全50件 (50件中 1-50件目)
1
「男はつらいよ おかえり 寅さん」は、2019年に公開された国民的人情喜劇「男はつらいよ」シリーズの50周年記念作品である。柴又の帝釈天の参道に昔あった「くるまや」の店舗は新しくカフェに生まれ変わっていた。その裏手にある昔のままの住居では車寅次郎(渥美清)の甥である満男(吉岡秀隆)の妻の7回忌の法事でひとしきり昔話に花が咲いていた。寅がマドンナを連れてくるたび、家中が大騒ぎだった事などあれからもう半世紀の歳月が流れていた。満男は、サラリーマンをから小説家になっており、ある日、サイン会で、ところがその列に並ぶ客の中に初恋の人、及川泉(後藤久美子)の姿を見て呆然となる。泉に再会した満男は「君に会わせたい人がいる」と小さなJAZZ喫茶に泉を連れて行く。その経営者は20年以上前に奄美大島で会った寅の恋人のリリー(浅丘ルリ子)だった。懐かしい人たちとの再会、そして寅さんのことを思い返すのだった。この映画は、1969年に第1作が劇場公開されてから50周年を迎え、97年の「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」以来、22年ぶりに製作された。倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆らに加え、シリーズの看板俳優であり、96年に亡くなった渥美清も出演。オープニングでは主題歌をサザンオールスターズの桑田佳祐がカヴァーしている。これは監督の山田がかねてから桑田の音楽のファンであり、ある番組で桑田が同曲をカヴァーするのを見たのが切っ掛けであった。男はつらいよ 寅さんラベル 麦・芋焼酎セット -笑う門には福来たる- 720mlx2
2022.01.01
コメント(0)
「おじさん、今頃どこを旅してるんだろう」お正月といえば何といっても寅さん制作予定だった「男はつらいよ 寅次郎花遍路」撮影前に車寅次郎役の渥美清が1996年8月に死去した事により急遽48作で幕を閉じた「男はつらいよ」シリーズだったが根強い寅さん人気に応える形で作られた作品である。セールスマンとして日本各地を飛び回っている諏訪満男(吉岡秀隆)は最近、同じ旅の空の下にいる伯父の寅次郎(渥美清)の事をよく思い出していた。満男は寅が数多く恋した女性で特に印象深かったリリー(浅丘ルリ子)の夢を見た。それは満男が小学生時代、那覇にいるリリーから病気で死ぬ前に会いたいという速達が届きそれを知った寅は大嫌いな飛行機に乗ってリリーのいる沖縄の病院へと急ぐ。寅の献身的な看病でリリーの体はみるみる回復し彼女が退院した後、寅はリリーの療養の為に間借りをして同棲生活を始めた。だが、カタギの生活に慣れないふたりはお互いを好きでいながら些細な事が原因で喧嘩別れをしてしまう。寅は飲まず喰わずで柴又へ帰ったがそこへリリーがハイビスカスの花をもって現れ「私幸せだったあの時」「リリー、俺と所帯持つか?」「変な冗談いって」とかわす。柴又駅で「また病気になったら来てくれる」「当たり前だ」「幸せになれよ」と別れる。 「20年近く前の話で、その後いろんな事があったけどその話はまた・・・」と満男は語る。この映画はタイトルになっている25作目「寅次郎ハイビスカスの花」だけではなく11作目「寅次郎忘れな草」15作目「寅次郎相合い傘」のシーンが使われている。また「男がつらいよ」が始まった1969年は「サザエさん」「水戸黄門」「8時だョ!全員集合」「連想ゲーム」「クイズタイムショック」「ヤングおー!おー!」など長寿番組が誕生しまさにロングセラー作品開始年でもあった。これにて寅さんシリーズは最終となります。「私、生まれも育ちも葛飾柴又です 姓は車、名は寅次郎 人呼んでフーテンの寅と発します!」 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【期間限定特価】男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇
2015.01.01
コメント(4)
「お兄ちゃん、一緒になるなら リリーさんしかいないのよ!」1995年12月23日に公開されたシリーズ第48弾「男はつらいよ 寅次郎紅の花」今回のマドンナはマドンナとしてシリーズ最多の4回の出演を果たしたクラブ歌手のリリーこと浅丘ルリ子。ある日、“くるまや”の面々がこの年に起こった阪神・淡路大震災におけるボランティアのドキュメンタリー番組を見ていた。そこになんとボランティアとして活躍する寅次郎(渥美清)が時の総理大臣村山首相(村山富市)と写っていたからビックリ。更に神戸で寅に世話になった被災者まで現れて一同は寅の無事に胸を撫で下ろすのであった。ところが、寅の甥の満男(吉岡秀隆)に大事件が起こる。以前から想いを寄せていた及川泉(後藤久美子)が突然上京したかと思うと医者の卵との縁談の相談を持ち掛けてきたのだ。動転した満男は泉の縁談を祝福するような心にもない事を言ってしまう。泉が名古屋へ戻り、いよいよ岡山へ嫁ぐ日に花婿の兄と新郎新婦を乗せた乗用車の前に満男の運転する車が立ちはだかり式をメチャクチャにしてしまうのであった。警察に突き出された満男は後悔の念にさいなまれながら奄美大島へ。そこで一人の美しい女性と出会った無一文の満男は、その女性の世話になるのだがなんと彼女の家には寅が居候を決め込んでいた。その女性が昔お世話になったリリー(浅丘ルリ子)である事を知った満男は懐かしい話に花を咲かせるのであった。ある日、満男を追って泉がリリーの家へやって来て泉に再会を果たした満男はそこで泉に対する気持ちを告白する。それからしばらくして、寅はリリーを伴って柴又へ里帰り。“くるまや”をはじめ町中がその話題に沸き返りその晩楽しい宴が催されるのだった。しかしリリーが女友達の家に泊まった事が原因で寅とリリーは喧嘩してしまい突然、リリーが帰ると言い出したのでいよいよ兄が落ち着いてくれると思っていた妹・さくら(倍賞千恵子)は大慌てで寅を説得する。しかし寅は言う事を聞きそうになく仕方なく諦めかけたさくらがリリーを送ろうとした時、寅が代わりに送って行くと言い出した。そしてタクシーの中「どこまで送ってくれるの?」と訪ねるリリーに、寅は「男が女を送るって言った時はなその女の家の玄関まで届けるんだよ」と答えるのであった。そして、震災後初めての正月を祝う神戸・長田区に姿を現した寅は地元の人々との再会に顔を綻ばせていた・・・ この映画は寅次郎がほとんど座っているシーンが多く実はこの頃、寅次郎役の渥美清は肝臓の癌が肺にまで転移しており主治医から前作と同様「もう出演は不可能」と診断されていたが無理を押して出演していた。また浅丘ルリ子は具合の悪そうな渥美の姿を見て「もしかしたらこれは最後の作品になるかもしれない」と思いそのため山田監督に「寅さんとリリーを結婚させてほしい」と頼んだと言うが、山田洋次はマドンナ役に黒柳徹子を起用する予定であった第50作までは製作したかった為、願いは叶えられず渥美が半年後に死去し続編の制作が不可能となった為、「男はつらいよ」は本作が事実上の最終作にあたる。ラストの寅次郎の「ご苦労様でした」は図らずも俳優:渥美清及び車寅次郎役としての最後の台詞となった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【DVD】【50%OFF】男はつらいよ 寅次郎紅の花/渥美清 [DB-548] アツミ キヨシ
2014.04.02
コメント(4)
「失恋は男の勲章よ」1994年12月23日に公開されたシリーズ第47弾そしてシリーズ25周年記念作品でもある「男はつらいよ 拝啓車寅次郎様」今回のマドンナはモデルのかたせ梨乃地方都市の繁華街で歌う演歌歌手の三沢雪子(小林幸子)の応援をしたフーテンの寅(渥美清)はふらりと柴又へ帰って来た。甥の満男(吉岡秀隆)は就職して半年が過ぎセールスマン仕事にすっかり嫌気がさしていたがそんな彼を寅はやんわり諭す。ある日、長浜市で家業を継ぐ大学時代の先輩川井信夫(山田雅人)から誘われ満男は休日を利用して地元のお祭りを観に行った。そこで出会った信夫の妹・奈穂(牧瀬里穂)に町の案内をしてもらい2人は急速に打ち解け合っていく。一方、寅も同じ長浜に来ていて大きな撮影機材を抱えた宮典子(かたせ梨乃)がケガをしたのを助けた。年に一度、撮影旅行に出かけるのを楽しみにしている典子と寅は周囲から見ると夫婦のように親しくなるがケガを聞いて典子の夫・幸之助(平泉成)が迎えに駆けつけ典子は突然帰る事になった。一方、地元の曳山祭りたけなわの夜、奈穂と二人きりになり、彼女に何げなく恋人はいるかどうか聞く。そんな満男の姿を見かけた寅は満男にひと言声をかけて励ました後、人混みの中に消えていった。その晩、信夫から菜穂との結婚話を持ちかけられ満男は困惑してしまい、菜穂は無断で結婚話を進められていた事を聞いて激怒してしまう。そしてある日“とらや”に典子が訪ねて来た。寅次郎はまだ旅から帰ってきていない。その為、さくら(倍賞千恵子)ともあいさつ程度で別れるしかないのであった。 そして寅次郎が柴又に帰ってきた。さくらから典子が寅次郎を訪ねてきた事を知ると・・・この映画の題名は渥美清が出演した映画「拝啓天皇陛下様」から取っており渥美清はこの時、肝臓の癌が肺にまで転移しており主治医からは出演は「もう不可能」と言われていたが無理を承知で出演している。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】男はつらいよ 拝啓車寅次郎様
2014.03.26
コメント(3)
「添うべきか、それが問題だ」1993年12月25日に公開されたシリーズ第46弾「男はつらいよ 寅次郎の縁談」今回のマドンナは2度目の登場となるアカデミー賞女優の松坂慶子。来年に大学を卒業して就職しなければならない満男(吉岡秀隆)は不況の追い風を受けて採用試験に苦戦していた。さくら(倍賞千恵子)と博(前田吟)は苛立つ満男をハラハラしながら見守るだけ。そのうち、自分自身にも嫌気が差した満男は旅に出てしまうのだった。そんな時、久しぶりに葛飾に帰ったフーテンの寅(渥美清)は事情を聞いて満男を連れ戻す事を安請け合い早速、瀬戸内海の小島・琴島へ出掛けた。満男を見つけ出し説教してみたものの当の本人は看護婦の亜矢(城山美佳子)に恋してしまい帰る気がない。寅はその晩、取り合えず満男の居候先に泊まりそこには年老いた田宮善右衛門(島田正吾)とその娘・洋子(松坂慶子)がおり洋子は絶世の美女で神戸では料理屋もやっていたという。しかし不況の為に借金を作ってしまいそれを返すために働き過ぎて体を壊しこの島に帰って来たのだった。疲れ切った様子の洋子を寅は一生懸命勇気づけ洋子は寅の優しさに次第に惹かれていった。ある日、洋子は満男に寅への気持ちを伝え満男自身もまた亜矢から告白され尻ごみしてしまう。そして明け方、寅は洋子に置き手紙を残し満男も就職する為に東京へ帰るのだった・・・ この映画では「釣りバカ日誌」のハマちゃんと思しき男(西田敏行)が“とらや”の前の通りを横切りすれ違いざまに店の面々と二言三言会話を交わして去っていくシーンがある。松竹制作の2大人気シリーズ間での「スターシステム」という発想を取り入れた珍しい演出である。また御前様役でレギュラー出演していた笠智衆は前作終了直後に亡くなっている為キャストロールからも名前が消え当然出演もしていないが、この作品では御前様の娘・冬子役でかつて出演していた光本幸子が久々に出演。さくらが冬子に「御前様お元気?」と話すシーンがあり、笠智衆が亡くなっても御前様は健在であるという設定になっている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎の縁談
2014.03.13
コメント(0)
「愛しているなら態度で示せ!」1992年12月26日に公開されたシリーズ第45弾「男はつらいよ 寅次郎の青春」今回のマドンナは元アイドル歌手の風吹ジュンである。秋風の漂う頃、旅から旅のフーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)は九州・宮崎のある港町で理髪店の女店主・蝶子(風吹ジュン)のもとに居候する事になった。一方、寅の故郷、葛飾・柴又では東京のレコード店に就職した及川泉(後藤久美子)が休み前になると満男(吉岡秀隆)の家に遊びに行きさながら家族のように過ごしていた。そんな泉は休日を利用し友人の結婚式に出席するため宮崎に来ていたが、偶然にも寅次郎と再会する。しかし蝶子の存在に気づいた泉は遠慮して立ち去ろうとするが追いかけた寅次郎は転んで足を怪我してしまう。泉から電話でその事を聞いた満男は大急ぎで宮崎へ向かい、その慌てようにさくら(倍賞千恵子)たちは大騒ぎとなるが満男が急いだのはもっぱら泉に会いたいからだった。宮崎に着いた彼を迎えに来たのは泉だけでなく蝶子の弟で漁師の竜介(永瀬正敏)も一緒だった。泉が竜介と仲良くしている様子に満男はふくれるが竜介にはちゃんと許婚がいる事が分かるととたんに元気を取り戻す。こうして彼らはしばしの楽しい日々を過ごすがいざ満男と泉が帰るという日、寅も一緒に帰ると言い出し蝶子は怒ってしまう。蝶子も寅の事が好きになっていたのだった。久しぶりに柴又に戻ってきた寅が相変わらずタコ社長(太宰久雄)と喧嘩している頃、名古屋で働く泉の母親・礼子(夏木マリ)が入院する事になり泉は東京の勤め先をやめ名古屋に向かう事を決心する。新幹線のホームまで見送りに行った満男は離れたくない思いを噛みしめ泉を励まして別れるのである・・・この映画で御前様役を長年演じた笠智衆は本作公開の3ヶ月後に死去しているため最後の出演作品となった。撮影時は体調が悪い状態であったためかなり痛々しい演技となっていた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎の青春
2014.01.29
コメント(0)
「恋の悩みなら おじさんのキャリアがモノをいう」1991年12月に公開されたシリーズ第44弾「男はつらいよ 寅次郎の告白」久々に登場する寅次郎のマドンナは舞台「上海バンスキング」の吉田日出子である。寅次郎(渥美清)の甥・満男(吉岡秀隆)は想いを寄せる及川泉(後藤久美子)が東京の大手楽器店に就職の面接で再び上京する事を知った。それと同時に寅次郎も、柴又へ帰って来た。久しぶりに皆で楽しい一時を送る泉。翌日、泉の会社訪問に付き添う満男だったが結局、就職はうまくいかないまま泉は静岡に帰ってしまう。また寅次郎も再び旅に出てしまい日本海沿岸の鳥取へと向かった。ところがそこで寅は偶然に泉と再会。母親の礼子(夏木マリ)の再婚を素直に喜べない泉はその寂しさを紛らす為に鳥取まで来たのだった。一方、その事を彼女からの絵葉書で知った満男も鳥取へと向かい泉と再会。寅次郎は二人と共に、かつて恋した事のある聖子(吉田日出子)が営む旅館へと案内する。聖子は一年前に夫と死に別れて寂しい思いをしていると告白し言い寄られた寅次郎は複雑な気持ちになる。翌日、泉は寅次郎と聖子の関係を満男に聞くが満男は寅次郎が「手の届かない美しい人には夢中になるけれどその人が伯父さんに好意を持つと逃げ出してしまう」と的確に語る。四人で楽しい日々を過ごすがようやく母親の再婚を祝福する決心がついた泉は満男と共に静岡へと戻る。寅次郎も結局、聖子に想いを告白出来ないまま鳥取を後にするのだった。 この映画のマドンナ役の吉田日出子は俳優座養成所を経て劇団文学座の研究生となり1967年、1976年紀伊國屋演劇賞を受賞。 1986年には菊田一夫演劇賞、1989年には映画「社葬」にて第14回報知新聞映画賞最優秀助演女優賞と日本アカデミー助演女優賞を受賞した。また女優行だけでなく「巨泉・前武のゲバゲバ90分」「カリキュラマシーン」などのバラエティ番組アニメ「迷宮物語」など声優と幅広く活躍している。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎の告白
2014.01.15
コメント(0)
「若い二人のかけおちに おじさん いよいよ登場」1990年の正月映画で年に1回の公開となったシリーズの第43弾「男はつらいよ 寅次郎の休日」今回は満男と泉の恋と寅次郎と泉の母の恋が同時進行して描かれた作品である。遂に大学に入学した満男(吉岡秀隆)はパッとしない毎日を過ごしていた。そんなある日、名古屋に住む初恋の相手泉(後藤久美子)がやって来る。泉は両親の別居という不自然な生活に耐えられず愛人と同居しているという父・一男(寺尾聰)を説得しに来たのだった。そんな泉の切実な思いに動かされたさくら(倍賞千恵子)おいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)諏訪博(前田吟)は泉を父親探しの旅に送り出すが東京駅まで見送った満男も一緒に九州まで行ってしまう。そんな満男の家出にオロオロしてしまうさくらに旅から帰って来た寅次郎(渥美清)は「いつまでも子供扱いするから一人前になれないんだ」と説教する。しかし泉の母・礼子(夏木マリ)が“とらや”に現れた事によって寅次郎は「高校生とはいっても子供同然です。すぐ探しに行きましょう」と引き留める“とらや”たちを振り切って礼子と二人出て行ってしまう。その頃、一男を探し当てて相手の女性幸枝(宮崎美子)に会った泉は静かで慎ましい彼女を見て一男はもう二度と戻って来ないと確信し満男は淋しそうな泉を慰めるのだった。一方、二人を追って駆けつけた寅次郎と礼子はその夜、四人で宿に泊まって家族のような楽しい一時を過ごすが翌朝、礼子と泉は置き手紙を残して去ってしまうのだった・・・この映画で山田洋次:監督は渥美清の体の衰えが目立つようになっていた事が気になっていたものの甥役の吉岡秀隆が奮闘を見せ第14回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を獲得し同・優秀助演女優賞に後藤久美子第33回ブルーリボン賞邦画BEST10第2位第9回ゴールデングロス賞優秀銀賞第1回文化庁優秀映画作品賞長編映画部門と大健闘を見せた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村松竹邦画DVD2枚で3980円!!【DVD】男はつらいよ 寅次郎の休日渥美清 [DB-543]
2014.01.08
コメント(0)
「さくら、お前の息子が恋してるってよ。 さすが俺の身内よ」男はつらいよシリーズの第42弾のお正月映画「男はつらいよ ぼくの伯父さん」は上映時間は109分、観客動員は190万5千人、興行収入は14億円という人気作品でありながら渥美清の限界が生じ本編を主役を満男役の吉岡秀隆に置いた作品である。寅次郎(渥美清)である甥・満男(吉岡秀隆)は浪人中の身であり人生に悩んでいた。そんな時、寅が柴又に帰ってきた。息子の悩みに応えきれない妹・さくら(倍賞千恵子)は満男の悩みを聞いてくれと頼む。気軽に引き受けた寅は早速、近くの飲み屋に満男を連れて行きそこで高校時代の後輩で佐賀へ転校してしまった及川泉(後藤久美子)という少女に恋している事を聞かされた。その夜、満男の事で博(前田吟)と大ゲンカした寅はいつもの如くプイッと飛び出してしまう。一方の満男は日に日に大きくなる恋と進学の悩みに遂に親子ゲンカそしてバイクに乗って初恋の相手である泉がいる名古屋までオートバイで向かった。名古屋で泉の母親(夏木まり)に出会えた満男だったが泉はここには居ないと告げる。泉が佐賀にいることを知った満男は無謀にもオートバイで佐賀に向かったのであった。そこで偶然に寅と再会した満男は早速二人で泉の家へ訪れていった。満男の出現に感激する泉。郷土史研究家で人に説明するのが大好きな泉の祖父(今福将雄)が寅たちを迎え入れ二人はすっかり気に入られてしまった。母親の妹に当たる寿子(檀ふみ)も親切にしてくれ夫の嘉一(尾藤イサオ)だけは人が家に泊まるのを嫌がっていたが、しぶしぶ了解する事になる。泉とも再会し楽しい毎日を送る寅と満男だったが泉の伯父とケンカした満男は柴又へと帰ってしまう。年が明け今だに泉のことが心残りな満男だったが・・・この映画は先に述べたように渥美清が62歳になりこの歳で振られ役を続けていくのも脚色上、酷であるという判断もあり監督の山田洋次は次作から年に2本作っていたシリーズを年一本に減らし渥美の肩荷を減らす為満男の登場シーンを逆に増やし寅次郎の出番を最小限に減らす努力をしながら「男はつらいよ」を続けていく事になった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ ぼくの伯父さん
2014.01.01
コメント(2)
「美しき青きドナウのさざめきに 寅は今夜も眠れない」1989年夏に公開されたシリーズ第41弾「男はつらいよ 寅次郎心の旅路」今回のマドンナは3度目の登場となる竹下景子で時代が平成に変わってからの初の作品となる。寅次郎(渥美清)はみちのくの旅の途中、自殺を図ろうとしたサラリーマンの坂口(柄本明)を助けた。坂口は寅と旅を続けたいのでお礼にウィーンへ連れていくという。妹・さくら(倍賞千恵子)を筆頭に“とらや”たちの反対で一時は止めようと決心するが坂口の説得で結局は行くハメになった。ウィーンに着いた寅と坂口だがまったく趣味が合わず別行動。坂口は美術館を見学していたが一方の寅は日本語しか知らないせいか公園をぶらぶらしているうちにホテルへ帰れなくなり偶然に知り合った江上久美子(竹下景子)という美人の日本人ツアーコンダクター率いる一団に付いていってしまった。ホテルの名前を思い出せない寅に困ってウィーンでの生活の長い年輩のマダム(淡路恵子)と呼ばれる日本人女性に助けを求めた。坂口は寅がホテルに戻ると一人で舞踏会へ出かけていきそこでウィーンの美女とダンスを踊った。一方の寅は久美子の休日に二人でドナウ川の辺に出かけ久美子は故郷を思い出し日本に帰る決心をするがウィーンにはヘイマンという恋人がいた。彼は理解を示してくれて久美子は寅と坂口と共に帰国する事になったが、空港を出発しようとした時ヘイマンがやって来て久美子を引き止めた。寅はウィーンから帰ってからは放心状態。何も土産話をしてくれなかったが久美子からの絵はがきと坂口の写真でまた失恋したことがバレてしまったのだった・・・ にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【DVD】男はつらいよ 寅次郎心の旅路/渥美清 [DB-541] アツミ キヨシ
2013.12.17
コメント(2)
「愛してるなんて カンチューハイ2本で言えるなら こんなに苦労しねってことよ」1988年12月に公開されたシリーズ第40弾「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」今回のマドンナは東映現代劇の看板女優で「Wの悲劇」での演技が高く評価された東映出身の三田佳子である。この題名の由来は俵万智の歌集「サラダ記念日」からで寅次郎が早稲田大学で講義を受ける場面があるなど「サラダ記念日」の世界を反映した内容となっており俵万智の歌も随所に使われている。初秋の信州、寅次郎(渥美清)は中込キクエ(鈴木光枝)という老婆の家で一晩世話になった。翌朝、原田真知子(三田佳子)という美しい女医が迎えに来たが老婆は体が悪く寅の説得もあって入院する事になった。寅は真知子の家で短歌を趣味にしていた彼女の姪の早稲田学生・由紀(三田寛子)と共に夕食をご馳走になった。寅は真知子に一目惚れ真知子も寅に好意を持ったが夕食が終わると寅は帰って行った。東京に戻った寅は真知子を忘れられずに早大へ由紀を訪ね教室に紛れ込んだ寅は由紀と再会するがたまたま真知子も東京に遊びに来ているという。数日後、真知子は由紀を連れておいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)妹・さくら(倍賞千恵子)のいる“とらや”を訪ねて来てさくらやおばちゃんが暖かく迎え寅も真知子も楽しい一日を過ごした。しばらくして由紀から連絡が入り信州のお婆ちゃんが危篤だという。寅はすぐ車で信州に向かったが残念ながら寅は臨終には間に合わなかった。病院をやめたいという真知子を励まし寅は由紀にそっと別れを告げたのだった・・・この映画の同時上映は、後にシリーズ化される「釣りバカ日誌」の第1作という松竹映画世代交代劇の決定的な上映でありまた題名にも使われた“サラダ記念日”は「この味がいいねと君が言ったから七月六日はサラダ記念日」という俵万智の有名な短歌である。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【DVD】男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日/渥美清 [DB-540] アツミ キヨシ
2013.11.29
コメント(0)
「たわむれに“父ちゃん”と呼ばせてみたりして・・・ 母をたずねて二人旅」1987年12月26日に公開されたシリーズ第39弾「男はつらいよ 寅次郎物語」今回は奈良、和歌山、三重を中心に旅をしマドンナはブルーリボン賞主演女優賞の秋吉久美子秋の昼さがり“とらや”を秀吉(伊藤祐一郎)という男の子が訪ねて来た。秀吉は寅次郎(渥美清)の香具師仲間般若の政と妻・ふで(五月みどり)の子供だった。しかし政は女・酒・賭博に溺れた挙句ふでに蒸発され、それからの政は秀吉を連れて放浪の生活を送っていたが病に冒されこの世を去ってしまった。「俺が死んだら寅を頼れ」という遺言に従い秀吉は郡山から柴又へやって来たのだ。事情を聞いて“とらや”の皆はびっくりするが間もなく寅が帰ってきて寅と秀吉の母親捜しの旅が始まった。大阪の天王寺では誘拐犯と間違えられて警官(イッセー尾形)に連行されたがふでが新和歌浦のホテルで働いている事を突き止めた。しかし訪ねるとそこにはおらずその晩、秀吉は旅の疲れから高熱を出し旅館で寝込んでしまった。子供を扱い慣れない寅次郎は大慌てだがたまたま隣室にいた高井隆子(秋吉久美子)が看病を手伝ってくれた。翌朝、秀吉は元気になり隆子と3人で仲睦まじく近くの観光名所などを巡っり寅は隆子に不思議な縁を感じた。旅館の主人(笹野高史)の勘違いもあって寅と隆子は秀吉相手に「とうさん」「かあさん」と呼び合っていたのだ。隆子と別れ、寅と秀吉はふでが働いてい伊勢・志摩へやって来た。連絡船を降り目当ての真珠店へ行くとふでは居たが病気のため海岸の病院で療養中との事だった。久しぶりに対面する母と子を見て役目を果たした寅は絡船の乗り場へと急いだ。そして正月、隆子が“とらや”を訪ねてきた。当時のエピソードで皆、盛り上がっておりふでからは「秀吉と2人で幸せに暮らしています」と年賀状がきていた。この映画で脇役として出演し後に大物となる笹野高史が初登場その存在感が監督:山田洋次に留まる。また芸人、出川哲朗も秀吉の出発のシーンに出て来る近所の男として出演している。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【DVD】男はつらいよ 寅次郎物語/渥美清 [DB-539] アツミ キヨシ
2013.11.05
コメント(0)
「愛してるょとその女の前で言えなくちゃ 男は惚れてることにはならないのでございます」1987年夏に公開されたシリーズ第38弾「男はつらいよ 知床慕情」は国際的スター三船敏郎と国民的スターとしての地位を確立した渥美清という2大スターが共演という話題の多い作品である。北海道の知床にやって来た寅次郎(渥美清)は武骨な獣医・上野順吉(三船敏郎)が運転するポンコツのライトバンに乗ったのが縁で彼の家に泊る事になる。順吉は一人暮らしで、この町のスナック“はまなす”のママ・悦子(淡路恵子)が洗濯物などの世話をやいていた。“はまなす”は知床に住む男たちの溜まり場で常連は船長(すまけい)マコト(赤塚真人)それにホテルの経営者の二代目(冷泉公裕)そこに寅次郎が加わって宴はいっそう賑いだ。ある日、順吉の娘・りん子(竹下景子)が戻って来た。駆け落ちして東京で暮らしていたが結婚生活に破れて傷心で里帰りしたのだ。寅次郎たちは暖かく迎えたが父親の順吉だけが冷たい言葉を投げつける。身辺の整理のため東京に一度戻ったりん子は寅次郎からの土産を届けに“とらや”を訪れさくら(倍賞千恵子)たちから歓待を受けた。寅たちは東京から戻ったりん子も囲んで“知床の自然を守る会”と称するバーベキューが広々とした岸辺で開かれた。そこで一同は悦子が店を畳んで故郷に帰る決心である事を知らされ順吉が突然意義を唱えた。寅次郎「勇気を出して理由を言え」順吉「俺が惚れてるからだ」と言い放った。悦子の目にみるみる涙が溢れ船長が「知床旅情」を歌い出し全員が合唱しその晩“はまなす”では宴会が開かれ順吉と悦子は結婚する事になった。翌朝、寅次郎は別れも告げずに旅立ってしまい東京に戻り職を見付けたりん子は“とらや”を訪れたが・・・この映画に出演した淡路恵子は萬屋錦之介との20年近くに亘る結婚生活に終止符を打ち本作が女優業正式復帰作品であった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.17 知床慕情 【雑誌】
2013.10.16
コメント(0)
「なあ、さくら。俺らはあの娘に “幸せ”ってヤツを手渡してやりてェのさ」男はつらいよシリーズ第37弾である「男はつらいよ 幸福の青い鳥」は1986年12月20日に公開された日本映画で今回のマドンナは千葉真一が主宰するジャパンアクションクラブ が初めて輩出した女優の志穂美悦子である。東京は葛飾柴又、おいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)さくら(倍賞千恵子)を中心とした“とらや”では不景気な話題と共に1年も音沙汰のない寅が噂になっていた。その頃、寅(渥美清)はテキヤ仲間のポンシュウ(関敬六)と山口県萩を後にして九州へと向かっていた。飯塚の町で寅はひいきにしていた一座の座長の訃報の家には旅館の女中をしている美保(志穂美悦子)がいた。寅の脳裏に可愛い声で歌っていた美保が浮かび「幸福の青い鳥が欲しい」という美保に「東京に出て来たら葛飾柴又帝釈天参道の“とらや”を訪ねな」と告げ寅は汽車に乗った。“とらや”に近々戻りますと寅から葉書が届いた頃、東京下町の食堂で疲れた表情の美保が公衆電話の受話器を置き、ぼんやりしていた。東京に出て“とらや”に電話したものの寅の不在に気落ちして熱を出した美保を看板屋で働いている倉田健吾(長渕剛)という青年がやさしく介抱した。元気になった美保は“とらや”を訪ねて寅と再会。寅の口利きでラーメン屋に就職する事になった。寅は今度は美保に花婿を見つけてやりたいと“とらや”の面々に語る。だが、一同が思うには美保に惚れてるらしい・・・美保は展覧会に落選してがっかりしている健吾を訪ねたがヤケを起こした健吾は美保を抱こうとするが彼女は振りきって外に飛び出した。健吾は美保を探しに柴又を訪れ寅の手引きで美保と会う。そして、先日の事を謝り出て行った。健吾を追う美保をぼんやり見送る寅。そして新しい年が明けた時・・・この映画は文章を見て分かる通り長渕剛、志穂美悦子夫妻が出会う切っ掛けとなりこれが縁で二人は結婚している。また男はつらいよシリーズは夏、正月と年2回に分けて上映しているが今回は夏に松竹大船撮影所50周年記念作品「キネマの天地」を制作し監督に山田洋次、主役に渥美清を置いた為「男はつらいよ」は制作されなかった。そのため劇中では前作から1年が経過しておりさくらも「お兄ちゃん、もう一年もご無沙汰よ」と言及している。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村松竹邦画DVD2枚で3980円!!【DVD】男はつらいよ 幸福の青い鳥渥美清 [DB-537]
2013.10.02
コメント(2)
「沖の小島に寅がゆく 寅がゆくなら恋がある」1985年12月に公開されたシリーズ第36弾「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」今回のマドンナは2度目の登場となる栗原小巻タイトルは「007 ロシアより愛をこめて」から引用した。兼ねてから結婚生活に不満をこぼしていたタコ社長(太宰久雄)の娘・あけみ(美保純)が家出した。思いあまった社長はテレビの尋ね人コーナーに出演本番で泣き出してしまい醜態を晒してしまった。丁度、伊豆下田あたりでテレビを見ていたあけみは“とらや”に電話を掛け「私は元気よ、それより寅さんに会いたいな」と言ってきた。そんな時、寅次郎(渥美清)が“とらや”に戻って来た。彼はあけみを連れ戻すべく下田へと旅に出る。寅次郎は飲み屋街で、さくらと名乗って働いているあけみを見つけた。だが、あけみは家には帰りたくないと寅を困らせ更にあけみの希望で式根島に行く事になった。船の中で二人は小学校の同窓会の為、式根島に帰る一行と知り合い島に到着すると彼らの教師だった島崎真知子(栗原小巻)が笑顔で迎えた。美人の真知子に寅次郎の頭の中からはあけみの存在など吹き飛んでおりしかも真知子が東京の下町育ちと聞いて寅のはしゃぎぶりは手がつけられない有様となった。一方、あけみは知り合った純情な青年・茂(田中隆三)にプロポーズされ柴又へ帰りあけみに脅迫された寅次郎も泣く泣く島を出る事を承知する。しばらくして真知子が“とらや”を訪ねて来た。父親の見舞いのため一日休みを取ったというのだ。彼女は死んだ親友の娘・千秋と会い誕生日のお祝いをする。そして千秋の父親である文人(川谷拓三)から突然プロポーズされた。真知子は島に帰る日、その事を寅次郎に相談した。話を聞いて元気を失くした彼は急に旅に出る事に・・・この映画の舞台となった式根島は伊豆諸島を構成する島の一つであり江戸時代には江戸幕府の直轄地であったが明治時代に入ると東京都に編入され現在に至っている。ハイキング、釣り、キャンプと観光地としてかなり最適な島である。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村松竹邦画DVD2枚で3980円!!【DVD】男はつらいよ 柴又より愛をこめて渥美清 [DB-536]
2013.09.25
コメント(2)
「惚れているなら勝負しろ!」1985年夏に公開されたシリーズ第35弾「男はつらいよ 寅次郎恋愛塾」今回のマドンナはソフトバンクのCMで若者から支持されている樋口可南子長崎の五島列島を旅していた寅次郎(渥美清)は仲間のポン州(関敬六)とケガをした老婆江上ハマ(初井言榮)を助けた事からその晩、一宿のもてなしを受けた。しかしハマはその晩急死してしまい老婆の最期に立ち会った寅次郎の元にハマのたった一人の孫娘・若菜(樋口可南子)が東京から駆けつけた。数日後、寅は柴又の“とらや”へ帰りさくら(倍賞千恵子)から一通のハガキを渡されると気もそぞろに店を出て行ってしまう。ハガキは若菜からの礼状であり、寅は宛名を便りに若菜のアパートに向かった彼女と再会。若菜が失業してしまった事を聞き“とらや”へ戻ると早速、博(前田吟)タコ社長(太宰久雄)らに就職の世話を頼む。ある日、寅は若菜の留守にアパートを訪れそこで民夫(平田満)という青年と出会い彼は司法試験合格を目指して勉強する真面目な男であった。だが民夫の口調から若菜に惚れている事を察知した寅は諦めろと愉したが、実は若菜も民夫に穂のかな愛情を抱いている事を知った。寅は民夫を呼び出し恋の手ほどきをする。しかし翌日、寅の留守に悄然とした表情で民夫が「長い間お世話になりました」と“とらや”を訪ねて来た。その事を知った寅と若菜は・・・この映画のマドンナ・樋口可南子は女子美術大学在学時に「ポーラテレビ小説・こおろぎ橋」で主演デビュー。1980年にはゴールデン・アロー賞の新人賞を受賞。2007年よりソフトバンクのCM「白戸家」シリーズで白戸次郎の妻・マサコ役を演じる。ちなみに白戸家はサザエさんの磯野家、ちびまる子ちゃんのさくら家と並んで国民的一家とも呼べる存在である。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎恋愛塾
2013.09.18
コメント(0)
「せつない恋です今度の恋は つらい旅ですこの旅は 真実一路 遥かです」1984年12月28日に公開されたシリーズ第34弾「男はつらいよ 寅次郎真実一路」は冒頭の寅次郎の夢のシーンに同じ松竹製作の宇宙大怪獣ギララが登場した作品である。秋のある日、タコ社長(太宰久雄)の娘・あけみ(美保純)が夫婦ゲンカが原因で実家へ舞い戻り一大騒動になっていた時、寅次郎(渥美清)が帰ってきた。寅次郎は上野近くの焼き鳥屋へ行きそこで証券会社に勤めるサラリーマン富永健吉(米倉斉加年)と知り合い中間管理職の厳しさを聞き意気投合した。翌日、富永の事務所へと訪ねた寅次郎はまた富永と痛飲し酔っ払った富永と共に茨城県牛久沼の健吉の家にやっかいになる。寅次郎が壁にかかった北原白秋の色紙をボンヤリ眺めていると後ろで健吉の妻ふじ子(大原麗子)の声が聞こえその清楚な美しさに見惚れてしまった。数日後、寅次郎は再び牛久沼を訪ねたが健吉が先週の金曜に家を出たっきり帰ってこない状態であり何かあったらすぐ連絡しろとふじ子に言い残し寅次郎は牛久沼を後にした。ふじ子が息子を連れてとらやを訪ねて来た。二人は“とらや”の人々に慰められ久しぶりにふじ子に笑顔が戻った。ある日、健吉を彼の故郷・鹿児島で見たという情報にふじ子は東京を発ち、それを知った寅次郎も後を追い二人は健吉の行きそうな所をあたるが見つける事は出来なかった。柴又に戻った寅次郎はふじ子に恋をしている自分に気づき思い悩んでおり、もし健吉が戻らなければふじ子と夫婦になれるとまで考え自分の醜さに耐えきれず旅に出る決心をする。この映画に登場した宇宙大怪獣ギララは怪獣ブームが過熱した1967年に制作された松竹唯一の怪獣映画でありネーミングは一般公募され、撮影所内で「宇宙大怪獣命名式」と題し林家三平の司会で公開命名式が行われた。冒頭の寅次郎の夢のシーンではギララが登場し科学者の寅次郎と戦っている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎真実一路
2013.08.07
コメント(0)
「帰って来な 風子! 北国は短い夏の夢なのか」シリーズ第33弾「男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎」は1984年8月4日に公開された夏の松竹映画であり今回のマドンナは歌手の中原理恵そして寅のテキヤ仲間ポンシュウ(関敬六)タコ社長の娘・あけみ(美保純)が初登場した。ある日、フーテンの寅(渥美清)は盛岡で懐かしの弟分・登(秋野太作)に逢い登は堅気になり世帯を持って小さな食堂の主になっていた。寅次郎は精一杯、自分を歓待しようとする登の手を振り切って北海道・釧路へ渡りそこで寅次郎はフーテンの風子こと木暮風子(中原理恵)と知り合い意気投合。その夜、寅次郎と風子は女房に逃げられたという福田栄作(佐藤B作)と相部屋になった縁で彼の女房探しを手助けする羽目になる。霧多布まで寅次郎と風子は栄作に付添って行ったが新しい夫との生活に安住する妻の姿に声もかけられず去る。栄作と別れた二人は、風子の伯母の住む根室へ。祭りに賑わう常盤公園の見世物小屋にオートバイショーが掛っている。一座の花形トニー(渡瀬恒彦)はオートバイを巧みに乗りこなし目に止まった風子を小屋に誘った。伯父の世話で風子の就職が決まったが風子は寅次郎と一緒に勝手気侭な旅をしたいと言い出した。寅次郎は心を鬼にして伯母のいるこの根室で真面目に働いていい男を見つけて世帯を持てと分別を説き北海道を後にした。ある日、タコ社長(太宰久雄)の娘・あけみ(美保純)の結婚式が行なわれた午後、寅次郎が“とらや”へ帰ってきた。丁度、栄作が“とらや”を訪ねて来て彼は東京で風子に会い借金を申し込まれ断ったという。しかし、風子の居所が分らないので新聞の尋ね人欄に広告を出した。そんなとき、トニーが風子が寝込んでしまい寅次郎に会いたいという言伝てを持ってきた。寅次郎は風子を博の運転する車に乗せ“とらや”に連れ帰った。数日後、風子は元気を取り戻し寅次郎はトニーを呼び出して風子と別れる事を約束させた・・・この映画のマドンナ役を演じた中原理恵はファーストシングルの「東京ららばい」が大ヒットし第20回日本レコード大賞新人賞など数々の新人賞を受賞、第29回NHK紅白歌合戦にも出場した。その後「欽ドン!良い子悪い子普通の子」で「良い妻、悪い妻、普通の妻」で三役を演じそれまでのシリアスなイメージを打ち破る弾けたコメディエンヌぶりで人気が爆発。演技力、カンの良さ、トークの切れが高く評価される事になった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎
2013.07.24
コメント(2)
「さくら、兄ちゃんは罰が当たっちまったよ! 三日坊主とお笑い下さいまし」1983年12月に公開されたご存じ寅さんのシリーズ第32弾が「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」で今回のマドンナは当時、お嫁さんにしたいNo.1女優の竹下景子である。フーテンの寅(渥美清)がふらりとやって来たのは義弟の博(前田吟)の生家がある岡山県。今年は博の亡き父の三回忌にあたりその墓参りを思いついて訪れそこで寺の和尚(松村達雄)と娘の朋子(竹下景子)に出会った寅次郎はお茶に呼ばれ勧められるままに酒へと座は盛り上がりすっかり和尚と意気投合。朋子の弟・一道(中井貴一)は大学に在籍しているが写真家になりたいと言って父と対立していた。翌日、法事の迎えがやって来て二日酔の和尚に代って買って出た寅次郎は名調子の弁舌がすっかり檀家の人たちに気に入られてしまい寺に居つくハメになった。数日後、博、さくら(倍賞千恵子)満男(吉岡秀隆)の親子三人が三回忌の法事で寺にやってくるが介添の僧の姿をした寅次郎を見て度胆を抜かれる。ある日、大学をやめて東京の写真スタジオで働くという一道を和尚は勘当同然に追い出されその一道には病弱な父を支えて酒屋を切り盛りしているひろみ(杉田かおる)という恋人がいた。ある夜、和尚と朋子の「寅を養子に貰うか」という会話を耳にした寅次郎は、翌朝、書きおきを残して東京に発った。“とらや”に戻った寅次郎はおいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)に余生を仏に使える事を告げ帝釈天の御前様(笠智衆)へ押しかけ修業が始まった。ある日、“とらや”に一道とひろみが訪ねてきた。お店の休みを利用して上京してきたひろみを泊めてほしいとの事だった。結局、二人共二階の寅次郎の部屋に泊まり数日後、朋子がそのお礼に訪ねてきた。寅次郎は嬉しいのだが、そわそわして話そうともしなくそうしているうちに朋子の帰る時間がやってきた。朋子は見送りに来た寅次郎にそれとなく好意を伝えるが・・・ にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎
2013.07.17
コメント(0)
「天下のはるみちゃんに惚れちまった! バカだね、オレは」1983年に公開されたシリーズ第31弾「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」キャッチコピーで分かる通り、今回迎えたマドンナは演歌歌手の大物・都はるみである。久しぶりに“とらや”に戻った寅次郎(渥美清)は甥の満男(吉岡秀隆)の運動会の事でおいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)と言い争いをし、またふらりと旅に出た。寅次郎がやって来たのは新潟の田舎町で佐渡ヶ島へ向う途中、一人の女性と出会う。彼女は演歌の女王・京はるみ(都はるみ)でそれとは気づかぬ寅次郎は毎度御馴染みの一目惚れで気に入ってしまう。寅次郎とはるみは意気投合し二人で旅をする事に。一人旅の毎日であった寅次郎にとって女性が道連れという事は夢の様な話でありはるみにとっても自由で楽しい旅が出来るのは素晴らしい事であった。ある日、寅次郎は彼女が演歌の女王京はるみである事を知りそこにプロダクションの関係者がやって来てはるみは思い出にと寅次郎に指輪を渡し二人は別れた。寅次郎は“とらや”に帰って来たものの放心状態でいつもの元気がまるで無い。そんな時、はるみが“とらや”に寅次郎を訪ねて来た。“とらや”は大騒ぎとなり周囲は黒山の人だかりとなる。はるみは寅次郎に今度行うリサイタルの招待券を渡し失恋した相手ともう一度やり直す事になったと告げた。その日の夜、寅次郎は妹のさくら(倍賞千恵子)にはるみから貰ったリサイタルの切符を渡し旅に出た・・・この映画のマドンナ、都はるみは1964年「アンコ椿は恋の花」が大ヒットし第6回日本レコード大賞・新人賞を獲得する。1976年には「北の宿から」で第18回日本レコード大賞FNS歌謡祭最優秀グランプリなど数々の音楽大賞を受賞する。しかし1984年3月、人気絶頂だった36歳の頃「普通のおばさんになりたい」と突然の歌手引退を宣言。この年の第35回紅白歌合戦の大トリ「夫婦坂」でいったん引退した。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村松竹邦画DVD2枚で3980円!!【DVD】男はつらいよ 旅と女と寅次郎渥美清 [DB-531]
2013.07.10
コメント(0)
「もう一度言うぜ! 女の口説き方ってエのは経験がモノを言うのよ」1982年12月28日に公開されたシリーズ第30弾「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」今回のマドンナは当時、若者に人気があった田中裕子である。大分は湯平温泉でフーテンの寅(渥美清)は馴染みの湯平荘で宿の親父、勝三(内田朝雄)が酒を飲んでいるとそこへ、ひとりの青年が現れた。三郎(沢田研二)というその青年はこの宿で女中をしていた女性の息子でその母がひと月ほど前に病死し遺骨を埋めにこの地にやって来たという。勝三は美しい三郎の母親を覚えており彼の親孝行に感心した寅は早速、昔の知り合いを集め供養をしてやる。同じ宿に泊り合わせていた東京のデパートに勤めている旅行中の螢子(田中裕子)とゆかり(児島美ゆき)という二人の娘も寅はその席に座らせてしまった。翌日、二人の娘と見物をしていた寅は車で東京に帰ろうとしていた三郎と出会いその日は四人でドライブをする事になった。そして夜、二人の娘と別れるときになって三郎は螢子に付き合って欲しいと言い螢子は戸惑う様にフェリーに乗り込んだ。車で東京に帰った寅と三郎は柴又に辿り着きとらやの家族の団らんは、母と二人で育った三郎にはとても羨ましく思え、三郎は寅に自分の思いを螢子に伝えてほしいと頼んで帰っていった。一方、螢子も寅との楽しい会話が忘れられずとらやを訪ね、その日は寅は留守だったが数日後、二人は一緒に酒を飲んだ。親の勧める見合いを断った螢子に寅は三郎の気持ちを伝えたが三郎は二枚目すぎると乗り気ではない。寅の報告にガックリする三郎だったが寅は螢子を“とらや”に招待し彼女には知らせずに三郎も呼びぎこちない二人だが、その日からデートをする様になった。その頃、螢子の両親は見合の相手の家族が螢子の素行を興信所で調べてもらった結果、彼女が三郎と交際していると教えられていた。螢子は両親に、その男性について問いつめられ涙をためて“とらや”に向った。螢子は寅に三郎が好きだが彼の煮えきらない態度に今後の関係に迷っていた。寅はそんな螢子に、好きだから余計に思っている事が言えないんだと説得する。さくら(倍賞千恵子)にも励まされ螢子は三郎の本心を聞こうと決意、彼の勤め先を訪ねた・・・この映画のマドンナ、田中裕子は1981年に日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞し1983年には連続テレビ小説「おしん」で主役を演じモントリオール世界映画祭主演女優賞を受賞している。本作で沢田研二と共演しその後、恋愛関係となり1989年11月に出雲大社で挙式を行った。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
2013.07.03
コメント(2)
「このたびの恋は 寅次郎にとって ちょっぴり、きつうございました はい」マドンナにいしだあゆみを向かえた1982年・夏公開のシリーズ第29弾が「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」は俳優陣の異色な組み合わせで話題を呼んだ映画である。京都の加茂川で休んでいた寅次郎(渥美清)はひとりの老人と知り合った。孤独な感じの老人に寅次郎は声をかけ慰めそれが嬉しかった老人は先斗町の茶屋に寅次郎を誘った。老人は加納作次郎(13代目・片岡仁左衛門)という当代屈指の有名な陶芸家であり加納の家を訪ねた寅は加納家のお手伝いかがり(いしだあゆみ)と会う。かがりは丹後の生まれで夫は五年前に病死、故郷に娘を置いてきている事を知った。加納は弟子の蒲原(津嘉山正種)とかがりが夫婦になる事を望んだが蒲原は他の女性と結婚すると言いそれを聞いたかがりは丹後へ帰ってしまった。旅に出た寅次郎、足がむいたのは丹後。かがりは思いのほか元気でその夜、偶然二人きりになってしまいまんじりともしない一夜を過ごした。その事を気にしつつ東京に帰った寅次郎。再び旅に出ようとした矢先、かがりがとらやを訪ねて来て帰りぎわに鎌倉の紫陽花で有名な寺で待っているという手紙を渡された。当日になると一人では心細いと甥の満男(吉岡秀隆)を一緒に連れて出かけたが満男を同行した寅次郎をみてかがりの表情には落胆の色が浮かんだ。鎌倉から江の島への間、かがりは胸のうちを寅次郎にぶちまけるチャンスもなくそのまま丹後に帰ってしまった。かがりは本当は寅次郎が好きだったのでは?と言う妹・さくら(倍賞千恵子)にあんな美人で賢い人が俺のようなヤクザを思うわけがないと言って“とらや”を後に旅立っていった・・・この映画は浅草軽演劇出身の渥美清、新宿演劇の流れを汲む柄本明、歌手から大女優へ成長したいしだなど異色の組み合わせだが客演に迎えた13代目・片岡仁左衛門の存在が大きく山田洋次:監督は情熱と雅量を持つ名優に憧れていたとされインタビューでも13代目の佇まいに感動した様子を語っている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.16 寅次郎あじさいの恋 【雑誌】
2013.06.26
コメント(0)
「今度こそはとおだてられ 所帯を持った夢ごこち お笑い下さいませ 帝釈天に浮かぶ紙風船のように またまたポンと破けたのでございます」1981年公開のシリーズ第28弾「男はつらいよ 寅次郎紙風船」今回のマドンナは音無美紀子と岸本加世子というシリーズ初のダブルマドンナである。気ままな旅暮らしのフーテンの寅(渥美清)は秋も深まった九州で家出娘の愛子(岸本加世子)と出会いなかたか面白い彼女は寅のテキ屋商売に“サクラ”になったりして二人は稼いだ。ある縁日、寅の向いで女がテキ屋をしている。光枝(音無美紀子)というその女は寅のところにやって来ると「寅さんでしょ、主人から聞いてます」と話す。昔のテキ屋仲間、常三郎(小沢昭一)の女房だった。重い病に伏している亭主に代ってテキ屋商売をしており翌日、常三郎を見舞いに行った寅は喜ぶ彼から「俺が死んだら、あいつを女房にしてやってくれ」と言われる。頷く寅は渡世人の末路に寂しさを感じ光枝に何でも相談に乗ると手紙を残すとまともな暮らしをしようと柴又に帰った。数日後、とらやに愛子がやってきた。とらやの一同は愛子が寅の話していた女と間違え驚く。しかし、愛子は店の仕事を甲斐甲斐しく手伝いおいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)も大喜び。数日後、愛子の兄・健吉(地井武男)がやって来た。マグロ船乗組員の兄は家を空ける事が多く愛子は寂しかったのだ。その頃、光枝から寅に手紙が届く。その内容はあれから間もなくして夫が死に、今は上京して旅館で女中をしていると言う。寅は家族を前に結婚をすると告白。住まい、就職の心配をする寅にみんなはオロオロするばかり。数日が過ぎて、光枝がとらやにやってきたが光枝は寅と結婚するつもりで来たのではなかった・・・この映画のマドンナ役の音無美紀子は幼なじみの地井武男の勧めで劇団若草に入団し「これが青春だ」の最終回でデビューする。テレビ小説「お登勢」に主演に抜擢され以後、「はじめまして」「ありがとう」「たんぽぽ」「愛」など数多のテレビドラマに出演した。もう一人のマドンナである岸本加世子は高校1年の時、西城秀樹のコンサートで秀樹が失神する演技を勘違いしてステージに上がりこの事を切っ掛けにスカウトされ芸能界に入る。ドラマ「ムー」でデビューし、富士フイルムで樹木希林との掛け合い漫才、トヨタ・カリーナなどコマーシャルでも人気を博した。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ 寅さんDVDマガジン Vol.33 寅次郎紙風船 【単行本】
2013.06.09
コメント(0)
「さくら、兄ちゃんは夢を見ているのかねぇ 通天閣のネオンの下を 飛びきりの上方芸者とそぞろ歩きなんて」男はつらいよシリーズ第27弾「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」はマドンナに美人映画女優・松坂慶子を迎えさくらの息子・満男役が中村はやとから吉岡秀隆に代わった作品である。気ままな旅ぐらしを続けるフーテンの寅(渥美清)は瀬戸内海の小さな島で平凡な身なりだがどこか素人ではなさそうな雰囲気の浜田ふみ(松坂慶子)に出会った。大阪の神社でテキ屋に精を出す寅次郎の前を三人の芸者が通りかかった。その中の一人に島で会ったふみがいた。数日後、柴又のとらやに手紙が届いた。ふみとニ人で毎日楽しく過ごしているとの内容にとらやの一同は深いため息をつくばかり。ある日、寅はふみから十何年も前に生き別れになった弟がいる事を聞き二人は微かな便りを辿って、ふみの弟である英男の勤め先を探しあてたが英男は先月心臓病で他界していた。英男の恋人・信子(マキノ佐代子)から思い出話を聞き涙を流すふみ。その晩、寅の宿に酒に酔ったふみがやって来て「寅さん、泣いていい?」と寅の膝に頭を乗せ泣きながら寝入ってしまう。翌朝、ふみの姿はなく「寅さん、迷惑なら言ってくれればいいのに。これからどうして生きていくか一人で考えます」との置手紙があった。数日後、とらやでは家族を集めて寅が大阪の思い出話をしていた。そこへ突然、ふみがとらやを訪ねてきてふみは芸者をやめ結婚して故郷の島で暮らす事を報告に来たのだ。「お前ならきっといいおかみさんになれるよ」と哀しみを堪えて明るく励ます寅次郎だった・・・この映画のマドンナである松坂慶子は中学3年の時に劇団ひまわりに入団し「忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ」でテレビ初出演を果たす。松竹へ移籍後、看板女優として飛躍しテレビドラマ「水中花」に主演し主題歌「愛の水中花」を歌うと共に妖艶なバニーガール姿を披露した。本作出演後、日本アカデミー賞主演女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞、報知映画賞主演女優賞を受賞している。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
2013.06.05
コメント(0)
「たとえば 野に咲くすみれの花のように 俺ァ あの娘が可愛いのさ 決して惚れたんじゃねぇ ホントだよ、さくら」1980年に公開された男はつらいよシリーズの第26弾「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」今回のマドンナは元・キャンディーズの伊藤蘭である。北海道は江差の町、寒風が吹きつける中でフーテンの寅(渥美清)は顔なじみのテキ屋仲間と佇んでいた。その時、寅は仲間の一人が病死した事を知らされその末路に例えようのない索漠さを感じた寅は墓まいりに奥尻島へ渡った。そこでイカ工場で働く一人娘・すみれ(伊藤蘭)と会い寂しそうなその娘は東京へ出て働きながら勉強したいと言だしたから寅は放っておけない。数日後、若い娘を連れて現われた寅に“とらや”の一同はビックリ!そして寅の熱心な説得で妹・さくら(倍賞千恵子)をはじめ皆がすみれを手助けする事になりタコ社長(太宰久雄)の口ききで勤務先が近所のスーパーに決まった。そして夜間高校の試験も見事に突破する一方、寅も試験の時から、すみれと一緒に学校へ通いその充実した暮しにすみれは明るくなっていく。ところがある日、すみれは夜になっても帰ってこなくとらやの連中はあっちこっちに電話をしたが朝になってすみれは帰って来た。すみれには貞男(村田雄浩)という恋人がいたがある事情で行き違いになっておりその貞男がすみれを迎えに北海道からやって来たのだ二人は一緒に暮すと言ったから寅はムッとする。「世間知らずの若い娘がこれから先うまくやっていけるのか」と旅仕度をする寅。そして店を出て行こうとする寅にすみれが「寅さん、怒らないで、お願い」と大声で叫び大粒の涙をこぼしていた・・・この映画のマドンナを演じた伊藤蘭は渡辺プロダクションが経営する東京音楽学院に入学しスクールメイツのメンバーに選抜される。1973年にはスーちゃんこと田中好子、ミキちゃんこと藤村美樹と共にキャンディーズとして「あなたに夢中」で歌手デビューニックネームはランちゃん。当初はスーがリードボーカルを担当していたが伊藤蘭をイメージして作られた5曲目のシングル「年下の男の子」以降から殆どランがセンター位置のリードボーカルを担当した。歌手活動のほかに「新春かくし芸大会」「8時だョ!全員集合」「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」などのテレビ番組で見せたコミカルな一面も人気を呼んだ。しかし1977年7月17日、日比谷野外音楽堂でのコンサート中、突然キャンディーズの解散を宣言。その最中、伊藤が泣き叫びながら発言した「普通の女の子に戻りたい!」翌1978年4月4日のキャンディーズ解散コンサートと同時に芸能界を一時引退するが後に復帰し女優業に専念する。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.32 寅次郎かもめ歌 【単行本】
2013.05.29
コメント(2)
「ほら、あんまり海が青くて あんまり空が澄んでいたので 俺とリリーは つい 夢を見たのよ」1980年夏に公開されたシリーズの第25弾「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花」は浅丘ルリ子演ずるリリーのマドンナ三部作の完結篇である。例によって気ままな旅を続ける寅次郎(渥美清)ある夜、不吉な夢を見て故郷の柴又に帰ったがそこにあのキャバレー回りの歌手のリリー(浅丘ルリ子)からの手紙があった。彼女は沖縄の基地のクラブで唄っていたが急病で倒れ入院中だという事でとらやの一同は、飛行機嫌いの寅次郎を説得して沖縄へ送り出した。五年振りの再会にリリーの大きな瞳は涙でいっぱい、そして彼女の病状も寅次郎の献身的な看護で快方に向かい病院を出られるようになると、二人は療養のために漁師町に部屋を借りた。寅次郎はその家の息子・高志(江藤潤)の部屋で寝起きするようになりリリーの病気が治るにしたがって、心配のなくなった寅次郎は退屈になってきた。そんなある日、寅次郎は海洋博記念公園でイルカの調教師をしているかおり(新垣すずこ)と知り合い一方でリリーはキャバレーを回って仕事を探しはじめた。体を気づかう寅次郎にリリーは夫婦の感情に似たものを感じるが寅次郎は自分がかおりと遊び歩いているのをタナに上げリリーと高志の関係を疑いだした。好意を誤解されて怒った高志は寅次郎と大喧嘩。翌日、リリーは手紙を残して姿を消しリリーがいなくなると彼女が恋しくてならない寅次郎は寂しくなり柴又に帰る事にした。三日後、栄養失調寸前でフラフラの寅次郎がとらやに倒れるように入ってきた。おばちゃん(三崎千恵子)の手厚い看護で元気になった寅次郎は沖縄での出来事をさくら(倍賞千恵子)に語る。それから数日後、置いてけぼりにした寅次郎が心配でリリーがひょっこりとらやにやって来た。そんなリリーに寅次郎は「世帯を持つか」と言うが・・・好き合いながらも、お互いのプライドや体裁で一緒になれないリリーと寅次郎であった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
2013.05.22
コメント(0)
「初春早々 お粗末な夢を見たものでございます。 今年こそ兄ちゃんは平和でいこうと思ったのに ナァ、さくら」1979年12月に公開されたシリーズ第24弾「男はつらいよ 寅次郎春の夢」今回のマドンナは銀幕のアイドル女優香川京子である。秋祭りも終わり、寅次郎(渥美清)は柴又に半年近くも帰ってなかったがその頃、帝釈天の境内を散歩していた御前様(笠智衆)はベンチでふさいでいた外国人を見つけた。英語の苦手な御前様は、さくら(倍賞千恵子)に頼んで満男(中村はやと)の通う英語塾の女子大生であるめぐみ先生(林寛子)に来てもらった。彼女の話ではこの外国人はマイケル・ジョーダンと言いビタミン剤のセールスに日本へ来たが商売はうまくいかず無一文になってしまった。そんな事でマイケルは“とらや”に転がり込む事になりおばちゃん(三崎千恵子)がステーキを作ってご馳走している所に寅次郎が帰ってきた。「俺にはイモしか食わせないのに」と寅とマイケルは喧嘩となりめぐみと母親の圭子(香川京子)がやってきて何とかその場は収まったが二人は面白くない。しかし寅は圭子の美しさにソワソワしだしおまけに彼女の夫は交通事故で亡くなったと聞いたのでとらや一同はまた恋の病がはじまったと心配顔・・・しかしマイケルと寅は怒りが治まらず別々に旅に出てしまいその二人が伊豆でバッタリ出会ったが憎み合っていたのも忘れ旅は道づれという事で意気投合しての二人旅が始まった。打解けたところでマイケルが寅に「ワタクシは寅さんの妹のさくらさんが大好きです」と語りこれには寅も驚いき「さくらは亭主持ちだ」と説明するがマイケルの気持は変わらない。数日後、二人は再び柴又に戻りマイケルがさくらに胸の内を伝えると彼女はめぐみに「私は夫を心から愛している」と話してもらい振られたマイケルは帰国を決心する。一方、寅もめぐみに圭子に対する愛を伝えたが・・・この映画でマドンナを務めた香川京子は新東宝でデビューし日本の大手映画会社間の専属契約である五社協定ができる前にフリーになり各映画会社の映画黄金期の多くの巨匠たちの作品に出演するという幸運に恵まれている。2011年には第24回東京国際映画祭の会場で日本人初となるFIAF賞が授与されFIFA賞受賞記念として映画祭で「香川京子と巨匠たち」として9作品特集上映。また東京国立近代美術館フィルムセンターで「映画女優 香川京子」として45作品特集上映され企画展示室にて「映画女優 香川京子」展として特別展示された。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.31寅次郎春の夢 【単行本】
2013.05.15
コメント(0)
「式場から飛び出したって・・・ 上出来だよ 花婿さん どんな顔してた?」1979年8月に公開されたシリーズ第23弾「男はつらいよ 翔んでる寅次郎」今回のマドンナは倦怠感のある独特なしゃべり方で有名な桃井かおりである。北海道を旅する寅次郎(渥美清)は同じく一人旅の娘・ひとみ(桃井かおり)と知り合い彼女が旅館のドラ息子の毒牙に掛る所を救いひとみと一夜の宿を共にする事になった。ひとみはある会社の社長の息子・邦夫(布施明)との結婚を控え、何となく気が重い事を寅次郎に話すと寅次郎から賛沢だと窘められる。数日後、ひとみと邦夫の結婚式が豪華に行われたが人形の様な花嫁姿に耐えきれなくなったひとみはウエディングドレスのまま式場を飛び出し思わず寅次郎から聞いていた柴又と言ってしまう。花嫁姿のひとみがやってきて、とらや一家は大騒ぎ、そこへ寅次郎がひょっこり帰ってくるがひとみの母・絹子(木暮実千代)が迎えに来ておりそんなひとみは頑として家に帰ろうとせず、気持が落ちつくまで“とらや”で預かる事にした。ひとみの家の者は彼女が式場から逃げ出したのは他に好きな人がいて、その相手を寅次郎と誤解しておりその話をひとみは笑い話として報告するが寅次郎はまた勘違いしてしまい胸が時めいてしまった。ある日、ひとみを訪ねて邦夫がやってきた。失恋の経験豊富な寅次郎は邦夫に「失恋も人生経験のひとつ」と慰めるのだった。それから間もなく邦夫は近くの自動車修理工場で働き出し彼はひとみを悪く言う父に反発し家を出た挙げ句に会社も辞めて好きなひとみの住む町で暮らそうと決心したのだ。邦夫の知らない一面を見てひとみは心を動かされ改めて邦夫との結婚を決意する。そして二人は仲人を寅次郎に頼んできた。寅次郎にはつらい話だが逃げ出すわけにはいかない。傷心の寅は数日後、例によって柴又を後に旅にでるのだった・・・今回のマドンナを演じた桃井かおりは1971年に映画「愛ふたたび」で浅丘ルリ子の妹役でデビューしATG映画「あらかじめ失われた恋人たちよ」にてヒロインを演じ本格的に映画デビューを果たす。萩原健一の強い要望からテレビドラマ「傷だらけの天使」のゲスト出演でを皮切りに 倉本聰:脚本の「前略おふくろ様」の海役が当たり役となりお茶の間でブレイク。1977年公開の「幸福の黄色いハンカチ」ではそれまで過激な役が多かった桃井の新たな一面を引き出した作品として高評価され第1回日本アカデミー賞助演女優賞、ブルーリボン賞などを受賞した。またひとみの母・絹子を演じた木暮実千代は銀幕の大物女優で1949年の映画「青い山脈」で妖艶かつ軽妙な演技で毎日映画コンクール助演女優賞を受賞した。そして1953年「祇園囃子」では主役を演じ生涯に亘って350本以上の映画に出演した他、テレビCMに出た女優第一号でもありジュジュ化粧品のマダム・ジュジュ三洋電機のサンヨー夫人として長年親しまれた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.30 翔んでる寅次郎 【単行本】
2013.05.08
コメント(0)
「俺に女難の相だって? 言われなくても分かってらあ その事で苦労してるんじゃねえか!」1978年12月に公開された「男はつらいよ 噂の寅次郎」はマドンナに大原麗子を迎えたシリーズ第22弾である。旅先で博(前田吟)の父・票一郎(志村喬)と出会ったフーテンの寅(渥美清)はそこで票一郎に人生の儚さについて諭され「今昔物語」の本を借りて柴叉に帰った。その頃“とらや”では職業安定所の紹介で荒川早苗(大原麗子)が店を手伝っており寅は帰るや否や家族を集めて票一郎の受売りを一席設けた。翌朝、修業の旅に出ると家を出た所に早苗が出勤、彼女の美しさに惹かれる寅だが旅に出ると言った手前、店を出た。通りを歩いていると妹・さくら(賞千恵子)に出会った寅は急に腹痛を訴え救急車で病院に担ぎ込まれた寅だが大した事もなく家に帰った。早苗が現在、夫と別居中である事を聞いて寅はウキウキしながらも彼女を励まし力づけ彼女も寅の優しい心づかいに思わず涙ぐみ寅を気に掛けるのであった。ある日、高校で教師をしている早苗の義兄である添田(室田日出男)が早苗に夫の離婚届を渡した。添田は密かに彼女を慕っていた。暫くして早苗の引っ越しの日、手伝いに出かけた寅はそこで生徒を連れてキビキビと働く添田を紹介され気やすく早苗に話しかける寅に撫然とする添田だった。そんな添田が“とらや”に早苗を訪ね添田は外出している早苗を暫く待っていたが意を決するように立ち上がると手紙と預金通帳を早苗に渡すように寅に託して立ち去るのだった。添田が出て行くと入れちがいに早苗が戻りその手紙の内容には添田が学校を辞めて故郷の小樽に帰るという事であり預金通帳には百万円の数字が記入されていた。添田の気持を悟った寅は「早く後を追え、今ならまだ駅にいる」と躊躇する早苗を説得。寅の顔を凝視していた早苗は、振り返ると駅に向かって駈けだした。この映画のマドンナ役の大原麗子は1964年のテレビドラマ「幸福試験」でデビューし高倉健の「網走番外地」梅宮辰夫の「夜の青春」をはじめ数々の映画に出演した。テレビCMへの出演も多く、1977年から1987年まで出演していた市川崑の演出によるサントリーレッドのCMは「すこし愛して、なが~く愛して」のキャッチコピーと共によく知られた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村松竹邦画DVD2枚で3980円!!【DVD】男はつらいよ 噂の寅次郎渥美清 [DB-522]
2013.05.01
コメント(2)
「大輪の花火にも似たあの女性 大きな瞳に光る涙が 私には真珠のように思えましてね」1978年8月5日に公開されたシリーズ第21弾「男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく」はマドンナに木の実ナナを迎えた作品である。初夏の景色でいっぱいの柴又に寅(渥美清)が戻ってきた。風邪で寝込んでいたおいちゃん(下條正巳)は「俺も年だ、店を継いでもらえたら」と寅に一言。「俺だってそれは考えている」と寅も無理して言うがそれからいつものように調子に乗って続けてしまいみんなに馬鹿にされて寅はまた柴又を後にする。九州は肥後の温泉にやってきた寅はそこで後藤留吉(武田鉄矢)という若者と知り合い幼馴染みの娘にフラれてガックリしていた所を寅に励まされた留吉、すっかり寅を気に入ってしまった。寅もつい長逗留してしまい宿代も溜まりさくら(倍賞千恵子)にSOSの手紙を書くのである。久しぶりに柴又に戻ってきた寅をみんなは大歓迎、その時、紅奈々子(木の実ナナ)がさくらを訪ねてきた。奈々子はさくらの学生時代の高級生で二人ともSKDに入るのが夢だった。現在SKDの花形スターになっった奈々子を知った寅は理由をつけては浅草国際劇場に通いはじめ梅雨に入る頃、留吉が上京してきた。国際劇場に案内された留吉は踊り子の富士しのぶ(梓しのぶ)に一目惚れしてしまい留吉は浅草に残りトンカツ屋に就職して国際劇場専門の出前持になってしまった。梅雨が明ける頃、奈々子はまたさくらを訪ね彼女は照明係の男に恋をしており結婚するか舞台ひと筋に生きるかをさくらに相談に来たのである。愛をえらんだ奈々子の最後の舞台「夏の踊り」の初日、満員の国際劇場の二階の最後列でむなしく失恋した寅は彼女の晴れ姿を見ていた。この映画のマドンナ役の木の実ナナは歌だけでなく踊りも芝居もできる人になってほしいと思いを込めて芸名を漢字、ひらがな、カタカナの三つがそろった名前にしており1967年には「ミニ・ミニ・ロック」という曲をヒットさせその後、劇団四季のミュージカルに自ら応募し1973年「アプローズ」に出演し大ヒット。自身も高い評価を受けて舞台女優としての地位を確立した。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.29 寅次郎わが道をゆく 【単行本】
2013.04.23
コメント(2)
「今年はマジメにやるぜ、なあ さくら! 寅さん二十作目の大奮闘!」1977年12月に公開されたシリーズ第20弾が「男はつらいよ 寅次郎頑張れ!」で今回のマドンナは大映のスター女優、藤村志保と当時の新進気鋭だった大竹しのぶである。紅葉の便りを聞く頃、フーテンの寅(渥美清)は柴又へ帰って来たが、そこで身知らぬ青年の良介(中村雅俊)に押し売りに間違えられた。寅は妹・さくら(倍賞千恵子)から事情を聞くが自分の部屋を平戸島から上京し近所の柴又電工の作業員をやっていた良介に占拠されている事を知った。良介は“とらや”の近くにある大衆食堂の幸子(大竹しのぶ)に恋しており寅はそんな良介の胸中をすぐ見破った。数日後、寅に励まされた良介はいきなり幸子にプロポーズするが秋田の母の容体が悪くそれが気がかりだった幸子は良介の言葉が耳に入らない。それを良介は失恋と思い込み故郷へ帰ると言い出し寅が彼に同情し一緒に平戸島に行く事になった。平戸島にやって来た寅は良介の姉・藤子(藤村志保)に会い一目見た寅は美しい藤子の恋の虜になってしまう。その頃、柴又では秋田から戻った幸子が“とらや”を訪ね、平戸島に帰った良介の一件を知り愕然とした。それは幸子も良介が好きだったのである。幸子が良介を好きだという電話を受け早速、姉と一緒に“とらや”にやって来た。一方、平戸島で藤子の家の留守番をしていた寅も彼女を追って再び“とらや”に帰ってくる。良介と幸子の結婚話は急激に進展していたのである。そんなある夜、藤子が平戸島に恋人がいるので寅に来られては困ると良介に話しているのを寅は聞いてしまった。翌日、さくらに見送られ寅は柴又の町を後にした・・・この映画のマドンナを演じた藤村志保は1961年大映演技研究所に入所し翌年に「破戒」に出演し各種新人賞を受賞。以降はテレビドラマにも進出し1965年のNHK大河ドラマ「太閤記」のねね役を演じる。その後も各種ドラマ・映画・舞台など幅広く活躍し『風林火山』での演技が認められ第59回NHK放送文化賞を受賞した。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.28 寅次郎頑張れ! 【単行本】
2013.04.18
コメント(0)
「拝啓 みなさま このたびは恐れ多くも 殿様と競演でございます」このキャッチコピーから分かる通り今回は殿様が登場する1977年・夏に公開されたシリーズの第19弾が「男はつらいよ 寅次郎と殿様」でマドンナは「ちゅらさん」の真野響子である。鞍馬天狗の夢からさめた寅さん(渥美清)は妙に生まれ故郷の柴又が恋しくなり小さな鯉のぼりを買って勇んで帰って来た。この鯉のぼり、妹・さくら(倍賞千恵子)の息子満男(中村はやと)の為のものだったがさくらは満男の為に大きな鯉のぼりを買っていた。博(前田吟)は寅の心情を知り庭先の鯉のぼりを急いで降ろすが寅は怒りおまけに“とらや”で拾ってきた犬に「トラ」と名づけていたから大変。寅さんは自分が呼び捨てられていると勘違いし大喧嘩の末、例によって柴又を去っていった。愛媛県の古い城下町にやって来た寅さんは墓参りをしている美しい人に一目ぼれしその夜、偶然にもその人と旅館がいっしょになって親に大反対されながらも一緒になった夫が数カ月前突然亡くなったという身の上話を聞いた。翌朝、大洲藩十八代目当主・藤堂宗清(嵐寛寿郎)と出会った寅さんはお屋敷に連れていかれそこで急死した息子の嫁・鞠子に二人の結婚を反対した事を謝りたいという事実を知った。寅は殿様に東京で鞠子を見つけ出す約束した。それから10日後、待ちきれなくなった宗清は柴又に寅を訪ねて来た。しかも宗清は鞠子と会えるまで長男の家に滞在する事になったから大変。そんなある日、寅さんが大洲で会った美しい女が“とらや”を訪ねてきた。そこで皆で食卓を囲んで話していると以外にも宗清の探している女とはこの鞠子(真野響子)である事が分かった。その晩、宗清は鞠子のアパートで亡き息子の思い出話に花をさかせ、大洲に帰った宗清から寅さんに鞠子と三人で大洲で暮そうという手紙が来た。寅さんは大変喜ぶが鞠子から新しい相手と近々結婚する事になっていると聞きまたまた失恋、旅に出た。今回のマドンナ役の真野響子は父親の勤務先が日本航空だった事もありフライトアテンダントの職業が決まっていたが「一生続けられる仕事」として役者の道を選んだ。スコッチウイスキーのカレンダー出演しており洋酒メーカーの女優起用第1号として注目を浴びドラマで共演した柴俊夫との交際を経て入籍、子育ての時期は芸能活動をセーブしていた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.14 寅次郎と殿様 【雑誌】
2013.04.11
コメント(2)
「お笑い下さいまし 正月早々、寅はとんでもねぇことを やらかしてしまいました」1976年に公開された男はつらいよシリーズ第18弾「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」は全48作中唯一、マドンナが病で死んでしまうという悲劇の物語である。帝釈天の門前で“とらや”を経営している寅のおいちゃん夫婦(下條正巳、三崎千恵子)最愛の妹・さくら夫婦(倍賞千恵子、前田吟)そして隣りの印刷工場のタコ社長(太宰久雄)は平穏無事な日々を過ごしていた。ある日、さくら夫婦の息子・満男の担任で美しい雅子先生(檀ふみ)が“とらや”に家庭訪問に来た。「こんな時に寅が帰って来たら大変なことになる」と、一同が噂している最中、雅子先生の後から寅(渥美清)が平和な顔をしてブラリと帰ってきた。あきれる皆を他所に寅は持前の饒舌で雅子先生の相手をし家庭訪問をメチャクチャにしてしまった。さくら夫婦はカンカンに怒ってしまい寅に反省を求めようと皆で攻めたがそれからは例の通りの大喧嘩。寅は再び旅に出てしまった。数日後、寅は紅葉美しき信濃路を旅していた。寅は昔世話した旅役者(吉田義夫)の一行に偶然に出会い、その晩、寅はドンチャン騒ぎをしたが翌朝になって旅館に無銭飲食がバレてしまい警察のやっかいになってしまった。知らせを受けたさくらは寅を引き取りにわざわざ長野県まで足を運びさすがの寅も後悔して、柴又へ帰ったのである。柴又に帰った寅は雅子先生について「あの娘に教養があって、気品溢れる未亡人の母親でもいれば別だけど」と語り始めた。そんな折も折、雅子先生が綾(京マチ子)という美しく、しかも未亡人の母親を連れて“とらや”にやって来た。寅の勘は的中し、おいちゃん達はまたまた絶望の境地に追いこまれた。綾は由緒ある家柄の未亡人だが昔から病気がちで殆ど家に閉じ籠っていた。そんなある日、寅は夕食に招待されたが綾に捧げる寅の慕情は募る一方であった。しかし、綾の病気は既に悪化していた・・・この映画でマドンナを演じた京マチ子は1949年に大映に入社し女優デビューを果たす。後輩の若尾文子、山本富士子と共に大映の看板女優として大活躍。「雨月物語」「羅生門」「地獄門」など海外の映画祭で主演作が次々と受賞しグランプリ女優と呼ばれていた。また娘役の檀ふみは慶應義塾大学出身で元祖・教学タレントとして芸能界デビューし「俺たちの旅」「俺たちの祭」「華麗なる刑事」に出演。映画版「あしたのジョー」では白木葉子役で声優に挑戦しNHK「連想ゲーム」の名解答者としても親しまれた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.27 寅次郎純情詩集 【単行本】
2013.04.01
コメント(0)
「夕焼け雲に想いを託す 寅の心はあの赤とんぼだけが知っている」1976年に公開されたシリーズの第17弾「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」はマドンナに太地喜和子を迎えた作品である。東京は葛飾柴叉の帝釈天、おいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)は寅の妹・さくら(倍賞千恵子)の息子である満男の新入学祝いをしていたところ寅(渥美清)が旅から帰って来た。ある夜、寅は場末の酒場でウサンくさい老人と知り合い意気投合して“とらや”に連れて来た。ところが翌朝、この老人はぜいたく三昧で、食事にも色々注文をつけておばちゃんを困らせる。老人はすっかり旅館だと思っておりお世話になったお礼に一枚の紙に絵を描きこれを神田の大雅堂に持っていけば金になると言って寅に渡した。半信半疑の寅だったが店の主人に恐る恐るその絵を渡すと驚いた主人(大滝秀治)は7万円もの大金を寅に払った。この老人こそ日本画壇の第一人者である池ノ内青観(宇野重吉)だったのだ。それから数日後、兵庫県・竜野で偶然にも寅と池ノ内青観は再開し、市の役人は寅を青観の弟子と勘違いして二人を料亭で大歓迎。美人芸者のぼたん(太地喜和子)の心ゆく接待にご機嫌の寅。そして夏、とらやにぼたんが寅を訪ねて来た。ぼたんは苦労して貯めた200万円をある男に貸したまま逃げられその男が東京にいるのを付き止めたので寅に会いに来たのだった。おいちゃんたちは寅を押さえてタコ社長(太宰久雄)をぼたんに付けて男に会いに行かせた。男は大きな中華料理屋を経営しているのだが店は女房名儀で一銭もないと払おうとしない。烈火の如く怒った寅だったが、ぼたんは「その気持だけでうれしい」と涙を流すのだった。そこで寅は、青観に事情を話して絵を描いて貰って金にしようとしたのだが「金のために絵を描く事は出来ない」と撥ね付けられた為大憤慨して青観の家を飛び出してしまい一方のぼたんも寅の温い思いやりを背に竜野へ帰った。夏も盛りの頃、旅に出ていた寅はぼたんに会いに再び竜野を訪れた。ところが・・・今回のマドンナ役を演じた太地喜和子は東映6期ニューフェイスオーディションに合格し当初は志村妙子という芸名で映画に出演しており1963年に東映を離れ俳優座養成所15期生入団。しかし杉村春子の芝居に衝撃を受け1967年には文学座に入団した。「欲望という名の電車」「近松心中物語」「唐人お吉」などで杉村春子の後継者として期待が高まりテレビドラマ「白い巨塔」の花森ケイ子役で有名となる。太地は志村けんの大ファンでありその縁で「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」に出演し「志村けんのだいじょうぶだぁ」ではコントに挑戦した。1992年、静岡県伊東市で乗用車が桟橋から海に転落する事故により48歳で死去しました。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け
2013.03.21
コメント(0)
「さくら、兄ちゃんは学問するぞ 今にきっと偉い人間になるからな」1975年12月27日に公開されたシリーズ第16弾「男はつらいよ 葛飾立志篇」はマドンナに樫山文枝、桜田淳子を迎えた作品である。数カ月ぶりに“とらや”へ帰って来た寅(渥美清)に山形から修学旅行で上京したついでに寅を訪ねに来ていた高校2年の順子(桜田淳子)がいた。寅は彼女を見るなり思わず「お雪さん!」と叫び順子は目に涙をいっばいため「お父さん!」と叫んだ。寅の妹・さくら(倍賞千恵子)おいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)はビックリしたが実は順子は寅が17年前に恋焦がれた人お雪の娘だったのだ。そのお雪が最近死んだと聞き寅は歳月の流れをしみじみと感じ数日後、寅はお雪の墓詣りを兼ねて山形を訪ねた。そこで寅は寺の住職(大滝秀治)からお雪の生前の不幸を聞かされ彼女は学問がなかった為に男に騙されていた。そして住職は学問の必要な事を寅に教え寅も晩学を決意した。一方、とらやには御前様の親戚で大学の考古学教室に残り勉強を続けている筧礼子(樫山文枝)が下宿する事になった。そんなところへ寅が帰って来た。明るく誰とでも気軽に口を訊きインテリぶらない礼子に寅は次第に惹かれていき勉強の方も彼女に教えてもらいながら真面目に続けた。また礼子の恩師である田所博士(小林桂樹)も寅はすっかり気に入ってしまったがさくらは寅が礼子に振られてしまうと心配したが寅は否定したがある日、礼子は田所にプロポーズされ礼子は何日も何日も思い悩み結婚の事で悩んでいると礼子の口から聞かされた寅は相手が誰だか知らずに大変なショックを受けた。礼子を恋愛の対象にするのは失礼だとは言ったもののやはり彼女を愛していたのだった。寅は、またまた失恋、再び一人旅に出たがそこにも意外な事実が待っていた・・・ にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 葛飾立志篇
2013.03.14
コメント(0)
「漂泊の旅でめぐり逢った懐かしのリリー 北国の夏はうら哀しく 心は飛ぶ 江戸川の水辺」マドンナに再び浅丘ルリ子演じる松岡リリーを迎えた男はつらいよシリーズの第15弾「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」は1975年8月2日に公開された映画である。相変らずのテキヤ稼業で全国を旅して廻る車寅次郎ことフーテンの寅(渥美清)は東北の田舎町で兵頭謙次郎(船越英二)と出会った。兵頭は一流会社の“おかざり重役”で冷たい家庭と平々凡々な生活に飽きてしまいその事情を聞いた寅は柴又の妹・さくら(倍賞千恵子)の所へ電話して兵頭の家族との連絡を取る方法を考えていた。翌日、寅は兵頭と一緒に旅をして廻っていた所函館の屋台のラーメン屋で鮨屋の亭主と離婚し元の歌手に戻って全国のキャバレーを廻っていたリリー(浅丘ルリ子)と二年ぶりに再会した。翌日から3人の金は無く侘しいながらも楽しい旅が始った。駅のベンチで寝たり、野宿をしたり兵頭は味わった事のない生活に徐々に人間らしさを取り戻して来た。3人が小樽に来た時、兵頭がこの町に初恋の人がいる事を告白しその彼女は夫に先立たれひっそりと喫茶店を経営していたが兵頭は彼女に会ったものの現在の心境を語る事は出来なかった。そんな兵頭を寅が「女一人幸せにできないのか」と責めた事からリリーが怒りだし3人は解散状態となり旅は終ってしまった。数日後、寅は久しぶりに柴又に帰って来たが突然、リリーが訪ねて来たので寅はびっくり!それからと言うものリリーと寅は夫婦きどりの仲の良さでありとらやの人々はおろか、御前様(笠智衆)や町の人々までが2人は夫婦になるのに相応しいと思うようになった。ある日、さくらたちがリリーに寅との結婚を勧めた所リリーは承諾したが、その事を寅に伝えると冗談と思い相手にしない。隣りでそれを聞いていたりリーは・・・この映画で浅丘ルリ子は第30回・毎日映画コンクール主演女優賞、 キネマ旬報・主演女優賞、第18回ブルーリボン賞・主演女優賞に輝き同じく第18回ブルーリボン賞では助演女優賞に倍賞千恵子、特別賞に監督の山田洋次が選ばれている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] 男はつらいよ 寅次郎相合い傘 HDリマスター版
2013.03.06
コメント(0)
「ひでえ目に逢いました まあ、私の話を聞いて下さいまし 大変な拾物をしてしまったんでさ」1974年に公開された日本を代表する映画男はつらいよシリーズの第14弾が「男はつらいよ 寅次郎子守唄」である。フーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)は九州・唐津の“おくんち祭り”で稼いだ後、呼子港の木賃宿で風采のあがらない赤ん坊連れの佐藤幸夫(月亭八方)と偶然泊り合わせた。何か訳あり気なこの男に同情した寅は酒をおごって元気づけてやったのだが翌朝、寅が目を覚ますと赤ん坊を残して消えてしまった。驚いた寅は乳飲み児を抱えて右往左往し弱りぬいた寅は苦心惨たんして妹のさくら(倍賞千恵子)おいちゃん(下條正巳)おばちゃん(三崎千恵子)のいる葛飾・柴又の“とらや”へ辿りついた。ところが裏の工場のタコ社長(太宰久雄)は寅が子供を作ったと大騒ぎをするしさくらは赤ん坊のおしめやミルクを用意するのに大忙し。やがて長旅の疲れから赤ん坊が熱を出したのでさくら夫婦は博(前田吟)が工場で怪我をした時世話になった親切な看護婦のいる病院へ連れていった。その看護婦の名は京子(十朱幸代)暖い笑顔が印象的な独身女性であった。翌日、寅は赤ん坊を見舞いに訪ねた時、京子に一目惚れしてしまい以来、赤ん坊の病気に託けては病院通いする様になった。数日後、赤ん坊の父親・幸夫と彼と親しい踊子(春川ますみ)が赤ん坊を引き取りに来た。男は赤ん坊の母親に逃げられ途方に暮れている時に寅と会い甘えついでに赤ん坊を押しつけてしまったと涙ながらに詫びるのだった。この事件を切っ掛けに京子は“とらや”に時々立ち寄る事になり寅の京子に対する想いは募るばかりであった。ある日、京子が参加している地域青年のコーラス・グループの練習にさくらを誘い寅と源公(佐藤蛾次郎)も同行した。ところが寅と源公が悪戯した為に、練習はメチャクチャになりリーダーの大川弥太郎(上條恒彦)は激怒。詫びを入れる為に寅は弥太郎の下宿を訪ねると二人は酒を呑みながら意気投合し弥太郎は寅に京子に対する恋心を打ち明けると寅は色々アドバイスをする。酔っ払ったその足で寅は弥太郎を“とらや”へ連れて来ると丁度、京子が遊びに来ていた。弥太郎はその場で飾りたてない自分の真心を京子に告白した。翌日、晴々とした笑顔で京子との婚約を報告しに来た弥太郎を送り出すと寅は冬空の下、寂しく旅立って行くのだった・・・この作品からおいちゃん役が松村達雄から下條正巳に変わっておりその真意は不明である。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] 男はつらいよ 寅次郎子守唄 HDリマスター版
2013.02.22
コメント(2)
「兄ちゃんは恋をしたんじゃねえ ただあの人が幸せになればいいな そう願っただけよ」マドンナ役に再び吉永小百合を向かえたシリーズ第13弾「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」は1974年に公開された。ある日、車寅次郎(渥美清)は気立の良い女性を妻に迎えて葛飾・柴又で暮す、おいちゃん(松村達雄)おばちゃん(三崎千恵子)妹・さくら(倍賞千恵子)を安心させる事を考え始めた。島根県の温泉津町で旅館で働いていた寅は、夫が蒸発している働き者の絹代(高田敏江)という人妻と所帯を持とうと考えた。早速、柴又に帰った寅はこの縁談をまとめるべく、さくらと裏の工場のタコ社長(太宰久雄)を引き連れて絹代に会いに行ったが、その絹代は寅の顔を見るなり夫が戻って来た事を嬉しそうに告げるのだった。さくらに置き手紙を置いて再び旅に出る寅。山陰にある城下町・津和野。ここで寅は2年ぶりに歌子(吉永小百合)と再会。以前、寅の恋心を激しく燃え上らせた歌子は、小説家の父・修吉(宮口精二)の反対を押し切って陶芸家の青年と結婚したのだが、その後、その夫が突然の病気で亡くなり今は夫の実家であるこの町で図書館勤めをしていた。現在の彼女は不幸に違いないと思った寅は「困った事があったら“とらや”を訪ねな」と言って別れるのだった。歌子が柴又を訪ねたのは、それから十数日後。人生の再出発をする決意ができたと語る歌子は暫くの間とらやの二階に住む事になった。それからの寅は歌子を励まし歓ばせるための大奪闘を続け歌子にとって一番の気懸りは喧嘩別れしたままの父のこと。寅は早速、単身修吉を訪ね歌子の代りに言いたい放題を言って帰って来たが“とらや”に修吉が現われ歌子と2年ぶりの父娘の対面となった。一同の心配をよそに、お互の心情を語りあった修吉と歌子は和解するのだった。やがて歌子は東京に帰って来たもう一つの目的である仕事について博とさくらにも相談して悩みぬいた結果、伊豆大島にある心身障害児の施設で働く事を決心した。歌子にその決意を聞かされた寅は・・・ にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】【今だけ!特別価格!】男はつらいよ 寅次郎恋やつれ
2013.02.12
コメント(2)
お正月初笑いと言えば映画「男はつらいよシリーズ」「あなた様 どうか美しい絵をお描きつづけ下さいまし つまらねえ浮世の苦労は みんなこの私がお引き受けいたします」1973年12月26日に公開されたお正月映画がシリーズ第12弾「男はつらいよ 私の寅さん」である。東京は葛飾・柴又。寅の妹・さくら(倍賞千恵子)と夫の博(前田吟)はおいちゃん(松村達雄)夫婦への感謝を込めて九州旅行へ招待する事になった。準備万端整えて明日は全員揃って観光旅行へ、しかしフーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)がフラリと帰ってきてしまった。驚いた皆は寅に旅行の事を隠そうとしたがつまらぬ事からパレて寅は大いにムクれてしまいさくらは真情を込めて、おいちゃん夫婦への感謝の旅行だと説明するとやっと寅は了解し今度は留守番を買って出た。皆が旅行に出てから一人留守番をする寅は誰もいない「とらや」で体をモテあまし何をしてもサマにならず、全員が帰京するや涙を流して喜ぶ。数日後、寅は府とした事か小学校時代の級友で今は放送作家をしている柳文彦(前田武彦)に会い何十年ぶりかの再会で話は大いに弾み調子の乗った寅は文彦に連れていかれた妹・りつ子(岸恵子)の家で彼女のキャンパスにイタズラ描きをしてしまった。寅にしてみれば軽い気持でやったのだが画家を職業としているりつ子にとっては言語道断二人は会うなり大喧嘩をしてしまう。翌朝、りつ子が喧嘩の詫びを言いに現われりつ子が茶の間に上って世間話をしている内に彼女の朗らかな性格でさっぱりした人柄は一同を魅了してしまう。特に寅はその日以来、貧乏画家のパトロンを気取り次第に彼女に惹かれていった。ある日、りつ子が病気で寝こんだと聞いた寅は早速見舞いに出かけた。りつ子は寅に失恋の痛手から寝こんでしまったと笑いかけ寅はそんなりつ子を懸命の努力で慰め「とらや」に帰るやいなや、恋の病いが伝染したかの様にそのまま床に着いてしまった。数日後「とらや」を訪ねたりつ子は寅が自分に想いを寄せている事を感じて複雑な気持ちになってしまう。しかし寅は寅なりに自分の恋心が「とらや一家」のみならず次第にりつ子や文彦に知れ渡ってしまった事を恥じ旅に出る決意を固めてりつ子の許を訪ねた。そんな寅にりつ子は自分の絵を生涯の伴侶として生きて行くつもりで寅とは友達として一生付き合いたいと熱をこめて語った。寅は木枯しの中を旅立っていった・・・この映画に出演したマドンナ・岸恵子は1951年、松竹に入社し映画「我が家は楽し」でデビュー有馬稲子、久我美子と共に銀幕の美人女優として一躍有名となる。1957年「忘れえぬ慕情」の撮影が切っ掛けでフランス人の映画監督イヴ・シャンピと結婚。作家・川端康成の立会いのもと挙式。以降、パリに居を構えフランスと日本を往復しながら女優を続け「空飛ぶマダム」と言われた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】第12作 男はつらいよ 私の寅さん HDリマスター版 [ 渥美清 ]
2013.01.01
コメント(2)
「ほら、逢っている時は何とも思わねえけど 別れた後で 妙に思い出すひとがいますね そういう女でしたよ あれは」1973年夏に公開されたシリーズの第11弾「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」はシリーズの方向性を大きく変えた人物旅回りのキャバレー歌手:松岡リリー役に浅丘ルリ子をマドンナに向かえた作品である。ある夏の柴又、寅次郎(渥美清)さくら(倍賞千恵子)の父の二十七回忌である。おいちゃん(松村達雄)おばちゃん(三崎千恵子)さくら、博(前田吟)が集って御前様(笠智衆)にお経をあげてもらっている所に寅が久し振りに戻って来てしまいおかげで法事はメチャクチャになってしまった。ある日、さくらは息子・満男(中村はやと)にピアノを買ってやりたいと言うのを聞いた寅は早速、玩具のピアノを買って来て得意満面。一同、欲しいのは本物のピアノだとも言えず寅の機嫌をとるが雰囲気で気がついた寅は皆に悪態をついてプイッと家を出てしまった。場所は変わり北海道。夜行列車の中で派手だが安手の服を着ている女が走り去る外の暗闇を見ながら涙を流している。その後、網走で寅は列車の時の女と知り合った。名はリリー(浅丘ルリ子)といって地方のキャバレーを廻って歌っている三流歌手である。互いに共通する身の上話をしながらいつしか二人の心は溶け合うのだった。しかし柴又では北海道の農家から手紙が届き寅が心機一転して農家で働いたものの日射病と馴れない労働で倒れてしまったというのである。早速さくらは北海道へ行き寅を連れて柴又に帰って来てから数日後、リリーが尋ねて来た。皆に心のこもった持て成しを受けたリリーは自分が知らない家庭の味に触れ胸が熱くなるのだった。深夜、安飲み屋をしている母親(利根はる恵)と喧嘩したリリーは深酔いしたままで寅に会いに来た。だが寅がリリーの非礼を諭すとリリーは涙を流しながら突び出て行き翌日、寅がリリーのアパートを捜し出して尋ねるが既に彼女は越した後だった。その日、寅はさくらに自分の留守中にリリーが来たら二階に下宿させるようにと言い置いて旅に出た。数日後、さくらはリリーと遭ったそれは・・・この映画のマドンナ役の浅丘ルリ子は日本映画全盛期に一世を風靡した日活アクション映画における代表的なヒロインであり小林旭の「渡り鳥」「流れ者」「銀座旋風児」の三大アクション・シリーズや石原裕次郎の「赤いハンカチ」「夕陽の丘」「夜霧よ今夜も有難う」など多数の作品でヒロイン役を演じた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】第11作 男はつらいよ 寅次郎忘れな草 HDリマスター版 [ 渥美清 ]
2012.12.04
コメント(0)
「さくら、兄ちゃんが惚れられるなんて 世の中さかさまだよなあ」1972年12月29日に公開されたシリーズ第10作目「男はつらいよ 寅次郎夢枕」は銀幕の大物女優・田中絹代を向かえた作品である。晩秋の甲州路、車寅次郎(渥美清)は旧家の奥さん(田中絹代)と雑談の最中に昔、寅と同じ香具師仲間が、この地で行き倒れ同然の死に方をした事を聞き、その墓を詣でる。寅は故郷・柴又に戻り“とらや”に帰ってみると二階の部屋は御前様の甥でT大の助教授である岡倉(米倉斉加年)が貸りており気分を害した寅は家を出ようとする。その時、すっかり美しくなった幼な馴染の千代(八千草薫)が訪ねて来たのでとたんに気嫌が良くなってしまう。千代は2年程前に離婚して、一ヵ月前から近くに美容院を開店したばかり、それを聞いた寅は急に張り切り始め毎日のように美容院を訪ね千代の面倒をみるようになる。ところが、やっかいな事が起った。岡倉が千代に惚れてしまったのである。そうと気付いた寅は、岡倉の惚れた弱味を突っつき盛んにからかう。アメリカ留学を棒に振ってもこの恋を実らせたいという真剣な想いはいよいよ重症になり、岡倉はとうとう寝こんでしまった。やがて病いの床に寅を呼んだ岡倉は全てを告白し、千代との仲を取り持ってくれと懇願し断わりきれなくなった寅は千代をデートに誘い話をきり出した。岡倉の恋する気持ちを伝えようと千代は寅のプロポーズと感違いしてしまい「寅さんとなら一緒に暮したい」と返事する。さて慌てたのは寅の方で必死で岡倉の話を推めるが別れた後で何か割切れない寂しさが残った。数日後、岡倉は正式に千代からの断りの返事を受けて傷心のうちにアメリカ留学へと旅立ち寅はまた再会した登と一緒に北風の中へと旅を続けた。この映画のマドンナ役の八千草薫は1947年に宝塚歌劇団入団、美貌・清純派の娘役として宝塚の一時代を風靡し、同年から劇団内に新設された映画専科に所属した。宝塚在団中から東宝映画などの外部出演をこなし当時のお嫁さんにしたい有名人の統計でたびたび首位に輝いた。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン VOL.23 寅次郎夢枕 【雑誌】
2012.11.27
コメント(2)
「ほら、見なよ あの雲が誘うのよ ただ、それだけのことよ」ご存じ寅さん映画の第9作目にあたる「男はつらいよ 柴又慕情」は1972年8月に公開されマドンナ役に吉永小百合を向かえた日本映画である。フーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)が初夏を迎えた東京・葛飾柴又に久しぶりに帰って来た。ところが団子屋「とらや」を経営しているおうちゃん(松村達雄)おばちゃん(三崎千恵子)は寅が急に帰って来たのでびっくり仰天。と言うのも寅の部屋を貸間にしようと“貸間あり」の札を出していたからである。案の定、札を見た寅は捨てゼリフを残して出て行ってしまい早速、下宿探しが始めた。手前勝手な条件ばかり言う寅を不動産屋は相手にしなくやっと三軒目の不動産屋に案内されたのがなんと「とらや」で、しかも不動産屋は手数料を要求する。払う気のない寅と居直る不動産屋との間が険悪になったが博(前田吟)が仲に入り手数料を払い今度はその事で寅とおじ夫婦とも喧嘩になり挙句に建築中の博夫婦の家にケチをつけ妹・さくら(倍賞千恵子)を泣かせてしまった。居づらくなった寅は金沢に旅に出た。そこで久し振りに弟分・登(秋野太作)と再会しその夜、飲めや唄えのドンチャン騒ぎで数年振りの再会を喜び合うのだった。翌日、登と別れた寅は歌子(吉永小百合)マリ(泉洋子)みどり(高橋基子)という三人の娘たちと知り合った。この娘たちを寅は何故か気に入り商売そっちのけで御馳走したり、土産を買ってやったり小遣いをやったりする始末。やがて三人と別れた後、急に寂しくなった寅は何故か柴又に帰る事にした。すっかり夏らしくなった柴又・帝釈天で寅は境内でみどりとマリに再会、二人は金沢へ旅したときの楽しさが忘れられずもう一度寅に会いに来たのだった。翌日にはみどりに聞いた歌子がひとりで寅を訪ねて来て想い出話に花を咲かせ、それ以来たびたび歌子は遊びに来るようになった。そして寅は次第に歌子に熱を上げ始めたが歌子は小説家の父と二人暮しで好きな青年との結婚と父との板挟みで悩んでいた。歌子はこの悩みをさくらに打ち明け「すべて貴方の気持次第ね」と言うさくらに歌子はその青年と一緒に田舎で暮す事を決心した。この事を歌子から直に聞かされた寅は・・・この映画はテレビシリーズ版からおいちゃん役を演じた森川信が死去した事に伴い、松村達雄が2代目おいちゃん役に抜擢された。また本作より8月(盆休み)・12月(年末年始)の公開スパンが確立された。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】第9作 男はつらいよ 柴又慕情 HDリマスター版 [ 渥美清 ]
2012.11.20
コメント(2)
「さくら泣くんじゃねえ 兄ちゃんはこれで幸せなんだよ」1971年12月29日に公開されたシリーズ第8弾「男はつらいよ 寅次郎恋歌」今回のマドンナは新東宝出身の池内淳子である。年の瀬、例によって車寅次郎(渥美清)は半年ぶりで故郷柴又へ帰ってきた。一同は歓迎したつもりだったが些細な言葉の行き違いからおいちゃん(森川信)おばちゃん(三崎千恵子)と喧嘩となり又もや旅に出る事になった。寅が去って静かになったある日、博(前田吟)の母が危篤という電報が入り息子の満男を竜造夫婦に託し、さくら(倍賞千恵子)と共に故郷・岡山へ急いだ。葬式の日、驚ろいた事に寅がヒョッコリ現われ柴又に電話した時、博の母の葬式の事を知り近くまで来たから寄ったという。しかし旅先とはいえ、派手なチェックの背広姿の寅にさくらは近所の人から借りたモーニングを寅に着せ葬儀に参列させるがトンチンカンな事ばかりやってその場をシラケさせてしまう。岡山で生涯生活するという博の父・票一郎(志村喬)を残して毅(梅野泰靖)修(穂積隆信)博の兄弟は去っていくが票一郎の淋しい生活に同情した寅は諏訪家に戻ってくる。票一郎は元大学教授で研究一筋に生きてきた学者で自分のこれまでの人生を振り返った上で人間らしい生活をするよう寅に語った。秋も深まった頃、柴又「とらや」で皆が集まって寅の噂をしている所に題経寺山門の近くに最近開店したコーヒー店の女主人の六波羅貴子(池内淳子)が挨拶に来た。この美人を見て一同は、もしこの場に寅が居合わせたらと考えた矢先、何たる不幸か寅が帰ってきた。みんなの予感は摘中し寅は貴子に身も心も奪われてそのまま柴又に滞在する仕儀と相成った。貴子には学という小学校四年になる男の子がおり学は自閉症的な性格の上に新しい学校にも馴染めず貴子も心を痛めていたが学は寅にすっかり懐き、明るく元気になった。そして寅の貴子に対する思慕はますます高まり三人一緒に生活する夢まで見るようになった。その頃、さくらや竜造たちは寅がいつ又失恋する事かとハラハラ見守っていた。みんなが、そろそろ二枚目が現われて例によって失恋する時分だと話している所に寅が帰ってきて案の定、旅に出るために荷物をまとめだした・・・この映画で公役の佐藤蛾次郎はシリーズ48作すべてに出演したと思われているが実は交通事故に遭ったため本作のみ出演していない。また、おいちゃん役の森川信が、かねてから患っていた肝硬変が悪化し1972年に死去、本作が出演する最後の作品であった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] 男はつらいよ 寅次郎恋歌 HDリマスター版
2012.11.13
コメント(0)
「夏になったら鳴きながら必ず帰ってくるあの燕さえも ふるさと恋しと唄っているのでございます」ご存じ庶民的英雄・車寅次郎の「男はつらいよ」その第7弾となるのが1971年公開の「男はつらいよ 奮闘篇」である。残雪の越後を旅する車寅次郎(渥美清)は集団就職のために別れを惜しむ少年とその家族を見て故郷を想い出してしまった。一方、柴又には寅の生みの親・菊(ミヤコ蝶々)が30年振りに“とら屋”を訪れた。暫くして菊は帰ったが、そこに寅が帰って来た。寅は妹・さくら(倍賞千恵子)と一緒に菊を訪ね再会した嬉びも束の間、寅の結婚話が元で喧嘩になってしまった。菊は寅に終始気を使うさくらに感謝しつつ京都へ帰り寅もこの事が原因で柴又を去った。その旅で寅は津軽から紡績工場へ出かせぎに来ている頭は弱いが純真で可愛い少女・花子(榊原るみ)と知りあった。彼女は工場に馴染めず故郷に帰りたいと寅に相談。寅はなけなしの金を叩き、柴又を訪ねるよう住所を教えた。数日後、柴又に戻った寅は津軽に帰らずおいちゃん(森川信)の店で働いている花子を見てビックリ。ある日、花子が寅さんのお嫁になりたいと言いだしその気になった寅は早速さくらに相談。さくらは兄が幸せになれるならと賛成したがおいちゃん、おばちゃん(三崎千恵子)は生れてくる子供の事を考えて猛反対である。そんな時、花子の身許引受人・福田先生(田中邦衛)が紡績工場から行方不明になった花子を引き取りに来て寅の不在中、花子は福田先生と共に津軽へ帰っていった。それから数日後、失意の寅は置手紙を残して柴又から消えさくらは直感で津軽に向かった。さくらの勘は当り、バスの中で偶然に寅と出会った・・・この映画のマドンナ役の榊原るみは幼児の頃から雑誌モデル・女優業を行っており、1969年公開のアニメ「長靴をはいた猫」では声優としてもデビューしている。本作公開後に「帰ってきたウルトラマン」アキ役「気になる嫁さん」めぐみ役で大ブレイクしたアイドル女優でありました。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】第7作 男はつらいよ 奮闘篇 HDリマスター版 [ 渥美清 ]
2012.10.30
コメント(0)
「思いおこせば 旧年は恥ずかしきことの数々… 玄界灘の波音をきくにつけ 思い出すのは故郷 柴又の春でございます。 未練な寅とお笑い下さいまし」「男はつらいよ 純情篇」は1971年1月に公開されたシリーズ第6弾であり、今回のマドンナは大映の看板女優と謳われた若尾文子である。舞台は木枯しの吹く初冬の長崎港。相も変らずテキヤ渡世で旅している車寅次郎(渥美清)は五島列島の福江島に出かけて行った。そこには長崎港で知り合った赤ん坊連れの出戻り女・絹代(宮本信子)の家がありそこで絹代と父親の千造(森繁久彌)の愛情あるやり取りを聞いている内にたまらなく故郷柴又が恋しくなって一目散に柴又へ向った。その頃、柴又の「とら屋」ではおいちゃん(森川信)おばちゃん(三崎千恵子)さくら(倍賞千恵子)博(前田吟)たちが集まって寅さんの噂話に花を咲かせていた。というのは数日前・・・「とら屋」におばちゃんの遠い親せきで和服の似合う美しい女性・夕子(若尾文子)が事情あって寅さんの部屋に寝泊りしながら店を手伝っていたからだ。みんなの心配をよそに案の定寅さんがひょっこり帰って来た。寅さんは自分の部屋が誰かに貸してあるのを知るとカンカンに怒って外へ出ようとするが現われた夕子を一目見るなり、忽ち逆上せてしまい旅に出るのをやめてしまった。そんなある日、さくらの夫・博が寅さんに将来の為に独立を考えているが永年世話になっているタコ社長(太宰久雄)にうまく話してくれという相談を持ちかけた。だがタコ社長は寅さんに博の独立を撤回させてほしいと逆に泣きつかれ、寅さんは義理と人情の板ばさみになった。数日後、寅さんは博とタコ社長との間で話が纏まったと勝手に思い込み料亭でドンチャン騒ぎをしたが酔う程に博と梅太郎の話は喰い違い結局、寅さんは二人に何もしていない事がバレてしまった。大もめの最中、博が充てにしていた資金の調達が出来ない事が判明して一応この話は一段落した。そんな揉め事の最中ではあったがおいちゃんの心配通り、寅さんが夕子に一層熱を上げ始めた。しかし数日後、別居していた夕子の夫(垂水悟郎)がとら屋を訪ねて来た事で寅さんの短い恋にも終止符が打たれた。哀れ、寅次郎・・・この映画でレアな登場人物が出演しておりそれは騒々しい子供たちと共に登場したタコ社長の妻(水木涼子)である。本作の他シリーズ第1作では、さくらの披露宴に第13作では「夢」のシーンで一瞬だけ出演している貴重な存在である。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.21 純情篇 【雑誌】
2012.09.16
コメント(0)
「水の流れと人の世は、惚れたと一言いっておくんなさい ホラ 江戸川も泣いてらあ」シリーズ第5作目である「男はつらいよ 望郷篇」は1970年8月に公開された松竹映画である。寅さん(渥美清)は旅先で、おいちゃん(森川信)が病気で倒れる夢を見て故郷の葛飾・柴又に帰ってくる。おいちゃんが暑さの為にグッタリして横になっている所を見た寅さんは死んだと思い込み帝釈天の御前様(笠智衆)や近所の人、葬儀屋まで集めてしまう。おいちゃんの怒りは治まらず理解に苦しむ寅さんと口論の末、大喧嘩。そこへ寅さんの舎弟・登(秋野太作)がやってきて昔、寅さんが世話になった札幌の竜岡親分(木田三千雄)が重病で寅さんに逢いたがっている事を知らせ、早速、登を連れて札幌に向かった。病院で竜岡親分は最後の願いとして二十年前、旅館の女中に生ませた息子を探がしてくれるよう寅さんに頼むのだった。二つ返事で引き受けた寅さんと登は息子探がしに奔走し、やっとの思いで突き止めたが親分の息子・澄雄(松山省二)から返ってくる返事は意外に冷めたかった。そして病院に帰ってみると既に親分は息を引きとりこの事が原因で寅さんはテキ屋稼業から足を洗い嫌がる登を田舎に帰し再び柴又へ帰って来た。寅さんの突如の変貌ぶりにおいちゃんおばちゃん(三崎千恵子)さくら(倍賞千恵子)博(前田吟)たこ社長(太宰久雄)らは目を丸くして驚ろく。地道に額に汗して働こうと心に誓った寅さんは柴又とは目と鼻の先の浦安の町の豆腐屋「三七十屋」に住み込みで働くようになる。この店は母親のとみ(杉山とく子)と娘の節子(長山藍子)の二人暮しで営んでおり寅さんの働きぶりに二人ともすっかり感心し次第に心を許すようになってくる。ところがいつの間にか寅さんの節子に対する片想いが始まりこの噂さはいつともなく浦安から柴又まで広がっていくが、恋敵・木村剛(井川比佐志)が現れた・・・この映画は本作でシリーズを完結させる予定でテレビドラマでさくら役を演じた長山藍子がマドンナとして団子屋のおばちゃん役を演じた杉山とく子がマドンナの母役博役を演じた井川比佐志が恋敵を演じるなど作品を締め括るため以前のキャストを総動員させたが観客動員:72万7千人、興行収入:1億8千万円という破格の人気に、シリーズは延長される事になった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【送料無料】 男はつらいよ寅さんDVDマガジン Vol.12 望郷篇 【雑誌】
2012.06.16
コメント(2)
暗い話題が続く中、やはり明るくしてくれるのは寅さんだけ「春は桜 男は寅さん!ブラリ・ブラブラ北から南! セッタの鼻緒が切れるまで大爆笑を売りまくる!」松竹映画「男はつらいよ」シリーズ第4段「新・男はつらいよ」は1970年2月27日に公開された。名古屋の競馬で大穴を当てたフーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)が久しぶりに懐しの生まれ故郷柴又に帰って来た。柴又では寅さんのおいちゃん(森川信)おばちゃん(三崎千恵子)夫婦妹・さくら(倍賞千恵子)その夫・博(前田吟)らが寅さんの噂に花を咲かせていた。その寅さんはとら屋に帰ってくるやいなや百万円を見せびらかせ大得意日頃の恩返しにと、おいちゃん夫婦をハワイ旅行に行かせると大はりきりだった。弟分で今は旅行社に勤める登(秋野太作)に準備万端を整わせた寅さんは日一日とハワイの夢に胸弾ませるおいちゃん夫婦に有頂点。この噂は近所に知れ寅さんの株はグッとあがりいよいよハワイへ出発する日がやってきた。が、好事魔多し寅さんの金を登の社長(浜村純)が持逃げして旅行の夢は儚くも消えた。近所の人の手前を気にする夫婦は夜中にこっそり帰ってきた。そして寅さんの提案により数日間、戸締りし電気もつけないで暮す事になった。だが、その第一日目留守を承知に押入った泥棒(財津一郎)が暗闇の中に三人を発見して大恐慌。この件により事の始終は近所の人たちの知る所となり再び寅さんは柴又から姿を消すハメになった。それから一カ月。おいちゃん夫婦が心配になって、寅さんは帰郷した。その日から寅さんの小さな目が輝いた。自分の部屋に下宿する美しい幼稚園の先生である春子(栗原小巻)に恋をしたのだ。日増しにつのる慕情。しかし・・・今回の寅さんは本シリーズの前身たるフジテレビのTVドラマの演出を担当していた小林俊一が監督し山田洋二とは一線を画すポッと明るいタッチになっている。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【25%OFF】[DVD] 新・男はつらいよ HDリマスター版
2012.02.19
コメント(4)
日本のお正月といえば「男はつらいよ」「さあて、お立ち合い! 春だねえ、お立ち合い! この寅さんに縁談が舞い込んだ! 帝釈天のご利益とガマの油の効き目だねえ! お立ち合い!」1970年1月公開された松竹映画「男はつらいよ フーテンの寅」はシリーズ第3弾で監督は山田洋次に代わり森崎東が務めている。テキ屋渡世で全国を回っていたフーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)は久しぶりに故郷である東京・柴又へ帰って来た。すると寅に見合いの話があるという。叔父夫婦である車竜造(森川信)車つね(三崎千恵子)や妹のさくら(倍賞千恵子)その夫・博(前田吟)らを喜ばせた寅は翌日、相手に会ってビックリ。相手は知合いの駒子(春川ますみ)という旅館の女中で、駒子は恋人の為吉(晴乃ピーチク)と喧嘩して腹いせに見合いをしたのだった。寅は為吉を呼んでお説教、即座に二人の結婚式を取持ち飲めや唄えのドンチャン騒ぎになった。それが元で叔父と大喧嘩になり柴又を離れた。一ヵ月後、寅は湯の山温泉で旅館の番頭になり旅館の女主人・お志津(新珠三千代)は美しい未亡人で、寅はひそかな想いを寄せたがまたも片想いに終った。そんなある日、こともあろうに叔父夫婦が慰安旅行でやって来て、寅のいる旅館で寅と鉢合わせ。二人は温泉気分もそこそこに帰ってしまった。数日後、志津の弟・信夫(河原崎建三)が恋人の芸者・染奴(香山美子)に逢いに帰ってきた。寅は二人の仲を取持ってやった。しかし、やがて志津に縁談が纏まって寅はまたも失恋の憂目にあったのだった・・・この映画の監督を務めた森崎東は野村芳太郎、山田洋次の助監督を手がけ1969年「喜劇・女は度胸」で監督デビュー。本作後には「時代屋の女房」「釣りバカ日誌」「塀の中の懲りない面々」を監督しテレビでは「新・必殺からくり人」「翔べ! 必殺うらごろし」を担当した。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【25%OFF】[DVD] 男はつらいよ フーテンの寅 HDリマスター版
2012.01.01
コメント(2)
「天に軌道がある如く人それぞれに運命あり 私ことフーテンの寅、 望郷の念やみがたく 再び帰ってまいりました」前作の大ヒットを経て寅さんが帰ってきた。シリーズ第2弾となる「続・男はつらいよ」は1969年、松竹にて公開、監督はご存じ山田洋二。フーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)は故郷・葛飾を離れ弟分の登(秋野太作)と稼業を続けていた。そんなある日、妹のさくら(倍賞千恵子)やおいちゃん(森川信)おばちゃん(三崎千恵子)の顔見たさに東京へ下車した。とら屋で茶一杯の退散と決心したが中学時代の坪内先生(東野英治郎)の家の前を通りかかり懐かしさの余り玄関先で挨拶のつもりが出てきた先生の娘・夏子(佐藤オリエ)の美しさに惹かれさっきの決心もどこへやら上がりこみ暴飲暴食、それが祟って腹痛を起こし病院へ担ぎ込まれた。一週間の入院を命じられた寅だったが退屈そうな入院患者相手に香具師の実演をやらかしその上、藤村医師(山崎努)に見つかり個室に入れられたまらず窓から脱出した。が、今度は地元のチンピラに因縁をつけられ大喧嘩、留置所入りの破目になった。おじとおばは怒鳴るやらの喧嘩の末、夜逃げ同様に柴又を後にした。北海道へ渡った寅は仕事がうまくいかず関西へ向かった。かねがね母親が関西にいると聞いていた寅が仲間に頼んで捜していた所、偶然のも坪内先生と一緒に買物をしている夏子と出会った。やがて母の居所が判り夏子についてもらった寅だがその母親は寅の夢の中に出てくるやさしい母親と違い厚化粧をし、流どころの連れ込み宿を経営するお菊(ミヤコ蝶々)という女だった。カーッとなって怒鳴りつけた寅はそのまま汽車に乗って去った。半月後、先生は他界し、寅が世話になった病院の藤村医師と夏子の結婚を聞いた寅はまたも悲しみに打ちひしがれたのだった・・・ にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村【27%OFF】[DVD] 続・男はつらいよ HDリマスター版
2011.08.28
コメント(4)
お正月といえば初詣、初夢、初笑い、おせち料理、カレー?・・・昭和時代、お正月映画として君臨していたのが渥美清:主演の、あの映画!「男はつらいよ」初笑いの意味を込めて松竹が放った本作は1969年・夏にフジテレビでヒットしたドラマを映画化、その経緯はテレビ版の最終回で寅次郎がハブにやられ毒が回り死んだと言う結末が多数の視聴者から抗議が殺到し寅次郎の復活のため映画化に繋がったのである。その記念すべき第1作目は1969年8月27日に公開され主人公「フーテンの寅」こと車寅次郎(渥美清)は父親の車平造が芸者の菊(ミヤコ蝶々)との間に出来た子供で実母の出奔後父親の元に引き取られたが16歳の時に父親と大ゲンカをして家を飛び出したという設定。第1作は、テキ屋稼業で日本全国を渡り歩く渡世人となった寅次郎が家出から20年後、突然、異母妹である車さくら(倍賞千恵子)と叔父である車竜造(森川信)と妻の車つね(三崎千恵子)夫婦が住む東京都葛飾区柴又・柴又帝釈天の門前にある草団子屋「くるまや」に戻ってくる所から始まる。そこで美しく成長した妹さくらの可愛さ一心でさくらの見合の席へと出かけたものの慣れぬ作法に大失敗!縁談を壊してしまった。いたたまれない寅次郎は奈良でお寺巡りをしている柴又帝釈天の御前様(笠智衆)と娘の冬子(光本幸子)に会った。柴又へ帰った寅次郎を待っていたのは裏の印刷工場で働く諏訪博(前田吟)と妹・さくらの縁談だった。博の真剣さに打たれた寅次郎は何とかしてやろうとしたものの、もち前の荒っぽさで、またまた失敗。しかしこれが博、さくらを結びつけた。さくらの結婚の後の寂しさを冬子の優しさに慰められていた寅次郎は、ある日「寅がお嬢さんに惚れている」という噂を耳にし冬子に迷惑が掛る事を恐れて地方での香具師商売に旅立つのだった・・・と、寅さんは旅先や柴又で出会うマドンナに惚れてしまいマドンナも寅次郎に対して好意を抱くが多くの場合恋愛感情ではなく最後にはマドンナの恋人が現れて寅次郎は振られてしまいそして落ち込んだ寅次郎が正月、盆前に再びテキ屋稼業の旅に出て行くという結末はシリーズを通して一貫しているのです。本作は興行成績はイマイチであったが監督の山田洋次が毎日映画コンクール監督賞、文部大臣賞渥美清が毎日映画コンクール男優賞を得ており評価が優先している事から第2作がお正月映画として製作される運びとなりました。またキャッチコピーは「私、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使いました根っからの江戸ッ子、姓名の儀は車寅次郎、人呼んでフーテンの寅と発します」 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVDソフト] 男はつらいよ (第1作)HDリマスター版
2011.01.01
コメント(0)
全50件 (50件中 1-50件目)
1