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お粗末局面がだいぶ煮詰まってきた。100手目以降は、黒も強硬手段連発、まさにやりたい放題である。2、4、6と筋の悪い手を連発する。白9では、一つ8の左に切ってみたい気もする。黒10となっては黒、相当強力だ。黒10のように、つながりながら打つのが本来の置碁のした手の態度である。黒12とはまた強硬だが、出切られても14とアテてシノいでいるとみている。だが白17などとゆるんできたら、すかさず黒18に抜いている。このあたりの緩急の使い分けを味わってほしい。白17では、黒が手を抜きにくいように、1路右にツケるなり工夫すべきである。その方がまだマギレの余地がある。白19とつながったので、今度は黒20とまたしても「剛」の手である。白21以下、左辺を活きにきた。黒、一瞬ダメヅマリでまずいかと思われたが、黒32で眼を取れるので大丈夫。白33に黒34と低空飛行で応えたのは、辺に眼を作らせないため。中央ではなかなか眼ができない。白35に36、38と強引な眼取り。さらに42まで、あくまで眼を作らせない。それもこれも、黒が丈夫になったからこそ成立する手である。白43で46にハネダシ、黒がその上に切れば白34の左でコウでハマリだが、実際には黒は切らず、34の左にハって不発に終わる。白43はコウダテにとっておくべき。もしも黒が上述の手にハマってコウになった時、自ら貴重なコウダテを消している。白47以下、最後の決戦。白53まで、シノいだかと思われたが(実際に辺だけなら活きていたが)、黒56に白57が痛恨の敗着。黒58に突っ込まれては白71以下、どう頑張ってもきわどくもう一眼ができない。実際には銀星DSは投了しないので最後まで作ったのだが、忍びないので黒中押し勝ちとした。だから正しくは「レフェリー・ストップ」といったところである。遡って黒54では黒55と、ここの眼形を奪っておくべきだった。白54とここをつながられても、右辺を活きておいて、最後はF-14かJ-13かいずれかが打てるので左上の一眼の白とつながられる心配はない。右半分の白だけでは、全部つながってももう一眼はできない。黒54は厚がりすぎの不用意な一手で、本来「敗着」となるべきだった。なんともお粗末な結末である。いずれにしても、「皆殺し」など、これだけ大変なことなのである。だから、どんなに手合違いであろうと、決してこんな打ち方をしてはならない。仮に成功したとしても、筋悪の手を連発しなければならず、むしろ上達にはマイナスだと思う。ある程度以上のレベルになれば、最初からそんなことは無理だとわかっているから皆殺しなど狙わないが。
2010.06.30
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真逆の打ち方今度はうってかわってこれまでと真逆の打ち方をひとつ。所詮魔婆斗の棋力では、「勝つべくして勝つ」「簡明に勝つ」模範的な打ち方を披露するのは到底無理なので、開き直って「全滅狙い」をやってみた。「三々以外全滅」ならば楽なのだが、三々も許さないとなれば、「三々に入らせない」しかないことになり、単独で入ってきたら、例の手段(オシてカド)でトリカケるという、非常に強引な打ち方である。こうした戦法をとる場合は、いかに味を作らせないか、ということが重要になってくる。黒2は三々拒否。1路左のコスミツケよりも、じっと狙っている雰囲気がある。白3のような手はすぐ形勢を損じるので白の立場で打つ人は真似をしない方がいい。場合の手としてはあっても、こう序盤では黒4と代わって損。しかし銀星は隅をブラサガると必ずこう受ける。とはいえ白5とハサまれ、けっこう味悪になってくる。黒14の活きは余儀ない。しかし、白をつながらせても、全体にまだ眼がないと主張している。左上も白15以下同様の展開。今度は黒22のツケにヒカずに白23とトンできた。黒24は、切られてもシチョウがいいことを頼みに隅を活きて頑張ろうという手。人間相手ならすぐ活きられそうだ。白25と先にオイて攻めてきた。黒28は当然。眼なしで追い出されて悪そうだが、皆殺しを狙っている以上しかたがない。白29で17の上にサガれば活きるのではないか。だがあくまで黒を攻めようとこうがんばってくる。勝つつもりか?黒30が乾坤一擲の勝負手。早くもこんな「勝負手」を放たざるをえないのも皆殺しなどという無謀なことを狙ったせいである。白31に黒32とハネ、隅に眼を作らせまいとする。こんなことをすると後に白から21の左サガリがキキになるので左辺の白は強化される。とはいえすぐ白33は緩着。黒34と連打されては上辺の白は一気に苦しい。転じて、右上でも「例の」打ち方から戦いとなったが、今度は上辺にオサエがあるので白37に黒38でサカレ形になる。それを気にしてか黒42に白43と守る。そのため、黒は44に回る余裕ができた。白49も不急。黒50に回っては上辺は全滅。黒58は強手。白59に黒60とヒキ、白94にハネたら切るつもりだ。白63とさらに転戦。もはや「銀星定石」と呼んでもいいような白65のカド。黒68は最初から白をつながらせておいて取りにいこうという手。白71、73と初めて出切ってきたが、白77から79などとちぐはぐな打ち方をしてきたのでせっかくの正面衝突の見せ場も盛り上がらない。黒80とラッパにカケツイではいっぺんに黒、楽になった。82以下、黒はいずれも厚く気分のいい手だ。白95と左右の大石をつながりにきたが、黒96とノゾキ、総攻撃準備だ。白99に、黒100と脱出拒否である。
2010.06.29
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今日もファイナルファンタジーの話を少し。今度はFF3である。FF3の有名な「問題点」として「暗黒剣のパラドックス」がある。これは、一部のモンスターは普通の武器で攻撃すると分裂(素手でも分裂する)するため、暗黒剣でないと倒すのが困難な設定だが、暗黒剣が入手できる前に行かなければならない「古代遺跡」にはこうした分裂モンスターが出現するというものである。これはFF3を扱ったたいていのサイトで問題視されているが、私はじつはこれは仕様なのではないか、と思う。こうして、通常の武器で分裂モンスターと戦うことを余儀なくし、プレイヤーにいかに暗黒剣がないと大変かを味あわせ、暗黒剣の有り難味を実感させるための仕様なのではないか、と思うのである。それにしてもこの洞窟、ラストダンジョン(PRG史上最長ではないかと言われるほど長い)ほどではないにしても、結構長く感じたものである。しかも、本作最大のヤマ場、ずっと喉から手が出るほど欲しかった、「世界で唯一、山越えができる飛空挺」を入手するシーンだけに、よけい長く感じたのかもしれない。この間、やってみたら意外とあっさりインビンシブルを手に入れられたので拍子抜けしてしまった。なお、このダンジョンの対処法としては、次のようなものが考えられる。1.分裂系が出てきたら、ひたすら逃げる。本作では、「逃げる」コマンドはこの段階では無効(ごく序盤以外は成功率ゼロという仕様)なので、シーフの「とんずら」を使う。2.召喚魔法「エスケプ」でチョコボ(白)を呼び出す。しかし幻術師の呼び出す召喚獣の白黒は完全にランダムなので、黒が続くとけっこういらいらする。また、MPも不安。3.魔法で戦う。これもとてもMPがもたない。4.風水で戦う。意外と攻撃力が低くかったるいものである。5.分裂と言っても、HPは減っていくので、あえて分裂覚悟で物理攻撃し、分裂したモンスターを個別撃破していく。通称「切り刻み戦法」。実際にはこれらの組み合わせによりここを切り抜けるということになろう。なお、本作で「闇もまた、力となる」といった意味のセリフがあるが、私は最初、これを暗黒剣のことをさしているものと思ってしまった。それにしては小さいな、と思いはしたが…。ストーリーがすすんで、これは「闇の世界」の4戦士や闇のクリスタルのことを言っているのだと気がついた。なんともお粗末な話である。
2010.06.28
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誰もツッコまなかったFF2久しぶりに違うテーマを。昔自分のHP(十年以上放置。いずれ消滅)でも書いたが、私はゲーム、それもRPGの中で、ファイナルファンタジー(FF)が最も中庸を得ているような感じがして一番好きである。もっとも、RPGといっても、いわゆる三大RPGといわれるドラクエ、FF、ウィザードリィだけしかよくは知らない。ドラクエは甘すぎ(最たる例が「全滅帰り」と魔婆斗が名づけた技で、これは正式には「デスルーラ」という名があるらしい)、ウィザードリィは厳しすぎ(全滅すると死体がダンジョンに置き去りで、別パーティを編成して拾いにいかなければならないってどうよ?)。そこへ行くと、全滅したらセーブした時点でやり直し、もちろんそれまでに手に入れたアイテム・経験値等はすべてパーと、リーズナブルな気がする。さて、その中でも発売当時から随一の異色作と言われるFF2であるが、その斬新なシステム(RPGに必須と言われていた経験値の概念がなく、戦闘時の行動や受けたダメージなどによって属性値が成長していくなど)ゆえ、当時の技術力がついていかず、さまざまなバグや設定ミスがあり、ツッコミどころもまた多いことで有名だった。主なツッコミは、FF2関係のHP(それこそ魔婆斗が足元にも及ばないようなFF2に思い入れの強いやりこみ人たち)に任せるとして、意外とツッコまれていないマイナーなツッコミどころを挙げてみようと思う。1.ヒルダのあまりに自己中な性格固有の場面がどうとかいうのでなく、ストーリー全体を通して、この王女、なんて自己中なんだろうと思う。あれこれパーティーに頼み、自分はいつも高みの見物、これが王族だと言ってしまえばそれまでだが。かと思うと、カシュオーンにパーティーを迎えに行って大戦艦につかまるという、余計なことをして足をひっぱる。カシュオーンからは少し南にいけばチョコボの森があって、FF2でも稀な帰りが楽なポイントだというのに…。それもさることながら、イベントをこなして話しかけると、パーティの労をねぎらうのもそこそこに、「まだミンウからの連絡がありません」などと他の話題を平然とする。これって人の上に立つ者としてどうかと思うが…。自己中とは違うが、マリアがいきなりキレる場面も多くのプレイヤーを当惑させたようだ。これなんか、作者の女性に対する偏見の現われではないかと疑ってしまう。つまり、女性は「自己チューでキレやすいもの」という先入観があるのではないだろうか。2.ミンウのカヌーなんでミンウがカヌーなんか持ってるの?白魔導師って、ようは呪術医のようなものでしょ?レスキュー活動とかやるわけじゃないだろうに、なんでカヌーなど持っているのだろう?もっとも、FFシリーズでは、どれも「なぜこの人が?」と思われるような人がカヌーを持っていることが多い。3.有料交通機関って、乗る人いるの?パルムからポフト(なぜかポトフとの誤記多し)への32ギル便や、シドの飛空挺だが、これに乗ってしまうとお金がかかる上に、道中でのザコ戦がなくなり、能力アップの機会がなくなってしまう。どう考えても成長システム上、またギル稼ぎのためにも、公共交通機関は利用すべきでないと思う。まあ乗り物マニア的に、乗ること自体を楽しむ場合にしか使わないのではないか。4.ネリー活発に動き、話しかけるたびに愛想よく答え、ヨーゼフが可愛がるのも無理はない愛娘。話しかけるたびに「たずねる」などのコマンドウインドウが開き、何か情報が、と期待されるが、このたびに「?」の反応で、ことごとく裏切られる。これだけ何も役立つ情報を持っていないというのもじつに珍しい。かわいそうだけど、「ヨーゼフを愛してるの」の彼女と並んで、役立たずのレッテルを貼らざるを得ない。物語のエンディングで「私にも何かできることがあると思うの」のセリフは、序盤の使えなさが伏線になっているのではないかと勘ぐってしまう。「何も知らない私にも…」が正しいセリフなのではないか。5.ゴードンの使えなさ「ヨーゼフの無駄死に」の最大の責任者とされヒルダ姫からも罵倒されるゴードンだが、それ以上に初プレイ時に私がガクッときたのが、カシュオーン城でパーティに加わるときの「じつはこの城のことは僕もあまりよく知らないんだ」…。ちょっと待て。あんたカシュオーンの王子だろう?てことは、カシュオーン城って居城では?どうして生まれ育った家の内部を「よく知らない」んだ…。ここはFF2でももっとも無理のある設定のような気がしたが、不思議と誰もツッコんでいない。などなど、まだ他にも気がついたことがあったような気がするが忘れてしまった。また機会あれば披露したいと思っている。また、そもそもこれを言っちゃあこの手のゲームは成り立たなくなってしまうのだが、どのゲームも、なぜこうもプレイヤーの都合のいい武器をわざわざ少々の努力で見つけられるような場所に隠しておくかね…。マサムネなんかパンデモニウムに隠しておくなよ~。あと与一の弓も。源氏シリーズは本作では重さが邪魔になって使えないのでいいが。あと、デスライダー、リボン落としすぎ。3連続には参った。ラミアクイーン初対決の、あの数十回粘りは何だったのか。アスタロートの宝箱から回収したものも入れると、とうとうゲット数が5個になってしまったぞ。えらそうに言っているが、実はかつてあまたの攻略本にも紹介されていた「パーティーアタックによるHP上げ」は私もやっていた。これが長期的には不利を招くということも知らずに。この手のゲームで、序盤の戦略的な行動によって終盤に決定的に不利になると言ういわば壮大な罠がしかけられているというのも珍しい。そこがこのゲームの最大の売りなのではないかと思う次第である。
2010.06.27
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趙治勲にたくさん置かせて勝つ方法昔、こんなクイズがあった。もちろん頓知問題である。それにしても、こういう問題に使われるって、趙治勲という人、当時は本当に強さの象徴みたいな存在だったのね…。今で言えば「張栩に~」となるのだろう。答えをきいてみると、「な~んだ」という、非常に他愛ない問題であるが、なかなかこういう発想には至らないものである。さて、本当にそんなことが可能だろうか…?
2010.06.26
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パス黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 白1(通算201手目)を当てられた人はまずいないだろう。なんと、ここで白はパスしたのである。もっとも、コウダテがほとんどないのでどのみちこのコウには勝てないのだが。それにしてもパスとはひどい。俗に言う「一手パス」ではなく、本当のパスなのだから…。そんなことならば、なおのこと右下を自分から仕掛けるようなことはするべきではない。 黒は当然、2とコウを解消する。考えてみれば、ここで「別の手」機能を使うべきだったのかも知れない。しかし、今更どれだけの差が縮まるだろう。もうこのあたりでは魔婆斗もすっかりやる気がなくなっていた。 あとは蛇足、普通にヨセていって、最後は黒198目勝ちが確認された。またしても大差の終局である。 なお、前譜であえて「以下略」としなかったのは、この201手目の意外なパスのためだけではなく、右上のコウダテ(実際にはコウ争いをしていなかったが)の要領を示すためである。白11や13を省くと、ここは簡単にセキになってしまう。 かくして対COM九子置き模範対局は、いずれも失敗に終わった。しかし、それはソフトのせいにばかりはできないであろう。魔婆斗にもなんだかんだ言って問題となる手が多く見られた。全然「九子局を簡明に勝つ」方法を示せていない。企画倒れになってしまってまことに面目ない次第である。
2010.06.25
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一手ヨセコウ黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 白89に黒90となり、ここで白が手を抜けば、黒から92にホウリコめば一手ヨセコウ、91にノビればセキである。しかし、第3の手がある。黒99につめる手である。ここに黒から打たれると白は手出しができず、次に黒が92にホウリコんでコウとなる。 そこで白91。これでここは一手ヨセコウである。黒はこれまでぬるいぐらいに各所をガチガチに打っているので、白にはほとんどコウダテがない。黒からは右辺方面の白に対して1コウきく。また、次譜に見られるように、右上をセキにするぞと脅かすコウダテがある。よってこのコウは白に勝ち目がなかった。 白93に黒94は、黒からも一手でコウを解決する手がない(セキにする手を除く)から、さらなるコウに備えたものである。黒96、98もコウダテを消した手。ここで白はなんと99と自ら本コウにしてきた。当然黒はコウを取り返す。白99ではどこかにコウダテを作りに行くしかなかった。黒がコウを取り、さらにもう一手黒からダメをつめてようやく本コウになるのであり、ここは当然白の取り番から始まるべきコウなのである。 さらに黒コウ取りに対する白の一手が驚天動地だった。
2010.06.24
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手黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 白51から(あるいはその前の黒50=G-12から)ヨセである。 黒は52とがっちり、がっちり打って大差を主張。白53、55は白の権利。黒は「はいはい」ときいている。 白57と活きた。よくよく見ると、これがないと白まだ活きていない。黒52では、57にトリカケにいくものだったか。しかし、あくまでマギレの余地を残さない打ち方である。白が後手で手を入れてくれるならそれでよしとしたものだ。 先手を得た黒は、58、60のハネツギを決める。ここで白61とこちらをオサエたのは失着。すかさず黒62とアテられ、白63、65と一子を捨て、67の眼持ちが省けない。ここだけで白は大損だ。白61では、63に受けるのが正しく、これで黒から手段はない。 なおも先手を得た黒は、今度は右下を決めに行った。黒68、70に白71は味の悪い受けで、この手では88に打っておかなければならなかった。 優勢を意識する魔婆斗は、すぐに手をつけず、黒72、74とハネツギ、白に手入れを強要した。 しかし、銀星は受けなかった。白75、黒76の交換に続き白77、黒78を決め、以下先手ヨセを打ち続ける。ただし、絶対の先手というほどの大きさのものばかりではなく、黒がどこかで右下に回ることもできた。例えば黒76。ここに白から打たれてもさほどの被害ではない。この手で88に打つのもあったろう。黒84、86はさらに不急だ。とはいえこれに対し白87を省くと、黒から87に出て、白オサエに黒コウ取りでここはコウになってしまう。これだけ手をかけても、なおかつ白87に手入れが必要なのがつらいところだ。 かくして黒、悠々88にまわる。これで右下は完全に「手」だ。さてここはどうなるのだろう?
2010.06.23
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白の見せ場黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 黒22の出は、白23の反発を招いて、この碁がマギレる原因となった。上辺の白を取りに行くのは無理なのだから、ここは手を抜いて中央の攻めにに向かうべきである。仮に後手をひいて白23に回られても、活きている石から地を増やすだけのことであり、痛痒を感じない。 黒24は勢い。白25とオサエられ、ここが取られると大損だ。ようやく白の見せ場がやってきた。 黒26から28は苦渋の決断。こんなきわどい打ち方をしなければならないようでは、「簡明に勝つ」というコンセプトは完全に失敗に終わったと言っていいだろう。 白は29ノビまで頑張ってきた。黒30に対しなおも32と出られたらどうなっていただろう…。けっこうマギレるのではないか。 実戦では、白31とはずしたため、黒は32とオサエることができ、ほっと一息ついた。白33の活きに手を戻さざるを得ず、黒34と抜いて簡明である。せっかくの見せ場があっけなく終わってしまった。白31の一手が悔やまれる。この手が敗着と言ってよいだろう。かくして黒、安泰となった。 黒36はちょっと危ない手だった。白にL-11に打たれたら、ちょっと打ちように困ったのではないか。白37だったので、黒38とフクレ、下方の白3子も取り込めそうな形になった。白39と眼形を作ったのはやむを得ない。黒40で、少しでも大きく切り取ろうとする。白はいったん41としたものの、またも眼形に不安を覚え、白43。さらに黒44、46の切り取りにも白47と活きなければならぬとあっては、悠々黒48に回られ、中央は大きく切り取られた。 黒50とここを止め、中央が大きくまとまり、事実上ゲームセットである。
2010.06.22
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もぎ取る黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 白は上辺をさらに5とキカして7と動いてきた。魔婆斗は簡明を期すため、黒8とここを止めてしまう。これに対して銀星は、手を抜いて白9。黒10のフクレが急所。これで左下の白が極度に薄くなったが、銀星は構わずなおも白11と上辺を連打する。これでなんとなく上辺は形になってきた。その代わり、黒12以下で左下の白は完全に取り込まれる。白13に黒14と出て、白は連絡が困難になっている。先の黒8、10が働いている。置き碁の宿命で、うわ手はいろいろなところを打ちたいが、全部を打つわけには行かない。したがって、黒としては一方を譲っても他のところで代償を求める打ち方でよい。ただし、代償はきっちり取らなければいけない。 白15。ここに手を入れなければならないのがつらいところだ。そろそろこちらの白も危ない。対する黒16は、本来必要のない手で、甘いかもしれないが、とにかく厚く打とうとしている。白17に対し黒18とハネて、左下・左辺の白は取れている。まさしく「もぎ取る」という感じの取り方だ。 白は19、20の交換をして中央への攻めを緩和し、21と上辺に侵入する。 ここで黒はどう応じるべきだろう?
2010.06.21
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千両マガリ黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 白は下辺を79と動き出してきた。黒80はもっと上から封じ込めるように打つほうが厳しいがこれも厚いと見ている。 白81には黒82と遠巻きにして上辺の拡大を狙う。白83と消しにきたのに対し、黒84からあくまで裂いていく。88までとなり、完全に裂かれ形となった時、白は89とここに手を入れたのは、つながったふりをしておいて、後から上辺を荒らそうという打ち方。白89で90にオシ、83の石を捨ててしまうのはもったいない。しかしここで黒90が千両マガリだった。83の動き出しをけん制しつつ上辺から中央上部にかけて大きく囲い、なおかつ右方の白にも圧力をかけている。 白は91をキカし、93と下方に一発投下して様子を見る。黒94は急所の攻め。93を飲み込む狙いとともに、すぐ上の白の切断を狙っている。白はL-5のハザマかと思ったが、あっさり95をキカし、一転して97と左辺をうかがう。なんだか「うわ手っぽい」打ち方である。黒98と頑張って受け、まずは左辺の資産を現実のものにする。依然、黒好調の流れである。
2010.06.20
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実戦は正解か?黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 黒68から70。こう打ちたい。厳密には「次の一手」ではないが…。 こう厳しく打って一団の白を根なしにして浮き上がらせたい。 これに対して白が74にツゲば、黒は75にマガって白の根拠を奪い追い出すことになる。追い出した白を攻めつつ、上辺・左辺を大きくまとめれば大勝である。白はさきに75とオサエを決めておくべきだった。ただし黒68で77の1路上あたりに打って白を封鎖し、右辺の一団を活かしてもさらに大きい地模様がまとまればなおよし、という考え方もある。 実戦では、白はツガず、75の出を一本決めてから77と形についた。黒は74と切り、実利と上下の連絡を確保したが、もともといずれも堅い石であり、あまり感激はない。 「次の一手」とえらそうに言ったが、果たして実戦が正解かどうかは怪しい。むしろ、封鎖して優勢ならば、そちらを選ぶほうが簡明の道というものだろう。 とは言っても、黒は待望の下辺78ハネアゲにまわり、依然として大優勢なのは変わらない。
2010.06.19
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次の一手黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 黒54と上から、がっちり、厚く応じる。これに対して白は55を一本キカしてから、57と二線に潜り込む。しかしこう打っても黒58とオサエられ、白は上下の連絡不可能である。ここで白59と奇兵を放ってきた。62のツキダシと63ワタリを見合いにしようというのである。魔婆斗は小考して黒60とアテた。ともかくこう打って確実に右下を分断し、白が62に出てきたら断固応じて一戦まじえようというのである。 銀星はここはこれ以上続けて打ってもうまくいかないと見たか、白61と転戦する。本局で初めて出た、置き碁のうわ手らしい(雰囲気の)手である。しかし遅きに失した。黒は動じず62と蓋をしてしまう。白63に黒64と抜き、白65ときても黒66でワタらせない。 白67コスミ。こう打って何となくここの白の形ができてきた。しかしこの手には重大な手ぬかりがあった。その手ぬかりをとがめて、厳しく打ちたい。 もう碁も見えてきた。本局は「次の一手」の題材としよう。ここで黒の次の一手を考えていただきたい。
2010.06.18
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銀星おまえもか黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 黒は22と受けた。碁盤は下半分だけではないのだ。下辺に猛攻をかけても、この段階ではすっぽかされる危険がある。それよりも、黒22とこちらにも拠点を築き、全局で優勢を確立したい。また、それが「コンセプト」にも則った打ち方である。極力両ガカリは避けた方がよい。 ここで白は、いきなり23と三々に入ってきた。いやな予感…。 黒24以下、定石どおりに打って、黒厚く全局的な形勢はさらに傾いた。 さらに白は右上に37とカカり、黒38とまたも一間受けに対し、直ちに39三々に入ってきた。こちらも黒は定石どおりに打って、上辺にも巨大な勢力圏が完成する。こうなっては、白必敗である。 銀星よ、おまえもか…。 じつはこの碁、白の第3手で早くも「他の手」機能を使っている。何回やっても、第1手小ゲイマガカリ、黒一間受けに対して三々に入ってしまうのだ。そして定石どおり応じると、白先手なので別の隅にカカり、また同じことを繰り返す。これを4隅すべてでやるのである。こんな打ち方をしたら、もはや隅以外で活きることはほとんど不可能である。考えてみてほしい。4隅すべてで本譜左上・右上の定石ができるのである。図を作る気すらしない…。黒200目以上の勝ちが確定である。もっとも、魔婆斗はその状態で白を持って銀星に勝ってしまったが。 ここに至って、チュートリアルならともかく、入門者の実戦訓練台としては、PCソフトは著しく不適格であることがわかった。残念なことである。 とは言え、「三々にこんなに入りまくってはあっという間に白必敗」ということを証明しなくてはならない。黒簡明に打っていかに大差で勝つかをご覧に入れよう。 白は右下、黒が手を抜いたところを踊り出す。
2010.06.17
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治まらせない黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 白9は黒の置石に近寄りすぎて問題だった。黒10は当然。こうオサエこまれると、9の石が多勢に無勢で弱くなる。「痛む」というやつだ。しかも右方のカカリっ放しの石は連絡を断たれ、置き去りになる。 ここで手を抜いて白11。黒10がきたから調子だとでもいうのだろうか。こんな打ち方をうわ手がしてきたらむしろ歓迎すべきである。下辺左方は白、借金残りである。白が打ってきたところは定石どおり打って部分的に互角にワカレれば、いずれ白の手が戻る。先手を取って下辺に回ればなおよしである。 黒12以下、下辺右方をまず完全な勢力圏にする。いや、これはもはや地だ。白17に対しその上にツケるのも定石だが、黒後手だ。ここで黒は18ハネに手を回す。白19となっては、白9の手が19から黒の鉄柱に頭をぶつけに行ったような手になっている。さらに黒20とハイ、簡単には治まらせないという意思表示である。 なお、黒18ではいきなり19の左あたりに打ち込んでいくのもあったろう。むしろ急所であり、その方が厳しい意味もある。だが、本局のコンセプトは、「簡単な手で勝つ」である。ならばもっとも単純な手で有利なワカレを求めるのが本命だろう。 白は21と左上に転戦してきた。この手で下辺を打っても1手で安定することはできないし、下辺の黒が堅いので響かず、さらに大場に先行されてはますます差が開いてしまう。 さあここで黒の打ち方は?受けるか、それとも下辺の白に猛攻をかけるか…。
2010.06.16
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最後の望み黒 九子 魔婆斗白 銀星囲碁DS中級編 魔婆斗が所有する囲碁ソフト最後の登場は「銀星囲碁DS中級編」である。棋力では天頂、烏鷺3と比べて最も劣る。しかし、棋力と指導力が必ずしも比例するわけではないだろう。最後の望みを託すことにする。 白1に黒2は簡明に打つコンセプトにしたがって当然。白3の一間高ガカリにも黒4の一間受け。基本的に一間トビで受けておいて決して悪くならない。たとえば黒2でいきなり1の右にコスミツケて白タチに黒2と一間にトブ方が積極的であり、根拠を与えない打ち方で厳しくもある。しかし、これはあとの運用をうまくやらないと、石が張っているだけに紛れるおそれがある。黒2や4は、まず自らをがっちり強化して、次により厳しい攻めを狙った手である。 これに対してうわ手は、相対的に戦力比が優勢なところで戦いを起こし、たくみに先手を取りながら各所を打ちまわし、黒の狙いを空振りさせつつ逆襲を狙うのが基本戦略である。この局面で言えば、例えば下辺の星の置石をボウシで高圧して左下・右下の両隅をサバき、さらに他の大場に先行するといった要領である。 白5から7と、すぐにツケビいてきたが、人間のうわ手だったらなかなかこういう打ち方はしないのではないか。黒は定石どおり受けておいてがっちり固まり、まったく不満がない。 黒8。こういうところは、こうしっかりサガっておくものである。白から同じ点にハネられると、白がゆったりし、逆に黒がおさまりきっておらず後に不安を残す。黒8までの形になれば黒は隅だけで完全におさまっており充分である。これに対して白は下辺に何か打っておさまらなければならない。それを怠り挟撃されては一方的に攻められるはめになり上述の戦略は到底実行できない。 ここで白9。とにかく下辺左方を完全におさまろうというのだろうか。しかし、こういう相手の石に接近しすぎた手はよくないとしたものである。
2010.06.15
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黒、大差黒 九子 魔婆斗白 囲碁皇帝・烏鷺3 白39ハネに黒40とゆるめたが、白はいつまでもハってくる。しかし43までハってはだめだろうが…。黒44オサエが先手になってしまった。 黒46と右上にちょっかいを出す。これに対して白47とはどうしたことか。ここは 【参考図】の1に抜いて大丈夫である。黒2に白はツゲないが、さらに1子取られてからでも手抜きできる。実戦では2の黒石が省略されたことになり、地でも損している。 白51、53と、中央の大石を動いてみたがなんともならない。白55以下にも黒58まで手厚い。 白59の幻惑にも、黒は丁寧に応じる。よく読めば62はなくてもよいように思えるが…。 ここで白63。こう打っても黒64で白が死ぬから「後手死に」なのである。 さらに左上白65にも基本の急所。この碁では、死活の基本がいくつもでてきた。ぜひマスターしてほしい。 以下はもう見るところはない。黒72は堅すぎるほどに堅く連絡を確保した。ここを切られても左右どちらの黒石も強いのに…。白73にも黒74以下、「一眼も作らせませんよ」。左下、白77、79のハネツギに、黒80とここを止めたのも念に念をいれたもの。このあたりから、恥ずかしい手が連発しだした。しかししょせん、こうなっては200目以上の大差は動かない。 黒86までで棋譜を打ち切る。この碁は「大差」である。
2010.06.14
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教訓~死活は大切黒 九子 魔婆斗白 囲碁皇帝・烏鷺3 黒22とこちらをアテた。対して白28にツガれたら、下辺に穴があくのでその下にツガざるを得ない。なんとなくやっかいな気がするがなんとか支えているか。 しかし、白はツガなかった。白23とこちらをコスミ、眼形を作ろうとしてくる。しかしそれは無理な相談だ。黒24は双方の急所。白25とここをコスミダして、黒のいやみをつこうとしたが、黒26と冷静につながってここは手なしだ。着々とゴールに向かう。 白27と1子をツグのを見て、黒28と味よくポン抜く。 白29とまたもソッポ。ここで上辺、G-19のオリキリを背景に、黒30の手筋が飛ぶ。左上隅をトリカケにいったのだ。しかし、白31に黒32を間違えた。 黒32では、【参考図・1】の黒1と打たなければならなかった。たとえば白が2と抵抗してきても、黒3と応じておいて、白4と難しく打ってきても黒5以下、9まで眼あり眼なしである。白4で6と1子抜いても、黒7で4の点と5の点が見合いでここは欠け眼である。したがって、実戦白33では、【参考図・2】白1と打たなければならなかった。黒2と急所にオイてきても、白3と抜いてそれまでである。間違いがあるといけないので一応『基本死活事典』で調べたがその通りだった。ちなみに、実戦で魔婆斗が打った黒32は、「あわてた手」とのことである。 白33は「後手死に」。直後に黒は死活を間違えたことに気づき黒34とここを取りきってしまった。 本譜では、囲碁においていかに死活が大切かをおわかりいただけるのではないだろうか。
2010.06.13
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強硬策黒 九子 魔婆斗白 囲碁皇帝・烏鷺3 上辺をどう打つか――。答えは黒86。断固強硬策である。上辺はなんとかシノいでいると読み切った。しかしこの「読み切った」というのが問題なのである。初段の人間が「読み切り」などしなければいけないのでは、置碁の見本からはほど遠いといわなければならない。大体、こんな局面で、初段に九子の人が読みきれるかどうか、けっこうきわどいのではないか。 白87でいきなり89にトンだり、黒2子のハラにツケたりとか、うまくいかないのだろうか?結論は、どれもだめなのである。白が87に手を戻した時に黒88とサガって左右の連絡を見合いにする。白89トビコミであわやと思われたが、黒90とここの連絡を断ってから92と戻る手がある。白91で92にオシアゲても、黒91とサガって上辺に取り残されたように見える黒三子は左右どちらかへのワタリが見合いである。 かくして黒の強硬策は成功した。そして、黒86に石が来たのが、後譜に見るようにじつに大きかったのである。 白93に黒94。少しでも眼形のできそうな点には占守して許さない。 白は95と、ついに黒が手を抜いたところにトビコんできた。黒96、白98は仕方ない…と思いきや、ここで白はなんと97とすっぽかしてきた。隅をガラガラにしようというのである。黒98は気合。白99には黒100とコスミ、そう簡単には活かさないぞという構え。しかし、この手では97の上にアテコんだ方がよかった。白101となっては活き形。しかし、黒102に対する白103がソッポだった。S-5へのアテツケでもおそれたのだろうか…。黒104とハネては、簡単なハネ殺しだ。 こうなると黒は余裕ができた。白105ノゾキに手堅く106とツグ。左辺に移って白109に黒がっちりノビた時、白は111とトビコんできた。黒112は当然。続いて白ワタリに左辺をどう止めようかと思案していると、白113。黒114とサガっては、トビコミからノビた手が無意味なモチコミになっている。 白115からこの一団を動き出すがうまくいきそうもない。それにしても黒はなんとも味悪く受けるものだ。白121とハネこまれて、どうするつもりなのだろうか…。
2010.06.12
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白の見せ場黒 九子 魔婆斗白 囲碁皇帝・烏鷺3 ここで白65とはあまりに弱気だった。同じ点に黒からコスまれ、白オサエに黒からS-10にオサエてから強引にこの方面の白をトリカケられるのでも恐れたのだろうか。しかしそんな手はない。いくらなんでも無理である。もちろん隅を受けるはずもない。 しかるに、ここで黒66とは何たるユルミか。ここは70の右に打ってN-11の白石を完全に無力化しておくべきだった。白から例えば66の右にツケてきても、ハネダして充分戦える。何度も言うが、周囲の黒は猛烈に厚いのだ。白67と周囲の黒にモタレる手段をうかがう。黒68とここの断点を守っておく。対して白69と、とうとういやなところを動かれてきた。黒70と下方の弱点を消すため、71と切れない。白は悠々71とつながり、図体を大きくしてシノギをはかる。黒72は決断の一手。白73に叩かれるのは覚悟の上で、こういう手を打たされるということは、すでに無理があったということだ。もう「わかりやすく勝つ」のコンセプトはどこへやらだ。 黒74と、愚形でもなんでもつながればこっちのもの、という打ち方。白は75から上辺を破りに行く。黒は76とこちらを頑張り、上辺はぎりぎりで連絡も眼も許さない戦法だ。白77に黒78は仕方ない。こんなところでハネたりしたら、すかさず切り違えられてサバキを与える。白は一転して79。黒もここの2子を取られてはきついから、80と応じざるを得ない。白は調子で81にノビ、今度は左辺突入の構えだ。黒82とそれを拒否したとき、白83から85と、左上隅との連絡をはかってくる。 白の見せ場だ。さあ、黒はどう応じるか。G-19にワタらせるといっぺんに白のシノギ確定。だが上辺も味が悪い――。
2010.06.11
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模範にならない黒 九子 魔婆斗白 囲碁皇帝・烏鷺3 右下隅小ゲイマガカリに、魔婆斗は黒50サガリで応じた。がっちり隅を確保しつつ、白のサバキをけん制した手である。白51にも黒53と、じっくり自らを固めながらプレッシャーをかける。白53にも黒54と追い、容易に上方とつながらせない。同時に、まだ右下の白一団を狙っている。その圧力に屈したか、白55は「活かしてください」という手。これでは全面降伏だ。人間のうわ手だったら、なんとか黒の形の弱点をついて、上下の白をサバキにかかるだろう。…と言いたいところだが、何と言っても右上の黒の厚みが強力で、とてもサバキどころではないのだ。これまで黒を厚くさせた罪というものだろう。 黒は二線など当然受けない。黒56と、この線を完全に切ってしまう。白は57と、連絡をはかるが、黒は無理に切りに行かず、58とこちらから迫った。まとめて面倒見ようという、実に豪快な作戦だが、これがどうだったか。この碁を「九子の打ち方の見本としては不適格」にした端緒は、この手ではなかったか。白59と形を作りに行ったとき、黒60はひとつの急所。しかし、こうして見ると白の一団のまわりにパラパラと黒石が散らばりだしている。こういう局面が、最もうわ手に技をかけられやすいのだ。白は61とつながっておく。これに対し黒62ノゾキから64と分断に行った。黒好調なようだが、白1子からN-10にノビられると気持ち悪いことおびただしい。これでは「わかりやすく勝つ」などとはとても言えず、置碁の模範には到底なり得ない。 完全な失敗作である。 こんなことになるのなら、黒58では57の右にツケていきなり分断にいった方がまだましだった。それで右方の白1子は完全に立ち枯れとなるし、周囲の黒がこれだけ厚いと、上方の白が多少固まっても、おさまるまではなかなか大変なのである。
2010.06.10
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またしても…黒 九子 魔婆斗白 囲碁皇帝・烏鷺3 本譜は長手数だが、並べるのに(というか目で追うにも)大して苦労はあるまい。何しろ、同じ定石が3つも登場するのである。 黒のノゾキに対し、白はツガなかった。白9とここをトブ。黒は当然、10と突き抜く。ノゾキにきかないような場合は、遠慮なく突き抜くのみだ。これで黒は全てつながり、厚いことこの上ない。逆に白はバラバラ、こんな手を逃してはいけない。 白11と天元の石を包囲にかかってきたが、もはや網が破れた後なので怖くもなんともない。黒12と、形をつくりながらさらに分断する。 ここで烏鷺は、これ以上中央を打っても成算なしとみたのであろう、ようやく隅に向かった。しかし、その着点はなんと白13の左上隅三々――。これはいったい…。黒14でも15でも、とにかくオサエて小さく活かし、勢力ができてはいよいよ中央の白が薄くなる。 さらに白25と左下も三々に入ってきた。そして黒26オサエに白27、29からさらに31まで2本ハってから33、35とハネツぐ。なぜか烏鷺は三々に入ると必ずこう打ってくる。 そして今度は白37と右上隅に入ってくる。ここまでくると魔婆斗もさすがに半分呆れ気味でやはり定石どおり応じる。よほどトリカケにいってやろうかと思ったが、さすがに中央の散石が働いてきそうなのでやめた。そもそも「わかりやすく」のコンセプトに反する。 黒48までと3つの隅で同じ定石ができるという珍無類な展開となった。こんなに中央が厚くなっては、すでに白必敗の碁である。たとえ四隅取ったとしても、隅以外は絶対に白地にならない。このままで黒地である。またしても、参考にならない棋譜になってしまった。 右下隅はすでに黒一間トビの形なので三々には入れない。そこでさすがの烏鷺もしかたなく(?)白49と小ゲイマにカカってきた。なんと、本局初の小ゲイマガカリである。
2010.06.09
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極端な棋風黒 九子 魔婆斗白 囲碁皇帝・烏鷺3 次の相手は「囲碁皇帝・烏鷺3」。 こちらはまた、極端な空中殺法(?)である。何しろ、九子も置かせて、第一手を絶対に隅に打たないのだ。というか、必ず実戦白1のように、L-6に打ってくる。何回やってもこうだ。まったく頑固なソフトである。 黒は簡明に一間トビで応じてみる。白も3とトンでくる。ならば黒4とこちらも一間に受けて、この交換は明らかに黒有利だ。黒には実質が伴うのに対し、白は勢力を築いたと言っても、天元に置石があるのでそんなに働かない。へたをするとカベ攻めをくらいかねない。これはさすがに割が合わないだろう。 白5と黒6に至っては、隅の置石ともつながり、下辺は大きな黒地になりそうだ。 ここで白7と転じてきた。仮に3の左へ一間トビしてきたら、よろこんで黒も一間トビでこちらも隅につながろうと思ったがさすがにそうはいかない。さあ考えどころだ。上下の白を裂いていきたい。とはいえ、いきなり7の下一間とか打つと、逆襲をくい紛れる可能性がある。そんなこと言っても力でねじ伏せる自信はあったが、この企画のコンセプトは、「簡明な手で、わかりやすく勝つ」である。したがって、手堅く紛れを許さず勝たなければならない。よって、ここは黒8とノゾいて様子を見た。 これに対して白ツゲば、今度こそ上下の白を分断するつもりである。
2010.06.08
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PCあるいは携帯ゲーム機・ゲーム機のソフトと置碁(こちらが黒番)をやってみたが、やはりソフトによって棋風がかなり分かれる。シルバースターは地に辛く…というか低い手が好きで、初手を隅にカカってくれるのは標準的でよいのだが、こちらが簡明を期して一間に受けると、必ず即三々に入ってくる。いきなり3手目である。そして定石どおりにワカレようものなら、先手を取ってすかさず別の隅に小ゲイマガカリから三々…。これには参った。この定石を四隅すべて打ったら、何もしなくてもあっさり黒必勝になる。どんなに置碁の白番が苦手な人でも、決してこんな打ち方はしないだろう。で、変化しようとしてカカられた方にブラサガると、今度は辺の置石のカドに打ってくる。オサエると二線にハネ…これでは命がいくつあっても足りやしない。対照的に、マイコミは空中が好きである。初手に隅のカカリなどまず打ってこない。辺にカカるか、へたをすると六線あたりに転がしてくる。それで碁になるのなら許せるが、とくに烏鷺の場合、あとの打ち方も滅茶苦茶なので一気にやる気がなくなる。天頂はそこそこの打ち方をするがすぐに投了してしまうし…(「投了なし」という設定ができればいいのだが)。そんなわけで、なかなか初心者の方の参考になるような棋譜が作れなくて困っている。昔、ある本で、COMの囲碁の能力についてプロ数人の意見が紹介されていたが、その中で最もCOMに好意的な声が「初心者に教えるにはCOMが適任では」というものがあったが、こうなるとこれとても???だ。ルールの解説ぐらいまでなら申し分ないが、実戦の稽古台としてはまだまだ不足だ。本当に初心のうちは違和感を感じないかもしれないが、かえって「ここはこうなるもの」的な感覚で間違ったことを覚えてしまいそうだ。うまく例を挙げて説明できないのがもどかしいが、なんとかならないものだろうか…。
2010.06.07
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天頂の欠点黒 九子 魔婆斗白 天頂の囲碁 黒56の切りが成立する。これも白が上からノゾキを決めたためである。白57で58からアテても、黒ノビてつかまらない。これが決定打か、と思われたが、白57とアテられて存外だった。かえって下方の白がくつろいだ感がある。 しかしここで白59に手を戻さなければならないのがつらく、黒先手はかわらない。置碁で最も怖いのは、じつはこうした不発のパンチを繰り出して後手をひき、細かい損を重ねていくことなのである。ずるずる後退して、いつの間にか地合が怪しくなったり、味の悪いところを手にされたりする。ともあれ、先手が白に渡らなかったのは幸運だった。白59を省くと、黒からO-9ワリコミでカナメの白二子が落ち、白の唯一の狙いである左辺からの黒一団包囲がなくなり碁が終わる。黒60。これで上辺は完全な一気通貫だ。だがこの手ではじつは62の左あたりに囲っているのがよかった。実戦は欲張りだった。 黒の欲張りをとがめて、白61。互角の力量だったら無理だが、ともかくも白の見せ場ができた。黒、長考の末、62と白の退路にたちはだかる。白63ノゾキ。だんだん難しくなってきた。「難しい手を打たず簡明に」のコンセプトが危うくなってきた。やはり黒60が打ち過ぎだったか…。ともかく黒64とツグしかない。続いて白62の下にコスミツケか…やっかいだ。それなら黒F-12ハザマあたりで戦うしかないか。全然簡明ではないな、などと考えていると、突然、佳奈ちゃんの声―「負けました、ありがとうございました」。ディスプレイを見ると、「コンピュータが投了しました」…。しばし呆然。 そう、これが天頂の欠点なのである。投げっぷりがよすぎるのだ。こんな局面で投げられたら、置碁のコーチなど到底おぼつかない。指導用ソフトとしては、これは致命的な弱点である。だって、形勢が悪ければ投げる、なんて言ってたら、置碁はすべて、初手で投了が最善の一手になってしまうのである。
2010.06.06
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ゴール間近黒 九子 魔婆斗白 天頂の囲碁 黒48からの切断が厳しく、これで右下の白二子は助からない。先に50を決めるべきだったかも知れないが。ここで白51から53とここを守ったが、これはいよいよ黒を固めて損だった。黒54で五子が「御用」。白55は後手。こんなに後手をひいてはたくさん置かせた碁に勝つのはなかなか困難だろう。アマ初段クラスの人に九子でどうしても勝てない、という人でも、このソフトに勝つのは比較的容易なのではないだろうか。もうゴール間近である。あまり書くこともなくなってきた。次の黒の一手を考えていただこう。
2010.06.05
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第四訓・まず自石のおさまりを優先せよ黒 九子 魔婆斗白 天頂の囲碁 黒34と、ここに錠をおろした。よく見ると白はほとんど地がない。黒は上辺のぶっ通しをはじめ、随所に小さからぬ地があり、しかもなお、左辺から伸びた一団の白石をにらんでいる。形勢は大差だ。白はもはや、右下方面の味だけでなく、左辺から中央に伸びた黒の大石をどさくさに紛れて包囲するような展開にでもならない限り絶望である。 白35と、一番いやらしいところにツケてきた。黒は36とタってここの分断を許し、38と下辺をおさまりにかかる。こういう局面になったら、多少の地の損には目をつぶり、ひたすら自らの石をおさまることを最優先すべきである。そうして相手の狙いをだんだんしぼらせる。狙いが一点になってしまったら、あとはその狙いを完封すればジ・エンドである。 白は調子で39と下辺の一子を助け出し、さらに41で一団への攻めを緩和し、43と動いて黒44以下を誘い、白47とつながる。 しかし、これは薄い連絡であり、黒は大きなチャンスを迎えた。 さあ、いよいよ碁を決めにかかる場面である。ここで黒はどう打つか?
2010.06.04
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第三訓・守るべきは守れ黒 九子 魔婆斗白 天頂の囲碁 白23とはなんともいやらしいツケだ。うわ手のこういう手に悩まされる方は多いのではないか。これだけで一撃必殺というわけではないが、ペースを握るきっかけにされることが多い。 黒24。じっくりサガる。こういうツケに対して、ハネたりオサエたりするのは、切られて大体した手がだまされるとしたものだ。だから一方を確実に守る。よしんばここで先手を取られて右辺に打ち込まれたとしても、それで右辺が即取られるわけではない。いや、取られたとしても、右下隅が大きくまとまれば、決して悪くない。それぐらいに考えるべきだ。大体、こんなところ、そう簡単に白が先手で止められるものではない。案の定、白25。ここを26などと打つのは無理とみた。ならば黒26で、隅を固めながら連絡をほぼ確実にする。こうなると白は右上カカリからR-9ノゾキとか、かなり無茶をやってこないとなかなか局面の打開ははかれないだろう。しかし白27。いくらなんでもこれは厚がり過ぎだろう。黒28と右上を守りつつ、右辺への侵入を防いで紛れの余地をなくす。白29には黒30と、完全に右辺の狙いを消してしまう。ここで黒33にハッたりすると、オサエられて右辺の味を見られる。守るべきは守れ、である。白31に黒32も、手堅く守って紛れさせない。これで白が31の石を助けるのは完全に地だけの手になり、つまり白31の一手がつまらない手になった意味がある。白33となおもここをオサエてきた。たしかに黒33とハウと、完全に右辺は味がなくなるばかりか、地としても大きい。さてここで黒、どう打つか。
2010.06.03
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第二訓・かわす時はかわす黒 九子 魔婆斗白 天頂の囲碁 白11と入ってきた。さすがにそろそろ入ってこないとどれだけの差がつくか見当もつかないだろう。黒12、14と冷静に受け、これだけで上辺が大きくまとまりそう。白15と今度は右辺に入ってきた。黒16と守っておく。白は中央に手をかけており、この一団を厚みとして活用したい。したがって、16の点とか、あるいは下辺左方に打ち込み、ここで戦いを起こしたいのだ。だから黒16と下辺を守る。こう打つことによって、下辺の弱点が左方の打ち込みだけになり、さらに左下隅が固いから、たとえ左方に打ち込まれても攻められる石はなく、もはや打ち込みも地だけの問題になる。こうしてひとつひとつ、自分の弱い石をなくしていくことがコツである。白17と迫って(?)きたが、こんな厚い石には響かない。黒18は、逃げたのではなく、逆に白をつながらせまいとした手。白19と、ようやく頑張りをみせてきた。なんとなく黒の連絡を妨げ、今度は左辺上方に打ち込み、黒のカベ石を包囲するぞと脅している。だからと言って左辺を守るのでは、今度は右辺上方に打ち込まれ、右辺の置石がロンリー・バトルを強いられる。さあどうする?まだこんな段階で左辺を守るのではさすがに弱すぎる。守るならやはり右辺だろう。本音を言うと上下の白を分断して逆襲したいのだが、難しくなる可能性がある。ここは黒20とかわしのピッチングだ。これに対して白が22にオシアゲてくれば、よろこんで20の左にノビ、自然に白が裂かれることになる。しかし白もさるもの、21と逆封鎖をしかけてくる。黒22は当然。ここを止められては白は連絡、黒は封鎖と、右辺の力関係は一気に劣勢に陥る。白23。いよいよ力を出してきた。さあここでどう打つか。
2010.06.02
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第一訓・機会あらば先行せよ黒 九子 魔婆斗白 天頂の囲碁久しぶりの更新である。実際に更新したのは6月も月末近くだが、1日付で更新する。まあブログといっても、完全にHPとして使っているのでご容赦願いたい。本当は4月7日まで遡りたかったのだが、さすがにそこまで空白を埋めるパワーはない。さて、囲碁以外のテーマにも手を出してみようかと思ったがどうも気が乗らない。やはり囲碁が一番書きやすいのか…。以前予告した「対COM・置碁必勝法」のようなものを書いてみようと思う。九子の碁の打ち方として初心の方の参考になれば幸いである。基本方針として、「難しい手を打たず、簡明に勝つ」ことを第一に、そして本手を心がけて打ってみたい。対局相手としては、いろいろなソフトがあるが、まず私の最もお気に入りの「天頂の囲碁」でやってみようと思う。しかし、じつはこの「天頂の囲碁」は、置碁シミュレーション用としては必ずしも優れたソフトとは言えない。その理由はおいおい明らかになるであろう。さて、白1と辺にカカって(?)きた。このソフトはなかなか隅から打ってくれない。人間のうわ手だったら大半がいずれかの隅の置石に小ゲイマにカカる。稀に作戦で一間とか二間高とかはあるが。まあ5線以上に打たなかったからよしとしよう。黒2はこうツメておきたい。できるだけヒラく余地を与えず、相手をサバきにくくする。白3トビには黒も4と素直にトンでいてよい。白5には黒6と天元の石とつながってしまう。できるだけ石の連携を保つのも、碁の基本事項の一つであり、これはおわかりいただけるであろう。こんな手を打たせて白はどうやって勝とうというのか。白7ノゾキにもありがたく黒8とツイで厚い。出切りなどと難しい手を打つ必要はない。いよいよ盤の上半分が巨大模様になりつつある。これで充分である。白9とはまた、ずいぶんゆっくりと打つものだ。確かに堅いが、これでは九子局で大勢をつかむのは不可能だろう。もうここは付き合う必要はない。構わず黒10と大場に先行する。置碁といえど、何も必ずうわ手の打った手にきかなくてもよいのだ。むしろ、機会があればどんどん他の場所に先行すべきである。時としては、部分でうまくやられるよりも、手を抜いて他に回られる方がうわ手のダメージが大きいことがあるのだ。ましてやうわ手のプライドというものもあり、精神的ダメージも与えられて一石二鳥である。もっとも、対COM戦では精神的ダメージを与えることは不可能だが…。
2010.06.01
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