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彼の歩く姿! でした。
歩いているその男は80歳を越えていて、まだ、死刑囚なのでした。 で、 死刑囚の姉 という境遇を 58年間 生き抜き、弟の無実を信じ続け、ついには弟の冤罪を晴らした 袴田秀子 という女性の笑顔に圧倒されました。最後に
「もう、死刑囚じゃないよ。」 と弟さんに笑いながら語りかけられた時、彼女は 90歳 でした。
人間という生き物がこの世に生まれて生きるということがどういうことなのか? ボクも、もちろん、その一人であるところの人間というものについて、漠然とした思いが浮かんでくるのでした。 帰ってきて、 2024年10月8日 の 検察庁 の 控訴断念 の記事をネット上で探しました。そこで 検事総長 が語っていることを読んで、 唖然 としました。ボクが読んだ NHKの記事 の一部を写してみます。
本判決では、いわゆる「5点の衣類」として発見された白半袖シャツに付着していた血痕のDNA型が袴田さんのものと一致するか、袴田さんは事件当時鉄紺色のズボンを着用することができたかといった多くの争点について、弁護人の主張が排斥されています。 語っている人は自分を何様だとお考えなのでしょうかね。
しかしながら、1年以上みそ漬けにされた着衣の血痕の赤みは消失するか、との争点について、多くの科学者による「『赤み』が必ず消失することは科学的に説明できない」という見解やその根拠に十分な検討を加えないまま、醸造について専門性のない科学者の一見解に依拠し、「5点の衣類を1号タンク内で1年以上みそ漬けした場合には、その血痕は赤みを失って黒褐色化するものと認められる」と断定したことについては大きな疑念を抱かざるを得ません。
加えて、本判決は、消失するはずの赤みが残っていたということは、「5点の衣類」が捜査機関のねつ造であると断定した上、検察官もそれを承知で関与していたことを示唆していますが、何ら具体的な証拠や根拠が示されていません。
それどころか、理由中で判示された事実には、客観的に明らかな時系列や証拠関係とは明白に矛盾する内容も含まれている上、推論の過程には、論理則・経験則に反する部分が多々あり、本判決が「5点の衣類」を捜査機関のねつ造と断じたことには強い不満を抱かざるを得ません。
このように、本判決は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。
しかしながら、再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが、結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、本判決につき検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断に至りました。
「ここには用がないから帰る。」 といって、踵を返されたシーンがありましたが、そこには誰も笑うことのできない 袴田巌 という一人の人間の人生の姿を、ボクは感じたのですが、彼を 死刑囚として 「取り扱った」 人たちは、そのあたりについてどんなふうにお考えなのでしょうね。
追記
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