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2022.06.11
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​​ ​アッバス・キアロスタミ「桜桃の味」元町映画館​ キアロスタ三監督 「桜桃の味」 でした。​不思議といえば、まあ、実に不思議な映画でした。
 自動車に乗って、雑踏の中、町ゆく人に 「いい仕事がある」 と声をかけている、ちょっとインテリ風の主人公が自殺願望の男だとわかるまでかなり時間がかかりました。​​​​

​ 運転していたこの男は、三人の男と会うのですが、最初に車に乗せたのが 若いクルド人 の、いかにもおぼこそうな 兵隊さん だったのですが、彼の反応が一番印象に残りました。​
​​「明日の朝、穴の中に横たわった自分に声をかけ、 返事があれば助けおこし、返事がなければ土をかけてほしい。そうすれば大金を君に渡そう」​​
​ まあ、そんなことを隣に乗せた青年に、まじめな顔をして話しかけるのですが、映画をここまで見ているぼくにも、運転しているこの男が何を言っているのかよく分かりませんでした。
「この人はなにを言っているのだろう?」
 そう思いながら、基地へ帰るつもりの青年兵士を見ていると、訝しそうな眼をして首を振るだけで、運転手のすきを窺うように、何も言わず、自動車から降りて、そのまま道のない坂を駆け下りて逃げて行ってしまいました。
 で、ようやく、運転している男が言っていることの意味が見ているぼくにも、なんとなくですが、わかったというわけです。まあ、始めにも書きましたが、 自殺したいけど、死んだ後、何とかしてほしい というわけなのです。
 「なんなんだ、この映画は?!」
 今度は見ているぼくが訝しさの虜でした。そのあと、 ​アフガニスタンからきた神学生​ トルコ人の 剝製士の ​​ 老人 とのやり取りがあって、 神学生 とのやり取りは、ぼくが寝てしまっていて覚えていませんが、 トルコ人の老人 との会話は覚えています。​​
  一つ、わしの思い出を話そう。結婚したばかりの頃だ。生活は苦しく、す
 べてが悪くなるばかりだ。わしは疲れ果て、死んだら楽になると思った。も
 う限界だとね。ある朝暗いうちに、車にロープを積んで家を出た。わしは固
 く決意してた、自殺しようと。1960年のことで当時はミネアに住んでい
 た。わしは家の側の果樹園に入っていった。1本の桑の木があった。まだあ
 たりは真っ暗でね。ロープを投げたが枝に掛からない。1度投げてだめ、2
 度投げてもだめ。とうとう木に登ってロープを枝に結んだ。すると手に何か
 柔らかいものが触れた。熟れた桑の実だった。一つ食べた。甘かった……。
 二つ食べ、三つ食べ……、いつの間にか夜が明け、山の向こうに日が昇って
 きた。美しい太陽!美しい風景!美しい緑!学校へ行く子供たちの声が聞こ
 えてきた。子供たちが木を揺すれと。わしは木を揺すった。皆、落ちた実を
 食べた。わしは嬉しくなった。それで、桑の実を摘んで家に持って帰った。
 妻はまだ眠っていた。妻も起きてから桑の実を食べた。美味しいと言って
 ね。わしは死を置き忘れて桑の実を持って帰った。
  桑の実に命を救われた。
​  ​​​​​​​まあ、こんな詳しく覚えているはずはなにので、これはどっかからの引用ですが、この記事を投稿している今となってはどこでコピーしたのかもわかりません。で、それは、それとして、こんなことを男に話しかけるのです。 桑の実 が、どこで 題名 サクランボ になったかというと、この トルコ人の老人 が、この後、詩かなんかを読むんですよね。で、その詩に出てくるのが サクランボ で、題名は サクランボ になるのですが、見ていたぼくには 桑の実の話 でした。​​​​​​​
 で、なおかつ、最後の最後は、まあ、 「こういう映画を撮っていた俳優はぼくで、あの人が監督です。」 とでも言わんばかりに、 「映画中映画」 というか、 「メタ映画」 というかの 関節外し技 が待っていて、もう一度 アゼン! でした。
​​ まあ、映画日記というか、見た映画については何か書き残そうというのが、今のところの映画館徘徊の目的の一つなので、こうして、感想を絞り出しているのですが、いやはや、困った作品だったのですが、 1997年 カンヌ国際映画祭のパルム・ドール なんですよね。​​
​​​ ようするに、ぼくにはこの主人公が 「なにを言っているのか」 わからないのですね。 トルコ人の老人 が言っていることは、ある意味、ありきたりですが、わかるのです。でも、 この男 のいっていることはわからない。だから、この男がいる ほこりが立ち込める世界 も、 ​満天の星空​ も迫ってこないのです。​​​
​​​​​ 断っておきますが、 ぼく が、あの ​クルド人の青年​ のように この男 のシチュエーションを拒絶しているわけではありません。途中少々寝てしまったとはいえ、出て行ったわけではないのですから。 映画 ぼく を拒絶していたのです(笑)。繰り返しですが、 参りました!(笑)
 ああ、そうだ、彼はよかった、 クルド人の青年 拍手! です。​​​​​

監督 アッバス・キアロスタミ
製作 アッバス・キアロスタミ
脚本 アッバス・キアロスタミ
撮影 ホマユン・パイバール
編集 アッバス・キアロスタミ
キャスト
ホマユン・エルシャディ
アブドルホセイン・バゲリ
アフシン・バクタリ
アリ・モラディ
ホセイン・ヌーリ

1997年・98分・G・イラン・フランス合作
原題「Tame gilas」
日本初公開 1998年1月31日
2022・04・06-no49・元町映画館no130
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最終更新日  2024.01.07 18:30:48
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