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IT活用が日常生活に浸透し、身の回りの品々を所有せず、用があるときに利用する流れが加速している。所有することに費用が掛かり、高価な割に使用する時間が限られている都市部の乗用車は、その筆頭クラスだろう。 クルマを保有しない理由2位は「カーシェアやレンタカーで十分だから」1位は?2021年11月11日 ITmedia ビジネスオンライン ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」を運営するパーク24(東京都品川区)は、同会員を対象に「カーライフ」に関するアンケートを実施した。クルマを保有しない理由を聞いたところ、1位は「維持費が高いから」(66%)だった。 次いで2位は「カーシェアやレンタカーで十分だから」(49%)、3位は「駐車場代が高いから」(46%)だった。「カーシェアやレンタカーで十分だから」は年代が上がるほど割合が高くなる傾向が見られた。 クルマの一番の用途は「買い物」で35%、次いで「通勤・通学」が20%、「ドライブ」が13%と続いた。年代別では、30代以上は「買い物」がトップで3割を超えていた。一方、20代以下は「ドライブ」が1位、「買い物」が2位だった。 クルマの保有状況別・利用頻度別で分析した。クルマを保有し毎日運転する人は57%が「通勤・通学」で利用していた。一方、毎日運転しない人は「買い物」(58%)で利用しているケースが最も多かった。クルマ非保有で毎日運転する人は「仕事」での利用が40%、毎日運転しない人は「買い物」での利用が36%でそれぞれ最多だった。クルマの保有状況にかかわらず、毎日運転する人はプライベート以外の用途が多かった。「その他」では「ゴルフなど趣味のため」や「通院」という回答が聞かれた。 ●クルマを保有している理由を聞いた クルマを1台保有している人に理由を聞いたところ、最も多かったのは「買い物の際に便利だから」(51%)、次いで2位は「クルマが好きだから」(32%)、3位は「通勤・通学で必要だから」(31%)、4位は「公共交通機関の便が良くないエリアに住んでいるから」(27%)で、年代別でも大きな違いは見られなかった。また、「新型コロナウイルス感染症対策として公共交通機関の利用を避けたいから」は13%と、密を避けて移動するためクルマを保有している人もいるようだ。 … (略) … 今回の調査は、「タイムズクラブ」会員を対象にインターネットで行った。期間は21年8月11~17日、有効回答数は6576人。 ― 引用終り ― 乗用車は地方都市において生活必需品となりつつあるにもかかわらず、所有者が明確な自動車は、税源として多重課税されている。 買っても、持っても、使っても税金が課され、二重課税どころではない。 購入時に環境性能割と消費税。 保有期間に応じて自動車重量税と自動車税(または軽自動車税)。 自動車税は、13年経過した時点で増税となる。 使用時にガソリン税(揮発油税と地方揮発油税)が課される。 揮発油税は、ガソリン1リットルあたり48円60銭。 地方揮発油税の課税対象は揮発油の製造者やその輸入者で、税額は1リットルあたり5円20銭。 軽自動車の居住性、性能の向上によって税金面での「優遇」が問題となっているが、本来の問題は「自動車への多重課税」。
2021年11月28日
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軽自動車のロングセラーであるホンダ・N-BOXとフィットのガソリンモデルは、燃費性能、価格、車体重量がほぼ同じ。 売れ行きは維持費の安いN-BOXが勝っている。 東京都が「軽自動車税に提言」なぜ?税格差の適正の見直し求める!何が問題なのか2021年11月2日 くるまのニュース 軽自動車は、日本独自の自動車規格として、国民の生活を支えています。そんな軽自動車に対して、東京都が増税を訴えかけているとして話題となっていますが、その背景にはどのような意図があるのでしょうか。 ■「軽自動車税の増額を検討すべき」という根拠は? 日本独自の自動車規格として、国民の生活を支えている軽自動車。 軽自動車には、登録車と比べてさまざまな税制優遇があります。 そうしたなかで、2021年10月に末東京都が軽自動車の増税を訴えかえけているとして、インターネット上などで話題となっています。 事の発端となったのは、10月22日におこなわれた東京都税制調査会(都税調)での提言です。 2000年に設置された都税調は、大学教授などの有識者で構成されており、都民および国民の立場から、税制のあり方についての提言を東京都に対しておこなっています。 今回の提言は「コロナ禍を超えて持続可能な社会を目指す税制」というテーマのもと、おもに地方税についての様々な提言がなされていますが、そのなかで、次のような一文が述べられました。 「軽自動車税は、平成28年度に税率が引上げられたが、依然として 1リットル以下の小型自動車の自動車税の税率とは2倍程度の開きがある。(中略) 一方で、近年は、燃費や車両重量でみても両者の差は顕著でなく、そのため環境負荷にも差異が少ないことを考えると、軽自動車を軽課する現行の税率体系は合理性を欠いている。 そこで、日本特有の規格である軽自動車への政策的配慮をしつつ、税負担水準の適正化について検討していくべきである」 2021年11月現在、軽自動車税は1万800円となっていますが、排気量が1リットル以下のクルマ(乗用車)の自動車税は2万5000円。 今回の提言では「税負担水準の適正化」と表現されていますが、軽自動車税を値上げすることで、軽自動車とコンパクトカーの差を少なくすることを求めています。 そもそも軽自動車とは、ボディサイズやエンジンの排気量などが一定の範囲に収められている代わりに、普通車と比べてさまざまな税制優遇を与えるという日本独自の自動車規格です。 「軽自動車」という言葉自体は1949年頃から運輸省(当時)の公文書などに登場していますが、1960年代の高度経済成長期に、通産省(当時)の「国民車構想」を背景に急速に普及することになります。 近年では、コンパクトカーに比べて税負担が少ないことはもちろん、居住性や機能面でもコンパクトカーをしのぐものも少なくないことから、日本で販売される新車のおよそ4台に1台が軽自動車となっているほどです。 軽自動車の税金が登録車に比べて低く設定されている根拠のひとつは、環境に与える影響です。 基本的に、排気量が大きければ大きいほど燃料を多く消費するため、有害物質を含む排気ガスも多く排出することになります。 都税調では、自動車税および軽自動車税について、「自動車がもたらすCO2排出、道路損傷交通事故、公害、騒音等、様々な社会的コストに係る行政需要に着目した『原因者負担金的性格』を有する」と説明しており、環境への影響が大きいクルマほど、税金が高くなるのにはこうした背景があります。 ― 引用終り ― 公共交通機関が充実した東京などの大都市を除いて、日本の多くの地方都市、集落において、現在自動車は生活必需品となっている。 上記の記事の問題の所在は、所有と使用において複雑に課されている自動車関連の税制にある。 自動車の社会的費用と社会的効用とを考えあわせて、贅沢品のように複雑に課されていいる自動車関連の税制と税の水準を、他の商品・製品と同様にすべきだ。 東京の都心部では、自動車の購入、所有について重税が課されても致し方ないと思うが、それは軽自動車とコンパクトカーの差の問題ではない。 大都市への人口流入とそれに伴う公共交通機関の充実がすすみ、地方が衰退しつつある中、東京都心部の論理で適正な税負担を考察しても、「適正」な結論とはならない。
2021年11月27日
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タイ、ベトナムなどからのコロナ禍による部品供給の滞りで、日本の自動車メーカーの減産が続いたが、タイの自動車製造業はひとまずコロナ禍から脱したようだ。 タイをはじめとする東南アジアから日本へ部品が十分供給されたなら、半導体不足が日本での自動車製造のネックとしてあらわれる。 9月の自動車生産台数前月比で大幅増に転じる(タイ)2021年10月26日 ジェトロ・ビジネス短信 タイ工業連盟(FTI)は10月21日、9月の自動車生産台数が前年同月比6.4%減の14万38台だったと発表。生産材料不足の改善、ロックダウンの緩和、輸出の回復により、前月比では34.5%増加した。 全体の42.0%を占める国内販売向けが前年同月比28.2%減の5万8,756台、58.0%を占める輸出向けが19.8%増の8万1,282台だった。 部門別では、乗用車が2.2%減の5万4,073台、ピックアップトラックなどの商用車が8.9%減の8万5,965台だった。 … (略) … 9月の国内販売台数は前年同月比19.1%減の5万6,871台となったが、9月1日からの新型コロナウイルス関連規制緩和により前月比では34.8%増加した。 FTIは、外国人観光客の受け入れ、12月上旬に開催するモーターショーが予定されているため、販売目標を75万台に維持した。なお、1~9月累計では前年同期比0.5%減の53万1,931台となった。 9月の輸出台数は前年同月比15.5%増の7万3,831台だった。 輸出相手国の新型コロナウイルス関連規制緩和により、前月比でも23.9%増加した。完成車の輸出額は前年同期比21.8%増の約448億バーツ(約1,522億円、1バーツ=約3.4円)となった。 完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は22.4%増の約661億バーツだった。 ― 引用終り ― 世界的な半導体不足は、短期的(1年以内)な解消は不可能とみられている。 需要があっても国内自動車産業の不安定な生産状況は続く。 自動車業界では、グローバル最適調達が常識となっている。 今後もパンデミックの発生が続くことが予想されている。 ジャストインタイムという言葉に象徴される、在庫を持たない調達・生産方法は、コロナ禍を教訓に新たな視点で見直しが必要となっている。
2021年11月10日
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2021年9月1日、ボルボ・カー・ジャパンは、Google搭載の新インフォテイメント・システムと新安全機能を装備した『V90』および『V90クロスカントリー』を発売した。 インフォテインメント・システムは、米・JDパワーズの自動車初期品質の評価を左右する重要な装備。 中国市場でも、米国市場と同様、ユーザー・インターフェイスはとても重視されている。 「走る・曲がる・止まる」機能は、一通りであれば、評価に大きな影響はない。 ボルボ V90シリーズGoogle搭載の新インフォテイメント・システム導入2021年9月2日(木) 08時37分 … (略) … V90シリーズは電動化や高度運転支援技術の搭載まで見据えた「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」プラットフォームにより開発された。T字型のトールハンマーヘッドライトを象徴とするボルボの新デザインを『XC90』に次いで採用したモデルだ。 昨年、V90シリーズ初となる内外装の変更を実施したが、今回、全グレードに新インフォテイメントシステムや新安全機能を採用するとともに、「V90 B5 モメンタム」グレードでは装備内容の見直し、購入しやすい価格を実現し、商品力を高めている。 Google搭載の新インフォテイメント・システムは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを特徴としている。Googleのアプリ/サービスでは、Googleアシスタント(2021年末以降より利用可能予定)による自然で直感的な音声操作をはじめ、Googleマップによるナビゲーション、Google Playストア経由でダウンロード可能なアプリが利用できる。 また、Googleアシスタントを使えば、ドライバーは運転に集中したまま、声で様々な機能をコントロール可能。温度調節や目的地の設定、音楽やポッドキャストの再生、メッセージの送信、その他のGoogleアシスタント対応デバイスの操作まで、ドライバーはハンドルから手を離さずに行うことができる。 ― 引用終り ― インフォテインメント・システムなどのユーザー・インターフェイスが使いやすく作りこまれていないと、EV時代を勝ち残ることはできない。
2021年11月10日
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東南アジアでの新型コロナウイルス感染再拡大の影響による部品不足による減産が続いていたが、部品が揃えば半導体不足が浮き彫りになる。 世界的な半導体不足の基調は一朝一夕に解消するものではない。 自国の生産を確保するためもあり、半導体の囲い込みも話題となっている。 生産体制を整えるのには、設備を増強しなければならず、年月単位の時間が必要となる。 大幅減産が大幅な販売減少にもつながり、9月の国内新車販売台数は、前年同期比-32.2%の大幅減少となった。 7月の同-4.8%、8月の同-2.1%から、下落幅は拡大している。 大幅減産で納車遅れが深刻コロナ拡大や半導体不足で2021年10月23日 共同通信 トヨタ自動車やホンダなどの自動車各社が東南アジアでの新型コロナウイルス拡大や半導体不足で大幅な減産を強いられたため、販売現場では新車の納車遅れが深刻化している。自家用車の車検切れに合わせた新車の買い替えが難しくなり、中古車に客が流れる動きが加速して価格が高騰。需要を取り逃がす状況に販売店では落胆が広がる。 トヨタ系列店関係者によると、半年前までは小型車「ヤリス」を注文すると1~2カ月後に納車されたが、9月下旬時点では約5カ月待ちになった。半年前まで2~3カ月で納車されたスポーツタイプ多目的車(SUV)の「ハリアー」も6カ月程度まで延びたという。 ― 引用終り ― 2021年8月から10月にかけての国内減産台数の各社合計値は、国内で約71万台の減産。 年間の自動車生産額は8.3%減。 国内景気の回復に水を差す規模の減産になっている。 生産の挽回計画も唱えられていたが、今のところ見込みは立っていない。
2021年11月01日
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日産・パトロールは、日本国内では1980年から2007年まで日産・サファリの名称で販売されていた。 その後は海外専売車種となった。 レバノンにいるゴーン氏は、日産時代に開発にかかわっていた日産・パトロールに乗っているという。 そのレバノンは、社会的・経済的危機が深刻化し、国民の多くが自立した生活ができない状況の中で、政治的不確実性が生じている。 ゴーン被告が今乗ってるクルマは?デーブ・スペクターが直撃2021/10/17 RBB TODAY 保釈中に日本から逃亡した日産自動車元会長カルロス・ゴーン被告が、タレント・演出家のデーブ・スペクターのインタビューに応じ、現在も日産車に乗り、日本に愛着を抱いていることを明かした。17日の『サンデー・ジャポン』(TBS系)でその模様が放送された。 ゴーン被告は日産会長だった2018年、金融商品取引法違反や特別背任などの容疑で逮捕・起訴されたが、保釈中に楽器ケースに隠れて税関を通過し、飛行機で国外逃亡していた。 滞在先のベイルートからネットを通じてインタビューに応じたゴーン被告は、デーブの「隠れていた楽器ケースは家の中にあるんですか?」との質問に、「私は持っていません。家の中にもありません。逃亡を手助けしてくれた人が持っていきました」と真面目に答えた。 「今後また自動車業界に戻る可能性は?」との質問に対しては、「戻らないと思いますが、既にオンラインでコンサルティングなどを行っています。CEO(最高経営責任者)のようなリーダー的な役割ではなく、成長したい企業や製品を開発したい企業のアドバイザーといった役割になると思います」と話した。 「車は何に乗っていますか?」と問われると、「4WDの『パトロール』です。日産の車で、私が開発段階から関わっていました」と述べた上、「非常に頑丈で、ちりやほこりにも強い」とその性能を褒めたたえた。 ― 引用終り ― 初代日産パトロールは、警察予備隊の小型トラック要請にともない開発・製造された。 初代の販売期間は1951年 - 1960年。 1980年の3代目から、国内では『サファリ』と名乗った。サファリは2007年6月をもって、国内販売を終了。 その後は、海外専用車のパトロールとして、日本から欧州や中東などへ輸出されている。 現行型はプラットフォーム、エンジン、4WDシステムなどを一新して、2010年に発表された。 高級SUVにふさわしいクオリティと、中東などの市場で求められる高いオフロード性能を追求した。 2019年9月、大幅改良を受けた改良新型が登場した。 2021年3月31日、『パトロールNISMO』の改良新型となる2021年モデルが、日産自動車の中東部門よりデジタルでワールドプレミアされた。 日産・パトロール出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 パトロール(Patrol )は、日産車体が製造し日産自動車が販売している大型高級SUVである。 … 略 …6代目 Y62型系 (2010年-) 2010年2月発表。Y62型系は主にUAEなどの中東市場の富裕層向けとして開発され、同時に日産SUVのフラグシップと位置づけられ、堂々かつ洗練されたスタイルとなり、内外装の高級感も増している。車体寸法と室内容積も大幅に拡大している。初めて背面スペアタイヤを廃した。3代目インフィニティ・QX(のちにQX80に改称)や2代目アルマーダと共通設計となったことで従来モデルとは性格が大きく変わっており、ディーゼルエンジン、キャブシャーシ、ショートボディの設定は無く、それらが必要な市場向けには、従来のY61型系が継続販売される。本モデルより生産が日産車体九州に移管されている。 前後輪にダブルウィッシュボーンサスペンションが採用され、パトロール/サファリ史上、初めての独立懸架となった。また、日産車初採用となる「HBMC」(油圧ボディモーションコントロールシステム)は、車線変更やコーナリング時のロールを抑え、舗装路での快適な乗り心地と、砂漠などの悪路での安定性を確保する。 エンジンはインフィニティM56にも搭載された新開発の5.6 L・VK56VD型で、これもパトロール/サファリを通して初のV型エンジンとなった。吸排気系の設計やVVELとECUのセッティングはSUVに合わせてトルク重視とされ、最大出力400 ps、最大トルク 56.1kgmとなっている。組み合わされるトランスミッションは7速ATのみである。 パトロール/サファリでは新採用となるオールモード4X4は、1995年発表のR50型系テラノから使われ、エクストレイルなどでもおなじみのシステムであるが、エンジン出力と車重に合わせて各部は大幅に強化されている。「サンド」、「オフロード」、「スノー」、「ロック」の4モードに切り替えが可能で、ヒルスタートアシストやヒルディセントコントロールなども採用され、オフロードでの運転操作が容易になっている。 北米市場においては、2016年より2代目アルマーダとしても販売されるため、QX80、パトロールとともに3兄弟体制となった。 ― 引用終り ―
2021年10月31日
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世界の自動車業界でEVシフトが本格化しつつある。 EV生産では工数が大きく減少することから、車体製造工場は、大きく2つの方向性が展開されている。 1つはEV専用工場を開設。ゼネラル・モーターズ(GM)、フォルクスワーゲン(VW)、ボルボなどがこの戦略を採用。トヨタ、ホンダも中国ではEV専用工場を開設する。 日産自動車やマツダは、ガソリン車やEVなど多様な選択肢を用意するため、混流生産を一段と進める方法を採用。 マツダ、電動化時代に備え工場改修ガソリン車と同一ラインで生産2021年10月7日 ロイター マツダは様々な車種を同一ラインで生産できるよう防府第2工場(山口県防府市)を改修し、報道陣に公開した。 電池やモーターの取り付けが必要な電動車もガソリン車と同じラインに流すことが可能。パワートレイン(駆動装置)の多様化に合わせて生産体制を汎用化し、新車投入時の生産投資を従来の10分の1に抑える。需要の変化にも柔軟に対応する狙いで、今後は海外の工場も改修を進める。 自動車の生産ラインは床に固定され、縦の一方向へ流れるの一般的だったが、マツダの防府第2工場は一部を自動搬送ロボット(AGV)に置き換え、ライン自体が動くようにして柔軟性を持たせた。車両組み立ての中間工程では、例えば2台のAGVが互いの距離を調整し合いながら同期し、エンジンなど部品を車に搭載する。大型車ならAGV間の距離は車体の大きさに合わせて離れ、EVならエンジンの代わりに電池を取り付ける。 … (略) … ガソリン車から電動車への移行期は商品変化のスピードが激しく、中核技術も変わることが予想される。工程の汎用化により、将来さまざまなタイプの車をつくることになってもAGVの台数を増やすことで対応でき、工期も従来の約5分の1で済むという。 ネットでリアルタイムに情報を取得して仮想空間で現実の作業を再現する「デジタルツイン」技術も活用する。 AGVを活用したラインの改修は、一般的な工場新設に比べ投資を約5分の2、工期を約4分の1に抑えられるとしており、新型車の導入時期に合わせ、海外工場にも順次展開する。 ― 引用終り ― BTO(Build To Order)はパソコンの世界だけの話ではなく、自動車の生産も方向性は同じ。 マツダは、大量に生産しながら、多品種少量生産に応えられる製造工場を選択した。 記事にある「床に固定され、縦の一方向へ流れる」生産ラインは、とうの昔にダイムラーのラシュタット工場で、高さも移動も可変式の自律移動台車により革新されており、日本でも取り入れられている。 ダイムラーはドイツで、2019年に5月、EQ(メルセデス・ベンツの電気自動車専用サブブランド)初のEVモデル、「EQC」をブレーメン工場で生産開始。 2021年1月20日に発表された初のコンパクトBEVであるEQAの生産は、ラシュタット工場で、コンベンショナルな内燃機関やPHVモデルと一緒に製造される。
2021年10月27日
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ホンダの三部社長は、今年「脱エンジン」を宣言。 早期退職優遇策に2000人が応募し、新しい知見の導入できる余地も用意した。 まずはエンジンの今後。 そろそろホンダは「エンジン開発」をやめるハズ!今後ホンダの「エンジン車」を買っても大丈夫なのか?2021/9/26 WEB CARTOP 日本市場でホンダの純エンジン車が新車で買えるのはあと約8年 「脱エンジン」を宣言しておきながらも、新開発のエンジン、それも3リッターV6ターボというハイパフォーマンスなエンジンを米国のアキュラが発表している。ここ数年でエンジンがなくなる心配はないようだ。 2021年、社長に就任した三部敏弘氏が発言した内容を整理すると、ホンダの量産車からエンジンが消えてしまう未来はほぼ確実なものとなっている。 ホンダの電動化ロードマップは次のようなステップで進むと考えられる。 2024年:日本で軽自動車の電気自動車(BEV)をローンチ2024年:北米にてSUVスタイルのBEV「プロローグ」をローンチ(GMと共同開発)2030年:先進国トータルで新車販売の40%をBEVもしくは燃料電池車(FCV)にする2030年:日本での新車販売はハイブリッド(HEV)を含めて100%電動化2035年:日本含む先進国での新車販売において80%をBEV/FCVとする2040年:グローバルでの新車販売におけるBEV/FCV比率を100%とする つまり、日本市場においてホンダの純エンジン車が新車で買えるのはあと8年ちょっとしかなく、2040年にはHEVさえも消えてしまうというわけだ。 これはグローバルな電動化トレンドにおいて、エンジン開発にリソースを割く余裕はないという宣言と捉えるのが妥当だ。 ― 引用終り ― ガソリンエンジンの収束前は、ホンダにとって新しいモビリティへの助走期間となるのだろう。 9月30日のニュースリリースには、すぐには飯のタネ(黒字化)にならなそうな「新領域」がてんこ盛り。 ビジネスの主力は、旧領域(既存事業)の2輪、4輪、汎用(パワープロダクツ)であることが分かる。 競争力のある電動化モビリティ事業は、競合が激しく、次世代電池などの量産化に大きく左右されることなどから、ハードルが高い。 2021年09月30日HONDA ニュースリリースHondaの新領域への取り組みについて~Hondaのコア技術を生かした新領域へのチャレンジ~ Hondaは、すべての人に「生活の可能性が拡がる喜び」を提供する2030年ビジョンの実現に向け、自身の持つコア技術を生かした新領域におけるチャレンジとして、現在取り組んでいる技術開発の方向性を発信しました。 コア技術を生かした新領域へのチャレンジ Hondaは、経営基盤となる「既存事業の盤石化」を図りつつ、「環境負荷ゼロ社会」と「交通事故ゼロ社会」の実現に徹底してこだわり、さらには「新領域へのチャレンジ」にも取り組んでいます。現在、Hondaの研究開発を担う本田技術研究所では、環境と安全の先行技術の研究に加え、モビリティの可能性を“3次元”や、時間や空間の制限に縛られない“4次元”、さらには宇宙へと拡大し人々の時間や空間に新たな価値をもたらす独創的な技術研究を進めています。 こうした取り組みを可能とするのが、燃焼・電動・制御・ロボティクス技術といったHondaが培ってきたコア技術であり、これらの強みを総合的に活用することで、新領域においても人々の生活の可能性を拡げる喜びの実現にチャレンジします。 ― 引用終り ― 以下、ニュースリリースより項目を抜書き。 1.空の移動を身近にする「Honda eVTOL」(電動垂直離着陸機)・電動化技術を生かしたガスタービンとのハイブリッドによる「Honda eVTOL」・ハイブリッド化により航続距離を伸ばし、今後の市場拡大が見込まれる都市間移動に対応・Honda eVTOLをコアに、地上モビリティとの連携により新たなモビリティエコシステムを創造 2.バーチャルな移動を可能にする「Hondaアバターロボット」(分身ロボ)・時間や空間の制約に縛られないバーチャルな自己能力の拡張を目指した「Hondaアバターロボット」・ロボティクス技術を生かした多指ハンドと、独自のAIサポート遠隔操縦機能を搭載・2030年代の実用化を視野に、2023年度中の技術実証開始を目指して開発中3.宇宙領域への挑戦・宇宙領域をコア技術を生かした“夢”と“可能性”へのチャレンジの場ととらえ、研究開発を加速・燃料電池や高圧水電解技術を生かした、月面での循環型再生エネルギーシステムの構築・多指ハンドやAIサポート遠隔操縦機能、高応答トルク制御技術などの月面遠隔操作ロボットへの応用・若手技術者の発案による、燃焼・流体・制御・誘導技術などの応用による「再使用型の小型ロケット」の研究開発 3-1.月面でのチャレンジ ~循環型再生エネルギーシステム、遠隔操作ロボットへの技術応用~ 3-2.コア技術を応用した再使用型の小型ロケット
2021年10月24日
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現在国内で販売しているトヨタのSUVは、ライズ、ヤリスクロス、C-HR、カローラクロス、RAV4、ハリアー、ランドクルーザー プラド、ランドクルーザー、ハイラックスの9車種だろうか。 SUVだけと思えないほど豊富なラインナップであり、それぞれ十分個性的で人気車種となっている。 すでに10万台超!「ヤリスクロス」大ヒットの理由発売タイミングも功を奏した発売1年の通信簿鈴木 ケンイチ : モータージャーナリスト2021年10月4日 東洋経済オンライン … (略) … ヤリスクロスは日本だけでなく海外でも2021年半ばから発売を予定しており、ヨーロッパ市場向けはフランスで生産される。ヨーロッパを中心にBセグメントSUVは人気の高いクラスだから、トヨタが最後発として「ヤリスクロス」で勝負をかけるといった格好となった。 発売1年での販売台数、約11万台 国内発売から1年が経ち、街中でも見かけない日はないというほどに増えたヤリスクロス。販売台数は、どのぐらいなのだろうか。自販連のデータでは、ヤリスクロスを含むヤリスシリーズの2020年の販売は、15万1766台となっている。 … (略) … うならされるトヨタの“地力の強さ” もちろん、このような豊富なラインナップは、地力に優れたトヨタだからこそできる力技だ。トヨタ以外のメーカーも複数のSUVをラインナップするが、これほど充実していない。 ヨーロッパブランドもサイズ違いでいくつものSUVを揃えているが、基本的なキャラクターはすべて同じで、金太郎あめ的にサイズと価格にランクが用意されているだけだ。トヨタのようにバラエティ豊かなキャラクターを揃えるメーカーはほぼない。 しかも、トヨタは中国市場向けに「クラウン」のSUVまで販売している。もしも、日本市場にクラウンSUVが投入されれば、ランドクルーザーとハリアーの間を埋めることになるだろう。ミドルクラスより上のSUVラインナップも、充実するのだ。きっと、これも高い人気を集めることだろう。 大成功のヤリスクロスが果たす役割は、「SUVが欲しい人」を1人も逃さないためのラインナップの1台であると同時に、トヨタのSUVラインナップの中で上級移行させる戦略的な1台でもあるのだ。 ― 引用終り ― TPS(トヨタ生産方式)を誇る世界のトヨタも、コロナ禍による部品供給のサプライチェーンの混乱で納期が延びており、現時点は増産対応どころではない。 もちろんトヨタのことであるから、EVの生産体制を整えながら、現行車のラインナップの充実とサプライチェーンの強靭化を同時にやりきるに違いない。 もちろん、圧倒的なコスト競争力を備えて。
2021年10月19日
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本格的なEV時代を前にして、各社の開発するもののすり合わせを行うモデルベース開発センターが発足した。 MBD推進センターの英名は Japan Automotive Model-Based Engineering center。略称は JAMBE(ジャンビー)。 新時代の国産車のデファクトスタンダードを創設し、開発の早期化、量産効果の向上などをはかる目的なのだろう。 量産設備の効率化、補修整備などのインフラの整理、部品名の統一など、作り手にも近い手にも様々な面でメリットが得られる。 EUではボッシュ、コンチネンタルなどのメガサプライヤーが、規格の整備などのMBDセンターの想定している役割を果たすと考えられる。 米国のGM、フォードは、元来内製化率が高いので、どのようにするのか分からない。 フォードはEU規格に加わるのだろう。中国での販売が多いGMもフォードと同様にEU規格に準じるかもしれない。 MBDセンターではデンソー、パナソニックにがんばっていただこう。 トヨタや日産、ホンダ、マツダ、スバルが一丸となって開発推進!部品メーカーも参画したMBD推進センターが発足 2021/09/27 MoTA トヨタや日産、ホンダなど国内自動車メーカー5社とデンソーやパナソニックなど部品メーカー5社の計10社は2021年9月24日(金)、モデルベース開発(MBD)のための「MBD推進センター」を発足した。この取り組みは自動車開発における技術のすり合わせなどを行うことで、国際競争力を高める狙いがある。 目 次・トヨタやデンソーなど国内の自動車産業基幹メーカーが参画!・開発段階ですり合わせし、コストを削減する狙いがある・新型車が手頃な価格で購入できる可能性も! トヨタやデンソーなど国内の自動車産業基幹メーカーが参画! 参画するのは自動車メーカーがトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スバルの5社。部品メーカーはデンソー、アイシン、ジヤトコ、パナソニック、三菱電機の5社からなる。このほか、参画予定企業は現時点で正会員、パートナー会員、一般会員を合わせ32社が名乗りを挙げている。 開発段階ですり合わせし、コストを削減する狙いがある MBD推進センターでは研究から部品、システム、車両開発までをモデルで繋げ、開発初期段階からデジタルですり合わせできるようになることを目指す。 メーカーそれぞれの研究力、開発力を高めるとともに効率化を図り、それぞれの収益拡大と将来の成長が期待できるとしている。 ― 引用終り ― 整合がはかられ時間が立っているが、ガソリンエンジンを他のメーカーと逆に回し、1社だけ独自のPCD(ホイール中心部の直径)を採用した歴史の長いホンダが加わっており、ずいぶん素直な(まともな)会社になったものだと感心する。 自社開発、独自技術にいつまでもこだわり、市場のメインストリームからどんどん外れていったソニーと対照的だ。 ステアリングコミッティ委員長はマツダ シニアイノベーションフェローの人見光夫氏。 MBDセンターの現在想定されている機能の一つとして、「燃費が計算できるモデル」の設定がにある。 「モデルベースの教育、そしてモデルガイドラインの提供、燃費検討できる車両シミュレーションモデル」など、燃費が計算できる程度のモデル化を目指している。 ・MBD推進センター 公式サイト ■ 参画企業 (2021年9月24日現在) Regular member ・運営会員 Operation member 株式会社アイシン、ジヤトコ株式会社、株式会社SUBARU、株式会社デンソー、トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、パナソニック株式会社、本田技研工業株式会社、マツダ株式会社、三菱電機株式会社 事務局Office 一般財団法人日本自動車研究所 ■参画予定企業(2021年9月24日現在) Regular member(to be joined) AZAPA株式会社、株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ、ダイハツ工業株式会社、東芝デジタルソリューションズ株式会社、日本マイクロソフト株式会社、株式会社ネクスティ エレクトロニクス、日立Astemo株式会社、三菱自動車工業株式会社 ・パートナー会員 Partner member 株式会社IDAJ、IPG Automotive株式会社、アドバンスソフト株式会社、アンシス・ジャパン株式会社、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、インテグレーションテクノロジー株式会社、株式会社エクスモーション、SCSK株式会社、株式会社MCOR、サイバネットシステム株式会社、シーメンス株式会社、株式会社 図研、図研モデリンクス株式会社、dSPACE Japan 株式会社、デジタルアーツ株式会社、デジタルプロセス株式会社、株式会社電通国際情報サービス、東芝デバイス&ストレージ株式会社、トヨタテクニカルディベロップメント株式会社、日本NI、ニュートンワークス株式会社、パーソルテクノロジースタッフ株式会社、株式会社両毛システムズ ・一般会員 General member 日野自動車株式会社、ほか1社
2021年10月13日
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軽ハイトワゴンをセンターピラーレスで仕立てた使い勝手のよさで人気を集めたタントは、ダイハツが力の入れるも及ばず、ホンダ・Nボックス、スズキ・スペーシアの後塵を拝している。 軽市場は技術の力の入れどころを間違えると、販売実績にすぐ響く。 開発者目線に立ちがちなホンダにおいて、Nボックスは適切に開発されているので、軽トップを独走している。 ダイハツはトヨタの手を借りてでも、タントの内外装の上質感の開発を目指すとよいのだろう。 ダイハツ タントに足りないのは派手さと内装の高級感!?ユーザーがタントに期待したいこととは!?【みんなの声を聞いてみた】2021年9月26日 MoTA ダイハツ タントは今軽自動車でもっとも売れているスーパーハイトワゴン市場を開拓したパイオニア的存在である。 だが、ご存知の通りホンダ N-BOXが市場を席巻しており、タントは厳しい状況にある。それに対してSNSを見てみるとタントに対してさまざまな意見が出ているのだ。そこで今回はタントに対してユーザーが期待していることをご紹介する。 ― 引用終り ― もっとも多いのがデザインに対する「派手さが欲しいという声」次いで「内装の質感をもう少し上げて欲しい」。 コンパクトカーも同様であるが、デザイン、内装の高級感の要求は強いものがある。 派手でも下品はダメで、上品でなくてはならない。 Nボックスは軽自動車の質感で、ユーザーの心に響くところをついているのだろう。 ユーザーのニーズの乏しい、技術面の優位性、使い勝手の向上に取り組んでも効果は少ない。 世界初の技術投入など、軽自動車ではたいして広告宣伝の効果もない。 ジャンルNo.1からの転落はホンダも経験している。 3代目ホンダ・ステップワゴンは低重心化を重視して、広々感を失った。 ミニバン市場の代名詞ともなった立役者は、その地位を失い、復帰することはなかった。 オデッセイも然り。 技術は工学的なモノばかりではないことに、ホンダは気付いてなさそうだ。 国内市場が中心のダイハツには、日本に最適化した車の開発、感性に訴えるクルマ作りにこれからも頑張って欲しいと思う。
2021年10月13日
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日本では排気ガス浄化や燃費改善のため、乗用車のガソリン・エンジンはOHVが一掃され、OHCやDOHCばかりになった。 小型化がすすんだ米国でもV型6気筒OHCや直列4気筒OHCも増えたが、米国の国産車はV型8気筒OHV(V8)が主流。 日本人が好きそうな「V8DOHC32バルブ可変バルブタイミング」エンジンは、米国では流行らない。 何故かV8はOHVなのかを下記に記事が紐解いてくれる。 コルベットはなぜオールドファッションな「OHV」を採用し続けるか? アメリカならではの「理由」とは2021/09/13 20:22 ガジェット通信 アメ車ではOHVが主流エンジンである理由とは? 21世紀となった現在でも、アメ車にはオーバー・ヘッド・バルブ(以下、OHV)というエンジン型式が残されている。ガソリンエンジンの起源はサイド・バルブ(SV)エンジンになるが、このSVエンジンが大量生産に適していたことから一般的になったと記載されている。 その後、OHVやOHC、DOHCとエンジンは高精度化されていく訳だが、現在では旧態依然なOHVが北米では主流エンジンである理由を紐解いていきたい。 … (略) … OHCはクランクシャフトとカムシャフトの軸間が離れることからチェーンによる駆動が必要になるが、全域において非常に正確なバルブタイミングが得られるようになり、高回転化が可能に。ロッカーアームを介してバルブを駆動する構造や、タペットを用いて直接カムシャフトがバルブを押す直打式が現れたのもOHCからで、こうして振り返るとOHCが重用される理由がわかる。 また、カムシャフトを2本にしたダブル・オーバ・ヘッド・カムシャフト(2本のカムシャフトを採用するためツインカムとも呼ばれる。以下、DOHC)へと進化を遂げ、さらなる高回転化やバルブ挟み角&燃焼室形状の自由度が高いDOHCが現在では主流となっている。 アメリカではOHVが主流エンジンに君臨する真相は? 話をOHVに戻そう。アメ車がいまだにOHVを採用する理由は、エンジン上部にカムシャフトを備える必要がなく、簡素化した構造ゆえに重心高を低く抑えられること。それだけ? と言われてしまいそうだが、アメリカで人気があるのはマルチシリンダーのV8エンジンで、エンジン形式がDOHCなら4本のカムシャフトがエンジン上部に備わることになるが、OHVであればエンジン下部になるため重心高の高低差は歴然だ。 もちろん、理由はそれだけではなくユーザーのニーズによるところも多い。 北米で一番売れているクルマは実用性の高いフォードFシリーズなどのピックアップトラックで、国土が広い北米大陸では、日本の整備工場のように最新の設備を備えているわけではない。そのため、構造がシンプルでメンテナンス性に優れるOHVが、21世紀の現在でも主流エンジンであり続ける理由だ。 ― 引用終り ― OHVエンジンはメカがシンプルで、カムシャフトを下部に設置できるため、というのが主な理由としてる。 本当か? 本当はV8エンジンをOHCにする必要性を、メーカーが感じなかったからではないか。 シリンダーの多いV8エンジンは大排気量となっており、低速から大トルクを発することができる。 ATミッションの普及がすすんでいる米国ではV8エンジンとATミッションの組合せも標準。 低速トルクが大きく、大きな加速が得られるV8エンジンは、必ずしもエンジンを高速回転させる必然性が薄い。 また、V型エンジンはカムシャフトが直列エンジンの2倍必要で、パーツと重量と工数とコストが増える。 重心が高くなることを忌避していまだに大らかなボディ・デザインのV8のアメ車が、OHVを守り続けたとは到底考えられない。 高速回転させる必要が少なく、エンジン全高を低く抑えることができて生産性のよいV8OHVエンジンを、OHC化する必然性が見出しがたかったのだろう。 サイズの制約が少ない米国で、小さなエンジンから大きな出力を出す必然性も、日本やEUに比べて少ない。 OHCどころかたいした用もないのに、精緻な制御がされるDOHCエンジン、DOHC4バルブエンジンを好む日本のユーザーニーズを受けて、複雑なメカニズムのDOHCエンジンを増やす日本のメーカーと、米国デトロイト3は対照的だ。
2021年10月10日
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■マスタングとファイヤーバード その4 1993年12月に発表された、1994年モデルのマスタングは、デザインの細部に初代をモチーフにしており、曲線が多く取り入れられた。 プラットフォームは先代のFOXプラットフォームの改良版。 エンジンは3.8L V型6気筒OHVと5.0L V型8気筒OHV。 時代の変化を反映し、制動、運転性能、衝突や横転などの安全性能にも大きな配慮がなされた。 ■ファイヤーバード4代目(1994-2002)・1994年モデル 1993年9月、ファイヤーバードは11年ぶりにフルモデルチェンジを受け、4代目モデルに移行。 プラットフォームは従来同様の「Fボディ」が踏襲された一方で、エクステリア・デザインは、はリトラクタブルヘッドランプ採用による低いノーズ、従来より曲線的になったフォルム、スポイラー一体型のテールエンドなどで、空力特性が洗練された。 ボディタイプは先代同様、2ドアクーペと2ドアコンバーチブル。サイズは、先代から一回り拡大された。 スポーツ性は高まったが、販売面は低迷を続けた。 ・25周年記念エディション 1994年モデルの25周年記念エディションは、白く塗られたボディ、やや下側に青い1本のストライプが描かれ、ポニーカー黄金期の1970年モデルを彷彿させるものだった。 ・1998年モデル ファイヤーバードは他の修正と同様にフロントのデザイン変更を受けた。 最大の変化点は、最新のコルベットのスモール・ブロックV8エンジン(LS1)の搭載したこと。 LS1エンジン搭載のファイヤーバードは、歴代のファイヤーバードのなかで最も速いものの一つとなった。コルベットC5のV8(5.7L)アルミニウム・エンジンから、305馬力(2000年以後の310馬力)またはWS-6ラム・エアー・バージョンで320馬力(2000年以後の325馬力)を発生し、マッスル・カーのファイヤーバードを含む、他のどの世代よりも高性能であった。 より高性能なブレーキ、燃料ポンプ、ショックアブソーバーが装備され、ステアリングギア比が見直された。 ・1999年 トランザムは30周年記念モデルを生産、このモデルは、先の25周年モデルよりも一層1969年のトランザムを意識したカラーデザインが採用された。 ・2002年モデル 最後となった2002年モデルは、黄色いボディのコレクターズ・エディションが設定された。 F-ボディを基本とする第4世代のファイヤーバードの生産終了を最後に、工場も閉鎖された。 2010年10月31日、GMはポンティアックブランドの終了を発表し、84年の歴史に幕を閉じた。 2006年、マスタングはもでるチェンジした。 ポニーカーの元祖、マスタングはEV時代も生き残る覚悟だ。 フォード マスタングEVに高性能ツインモーター「GT」航続は435kmと認定2021年6月25日 レスポンス・480hpのツインモーターで0-96km/h加速3.5秒・10分間で100km走行分のバッテリー容量を急速充電可能・ブレンボ製ブレーキと磁性体を使うダンパー フォードモーターは6月23日、新型EV、フォード『マスタング・マッハE』(Ford Mustang Mach-E)の高性能グレードの「GT」が米国EPAの認証を取得し、1回の充電での航続が435kmと認定された、と発表した。 マスタングはフォードを代表する伝統のスポーティカーだ。マスタング・マッハEはパフォーマンス志向の電動SUVになる。 ― 引用終り ―
2021年10月10日
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■マスタングとファイヤーバード その3 1979年モデルの4代目マスタングは、オイルショック以降続いていた低燃費指向を受けて小型化が継続され、全長は約4.5mとなった。 シャシーはピントからフェアモントの「FOXプラットフォーム」に変更。シャシー名から「FOXマスタング」という通称で呼ばれた。 スポーティグレードのMach1が廃止され、「コブラ・パッケージ」が登場した。コブラはフォード車初となるターボエンジン(直列4気筒SOHC 2.3L)に、4速MTを組み合わせた。 1980年モデルからエンジンの構成が大幅に変更となり、V6エンジンが直6 200cu.in(3,277cc)、V8エンジンが255cu.in(4,179cc)となった。 3代目(1982-1993)・1982年モデル 先代よりボディサイズは一回り縮小され(全長4,770mm×全幅1,840mm×全高1,260mm)軽量になり、デザインは空力的に洗練された。 当初のグレード展開はベースモデル、S/E、トランザム。 ボディスタイルは風洞実験が重視され、フロントウインドシールドは62度と大きく傾斜し、リヤはガラス製ハッチバックとなった。 姉妹車のシボレー・カマロとの外観の最大の相違点はリトラクタブル・ヘッドライトによる低いノーズ。空力的洗練度を高めたことで、カマロのCd値0.368を凌ぐ0.323(トランザム)となった。走行風を主にバンパー下より取り入れるため、車体前端下面のエアダムが破損するとオーバーヒート気味となった。 内装は各部にネジの頭が露出しており、航空機のコックピットをモチーフにした。 当初トランザムには4.9 Lターボが搭載される計画で、第二世代のターボ・トランザム同様のターボ・バルジがボンネットに設けられたが、直前になってターボエンジンの搭載が中止、バルジはクロスファイヤ・インジェクションの冷気吸入システム用エアインテークとして使用された。 ・トランザム2000 K.I.T.T. 米国で1982年から放送された人気テレビドラマ『ナイトライダー』に、1982年モデルのトランザムをモディファイした劇用車が、KITT(ナイト・インダストリー・2000)の名で主人公のパートナーとして登場した。 主演のデビッド・ハッセルホフは外見が全く同じにカスタマイズされたモデルを個人的に所有していた。 ・1983年モデル デイトナ500ペースカーに選ばれたのを記念し、ペースカーのレプリカが限定発売された。 レプリカは、白/チャコールのツートーン塗装、特製デカール、車体全周の「グラウンド・エフェクト」スカート、フロントグリルに代わる樹脂パネル、15インチエアロ・ホイール、本革/スエードのレカロ製シート等を装備した。 ・1984年モデル デイトナペースカーレプリカのスカートがトランザムにオプション設定された。 同じくオプションで新デザインの15インチ・アルミが登場(ゴールドかシルバーの選択可)。 Tバールーフのトランザム15周年記念特別仕様車が数量限定発売された。 外観は、白いボディに青のピンストライプ、ターボバルジ用デカール、白のストライプ入りテールライト。 内装は、オフホワイト/グレーの本革レカロシート、白の本革巻きステアリングホイール、シフトグリップ、パーキングブレーキグリップ。 足回りは、白の16インチ・アルミ・ホイール、リアスタビライザー径を23mmから25 mmにアップ、WS6ハンドリングパッケージ、4輪ディスクブレーキ。 ・1985年モデル パワートレインの変更が行われた。 ファイヤーバードはフロントグリルを「バンパーレット」と呼ばれるバンパー・インサートを導入(リヤバンパーも同様)しい変更。 全グレードで16インチ・アルミ・ホイールがオプション装備可能となった。 トランザムは15周年記念モデルと同スペックのWS6ハンドリングパッケージを標準装備とした。 ボンネットのターボ・バルジが廃止され、エアーインレット/アウトレットが2個ずつ装備された。 レカロパッケージは廃止され、レカロシートのみがオプション装備となった。 ・1986年モデル リヤハッチ上端にハイマウント・ストップランプ設置。 1967年以来続いたスリット/ルーバー処理のテールランプ・レンズが廃止された。 4気筒エンジンはカタログ落ち、MPIのV型6気筒2.8Lが標準装備になった。 トランザムはゴム/ビニール製ラップアラウンド型リアスポイラーが標準装備(色は黒のみ)された。ウィング型スポイラーを選択できた。 年央にトランザムのオプションとして軽量クロスレース・ホイールが設定された。・1987年モデル ハイマウント・ストップランプがスポイラーとリアデッキの間へ移動。 火の鳥デカールのオプションが廃止された。 V8エンジンはローラーロッカーアームとなった。また「モア・パワー」の要求によりTPI(Tuned Port Injection) 5.7リットルV型8気筒エンジンが搭載できた。210馬力を発生し、5.0L、TPIエンジンに変わる最上級エンジンとなった。 L69は生産中止となり、F-Body用キャブ付きV8はLG4のみとなった。 最上級モデルとしてトランザムGTA(Gran Trismo Americano)が登場。 LB9 305TPIエンジン(215馬力)またはL98 350TPIエンジンが搭載され、ツートン塗装、デカール、フェンダーエアダクトは廃止。 豪華装備による車重増加からくる燃費悪化を少しでも抑えガスガズラー税から逃れるため、オプションの金色フラット・メッシュのダイヤモンドスポーク・16インチホイールが標準化された。 S/Eに代わりファイヤーバード・フォーミュラが再登場。 軽量・廉価なV8モデルという位置付けで、エンジンはLG4、LB9 305 TPI、L98 350 TPIを選択可、16インチホイールと以前のトランザム用「ターボ・バルジ」付きボンネット(ダミーインテーク)を備えた。 ASC社で架装したコンバーチブルもこの年登場した。・1988年モデル ノッチバックがGTAにオプション設定。従来のグラスハッチに代わるFRP製リヤハッチで、小型のガラス製リヤウインドウ付き。ノッチバック車には再設計されたヘッドレスト付き後席が装備される。ノッチバックはきしみ音やガタつきが発生しやすかった。生産量はわずか718台。 ・1989年モデル 新しい二重層触媒によりLB9、L98の出力が13%向上。Tバールーフがレキシマーによるアクリル製に変更された。リヤディスクブレーキ装着車にはPBRブレーキ・キャリパーと大型ローターが装着された。 カマロとともに高い盗難率に対抗しVATS(Vehicle Anti Theft System)が導入された。 トランザム20周年を記念して白外装とタン内装のターボ・トランザムが登場。V型6気筒3.8 Lターボ付きエンジンを搭載した。インディアナポリス500のペースカーにも選ばれた。 ・1990年モデル 内装の小変更。 ・1991年モデル フロントノーズが「バンシーIV」コンセプトをモチーフとした、ヘッドランプ直前のスリットを廃止したものに変更された。「グラウンド・エフェクト」スカートの形状も変更され、ベースモデルでも選択可となった。・1992年モデル 第4世代モデルの登場が近く、大きな変更はなかった。 SLPパフォーマンス・パーツによってファクトリー・チューンされた、「ファイヤーホーク」が登場した。 ・1993年モデル ファイヤーホークは、300馬力に増強され、機能的なボンネットとSLPパッケージを装備した。201台が製造された。
2021年10月10日
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■マスタングとファイヤーバード その2 ライバルのフォード・マスタングは、1969年フルモデルチェンジを実施。 ホイールベースは1964年の登場時から1970年モデルは登場時と変わらない108in.(2,743 mm)であったが、1971 - 1973年モデルは109in.(2,769 mm)に延長され大排気量エンジンもラインナップされて「マッスルカ―」になった。 初代に比べて、大きく、より高性能でより高価格となった。 初代は「フルチョイスシステム」だったためグレードが設定されなかったが、2代目はグレードが設定された。 ボディはハードトップ、コンバーチブル、ファストバック(スポーツルーフ)。 グレードはハードトップと、その豪華仕様のグランデ。 スポーツルーフと、それをベースにさらにスポーティなルックス&パフォーマンスを持ったマッハ1(Mach 1)が設定された。マッハ1は、1969年と1970年モデルでは428 cu.in.Cobre Jet、1971年モデルでは429 cu.in.Cobre Jet(429cu.in.= 7.0L)を搭載し、さらにオプションでSuper Cobre Jetラムエア・インテークを装備していた。 マッスルカ―時代が頂点を迎え、大排気量・大トルク・大馬力を誇る熱い闘いは、1973年のオイルショックを境に、収束していった。 1974年、フルモデルチェンジにより正式名称が「マスタングII」となった。 低燃費、小型化志向を受けてボディサイズも大幅に縮小され、フォード・ピントをベースとし、再び軽快な「ポニーカー」の姿に変わった。 エンジンはマスタング初の直4 140 cu.in.とV6 169 cu.in.で、当初V型8気筒エンジン搭載車の設定はなかった。 ボディタイプはハードトップとハッチバック。ハードトップをベースにした豪華仕様のギア ハッチバックと、Mach 1の4車種構成(Mach 1のみV6エンジンが標準)。 ■2代目ファイヤーバード(1970-1981)・1970年モデル 1970年2月に登場した2代目のフロントマスクは、特徴的なバンパー兼用の左右2分割グリルを踏襲する一方、メッキ処理からボディ同色のペイントに変更され、ヘッドランプが先代の4灯式から2灯式に変更された。 コンバーチブルは廃止され、クーペのみとなった。 リアがファストバック・スタイルに一新され、F-ボディで最も長期に渡って製造されたファイヤーバードの典型となった。 リアウィンドウが大型化される1975年モデル以前は、幅の広いリアクォーターピラーが印象的だった。 ホイールベースは2,743mmで、プラットフォームを共有するカマロと同一。 サスペンション形式も、フロントがダブルウィッシュボーン/コイル式、リアがリジッドアクスル/リーフ式で形式に変更なし。 ブレーキは先代の4輪ドラム式に対し、新たにフロントがディスク化された。 ベーシックグレードは「エスプリ」。 中級グレードはボンネット上の二つのエアスクープが特徴の「フォーミュラ400」。 最上級グレードの「トランザム」は、高性能エンジンやエアロパーツを装備した。 日本では火の鳥デカールがボンネット上にある「トランザム」が、ファイヤーバードの代名詞となった。 1970年モデルのエンジンは、1969年モデルと同じラム・エアーIII(345馬力、GTOの366馬力)とラム・エアーIV(370馬力、GTOの370馬力)の2種類のラム・エアー400エンジンが用意された。 ・1971年モデル 初登場した455 cu inエンジンは、マッスルカー時代最後となったハイパフォーマンス・エンジン。 1973年と1974年に、スーパーデューティ455(SD-455)の特別版も供給された。 SD-455はポンティアックの366 cu in NASCARエンジンのコンポーネントを利用して、最大540馬力を発生するレース用エンジンとして造られた。だが、環境保護庁(EPA)とGMの協議の結果、300馬力を上回らないことを義務づけられ、290馬力のSD-455となった。 実際は371馬力(グロスで約440馬力)を発生していた。また、比較的簡単に500馬力以上の仕様に戻すことができた。 ポンティアックは455 cu inを数年間提供したが、排出ガス規制が強化され、終焉を迎えた。 ・1974年モデル 米国の保安基準が改定され、米国で販売される新車全てに、時速5マイル(約8km/h)以下で衝突した際、バンパーが衝撃を吸収し、復元することを求めた「5マイルバンパー」が義務付けられた。 1974年モデルから大きく重い「5マイルバンパー」を装備したため、フロントはショベルノーズ、リアはスロッテッドタイプとなり、トランザムが1,750 kgに達するなど、車両重量が増加した。 エンジンは、直列6気筒250 cu in (100馬力) と、V型8気筒350 cu in(185馬力)、V型8気筒400 cu inエンジン(175 - 225馬力)。 SD-455が290馬力を発揮する一方、455は215馬力と250馬力。 1974年モデルのトランザムには400、455とSD-455エンジンが供給された。 1975年-76年のモデルのトランザムは、400と455エンジンのみとなった。 ・1976年モデル ポンティアックの50周年を記念して、ブラック&ゴールドの特別仕様のトランザムが発売された。 1976年モデルのトランザムは、455 cu in搭載車が7,100台に留まり、「ビッグ・キューブ・バーズ」(大排気量のファイアーバードたち)の終わりとなった。 ・1977年モデル 1977年のフェイスリフトでヘッドライトがSAE規格の角型4灯となった。 ポンティアックは通常の180馬力の400 cu in(6.6L)に対し、200馬力を発生するT/A400 cu inエンジンがラインナップされた。 カリフォルニア仕様と高地仕様車には、ポンティアックのエンジンより高めの圧縮比と扱いやすいトルクバンドを持つオールズモビル403エンジンが搭載された。 ・1978年モデル ポンティアック400 cu inエンジンにより圧縮比が向上する小さな燃焼室を持つシリンダーヘッドが装着された。これにより排気ガス浄化により長年低下する一方であった出力を10 %向上させ、最高出力は220馬力となった。 400 cu in/403 cu inオプションは1979年まで選択可能で、400 cu inのエンジンには4速マニュアルトランスミッションが装備された。・1979年モデル 3回目のフェイスリフトが施された。 フロントバンパーにグリルシルバーの内外装を持つ10周年記念モデルが発売され、同時にボンネットの火の鳥デカールがフロントフェンダーまで広がるデザインに変更された。 ・1980年モデル トランザムのエンジンが大きな変更を受ける。1979年にオプションだった301 cu inエンジンが標準化。オプションはターボ付き301 cu inとシボレーの305 cu inスモールブロック・エンジン。・1981年モデル 1980年モデルと同じエンジンを電子制御燃料噴射装置に変更した。
2021年10月10日
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■マスタングとファイヤーバード1 1964年にコンバーチブル及びハードトップのラインナップで発売されたフォード・「マスタング」は、大ベストセラーとなった。 スポーティーな外観の比較的安価な(2500ドル)ベースとなるロングフード・ショートデッキのバランスの良い車体、充分な走行性能、「フルチョイスシステム」と呼ばれる多彩なオプション群と巧みな広告戦略によって、発売当初のターゲットだったベビーブーマー以外の世代の心をも掴んだ。 1960年代中盤からの好景気と相まって、ロングセラーとなった。 1967年、GMは、ベストセラーカーとなったフォード・「マスタング」と同じ土俵で対抗すべく、シボレー・ブランドの「カマロ」の姉妹車種として、ポンティアック・ブランドで2ドア2+2シータークーペ/コンバーチブルの「ファイヤーバード」を発売した。 マスタングは、北米大陸のプレーリー地帯にスペイン人が持ち込んだ小型馬が野生化したもの。 米国ではフォード・マスタング、マスタングよりも2週間前に発売されたクライスラーのプリマス・バラクーダ、1967年のGMのシボレー・カマロ、ポンティアック・ファイヤーバード、1968年のAMCジャベリン、1970年のダッジ・チャレンジャーのようなスペシャリティカーを小型馬だが気性の激しいポニーになぞらえて「ポニーカー」と呼んだ。 後に軽快さよりも大排気量・大馬力・大トルクが強調され「マッスルカ―」と呼ばれるようになった。 ■初代ファイヤーバード(1967-1969)・1967年モデル ファイヤーバードは、F-ボディのプラットホームにコークボトル・スタイルのボディが架装された。 ボディ形式は2ドアハードトップとコンバーチブル。 フロントバンパーがボディデザインの一部に組み込まれたレーシーな「バンパーレスルック」が姉妹車のカマロとの識別点。 ベースモデルのエンジンは、シングルバレル・キャブレターの230cu inSOHC6気筒エンジンから、最高出力は165馬力を発生した。 第2のモデル、スプリントは、4バレルのキャブレター付き同型215馬力エンジンが標準装備だった。 大半のファイヤーバードは、オプションのV型8気筒エンジン搭載で販売された。 V型8気筒エンジンは326cu in(5.3L)2バレル・キャブレター装備で250馬力。 同型のハイ・アウトプット(H.O)=高出力エンジン又は4バレル・キャブレター付きで285馬力を発する400cu in(6.6L)エンジンの三種類存在する。 ・1968年モデル 大出力想像させるボンネット上のラムエアーダクトがオプションに追加された。 エンジンは、OHVながら、強化されたバルブスプリングとカム・プロフィールの異なるカムシャフトを持つヘッドにより、従来の400H.Oパッケージより高回転型となった。 230cu in(3.8L)エンジンは250cu in(4.1L)エンジンに変更され、出力はシングルバレルキャブが175馬力、4バレルキャブが215馬力。 326cu in(5.3L)エンジンが350cu inエンジンに変更。改良されたカムを装備した同エンジンのH.O版も登場した。 ・1969年モデル ハンドリング・パッケージとしてトランザムがオプションとして登場。 トランザムの名はSCCAによる市販車レースから取られたものだが、GMが無許可で使用したため、SCCA側は告訴も辞さないと申し入れた。結果、トランザムが一台売れるごとにGMからSCCAに5ドル支払うことで両者は合意した。 リアスポイラーが特徴の初代トランザムは、ハードトップが689台とコンバーチブルが8台製造された。 同年ラムエアーIIIとIVが400cu inエンジン用に設定され、それぞれ345馬力と370馬力を発生した。 1968年型に対し、外観上はサイド・マーカーが法規対応で追加。フロントウィンカーが大型化。リヤ側部にV型のポンティアックエンブレムが装着された。 フロントには、大幅にフェイスリフトされ樹脂製フロントエンドが付いた。 内装は、インパネとステアリングホイールの変更、イグニッションがダッシュボードからステアリングコラムに移設された。 2代目ファイヤーバードの発売が1970年2月まで遅れたため、1969年9月のモデルイヤー切替以降も初代ファイヤーバードの生産は継続された。
2021年10月10日
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東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大による部品の供給不足による日本の完成車工場の減産が長期化している。 トヨタ、国内の全14工場を来月停止…影響は15万台に 2021年9月17日 読売新聞 トヨタ自動車は17日、10月の生産について、東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、グループ会社を含めた国内全14工場の27ラインを停止すると発表した。既に10月の生産台数を計画比で約4割減らすと発表しており、今回は停止する国内工場を初めて明らかにした。 愛知県豊田市の元町工場や高岡工場などが対象だ。期間は最長11日間で、車種によって異なる。カローラやアクア、ヤリス、ハリアーなど主要車種を減産し、影響は15万台に及ぶ。これとは別に、海外工場でも18万台減らす。 トヨタは10日、10月の世界生産台数を8月時点の計画と比べて33万台減らすと発表していた。8〜10月の減産規模は計90万台に上っている。 ― 引用終り ― 生産が減れば納期は遅くなり、販売は減少する。 圧倒的に海外生産が多い、ホンダも大きく減産。 ホンダ、8〜9月は当初計画から6割減産に…半導体不足や感染拡大で部品調達滞る2021年9月18日 読売新聞 ホンダは17日、8〜9月の国内生産台数が当初計画から約6割減になるとの見通しを発表した。半導体不足や東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大で部品の調達が滞っているためで、10月上旬は約3割減となる。完全回復のめどは立っておらず、減産が長期化する懸念が出ている。 軽の主力「エヌボックス」などを生産する鈴鹿製作所(三重県)は、8〜9月の生産台数が当初計画から7割減、10月上旬が4割減となる見通しだ。埼玉県では、ミニバン「ステップワゴン」などを扱う狭山工場が8〜10月上旬に4割減を見込み、寄居工場も減産する。減産の具体的な台数は明らかにしていないが、数万台規模になりそうだ。 ホンダは8月、減産による新車不足を主因として、22年3月期の国内販売台数の見通しを1.5万台引き下げ、63万台とした。今回の発表を反映すれば、販売が一段と落ち込む見通しだ。 SUBARU(スバル)も17日、国内唯一の生産拠点である群馬製作所(群馬県)の稼働停止を22日まで延長すると発表した。今月7日から停止し、20日に再開予定だった。ホンダと同様の理由で、影響は計3万台に上るとみられる。 ― 引用終り ― ホンダは8月に、中国・広東省広州市の工場で、7月末の生産計画の2割に当たる2万台を減産した。 業績の点では、トヨタ、ホンダともに収益の大きな柱である北米での生産と販売の状況が知りたいところ。 9月21日、ダイハツは、東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品供給不足により、10月は国内完成車5工場の稼働を一時停止する。 ダイハツは8月以降減産を徐々に拡大している。9月14日の追加減産発表時点での減産規模は計5万台。
2021年09月26日
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内燃機関を搭載した車が最期を迎えようとしている。 2度と復活することがないと思われる、空冷ポルシェの取引価格が急騰しているという。 精緻で希少なメカを愛でる心は、高級腕時計マニアに通じるものがあるように見受けられる。 空冷ポルシェ911はなぜ暴騰しているのか?By 武田公実2020年4月27日 GQ 空冷エンジンを搭載するポルシェが、近年、中古車市場で暴騰している。 とくに911のタイプ930や964は好例である。では、なぜ暴騰しているのか? 2億円超で取引されるモデルも! ここ1〜2年は沈静化したものの、2015~2017年頃の国際クラシックカー市場は、まさしく“暴騰”というべき市況だった。 象徴的だったのは、レーシングモデルを頂点に、日本円にして億単位の取引が当たり前になってしまったフェラーリ。あるいは、それまでモデルによっては300~400万円でも充分に購入可能だったはずの空冷ポルシェ「911」が、あっという間に1000万円オーバー級にランクアップしてしまった点だろう。 … (略) … ヨーロッパやアメリカ、あるいは1990年代のバブル景気を経て目の肥えた人が増えた日本など、いわゆる“成熟市場”では、既にクラシックカーに対する知識も豊富で、人気モデルばかりがもてはやされるようなトレンドではない。逆に、クラシックカーへのなじみが薄い人の多い新興国では、わかりやすいクラシックカー&ヤングタイマーの代表格が人気を集めた。したがって、名車中の名車として誰しもが認める空冷911が人気を博したのだ。 タイプ993は、空冷エンジンを搭載した最後の911。 くわえて成熟した市場でも、目の肥えた上級エンスーにとって、空冷ポルシェ固有の奥深さは、まだまだ探求心や所有欲をそそるのも事実。しかも年々、状態の良い個体は減っている。タイプ993の最終モデルでも、生産終了から23年経つから無理ない。また、排ガス規制が厳しい今、空冷モデルが再生産される可能性がきわめて低いといった事情もあるはずだ。 今後グローバル市場において、空冷911の相場が大幅に下落する可能性があるとすれば、新型コロナウイルスによる経済状況の悪化など、外的要因に限られのでは? 思う。とはいえ、一時的な下落にとどまる可能性は高い。なぜなら、2010年代に巻き起こったクラシックカー バブルは、2008年に発生したリーマンショック後に起こったかただ。 したがって、空冷ポルシェ911のマーケット価格は、今後も浮き沈みこそあるかもしれないが、長い目で見れば“高値安定”になるだろう。一定のレベルで推移するのでは? と、予想したい。 ― 引用終り ― ポルシェ 911は、1964年の第1世代から1998年生産終了の993型まで、空冷方式の水平対向6気筒エンジンを搭載していた。 最後から2番目の空冷ポルシェが、964型と呼ばれている大人気のポルシェ 911。 964型および993型ポルシェ 911に搭載されたのが空冷水平対向6気筒の「M64」エンジン。 精緻を極めたM64はスーパーカーに相応しいメカが装備されている。・吸気の最適化 吸気系に2 基のレゾナンス・フラップを内蔵し、エンジンの負荷および回転数に合わせて個別または同時に開閉し、吸気共鳴原理によってトルクの増強、燃費性能の向上をはかっている。・エンジン内の摩擦抵抗の低減 シリンダーボアにプラズマコーティング 鍛造ピストンの採用とリン酸処理・排気ガス浄化と燃費向上 ロータリーベーン・オイルリターンポンプの採用 内蔵セパレーターによるオイルと空気の分離・回転域に合わせた吸気流量最適化 バリオラム可変吸気システム(993型の後期モデルに採用された)でエンジンの回転数に合わせてインテークマニホールドの周囲に設置されたスリーブをスライドさせ吸気路を変化させ吸入空気量・流速の最適化をはかり、燃焼を最適化
2021年09月21日
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2021年7月21日、スズキとダイハツ工業、トヨタ自動車はスズキとダイハツ工業の2社が、トヨタといすゞ自動車、日野自動車の3社が設立した商用事業プロジェクト「Commercial Japan Partnership(CJP)」への参画を決めたと発表した。 大量生産できなければ、日本にしかない「軽」は高価な車になってしまう。 EVの量産化は、多額の研究開発費と製造設備の転換が必要なためだった。 ホンダは安価な「軽」トラック市場から離脱、アクティトラックは2021年5月で生産終了。 軽自動車は、本格的にEV化の道を歩み始めたが、「軽」を取巻く環境は厳しい。 そこに量産を阻むようにコロナ禍が重なった。 8月の新車販売台数、「軽」が過去10年で最低になった要因2021年09月03日 ニュースイッチ 日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が1日発表した8月の新車販売台数は、前年同月比2.1%減の31万9697台で、2カ月連続で前年を下回った。登録車はプラスだったが、軽自動車は8月単月として直近10年間で最低だった。全軽自協は「世界的な半導体不足や、東南アジアでの新型コロナウイルス感染再拡大による調達部品の滞りを受け、各社が減産などを行った影響が大きい」とコメントした。 軽自動車は同12.0%減の11万3129台で、3カ月連続の前年割れだった。メーカー別では、三菱自動車が3カ月ぶりにプラスとなったが、他の7社はマイナスだった。ホンダは6カ月ぶりに前年を下回った。 9月以降について、全軽自協は「半導体不足などの影響が広がっている。情勢は非常に複雑で、見通しを立てられる状況にない」とのコメントを出した。 ― 引用終り ― 東南アジアからの部品供給の停滞が、生産の停滞に拍車をかける。
2021年09月16日
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9月7日ドイツ・ミュンヘンでモーターショーが始まった。 気候変動対策に取り組むヨーロッパのメーカー各社が、走行中に炭酸ガスを出さない電気自動車の新モデルを大量に発表した。 ドイツ・フォルクスワーゲンは、いま販売している主力のEVより大幅に価格を下げる小型の車を披露し、2025年からの発売を目指すとした。 ドイツ・ダイムラーは、セダン、SUV、高級車などタイプの違うEVを一気に公開。 フランス・ルノーは5年がかりで開発した新しい主力のEVを公開した。 EUがハイブリッドを含むガソリン車の新車販売を2035年に事実上禁止する方針を発表しており、EVの普及拡大は必定となっている。 9月7日、トヨタ自動車は、ハイブリッド車や電気自動車向けの車載電池について、供給体制整備と研究開発に向けて2030年までに約1兆5000億円を投資すると発表した。 バッテリーのコストが高いEVの販売価格を、ガソリンエンジン車に近づける施策。 電池の量産は、投資額が非常に大きいため、多くの自動車会社が自社生産を避けている。 トヨタ、電池に1.5兆円投資車両と一体開発でコスト半減目指すBy Reuters Staff2021年9月7日 REUTERS トヨタ自動車は7日、2030年までに電動車用電池の生産と研究開発に約1兆5000億円を投資すると発表した。 世界で脱炭素の流れが強まる中、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの需要拡大に向けて電池のコスト低減に取り組むとともに、生産体制を整える。 電池の生産に1兆円、残りを研究開発に充てる。車両と一体で開発を進めることで、1台当たりの電池コストを引き下げる。20年代後半には、来年発売する新型EV「bZ4X」に比べて50%の低減を目指す。 オンライン形式で会見した前田昌彦・最高技術責任者は、電池単体のコストを「材料や構造の開発によって30%以上の低減を目指す」と説明。車両の走行1キロメートル当たり消費電力も30%改善させて電池容量の削減につなげ、電池コストを下げる考えを示した。 より高性能な電池として期待される全固体電池については、20年代前半に実用化する従来の方針を維持した。前田氏は、現時点では寿命に課題があり、EVに搭載するには課題があると指摘。解決に向けて鍵となる固体電解質の材料開発を続けるとともに、早期に実現できる「HVにも適用したい」とした。 ― 引用終り ― EV各社、電池製造各社が実用化に向けて研究開発を推進していると思われる、「全個体電池」の取組をトヨタが続けていることも宣言された。 小型で容量が飛躍的に大きくなると思われる全個体電池が実用化されると、EVは充電時間の大幅短縮が実現すると想定される。 PHEVにおいてはEVとしての走行距離が大きく伸びることが想定され、長距離ドライブの決め手となると思われる。
2021年09月13日
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マレーシア、インドネシア、ベトナムなど東南アジアでの感染拡大の影響で現地工場が停止し、半導体やその他自動車関連部品の供給に支障が生じている。 東南アジアは、日本の自動車業界にとって生産拠点の集積地である。国内自動車部品会社の海外生産拠点の3割は東南アジアにある。 感染拡大によって自動車業界のグローバル・サプライチェーンは、BCPの観点で十全ではないことが明らかになった。改善をはかるであろう。 2021年8月19日、トヨタが「9月は世界規模で36万台/4割の減産を行う」と発表した。日本の減産は14万台。最長22日間ラインを止める。 ダイハツ工業とSUBARU(スバル)は9月6日、国内工場の稼働停止期間を延長すると発表した。両社とも新型コロナウイルスの感染拡大で東南アジアからの部品調達が滞り、再開が難しいため。 9月10日、トヨタは40万台(9月追加7万台、10月33万台)の追加減産を発表した。 2020年の年間世界生産台数で、ダイハツは48万台、マツダは42万台であり、トヨタの減産規模の大きさが分かる。 トヨタの工場停止の理由は半導体問題じゃない! 新型ランクルなど人気車種の生産を20日間も停止する本当のワケとは!?2021/08/23 MoTA日本市場へ大打撃! 22日間の工場停止で14万台に影響 突如トヨタが「9月は世界規模で36万台/4割の減産を行う」と発表した。もっとも減産台数が多いのは日本の14万台としており、工場や車種によって22日間もラインを止めるという。このニュースを受け、株価も19日14時30分の9639円から、20日14時30分の24時間で8899円まで落ちた。トヨタに何が起きているのだろう? … (略) … トヨタも減産の理由としてキッチリ説明している通り、東南アジアの工場で生産している部品が入ってこなくなったからだ。御存知の通り今や東南アジアはデルタ株で非常に厳しい状況にある。この地域で最も感染者数少なかったタイですら7月末から爆発的な蔓延が始まり、連日2万人規模の感染者と300人近い死亡者を出してます。 東南アジアに生産を移管したばかりなのに……パンデミック状態により生産が厳しい状況 日本の自動車部品メーカーの工場が多いベトナムも厳しく、タイと同じく7月末より感染者急増。8月下旬時点でピークに達していると言われ、連日1万人規模の感染者を出している。同じく部品メーカーの工場多いインドネシアやマレーシアも感染のピークを迎え始めた。中でもパンデミックを起こしているのは、人が集まる工場。 … (略) … 一番いいのは東南アジアの新型コロナ感染がピークアウトすること。日本よりさらにワクチンの接種率が低いため(ベトナムで1回接種済みが15%。2回済みは2%。タイも30%と10%)、なかなか厳しい。 東南アジア以外からの調達も進むだろうけれど、10月も9月に近い規模での減産を強いられるかもしれない。 ― 引用終り ― 新型コロナウイルスとの戦いに、人類はおろか日本さえ勝利していないことが分かる。 トヨタは国内での完成車製造を維持するため、積極的に東南アジアで部品を生産していることが分かった。 少子高齢化・人口減少社会での原価低減をはかりながらの製造活動の維持は、容易なことではない。 トヨタ、グローバル40万台規模の追加減産へ9月と10月の生産計画見直し編集部:椿山和雄2021年9月10日 CarWatch2021年9月10日 発表 トヨタ自動車は9月10日、東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大等に伴う部品供給不足により、9月と10月の生産計画の見直しを実施すると発表した。 9月の生産計画は8月19日公表の計画変更に追加の変更となり、今回の見直しに伴うグローバルでの影響台数は、8月時点の生産計画に対し、9月追加分が約7万台(海外4万台、国内3万台)、10月分が約33万台(海外18万台、国内15万台)と、約40万台の減産となる。 これにより、2022年3月期 通期生産台数見通しは、これまで930万台としていたが、今回の減産影響により900万台レベルを見込む。なお、2022年3月期第1四半期決算で公表している通期営業利益見通しの2兆5千億円に変更はないとしている。 今回の見直しに伴う9月の国内稼働停止は国内全14工場28ライン中、9工場10ラインで実施され、最大4日間稼働を停止する。10月分は現在精査中のため、詳細は9月中旬に公表される。 ― 引用終り ― 人気車種を多数抱えるトヨタ車の納期はますます遅延する。 半導体不足による減産で、7月には中古車価格の相場が全国的に上昇していた。 自動車販売店は仕入れ価格の上昇に伴う台当たり粗利の減少で、収益確保に苦しんでいる。
2021年09月11日
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日本メーカーの新型車の発表が海外で先行することが珍しくなくなって久しい。 多くのメーカーの収益の中心が海外になったからだ。 世界の中で日本の比率がどんどん小さくなっていく。 新型アウトバックは、最大の市場である北米では2年以上も前から生産・発売されていた。 ドイツやオーストラリアなど北米以外の地域でも販売がはじまっていた。 遅ればせながら、日本仕様も準備された。 多くのメーカーが競合する日本の自動車市場がさらに小さくなれば、海外生産の輸入車となることだろう。 【新型アウトバック全貌解説】注目はアイサイトXの標準装備化とレヴォーグよりも高級になった内容にアリ! 期待したいのはウィルダネスなる特別仕様車の日本発売だ2021年9月2日 MōTA 7年ぶりのフルモデルチェンジとなったスバル 新型レガシィ アウトバック。その名の通りかつて一世を風靡したレガシィのクロスオーバーSUVモデルだ。すでに北米市場などでは発売されており、やっと日本市場にも投入されたカタチだ。注目はレヴォーグではオプション設定となっていた運転支援システム「アイサイトX」の標準装備化、そして大型化されたボディにより拡大されたラゲッジルームと後席スペースにある。一体新型レガシィ アウトバックはどんな仕上がりとなっているのか? その全貌をご紹介する。 … (略) … 内外装デザインとエンジンが日本専用! しかも新型アウトバックはアイサイトXが標準装備 とはいえ、日本デビューが遅い言い訳もしっかりある。北米など日本以外の地域向けのモデルとは異なる部分や、より高性能な機能の搭載があるからだ。 ― 引用終り ― 新型アウトバックは、全車に最新の「アイサイトX」を標準搭載とのことだが、日進月歩の電子機器中心の安全装備は最新型に統一する方が合理的。 ホンダ・フィットは新型を発売して1年後にマイナーチェンジしたが、ホンダ・センシングなどの安全装備は当然「新型」となった。 SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)やフルインナーフレーム構造を採用したプラットフォーム&ボディを採用した新型アウトバックは、ひとまわり大きくなった。 ホンダのシビック、CRVやトヨタのハイラックス、RAV4なども、無闇に大きくなっている。 より大きな市場に標的を絞った結果だ。 日本の自動車メーカーは、日本の生産拠点を残そうと懸命に取り組んでいる。 生産車種の統廃合、OEM車の増加はその表れ。 EVに懐疑的な声が多く、電力不足を唱える電力会社が多い日本は、ガソリンエンジン車の最後の供給拠点として、生き残りをはかる可能性もある。
2021年09月09日
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パジェロ製造株式会社は、三菱自動車工業100%出資の子会社。 本社、工場は岐阜県加茂郡坂祝町酒倉所在。創業当初は東洋紡グループだった。 1982年、パジェロ初代から一貫製造を開始。 1995年、社名を「パジェロ製造株式会社」に変更した。 2020年7月27日、三菱自動車は、子会社のパジェロ製造株式会社について、2021年上期をもって全ての車種生産を停止し、その後閉鎖することを発表。 これと同時に2021年以降より欧州向け商品の新型車投入を順次凍結し、ASEAN市場向けの商品投入に集中させると発表。 2021年8月6日、全ての車種の生産を停止し、8月31日、全ての生産活動を終了した。 「パジェロ製造」78年の歴史に幕累計396万台生産、従業員6割超が地元残る意向2021年08月31日 岐阜新聞Web 三菱自動車の子会社パジェロ製造(岐阜県加茂郡坂祝町酒倉)が31日、生産活動を終了する。岐阜市での創業以来78年、同町に移転して45年の歴史に幕を下ろす。跡地利用は未定だが従業員の6割超が地元に残る意向とみられ、高い技術力を持った同社員を受け入れる県内企業もある。 パジェロ製造ではこれまで累計約396万台を生産し、そのうち約8割が社名となった車種「パジェロ」。1982年に発売後、生産終了となった7月2日までに約324万台を国内外に送り出した。三菱自動車によると、9月以降は同社岡崎製作所(愛知県岡崎市)に生産機能を移転し、ミニバン「デリカD:5」を引き続き製造する。 従業員は31日で退職する。8月2日時点で、従業員総数988人のうち、349人が三菱自動車へ移籍。地元への残留の意向があるとみられる近隣企業への再就職者は361人、希望退職者は278人で、合わせると全体の6割を超える。 9月1日以降は、工場設備の売却や廃棄などの転活用に取り組み、年内をめどに完了させる予定。約15万平方メートルの工場跡地については、三菱自動車主導で売却先を探しており、現時点での具体的な進展はないという。 同社ホームページには須江隆行社長名で「この輝かしい歴史に幕を下ろすこととなり残念でなりませんが、皆さまのご支援により、今まで営業できましたことに深く感謝します」とのあいさつ文が掲載された。 ― 引用終り ― 「パジェロの町」岐阜県坂祝町は、パジェロ製造の最盛期に町税収入の1/3を占めるほどで、末期も約15%を占めていた。 2019年4月、4代目パジェロの特別仕様車「FINAL EDITION」発売。 本仕様車の発表・発売に合わせ、日本国内向けモデルが2019年8月をもって生産を終了することが発表された。 2019年8月31日、パジェロの公式サイトとパジェロファイナルエディションの公式サイトが削除された。
2021年09月09日
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昔々は8連メーターやオーバーヘッドコンソールなどの素晴らしく無駄っぽい装備が数々あった。 近年は、軽乗用車の小物入れなどは多過ぎるような気もするが、昔々に比べれば、手間のかかった無駄な装備が少なくなったように思う。 近年の安全装備の充実は目覚ましい。ホンダ・フィット4のようにフルモデルチェンジから1年で安全装備が改変し進化した例もある。 車の機能・装置でいらないと思うもの1位は?2021年8月28日 マイナビニュース ソニー損害保は8月24日、「全国カーライフ実態調査」の結果を発表した。調査期間は2021年7月5~8日、調査対象は自家用車を所有し、月に1回以上車を運転する18歳~59歳の個人、有効回答は1,000人。 ― 引用終り ― 以下、記事から抜き書きとコメント。 〇いらないと思う機能1位「車内イルミネーション機能」(31.2%)2位「サンルーフ」(24.0%)3位「パワーシートメモリー機能」(17.9%) コメント: 大いに納得。サンルーフは温暖化の影響もあるのでは。 喫煙者が煙抜きに装備している例も聞いた。 〇車社会で恐怖を感じること1位「飲酒運転による事故」(66.1%)2位「あおり運転による事故」(62.4%)3位「ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故」(58.2%)4位「高齢者・高齢運転者との事故」(52.4%)5位「逆走車との事故」(52.1%) コメント:他人の事、自分事別に「恐怖を感じること」を知りたいな。 〇あおり運転の対策として効果があると思うもの1位「ドライブレコーダーを設置する」(73.9%)2位「車間距離を広く取る」(53.7%)3位「無理な割り込みをしない」(45.1%) コメント: 高速道路、自動車道路での「追い越し車線の不適切な使用」もあおり運転誘発行為と思う。 〇安全運転を支援する機能や装置の搭載率・「ドライブレコーダー」(43.0%)・「自動ブレーキ」(31.4%)・「車線逸脱防止支援システム」(32.1%) コメント: メーカー純正のナビや純正ドライブレコーダーが市販品と比べて著しく高価なのはなんでだろう? 「自動ブレーキ」は作動条件を大きな活字で表示しないと勘違いの元。 「車線逸脱防止支援システム」について、ジジイ(私)はさして感銘を受けなかったが、免許取りたての息子は高く評価していた。
2021年09月07日
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海外の需要増を背景に、鉄鋼原料相場は昨年前半から上昇トレンドに入っていた。 鋼材価格は原料高騰により、H形鋼、厚鋼板といった代表的な建材が2021年に入って軒並み大幅に値上がりしていた。 鋼材価格について、トヨタと鉄鋼大手は半年ごとに価格交渉を実施しており、この価格が国内の鋼材取引価格の指標となっている。 トヨタと鉄鋼大手との価格引き上げ合意は、自動車だけでなく、電機、造船、機械など他の産業の鋼材価格に波及する。 トヨタと鉄鋼大手、鋼材値上げ合意=原料価格高騰を反映2021年8月24日 時事通信 トヨタ自動車と日本製鉄などの鉄鋼大手が、2021年度下半期(21年10月~22年3月)の自動車向け鋼材価格の引き上げで合意したことが24日、明らかになった。値上げは2年ぶりで、原料となる鉄鉱石や石炭の価格高騰などを反映させた。 これにより、トヨタが集中購買して系列部品会社に卸す鋼材の価格は1トン当たり2万円程度上がる見込み。 ― 引用終り ― トヨタ自動車は部品会社に卸す鋼材の2021年度下期(21年10月~22年3月)の価格を、21年度上期(21年4~9月)と比べ1トンあたり2万円程度引き上げる。 値上げは2年ぶりで、値上げ幅としては2010年度以降で最大。 2021年7月、トヨタが自動車鋼材に関する集中購買制度のあり方を見直すと報じられた。 トヨタは現在、集中購買において管理自給方式という形を採っているが、これを完全支給方式に変える方向とみられている。
2021年09月04日
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8月19日、トヨタ自動車は、国内の全14工場で減産(約14万台)を行うと発表した。 半導体不足には大規模な減産を行わず対応していきたが、東南アジアでの新型コロナウイルスの感染拡大などのため、部品調達に支障が出ることから、8月24日から9月30日まで、トヨタグループ14工場の27の生産ラインで断続的に稼働停止で減産する。 トヨタ、国内の全14工場で減産変異株の感染拡大が直撃高田 隆 日経クロステック/日経Automotive 2021.08.19 … (略) … 変異株の感染拡大の影響は、海外の生産拠点にも波及している。複数メディアの報道によると、21年9月のグローバルの減産台数は約36万台に達する見通しで、当初(21年7月時点)の生産計画に比べて約40%の減少になるという。日本の減産台数は約14万台である。 ― 引用終り ― トヨタは製造原価低減のため、集中購買による部品の購買価格を低下させる手法もとっている。BCPによる部品調達の次善策、三善策があるといえども、東南アジア諸国への部品の生産移管がすすんでいるとすれば、コロナ禍影響による減産は、幅広く長期になるとみられる。 人気車種を多数抱えるトヨタの納期遅延は続くがカンバン方式の元祖はSCMがしっかりしており、減産見通しが速やかに変更されている。 この大規模な減産による影響で、日経平均が低下しただけにとどまらず、排ガスの有害物質除去用に使用されるプラチナ価格、パラジウム価格の相場をも引き下げた。 「トヨタショック」の影響は大きい。 「トヨタ・ショック」でプラチナ価格が急落コロナ感染拡大の余波小菅努|マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト21/8/20 YAHOO!JAPAnニュース … (略) … 業績が好調だったトヨタ自動車の大規模減産が報じられると、同日の同社株価は前日比4.4%安と急落し、他の自動車メーカーや部品メーカーも連想売りで大きく下押しされる展開になった。日経平均株価も304.74円安の2万7,281.17円まで下落している。一種の「トヨタ・ショック」が発生した格好になる。 一方、これと同様に大きなダメージを受けたのが、プラチナ(白金)とパラジウムだ。指標となるNYプラチナ先物相場は1オンス当たりで前日比25.20ドル安の971.20ドル、パラジウム先物相場は同125.40ドル安の2,297.90ドルとともに急落している。プラチナやパラジウムは自動車の排ガスから有害物質を除去するための触媒用貴金属として使用されているが、トヨタ自動車の大規模減産によって、触媒用貴金属需要の落ち込みも同時に警戒されたためだ。 ― 引用終り ― ホンダは、半導体不足に加え、東南アジアでのコロナ感染拡大で部品の調達が難しくなっているため、9月に狭山工場(埼玉県狭山市)の操業を1日停止すると明らかにした。 マツダは、8月24日、部品が届かず国内2工場の稼働を23日夕方から停止していると発表した。稼働を取りやめているのは本社工場(広島県府中町、広島市)と防府工場(山口県防府市)。操業停止による生産台数への影響は明らかにしていない。 8月27日、停止期間を31日まで延長すると発表した。当初の25日、延長の27日に続く2度目の延長。 いすゞ自動車は東南アジアでのコロナ感染拡大で部品調達に支障が出ているとして、24日夜から27日まで藤沢工場(神奈川県藤沢市)の小型トラック生産ラインを止める。 三菱ふそうトラック・バスも同様の理由で、9月10日と17日の2日間、川崎製作所でトラックの生産を休止する。
2021年09月03日
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大規模自然災害の続発、コロナ禍の継続などで、アウトドアレジャー志向は高まる一方。 登山(山歩き)用品、キャンプ用品などは、急激な市場の拡大に一部供給が追い付いていない部分もみられる。 自動車では日本だけでなく、世界中でSUVが人気。 「密」を避けることのできるアウトドア志向の高まりの他、企業で定年退職を迎えた人々の嗜好も加わり、キャンピングカーの販売が好調。 キャンピングカーの増加のせいばかりではないようだが、「道の駅」では夜間の利用を停止しているところもある。 キャンピングカー販売好調=「密」避け、手軽な旅行人気2021.08.14 時事通信 … (略) … 「2020年の契約総額はコロナ禍前の19年の2割増」―。キャンピングカー大手ナッツ(福岡県遠賀町)の荒木賢治社長は売れ行きをこう強調する。増加傾向は21年に入っても続き、受注好調で生産が追い付いていない。納車まで1年半かかる車種もあるという。 1000万円以上の本格車種もあるが、売れ筋はトヨタ自動車の商用バン「ハイエース」などがベースの500万円前後。「手頃な価格と約半年の短い納期がビギナー需要をつかんだ」(荒木氏)という。 キャンプ場のイメージがあるキャンピングカーだが、実際は地方の「道の駅」や車中泊施設で利用されることが多い。業界団体の日本RV協会の担当者は「食事は外食などで簡単に済ませ、家族やペットと旅を楽しむスタイルが30~60歳代の人気を呼んでいる」と話す。 キャンピングカーの国内保有台数は16年に1万台を突破。 20年は16年から約3割増の12万7400台に増加した。 ― 引用終り ― 車中泊を快適に過ごせる用品として、窓に貼る遮光ブラインドなどの広告も目立つ。 夕食は外食、入浴は温泉施設、朝食はコンビニ利用など、車中泊は最小限の準備で対応できるようになった。 食事に拘り、寝心地などの快適性にこだわると、キャンピングカーが欲しくなる。 オートキャンプ・ブームはすっかり定着したようだ。 キャンピングカーなら日本最大級の製造メーカーナッツRV
2021年08月27日
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1951年の誕生以来、「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」という同一のコンセプトのもと開発されてきたランドクルーザーは、今年生誕70周年。 8月2日、14年ぶりの新型、300シリーズが発売された。 トヨタ新型「ランドクルーザー」発売!14年ぶり刷新で指紋認証搭載価格は510万円から2021/8/2 くるまのニュースワクチン輸送車のベース車にも選ばれた「ランドクルーザー」 刷新の意義は トヨタは、新型「ランドクルーザー」(ランドクルーザー300系)を2021年8月2日に発売しました。14年ぶりのフルモデルチェンジで、どのような点が刷新されたのでしょうか。 新型ランドクルーザーは、高いボディ剛性を維持しつつ、動力性能および環境性能向上に寄与するクルマの軽量化を実現するために、ラダー(梯子型)フレームを刷新。 TNGAプラットフォームの「GA-F」を採用したほか、ボンネット、ルーフ、全ドアパネルのアルミ化、高張力鋼板の採用拡大などにより、車両として従来モデルから約200kgの大幅な軽量化を実現しています。 また新開発サスペンションの採用や世界初採用となる「E-KDSS」の搭載(「GR SPORT」グレード)などにより、舗装路における走行安定性と未舗装路における走破性の高次元での両立を目指したほか、コンセプトのひとつに「運転しやすく、疲れにくいクルマ」を掲げて開発が進められたといいます。 ― 引用終り ― 世界中で人気の高いランドクルーザーは盗難も多い。 盗難防止対策としてトヨタ初の指紋認証機能が付いたエンジンスイッチ(東海理化製)を装備した。 車の鍵を持って乗車し、ブレーキを踏みながらスタートスイッチの中央にあるセンサーに触れると、事前に登録した指紋情報と照合する。登録情報と一致しないとエンジンが始動しない。登録は10名まで。 ■主な変更点 1.高次元な走りと、環境性能の向上を目指したGA-Fプラットフォームの採用・ボディ、フレーム : 高い剛性を確保しながら、車両として約200kgの大幅な軽量化を実現・新開発サスペンション : オンロードの操縦安定性とオフロードの走破性を高次元で両立・ランドクルーザーならではの新機構 : 悪路での耐久性と時代のニーズに対応 操舵アクチュエーター付パワーステアリング 電子制御ブレーキシステム・その他の、操縦安定性・操作性向上を目指した装備 リヤ トルセンLSD オフロード走行のサポート機能 (1)マルチテレインセレクト (2)マルチテレインモニター (3)12.3インチディスプレイへのオフロード表示機能 2.ランドクルーザーにふさわしいパワー・環境性能を兼ね備えた新パワートレーン・3.5L V6ツインターボ ガソリンエンジン・3.3L V6ツインターボ ディーゼルエンジン・V6ツインターボエンジンの性能を引き出すDirect Shift-10AT 3.機動力・走破性を重視し、ランドクルーザーの伝統を継承したパッケージと、機能性を重視したエクステリア・インテリア・オフロードでの機動力、走破性を継承したパッケージ・本格オフローダーとしてのタフな強靭さと、洗練された大人の深みを融合させたエクステリア・使用性に配慮したインテリア オフロードにおける機能性を追求したインストルメントパネル形状やスイッチ配置 使用性と快適性に配慮したインテリア 4.最新世代のランドクルーザーにふさわしい、安心・安全装備・セキュリティ : 指紋認証スタートスイッチを採用・安全装備 ランクルマニア待望の新シリーズの発売で事前受注が集中し、すでに納車まで1年待ちになっているという。 生産の方は部品供給不足ではかばかしくない。 ランクル300を生産するトヨタ車体吉原工場第1ラインは、8月5日から6日稼働停止。 その後はお盆休みに入る。何らかの増産対応が取られるとしても、お盆休み明け以降となる。 トヨタ、新型「ランドクルーザー」生産工場で生産稼働調整東南アジアでの新型コロナ感染拡大による部品供給不足編集部:椿山和雄2021年7月27日 CarWatch トヨタ自動車は7月27日、8月に国内の完成車工場における生産稼働の調整を行なう予定であると発表した。東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品供給不足によるもので、新型ランドクルーザーの生産工場もその影響を受ける。 今回の生産稼働の調整は、同社が7月16日と7月22日に公表している国内完成車工場の稼働調整に加えての措置となる。 対象となるのは、レクサス「LS」「IS」「RC」「RC F」「NX」を生産するトヨタ自動車 田原工場 第3ラインで8月3日~6日に稼働を停止。トヨタ車体 吉原工場では、「ランドクルーザー300」とレクサス「LX」を生産する第1ラインと「ランドクルーザー70」を生産する第2ラインで、それぞれ8月5日~6日を稼働停止とする。 ― 引用終り ―
2021年08月15日
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世界の自動車市場は電動化に大きくなびいている。 だが、今は、企業の収益確保だけでなく、自社も各部品メーカーも、エンジン車の仕事を確保しなければならない。 今さらのこの時期にEV専用ではないニューモデル4種投入。 トヨタ、怒涛のニューモデル4台投入の狙いと計算…納期遅延のリスクも辞さない販売戦略2021年7月2日 Business Journal 前回、トヨタ自動車が2021年9月までにニューモデルラッシュを予定していることについて、販売現場の事情などを踏まえて述べた。トヨタは新型「アクア」、新型「ランドクルーザー(300)」、「GR86」の正式発売、「カローラクロス」の国内発売を控えている。 それでは、なぜトヨタはこのタイミングで“怒涛”ともいえるニューモデル投入を進めるのであろうか。直近の問題としては、世界的な半導体の供給不足がある。現段階で発表予定日がはっきりしているのは新型アクアのみとなっており、そのほかのモデルは発表日や時期が流動的になっている面も見受けられる。これは、半導体供給問題もからんでいるとされている。そのなかで発売を進めれば、当然“深刻な納期遅延”というリスクは覚悟しなければならないだろう。 ― 引用終り ― EV化の巨大な奔流は始まったばかり。 当面は内燃機関車もハイブリッド車も売れるはずだし、生産設備の稼働も確保しなければならない。 工数が激減するとされているEV組立工場を整え、EV特有の構成部品のサプライチェーンを整えられるのはまだ少し先。 過渡期には様々な不整合な事態が起こる。 発売が待たれているエンジン車のランドクルーザーは、最後のモデルになるかもしれない。ジムニーの発売のときのように一騒ぎになりそうだ。
2021年07月24日
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「レクサス高輪」では、車検の納期を「客が店内で待てる時間」として、2時間に設定。 法人顧客が多く、売り上げも伸びていた同店は、人員、設備の増強が追い付いていなかった。 業務が過剰な中で2時間という車検時間を守ることが優先され、一部の検査を省く、検査の数値を書き換えるなどの不正行為が常態化していった。 「レクサス高輪」で565台車検不正ライトの明るさなど書き換え2021/07/20 讀賣新聞オンライン トヨタ自動車は20日、100%子会社の「トヨタモビリティ東京」(東京都)が直営する販売店「レクサス高輪」(同)で、車検の際に一部検査をしないなどの不正が565台であったと発表した。対象車は無償で再検査を実施する。 2019年6月から21年3月にかけ、検査台数の約3分の1で不正があった。排ガスの成分やスピードメーターの精度の検査をしていなかった。ヘッドライトの明るさやフロントタイヤの角度の検査では、基準に満たない数値を適合するよう書き換えた。 今年6月17日、国土交通省の監査で発覚。検査員4人が不正を認めた。 ― 引用終り ― 不正車検はネッツトヨタ愛知でも発覚している。 2020年12月に同社の販売店「プラザ豊橋」で行われた国土交通省中部運輸局の抜き打ち監査で不正車検が明らかになり、その後の調査で5158台の不正車検が見つかった。 プラザ豊橋では、45分で車検を終了する「45車検」が展開され、レクサス高輪と同じく「時間内で作業を終えること」が重視されていた。 トヨタの佐藤康彦国内販売事業本部長らが記者会見し陳謝した。 「スピード車検」を全国の販売店に促してきた経緯を踏まえ、「時間が目的になっていた」と述べた。 氷山の一角? 不正発生の原因は、現実に基づかない無理な工数(=時間)設定にある。 根拠のない作業時間設定は「トヨタ生産方式」(TPS)に悖る行為。
2021年07月22日
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トヨタは東京五輪の「ワールドワイドパートナー」となり企業イメージの向上をはかろうとしたのだろうが、間が悪かった。 商業主義とともに、有観客開催をごり押しするIOCバッハ会長は、明らかに悪役、悪代官。 企業イメージやブランド価値を下げないため、トヨタは五輪関連のCMを放送しない方針を明らかにした。 トヨタは正直だ。 トヨタ、国内で五輪関連CM放送せず…「色々なことが理解されない五輪に」2021年7月19日 読売新聞 オンライン 東京五輪・パラリンピックで、最高位の「TOPスポンサー(ワールドワイドパートナー)」を務めるトヨタ自動車は19日、国内では五輪に関するテレビCMを放送しない方針を明らかにした。 トヨタの長田准執行役員が、オンラインで報道陣の取材に答えた。大会に対するトヨタの考え方などを伝えるCMを作成していたが放送しない。 豊田章男社長を含むトヨタ関係者は、開会式などへの出席も見送る方針だ。長田氏は、「色々なことが理解されていない五輪になりつつある」と述べた。 ― 引用終り ― 同じく7月19日、本業の方で、トヨタ自動車はハイブリッド専用コンパクトカーの新型アクアを発売。 先代のアクアは、2011年12月発売。 発売当初から世界トップクラスの低燃費、JC08モードで35.4km/Lが大きな話題をとなり、ロングセラーとなった。 10年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型アクアの燃費は、先代と比べ約20%向上。 「さらに次の10年を見据えたコンパクトカー」として訴求する。 注目のパワートレインは、1.5リッター直列3気筒のダイナミックフォースエンジンとリダクション機構付きTHS-II(ハイブリッドシステムを搭載。 駆動用車載電池は、世界初採用の、高出力な新開発・新仕様の「バイポーラ型ニッケル水素電池」をBグレードを除く全車に搭載する。 「バイポーラ型ニッケル水素電池」は、従来型のニッケル水素電池に比べ、バッテリー出力を約2倍に向上させている。走りのキビキビ感を高めつつ、電動走行が可能な速度域も拡大し、街中を中心により多くの場で「EVモード」のみで走れるようにした。 また、走行モードから「POWER+モード」を選択すると、アクセルペダルを緩めるだけで減速度を増大させ、滑らかに減速できる「快感ペダル」を採用。ペダルの踏み替えが従来比で4割減るという。 前評判の「實燃費の向上」がどれほどかが楽しみ。 トヨタ、新型アクア発売燃費は従来モデルから約20%向上021年7月19日 ITmedia ビジネスオンライン 初代アクアは、東日本大震災が起きた2011年に発売。「次の10年を見据えたコンパクトカー」として展開し、トヨタ自動車東日本の岩手工場で生産。これまでの販売台数は187万台を超え、アクア全体で約1240万トンのCO2削減に貢献したという。 新型アクアは「さらに次の10 年を見据えたコンパクトカー」としての装備と、より高度な環境性能を追求。 … (略) … また、最新のToyota Safety Senseも標準装備している。交差点での右左折時の事故に対応範囲を拡大したプリクラッシュセーフティや全車速追従型レーダークルーズコントロール、同一車線内の中央を走行するよう操舵支援するレーントレーシングアシスト、ペダル踏み間違い時の急加速を抑制するプラスサポートなどを搭載した。 さらにハンドル操作、ブレーキ、アクセル、シフトチェンジなど、駐車時の全操作を支援するトヨタチームメイト アドバンストパークや、新たに側方の静止物を検知対象とし、警報とブレーキ制御で接触回避を支援するパーキングサポートブレーキといった機能を備えた。 メーカー希望小売価格は198万~259万8000円。月販目標台数は9800台としている。 ― 引用終り ― アクアの最大のライバルは同じトヨタのヤリス。 ヤリス・ハイブリッド(2WD)の希望小売価格は199~232万円、ハイブリッド(4WD)は224~252万円、ハイブリッド(2WD)のWLTCモードの燃費は35.4km/Lから36.0km/L。 ヤリスの方が燃費はいい。 アクアにはない、ヤリスのガソリン車の燃費は19.6km/Lから21.6km/L。
2021年07月22日
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世界で最も命を預けるに値する車はトヨタ・ランドクルーザー(ランクル)であろう。 ランクルは、行くことができる場所から「必ず帰って来られる」ことを最優先に作られた車だからだ。 2021年6月10日、新型ランクル300系の発表とともに、改めてランクルの素晴らしさを礼賛する記事が散見されるようになった。 ランクル14年振りの刷新「ランクルじゃなきゃダメなんだ」世界で評価される理由2021年6月14日 ITmedia ビジネスオンライン 6月10日深夜2時30分。新型ランドクルーザー(ランクル)のワールドプレミアが配信された。その発表はたぶん世界的に見てちょっとしたお祭りであった。 … (略) …●信頼性という価値 30年以上前、自動車系出版社に入りたての頃に筆者はそれをすり込まれた。「池田なぁ、村もオアシスもない巨大な沙漠をクルマで命懸けの横断をするとして、レンジローバーとランドクルーザーがあったらどっちを選ぶ?」。そう聞かれてハタと思ったのだ。 確かにそれだったらランクルを選ぶだろう。ただ当時のレンジローバーはローバーの名エンジニア「スペン・キング」の手になる初代モデルで、群を抜いた悪路走破性に加えて神々しいオーラを放っていたし、英国ジェントルメンのライフスタイルを象徴するクルマとして喧伝(けんでん)されていた。 いわく、英国流のカントリーライフを楽しむジェントルメンは、成功の証(あかし)として、荘園のような郊外の邸宅(マナーハウス)と農園を手に入れて農耕生活を送ることが嗜(たしな)みであり、時折ロンドンはコヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウスに観劇に行く時に乗るのがレンジローバーであるといわれていた。 もっとも当のスペンキングは、いやあれは農地で使うクルマだと断言しており、どうやらオペラ云々は欧州かぶれのバブル文化真っ最中の日本で作られたお話らしいのだが。 … (略) … ●壊れないかの確認ではなく壊すこと ランクルとハイラックスの話だが、タンドラやタコマだって同じだ。トヨタはこれらのクルマを壊して壊して徹底的にいじめ抜き、鍛え上げる作業を行っている。壊れないことを確かめるのではなく、どこまでやったら壊れるかを確かめるのだ。 … (略) … そういう個性的というか、全く性質の違う過酷さを持った道が世界にはたくさんある。その現実を知らないで、想像だけではクルマは作れない。知らなかった過酷さにぶつけて「壊してみて」初めて本当の意味での限界が分かる。トヨタの5大陸チャレンジはそういう種別の違う過酷な道で、クルマと人を鍛える。人はエンジニアとは限らない。トヨタで働くさまざまな人が世界の道の本当の過酷さを感じ、腹落ちするためにこのチャレンジに参加する。腹落ちすれば、そういう地域で使う人のリスクが自分事になるのだ。知らないことを想像するのとは受け止め方そのものが変わってくる。 ●ミスターランクル 実はミスターランクルみたいな名物エンジニアがいるのだが、彼と話していると、頻繁に出てくる言葉がある。それは「必ず帰って来られる」という言葉だ。ほんのわずかな油断が絶望的な状況を招くかもしれない「道」で、何があっても絶対帰って来られる性能を最大限に追求したクルマがランクルだ。彼はこう言う。 「モデルチェンジする時、旧型で走れた場所が新型では走れないということは絶対にあってはいけないんです」 … (略) … ●GA-Fプラットフォーム ということで、われわれがランクルに期待すべきは、絶対に生きて帰って来られる性能が死守された上で、どれだけ快適になったか、あるいは楽しくなったか、環境に良くなったか。そういうことだろう。 期待すべきは、ラダーフレームにもようやくTNGA世代がデビューしたことだ。GA-Fプラットフォームだ。このニューシャシーの採用によって、高剛性化、低重心化、重量配分の適正化、サスペンション構造の改善など多くのメカニカルな進化をもたらしつつ、フレームと車体を合わせて200キロの軽量化を果たしているという。 そしてパワートレインも新設計になった。従来のV8に替えてV6ツインターボの3.5リッターガソリンと3.3リッターディーゼルである。もちろん動力性能はV8を凌駕(りょうが)している。2気筒減った分フリクションも減るはずだが、それにダイレクトシフトの10段ATを組み合わせて燃費を改善しているという。 ― 引用終り ― その信頼性の高さ、頑丈さを高く評価したのは、命を懸けて戦う各国のゲリラだった。 2015年にイスラム過激派組織「イスラム国」が公開した宣伝ビデオに登場する自動車が、比較的年式の新しいトヨタ自動車の「ハイラックス」と「ランドクルーザー」であったことから、米国連邦政府テロ対策局は米国トヨタに対し、自動車の入手経路等の説明を求めた。実態は米国務省から自由シリア軍へ救援物資として贈られたハイラックス・ランドクルーザーが、自由シリア軍の活動中にISILの武装組織に襲撃・略奪されて、イスラム国の手に渡っていたことが後に判明した。 世界の武装ゲリラからランクル(とハイラックス)は愛されている。 世界の武装ゲリラがトヨタを愛する理由 さすがトヨタと言うべきか、アフガニスタンからソマリアまで世界のゲリラの「武器」として愛用され続ける驚くべき耐久性ラビ・ソマイヤ2010年11月19日 Newsweek日本版 … (略) … ハイラックスを愛用しているのは、アフガニスタンのゲリラだけではない。「世界中の至る所で用いられている」と、新米安全保障研究センターの研究員で元米陸軍特殊部隊員のアンドルー・エグザムは指摘する。「(世界の武装ゲリラの間で広く用いられている自動小銃の)AK47の車両版と言ってもいい」 世界のゲリラ戦の歴史を写真で振り返ると、この車が紛争地帯でいかによく用いられているかがよく分かる。最初に写真に登場するのは60年代後半。新しいところでは、パキスタンの武装勢力がハイラックスに乗って銃を高く掲げている2000年の写真や、約20人のスーダンのゲリラが荷台で武器を掲げている04年の写真がある。ソマリアの海賊が首都モガディシオでハイラックスに乗って、銃を振り回している写真もある。 これはあくまでも一部の例にすぎない。ニカラグア、エチオピア、ルワンダ、リベリア、コンゴ民主共和国、レバノン、イエメン、イラク......さまざまな紛争地帯で撮影された写真にハイラックスが写っている。一部地域ではアメリカの特殊部隊も、ハイラックスの大型版であるトヨタ・タコマに乗っている。 … (略) … 戦場でハイラックスがあまりに目立ったために、この車にちなんだ通称で呼ばれている戦争まである。80年代のチャド内戦は、政府軍と反政府軍の双方がハイラックスの改造車を多用したことから「トヨタ戦争」と呼ばれた。 これほどまでにハイラックスが武装ゲリラに重宝されるのは、「戦闘力を何倍にも増やせる」からだと、英ウェールズ大学アベリストウィス校のアラステア・フィンラン研究員(戦略研究)は言う。「スピードが出せるし、機動性も高い。(50口径の機関銃を荷台に設置すれば)破壊力も強い。兵士の防弾チョッキを軽く破壊し、軽装甲車両であれば車体も撃ち抜ける」。軽装備の特殊部隊にとっては極めて危険な武器だと、フィンランは指摘する。 … (略) … イラクとアフガニスタンの両方でハイラックスを使用しているゲリラと戦った経験を持つ元イギリス軍特殊部隊員(現在も対ゲリラ戦の助言を行っていることを理由に匿名を希望)に言わせれば、「(ハイラックスが)愛用される理由は至って単純」だという。「スピードが出せて、故障せず、荷台に重火器を載せられる頑丈な車両の価値は極めて大きい」 中東の紛争地帯を見てきたエグザムによれば、既にゲリラの間で多く用いられているという事実がハイラックスの地位をさらに確かなものにしている。「みんなが使っているので、交換部品が手に入りやすく、どこの整備士も修理の仕方が分かっている」 ― 引用終り ― ランクルは世界的に人気を博している。 2021年3月25日、日本損害保険協会は、「第22回自動車盗難事故実態調査結果」を発表。 車両本体盗難は、トヨタ自動車「ランドクルーザー」が25件で2年連続の最多被害モデルとなった。 最も奪われる車=もっとも人気の高い車の証。
2021年06月24日
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コロナ前の2019年3月期、ホンダの2018年度の通期営業利益は、四輪事業が2096億円、二輪事業が2916億円。営業利益率は、四輪事業が1.9%、二輪事業が13.9%。 主力の四輪事業が営業利益率1~2%のレベルで、別建ての金融事業で支えられているように見受けられる。 2018年度第1四半期の530億円の営業損失には、英国やトルコの生産拠点の撤退費用、八郷前社長が損切りを決断した680億円が含まれている。 ホンダの4輪車事業はリーマンショック以降、低収益から浮かび上がれていない。 2011年度は東日本大震災の影響では営業赤字に転落。 翌年から黒字に転換したが、営業利益率の最高値は2016年度の4.9%。2017年度以降は3.4%、1.9%、1.5%と右肩下がりで下降。2020年度第3四半期まで(2020年4~12月)の営業利益率は0.8%と、ついに1%を割った。 安定的に営業利益率が10%を超える2輪車事業とは対照的な状態となっている。 幸か不幸か、日本には4輪事業の優等生トヨタがある。トヨタの営業利益率は8%代を確保している。純利益1兆円で経済界の話題となったのトヨタは、コロナ禍にも関わらず純利益2兆円となった。 トヨタ、純利益2.2兆円 大回復の要因は何だったのか、決算会見で語られたこと21年3月期通期2021年05月12日 ITmedia トヨタ自動車が5月12日に発表した2021年3月期(20年4月~21年3月)通期の連結決算は、純利益が前期比10.3%増の2兆2452億円と、2兆円の大台を突破した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、上期は販売台数が大きく落ち込んだが、下期で巻き返した。 販売台数(トヨタ・レクサス)は、前期比96.0%の908万台。売上高に相当する営業収益は8.9%減の27兆2145億円、営業利益は8.4%減の2兆1977億円だった。コロナ禍で先行きが不透明だった20年5月時点では、販売台数800万台、営業利益5000億円の見通しを掲げていたが、結果として目標を上回り、高い利益率を達成した。 同社の近健太執行役員は、「リーマンショックから取り組んできた、固定費を含む総原価改善によって、損益分岐台数をしっかりと落とせてきた」と好調の要因を説明。加えて「サプライチェーンについても東日本大震災以降、サプライヤーと減災に向けた取り組み、在庫の保有、代替品の評価の効率化など、ずっと努力してきた」と強調する。 ― 引用終り ― 2021年5月12日、本田技研工業(ホンダ)は、2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)決算を発表。 売上収益は14兆9310億900万円(前年同期比6.0%減)、営業利益6336億3700万円(同12.8%減)、税引前利益7899億1800万円(同19.3%減)、当期利益5099億3200万円(同24.6%減)となった。 親会社の所有者に帰属する当期利益4557億4600万円(同25.3%減)。 「自動車メーカーが十分な利益を出しつつ成長につながる健全な開発を行うためには、8%程度の営業利益が必要」と愛知工業大学工学部客員教授の藤村俊夫氏は指摘する。自動車製造事業は、製品、生産について不断の研究・技術開発と投資が必要なことを踏まえた指摘であろう。 トヨタの利益率は8.2%に対し、ホンダの利益率は3.4%。 ホンダの4輪車事業の営業利益率は、トヨタ自動車(8.2%、2019年度)はもとより、相対的に低価格な軽自動車、小型車中心のスズキ(6.2%、同年度)にも及ばない。 2015年6月に就任し今年退任した八郷隆弘社長は、「リストラ社長」と言っても過言ではないほど大胆な構造改革と、前任の伊東社長の世界販売600万台路線の後始末に取り組んだ。 結果的に過剰となった生産設備である、タイのアユタヤ工場で4輪完成車を組立ての第1ラインを休止。4輪の完成車工場、埼玉県の狭山工場の閉鎖を決断(2021年度までに閉鎖)。シェアの低下が止まらない欧州では、英国とトルコの完成車工場の2021年閉鎖を決定。生産環境が不安定なフィリピンからの4輪車生産の撤退。 グローバルモデルの派生車を1/3に削減方針(2025年まで)を示した。 系列の有力部品メーカー3社(ケーヒン、ショーワ、日信工業)を日立Astemo(アステモ、東京・千代田)としてメガサプライヤーとの競争環境に耐えうるよう再編。 2020年4月、社内外から聖域視されていた本田技研工業の研究開発子会社である本田技術研究所から、4輪車の開発部門のほとんどの機能を本田技研工業本体に統合した。 2020年10月、翌2021年シーズン限りでF1から撤退し、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて経営資源を集中すると発表。 カーボンニュートラルの実現に向けての構造改革は一区切りついた。 負の遺産を断ち切り、成長への基盤が整えられた。 2021年2月19日、ホンダは八郷社長と次期社長の三部敏宏専務による社長交代会見を開催。 2021年04月23日、 三部社長が本田技研工業株式会社社長就任会見を開催。 ホンダはいつまでも「これから」の企業を目指しているようだ。
2021年06月01日
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ガソリンスタンド(サービスステーション、SS)は1994年度末6万421ヵ所をピークに減少が続いた。 2011年2月1日の消防法改正による地下埋蔵タンクの更新の必要性、後継者不足等から、地方のSSの廃業が続いた。 2019年4月、昭和シェル石油は、経営統合により出光興産の完全子会社となった。 2019年7月、エッソ、モービル、ゼネラルがエネオス(ENEOS)に統合された。 シェルと出光に統合された。 石油元売り系列のSSは、エネオス、出光の2強とコスモ石油の3系列となった。 乗用車は、小型化、ハイブリッド化、エンジンの熱効率(燃費効率)の向上でSSの売上の中心であるガソリンの販売量の減少が加速されている。 少子高齢化で新車販売のニーズが限られる中、動力源は内燃機関からFCEVを含むEVへの転換がすすむ。 世界では「地球温暖化対策」としての炭酸ガス排出量削減の目玉として、自動車の電動化、内燃機関規制が急速にすすめられている。 国内のSSは、急速に淘汰されている。 クルマ離れに脱炭素……それでもガソリンスタンドは閉じられない橋本 真実 日経ビジネス記者2021.4.23 日経ビジネス 栃木県大田原市の須賀川地区。600人ほどが暮らすのどかな中山間地域で2019年12月、ガソリンスタンドが閉業するという話が突如持ち上がった。長年スタンドを営んできた店主が家庭の事情でこの地を離れることになったが、店に後継者はいなかった。 電車の通っていないこの地域では、住民の多くが車や原付きバイクで移動する。生活の足を支えるガソリン、農機具や山仕事の機械を動かす燃料、冬を越すための灯油。石油製品を使う場面は生活のあちこちにある。 「ガソリンスタンドがなくなったら困る」──。高齢者を中心に、地域住民の間で不安が広がった。 国内を見渡せば、こうした風景は決して珍しいものではない。資源エネルギー庁によると、1994年度のピーク時に6万カ所以上あった給油所の数は右肩下がりを続け、2019年度末時点で2万9637カ所と半減した。直近3年間では、1日平均1.7カ所の給油所が廃業・撤退に追い込まれている。 給油所の減少が続く背景にはいくつかの理由がある。 1つはガソリンの需要減少だ。自動車の燃費性能向上や軽自動車の普及などにより、国内では04年以降ガソリン販売量が減少傾向にある。今年1月には政府が35年に国内の全ての新車販売を電動車とする方針を打ち出したため、今後さらに需要が減少することは避けられない。 電気自動車(EV)の普及で先行する欧州では、既に充電設備の数がガソリンスタンドの拠点数を超えた。石油流通業を専門とする桃山学院大学の小嶌正稔教授は「国内の給油所数は30年に2万カ所程度、40年には1万3000カ所を下回るのではないか」と予測する。 事業者を悩ませるもう1つが、後継者難だ。ガソリンスタンドを運営する事業者の約97%は中小企業。ENEOSホールディングスや出光興産などの石油元売りから石油製品を仕入れ、「特約店」「販売店」と呼ばれる店舗で販売するケースが多く、中でも1カ所の給油所だけを運営する零細企業が7割を占める。 その多くは地域に根差して長年店を続けてきたが、経営環境はじわじわと悪化している。店主の高齢化や後継者の不在、さらには老朽した設備の修繕費が捻出できないなどの理由から、やむを得ず店をたたむといった例が増えてきている。全国石油協会の調査によると、19年度時点で約1割の事業者が廃業を検討しているという。 50年のカーボンニュートラルなど、政府が掲げる目標を達成しようとするならば、給油所の減少は必然の流れだろう。事業者の一部には「もうガソリンスタンドには先が無い」と事業継続を諦める雰囲気も漂う。ただ今もなお、地域の生活を支えるインフラとして必要とされているガソリンスタンドも少なくない。 ― 引用終り ― 収支が合わなくなった後の時点で、人口減少地域を中心に耐えきれなくなったガソリンスタンドの大量廃業が始まる。後継者難の他、長引くコロナ禍などによる交通の停滞、大規模自然災害の発生による設備の毀損がその契機となる。 充電スタンドは設置・維持コストが既存SSより低いので普及しやすい。 水素スタンドは、設置コストが高く、水素の補給システムの確保が必要なことから、人口減少地域、へき地での普及は望めない。 同時に、通信販売に適さない燃料の補給に難儀するガソリン車、(ガソリン)ハイブリッド車は、急速に淘汰される。 その変化は、多くの変化を好まない日本人が考えているよりも急速に起こる。
2021年05月03日
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現行ジムニーは2018年に発売を開始して以来、数多くの受注があり、1年半とか数年とかの納期がささやかれる人気モデル。 ジムニーの骨格は専用のラダーフレームであり、モノコックボディの車と混流生産することが困難。 増える受注に対して容易に大幅な増産対応がとれなかった。 インドでジムニーシェラの生産を行なうことで、ユーザーに早く商品を提供できるよう、グローバルで生産体制を強化される。 輸出モデルの生産が減る分は国産モデルの生産に振り向けることができる スズキのインド子会社が「ジムニー」の生産をスタート2021/01/20 webCG スズキは2021年1月20日、インド子会社であるマルチ・スズキ・インディアが「ジムニー(日本名:ジムニーシエラ)」の生産・輸出を開始したと発表した。 マルチ・スズキのグルガオン工場で生産されるジムニーは、日本の湖西工場で生産されている輸出モデルのジムニーシエラと同じ仕様であり、主に中南米と中東、アフリカ等を仕向け地とした輸出専用モデルとなっている。 スズキはインドを輸出用製品の重要な生産拠点と位置づけており、ジムニーを生産することでインド政府が掲げる製造業振興策「Make in India」に貢献しながら、同国の経済発展や活性化に協力していくという。 ― 引用終り ― クルマの車体はシンプル、軽量が追求され、生産においてはモジュール化が求められている。 ジムニーなど、本当のオフロード車が求める世界は、それらと別の所にある。 求める所の違いから、ジムニーはラダーフレームを採用し続ける。 他の車と全く違うことから、ジムニーの生産を継続するのかの逡巡があったが、鈴木修会長のツルの一声で継続が決まり新型発売となったと聞く。 ジムニーがラダーフレームにこだわる理由2020.01.17 CarMe … (略) … 例えば、凹凸の激しい道を走って車体に強い衝撃が何度も加わった場合、モノコックボディや独立懸架式サスペンションはそれが要因で歪んでしまう場合があります。 そもそもオンロードでの使用をメインに考えられたメカニズムのため、悪路での堅牢性を保持していないためです。 最悪のケースだと、走行不能になって生命に危険が及ぶことも考えられます。ラダーフレームは過酷な条件でも抜群の耐久性を誇る 一方、ラダーフレームですが、頑丈な鋼鉄の梯子状の骨格は、大きなショックを吸収し、長年の過酷な使用条件でも優れた耐久性を発揮します。 リジッドアクスル式のサスペンションも同様です。 多少岩にぶつけたくらいでは、歪むなどありません。 さらに、アッパーボディとフレームが別体の構造のため、仮にボディが障害物にぶつかって大きく歪んでも、フレームやサスペンションに問題がなければ普通に走行を続けることができます。 サスペンションの動きにも特徴があります。 1輪ずつがそれぞれ動く独立懸架式に対して、左右輪が1本の軸になっているリジッドアクスル式は、片輪が地形によって持ち上がると、もう1輪は下に押しつけられるように動きます。 そのため、悪路走破性で重要なタイヤのトラクション(前進するための摩擦力)が働きやすく、四輪の駆動力を効率よく地面に伝えるのです。 構造がシンプルで、修理しやすいというのもラダーフレーム+リジッドアクスル式のメリットのひとつです。 整備設備が十分に整っていないような僻地でも、最低限の工具があればメインテナンスや修理ができるよう、極力シンプルに造られています。 ― 引用終り ―
2021年02月04日
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ホンダは2020年12月24日、軽自動車「N-BOX」をマイナーモデルチェンジし、25日に発売すると発表した。 内外装のデザインの刷新、新グレードの追加を行った。 国内新車販売で3年連続でトップ、日本のホンダの最量販車種の魅力を高め、さらに幅広い層を取り込みをはかる。 ホンダは売れているクルマには次々と手を入れる。 ホンダ、「N-BOX」を改良デザインを刷新、新コーディネートも追加 2020年12月24日 ITメディアニュース …(略)… 今回のマイナーチェンジでは、「N-BOX」「N-BOX Custom(カスタム)」ともに、「所有する喜びをより一層得られるようなデザイン」(同社)に改良。 ― 引用終り ― N-BOX、N-BOXカスタム共通●安全装備 「パーキングセンサーシステム」の追加【N-BOXの主な変更点】 よりシンプルで機能性を強調したデザイン●外観 ヘッドライトとグリルの形状変更 メッキバーをロアグリルに追加●内装 ダークブラウンの導入 ホワイトの加飾●新コーディネイトスタイル 2トーンの外装色をブラウンルーフに統一 ディッシュホイールの追加 インテリアに塗装加飾とシート表皮をブラウン色調●メーカー希望小売価格(税込) 142万8900円~202万2900円【N-BOXカスタムの主な変更点】 高級感や存在感を高めたデザイン●外観 アッパーグリルのメッキの立体化など、フロント周りのデザインを変更。 メッキバーをリアバンパーに追加。●内装 マルチブラック塗装の加飾を刷新。●新コーディネイトスタイル ボディーカラープレミアムクリスタルレッド・メタリック」を導入 ダークメッキの加飾に色調をそろえた カラークリア仕上げのアルミホイール採用 インテリアはフル合皮シートを採用●メーカー希望小売価格(税込) 176万9900円~223万3000円。 家族間での新型コロナウイルス感染が取り上げられる中、ホンダは「くるますく」を開発し、オプションで販売する。 親しき中にもマスクあり? 発進停止のストレスが著しく減り、運転補助機能を高める効果があるEPB(電動パーキングブレーキ)の装備がない。 拙速で大失敗を重ねた経験が生きているのだろう。 EPBは今はなきN-BOXスラッシュ、現行N-WGN、現行フィットで大失敗している。 なぜ車用「マスク」発売?ホンダがN-BOX用マスクを開発した理由とは2020年12月24日 くるまのニュース 2020年12月25日に発売されるホンダの人気軽自動車「N-BOX」に合わせて、純正アクセサリーとしてクルマ用マスクとなる「くるますく」を発売したといいます。 人用のマスクならぬ「くるますく」とは、どのようなものなのでしょうか。■なぜクルマのマスクを開発? 2020年は世界的に新型コロナウイルス感染症が流行し、人々の日常生活や企業の業績にも影響が及ぼすほどの事態となっています。 そうしたコロナ禍において人々に定着した習慣として「マスクの着用」が挙げられますが、今回ホンダはクルマ用のマスクとなる「くるますく」を開発したといいます。 どのような代物なのでしょうか。 感染対策の一環として今では習慣化したマスクの着用。 2020年冬にもその習慣は継続されたこともあり、コロナ以外にもインフルエンザや従来の風邪も例年より減少傾向にあるといわれています。 そうしたなかで、自動車メーカーのホンダはクルマのエアクリーンフィルター用抗ウイルス用品として「くるますく」を開発し、2020年12月25日から発売されるマイナーチェンジモデルの軽自動車「N-BOX」に合わせて展開します。 この「くるますく」は、車内標準装備のエアクリーンフィルターの上部に重ねて装着することで、車内空間に浮遊しているウイルス飛沫をエアコン内気循環でキャッチし、特殊表面形状でウイルスにダメージを与えて減少させる製品です。 商品化にあたっては、ホンダの四輪事業本部ものづくりセンターで開発し、ホンダアクセスから純正アクセサリーとして販売されます。 …(略)… 今回の「くるますく」は、北里環境科学センターでのテストもおこなわれており、1立方メートルの状況下では車内空間に浮遊しているウイルス飛沫をエアコンの内気循環により15分で99.8%以上除去することがわかっています。 ― 引用終り ― ホンダの売れていないクルマは、バリエーションの削減、廃番が待っている。 売れるクルマにばかり集中していたら、国内ではN-BOX、フィット、フリードだけが売れるメーカーになった。 世界的大企業となったホンダは、大量生産の呪縛に憑りつかれ、少量しか売れない国内市場を見放しているかのようだ。
2021年01月06日
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2代目N-ONEは、プラットフォームを一新。 外観は、N-BOXの前回のフルモデルチェンジと同様、前モデルの「丸・四角・台形」をベースとしたデザインを継承。 興味関心の薄い者には、フルモデルチェンジと分からないデザイン。 細菌スポーツモデルの設定を避けているホンダにしては珍しく、軽自動車初のFFターボエンジンと6速マニュアルトランスミッション(MT)の組み合わせを設定。 新型のウリとなるメカ。 新型の購入者が重視したポイントは、N-ONEを象徴する「丸・四角・台形」のエクステリアデザインだそうだ。 私はフルモデルチェンジと聞いて買い換えようかと思っていたが、外観が全く変わらないのでやめた前モデルのオーナーを知っている。 安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ・センシング)」の全車標準装備は、購入の動機付けとして重要だろう。 ホンダの新型「N-ONE」、発売1カ月で8000台受注6速MT搭載グレードは3割2020年12月21日 ITmedia ビジネスオンライン ホンダは12月21日、11月20日に発売した軽自動車の新型「N-ONE」の受注台数が8000台を超えたと発表した。 販売計画台数は月2000台。 好調なスタートとなった。 …(略)… グレード別の比率は、標準の「Original」が34%で最多。 6MTを搭載した上級グレード「RS」も29%と約3割を占める。 その他、「Premium」が19%、「Premium Tourer」が18%となっている。 ― 引用終り ―
2021年01月06日
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新車販売でトヨタ・ヤリスに大きく引きはされているホンダ・FITが、日本自動車殿堂カーオブザイヤー受賞。 例外はあるが「大賞受賞車は売れない」というジンクスを積み重ねることになるのだろう。 HONDAニュースリリース2020年11月06日2020〜2021日本自動車殿堂において「FIT」がカーオブザイヤー「Honda e」がカーテクノロジーオブザイヤーを受賞「RA272」が2020日本自動車 殿堂 歴史遺産車に選定 Hondaのコンパクトカー「FIT(フィット)」が、2020〜2021日本自動車殿堂 カーオブザイヤー(主催:特定非営利活動法人 日本自動車殿堂)を受賞しました。受賞理由1:新世代向け高効率・低燃費2モーター式e:HEV2:実用性と安全性に優れたパッケージング3:シンプルで快適な先進の安全運転支援システム 今年2月に発売したフィットは、歴代フィットが築き上げた優れた性能や、コンパクトカーとは思えない圧倒的な室内空間・ユーティリティーの高さなど、高い機能性は継承しつつ、よりお客様に満足していただけるクルマへと生まれ変わることを目指して開発。 お客様が本当は何を求めているのか追求する中で、クルマでの移動においてもリラックスや癒しを求めているという潜在的なニーズにたどり着き、そのニーズに応える「心地よさ」を新たな提供価値として掲げ、Hondaならではの独創的な技術を織り込むことにより、具現化しました。 ― 引用終り ― ヤリスより燃費が悪いホンダの「2モーター式e:HEV」が受賞理由となったのはなぜだろう。 ホンダの先進安全運転システム(ホンダ センシング)が「快適」とする理由はなぜなのだろう。 見かけた試乗記の範囲で受賞理由は納得できない。 FIT の総体としての「リラックスや癒し」の追求は理解できるが、”ホンダセンシング”が”快適”とする論述には接したことがない。 室内音や振動以外は数値で示しにくい「リラックスや癒し」が実現できているとするなら、そのように理由づけした方が良い。 比較対象が多く持たない個人ユーザーは、総体としての「リラックスや癒し」を長く使って初めて実感することになる。 4代目 FIT がいいクルマになるためには、ホンダが大きく方針を変えることなく、手を入れながら長い間売り続けることが必須。 量販車種にそのような方針を続けることは、変えるのが得意なホンダにとって難題と見受けられる。
2020年12月28日
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緊急事態宣言後、日本の自動車業界ではトヨタの盤石ぶり、強さばかりが目立つ。 登録車新車販売ランキングでは、ホンダ以外、トヨタの尻尾にしがみつくことさえできていない状況が見て取れる。 コロナ禍は低所得層の打撃が大きいようで、軽自動車の販売は伸び悩みをみせている。 トヨタが強すぎる!11月新車販売ランキングでトヨタヤリスが3ヶ月連続1位、アルファードやハリアーも上位入り2020年12月6日 MoTA 日本自動車販売協会連合会(以下、自販連)と全国軽自動車協会連合会(以下、全軽自協)は、2020年11月の新車販売の車名別ランキングを発表した。 両データを総合したランキングでは、9月10月に続き、絶対王者であったホンダ N-BOXを抑え、トヨタ ヤリスシリーズが総合販売ランキングで1位を獲得した。2020年11月総合販売ランキング(自販連/全軽自協調べ)■第1位:トヨタ ヤリス 19921台■第2位:ホンダ N-BOX 15685台■第3位:スズキ スペーシア 12027台■第4位:トヨタ ライズ 10627台■第5位:ダイハツ タント 10599台 自販連、全軽自協調べの販売台数データを集計した2020年11月度の総合ランキングでは、トヨタのヤリスシリーズ(ヤリス・ヤリスクロス・GRヤリスを同一車種として集計)が3か月連続で1位となり、2位のホンダN-BOXに約4300台の差をつけた。10月のランキングでは、トヨタ ヤリスとホンダ N-BOXの差はおよそ2500台だったため、その差が開いた格好だ。 2020年12月24日発売予定の新型N-BOX カスタム ただしホンダ N-BOXは2020年12月24日に、2017年8月末にデビューした現行型(2代目)では初となる大規模なマイナーチェンジを控えている。 …(略)…2020年11月登録車販売ランキング(自販連調べ) ここからは、自販連と全軽自協それぞれのランキングについてご紹介していこう。 まずは軽自動車を除いたランキングから。 ここではトヨタの強さが際立つ結果となった。■第1位:トヨタ ヤリス 19921台 (2020年10月:1位)■第2位:トヨタ ライズ 10627台 (2020年10月:2位)■第3位:トヨタ アルファード 10109台 (2020年10月:5位)■第4位:トヨタ ハリアー 9897台 (2020年10月:6位)■第5位:トヨタ カローラ 9653台 (2020年10月:4位)■第6位:トヨタ ルーミー 9112台 (2020年10月:3位)■第7位:トヨタ シエンタ 7187台 (2020年10月:10位)■第8位:ホンダ フィット 7161台 (2020年10月:7位)■第9位:ホンダ フリード 6864台 (2020年10月:8位)■第10位:トヨタ ヴォクシー 6860台 (2020年10月:9位) 11月はトヨタ ヤリスが19921台を販売。 軽を除いたランキングでは5か月連続で1位を獲得した。 2位には10627台を販売したトヨタ ライズ、3位には10109台を販売したアルファードとなった。 11月のランキングで注目したいのは、3位のアルファードと、4位のハリアーだ。 200万円台以下のコンパクトクラスが販売台数上位に位置する中、Lサイズミニバンのアルファード(主要価格帯:400~500万円台)とSUVのハリアー(300~400万円台)という高額モデルが上位に食い込んでいる。 このほか7位までをトヨタ車が独占。コンパクトから高級SUV・ミニバンに至るまで、全方位でトヨタの強さを見せつけられた格好だ。 ― 引用終り ―
2020年12月23日
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2015年12月、ホンダは国内の自動車メーカーとして初めて定年を65歳に延長すると発表。 60歳以降の選択定年制で、対象は全正規従業員。 60歳以降の給与を60歳未満の8割程度にし、海外駐在も可能。 仕事ぶりに応じた評価制度も設け、2017年度から実施となった。 2020年12月、2021年度から早期退職制度の優遇をはかると報道があった。 ホンダ、希望退職で優遇制度来年4月導入、55歳以上2020年12月02日 JIJI.COM ホンダは2日、55歳以上の従業員を対象に退職・転職を優遇する制度を来年4月に導入すると明らかにした。 従来の退職金に加算金を追加し、再就職の支援も行う。募集人数は定めず、長期的に若年世代への世代交代を進める。 新制度は1年ごとに継続を判断する。 電動化など「100年に1度」と言われる転換期を迎えている自動車業界では、求められる人材も大きく変化している。 ホンダはより新しい専門性を持った社員が活躍できるよう、組織の新陳代謝を図りたい考えだ。 ― 引用終り ― 「より専門性を持った社員」とは電動化技術やIT化技術、と巷で解釈されている。 ガソリンエンジンのホンダは、電動化、電子化、IT化の新たな次元に本格的に踏み込んだ。 ホンダ、シニア社員の新たな進路を支援…2021年度から新人事制度導入2020年12月3日 Response ホンダは12月2日、55歳以上のシニア層の正社員を対象とする新たな人事制度として「ライフシフト・プログラム」を2021年4月に導入すると明らかにした。 このプログラムで早期退職する場合、退職金の割り増し支給や希望者への再就職支援を行う。 対象となるのは55歳以上59歳未満の人だが、初年度については年齢の上限を64歳未満まで引き上げて運用する。 退職金の割増率などは公表していない。 あくまで本人の意志を尊重し、希望者枠などは一切設けないという。 ― 引用終り ― ホンダの創立者・本田宗一郎は「人間尊重」をかなり早い時期から唱えていた。 この件で言えば、多様な働き方の選択肢の設定となるのだろう。 希望者枠などを設けないということであれば、今までの「ホンダ」を捨てるわけではないということだろう。
2020年12月19日
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ガソリンなどの化石燃料を使用する内燃機関で走る自動車は、ICE車(内燃機関:Internal Combustion Engine)と呼ばれるようになった。 2030年代を中心に欧州各国がICE車の新車販売を禁止すると宣言。 2020年9月、米国最大の新車市場であるカリフォルニア州の知事が自動車に関する規制強化を発表。 2035年までに同州で販売する全ての新車をZEV(Zero Emission Vehicle:無公害車)にすることを義務付けるとした。 ZEV規制では2018年にハイブリッド車(HEV)が対象から外れ、電気自動車(EV)および燃料電池車(FCV)と、過渡的なZEV〔Transient ZEV:TZEV、すなわちプラグインHEV(PHEV)と水素エンジン車〕だけがZEVの対象となっている。 2020年4月時点で全米12州がZEV規制を導入している。 世界最大の新車市場の中国は、2035年をめどに新車販売のすべてを環境対応車(HEVなど低燃費車を含む)にする方向で検討開始。 大気汚染に悩んでいるインド、インドネシアも環境対応車普及拡大のためICE車の販売規制を強化するとみられている。 環境規制で出遅れていた日本政府も菅内閣になってようやく方針が出された。 政府、2030年代半ばにガソリン車新車販売禁止へ欧米中の動きに対抗2020/12/3 毎日新聞 政府は2030年代半ばに国内の新車販売を全てハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車に切り替え、ガソリン車の販売を事実上禁止する目標を打ち出す。 50年までに二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出を実質ゼロとする政府目標の実現に向け、「ガソリン車販売ゼロ」に踏み込む。 実現には、日本の自動車メーカーが強みを持つHVに加え、EVのさらなる普及が鍵を握る。 ― 引用終り ― 対抗どころか日本政府は世界の動きから完全に取り残されそうになっている。 日本のトヨタ、ホンダ、日産はICE車の販売規制に先進的に対応している。 日本政府はトラックメーカーやエンジン部品メーカーに配慮しているつもりなのかもしれないが、環境規制を遅らせることは、規制に対応できない企業の死を招く。 2020年8月、米・CARB(カリフォルニア州大気資源委員会)は、フォード、ホンダ、BMWノースアメリカ、フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカ、ボルボの5社と、排ガス削減を目指す枠組み協定を締結したことを公表した。 GM(ゼネラルモーターズ)、FCA(フィアット・クライスラーオートモービルズ)、トヨタは同協定に賛同していない。
2020年12月10日
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2020年10月の車名別新車販売台数(速報)で登録車のトップはヤリスクロスを含むトヨタ・ヤリス。 ベスト10のうちトヨタは8車名。 ベストがベスト20に広げてもトヨタは13車名と、トヨタは順風満帆の実績。 クルマにロマンを求める者たちにはシンボル的存在、イメージリーダーが大事。 GRヤリスにあこがれてヤリスを購入する者もあるだろう。 WRCを夢見ながらヤリスクロスを選ぶ者もいることだろう。 一見ちょいヤンチャなコンパクトハッチトヨタ「GRヤリス」はどこが凄いのか? 2020年11月25日 日刊ゲンダイDIGITAL 【クルマは乗らなきゃ語れない】 トヨタの新コンパクトカー、ヤリス3兄弟の末っ子「GRヤリス」が遂にデビュー。 一見ちょっとヤンチャな3ドアハッチバック。 1.8m超えのワイドフェンダーや開口部の大きいフロントバンパーが目立つくらいだが、本質は他の2兄弟と全然違う。 そもそもWRC、世界ラリー選手権用のベース車として作られ、ボディー強度や精度が段違いに高いのだ。 プラットフォームは一応5ドアハッチバックのヤリスと共通のGAーB。 だが、リア回りにはひとクラス上のGA-Cプラットフォームが使われ、ルーフは専用カーボンプラスティック製でボンネット、ドア、テールゲートはアルミ製。 …(略)… レーシングカーに乗った時のような感覚 生産方式からしてトヨタの新たな挑戦なのだが、実際にできあがったクルマの味わいが全然違う。 乗ったのはメイングレードの「RZ」。 インパネデザインや樹脂のクオリティーは量産型の5ドアのヤリスとほぼ同じだが、ドアトリムには上質なバックスキン風素材が使われ、フロント席は本格的なバケットシート。リアは3ドア化で頭上が狭くなっている。 なにより走り出した時の剛性感がもの凄い。 どんな細かい揺れでもドライバーに伝わるような正確さがあり、密封度も高く本物のレーシングカーに乗った時のような感覚。 パワートレーンも別物で、完全新設計の直噴1.6〓直3ガソリンターボ搭載。 レース用の高速燃焼コンセプトに加え、軽量部品採用による高回転化、ターボチャージャーなど吸排気系の最適化によって、ピークパワー&トルクは272ps&370Nm。 ノーマルの1.5〓直3エンジンが、120ps&145Nmだからスペックはほぼ倍。 スポーツ4WDシステムの「GR-FOUR」と専用の6MTも備わる。 このシフト感覚と4WDも凄くて、今にまで味わったことのない硬質かつ正確なゲート操作に加え、3つのドライビングモードで前後のトルク配分が劇的に変わり、「ノーマル」は60対40、「トラック」は50対50、「スポーツ」は30対70。 スポーツモードで峠道を走ると、コーナリング中の回頭性が露骨に上がり、アクセルを踏む度にライン内側にグイっと入ろうとする。普段使いも可能 ― 引用終り ― コンパクトSUVは地上のいたるところでブームだ。 日本でもヤリスクロスが圧倒的な人気を博している。ヤリスクロス、買うならHVか純ガソリン仕様か??それぞれの長所と短所2020年11月9日 ベストカーWeb いま、怒涛の勢いで売れている、トヨタのヤリスクロス。 自販連の登録車ランキングでは、9月のヤリスの販売台数は2万2066台。 このうちのおよそ3割、数にすると約7,000台がヤリスクロスだという。 ヤリスクロスの月販目標台数は4,100台であるから、その約1.5倍の登録台数を得ていることになる。 また、ヤリスクロスの累計受注は3万台突破ともいわれており、いまもの凄い勢いで売れているのだ。 ライズ、ハリアー、RAV4、C-HRと、人気SUVをいくつも抱えるトヨタが、また新たに人気SUVを手にした。 …(略)…おススメは「ガソリンZ-4WD」か「ハイブリッドG-4WD」 筆者ならば、ガソリン車の「Z-4WD」、もしくはハイブリッド車の「G-4WD」を選択する。 そのうえで、安全装備系はフルオプションとするだろう。 もちろん、予算の都合などあるだろうが、何年か後に下取りに出す可能性があるならば、その時のことも考えておいたほうがいい。 装備品の違いで、驚くほどリセールバリューは変わってくる。 ― 引用終り ― 10月の車名別新車販売台数(速報)で登録車はトヨタ・ヤリス18,592台、軽自動車ではホンダ・N-BOX16,052台がトップとなった。 特筆すべきは、登録車と軽自動車の総計でヤリスがトップとなったことだ。 コンパクトカーでヤリスの対抗馬に位置付けられているホンダ・フィットは9,001台でヤリスとの比較はおこがましく、ヤリスの実績の一部分であるヤリスクロスといい勝負。
2020年12月08日
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2019年、韓国の国内生産台数は前年比1.9%減、国内販売台数(輸入車除く)は0.9%減。 韓国の産業通商資源部は国内生産について、ルノーサムスンの受託生産の減少、韓国GM(ゼネラルモーターズ)のストライキによる生産停滞、国内生産ラインの調整などにより、1.9%減の395万614台だったと分析した。 輸出台数は2.0%減。 海外生産台数は4.3%減。 現代自動車は米国やブラジルが増加、中国、インド、チェコ、ロシア、トルコが減少し、前年比7.3%減の262万3,976台。 起亜自動車は、スロバキアと米国が増加し、前年比2.5%増の125万9,349台だった。 2020年、輸出を中心にコロナ禍の影響を大きく受けている。 韓国自動車産業炎上! 「米GM撤退」示唆、EV電池出火「LG」「サムスン」製リコール騒動ウォン高進行で輸出急減速も2020年 ZAKZAK(夕刊フジ) 韓国経済に“冬将軍”到来か。主力の自動車産業で、米ゼネラルモーターズ(GM)が労働組合のストライキを背景に韓国撤退を示唆したほか、韓国産バッテリーを搭載した電気自動車(EV)で出火やリコール騒動が相次いでいる。 為替も約2年ぶりのウォン高ドル安水準で、輸出に急ブレーキとなりかねない。 ◇ 「韓国にこれ以上の投資や新製品を割り当てることができなくなる。非競争的な国にしている」 深刻な現状を語るのは、GMの上級副社長兼海外事業部門代表、スティーブ・キーファー氏だ。 ロイター通信が18日伝えた。 韓国での労働組合によるストライキで約1万7000台の生産に影響が出ており、週末には2万台に達するとの見方を示した。 韓国メディアによれば、韓国GMの労組は17日から20日まで断続的にストを実施したほか、10月から残業・特別勤務拒否も続けた。 キーファー氏は「短期的に重大な影響を及ぼす」としており、組合に「自動車の生産が人質にされている」とも表現した。 にもかかわらず、韓国GM労組は23日から25日まで、勤務時間を半減させる新たなストを決議したと朝鮮日報(日本語電子版)が報じた。 生産態勢への影響が続くのは確実だ。 そもそも韓国GMは2014年から6年連続の赤字で、新工場への投資が保留されているほか、同社のカハー・カゼム社長が9月に「労使紛争が悪化すれば、GM本社は韓国からの撤退も検討するだろう」と述べており、撤退が現実味を増している。 韓国の自動車業界では、最大手の現代(ヒュンダイ)自動車も労使の対立が常態化している。 現代自動車グループの起亜自動車労組も24日から27日まで勤務時間を半分にするストに突入した。 元商社マンで韓国事情に詳しい朝鮮近現代史研究所所長の松木國俊氏は、「韓国の労組は会社の経営が苦しくても、発表される業績を信用せず、目先の利益のために衝突を繰り返す傾向がある。法律も労働者に有利なため組合を抑制することは難しい」と指摘する。 また、韓国政府が「第2の半導体」とも称し、期待を寄せる韓国産EVバッテリーもトラブル続きだ。 米GMは17~19年に生産されたシボレーのEV「ボルト」のバッテリーに不具合が見つかったとして、約6万8000台のリコール(回収・無償修理)を発表した。 バッテリーは韓国のLG化学製で、米道路交通安全局(NHTSA)が同モデルの火災事故について調査中だという。 バッテリーが完全に充電された時に火災が発生する危険があるとしている。 現代自動車でも、LG化学のバッテリーを搭載した「コナEV」が、昨年7月から先月までの期間に韓国内外で13件の火災を発生させており、韓国や欧米、中国でリコールを実施する。 そのほか、サムスンSDI製のバッテリーを搭載したBMWやフォードの一部モデルでもリコールが実施されていると韓国メディアは報じている。 ― 引用終り ― 頼みの綱であるEVについて、日本の経団連に当たる、韓国の全経連(全国経済人連合会)は9月17日、「電気自動車市場のグローバルトレンドおよび示唆点」という分析レポートを発表した。 その報告書の中で以下のような提案を行った。1.需要者カスタム型の充電インフラの拡充2.電池原材料の需給安定のための海外資源開発の強化3.多様な電気自動車のラインナップ構築4.新型コロナウイルスを契機とした電気自動車への支援強化 着々とインフラ、製造設備の充実をすすめている中国と比べて、韓国の電気自動車市場の拡大は、日本と同様に「これから」。
2020年12月04日
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2016年4月、燃費偽装問題が発覚後、2016年10月に三菱自動車はルノー・日産同盟に加わった。 2017年1月27日、消費者庁が、三菱自動車と日産自動車に対して、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)の優良誤認違反で、措置命令と4億8,507万円の課徴金納付。 2018年5月25日、岡崎製作所で、技能実習制度で来日したフィリピン人に対して、契約と違う業務に従事させていたことが発覚した。 11月19日、カルロス・ゴーン代表取締役会長が、金融商品取引法違反容疑で東京地方検察庁特別捜査部に逮捕された。 2019年1月25日、技能実習制度の不正を受け、法務省が実習計画認定を取り消す行政処分。 2020年7月27日、子会社のパジェロ製造株式会社について、2021年上期をもって全ての車種生産を停止し、その後工場閉鎖を発表。 2020年11月4日、9月中間決算で2098億円の赤字と発表。 数々の偽装と欺瞞に満ちた末、、巨額の赤字に陥った三菱自動車の将来像を加藤隆雄代表執行役CEOが示唆した。 「もうリストラしない」 加藤CEOが描く三菱自動車復活への将来像とは2020年11月9日 くるまのニュース …(略)…国沢: 私は最近の三菱自動車を見ているとまったく希望を感じないんです。 社員だって前向きではない。 元気がない。 活力もない。 すべてネガティブな雰囲気です。 ユーザーからすればそんなメーカーのクルマを買おうという気になりません。 三菱自動車の再興に向け、具体的な方策はあるんでしょうか。加藤: 国沢さんから見ても元気の無さを感じますか? 現在考えているのは、まず出ていくお金を減らすため、パジェロ製造の生産停止など生産体制を再編。 ふたつ目にASEANなどで拡販して収益を挙げる。その間に明るい未来に向けた、三菱自動車らしいクルマ作りをしようと考えています。 社内の検討チームに若い人も入れて動き始めました。国沢: 三菱自動車の状況を見ていると、そう簡単に立て直せるように感じません。 このままだと一段と厳しくなっていく予想しか思いつかないんです。加藤: ふたつの柱を考えています。環境対応と、いかに楽しいクルマを作れるか、です。 環境対応は弊社の特徴である電気自動車の技術をさらに広げていこうと考えています。 楽しいクルマも重要だと思います。 残念ながらパジェロ製造を閉めますが、これ以上のリストラは予定していません。国沢: 日産とルノーとのアライアンスも三菱自動車にとって明るい話だと思えないです。 先日行われたアライアンス記者会見で、三菱自動車はミドルサイズのPHEVだけが担当だと発表されています。 これだと稼ぎ方も限定されてしまう。 例えばエクスパンダーのようなASEANベースの新型車は作れないのでしょうか。加藤: アライアンスの件は少し誤解されていると思います。 三菱自動車のプラットフォームがなくなるワケじゃないし、自由度を持っていないという意味ではありません。 エクスパンダーのモデルチェンジも可能です。 ASEANベースのクルマを中東や中南米などで売るというビジネスだってあるでしょう。 ■加藤CEO「モータースポーツは三菱自動車の原点」国沢: 残念ながら日本は平均年収で欧米に引き離されASEANに追いつかれています。 中東や中南米だけでなく日本でもエクスパンダーを売るつもりはないんでしょうか。加藤: 十分可能性はあると考えています。 ただエクスパンダーの現行モデルは、いまのままだと規制対応が難しい。 手直しを必要とします。 日本で売ろうとすれば高価になってしまう。 一方で国内の元気を出すため、お手頃な価格で魅力のあるクルマが必要だと考えます。 社内でも慎重論は多いですけれど、そういったクルマを作っていくのは私の重要な仕事です。国沢: もし三菱自動車がASEANで新型車を独自開発出来るのなら、エクスパンダーのようなヒット車を作って世界に出ていくことも出来るということでしょうか。 それが出来たら面白いです。加藤: 先ほどお答えしたように、これ以上のリストラは考えていません。 なんとか踏ん張り、人や開発のリソースと国内とASEANに集中し、収益を挙げられるようにしていきます。 そしてASEANベースに事業を拡大したいと思っています。 ― 引用終り ― 三菱自動車に必要なのは、職場に繰り返し偽装を強いる社内構造、モラルのリストラ。 将来像を描くのは体質改革ができた後の話。
2020年11月24日
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米・テスラの株式時価総額はトヨタを凌駕している。 2020年11月6日、トヨタ自動車の豊田章男社長は、2020年4-9月期決算会見で、テスラについて「現在の株式市場での評価は完全に負けている」と発言。 トヨタはEVだけでなく、ハイブリッド車(HV)、燃料電池車(FCV)など電動車の品ぞろえが豊富な「フルラインアップメーカー」という点では「一歩先を行っているのではないか」と述べた。 「フルラインアップメーカー」は、一歩先を行っているとは投資家に思われていない。 継続性や安定性よりも、一点重視のレバレッジの効く経営が、投資家(投機屋)に好まれている。 また、一歩先しか行ってないから、時価総額で凌駕されている。 トヨタ、電動車の品ぞろえの点でテスラより「一歩先を行く」=豊田社長2020年11月6日 ロイター トヨタ自動車<7203.T>の豊田章男社長は6日、2020年4-9月期決算会見で、米電気自動車(EV)メーカーのテスラについて「現在の株式市場での評価は完全に負けている」としつつ、トヨタはEVだけでなく、ハイブリッド車(HV)、燃料電池車(FCV)など電動車の品ぞろえが豊富な「フルラインアップメーカー」という点では「一歩先を行っているのではないか」と述べ、自信を示した。 豊田社長は「株式市場において、テスラの時価総額は約40兆円。 トヨタと日系(自動車)メーカー7社の時価総額を合わせても約33兆円。 テスラ1社で日本勢7社よりも大きな企業価値を生んでいる」と指摘。 テスラは「EVで利益を出し、ソフトウェアのアップデートなどでも収益を上げているビジネスモデル」などと話し、「われわれが学べる点は多々あるのではないか」と評価した。 その上で、自動運転に関するソフトウェア開発会社「TRI-AD」を例に挙げ、トヨタも「ハードだけでなく、ソフトウェア・ファーストの考えで車両開発への取り組みを始めてきている」と説明。 コネクテッドカー(インターネットにつながる車)や自動運転、シェアリング、電動化といった「CASE」への対応において「すでにこの3年間、相当進んで先行投資を続けている」と語った。 ― 引用終わり ― 手堅く現実的な日本の自動車メーカーにEV専業の成長ストーリーのような夢と希望がないので、投資家の期待が集まらない。 自動車メーカーだけでなく、日本の大企業は全般にバブル崩壊後、「夢と希望」ではなく、「現実性と収益性」ばかり追求するようになった。 お陰で将来への「夢と希望」は減ったが、投資に慎重になったこともあり「内部留保」が積みあがった。 このような状態は、「大丈夫ではない」と思う。
2020年11月23日
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ここ数年、停滞気味の中国市場でトヨタ、ホンダの新車販売は伸び続けてきた。 コロナ禍後の景気回復にもキャッチアップし、トヨタ、ホンダは想定以上の業績回復を果たしている。 両社とも前期割れながらも、通期の業績予想を上方修正。 倒産の危機、撤退報道が続く中で、明るい話題。 ホンダが利益予想を上方修正中国など「想定超え」回復2020年11月6日 ロイター ホンダ<7267.T>は6日、2021年3月期通期の連結業績予想を上方修正し、純利益を従来の1650億円から前年同期比14.4%減の3900億円に引き上げた。 中国などの回復が想定を上回り、通期の販売計画を上方修正した。 新型コロナウイルスの感染拡大によるマイナス影響は重しとなるが、費用節減・コストダウンが下支えする。 ― 引用終り ― ホンダは大部分を占める海外市場の影響で二輪の回復はいま一つ。 米中だけでなく日本でも新車販売が好調のトヨタは死角がないように映る。 10月の車名別登録車販売ベスト10は下記の通り。1位 トヨタ・ヤリス:1万8592台(ー)2位 トヨタ・ライズ:1万3256台(ー)3位 トヨタ・ルーミー:1万1487台(165%)4位 トヨタ・カローラ:1万275台(91.8%)5位 トヨタ・アルファード:1万93台(196.7%)6位 トヨタ・ハリアー:9674台(536.3%)7位 ホンダ・フィット:9001台(287%)8位 ホンダ・フリード:7849台(179.7%)9位 トヨタ・ヴォクシー:6258台(142.4%)10位 トヨタ・シエンタ:6077台(65.3%) ()内は前年同月比 10位中8車名がトヨタ。 2車名がホンダ。 トヨタ、利益予想2.6倍に=本業で1.3兆円、販売急回復―21年3月期2020年11月6日 ロイター トヨタ自動車は6日、2021年3月期の連結決算(国際会計基準)で、本業のもうけを示す営業利益が1兆3000億円になる見通しだと発表した。 新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた新車販売が米中で急回復しており、従来予想(5000億円)の2.6倍の水準に引き上げた。 トヨタの収益拡大は、部品や素材産業など幅広い業種で追い風となりそうだ。 ― 引用終り ― この業績予想がトヨタ系の部品メーカーに明るい話題と映るのは、トヨタの部品購買の政策次第。 国内市場の購買力を高める意味でも、部品メーカーに手厚い施策を実施して欲しいところ。 745万台のメガリコールのデンソー救済で手一杯、などということがないようにすすめていただきたいところだ。 鉄鋼、造船などの重厚長大産業や土木・建築産業ではなく、自動車産業が日本の基幹産業だとの自覚をもって欲しい。 「日本経済をけん引する」 トヨタが1.4兆円の黒字予想! 厄災克服した豊田社長の手腕とは 国沢光宏2020.11.06 くるまのニュース
2020年11月18日
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F1を撤退したホンダは、四輪事業の縮小路線をとっているのでは、との記事を発見。 2輪と4輪の電動化技術開発と実用化のインパクトの大きさを考えようとしないジャーナリストからホンダへの一言。 最近気になるのはトヨタやホンダを語るモータージャーナリストの視野の狭さ。 どちらのメーカーも世界を視野において語らなければ何も見えてこない。 残念なことである。 第632回:F1撤退だけじゃない縮小がウワサされるホンダの四輪事業に未来はあるか?エディターから一言2020.10.22 webCG F1撤退の報とともに、にわかに注目を集めているホンダ四輪事業の苦境。 技術開発や製品ラインナップの縮小がウワサされているが、収益性を回復させながらもホンダが手放すべきではない価値と財産とは? モータージャーナリストの大谷達也が語る。 お荷物と化しているホンダの四輪事業 ホンダの四輪事業が苦境に立たされている。 2020年度の第1四半期(4-6月)、ホンダは1136億円の赤字を計上した。 新型コロナウイルスの影響で計画どおりにクルマが売れなかったのはやむを得ないことだが、同じ時期に二輪事業が112億円の黒字だったのに、四輪事業が1958億円もの営業損失を生み出したのだから、責任の所在は明らか。 ファンにとっては涙が出るほど悲しいことに、四輪事業はいつの間にかホンダのお荷物となっていたのだ。 だから、F1参戦を2021年限りでやめるのも致し方のない判断だった。 「2050年カーボンニュートラルの実現」を目指して「先進パワーユニット・エネルギー研究所」を設立したのも事実だろうが、そもそも本業で儲(もう)かっていないのだから、直接的な利益を一円も生み出さないF1に年間数百億円も投じるのはいかにも非合理的。 経営陣がそう判断したとしても不思議ではない。 でも、これで本当にいいのか? そうやって経営の合理化を図っていく先に、ホンダの本当の繁栄はあるのだろうか? …(略)… だから、近視眼的な「儲かった、儲からなかった」だけで経営方針を決めるようでは成功はおぼつかない。 コストカッターの名で知られたカルロス・ゴーン氏が、日産の経営健全化には貢献できても自動車メーカーとしての企業価値向上にあまり貢献できなかったのは、ここに理由があったはずだ。 ましてやホンダは技術が売り物の会社。 別の見方をすれば、技術に投資することで企業の価値を高めてきた自動車メーカーだ。 そこに手をつけずに利益を増やすのは簡単ではないが、時には無謀とも思える挑戦にも果敢に立ち向かう姿勢がなければ、ホンダはホンダでなくなってしまう。 私は、ホンダの「収益性を向上」させる経営方針が、ややもすればモデルラインナップの縮小や新規技術開発の凍結といった「単純な縮小路線」になりかねないことを深く懸念している。 プラットフォームやパワープラントの統廃合による開発の合理化は避けて通れないかもしれない。 収益性が低いスポーツモデルの数が減ってしまうのは残念だけれど、背に腹は代えられない。 けれども、これぞという領域には大胆に投資していただきたい。 そうでなければ、早晩ホンダは「その他、自動車メーカーのひとつ」に成り下がるだろう。 ホンダの経営陣には、ぜひとも絶妙なセンスを発揮してほしい。 そうやって、本当の意味でホンダらしい成功を手に入れない限り、ホンダF1を心から応援してきた私たちの思いは報われない。 ― 引用終り ― かつてモータースポーツをDNAの一つに据えたホンダのF1参戦は、ホンダのブランド価値の向上に貢献している。 エコノミストはF1やモータースポーツを「道楽」と捉えている向きが多いようだが、ホンダにとってはアイデンティティを構成する柱の一つだ(だった)。 苟もジャーナリストなら、韓国・現代自動車より低位の量産台数の比較ではなく、ホンダの世界ブランド価値での比較も考察していただきたい。 決算書で赤字事業を語るなら、四輪販売に起因すると思われる金融事業の収益(黒字)を加算してから、四輪事業の収支を語って欲しい。 ホンダの経営陣は四輪事業は「赤字だから縮小」と単純には考えていないはずだからだ。 効率の悪い日本市場を諦めずに収益性を回復することに苦悩しているのだろう。 ゴーン氏は、台数が売れなくともフェアレディやGTR、スカイラインをやめなかったし、モータースポーツ参戦を著しく縮小はしなかった。 自動車のブランドがもつ幻想(ステータス・シンボル、ロマン)を重視したからだ、と量産にばかり目が向いているホンダに説くとジャーナリストの価値があがる。 また、スポーツモデルの減少についてはホンダだけの問題ではなく、CAFE(企業別平均燃費基準)の影響も十分考慮すべきだ。 燃費の優等生ではないスポーツモデルのEV化(HEV含む)は、世界の自動車メーカーで急速に進む可能性が高い。次期シビックタイプRはハイブリッド化へ!特集・ホンダ新車戦略ベストカー11月26日号2020年10月26日 ベストカーweb この文脈で考えると、エンジンがパワーユニットに代わっても内燃機関にこだわり続けるF1が、全く時代の潮流と合っていないことが分かる。 ホンダのフォーミュラEへの参戦について、具体的な動きをつかみ、情報を公開してこそジャーナリストらしい行動。 「その他、自動車メーカーのひとつ」になったら、ホンダの存在価値がなくなることを、ホンダの経営陣は誰より深く考えているだろう。
2020年11月06日
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官房長官改め、菅首相の地盤である神奈川県に本社、工場がある日産自動車は危篤状態らしい。 巨額の借金に政府保証を付し、投資不適格な企業であることを示すなど、以前から経営状態に深刻さを示す事象が報道された。日産に政府保証1300億円8割国負担、過去最大―政投銀2020年09月07日 JIJI.com ホンダとの企業合併が政府により提案され両社が拒否していた事実も報道された。日産を見捨て、GMを選んだホンダが「正しい」理由2020年10月07日 Newsweek そして今度は日産の2車種がグッドデザイン賞を受賞することになった。 グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会の主催で、毎年デザインが優れた物事に贈られる賞。 2007年度より『内閣総理大臣賞』と位置付けられ、政府から授与される形式をとっているため、得票数が多くても日本国政府の承認が無ければ認められない。 いずれも政府主導の政策であり、すべてに日産の意向が反映されているとも思われない。 官僚など関係者の忖度の結果の可能性が感じられる。 企業存続・業績回復のために使えるモノは何でも使うなりふり構わぬ姿勢の表れと見受とられ投資家の不審をかい、消費者の日産のブランドイメージを損なっているからだ。 【2020年度グッドデザイン賞受賞! 日産ルークス・日産キックスの 受賞ポイントはコチラ!】特別号 日産メールマガジン日産ルークス・日産キックスグッドデザイン賞受賞 日産自動車と三菱自動車は、存続が危ぶまれるほど業績不振が企業体力を損なっているのだろうか。
2020年10月16日
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2019年の届出車(軽自動車)年間新車販売台数はトップ3はすべて軽自動車規格のミニバン「軽スーパーハイトワゴン」。1位 ホンダ・N-BOX(25万3500台)2位 ダイハツ・タント(17万5292台)3位 スズキ・スペーシア(16万6389台) 登録車の販売台数1位のトヨタ・プリウスは12万5587台で届出車ベスト3からほど遠い台数だった。 その激戦区で5年連続No.1がホンダ・N-BOX。 2020年上半期(1~6月)も、登録車を含む新車販売台数において第1位(101,454台)を獲得。 ライバルより価格が高いにも関わらず売れているN-BOXはホンダの悩みのタネだという。 ホンダが売れ続けるN-BOXに喜んでばかりはいられない理由2020.07.26 NEWSポストセブン …(略)…軽ばかり売れるホンダの悩み 現在のホンダ車を見ると、クルマとしての能力はクラスが上がるにつれて高くなるものの、乗り味については逆にクラスが上がるほど大したことがなくなっていく。 N-BOXの乗り味を思うと、たとえばプレミアムEセグメントサルーンの「アキュラRLX(日本名レジェンド)」など、今の3倍滑走感を高めないとバランスが取れない。 今年登場した最新鋭のフィットも、N-BOXと明確に差別化できるほどの良さには至っておらず、軽自動車の制約があまり関係ないような状況では負ける部分すらある。 旧モデルで軽自動車ナンバーワンの座を獲ったN-BOXのポジションを確固たるものにするために執念を燃やしたことはわかる。 だが、ボトムエンドの軽自動車を良くしすぎると、軽自動車ばかりが売れるようになってしまう。 日本における今のホンダ車の売れ方は、まさにそうなっている。 …(略)… そんなブランドマネジメントを含めた市場戦略の混乱をいい形で収束させるのは至難の業だが、もしそれを成し遂げられればホンダは確実に飛躍できる。 現状維持を許さない高いハードルをホンダは自分自身に課してしまったようなものだ。 ― 引用終り ― ホンダの四輪事業は収益力が低いことが話題になっている。 軽自動車の中で破格の高値のN-BOXでも価格はコンパクトカー並み。 低販売単価が収益力の低さの一つの理由だろう。 日本専用モデルのN-BOXは、日本におえるホンダ新車販売の屋台骨となっている。 オデッセイ、ステップWGNなど新しいコンセプトで時代を引っ張った車種は、3代目で自らコンセプトを崩し客から見放され、売行きにかつての面影はない。 ホンダは儲かると顧客のニーズがないものを開発する傾向がある。 2輪事業、金融事業の収益性は好調。 ホンダの四輪事業の収益改善は容易なことではない。 初代オデッセイやステップWGNがそうしたように、他の自動車メーカーと同じく、不退転の決意で「売れて儲かる登録車」を開発するしかない。
2020年09月30日
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2020年8月16日、日産自動車とホンダを日本政府主導で合併させる案が持ち上がっていたことが、フィナンシャルタイムズの電子版が報じ、国内の各紙もそれに続いた。 両社とも政府の斡旋案をお断りしたという。 首相官邸は口を噤んだ。 それに続く9月7日、日本政策投資銀行による日産自動車への1,800億円の融資に1,300億の政府保証がついていたことが報じられた。 日産は生産設備増強後、売上げ不振となっていたところをコロナ禍に襲われた。 財務的にそれほど苦しい状況なのか。 日産を国有化?融資に謎の政府保証1300億円、まさかの菅案件か=今市太郎2020年9月9日 MONEY VOICE …(略)…誰が1,300億円の政府保証を付けたのか? 7日の朝日1面トップに政府系の日本政策投資銀行(通称:政投銀)が日産自動車への1,800億円の融資に1,300億の政府保証がついていたことが報じられ、大変に大きな物議を醸しています。 日本を代表する主力産業の一角を担う大手自動車メーカーですから、政府系銀行が積極的に融資を行うということころまでは、まぁなんとか納得できます。 しかし、1,300億円の債務保証を政府が決めたという話は、事前にどこからも国民には伝わっていません。 いったい誰が、どうやって決めたのか?それが非常に大きな問題になる事案です。 この件に関して、日産は政府保証についてはまったく承知していないと、広報が知らぬ存ぜぬを決め込んでいます。 また政投銀サイドは、個別案件なので答えることはできないとのこと。 お互いにシラを切っていますが、まったく火のないところにこんなに燃え盛る煙が上がることはないわけで、政投銀が勝手に政府保証を決めたとはまったく思えない状況です。 これってまさか、菅案件か? 日産自動車といいますと、過去にも何かに付けて、菅義偉氏がその接点に登場する非常にレアな企業であることが思い出されます。 今を遡ること4年ほど前、日産は三菱自動車への資本参加を発表する前にも、経済産業大臣ではなく、わざわざ菅官房長官に三菱のトップを引き連れ、報告のためと思われる面談を行っています。 また2018年11月、当時の日産の代表取締役カルロス・ゴーン氏の金融商品取引法違反逮捕の時にも、なぜか当時の川口均専務執行役員がわざわざ首相官邸に菅官房長官を訪ね、事情説明と陳謝を行っています。 確かにお騒がせはわかりますが、なぜ菅官房長官のところに真っ先にお詫びに出向いたのか。 それは今も不明です。 ― 引用終わり ― JALの破綻時に政府保証が付され、最終的に国民負担となった事例があった。 ゴーン改革が張り子のトラであったことが明らかになった今、日産は経営破綻の近くにあるのだろうか?
2020年09月28日
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