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長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト「びっくりする」ほど良くなった時の感動先週、「5日間で改善したピック病」の施設入所されている患者さんを紹介した。初診時にコントミン12.5mg錠3錠開始して、5日後にお会いしたら別人のように穏やかになっておられた。穏やかではあるが、H25/11に脚立から落ちて脳挫傷、後頭骨骨折で大学病院に入院され、四肢のしびれと両側坐骨神経痛のため3ヶ月間車椅子の状態だった。5日目にピック病に対してフェルガード100M2包、両側坐骨神経痛に対して消炎鎮痛剤であるロキソニン、末梢神経痛の治療薬であるリリカ、末梢神経しびれの治療薬であるメチコバールを開始した。定期往診で2週間後、すなわち17日目にお会いしたら、「あっ」とびっくり、シルバーカーを押して施設の診察室に入ってきた。「この前、先生はどんな魔法を使ってくれたんだ」「歩けるようになったから家に帰って農作業をやる」と言ったのである。「腰が抜けるぐらい」びっくりした。歩くところをビデオに撮らしてというと、シルバーカーなしで上手に歩いて見せたのである。感動して「良かったね」と言うと、嬉しそうに笑って答えた。「もう家に帰りたいよ」。私は「御家族と相談して決めて下さい」とだけ答えた。オーナー社長は看護師出身であり「私はずっと食事介助をして添い寝をしていた」「凄く良くなられて嬉しい」と感動を分かち合った。症例報告地域包括支援センターからの紹介である。老老介護で御主人が介護していた。時計描写テスト:9/9。改訂長谷川式:29/30、近時記憶6/6。老人性鬱スコアGDS-5 Score 5/5、GDS-15 15/15。これだけを見ると鬱病になってしまう。ピックスコア7。レビースコア7であり、レビー・ピック複合の所見である。頭部CT上、前角拡大軽度、前頭葉の脳溝がやや多い、海馬萎縮の左右差軽度という「ピックっぽさ」が少し見える。ピック症状にはピックセットウインタミン朝4mg夕6mgとフェルガード100M2包、妄想にはセレネース0.2mg(細粒0.02g)夕を出した。鬱症状はあるが、ジェイゾロフトは興奮性であり我慢した。28日後、とても落ち着いており、攻撃性はなくなっていた。暫く話していると妄想から興奮してきたためセレネース朝0.2mg夕0.2mgとした。インターネット検索で来院された。夫と2人暮らし。夫も似た症状で一緒にかかられた。問診からピックっぽい。ピックスコア7であり、頭部CTでも右片側性海馬萎縮、右>左前頭葉萎縮があり、ピック病で間違いない。語義失語は全くなく、時計描写テスト:8.5/9であり、生活力は問題ない。脱抑制行為は軽度であり、フェルガード100M朝2包夕1包、頭部CT上、血管性ピックの所見もあり、プロルベインDR4Capも勧めた。30日後、中核症状も、周辺症状も著明改善していた。インターネット検索で来院された。妻と2人暮らし。妻も似た症状で一緒にかかられた。問診からピックっぽい。神経学的には歯車様固縮があり身体も右へ傾いていた。レビースコア5。ピックスコア4。プチLPC(レビー・ピック複合)である。頭部CTでは右片側性海馬萎縮軽度、前角拡大軽度があり、ピック病典型ではない。語義失語は全くなく、時計描写テスト:8.5/9であり、生活力は問題ない。脱抑制行為は軽度であり、フェルガード100M朝2包夕1包を勧め、パーキンソニズムにネオドパストンを開始した。30日後、中核症状も、周辺症状、パーキンソニズムも著明改善していた。当クリニック通院患者さんからの紹介である。次女さんが勉強家でフェルガード100 2包(ネット通販)、食品ハーブ(ビタミン、ミネラル、イチョウ葉、バレリアン、レモンバーム、DHA、プロテイン)を飲ませていた。診察態度からピック感いっぱいである。問診から幻視もあり、レビースコア7.5。ピックスコア8。改訂長谷川式8。典型的LPC(レビー・ピック複合)である。頭部CTは右片側性海馬萎縮、右>左前頭葉萎縮があり、ピック病の所見である。幻視はほとんどないと言うことで、ピック症状にピックセット、ウインタミン朝4mg夕6mg、フェルガード100M2包とした。28日後にはピック感がなくなり、穏やかな表情になり、中核症状も改善が見られた。当クリニック通院患者さんからの紹介である。問診と診察からアパシー(無気力・無関心)を強く感じた。2ヶ月半前に意識消失発作、昼間傾眠、パーキンソニズムが見られ、レビースコア5であり、典型的レビー小体型認知症である。GCS点滴(グルタチオン600mg-シチコリン1000mg-ソルコセリル4mL)をすぐ行うと15分後には顔つきが変わり、歩きもスムーズになった。頭部CTではDNTC(石灰化を伴うびまん性神経線維変化病)であり、「DLBタイプのDNTC」と診断した。アパシーを改善するためリバスタッチパッチ4.5mg、サアミオン15mg、フェルガード100M2包(DNTCはFTLDになっていく傾向があるためNewフェルガードLAでなくフェルガード100Mを選択)、前頭葉血流低下によるアパシーの可能性もありプロルベインDR4Capを勧めた。26日後、同伴した長男から「やる気が出て以前の母に戻った」とアパシーは改善していた。抗パーキンソン剤はなしで、GCS点滴1回だけで歯車様固縮はなくなり歩行は改善していた。コウノメソッド実践医からの質問メール札幌市のコウノメソッド実践医であるむらもと循環器内科 村元信之介先生からの質問メールを頂いた。村元先生の許可を得て以下に質問メールを引用し、私の返事をその下に記載した。実践医の先生方の参考になれば幸いである。<以下引用>長久手南クリニック 岩田 明 先生先日はグルタチオンの件でお世話になりました。先生にならい、保険診療で点滴治療を開始しました。まだ2症例で著効例はありませんが、感触は良好です。容量依存的に効果があるようなので3Aじゃ効かないかもしれませんが、3Aで続けてみます。今日は別件で教えていただきたいことがあります。これまで50例くらいの認知症を診させてもらいましたが自信を持ってATDと診断した例がありません。症状と身体所見から表現型はDLB、FTD、LPCの診断はつけられるのですが、CTを見ると全例FTLDになってしまいます。(梗塞あるなしは別)ATD診断の決め手っていったい何なのでしょうか?取繕いがあり、CTで著名な海馬の委縮を認めるとATDでいいのかなと考えたりします。しかし、海馬の著名な委縮がある人はほとんど前頭葉も側頭葉もそこそこ委縮があり、河野先生の言うFTLD所見を満たしている例が多数あります。(眼窩面委縮、ミッキーマウスなど)FTLDも左右差がはっきりしない例の方が多いような気がしてます。ATD診断のコツがありましたら教えてください。どうかよろしくお願いします。<引用終わり><ドクターイワタの返事>ドクターコウノの認知症ブログによればグルタチオンは用量依存的のようですから3-5Ap(600mg-1000mg)で調節しています。グルタチオン1Ap=60円ですからあまり気にしていません。アルツハイマー型認知症は除外診断です。レビー小体型認知症でない(レビースコアで3未満)、前頭側頭葉変性症でない(ピックスコアで4未満)を共に満たす場合にアルツハイマー型認知症と診断します。画像診断は症状と適合するかの確認のため、脳虚血病変の有無の確認のために行うだけです。すべて初診時に確定診断する必要はなく、診療していく間に症状も変わるし、診断も変わる。大切なことは患者さんの変化に合わせてオーダーメイドで投薬調節することです。顧客満足度を考え、周辺症状や中核症状を可能な限りバランス良く改善するための投薬を鍵穴にはめる訓練を続けることです。<以下引用>岩田先生返信ありがとうございました。『レビー小体型認知症でない(レビー スコアで3未満)、前頭側頭葉変性症でない(ピックスコアで4未満)を共に満 たす場合にアルツハイマー型認知症と診断する。』 これは分かりやすいです。ちょっと気楽になれました。もう少し教えて下さい。1)スコア上ATDであると診断した疾患の脳CTがFTLDの要件を満たす(前頭葉外側、内側、眼窩面の委縮、ピック切痕、頭頂葉萎縮回避、左右差など)場合もATDと診断し治療されるのでしょうか?僕は病理はFTLDで表現型はATDとし、最終診断はFTLDと考えてました。2)ATDの中期、末期の脳CT像はFTLDとは本当に異なるものなのでしょうか?左右差を除き、実はFTLDと同じCT画像に近づいていくということはありませんか?例えば側頭葉のナイフ様萎縮もATD末期には見られるものではないのでしょうか?3)重度ATDでも語義失語が伴うと思うのですが、意味性認知症と鑑別ってできるので しょうか?その鑑別は結局CTになりますか?頭が混乱してるので質問内容が重複してるかもしれませんがお許しください。僕もグルタチオン4A、5Aに増やしてみます。ブログの件了解しました。お忙しいところ恐縮しますが、今後ともご指導よろしくお願いします。<引用終わり><ドクターイワタの返事>村元信之介先生、1) →あくまでも診断は臨床症状すなわち各スコアで行います。画像診断は臨床症状に合うかどうか確かめるのが目的です。以前のブログにも記載しましたが、アルツハイマー型認知症はレビー化、レビー小体型認知症はピック化する傾向にあります。FTLDのような頭部CTである場合は、近い将来、ピック化していく可能性があるから注意すべきと言えますが、あくまでも臨床症状に対して治療するというのが原則です。2)→診療症状を改善させるのが我々の仕事です。画像診断などある意味どうでも良いのです。医師が安心して治療を行うために行っていると考えて下さい。FTLDの場合、ピックスコアにあるように左右差とナイフの刃様萎縮が典型的所見です。末期になればなるほど、所見は明らかになります。3)→FTLDだけでなくATDもDLBも末期になれば語義失語を伴うため意味性認知症となる可能性があります。意味性認知症は症状分類で病理分類ではありません。臨床症状をおちつけることが末期になると重要になります。ピック症状にはピックセット、レビー症状にはレビーセットというように症状に対してハッピーセットを駆使すれば、いつか鍵穴にはまります。
Feb 26, 2014

長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト主治医意見書、精神障害者保健福祉手帳用診断書、後見鑑定書の作成について長久手南クリニックには約1500名の外来患者さんが通院され、約100名の往診患者さんのところに定期往診している。他院に通院しておられても、主治医意見書には認知症に関する情報が不可欠であるため当クリニックが主治医となることが多い。主治医意見書は患者数だけ記載することになるため年間約1500通程度記載することになる。名古屋市には名古屋市福祉給付金資格者制度というシステムがあり、収入が一定以下で要介護4以上になれば申請して受理されることが多く自己負担分も名古屋市が負担してくれる。愛知県でも名古屋市民だけの特権である。名古屋市以外の認知症患者が福祉給付金資格者になるためには身体障害者手帳や精神障害保健福祉手帳が必要になり、3級以上になれば自己負担分も市町村が負担してくれる。70歳以上75歳未満(前期高齢者という)は収入に応じて1割または3割負担となるが、70歳未満で認知症となった場合は3割負担となるため身体障害者手帳や精神障害保健福祉手帳(3級以上)がないとかなりの家計負担になる。身体障害者手帳や精神障害保健福祉手帳は医師が各都道府県に登録申請して受理されれば記載することが出来る。私は脳神経外科医であり身体障害者手帳の登録申請をして受理された。私は精神科医ではないが精神障害保健福祉手帳も登録申請したところ受理された(されてしまった?)。身体障害者手帳や精神障害保健福祉手帳診断書作成は大変な作業である。名古屋市福祉給付金資格者には身体や精神障害保健福祉手帳を記載することをお断りしている。一方、70歳未満で認知症となった場合などは御家族の苦労は計り知れず、私の方から手帳申請を提案するようにしている。こちらは寝る時間も削って診断書を記載しているのである。保険会社に面談してほしいと言われてもすべてお断りしている。そんな時間はないのである。生命保険の診断書などの記載も出来れば避けたい(実際はちゃんと書いている)。成年後見人制度の鑑定書は大切な役割なのでしっかり書いている。遺産を巡り裁判になっていても弁護士との面談はお断りしている。申し出があればカルテ開示はする。時間には限りがあるのだから交通整理をして「これは受ける」「これは断る」と決めて、自分の時間を確保している。すべての人に良い顔をしていては身が持たないのである。短期間で著明改善した症例報告施設からの紹介である。H25/11/1脚立から転倒して右前頭葉脳挫傷、後頭骨骨折、両側慢性硬膜下血腫のため大学病院で入院加療後、そのまま施設入所となった。施設医からリスパダール3mg、グラマリール50mg、抑肝散5g、レスリン25mg、メイラックス1mg、ロヒプノール1mgが処方されていた。それにも関わらず、自室の窓からベランダに出て非常用滑り台から脱走したり、他の人の部屋に入って鍵を壊してベランダに出たり、車椅子を自走して玄関で脱出の機会を伺う、好きなところで放尿する、介護士が止めようとすると暴言、暴力、噛み付きなどの脱抑制行為が続いていた。家族の話では転倒する前から甘い物好き、収集癖があり、我が道を行くという行動パターンであったという。ここまで話を聞けば、ピック病であることは言うまでもない。頭部CTでは右前頭葉脳挫傷に加えて、左>右海馬萎縮、左>右脳室拡大の所見があり、ピック病の所見であった。ピック病にはリスパダール、グラマリール、抑肝散ではなくコントミン(ウインタミン)が合う。コントミン(12.5)6錠処方しておいて3錠から始めるように指示した(施設天秤法)。5日後の定期往診には外出企図はなくなり、暴力、暴言、噛み付きなとは影を潜め、とても穏やかに座っていられるようになった。眠剤をロゼレム、ベンザリン、リスミーに変更して夜間良眠するようになった。たった、5日間で全く別人のように穏やかになったのである。コントミン(12.5)3錠で落ち着いたのでフェルガード100M2包を勧めておいた。理屈ではなく、ピック病にはコントミン(ウインタミン)が合うのである。グループホームからの紹介である。入所前は独居生活をされており、前医からアリセプト5mgが処方されていた。当クリニック認知症専門外来受診時に膝組みおよび語義失語が見られ、御家族から甘い物好き、万引きについて伺った。また、グループホーム入所後は暴言、暴力、介護拒否、帰宅願望、尿便失禁が見られた。改訂長谷川式: 12.5/30、近時記憶2/6からアルツハイマー型認知症ではないことは明かで、問診および診察時の態度から語義失語のあるピック病と診断した。頭部CTは右>左海馬萎縮があり、ピック病の所見であった。アリセプト5mgはピック病に禁忌であり、直ちに中止して、ウインタミン4mg夕としてフェルガード100M2包を勧めた。7日後の定期往診では上記周辺症状はほとんど見られず、穏やかに過ごして見えた。その際には語義失語の改善は見られなかったのであるが、20日後の定期往診では明らかに語義失語の改善が見られたのである。最近では時刻表的行動(4amから寝床でそわそわ、5am起床。花に水をやる)および常同行動(決まった席に座る)があるものの、非常に穏やかに過ごされており、他の利用者やスタッフとコミュニケーションをとることが出来ている。語義失語の改善はグループホームで会話のある生活を始めることが出来たこと、アリセプト5mgを中止したこと、フェルガード100M2包を開始したことなどが挙げられる。20日間で語義失語を改善できたことは快挙であると言えよう。ケアマネからの紹介である。独居生活をされており、幻視(入院中のみ)および易転倒に加えて、常同行動(足とんとん)、膝擦り、使用行動、甘い物好き、収集癖などの前頭葉症状が見られた。レビースコア2.5、ピックスコア5であり、プチLPC(LPC=レビー・ピック複合)として治療を開始した。頭部CTでは両側淡蒼球に石灰化を認め、「LPCを呈するDNTC(DNTC=石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病)」と確定診断した。いらいらはなく、リバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M2包を勧めた。24日後には上記周辺症状は改善しており、中核症状の著明改善、一発改善である。ケアマネからの紹介である。独居生活をされており、物とられ妄想、暴言、鬱状態、介護拒否、夜間不眠、感情失禁、甘い物好き、常同行動(口ぺちゃぺちゃ)が見られた。ピックコア:5であり、頭部CTでは左前頭葉を中心とした血流低下が見られ、血管性ピック病と診断した。前医からアリセプト10mgが出ており、まずはアリセプトを1週間中止して5mgで再開として、フェルガード100M2包を勧めた。妄想にはセレネース0.2mgを開始し、血流低下部位に血流を戻す目的でプロルベインDR4Capを勧めた。28日後には上記周辺症状は消失して、中核症状も改善が見られた。他院からの紹介である。既往歴としてH11/7躁うつ病があり、現在も精神科から炭酸リチウム800mg、バレリン400mg、ベンザリン10mg、デパス錠1mg、セロクエル25mg、バルネチール100mg、アキネトン錠2mgが出ている。妻の話では躁鬱状態に伴い、暴言および暴力を伴うDVが見られるため恐怖心があるということだった。投薬により比較的落ち着いているが、物忘れと書字下手が気になってきたため来院された。頭部CTではピック切痕が僅かに認められ、左>右側脳室および左シルビウス裂拡大が見られ、ピック病とも言える所見であった。妻が投薬変更を望まなかったため精神科の投薬はそのままにして、フェルガード100M2包を勧めた。35日後には周辺症状の悪化なく(妻への暴言および暴力なし、中核症状の著明改善が見られた。本人は頭がすっきりしたと話しており、フェルガード100M2包から3包への増量を勧めた。日本取材センター加藤 敦子さんからのメール平成20年7月24日、中部経済新聞「町のお医者さん」に長久手南クリニックがカラー写真で掲載された。もう6年前のことである。同年7月10日日本取材センター加藤敦子さんが取材のためにクリニックを訪れた。最近、加藤さんがドクターコウノを取材されたと伺い、懐かしく感じられたのでここに紹介する。<以下引用>岩田先生ご無沙汰しております。随分前になりますが、中部経済新聞の取材でお邪魔した、日本取材センターの加藤です。先生に取材をお願いしたコーナーがまだ続いておりまして、先日、名古屋フォレストクリニックの河野先生のところに取材に行きました。その際、岩田先生のお名前をお聞きして、懐かしくてついメールしてしまった次第です。新しい学会の話になったときに、岩田先生のお名前があり、「この先生って、もしかして長久手南クリニックの?」とおうかがいしたら、河野先生が嬉しそうに「彼は私の一番弟子だ」とおっしゃいました。お元気でご活躍の様子、何よりです。あのコーナーでは、岩田先生にしても河野先生にしても、思いが十分伝わらないのではないかと、取材している私自身がもどかしい思いになります。紙面のテーマ等との関係でいたしかたないのかもしれませんが。河野先生のお話は、また別の機会にお伝えできたらと思っています。きちんと足場を固めながら前進していらっしゃる先生たちのお話を聞き、相変わらずたいした進歩もない自分を省みて少し情けなくなったりもしますが、とにかく歩くしかないですよね。ゆっくりでも。くだらないメールですみません。河野先生の記事が掲載された新聞を見て、何だか無性にメールしたくなってしまいました。お忙しいころは承知しておりますので、お返事はお気になさらないでください。時々クリニックの前を通ります。きっとお元気でお仕事なさってらっしゃるんだろうなと思いながら、「アヴァンセ」でパンを買って帰っています★立春とは名ばかり、今週は寒い日が続くようです。インフルエンザも流行っています。お身体にご自愛いただき、ますますご活躍なさることをお祈りしております。失礼しました。かとう<引用終わり>
Feb 15, 2014

長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト往診でクロイツフェルトヤコブ病と診断できた症例クロイツフェルトヤコブ病CJDはドクターコウノのスライドで見たことはあるものの、実際の患者さんを見たことはなかった。今回、当クリニック認知症外来を受診され、在宅診療をしてきた患者がCJDと確定診断されたので報告する。H25/12上旬から亜急性に進行する認知機能低下があり、H26/1/6大学病院神経内科入院となった。頭部MRI:異常なし。H26/1/15頭部MRI:異常なし。髄液検査:蛋白上昇以外異常なし。希望により退院され、在宅療養されていた。H26/1/24当クリニック認知症外来受診された。せん妄のため閉眼しており、後屈、振戦。歯車様固縮を伴っていた。御家族から問診している間に、GCS(グルタチオン600mg/シチコリン1000mg/ソルコセリル4mL/生食100mL)点滴(15分間)を施行した。GCS点滴直後からやや覚醒して、開眼したため垂直性眼球運動麻痺を調べることが出来た。進行性核上性麻痺と診断して、GCS点滴を訪問点滴で継続することにした。通院は困難であると判断して、定期往診することとした。意識障害が改善せず予定より早くH26/1/31初回往診した。亜急性に意識障害が進行しており、音に対して敏感で全身ピクツキが診られたことからクロイツフェルトヤコブ病と仮診断した。H26/2/2大学病院神経内科にCJDの疑いのため脳波(PSD確認)および髄液検査14-3-3蛋白/Tau蛋白/NSEを検査依頼、1/6-1/15入院中の頭部MRIおよび髄液検査結果について診療情報提供を依頼した。H26/2/3診療情報提供書を受け取った。頭部MRI上CJDを疑う所見はないこと、脳波は提案したが家族が希望されず行っていないこと、髄液検査14-3-3蛋白/Tau蛋白/NSE家族は行っていないとう返事だった。H26/2/5定期往診時、家族に大学病院からの診療情報提供書を渡し、入院して追加検査が必要であることを説明したが家族が入院を希望されなかった。H26/2/12呼吸不全のため大学病院に救急搬送となった。脳MRI:視床高信号、脳波:PSDを認めて、クロイツフェルトヤコブ病と確定診断された。クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の感染対策について調べてみると、高感染性:脳、脊髄、眼。低感染性:脊髄液、腎、肝、肺、リンパ組織、脾、胎盤。感染性なし:血液、尿、便、喀痰、唾液、鼻粘液、涙、汗、母乳、精子、脂肪組織副腎、歯肉、心筋、消化管、末梢神経、前立腺、睾丸、筋肉、甲状腺。ということで在宅診療は問題ないとほっとした次第である。GCS(グルタチオン600mg/シチコリン1000mg/ソルコセリル4mL/生食100mL)点滴の有効性を示す4例報告ケアマネからの紹介である。国立T医療センター神経内科でアルツハイマー型認知症および歩行障害(パーキンソニズムの疑い)と診断され、アリセプト5mgおよびマドパー1錠が処方されていた。診療情報提供書には「心筋交感神経シンチ(123I-MIBG)で正常な心筋集積が見られたからパーキンソン病PDやレビー小体型認知症DLBが否定された」と記載されていたが、レビースコア9点で明らかにDLBであった。高額な画像診断に頼りすぎで間違った診断して、間違った治療をしている典型例だった。問診、臨床症状、神経学的所見でほとんどが診断できる。画像診断は診断が間違っていないことを確かめているに過ぎない。パーキンソニズムを伴うレビー小体型認知症にアリセプト5mgは「禁じ手」であり直ちに中止、アリセプト中止後7日目からからリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M2包を勧めた。せん妄にはサアミオンおよびシチコリン1000mg、抗パ剤はDLBに対する第3選択であるマドパーから第1選択であるネオドパストン(メネシット)へ変更、グルタチオン600mgも併用した。。せん妄にサアミオンおよびシチコリン1000mg、幻視および幻聴に抑肝散、夜間不眠にベンザリン/ロゼレムとした。GCS(グルタチオン600mg/シチコリン1000mg/ソルコセリル4mL/生食100mL)点滴15分後には覚醒して左への傾きが改善した。1週間分の点滴を持ち帰り、隔日で訪問点滴を訪問看護ステーションに御願いした。札幌に住む長男がインターネット検索をして当クリニックを受診された。N日赤神経内科からアリセプト3mgおよびマドパー2錠が処方されていた。アリセプト服用後、歩行困難が出現し、怒りっぽくなり、薬の副作用ではないかと心配になり来院された。アリセプト3mgから5mgに増量された際に症状が顕著になり、家族が減らすように頼んで3mgに戻したという。パーキンソニズムを伴うレビー小体型認知症にアリセプト3-5mgは「禁じ手」であり直ちに中止、アリセプト中止後7日目からリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M2包を勧めた。Binswanger型脳梗塞にはプロルベインDR4Capを勧めた。抗パ剤はDLBの第3選択であるマドパーからDLBに相性の良いネオドパストン(メネシット)へ変更、グルタチオン600mgも併用した。せん妄にサアミオンおよびシチコリン1000mgとした。GCS(グルタチオン/シチコリン/ソルコセリル)点滴15分後には覚醒して手が振れ、身体が揺れないようになった。この方の場合は、投薬変更で歩行改善が見込まれるため訪問点滴は依頼しなかった。デイサービスからの紹介である。M市民病院神経内科で幻視とパーキンソニズムがあるにも関わらずアルツハイマー型認知症と診断され、アリセプト5mgおよびリスパダール1mg、いわゆる「パニック処方」がされていた。開業医の先生がその処方を継承しており、おかしいと感じたデイサービスの提言で紹介されたという経緯である。抑肝散陳皮半夏7.5gが処方されていたが、アリセプト5mgのため幻視、幻聴、妄想、暴言、暴力という周辺症状の中で独居生活を続けていた。アリセプト5mgとリスパダール1mgではパーキンソニズムが悪化するのは当たり前で、転倒して右上腕骨折していた。直ちにアリセプト5mgおよびリスパダール1mg/セパソン2mgを中止、フェルガード100M2包を勧め、穏やかになり次第、リバスタッチパッチ4.5mgを開始する予定である。幻視/幻聴には抑肝散陳皮半夏7.5gを継続、妄想にはセレネース0.2mg、鬱状態にはパキシル20mgからパキシル10mg/ジェイゾロフト25mgへ危険分散した。パーキンソニズムにはネオドパストンを開始して、グルタチオン600mgを併用した。せん妄にシチコリン1000mgを開始した。この方の場合も、投薬変更で歩行改善が見込まれるため訪問点滴は依頼しなかった。5年5ヶ月通院されている方である。開業医の先生が定期往診されており、アルツハイマー型認知症としてアリセプト5mgが処方されていた。途中で幻視、幻聴、せん妄、鬱状態が加わり、レビー化したためアリセプト1.67mg~リバスタッチパッチ4.5mgへ移行し、ジェイゾロフトを追加した。意識消失発作に対しては毎月~毎週シチコリン1000mg静注を訪問看護に依頼していた。最近では語義失語も加わり、意味性認知症SD化していた。近々、グループホームへ入居予定であるということで外来受診された際に、せん妄が酷く後屈している状態であった。GCS(グルタチオン/シチコリン/ソルコセリル)点滴15分後には覚醒して後屈がなくなった。御家族が待ち望んでいた施設入所だが、毎週シチコリン1000mg静注を止めてしまったらどうなってしまうのか心配である。暫く、外来通院していただくつもりであるが、グループホームでは訪問看護も利用できないため嘱託医が隔週シチコリン1000mg静注するしか方法はない。このような時、施設入所によるジレンマを感じずにはいられない。菫ホームクリニック 小田 行一郎先生からのメール2月1日品川ホテルパシフィックで行われた認知症治療研究会発足記念講演会でお会いした菫ホームクリニック 小田 行一郎先生から嬉しいメールが届いた。こんなメールを頂くと、「認知症になったら真っ先に読む本」を書いて良かった、「認知症ブログ」を頑張って書いていて良かったと思う。<以下引用>長久手南クリニック 岩田 明 先生 御机下突然のメールで申し訳ございません。土曜日の河野先生の講演の後ご挨拶させていただきました,菫ホームクリニックの小田 と申します。以前より,先生のブログを拝見して是非ご連絡したいと思っておりました。連絡先がわかりませんでしたが,今回名刺を頂戴してはじめてメールさせていただきます。私も元は消化器外科医でしたが,訪問診療を行うようになってから認知症の治療に困っておりました。ところが,河野先生のブログに行き当たり,まさに前の前の世界が開けたようでした。昨年6月の東京での講演後,実践医登録させていただきました。先生のブログは昨年より拝見しておりますが,元々先生は脳外出身で,河野先生とはまたひと味違った知見を提供してくださり,毎週拝見しております。先生の著書の認知症になったら真っ先に読む本は,大変わかりやすく20部保護購入し,施設スタッフ,患者ご家族に配布させていただきました。まだまだ,実践医として経験も少なく未熟ですが今後ともよろしくお願い致します。菫ホームクリニック小田 行一郎 拝<引用終わり>
Feb 9, 2014

長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト認知症治療研究会、入会者募集開始2月1日品川ホテルパシフィックで医師向けに認知症治療研究会発足を告げる群馬大学の山口晴保先生と名古屋フォレストクリニック河野和彦先生の講演会が行われた。その際に、認知症治療研究会の趣意書が配布され、研究会への入会希望者を募り始めた。当日は、交通費等すべて自己負担で参加費用1000円にも関わらず全国から130名の医師が集まった。認知症治療研究会は代表世話人の堀智勝先生と副代表世話人河野和彦先生が中心となって、コウノメソッドによる認知症治療を実践する会である。アメリカと比較して人口比4倍もいる脳神経外科専門医、第1世代~第2世代の脳神経外科専門医がコウノメソッドによる認知症治療を実践して頂くことが日本の認知症治療の底上げに繋がる。私はコウノメソッド実践医第1号であると共に、脳神経外科専門医がコウノメソッド実践医となった第1号でもある。私の経験が他の脳神経外科専門医の認知症治療参加に役に立てば本望である。研究会の参加資格は、医師だけではないのでグロービアに資料請求することになっている。医療従事者、介護従事者が研究会の趣意書を読み、賛同してグロービアにFAXし、世話人会の承認を得て入会となる。入会金は無料、年会費は無料、発表会参加ごとに1000円が必要となるだけである。ドクターコウノによれば次回の勉強会は8月3日前後、最初の研究会は来年3月1日ということである。開催地は永年、品川となるようである。障害者用グループホームからの紹介である。0歳の時に麻疹後脳炎となり、後遺症として前頭葉症状(暴言、暴力、妄想、感情失禁)および記銘力障害が残った。作業所でもいらいらのため集中力がなく、暴言および暴力のため治療が必要であると判断されたため来院された。頭部CT上は、年齢の割に大脳半球裂がややはっきりしている以外は特に病変を認めなかった。対応も礼儀正しく、前頭葉症状があるとは想像できなかった。本人も同伴した母親も暴言や暴力を認めており、前頭葉症状に対してピックセット、ウインタミン朝4mg夕6mgおよびフェルガード100M3包を開始した。すぐに穏やかになったものの、1年2ヶ月の間、中核症状の改善は見られなかった。諦めずに1年8ヶ月治療を続けた結果、中核症状が改善し始めて、作業のスピードもアップしてきたという。54歳にして念願だった就職も決まった。諦めずに外来に通ってくださった御本人と母親に心からおめでとうと言いたい。ケアマネから紹介され、開業前から定期往診していた数少ない患者さんの一人である。往診の問診だけでピック病と診断して、治療を開始した。前頭葉症状が酷く、介護している奥さんは困り果てていた。5年9ヶ月前、ピック病にはフェルガード100(当時は100Mはなかった)が聞くことは他の患者さんの経験から知っていたので、この方にもフェルガード100 2包を開始した。当初はセロクエル12.5mgも併用したが、フェルガード100M2包開始後2週間で非常に穏やかになり、ほとんど興奮しなくなった。H19年11月開院後すぐに頭部CTを施行したところ、まさしくピック病の所見だった。フェルガード100M3包およびメマリー5mgで中核症状も著明に改善して、5年8ヶ月もの間、在宅療養を続けることが出来ている。奥さんは「入所させるのは可哀想だし、私が寂しい」と老老介護を続けている。奥さんにエールを送りたい。グループホームからの紹介である。N大学病院老年科でレビー小体型認知症と診断されているのにアリセプト3-5mgで薬物過敏となり中止されていた。幻視や幻聴には抑肝散が処方されていたが、グラマリールとデパスでぼーとしてる状態だった。フェルガードを希望されず、アリセプト1mgを開始して、グラマリール中止、デパスをリーゼに、マイスリーをレンドルミンに変更した。この方には、これで充分だった。認知機能は著明に改善して、グラマリールを中止したおかげで歩行もスムーズになった。3年5ヶ月経過しているがもう普通の人である。御本人はグループホームを大変気に入っており、退所させられないかが一番の心配である。味覚低下および食欲低下が見られた。舌炎や舌苔が見られたため亜鉛欠乏症を疑い、食欲セット(プロマック150mgおよびドグマチール錠50mg)および口腔ケア(ネオステリングリーン)を開始した。次の外来の時にはすっかり味覚や食欲は改善していた。食欲セットは有効率80%と言われているが、最近では3例中3例共に改善が見られている。今までのGCS(グルタチオン-シチコリン-ソルコセリル)点滴の成績2014年1月20日「ドクターコウノの認知症ブログ」でグルタチオンがパーキンソン症状に良いのではないか、ソルコセリルが認知症に良いのではないかと発表された。グルタチオンglutathioneのG、シチコリンcitikolineのC、ソルコセリルSolcoserylのSの頭文字をとってGCSセットと呼ぶことにした。今までにレビー小体型認知症DLB8名、進行性核上性麻痺PSP3名、前頭側頭葉変性症(第3期)1名に点滴を行った。DLBでは著効4名、効果あり3名、不変1名であった。進行性核上性麻痺は著効1名、効果あり1名、不変1名であった。前頭側頭葉変性症(第3期)は不変1名であった。全体では著効5名、効果あり4名、不変3名となり、有効率75%である。客観的評価を行うために点滴前後の動画を集積している。
Feb 7, 2014
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