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あかつきの光のなかに 黄いろい狂気をまぜこんで かろうじて ふみとどまる
2022.10.31
はく息 すう息 くりかえし たしかに 生きていたはずが かつてを 咀嚼してるまに 季節はうつろい おいてきぼり 木の葉もとっくに色かえて まて まて まてよと おいかけても あっというまに つるべおとし
2022.10.30
起伏するうねりの中で 陸をみる 水平線にむかいながら 陸をみる 必ずや帰ってくる と
2022.10.28
天高くですよ、10月は と 空にゆう 空は ほほえみながら うふふ そうですね と のたまう
2022.10.26
あの頃あなたと見たゆめは にじの彼方にとんでいってしまった と 思っていた 雨あがりの朝、みつけたよ 見あげたお空にひろがっていたんだ
2022.10.25
こぶしを上げることもできず 手をあわせることもできず ただ、立ちつくし でくのぼうと呼ばれる そう呼ばれても もはや、なにも感じられない
2022.10.24
歳月にけずられて いつしかまわるようになった くすり指のリング 念じては くるり また念じては くるり まわした回数をわすれたころ 手をふりあげたら リングはとんで 海におちた リング、海にかえる われ、我にかえる
2022.10.23
下弦の月がのぼるころ 発つつもりだ きみが 朝陽のなかで この月をみつけるころには わたしは もう ここにはいないよ
2022.10.21
十月の虹をつかまえられたら 望みは かなうにちがいない 走る ヘアピンカーブをまがったら 雨あがりの虹は きえていた それでも 望みは走っていく
2022.10.20
陽の光がまぶしくて 目をおとしたら 一本の黒い線があった アリの行列がすすんでいく みじんの迷いもなく かれらは蝶の遺骸をはこんでいく しかし、わたしは 未だ進むべき道さえみつけられない
2022.10.19
リプレイできないと わかっているけれど、 リンドウ色のリプレイボタンを ノートにかいて、おしてみる
2022.10.18
大地われ マグマふきだす音ににた 歓喜の声がわきあがる 地 ゆれ 空気ゆれ 木々ゆれて さすがのカラスも 地表をはなれる たえて久しい歓喜のうた 喜びの声 ひびきわたる
2022.10.17
地上におりた少年は 石をけりけり歩いていく 星の歌をききながら 口笛ふきふき歩いていく その小さな背中に このあたたかき光が とどきますように
2022.10.16
大きなおなかのカマキリが ゆっくり枝をのぼっている いのちをつなぎに のぼっている こちらの気配をかんじるのか 頭をぐるりとまわしてきた 刹那 カマキリの目の黒点と こちらの黒目が あう オオカマキリは また のぼりはじめる つぎのいのちのために のぼっていく しずかに見おくる あきの夕暮れ あかね色
2022.10.14
執拗においかけてくる時をふりきって ふたたび未来をかたりはじめた きみと ひりひりしながら 生きていきたいものだ
2022.10.13
太平洋の波たかく 本日も こぎ出すことかなわず われ、陸にとどまりて 風にふかれる 海風が 陸風にかわるころ かなたの きみを想う
2022.10.12
被害者ぶってばかりの きみが だんだんバケモノにみえてきた われがバケモノなのか きみがバケモノなのか もう わからなくなった 神無月の夜空に 満月と木星 かがやく
2022.10.11
生きにくいから 文字をつづっているんだと ポツンとつぶやく きみ 生きにくいから 音楽をやっているんだと 無言でかえす きみと はじめて目を合わせた日
2022.10.10
心にふく風、凪の日に ちいさき命の声をきく けんめいなるかな その声に 風もないのに、火炎たつ 命のはじめの その声に まさるものは みつからず
2022.10.08
しずかなる時がながれる岬から 白波たつ海をながむ 白兎(はくと)とぶ水面は風つよく ヨットの帆は深く風をはらむ けれど、ここには しずかなる風がながれ そは、わが心の風に にたり
2022.10.07
なんとかなる それが人生 と きみはのたまう きみが そういうのなら と おもわせるところが きみの すごいところ
2022.10.06
とおい国へ 返信をおくる それは お船にのせられて 七つの海をこえてゆく たとえ潮にさらされても どうかあなたに とどきますように
2022.10.05
ちょっとスパイシーな トマトシーフードカレーをひと口 風のむこうの 黄色みをおびはじめた木々のざわめきが テナーサックスの音色とともに テーブルの上のトマト色にとけこんでいく もうひと口 ことしの秋が 口の中にひろがる
2022.10.04
あきの夜長に ひとり あるきまわる 愛をしている人に おのが魂を ぶつける勇気がなくて キンモクセイの匂いをまといながら あるきまわる 今夜も 月がない
2022.10.03
スマホのメモリー蓄積派のきみ と 網膜派のわたし ぜったいに 相容れない両者 の はずだったが S極と N極は やっぱり くっついてしまうようだ だから 磁力がなくなるまで はなれない
2022.10.02
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