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♪ 東京に初を重ねて降臨する世界一球団の雄姿またれむドジャース、4年ぶり8度目の世界一に! MLBロサンゼルス・ドジャースが2024年ワールドシリーズでニューヨーク・ヤンキースを4勝1敗で下し、8回目の世界一。 エンゼルスから移籍した大谷翔平は、移籍1年目で悲願の世界一達成。チームメイトの山本由伸とともにチャンピオンリングを手にした。 エンジェルスで6年、ポストシーズンにも出られなかったのが、移籍1年でワールドチャンピオンに。大谷にとっては出来過ぎの1年だった。SPAIAより 通訳の横領事件、そして結婚。右腕手術のリハビリ中の選手でありながら、トンデモナイ活躍をした記念碑的な年となった。 大谷はレギュラーシーズンで打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁をマーク(歴史を塗り替える初の50-50、54-59という偉業)。三冠王にはわずかに届かなかったが、本塁打王と打点王の2冠に。 ポストシーズン16試合では61打数14安打の打率.230、3本塁打、10打点。 ワールドシリーズではジャッジと本塁打の打ち合いが期待されたが(二人とも調子を落とし)、19打数2安打と華々しい結果は残せなかった。第2戦で二盗を試みた際に左肩を亜脱臼しながらも第3戦以降も出場し、世界一への執念を見せつけた。 随所で得点に絡んでは雄たけびを上げ、チームを鼓舞し続けた。ジャッジにはそれがなかった。その執念にはジャッジも舌を巻いている。 チーム内に置いても、その明快でブレない態度が個々の選手に刺激を与え、いいチームワークを育んで、この結果を引き寄せたことは間違いない。 この試合、1回にジャッジが2ラン、チザムが連続本塁打を打ち、3回にはスタントンが本塁打を打って5-0とリード。 その後ジャッジがホームラン性の飛球を好捕したりで楽勝うムードだったが、5回にジャッジがライナー性の当たりを凡ミス落球、内野手の悪送球など守備でのミスが相次ぎ、この回に一挙5点を奪われる。 ジャッジはチームリーダでもありア・リーグのMVP、年間最優秀選手のW受賞している。勝ちムードだったものがジャッジのエラーから崩れ、最後は良いところなく負けてしまった。彼にとっては悲喜こもごも、複雑な心境だろう。この夜は眠れなかったんじゃないだろうか。 ジャッジの身長は201㎝もある。 あのジャイアント馬場は209㎝で、元巨人のピッチャーだった(いろいろあって、1軍では7イニングしか投げていない)。 2m以上もある人が野球をやっていることに驚く。今やMLBで「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれる大選手。因に、大谷の身長は193㎝、ダルビッシュ有が196㎝、イチローが180㎝。 ヤンキースはいわば "お行儀のいい伝統チーム” だ。髪も短いし紳士然としていて大人しい印象のチームだ。小笠原道大が入団して髭を剃らされた、ジャイアンツに似ている。 監督のアーロン・ブーンは2018年からヤンキースの監督を務めているプロ野球選手(三塁手)。2019年就任後の2シーズンでいずれも100勝以上を記録したMLB史上初の監督となっている。名将には違いない。 しかし、今回のドジャースのデーブ・ロバーツ監督の采配が勝っていた。この前のポストシーズンから、打順の入れ替えや投手起用など、悉く勝利に繋げてきていた。 昨日の試合でも1点リードの9回裏、その冴えわたる采配を発揮している。ピッチャーをトライネンからビューラーに替えたが、このビューラーは先発向きのピッチャーで、抑えの場面で起用されることはない選手。それをここへ持ってきて、きっちりと抑えて勝利を勝ち取っている。 解説者も、「この場面で緩いカーブを投げるのはとても勇気がいること」という、そのカーブを連投して三振に打ち取ている。 8回の裏でもトライネンが2塁打、四球で1死1・2塁のピンチを背負い、監督がマウンドへ。交代かと思いきや、ピッチャーにひとこと言っただけで戻って来た。その後、空振り三振で切り抜けている。 インタビューでそのシーンを問われた監督が、「目を見て、"行けるか?”と聞くと"いける”と言ったので任せた」と。 こういう時ピッチャーは「いける」と答えるに決まっている。その「声掛け」にの行動に含まれているものが重要で、お互いの「信頼という蜜」を味わうための儀式のようなもの。阿吽の呼吸で、まんまといい結果を引き寄せている。 選手も全員が誰一人手を抜くことなく一丸となっていた。そして監督も冴えわたっていた。 選手会長のいないドジャースにおいて、大谷は(自分から進んで)それに匹敵する立場に立っている。ロバート監督との信頼関係も抜群のようで、ナ・リーグ優勝のお祝いに大谷が「ベンツ」を贈ったりして、まったくもって楽しそうだ。 およそ5カ月後の来年年3月18、19日には、MLBオープニングの「ドジャース対シカゴ・カブス」の試合が東京ドームで開催される。山本投手や今永投手、鈴木選手と大谷選手が登場するという夢のような対戦が見られる。 日本てすごい!そう思う外国人も多いだろう。チケットが暴騰するのは目に見えているし、アメリカからも大勢のファンが押し寄せるだろう。 大谷の「二刀流」が復活する舞台となる可能性は高いという。そうなれば開幕戦で「二刀流」の大谷が今永と投げ合い、2戦目には山本と鈴木が直接対決。開幕シリーズのチケットが、空前の「プラチナペーパー」になることは避けられそうにない。 また、開幕戦とは別に、NPBチームとのオープン戦も2試合行う計画がある。プロ野球の榊原定征コミッショナーは「日本の選抜か、単独チームか、まだ決まっておりませんけど、候補としては「エスコンフィールド」でやろうか、といったような話が進んでいる」、北海道での開催案を示していたようだが・・・。 これまた凄いことになりそうだ。
2024.11.01
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♪ 居合わせぬ こと幸いという時を今この時と思うこのごろ通路を塞ぐように伸びていたのでかなりカットした。 2024年10月11日「日本被団協」(日本原水爆被害者団体協議会)にノーベル平和賞を授与すると発表された。 核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきたことが受賞理由となっている。 「日本被団協」の核兵器の本当の怖さを、世界に向けて必死に訴え、絶え間ぬ努力を続けてきたことを、世界が認めた瞬間と言えるでしょう。NHKニュース(NHK+は10/18(金) 午後7:57 まで)2017年にノーベル平和賞を受賞している ノーベル委員会は、「被爆者は、筆舌に尽くしがたいものを描写し、考えられないようなことに思いをいたし、核兵器によって引き起こされた理解が及ばない痛み、苦しみを理解する一助となった」とし、「今日、核兵器の使用に対する『タブー』が圧力を受けていることは憂慮すべきである」と懸念も示した。 そのうえで、「ノーベルのビジョンの核心は、献身的な個人が変化をもたらすことができるという信念。肉体的苦痛やつらい記憶にもかかわらず、平和への希望、関与をはぐくむために役立てることを選んだすべての被爆者をたたえたい」といたわった。また、「いつの日か、被爆者は歴史の証人ではなくなるだろう。ただ、日本の若い世代は被爆者の経験とメッセージを受け継いでいる。彼らは世界中の人々を鼓舞、教育している。人類の平和な未来の前提条件である、『核兵器のタブー』を維持する一助になっている」とたたえた。 今年新たに就任したノーベル委員会のヨルゲン・ワトネ・フリドネス委員長は朝日新聞の電話取材に、「何十年にもわたって声を上げ、体験を語ってきた被爆者、そして時間の経過とともに亡くなってしまった被爆者双方に対する授賞だ」と語り、「核兵器はロシア・ウクライナ戦争と、中東における紛争の両方に明確に関わっている。それだけではなく、我々人類全体にとっての課題だ」と訴えた。(朝日新聞)★ ★ ★ 日本のノーベル平和賞受賞は、1974年の佐藤栄作元首相以来50年ぶり。この受賞は非核三原則を公式表明し、核拡散防止条約に調印した核軍縮への努力などが評価されたもの。 しかし、ベトナム戦争を支持したり、米国の核の傘に依存する安全保障政策を推進したりしたことで、平和賞候補者としての適格性を疑問視する声も多かった。 今回の受賞はどこからも文句の付けようがない。プーチンや 金正恩などが核兵器の使用を示唆するような言動がある今、その本当の恐ろしさを世界に知らしめるためにも今このタイミングを逃してはならないという意味でも大きな意義がある。 過去の「ノーベル平和賞受賞者」は、基準が曖昧でその意義を疑われたりしている。歴代の受賞者を見れば確かにそう思わざるを得ないところがある。 先日(9月23日)に映画DVD「オッペンハイマー」を観たばかりで、あまりにも時期的タイミングが合っていて驚いた。ノーベル賞のことなど頭になかったし、ましてや原爆がノーベル平和賞と結びつくなんてことは考えても見なかった。 作ってしまうことになった背景などがよく分かったし、彼がそのことに苛まれていたのも事実。しかし、被爆者の実態を彼がどこまで知っていたのかは分からない。映画は曖昧な表現でお茶を濁しているからだ。 戦争はいつでも民間人を洗脳し、戦争を肯定的にとらえるように仕向けられるもの。真実は隠され都合のいい部分だけ知らされる。 昨今はSNSで偽情報が流され、情報は湯水のごとく溢れているのに何が真実かさえ分からない。 ノーベル賞の物理学賞は、AI(人工知能)の基礎、物理学の知見を生かして開発したことが評価された。 「人工ニューラルネットワークによる機械学習を可能にする基礎的発見と発明」人間の脳神経のつながりをまねたもので、物理学と生物学の理論を融合している。人工的な回路のつながりの強さを計算することで、脳の記憶の仕組みを再現できることを証明した。 さらに統計物理学の考えを導入して理論を拡張。深層学習(ディープラーニング)の技術につなげた。生成AI、素粒子の検出データの解析や天文学など物理の研究に貢献していることなどが評価された。ここからさらに発展させて人工ニューラルネットワークになっていった。 受賞者の一人ジェフリー・ヒント氏は、人間のコントロールを超える恐れも示唆していて「手に負えなくなる脅威がある」と懸念を述べている。 科学者は成功した暁に、その業績を後悔する時がくる。なんとまあ皮肉なことか。
2024.10.12
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♪ 日本をリスペクトする世となれば自信持つべし魂(たま)誇るべし もう誰も止められない!2日間の固め打ち。「ショー!タイム」なんて言ってられない、まさにワンマンショーだ。 大リーグ史上初の「50-50」を達成したかと思えば「51-51」までやってのける。その翌日には「52-52」まで積み上げてしまった。 2試合で10打数9安打12打点、ホームラン4本、3盗塁。 化け物、超人、マジンガーZ。漫画でもここまでは書けない、怒涛の進撃。想像を絶する夢幻の世界だ。不振の後、完全に「ZONE」に入ったようだ。◆ ◆ 前日までの成績 ◆ ◆中日新聞 このドジャースの本拠地はロサンゼルスにある。同じロスで同時期に、別の日本人が快挙を成し遂げた。 FXのドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』がエミー賞を受賞。エミー賞史上最多の18部門を受賞!作品賞、主演男優、主演女優他 主要部門総なめ制覇! 9月15日(現地時間) この4日後に大谷が「50-50」を達成。このニュースが話題になっている最中の活躍で、ほぼ同時期の快挙といってもいいでしょう。 本作は、同賞のドラマシリーズ部門にて、主要部門を含む本年度最多25ノミネートを記録。キャスト陣に加え、スタッフ陣も数多くノミネートを果たし、史上最多11名の日本人がノミネート。先日発表された、主に製作・技術に携わった人々に贈られる「クリエイティブ・アーツ・エミー賞(Creative Arts Emmy Awards)」では、7名の日本人を含む、最多14部門を受賞するなど、主要部門の授賞式を前に同賞を席巻。 この時点ですでに史上最多受賞作品となり、本日のエミー賞主要部門の発表で、どこまでその最多受賞記録を伸ばすのか、その行方に世界中が注目をしていた。 その結果、競合作品がひしめく中で【作品賞】を堂々の受賞。本作でプロデューサーを務め、徳川家康にインスパイアされた武将・吉井虎永を重厚に演じた真田広之が、【主演男優賞】を獲得。これは、1980年にドラマ化された『将軍 SHŌGUN』で、主演を務めた三船敏郎が受賞を逃していた賞で、真田が悲願の受賞を成し遂げる形となった。 更には、英国人航海士<按針>通詞であり、虎永のもとで戦乱の世を8強く生き抜いた鞠子役アンナ・サワイが【主演女優賞】。そのほかにも【監督賞】を受賞するなど、主要部門も軒並み制覇し史上最多18部門を受賞と最多受賞記録を更新。まさにSHOGUNが堂々の天下獲りとなった! Disney+(2024年9月17日)より このドラマを制作するにあたって、真田広之は「本当の時代劇を作る」ことを命題にしていたという。様々な取り決めを設定し、畳のサイズなど、全てに妥協しない徹底的な管理のもとに、800ページにもなるマニュアルを作成。撮影中以外でも土足で畳の上を歩かないなど、立ち居振る舞いから精神性まで、本物を貫き通したという。 ◆ ◆ ◆ 日本の武士の本当の姿を世界に知らしめることができた。 真田広之の妥協しない姿勢と武士道精神。大谷の謙虚で一筋のスポーツマン精神性と、不言実行の努力と実績。 「できるか、できないか」ではなく、「やると決めたら、やる」「そのためにどうするべきか、だけを考える」。それが大谷翔平の生き方だし、真田広之も同じ哲学を持っているに違いない。そしてちゃんと結果を出している。 そんな彼らを、野球ファン映画ファンだけではなく一般の人々もリスペクトする。ここ最近の日本人のイメージは、10年前とは大きく違ってきているように思う。180度ひっくり返っているのかもしれない。 それがインバウンドにも反映しているにちがいない。
2024.09.22
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♪ 大谷の早朝ライブ「打ったよ~!」の弾んだ妻の声ひびきおり 大谷翔平は、昨日 “44-46” を達成。2安打3盗塁でチームも快勝した。「45-45」まで、本塁打1本となった。 打率:.292でリーグ5位(.301、ア.338)、本塁打:44本で1位(ア51)、打点:98で2位タイ(99、ア124)、盗塁:46で2位(61、ア37)9月3日現在。カッコ内は1位、アはア・リーグ* 指名打者の最多ホームランは、2006年のデビッド・オルティス選手の47本塁打。* 球団最多ホームランは、2001年のショーングリーン選手の49本塁打。 ホームラン王になると、MLB史上4人目の両リーグHR王。(現在、2位のオズナ選手とは7本差。)* 50盗塁すると、2006年にロバーツ監督がパドレス時代に記録した49盗塁を超える。* MVPを獲得すると、両リーグでの獲得となり、指名打者としては初となる。 MLBは、野球大国だけあってチーム数も多いし、優勝までのステップも複雑でややこしい。 各3地区5チームが優勝争いをして、勝率上位3チームがワイルドカードに選ばれた3チームとトーナメント戦(日本のプレーオフに当るもの)を戦う。 ワイルドカードは、地区優勝できなかった12(4×3)チームの中から勝率のいい上位3チームが選ばれる。 “勝ち数ではなく勝率が重要” というところがいかにも大リーグらしい。3日の「ひるおび」AKI猪瀬氏の解説ナショナルリーグ 9月3日時点日の丸は日本選手が所属するチーム 第1シードにこだわるのは、ワールドシリーズまでホームフィールドアドバンテージが使えて、ドジャー・スタジアムで多く試合ができるためらしい。9月3日時点で、条件に合ったチームを当てはめてみると・・ 大谷の9月の活躍はポストシーズンへの出場、さらにワールドシリーズへの出場がかかっている。申告敬遠の問題もあるが、怪我から復帰したベッツとフリーマン共に調子が良いので、勝負せざるを得ないだろう。エンジェルスの時のようなことはないはずだ。 出塁が増えれば盗塁のチャンスも増える。三盗を決めるドジャース・大谷。今季46盗塁となった瞬間。 現在の盗塁数 1 デラクルーズ レッズ 61 2 大谷翔平 ドジャース 46 3 トゥラング ブリュワーズ 40 1番バッターで打点を稼ぐのは至難の業だが、大谷はそれをやってのけている。打席も多い時は6回も回ってきたりするので、それも有利に働いている。 勝つことに意欲を燃やしている大谷は、次にフリーマンとベッツが控えていることで、安心して打席に入ることができる。無理をせず安打を打って、チャンスがあれば盗塁するという最高の状態にある。 あの遠い遠い存在だった大リーグで、何の差もないかのごとくに活躍している日本選手。そのイメージの頂点にいる大谷は、完全に日米の壁を取っ払ってしまった。往年の日本野球の殿堂入りした名選手にとっても夢を見ているようだろう。 それぞれの個性を見せてプレーしている日本選手ばかりでなく、大谷の活躍は本場大リーガーたちにとっても、怪物かあるいは野球の神様的な、恐れ多い驚異の存在だろう。
2024.09.04
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♪ 大谷や40・40(フォーティーフォーティー)の達成は満塁さよならホームランなり やったね!大谷。40-40達成。6人目ではあるが、126試合目での史上最速。 4回の第2打席で内野安打で出塁し今季40個目となる二盗を成功させて、40-40同時達成はもちろん史上初。盗塁成功率は91%。リッキー・ヘンダーソンやイチローは81%台なので、これも破格の数字だ。 なんてこった。同点の9回2アウト満塁に劇的なさよならホームランで達成とは!! それも、初球を一振りだ。いやはや何かを持っている男。神がかり的で、あまりにもドラマチックな瞬間だった。NHK/BSの解説者・岩村明憲氏は「もはや神」だと。彼は、“満塁で大谷に回ってくるかもしれない” と予測していた。 このMLB歴史上の瞬間を、私も確と見届けた。こんな劇画みたいなことを平然とやってのける大谷は、もはやまぎれもないスーパーマンだ。劇的グランドスラムの瞬間だ。 見る側はスーパーマンを観る感覚なので、三振が三打席続いたりすると信じられない気分だ。 今は打率が3割を切ってしまっていて、三冠王の望みはほぼなくなっている。しかし、期待値が高いので物足らなく思ってしまう。 インタビューに入る瞬間に祝福のシャワーを浴びて・・。 ホームラン40本、40盗塁を達成したことについて聞かれると、「もちろんそれもうれしいし、何より最後に打てた、勝てたことがドジャースに来て今のところいちばんの思い出になっています。打席では何も考えずに1本打ちたいなという気持ちで、ホームに帰ってきて気がつきました」と話し、 そのうえで、「記録自体が目的になるというよりは、勝つための手段として、そういう記録を作れたのは大きなことだと思う。ポストシーズンに進出してワールドシリーズに勝つことがいちばんの目標なので、自分の数字はあとからついてくればいい。こういう場面でたくさんのファンの前で打ちたいなと思っていたので、本当にいい思い出になった」と話している。 自画自賛するようなことは一切なく、あくまでも優勝のために集中していると言うばかり。大谷にとって数字は、途中経過に過ぎないのだろう。最高の笑顔で選手に迎えられる大谷。 残り33試合。3試合に1本、1盗塁のペースで積み重ねていけば「50-50」に達することになる。「45-45」を達成した選手さえいないが、デーブ・ロバーツ監督は「1か月以上もシーズンが残っている状況だし、この男なら、何でも可能だと私は思う」と前人未到の快挙達成を信じている。★ MLBでは昨年ルール改正が行われたことが追い風になっているのも確かだろう。 投手のけん制数が制限されて、盗塁のスタートを切りやすくなっているし、ベースのサイズが1辺が約7.6㎝大きくなっている。塁間の距離が短くなったし、スライディングでのタッチを避けやすくもなっている。 そのため大リーグ全体で、2022年が2486だったものが2023年には3503個に急増している。★「けん制球」は、3度目までにアウトにしなければボークとなり、走者は自動的に進塁する。 事実上、1打席2度までとなった。(プレートを外す行為も含めて1打席につき2球までとするルール。) 3球目は無いとわかれば安心してリードを取ってスタート出来るわけで、ランナーが俄然有利になる。 ピッチクロック(ピッチャーがボールを受け取ってから投球動作を開始するまでの制限時間で、ランナーなしの場合15秒、ランナーありの場合18秒。)導入と同様、試合時間の短縮が目的。
2024.08.25
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♪ 怪鳥が旋回しながら降りてくる球場に待つ四万余の聲 栗山英樹 著「信じ切る力」 講談社 生き方で運をコントロールする50の心がけ を読んで。栗山英樹 Hideki Kuriyama 1961年生まれ。東京都出身。創価高校、東京学芸大学を経て、1984年にドラフト外で内野手としてヤクルトスワローズに入団。1989年にはゴールデン・グラブ賞を獲得するなど活躍したが、1990年に怪我や病気が重なり引退。引退後はスポーツキャスター、野球解説者に転身した。 2011年11月、北海道日本ハムファイターズの監督に就任。翌年、監督1年目でパ・リーグ制覇。2016年には2度目のリーグ制覇、そして日本一に導いた。 2021年までファイターズの監督を10年務めた後、2022年から日本代表監督に就任。2023年3月のWBCでは、決勝で米国を破り世界一に輝いた。2024年から、ファイターズ最高責任者であるチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務める。 彼は、誠実で謙虚でストイックな努力家である。自分に言い聞かせ、自分を信じ、真正面から逃げずに信念を通した結果、運が味方し、幸運をつかんで結果を出すことができた。【目次】 第1章 信じ切るということ 第2章 ダメな自分をどう信じるか 第3章 すべてのことに、意味がある 第4章 「信じ切る力」を育てる日常のルーティン 第5章 相手を、信じ切る 第6章 神様に生き様を認めてもらう 自身の体験からすべてが語られているので、とても説得力がある。 そもそも甲子園に出場したこともなく、プロ野球界もドラフトではなくテスト生で入団している。2軍からスタートし、ようやく1軍でレギュラーになるもメニエール氏病になり、苦難の野球生活を強いられる。 歴史に名を遺すような成果も残せないまま引退した彼が、まさか、野球界のこんな名誉ある結果を出すことが出来るとは、周囲はもとより、彼自身も思ってもいなかった。何故そんなことができたのか。 20年ほど前、子どもたち誰でもが野球を出来るようにと、北海道の栗山町に「栗の樹ファーム」を開いている。私費を投じて、町の人たちと荒れ地を整え、芝を種から育てて、2002年に両翼70mの野球場を完成させた。だれでも気軽にキャッチボールが出来るようにと、球場の入り口にグラブやボールを置いていたという。 ケビン・コスナーの「フィールズ・オブ・ドリームス」のような、緑豊かな野球場を作りたいと、現役選手引退して以来抱いていた夢でもあった。 栗山市が同じ姓の人を集めたイベントを企画し、町の青年会議所(JC)から観光大使を依頼されたことがきっかけになっている。「栗の樹ファーム」の土地を探していたときでもあり、ここに相応しい土地が見つかったことから実現したという経緯がある。 ファイターズの札幌ドームが出来たのが2004年。11年秋に、日ハムから監督就任の要請が来たのは、「栗の樹ファームでの活動、スポーツキャスターとして野球に真摯に向き合う姿」が、誰よりも野球を愛していると映ったからだという。「勝つことよりも野球を愛する選手を育てて、野球を心底楽しめるチームにしてくれればいい」ということだったという。 また、侍ジャパンの監督に選ばれたのは、キャスター時代に100回も渡米してMLBを精力的に取材した実績と知識と誰よりも野球を愛していること、そして、日ハムで育てた大谷、ダルビッシュとの絆が深いこと、などが決め手になったらしい。 アメリカに飛び、ダルビッシュ、鈴木誠也を出場(負傷で断念)させ、ヌートバーを連れてきた。これほど選手と一体となってマネージメントできた監督はいない。 野球と関わっていく中で落ち込み、悩みながら心掛けていたことが大きな意味を持ってくる。真面目で真摯な彼だが、運という味方を引き寄せる幾つかの出会いとキーワードがあった。 選手にも自分の経験を伝え、信念をもって伝えることができればいつか通じると迷いがなかった。「苦しみは必ずしも悪いことではない」 これはマイナスの出来事ではない。それを自分がどう捉えるかが問われているだけなのだ。「できるかできないか」から考えない。 その時出来なくてもいつかできるようになる。それでいい。「他人と自分を比べない。昨日の自分と比べろ」「明日よりも今日を一生懸命にやること」 最初から他人と自分を比べるから苦しみが生まれる。「自分に嘘をつかない。そのことが自分に自信を与えてくれる」「努力は絶対に無駄にならない」「他人の成長をもっとも妨げる要因は言い訳である」「人が成熟する速度は、その人がどれだけ恥に耐えられるかに比例する」「自分の期待値をあげすぎないこと」「単に言いたいことを言っているだけでは伝わらない」「絶対に逃げてはいけない」「栗山英樹のルーティーン」 寸暇を惜しんで本を読む 先人に学ぶ 言葉を書いて貼る 懐紙を持ち歩く ノートに書く 元旦に、自分との約束を書く 神社に参拝する 席を立ったら椅子を入れる 服装を整える 掃除をする 部屋をきれいに使う 挨拶負けをしない(自分が先にする) お礼状を書く 食事に気を使う 平凡な言葉が並んでいるようだが、信念をもって行動していることで、その一つ一つが光を放ってくる。 ここに書いてあることを真似すれば良いというものではないでしょう。 自分を信じ、目的と目標があってこそ意味がある。その信念を貫き通すために考えた自分なりのルーティン。それをすることでしか達成できないという、確信に基づいたもの。Movingより 大谷翔平の話しも出てくるが、まさに彼も同じ信念と行動理念をもっているようだ。そんな同士だからこそ、ドラフトを否定していた大谷を説得できたし、計画通りに破格の選手に仕立て上げ、MLBに送り出すことができた。 大谷翔平は、野球史上空前の偉大な選手であるけれども、栗山英樹はその影の功労者として名前を忘れてはいけない人だと思う。「大谷翔平の成績」打率:.291 本塁打:39 打点:88 OPS:.991 盗塁:38 (日本時間 8月21日現在)17日。日本選手で初めて、大リーグの全30球団からのホームランを達成した。 40-40(フォーティーフォーティ)は確実となった。=(1シーズンに40本塁打以上40盗塁以上を同時に達成) 過去に達成した選手は、5人だけ。Wikipediaより ソリアーノ が45本塁打-40盗塁を達成したのが148試合目で、現在大谷は125試合で39-37をマークしている。このペースでいけば計算上、162試合で50-47となって、40-40どころか、45-45も視野に入って来る。42-42でも初となる。 また、50-50を達成した選手はまだいない。
2024.08.21
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♪ 人知れず他人の数倍努力して天賦の才能ありと言わしむ 夕べは涼しかった。クーラーも10時には切って寝た。 夜中に、アランが知らないうちに布団の上に乗って来たようだ。大好きな爺と一緒に寝たくても暑くてずっと出来ずにいたが、昨夜はようやくその願いが叶ったというところ。 それで、気温を確かめてみると、最高気温が14時に35.7℃あり22時には29.7℃まで下がっている。クーラー設定温度は最終的に29℃にするので、切って当然だった。 それで夜中の気温はというと、5時の25.1℃が最低で、ずっと熱帯夜だったようだ。しかし、2mほどの北寄りの風が吹いていて、湿度も70%程度と低かったので涼しく感じたようだ。 昨日からのこのような気圧配置が、2日ごろまで続くらしい。それでも気温は相変わらずで、愛知、岐阜では猛暑日が続くようだ。 「パリ・オリンピック」*「なでしこジャパン」がブラジルに劇的逆転勝利したが、アディショナルタイムで、MF・谷川萌々子(19)のノートラップでのループシュートは見事だった。彼女は、幼稚園の頃からいつもやっていたというから、やっぱりトッププロは幼少時から違うんだねぇ。* バスケット男子1次リーグ、日本対フランス戦の最後の最後、84―80で迎えた第4クオーター残り10.2秒。ストラゼルへの3点シュート中、河村勇輝がファウルを取られ、まさかの4点プレー(3ポイント+フリースロー1点)を被弾して同点。延長戦に持ち込まれて90―94で負けてしまった。 このファウル判定が問題となったが、河村は「タフなコールだったかなとは思う」といいつつ「どうであれ、レフェリーが全て。言い訳はできない。微妙なコンテストをしてしまった自分が悪い」と自らを責め、抗議などはしなかった。 まさにフェアプレー精神の鑑。PG・河村勇輝は3点シュート6本とアウトサイドの攻撃がさえ、両チーム最多の29得点を挙げた。渡辺雄太よりも八村塁よりも活躍している小兵の大選手だ。172㎝が200㎝越えの選手と渡り合う。これぞ日本の誇りそのもの。 審判の位置からはファールに見えたということ。スポーツにはいつも付きまとう判定ミス。今回のことで、バスケでも写真判定を導入することが検討されるだろう。 体操男子団体では、中国に僅差で逆転優勝。スケボーでは第一人者の堀米が、これまた7位からの大逆転優勝。 それぞれの競技にドラマがぎっしり詰まっている。選手たちの熱い心と熱いパフォーマンスに、暑さも吹っ飛ぶ毎日です。 各国のメダル獲得数順位、ベスト10。陸上が始まると、この順位は大幅に変わってくる。 結果が大事なカミさんが、やたらにチャンネルを変えまくるので、一緒に見ているとイラついてくる。それで、お互いが好きなスポーツのライブ中継を中心に観ることにしている。
2024.08.01
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♪ 猛暑日のマスクあやなしいつしらに空かき曇り花火沈まむ ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)からつくった免疫細胞「キラーT細胞」を活用した、新型コロナウイルス感染症の治療薬の開発に世界で初めて成功した。30日、京都大と藤田医科大、大阪大学、国立成育医療研究センター研究所との共同研究チームが発表。5年後の実用化を目指している。 キラーT細胞は、ウイルス感染細胞を殺傷する能力がある。開発した製剤は、あらゆる細胞に変わるES細胞を使い、コロナに感染した細胞を感知する機能を持たせた遺伝子を組み込んでキラーT細胞を作製。患者に点滴で投与し、感染細胞を死滅させる。 研究では、ES細胞から作製したキラーT細胞とコロナに感染したことを想定した肺の組織細胞を同じ環境で培養したところ、12時間後にコロナに感染した想定の細胞が9割ほど死滅した。 河本教授は「十分に機能を評価できた」と話し、特許を出願。 他人由来のES細胞を患者に投与すると拒絶反応が起きるため、拒絶されないように遺伝子を改変した。副作用の可能性は低いとし、将来的に500万~1千万円で製品化を目指す。 河本宏教授と作成したキラーT細胞 新たな変異株が現れるとワクチンで獲得した抗体は効果が小さくなるのに対し、キラーT細胞は「すべての変異株に効く」(河本教授)。今回の技術を使えば、新たなウイルス感染症が流行した場合でも100日以内に治療薬をつくることができるという。 iPS細胞を使わなかったのは、特許料がべらぼうにかかるので使えなかったため。河本教授は、「ウイルスの流行初期に亡くなる人を防げる可能性がある」と話している。 いよいよ日本の細胞医療技術が本領を発揮することになった。嬉しいことです。 現在、新型コロナは国内で11度目の流行期を迎え、重症化リスクの高い患者は一定数いる。同大で対象となる患者は年間10人以上おり、川瀬孝和准教授(藤田医科大・血液内科)は「従来の治療薬だけでは重症化を防げないこともあり、新たな製剤への期待は大きい」と話す。 藤田医科大は、流行初期から新型コロナ患者を受け入れるなど臨床データが豊富にあり、細胞を培養して製剤をつくる専用施設を持つ。同大血液内科で27年度から始める臨床試験は、免疫が低下したがん患者がコロナに感染して重症化した場合を想定する。「キラーT細胞」 一度感染したウィルスなどを記憶して、次に同じものに出会った時に効果的に対応できる等にする「獲得免疫」で働くリンパ球の一種。ウィルスに感染したり異常があったり他の細胞を特定して殺傷する能力を持つ。表面に「受容体」という目のような働きをするタンパク質がついていて、ウィルスなどの異物を認識する。細胞傷害性T細胞ともう。 以上、中日新聞より抜粋 新型コロナ患者数 11週連続増加。これまでもお盆明けが感染拡大のピークだったことを踏まえると、今後も感染者が増えることが見込まれる。「以前は医療費は公費でまかなわれていたが、今は患者自身の支払いになっているため受診を控えている人がいる可能性がある。患者数は実際にはもっと多いのではないか」との指摘も。 オミクロン株の1種の変異株「KP.3」 従来のウイルスよりも過去の感染やワクチンによる免疫を逃れる能力が高いことが分かっていて感染力がやや強いという報告もある。日本だけでなく、欧米などの北半球で流行の主流になっている。 症状は、発熱やのどの痛みなど、一般的なかぜに似ていて区別がつきにくい。 カミさんの勤めている歯科医院のスタッフの家族が罹ったという話を聞いたばかりだ。 医師は「これから夏休みに入り人との交流の機会が増える。手洗いや換気、せきがある場合はマスクを着用するなど、混んでいる列車の中などの場面に応じて基本的な感染対策を徹底してほしい」と。高齢者は疑わしい症状があれば早めに医療機関を受診する方が良さそうだ。 この暑い中でもけっこう皆さんマスクをしているので感心する。私には絶対に無理だ。
2024.07.31
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♪ いつしらに幻となり消えてゆく憧憬という美しきもの 昨日は佐布里池のカヌー体験の日。初体験の孫と一緒に楽しんできた。 先ずはパドルの使い方を教わる。両手を差し出して右側のブレードがタテになるように持つ。角度が90度違っている左側は、手首を返して漕ぐというもの。 日中は高温になる予報だったが、開始前の9時ごろは薄曇りでカンカン照りからは免れそうだった。しかし、ボートに乗っている間に晴れてきて、ゴムボートの表面は触ると熱いくらいに。 水面を真近に滑っていく感じは涼し気で気持ちが良いが、日差しが容赦なくてけっこう暑い。たったの1時間だったが日焼けを覚悟した。 この日は何故か、飛行機雲が青空に平行な白線縞模様を描いていた。新たにやって来る飛行機が白線の間を同じ方向に飛んでいく。交差していくものがない、こんな空は初めてだ。 孫は運動神経がいいのでコツをつかむのも早い。しかし、パドルがけっこう重い。小学生も大人と同じものを使うので大変だ。 私は2度目なので要領は分かっている。それでも左右の力のバランスが取れない。二人で漕げばなお更くねくねとなって真っすぐに進まない。回転してしまったりする。 1人で漕がせてみたり、二人で歩調を合わせて漕いで見たり・・。次回はぜひ一人乗りに乘せてやりたい。 平日とあって参加者は少なく、二人乗りが6艇に一人乗りが2艇ほど。暑い中で順番待ちがなかったのは幸いだった。 パドルを左右交互に持ち上げる時、水も一緒についてくる。それが足の上に落ちるので、ズボンがびしょ濡れになった。 小次郎も一緒に連れて来た。5歳になってかなり落ち着いてきている。しかし、私の顔を見ると大はしゃぎで飛びついてくる。佐布里池でカヌーから戻った時もそうだった。 カミさんにはあっさりした対応ないのに・・、私は特別らしい。 犬はどこへでも連れていけるのでいいが、車の中は毛だらけ。いかにも家族の一員らしい顔で大人しくしている。 “カヌーと犬” といえばカヌーイスト野田知佑さんを思い出す。 カヌー犬「ガク」と一緒に世界の川を下っていたカヌーイストの第一人者。「ガク」は14年にわたってカヌーに乗っていたが、1997年にフィラリアに罹って死んでしまったとか。 椎名誠は彼を師と仰ぎ親交を深めていたし、C・W・ニコルも親友のひとり。類は友を呼ぶ。 数多くの著書を執筆し、カヌーや川遊びを世に広め、環境問題に一石を投じ、日本のアウトドア業界を牽引されてきた。彼に影響されたのはカヌーイストだけでなく、さまざまな分野の人に影響を与えているでしょう。 2022年3月27日、低血糖性脳症のため徳島県の病院で逝去している。84歳だった。BE-PALより 月刊誌「BE-PAL」に連載していた「のんびりいこうぜ」は多くの読者を惹きつけ、カヌーイストからは、神様のような存在と崇められていた。男の憧れ、柵や束縛のない自由な生き方への賛美。「真似てはならぬ魅惑的な世界」伊那市長・白鳥孝氏が、伊那市に住んでいた頃の野田さんを偲んで書いている。初代カヌー犬・ネコと亀山湖で野田知佑(のだ・ともすけ) 1938年1月2日生まれ。熊本県出身。早稲田大学第一文学部英文学科卒業。国内外の川をカヌーで旅してきたカヌーイストであり、川遊びカヌーを提唱した日本のツーリングカヌーの先駆者。主な著書に『北極海へ』、『ユーコン漂流』、『カヌー犬・ガク』などがある。1982年に『日本の川を旅する』で日本ノンフィクション賞(新人賞)を受賞。1998年に毎日スポーツ人賞文化賞を受賞。モンベルブックスから『ナイル川を下ってみないか』、『ユーコン漂流』、『日本の川を旅する』を出版。 ↑*1984年の秋から1年半の生活を季節のうつろいとともに綴ったエッセイ。
2024.07.27
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♪ 自制的謙虚誠実非常識砂丘にきらりと光を放つ 栗山英樹の「信じ切る力」を読んでいたら、「ぼくの自学ノート」で有名になった梅田明日佳くんのことが頭に浮かんだ。彼は、2019年11月30日(土)のNスペでやっていたのを偶然見てその存在を知った。 福岡伸一・動的平衡「少年のノート 私の言葉」とリンクしている事を知ったのだった(そのことは12月3日のブログに書いている)。関心があるからこそそれに気づくことができたわけで、そういうことに出会うと嬉しくなる。 その動的平衡「少年のノート 私の言葉」に紹介されている一節は、福岡伸一著「ルリボシカミキリの青」の中の一節であること。お母さんが明日佳くんが好きな文章だというので、毛筆でしたためて壁に貼ってある。「大切なのは、何かひとつ好きなことがあること、そしてその好きなことがずっと好きであり続けられることの旅程が、驚くほど豊かで、君を一瞬たりともあきさせることがないということ。そしてそれは静かに君を励ましつづける。最後の最後まで励ましつづける。」 好きなことを持つこと。持とうと努力するというより、好きになってしまったことを手放さないということ。それがあれば苦難の時もそれが支えになってくれる。 気になる言葉が有ったらノートに書いておく。明日佳くんの場合は、ノートが作品として作られているので、その前段階にメモることになるのだろう。 私も、白い本を手にいれた時に好きな言葉をメモするものに使っていた。ランダムにその時の気分でタテ書きだったりヨコ書きだったり、ペンもいろいろ。その時の気分と状況次第で美しく書こうとかの気持ちはなかった。 備忘録なので、そこを開いた時にパッと目に入るようにした方が良いかな、とは考えていた気がする。20代の時から始めていて、今見ても気づかされることがあって時が経っても色褪せない。 栗山は茶道で使う懐紙を持ち歩いているという。その時々に「気づいた事、見たこと聞いたこと、知ったことなど」メモしておくのに懐紙はちょうどいいという。たしかに和紙なのでツルッと滑ったりしないし、書き心地もいい。 ノートに移した後は捨ててしまうことも多いが、取っておくこともあるという。 その感覚はよく分かる。その時の状況がその一枚の紙に浸み込んでいて、手放すことができないということもある得ること。 私が白紙のノートを作るようになったのも、自分が感じているその面白さや意義を皆さんに知ってほしかったためだ。 栗山氏の「信じ切る力」に出てくる先人たち、栗山氏が師と仰ぐ人たち、福岡伸一氏にしても梅田明日佳くんにしても、探求心と好奇心などに一定の共通点がある。そしてそれが持続できるということ。好きのことをやり続けることの意味を教えてくれる存在でもある。和2年7月出版 (彼は現在、北九州市立大学文学部3年生) そして、行動パターンにも共通点が多く納得することばかり。自分のしていることが正しいことだったのだと、改めて再認識しているところ。 栗山氏の本の内容については、日を改めて・・・。
2024.07.24
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♪ 具象の美、抽象の力綯い交ぜて気韻のにじむ絵に入り込む 大好きな画家(女性)の2年振りの個展を観に行ってきた。 着いた時はちょうど外出中で不在だった。すぐ戻るというので絵を拝見しながら待っていると、ほどなく戻って、私の顔を見るなり明るい顔で手を振ってくれた。 その明るい感じが体調の良さを示していて、「前の時よりも元気でパワーが出るようになったんです」と。最初にいい報告が聞けて嬉しかった。「宿る」 漂う、舞う、流れゆく、森をさまよう、呼応、などのタイトルが付いていた。 確かに以前の絵よりもパワーを感じる。藍色が大胆に置かれ、何かを主張しているよう。私と同じように海よりも森が好きだという彼女は、植物とそれらの作り出している深淵な生命力と、幽冥ななかにひそむパワーを引き出そうとしているのかもしれない。 前回は理想とか希望のようなものが画面に溢れていたが、今回は重心を低くしてどっしりと構え、気の充実を窺わせる。具象の絶対的な美と抽象の情動とのあわい。描き込まれ色を抑えたことで、自己の内面が静かに滲み出ている。私が一番心惹かれた絵。 この絵は彼女も気に入っている内の一枚だという。じっと見ていると、誘われるようにこの絵の中に入っていきたくなる。私は若い時から樹木にこころを寄せていて、「前世は木だったかもしれない」というと、彼女も「自分もそうかもしれない」と、シンクロして・・。 何か二人には共通点があるようで、話をしていてもすごく落ち着く。“素の自分が、エーテルとなって彼女の周りを漂いながら、森の中に広がっていくような感じ” とでもいおうか。 彼女の家は少し高台にあって、竹やぶや櫨の木がある自然豊かなところらしい。いろいろな野鳥が来たり、獣まで姿を表すという。狸や鼬はもちろん、ハクビシンまでが顔をだすというからワイルドだ。また、その対極ともいえる “陸生の蛍” も飛び交うというから何とも羨ましい。とても豊かな、絵描きとしては申し分ない環境のなかにいる。 普段はあまり口にしないようなことも口から迸るように出てくる。 ウィークデイということもあって先客が帰った後は、ずっと二人だけだった。ゆっくりとした時間の中に徐々に夕日が射してきて、画廊の中をあかるい雰囲気に変えていった。エリちゃんのバックショット 理想的な環境で好きな絵を描いて過ごせるなんて、この上もない幸せじゃないか。他人と比べず、無いものねだりせず、心のままに生きる事こそ人のあるべき最も理想的な姿じゃないでしょうか。 太極拳がやってみたいというので、まずは体幹を鍛えることから始めるといいよと、プランクやスクワットの効果などを話したりして、お別れと相成った。近ければ何度でも行きたいところだけど、ちょっと遠い。近ければ歩いて行くところだけど、車がないと無理だし・・。 右、拡大します
2024.03.15
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♪ ジェンダーの海に浮かびてSEXの孤島にまどう珊瑚のたまご「男勝り」なんて言葉は使っちゃいけないことになっている。良い世の中なのかそうでないのか、昭和の人間はちょっとばかり戸惑いがある。「男らしさ」や「女らしさ」という言葉にも郷愁があっていい言葉だと思うが、悪意で使われたり逆用されたりするのが問題なのだ。包丁を調理道具ではなく凶器として使うのが問題なのと同じこと。 良識ある人間ばかりなら規制や法律はいらないのに、馬鹿なやつがいて悪事を働く。そのたびに部分的な矯正をされてて、どんどん情緒とか、ふくらみのある言葉や表現の幅が狭まっていく。そしてますますギスギスした社会になって行く。 下らんことで上げ足を取って大騒ぎをする。 マスコミが、民意を代表しているような振りをして騒ぎ立てるので、放っておけば済むものをわざわざ大きくしている。諸悪の根源はマスコミにあると言っても過言ではない。 その内、“「私は男だ」なんて言っただけでやり玉に挙げられる” ような世になるんじゃなかろうか。 “世はゴシップにつれ、ゴシップは世につれ” だね。☆ そんな前置きはよしとして、漁業発信で「地方公務員アワード2023」受賞の、女性らしい男勝りの高浜町職員・中村広花さんに拍手を送りたい。女性の力で水産業を盛り上げる水産庁所管の「海の宝!水産女子の元気プロジェクト」のメンバー。行政職としては全国初で、県では二人目。中日新聞「海と魚で人をつないでいく懸け橋になりたい。自分を皮切りに水産女子のメンバーを増やしていきたい」と意気盛んな人だ。 人が何と言おうと、自分の信じる道を、自分の可能性を信じて突っ走っていく。カッコイイです。でもやはり、女性であることで注目を浴びているわけだし、稀有な存在としてのニュースバリューもある。それは得なことでもあるのです。地元漁師に近況を聞く中村さん=高浜町事代の高浜漁港で福井新聞 中村広花さんの呼び掛けで、地元の若手漁師らが海や魚、漁師の仕事の魅力を交流サイト、インスタグラムで発信する取り組みもしている。アカウント名は「漁師のまいにち。」。地元の若手漁師六人が中心となり、現場で働く漁師ならではの視点で「#高浜漁師」のタグを付けて投稿。 高浜の海や魚のファンを増やしながら漁師の仕事を知ってもらい、担い手不足の解消につなげようと発案したもの。「#漁師だけの絶景」「#漁師から見た海」「#漁師メシ」などのタグをつけて検索すると、生のやり取りを垣間見ることが出来る。第20回全国漁港漁場整備技術研究発表会 ⾼浜町における海辺の賑わい創出〜まちづくりと漁港の有効活⽤〝海の6次産業化″〜クリックでpdf資料へ「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2023」の受賞者は、8都県の12人が選ばれ、このうち福井県内からは最多の4人が選出された。 福井県内の受賞者は、坂井市三国中学校教諭の江澤隆輔さん、越前市市民協働課ダイバーシティ推進室主査の緒方祐さん、坂井市移住定住推進課兼企画政策課ふるさと納税推進室主査の小玉悠太郎さん、高浜町産業振興課主事の中村広花さん。左から江澤隆輔さん、小玉悠太郎さん、中村広花さん、緒方祐さん(福井新聞) アワードはネットメディア事業の「ホルグ」(横浜市)が2017年から毎年開催。成果を上げた公務員に光を当て、より力を発揮できる環境整備や市民サービス向上につなげることが狙い。全国の地方公務員が「すごい」と思う公務員を推薦すればエントリーされる。過去の受賞者が審査員を務め、推薦文を基に審査する。7度目の今回は過去最高の148人が推薦された。 互選で選ばれるというところがいいね。地方自治体の旧態依然の体質の中で、意見が通らず歯がゆい思いでいる人も多いことでしょう。 下から突き上げて幾しかないという状況で打破していくためのモチベーションとエネルギーのベースになり得る。☆「TUNAGUプロジェクト」というものがあって、「都会で働く人と地域をつなぎ、生き方・働き方の選択肢を増やす」という目的で情報発信や交流会が開かれている。TUNAGUプロジェクトの3つの特徴(拡大します)。クリックでプログラム内容へ 交流とか情報収集にはとても便利な世の中になったものだ。確かに、男も女も関係ない。
2023.10.27
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♪ 艱難に耐えきし人の百寿なる軌跡定かに飛ぶグライダー コロナ禍を経て「弧食」が進み、社員食堂の必要性が薄らいでいるらしい。密を避けるために利用率が下がり、企業の負担になったことなども背景にある。 10年前に比べると千施設余りが閉鎖したという。 そんな中で、健康を考える食育や、社員同士の交流の場として活用する動きも出ているらしい。河合電器製作所(名古屋市)の子会社テクノヒーター(愛知県瀬戸市)の社員食堂 ある日の日替わりメニューは、ビーフストロガノフと焼きたてパン、サラダ、デザート。社員の半数にあたる50人ほどが社食を利用している。 日本ガイシ(名古屋市)は、本社の喫茶スペースをカフェに改装。創業100周年を迎えた19年のこと。昼はカフェで、夜はソムリエが常駐し、ビールなどアルコール飲料を出すパブに変わる。 広報担当者は「部門や世代を超えた交流を求め、社員同士の懇親を深める場としての充実を目指した」。 ユニークなのは、日本特殊陶業の小牧工場(愛知県小牧市)の自販機。 月1回の社内イベントの時、「社長のおごり自販機」に変わる。 名前の通り飲料代は社長持ちだが、従業員2人がそろって専用のICカードを自販機にかざさないとジュースが出てこない仕組みになっている。 社員は「部門の垣根を越え、横の連携が強まった。」 味の素グループには至れり尽くせりの社員食堂がある。 ◆味の素グループが目指しているのは、「味の素グループで働いていると、自然と健康になる会社」。 2018年10月にオープンしたのが味の素グループ従業員専用のウェブサイト「My Health」がある。 一人ひとりの健康診断の結果や生活習慣データを、労働時間や有給取得日数などの就労データと合わせて、総合的に確認が可能です。健康状態を可視化することで、個人の健康状態やパフォーマンスの変化に事前に気づくことができるという仕組みになっている。 ◆有名食材宅配会社とのコラボで「日本一野菜の美味しい社内カフェ」を目指す社員食堂。 ルネサス エレクトロニクス株式会社は、東京都江東区豊洲への移転に伴い、社員食堂もリニューアル。 国産有機野菜をつかった素材の味が楽しめるメニューを食べることのできる「日本一野菜のおいしい社内カフェ」をテーマに掲げた「ヘルシー社食」を実現。 プライム企業の約1/3が社員食堂を設置していることをみても、様々な面でプラス効果をもたらすことは間違いないこと。●社員食堂はユニークな福利厚生 ●社員食堂はコミュニケーションの場 ●社員食堂は健康維持の場 として大企業だけでなく中小企業もその重要性を考え始めている。 ただ、設けただけでは意味がない。会社全体が風通しが良く、労使関係がまっとうでない限り効果は半減するでしょう。経営者の資質と人心掌握の心得がないかぎり、絵に描いた餅で終わるだけだ。
2023.10.16
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♪ 元気かと声をけやる若からんわが身を統べる一千兆個 ここにも微生物が活躍している。 スプレーで吹きかけると、不思議と柔軟剤や部屋の香りは残したまま、悪臭だけが消える消臭剤。もちろん、無色透明で、天然成分100%。しかも原料は、牛の尿だって・・・。〘 アランを病院に連れていく時、怖がりのためネットをかぶせられた恐怖から失禁してしまい、シートにオシッコの大きなシミが出来てしまった。しっかるふき取ってもなかなかにおいが消えないので困っていた。 そんなことがあったタイミングに合わせるように、この記事が目に留まったというわけ。〙 誕生したのは1998年。その背景には、北海道北見市の土地柄と、酪農家が長年抱えていた悩みからだった。牛の"尿処理で悪臭が発生し、処分するにも費用がかかる。牛の尿は、当時から酪農家さんたちの悩みの種だった。 創業者は北海道北見市出身の窪之内 覚。創業前は地元のホームセンターの店長。ある日、お客から「どの消臭剤を買っても臭いが消えない!」とのクレーム。 土地の広い北海道では、犬を飼っている家がとても多く、道端にしたおしっこの臭いが地元民の悩みの種だった。よい消臭剤がないため、クレゾールなどの薬品を使用する人もいた。 代表的な商品を集めてあれこれ試してはみたが、臭いは消えてくれない・・。 ある日、親戚の酪農家がボトルに入った茶色い液体を持って店に現れ、「これを店で売ってくれないか」と言って来た。何かと聞いてみると、「牛の尿を微生物で分解した液だ」とのこと。Yahoo! JAPAN SDGs より それで牛の尿の臭いが消えるという。なぜのだろう? もしかすると他の臭いも消えるかもしれない・・ 。 そこで「消臭効果があるか、みんなの家で試してほしい」とスタッフ全員に言って、空のペットボトルにその液体を小分けにして配布。 結果は目を見張るもので、 ペットの糞尿や生ゴミ、排水口やトイレの悪臭まで、見事に臭いが消えた。 「もしかすると、公害の元だった牛の尿が宝物になるかもしれない。酪農家の経営も助けられる。これはどうしても世に出したい」。「大手メーカーにない商品だから面白い」ということになり、商品化の話が動き出す。〘 しかし、この酪農家がなぜそんな「牛の尿を微生物で分解できる」ことを知っていたのだろうか。その微生物は何なのか、どういう種類のものなのか全く明かされていない。特許が取って有れば明かしても問題ないと思うが、案外、誰にでも簡単に出来てしまうものなのかも。〙消臭効果試験:(一財)日本食品分析センター悪臭物質に対する消臭試験結果(検知管法および高速液体クロマトグラフ法)※全ての悪臭物質に効果があるわけではありません 牛の尿を微生物で発酵・培養する。原料は酵素、ミネラル、乳酸菌が含まれた「善玉活性水」。「きえ〜る」を使うと、その抗菌効果で悪臭を発生させる一部の微生物、いわゆる悪玉菌の増殖を抑えることで、臭いの元から消臭することができるというわけだ。 食べることで腸内の悪玉菌よりも善玉菌を優勢にする働きがあるヨーグルトみたいなものらしい。 1,280円前後(楽天 660円+送料660円)「きえ〜る」が生まれてから約20年。ようやく大量生産が出来るようになり販売にも積極的に取り組めるようになった。今ではラインナップも大幅に増えている。拡大します。 2つの価値を兼ね備えた商品として、自負を持って販売に力を入れている。一つは悪臭のみを消し去るという機能的価値。二つ目は、商品を使用することで、自然環境に対して消費者自身も行動を起こせる情緒的価値。〘 とに角、化学薬品を一切使わず、天然成分だけで出来ているというところが素晴らしい。ここでも微生物が活躍しているわけで、自然界の底力、奥深さや多様性に驚かされる。あらゆるところに存在し、分解や再生産にその力を発揮して地球全体の生物のバランスを維持することに大いに役立っている。 否、役立っているのではなく、主役であると言っても過言ではないでしょう。微生物が居なければ何ものも存在を維持できないのだから。〙 しかし、生ごみを分解するのも「キエーロ」。こっちは「きえーる」。平仮名と片仮名の違いはあるものの、よく似た名前で、よく商標登録が出来たものだ。生ごみ分解の「キエーロ」は、「家庭用生ごみ処理装置」として葉山町在住の松本信夫氏が商標登録している。 異議申し立てが出されていないようなので、登録申請が通ったのだろうか。「液体たい肥 土いきかえる」を植物の栽培に使うことで、植物がより大きく育つ。 ペットにまつわる匂いの消臭。介護現場での消臭。洗濯用、ゼリー状の置型タイプの消臭剤。魚の水槽の悪臭・ぬめりの予防など、さまざまな用途にも対応できるようになっている。*環境大善 *商品ラインナップ
2023.09.12
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♪ 思い出をひとつふたつと語りゆくひたくれないの華のかがやき 思いついた時に開かれる一品持ち寄りの宴。今回は6人とメンバーが少なかったのでちょっとどうかとも思ったが、少ない分だけ話題も分散することなく、夏のひと時を楽しく過ごせた。 いつもの運転手が来られず代わりの運転手は飲めないので、飲む人は私ぐらいなもの。女性陣は飲んでもそこそこの優しいもの。でもそれなりに楽しく、話し好きが揃っていることもあっていろんな花が咲いていた。♪ 日常を外れてひたる竜宮のタイやヒラメの鈍色の肌♪ メンバーの少ない宴いつもとは違う種類の花咲き始む♪ 浄化され化粧をされてゆく記憶〈やったもん勝ち〉〈死んだもん勝ち〉♪ いつしらに六時を回り老いの身に流れ早まる時に溺れぬ♪ 高齢者の呼称を止めてこう呼ばん 貫人 満人 達成人 竜宮城に舞い降りて、昔話に花が咲く。20年近くも経過すれば、亡くなった方も片手に余るほど。 狭い名古屋の一塊の有名どころ、みんなどこかでつながっていて芋づる式に顔つなぎ。 あの顔もまたあの顔も黄泉のくに。そんな世界の遠からぬ齢なれども意気高く、どっこいまだまだ元気なり。 8,000歩を毎日歩く活舌の達者な媼の声ひびく。長生きには水が大事と、センテナリアン必定の、偉丈夫お嬢の声かぶる。 股関節を痛めて大変そうな日本芸能の泰斗は、気持ちはまだまだ若者のまま。元気な時は謡など披露してくれるが、ちょいと残念。 皆が長生きする時代、思い出語る口々に「高齢者」という語は不釣り合い。もっといい素敵な呼称がないものか。*高齢者⇒貫人(貫きとおしてきた)*後期高齢者⇒満人(生を満たした)*百歳以上⇒達成人(達成した達人) 健康でなければ長生きしても意味がない。生き甲斐なんていう勿体ぶったものではなく、「好きなこと」「やりたいこと」が有るか無いか。憧憬、嫉妬、希望、夢、羨望、これらがみんな混ざり合って生きるためのパワーが生まれる。栄養や運動だけではダメだ。 精神的な部分に体は大きく影響されていて、健康な人には正しい軋轢と希望が共存しているものと思う。ここに集まる人の共通点は「飽くなき好奇心」だろう。
2023.07.15
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♪ 出来るなら良い事だけを記したい貴重度を増す人類遺産 地球上のすべての場所を30メートル四方に分け、1区画に1冊、計5700億冊のデジタルノートを設置。 置かれているところに足を運ばないと、閲覧も書き込みもできない。そんな無料アプリ「spinote(スピノート)」を開発した山本圭史(43歳)さん。 その場にいない人からの「いいね」ではなく、その場にいる人の「わかる」を共有する。旅館などにある、誰でも書けるノート。そんなものがあらゆる場所に有ったら、思いがもっと残されるのでは・・。「その場に行って初めて感じる気持ちが大事」と、他の場所からは情報のやりとりができない不便さにこだわった。昨年12月には国際特許も取得。朝日新聞 国内中心に、寺、無人駅、飲食店など250カ所のノートを友人と見て回った。そこには読まれることを意識していない「本音の言葉たちがあふれていた」。「自由ノート」「交流ノート」「足跡ノート」…。全国各地で3千種類近くをリストアップしたという。☆ 神戸新聞NEXT 2023/1/13 06:00より さまざまなノートを研究する中で思い至ったのが、災害などの記憶継承という役割。代表的なものに、広島の原爆資料館に置かれた「対話ノート」がある。被爆者や遺族の思い、来館者の感想、平和への祈りや誓いが綿々とつづられてきた。スピノートに3年前に書き込んだメッセージを見せる山本圭史さん 今年、阪神・淡路大震災からまもなく28年。「1・17のつどい」を訪れた人たちに活用を呼びかけ、「大切な人を思う言葉や震災で培われた絆、未来に向けた希望のメッセージを、spinoteに自由に書き残して」 実物のノートは保存や管理に課題があるが、スピノートならいつまでも残せ、複数の人が同時に書き込むこともできる。メッセージは永久に蓄積される。スピノートの画面とQRコード 赤いノートは自身の書き込み、黄色いノートは他者の書き込みがあるマスホ画面(山本圭史さん提供)アプリ「スピノート」ダウンロードページのQRコード■「継承の装置として有効」 専門家も期待 広島の被爆地や阪神・淡路大震災の被災地で「記憶と場所」の関係を研究してきた慶応大名誉教授の浜日出夫さん(68)は、「震災を経験していない人も、その場所に行けば記憶を共有できる。継承の装置として有効だ」とスピノートに期待を寄せる。 浜さんは、スピノートを記念碑や慰霊祭と同じように「記憶の地層を掘り起こすためのツールの一つ」と位置付け、その場所に行かなければ読んだり書いたりできない点に着目。「わざと不便にして、場所と記憶を結びつける点が画期的」と評価する。 「過去を振り返るだけでなく、未来への願いも積み重なる。スピノートが関わることで、何が起こるかを楽しみにしている」と話す。 山本圭史さんの出身校同窓生の集まりの「長田高校 神撫会東京の広場」同窓生紹介「Face To Face」に、スピノートについても詳しく書かれています。 アイデア段階で様々な人に意見を求め、慶応大学名誉教授の社会学者・浜日出夫さんからは「時間というものは水平に流れて行くものだが、これは、垂直にかさなる時間を捉えたものであるということにおいて画期的だ」との言葉をいただいている。山本さんがプロットした、日本全国のリアルにノートのあるお店や宿など。 スピノートは「記憶の地層だ。時の流れをその上を行く人間が言葉で紡いだものが何層にもなってその場所でだけ生きている。だからスピノートはこれから先、何十年、何百年が経過した後にこそ、その価値が高まることになる。」 私も早速ダウンロードし、インストールしておこうと思います。
2023.07.09
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♪ 無伴奏ヴァイオリン曲究極は神に近づくことと思えり 昨日17日。東海市の芸術劇場でヴァイオリンのリサイタルを聴きに行ってきた。大ホールではなく1階の「多目的ホール」。キャパ247人の小ホール。 1995年生まれ、28歳の若手ヴァイオニスト。今回は無伴奏の曲ばかりで、バッハの曲が2曲演奏されるというので聴きたくなった。 チラシの写真とはまったく違う、端正で良い雰囲気を持った好青年。小さなホールのため間地かで聴けるのがいい。それも前から3列目のほぼ真ん中の席。奏者から5mほどの距離でヴァイオリンの生の演奏が聴くことが出来、その魅力を十二分に堪能できた。○印が私の席【曲目】 当日、出だしの「ベリオ:セクエンツァⅧ」が2部の頭へと変更になった。〈第1部〉☆イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 イ短調 op.27-2★J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番 ハ長調 BWV1005 (20分の休憩)〈第2部〉☆ベリオ:セクエンツァⅧ★J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004 何と言っても大好きなバッハが良かった。特に「パルティータ第2番 ニ短調」。バッハの無伴奏ヴァイオリン曲の中でも特に有名なこの曲が、すぐ目の前で演奏されている。パールマンやハイフェッツ、ヒラリー・ハーンなどでも聴いて知っているだけに、魅入って聴き入り大いに堪能できた。怖ろしいほどのテクニックを要求される〈シャコンヌ〉など、圧倒されっ放しだった。 ヴァイオリンとは、小さい楽器なのにこれほどに音量豊かな、音域の広い楽器だということを、改めて認識させられた。 この最も難しい楽器を弾きこなすまでの道程を思い、その情熱と飽くなき追及のエネルギーが、見るからに華奢な体躯に秘められていることを思う。パガニーニの演奏姿を思い浮かべたり、さまざまなことが頭を過る。目をつむれば別の世界に入り、また目を開ければその才能が目の前で躍動している。☆ ベリオの曲は現代音楽なのでちょっと難解なもの。イザイのものも、バッハに触発されて書いた曲だけあって、様々な技法で演奏される変化に富んだ曲。一体どうやって弾いているのかさえ分からない激しい動き。圧倒されるその指使いと目まぐるしい弓の動き。セクエンツァVIIIの楽譜を置くための譜面台が4つ並べられた。(休憩時間に撮影)左右の金屏風の奥に扉があり、出演者が出入りできる。 ルチアーノ・ベリオにより「セクエンツァVIII」は、約半世紀にもわたって作曲し続けた、ライフワークともいえるソロ作品群の一つで、1976年に作曲されたもの。この曲を休憩の後に変更したのは正解だっただろう。最初にこれを聴かされたら、ちょっと辛かったかもしれない。部屋全体が、幅に変化のある細い角材によって壁面をスリット状に覆い、反響の軽減が図られている。☆ 1995年札幌生まれ。 中学校3年在学中、2010年第79回日本音楽コンクール第1位、およびレウカディア賞、黒栁賞、鷲見賞、岩谷賞(聴衆賞)並びに全部門を通し最も印象的な演奏・作品に贈られる増沢賞を受賞。同コンクールで中学生の1位は26年ぶりの快挙であった。 以後、桐朋女子高等学校音楽科(共学)に全額免除特待生として迎えられ2014年3月に首席で卒業。高校在学中より国内外の音楽祭、マスタークラスでソロ、室内楽ともに研鑽を積み音楽賞、ディプロマなど数多く受賞した。 これまでバーミンガム市響、プラハ=カメラータ、N響、新日本フィル、東京シティ・フィル、日本フィル、都響、東響、札響、山響、京響、大阪フィル、名古屋フィル、アンサンブル金沢など国内外のオーケストラと共演するほか、ベルリン・フィル五重奏団、M.ヴェンゲーロフ、P.ウィスペルウェイ、N.メンケマイヤーらとの共演などでも注目を集める。東急ジルベスターコンサート、NHK『ららら♪クラシック』、NHK-FM『名曲リサイタル』、テレビ朝日『題名のない音楽会』などテレビ・ラジオの出演も多い。 2010年度横浜市教育委員会表彰。第60回横浜文化賞文化・芸術奨励賞(最年少)、第2回岩谷時子音楽財団『Foundation for Youth 賞』、2015年度青山音楽賞新人賞、第26回出光音楽賞、第19回ホテルオークラ賞などを受賞している。 これまでに故富岡萬、水野佐知香、原田幸一郎の各氏に、またドイツ国立ミュンヘン音楽演劇大学ではクリストフ・ポッペンに師事。☆ 午後3時開演。終わったのがちょうど5時。休憩を除いて、ヴァイオリンの音色の中にとっぷり浸かった100分間だった。 真夏のような暑さとなったこの日。外はまだほてりを残していて、冷房に冷やされたからだが徐々に熱を帯びてくる。 涼しければ歩いて帰りたいところだったが、この日は朝7時半ごろにウォーキングに出て約2時間、14,000歩ほど歩いていた。さすがに自重して電車で帰った。
2023.06.18
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♪ クラウドに塵を集めて国を成す見えて見えざる雲を掴まん 金沢工業大学(KIT)が、ソフトバンク、京都大学と共同で進める国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の「Beyond 5G研究開発促進事業」の柱の一つ。電気を電波に変換し、アンテナを介して送受信する「無線電力伝送システム」の研究。 2022年10月、ミリ波の通信装置に、ワイヤレス電力伝送の機能を実装したシステムの開発と実験に、世界で初めて成功したことが発表された。 コンパクト化が宿命の電子デバイス。アンテナと整流器を組み合わせて試作したレクテナのサイズは、わずか2㎜角。DX(デジタルトランスフォーメーション)が本格化すれば稼働するチップやセンサーの数は国内だけでも一兆個を超すという。この電源確保が困難な場所でも支障なく稼働させる必要がある。実験風景詳細記事■研究成果のポイント・ミリ波の通信と同一の周波数帯域でワイヤレス電力伝送(Wireless Power Transfer、以下「WPT」)を実現。通信とWPTを時分割多重し、アンテナビームフォーミングを活用して、通信とWPTの時空間分離システムの実証に成功・金沢工業大学が開発した世界最高レベルの高効率受電レクテナへの送電実験に成功 これにより、通信の需要が少ない時間帯に通信基地局のリソースをワイヤレス電力伝送に割り当てることで、基地局や周波数を有効利用することができる。また、通信エリア内のIoTデバイスやセンサーへの無線給電が可能になることで、新たな産業の開拓や発展の可能性が広がる。 5G時代の電波は、高速で大容量通信に適した『ミリ波』が主役となり、このミリ波を無線電力伝送にも使えば、今後、全国で計画される5G基地局を、通信だけでなく電力伝送にも活用できるようになるということらしい。*ミリ波とは、波長が1 - 10mm、30 - 300GHzの周波数の電波をいう。英語では「extremely high frequency」、略してEHFと呼ばれる。 送信するデータの大容量化が可能であり、電波の直進性が高いが、降雨では電波の減衰が発生する。現在日本においては、60GHzの周波数を無線通信に用いようとしている。また極めて狭い指向性も可能であるので、車載レーダーや今後空港で導入が進むとされている衣服の下を透視する全身スキャナー等に用いられている。 また長野県にある国立天文台野辺山宇宙電波観測所などでは宇宙からやってくるミリ波の観測が行われており、星の誕生やブラックホールの研究において世界的な成果があがっている。ミリ波帯の伝送線路として、NRDガイドが有名。光ファイバーも伝送媒体として使用される。 鉄道分野では、見通しが得やすいことやトンネル内でも伝送可能で、トンネル内不感対策が不要になるなどの利点がある。現在は列車のワンマン運転時において、プラットホーム上の監視カメラの映像をミリ波の電波で伝送し、車両側のモニター画面で見ることができる車上ITV(車上モニター画面)で使用されている。(Wikipediaより)☆ 2023年は国産ゲート型量子コンピューターの「稼働元年」になるという。(日経XTECHより) 2023年3月27日、理化学研究所(理研)、産業技術総合研究所(産総研)、情報通信研究機構(NICT)、大阪大学、富士通、NTTが、超電導方式の量子コンピューターのクラウドサービス「量子計算クラウドサービス」を始めた。 理研量子コンピュータ研究センター(RQC)の64量子ビットの超電導量子プロセッサーや、阪大の根来誠准教授の研究室と理研が共同開発した制御装置を搭載する量子プロセッサーのテストベッドが稼働したのだ。理化学研究所の量子コンピューター通常は量子ビットを搭載したチップの水平方向に制御用の配線を施すところを、垂直方向に配線できるようにした。配線の混雑を防ぎ集積化を可能にしている。 テストベッドの公開範囲は検討中だが「当初はリソースも限られているので共同研究ベースを考えている」(中村センター長)という。国内外の研究者や部品メーカー、ユーザー企業らが使えるようになれば、大規模化や将来に向けた用途開発が一層進むことが期待できる。★ しかし、現在の超電導量子コンピューターは数十~数百量子ビットしかなく、実用的な問題を現行方式のコンピューターより速く解くことはできない。 繊細な量子ビットを正確に制御し、量子ビットに発生したエラーを訂正する量子誤り訂正の技術が必要で、最も大きなハードルと考えられるのが規模の問題。超電導量子ビットを動作させるには、量子ビットチップを絶対零度に近い約10ミリケルビンの極低温に冷やす必要がある。 量子ビットを制御する配線や周辺部品も超電導量子ビットチップの近くに収めるとなると、現在の技術の延長線上で実用性能を備えた規模を実現するのは難しいという。 現時点で開発が先行する超電導量子コンピューターが注目を集めがちだが、IBMやグーグルの方法でも実用化にはまだ技術の進歩や莫大な投資を要する。そこで他の方式で量子コンピューターを開発する研究も盛ん。それぞれに規模拡大が超電導方式より容易であったり、既存のインフラと相性が良かったりする利点があり、実用化への競争で逆転を目指している。有力な「5大方式」 メリットと課題 これら二つとも本格的な実用化はまだまだ先のことだが、日本はどこまで世界に伍しあるいは先んずることが出来るか。弱小国に成りつつあるなかで、官民一体となってどこまで押し進めて行けるか。*量子とは、粒子と波の性質をあわせ持った、とても小さな物質やエネルギーの単位のこと。物質を形作っている原子そのものや、原子を形作っているさらに小さな電子・中性子・陽子といったものが代表選手。光を粒子としてみたときの光子やニュートリノやクォーク、ミュオンなどといった素粒子も量子に含まれる。 量子の世界は、原子や分子といったナノサイズ(1メートルの10億分の1)あるいはそれよりも小さな世界。このような極めて小さな世界では、私たちの身の回りにある物理法則(ニュートン力学や電磁気学)は通用せず、「量子力学」というとても不思議な法則に従っている。 文部科学省では、この量子技術((Quantum Technology))の技術開発や利用環境の整備、応用分野の拡大、産学連携によるイノベーション拠点の形成、そして幅広い層の人材育成を進め、将来の社会・経済の鍵となる革新技術の実現を目指している。
2023.05.12
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♪ 風花のながれる昼の公園にオキシトシンがたゆたっている 最高のコンディションとなったお花見。ブルーシートを敷き、その中央に布を敷いてあまり好きじゃないブルーの色を減らす工夫をした。 この日、完成して15日に引っ越しの準備に来ていた、もう一軒の夫婦にも声をかけた。いいタイミングで顔つなぎが出来た。奥に正座して畏まっているのが新しい住人の若夫婦。 乾杯の後、しばらく歓談。頃合いを見計らって自己紹介してもらった。出身地が同じだったり、皆さん年齢が近いので話が早い。私は皆さんの両親よりも年長なのっでそうそう話が合うものでもないが、ときどき姿を見ると声掛けたりしていたので、気心は知れている。 しかし、私のその実体は人見知りの社交好きで、常識嫌いという変な爺さんだ。あまり深入りはしない方がいい。酒さえ飲めればそれでいいのだ。花より団子より酒という、この宴の異物みたいなものだから静かにしていた方がいいと。 何をしゃべったのかあまり覚えていない。みんなが楽しそうにしていたのを眺めて、ときどき写真を撮っていただけのような気がする。 小さな子供がいると場が和む。子どもは自家発電の常夜灯みたいなもの。いつも灯りをともしてくれる。 孫のひろ君は、少年野球の練習があり、終わってからの参加となった。 息子の家の柴犬・小次郎は、こんなに人好きとは思わなかった。分け隔てなくみんなの所で愛嬌を振りまいている。 すり寄って行っては顔を舐める。犬は苦手なんて言っている人など、お構いなしにぺろぺろと。オキシトシンを出しまくっている小次郎だ。 最後は子どもたちとボール遊びで腹ごなし。ちょっとした広場があって、周りより少し下がっていて、背景には緑地帯がある。 一番向こうは、ゲートボールのグランドだったところ。リーダー的な人が亡くなって、今はも誰もやらなくなって。昔はお花見をする人もあったらしいが、近頃はそれもなくなっている。 この場所は広さもちょうどいいし、通りからは離れていて静かだし。最高じゃないかな。 この公園に咲いている蒲公英は、意外にもすべてがニホンタンポポだった。 高齢者が亡くなり、入れ替わって新しい住人が入って来る。理想的な循環が出来つつある。限定的なエリアだが、こんな風になることなど想像もしていなかった。私はせいぜいあと10年くらいのものだが、ここでの生活が愉しみだ。 はらはら はらはらと、風が吹くたびにシートの上に散る花びら。ただの満開の時期よりもずっと趣がある。桜は咲き始めと、この散っている時が一番好きだ。 これから先、彼らや私にどんなことが起こるか分からない。「花に嵐」はある意味セットみたいなもの。こんな素晴らしい日があったことがウソのように思う日がやってこないとも限らない。 別れの盃を交わすこともあるだろう。桜はそんなことまでを思わせる。「勧 酒(于武陵)」 勧君金屈巵 満酌不須辞 花発多風雨 人生足別離 井伏鱒二訳 コノサカヅキヲ受ケテクレ ドウゾナミナミツガシテオクレ ハナニアラシノタトヘモアルゾ 「サヨナラ」ダケガ人生ダ 君にこの金色の大きな杯を勧める なみなみと注いだこの酒 遠慮はしないでくれ 花が咲くと 雨が降ったり風が吹いたりするものだ 人生に 別離はつきものだよ 荻窪文士より
2023.04.03
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♪ キズを舐めて治したあの日体内に取り込んでいた何十万個 家庭のごみの3分の1以上を占めていると言われる生ゴミ(生 ごみ35.3%、故紙19.3%、紙・木クズ17.6%)。キエーロがせっせと生ごみを分解してくれ、ほとんど生ごみはゴミに出す必要がなくなった。 キエーロに入れるために、ある程度の大きさにカットしてやる必要があるが、その手間が嫌だといっていてはエコなんかできない。 生ごみは、大体2日に一回ぐらいのペースでキエーロに投入している。高齢者2人だけの生活では、どこでもそんなものでしょう。100均の1.1ℓの容器。野菜くず、コーヒーの豆かす、削り節など・・ ちょうど6回分の投入スペースが取れるので、上から順番に場所を変えて埋め込んでいく。 前回、⑤に入れたのが9日。掘ってみるとゴミの姿はきれいさっぱり無くなっている。微生物の力というのは凄いと思う。目には見えない小さな生物の働きで、役目を終えたものが分解され、新陳代謝が行われているわけだ。⑤番目 今回はスタートしてから2巡目で、⑤の位置の番。穴を掘って生ごみを入れ、スコップで突きながら土とよく混ぜてやる。水分が足りなければ廃油を垂らして、補ってやる。油でもなんでもOK。硬くて分解しにくいものは茹でてやる必要がある。手間だと思えば、そこは無理しないで捨てればいい。 ちなみに、2巡目となる今回のデータはこうなっている。 ①15日、②18日、③21日、④22日、⑤27日。間が、3日目、2日目、翌日、5日目とばらつきがある。外食の日があったり、料理のメニューによっても違って来る。 もう次の分が溜まっていて、先ほど投入してきた。2日分の生ゴミだが、下の方は花を生けた時に取った葉っぱなど。大して入っていないので、直ぐに分解されてしまうだろう。⑥の位置は、12日に入れたところ。当然、もう何にも残っていない。 夏季は2、3日保管している間に臭くなるので、出来るだけ早く処理する必要がある。気温が高い夏は分解も早いので、6カ所あれば毎日入れたとしても十分にローテーションできる。 周りの植物も伸びて、て良い雰囲気になる・・予定。それらに溶け込んであまり目立たなくなるだろう。★ 多くの自治体で “生ごみ=可燃物” として扱っている。しかし、生ごみは多くの水分を含んでいて、 “水を燃やしているのに等しい” とも言える。多くのエネルギーを消費するので、かなり無駄なことをしている。家庭ごみを減らすことが重要なのは分かっているが、そのための理解があまり進んでいない。 土の中に遍く棲んでいる消化酵素。タンパク質分解酵素、炭水化物分解酵素、脂肪分解酵素、アルコール分解酵素、繊維分解菌などが、生ごみを喜んで食べてくれる。それを利用しない手はない。 専用の機器を使い電気を使って撹拌するとか、専用の酵素を使って分解させるたり、コンポストで堆肥化するものなど、さまざまなものが市販されている。みんなお金がかかるものばかり。DOJINDOより この「キエーロ」は容器と土さえ準備できれば、あとは何もいらない。溜まったら穴を掘って土に埋めるだけ。他に何もする必要がない。 地球上で日々絶え間なく繰り返されている循環のメカニズム。その微生物の驚くべき生体に助けられ、共存共栄しているわれら。それを身近に感じることが出来て、ペットと同じように愛おしくも思えて来る。 目に見えない力で、地上のすべての生物が生かされている。人間もその例外ではないという事。「微生物」のその生活様式は、光合成によって必要な生体物質を自前で合成できる独立栄養生物から、環境中の有機物を摂取する、または他の微生物を捕食して必要な栄養を補う従属栄養生物まで様々である。大型動物と寄生や共生の関係にあるもの、また微生物間での寄生や共生も知られる。 それらは我々の目に触れないところで行われるため、詳細は未だ判明しない部分も多い。しかし全体としてこれらの微生物の活動は我々の目に見える規模の変化をもたらすこともある。例えば食物を放置しておくと、カビや細菌類の活動により食物は変質する。この変化は腐敗または発酵と呼ばれるが、これは微生物によって食物中の有機物が分解、代謝されることで起きる。 ただし、そこに出現する微生物の種は多様で、各微生物の代謝活動の総和が巨視的なレベルで我々の目に見えている。これらの微生物は一般に分解者と呼ばれ、有機物を無機物から合成する生産者と対比される。Wikipediaより
2023.03.29
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♪ グローバルの一人となりて大谷の雄たけびに和し歓声を上げる 見届けたぞ~!! 日本野球、世界一の実力を。この時、ジャスト0時00分 他のスポーツとはまったく違うタイプの球技、野球だからこその面白さがある。攻守が交互に均等に与えられ、すべての選手に打順が回って来る。守備には専門があってそれぞれに要求されるものが違う。フィールドが大きく収容人数も格段に多い。 丸い小さなボールを丸いバットで打ち、数ミリの誤差で結果が変わるという繊細さを内包している。ピッチャーとバッターが1体1で心理を読み合い、刹那刹那を積み重ねながら、状況が刻々と変化していく。バント、盗塁、敬遠、代打、継投。筋書きのない一発勝負のライブパフォーマンス。 ああ、野球とは何と面白い球技だこと。 大谷がMVPなのは世界中が納得でしょう。凄いやつだ。まさに「心・技・体」三拍子そろった完璧な選手。世界中どこを探しても、こんな漫画チックなスーパー・スポーツ選手はいない。我々は、空前の歴史が作られていく時に居合わせている。 クローザーとして大谷が登板。3-2で1点リードで迎えた9回表。ランナーを出すもののダブルプレーでツーアウト。そして、アメリカのキャプテンであり、エンジェルスの同僚でもあるトラウトに回って来るという最高にして、まるでシナリオが有るかのようなクライマックス。 最後は、曲がり具合といいコースといい、絶妙なそして最高のカーブで三振で締めくくった。この試合でトラウトは日本の投手に完璧に抑えられ、最後も一矢報いることが出来なかった。大谷を評価し尊敬しているトラウトだが、アメリカの威信を背負っての最後の最後に三振でゲームセット。この瞬間の彼の姿はいかにも無念そうだった。 個々の選手の活躍は言うまでもないが、栗山監督の手腕を無視するわけにはいかない。アメリカに飛びダルビッシュ、鈴木誠也を出場(負傷で断念)させ、ヌートバーを連れてきた。これほど選手と一体となってマネージメントできた監督はいないんじゃないか。 選手の話をとことん聞き、能力を見極め、選手を信じて任せる。理想を極め、要所要所での使い方に心血を注いだ。その采配は冴えわたっていたし、悉く成功して結果を出し続けた。将棋で言えば、金や銀、飛車・角ばかりの、ともすればバラバラになりがちの個々の力を最大限に活かし切った。まさに名伯楽と呼ぶに相応しい。*追記 朝日新聞を読むまで知らなかった。20年ほど前、子どもたち誰でもが野球を出来るようにと、北海道の栗山町に「栗の樹ファーム」を開いている。私費を投じて、町の人たちと荒れ地を整え、芝を種から育てて、2002年に両翼70mの野球場を完成させた。だれでも気軽にキャッチボールが出来るようにと、球場の入り口にグラブやボールを置いていたという。 ケビン・コスナーの「フィールズ・オブ・ドリームス」のような、緑豊かな野球場を作りたいと、現役選手引退して以来抱いていた夢でもあったそうだ。同じ名前だということで町の青年会議所(JC)から観光大使を依頼されていたことがきっかけになっている。 11年秋に、日ハムから監督就任の要請が来たのは、「栗の樹ファームでの活動、スポーツキャスターとして野球に真摯に向き合う姿」が、誰よりも野球を愛していると映ったからだという。 今回、侍ジャパンの監督に選ばれたのは、その日ハムで育てた大谷、ダルビッシュとの絆が深いことが決め手になったと聞く。 偶然でもまぐれでもない、心底野球を愛してきた人が心血を注いで作り上げたチームだからこその快挙だったのだ。
2023.03.23
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♪ この星を静かに統べる微生物この掌に温もりおるらん 昨年の10月26日のブログに「キエーロ」のことを書いた。それで、いよいよそのための準備に取り掛かっている。木製のプランターがあるのでそれを利用する。しかし、今日は生憎の雨模様で作業はできそうにない。土の量は36ℓぐらい。小食の2人家族なので十分だろう。 これに通気性を考慮し、雨が入らない事、風で蓋が開いたりしないようにして蓋を付けるだけ。 多くの地方自治体で導入しているので、知多市ではどうなっているのか市に問い合わせてみると、環境経済部 ごみ対策課からこんな回答が返って来た。 現在、本市では「キエーロ」の推奨は行っていません。堆肥を利用できる方に対しては、コンポスト等を利用して生ごみの堆肥化に取り組んでいただくよう啓発をしています。 ごみの減量に取り組むうえで、生ごみの減量は重要であると考えています。まずは、3つのキリ「食材の使いキリ、料理の食べキリ、生ごみの水キリ」に努めていただくよう周知を図っていくことが重要であると考えています。「キエーロ」については、堆肥を活用することができない方でも、置場を確保できれば設置することができるため、今後、ホームページなどで活用の周知をすることを検討してまいりますのでよろしくお願いします。 隣の常滑市ではずいぶん前から取り組んでいるらしく、市の女性市会議員の家の処理容器が10年でこんな風になりましたと、FBに写真を載せていた。 このキエーロのお陰でゴミ出しは3ヶ月に1回、小の袋で出すのみだそうです。生ゴミ入れるのでかさが増えていくと思っていたが何故か、土がどんどん減っていくという。これはちょっと理解しがたいが・・。 常滑市では、授産所の子どもたちが作ったものを15,000円で買い上げ、市が10,000円補助して市民は5,000円で買えるんだとか。なかなか普及しないという。やはり5,000円がネックなのだろう。 利用している自治体のサイトではもっと簡単な作りのものを紹介している。プラスチックのプランターを使って、光の透る波トタンで蓋を作ってやるだけのもの。こちらは、横須賀市が紹介している、キエーロの仕組みをそのまま小型・軽量化したミニ・キエーロ。土:14ℓ 費用の目安は2~3千円。 ローテーションしていくので3回分が埋まると分解するまで待たなければならない。「中津市」では3タイプを考案して作り方を指導している。使い方はもちろん、冬の扱い方も丁寧に指導している。内側にウレタンまで入れ込んである。ここまでやると材料費がかなりかかる。土の量に対して箱はかなり大きめになっている。「作り方」●(大サイズ)概ね幅 85 ㎝×奥行 45 ㎝×高さ 80㎝ 土:100ℓ一軒家のファミリー向け。1回につき約 500g の生ごみをほぼ毎日処理可能。●(中サイズ)概ね幅 60 ㎝×奥行 40 ㎝×高さ 60㎝ 土:60ℓ一軒家またはアパート・マンションに住む少人数の家庭向け。1回につき約 500g の生ごみを 2~3 日に1回処理可能。●(小サイズ)概ね幅 60 ㎝×奥行 40 ㎝×高さ 40㎝ 土:40ℓアパート・マンションに住む少人数の家庭向け。1回につき 200~300gの生ごみを週に2回程度処理可能。 汁気のもの(カレーの残り、ラーメン、みそ汁など)、油もの(食用油、バターなど)なんでもござれ。分解にかかる日数は、夏場は3~4日、冬場は 10 日前後。 実際は、どの程度の量をいれられるか、様子を見ながらアレンジしていけばいい。分解しにくいものは避けるという手もある。 微生物は、様々なシーンでわれわれ生物を助けてくれる。この自然にゴミが消えるという現象は、理科の教材にももってこいだろう。目に見えないものが仕事をし、結果を目に見える形で示してくれる。見過ごされている自然の力を、食べ物を介して身近に知ることが出来る。 そして、その食べ物はお腹の中でも、様々な微生物によって消化吸収を助けてもらっている。食べ物の中には、発酵という微生物の力を借りて生み出されるものまである。 21日に書いた「自然還元葬」もまた微生物あってのもの。「地球全体を支配しているのは微生物である」と言っても過言ではないでしょう。頼もしく、可愛くもあり、愛おしい存在でもある微生物。「 微生物に対するリスペクトをもって、「生ゴミよきれいにな~れ」と声を掛ける。
2023.02.23
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♪ Eテレの茶の間に啓くクラシック露天の風呂に誘うごとし NHK Eテレの「クラシックTV」はとてもいい番組だ。 クラシック音楽のビギナーに贈る音楽教養エンターテインメント番組と銘打って、ピアニストの清塚信也さんと、歌手・モデルの鈴木愛理さんが、ゲストとともに幅広い音楽の魅力を「クラシック音楽の視点」でひもといて見せる。 30分番組なのもいい。伝えたいポイントに絞って、ゲストの魅力とともにうまくかみ合いながら進む。けっこう濃密な30分だと思う。 2月9日(木)PM9:00~9:29 「バーンスタインは問う 君は、音楽が好きか?」レナード・バーンスタインを特集。 大好きなミュージカル「ウェストサイド物語」の作曲者で知られている、あの大御所。世界で愛された巨匠バーンスタインは、音楽家・人間として、そのスケールの大きさは計り知れない。 ▽指揮者・作曲家・教育者・テレビ司会者など多方面に活躍。音楽の魅力を届け続けた人物像に迫る ▽仕事をともにした指揮者・広上淳一が人柄の伝わるエピソードを披露 ▽日本との交流も深かったバーンスタイン ▽熱演もたっぷり!マーラー交響曲第1番「巨人」。亡くなる3か月前に指揮したPMF札幌のシューマン交響曲第2番 ▽ゲストは広上淳一(指揮者)ヤマザキマリ(漫画家・文筆家・画家)。熱量高く濃いめのトークもお楽しみに! 何故か、予告編の動画が見られない。 前回放送(2/2(木) 午後9:00-午後9:29) 打楽器のスーパー奏者・石若駿がゲストの「石若駿と 打楽器の魅力」は「NHK+」で放送中で、9日まで観ることが出来ます。凄いです、この人。 私はそのもうひとつ前の回は観たけれど、この回は見逃してしまった。それで「NHK+」で観ました。 とに角、清塚信也さんのフランクな進行とベストとのコラボレーション。普段は知ることのないエピソードや蘊蓄が、とても楽し気に繰り広げられる。教育番組らしからぬ、肩の凝らない番組構成が音楽ファンなら見落とせない魅力にあふれている。ウェストサイド物語-マリア-の一部 東 賢太郎氏がソナー・メンバーズ・クラブのサイトで、バーンスタインの作曲が如何に素晴らしいか、その技法の妙味を詳しく解説しています。参考までに。
2023.02.07
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♪ モノクロに雲が支配の昼下がり神を知りたる話しを聞きぬ 9時。今起きてきた。昨夜、カタール戦を見ていて床に就いたのが3時。酒を飲んでいたこともあって2度もトイレに立ち、5時ごろに認知症の義母からだろう電話のベルが何度も鳴っているの聞いたりしていた。それから熟睡したらしく、目覚めたらこんな時間だった。 それにしてもいい試合だった。まったくの互角に渡り合い。前半に先制、後半に追いつかれ、その後は一進一退で点が入らず延長戦。その30分でも点が入らずとうとうPK戦に。あの小柄なストライカーの要注意選手・モドリッチにも得点を許さず、後半途中で引きずり下ろした。リプレイ映像 最後は疲労困憊で意識も飛んだかと思われるような状態で、いきなり2発の失敗。一つ決めた後のキャプテン吉田麻也には判断力と集中力、そしてパワーが残っていなかった。まさかの1-3で負けてしまった。最後は体力の差で負けた感じ。 小柄で不利な日本がここまでやれるようになったことに、世界中が驚いている。またまた試練を与えられ、リベンジを誓って一層の精進をすればもう一段上に行けることを見せつけてくれた。 この試合も勝つだろうと思っていたファンも多いだろう。惜しかった!残念だった! マスコミはまた、「カタールの悲劇」と呼ぶのだろう。 昨日は久しぶりに太田川の「茶房じゅん」までウォーキング。曇っていて何だか気分が晴れない。見るものすべてがモノクロに沈んでいるようで、足取りさえ重く感じる。太陽は人の心にまで影響を与える。 そんな中にも見渡せば彩はあって、植えられた花々が目を楽しませてくれる。名前が分からないが、ピンクのバラが目を引いた。パーゴラに這わせるのに良いかもしれないと思い写真を撮って来た。 今咲いているということは四季咲きの薔薇か。調べると、四季咲きのものはつる薔薇ではないらしい。それではだめだ。挿し木してやろうと思ったがちょっと残念。 こっちは鶏頭の一種か、妖艶な姿の燃えるような緋色がひときわ目立っている。ケイトウはあまり好きではないがこの品種はなかなかのもの。 広い畑に一株あれば十分なほどの迫力で、こんなのを狭庭に植えたらとんでもないことになる。「茶房じゅん」に着いたら「あと30分しかないよ」と言われた。コロナが流行してからというもの、4時には閉店してしまうのだった。「30分あれば十分です」 コーヒを飲みながら意外な話を聞いた。あまり人には言わないらしい、「神って本当に居るんだねぇ」という驚くような体験談。体験したことのない人に信じてもらうのは難しい話しなので、滅多に口にしないらしい。 何故、そんな話を私にする気になったのかは分からない。いわゆる伝説とか言い伝えで残っている類の、この “世にも不思議な物語” が「体験談」であることの驚き。興味深く伺って、その30分間があっという間に過ぎた。 この王塚古墳も、大正6年に県道改修工事の折に「ちゃんと祀ってあげた方が良い」と、オーナーの両親が世話を焼いて出来たものらしい。 身近な人の “神との因縁の幾つか” 。“世にある言い伝えられていること” は本当にあったことなんだという驚き。この日の体験は今後の人生に少なからず影響を与えそうだ。
2022.12.06
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♪ 人の縁は異なものなりて触媒にふれがるごとく変化してゆく 寒気が襲来した師走の始め。恒例のではなくなった、久し振りの高齢の宴。お互いの無事を確認し合い、相変わらずの元気な姿を披瀝しあって、手づくりの料理を食べながら和気あいあいの数時間。 最年少が68歳、最高齢が80ん歳の9人。個性を発散して、時が止まったような密度の濃いひと時を楽しんだ。 いつもの料理自慢が持ち寄った手料理の数々。最近はメンバーが一人欠け二人欠けして、殺しても死にそうにない人ばかり。このままずっと地球の番人として生き残っていきそうな人ばかり。それぞれの齢のうちに湛えたる水美しく光を放つ声高に日々を語りて若々し八十路の坂の凸凹なるを「若じい」のハンドルネーム持つわれのはるか先ゆくしたたか媼有り余る六十路の若さ振りまかば翁のほほの華やいでゆくマジックに所作の妙味の加わりてカードシャッフルしないで終わる思い出と未来のはざま時を止め生き越し語る初冬さやけし始祖なるを知りて訪ねしアイルランド知己との縁の不思議さを聞く それにしても皆さん元気。前向きに生きているのでやることがたくさんあるし、人との交流も盛んなため、老け込んでいる暇がないらしい。 「白鳥はふっくらと陽にふくらみぬ ありがとういつも見えないあなた」 これは渡辺松男氏の歌で、「あなた」とは神様のようなもの、ふくよかな明るい陽射しを注いでくれる太陽の力、人智を超えた自然の力のことらしい。 自分の力で生きていると思っているわれわれ人間は、それらの恵み無しでは生きられない。いつも背中に寄り添っていてくれるもの、それが神だともいう。 そのようなことも決して忘れない理知的な人ばかり。人や政治の悪口など話題にもならないし、ひとえに前向きでそのエネルギーの源泉は、健康管理にあって何がしかの努力を惜しまない。本来の意味での「唯我独尊」をもって、だれ憚ることなく己の心のままに生きている。「ブラボー」友達「ブラボー」侍ジャパン 決勝トーナメント出場 おめでとう!
2022.12.03
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♪ 純白の大輪あまた咲かせ居るなにわいばらに堅き棘あり 昨日の大谷翔平は見事だった。アスレチックス戦に「3番・投手兼DH」で投打同時出場し、今季15勝目を挙げた。何と言ってもコントロールが良かった。この日はカーブとスライダーが6~7割。縦に落ちるものと横にスライドする球を投げ分け、それこそバッターを手玉に取って圧巻の8イニング。球場の興奮もすごかった。 8回で降板した後、クローザーとして登板した「ループ」はかなり緊張していたようで、いきなりヒットを打たれ、動揺したまま投げてフォアボール。あぶなかっしくて見ていられなかった。どうしたって大谷と比較されるし、チームメイトも球場もゼロで抑えて締めくくるのを期待している。2点を失ったものの何とか勝利して、地獄から救い出されたような心境だっただろう。 8回2死から初安打を許して自身初のノーヒットノーランはお預けとなったが、自己最長タイ8回を投げて10奪三振2安打無失点と好投。バットでも4打数2安打1打点で自己最長14試合連続安打に更新し、チームは4連勝を飾った。大谷翔平、ノーノー阻止打を悔やむ「やっぱり高い」「三振取れれば」 一問一答――野球人生の中でノーヒットノーランをやりたい気持ちはあったか。「ゲームが始まる前はそのぐらいの気持ちで投げていますし。毎試合そういう気持ちで投げています」――達成できると思っていたか。「正直、でき的にはあまり良くなかったですし、スライダーが良かったところかなと思うんですけど、正直8回まで投げられるかは。調子自体はそこまでだったかなと思います」 full count より 昨季は9勝、46本塁打で満票MVPを獲得。 今季も15勝&34本塁打と二刀流でフル回転していて、「明らかに今年の方が全体的な数字はいいですし、自分でプレーしている感じも去年よりも自信を持ってプレーしているので。去年MVPを取りましたけど、それよりいいシーズンを送れているのは自信にしていいんじゃないかなと思います」と胸を張った。 メジャー22年間で618試合に登板して303勝、歴代3位となる5度のサイ・ヤング賞を獲得したランディー・ジョンソン投手すら一目置く存在になっている。 観ていて胸が熱くなった。攻守が交互にチャンスが均等に与えられる、野球という比類のない球技が、大谷というスーパースターを生んだ。 大谷の謙虚な人柄とその野球の歴史を変えているという無類の凄さ。選手たちがどれほど大谷に影響を受けていることか。観客の興奮と、歴史を刻んでいるのを目撃しているという事実。 審判のミスジャッジにも乱れることなく、へとへとになりながら、決して手を抜かず、全身全霊で野球という天職に立ち向かう姿。ここへ至るまでの彼の努力と熱意。そしてその野球を心底楽しんでいる姿。 それらの全部がない交ぜになって、大谷の背中から、あの童顔の笑顔から放たれているもの。なんとも言葉でうまく言い表すことができない。☆ 今話題になっている「規定投球回数」と「規定打席数」。 ・規定投球回=チーム試合数と同じ ・規定打席=チーム試合数×3.1 最優秀防御率は「そのリーグで1クラブあたりに組まれている試合総数と同数以上のイニングを投球していなければならない」。 首位打者(最高打率)や長打率・出塁率は、「試合総数の3.1倍以上の打席数を必要とする」という規定がある。 規定をクリアしようとすれば、先発投手ならシーズンを通して1試合5イニング以上、週1ペースくらいで投げる必要があり、打者なら1試合3、4打席ずつほとんどの試合に出場することになる。規定到達選手というのは、エースクラスのローテーション投手であり、打者ならレギュラー選手を示す指標になる。 しかし、年々既定投球回到達者は減少傾向にある。ローテーションの考え方、投球数の制限、継投で小刻みになる投球回数、パワー野球にあって力投が必須になり完投がむずかしくなっている。 ベーブ・ルースは「規定打席」と「規定投球回数」を同時にクリアしたことはなく、1901年にア・ナの二大リーグ制になって以降、MLBでこの2つの基準を同じ年にクリアした選手はいない。 NPB時代の大谷翔平は、投手としては2014年に防御率2.61(155.1回)で3位、2015年に2.24(160.2回)で1位と2回規定投球回数をクリアしている。だが、打者としては2016年の382打席が最多で、規定打席に達したことはなかった。 18年オフに右肘靱帯を手術し、19年は打者に専念。その後も右肘痛の再発、左膝の手術、新型コロナウイルスの流行によるシーズン短縮など、さまざまなことを乗り越え、メジャー選手に引けを取らないほど体を鍛え、21年初めて、ローテ投手として回りながら野手としても試合に出続ける二刀流の「完成形」が実現。メジャー移籍後初めて、野手として規定打席にも到達した。〇 今年の大谷は現在、既に規定打席をクリアしている。投げては161イニングで、規定投球回まであと1イニングとなった。 「同一年での規定打席&規定投球回W達成」となれば、ワールドシリーズが創設された1903年以降のメジャー史上初の快挙になる。9月30日現在の成績 防御率ランキング 2.35 4位、 勝利ランキング 15勝 4位、 勝率ランキング .652 8位、 奪三振 213 3位、 打率 .2745(561打数154安打) 25位、 打点 94 6位、 本塁打 34 4位、 盗塁 11 31位、 出塁率 .3583 15位、 安打 154 15位 (9月30日 14時44分現在) 8月10日には、ベーブ・ルースが、1918年に記録(13勝&11本塁打)して以来、104年ぶり2人目となる「2桁勝利&2桁本塁打」を達成しているが、もうそんな次元をはるかに超えて、異次元の世界に突入している。 MVP争いをしているニューヨーク・ヤンキースの「怪物」ジャッジ(30歳)は、昨日61号を打って、ロジャー・マリスが1961年に樹立したア・リーグの年間本塁打記録(61本)に並んだ。残り7試合で記録更新を狙う。 総合力から言ったら大谷の方が上。去年と同じように、スポーツ記者の心を掴んでいるのは間違いなく大谷だろう。それだけでなく、世界中の野球ファンもそう信じているに違いない。 * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。
2022.10.01
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♪ 数独を解いて孤愁に染まる人の真向かいにいる真昼の電車 昨夜からかなりの雨が降り、今朝6時にポリタンクを確認したら当然のように溢れていた。流しに落とす樋に切り替えてやった。 2年生になった孫が、今年から週2回のスイミングのうち1回はスクールバスで行って、ばーばが帰りだけ送ってやることになっている。その日の土曜日、やって来た孫に短い時間だったが、ばーばが数独を勧めた。朝日新聞が毎週土曜日、星一つの易しいのを載せるようになっている。 ちょっと教えると、「自分でやる」と言ってやり始めた。途中経過を覗くと、間違っているので指摘すると、癪に障ったのか消しゴムで全部消してしまった。 一旦、すべてを白紙にした方がいいと判断したのは正しかった。やり直したら、出来た。確認すると完璧。「きッもち良~い!」 解いた時の喜びはなんとも言えず爽快で征服したという、得も言われぬ快感がある。初めてならなお更だ。それで、出来たのを家に持ち帰った。ママにやらせてみるのかと思ったがそうじゃなく、紙に問題を写してもう一回やるためらしい。「回答はあるからいいでしょう」って、もう快感はやって来ないんだけど・・ 「数独」は “独身に限る” と命名したのは、パズル出版社ニコリ社長の鍜治真起さん。このパズルそのものは古い歴史があって、「Number Place」がナンプレとなり、日本国内で2社のパズル雑誌が掲載することになる。ニコリが数独という名を商標登録し、ナンプレと数独の両方が使われるようになった。こじまるより アメリカでの「Number Place」はゲーム雑誌のおまけ程度の扱いだったが、日本では2社が難易度や配置を改変してしのぎを削っていった。外国人のパズル愛好家がきっかけとなり、イギリスで「Sudoku」としてブームが起こり、その名前が広がることになる。そこから世界に広まって、「Sudoku」=「数独」と定着していったという。 そこには『ニコリ』の独特な(「ワークマン」によく似た)愛好家参加型の戦略があった。ニコリ社長の鍜治真起さんnippon.comより 鍜治氏が立ち上げた『ニコリ』には、後続のパズル専門誌には見られない大きな特徴があった。それは読者参加型ということ。掲載されるパズルのほとんどが読者の投稿作品で、読者からパズルを買い取って掲載するという形になっていた。 旺盛な研究心、探求心を持つ日本のパズルマニアたちは、鍜治氏が紹介した数独にハマり、競うようにして問題を投稿。優れた作家をニコリが社員に抜擢(ばってき)したこともあり、数独は次第に洗練されたものになっていく。ヒントの数字が美しい点対象に配置されるようになったのも、『ニコリ』誌上での進化の一つである。 海外に売り込みを掛け、苦戦続き。だが2004年の年末にロンドンで数独が流行っているという情報をキャッチ。英「タイムズ」紙に初めて掲載されたところからブームに火がついたとの情報を得、売り込んだ人物がたまたま日本の書店で手に入れた数独にハマり、問題を自動生成するプログラムを開発した人物だった。彼は二コル社に敬意を払い、コンタクトを取ってきたことがある人物だった。英紙ガーディアンに掲載された数独パズル欄(撮影日:2005年5月15日) 時事 英国では全国紙、地方紙のほとんどが数独を掲載していて、朝の通勤でも、今朝の数独解いたか? という文句が挨拶になるくらいだという。王室ネタ以外で、英国人が平和なネタでこんなに盛り上がったのは数独だけだ、なんて声も耳にしている。 朝日新聞もこれに倣ったのかもしれない。土曜日の「Be」紙面に載ったり載らなかったりしていたものを、今ではウィークデーの毎日、社会・総合欄の左上に載せるようになっている。「beパズル」の一部を紹介しておきます。 一応、ルールは ◆太線の中の9マスすべてに1~9の数字を入れる。 ◆全体のタテ・ヨコすべてに同じ数字が入ってはいけない★☆☆☆☆黄色のマスは合計数を答えるもの 孫は毎週土曜日、これをやるのを楽しみに来るようになるのかな? ほとんどにタテ・ヨコとも3つの数字が入っている。その部分を手掛かりにすればすぐに出来てしまう。一番上の問題は、4つも入っているのがタテ列2か所にある。そこから始めればすぐに出来てしまう。易しいので0.5星でもいいくらいだ。 * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。
2022.06.06
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♪ 村雲を抜けて差し来る月あかり影さえ甘くわれを包みぬ とてもいい絵を描く知人女性の展覧会に行ってきた。ギャラリーは日進市の香久山というところにあって、家からは25キロほど。初めてのところはどこにあっても愉しみなものです。平日は混むだろうから日曜日を選んで。 病を背負っている彼女は、体調と相談しながらの絵画活動になっていて、久しぶりの個展になる。普段の交流はほとんどないのでどんな日常で、どういう状態の中で制作しているのか分からない。到着すると、元気な明るい笑顔で迎えてくれた。写真ではその良さがどうしても半減してしまう。 前回の絵とはずいぶん変わっている。吹っ切れたように明るくなっていて、どれもみんな良い。「一皮むけた感じだね」「体調がどん底だったのだけれど、それがよくなってから描いた絵なんです」「そうだったんだ」「力が入っていないというか、気持ちが素直に表現されている感じ。じっと見ていて疲れないし、とても心が落ち着くね」「そうですか!そういう風に言っていただいて、とても嬉しいです」「強い絵って疲れちゃうけど、この絵は眺めてても飽きない。部屋に掛けておきたい絵だねよね」「自分で一番好きな絵はどれなの?」「難しいなぁ、一つじゃないとだめ?」「じゃあ、ベストスリーは?」「フォーじゃダメ?」「4つとも俺の選んだものと一緒だ」「え~そうなんですか!?」 やり取りが聞こえたのか、オーナが近づいて来て、「どれ?」 彼女が「これと、あれと、あれ・・」と指さすと、オーナーも同感のようで “うん、うん” と頷いた。 いろいろ大変な中で内面を見つめながら、好きな絵を手放すことなく描き続けている彼女。 滓となって積み重なったものが、有機発酵するように醸成されて見えない力となっているのでしょう。経験は何物にも勝るもの。電気を通さない純水が電気を通すようになるように、どんな経験も継続の力のうちに溶け込んで見えないエネルギーを与えてくれる。 きっと、そのエネルギーが病そのものを追い出してしまう日も来るでしょう。これから先が楽しみだ。 手土産に、自作の「丸背・ハードカバーの上製本(極厚手の固い無地の紙)」(表紙は嵐絞りの布を使用してある)を上げたらすごく喜んでくれた。彼女ならアイデアスケッチやいろんなメモに使い道は多そうだと思っていた通り。私の作品展で友達に買ってあげたら喜んでくれ、自分も欲しいと思っていたところだったらしい。 話をていたら、彼女のお父さんは寅年で私の一学年下だと分かり、なんだか妙な心持ちに。私と同じように両目の網膜剥離を経験しているとか。そんな話していたら、オーナーも片側の網膜剥離の手術をしてることが判明。変なご縁もあったもんだ。造形大の卒業仲間が観に来てくれていた。 入口入ってすぐの空間は道路に面しているため、外光が入り明るくて気持ちがいい。奥のスペースには左の壁面が円くカーブして狭くなっている。その壁面の変化と外光の変化が上手くコンビネーションされ、ミックス光線によって白い壁が柔らかい。展示もしやすそうだし、すごく心地のいいギャラリーだ。 「ラウラ」の名はギリシャのある通りの名前なんだとか。ここの前の通りは「けやき通り」というらしく、ギャラリーの前にも大きな株立ちの欅があって、季節ごとに見せる風情がなんとも心地よさそうだ。 オープンして20年になるそうですが、日進市にこんな洒落たギャラリーがあるなんて想像もしていなかった。もっともっと多くの人に知ってもらいたいものです。 右 拡大します。 是非、この素敵なギャラリーに行ってみてください。彼女の展示は6月3日までです。午後からのオープンで、1日(水)はお休みです。 * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。
2022.05.30
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♪ コピペして受け売りの記事連ねおるわれアンパンのヘソのごまかな いやはや日本には凄い人がたくさんいるもんですね。バイクでパリ-ダカを走破した人がいるということはニュースなどで知っていましたが、この人だったとは。 25歳の時(39年前)にバイクでサハラを単独縦断、そのまま約2年間、世界放浪の旅を続ける。これを皮切りに、現在まで地球40周ほどの距離を旅する。 '83年から、パリ・ダカールラリーをはじめクロスカントリーラリーやキャメル・トロフィー、アメリカンズカップ、アドベンチャーレース、犬ぞりレースを追跡取材。旅をしながら自然との共生を考え、アメリカンインディアンなどの先住民族のルポルタージュなども手がけている。 4WDやバイク、カヤック、ロープクライミング、MTB等を駆使して未開の大自然に入り、できるだけ対象にせまる取材スタイルを信条とする。 自らもパリ・ダカールラリーにバイクと4輪で出場して完走。ライフワークとしてもクルマやバイクによるサハラ縦断や南米縦断など世界中を巡っている。訪れた国は100か国以上、総走行距離は延べ 200万km。 Bio-diesel CHALLENGE PROJECTより「地球の美しい自然の中を、インパクトの少ない手段、例えばカヤックや自転車、徒歩などの方法で旅をしたいと考えていました。もともとバイクや車は大好きで、これまでにサハラを縦断したり、パリ-ダカに参加したりしてきましたが、持続可能性という点での行き詰まりを感じることもあって悩んでいたところ、昨年暮れ、転機ともいえるBDFとの出会いがありました。自分のなかにある本能的な旅への衝動と、地球環境に対する考え方が、BDFによって一致した結果がバイオディーゼル・チャレンジ。これまでの経験と知識を活かし、かつ、まったく新しい旅にチャレンジすることができる。ぜひ、多くのみなさんとともに、BDFを通じて地球環境を考える機会にしたいと思っています」 この菜の花畑をバックにした写真と同一人物とは思えない。何とも言えない笑顔と曇りのない自信に満ちた表情。若い頃の山田さんは世界中の人々(老若男女)を虜にしたんじゃないでしょうか。 廃てんぷら油からバイオディーゼル燃料(BDF)を作る超小型オリジナル精製機を搭載したランドクルーザーで、2007年から360日を掛けて世界一周を成し遂げた。過去5年間、15万キロを100%廃油を精製した燃料で走破した実績を持つ。収穫を終えた畑に豚肥を撒く作業に追われる中での取材。(トヨタ ECO MISSION)【菜の花大地復興プロジェクト】のスタート当初は地元も難色を示していたそうだが、山田さんの地道な説得に応じるようになって、瓦礫に埋もれた町、過疎化で放置されていた畑、町をつなぐ沿道の花壇、地元の方々や沢山のボランティアの若者たちが植えた菜の花が、春には山田さんの足跡を覆うように、黄色い花が埋め尽くしていった。 2012年9月中旬、ついに菜種の搾油が始まる。「明日も450本の油が届くんですよ。」と嬉しそうに語る山田さん。正確な情報収集と冷静な判断、何より情熱に満ちた山田さんとそこに集まる若者たちが、今日も岩手の大地を耕し続けている。 想像を絶する砂漠のバイクでのラリーや、総走行距離は延べ 200万km、100か国以上を訪れての様々な体験がすべて活かされての壮大なプロジェクト。全身全霊を懸けての、なんと充実した人生でしょう。素晴らしいとしか言いようがない。 * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。
2022.05.23
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♪ おさなごが目高が見たいという時の目高はきっと昨日の自分 ゴールデンウィークも最後になった日曜日。 ヴァイオリンを習っている甥の長女が、お母さんに連れられてやって来た。コンクールに出るので練習の伴奏をやってほしいと頼まれてい、日曜日ごとに4回ほど来ることになっていた。ピアノは身近だけれどヴァイオリンは縁遠い楽器で、あまり近くで見ることも触れる機会もない。 前もって楽譜と練習風景を録音した音源を送ってもらってあった。それをカミさんがスマホで聞いているのが聞こえてきた。音程がずれているのにやっている曲はかなり難しい。ピアノと違って正しい音を出すのは至難のことで、ピアノのメソッドとはずいぶん違うようだ。課題曲 拡大します ピアノと違って初期の段階から、からかなり難しい曲を暗譜して弾かなければならないらしい。ピアノのようにコンサートで譜面を見て、捲るための助手まで付いているのとは違って、ヴァイオリンはそれができないので暗譜が必須の楽器なのだ。チェロやコントラバスはそうじゃないのに、ヴァイオリンを譜面を見ながら弾くことが許されない。 想像に過ぎないが、先ずは指使いを覚えるのが先決で、暗譜しておいてからでないと先へ進むことが出来ないのだろう。そして、そこから先が問題になって来る。いかに音程を正しく弾くかが最初にあって、そこに枝葉となって様々なテクニックが重なって来る。確かにピアノなんかよりも数倍厄介だ。 楽譜を見ると、8分音符の連続があるし3連符まであって、暗譜するだけでも大変そうだ。左の指の動きと、弓の動きが正確に一致して初めて音になる。そこはギターと同じでも、フレットがないのが難儀だ。音感が悪ければ話にならない。 昔、ヴァイオリンは世界三大難楽器の一つといわれていた記憶があって、その難しさを誰でも認識していたものだ。しかし、実際の現場ではオーボエやホルンが「世界一難しい楽器」としてギネス認定されているらしい。音を出すことそのものが難しいらしい。 オーボエはその吹き口の小ささがそうさせていて、過呼吸になってしまったりする。自分でピッチを合わせることも出来ず、楽団での音合わせはオーボエを基準に合わせるようになっている。 片やホルンは、かなりの音域を出すのにバルブが3つしかなく、高音を出すときにほんのわずかなことで音が狂ったり、本来とは違う音が出てしまったりするという。トランペットをいじったことがある私は、3オクターブ目の音を出すのが容易ではないのを知っている。そのもっともっと上の音をだすわけだから、その難易度は想像がつく。 ヴァイオリンは触ったことがないが、馬頭琴なら音を出させてもらったことがある。弓を軽く当ててこするだけで、こんなに簡単に音が出るんだと驚いた覚えがある。それで、子どもがギーギーと鋸を引くような音を出すのは、強く当てすぎだってことが良くわかる。軽ーく当てて弾かないとあの美しい音は出ない。 それを小さな子供にやらせるのはかなり難しいようで、どうしてもあの壊れたシンセサイザーのような音になってしまうらしい。 1歳のころから「ヴァイオリンがやりたい」と言っていた冴夜ちゃん。3歳ごろから習い始めて、2月に6歳になったばかり。毎日2時間ぐらいは練習してるらしく、健気に打ち込んでいるらしい。去年は、東海地区だったかのコンクールで3位になったらしい。 好きなことがあって打ち込めるというのは幸せなことだ。プロを目指すとかいうことになるとまた話は違って来るが、この集中力と粘り強さは、他のあらゆるものに影響を与え、相乗効果も発揮してくる。 彼女は1歳のころから自分を持っていて、意思表示がハッキリしていた。どんな人間になっていくのか、なんとも頼もしい限り。「又姪(まためい)」とか「大姪(おおめい)」なんてなかなか言えないし、「姪孫(てっそん)」なんて言い方もなおさら無理。他人に話すときにどう言ったらいいのかちょっと困る。 帰る時になって「メダカが見たい」というのいで、ちょうど来ていた孫も一緒にメダカの入れてある陶器の並ぶ家の裏側へ。狭い通路の後ろからパチリ。いやにでっかいのが居て驚いていた。 ところで、ヴァイオリンの弦はどういう配列になってるのか全く知らなかったので、調べてみた。ギターを例に取って比較するのが一番わかりやすいか。右側の高い方から「ドイツ語で」1番線:E線(ミの音)「エーせん」、2番線:A線(ラの音)「アーせん」、3番線:D線(レの音)「デーせん」、4番線:G線(ソの音)「ゲーせん」、となっているらしい。 ギターの開放弦6本は低い方から、ミ・ラ・レ・ソ・シ・ミとなっていて、ヴァイオリンの4本は、ソ・レ・ラ・ミとなっている。ギターの下4弦とは真逆になっている。これは一体どういうことなんだろう? 音響学とか器楽理論とかが関係してくるのだろうが、よく分からない。「ミ・ラ・レ・ソ」と「ソ・レ・ラ・ミ」配列に何か意味がありそうだ。 因に、コントラバスは、ギターベースと同じで「ミ・ラ・レ・ソ」。ウクレレはちょっと変わって「ソ・ド・ミ・ラ」となっていて、第2弦のドが一番低い音になっている。 * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。
2022.05.09
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♪ 風をうけ海をながめてじんわりと溶けだしてゆく煎茶の苦み 昨日は常滑市大野町にある「きょう屋」さんで、「日本茶BAR茶のワ」という会があるというので行ってきた。市会議員の井上恭子さんの運営する店で、ご自身のFBにイベントの様子が載っていて、波長がピッと合って瞬時に行く気になった。そういうのは珍しいことなので、内容も良く分からないまま行ってみることにした。京風の中庭のある古民家で、作品展も出来るようになっていて、私もやったことがある。期間中に、アマチュアの落語家にお願いして「落語の会」を催したりもした。 「日本茶BAR茶のワ」は、4月30日からの土・日に開催されていて10時と13時の2回あり、人数によっては2時間ほどかかるという。7日の午後の部に決め、ウォーキングを兼ねて行くことに。暑時間的なこともあって、行は電車で、帰りだけ歩くことにした。 この時の参加者は私ともう一人の二人だけで、下調べもせず中身も知らずに参加したがちょっと拍子抜けした感じ。庄内さんという40代後半の男性が自己紹介する。同じ知多市八幡の亥新田出身で、私の在所のある日長に住んでるという。最初からビンゴ!という感じ。 お茶を通して交流しなが心を解く放していく、ハートフルネスを目的に活動しているという。自己紹介をする中で、庄内さんと心情的な部分で重なる部分が多いことが分かって意気投合。もう一人の参加者は庄内さんの同僚で、仕事が自分に合っていないことが原因で精神的に参っているらしかった。それを知っていて今回、彼への手助けになればとの思いがあって誘ったのかもしれない。 さまざまな日本茶を飲み比べながら、心を解きほぐしていくというだけあって、お茶の知識はもちろんその造詣の深さ情熱はかなりのもの。日本のお茶の始まりから産地のこと、多様な種類の説明などに引き込まれていく。 先ずお茶の原点となる「やぶきた」というお茶を、小さな器の底にほんの少量いれたものが差し出された。かなり苦みが強く、ほんの少しの意味が瞬時に理解できた。日本で栽培されているお茶の品種の約8割を占めるというが、淹れ方でいかようにも変化するので、その時の心に聞いてどんな味にするかかを考えるのだという。湯の温度と葉の量や時間など、自在に操ることがお茶のだいご味なんだということを教えられる。 「やぶきた」栄西が、中国より持ち帰った種子を佐賀県脊振山(せぶりさん)に植えたのが始まりだといわれている。当時のお茶は、蒸した茶葉を揉まずに乾燥させたもの(碾茶=てんちゃ)で、社交の道具として武士階級にも普及した。 次に「そうふう」という銘柄は小さい容器一杯に注がれた。苦みもあるが甘みもあって奥深い味わいがある。その次はもっと大き目の器に替えられて出させた。「つゆひかり」(ちょっとあいまい)だったかは、やさしい味とフルーツの香りが鼻の奥に抜けていく。 初日だったか、井上さんの宣伝もあってのことだろう着物姿の女性がそろって参加したようで、この日の雰囲気とは全く違っている。さぞかしにぎやかだったことでしょう。午前の部だったらしく終わっても皆さん帰る気持ちにならず、食事をして帰ったらしい。 最後に何が(どんなお茶が)飲みたいですかと聞かれ、抹茶を所望。ショットグラスに入れられたものを飲ませて頂いた。6人客の時のスナップ こんな風に抹茶が出された。 義祖母(父親が陶芸家だった)が持っていた抹茶茶碗が我が家にあるので、抹茶を飲みたいと思っているが、切っ掛けが無くてそのままになっている。お茶屋さんも近くにあるので、その気になればいつでもできるのに・・。そんな話をしたら、やはり保存のことが問題になるという。 一杯分が茶杓1.5杯ぐらいで2gもない。40g単位で売っているものをどう保存するか。缶に入れてパーシャル室で保存するのがいいと思うけれど、期間が長くなれば酸化して味が落ちてしまう。ジップロックの付いた小さなビニール袋に、小分けしておくのが良いというところに落ち着いた。1 日はオーナーの井上さん(右奥)も顔を出している。 お茶三昧の2時間弱。お茶の奥深さのほんの入り口を知ったに過ぎないが、興味深い話が聴けてとても有意義で楽しいひと時だった。黙っておけない性分がしゃしゃり出て、自分のこともいろいろしゃべってしまったなあと思いつつ、まだ日の高い時間にお開きとなって店を出た。 当然ながら、海岸にそって歩くことになる。気温が高くなるという予報だったものの、微風が吹いて良い感じ。一応お茶も持っているし、半袖が心地い。浜昼顔大野の海水浴場があった海岸。当時は飛び込み台があった。日本有数の荷揚げ数を誇る伊勢湾をタンカーがゆく。鵜が羽を乾かしている姿が微笑ましい。 バーベキューをやっていたり、ウィンドサーフィンや釣りをする人もいる。連休最後をめいめいの形でのんびりと楽しんでいる様子が、平和な日本を象徴していて、なんだか心がこそばゆい。 久しぶりに海岸を歩いて、半袖ながら汗が滲んだ。良い毛穴の刺激になったが歩数は大したことなく、12,890歩ほどでいつものウォーキングとさして変わらなかった。しかし、缶ビールの美味さは格別で、500ml缶2本を飲んでもまだ飲み足りない感じ。 しかし、夕食前だったので食事中に酔いが回ってきて、食べながらコックリやっていたようでカミさんが呆れていたらしい。ちょっとばかし気恥ずかしい夜となった。 このブログを書く前にチラっとアクセスレポートを覗いたら、「◆ 満10年となりました。」というページへのアクセス閲覧があったので、どんな内容だったのか開いてみた。 何と2016年05月07日のこの日が「一日一首を掲げて満10年」だとある。奇しくも昨日が5月7日で、この日から6年経っているわけだ。へえ~もうそんなになるんだァ!と、矢のごとき光陰に改めて驚いている。ほとんど休まずに丸16年間、飽きずに続けている原動力は何なのだろう。 5日には1日のアクセス数が2938もあって、3000目前まで行っている。こんなことも初めてで、一時は下がったものの右肩上がりになっているのにも驚いている。 * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。
2022.05.08
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♪ 五月雨と呼ばれて雨は色を生すグリーン色の列車が走る オーディオラックを移動した時、配線を整理したりプラグの接点にポイント復活材を吹き付けたりした。スピーカーの位置も変わったこともあって、以前よりも音が良くなった気がする。 昇圧トランスにアンプのアースの繋ぎ方が悪くハムが出ていたが、接点を磨いて繋ぎなおしたら直った。そんなこんなでレコードの音も良くなった気がしていて、DENONのDL-103(MCカートリッジ)でレコードを聴くのが一層楽しくなった。 このカートリッジは、今買うとメーカー希望小売価格:53,900円(税込)もする(実際はもう少し安く、amazonで34,000円、楽天で44,000円(正規販売店)買える。)。大幅な値上げが二度あって、その前に買っておけばよかったと後悔している。針先だけの交換ができるはずで、メーカー価格に準じたものになるのだろう。 連休のスタートから雨が降り、メーデーの昨日も雨に祟られて恨めしく思っていた方々も大勢いるのでしょう。そんな日は音楽でも聴いて、頭を空っぽにするのも良いんじゃないでしょうか。 私は、今更ながらフジコ・ヘミングに嵌っていて、あれこれYouTubeで聴いて楽しんでいる。テレビを大型スピーカーに繋いであるので、音量を上げてそれなりの雰囲気で楽しんでいる。 2001年春から300日に及ぶ密着取材された「翔け!フジ子・ヘミング 35年目の世界初挑戦 ~奇蹟のピアニスト独占密着」の1時間4分22秒あるこのドキュメントは、彼女の人となりを伝えてくれて見ごたえがあった。この時、彼女は71歳のはずで、今の私の年齢とほぼ同じ。遅咲きの巻き返しと言うか、その内に秘めた情熱には頭が下がる。 苦労人でありながら不屈の精神でピアノを愛しつづけ、わが国のピアノ界の巨匠といってもいいでしょう。年齢を公表していないとされていますが、Wikipediaには1932年 12月 5日とあります。それが正しければ、2022年5月現在で、90歳になるんですね。 今でも現役でコンサート活動をされていて、その体力と集中力は、やはり普通の人ではないようです。2020年、2021年こそコロナ自粛のため、中止や休止となって苦渋の日々を過ごされましたが、今年は1月から精力的に活動されているようです。オフィシャルサイトには向こう2か月の公演予定が載っています。 ☆最新コンサート情報 共演 5月 1日[神奈川]横須賀芸術劇場 ソロ 5月 3日[三重]三重県総合文化センター ソロ 5月 6日[東京]東京オペラシティコンサートホール 共演 5月11日[東京]東京文化会館 共演 5月14日[埼玉]埼玉会館 共演 5月17日[神奈川]ミューザ川崎 ソロ 5月24日[大阪]フェスティバルホール ソロ 5月27日[東京]昭和女子大学 人見記念講堂 共演 6月 2日[埼玉]サンシティ越谷市民ホール 延期 6月 5日[宮城]東京エレクトロンホール宮城 共演 6月11日[埼玉]川口総合文化センター ソロ 6月15日[東京]サントリーホール 共演 6月23日[長野]キッセイ文化ホール 共演 6月26日[山梨]河口湖ステラシアター ソロ 6月30日[東京]紀尾井ホール 東京のみならず、三重、埼玉、大阪、宮城、長野と90歳の人とは思えない活動ぶり。(三重でやるのに名古屋飛ばしちょっと悲しい。)練習は3時間、しっかりやられるだけあって、高齢の方が弾かれているとは思えない。とても瑞々しく、タッチにも暖かさがあって押しつけがましいところがない。ミスタッチなど、心を込めて弾いているからこそするものと、全く気にも留めていないおおらかさ。 謙虚で驕るところなど微塵もなく、飾り気のない姿勢と物言いが、その生き方と相まって人々を魅了しているようです。枯淡などという言葉からは縁遠い、やわらかで包み込まれるような音色方に魅かれる人も多い。動物愛護から肉も魚も食べないらしいが、菜食でも栄養の偏らない食生活を心掛けているからこその体力なんですね。実際、猫を常に9匹とか11匹とか飼っていて、“仕事は猫のためにしているようなもの” と言って憚らない。 さすがに足は弱っていて、補助がないと歩くことは難しいらしいが、いざピアノの前に座るとそんなことは全く感じさせない。 1999年2月11日にNHKのドキュメント番組『ETV特集』「フジコ〜あるピアニストの軌跡〜」が放映されて大きな反響を呼び、フジコブームが起こった。 16歳の頃、中耳炎の悪化により右耳の聴力を失っていて、バーンスタインに才能を認められ「リストを弾くために生まれてきた」と言わしめ、コンサートの機会を得る。しかし、貧しい生活で風邪をこじらせ、左の耳の聴力も失ってしまい、コンサートは散々な結果に終わってしまう。 耳の治療の傍ら、音楽学校の教師の資格を得て以後は、ピアノ教師をしながら欧州各地でコンサート活動を続ける。(左耳は現在、40%回復しているらしい。) 母の死後、1995年に日本へ帰国。1999年10月15日の東京オペラシティ大ホールでの復活リサイタルを皮切りに、本格的な音楽活動を再開し、国内外で活躍することとなる。2001年6月7日にはカーネギー・ホールでのリサイタルを披露することになる。その時の様子がこの「翔け!フジ子・ヘミング 35年目の世界初挑戦 ~奇蹟のピアニスト独占密着」に収められている。 6歳でピアノを始め、9歳で天才少女としてNHKに取り上げられる。 この東京芸大学入学時のポートレートには彼女の内面が如実に表れている。不撓不屈の面構えに負けず嫌いと信念が渦巻いて、挑戦的で太々しい。その後の音楽家人生を予見させて余りあり、ああやっぱりと納得させられてしまった。 私は、菅野美穂が彼女を演じた「スペシャルドラマ『フジ子・ヘミングの軌跡』」(2003年10月17日/フジテレビ)は観たはずだが何も覚えていない。精神的にドン底にいた時期と重なっていて、心ここにあらずという状態だったのだろう。それらのことも重なって、彼女のピアノを聴くことがカタルシスとなっているようです。 * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。
2022.05.02
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♪ 都会では空に浮かんで暮らすらし地面がどこに有るかも知らず 今、短歌は若い人に人気のようでブームと言ってもいいくらいなもののようです。俳句ブームの陰で、ケータイでのネット短歌などアプローチも簡単に出来て、添削もしてくれたり他の人の歌に触れる機会も多く、身近なものになっている。結社に入らずに切磋琢磨するのが難しかった時代とは大きく異なり、好きな時に好きなように詠み、即座にリアクションがあるのが身近になっている理由でしょう。 俳句よりも文字数が多いく、自己表現するにはちょうどいいのかもしれない。平易な言葉でストレートに心を表現することの快感とカタルシス効果もある。その上、日本語表現の奥深さと面白さを再認識する機会にもなって、始めてみたら「やめられないとまらない、知的なあそび」ってところでしょうか。コロナ禍で抑圧されている諸々のはけ口と、歌を通して見知らぬ人との交流ができ、心の救いにもなっているのでしょう。 歌を注文する人がたくさんいて、途切れることがないということに驚かされる。1万円出してでもこの人に歌を詠んでもらいたいと思う心境は? 切実なテーマが増えているという時代背景があって、こころの奥底に抱えているものに光を当ててほしいという叫びなのかもしれない。話を聞いてもらうだけで随分心がと軽くなるとは言いますが、一歩踏み込んだところで捕まえていてほしいとの願いなのでしょうか。 木下龍也の歌は、俵万智の歌にも通じるとても分かりやすい、それでいて心をぎゅっと掴まれるような感覚の歌が多い。読み手の立ち位置と実態が浮かび上がってきて、作者に共感している自分を発見する。 俵万智の「未来のサイズ」は読みましたが、彼の歌集は読んだことがなかった。新鋭短歌シリーズよりつむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる空を買うついでに海も買いました水平線は手に入らない あの羽は飾りなんだよ重力は天使に関与できないからね 飛び上がり自殺をきっとするだろう人に翼を与えたならば 一本の道をゆくとき風は割れ僕の背中で元に戻った 日だまりのベンチで僕らさくら散る軌道を予測していましたね 針に糸通せぬ父もメトロでは目を閉じたまま東京を縫う 右利きに矯正されたその右で母の遺骨を拾う日が来る 疑問符のような形をした祖母がバックミラーで手を振っている いくつもの手に撫でられて少年はようやく父の死を理解する 風に背を向けて煙草に火をつける僕の身体はたまに役立つ 雑踏の中でゆっくりしゃがみこみほどけた蝶を生き返らせる 自転車に空気を入れる精密な自分の影に涙しながら B型の不足を叫ぶ青年が血のいれものとして僕を見るたくさんの孤独が海を眺めてた等間隔に並ぶ空き缶 夕暮れのゼブラゾーンをビートルズみたいに歩くたったひとりで ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか 自販機のひかりまみれのカゲロウが喉の渇きを癒せずにいる 鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい 「つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる」の歌を東直子氏が解説している。 街の片隅に流れてきた風が、ビルの間でつむじ風となった。菓子パンを包んでいた薄いビニール袋が、その風で旋回している。「つむじ風、ここにあります」という、個人商店の手書き文字でさりげないアピールのようなやさしい口調が胸にしみる。ゴミとして捨てられる運命の菓子パン袋が、誰にも気づかれなかったつむじ風の存在を顕在化させた。世界の片隅で、短歌という小さな器によって自分の存在をこの世に示そうとしている作者自身とも重なる。 俵万智が釈超空賞を受賞したぐらいだから、短歌の世界はここ10年の間にものすごく変わってきた。若い人たちが過去にとらわれずにどんどん新しい歌を詠んで、日本語の良さを再認識してくれることは長いこと生きてきた日本人にとってはとても有り難いことだと思う。 日本語の良さを、定型という枠の中だからこそ、より一層その奥深い豊かさを知ってほしいと思う。“日本語バンザイ、短歌バンザイ!”
2022.01.21
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♪ 百歳まで二年二か月の大往生すがすがしくも全うの完 義父が亡くなった。享年97歳。買い物をして昼食の準備のために訪れたカミさんが、服を着た状態で風呂場で倒れているのを発見。10時半ごろのこと。 慌てて救急車を呼ぶも、死後硬直が始まっていて心肺停止状態だったので処置することはなく、その代わり死因を調べるために警察がやってきた。救急隊員の質問に答え警察官にも同じことを聞かれ、刑事にもさらにこまごまと聞かれる。 話には聞いていたが、自宅で亡くなるというのも大変なことなのだ。年金目当ての尊属殺人なんていうのが有ったりするので、まず疑いをかけて尋問してくるので厄介だ。 それでもまあ、大往生と言える立派な亡くなり方だったので、悲しみよりも清々しさが心に残っている。娘の介護を受けることもなく、最後まで背筋をシャンと伸ばし、よく食べたし自分のことは全部自分でしていた。子孝行と言っていいもので、安らかに冥福することを願うばかりです。□ 大往生 その2
2021.12.29
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♪ てんさい は ひがし の はて から やって くる えがお の した に マグマ を かくし ~會津八一風に~ 日記なのでこれを書いておかないわけにはいかない。大谷翔平が満票でMVP獲得という偉業を。朝日新聞 18日(日本時間19日)、今季のアメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた。全米野球記者協会員30人による満票での選出。日本選手では2001年のイチロー(マリナーズ)以来2人目となる。拡大します 大谷選手は、リーグで一番優れた選手になったという気持ちはない。「自分でそう思う日はおそらく来ないと思う。選手としてここからピークを迎える。ここから7年ぐらいが勝負の年だと思うので、もっともっと頑張りたい」と語ったとか。 本当にクレバーな選手だと思う。ケガで結果を残せなかった前年の汚名返上のため、徹底的に体を鍛えなおして筋肉をつけ、栄養面から練習メニューまで徹底的に勉強してメジャーリーグで最高の体を作り上げた。投手に必要な筋肉と打者に必要な筋肉の両方を、過不足なくバランスよくつけることは至難の業と思えるが彼はそれをやり遂げて結果を出した。これはまさに偉業としか言いようがない。 打法もアッパースイングに替え、そのために必要な背中側の筋力強化をしている。225㎏のバーベルを、背筋だけ出持ち上げることができるというからすごい。 シーズン中は練習もセーブして二刀流をこなすために、全精力と知力を傾けている。それをさも当然のように語り上ずったところが一つもないばかりでなく、あくまでも謙虚で自然体だ。そこが非凡だし、メンタル面でも破格の大器の持ち主であることが、さわやかな青年の笑顔に表れている。Yahooニュース 野球の神様を信じますか――。 そう訊くと、大谷翔平はこう言った。「いると思いますよ、メチャクチャ野球がうまい野球の神様。小っちゃい頃から野球を始めて、終わるまでの野球人生が30年以上あったとして、全部の技術を習得することはできないと思うんです。走攻守、すべてにおいてレベル100なんてあり得ない。だからどこまでそこへ近づけるのかが一番の楽しみですし、現役のうちにできる野球の技術、すべてに取り組みたい。僕は、ここまで野球がうまくなった、ということを自分の中に残したいんです。すべてレベル100の全スキルを持っているのは野球の神様だけですからね」Ahead!朝日新聞DIGITAL ここに彼の並々ならぬ野球に対する情熱を見て取れる。イチローモも同じタイプの選手だけれど、体の大きさだけでなく器の大きさはイチローを凌駕して余りある。 こんな選手が日本人だということが信じられない。アメリカでは人種差別がアジア人にも向けられていて、日本人も被害にあっている。スポーツの世界では国籍や人種は関係がないとはいうものの、アジア人の仲間として日本人にとてつもない選手がいるということが世界中に知れ渡ったことは大きな意味を持っている。 話題には事欠かない大谷ですが、花巻東高校1年の時に立てていた目票をシートも話題になっていますね。出典:スポーツニッポン 監督、佐々木洋氏からの教えで作られたものらしく、3×3の9マスの枠で構成されていてマンダラチャートとも言われるものが基になっているらしい。まあ、選手全員が書いたのだろう。他の選手はどういう内容なのか分からないが、「ゴミ拾い」なんて項目がすでに彼の頭の中にはあったんだね。 1. シートの真ん中のマス:テーマ(目的 or 高い目標)の設定 「ドラフト1位で8球団から指名されること」 2. シート中心の3×3のマス:テーマを達成するための要素(項目)の設定 「体づくり」「コントロール」「キレ」「メンタル」「スピード160km/h」「人間性」「運」「変化球」 3. シート外側の各3×3のマス:②の8つの要素を達成するために求められる具体的な項目を設定 まったく登山と同じで、努力を重ねて一歩一歩を積み重ねた結果が今の彼を作り上げていることがわかる。“天才は、才能を努力という固い皮で包み、楽しさという油で揚げてできあがるもの” なのかもしれない。
2021.11.21
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♪ ファイターズゆかりの怪傑 日米の野球に燃える天然資源 来年の野球は面白くなりそうだ。なにせ新庄剛志が日ハムの監督就任が正式に決まったのだから。まだ49歳の風雲児。雲を湧かせ風を起こす。何をしでかすかわからない。 西日本短大付(福岡)時代の恩師・浜崎満重元監督も「プロ球界も、まとまりすぎたチームが多いからね。そろそろ壊すやつが出てきてもいいのかな。始めから新庄を型にはめ込まないほうがいい。エンターテイナー的なやつだったから、どういう野球をするか楽しみだね。」と言ってる。新庄剛志 監督就任会見「暴れまっせ、ホンマに!乞うご期待!」。間もなく“新庄劇場”第2章開幕-。目指すは「世界一の球団、世界一のチーム」 4日の就任会見で派手に花火をぶち上げて、行儀のいい巨人の選手や関係者などはとにかくビックリしただろうね。 15の改革案という風に「日刊スポーツ」がまとめてくれていますので、ご紹介します。<1>「呼び名はBIGBOSS」「監督」はイメージ的には堅い。まじめな顔して腕組んでやっているようなイメージですけど、これからは僕が監督像というものを変えていきます。新庄監督とかいらない。ビッグボスでお願いします。選手も。<2>「球場を超満員に」僕が帰ってきたからにはコロナはなくなり、球場満員になります! そういう運命なんで、僕は。<3>「メンタル強化」メンタル的なものに関しては、ものすごく引き出す力が自分にはあると思う。(選手を変えるには)やっぱり、気持ちの面。<4>「スター輩出」チームに投手3人、野手4人のタレントを作り上げていけば、楽しいチームになる。そういう選手が増えればその時は、もう、チームが強くなっている。<5>「レギュラー白紙」レギュラーなんて1人も決まっていません。新人、2年目、3年目の選手がキャンプで伸びた時、全部若い選手で固めるかもしれない。開幕投手が誰とか全く決めてない。今年入ったドラフト1位の子が、開幕投手で投げているかもしれない。そういった争いを、どんどんさせたい。厳しくはなると思います。皆で楽しく厳しく。<6>「トライアウトで自分獲得」あと1回、トライアウトを受けるチャンスがある。そこで監督の僕が『あの選手いいやん、採ったろうかな』っていう考えを持っている。<7>「試合中にインスタライブ」今の時代、SNSって、ものすごく大事なものだと思うんですよ。だから、できたら試合中にインスタライブとかさせてもらったら最高かな。<8>「天井から登場」よその球団に、パクられたくないから言いたくないんだけど。天井から降りたいなとは思うね! しかも、オレだけじゃなく、選手も一緒にね!<9>「背番号1継承者」スター候補を僕が育てて、その子に『1番』を着けてもらいたい。その子たちが育つまでは、僕が『1番』つけまーす!<10>「ユニホーム一新」ユニホームは、チームの強さ、オーラを出すもの。新しいユニホームの案を僕が出して、変えてくださいとオファーを出す。<11>「無安打で点を取る」ヒットを打たなくても、点は取れるんだ、こんなやり方があるんだというのを、発信したい。そのためには選手が、僕の考えをしっかり把握して、付いて来てもらわないと。<12>「人間教育の徹底」人間性というのは大事。人の悪口を言わない。『いただきます』『ありがとうございました』を言える選手を育てていきたい。僕は、ちゃらんぽらんにしていますけど、上下関係は、ちっちゃいころから、親の教育でしっかりしたものを持っている。<13>「GMとも仲良く」大抵の球団は、GMと監督は仲が悪いと思う。でも、この球団は違います。僕は、あっちゃん(稲葉)と会った時に、『あなたはGM兼左打者専用の打撃コーチを、ジャージーを着てやってください。僕も監督兼外野守備コーチという気持ちでやる』と。日本ハムの新しいチームは、何でもトライしていくチームにしていきます。<14>「新庄本のススメ」いろいろなコーチ、選手、先輩と話しても、話がよく合わなかった。だから(自分の考えを)早く選手にインプットしてもらいたい。自分の考えを、本にして渡そうかな。<15>「優勝、目指さない」優勝なんかは一切目指しません。高い目標を持ちすぎると、選手というものはうまくいかない。1日1日、地味な練習を積み重ねて、何げない試合、何げない1日を過ごして勝ちました。勝った、勝った・・・、それで9月あたりに優勝争いをしてたら。 新庄新監督を期待しない野球ファンはいないでしょう。新庄劇場第二幕の開演までの間、着々と準備を進めていく様子もニュースソースになるし、マスコミに引っ張りだこになるでしょう。 今年は、2年連続で最下位だったチームが優勝という奇跡を起こした監督が二人いる。ヤクルト高津臣吾監督(52)とオリックス中嶋聡監督(52)。高津臣吾監督は就任2年目、中嶋聡監督は1年目での快挙。「両リーグ前年最下位チームがリーグ優勝」というNPB史上初となる。 MLBでは大谷翔平は、「コミッショナー特別表彰」と、「選手間投票による年間MVP」、ア・リーグ野手「アウトスタンディング・プレーヤー」の大きな3つの賞を受賞している。ホームランダービーの時 ベースボールリファレンスの「WAR」(代替可能選手に比べてどれだけ勝利数を上積みしたかを示す数値)では、仮に代替可能選手だけでチームを構成すると、162試合のシーズンで52勝が期待できると言われる。それに対し、実際にプレーしたメジャー・リーガーたちがどれだけ勝ちを積み重ねられたかというものがある。 今季個人で一番数字が大きかったのが大谷翔平の9.0。リファレンスのショーン・フォーマン氏は「平均的なレギュラー野手、先発投手のWARは2.0前後。大谷は投手で4.1,打者で4.9と、今まで両方で4.0を超えた選手は一人もいなかった。5点でオールスター級、8点でMVP級、彼は合計9点でMVPのシーズンだったという。 間違いなく満票で「MVP」を獲得するでしょう。 46号を打った時 大谷は2007年の松井秀喜以来となるシーズン100打点を達成。今季の最終成績は、打率.257、出塁率.372、長打率.592、OPS.965、46本塁打、100打点、26盗塁をマーク。投げては、9勝2敗、防御率3.18、130.1イニング、156奪三振と驚異的な数字を残した。 このシーズンを通した異次元の活躍ぶりにファンやメディアは興奮は尽きない。エンジェルスの専門メディア『Halos Heaven』は、「来る日も来る日も見ることが出来たのは、どれほど幸せだったことか。野球史で最も信じられないシーズンのひとつだ」と絶賛。地元メディア『AngelsWin.com』は、「ショウヘイ・オオタニはMLBで誰もが認める最も価値あるプレーヤーだ」と評した。 またエンジェルス公式ラジオの司会者トレント・ラッシュ氏は、試合後の中継インタビュー動画を添え、「大谷は勝ちたいと思っている。彼は来年実現するつもりだ。どうやって実現するか分からないけど、彼はやってくれるだろう」と期待を寄せたうえで、「ショウヘイの感動は消えない」と名残惜しげに記している。 The DIGEST より
2021.11.05
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♪ 霜降の過ぎても時は初秋なり天高くして憂きこともなし 高齢者施設が以前から問題になっている。お金に余裕がある人はいいがそうでない場合、受け皿になるところがあったとしても酷い状況で、人間扱いされないようなのが多いらしい。高齢化が急速に進んでいるのに、それに対する施策は後手後手となっているこの国の、高齢者を尊敬する思想が欠如していることが背景にある。 隠居、隠棲、隠遁が、さも老後の理想のあり方のようにとらえられ、世間から離れ隠れて生活することを良しとする。しかし、文明が開化した現代文明の生活はそれを許さない。ライフラインだけでなく衣食住すべてにおいて、他に依存しなければ生きていけない。 自分だけで生活できなくなれば施設に入るしかなく、入ったところで終の棲家どころか死を待つだけの仮の居場所でしかない。姥捨て山としての施設と認識して、家族が放り込むことも少なくない。本人の意思や尊厳などは、配慮をするどころか、完全に無視、否定される。 そんな現状を問題視する人も多く、新しいあり方を推し進める人や組織も徐々に増えてきている。 坂野悠己さんは、「*寝かせきり*オムツ*機械浴*脱水*誤嚥性肺炎*拘束*下剤」の7点の旧弊をなくす「七つのゼロ」を掲げて特養の改革を進めている。大学生の時のアルバイト体験がこの道に進むきっかけになったというから、生まれ持った何かがそうさているのだろうか。 自費在宅ケアで、介護保険制度では応えられない、利用者に合った支援をしている「アウケア」というものがあって、そこのインタビュー記事に、ここに至ったいきさつが語られています。 彼の特別養護老人ホーム駒場苑では様々な取り組みをしていて、外部にも発信し大きな動きになりつつあるようです。同じ考え方を持った人達とのつながり、それが広がって日本中が理想の姿になっていくのを想像するだけでも楽しくなる。この駒場苑のサイトにある料金表。【 介護保険サービス利用料金表 *日額 】 令和3年4月1日改訂版見ただけではよくわからない。< 介護保険外サービス利用料金表 > ○ 随時かかる費用 とにかく、元気なうちは金はかからないが、一たびケガや病気になって介護が必要になり、施設にお世話になるようになると、金はいくらでもかかっていく。人生の荒波を乗り越えて生き延びた果てに不遜で理不尽な扱いをされたんでは、あまりにも情けない。そんなことが許されて良いわけがない。 待遇の悪さから慢性的な人手不足となっている業界を、ただ罰するだけでは何も変わらない。善意に頼るにも限界がある。しかし、高齢化の山がピークを越えて減少に向かうまでは、いかんとも仕様がないのだろうか。 コロナ禍で在宅療養を余儀なくされ、見せしめのように見せつけられて亡くなった方も多い。首をすくめて、災いが過ぎ去るのを待っているかのような政治家が「罹ったお前が悪い」という風に、「自助」を第一に挙げて自己に責任を負わせる国の魂胆は見え見えだ。 延命なんて意味ないし、嘘でもいいから死ぬ時ぐらいは明るく楽しかったと思わせてほしいもの。役人はそういうことを考えるのはけっこう得意なんじゃないかと思うので、みんなが納得するようなシステムを考えてほしいものだ。
2021.10.29
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♪ 窓枠の外に忍びて魂を込めて魅せおる人形操演 「ねほりんぱほりん」を見て以来、この人形使いの凄さを感じていたが、それをどんな人がどういう風に演じているのかをまったく知らなかった。それが図らずも、NHKの番組で観られることになった。 NHKプロフェッショナル 仕事の流儀「心をこめる、人形を生きる~人形操演・山田はるか~」 [総合] 2021年10月12日 午後10:30 ~ 午後11:15 人形の手足を動かし、まるで生きているかのように操る「操演」。指や腕のわずかな傾きや動きで幾通りもの感情を表現する技と、「人形がなかったら廃人」と語るほどの情熱。共演者の多くが、その操演に一目を置く。 業界最年少ながら、TV番組、CM、ミュージックビデオなど年間300本以上の収録を抱える。「時に人形のほうが伝えられることがある」。舞台の下で人知れず汗をかく人形操演者の思いとは。 「NHK+」で19日まで見られるので是非見逃した人は見てほしい。(総合テレビやEテレの番組を放送後から1週間いつでも視聴できます。※地域の番組の一部は最長2週間配信しています。 ※配信の権利の都合などで、番組のすべてや一部が配信されない場合があります。) かなりの人見知りで極度の上がり症。決して素顔を見せないという人が、番組では赤裸々な生きざまを見せてくれる。数々の人形を操って来てその数は業界一。その人形に対する気持ちの込め方に、観ていて心がジーンと震るわせられながら観ていました。 年間300本の番組で活躍している彼女は、時には人形にも自分のアイデアを込め、場合によってはセリフにも加わる。「NHKの人形劇」は定評があって、多くのファンを魅了しているのですが「ねほりんぱほりん」など、その表情のリアルさというかデリケートな表情や仕草は、生の本人以上のものが伝わって来るので、とても感心して観ていた。 どうやって撮っているのかというと、対談を収録してそれに合わせて別撮りで人形の動きを撮っているらしい。「ねほりんぱほりん」顔出しNGのゲストはブタに、聞き手の山里亮太とYOUはモグラの人形にふんすることで、「そんなこと聞いちゃっていいの~?」という話を“ねほりはほり”聞き出す新感覚のトークショー。 デリケートな内容の対談番組で、出演者に変って見せる表情が本当にびっくりするほどリアルで、微妙なニュアンスまでもが人形から伝わって来る。この仕事を始めた当初は、台本に細かいメモを書き込んで演じていたらしいが、ある時、先輩の台本にはそんな書き込みが無くアドリブで瞬時に表情を出していくことに驚く。 それからは、自分もほとんどをアドリブでやるようになり、その独特の感性とセンスにますます磨きが掛けられていく。人形を操ることに全身全霊で打ち込むその姿は、まさにプロ中のプロフェッショナル。 その単純な操作しか出来ない人形を、ここまで表情豊かに表現できることに驚く。単なる人形使いなどではない、もっともっと根源的なところにある「こころ」の襞を引き出して見せる彼女。ますます磨きが掛かっていくことでしょう。 2021年10月19日(火)の午前0時03分から再放送があるそうです。
2021.10.15
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♪ 憧憬の躍動そして悠然と美空を映す水の迸(とばし)り‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7月20日の朝日新聞の「生活」面で発達障害を取り上げ、「ニトリ」の会長・似鳥昭雄さんを紹介していました。この方が発達障害だったなんて、ほとんどの人がご存知ないでしょう。私もこの記事を読んで初めて知りました。「発達障害」にも色々あって、不安に思っている親御さんやそうとは知らずに困ったり悩んでいる人も多いのではないでしょうか。一概には言えないのでしょうが、参考になるのは確かと思い記事を引用させていただきます。 「発達障害」 生まれながらの脳の働きに偏りがある障害。自閉症やアスペルガー症候群、落ち着きがない注意欠陥・多動性障害(ADHD)、読み書きや計算など特定分野が苦手な学習障害(LD)などがある。アスペルガー症候群は対人関係をうまく築けず、限られた対象にこだわる傾向がみられるが、言語や知能に遅れがなく、周囲が障害を見過ごすケースも少なくない。 文部科学省の調査(2012年12月)は、小中学校の通常学級の子の6.5%に発達障害の可能性があるとしていて、女子よりも男子の方が2.5倍ほど多い。犯罪など反社会的な行動に直接結びつくことはないとされる。 自分もこれとは違う種類ではあるものの、ある種の問題を抱えているので他人事とは思えないところがある。精神疾患と言ってしまうと語弊があるものの、特異な何かを抱え持っている人は案外多いでしょう。何が正常で何が異常かという線引きも、容易には出来ないのかも知れない。
2021.08.04
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♪ 投打走攻守に懸る虹の橋怪奇怪力童顔怪傑‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 大谷翔平が凄い。連夜のホームラン、それも2打席連続の2発放ってリーグトップの30号。松井秀樹のシーズンベストが31号というから、前半81試合だけでそれを超えそうな勢いだ。直近7戦6発の量産ぶりに拍車をかけて、2位との差を3本に伸ばした。 そして、少なくとも10試合に投手として登板した選手のシーズン最多本塁打は1919年に17試合に登板(9勝5敗)したベーブ・ルースの29本塁打を、102年ぶりに更新するというおまけつき(大谷は12登板、3勝1敗)。 前夜は投手として先発したものの、5四死球で7点を取られ1回途中で降板したことなど微塵も感じさせない堂々たるもの。7対7の同点で迎えた9回裏、フォアボールで出塁し、果敢に盗塁してセーフかと思いきや、バッターの空振りしたバットが捕手のヘルメットに当たり守備妨害を取られ、盗塁はキャンセルになってしまう。そこからがまた大谷の凄いところ。そんなことにめげるような彼ではなかった。ホームインした直後の大谷 1塁塁上で “だったらもう一回やるまで。また走れるなんて、嬉しいじゃん” とばかりにニコニコしている(試合後のインタビューで「前回は僕が打たれて、みんなが取り返してくれて。今日はなんとか自分が取り返したいという気持ちでいきました」と語っている)。 やっぱりスタートし、あっさり二盗を成功(今季12盗塁目)させた。そして4番ウォルシュの右前打でスタートよく本塁突入し、野手顔負けのスライディングで、セ~~~~フ。サヨナラ勝ち!!!。 なんという男だ! 野球が本当に楽しくてしょうがないというのを全身で表現して見せている。気負ったところも外連も見せず、童顔でいつもニコニコしている。可愛い顔した怪物だ。 6月の月間MVPを獲得し、オールスターファン投票指名打者としてダントツのトップで選ばれたばかり。前夜のホームランダービーに、負担が大きいと危惧する声をものともせず、出場することを宣言している。ここでもファンを魅了してしまうんだろう。 持って生まれたスター性、期待にちゃんと応えるところなどあの長嶋茂雄を彷彿とさせる。野球ファンのみならずエポックメイカーとして、マスコミの心までもギュギュっと掴んで離さない。 なんという男だ!こんなのが日本人として存在し、MLBで記録を更新しているなんて!イチローも松井も凄かったけど、その上を行く活躍にはただただ感激するばかり。 身長193㎝、体重102㎏が均整の取れたバランスのいいフィジカルが、驚異のバットスウィングを生み出していて、MLBのすべての面で他を圧倒している。ただのスラッガーではなく、ただの剛腕投手でもない。足も速くスライディングも上手いオールラウンドプレーヤーというところが常識を超えている。 大谷翔平の身長推移は、小学校6年生:167㎝、中学校3年生:180㎝、高校3年生:190㎝、現在:193cm。小学校1年生の時の身長は125㎝で普通に近かったのが、6年生の時には167㎝と平均身長の145.2cmより約22㎝も大きくなっている。高校時代になってから1日10杯ものご飯を食べるようになったらしい。 オールスター戦は、7月14日(水)日本時間8:30。前日にホームランダービーがある。 MLB順位(日本時間7月3日現在)
2021.07.04
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♪ 先走る季節にまどい巣ごもりに人人たりてものを生みおる‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 旧い親友悦ちゃんが名古屋から、雨の中を作品展に来てくれた。感性と価値観、生き方がよく似たもの同士なのでマスクするのも忘れてあれこれと話しが弾んで、とても楽しかった。 何でも自分でやって見ようとする英語と料理が得意な前向きな女性で、同じ歳ながらずっとお姉さん的な貫禄と実力をもっている魅力的な人。健康志向がとても強くて添加物の入ったものは一切口にしないし、身体に良いものは進んで摂るようにしている。心も体も健康美人だね。 そんな彼女が、手作りのパンを持参してくれた。レシピが添えられていて、グローバルな聞いたこともない食材だけで作られているその徹底的な内容を見て驚かない人はいないでしょう。 小麦粉、米粉、ふすま粉、全粒粉の生地で、割合はオリジナルなんでしょうか。初体験のパンであることは間違いない。 焼くまえに少し食べてみてて充分美味しかったけれど、オーブントースターで軽く焼いて食べることにした。 バターなど付けないで、そのままで食べた。 うま~~~~~い!!! ムッチムッチのなかにレーズンの甘みが効いて、イチジクの歯触りと胡桃の食感が心地よく味が濃厚でボリュームたっぷり。ホテルの朝食なんか場外にぶっ飛ばし、栄養満点の大谷翔平級の特大ホームランといったところ。何と贅沢で豪勢なパンだこと。ブランチに食べてもよさそうだ。 こんなの食べたら、大手の工場生産の添加物だらけのパンなんか(比べるのも失礼)食べる気がしなくなっちまう。カミさんが、パンドミが好きでよく買って来るけど、それだってコスパを考えて作ってあるわけで・・。 先日、東海市に新しいパン屋が出来たらしいので、どんなもんかとウォーキングのついでに買って帰ったことがあった。2種類の食パンのうち、シンプルな方「ひらめき伝説」を選んでみた。これが何と1斤800円もする。「究極のぶどう」の方は1,000円以上の値段が付いていた。これで不味いはずはないだろうと、期待は膨らんだものだ。 画像は拡大します。パンの材料に「他」と付いているのは何を意味しているのか? ちょっとばかり気になる。 翌朝に食べたわけだけれど、肌理が細かくフワフワ感はまだ十分あって焼かずにそのまま、何も点けずに食べてもみた。“厚切りにして表面だけかりッと焼いて、真ん中を十字に切ってバターを落とす” なんて食べ方を勧められていた。けれど、いかにも甘い、甘すぎる。これじゃあ菓子パンじゃないか。 蜂蜜を付けて食べることを考えれば、その手間が省けるのかも知れないが、夫婦そろって甘さの強い食パンは苦手なのだ。結局、パン好きのお嫁さんに半分あげてしまった。 悦ちゃんのパンには値段が付けられないだろうね。手作りというところが良いわけで、金に糸目をつけ付けず徹底して自分の納得できるものを作る。そのことに意味があるし、喜びがある。無添加のものは本当の味がする。それは自分で作るしかない。 そういえば、カミさんが以前勤めていた歯科医の奥さんが悦ちゃんとよく似た人だった。最高の材料で作るケーキを何度か頂いたことがあるけど、そりゃあもう文句なしに美味しかった。 味を追求すれば当然オーガニックと無添加に行きつくわけで、決して健康志向だけではないんですね。本物を追求することは生き方にも通じていて、自分軸をしっかり持って周囲に惑わされない。 人間の本物の味をクロスオーバーしながら作りゆき、相乗効果が全体を包み込むように広がっていく・・・
2021.05.17
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♪ 土掘れば鳥飛来せりスマホなど持たずに生きる生き方もある‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 新聞を読まない人が増え、手軽で簡単な方法でしか情報を得られない状況の中、SNSなどの断片的な情報しか入ってこない。新聞の報道をネタにしているワイドショーに肩入れしたり、反目したりして憂さ晴らししている暇な人々。前後を飛ばして気に入った部分だけを話題にし、ネットに上げてそれがいかにも正しい事だと信じて疑わない。 読解力は下がる一方で、そのことに何の問題意識もなく抵抗もしない。世の流れに身をまかせているだけの若者たち。芸能人の一挙手一投足にばかりに関心があり、政治には無関心で選挙にもいかない。 それらの根本に「貧富の差」が居座っている。マスから零れ落ち、浮き上がることができないまま無力感と諦念の中に「否定(自己と社会)」の観念だけを支えに、抑圧という目に見えない敵に抗いながら喘いでいる。 アメリカがその実態を最も顕著に表しているが、先進国と言われる国はどこも同じ様な問題を抱えている。 そんな中で、若者が声を上げるようになっている。最も身近で命の次に大切なスマホが、SNSという媒体を通して(蟻が集まって動物を襲うように)力を発揮するのを頻繁に目にするようになった。正しい情報が多くの人に正しく伝えることが出来れば、こんな素晴らしい武器はない。「ペンは剣より強し」に倣えば、「スマホはマスコミより強し」でしょう。 利害関係を離れた金銭のまったく関わらない世界にこそ真実を伝える資格がある。TVを過信することなく、マスコミを客観的な眼で監視するくらいの意識を持っていたいもの。この「CLP」が今後どのように発展していくかは、我々の問題意識が正しく培われて広がって行くことに掛っている。オフィシャルサイト へ自由で公正な社会のために。「私たちのメディア」を一緒に作っていけたら嬉しいです。「Choose TV」生配信 緊急性の高いテーマで討議
2021.03.25
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♪ 野鳥との距離が縮まる冬が好き渡り鳥ゆく伊勢湾の空‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 昨日は寒い一日だったねぇ。裏日本では大雪で大変だった様ですが、われら義兄弟の猫たちも朝から震えていましたヨ。 朝8時ごろには、それぞれの場所で二匹二様の朝寝です。 爺さまは、北西の風が冷たいくそ寒い夕方5時ごろ、ちょいと足慣らしとか言って遠い方のコンビニまで歩いて行った。もう暗いのをいいことに、ボイストレーニングの課題曲を練習しながら・・。来週が最後なので仕上げて来るようにと言われている、鳥羽一郎の「戻れないんだよ」。 「東京トワイライト」は女性の課題曲になっているのだけれど、こっちの方が乗りが良いし好きなんだけどなあ。ジャズの要素でもある裏ノリの曲で、シンコペーションがあったりするので、身体が揺れる感じのいい曲だ。ジャズ好きの爺さまにほ、断然こっちなんだけどなぁ・・ 先生は、裏ノリの意味が分からなかったし、“サビはどこなのかどう判断すればいいんですか?” と聞かれて、「詩で判断してください」と、如何にもカラオケの先生らしい返事をしていた。 爺さまが「歌謡曲はほとんどが二部形式なので、同じメロディーが続いたあとにサビがくるんですよ」と、エラそうに口を挟んでいた。先生はそれを無視して、違う話をしていたけどね。出かける前の南西の空 この分だと夜は雪になるかなぁと思って床に就いた爺さま。変な夢を見続けていた夜も、開けてみれば案の定、屋根には白い薄化粧だ。餌台の雪は氷になっていて、それを棒でこそぎ取って、何時もの餌を乗せてやっていた。 最近はシジュウカラとヤマガラが一緒にやって来るようになっていて、ジョウビタキは単独でやってくるし、スズメも単独でくる剛の奴がいたりもする。そろそろミカンを乗せてやろうか、メジロちゃん。 今冬だけだぞ、この木々の間を飛び回って餌を食べに来れるのは。木なんかぜーんぶ取っ払われてしまうんだからね。一変したこの場所に戻って来るまでには、かなりの時間が必要だろうなぁ。 “淋しくなるなあ” と、爺さまは慣れ親しんだ隣家の庭が、何の情緒も無くなってしまう姿を想像して、そのショックを今から鳥の気持ちになって心配している。 【このブログは2020年8月22日より、飼い猫ピピの目線で書いています。 タイトルの頭に ◇ が付いてますが一部例外があります。日によって文体が違ったりしますが、そのうち一つの形に収斂していくと思いますのでそれまでは、未熟さを面白がりつつやり過ごして頂けるとありがたいです。】
2020.12.17
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♪ 育てられケアされながら旅立ちて自分で任務を果たす無機物‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 「はやぶさ2」が6年間50億キロの旅を経て帰って来た。そしてリュウグウの砂粒を採取して収めてあるカプセルを無事、オーストラリアの砂漠に投下することに成功。そして、そのまま次の任務のために飛行を続けている。 前回10年前のトラブル続きとは違って順調に行ったのかというと、どうもそうではなかったらしい。H2Aロケット打ち上げ 12月3日「はやぶさ2」が目指した「リュウグウ」は、太陽の周りを楕円(だえん)軌道で回る小惑星だ。火星の軌道付近まで遠ざかることもあれば、地球の軌道の内側まで太陽に近づくこともある。年に2回、「リュウグウ」と地球の軌道が交錯する。このタイミングで探査機を方向転換すれば、「リュウグウ」の軌道に乗せることができる。 「はやぶさ2」のメインエンジンは、初代に続き、4基のイオンエンジンとなった。ガスを噴射する化学エンジンより力は弱いが、電気の力で効率よく加速でき、極めて燃費がいい。近年では商用衛星の姿勢制御にも採用される例も増えている。 初代のイオンエンジンは、打ち上げ後すぐに1基が故障し、その後も劣化や故障が相次いだ。最後は別々のエンジンの部品を組み合わせて動かし、かろうじて地球にたどり着いた。「はやぶさ2」では教訓を踏まえて設計を見直し、より低い電圧で力を出せるようにして高出力と耐久性を両立させた。 拡大 「イトカワ」よりも窒素や炭素が豊富だが、18年6月に到着してみると岩だらけで着陸できそうな場所がない。1年半という余裕の日程のお陰でデータの精査に4カ月を費やすことができ、10㎝単位で再現した三次元地図を作ることができ、着陸の誤差は50mから1mに。リュウグウの地表 上空20キロから接近し、着陸予定地点がこちらを向いた瞬間に高度ゼロになるよう制御しないといけない。地表の精密な測定だけでなく、重力分布の確認も必要だった。プロジェクトマネージャの津田雄一は「『リュウグウ』が、ついに牙をむいてきた」と。 19年2月21日。「はやぶさ2」は4カ月遅れで降下を始めた。目印となる重りを落とし、その位置をカメラで捉えながら高度を下げていく。 19年2月22日、上空20㎞から降下し、高度500メートルからは完全に自動制御だ。管制室にいた約50人は立ち上がり、食い入るように画面を見つめた。7時間半で高速回転するリュウグウの直径6mの「平原」に着陸。4月5日には砂を巻き上げる弾丸の発射し、クレーター作成にも成功。 再び着陸して採取する段階で、初代のエンジントラブルで探査の厳しさを知っているJAXAの所長が「試料はもう取れている。2度目に挑んで探査機を失えば0点だ。60点でいいから帰還させよう」と。万全を喫するためにチームは、再着陸のシミュレーションを100万回繰り返したという。 着陸寸前に高度計が壊れても、真下の岩が予想より大きくても探査機を失わずに済む着陸方法はないか。数カ月かけてどんなに悪条件が重なっても大丈夫な着陸手順が組み上がっり、6月24日の会議でゴーサインが出たという。会見で「はやぶさ2」が「リュウグウ」に着陸したときの画像を示すJAXAプロジェクトチームのメンバー。左が津田雄一マネージャ=2019年7月11日。神奈川県相模原市のJAXA相模原キャンパス 7月11日。「リハーサルじゃないかと思うほど完璧すぎるぐらい完璧に動いて」2度目の着陸に成功し、無事に任務を果たす。11月13日に帰還にむけてリュウグウを出発。行きと違い、帰路は1年。トラブルも故障もなく、イオンエンジンが地球までの距離をみるみる近づけた。 順調すぎる帰還の前に、新型コロナウイルスの感染拡大が立ちふさがった。緊急事態が宣言され、海外への渡航は厳しく制限されると、回収班が豪州入りできるめどが立たなくなった。チームは、「はやぶさ2」の軌道を変えて帰還を延期させる案も検討したらしい。 そんななか、後押ししてくれたのはむしろ、豪州側だったという。特例での入国が認められ、最小限の回収班が編成された。 地下で40億年ほど眠っていた、太陽系が誕生した時のままの砂を持ち帰って地球に投下し、6日に無事回収された。史上初の小惑星に2度着陸し小惑星の砂を持ち帰るという偉業を成し遂げたのだ。豪州上空で大気圏に再突入したはやぶさ2のカプセル(動画から約30秒分を合成) 津田雄一プロジェクトマネージャは「はやぶさ2は帰ってきました。6年間の飛行を終え、オーストラリアの地に、私たちは玉手箱をまい降ろすことができました。(自己採点は100点満点中で)1万点。カプセルを開けるのが楽しみです」と語っているのをニュースで観ていた。 まさにそれぐらいの価値と努力があったことを納得するばかりです。 「はやぶさ2」は、新たに地球と火星の間を回る小惑星「1998KY26」を目指すという。到着は2031年夏の見通し。この小惑星は大きさが約30メートルで、小惑星「リュウグウ」のように水や炭素が豊富とみられ、双方を比較する研究も検討されている。 到着までには地球の重力を使って軌道を変えたり、別の小惑星の近くを通り過ぎたりもする予定とか。 地球を出て天体を調べ、戻ってきた探査機が、さらに別の天体に向かった例は過去にない。「はやぶさ2」の旅はここから先、すべて未踏のものとなる。 初代「はやぶさ」の帰還のときは、あたかも生きものの生還を喜ぶように日本中が感動と感激して涙したりした。今回は2度目でもあるし、JAXAのその実力を目の当たりにしているので、落ち着いて観ることが出来ました。この先、どんなドラマを見せてくれるのか、楽しみに待つことにしましょう。
2020.12.07
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♪ 一本の線で画力が分かるものリゾットの米粒のアルデンテ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 爺さまは、11/19(木) 午後10:00-午後10:49 放送の「浦沢直樹の漫勉neo」を初めて観て甚く感心していた。 この日のゲストは「恋愛漫画の名手・西炯子」で、少女漫画なんて全く知らないけれども、そのセリフを極力少なくして魅せる漫画の、絵の魅力とペンの技に目が釘付けになってしまった。 この日は孫ちゃんのプールの日で、夕食を食べて一緒に「プレバトの絵のコーナー」を観ていた。エクレアを上手に描いているのを感心して見ていたので、「じーじだってあのぐらいの絵、描けるぞー」なんて言ったもんだから、さっそくマジックのいっぱい入った容器を持ってきて「さあ描いてよー」ときた。 これには爺さまも参ったねぇ、「エクレアがないから描けないよー」と言って逃げようとしたら、「じゃあこれ描いて」と台所からミニトマトを持ってきた。そうまでされたら描かないわけにはいかない。仕方なくB5のスケッチブックと色鉛筆を持って来て描き始めた。 林檎とか檸檬とかなら描きやすいものを、ミニトマトじゃあねぇモチーフが小さすぎて、とってもとっても描きにくい~。夜の電灯の下なんで、あんまりいい条件じゃないし・・ あたふたと描きはじめたのはいいけど、孫ちゃんは8時ごろには帰らなくちゃいけない。すぐに時間が来て帰って行っちまった。途中でやめるのも癪なので続けていたけどら、風呂に入る時間になって中断。風呂から出て、たまたま点けたEテレでこの「浦沢直樹の漫勉neo」が始まってたって訳。そのプロの漫画家の世界にぐぐーっと引き込まれてねぇ。 久し振りのお絵かきで元々好きな絵心が刺激されたところだったので、絵の方は描き上げたことにして・・・。とっぷりと見入り込んだってわけ。 こんな素晴らしいペンさばき、筆さばきが見られるとは思っていなかった。それできのう、あのシーンをも一度見たいと思って「NHKプラス」に登録しましたよ。放送後の一週間、無料で何度でも観られるというから有り難い話じゃないですか。再放送なんていつやるか分からないしねぇ。それで、PC画面でもう一度見直しているってわけ。 ホストの浦沢直樹とゲストの西炯子(にしけいこ) 顔出しでの取材は今回が初めてらしい。 ペンの持ち方が独特で、毛筆を持つようにするので筆圧が弱いのが悩みだったとか。 Gペンを使って細かいところも書いていくには、この持ち方が向いているらしい。そばの線を片っ端からやつけていく。最短でペン入れをする方法としてやっているとか。どんどん線を入れて行き、感情は後から入れればいいという。 細部は0.005のミリペンで、空気を入れていくような感覚で描いていく。アシスタントに背景のべた塗りをしてもらい、次は筆ペンで白い部分を残しながら髪の毛を仕上げていく。修正は一切しない辺りが如何にも少女漫画的だと浦沢氏。髪の毛には格別の思いが乗っかっていて、ゆるがせには出来ない。唯一台詞の入るカット。ミリペンで、下書き無しで目の中に細かいニュアンスを丁寧に描き込んでいく。枠線の外側の模様は少女漫画特有のものらしく、アシスタントに大きさや位置を細かく指示して入れてもらうのだという。 少女漫画は、至る所に仕掛けがあり、絵のアイデアがたくさんあるという。それはサービス精神なのかも知れないと、指摘されたりして・・ 感情表現の重要なシーンで、唯一台詞の入ったところが出来上がった。 学生時代にデビューするも、なぜか教員になっていた。でも、それは向いていないと分かって辞めてしまい、収入のために再び漫画を描き始めたらしい。時間あたりの稼ぎが一番いいのが漫画だったという理由から・・職業としての漫画家になったというわけ。 どんな依頼も断らず作品を描き続けてきて、転機が訪れたのが2008年から描き始めた「娚(おとこ)の一生」。35歳のキャリアウーマンと51歳の大学教授の少女漫画らしからぬものだったが、150万部の大ヒットとなり、映画化もされたらしい。 少女漫画は恋愛が成就するまでを描くもので、そのエンプティ―状態の心がどこまで描けているかが問われる。その先は女性漫画というジャンルになって行くと・・孤独を自分の裡に飼っている必要があるのかなあと思うと、あんまり幸せになっちゃいけないんじゃないかという気になって来る・・ ここからは彩色の作業に入って行く。パレットが無いのでインクを定規の上に垂らして・・「恋と国会」の扉の絵。凄く薄い黄色のトロピックゴールドを細い面相筆で、影になる部分に乗せていく。印刷には出ない色・・薄く溶いたタンジェリンを重ねていく。肌には何も塗らないのに肌色に見えて来るようになる。 アイスブルーで目を描いていく。その上に濃いめの色を差していく。「少女漫画の眼の中には歓楽街がある」と誰かが言ったとか。眼に出来るだけ光を入れたい。どれだけ光を取り込めるか・・ライトブラウンで強調していく。この繊細な感じは印刷では出ないけれど、どこまでも光を描きたくなる。萩尾望都さんは印刷には出ないのに金色をよく使うんだとか。色は光の効果で表れるものなので、印刷では表現しきれない。全くちがう原画を是非見てほしい・・淡い色を何度も重ねて描き込んでいく。下書きから7時間でカラー原稿が描き上がった。 ~ どの漫画家とも違う職場環境 ~ 三食とも手作りの食事を用意しスタッフ3人と一緒に摂る。スタッフは昼1時間の休憩があり、夜9時にはすべて終了するという。夜9時以降ペンを握っていたら「負け」と思う事にしているんだとか。自分を律することでペースを維持しているらしい。再び「初恋の世界」のつづきへ・・主人公の顔の表情が変わって行く・・愛してもらおうから、私がこの人を護ると、心境の変化した部分をどう表現するか・・「泣いている場合じゃない」Gペンで線を入れていく。読者に分かってもらわないといけないので・・。何を考えているのかを一枚の絵だけで表現する。感情を乗せ過ぎないように慎重に・・。描いている主人公と一体となる瞬間がある。覚悟を決めて自分で引き受ける気になった女にしか感情移入できない・・ ミリペンに持ち替えて、感情を乗せていく。筆ペンで髪の毛に墨を入れてゆく。筆を手前に引くように使って、この人独特な持ち方がここで活かされている。重力と風を描きたい重力に従う髪とふわっと風に流れる髪は空気感を表現したくて、そこに血道をあげている気がする・・女性が良いなと思う線を探しながら描いている気がする・・神がかりで降りてきたものを書くというのが本当なのかも知れない。感情をかけなくていい絵とかけないといけない絵がある。メリハリを付けないとペン入れがいつまでたっても終わらない。1時間かけてこのコマのペン入れが終了。 描き始めてから30年経ってようやく今、描くのが楽しくなってきたという。 職場環境はどの漫画家とも違うのは、職業漫画家としての立ち位置がそうさせているのでしょうか。自分を律しながら生活リズムを大切にし、人間的な健康で余裕のある日々を維持できていることが素晴らしい。自信と実力があってのことでしょう。 堅物の爺さまの事、女性漫画はかなり「H」だという話は聞いたことがあっても、見た事なんかないし、ましてや少女漫画の世界など異星人の世界としか思っていない。 こんな71歳にもなった爺さまが、なに故にこんなに長たらしいブログを書いているんだろう。きっと、このブログそのものを自分の作品だと勘違いしてるんじゃないだろうか。単なる自己満足に耽溺しているだけの怠けもんじゃねえの。 このブログは8月22日より、飼い猫ピピの目線で書いています。タイトルの頭に ◇ が付いてますが一部例外があります。 日によって文体が違ったりしますが、そのうち一つの形に収斂していくと思いますのでそれまでは、未熟さを面白がりつつやり過ごして頂けるとありがたいです。
2020.11.21
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♪ ガラパゴスに骨拾う人いくたりか老醜の陰に子は細りゆく‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ランキングに参加してみました 若い女性のフットワークの良さには感心するねー。 この男尊女卑の風潮がまだまだ残っている日本で、女性が目立ったことをすると男たちが揶揄したり邪魔をしたりすることも多いと聞くよ。思った事がそのまま行動に移せるというのは、育った環境が素晴らしいんだろうねぇ。彼女の座右の銘が「やりたいことは全部やる」というんだから、その根性も座っているみたいだね。 幼いころからJICAの職員になりたいなあと思っていたというから、単なる思い付きで始めたことでもないんだね。 関西学院大学総合政策学部に進み、国際協力のことを学ぶと同時にNPO法人アイセック・ジャパンに所属して、活動を通して経営のことを学んだんだとか。それでは気が済まず、2年生になる前、「自分はもっと食に尖らないといけない」と思って、3年次編入で神戸大学農学部へ入り直したというから、その意気込みは半端ない。神がかってるって感じかなぁ。 編入して1年を過ごしたあと、4年目を休学して上京しちゃう。1年間のインターンシップで、ビジネスの持続可能性を知り、「社会課題を解決するならビジネスの持続可能な力を使って解決したい」と思うようになったんだって。チームに「タベモノガタリ」と、どっかで聞い様な名前をつけて、復学後に起業準備に入ったというから、その行動力はやっぱり本物だ。 そして自分たちの事業プランを持って、「ユヌス&ユーソーシャルビジネスデザインコンテスト2018」に参加し、見事ボーダレス・ジャパン賞を受賞しちゃったの。その勢いでボーダレスカンパニーとして起業することを決めて、現在に至っているんだとか。やるねー友里絵!TEDxKobe 竹下友里絵★ 人類の半分は女性なのに、その権利と立場が男性よりも低く抑えられている。特に日本は、先進国の中でも呆れるほど遅れている。 世界経済フォーラム(WEF)で「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)2020」を発表。男女平等ランキング「ジェンダーギャップ指数(2019年)」で、日本は世界153カ国中121位で、昨年の110位から11順位を下げ、過去最低となっている。中国は106位、韓国は108位で日本より上だった。 同指数は、「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメント」の4種類の指標を基に格差を算定し、ランキング付けされている。カッコは昨年 ドイツ10位、フランス15位、カナダ19位、イギリス21位、アメリカ53位、イタリア76位で、日本はG7の中でも圧倒的な低さのまま低迷し続けている。 昨日、総理候補3人の討論会で石破氏が、女性登用の目標達成に向けた施策を聞かれ、その質問をしている記者が全部男性だというのはどういうこと?と逆に質問を返していた。男女の賃金格差、女性が管理職に登用されないこと、男性の家事分担率の低さ。その一つ一つに答えを出していかないまま、クオーター制のなんのと言ってもダメだと言い放って鼻をぴくぴくさせていた。 まったくその通りで、老人が居座って権力を握ったまま、自分たちの都合のいいようにしている日本の社会。その現状を是正して行かないことには何も始まらない。 今回はまあ菅氏でいいけど、次期は是非石破氏に総理をやってもらいたい。 国民投票なら間違いなくそうなるし、自民党党員選挙でもそうなるに決まっている。なのにそうならないとしたら、国民のことなど何も考えていないというのを証明していることになる。 現場を知らず、実体験も何もない狷介な老人が居座る国。世界からはどんどん置いて行かれ、気が付けば、いや今やもうガラパゴス状態で、シーラカンスを眺めるような目で見られている。知らないのはシーラカンスばかり。お帰りの際にポチっと クリックお願いします
2020.09.13
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♪ まだ生のある植木鉢 保護猫を引き取るごとく貰い来たりぬ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ランキングに参加してみました fbに「あげます&ほしいです 知多半島」という公開グループがあって、様々なものの情報がやり取りされています。私も登録していて、「植木鉢を上げます」というのがあったので、ちょうど切らして買おうかなと思っていたところで渡りに船とばかりに、さっそく頂きに行って来た。掲載写真 掲載されてから丸1日経っていて、数は大分減っている様だったが、まだまだたくさん残っていた。これだけ頂いてきた。 箱ごとどうぞと言ってくれたけれど、「庭が小さいのでそんなに沢山は必要ないんです」と言った割には遠慮なく、30個近くも頂いてきた。折角の御厚意なので知人にも知らせてい上げたいと思う。そしてこの「あげます&ほしいです 知多半島」の存在を知って欲しいと思う。 常滑の人による常滑の人同士の不用品活用・エコ情報(モノをうまく循環させていくためのグループ)としてスタートしたものらしい。対象は知多半島一円となり、徐々に広がりつつあるようです。 「あげます&ほしいです 知多半島」 何と言っても常滑は歴史のある街だ、知名度もあるし鈴渓義塾という知名人を輩出した小鈴谷を懐に抱いている。トヨタ自動車の礎を築いた石田泰三、敷島製パンの盛田善平、ソニーの創立者の盛田昭夫そして、哲学者の谷川哲三、東電会長・経団連会長の平岩外四、東芝会長の岩田弐夫など、知多半島から日本経済の黎明期に名を成した偉人が背後にデデンと鎮座しているのだ。 この「あげます&ほしいです 知多半島」は、知多半島限定での「モノをうまく循環させていくため」のシステム。地に足を付けた「ご近所さん同士の助け合い」的な感覚がいい。フリーマーケットをネットでやっている感覚で、このスマホ時代を象徴している。 多分、これを始めた人はごく内輪で情報交換したいと思ってのことだろう。すべてが自己管理で運営側は一切の責任を負わないというスタンスに徹し、勝手に独り歩きしないように承認という手続きを設けている。通らないとメンバーを勝手に増やすことは出来なようになっている。 今後、どういう展開になっていくのか、見守っていきたい。 全国的にはすでに、楽天市場やamazonマーケットプレイス、メルカリなどあって人気を博して巨大市場になっている。 地域情報掲示板サービスを全国展開しているものには「ジモティー」というのがある。開設10年目の今年2月に、「新規公開株」として東証マザーズに上場を果たしている。時代にマッチした「地域の今を可視化して、人と人の未来をつなぐ」をコンセプトにしてるだけあって急成長しているのはうなずける。米国・中国の成功事例を徹底研究し、立ち上げから戦略設計・経営陣のチーム設計をしたという。 全てが無料で、地域・目的別に分類された募集広告を一覧形式で掲載するもので、ユーザーは中古品売買や求人、不動産、メンバー募集、イベント情報等のカテゴリ別に投稿・問合せができる仕組みだ。わたしも利用していて、不用品を販売したことがある。メルカリはスマホが無いと登録も出来ないが、こちらはそんな事はない。 以前、一六社という会社が「地域ホームページ」というのがあり、フランチャイズ契約で全国の市町村ごとのHPを立ち上げていた。地域の情報網を網羅して相互リンクするというもの。一時はかなりの数のHPが、地域ごとの情報を載せて広がりを見せていたが、リーマンショック以降からか、存続が難しくなってしまったようだ。 スマホの発達もあり情報サービスも多用になって、地域ごとの情報のやり取りも活発になり我々としては便利を享受できてとれも有難い。お帰りの際にポチっと クリックお願いします
2020.07.24
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♪ まだ竿の立てられること悲喜なるを八十回のフルスクワット‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ テレビは夜中に良い番組が多い。特にNHKBSには触手が伸びる。 10時からの国際報道2020は欠かせない。 昨夜のプレミアム11:00~12:00の「最高齢に会いに行く!」は面白かった。昼は餃子屋、夜はクラブでノリノリDJを勤める85歳の女性、94歳の話好きの現役バーテンダー、ギネス最高齢の記録を持つ87歳のトライアスロン選手が登場。 特にトライアスロン選手の話には大いに勇気づけられた。60過ぎてから始めたらしく、最初は数メートルしか泳げなかった人が、今や世界の王者。ハワイの大会に10年連続で参加していて、高齢クラスでの優勝を重ねているというから凄い。 今も毎日、ハードなトレーニングをしていてトライアスロンのために生きているようなものだと笑う。最近は体力がどんどん落ちていくのを練習で補うことができると、目を輝かせてその嬉しさ楽しさを語る。その心の瑞瑞しいこと。 料理人のコウケンテツが好きで、彼の名前があるとついつい見てしまうが上の番組と重なっていいたので見られなかったのが残念。 11時から「エール」の再放送を挟んで、「夢の夜会は眠れない 『演奏家編』」は、辻井伸行、矢野顕子、大西順子の天才三人が、それぞれがリモートで参加し、素敵な夜を楽しませてくれた。全国のテレビ番組制作者たちが「レギュラー番組化」を目指して腕を競う異色の番組 辻井伸行はユーミンの「春よ、来い」、ニューヨークから参加の矢野顕子は朝ドラ・あおぞらの主題歌「優しいあの子」、大西順子は敬愛しているアートテイタムの演奏にちなんで「スターダスト」を、天才が自分一人だけの空間で、自分の人生で秘かに愛してきた1曲をピアノ演奏。そのどれもが素晴らしかった。 演奏会の出来ない日々の中で、自分のために演奏するような緻密さの中に柔らかな空気をまとった演奏は、三者三様の音楽観を展開して見事だった。このコロナ禍がもたらした、奏者と視聴者が一対一で向き合うようなとても贅沢な時間を十二分に堪能させてくれた。 最近はYouTubeでもやたらにCMが入るのでウンザリだが、NHKは何と言ってもCMがないのがいい。独自の視点でオリジナリティー溢れる番組をどんどん魅せてほしい。何せ、金をとってるんだから、政府の圧力なんかに負けないで独立性と独自性を貫いてもらいたい。
2020.06.13
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♪ むらさきに森の光て二千回林になりて栄誉賞受く森光子さんが林芙美子の「放浪記」を演じて2000回を突破。女優で初めて国民栄誉賞を受賞されました。国民栄誉賞そのものは総理大臣の人気取りの趣が濃いそうですが、一つの演目を2000回やり続けるということは並大抵のことではありません。昭和36年の初演以来一度も休んだことが無いということも、また凄い事ですね。演劇というものは生身の人間が演じるわけですから、出演する人一人一人が毎回状況が違う。乗っている時もあれば、ダレている事もあるでしょう。また、お客さんも違えば場所や季節も移ろっていく。毎日といっても決して同じ日はありません。真摯に立ち向かっていれば飽きている暇なんかないのかも知れません。気が付いたら48年経っていたということでしょうか。3月、4月は元気がなかったらしいですが、89歳ともなれば当然そういう事もあるでしょう。41歳で掴んだこの主役と47歳で死んだ主人公の林芙美子の人生が、下積み時代のご自身と重なって、これだけ長い間演じ続けて来られたでしょうか。一度も見ていない事を悔やむことになるような気がします。森繁久彌の「屋根の上のバイオリン弾き」を観て涙し、舞台の楽しさ舞台人の凄さを知っている私としては見ておかなければという気持ちが募ります。 お願い「日歌」が千首になった記念に「ベスト百」を皆さんに選んで頂いています。貴方もお好きな短歌を選んでくださいませんか?下記の中から、気に入ったものがありましたら投票をお願いします。(何首でも結構です)番号をメールでお送りいただくか、コメント欄に書き込んで下さい。ご協力いただいた方に、「石に描いた梵字+言葉入りハガキ」のお好きなものを「2枚」差し上げます。終了しました。
2009.05.12
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