『ラ・フィネス』『ミチノ・ル・トゥールビヨン』勉強会議事録 32
ジェームズオオクボ的視点で選んだ心に残るあの店のあの料理(名物料理百選) 19
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私は、高校生の時に将棋部に所属していました。あるチーム戦の大会のときの話です。その大会で私の目の前には県下でも有名な強い相手がいました。もちろん、私は勝つことを考えました。それまで対戦したことはありませんが、普通に対戦したら実力の差はかなりの確率であるように思いました。「どうしたら勝てるか・・」 考えぬいた結果、あることがひらめきました。それが考慮時間です。プロの将棋ですと、1回の対局の中に、何手も先を読むためにトータル5時間~6時間の考慮時間があります。その持ち時間を使いきると一手30秒将棋となります。将棋をしない人にはわからないかもしれませんが、30秒だと、数手しか考えられません。そうなると過去の経験から直感で駒を進めるしかないのです。どうしても駒の隅々まで考えられませんから、見落とすことも多いし、ミスを犯しやすくなります。この大会は高校生の大会でしたので、ルールは2人合わせて60分とアバウトでした。どちらからが、60分を考慮時間で使うと、自動的に30秒将棋となってしまうのです。このおかしなルールに私は着目しました。 「そうだ!」私は最初の一手で60分を使い切り、30秒将棋に持ち込む。そのうえで今まで見たことがない奇策に出ればおそらく勝てると考えたのです。 最初は、私がなかなか駒を進めないために対戦相手は「なんだろう」という表情をしていましたが、私の作戦がわかってからにわかに相手の顔がこわばってきたのを記憶しています。そして、私は自信ありげに駒を強い音を立てて打ち込みます。もちろん、焦った相手はミスを連発しました。 若いころの私は、このようなやり方で、結果のためなら手段を選びませんでした。ルールぎりぎりで、どんなことをしても欲しいものを手中におさめてきました。大久保一彦の本【送料無料】善の循環経営
2011.01.06
私は母方の初孫として産まれました。ですから、親戚のみんなからかわいがられていたようです。ただ、私自身にはそのようなことがあまり記憶にありません。おそらく私は、自分の欲しいものは、何でも買ってもらっていたのでしょう。とてもわがままに育てられていたように思います。 私には子供に恵まれなかった母方の叔母がおります。私には、妹が1人、弟が2人おりますから、私の母が出産のたびに、私はその叔母に預けられました。夏休みにも叔母の家に預けられていました。 そんな私は小学校4年生ころ将棋を覚えました。なぜ、将棋を始めたのかは定かではありませんが、父の影響か学校の先生の影響だったと思います。 私は昼休みなど時間があると、同級生や先生と将棋を差していました。そして、暇があると将棋版を広げて、一人で将棋を差すようになりました。 将棋というのは勝ち負けがはっきりしていて、結果がとても明確です。負ければ悔しいですし、勝てば嬉しい。だから私は、研究熱心になれたのかもしれません。私は、いつしか勝つことを考えるようになりました。勝つことを考えると勝ち方を考えるようになり、戦略的な戦い方をするようになりました。小学校6年生のころには同級生はおろか大人すら歯が立たなくなりました。 さらに、その勝ち方にとても思い入れを持つようになりました。例えば、父親とよく将棋をしましたが、ただ勝つのではなく、美しい駒の配置で勝つとか、最小の手数で勝つとか、その日の目的を持って将棋をしていました。そして、いつしか負けず嫌いになりました。それも、勝ち方を考えての負けず嫌いですから、とても偏屈で手ごわい少年でした。 中学校の2年生のころ、私のクラスはかたよって勉強のできる子が多いクラスでした。何せ私の成績が学年で4位だったのに、クラスでは3位だった記憶があります。その中でS君は飛び抜けて成績がよく、彼の成績はいつも5教科が500点満点でたいてい500点、ないしはせいぜい498点くらいでした。だから彼はガリ勉だったかというと全然違って、試験の前日でもみんなと一緒にサッカーなどをして遊んでいました。負けず嫌いの私は、S君よりいい成績をあげてやろうと思うようになりました。しかも、彼と同じように、あえて試験勉強をせずに試験に臨むというやり方で。そんなこともあり、私は試験だけのための勉強を一切しなくなりました。 勉強しないで試験に臨み、いい成績を挙げるという目標を掲げたわけですから、普段から本をよく読むようになりました。また、母親に頼んで進研ゼミに入り、毎日よく勉強するようになりました。 私は次第に「結果が全て」と思うようになりました。そうなると、「いかに勝つか」「いかに良い成績を挙げるか」などが主たる目的となり、そのためには「人と同じやり方をする必要はない」「ルールに則ってさえいれば良い」と思うようになりました。そして、それが次第にエスカレートしていき、人格がずる賢くなっていきました。「結果がすべてで、結果を出すためならルールぎりぎりのことくらいなんでもない」と思うようになりました。 次回は、そうような考え方がよく現れている典型的な話を紹介しましょう。
2011.01.06
よく手に職をと言います。確かに人口ボーナスのある、高度成長期であれば、資格は何でもいいです。 そして、忘れ去られがちですが、高度成長期は資格=就職という概念が成立しています。いい就職=待遇の良さというのがポピュラーな概念ですから、その条件を満たすものと言えます。 例えば、良い大学に進めば、司法試験、上級国家公務員、有名企業就職できると信じている人は多いと思います。しかし、人口減少が始まった今、士業は過当競争に入ろうとしています。例えば弁護士、イソベンの受け入れ先もないと聞きます。 そこまでいかないのが「手に職」という現実路線。しかし、調理師も理想の就職先はなく、さりとて開業も難しい。これは美容師にしろ、何にしても同じじゃないでしょうか? 本当に手に職で生きたければ、イチローのような卓越しただれでもわかる技をもつ必要ある。あるいは、自分を売り込むためのブランディングやプロモーション力が必要になる。 でも、手に職の学校はそんなことは教えてくれないですね。 つまり、手に職を成り立たせるためのブランディングやプロモーションをどこかで学ぶ必要があるのです。これは士業も一緒ですね。 仕事は確実に減っているのです。例えば、どの駅にもいた切符を切るスタッフは自動改札に取って代われました。高度成長にいた自動車産業も人よりもロボットが増えました。単純労働は確実に減っています。 そして、人口減少で仕事自体減っています。さらにこれから海外移転が進むでしょうから、ますます減ります。 つまり、手に職を考えるにも、ブランディングしやすく、プロモーションがききやすいなどを斟酌する必要があるのです。少なくともいえるのは競争が激しいものは避けたほうがいいのですね。意外なところにあるわけで、それは今までの横並び発想ではだめなんですね。
2011.01.03
質問ありがとうございます。確かに「やりたいことがわからない」という人も多いかもしれませんね。 その場合、(人に比べて)負けないことからすることでしょうね。あなたが人に負けないことはありますか?何でもいいです。 もし、負けないものがないなら、時間をかけて作ればいいのです。量稽古をするのはそのためです。 元旦に、私が海外視察の回数を重ねた話をしましたね。年6回~10回海外視察を定期的にするのはとてもたいへんでした。しかし、今考えると、誰にも負けないものになっています。 そもそも、独立した当初の1990年代後半に浜松町の古田基さんに誘われて海外視察に行きました。実際視察に行ってみたら、日本の外食の未来が確実に見ることができることがわかったわけです。 それで、同業者の外食コンサルタントがどれくらい海外視察をしているかを調べてみたんですが、平均すると年二回でした。そこで、量稽古の原則である3倍視察をすることを決意。どんなに忙しくても海外視察をすることを前提に、時間もお金を使う算段しながら十数年やってきました。それが、他の人に負けない、明らかに違う経験として業界に認知されるようになったのです。 元旦にも話しましたが、それをするためにどうしたらいいかを考えれば必ずできるわけです。私の場合は海外セミナーの講師になることで、これだけの視察回数を実現しました。 そして、このような強みできると、自信を持つことができます。それが、継続をしていくための精神的な原資になるのです。 私の場合、書籍という負けないものも2002年に見つけてしまいました。当時、書店に行くと社団法人フードアドバイザー協会の創始者である宇井義行先生の本しか並んでいませんでした。私は、第二の宇井先生になろうと書籍の出版を重ねました。今のところ23冊になりましたが、あと、数年で30冊となるでしょう。これもやろうと思ってもできないですね。 ましてや、出版不況の昨今。私は実に運がよかったのです。 それと師匠の竹田陽一先生に、話がうまいか下手かは量次第ということで、「1000回講師を早くやりなさない」というアドバイスをいただきましたので、愚直に講師の依頼を受けました。これも1300回を超えました。 よく、コンサルタントは本、書籍も、視察も必要がないと言う人がいます。果たしてそうでしょうか?エンターテイメント業であるとするならば、話す、書く、知恵の蓄積は、走攻守そろった状態と言えるのではないでしょうか? 私は、この話す、書く、知恵の蓄積があるということで、飲食コンサルタントとして評価いただいていんだと思います。 で、すべては十年数前は何も無かったということです。時間をかければ、他に負けないものは作れるのです。大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】善の循環経営
2011.01.03
昨日、「やりたいことからはじめなさい」というコラムを書きましたね。早速質問ををいただきましたので、今日はそのレスポンスでコラムにしましょう。 昨日のコラムでいただいた質問は、「やりたいことはどれだけ続ければいいのか?」でした。 その答えは人によりけりなんですが、今日は基本原則を書きましょう。 やりたいことを続ける価値があるのは若いうちです。もし、20歳代であれば、「これだ」というものに出会うまでと言えます。「これだ」と言うものと世間では天職といいます。世の中では「天職とは今携わっていることをこれだと思う」ことだと言う人がいます。でも、必ず、自分のやりたいこと、あるいはこれしかないと思うことを、本気で続けていれば出会えます。それは、本気でやっていれば、人との出会いがあるからです。 本気でやるといのは日々を大切にやりたいことのためだけに時間とお金を使うことです。蓄財を求めてはいけません。流れのままに、日々、いや、一瞬、一瞬を大切に一生懸命やることです。 人との出会いは、自分の世界を変えます。人との出会いが繋ぐ人との出会い(友達の友達は・・ってやつです)は、自分の外界を大きく変えます。この繰り返しで、生きている世界は劇的に変わります。 あなたのまわりを見渡してください。派手な人。えげつない商売人。やる気のない人。すばらしい人。あなたのまわりの人の評判=あなたのやっていることなのです。 よく、いい人と出会えない人がいますが、それは、いい人との接点になる共通のキーがなかったということです。そのキーはあなたのやっていることや出会いのみで得ることができます。つまり、いい人に出会えない原因はあなた自身にあるということです。 20歳代くらいまでの若いうちは、このことを知っていれば愚直にやりたいことをやればいいのです。 さて、問題は30歳代後半を過ぎた場合でしょう。愚直だけではいけませんね。 まず、20歳代のころとは違い、世間の目が厳しいです。だから、支援は受けにくいです。 また、時間短縮も必要でしょう。時間短縮のためにはメンターや指南役が必要でしょうね。自分のやっている取り組み方や方向はあっているかあっていないか?若いうちは許される試行錯誤も年を取るにつれ精度が必要です。 いずれにせよ言えることは、常に考えてやっていれば、必ず、精度があがり、やりたいことをやりとげる技量が身につくということです。
2011.01.02
商売には何らかの道を選ばないといけない場合があります。そんなときに一番大切なことはやってみることです。「ああだ」、「こうだ」と考えているうちに時間ばかり経ってしまうと打つべき手が難しくなるからです。 でも、そうは言っても道を選ぶのは大変です。ですから、踏ん切りをつけるという意味で、年始の今日はこのお話をしましょう。 商売を長く続けると自分のやるべきことに気づきます。それは自分の限りある命の炎をどこに向けるかです。はたからみれば、「あんなことしていて大丈夫?」なんて言われることもあるでしょう。しかし、自分が生かされるということに気づくと世間がどう言おうと考えなくなりますし、世間の人の評判や、私ですとマスコミの評価など考えなくなります。逆に人気取りに終始しないといけないと大変ですが・・ しかし、自分の生きる意味に手ごたえを感じるには時間がかかると思います。いや、もしかしたら、多くの人はそこにたどり着かずに人生最後の日を迎えるのかもしれません。そのことがないために悩み、苦しみ、あるいは意味のない競争や争いを繰り返すのかもしれません。 そんな人への私のメッセージが今回のまずやりたことをやってみることです。 実はやりたいことをやるのは難しい。人に価値観がわからないなら、わかるまで訴えかける時間がかかる。当然、その場を凌ぐお金も必要になる。つまり、やりたいことをやるには先行投資が必要になるのです。 成功しない多くの人はやりたいことをやるためにお金がかかることを理解できず、最初からお金になることを願っています。だから、苦しいんです。そして、現実的なことに走り、やりたいことを見失う。そうなると仮にうまくいっても、味気ない。先ほどの悩み、苦しみがあったり、心が満ち足りないでしょう。 やりたいことをやるためには、メッセージが伝わるまで支援してもらう必要があります。そう、稼ぐのではありません。支援してもらうのです。支援してもらうとは、何かをやって、いい商品だから売れるというのでなく、「あいつががんばっているから協力してやろう」と思ってもらうことです。 支援してもらうための条件が、やりたいことが人の役にたつものであること、やる本人が熱心であること、やる本人が計算高くなくないこと、やる本人が自分の都合ばかり考えないこと、やる本人が損得で考えないこと、やる本人の生き方に情を持てることですね。この段階は商売の勉強です。この段階の経験が無ければ、あなたの商売はコロコロ、カメレオンのように変わり続けるでしょう。そして、常に喉が渇いたまま人生を終えるに違いありません。 次にやりたいことをやるには、時間が必要です。継続です。そのために、できれば、量稽古を重ねたものを組み合わせましょう。量稽古を重ねたものがない場合は、やりながら、量稽古しましょう。できれば、時間や回数などでカウントできるものがいいです。量はある程度重ねれば説得力になります。なぜならば、商品だけは真似できても、時間が同じ時間費やさないといけないからです。 例えば、私は海外視察を丸2年~3年の歳月分しました。おそらく海外駐在していない飲食コンサルタントで私に並ぶ人はいないでしょう。そして、追いつくには10年~20年はかかります。ですので、聞いてみてください。「どれくらい海外視察経験はありますか?」と。 そして、その人は海外視察が意味がないことを言うでしょう。でも、海外視察を何度もした人ならわかります。「この人わかっていないなぁ」ということを。と言うのも、ニューヨークなどの街を歩いていると「大久保くん」と声をかけてくる人が多いからです。 ここまででやりたいことをやってみるChallengeの段階でした。この段階ではとにかく目の前にお客様に喜んでもらう必死さが重要でした。やりたいことをやってお客様に喜んでもらえるなら、あなたはあなたが必要とっされていることへの確信が生まれるでしょう。つまり、あなたのやるべきことに出会えたということです。 次のステップでは、あなたのやるべきことをもとにChargeの方法を考えていくのです。 つまり、やるべきことを戦略的にみてお金にしていくステップです。狙うべきターゲット、商品設計、価格設定、サービスなどをまとめます。 そして常にお客様に喜びをあたるために変革します。つまり、Changeです。このChangeなしでは商売は長続きしません。これらの流れを蓄積したのが何代も続く老舗なのです。大久保一彦の本【送料無料】善の循環経営
2011.01.01
さて、何度かふれてきた来年のテーマのひとつをお話しましょう。今回は心です。 昨年の善の循環経営とい本を出版しました。実は大変御世話になった編集担当の千葉さんを通じて、商業界の営業サイドに、間に「心」を入れて欲しいと希望していました。すなわち、「善の心の循環経営」です。残念ながら、私の希望はもろくも敗れ去りました。 私が上記のように、希望したのには理由があります。善循環しはじめたなど使いますね。「善循環」と俗に言われているのは、ものごとがうまく回るという意味で一般的には使われることが多いからというのが理由です。 私の書籍の場合、その意味とはちょっと違います。 私は、多くの人のご支援をいただきまして、「夢ー商通信」を発行しながら繁盛店や生産者を回りました。この業務のために6年間で会った人は300人ちかくになります。 この善の循環経営に出てくる、昔、樽井さんや加藤さんなどとやっていたころの実践会では現場ですぐに役に立つものを提供してきました。どちらからというテクニックですね。 夢ー商通信を始めるようになってその当時とはまったく違うものとなったと思います。 この夢ー商通信を始めて気づいたのは、テクニックは一時凌ぎにすぎないということでした。ほとんどの取材したかたは経営本に書いてあるような目先のテクニックはしていませんでした。 そして繁盛しない人とは大きく異なるものがひとつありました。それが心のありようでした。 私も、最初のころはターゲットが定まらず、というか「売れないのは勉強しないせいだ」と思っていましたので、テクニカルな達人で雑誌に取り上げられていたようなオーナーを取材しました。しかし、それが違っていたみたいです。 なぜならば、彼らはのほとんどは今は噂も聞きません。あの行列ができていた店も、今は閑古鳥のようです。それが物語っています。 その根源の心に気づかされたはこの夢ー商通信による取材の積み重ねによる気づきが大きかったです。そして、「いたる」のオーナー石黒さんを取材して確信に変わりました。ちょうど、一年半くらい前ですかね・・ 善の循環経営に書きましたが、私がやるべきことに気づきを与えたのが、ティアの元岡前社長です。そのあと、徐々に現在のスタイルに変わってきました。 最初のころの私は商売がうまくいっているのは善循環に回るようなことをするからだと考えていました。そして、多くの人が書籍や実践会で展開したテクニックを実践しました。前年比100%増などということもおこりました。しかし、残念ながら、それは目先の売上や利益を追い、搾りのゆるい雑巾を絞って水を搾り出したようなものでした。その人たちは数年後、迷走し、場合によっては店を閉めることが多かったです。「なぜだろう」私は悩んでもいました。もっと深い根があるんではないかと・・ しかし、次の条件を満たせば、あるとき突然自然に右肩上がりにあがることがわかりました。そして、私のサポートで前記のような、突然あがるようでは、数年以内に、沈没することもわかりました。 その差とはお客様や従業員への接し方だったのです。それもノウハウでなく人としてあるべき心であることが・・ 人間にはふたつの心があります。「この人と長く付き合いたいな」という心と、「どうせ今回限りだから」「どうせ短いつきあいだから」という心です。前者を善の心、後者を悪の心としました。 ノウハウを提供しても心は変わりません。その心が忙しくなり、お客様が入った瞬間から芽生えます。 商人は、 まったく最初から売れない人 売れたけど、長続きしなかった人 時流にのり、ある程度までよかった人 時代遅れの店であったとしてもずっと売れる人この四つのタイプに大別できます。 一番上は論外として、二つ目、三つ目は共通しています。お客様に対して善の心がなかったのです。心の奥底から湧き上がる、家族や親しい友達に接するようなやさしさが無かったのです。 最初は必死で喜ばれようと善の心が垣間見ていましたが、人間は弱いですから、すぐ悪の心の誘惑に負けてしまいます。そして、楽しようとします。「これくらいいいだろう」「わかりゃしない」そんな気持ちが出ます。善の心というのは、 もともと善の心が満ち溢れたいい家庭にそだった 死にそうな苦難、親の病気で気づいた だれかの善の心で気づいた人にしか強く出ませんし、持続しません。したがって、悪の心が強く出てしまう人が9割じゃないでしょうか・・悪の心は悪の心を呼びます。 例えば、忘年会のドタキャン、ブッチ、クレーム客。最近、こんな相談が多いのですが、すべては、お客様が悪いのではなく、その人の悪の心が呼んでいるのです。だから、その人の商売のありように問題があるのです。 飲食店はチームビジネスですから、時間がかかったとしても、まず善の心を満ち溢れさせ。その心を使ってお客様作りをするのです。この心さえあれば、同じことをしていてもお客様が増え、利益が増えます。 関わる人のことを考えていますか?今、若くても家庭を持ったりしてもやっていけるような雇い方していますか?そして、雇っていける商売していますか? もうじき、大晦日なので、大切なことを書いてみました。 もう、機は熟しました。来年は一緒に心を考えましょう。大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】善の循環経営
2010.12.30
弟子の樽井さんの「見える化」の本を手伝っていていろいろなことが見えてきます。今日はそんな気づきをお話しましょう。 最近、プロセスが大切といいますね。私はあえて結果がすべてといいたいです。 確かに見える化の本は仮説を立てて、PDCAサイクルをまわしていくというプロセスの本です。でも、わすれてはいけないのは同じようにPDCAサイクルをまわしていても、結果が異なることです。 私にしては学びがない、(例えば、去年やったことが今年に生かされていない)といことはあります。 しかし、そうではなくて、気づきがないのです。 気づきというのはお客さんに喜んでもらいたいという根から生じる、現場やミーティングでの気づきです。そして、多くのうまくいかない店では、何らかの理由で「できない」と結論づけるのです。 つまり、この小さな気づきへの不作為が結果を生み出しているのです。プロセス重視というのはそんなに甘いものではない、血のにじむ努力であることを、この本を書きながら感じました。大久保一彦の本【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術【送料無料】善の循環経営今日も感動の手紙いただきました。ありがとうございました。樽井さんの本もよろしゅう【送料無料】小さな飲食店売上を伸ばすメニューブックの作り方
2010.12.29
長いスパンを考えて経営する良さに、タイミングを待てるよさがあります。私がコンサルタントとして仕事をしていると、どうしても短期的な目先の利益が主体だと動きすぎることから悪い方向に向かうという場面に直面することがあります。若いころは仕事柄、無理にリニュアルさせてしまったり、動かせてしまったことも多いです。 しかし、考えてみると悪いというのは瞬間です。短期的な現象なのか?あるいは今後もその状況が続くのか? その悪いときに問いかけ、動く必要があります。長いことコンサルティングをしていると、長くクライアントとして続いて場合、何も変わっていない場合が多いです。(もちろん、細かな積み重ねはありますが) そして大切なはタイミング。アクションは必ず、そのアクションをするのによいタイミングに出発する必要があります。 新しい一歩を踏み出すにはタイミングが重要なのです。その一歩はとても大切であることに鑑み、その一歩を見極めるには、われわれのようなコンサルタントが非常に重要であることに気づいたのです。大久保一彦の本小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.12.27
私が一般社団法人フードアドバイザー協会より、認定資格講座の校長になって欲しいというご依頼を受けたときに、悩むことなく、快諾できました。 その理由が、これからの時代はスタッフのために会社ができることが重要だという私の基本的考えがあります。 外食産業の市場成長期は、パッケージに価値がありその実現のためにマニュアルを使って理想的なQSCを維持して、サービスの差別化を行いました。しかし、この時代のサービスの差別化は教育による差別化であり、訓練を意味していました。訓練=兵隊の育成は、ある意味、「だれでもができる」業務の訓練であり、そのスタッフである必要は無く、基本、取替えが効くことを意味していました。 残念ながら使い捨てでした。 それではまずいと気づいたのか、業員第一主義を考える若いオーナーが2000年ぐらいから出現し、繁盛店を作っています。 そして、今、取替えが効くスタッフを求めてきた店が人の採用に苦労するようになりました。 これまでの研修は売上や利益に直接的に意味があるものが多かったわけです。サービス研修=接客力アップ→お客様満足度向上クレーム防止=顧客喪失 しかし、そうではなく、見返りを求めない研修が求められています。日経レストランに、学生バイトに「この会社にいてよかった」と思ってもらうということがアルバイトのやる気アップに貢献している記事がありました。つまり、社会に出たときのためという視点にたって、会社作りをしているのです。 この例のように、今の仕事とはあまり関係ないが、他の会社に移ったときでも役に立つスキルを身につけてもらうために、会社が何かをすることが大切です。あなたの店や会社はスタッフを使い捨てにしていませんか? それでで、「社員の将来に投資を」と実際そう言われても、困るでしょう?受け皿が必要なんです。飲食業界のMBAみたいなものでいい。それが必要なんですね。 実はイオングループに入ったばかりのころのヤオハンで私は惣菜部門の「技術審査制度」に参画させていただきました。 この技術審査制度が、「次の審査までにここまでできるようにしよう」という気持ちを起こさせて、社員やアルバイトのかたのモチベーションを上げました。そして、ここで得た資格が、他の会社で将来面談するときに今までやってきたことが見える化されるので、”自信”として役立ったと確信しています。 これらの事情がわかっているから私は快諾できたのです。フードアドバイザー協会の認定資格養成講座校長の大久保一彦の本【送料無料】善の循環経営
2010.12.27
コンサルティングをしていて、いつも直面するのが、売りやすいものに走ってしまうということ。 売りやすいものは、誰でもやっているので、工夫して売れないものを売るほうがよいと私は考える。売れるようになったときに、そう簡単に真似できないので、店の寿命も長くなる。 ただし、売れるまでがきつい。とにかくやってみて、PDCAサイクルを繰り返す。それができるかどうかだ。 売れない人は、売れないという深層心理から売れやすいものに走るが、それが一番商売を難しくする要因なのだ。
2010.12.27
最後に利用してみてのギャップを聞きます。これによって、新規客が実際利用したときのズレを見える化して、利用動機に対応する店舗営業のズレを見える化します。このズレを見える化したら、具体的な改善策を施します。「実際に利用してみていかがでしたか?」
2010.12.26
続いては、店の来店の決め手になったことをうかがいます。それによって、利用の目的にどんなことを提案すればいいのかを知ることができます。これは見込み客をつかむ確率をあげる重要事項です。「数ある店の中で当店を選んだ決め手は何ですか?」大久保一彦の本【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.12.26
STEP2の質問で明らかにした「店を知ってからご来店までの時間的なラグ」が大きい場合は、誕生会、歓送迎会などなんらかの理由があるはずです。その理由を次の質問で明確にします。「今回のご利用の目的は何ですか?」歓迎会・送迎会・結婚記念日・クリスマス会・忘年会・新年会・( )のお祝い会同窓会・法事ちなみに、店舗を見て衝動的に来店した場合は「なんとなく」という答えになります。大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】寿司屋のカラクリ
2010.12.25
次に、店を知ってからご来店までの時間的なラグをつかみます。このラグが大きい場合は自分ための衝動的な消費(来店)というより、何かの目的をもっての利用の場合が多いです。 最近では、インターネットの検索サイトで調べて、歓送迎会などの差し迫った利用動機での予約を入れるお客様も増えていますので、HPをみて、グルメ検索サイトを見ての場合はラグがない場合もあります。 知ってからのラグをつかむアンケートの質問は次のような感じです。「当店をお知りになってから、どれくらいの期間をあけて来店されましたか?」知ってすぐ・1週間以内、1ヶ月以内、半年以内、一年以内、それ以上大久保一彦の経営コラムのバックナンバーはこちらです。
2010.12.25
さて、前回に続き、実際に見込み客の見える化の作業に入ってみましょう。 新規客へのアンケートで「どこで知ったか」を明らかにします。これが最初のステップです。 店舗を知るきっかけは、見て、聞いて、連れられてという言葉があるように、新しい店を利用する場合、店舗や何かの媒体を見て、誰からに教えられて、誰かに連れられてという来店パターンがあります。新規客へのアンケートでお客様の利用動機の見える化をはかるべきことがまずこの項目です。次のような質問で見える化を行います。「当店をどのようにお知りになりましたか?」店舗(外観や看板)を見て・チラシを見て・ホームページを見て・ぐるなびを見て・テレビ番組の紹介で・雑誌の紹介で・家族に紹介されて・友人や知人に紹介されて・家族と一緒に来店して・友人や知人と一緒に来店して大久保一彦のアンケートの本もよろしゅう【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.12.24
さて、前回のターゲットの見える化を行うためのアンケートで「はじめて」とこたえた人は新規客です。その新規客にむけて、アンケートでどのようにして来店にいたったのかを掘り下げると、見込み客の見える化が可能です。見える化は次回からの講義でお話しする5ステップの手順で行います。大久保一彦のアンケートの本【送料無料】アンケートの作り方・活かし方
2010.12.23
前回に続きます。 お客様の利用動機の見える化をするアンケートの項目をみましょう。 その前に、アンケートの展開での話ですが、アンケートの質問は新規客と常連客で分ける必要があります。ここから導き出されるのですが、お客様の利用動機の見える化の一番目の項目が、何回目の来店かを明確にすることとなります。 したがって、アンケートでは、次の質問を必ず入れなくてはなりません。「今回の当店へのご来店は何回目ですか?」はじめて、二回目、三回目、四回目、五回目、六回目、( )回目 上記の質問を受けて、新規客、常連客へのアンケートをそれぞれ別にアンケートを使って見える化していくのです。またまた続く・・
2010.12.23
「あなたの店はアンケートを活用していますか?」 多くの場合、顧客名簿を作るためやお客様の満足度を調べるためにアンケートを活用していると思います。 しかし、全項目での見える化したターゲットとのズレを無くするためアンケートを活用することほど大切なことはありません。 「売る側から見た良い商品と、買う側から見た良い商品は滅多に一致しない」というドラッガーの言葉があるように、飲食店自身が思い描いているお客様の感じる価値とお客様の実際の利用動機はズレていることが多いわけです。 この利用動機のズレこそがお客様が増えない原因です。 アンケートでお客様の利用動機の見える化とは、実際に利用されているお客様にアンケートをすることで店の良さを明確にしていくことです。 それによって、お客様との価値のズレを修正して、戦略的な営業をすることができます。また、顧客満足度も高まり、さらには他店との違いを生み出す強みを発揮することができます。もちろん、無駄なサービスをしなくなるために効率のよい経営ができるようになります。次回コラムに続く・・大久保一彦のアンケートの本【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術【送料無料】アンケートの作り方・活かし方
2010.12.23
忘年会シーズンもいいよピークですね。こんな時期ですから、客層が広がっている店もあると思います。 忘年会が終わったら、この時期にいらっしゃったお客様を元にもう一度ターゲットを見直してみてはいかがでしょうか?そして、そのターゲットの利用動機を見える化します。 見える化を行うにはアンケートがいいでしょう?「当店を選んだ理由は何ですか?」さらに続けて、「他にありませんか?」そして、こんな利用動機が狙えそうだと見える化をしていくのです。大久保一彦のアンケートの本もよろしゅう【送料無料】アンケートの作り方・活かし方【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.12.20
飲食店にはテーブルメンタリティという項目があります。テーブル数(客席数など)が決まると売上の上限限界値が決まるというものです。 例えば30席の店なら、せいぜい7回転したとしても210人しか収容できません。客単価800円なら16万円がテーブルメンタリティという売上アップの阻害要因から導き出される限界です。 つまり、小さな店はたいして集客しなくても店はやっていけるのです。だから、これは強みといえるのですね。その分だけ集客する方法は、一日に何万人も集客しないといけない大手とは大きな違いなのです。
2010.12.20
デフレの脱却。今、政府が景気対策のために一番力を入れたいところでしょう。デフレとはものの値段が下ること。もの値段が下るというのは「その値段を支払って買う価値がない」ということです。 つまり、一定の供給量に対して需要が増えれば価格が上がり、需要があるので参入が増え供給が増えるそうなると需要と供給のバランスが崩れ価格は下る。もし、供給は増えているのに、需要が減ったら・・そう、それが今なんです。 例えば、外食産業、件数の上では月間5万件強が出店で、7万件強が撤退しています。しかし、コンビニなどの中食を含めると、胃袋争奪戦は激化しており、価格競争に入り、供給はむしろ増えています。その上、1990年代後半から生産年齢人口が減少し、消費する人口が減っていますが需要は漸次減少しており、2005年の人口自体の減少でその状況がいっそう厳しくなっています。供給をはるかに上回っているのです。ですので、デフレは止まりません。来年は、仕入れは高騰しますが市場が決める価格は下るでしょう。そうなると、ゲリラ的な仕入れでもいいですし、仕入れ革新で大量販売を狙う会社は更なる価格競争力が必要です。 では、市場に影響されない価格とは何でしょう。それは、そこでしか買えない明確な違いがあることです。それを製造物販+サービス業でかつ、生産性の低い飲食店だからこそ、作り出すことができるのです。来年のキーワードのひとつはSPA+心のあるサービス業です。大久保一彦の心の本【送料無料】善の循環経営
2010.12.20
「どんな商品を取り扱ったらいいですか?」今日もまた受講生から質問がありました。 売りやすいものを売れば、結果がすぐ出ます。商売のスキルが低い場合、こうするしかないでしょう。 でも、商売のスキルがあるなら!!これが私の答え。売りにくいものを売りきれ!!!なぜなら、売りやすいものは競合が出ます。売りにくいものは時間がかかるので、結果をすぐ求める時代、競合になるまでがまんしきれる企業はまれです。つまり、売れるようにすれさえすれば、息の長い商売ができるのです。 例えば、千葉のカステッロを真似しようとは思いませんね。これが大切なんです。でも、商売の練習をしてからやってくださいね。やけどしますからね!
2010.12.18
よく地方でコンサルティングをしている料理人から、「このエリアのお客様は珍しいものを食べないんですよ・・」という言葉が返ってくる。実は理屈の上ではこれは正しいし、普遍の事実である。 しかし、私はそう思っていない。ある条件を満たすには売れる。 珍しいものを売るには技術が必要です。珍しいものを売るための技術とは何か?それがお客様を教育することなのです。 定番しか食べないお客様は、食文化と考えると赤子同然。赤ちゃんにいきなりテニスをしようと言わないですよね。まあ、10歳くらい過ぎたころに言うでしょう。大人にとってはテニスは簡単なもの、でも赤ちゃんはそうでない。 ところが、劇的に業績を上げたい人はそうではない。いきなり、バーニャカウダーと言っても売れない。 実はそのことを10年前の私はわかっていませんでした。いきなり珍しいメニューを地方都市に導入していました。 グローバルダイングが昔、ニューカマーに受け入れられたのはなぜか考えました。そうしたら、スタッフとお客様の信頼関係にいきりたんですね。つまり、子と親のように目に見えない固い絆をどう築くか!まあ、今の時代親子関係も崩壊している人も多いですからね。 信頼関係を築き、タイミングを見て教育していくこと。長い付き合いを始めると人は人に興味を持つ。言うことや提案などなど・・ それがお客様を教育するポイント。今、すぐにやる必要はないと思ったとたん店は確実に変わるんです。 カステッロも20年前はワインが月に3本しか売れませんでした。しかし、ワインの楽しさを教わった今、一日に2ケース売れます。車でしかこれない店にも関わらずにね。 「この店のお客様はかわったものを注文しないんじゃない!あなたの販売技術が稚拙なのです!」大久保一彦の本【送料無料】この「気づき」で売上げがガンガン上がった!斎藤一人さんにご推奨いただいた「繁盛の天才 二時間の教え」を文庫化しました。【送料無料】善の循環経営生鮮年齢人口減少が始まった日本では善の心を循環させるしかない
2010.12.16
来週は早いものでクリスマスですね。四十を過ぎて時の経つのがとても早く感じるようになりました。 昨年四十半ばで子供を授かりました。このことが自分の人生にとてもよかったと思います。 まず、朝、4時・5時に「パパぁー」と起こされますので早起きをするようになりました。一日が長くなりましたので、ブログなどを朝やるようになり、時間が増えました。 小さな感動がわかるようになりました。子供との時間は小さな感動の連続です。 体が活性化されました。例えばぎっくり腰が出るかなぁと思っていましたが、かえって体力がついたように思います。それは内面からパワーがみなぎるようになったからだと思います。 子供の年齢を考えて自分の人生を考えるようになった。その結果、自分お生きる意味や、自分の存在意義を考えるようになりました。「なんのために自分は生きているんだろう」「世の中のために自分は何をしているだろうか」そんな存在意義を考えるようになりました。 1997年に独立して以来、幸運の連続で、ここまできました。これからは業界や世の中のために自分が何ができるのか?自分の生きてきた証を探していきたいと思うのです。 そして、今までどおり、目先のことにとらわれず、善い商売を広め、次世代に残していきたいと思います。 そう、思ったのでした。感謝合掌大久保一彦
2010.12.15
「来年は食材は高騰するから低価格はないのでは」という質問をいただきました。確かに、今、食材の値上がりが始まっています。穀物、原油など高騰するでしょう。 調達コストという意味ではじりじり高くなるのですが、その一方で、生産年齢人口の激減により、需要
2010.12.14
売上が落ちると悪いと思いますよね。しかし、私はそうは思いません。なぜなら、売上が落ちるということは転換点に差し掛かったことを明確にしてくれるからです。 本当はその前に初期症状が出ているんですが、ほとんどの人は売上がバコーンっと落ちて始めて気づきます。 売上が下ったときのポイントはふたつ。あわてないことと、そして、その前にあった初期症状を思い出し、自分の店のズレている根を探すこと。二つ目がタイミングを待つことです。今の時代、売上の大幅なダウンはマクロ経済の後退局面や大きなできごとをきっかけにおこります。 タイミングはかならずあります。だから、準備をしてチャンスを待つのです。その判断をするには経験が必要ですが・・大久保一彦の本【送料無料】善の循環経営
2010.12.14
飲食店のコンサルタントをしているとオーナーから「料理長と直接話してくれ」といわれることがあります。 オーナーにしてみれば、「思ったことをやってくれない」ということで、”専門家である?”私に話して欲しいということ。料理長にしても「オーナーこそ○○してくれない」「オーナーが○○すればいいのに」と思っている。 さて、店がうまくいかないのは、コンセプトに価値がない、お客様づくりや店舗運営上のやるべきことをやっていない、他の店と差別化するだけのスキルがない、立地の問題などあるが、それらに入るまでの前提の欠落というの事情もあるのです。そもそも、その原因のほうが多いかも知れません。チームとして存在していない。単に各自が作業だけをしている。 オーナーの役割はまず、チームとして機能する環境づくりです。昔と違い、市場が成熟して店舗に大きな差が見出しにくい時代、チーム作りが一番なのです。お互いに信頼し合える環境をいかに作るか?それにかかっているのです。大久保一彦の本小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.12.14
ところで、先日クライアントさんから「日経レストランで『来年は価値競争になる』と書いてありましたが、価値競争ってなんですか?」と聞かれました。今日はその話をしましょう。 私はこう考えます。「価値を与えるのは商売の使命。今さら価値競争というのはほとんどの外食はネタ切れだな」です。文面を読むとこうとれます。「これ以上価格は下げられない。価格を下げずに価値を上げるしかないでしょう」これはおそらく願望ですね。「そうあって欲しい」というね。 でも価値とは価格と別の次元。戦略無き低価格は一瞬の見込み客獲得で終わります。本来、価値を生み出すものはふたつあります。ひとつが戦略。もうひとつが○○です。(これはいずれのコラムに書きます) 戦略による価値はマクドナルドが代表的存在です。戦略により排他的競争力を実現する。あとは、人口ボーナスもあった外食産業発展期のように時期なら、QSC戦略でサービスの差別化を行うのです。しかしQSC戦略自体はそんなに重要ではありません。このマクドナルドのQSC戦略の後ろにあった、「+V」というものがとても重要です。戦略が導き出した排他的競争力という価値です。 価値はいろいろありますが、どんな商売でも必要な要員。それで差別化というのはあたりまえの話なんです。ようは戦略が導き出した排他的競争力という価値どうかです。必要な商品がある ↓必要なサービスが受けられる ↓セグメント→ターゲティング→ポジショニングで潜在的な願望を満たす発明をする 7掛けの価格設定はひとつ下のターゲット層に購買機会を与えたり、利用動機の領域を広げたりできます。しかし、価値というのは同じターゲットですから守りにすぎません。まして価格を上げたら・・ 私は断言します。来年はもっと価格が下ると。居酒屋も100円均一がいいんじゃないでしょうか?弁当180円。考えただけでも売れそうです。あとは、その価格を実現する革命です。それは一瞬にできません。戦略、仕入れを熟知した人間が仕入れの既成概念にとらわれない仕入れ力、オペレーションを熟知したでも既存路線にこだわらないオペレーション革命・・ もしくは、高価格ですね。今の価格を2倍、3倍にすることを考えるのです。 ただし、これだけのお金をいただく以上、やはり戦略、発想力、ずば抜けた商品開発力、圧倒するサービス力、チーム作り、飽きのこない非日常空間演出力が要求されます。これは、それこそ、一朝一夕にはできません。しこたま高級店で飲み、食べ、遊ばないといけません。もし、そうでなければ、優秀なディレクターに頼まないといけませんね。でも、そこまで高級路線を熟知した遊び人はいません。 したがって、今の価格を7掛け、できれば半額にすることを考えたほうが現実的なのです。 最後にもうひとつ方法があるので参考までに言っておきましょう。規模を最低限にして、冬眠するのです。そして、待つのです。体力を温存して、その時が来るのを!5年後に必ず来ます。チャンスが!
2010.12.13
イルミネーションを見ようと大阪市役所に行ったのはブログで紹介したとおりだ。 場所を尋ねるのに20代のガードマンに話しかけた。するととても親切に答えてくれて、「混雑しているので気をつけてくださいね」と声をかけてくれた。そのガードマンも話かけてきたことがうれしかったかは定かでないが、信号待ちのときに、ベビーカーを押している人に「川沿いだから寒いですよ」など声をかけていた。 私はこのやりとりをしながら、東京と大阪の気質の違いを感じた。東京のガードマンは確かに教育研修されているのか、きちっとしている。しかし、ムダがない。ムダがないというのはつまり遊びがないわけで、ガードマンをサービス業と考えるとそれでいいのかもしれないが、人間味を感じない。 アメリカのウォールマートを視察したときに年寄りがグリーターとして入り口に立ち挨拶したり、買い物カゴを渡したりしているのに驚いた。顔見知りがいれば悪いことをしないから万引きも減るというのだ。仕事には作業と心のこもった思いやりや長く付き合いから自然に生まれる行動がある。人口ボーナスがあった右肩上がりの時代、われわれはどうもマニュアル化で作業に心を慣らしてしまったようだ。大久保一彦の経営コラムのバックナンバーはこちらこのコラムの内容が書かれている本【送料無料】善の循環経営これからの時代にぴったり!
2010.12.11
先般紹介しました興南高校野球部我喜屋監督がテレビに出ていましたね。ゴミ広いなど小さなことを積み重ねる。嫌なことに慣れれば楽になる。前回の記事はこちらをどうぞ大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】善の循環経営
2010.12.11
民主党が選挙前に目玉にした「こども手当」は低所得者層には実質増税。ある意味、企画倒れ的になってしまいましたね。でも、よく考えると子育て支援は国がやるべきことでなくて、飲食店などの民間が自分たちの差別化すべきサービスとしてやるべきなんですね。 そこで、少子化の時代だからこそできるのが、子供のサービスへの差別化です。未婚率の高い時代ですし、子供のいない夫婦も多い時代。実は子供へのサービスの差別化は子育てをしているからわかることなので、ある意味、子育てしている人への特権みたいなものです。 そこで、子育てをしている人に子育てをする時間を与え、「こんなものあったらな・・」という部分を現実化してお客様の潜在的願望に応えるのです。実際、私も子供として過ごしていて、飲食店の足りない部分が非常に見えるようになりました。 また、子供へのサービスの指導依頼も非常に増えています。私もまた研究を重ねます。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方大久保一彦の開業のいろは【送料無料】善の循環経営
2010.12.11
今日は、よそのブログへの回答から、二店舗目がうまくいかないわけを話します。 飲食店の場合、いくつか要因があると思いますが下記のような要素があります。(1)サービス業ですから、一店舗の成功がオーナー(人)に依存している部分が大きかった。特にオーナーと奥様のパターンはこのパターンが多いです。(2)そもそも商圏が変わると成立しない業種業態だった。競合の問題、商品の地域性・個別性、商圏の濃さなどです。競合の問題たまたま一号店が競合のない場所、例えば、地方都市だった。本人は店舗のコンセプトや商品力などが優れていると思ったが、成功した理由はただ単に競争が少なかった。辺鄙な地方都市の繁盛店が都会に出てきて気づくパターン。商品の地域性・個別性飲食店の場合、客単価を含めて商品には出店した店舗の商圏によって個別的な要素が発生します。例えば、住宅地のランチは1000円以上で、来店頻度を低くしても成立するがオフィス街では成立しない。商圏の濃さ上記ふたつとかぶりますが、商圏が薄い地方都市では、飽きのこない店作りのほうが長続きします。それは新規客がある程度すると供給できないからです。したがって、看板商品など入り口商品を作っても、飽きの来ない品揃えで支える必要があります。空間もしゃれすぎず、民芸調の飽きの来ない内装のほうが良いです。大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】善の循環経営これからの時代はこれしかない【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.12.10
2011年は大きな時代の転換期となる。今までのようなほどほどの価格でほどほどの商品というのは成り立たない。 まず、生活を売るか文化を売るかのわりきりが大切となるだろう。 生活を売るならば、まずポピュラープライスに絞り込むことだ。商品設計や品揃え、販売促進方法などを工夫して週2~3回以上来店していただけるような店作りを実現しないといけない。そのキーワードが日常性と関係性だ。日常性とはB級グルメのような誰にでも参加できるものを指す。決してA級ではいけない。規格外の野菜はいいし、中国産などの輸入食材はいいがこだわり野菜はいけない。なぜならば、多くの人が価値観を抱き、参加することができないからだ。気軽さも日常性の重要な要素である。気軽さを出すには価格だけでなく、入り口まわり(ファサード)の作り方も重要になる。提灯をおいたり立ち飲みのようにビール箱をおいたりするのは典型的な方法だ。そして、タレを食べるメニュー。ぶっかけメニューなどは典型だ。関係性とはお客様と店、店と従業員、店と仕入先、従業員同士、お客様同士、業者同士の関係をどう築くかだ。単に安物を仕入れて売るだけではだめで、この人と人との関係が構築できる店でないといけない。 そして、合わせ業の非日常だ。これから飲食+何かというスタイルが増えるだろう。大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.12.07
なぜ、今商売が難しいのか? この疑問の根は商売の変遷にあります。 人口ボーナスの享受がある時代は、必要なものがあることで商売が成立します。 そして普及が始まり、市場が成熟するとサービスによる差別化が行われます。最初はもので満足した消費者も、自分に最適なこのを求めるようになるのです。最大公約数から○○専用のような流れです。つまり、必要なサービスが受けられることが次の段階です。 しかし、その差別化されたサービスも最終的には百家乱立状態になります。まして、人口ボーナスが無くなると・・ そこで、「そうか、これが欲しかったのか・・」を満たすのです。 ここで問題はお客様がそのことに気づいていないことです。必要なサービスがうけれれるまではアンケートでチェックすることが可能です。しかし、この潜在的な願望は現場力と汲み取る仕組みが必要です。 それを実現する方法は・・・大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.12.07
1990年代後半くらいから生産年齢人口の減少が始まり、2005年くらいから人口減少も始まりました。これから50年後くらいに人口は激減します。もはや、日本は完全に成熟社会になり、よっぽどのものを発明しない限り、拡大は難しいでしょう。また、ITが発達した情報社会で情報の鮮度を維持することは難しく、マーケットを維持するのは難しいでしょう。 この時代に残るのは社会が必要としているかどうか。その必要とされる理念があるかどうかです。売れるか売れないかではなく、必要とされるのかされないかを起点に考えないといけません。大久保一彦の本もよろしゅう【送料無料】善の循環経営
2010.12.06
今日は繁盛店になるために条件についてお話しましょう。 まず、一番目というか絶対必要条件が下記のいずれかです。(1)店をやる上でのあなたの決意(経営理念)が明確(2)明確な付加価値がひとことでわかるような具体的なコンセプト。 私が意味するコンセプトとはひとことで違いを明確にしたもので、 ○と○のように売り方を示したものではありません。 そのひとことで差別化されているかです。 二番目がコンセプトを具体的にできる現場力です。こちらは戦術を指す。 (1)商品開発能力(料理・低価格実現力など) (2)サービス開発能力 (3)空間・時間開発能力 (4)オペレーション力(運営能力) この戦略、戦術のふたつの要素が重要です。比率的には戦略7、戦術3ぐらいのウエイトです。ただ、後者がゼロでないことを注目してください。 私たちコンサルタントのウエイトは高いのですが、現場力がない店ではお役に立てないケースが多いのです。
2010.12.05
大量仕入れを行うには、商品の規格化、商材確保が容易で過剰かつ商材の安定供給が必要になる。そのため、冷凍品や長期保存が可能な食材パーツが重要になる。この点が工業製品と違うところだ。 例えば、トヨタの部品はほとんどの車種で共通化されている。また、自動車部品には賞味期限はない。 外食産業の場合、質を追求すると、量の確保が難しくなる。また、野菜などの農産物や水産物は自然に依存する部分が大きい。畜産品ですら、疫病の流行で安定供給が難しくなりつつある。 バブル崩壊以降、我々は食の工業化をはかり食材の安定供給を志向したがこれは神に対する冒涜だったのかもしれない。 外食の仕入れでスケールメリットを出すには、工場で一次加工して冷凍が可能にするなりしなければ、安定供給は不可能だ。 そして、何より、みんなが使いたい、あるいは使いやすい食材は同じなので、急激な需要の増加で安い食材も高騰する。 したがって、外食産業の仕入れにおいて、スケールメリット=スケール・リスクになると言える。 そこで、小さな飲食店が活用すべきはワケあり商材だ。ただし、ワケあり商材はそもそも仕入れの現場を熟知しいて、その転換点とも言える盲点を逆手にとれるだけの知恵が必要になる。これ以上は私のクライアントに迷惑がかかるのでいえないが・・大久保一彦の本小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.12.04
よく大きな会社には価格競争は勝てないというコンサルが多い。しかし、本当にそうだろうか? 確かに、290円均一価格にしてバッタものと言われる、ワケアリ商品やワケアリ業者からの仕入れで売価を下げることはできる。しかし、本当に価値のある低価格を実現することができるだろうか?私は否と思っている。 価値ある低価格とは前回お話した意識した予算の打破である。そうなると、常識破りな戦略や戦術が必要になる。単なる仕入れだけでは実現できない。 また、その背景には人件費という要因がある。正確に言うと、価値ある低価格を実現するには、無意識の予算の打破と5,000円以上の人時生産性(粗利高)の実現を両立させることが条件だからである。 大手チェーンは基本的にマニュアル化をして労働単価の切り詰めについては、ある程度得意分野であるが、新業態における人時生産性5,000円の実現は不得意だ。業態開発のチーム編成もあるが、非常識な発想自体が会社組織の稟議と整合しないことも大きい。 私の過去の事例でその話をしよう。金町にある「かねふじ」さんを3年ほどサポートさせていただいた。かねふじさんは10年ほど前に大きな弁当をいち早く250円で販売した。月に一回の特売のコロッケの売価がなんと5円。二日か三日で一万個くらい売っていた記憶がある。当時一日の売上が30万円~50万円この店を3人~5人ほどのスタッフで回していた。その秘密は何か。実は初任給年収400万円。店長の平均年収700万円を賄う人時生産性にあった。よく、低価格というと低賃金のスタッフのオンパレードというイメージがあると思う。しかし、賃金の低いスタッフではこのムダのない過酷なオペレーションをこなせない。その発想は大手では生まれない。大久保一彦の本もよろしゅう行列ができる店はどこが違うのか
2010.12.03
客数が伸びない時代ですから、なんとか客単価をあげたいと思いますね。しかし、客単価は客層や利用シーンを決める重要な要素ですから、やみくもにいじる危険です。 客単価はどちらかというと店の成長に合わせて自然に上がるものです。世の中の相場の変化、店の接客力、商品力などから店の進化があり、評判を得てあがるというのが理想です。 しかし、多くの場合、メニューブック上でのテクニックでやみくもに単価をあげようとする場合が多いです。とくに私たちコンサルタントは短期的に数字に出やすいので客単価をあげようとします。そのつけは5年先、10年先にくるのですが、そこまでコンサルタントがつきあうことはまれなので、いいのかもしれません。 客単価アップの悪いところは、予算オーバーです。予算には意識している予算と、無意識の財布と私の著書で述べた無意識の予算があります。例えば、サイゼリアが登場したときに、意識している予算からみて「安い」と思い、お客様が既存店からスイッチしました。今は、無意識の財布に刷り込まれたので、「激安」とは意識していません。 客単価アップの場合ば逆で、「高い」とは思っていない、無意識の予算があって、リーマンショックなど景気縮小場面で、意識している予算となって顕在化するわけす。 なぜ、短期的でなく、長期的な影響を与えるかについてはマクロ環境が大きく影響があるのです。つまり、経済の浮き沈みによって店は沈んだり、浮上するわけで、その点を意識しているコンサルタントにアドバイスを依頼する必要があるのです。大久保一彦の本もよろしゅう小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.11.28
致知12月号の野村克也氏の言葉より 「基本的に再生とはそんなに難しいことではないんですよ。プロに入るぐらいだから、誰でもいいものをもっています。くすぶっているいる理由はいろいろですが、結果がでない以上、これまでと同じことをやっていても同じ結果になるわけですから、変わらなければいけない。そこを悟らせるに力を注ぐんですよ」 「負けが込んでいるチームには、『俺たちは負けても仕方ない』という負け犬根性が染みついているから、まずはそれを振り払い『この監督の言うとおりにすれば勝てる』と思わせなければならない」 「そこで重要なのが最初のキャンプです。一年目のキャンプをどう過ごすかで大体が決まります」 「やっぱり仕事と人生はイコールなんですよ。『自分は何のために野球をやっているのか』ということが明確でなれば、自分の頭で考えて、創意工夫なんて生まれませんよ」 「僕はしっかり考えと準備をもって三振したなら叱らないですよ。『なぜあのカウントで打ちにいったんだ?』と聞いて、こういう理由です、と答えたら『こういう考えもある』とか『次はこうしてみろ』と言うだけです」 店舗再生のヒントになりますね。負けチームは負け店舗に似ていますね。
2010.11.28
致知12月号を読んでいたら、とても良かったのでメモをば・・P62東福岡高等学校ラグビー部谷崎重幸先生と興南高等学校公式野球部監督我喜屋優先生の対談で、我喜屋先生の言葉より。 「野球でも伸びる子と伸びない子は、技術的な素質ももちろんあるんでしょうが、やっぱり心が決めますよ。自分は伸びる人間か、伸びない人間化。もう全身でアピールしている。僕はダメです。試合に使わないでください。体操一つ見てもそう。そういう、小さなことを適当にする子は絶対に伸びない。 逆に、小さなことを確実にする子は、間違いなく大きな仕事ができる。そして、リーダーシップを執ることができる。会社で言えば管理職ですね。例えば工場の中をあるいていても、ゴミをちょっと拾ったり、小さなことに気がついて、部下に指摘する能力が備わっている。それは自分自身が過去にそうやってきたからなんです。 そうできない人はいつまで経ってもいろんなことを見落としてばかり。一分間スピーチをさせるのもそのための手段で、自分が感じた小さなことを的確に行動に結びつけていれば、成長は早いのです」なるほどですね。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.11.27
売上は次のような公式で表現することができます。売上=客数×客単価です。 売上を上げようと思ったら、客数を増やすか客単価をあげるしかありません。これらをさらに掘り下げ、どこに売上が上がらない原因があるのかを追求しないといけません。 ただし、客単価アップは裏を返すとお客様の予算オーバーにつながります。一年くらいの短期間では影響がないように見えますが、実はマクロ環境の転換局面(例えばリーマンショック崩壊)などの場面に影響が顕在化します。今本的に客単価アップは客層転換の手段に用います。もし、このことがわかっていないと、こわいわけです。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.11.27
先週日本経営合理化協会の店舗見学セミナーでお話をいただきました小松弥助店主森田弥助さんのお話いただいた内容のレビューです。 東京で修行をしていた森田弥助さんは昭和32年暮れ、石川県小松市の米八からスカウトされた。当時精進料理店だった米八はすしコーナーの新設に際して腕のいい江戸前寿司の職人を探しており、店主の親戚と面識があった森田さんに白羽の矢が立ったそうだ。 森田さんは「地方でのんびり一年過ごすのも悪くないな」という思いもあり、米八で寿司を握り始めた。 銀座の一流店で技を磨いた森田さんの寿司はたちまち評判になり、地元の名士が集った。贔屓客の多くの経済人は当時隆盛を極めていた繊維関連の経営者だった。そんな旦那衆は、茶道や謡をたしなみ、食文化や器にも深い知識を有しており、銀座で豪遊する社長たちとは一味も二味も異なった。その粋人と交わる森田さんには「俺は凄いところへ来たな。一生どころか、もっと長くこの地へ留まり勉強させてもらおう」と心が芽生えた言います。 昭和42年米八から独立して小松弥助を開業した。一途に高みを目指す森田さんの寿司は多くの人を虜にして、全国に知れわたった。 その後、小松で魂をこめた寿司を握り続けるも、平成9年に転機がやってきました。石川繊維協会会長を長年務めていた贔屓客である山本康二氏が逝去したのをきっかけに、自らも66歳を迎えており、寿司職人の人生に区切りをつけた。 森田さんは引退後、伝統文化が凝縮された京都にひかれ移り住んだ。包丁をおいて二ヶ月がたとういうころ、「今までの人生は何だったのだろうか?これまで握った寿司は何だったのだろうか?」という思いがよぎるようになった。 それ以来森田さんは自問自答を繰り返し、悟りを開いた!「今まで握っていた寿司は特別なお客様に向き合っていただけの仕事であった。一般のお客様にもっとおいしく味わってもらえる寿司を作らねばならない。これこそ本当の寿司といえるものを!」森田さんは胸の奥底からわき上がったこの思いに身震いしたという。 平成10年10月小松弥助が67歳になった森田さんによって、新たにスタートした。 一年の自省のときを経て、森田さんは自らの思い通りに生きてきたつもりだが、自分は世の中に生かされていることに気づいた。大きく人生観が変わり、感謝に生きる寿司職人として、寿司を握るようになっていた。自分を産んでくれた両親はもとより、食材の魚にも感謝するようになった。そして、その思いをひとつひとつにこめるようになった。弥助さんの寿司を食べて感動するのはこの思いに他ならない。 森田さんの一日は市場に足を運ぶことから始まる。市場に並ぶ、魚貝に森田さん話しかける。「今日もあなたたちを美味しい寿司に仕上げることができるように、一生懸命がんばります。ありがとう!」 森田さんは言う。「寿司の味は握る人の心から出てくる」と。悲喜こもごもの人生経験を経て、「感謝」を仕事の糧とするようになった森田さんはその掌(たなごころ)で人への慈しみを握っている。「今日は幸せな気持ちにしていただきました」というお客様の言葉は、「味わう人に喜んで欲しい」と強く思う森田さんの真心、そして、もっと喜んでもらうために日々研鑽する謙虚な森田さんの心があります。79歳になった今も、評判の寿司屋があれば、飛んでゆき、若者であったとしても学ぶと言います。「明日はどんな寿司が作れるか」常に考え、常に前を見据えているのです。小松弥助の画像はこちらです。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.11.27
濃醇旨口の酒を作るのは難しい。なぜならば、いい米を作らないといけないからだ。なぜ、山田錦でないといけないのかというと、でんぷんの蓄積が少なく米が酒の中に溶けないからだ。北の米は細胞が固い=つまり、溶けにくい。酒粕はいっぱいできるが・・味が濃醇にはならない。米の栽培にはふたつの要素がある。感光性(日照時間の蓄積)感温性(温度の蓄積)北の米は感温性で栽培北限を押し上げてきた。しかし、その米は細胞が硬い。余川の米がいいのは昼と夜の温度の差があり、稲が安らかに眠れるからだ。日本酒は原料がすべてなのだ。日本酒が売れなくなった理由に、日本人の肉体労働の減少がある。特に東京の人の肉体労働の減少は著しい。米はでんぷんが豊富なために、肉体労働後に飲むと「うまい!」という体の叫びを得ることができる。だから、東京で特に淡麗辛口が好まれるようになった。菊姫は3合飲める酒を作る。天ぷらでも飲める酒を造る。山廃がそれである。
2010.11.22
いつも購読している「到知」に「賜生(しせい)」という冊子がついていた。なんとなく開いている心に響く言葉があった。「人間は、時が熟さないと分からないことがある。ひと月前のおまえに私がどれだけよい言葉を聞かせても、かえって反発を生むだけだった。いまおまえががわるということは、おまえにわかる時がきたということだ。仏道は待ちて熟さん」(愛知県浄明寺の庵主)大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営大久保一彦の最新作
2010.11.22
今日はいい夫婦の日ということですが、ちょうどお腹にいるあかちゃんの28週の検診の日でした。 ちょっと小さめな赤ちゃんのようですが、ごりっぱな男の子の印が見えたようです。 私たち夫婦、2006年に結婚して、早4年が経過しました。 結婚当初はけんかすることもありました。 しかし、家族ができるのはありがたいことで、人と人のつながりを強く感じます。また、子育てなどを通して結婚する前には見えないものが見えるようになってきました。 人間は若いころは実利に動くんでしょうが、人と人との関わりやつながりを重ね、そして自分の限界ややりたいことを重ねて、気づくものも多いんだなとつくづく実感します。45歳というのはとても人生の区切りの年になったように思います。そして、生きていく勇気と世の中に生かされている自分を強く実感した年でもありました。 さあ、破産した日本と言われれます、未来は私たち、ひとりひとりが変えるものなのです。がんばりましょう!これからです。感謝合掌大久保一彦
2010.11.22
食事の基本的な機能は栄養補給。すなわち、生きるために食べるということ。収入も安定して、心も安定すると食べる喜びを感じる。そして、時としてあまりのおいしさに感動して、出会ったこともないものを求めることもある。 昔は、今のように店が氾濫していなかった。もちろん、情報も氾濫していなかった。だから、食の好奇心がわいた。自ら探し、喜びとできた。 しかし、今は、情報もプチ体験もある。プチ体験とは親が子供もらしい店、らしい宿に連れて行き体験するものだ。高級ホテルにいかなくても、高級ホテルらしいサービスは受けられるし、高級寿司店にいかなくても寿し常にいけば、高級寿司らしい体験を得ることができる。だから、こそ今の人には好奇心は少ない。 好奇心がないということは消費意識すら低いことを意味する。 さて、さて、さて・・消費意識が低くても、食べないと生きていけない。だから、最低限度の食事はする。もちろん、酒も飲む。最低限度にぴったりなのが日常性なのだ。 さて、金沢店舗見学セミナー後半、この日常性を出して成功している三店舗を紹介しよう。キーワードはいくつかあるが、普通の内装、カウンター、提灯、暖簾。手に取れるくらいの食材演出、顔の見えるマスター。大久保一彦の本善の循環経営売れています!
2010.11.20
エヴァンタイユのケーススタディをまとめてみました。オーナーが整形外科医で隣接地での開業を考えた。しかし、駐車場のある物件がなかったために、同じ長坂エリアにある現在の場所となった。最初はヘルシーを強くうたいこみすぎたためか、ボリュームが少ないというイメージが先行して苦労した面もある。しかし、カロリーは抑えてあるが決してボリュームが少ないわけでないことが浸透して、口コミで徐々に定着した。弁当などの需要もある。全席バリヤフリーにしてあり、法事やレストランウエディングでご利用いただくことが多い。当店は金沢にしては珍しく、0歳からOKで、2階に二室個室があり、子連れ客にも人気である。メニューについて、加賀野菜の認定店になった。医食同源ということで、フルコースでも600キロカロリーに抑えている。ランチはチョイスで夜はフルコースのスタイルとなっている。調理法としてはグリル、スチームなどを多様。極力オイルをおさえ、牛肉も極力脂を落とす。調理時もオイルは刷毛塗りやスプレーするようにして工夫している。オイルもエキストラヴァージンかグレープシードオリルを使用。前菜のドレッシングに最低限の量を使用している。その結果お客様の評判は「あっさりしている」「胃にもたれない」ということで好評を得ている。ドリンクでは効能をアピールしている。カシス・プーアール、りんご酢トニック、柚子ハニーソーダなどのノンアルコールドリンクが人気である。
2010.11.19
今年の石川県の外国人の取り込みは13%。フランス人が増えています。その理由は5年前にミシュランガイドのブルーブックで兼六園が三ツ星に選ばれたことが大きいです。 欧米は建築や伝統文化に興味があります。おもしろいんですが、富山県にはアルペンルートがあり、アジア系の観光客の取り込みが多いです。しかし、石川県はそうではありません。 さて、今まで、北陸三県は観光の取り込みについて、連動していませんでした。同じ日に日本を発着していました。それをずらすだけで、観光客の回遊が生まれるのです。 東海、北陸、京都とトライアングルになり、日本を縦断するルートがあります。日本横断するルートをゴールデンルートと(観光業界では)言いますが、最近この縦断ルートをプラチナルートというようになってきました。名古屋ー高山ー白川郷ー金沢ー京都と結ぶルートは日本でも他にない見所のあるルートでこれからこのルートに人気が集まるのは間違いありません。そこで、北陸三県がスクラムを組み観光客を取り込もうと考えるようになったのです。富山県・・アルペン、国宝瑞龍寺、世界遺産白川郷・五箇所山石川県・・白山、能登半島、兼六園、城下町、温泉郷福井県・・永平寺、東尋坊 金沢市は”Real Japan"という観光の取り込みのキーワードを展開し始めました。温故知新の精神で街の独自性に磨きをかけて観光客誘致を狙います。Destination sales 歴史・文化・景観・風習など ↓ エリアで売り込むHosupitality sales 人柄・安全・安心・気配り ↓ 品質が高い、金沢のおもてなしを街をあげて行う 金沢検定、金沢しぐさCorporate sales これらの前提があって会社のセールスがある 金沢市の観光客のターゲットは下記の通りとなります。(1)MICE MICEとはMeeting(会議・研修・セミナー)、Incentive tour(報奨・招待旅行), Convention またはConference(大会・学会・国際会議), Exhibition(展示会)の頭文字をとった造語で、 ビジネストラベルの一形態を指します。 一度に大人数が動くだけでなく、一般の観光旅行に比べ参加者の消費額が 大きいことなどから、MICEの誘致に力を入れる国や地域が増えていますが、 金沢には大学を含めた学校が多数あり、A級グルメ・B級グルメ、文化・歴史 など条件がそろっているのです。 「金沢城でセミナーができますよ」「音楽堂でセミナーもできますよ」 「町家で勉強会できますよ」 「アフターコンベンションできますよ」 と訴えかければMICEにはまるのです。(2)体験型の観光の充実 ステージいっぱいある。しかも適度に手の入った里山もあります。(3)滞在型の観光 欧米人は7泊~10泊で動きます。 そのスタイルに耐えうる条件が金沢ベースで可能です。 最新医療もあり医療型滞在も可能ですし、 文化があるので、認定制度を展開することで工房型滞在も可能です。(4)富裕層向けプログラムの開発 歴史・文化の違いを見出せる。 A級グルメもいっぱいある。(5)2015年春北陸新幹線開業 東京ー金沢間が2時間20分になる。 フロー効果が期待できるが、限界もあり、 ストロー効果で東京にひっぱられる可能性もある。 どう克服するかは課題である。大久保一彦の本もよろしゅうアンケートの作り方・活かし方
2010.11.18
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