音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2019年03月27日
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カテゴリ: クラシック音楽
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オルガ・シェプス の小品を集めた「Melody」を聴く。
ハイレゾは、まだあまり出回ってはいなくて、HDtracksで購入。
他のタイトルが概ね$17.22なのに比べて$22.22と割高なので、他のダウンロードサイトでリリースされるのを待っていた。
ところが、この前のHDtracksのメールで、2タイトル買うと25%の割引のセールがあることを知り、ブニアティシヴィリのシューベルトとともにダウンロード。
2枚で$30で購入できた。
添付されたPDFには解説が一切ないので、このアルバムの狙いはわからない。
どの曲も穏やかで、静かな曲が多い。

半分くらいは現代の作曲家の作品だが、バロックやロマン派の音楽と共存していても、曲調が統一されていて、どの曲も楽しめる。
彼女の語り口のうまさで、曲が生き生きと蘇るような感じのする曲も多い。
また、例えばショパンの作品9の第2の夜想曲のように超有名な曲も、特に変わったアプローチをするわけではないのだが、テンポや細かいニュアンスのつけ方が実にうまいので、思わず耳をそばだててしまうのだ。
なお、ハイレゾとCDでは曲順が大幅に違うようだ。
一曲目はムソルグスキーの展覧会の絵のプロムナードllの最初の数小節のモチーフを使って、自由に展開している。
ビバン・バッティ(1975-)とケタン・バッティ(1981-)の作品。
浮遊感が感じられる不思議な曲。
ドイツの作曲家​ スヴェン・ヘルビッヒ ​(1968-)の「Am Abend」(夕べに)の旋律の始めは、どことなく「不屈の民」に似ている。
雰囲気も似ていて、悲壮感が漂う。
カナダ生まれのチリー・ゴンザレスの「Olga Giegue」はシェプスに献呈された作品だろうか。

彼は「ラップ、エレクトロ、ピアノの間を縦横無尽に交差し、従来の枠にとらわれない唯一無二のポップパフォーマー」とかなり破天荒な人物のようだ。
出典: http://www.transformer.co.jp/m/shutupfilm/
昨年ゴンザレスの「黙ってピアノを弾いてくれ」というドキュメンタリーが公開されたそうだが、当地では上映がなかった。
DVDがリリースされているようなので、TSUTAYAでレンタルしてたら、ぜひ見たい。
ゴンザレスの曲はもう一曲「Armellodie」が収録されている。

一番聞きごたえのあるのはブラームスの間奏曲作品116第2。
ブラームスの晩年の諦念こそあまり感じられないが、音楽の成熟度合いが半端でない。
最後のボロドス編曲のトルコ行進曲は穏やかとは正反対の編曲。
テクニックを見せるショーピースで、これ見よがしに弾くこともできるが、シェプスの演奏はそれほど激しさを感じさせない。
勿論難しく作っているのだろうが、テクニックが優れているのに、曲のえげつなさがあまり感じられない。
むしろ、品位とある種の落ち着きが感じられる不思議な演奏。
ボロドスの演奏は、いかにもテクニックを見せつけているのとは真逆な演奏で、彼女の美意識を感じる。
続いてはショパンの夜想曲作品27-2。
弱音重視出て、テンポは遅め。
デリケートな表現で、とろけそうな味わいだ。
参考までにフレイレの演奏を聴いてみた。
シェプスの演奏の方がスケールが大きく、フレイレの弱音の処理が小手先に聞こえてしまうほどだった。
因みに演奏時間はフレイレが5分10秒、シェプスはなんと7分だった。
まあ、フレイレの録音はCDからのアップコンバートなので、シェプスの録音に比べて霞がかかっているような音で分が悪いが、スケール感がだいぶ違う。
全曲の録音を希望したいが、これまでの仕事の方向性を見ると、現時点では無理だろうが、いつの日か実現することを期待している。
バッハのイタリア協奏曲も通常より1分ほど遅い。
そのぶん沈潜していくような雰囲気が感じられる。
通常の演奏が明とすると、いくぶん暗い感じで、独特の味わいが感じられる。
現在流行のHIP(Historically Informed Performance)の演奏の影響は皆無で、従来の解釈なのだろうが古さを全く感じさせない優れた演奏。
「エリーゼのために」はケレン味のない演奏で、静かな余韻を残して終わる。
凡百の演奏とは一味違う味わい深いもの。
Ludovico Einaudiの「 Una mattina」は分散和音が繰り返されるミニマルミュージック風の作品。
暗く沈潜していくような感じで、映画の一場面で使われていもおかしくない。
ノイズが感じられない、ピアノの量感のよく出た録音も素晴らしい。

Olga Scheps:Melody

01.Modest Mussorgsky, Vivan Bhatti, Ketan Bhatti: Memories of a Promenade II
02.Sven Helbig: Am Abend (Version for Piano Solo)
03.Chilly Gonzales: Olga Gigue
04.Frederic Chopin: Nocturnes, Op.9, No.2 in E-Flat Major
05.Aphex Twin: Avril 14th
06.Edward Grieg: Lyric Pieces, Op.38, No.3: Melody
07.Johannes Brahms: Intermezzo in A Major, Op.118, No.2
08.Ludovico Einaudi: Una mattina
09.Chilly Gonzales: Armellodie
10.Christoph Willibald Gluck, Giovanni Sgambati: Orfeo ed Euridice, Wq.30: Melody (Arr.for Piano)
11.Johann Sebastian Bach: Concerto Italiano in F Major, BWV 971: II.Andante (Transcribed for Piano)
12.Ludwig Van Beethoven: Fur Elise, WoO 59
13.Alessandro Marcello,J.S.Bach: Concerto in D Minor, BWV 974: II.Adagio (after Oboe Concerto in D Minor, S.Z799)
14.Frederic Chopin: Nocturnes, Op.27, No.2 in D-Flat Major
15.Wolfgang Amadeus Mozart(arr.Arcadi Volodos): Turkish March, Concert Paraphrase based on Rondo alla Turca from Piano Sonata in A Major, K.331

Olga Scheps(p)

Recorded atT MARIENMÜNSTER,KONZERTSAAL „ACKERSCHEUNE“,January 15 - 18, 2019





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Last updated  2019年03月27日 20時30分16秒コメント(0) | コメントを書く
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