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先日、日本福祉大学の東海キャンパスで経済学部の学生にお話をさせて頂きました。『地域金融』というテーマだったので、福祉経営とお金にまつわる内容にしました。経済学部の学生だからこそ、お話出来る内容です。同じ話を業界内でしようものなら、まだまだ白い目で見られます。「福祉」というワードと『利益』というワードは決して一緒に語ってはいけない空気があります。しかし、これはおかしな話です。世の中では「福祉職員の処遇を改善すべき」とよく言われます。要するに、福祉職員は給料が安いから、もっと待遇を良くしていかなければいけない、と言う事です。では、給料はどこから出るのですか?もちろん、『売上』からです。では、その給料をもっと多く払う為には、どうすれば良いですか?『利益』を出すしかないですよね。利益は、現場で一生懸命働く職員の待遇を良くする為に追求するのです。会社が『数字を出しなさい』「売り上げに貢献しなさい」と口うるさく言うのは、この為です。しかし、社員は考えます。「どうせ売り上げを上げたって、得をするのは上層部だけで、自分達の給料は大して変わらないではないか」と。そこで、バウムでは前年よりも粗利益、営業利益が十円以上上がれば、その成長率に応じて、昇給額と賞与の支給額が大幅に支給変わる仕組みを取り入れています。この仕組みをしっかり全社員が理解出来るように、半期に一回『給与体系勉強会』を実施しています。こういう仕組みと教育があるからこそ、バウムはパート・アルバイトに至るまで全社員が数字を意識して、仕事を出来るのです。何の教育も受けず、ただ『数字を上げろ』「売り上げに貢献しろ」と言われても、社員はまるで会社の「道具」のような気持になり、素直に頑張る事が出来ません。まして、『数字を上げろ』とすら言われない会社の社員はもっと不幸です。ノルマや成績を気にしなくて済むのだから、良い会社ではないか?と思われるでしょう。では、もう一度考えてみて下さい。あなたが今日と同じように仕事をこなして、やがて一年が過ぎます。『同じ』ように仕事をしたのだから、結果も『現状維持』です。つまり、売上も変わりません。同じように仕事をしたのだから、経費も変わりません。しかし、同じ仕事をしていても唯一変わるものがあります。それは、『人件費』です。あなたの給料は、毎年安定的に上がっていきます。売上も経費も変わらないが、人件費だけは上がっていく。するとどうなりますか?当然、利益はどんどん減り、近く赤字になり、めでたく倒産です。そこで、会社は「売り上げを上げろ」と言うのですが、それを社員に要求しないという事は、『現状維持で良い』と会社が決定したと言う事です。売上が上がらないとすると、あなたの給料が上がる方法は一つしかありません。『誰かが辞めて、その分の人件費をあなたに振り分ける』。売上が上がらない以上、あなたの給料がこれ以上上がる為には、誰かが辞めるのを期待するしかない。しかも、なるべく古株の高給取りが辞めてくれるのが一番都合が良い。どうですか?こんな寂しい事はありませんよね。だから、利益を追求しなければいけないのです。しかし、それでもまだ言われます。『利益を追求すると、お客様をないがしろにしてしまう。福祉では絶対にやってはいけない事だ』と。そういう人こそ、お客様を馬鹿にしています。あなたは、『利益最優先』だからと言って、インスタントラーメンを出すラーメン屋に通いますか?通いませんよね。利益を追求すると言う事は、お客様の満足度を如何に高めるか、すなわち『質の高いサービス』を如何に提供できるか、です。売上を上げる為には、沢山のお客様にサービスを提供しなければいけない。沢山のお客様にサービスを提供する為には、お客様に選ばれるようなサービスでなければいけない。お客様に選ばれる為には、より質の高いサービスでなければいけない。では、どのようにすれば、質の高いサービスが提供出来るのか?さらに、質の高いサービスを提供する為には、自分達社員一人一人のモチベーションが高くなければいけない。では、モチベーションを高く維持する為には、どのような職場環境が必要か?利益を追求するとは、こういう事です。そして、職場環境が「改善され」、モチベーションが上がった社員によって、サービスの質が『改善され』、質の高いサービスを提供されたお客様の満足度が『改善され』、満足度の上がったお客様が集まる事によって売上が『改善され』、売上が向上する事によって社員の待遇が『改善される』。ここまで教えてくれる会社の社員は幸せです。なぜ昨日よりも今日。今日よりも明日、頑張らなければいけないのかが、理解出来るからです。そして、実現した先に、自分と家族の幸せがしっかり見えてくる。見えてくるからこそ、この会社でずっと働こうと思える。定着率はこうして上がっていきます。福祉業界は、もう少し「経営」『利益』というワードをオープンにすべきです。経営者だけではなく、現場レベルで話が出来ると、人手不足も解消するのではないでしょうか? 理事長 笹谷 寛道
2017.01.27
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