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とおい国から便りがとどく あたたかな ぬくもりをおびた 群青色の文字を 深くすいこむと なみだ ながれる なみだ とめどもなくながれる
2022.09.30
舞台装置は つぎつぎと 新しいものに おきかえられていく なごりをおしんだ 一瞬ののち おきかえられたものに なじみはじめる われらは、こうして生きのびてきたのだろう 太古よりつづく 水脈の水をのみながら
2022.09.29
そのぬくもりの中に ほんのすこし いさせてください マツムシ鳴く夜は ひと肌のぬくもりの中に いたいんです
2022.09.28
知らないにおいに誘われて はいりこんだ見知らぬ街 知らない音につかまえられ もう にげられない 両の足で歩きまわるが にげられない 出口への道案内は やっぱり、 白ウサギしかいないのか
2022.09.27
ついに、 きみは顔をあげた きみの眼は エネルギーに満ち満ちて 鋭い光を放っている 一日千秋の思いで待ち続けた きみの復活を ここに祝す
2022.09.26
窓わくの中の空を みぎから ひだりへと ヘリが一機とぶ そのすがたは3秒できえ 音だけがのこっている ヘリがいない小さな空の 流るるイワシ雲を ひとり ながむ
2022.09.25
きみの瞳の中に入りたくて 全速力で走っているけれど きみはあまりに速すぎて 追いつけやしない きみもまた だれかを 全速力で追いかけている かもしれないね そんなきみ やっぱり好きだな
2022.09.23
しまいこんでいた アイロンをとりだし シャツのしわをのばしていると なぜか 心のしわものばされて もうすぐ 新品同様
2022.09.22
なにを おそれているんだ 手にいれたかったものが そこにあるのなら 手をのばせば いいじゃないか たとえ、なにか おきたとしても それは、天命だったのだろう そこで旅がおわったとしても いい旅をしてきたことを 祝おうじゃないか
2022.09.21
やがて、風去り 世界は 静寂をとりもどす スズムシ鳴く 秋のはじめに 青さをましゆく芝生は となりのそれに おなじ コオロギの大群 鳴きはじめ 雨、去りぬことを知る
2022.09.20
黒雲の空を見あげていたら するどい青にさされた そのまま 流れる赤を見ていたら こんどは 空の断片がおちてきた かろうじて かわしたが 空にはぽっかり 穴ができている だれかの眼が みえている
2022.09.19
地球を一周まわって わたしは かえってきた なつかしい調べと なつかしいにおいが でむかえる おかえり ただいま なつかしい人々が わらいかける
2022.09.17
落ち穂を拾うがごとく 腰をおりて ことばを拾う こなごなにならないように そっと 拾いあげる 背中のリュックは ことばであふれ 日ましに重さをましていく けれど、こころは いっそう軽やかにステップをふむ
2022.09.16
海のむこうの気配におびえ 内憂にもけずられる 臆病と ほんのすこしの勇敢を 盾にして生きのびる 夜の草むらに 夏のなごりを追いだした こおろぎ鳴く
2022.09.15
おもいは 届いているだろうか あなたに あなたに それとも、通信不良で だれにも だれにも 届いていないのだろうか そんなことは... 本日は、いちねん記念日 空は、とうめいな青 あなたの空、晴れていますか
2022.09.14
あれほどまでに 痛めつけられているというのに きみの瞳の光は 変わることなく輝いている 揺らぐことのないその光は きみの信念なのだろう 一歩さがって、深く礼をす
2022.09.13
ドアをあけて この世とあの世のはざまの道を あるいていくことにしよう そこに あなたの背中をみつけたら つかず離れず そっとついていこう つぎのわかれ道まで
2022.09.12
刹那、かつての自分のところに行きたいと願う 今を 変えるためではない ともに歩んだ なつかしき人々に会いたいと願う このまま つなぎとめるものがなくなったら ここも かつての場所となるのだろうか いったい どこに行こうとしているのか、わたしは
2022.09.11
反対側の地球の空に にじ、かかる あの時も、雨やんで にじ、一橋 かかっていた まっすぐに生きた人への 天からのおくりもの 名残りのセミの声さえも レクイエムのごとし
2022.09.09
アホウドリのように飛びたつには 長い助走が必要だから ぼくは、いつも翼を広げて スタンバイしているよ 広げたままでいるのは ちょっと疲れるんだけどね でも、 大空は、いつもぼくを呼ぶんだ
2022.09.08
あの日、泣くことはできなかった 突然にとまってしまった時間(とき)は、 その中に私をとじこめた かなしみは感じていない 時間がしずかにとまっている ただそれだけ あれから、時間の狭間で 私は、ずっと静止している
2022.09.07
なにを期待されて 疾風(はやて)と名づけられたのか ぼくには、わからない 逃げるときは、疾風の如し と、いつも揶揄されるけれど でもね、なんとか逃げ切って ぼくは、ここにいるよ
2022.09.06
ろく年ひと旅 旅をつづける なな年めに ひと風まって はち年めに いっぽ ふみだす ひと旅かさねて きみは どこにいく
2022.09.04
とおく はなれているけれど 地つづきだから あんしんしてる ふねも いらないし ひこうきも いらない ロケットも いらない いつか あなたのところまで 歩いていくつもり
2022.09.03
雨だれの音をききながら 8ビートを きざむ 9月は肺臓にすいこまれ たましいは 8をきざむ ビートはやがて 静けさをうちやぶっていく
2022.09.02
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