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行ってしまいましたIMAGE2006、2日目。例によってミネラルショーの怪物の餌食になりました。行けば餌食になっちゃうのに、行っちゃう私って。しかも「ま~た買っちゃったぁ~」と、理性吹っ飛び状態になっている私は危険物です。私に会った方はもれなく「これどう? これ、いいよ、お買い得よ」と「悪魔の囁き」を聞かされます。それだけでなく、お勧めブースにご案内しちゃうので、ブースの方にすっかり顔を覚えられてしまいました。あああ、自分だけじゃなくて、他の人もミネラルショーの怪物の餌食に差し出してしまいました。会場でお会いしたみなさん、声をかけて下さったみなさん。今日はお会いできて楽しかったです。どうもありがとうございます。「悪魔の囁き」しちゃってごめんなさい。2日目、土曜日の会場はこんな感じ。6月の新宿ショーと比べてみて下さい。今回の「ほどほど」具合がよくおわかりいただけるかと思います。
2006/09/30
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行ってきましたIMAGE2006。ミネラルショーの常で、初日は行列覚悟で行ったのに……。普通なら、何十人か並んでいるはずの時間に行ったところが、前から10人以内(前売り券所持列)ってどういうこと?この一事からもわかるように、あの殺人的人出だった6月の新宿ショーに比べて混雑具合はほどほど……。午後は若干多くなりましたが、それもかわいいものです。これで、石(原石)がたくさんあれば、とてもうれしいショーなのですが、そうはうまくいきません。ご存じIMAGE2006は、「国際ミネラルアート&ジェム展」。原石よりもアクセサリーやルースに重点が置かれたショーなのです。従って、原石好きにとっては形見が狭め。しかし……印象をひとことで言えば、すべてがほどほどショーでしょうか。ルース屋はある。しかし目立って多くはない。アクセサリー屋もある、ビーズ屋もある、しかし……以下同文。もちろん原石を扱っている店はありますが、やはり以下同文です。つまり、いろんな店が色々あって、全体的にはどれが目立つというわけでもなくほどほど。品揃えもとくに珍しいもの、目立つものがあるわけでもなくほどほど。ただし。なぜか、鞄の中に石が増え、お財布が軽くなると言うことは、やはりミネラルショーの会場には、見えない怪物がいるに違いありません(笑)。そんな中でいくつかレポートを。●左近密かに人気(らしい)ブラックカルサイト(シャーマナイト)のビーズを扱っている店あり。●ガネーシュヒマール産の水晶、カンチェンジュンガのアクアマリンを扱っている店が複数あり。●ガネーシュヒマール産の「黒」クローライトミニクラスターを扱っている店あり。数センチサイズで2000円。●中国産の水晶クラスターグラム10円●ロシア、プイバ産スモーキーが美しい!●ホワイト・モルダバイト(カルサイトの一種)、プロフェシー・ストーン(サハラ砂漠産の隕石のような見かけのゲーサイト)の実物をはじめて見ました。●日替わりでプレゼントや割引をしているブースあり。 本日は1000円均一で位置を出しているブースがありました。そして、会場で見つけた面白い(すごい)もの●底面直径20センチを超えるマダガスカル産フローライト入り水晶のクラスター。●スコレス沸石のタンブルそういえば、一時期たくさん見かけたインディコライト入り青水晶や、フローライト入り水晶は、あまり見かけなかったような気がします。隕石屋も少なかったような。人の好みは色々あれど、じっくり探せば何かこれぞという物が見つかるはず。例によって、店によって値段もさまざまなので、石好きさんネットワークを駆使して、お宝をゲットしましょう。私はと言えば……プイバのスモーキーとか、中国のフローライト&パイライト付き水晶(らしき物)とか、ネパールの水晶とか……それなりにいろいろと。こうやって文字に書くぶんにはおとなしいですが、実物を見ると、みなさん「ま~た、変な物を……」と笑われます。ネパール産水晶以外は、確かに変です。お披露目はほとぼりが冷めた頃にでもぼちぼちと。
2006/09/29
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一昨日、昨日と偶然丸っこい石が続いたので、今日は意図的に丸っこい石を。ソーダライトのタンブルです。ワイルド&へんてこ系原石派水晶好き(……長)なんてのをやっていると、やはり、タンブルとは縁遠くなります。石好き入門編といえば、タンブルですけれど、思えばそのころは透明水晶のポイントばかり買ってましたっけ。そのようなわけで、我が家でタンブルは実は少数派。石を買うとしたら、あるいは気になる石の形状は、1が原石(結晶)2がポリッシュ(結晶の形に近いもの)3が丸玉、エッグ、ルース……ときて、次がタンブルでしょうか。結晶の形がない、丸玉やエッグは高い。ではタンブルでも……という感じだったりします。ソーダライトは、丸玉でもさほど高くはありませんが、どうもいまいちきれいに思えなくて、目が素通りしていた石でした。どころが、このタンブルだけは別。はじめてきれいだと感じて買ったソーダライトです。見どころはシラー。シラーと言うほどはっきりとしたものではありませんが、色の濃い部分にあるかなきかのうっすらとした光が浮かびます写真で言うと石のてっぺんで強く光を反射している部分の下の、黒っぽく見えている所です。ここもやや白っぽく見えておりますが、単なる光の反射ではなく、うっすらシラーが写っています。ソーダライトにシラーが出るなんて。それになんだか今まで見たソーダライトよりもつやつやで。原石派石好きを惹きつけた、実は密かな実力者です。
2006/09/28
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明日はいよいよ国際ミネラルアート&ジェム展。アート&ジェムだけに、原石はちょっと肩身が狭いですが、それでも楽しい石のお祭り日。……ということでお役に立ちますかどうかはわかりませんが、過去のコンテンツをご紹介。●ミネラルショーを攻略せよ!●ミネラルショー、お買い物心得●偽物ってなんだ?●IMAGE2005レポート私は懲りもせずに初日参戦予定。見かけた方は声をかけて下さいね~。
2006/09/28
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ブルー・カルセドニーのタンブルです。石好きさんにはおなじみ産の石ですが、意外におなじみの石を持っていなかったりします。この石も、石好き歴中では意外に後になって手に入れました。この青は、私にとって秋の空の色。秋の気配を感じると、この石を撮ってみたくなります。しかし、いざ撮ってみるとつやつやなだけに、カメラが写り込んだり、妙に赤っぽく写ったり。この写真も、色が微妙に赤いです。本当は、質のいい丸玉か、母岩の裂け目に入り込んだ母岩付の石が欲しいんですけど……あまり見かけないし、見かけたときには高いので、なかなか縁がありません。カルセドニーやアゲートというと、やや地味な印象がありますが、この石について意外なのは、色の美しさともう一つ、発色原因がわからないこと。この青を作りだしたものは、いまだ謎なのだそうです。
2006/09/27
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ガーデン・クォーツのエッグです。産地はブラジル。大きさは、長径4センチほど、内包物の入った水晶をむりやり磨いているので、表面はかなりザラザラです。この石は、ずいぶん以前に買ったもので、「私は原石派!」と宣言するようになってからは長らく箱の中でした。しかし、改めて写真に撮ってみると、磨いた丸みで内包物が浮き上がって見えて、思ったよりも美しく、幻想的に写りました。この石は、水晶のどの部分かはわかりませんが、ファントムになっている部分を磨いたらしく、内包物は面を形成しています。色は白っぽい(ややピンク)ものあり、クローライトらしき緑あり。金色のルチルも入っています。思い出しました。確かこの石、「ルチル・ガーデン~♪」ということで買ったのです。結晶の形に研いたものよりも内部に空間があるように見える所に惹かれたのでした。さて、このところずっと別館サイトの用語集番外編でスピリチュアル系の石の名前を集めているのですが、その中でガーデンクォーツの別名を見つけました。ランドスケープ・クォーツです。ガーデン(庭)から景観へ。名前が変わっただけで、なんだか石の中の世界が広がった気分。名前がどうであれ、石そのものは変わりませんが、かっこいい名前によって広がるイメージを楽しむのもいいかもしれません。
2006/09/26
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タイトルそのまんまの「へんてこ・ローズクォーツ」です。産地はブラジル。紅石英ではなくて、紅水晶、つまり結晶の形を持ったローズクォーツです。……そのはずです。へんてこだというのはその結晶の仕方。結晶の形をしているはずなのですが、(※塊状のローズクォーツも実は結晶しているので、この場合は「結晶したローズクォーツ」と言うのは正しくありません)透明感はなく、マットな感じで不定形です。よく見ると、スモーキー・クォーツの上に結晶しています。このパターンは意外に多く、ローズクォーツの結晶の先端がスモーキー・クォーツになっていたり、スモーキー・クォーツにローズクォーツの結晶がくっついたりすることがあります。一方、塊状のローズクォーツがアメシストと一緒になっているものは見たことがないので、スモーキークォーツの発色原因のひとつになっているアルミニウム・イオンが、ローズクォーツが結晶の形を作る要因になっていたりするかもしれません。さて、話は写真のローズクォーツに戻ります。スモーキーの上にローズ。さらに驚きなのが、スモーキークォーツは、さらに透明な水晶の上に結晶しているのです。つまり透明な水晶の上にスモーキー、その上にさらにローズ……と三段重ねになっているというわけです。右上に三段重ねの様子がよくわかる方向から写したものを載せてみました。さらに! 驚く点はまだあります。左および右下の画像をよくご覧下さい。なにやら針状の内包物がたっぷり。ローズクォーツに内包物があるものはなかなかないようです。ローズクォーツの発色原因はルチル(チタン)の微細な結晶だ……と言われているので、これはルチルなんでしょうか。2センチちょっとの小さな石なのに、驚きのポイントがてんこ盛りです。さてさて、ローズクォーツの発色原因については、昔はピンク色であることからマンガンではないかと考えられていたのだそうです。その後、チタン(ルチル)の内包が発色原因であるという説が定説になり、ブラジルのローズクォーツ(結晶)はルチル(チタン)と燐、マダガスカルのローズクォーツはルチル(チタン)だという説も出ています。さらにごく最近に、やはりマンガン(二酸化マンガン?)ではないか……という説も出てきたのだとか。石好きさんにとってはおなじみのローズクォーツですが、意外にわかっていない石でもあるようです。
2006/09/25
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中国産スティーブナイトです。スティーブナイトというよりも、輝安鉱と和名で呼んだ方がなじみ深いかもしれません。アンチモンの鉱物の代表選手で、モース硬度は泣く子も黙る「2」。メタリックでハードな外見とは裏腹に、へたすりゃツメで傷が付く、ろうそくの炎で溶けてしまう、放っておくと表面が黄色っぽく変色してしまうという、なんともデリケートで取扱注意な石なのです。今では、湖南省のフローライトとのつながりが興味深かったり、日本の輝安鉱は品質が高くて世界的に有名だと知って、ほほーと思ったりしているわけですが、そういうことを知らなかった当時に、何故この石を買ってしまったのか……。謎です。ただ、改めて写真を撮ってみたら、なんとなく思い出したような。カラーの写真なのにストイックなモノクローム。ちょっと背筋が伸びるような、硬質で厳しい輝き。そんなところが目を惹いたのかもしれません。実際の固さとのあまりのギャップは、ショックですが。
2006/09/24
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実に久しぶりにロシア産水晶です。「ヒマラヤ水晶が好き、ロシア水晶が好き……」なんですが、やはりと言うべきか、ロシア産水晶と巡り会うのは大変です。写真の石は、こちらと同じプイバ産。プイバは、ウラル山脈の最高峰ナロードナヤ山(1894m)の近く、ポーラーウラル、またはサブ・ポーラーウラル(Nether Polar Urals)と呼ばれる、ウラル山脈北部の水晶です。私が見たことのあるプイバ水晶は、ほとんどがスモーキー。しかし、プイバと近いDodoからは、ほぼクリアな水晶も出ています。さらに、南ウラルの産であると思われるロシレムはほとんどがクリアですが、中にはスモーキーのものもあるので、ウラル山脈の北部にスモーキーが多いというわけではないようです。そのプイバの特徴のひとつであると思っているのが、表面のキラキラ。アルプス・スモーキーを彷彿とさせる透明度の高さに、この煌めきが華を添え、神秘的な北の黄昏といいたいような雰囲気です。雲母化した(……という説明あり)緑泥と思われる、微細なキラキラが表面を薄く覆っています。聞いたところによれば、十キロ(数十キロ)しか離れていないDodo鉱山の水晶では、緑泥は付いていてもこのようにキラキラしていないのようなので、これはプイバ・スモーキーの特徴と言ってもよいのではないでしょうか。残念ながら、透明度が高いスモーキーはカメラの難敵。バックを黒くすれば、透明度があだとなって黒が透け、バックを明るくすれば、石そのものが暗く沈んでしまいます。きれいなのに~、スモーキーでもこんなに明るいのに~、とカメラを構えるたびに試行錯誤。そのかいあって、透明度と表面のキラキラを写すことができましたが、面の反射で付着した緑泥が変な風に分離して写ってしまいました。
2006/09/23
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キラキラ・ラメラメ度ランキングというものがあれば、我が家の石の中では間違いなくトップクラスに躍り出るであろう石。ヘマタイトです。そのキラキラ具合はまるで銀河。その正体は、ヘマタイトです。どうやら、ヘマタイトの薄片が表面にちりばめられた状態になっているらしく、それが光を反射して、キラキラと輝くのです。「どうやら」と言っているのは、この石が天然未加工の状態ではなくて、表面が樹脂でコーティングされているからです。おそらく、コーティングなしでは、キラキラの薄片がボロボロと剥がれ落ちてしまうのだと思われます。ところで、このヘマタイト「スペキュラー・ヘマタイト」として買ったのですが、検索していくと、どうもおかしいのです。「スペキュラー・ヘマタイト」で画像検索すると、写真と同じタイプの石がヒットします。それはそれでおかしくないのですが……。「specular」とは「鏡のような」という意味。日本語にすれば「鏡鉄鉱」です。そこで、「鏡鉄鉱」で検索すると……、ヘマタイトはヘマタイトでも、いわゆる「アイアン・ローズ」と呼ばれるタイプの、金属の薄板ような、平らな部分が大きいタイプのヘマタイトが出てくるのです。一方、写真のようなキラキラ・ヘマタイトは「雲母鉄鉱」と呼ばれている様子。英語では「Micaceous Hematite」です。写真の石は、鏡と言うよりは雲母のキラキラに近いので、そうだと言われればそんなような。いったいどっちだ!?……と調べていくと「鏡鉄鉱とは、薄片状で光沢の強いヘマタイトのこと」と言う説明がありました。アイアンローズ・タイプもよく見れば花びらのように薄い薄片が重なった構造です。写真の石も樹脂のおかげでよく見えませんが、小さな小さなラメ状薄片のはずです。また別の説明では、「とくに光沢のいちじるしいものは鏡鉄鉱. (specularite)」「結晶が 薄片の集合状をなすものは雲母鉄鉱(micaceous hematite)」だというのです。やはり、写真の石は「雲母鉄鉱」だとした方が良さそうです。雲母は「きらら」ともよばれていたそうですから、このキラキラぐあいにも似合いの名前ではないでしょうか。それにしても……なぜ、このキラキラがスペキュラー(鏡のような)という名前になっちゃったのでしょう。今度はそっちがちょっと不思議だったりします。
2006/09/22
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だってKURO水晶なんだもん第3弾!このフレーズで登場する水晶の3番目でもあり、モリオンじゃなくて黒いクローライト入り黒水晶としても3番目。ガネーシュ・ヒマール産黒水晶です。幅3センチ強のちっちゃなクラスターです。しかも、ほぼ3分の2が緑のクローライトにコーティングされていて、僅かに残った3分の1だけが、内部の様子を見せています。お店で「発掘」、つまり、玉石混淆の品揃えのお店の籠をひたすらひっくり返してお宝探しをするブーム継続中の私は、ヒマラヤ水晶のお店でもやはり「発掘」。クローライトぎっしりの「かきあげ」タイプの小さなクラスターが入った籠をガサガサしていたところ、やや毛色の違う色合いが目に入りました。言うまでもなくそれが写真の石。まっ黒と言うよりは、やや茶色がかっているようにも見えますが、これはやはり「黒クローライト入り」……とはいえ、クラスタータイプの黒はあるし、ポイントタイプの黒もあることだし、このうえクローライトまぶしの小さいのはいいか……と籠に戻したのですが、何というか、一度見つけてしまったこの黒水晶は、何故か籠の中で異彩を放つのです。まわりの緑色の水晶から浮き上がって、ひとつだけ輝きさえ違うような感じです。こうなるともうダメです。「ち、小さいし。量り売りだし……せっかく見つけたんだし……」自分で自分に言い訳して、そして石は我が家へ。よくよく見ると、表面がクローライトで覆われている部分も、どうやら黒クローライト入りのようです。クローライトに覆われていない部分は、先端が若干透明で、その色が内包物であることがしっかりはっきり見てとれます。こんな石が、普通の緑クローライトぎっしりのかきあげクラスターに混じっていたと言うことは、このような黒クローライトの鉱脈があるというよりは、緑クローライトの一部が、何らかの理由で黒くなるのでしょうか。(黒クローライトは鉄分が多く入ったクローライトだということです)写真の石は、先住の黒水晶と比べると、やや黒みは劣るようですが、そのうち、ガネーシュヒマールの「茶色水晶」も登場するかも。一緒にいた石好き友人は、「KUROさんなんだから、黒水晶は押さえとかなきゃ!」と応援(?)してくれましたが、残念ながら、私には手の届かないガネーシュの黒水晶があります。この石を手に入れたのと前後して、とあるwebショップで、ポイントタイプの黒の兄弟石とも言うべき石を見つけました。大きさはやや大きめ、漆塗りのごとき漆黒も、先端が欠けているようにないことも、裏側がクローライトまぶしの所までそっくり。ところが、似ても似つかないのがそのお値段。実に●倍!(←私の石の値段がバレるので、数字は控えさせていただきます)。ひっくりかえっても買えません。量り売りでガネーシュの黒水晶が買えたのは、実はとてもラッキーだったのね。……と、気合いを入れて、かっこよく写真を撮ってみました。。
2006/09/21
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実家と電話をしていました。田舎なので、話題はもっぱら山や畑の話。(……と犬)そこで、ふと思い出しました。そうか、そろそろアレの季節じゃないか。思い出したら食べたくなってきました。食べたくても、こちらではまず手に入らない……アレ。柿が食べたい!柿のシーズンには早いじゃないか、柿なんてスーパーマーケットで売ってるじゃないか、そんなことを言われそうですが、違うのです。私が食べたいのは、スーパーマーケットで売っている、固い柿じゃないんです。私が食べたいのは、熟柿。平柿と呼んでいる品種で、ゼリーのように軟らかく熟したものを食べます。軟らかいので、市場に出回るのはまず無理。ちょっと傷でも付いていようものなら、次の日にはもうそこから腐る……というか、「酢」になるデリケートさです。それと引き替えるように、そのおいしさは抜群!個人的に言えば、これよりも甘い果物はないんじゃないかと思います。赤……オレンジ色……言うなれば、夕焼けの最も赤いところを丸く形にしたような輝く色。ひとつ丸ごときれいに皮をむいて、しゃれた器に盛れば、それだけできらびやかな一品になります。しかし、何と言っても最高なのは、とりたてにかぶりつくこと。出荷するために育てているわけではない平柿の木は、自由奔放に高く伸び、とても手が届くものではありません。そこで、2メートル以上はあろうかという竹の先に小さな網を付けた柿とり竿を振りまわし、遙かな高みの柿をもぎ取るのです。失敗すれば落下。運が悪ければその衝撃でつぶれてしまいます。せっかく採っても、手元に引き寄せてみたら、下から見えなかった半分が、烏にかじられていたりもします。それでも、真っ赤に熟して、ぱつんぱつんにはりつめた柿にかぶりつくと、もう、それは至福の甘さ。誰が何と言おうと、この柿がある限り、秋にはダイエットできません。(きっぱり)完熟までにはちょっと早い、まだかための実を送ってもらって追熟させることもできるんですが、それだと甘さがちょっと足りないのです。ああ……柿が食べたいッ!にわかに目覚めた食欲をなだめるべく、あの柿の色をした石はないものかと首をひねって取り出したのが今回の石。タンブルになっているのが逆に珍しいんじゃないかと思う、ヘッソナイト(ガーネット)です。ヘッソナイトはグロッシュラー(灰ばん柘榴石)の一種で、オレンジ~赤の透明感のある石です。赤みの強いものはシナモン・ストーンとも呼ばれるそうです。宝石質と言うにはほど遠い、クラックだらけのタンブルですが、逆にそのクラックが光を反射して、キラキラです。デジカメの苦手なオレンジでもあるので、油断するとべったりオレンジ色になったり、中に火が燃えてるんじゃないかというように発光して写っていたりします。それでもなんとか写した、夕焼け色。甘みたっぷり、熟柿の色。ああ、食べたい……。
2006/09/20
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中国産です。こちらとかこちらも同じような産地の水晶であると思われます。共通点は、◇比較的柱面の短い結晶が多いこと◇ごちゃっと固まったクラスターが多いこと(分離単晶にしにくそう)◇エピドートが付着することそのほか、ヘマタイトで赤くなっているものや斑点状のヘマタイトを内包するもの(ファントムもあり)アメシストがファントム状に入るものがあります。実は、2005年6月の新宿ショーで、ひとつはDTのクラスターで色と形のまとまりが良いものもうひとつは、エピドート中からヘマタイトで真っ赤になった水晶が顔を出した迫力あるクラスターを見かけ、「これはすばらしい!」とうなったものの、財布の中身と相容れず、手に入れることができませんでした。それ以来、手頃な大きさで美しい石を……と探して見ましたが、帯に短し、たすきに長し。そして一年後、2006年の新宿ショーで出会ったのが写真の石。見たこともないほど照りが良くてつやつや。ダメージもほとんどなし。その色合いたるや、ご覧の通り。アメシストの上をヘマタイトがコーティングして赤く染め、その上を透明度抜群の透明な水晶が覆っているのです。レッド・アメシストの上に透明な水晶が被さっているというのが、一番的を射た表現かもしれません。唯一の欠点は大きさ。なるべく「掌サイズ希望」なのですが、この石のサイズは、手のひらは手のひらでも、掌+指。つまり片方の手いっぱいの大きさなのです。でも……、この色、この輝き。見つけたのが初日だったので、思わずゲット。ただし付いてきたラベルは「方解石」……違います。間違ってます(泣)。大混雑の会場で、事前予告もないのになぜか混乱もなく遭遇した顔なじみの石好きさんとのオフ会で見ていただいたところ、「胸から顔にかけてがほわっと暖かくなる」石なのだそうです。確かに、単にきれいというよりも、言うに言われぬ迫力を感じる石です。
2006/09/19
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全体的な大きさは小ぶりだけれど、先細り結晶のクラスターです。この形とくれば、毎度おなじみガネーシュ・ヒマール産!……ではないのです。実は。インド産です。この石は、比較的初期に買ったもので、インドやネパールにこだわらず……というか、そこまでの余裕もなく、ヒマラヤと聞けば飛びついていたころでした。今見ると、先細り結晶がちょっとインドらしからぬ風情です。このころは、インド・ヒマラヤ水晶も、今のように鉄まぶしの粉っぽいピンクの石が主流ではなくて、もっと個性豊かだったような……。写真ではヒマチャル・プラデッシュとのみ記しましたが、買ったお店の仕入れ傾向からすると、クル渓谷産だと思われます。おそらく、同じクル産でも、採掘場所が徐々に変わってきているのでしょうか。お店の人によると、インドの人はくわしい産地を教えてくれない……とか。願わくば、「教えない」のではなくて、「わからない」「言うとヤバイ」ではないことを祈ります……。
2006/09/18
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5月ごろから、サボテンをひとつ育てています。ゴールデンウィークと、盆正月に帰省するので、水切れに弱い植物はダメだけど、サボテンならよかろうと、100円ショップで、ころりと丸いのをひとつ。なんだか石とも相性良さそうですし。ところが!家に持って帰ってきて、袋から出したら、サボテン本体が鉢からころりん……うっひゃー!……と見てみると、根がほとんど付いていません。土もびしょびしょ。土そのものもサボテンに合っていないようです。同じ土に植えてもうまくいきそうにないし、(根もないし)500円玉大のサボテン一個のためにサボテンの土を買うのもねえ……。と考えたあげく、前にインターネットでみかけた方法を試してみることにしました。サボテンの水栽培です。サボテンと言えば、乾燥に耐える植物の代名詞。そのサボテンに水!腐るのでは!?……と、私も思いました。しかし、サボテンに水をやりすぎて枯らしてしまうのは、水のやりすぎで土が湿り、サボテンの球体部分が腐るからで、サボテンの根は水が欲しいのだそうです。ですから、球体部分が水につからないようにして、根だけを水につければ水栽培も可能……とか。根のほとんどない、こいつでは、それもちょっと厳しいんですけど、挑戦してみることにしました。一輪挿しがぴったりだったので、こんな感じ。以来、4ヶ月ほど経過中。枯れてません。しかし、根もふえません。がんばれ、サボテン!
2006/09/17
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珍しくビーズ……というより、ビーズ以外ではまだ見かけていない(たぶん)石。名前をハイパーシーンといいます。和名は紫蘇輝石。ハイパーシーンなんて、まるでパワーストーンのネーミングにありそう……なんて思っていたら、案の定、ありましたね。Hyper (超える)Stheons(強さ・力)だから、ものすごいパワーのある石なんですという説明が。私がこの石を買ったお店でも「ハイパー・ストーン」なんて言ってましたから、いかにもありがちなイメージなんですが、それにしても。ハイパーシーンはエンスタタイトと呼ばれる鉱物の一種で、ほとんど同じ組成の兄弟石にブロンザイト(古銅輝石)という石があります。わずかに鉄の含有量が違うこの兄弟石よりも「ちょっと固い」……というのが名前の由来なのです、実は。「間違ってるじゃないか!」……と文句を言うよりもむしろ、「調べていない」ことに、ひとこともの申したい気分。名前がおどろおどろしくも「ハイパー」ですから、ハイ・パワーな石! と思ってしまうのも、そういって宣伝したい気分もわかります。私もハイパーシーンがちゃんとした鉱物名ではなくて、セールス・ネームだと思ってました。しかし、ハイパーシーンがエンスタタイトという鉱物であることがわかれば、ちゃんと調べられるのです。最近見つかったばかりの新しい石で、海外サイトまで遡らなければ資料がないわけでもなく、何も小難しいサイトに入り込んで、頭をひねらなくても、簡単に説明して下さっているサイトはいくつもあります。それを調べていないのは、いかがなものか。それとも、調べたけれど書いていないのでしょうか。パワーストーンやヒーリングストーンは、イメージが価値を持つ分野ですから鉱物学的に云々というのが無粋であることはわかっていますが、それにしても、どう見てもあやしく間違っている説明が、伝言ゲームのように広がっていくのはあまり見ていて気持ちのいいものではありません。本であれば、最初にそれを唱えた人の本を、できれば分野の違う情報もつきあわせて、知っておくだけは知っておいて欲しいです。石を販売して対価を得るお店だからこそ、その義務があるはずです。ちなみに「ベルベット・ラブラドライト」という名前も見かけましたが、もちろん、ラブラドライトの仲間ではありません。「ラブラドライトとは別の鉱物ですが、輝きが似ていることからベルベッド・ラブラドライトの名前でも呼ばれています」という、短い説明でことは足りるはずなのですけれど……。文句ばかりが先行しましたが、写真の石(ビーズ)は、長径が1.5センチほどの薄い楕円形。黒っぽい地にセピアピンクの年輪のような模様がぼうっと浮かび上がる渋い石です。思いきって。超マクロで迫ってみたら、意外にも層状構造であることがわかりました。よーく見ると虹色の輝きも見えて、これが深みのある色合いの一因のようです。白状すれば「ハイパー」という言葉に「何だそれは」と一粒買ってしまったこのビーズ、一体何に使いましょうか。
2006/09/17
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ヒマラヤ水晶です。ガネーシュ・ヒマール産です。かきあげ水晶です。かきあげ水晶のネーミングが好評なのでうれしくなって、これぞかきあげ水晶という石を登場させてみました。全体でも4×2.5センチくらいのミニ・クラスターですが、太さ2ミリ、長さ1センチ前後の緑泥ぎっしり結晶が文字通りに縦横無尽。まさに、かきあげ。一体、どういう理由でこういう結晶になったのでしょう。アメリカのアーカンソー産で、透明タイプのかきあげ水晶があるので、緑泥を内包していることが理由ではないでしょう。緑泥入りでもちゃんと母岩から一方方向に成長しているものもありますし。熱水中の珪酸分濃度が高くて、たくさんの結晶が同時にあちこちで成長したのならば、エレスチャル、つまりごつごつ複雑な形状の骸晶になるはずですし。……ちょっと待って下さい。考えてみると、レピドクロサイトやゲーサイトなどがたくさん入ったエレスチャルはありますが、クローライトぎっしりのエレスチャルはないような。もしかして、ごつごつエレスチャルになるべきところが、クローライトぎっしりだと、かきあげになってしまうとか……?何にせよ、ガネーシュ・ヒマールの緑泥鉱脈で特徴的に見つかるということは、ガネーシュならではの環境に起因すると考えられますから、これも、ガネーシュらしい造形なのです。しかも、中身が詰まった結晶に比べて軽く、量り売りでは大きさの割に安いというおまけ付。ネットショップではあまり見かけず、売られていてもダメージの程度がつかみにくいのが難点です。こんな取り扱い注意な石を、どうやって採ってくるのか不思議に思っていたら、ネパールで仕入れをしているお店の人が教えて下さいました。現地の人は、山に生える苔を緩衝材代わりにして持ち帰ってくるのだそうです。また、掘ったばかりでは間に土が詰まっていることも多いのだとか。なるほど……。
2006/09/16
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まりも入り水晶といえば、日本の大分県・尾平鉱山のクーカイト(クーク石)入り水晶が有名です。ところが、これはブラジル産。前面磨きのポイントです。中身をよく見ると、日本産のまりも水晶よりもモコモコした感じの「まりも」が水晶の中にふわふわ。明確ではありませんが、ファントムを形成しているようでもあります。お店では、このもこもこまりもが何であるかわかりませんでした。その後、webショップでも見かけたものの、やはり正体不明。じっくりじっくり見てみた結果……雲母の一種ではないかと推測しました。この「まりも」よりもやや大きめですが、よく似た感じに丸くもこもこしたフックサイト(クロム白雲母)が付着したブラジル産の水晶を見かけたからです。石を売っているお店で水晶を置いていない店はないであろうと思われるのに、意外にも、水晶の成長のメカニズムや発色原因、内包する鉱物についてわかっていないことが多いようです。本に書かれていることでも、実際現地に行って仕入れをしているお店の人に話を聞くと、「現地で見るのと、仕入れられたものを見ただけで本を書いているのでは違う」とか、「鉱物の世界は何でもありだからね」と言われることがあります。そういえば、ちょっと前までは「スモーキーにクラスターはない」なんて、今では信じられないようなことが言われていたことがありましたっけ。研究者ではない「お客である」というスタンスで、いろいろなお店の人から話を聞くことができるのは、案外恵まれているのかもしれません。
2006/09/15
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別館サイトの「My Stones」に、ちょっとがんばって20点追加しました。今回は、けっこう水晶以外の石も混じっていますバナークリックで別館サイトへGO!
2006/09/15
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以前、当サイトの文章がwebショップで無断使用されたことがありました。これはもちろん言語道断のケースですけれど、本来は、それが個人サイトであっても、文章や画像の無断使用は禁止なのです。(文章の場合、少々手を加えた程度ではダメだと思います)実は、個人ブログ様で当サイトの写真を載せておられる方を見かけました。商業サイトではなく、石が好きであるという話題の中で、当サイトの写真をご覧になり、とても気に入っていただいたというようなお話でした。私もいろいろなサイトにお邪魔し、参考にさせていただき、すばらしい写真にうっとりさせていただいています。今回は商業ベースではないことでもあり、即刻削除をお願いする気はありませんが、それが本来禁止事項であると言うことだけはご理解いただきたいと思います。本当は、ショップの商品写真もダメだと思います。使う場合は、ショップさんに許可を取るのが礼儀ではないでしょうか。ブログによって誰もが気軽に情報発信できるようになりました。しかし、ブログが手軽であるからと言って、著作権まで手軽に無視してしまうのはやめましょう。営利・非営利に関係なく、著者の許可を得ずに文章や画像、音楽を複製・転載するのは、著作権法違反なのです。……と、固いことばかりでは何ですので、当サイトのローカル・ルールを設定したいと思います。●文章について書いていることが厳密に正しいという自信がないので、無断使用はご遠慮下さい。●写真について常識として、原則無断使用禁止です。(部分的も×)ただし、個人サイト(ブログ)さまに限り、どうしても使用したいという場合は、ご一報下さい。その際は、直リンクをしないこと、画像を改変しないこと、当サイトの石であると明記すること、当サイトにリンクしていただくこと、サイトおよび記事の内容が当サイトと相反するものではないこと、画像を再配布、印刷に用いないこと、商業的に関係がないことが条件です。(個人サイトであってもアフィリエイトページのイメージ画像に使うなどの場合はご遠慮下さい)そのほか、実際にサイトを拝見させていただき、その他の理由でおことわりさせていただくこともあるかもしれません。神経質と思われるかもしれませんが、会社時代は、それが当たり前でしたので……。ご理解いただければ幸いです。ルールを守って、楽しく石好きさんの輪を広げていきたいですね!
2006/09/14
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何となくですが、ヒマラヤ水晶は「龍」をイメージさせるような気がします。いえいえ、正確には「ヒマラヤ水晶は、私の中で龍のイメージと結びつくことある」でしょうか。ヒマラヤ山脈=巨大な大地の龍脈というイメージを持ってしまったせいか、そこから来たヒマラヤ水晶を見ていると、巨大な龍の一部分をイメージしたり、水晶そのものが龍のように見えてきたりします。そんな私のもとに新たな「龍」が一匹やってきました。仰々しく「(カッコ)」でくくるとちょっと問題がありそうな、それでも一応……龍。緑泥ぎっしりの細い先細り水晶が縦横無尽にくっついた、いわゆる「かきあげ・クラスター」の一種なのですが、ある角度から見ると……これは……龍……に見えなくもない。ただし、大きさはかわいく全長5.5センチ、「体重」はもっとかわいく約5グラム。ちっちゃなちっちゃな手乗りサイズの龍なのです♪胴体になっているのは、なにやらひょろりとカーブした曲がり水晶、それに頭でっかちなスタイルが相まって、なんとも頼りない。知り合いの石好きさんとお店で見つけたときは、二人して脱力しました。「なにこれー、くにゃくにゃ曲がってる」「ひょろひょろ~、へなへな~、わはははは!」ひとしきり笑ったあげく、あまりの脱力ぶりについつい我が家へお招きしました。よく見て下さい。左下に突きだした手(足?)の先までがちょこっと曲がっているのが、まるで必死に拳を握っているようで、いじらしいではありませんか。間違っても「風を吸い込み、火を喰らい」「鋼の体で風に」乗って、はるばるヒマラヤからやってきたようには見えません。(※byゲド戦記歌集。ゲド戦記のは西洋風ドラゴンですが)たぶん、風に乗ろうとしたところが乗り損ね、吹きとばされてやってきちゃった、という感じです(笑)。まあ、がんばりたまえ、チビ龍くん。気長に数百年(数千年?)修行すれば、一人前になれるかも。しばらくは我が家で、先輩ヒマラヤ水晶に鍛えてもらいなさい。こんなユニークな水晶がやってきたのですから、お約束で遊んでみました。チビ龍君、うまく風に乗れずに「落ちる~!(必死)」の図。本当にこれくらいのサイズの龍がいたら、一匹飼いたいです……。
2006/09/14
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南インド産のインクルージョン・クォーツです。2006年6月の新宿ショーでは、この石と似た産地であると思われる石をたくさん売っているブースがありました。色々ゴージャスに内包されていて、色合いは豊かだし、形もおもしろいものが多いので、じっくり選べばなかなか良い石が見つかりそうでした。(※私はこのブースで別の石に惹かれてしまいましたが)実際、たくさんの人が石に目を留めていました。そこで漏れ聞こえたお店の人の説明。「この石はエレスチャルといいまして、7つの鉱物が入っていて、それが石の力をパワーアップするんです」……ちょっと待って下さい。それ、変です。ご存じのように、エレスチャルのエレスチャルたる所以は、形。層状だったり、結晶がいくつもくっついてごつごつひとかたまりになった複雑な結晶の形の水晶の名前です。ゴツゴツ系エレスチャルは、自動的にスモーキーやアメシストが混じっていますが、クリアで層状のメキシコ産エレスチャルもエレスチャルと呼ばれる以上、エレスチャルの条件は内包物ではないはずです。少なくとも、「7種類の鉱物が……」という説明が意味するのはスーパーセブン(メロディ・ストーン)。(※7種類の鉱物といいますが、正確には3色の水晶と4種類の鉱物)しかも、メロディー・ストーンは本来ブラジル産の石のはずなのです。ミネラルショーでは、鉱物系のお店が多く、「パワーストーンの名前や意味を聞かれたって、困るんだよ……」と困惑気味の声を良く耳にしました。ところが最近、ぼやいてばかりでは話にならないと思ったのかどうなのか、積極的にパワーストーン(もしくはヒーリング・ストーン)対応をするお店も出てきたのですが……。ここで問題発生です。特にエレスチャルだのスーパーセブンだのと言ったネーミングは、言い出したヒーラーが別人であることが多く、この本には載っているけど別の本には載っていないということが良くあります。まあ、わざわざ本を買って読まなくても、インターネットで検索すれば、山のようにヒットしますが、これまたこちらはこういう名前だけれど、別のお店では別の名前というケースが多々。意味を信じる信じないは別として、これらのネーミングは、新たな石の情報や、いろいろな石好きさんとの会話の中に入ってきます。混乱してきたなら整理すべし!……とばかりに作ってみたのが別館サイトの水晶用語集です。ところが……作ってみて、納得しました。予想以上に数が多く、それらすべてを説明しようとするのは大変なのです。とりあえず、「数(収録用語数)だけ一番」を目指して収録しておりますので、番外編も含めて情報等ありましたらよろしくお願いします。さて、話が変な方向にいってしまいましたが、写真の石は大きさ3センチほど。よーく見ると細めの水晶の両端にさらに別の結晶がくっついた、鉄アレイ型というか、DTのセプターともいうべき形です。内部にはゲーサイトが内包されていて、光に透かすと石全体が薄赤く見えます。
2006/09/13
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密かに「食べ物度」が高いらしい我が家の石。肉はあるし、葉もの野菜や根菜類もあります。ちょっと味が心配そうな魚やイカなどの魚介類ももちろんのこと、和風ですがういろうや寒天などのスィーツ系も完備。肉に魚に野菜に甘味。では次なる「食材」として、こちらなどはいかがでしょう?ヘルシーにして美味、健康にもよろしいとされる秋の味覚。キノコです。セプタークォーツと書きましたが、王杓というよりキノコ。誰がどう見てもキノコ。マッシュルーム・クォーツと言ってやりたくなります。実物は、半透明の水晶の上に結晶した部分がエレスチャルっぽくて、さらにDT(両錐)の結晶もくっついていたりして、ちょっとごつめの、かっこよく見えなくもない水晶なのに……、こうして撮ると、キノコ。これほど「キノコ度」の高い水晶を私は知りません(笑)。実はこの画像、デジカメ1号で撮った古いものです。おかげでちょっとピンぼけ気味なのですが、そこがまたキノコっぽくて、あえて使ってみました。我が家の「キング・キノコ」です。決定!
2006/09/12
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ラブラドライト……ではなくて、グリーンランド産のヌーマイトです。以前、石好き仲間の桃猫さんにヌーマイトの丸玉を見せていただき、その何とも言えない神秘的な美しさにクラクラ。いつか私もヌーマイト……と思って探し、手に入れたのが写真の石。ペンダントヘッドになっています。※桃猫さんちの美しいヌーマイトはこちら原石系石好きとしては、このワイヤーがちょっくらじゃまなんですけど、ここは贅沢を言いますまい。さて、このヌーマイト、1982年に発見された、比較的新しい石で、実は、30億年前の岩石なんだそうです。先日紹介したポップなゼブラ・ストーンが6億年前、恐竜なんてまだ影も形もなく、化石でおなじみの三葉虫よりさらに古く、エアーマット状の柔らかな体の生き物がやっと生まれた頃でした。それよりもっともっと遙かに古い30億年前……。想像を超えています。鉱物としてみると斜方角閃石グループに属する直閃石(Anthophyllite)とばん土直閃石(Gedrite)という二つの鉱物がラメラと呼ばれる薄い層状になっていて、ラブラドライトに似た虹色の光を生み出しています。(水晶が混じっていて、ラメラ構造は水晶によるものだとする説明も見かけましたが……?)拡大すると、層状構造が集まったものだと言うことがよくわかります。よく似た石は、アメリカでも見つかっているようですが、宝飾品としても仕えるほどの美しい虹色を持つのは、グリーンランド産だけなのだそうです。自分だけで石を集めていると、どうしても水晶に偏ってしまいますが、いろいろな石好きさんとお話すると、今まで知らなかったような石を教えていただいたり、見せていただくことができて、そこから新たな出会いが生まれます。これも、石を楽しむひとつの側面であると思います。……ところで、ヌーマイトについて調べていたら、この石は第7チャクラ(クラウン・チャクラ)に対応するという情報まで出てきました。チャクラ・ストーンというのは、「え~っ、こんなマイナーな石まで」と驚くほどいろんな石があちこちのチャクラに振り分けられていますが、誰が決めるんでしょう、こういうことは。
2006/09/11
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お盆帰省で撮った写真を一枚。……田舎の朝は早いです。祖母など、日が昇って暑くなる前に、と朝食前に畑に出かけてしまいます。実家にさぼりに帰っている私は、畑に出ることもないんですけど、5時頃になると「ひゅん……」と鼻を鳴らして散歩のおねだりをする犬がいます。(吠えると叱られるので、控えめに鼻を鳴らします)家ではそんなに早く起きたことがないのに、実家では5時半に犬の散歩。朝の空気はひんやりして気持ちいいです。そんな散歩の途中でふと写した一枚。石垣の上に生えていた苔です。夜露をまぶしてみずみずしく、朝の光の感じがして好きな一枚です。普通だと、目に留めることもなく通り過ぎてしまうけれど、こうしてみると、なんて繊細な造形なんだろうと、感嘆のため息。同時に、日常生活では以下にいろんなものを見ていないのだろうかとも思います。見ていないと言っても、私たちのほとんどは目を使って暮らしているわけで、毎日毎日膨大な視覚情報の中にいるはずなのです。しかし、今ここで「自転車を描いて下さい」と言われたら。自転車を見たことがないという人は、まずいないでしょう。もしかしたら毎日の通勤や通学、買い物に使っていらっしゃる方もおられるでしょう。では、自転車を描けますか?ハンドルと前輪がどんな風にくっついていて、前輪と後輪を結ぶフレームがどういう風になっていて、ペダルはどのあたりに……。いざ書こうとすると、思ったよりも難しいです。これは、見ているようで見ていないのだ……と思うのです。目に映っているはずなのに、それを自転車と理解しているはずなのに、実はじっくり見ていない。それがいい悪いというのではありませんが、(目に映るものすべてをじっくり観察するわけにもいきませんし)時には「じっくり見る」のもいいかなあ。毎日の「忙しい」に流されてしまう時間をちょっとだけ止めて「見る」すると何か、いつもとは違うものを「感じる」、毎日ちょっぴりのそんな余裕が、心のスパイスになるのかも。実家で生活しているときには気にならなかった身近なことが、実家を離れて目に付くようになりました。それは、日頃、石の写真を撮っているときの感覚と似ているようで、だから、実家さぼり中、石がなくても気にならなかったのかもしれません。
2006/09/10
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これまで、いくつか手作りアクセサリーを見ていただきましたが、ハタと気が付いてみると、一番最初に作ったブレスレットが未登場。いったい、作ったのがいつ頃だったのかも定かではありませんが、ちょっと引っ張り出してみました。私の手作りブレス第1号は、チェーンブレスでした。3.5ミリのラブラド・ビーズをひたすらつないだ夜空のブレスの先祖とも言うべき3連、それぞれが取り外し可能、付け足し可能になっています。使っているビーズは、ルチル入り水晶2粒(10ミリ、8ミリ)、長さ1センチの棗型ラブラドビーズ4粒、1センチのレムリアン・ジャイドビーズと、その両側にボタン型のグリーン・トルマリン。先日ご紹介したタンブルと一緒に買った一粒だけのレムリアン・ジェイドビーズをどう使おうかといろいろ試したあげく、グリーン・トルマリンとラブラドライトが合うことを発見。暗い色ばかりで重くなるので、軽さを出すためにチェーンとちょっと渋い色合いのルチル入り水晶ビーズを合わせました。3連のチェーンそれぞれが着脱式と言いながら、一度も単独で付けたことがありません。意味がない……。作っているときは、他では見かけないデザイン(構造)のものを作るのにわくわく夢中だったのですが。一番最初に作った割にまとまりが良くて、今でも時々付けてみたりしています。最後に。レムリアンジェイドのアップがコチラ。タンブルに比べて黒っぽく、きめも細かい感じなのがおわかりいただけるかと思います。コチラが「Midnight」と呼ばれるタイプのレムリアン・ジェイドだと思います。
2006/09/10
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メキシコ産のダンビュライト2号です。長さは約3.5センチほど。さほど大きくなく、一部結晶がえぐれたようになっていて、先端もちょっと面の形がアンバランスですが、透明感は抜群。以前に紹介したダンビュライト1号が、根本の方が霧状に白く濁っていたのに対し、こちらは根本までクリア。形の1号、透明度の2号ってかんじでしょうか。さて、この2号、透明度の他に見どころがもう一つ。錐面をよーく見ると、なにやらぽつぽつ穴のようなものが。さらに拡大してみると、写真の左上に載せたような、規則正しい四角い穴であることがわかりました。たとえば、パイライトのような四角い鉱物がくっついていたのがはずれた痕のようでもあります。しかし、もしそうだとすれば、これだけ痕があるのですから、ひとつくらい、はずれずに残っていても良さそうです。他の鉱物の痕跡ではないとすると……もう一つ、考えられるのは蝕像。水晶が軽く溶かされると錐面に凹状の「▽」が現れるように、ダンビュライトでは「□」ではないかと思うのです。鉱物が溶かされると、その鉱物に特有の模様(表情)が現れるといいますから、ダンビュライトの場合は四角と言うこともあり得ます。ちなみにアクアマリンの柱面に浮き出していた六角形も、蝕像だそうです。そう考えると、このダンビュライト2号、全体的にちょっと角が丸くてなめらかなような……。これが蝕像なら、ダンビュライト版トライゴーニックということになるのですが。(※三角形ではないので、名前の意味は違ってしまいますけど)
2006/09/09
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パキスタンあるいは、アフガニスタン産です。水晶にグリーン・トルマリンのミニクラスターがくっついています。水晶の上にくっついているのではなくて、グリーン・トルマリンのミニクラスターの側面に、水晶の先っちょがくっついています。つまり、水晶とトルマリンはかなりずれてくっついているのですが、双方を形よく映そうとすると上の写真の感じ。すると……な~んか見覚えあるぞ。この色、この姿。……大根です☆とはいえ、水晶にトルマリン付、しかもトルマリンはクラスターで結晶の先端がちゃんとしています。さらに、写真には写っていませんが、トルマリンの根本はクリーム色で、密かにバイ・カラー。これはポイント高し。すきま系石好きとして、石の成分よりも、効能よりも見た目きれいな石、面白い石が好きですが、ちょっと鉱物系の観点から、同じような石が二つあったとすれば、結晶の先端(仲間内では「頭」といいます)が欠けたりせずにきちんとしているものに軍配を上げます。特にトルマリンは欠けてしまっているものが多いので、あれもこれもそれもと目移りして、トルマリンの魔力に掴まらないように(笑)「やっぱり頭(先端)がちゃんとしてないとね~」とでも言っていないとやばいんです。さらに私は「やっぱ水晶付でしょう」と、水晶好きの意地をプラス。そんなセレクトポイントが、この「大根」を選ばせました。
2006/09/08
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何ともポップな色遣い、あっけらかんとしたシンプルな縞模様。なんじゃい、これは……。ゼブラ・ストーンと申します。名前を見れば、一目瞭然シマウマ模様。実際の色味は、黒っぽく見えている部分がもう少し赤っぽいです。質はきめ細かく均一で、こんな感じで角を落としたタイル状に磨かれていると、石と言うより陶器のような。しかして、その正体は……「岩」です。西オーストラリアの東キンバリー・エリアで産出する、赤みを帯びた帯およびスポット模様があるシルト岩または泥岩です。泥岩は粘土が固まったもの、シルト岩は、粘土よりすこ~し荒い粒が固まったものです。肉眼でもとうてい見えないと思うので、要するに粘土のような細かくて均一なものが固まった堆積岩なのです。注目すべきはその古さ。約6億年を経ているとも、6億年前に形成されたとも言われています。6億年前といえば、先カンブリア時代とか原生代とか言われるむちゃくちゃ古い時代。地上に植物はまだなく、化石でおなじみ三葉虫があらわれているかどうかという時代です。6億年前に堆積した粘土が現在に至る6億年の間に岩になったのか、6億年前にすでに岩になっていたのかは大きな違いだと思うんですが、調べてみても、そこらへんのところがちょっと微妙。どなたかご存じの方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。さらに不思議なのがその模様。赤い部分は酸化鉄だと言われていますが、なにゆえ、こんなにポップな縞模様になっちゃったのか。「そのメカニズムはよくわかっていません」という説明が多い中で、ひとつの説を見つけました。「リーゼガング現象」というものです。「ゲル中で生成する無機微粒子の群が,規則的な層状構造や同心円構造を描く現象」なのだそうで、どろどろした溶液(この場合は粘土)に無機微粒子(この場合は酸化鉄)がゆっくり拡散すると、規則的な縞模様を描いて沈殿することがある……ということです。(理解が間違っていたらごめんなさい)この説が正しいのかどうかはわかりません。ただ……リーゼガング現象の例の写真を見ていると、どうにも「ボツワナ・アゲートに似ているなあ……」と思いますが。写真の石は、ポップな見かけとは裏腹に、古くて不思議な石だったのです。さて、ゼブラストーンを検索すると、縞模様のジャスパー(ゼブラ・ジャスパー)や、アメリカはユタ州産の白黒まだらのゼブラ・マーブルがヒットするのでご注意を。
2006/09/07
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理由はないんですが、いきなり書いてみました。長いです。パワーストーンまたはヒーリングストーンのブームによって、天然石アクセサリー、特にビーズを使ったブレスレットは急速に一般的なものになってきました。天然石ブレスレットを販売するwebショップも増え、趣味が高じてwebショップをオープンされる方も多いようです。手軽に天然石を楽しむことができるビーズは、石好きさんにとって魅力的な素材ですが、「素材」であるだけに注意しなければならない点もたくさんあります。まず、考えなくてはならないのは、「ビーズは加工用素材である」ということです。では、加工用材であると言うことはどういうことなのでしょう。●加工された完成品に意味がある。 パワーストーンなどの分野では、石ひとつひとつの意味や特徴を問題にしますが、ビーズとは、本来、何かの材料として使われ、その完成品に価値が出るものです。 つまり、材料として使えるもの、つまり、色や形がそろっている、量が多く手に入る、単価が安い……というものなのです。 今では、パワーストン・アクセサリーに対応して珍しい石を少しだけ加工したものも作られますが、多くのビーズは加工用の素材であるという性質を持っています。●大量に同じものが作られるこのことは、ビーズという素材に施される加工と密接な関わりがあります。天然石ビーズショップ、天然石アクセサリーショップは、今や無数にあります。そこにすべていきわたるほどに、天然石ビーズは、大量に流通する商品なのです。天然石の魅力は、自然が作りあげたものであること、つまり、同じ規格で大量生産されるものではないという貴重価値と、天然のものならではの色合いや模様のバリエーションにあります。ところが、大量に流通する商品として見た場合、ひとつひとつがあまりに違っていては、商品になりません。一点ものが通用する鉱物標本とは違って、ある程度まとまって同じものがなければ、値段を付けて売るに困るのです。単価が高くありませんから、ひとつひとつ選別したりする手間はかけられません。そのために、次のようなことが起こりえます。●大量に確保できる材料でたとえば「水晶ビーズ」といっても、厳密な意味での水晶ではあり得ません。水晶は、結晶の形があるもの、石英は塊状のものですが、ビーズをけずり出す材料としてどちらが便利かと言えば、石英です。大きな塊から次々に削りだしだ方が、歩留まりもよいし、便利です。そのようなわけで「水晶」ビーズの大部分は、厳密には「石英」ビーズであると考えられます。すると、特徴的な結晶であることに価値がある「エレスチャル・ビーズ」は、ちょっとおかしなことになります。●単価が安い素材で繰り返しますが、大部分のビーズは単価が安い素材です。「天然石アクセサリー」用のビーズの、石としてのグレードなどたかがしれています。グレードの良い石ならば、ビーズにするよりもルースにカットして売ったり、本格的なジュエリーに加工する方が高く売れるからです。美しい原石ならば、標本として売った方が、手間もかかりません。ですから、天然でも産出量が少ない天然シトリンなどが大量にビーズに加工される可能性は低くなります。このようなことを考えて、全体的な価格を自分で冷静に判断する必要があります。逆に、ルースのあまり石や、原石の単価が高い石がたまたまビーズにカットされた場合は、値段が素直に跳ね上がる可能性も高いでしょう。●そろえるための染め最初にビーズは、大量商品であるためにある程度まとまって同じものがなければならないと書きました。たとえば、スモーキー・クォーツは、原石の状態でも根本と先端で色が違っていたりします。このような色むらが、天然石である特徴であり魅力なのですが、大量商品であるビーズとしてみると、けずったビーズの一個一個の色が違い、それを選別してそろえるとなると大変な手間がかかります。そんな手間をかけるくらいならば、透明な水晶に放射線をあてて均一に色をつけた方が見た目に美しいものが大量にできます。カーネリアンやオニキスなどでも同じこと。ビーズに染めや放射線・加熱の加工が多いのは、品質と数をそろえるためであると考えられます。●作るなら一気にたくさん「これは丸で」「こっちは四角」「こっちは雫型で」……といろいろな種類、いろいろな形を少しずつ作るよりも、一気に同じものをたくさん作った方が安上がりです。そのために蓮の花型のビーズなど、同じものが同時期にどっと出回ったりします。人気と差別化の功罪天然石ブームによってショップが増えると、ショップはそれぞれに個性を出し、差別化する必要に迫られます。また、石の価値を作り出すビーリングの分野では、まだ見たことのない珍しい石がもてはやされ、それを持つことの優越感をあおります。珍しいもの、レアなもの……それはビーズにも反映され、実にさまざまな石がビーズに加工されるようになりました。その半面、いろいろな弊害も出てきています。●紛らわしいネーミング水晶(石英)ではなくガラスのビーズがアクア・クォーツ、チェリー・クォーツなど紛らわしい名前で売られています。よく見ると説明書きに「○○風」とあって、実はイミテーションですと、こっそり見つからないように表記していたりします。天然石の風合いを手軽に大量に使える素材としては優れていますが、店によっては天然石のように見えれば売れる。そんな商売根性が透けて見えます。買う側は、たとえば水晶にはどういうものが存在して、どのようなものが存在しないのか。そういうことを知っておく必要があります。●産地偽装食べ物だけでなく、石ビーズにも産地偽装があります。産地に価値が着くヒマラヤ水晶などが良い例です。聞くところによると、中国などから原料の水晶(ヒマラヤ産ではない水晶)を持ち込み、ネパールで加工するのだそうです。仕入れる店からすれば、ヒマラヤ水晶であると言われ、ネパールで加工されネパールで買ったものとなれば、なかなか疑うことができません。でも、実物を見るとかなり疑問です。お店の選別眼と仕入れ能力が問われます。●無意味な加工?他にない石、見た目に珍しい石……を追い求めたのかどうかは定かではありませんが、タイガー・アイを緑や濃ピンクに染めていたりします。見た目にも美しくなくて、加工する意味が見えません。素材としても色が毒々しいと思うんですけど……。●石の性質を無視ヒーリングストーンなどで人気があるからビーズに……というパターンが多くありますが、エンジェライトなど、水に弱い石が肌に触れるビーズにされていたりするのはいかがなものでしょうか。セレスタイトなどのようにもろくて、しかも重い石など、わざわざビーズにしなくても……と思います。せっかく買ったのに傷が付いたり、ツヤが消えたりと言うことがないように、パワーだけでなく石の性質にも気を配りましょう。●本当にレア?珍しい石、初めて見る石がもてはやされる風潮の中では、新たな種類の石が出回りはじめた当初は、値段が高騰する場合があります。確かに他には見かけない石でも、実は結晶鉱物ではなくて「岩石」で、出るところでは大量に出る石だったりします。本当にレアなのか、単に今まで加工されなかっただけで、実は大量に産出し出回る石なのかをちょっと気にする必要があります。●知識不足!雨後のタケノコのショップ乱立状態では、お店の人に石の知識を望むのは難しいです。本来なら、扱う商品の正しい知識を持つことは当たり前のことなんですが。石以外で、商品の名前が違っていたり、「天然です」と言っておきながら実は違っていたら大問題になるでしょう。ショップの石の説明は、ほとんどが。卸ショップの受け売りでしょう。そして卸しショップはパワーなんて関係がないのです。中には名前に「ハイパー」と付いているからすごいパワー! ……なんて、とほほな例もあったりします。本当は「成分が僅かに違う兄弟石より固い」というような意味なのですが。石のグレード、名前の正確さ……それらを判断する基準を、買う側も持たなくてはなりません。雰囲気やきらびやかな売り文句に惑わされない冷静さを持ちたいものです。●本当に知っておくべきこと正しい石の知識……ではありません。知っておいた方がいいことは確かですが、もっと大切なことがあります。ひとつは「自分が欲しいのは何なのか」ということ。天然でも加工でも、美しくて気に入った石が欲しいというなら、自分の好みの石を探せばOKです。「天然の」「○○産地の」というこだわりがあるのであれば、「ビーズには加工が多い」「ショップの説明が正しくない場合もある」ということは、最低限知っておく必要があります。疑わしければ調べればいいのですから。さらに付け加えるなら「パワーが強いもの」が欲しいと言う場合。石のパワーは石の説明に宿るものではありません。手にした人の心に宿るものだと思います。説明が気に踊らされるのではなく、石をじっくり見てはいかがでしょう?
2006/09/07
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オーシャンジャスパーです。丸玉というにはいびつすぎ、タンブルというには大きすぎる、丸っこい形です。オレンジがかったピンク色の、同心円上の球体を芯に、緑がかった、多分緑泥か何かを含んだとおぼしき水晶が放射状に結晶したものがいくつも集まり固まって、この石を形作っていると思われます。その証拠に、この石にはぼこぼこすきまがあって、放射状に結晶した塊が集まっている様子が見て取れます。うまくピンク色の同心円上の芯が出るように磨いたそのさまは、鮮やかな花か、夜空に開く花火のよう。ピンクに緑とまあ、良くもこんなに華やかな色合いになったものです。オーシャンジャスパーには、ピンクや緑や黄色や白や、比較的鮮やかな色合いが多いですが、この色合い、このパターンは、好きなもののひとつです。さて……、色合いも模様もさまざまなオーシャンジャスパーですが、まわりに水晶が放射状に結晶しているかどうかはさておき、同心円上のつぶつぶ模様が特徴です。カルセドニーやアゲート・ジャスパーは、水晶(石英)の仲間で、マグマが冷え固まったすきまや岩の隙間に珪酸分を含む熱水が入ってきて、結晶を作ることで生まれます。カルセドニーの仲間ができる場所は、石英が成長する場所よりも温度も圧力も低い場所であるため、大きな結晶になるのではなく、顕微鏡サイズの小さな結晶が集まって出来上がります。オーシャンジャスパーの場合、その空洞の中に、流紋岩や、緑泥石がマリモ状になって浮いた状態で冷え固まったためにこの同心円上のつぶつぶ模様ができたのだと言われていますが、写真の石のように、つぶつぶのまわりに結晶があるのはどうしてなのか、(栗のイガのような状態でころころしていたのでしょうか?)浮いたように見える状態で内包されているということは、どれだけ早く「固まった」のか、「固まった」というからには、「固まる前」にはもしかしてどろどろの状態の時期があったのかとか、考えるほどに不思議になります。なじみ深いジャスパーやアゲートの美しい模様も、そのできあがり方を考えると、実は不思議でいっぱいなのです。オーシャンジャスパーは、その特徴的なつぶつぶ模様から、「同心円上ジャスパー」とか、「オビキュラー・ジャスパー」と呼ばれることがあります。オビキュラーとは、石の種類や模様の出来上がる課程を問わず、円や球状の状態を表す言葉だそうです。オーシャンジャスパーでは、それが特徴的な美しい模様になるように、この円(球)模様を生かして磨かれた石もあり、アゲートなどでは、「アイ・アゲート」などと呼ばれます。もっとくわしく言うと、カットした中に丸い目玉模様がひとつあるものをサイクロプス・アゲート(Cyclops agate)、二つあるものをアウル・アイ・アゲート(Owl gate agate・フクロウの目)と呼ぶことがあるんだそうです。目玉だったり、花模様だったり。オーシャンジャスパーのつぶつぶ模様は、オーシャン(海洋)というだけあって、海の泡のイメージがふさわしいでしょうか。
2006/09/06
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もったいなくも「鉱物系」石好きサイトであると言っていただくことが多い当サイトですが、実は、私本人は鉱物系とも言い切れず、かといってスピリチュアル系でもない、「すきま系石好き」であると思ってます。今日の石は、「やっぱり正統派鉱物系じゃない」「ちょっとはスピリチュアルに未練が」……という、すきま系であることを物語る石。なにやら地味~な石ですが、レムリアン・ジェイドといいます。地味な見かけとは裏腹に、女性の時代の幕開けにあたって使われるために地下に眠っていたとかいう、なにやらすごい石なのだそうです。何がどうすごいのかは、クリスタルヒーラーとして、よく名前を耳にする、ジェーン・アン・ドゥ(ダウ)氏が、ご自身のHPで解説されたりもしているようなので、頭の上に「?」の行列を浮かべた私が下手にまとめるよりも、そちらを見ていただいた方が確かです。なにしろ、「なにやらすごいらしい」というだけで買っちゃいましたが、何がどうすごいのかさっぱりわかっておりません、私。まあ、数百円だったので、つい。さて、石のパワーはさっぱりわかりませんが、じっくり見ることはできます。一見黒っぽい地に、細かな金色の粒が散った渋い石です。さらによく見ると、黒っぽいところは黒だけでなく緑っぽいところ白っぽいところが細かに入り交じっています。なにやら入り色混じっていそうです。調べてみたら、ジェダイト、ネフライト、チャルコパイライト、パイライト、カルサイト、クォーツ……と、たくさんの鉱物が混じっていました。ジェイドの名前の通り、ジェダイト、ネフライトも混じっています。ここで疑問。ジェダイトとネフライトって混じるものなんでしょうか。ご存じのように、翡翠と一口に言っても、ジェダイトとネフライトがあり、宝石扱いされるのはジェダイトの方。(品質の高いもの)で、この二つは、成分がちょっと違う、あるいは成分は同じだけれど結晶の仕方が違うという、兄弟石ではなくて、ジェダイトはひすい輝石、ネフライトは角閃石という別の鉱物なのです。それがひとつになるかなあ……。不思議と言えばクォーツとカルサイトもそう。たとえば、クォーツが結晶した(つまり水晶)のあとに、環境がかわってカルサイトが結晶したのならばまだしも、写真の石のように細かく混じるものでしょうか。ちょっと腑に落ちません。さて、鉱物はと言えばそれぞれ固有の成分が、それぞれ固有の性質によって自然に結晶したもの。異なる鉱物がとなりあって成長するとか、ちょこっと内包されることはあっても、固有の成分・性質・結晶のものは鉱物と呼ばれ、複数の鉱物が入り交じって結晶の形にならず多きな塊になると、これは、岩石になります。それに照らせばレムリアン・ジェイドは立派に岩石。岩石らしく大きな塊で採掘されるようで、丸玉やピラミッド、オベリスク型など、様々な形に加工されています。中でも目を惹くのは「布袋」。人物を彫るならモデルはいろいろあるでしょうに、なぜ布袋……?ちなみに、レムリアンジェイドには色が明るめのものと黒っぽいものがあり、写真のタンブルのような明るめの色のものは「Shadow Lemurian Jade」、黒っぽいのは「Midnight Lemurian Jade」と言うそうです。
2006/09/05
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「こげぱん」とかいう絵本がありますが、そのお話ではなくて、石の話です。私が「こげぱん」と呼ぶのはこんな石。以前にスノーボール・アメシストと題して、白いボール状のものがインクルージョンされたアメシストをご紹介しましたが、今回の石はそれの茶色バージョン。おそらく同じ産地で、白い「スノー・ボール」の上に茶色い鉱物が付着したものだと思われます。白い鉱物はカルサイトともクリストバライトとも言われています。一方でラベルに「フローライト」と書かれることがあるので、この茶色いのがフローライトではないかと推測。ラベルに書かれていてもどれがどれを指すのかわからない、意外に謎多き石なのです。私がこの茶色タイプを「こげぱん」と呼ぶ理由は、茶色くて焦げているように見えるからというほかにもう一つあります。このインクルージョンを横から見ると一目瞭然!まん丸球状ではなくて、半球状なのです。これはまさに「こげぱん」!よく見ると、アメシストはファントムになっており、この「こげぱん」は、ファントムの面にくっついているように見えます。おそらく、アメシストの成長の途中で水面にぽこっとこの鉱物が成長し、さらに成長するアメシストに覆われていったのでしょう。このタイプはとてもユニークなので、いつの間にか集まってきてしまいます。
2006/09/04
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穴埋め日記です。ゲド戦記見てきました。「指輪物語」「ナルニア国物語」とこの「ゲド戦記」を三大ファンタジーというのだそうです。その3つをライブで(つまり、劇場公開で)見ることができるというのは、かなりラッキー。……で、感想です。ネタバレしちゃってるので、それは嫌だという方は、ここで読むのをストップして下さいね。感想をひとことで言うと……ゲド戦記というより「ゴロ戦記」。って感じでしょうか。すでにご存じの方も多いと思いますが、今回ジブリが映画化したのは、原作の3巻目と4巻目。よりくわしく言うと3巻の「さいへての島へ」をベースに、4巻の登場人物を持ち込んでしまった感じです。さらに言えば、キャラクターもストーリーもか~な~り~変更されています。「ゴロ戦記」のゴロは、一応フェア(ファウルではない)だけれども、ヒットと言うよりゴロという感じかな、という意味を込めています。そしてもちろん、監督の宮崎吾郎氏の「ゴロ」でもあります。今回急性腸炎で食べるに食べれない間に、原作の4巻までを一気読みしたんですが……なんて言うか、なるほど原作4巻(実際はあと2巻出ています)の中では、3巻目が一番「現代ウケ」するかもしれません。魔法が生きるアースシーの世界から、いつの間にか魔法が……目に見えないものの価値観がこぼれ落ち、人々は目に見えるものに執着することで身の回りから魔法が消えていくことから、世界のあるべき姿が崩れていく不安定さから、生と表裏一体である死から目を背け、背を向けてバランスの崩れた世界の中であがいている。自分があがいていることにすら気づいていない、狂気じみた執着の姿は、現代社会のカリカチュアのようでもあります。そういう意味では、監督第1作でこの巻を選んだ吾郎氏の意気込みはわかるんですが、それがうまくいっているかというと……失礼ながらヒットじゃなくて「ゴロ」。それも絵の美しさなど、自分ジブリの底力に助けられています。私がこの作品を「ゴロ」だとする理由は3つ。●ストーリーの単純化ゲド戦記は、さまざまな意味、ストーリーの重なりを持つ物語です。いくら児童書の分野から出版されているからと言って、子供向けの単純な話ではありません。大人が読んでも大人として感じるものがあり、考えさせられる奥深さを持っています。1巻2巻と重ねられてきた作品世界の広がりと、ストーリーの奥深さをそのまま2時間の映画にするのは、至難の業でしょう。ある程度変更し。単純化して焦点を絞る必要があるのは理解できます。しかし……ちょっと単純化しすぎでは。吾郎氏は、前述した「目に見えない価値が失われていく世界→それではいけない、世界のあるべき姿を取り戻せ」というところ、「さいはての島へ」のあらすじ部分だけを残し、そこに4巻目のキャラクターを彫り込むことで、とてもわかりやすい、その分浅いストーリーにしてしまったような気がします。●アレンの変貌キャラクターとして一番変えられてしまったのは、主人公アレン。原作からはうってかわってストーリーをそのまま押し固めたような悩み多き現代人になってしまいました。世界の変貌がすなわちアレンの不安や行動に表れ、アレンがそれらを克服してラストで活躍し、敵である「クモ」を倒すことで世界がもとの姿を取り戻すことになるわけですが、単純化されたストーリーが、さらにアレン個人の問題にまで単純化されてしまっているようで、作品としての奥深さが一層希薄になってしまわないかと心配です。原作を読んでしまった身としては、かなり不満。「そういう話じゃないんだよ!」と叫びたい気になります。●「ゲド戦記」であろうとするアンバランス上記二つで述べたように、かなり変貌してしまっているわけですが、それに輪をかけているのが、なぜか「ゲド戦記」であろうとする説明部分。いっそ、ゲド戦記をベースにしたオリジナル作品にしちゃった方が、ずっとスッキリきれいなストーリーになるのではないかと思わせます。冒頭の竜の登場シーンや「真の名前」の扱いとか、テナーがどこにも説明されない「アチュアン」の名前を口にするところか……最後に○○ーが○になっちゃうところとか。ただでさえ、アレンのストーリー以外の部分が、「ここはこういう舞台設定なんです」という説明っぽくて作品世界が生ききれていない、つまり、アレンやゲドがいないところでもこの世界が動いて生きているという感じがあまりしないなあ……そこが、ちょっと監督の経験不足だな、と思っているところへ、「これはゲド戦記なんです」と一所懸命説明する部分が入ってしまって、ストーリーの単純さに対して、かなりなアンバランスを醸し出しています。そのため、ストーリーが勢いよく動き出すラストが、あっけなく感じられ、全体として「よくわからない」「あれは何だったの」ということになってしまうのではないでしょうか。かなり変えられちゃったという意味でも「ゴロ戦記」もしかしたら、監督の頭の中には「未公開シーン」も含めたゲド戦記があって、映画ではそれがうまく見えなかったんじゃないかという意味でも「ゴロ戦記」。ちなみに、あれのどこが「ゲド」戦記なのかと言われるかもしれませんが、原作では、「ゲド戦記」らしいのは1巻だけ。そもそも「ゲド戦記」というタイトルそのものが日本オリジナルなのです。最後に。わがまま全開の不満をひとつ。サブタイトルの「TALES from EARTHSEA」だけは納得できません!なぜなら、あそこに描かれていたのは、「アースシー」ではないと思うので。……ところで、テレビコマーシャルで菅原文太氏が「大筋でゲドの意見に賛成です」とありますが、あれはどのあたりのことなんでしょう?手嶌葵/ゲド戦記歌集▲サントラではないようです。 これを聞くと「ゴロ戦記」がちょこっとだけ「ゲド戦記」に近づきます。「ゲド戦記」全6冊▲原作一気読み!……という方に。 私は5・6巻を持ってません。買わなきゃ。 映画のもとになったのは3・4巻です。原作を読んで違いを比べてみようという方は、ぜひとも1巻から読むべし。
2006/09/03
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2.5センチほどのミニサイズ・ファーデンです。ご存じ、ファーデン・クォーツの「ファーデン」とは、ドイツ語で「糸」という意味。その名の通り、平べったい板状の水晶の中に白い筋が入っています。もう一つの特徴は、この白い筋が水晶のC軸(縦軸)に沿って入っているのではなく、縦軸からずれて、どちらかというと白筋の両側に結晶の先端が形成されることです。写真の水晶も、写真に写っている上部が結晶の先端ではなく、白筋の左右に推面が形成されています。さて、このファーデン水晶は、板状に成長した結晶がぱりんと割れて割れたところが再び結晶され、再結晶したところが白い筋のようになっているのだ……と言われていることが多いです。私はこの説に対してちょっと疑問。くわしくはこちらに書きましたが、理由を簡単に言うと、割れた(ひびが入った)ものが修復されたとは思えないファーデンが多いからです。たとえば、集団で同じ方向に割れたクラスターや、どう考えても割れにくい方向に筋が入ったファーデンなど。そして、写真の石もその一つです。よく見て下さい。まるでペンで書いたようなまっすぐでくっきりな白い筋。とでもひびわれ痕には見えません。そしてもう一つ。筋が途中で止まってます。よーく見ると、糸くずみたいな白筋がちょろりと続いて伸びているのですが、まっすぐな筋は途中でぷっつり中断。ファーデン=ひびわれ修復水晶なら、この水晶、ひびわれが途中で止まっちゃってるんですけど。さらにファーデン水晶の白筋は、表面に間で達していないものが多いんです。たとえて言えば、えんぴつの芯みたいな感じ。これもひびわれ痕っぽくありません。ファーデンってどのように成長したんでしょうね。
2006/09/02
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質を問わなければ、ルビーやサファイア、トパーズなどの宝石鉱物に名を連ねる石も、財布と大げんかをすることなく、手に入れることができます。あくまでも「質を問わなければ」ですが。しかし、宝石としては価値がない(低い)石でも、独特の結晶や、色合い、母岩との組み合わせなど、石好き心を揺さぶる魅力には事欠きません。そんなこんなで「宝石品質でなくても十分!」と、小さなルビーやサファイアの原石を手に入れるわけですが、品質を問わなくても、なかなか出会えない石があります。時折出会えても、他の石に比べてひときわかわいくないお値段だったり。それは……ダイアモンドとエメラルドではないでしょうか。え? そんなことはありませんか?私としては「欲しくても高い~」とぼやいてばかりなんですが。それとも「できればなるべく安くてきれいなの、さらにできれば母岩付」などと言っているせいでしょうか。ともあれ、ぼやき続けること○年。ついにエメラルドがやってきました♪これは、6月の新宿ショーの戦利品です。大きく写っていますが、母岩の差し渡しが7センチほど。その一部にエメラルドの結晶がくっつく……と言うより埋もれています。写真はその部分のアップ。画面の上から下までで3センチというところでしょうか。母岩は、茶色の雲母を押し固めたような感じ。さわるとキラキラしたものがわずかに指につくので、雲母で間違いないと思います。一見非常に地味~な石なので、新宿ショーでもかなり後半になるまで売れ残っていました。初日は初日で掘る、後半、石が少なくなったら籠の底までじっくり掘る!……とばかりに店頭で「発掘作業」にいそしんでいた時、何の気なしにひときわ地味な石を手に取りひっくり返してみると……。ちょっぴりだけれど、紛れもなくエメラルド・グリーン!しかも、じっくりよく見ると放射状に結晶しているように見えるのです!結晶の形が整っていなかろうと、透明感がなかろうと、これは、あこがれの母岩付エメラルド。ほくほく(「お買い物心得」に従って内心で小躍り)しながらゲットしたのは言うまでもありません。帰ってからカメラでアップにしてみると、思ったより透明感もある様子。これはラッキー!さて、エメラルドはみなさんご存じのようにアクアマリン(水色)やモルガナイト(ピンク)、ゴシェナイト(透明)などと同じベリル(緑柱石)に属する石です。しかし、ベリルの中では比較的産出量の少ない石でもあります。それは、同じベリルでも発色原因が違うからです。たとえば、モルガナイトはマンガン(二価のマンガンイオン)ですし、アクアマリンは鉄(二価の鉄イオン)です。同じ鉄イオンでも電子の状態がわずかにちがう三価の鉄イオンが発色原因になると、黄色のヘリオドールになります。(透明なゴシェナイトは、不純物を含まない純粋なベリルです)これらのベリルは、ペグマタイトという地中から昇ってきたマグマの中で最後にゆっくり結晶した岩石のなかで、長石や石英(水晶)などと一緒に結晶し、比較的大きな結晶も見られます。一方、エメラルドの発色原因はクロムとバナジウム。ところが、ベリルが成長する岩と、エメラルドの発色原因であるクロムやバナジウムが含まれる岩は、全く性質が違い、普通は一緒にならないのだそうです。要するに、エメラルドは、「普通だったら起こりえない組み合わせ」で生まれた石と言うことになります。なるほど、エメラルドが少ないのも頷けます。そのおかげで、普通はクラック(ひび)やインクルージョン(内包物)が含まれると宝石としての価値は下がってしまいますが、クラックや内包物がないエメラルドはほぼないと言ってもよく、むしろ天然であることの証とさえ見られていると聞いたことがあります。エメラルドは日々を目立たなくするため、油に浸したりする処理が行われることが多いですが、母岩付のこの石には、もちろんそういう処理は行われていません。岩の中から現れた、魅惑のグリーン。産地は、たぶん、アフガニスタンだとおもいます。
2006/09/01
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