管からにじみ出る匂いを 体中で感じたいんだ 映像だけじゃ ものたりない バーチャルリアリティーでも ものたりない 今、生きている人たちを 今、生きている自分を 実感したいんだ
2022.03.08
陽は昇り 陽は沈み 月日は 重ねられていく かさぶたの下から 魂の脈動が 再び しずかに伝わってくる 昇華された魂は さらに手強さを増していく
2022.03.07
横に眠る その人は 知っているが 知らぬ人 これから先も ずうっと 知らぬ人
2022.03.05
指数関数的に拡大していく憤りに追いつめられ 如月の海に飛びこむ 冷たさがじわじわと心臓にせまり 我は 我に返る 岩でこすった脚から流れでる一筋の鮮紅 カニが一匹横歩きで通りすぎていく
2022.03.03
ウグイスのひと鳴きに 起こされて 長い冬眠から覚める 世界は 未だ輝いているのだろうか ウグイスは若く、 ひと鳴き声はつたなく、無色 きみがつくる世界は なに色に輝くのだろう きみの色は
2022.03.02
胸に 深くささった矢じりから しずくが一滴 一滴 流れでる したたりおちる とうめいな悲しみを 母なる大地は しっかと受けとめる いつか いつの日にか 喜びが 芽吹くことを信じて
2022.03.01
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