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予告を観た時は、甘ったるいラブストーリーかと思った。普通だったらそのまま終わりになるところだが、アカデミー賞助演女優賞をレジーナ・キングが受賞したので、観に行った。公開2日目だったが、盛岡アート・フォーラムの上映で、不人気だろうという予想からから、上映は1日1回,それもお昼という、冷遇?ぶり。公開2日目だが、劇場側の予想通り?入りはかなり悪い。10人もいただろうか。若い人は皆無で、映画好きの中高年の人たちが観に行った感じがする。背景に人種差別の問題が横たわっているため、甘さも控えめといったところ。作者のジェームズ・ボールドウィンによると、題名のビール・ストリートはニューオーリンズにある架空の通りで、黒人の故郷とされている。実際はメンフィスにあるそうだ。舞台は1972年のニューヨーク・ハーレム。ティッシュ(キキ・レイン)の恋人のファニー(ステファン・ジェームズ)が、無実の罪を着せられて。刑務所に入れられてしまう。恋人たちの家族が奮闘して、プエルトリコにいる被害者を探して、ティッシュの母親が会いに行くというのが粗筋。途中でいろいろな出来事が発生するが、その都度人種差別の障害が嫌でも意識させられ、それが重苦しい雰囲気を出している。黒人のささやかな幸せが人種差別により、破壊される様には心が痛む。白人の警察官が悪役というのはありきたりだが、そうさせているのは実は社会だということを訴えかけているような気がした。レコードをかけるシーンが何回も出てきて、舞台が70年代ということを教えられる。音楽は「ムーンライト」も担当したニコラス・ブリテル。音楽は弦中心のクラシックとサックスやミュート・トランペットがつかわれたジャズが、混じっている。はっきりとした旋律は聞かれないが、映画のストーリにあった音楽というか、この映画の雰囲気を支配している。ただ、音楽単独で聞いてもあまり面白くないだろう。最近こういった傾向の音楽が多くなった気がする。その分サントラを聴く楽しみが減ったように思うのは当ブログだけだろうか。重要なシーンで黄金のコルトレーン・カルテットの「It's easy Remember」が使われていて、見事にはまっていた。また、マイルス・セクステットの「Blue in Green 」がエコーのように遠くから聞こえるシーンも印象深かった。主役のキキ・レイン、ステファン・ジェームズ(ファニー)はケレン味のない演技で好演。映画では初出演のキキ・レインは大変な美人で、今後人気が出るだろう。ティッシュの親のリヴァース夫妻もいい演技だった。妻役のレジーナ・キングの演技が目立っていたが、アカデミー助演女優賞に相応しいかといえば、スケールの点で疑問が残る。ファニーをしょっ引くベル巡査(エド・スクライン)は痩せて弱々しい感じの男で、逆上すると何をしでかすか分からないような狂気を持った人間の恐ろしさを表現している。出番は少ないが、ファニーの偏見に満ちた母親役のアーンジャニュー・エリスの小憎らしさも見事。結末が描かれていないところがいい、というか描けなかったのかもしれない。監督は「ムーライト」のバリー・ジェンキンス。「ムーンライト」では、ゲイの匂いがプンプンした展開に辟易してしまった。今回はゲイの映画ではないが、黒人の濃厚な愛が描かれていて、当ブログの好みではなかった。ところで、予告を見ていたらNETFLIXの「ローマ」のトレーラーが流れていた。お試しで入ろうかと思っていたので有難い。映画界の圧力が凄かったのだろうか。公式サイト
2019年03月30日
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オルガ・シェプス の小品を集めた「Melody」を聴く。ハイレゾは、まだあまり出回ってはいなくて、HDtracksで購入。他のタイトルが概ね$17.22なのに比べて$22.22と割高なので、他のダウンロードサイトでリリースされるのを待っていた。ところが、この前のHDtracksのメールで、2タイトル買うと25%の割引のセールがあることを知り、ブニアティシヴィリのシューベルトとともにダウンロード。2枚で$30で購入できた。添付されたPDFには解説が一切ないので、このアルバムの狙いはわからない。どの曲も穏やかで、静かな曲が多い。彼女はこういう小品が得意で、ロシア物を集めた「Vocalise」は当ブログのお気に入りだ。半分くらいは現代の作曲家の作品だが、バロックやロマン派の音楽と共存していても、曲調が統一されていて、どの曲も楽しめる。彼女の語り口のうまさで、曲が生き生きと蘇るような感じのする曲も多い。また、例えばショパンの作品9の第2の夜想曲のように超有名な曲も、特に変わったアプローチをするわけではないのだが、テンポや細かいニュアンスのつけ方が実にうまいので、思わず耳をそばだててしまうのだ。なお、ハイレゾとCDでは曲順が大幅に違うようだ。一曲目はムソルグスキーの展覧会の絵のプロムナードllの最初の数小節のモチーフを使って、自由に展開している。ビバン・バッティ(1975-)とケタン・バッティ(1981-)の作品。浮遊感が感じられる不思議な曲。ドイツの作曲家スヴェン・ヘルビッヒ(1968-)の「Am Abend」(夕べに)の旋律の始めは、どことなく「不屈の民」に似ている。雰囲気も似ていて、悲壮感が漂う。カナダ生まれのチリー・ゴンザレスの「Olga Giegue」はシェプスに献呈された作品だろうか。youtubeに2015年の演奏がアップされているので、かなり新しい曲だ。彼は「ラップ、エレクトロ、ピアノの間を縦横無尽に交差し、従来の枠にとらわれない唯一無二のポップパフォーマー」とかなり破天荒な人物のようだ。出典:http://www.transformer.co.jp/m/shutupfilm/昨年ゴンザレスの「黙ってピアノを弾いてくれ」というドキュメンタリーが公開されたそうだが、当地では上映がなかった。DVDがリリースされているようなので、TSUTAYAでレンタルしてたら、ぜひ見たい。ゴンザレスの曲はもう一曲「Armellodie」が収録されている。愛らしいメロディーだが、それほど優れているとは思えない。一番聞きごたえのあるのはブラームスの間奏曲作品116第2。ブラームスの晩年の諦念こそあまり感じられないが、音楽の成熟度合いが半端でない。最後のボロドス編曲のトルコ行進曲は穏やかとは正反対の編曲。テクニックを見せるショーピースで、これ見よがしに弾くこともできるが、シェプスの演奏はそれほど激しさを感じさせない。勿論難しく作っているのだろうが、テクニックが優れているのに、曲のえげつなさがあまり感じられない。むしろ、品位とある種の落ち着きが感じられる不思議な演奏。ボロドスの演奏は、いかにもテクニックを見せつけているのとは真逆な演奏で、彼女の美意識を感じる。続いてはショパンの夜想曲作品27-2。弱音重視出て、テンポは遅め。デリケートな表現で、とろけそうな味わいだ。参考までにフレイレの演奏を聴いてみた。シェプスの演奏の方がスケールが大きく、フレイレの弱音の処理が小手先に聞こえてしまうほどだった。因みに演奏時間はフレイレが5分10秒、シェプスはなんと7分だった。まあ、フレイレの録音はCDからのアップコンバートなので、シェプスの録音に比べて霞がかかっているような音で分が悪いが、スケール感がだいぶ違う。全曲の録音を希望したいが、これまでの仕事の方向性を見ると、現時点では無理だろうが、いつの日か実現することを期待している。バッハのイタリア協奏曲も通常より1分ほど遅い。そのぶん沈潜していくような雰囲気が感じられる。通常の演奏が明とすると、いくぶん暗い感じで、独特の味わいが感じられる。現在流行のHIP(Historically Informed Performance)の演奏の影響は皆無で、従来の解釈なのだろうが古さを全く感じさせない優れた演奏。「エリーゼのために」はケレン味のない演奏で、静かな余韻を残して終わる。凡百の演奏とは一味違う味わい深いもの。Ludovico Einaudiの「 Una mattina」は分散和音が繰り返されるミニマルミュージック風の作品。暗く沈潜していくような感じで、映画の一場面で使われていもおかしくない。ノイズが感じられない、ピアノの量感のよく出た録音も素晴らしい。Olga Scheps:Melody(Sony Classical LC 06868)24bit 88kHz Flac01.Modest Mussorgsky, Vivan Bhatti, Ketan Bhatti: Memories of a Promenade II02.Sven Helbig: Am Abend (Version for Piano Solo)03.Chilly Gonzales: Olga Gigue04.Frederic Chopin: Nocturnes, Op.9, No.2 in E-Flat Major05.Aphex Twin: Avril 14th06.Edward Grieg: Lyric Pieces, Op.38, No.3: Melody07.Johannes Brahms: Intermezzo in A Major, Op.118, No.208.Ludovico Einaudi: Una mattina09.Chilly Gonzales: Armellodie10.Christoph Willibald Gluck, Giovanni Sgambati: Orfeo ed Euridice, Wq.30: Melody (Arr.for Piano)11.Johann Sebastian Bach: Concerto Italiano in F Major, BWV 971: II.Andante (Transcribed for Piano)12.Ludwig Van Beethoven: Fur Elise, WoO 5913.Alessandro Marcello,J.S.Bach: Concerto in D Minor, BWV 974: II.Adagio (after Oboe Concerto in D Minor, S.Z799)14.Frederic Chopin: Nocturnes, Op.27, No.2 in D-Flat Major15.Wolfgang Amadeus Mozart(arr.Arcadi Volodos): Turkish March, Concert Paraphrase based on Rondo alla Turca from Piano Sonata in A Major, K.331Olga Scheps(p)Recorded atT MARIENMÜNSTER,KONZERTSAAL „ACKERSCHEUNE“,January 15 - 18, 2019
2019年03月27日
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昨日最近利用しているProSutudioMasterでガーディナーの指揮するモンテヴェルディの「ウリッセの帰還」を何と35%オフで購入した。いつぞやこのサイトのダウンロード環境が悪いということを書いたが、今回もダウンロードに凄く時間がかかる。全部終わるのに2時間以上かかったと思うHDTracsなら20分ほどで終わるところだ。その後いつもの通りFlacを非圧縮にしようとしたらエラーが出る。何回か試したが、結果は同じ。ファイルのプロパティーをみたら、ファイルサイズが0byteと出る。ソースが悪いかダウンローダーが悪いか、当ブログの環境が悪いのか分からないが、とりあえずサポートに連絡。このサイトではダウンロードは1回しかできないので、不具合があると、いちいちサポートに連絡しなければならないのが手間だ。不具合のあるファイルは4つで、3回アップロードしてもらって、ダウンロードを繰り返した。その結果、最後に一つのファイルだけ残ってしまい、「別な方法を考えろ」と伝えた。しばらく時間がたってからwetransferというダウンロードサイトを使ってダウンロードしろという指令が出て、やっと問題のファイルすべてがダウンロード完了。結局、ダウンローダーに問題がありそうで、何とかしてほしい。これでは、いくら安いといっても、このサイトから購入するのを躊躇してしまう。大体、今どきダウンロードが1回しか出来ないなんてありえない。唯一の救いは、クレームを入れるとすぐ対応してくれることだ。今回のように何回も同じクレームが来ても辛抱強く対応してくれるところは、経験がない。普通クレームを入れると対応に2,3日かかりますとか言って、すぐやらないものだ。そういう意味で、ここはヘルプデスクの鏡?のようなところだ。なので、心情的には利用したいところなので、実に惜しい。ダウンロードしたファイルは素晴らしい音で、とても満足した。ところで、ヘルプ・デスクはどこにあるんだろうか。カナダのモントリオールだとすると、日本との時差は13時間、昨日と今日やり取りしたので、彼らは休日も夜も働いているという、ありえない状況になるのだが。。。
2019年03月25日
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スペインのジャズ・トランペッター、アンドレア・モティスの新作「Do Outro Lado Do Azul」(もうひとつの青(アズール))を聴く。先日言及した配信サイトのPro Studio Mastersで入手。ここはアメリカとカナダが配信の対象だが、このタイトルは、いまのところカナダのみのリリース。セール価格の$14.39+税で購入。残念ながらブックレットが付いていなかった。ポピュラー系のタイトルではよくみられることだが、少なくとも、アーティストや録音日時などの必要最小限のデータは入れるべきだろう。まさかCDにも記載がないのとは思えないので、ダウンロード音源に限ってのことだろう。今回のアルバムはヴァーブでの2作目。ボサノバ特集で、ブラジルでの録音だそうだ。今月リリースされたばかりで、この項を書き始めた時は頼みのdiscogにデータが全くなかったので、どうしようと思った。しばらくしたら、データがアップされたので助かった。ボサノバというと、都会的に洗練された演奏を思い浮かべるが、今回の演奏は粗野と言ったら語弊があるが、現地で演奏されているボサノバに近いと思われる。編成もギター、ヴァイオリン、クラリネット、トランペットなどにカヴァキーニョやパンディロ(タンバリン)などのブラジルの楽器が加わっていている。ピアノやベースの入っているトラックは少ない。この編成が粗野で鄙びたサウンドを醸し出しているのだろう。ベースがあまり聞こえないので、重心が高くなり、古びた写真を見ているような感じになる。モティスのヴォーカルはノンビブラートのハスキー・ヴォイス。素人っぽい歌い方だが、悪くない。トランペットは滑らかなサウンド。冒頭のイズマエル・シルヴァの「アントニコ」ではギターに支えられたヴォーカルがムード満点。こういう演奏を、心に沁み入る名演というのだろう。モティスのオリジナルが3曲入っている。バラエティに富んでいて、佳曲ぞろい。他の曲と違和感なく共存していて、彼女の作曲能力の高さを伺わせる。特にヴァイオリンやコーラスが加わるサンバ「Brisa」は賑やかで楽しい。スローテンポの「Sense Pressa」のまったり感も悪くない。他の曲を含め全く聞いたことのない曲ばかりだが、ノリのいい曲が多くとても楽しめる。ピアノやサックスが入るとジャズっぽくなるが、基本的にはブラジル音楽にジャズという香辛料がまぶされている音楽という印象だ。モティスはこのアルバムでは全編ヴォーカルを担当し、トランペットの出番は少ない。速いテンポの「Pra Que Discutir Com Madame」(マダムとの喧嘩はなんのため)での畳みかけるような切れのいいスキャットがスカッとする。ミディアムテンポの「Danca Da Solidao」(孤独のダンス)ではカルラ・モティスのバックコーラスがいい味出している。ガブリエル・アマルガントのクラリネットソロがフィーチャーされる曲が目立つが、「Saudades Da Guanabara」でのトランペットとの掛け合いを聴くと、ニューオーリンズ・ジャズそのものに聞こえる。「Choro De Baile」はインストでモティスのミューとトランペットとクリストフ・マランジェの濃厚なヴァイオリン・ソロがフィーチャーされている。最後の「Baiao De Quatro Toques」では、途中で「ブラジル」が引用されている。ということで、まだ2作目だが早くも大化けした感じだ。プロデューサの力がものを言っているのだろうが、いろいろなジャンルからメンバーが参加していて、多様な要素の混じった音楽をここまでまとめ上げた彼女の力量は大したものだ。 ところで、4月23日から25日までのブルーノート東京ほか数か所でこのメンバーでコンサートが開かれるそうだ。ご興味のある方は是非!Andrea Motis:Do Outro Lado Do Azul(Verve)24bit 48kHz flac1.Ismael Silva:Antonico2.Andrea Motis:Sombra De La3.Andrea Motis:Brisa4.Andrea Motis:Sense Pressa5.Joan Manel Serrat:Mediterraneo6.Roque FerreiraFilho De Oxum7.Haroldo Barbosa, Janet De Almeida:Pra Que Discutir Com Madame んのため8.Paulinho Da Viola:Danca Da Solidao9.Paulo Cesar Pinheiro:Saudades Da Guanabara10.Sergio Krakowski:Choro De Baile11. Joan Mar Sauque:Record De Nit12.Roberta Sa, Rodrigo Maranhao:Samba De Um Minuto13.Jose Miguel Wisnik, Luiz Tatit:Baiao De Quatro Toques Andrea Motis (vo,Tp,ss)Josep tTraver (Spanish and Electric Guitar)Ignasi Terraza (P)Joan Chamorro (b)Esteve Pi (ds)Sergio Krakowsky (Pandeiro, vo)Fernando Del Papa (Cavaquinho, vo)Mathieu "tétéu” Guilemant (Seven-String Guitar, vo)Christoph Mallinger (Violin and Mandolin, vo)Gabriel Amargant (Cl,ts)Martin Heinzle (b Track 3 only)Carla Motis (e-g Track 9 only, vo)
2019年03月22日
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3/9に東北横断道の釜石から花巻間が全線開通したので、月曜日に家族で行ってみた。制限時速は70kmの区間と80kmの区間がある。片側1車線で、道路の幅が狭く、中央分離帯がポールのため邪魔になって運転しにくい。それに、追い越し区間があまり設けられていないため、トラックなどの遅い車が前に走っていると、すぐ渋滞になってしまうのは困りもの。平日だったので、交通量は少ないが、休日になったら目も当てられないことになりそうだ。途中でのパーキングも設けられていないし、食事をするための場所もいったん高速を降りて少し離れた道の駅を利用するというスタイルで、便利とは言えない。まあ、東北自動車道に比べたら交通量が少ないので、仕方がないと思うが、少し利便性が低い。またトンネルの照明が一カ所かなり暗くて運転しにくい所があり、事故の危険を感じた。釜石までは自宅から一時間少々で着くので、昔に比べたらだいぶ楽になった。開通前は仙人峠の上り下りや暗く埃っぽいトンネルでかなり時間がかかっていたので、それを思うと雲泥の差だ。冬道はさらにこの高速が威力を発揮するだろう。ところで、目的地は釜石大観音で、ナビをセットしていったのだが、データーが更新されていなくて、道路のない所を走っていると勘違いしているのには参った。googleマップでも、どのインターで降りればいいか分からず、鵜住居方面に行ってしまった。帰りも、釜石中央インターから乗りたかったが、検索できないので、コンビニで聞くことになってしまった。まあ、これはそのうち更新されるだろうが、今のうちは注意が必要だ。また、今は復興道路として東和ー釜石間は無料なので、この高速を利用するのだったら、今がチャンスだ。晴れた日を狙っていったのだが、その狙いがまんまと成功して、真っ青な空と海、釜石大観音を拝むことが出来て良かった。ちょっと寂しかったのは大観音のふもとにある店がどこも閉まっていたこと。20年以上前に来た時には結構にぎわっていた記憶があるので、少し寂しかった。昼食は釜石駅のサン・フィッシュ釜石にある「海鮮 まえ浜」でとり、買い物をして帰宅した。高速が開通して、気軽に行くことが出来るようになったので、観光客も増えることを期待したい。
2019年03月20日
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アメリカとカナダでサービスを行っているProStudioMastersのアカウントが、やっと取れたので、バーゲンで3タイトルほど入手した。このサイトでは、決済のときに、カナダの住所を登録しなければならないが、ダミーの情報を生成するサイトが幾つかあることを知った。今回はフェイクジェネレーターを利用。ここのサイトでは性別や国を指定すると、名前から住所からクレジット番号まで生成してくれる。VPNを使って日本でサービスしていないサービスを決済するときにはとても有用だ。早速、カナダの住所を生成して、入力したら、すんなりアカウントを取得できた。いざダウンロードすると、いつも利用しているHDTracksやHighresaudioに比べるとスピードがかなり遅い。それに、1ファイルずつダウンロードされていくのも、なんともまどろっこしい。遅すぎて、PCがスリープしてしまった。ファイルの圧縮も行われていないし、2003年から始まったサービスにしては、そこらへんの整備が遅れているようだ。なので、ここを利用するときは、スリープしないように電源のオプションの設定を変える必要がある。また、決済して初めて分かったのだが、税別になっていて、13%ほどの消費税がかかっている。カナダでは州によって消費税が異なるらしいので、また話がややっこしくなる。今回はオンタリオ州で登録しているので、もしかしたらもっと安い州があるかもしれない。まあ、これは今後の課題?として、調査の余地があるが。確かめてはいないが、アメリカのサイトでは税込みだろうから、カナダだけの問題だろう。前置きが長くなったが、今回取り上げるのはカナダの若手ヴィオラ奏者マリーナ・ティボーによる、女流作曲の作品集。彼女はデビューから数年しかたっていないが、世界各地でオーケストラとの共演、ソロや室内楽でも活躍中であるという。今回のアルバムは彼女の「TOQUADE」に続く、2枚目のアルバムで、女流作曲家の作品を集めたもの。まあ、ヴィオラを弾く同好の士以外は積極的に聞くというアルバムではないだろうが、彼女の美貌で釣られる(自分もその一人)方もいそうだ。ATMA Classiqueはカナダ・ケベックを本拠とするクラシック専門のレーベル。古楽から現代曲まで幅広いレパートリーを録音しており、250タイトル以上を保有するとのこと。 今話題のネゼ=セガンのブルックナーもラインナップされている。また、このサイトではCD品質のflacが$13ほどでダウンロードもできるので、お得だ。また、横道にそれてしまったが、このCDは小規模の利いたことのない作品ばかりだが、いい作品が揃っていて、なかなか魅力的な作品集だ。一部アレンジも有るが、最初からヴィオラのために作られた作品のようにしっくりくる。冒頭のクララ・シューマンの「3つのロマンス」はロベルト・シューマンの死の3年前の作品。愁いを帯びた旋律と、柔和な表情がブラームス+シューマンみたいな濃厚なロマンを感じさせる。教師として名高いナディアブーランジェの「チェロとピアノのための3つの小品」は1分から2分の小品で、暗い表情の作品ばかりだが、フランスらしい洒落た装いで、タランテラ風の第3曲が面白い。フェリックス・メンデルスゾーンの姉のファニー・メンデルスゾーンは以前弦楽四重奏曲をエエヴェーヌ・カルテットの演奏で聴いて、その素晴らしさに気が付いたのだが、それ以来二度目のお目見え。今回の作品は2分ほどの小品で、ゆったりとしたロマン的な作品。これもブラームス+シューマン的な音楽。レベッカ・クラークはイギリスのヴィオラ奏者で作曲家としてはヴィオラが主役の作品を手掛けたそうだ。両大戦間のイギリスの作曲家の中で、最も重要な作曲家とされている。彼女の作品はジェンダー認識のせいで、1970年代までは埋もれていて、未出版のものが多いという。「ソナタ」はブロッホやヒンデミットのヴィオラのための作品と同じ1919年の作曲。印象派風の音楽だが、構成が複雑で、サウンドも分厚く、聴きごたえがある。ヴィオラ奏者たちの標準的な演目にとどまっているのが惜しい。結局、こういう曲はこの楽器の経験者や所謂好事家にしか知られる機会が少ないので、なかなか広まりにくい。当ブログのテリトリーである金管アンサンブルでも、金管の経験者以外は殆ど聴かれることもない。それは、曲の良し悪しとは関係ないことだ。この曲をdiscogoをチェックしたがCDは5,6種類しかなかった。強力な演奏家が出現して、その演奏家が演奏する曲が一挙に一般の愛好家の認知を得ることもあるが、ごくごく限られた現象だろう。彼女には華があるので、そういう役割になってほしい気がする。ルックスもいいので、大いに期待したい。ヴィオラ奏者であるリリアン・フックスの「ソナタ パストラーレ」は無伴奏ヴィオラのための作品。フックスには無伴奏ヴィオラのための作品が他にもあり、ジャンヌ・マローが全集として録音している。(Naxos)ダークなサウンドで、このアルバムの中では一番シリアスな作品だが、それほど難しい曲ではないので、何回か聴いているうちに耳に馴染んでくるだろう。最後のウクライナ生まれのアンナ・ピドゴルナの「その子、光をもたらす」(2012)も無伴奏ヴィオラのための作品。この曲もシリアスだが、いろいろなサウンドや効果音が楽しめる、面白い作品に仕上がっている。 全体にわたってティボーの演奏は強い個性は感じられないものの、木質の美しいサウンドと清潔感の感じられる演奏で、曲の姿をありのままに表現している。不安定なところは全くなく、テクニックも申し分ない。マリー=エヴァ・スカルフォンのピアノも悪くない。会場ノイズの聞こえない録音は素晴らしく、余計なことを考えることがなくて、演奏に集中できる。この音源はHigresaudio でも配信されていて、日本でも入可能だが、価格は$16.5と少し高め。ここまでは良いことづくめだったのだが、困ったことに、数か所で途切れてしまう。ネットワーク・プレーヤーでのみの現象なので、ファイルの故障ではないようだが、今のところ原因不明だ。Marina Thibeault:Elles(ATMA Classique ACD22772 )24bit 96kHz Flac Clara Schumann (1819-1896)1.Trois romances, op. 22(1853)Nadia Boulanger (1887-1979) 4.Trois pièces pour violoncelle et piano, arr. pour alto et piano(1915)Fanny Hensel (1805-1847)7.Dämmrung senkte sich von oben Rebecca Clarke (1886-1979) 8.Sonate pour alto et piano(1919)Lillian Fuchs (1901-1995)11.Sonate Pastorale Anna Pidgorna (Née en / b. 1985) 14.The Child, Bringer of Light, pour alto seulRecorded at Domaine Forget, St-Irénée (Québec) Canada,April 2018
2019年03月17日
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アントニオ・ヴィヴァルディの死後に、残された膨大な楽譜が180年後に日の目を見るまでの経過を描いたサスペンス・ノンフィクション。著書はフェデリコ・マリア・サルデッリ(1963-)というイタリアの方。バロック音楽の「モード・アンティクオ」を主宰し、作曲家、指揮者、音楽研究者、画家、漫画家など幅広い活躍をしている。本の内容はヴィヴァルディがウイーンで客氏した後、借金の形に手稿を取られることを防ぐために、アントニオの一番下の弟フランチェスコがすべてを持ち出すところから始まる。最終的にジェノヴァの貴族マルチェロ・ドラッツィオとユダヤ人の仲買人ロベルト・フォアのもとに半分に分かれていた手稿が、彼らの二人の息子の死の思い出のためにトリノ国立図書館に寄贈されるという物語だ。著者は本の内容のうち2つを除き事実だとあとがきで語っている。そのうちの一つ、フランチェスコ・ヴィヴァルディが手稿を持ち出したことは、前後の関係からほぼ間違いないと断定している。300ページの本だが、登場人物の名前がやたらと長くて、記憶しにくかったり、細かいエピソードも含まれていて、なかなか読み進めるのに一苦労した。それに、1700年代と1900年代初頭が交互に出てくるのも、理解を妨げる要因だ。ただ、日付や場所が付いている章立てになっていて、読み進めていく途中で見直すには役立った。ストーリーに紆余曲折があり(ありすぎ?)理解するのに難しいことはあるが、本そのものはとても面白い。これだけぐちゃぐちゃしていると、途中で投げ出したくなるのだが、翻訳がこなれていて、特に会話がリアルなので、面白さが持続する。目の前で見ているような臨場感があり、言葉も「かたかな」、「ひらがな」、 チルダ(~)や中点(・)を使って、生き生きとした会話が手にとるようにわかる。原作が優れているのは勿論、関口英子、栗原俊英両氏の翻訳がハイレベルの仕上がりであることがものを言っている。ヴィバルディの手稿が最終的にまとまって日の目を見たのは、いろいろな偶然もあるが、心ある人々の善意や、ルイージ・トッリやアルベルト・ジェンティーリなどの優れた音楽学者の情熱がなければなかったことだろう。こういう話ではよくある、音楽的な価値を認めない人々を責めるのは酷なことだ。最後のほうでムッソリーニがちらっと顔を出す。このシーンは1920年代のことで、イタリアがファシズム化し、国内のユダヤ人の弾圧が始まる、第二次世界大戦前夜の雰囲気を伝えている。著者によると、この本で繰り返し出てくる音楽はヴィヴァディの「主を怖れるものは幸いなり」 RV 597の第9曲「とこしえに記憶され」ご興味のある方はspotify等でお聞き頂きたい。 なお、この本は2015年にイタリアの優れた小説に与えられる「ジョバンニ・コミッソ文学賞」を受賞している。映画化が待たれる傑作。フェデリコ・マリア・サルデッリ 著 関口英子、栗原俊英 訳「失われた手稿譜」ヴィヴァルディをめぐる物語 2018年3月23日初版 東京創元社
2019年03月15日
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クリント・イーストウッド監督主演の新作「運び屋」を観る。公開2日目の初回。地味な映画だが、入りは上々でクリント・イーストウッドという信頼できるブランドだからだろう。当ブログもそのひとりだ。原案は『ニューヨーク・タイムズ』のサム・ドルニックの記事「The Sinaloa Cartel's 90-Year-Old Drug Mule」で、80歳代でシナロア・カルテルの麻薬の運び屋となった第二次世界大戦の退役軍人であるレオ・シャープの実話に基づいている。話はデイリリーという1日しか開かない花に情熱を燃やすアール・ストーン(クリント・イーストウッド)が、ネットの台頭で種が売れなくなり、店は潰れてしまう。その後、ひょんな事から麻薬の運び屋を始めるというもの。メキシコから車でイリノイ州まで麻薬を運ぶという仕事で、彼は1回も違反したことがないという事で選ばれた。その後、麻薬捜査官が登場して、最後はお縄になる。それだけだと面白い話にはならないが、アールと家族との確執や、麻薬捜査官コリン・ベイツ(ブラッドリー・クーパー)の家庭での悩みなどが描かれていて、物語に厚みをもたらしている。お決まりの結末になるが、最後のシーンは本来の自分に戻ったアールの姿が描かれていて、心打たれる。傑作なのは描かれているアールのチャラクター。車を運転していて、ラジオに流れている曲を一緒に歌う陽気なところや、若い女性を好むところなど、実物がどうかはわからないが、なかなか魅力的な人物像に仕上がっている。イーストウッドの演技は枯れているが、時に退役軍人の気骨が出ることがある。アメリカの退役軍人はこういう感じなのだろうと思う。麻薬捜査官コリン・ベイツ(ブラッドリー・クーパー)は終始クールで、アールを追い詰めていく部分も、それほど緊迫した感じはない。メキシコ・マフィアは、いかにもという感じの人たちで、若い女性てんこ盛りの豪華なパーティは目の保養になる。実話では運び屋をやっていたのは2009年から2011年と、つい最近お話だが、町並みなどを見るともっと前のストーリーのような感じになっている。実話通りの年代だともっとシリアスなドラマにするしかないので、この設定でよかったと思う。音楽はキューバ生まれの有名なジャズ・トランぺッターのアルトゥーロ・サンドバルが担当している。本職のトランペットは新装なった退役軍人のクラブでの女性ミュージシャンが吹くトランペットの吹き替えぐらいだろうか。この女性はトランペットと、サックス、キーボードを演奏していて、片手でトランペットを吹きながらキーボードも演奏するというスーパーなミュージシャンだった。確かポルカ・バンドと呼ばれていた気がするが、ネットには載っていなかった。ただ、いろいろな情報からアコーディオンを中心に、バンジョー、ドラムなどの楽器に管楽器とヴォーカルが加わったバンド形態のようだ。ポルカというくらいなので、チェコの音楽なのだろう。こちらにサンドバルがこの映画の音楽を手がけた経緯や、詳しい内容が書かれてあり、とても参考になる。それによると、サンドバルを描いたテレビ映画「さらば愛しのキューバ」で、サンドバルを演じたアンディ・ガルシアの紹介でクリントに出会い、ピアノで2,3曲弾いたところで、音楽を依頼されたとのこと。ガルシアは「運び屋」では麻薬組織のボスを演じている。サンドバルにとっては「さらば愛しのキューバ」に続き、「運び屋」が2作目の映画音楽に当たる。マフィアのパーティーでのマリアッチなども彼の手になる音楽。作曲者の個性が全面に出てくるのではなく、既存の音楽のように聞こえるところが、彼の独特な個性なのかもしれない。なお、トレーラーではラフマニノフのパガニーニ変奏曲の18変奏曲のフレーズが流れていたが、映画で聞こえていたか覚えがない。当ブログの耳の具合が悪かったためかもしれない公式サイト
2019年03月13日
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恒例のジャズ批評主催のジャズ・オーディオ・ディスク大賞が発表された。インストゥルメンタル部門の金賞と銀賞がアレッサンドロ・ガラティで銅賞がチック・コリアという結果になった。当ブログの苦手なガラティが上位の2つを受賞してしまって、少し戸惑っている。聴いて、つまらなかったら嫌だと思ったので、ためしにspotifyで聞こうと思った。ところが、金賞の寺島レコードはラインナップされていない。まあ、音楽配信にタッチしないのであれば仕方がないが。。銀賞の「Outer Gold,Inner Lord」(澤野工房)は聴くことができたが、金賞の評価が高いので、駄目元と思って、「Shades of Sounds」を楽天のポイントで購入。何回か聴いてみた。綺麗ではあるが、アピール度があまり高くない。スローテンポの曲ばかりです、メリハリに欠ける。「Blue in Green」なんて、あまりにも遅すぎて、曲の美しさが全く伝わってこない。最期のコルトレーンの「Moment’s Notice」も、遅いテンポで、原曲のリズミカルな面が全くない。いいと思ったのはエヴァンスの「Two Little People」くらいだろうか。この曲は作曲者以外の演奏が少ないので、貴重だ。「Stelaby Starlight」も解釈がいまいち。冒頭のイスラエルのミュージシャンであるマティ・カスピとシュロモ・グロニッチの共作である「After You Left」は少し暗く重いが、とても美しい。自作曲の「Andre」もリリカルな佳曲。ベース・ソロが何曲かで出てくるが、凡庸と言ったら語弊があるが、いまいちぴんとこない。全体を通して一番気になったのは、ドライブ感がまるでのよう感じられないこと。以前聴いた作品が全くつまらなかったことを考えれば、だいぶ違う感じはする、物足りなことは確か。アメリオの録音については、改めて言及するまでもなく、素晴らしい。パッケージも二つ折りの紙ジャケでCDは不織布に入っている。日本人らしいきめの細かい仕事で、日本人なら持つことに幸せを感じるだろう。いい意味で日本人が好む音楽であることは確かで、こういうCDが日本では長い間売れ続けるのだろう。選考委員?10人による評価では10点が3人、以下9,7,5,2点一人づつと続く。0点が2人いるが、1人は寺島氏 で、自主的に採点から除外したのだろうが、これは公平な審査とはいえない。寺島氏は自分のレーベルでノミネートされているものがある部門からは外れるべきだろ。ここら辺を厳格にしないと、そのうち信用されなくなる。個人個人のノミネートについてのコメントは書かれているが、最終選考のコメントがないのは残念。というか個人のノミネートなど知りたいとは思わない。読者は購入の指針とするために最終ノミネートのコメントの方が重要なので、編集方針の一考を求めたい。ヴォーカルについては知らない歌手が高く評価されていることが多く、とても参考になる。この雑誌で知った歌手がお気に入りになったことも度々ある。今回の金賞を受賞したカルメ・カネラというスペインの歌手をspotifyで聴いたら、結構良かったので、購入しようかと思う。CDは高いので、ダウンロード音源を探している。発売元のFresh Soudのサイトを見るとCDを購入できる。$12程度なのだが、送料がちょっと高い。Qobuzでwavファイルをダウンロードできるので、何とか登録できるようチャレンジしてみる。VPNをフランスにするとログインは可能のようだが、決済まではやっていないので、これからのお楽しみ。Alessandro Garati Trio:Shades of Sounds(Terashima Records TYR-1062)1.After You Left2.Stella By Starlight3.You'll Walk In The Field4.Blue In Green5.Coracoco Vangabundo6.Andre7.The Two Lonely Peolpa8.Nobody Else But Me9.Moment's NoticeAlessandro Garati(p)Gabriele Evangelista(b)Stefano Tamborrino(ds)Recorded in November,2017 at Artesuono Studios,Italy
2019年03月11日
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木曜日、プールに行って上がった時から右耳が詰まったような違和感があった。その夜は、特に異常もなく過ごした。ところが金曜日に起きたところ、右耳の状態が悪く、テレビの音もよく聞こえない。左耳をふさぐと音がだいぶ小さくなってしまった。念のため耳垢を取ろうとしたのだが、硬くて取れない。これはまずいと思って、耳鼻科に行った。耳垢を取った後で、聴音の検査をしたら、案の定右耳の聞こえが悪く、感音障害(突発性難聴)と診断されてしまった。取り合えず点滴と飲み薬をもらって帰宅。感音障害といえば2004年に左耳が同じ症状になったことを思い出す。この時はすぐ治療したので、一か月ほどで収まった。ただ、絶えず低音の耳鳴りがしていて、車に乗るとそれがかなり大きくなってしまう。この病気は原因が分からず精神的ストレスや過労・不眠などの循環障害とウイルス感染だろといわれている。治療方法も確立されていない。有力な治療方法はステロイドの投与で今回はプレドニンというステロイドが含まれた点滴だった。この薬は副作用も結構あるので、注意が必要かもしれない。こちらによると、『日常生活では、規則正しい生活と睡眠,塩分摂取制限,水分の摂取,過労やストレスの回避,ストレス解消,有酸素運動などが勧められる』とのことなので、一番懸念している水泳や筋トレは大丈夫なようなので、一安心。あとはストレスを減らすのにどうするかだけ考える必要がありそうだ。現在は夜中に猫に外へ出せと催促されたり、なでろとうるさく言われるのが、最大のストレスであり寝不足の原因だ。猫の鳴き声のためにこの病気になったというのでは洒落にもならない。いずれにしても、音がまともに聞こえないので、音楽を聴いても楽しくない。ここまでは、金曜日に書いた。その後、防音している自室に寝たので、猫の声も聞こえず快適に眠ることが出来た。起きると昨日よりは大分いいかんじだったが、寝ている時よりは状態が悪い。今日も聞こえの検査を受けて点滴。昨日より良くなっているとのこと。前回は、仕事の都合で週一回の治療だったことも、治療期間が長かった原因だろう。今回は今のところ順調で、来週も点滴は続けるが、予想より早く治りそうだ。来月は3日ほどコンサート等聴きに行くつもりなので、出来れば治癒とまでいかなくても、改善されていることを期待したい。
2019年03月09日
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マチュー・ロマーノ率いるアンサンブル・エデスという合唱団のフランス物を集めた合唱曲集を聴く。例によってeclassicalで新譜特価$10.65で購入。マチュー・ロマーノはレ・クシェルの指揮者ロトなど下で研鑽を積み、フランス内外の合唱団のみならずオーケストラや吹奏楽団の指揮で活躍されているようだ。フォーレのレクイエムは第2版での演奏。この曲は第3版まであり、第3版が我々が普通聞く版だ。ここら辺はこちらに詳しく書かれている。第2版はオケの規模が小さくオルガンの活躍が目立つ。合唱は各パート数人に絞り込まれている。フォーレでは上から6,7,7,7の構成。第2稿はフォーレの自筆譜が紛失していて、ラッター版(1984)とネクトゥー&ドゥラージュ版(1988)があり、今回は後者が使われている。ここでは、レ・シエクレが起用され、そのサウンドが古の響きを再現している。第3版にくらべて荒々しい表現が多く(特にティンパニのごつごつとした質感が目立つ)、リベラメ後半のホルンのファンファーレみたいなフレーズはまるでリズムが違っている。因みにティンパニは南恵理子という方が担当している。ソプラノはボーイ・ソプラノかと思わせるような澄透な声で、この曲のイメージにぴったりだ。バリトンは細い声で美しいフランス語が心地よい。やはりこの曲はフランス人の歌がいいと感じさせる。ただ起伏の大きい歌い方で、もう少し抑えた表現のほうがこの曲にはあっていると思う。このCDで一番面白いのはプーランクの「人間の顔」だろう。その生き生きとして劇的な表現は実に素晴らしい。いつも弱いと感じる男声もそんなことは感じられず、素晴らしいバランス。最終曲のエンディングのソプラノの高音もスカッと伸びきって文句なし。以前触れたアクセンチュス合唱団の演奏(1892 ネクトゥー&ドゥラージュ版)を聴きたいところだが、例によって行方不明なのであきらめた。ドビュッシー の「シャルル・ドルレアンの詩による三つの歌」(無伴奏合唱曲)は合唱の名曲だそうだが、当ブログは初めてお耳にかかった。シャルル・ドルレアンとは百年戦争当時の王族のオルレアン公で、フランスのヴァロア朝のフランス王ルイ12世の父だそうだ。出典:https://blogs.yahoo.co.jp/rmnjr654/32139572.html第2曲ではテノールの独唱が入るが、スラブふうの歌唱で、違和感があった。出典元のブログにスウェーデン放送合唱団の「ヨーロッパの合唱音楽」という6枚組のCDのことが出ていた。あるはずだと思って探したら、towerの復刻シリーズのCDがあったので、参考までに聴いてみた。スウェーデン放送合唱団の独唱は女声で、この二つを聴く限りこの曲には女声のほうが相応しい気がした。訳詞:http://feynmanino.watson.jp/1431_Trois.htmlプーランクも入っていたが、終曲は男性がソロを歌っていて、最後の高音も上げない(あげられない?)でそのままだったので、いささか拍子抜け。ということで、とても楽しく聴くことが出来た。これらの曲の演奏として、かなり上位にランクされる演奏ではないだろうか。Faure: Requiem - Poulenc: Figure Humaine - Debussy: 3 Chansons(Aparté music AP201D)24bit 96kHz Flac1. Requiem, Op. 48(version originale de 1893)8.Figure humaine, Cantate pour double chœur mixte a cappella,FP. 12016.Trois chansons de Charles d'Orléans, L. 92 (1898)Mathieu Dubroca(br track2,6)Roxane Chalard(s track4)Martial Pauliat(tn track17)Les Siècles(track 1-7)Ensemble AedesMathieu RomanoRecorded 16,17 August、à l'Abbaye de Lessay 、Lessay, Manche, France(track1-7) 27,28 May 2018 at Studio RIFFX de La Seine Musicale,Boulogne-Billancourt,France(track 8-18)
2019年03月08日
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アカデミー作品賞受賞の「グリーン ブック」が公開されたので、公開3日目の初回を見に行った。タイトルは1936年から1966年までヴィクター・H・グリーンにより毎年出版された黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブックとのこと。派手な映画ではないのだが、アカデミー賞受賞ということか程々の入り。珍しく開始時刻を間違えてしまって、5分ほど遅れてしまった。おそらくトニー(ヴィゴ・モーテンセン)がクラブ・コパカバーナを首になったところを描いていたシーンだったと思うが、それはDVDが出たら見ることにする。ストーリーは高名な黒人ピアニスト ドン・シャーリー(マハーシャラ・アリ)と運転手兼雑用係として雇われたイタリア系アメリカ人のアメリカ南部の演奏旅行を描いたロードムービー。時代は1962年で、ニューヨークを出発し、南部を8週間回るツアーでのいろいろな出来事を描いている。まあ、時代と場所を考えれば、お決まりのことが起きるのは容易に想像されるが、いろいろなことを経て二人の信頼関係が深まっていくところが描かれている。エンディングでは思わぞほろりとしてしまった。黒人ピアニストと白人の運転手という組み合わせはなかなかないと思うが、この組み合わせが絶妙だった。白人でもアングロサクソンなら、こうはいかなかっただろう。ドンの音楽はクラシックをベースとしたポピュラー音楽で、ジャズっぽいところもあるがアドリブはない。編成もピアノ、チェロ、ベースという変わった編成。常にタキシードや燕尾服を着用というのも、なにやらMJQに似ている。ツアーの最後の日に食事に行ったレストランで、ドクが勧められてピアノに向かいショパンの「木枯らし」を演奏するシーンが出てくる。クラシック・ピアニストになれなかったドンが、南部の場末の飲み屋でショパンを弾く心情が何とも切ない。この映画の主人公トニーのぶっきらぼうながら、仕事で培ってきた厄介ごとを処理する能力の見事名kと鮮やかだ。ドクが捕まって弁護士に電話するといって電話した相手にびっくり。そこは、映画を見ていただくことにしたいが、あとで調べたら誰でも知っている政府高官だと知ってびっくり。映画全体が実話に基づくストーリーで、細部は多少異なっていても、大枠は実話と大きく異なるところはないようだ。彼らはこのツアーを機に、終生の友人として過ごし共に2013年に亡くなっている。トニーが1月、ドクター・シャーリーが4月という近さだ。なお、実在の人物についてはこちらに詳しく書かれていて、大変参考になる。作品賞だからといって、必ずしも感情移入できるとは限らないが、この映画に限っては心から感情移入できるものだった。この二人はアカデミー主演男優賞と助演男優賞にノミネートされた。残念ながら主演男優賞は受賞を逃したが、この二人の演技がすばらしい。助演男優賞のマハーシャラ・アリは、シャーリーの一見とっつきにくい性格で、実は差別による挫折を経験している内面の複雑さを見事に表現していた。ヴィゴ・モーテンセンはトニーのイタリア人の粗野だが、マフィアに通じる裏社会の凄みを漂わせた演技で、時折ユーモアを交えた演技もうまかった。その他のキャストでは、トニーの妻ドロレスを演じたリンダ・カーデリーニがブロンクスに咲いた可憐な花のような感じで好感度が高かった。エンディングでトニーとドンの実物の写真が出てくるが、映画のキャストと同じイメージだった。ドン・シャーリーのディスコグラフィはこちら。ジャズピアニスト兼作曲家と分類されている。ご興味のある方はご覧頂きたい。spotifyで何曲か聴いてみたが、それほどうまいとは思えない。イントロにクラシックの曲を使っていることが多く、この人はクラシックに未練があるんだなと思ってしまう。スタインウェイに対するこだわりも、その一つだろう。音楽はクラシック風のポピュラー音楽といった感じで、悪くいえば中途半端。なので、日本で知られていないのも頷ける。彼としてはクラシックをやりたかったろうが、当時黒人のピアニストは受け入れられなかったのだろう。現在でもクラシックの黒人ピアニストなんて、アンドレ・ワッツ(1946-)くらいしか思い浮かばない。他の器楽奏者や歌手などは普通に活躍しているのに、ピアノに限って活躍していないのは、解せない。映画で度々演奏されている、コケティッシュな「This Nearly Was Mine」は残念ながらサントラには収録されていない。というかトリオの演奏は1つもないようだ。公式サイト
2019年03月05日
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※画像リンクはCD昔から注目していても、なかなか手に入れないCDはどなたにでもあると思う。管理人にとって、デイブ・ホランドの「Conference Of The Birds 」はそんな一枚だ。日本では「鳩首協議」という名前でリリースされていた。初めて聞いたのは、通っていた予備校と同じ建物にあったジャズ喫茶「As Soon As」今はなくなってしまったが、東京の高円寺にあったジャズ喫茶だ。当時リリース直後で、よくかかっていた記憶がある。このレコードはユニークなジャケット・デザインのため、強く印象に残っていて、何回か買おうとしていたが、買いそびれて今になってしまった。購入のきっかけはHDTracksで192kHz Flacがカタログにあって、セールがあったからだ。$10.98で2割引きの$8.78と格安。因みにe-onkyoだと、何と¥3680もする。録音は1972年と今から50年ほど前の録音だが、ハイレゾ化のためか、とてもヴィヴィッドで、目の前で演奏しているかのようだ。このメンバーからして、やっているのはフリー・ジャズであることはわかると思うが、難解なところは全くない。録音は1972年で、サム・リバースを除く3人は前年解散するチック・コリアの「サークル」のメンバーだった。ブラックストンとサム・リヴァースの火の出るようなソロの応酬が楽しめる。バリー・アルトシュルのドラムスとパーカッションも切れのいい鋭いサウンドを出している。ホランドだけが平常心のような不思議なバランスで、何故か、のどかな雰囲気を感じてしまう。昔は難解な音楽と思っていたはずだが、今聞くと普通の音楽に聞こえるのは、当ブログの音楽体験の蓄積のためだろう。音楽自体全く古びていないのも驚きだ。サークルの音楽を今聞くと、古臭く聞こえる。こちらは録音の鮮度が高いのも、古臭さを感じさせない理由だろう。24bit192kHz Flacだが、ノイズ感が皆無で、全体にさっぱりしている。また、圧迫感がなく、とても聴きやすい。パーカッションの音が素晴らしくいい。低音は、もう少し出ていてもいいような気がするが、オリジナルがそうなっているのかもしれない。ハイレゾ用にリマスタリングをしたのかもしれないが、詳しいところは、わからない。CDは聞いたことがないが、おそらく驚くほど違っているのではないだろうか。この感じだと、ECMの他の古い録音もフレッシュなサウンドになっているかもしれない。なので、ECMの192kHzでのリリースはこれから注目していきたい。David Holland Quartet :Conference Of The Birds (ECM)24bit192kHz Flac1.Four Winds2.Q & A3.Conference Of The Birds4.Interception5.Now Here (Nowhere)6.See-SawDave Holland(b)Anthony Braxton(reeds,fl)Sam Rivers(sax,fl)Barry Altschul(Ds)Recorded on November 30, 1972 at Allegro Studio, New York City
2019年03月03日
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カンブルランのメシアンの歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」で目立っていた天使役のエメーケ・バラートの新譜がエラートから出ていたのでハイレゾで入手。ついでにフンガロトンから出ていたドビュッシーの歌曲集(CD音質)も購入した今回はPresto クラシックからの購入。新録音の「Voglio cantar」(私は歌いたい!)は17世紀ヴェネツィアの歌曲集で、エメーケ・バラートのエラートでの初ソロアルバム。エラートでは過去にフィリップ・ジャルスキーの「オルフェウス神話~モンテヴェルディ、ロッシ、サルトリオ」「グルック:オルフェオとエウリディーチェ」に参加していたそうだ。本作は17世紀イタリアで活躍した女性作曲家バルバラ・ストロッツィBarbara Strozzi(1619年–1677)と彼女の師であったフランチェスコ・カヴァッリFrancesco Cavalli(1602-1676)のアリアを中心に器楽作品を織り交ぜた作品集。二人とも知らない作曲家だが、17世紀後半のイタリアの雰囲気が何とも言えずいい。バラートはアッシジで初めて知った歌手だが、癖のない澄み切った声とイル・ポモ・ドーロの鄙びたバロックの響きが絶妙にマッチしている。コロラトゥーラ・ソプラノでよく聞かれるコロコロと音を転がすアジリタはあまり上手くないが、大きな傷にはなっていない。指揮を兼務しているフランチェスコ・コルティ(1984-)のハープシコードの歯切れが良く幾分攻撃的な伴奏が、小気味いい。彼は2007からミンコフスキーのグルノーブル・ルーヴル宮音楽隊に参加し、2015年からは指揮も担当しているようだ。録音はノイズが聞こえないし、バラートの高音まで伸びた澄んだ声が余すことなく捉えられている。ドビュッシーも素晴らしい。勿論ネイティヴではないので、フランス人並みのフランス語とはいかないし、若干硬いところが感じられるものの、細かいニュアンスの表現が素晴らしかった。アジリタ:細かく速いパッセージで、自由に声を転がすように歌う技法Emöke Baráth:Voglio cantar(Erato 9029563221)24bit88.2kHz FlacBarbara Strozzi:1.Arie a voce sola opus 8 nb 6: Che si puo fare 2.Diporti di Euterpe opus 7: Mi fa rider la Speranza 3.Diporti di Euterpe opus 7: Lamento (Lagrime mie) Biagio Marini:4.Affetti Musicali opus 1 nb 1 : Sinfonia Grave La Zorzi Marc' Antonio Cesti:5.Cantata Speranza IngannatriceTarquinio Merula:6.Canzoni i overo Sonate concertate per chiesa e camera libro 3, opus 12 : Ballo detto Eccardo Barbara Strozzi:7.Cantate, ariette e duetti, opus 2: Il Lamento [Sul Rodano severo]Francesco Cavalli:8.Opera Statira, principessa di Persia: Sinfonia 9.Opera Statira, principessa di Persia: Act I, scene 2 : Alba, ch’imperli i fiori… Amor, che mascherasti (Ermosilla / Usimano) 10.Musiche Sacre, 1656 : Canzon a 3 11.Opera Statira, principessa di Persia : Act II, scene 3: Cresce il foco, avvampa il core (Floralba)12.Opera Statira, principessa di Persia : Act 2, scene 9 : Vanne intrepido (Statira)Barbara Strozzi:13.Ariette a voce sola opus 6 : Amante loquace [Chi brama in amore]Biagio Marini:14.Libro III, opus 22 nb 21 per ogni sorte di strumento musicale diversi generi di sonate, da chiesa, e da camera : Sonata sopra Fuggi dolente CoreBarbara Strozzi: 15.Arie a voce sola opus 8: L’Astratto [Voglio si, vo’ cantar] I (beg. At : voglio si vo cantar)16.Arie a voce sola opus 8: L’Astratto [Voglio si, vo’ cantar] II (beg. At : Misero, i guai m’han da me stesso astratto)Emöke Baráth(s)Francesco Corti(harpsicode & direction)Il Pomo d'OroRecorded 17-20 June,2018 Villa San Fermo,Lonigo,Italy
2019年03月01日
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