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今回見て回った雑貨の展示会では、アジア・オセアニア風のインテリアもかなりのスペースを占めていて、東洋への憧れが強いことを再認識させられました。アジアン雑貨のブースの壁にでっかく
「家 和睦」
と書いてあったのには茶を吹きましたが。
イタリア人に限りませんが、ヨーロッパでは漢字のタトゥーを入れている人をよく見かけます。そして大抵の場合、その内容は意味不明です。これは、例えば自分や恋人の名前などを無理やり漢字に当てている場合が多いからで、別に正確な日本語を知りたいわけではないのです。
エンゾーがマルペンサ空港で見たおばさんの背中には、黒い字で大きく
『 二十三牛
』
と彫られていました。にじゅうさんうし。まったくもって解読不能です。何か特殊な読み方があるのかと思って現地の友人に聞いたのですが、やはり分かりませんでした。
ところでこの友人(日本人女性です)、あるイタリア人男性から
「俺の彼女の名前を漢字でタトゥーにしたいから、ぜひ教えてくれ!」
と熱烈なリクエストを受け、やめておけ、もし別れちゃったらどうするんだと諭しても聞かなかったため、しぶしぶメモを渡しました。そのメモにはカタカナで
「クリスティーナ」
と書かれていました。インチキ漢字に翻訳することが(そしてそれが彼の身体に刻まれるのが)どうしても耐えられなかったので、せめてまっとうな字にしてやろうと思ったようです。そうとも知らず、彼は喜んで礼を言い、帰って行きました。
さて数ヵ月後のある日。街角で偶然彼に再会したとき、彼は満面の笑みを浮かべながら、
「あの時はありがとう!お陰で、こんなカッコいいタトゥーが彫れたよ、これがそうさっ、ホラ見てくれ!」
とシャツをめくり上げました。
彼の腹の上には、確かに見事なレタリングで、あの名前が彫られていました。
ク
リ
ス
テ
ィ
ー
ナ
…
…
…そうだった… こいつらは何でも縦書きに変換するんだった…
。
彼女は自分の仏心が仇になったのを激しく後悔しましたが、未だに気の毒すぎて彼に真実を告げられないでいるそうです。
GX100
いろいろリニューアル 2011.04.13
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