『ラ・フィネス』『ミチノ・ル・トゥールビヨン』勉強会議事録 32
ジェームズオオクボ的視点で選んだ心に残るあの店のあの料理(名物料理百選) 19
全1657件 (1657件中 1551-1600件目)
< 1 ... 27 28 29 30 31 32 33 34 >
先日店の診断を依頼されました。 そこで思ったのは、「競合も少ないしおいしければお客様がくる」という安易な発想のこわさです。確かに、コンビニもなく、店もなくという本当の無風状態であれば、お客様は仕方なく来店されるでしょう。しかし、食事としての代替はいろいろあり、その業種でなくてもいいのです。 今回の案件もそうでした。国道からひとつ入った商業施設の入り口近くに店があります。しかし、そこまで引き込んできて、習慣化(顧客にする)にはしかけや飛びぬけた商品力が必要なのです。そして、時間がかかります。 感動に値するおいしさ、あるいは店までひっぱってくるしかけが作れる。このどちらかを満たさない限りは、仮に、日常的な業種ででも、立地はひっぱってこなくてもいい場所を選ぶべきなのです。大久保一彦の本小さな飲食店が成功するための30の教え儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.11.17
店の開業の時に、店のコンセプトとかメニューとかサービスとか、店らしい部分に目がいくと思います。しかし、これらは、店をやるなら、ある意味当たり前の話です。特徴がある居酒屋は大繁盛しているケースが多いです。しかし、繁盛していない店は、料理はまあまあいいですし、内装もそれなり、サービスも悪くないという場合が多いです。 私は5年くらい前までは、名物メニューを作るとか、店から発掘しメニューブック上でPRするという指導をしてきました。しかし、最近は、そのような指導をしなくなりました。「なんで特徴を見出すことをやめたの」と同業者に聞かれることありますがこう言っています。「一瞬は売上上がるんですけど、すぐ落ち着くんですよ。○○の店と謳えば、その専門店も見える。でも、もともと特徴がない店は、専門店としていき続けられないんです。それよりは、お客さんに店自体を思い出してもらったほうがいいと思ったんですよ」 最近、私は、オリジナル絵葉書を個人店向けに作っています。その効果はすごく、居酒屋の事例でいくと反応率10%月の売上UPが200万円ちょっとに店で、30万円から40万円くらい効果がありました。大きいですよね。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.11.17
これから店舗を出店して店を経営したいと私の事務所に相談にいらっしゃるかたが結構います。私は、その人の話をお聞きして、成功確率が高いなと思った場合のみ、「やってみてもいいんじゃないですか」と答えます。もちろん、店の出店自体、決めてしまっていらっしゃる場合は、しかたないので、やろうとしていることにメリット、デメリットを伝えたうえで、あまり悲観的なことは言わないようにしています。 さて、成功の確率が高いというのはどんな場合でしょうか?まず、モチベーションが高いことですね。そして、ちょっとやそっとじゃくじけない信念を持っていることが二番目。次に実務的な面では見込み客が明確になっており、アクションをおこせばご来店いただける環境にある。競合が少なく、見込み客の関与可能性が高い業種業態である。最後に繁盛の技術。 店が苦しいとき、あるいは傾きかけたときに、あるいは調子がいいときに、商品力や空間や小手先先テクニックを超越して大切なものがあります。それが「繁盛店の心」です。なぜ繁盛するかしないか、繁盛が続くか続かないないか?それは深層心理にある心で決まるのです。 それを教えてくれ、体の隅々に叩き込んでくれるのが繁盛店の修行なのです。つまり、繁盛店にできれば3年以上いればおのずと、お客様が集まる心を身につけることができるのです。とくに今の時代に繁盛しているなら、それはとってもいい宝になるのです。大久保一彦の心の本善の循環経営
2010.11.16
繁盛しない店の特徴に、店が汚いということがあります。店が汚いということは、お客様として席に座った場合にどう思うかという、お客様目線が欠如しているということに他なりません。このようなことでは、お客様に満足できる演出を行うことなどは困難です。 外食産業では店の設備や施設をピカピカにして、開店当時の状態になるべく近い状態を行うために行う業務をクレンリネスと言っています。大久保一彦の実務本アンケートの作り方・活かし方
2010.11.15
今日の診断は市場で仕入れた鮮度のいい魚とレアものの日本酒を仕入れている割烹風居酒屋であった。 店の看板はあるが目立たず、人通りのない場所に立地している。 「味がよければ、お客様が来る」これは外食成長期の過去の話である。もし、そうなるとするならば、相当なレベルである。 しかし、相当なレベルの店もマスコミ紹介が絶えないことを忘れてはならない。 新規客対策のポイントはわかりやすさ。参加可能性。情報のシャワー効果の三つです。次回はこの点を掘り下げます。大久保一彦の本小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.11.15
日本女子バレー32年ぶりのメダルということで、良かったですね。仕事柄、スポーツを見ていると店作りと重ねてしまいます。監督の真鍋監督のI-padを見ながら、支持を出す姿を見て、仮説検証をしながら店作りを進めるオーナーを想像しました。昔のままでできればいいのですが、すべての世界で高度な運営が求められているように思いました。
2010.11.14
あなたに崇高な達成すべき理念や目的があれば、小さな店ですから、お客様が合わせてくれるはずです。自分の都合の良いときにしか来ないお客様はあなたの魅力を理解できない人、それより、きっちりあなたの理念や目的に共感できる人に向けて商売をすべきです。大久保一彦の本善の循環経営
2010.11.13
店を営業し続けるために大切なことはふたつあると思います。ひとつが、ひとつが先に述べた店の鮮度を落とさないための情報収集で、もうひとつが自身の健康です。健康を維持するには休日に体を休め、心をリラックスしなければなりません。 一日は体を休め、情報収集も行うために必要なのが、休日です。小さな飲食店は、最初軌道にのせるまではしかたない面もありますが、軌道にのせた段階でぜひ、二日間連続しての定休日を設けてください。週二日の定休日をもうけることができれば最高です。無理なら、月、一回か二回の連休でもかまいません。連休をとることを考えてください。大久保一彦の本この「気づき」で売上げがガンガン上がった!
2010.11.13
開業したあと、商売は長く続きます。一瞬のことを考えすぎず、常に長期的な視点で、長く続く商売を考えないといけません。長く続けている店とそうでない店の違いは、店が常に進化して、お客様がマンネリ化し飽きないように努力を積み重ねているか、いないかの違いが大きいです。最初は、感動したり、「いいな、この店」と思ったりしてファンになったお客様でも、何度となく来店を繰り返しているうちに、ときめきを感じなくなるということがよくあります。これは、外食産業が成熟して、次々と店がオープンして、お客様も次々と新しい刺激を受ける時代の特徴なのです。 したがって、店を長く続けようとしたら、常に店の鮮度を落とさないための情報収集です。鮮度を保つのかを考えた場合、いつ情報収集をするかを考えると、店の休日をどうするかは大きな課題となります。スタッフがたくさん雇えて、自分自身が人に任せて抜けられるようするのか、あるいは店自体を休むのか。小さな飲食店にとって、休日は将来のためにも開店の段階で考えるべき非常に大切な決定事項になります。大久保一彦の本儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.11.13
ただいま私が研究しているのが子供に優しいレストランとはです。多くの評判のレストランや宿を利用してみて、それぞれ工夫してやられているケースが多いです。方法もいろいろあるわけで、これからそれらの研究をまとめていけたらなと思っています。 実は子供目線で見るとマーケットは無限にあります。 「子供のサービスのコンサルタント」これも私がターゲティングできるコンテンツに思いました。 いずれにせよ、ベースは「善の心」。それなしには、評判の店は作れないんですね。大久保一彦の本善の循環経営
2010.11.12
お礼状を送るために必要なことがあります。それは、個人情報を入手することです。お客様の情報は、あなたの店に来て、日数が経過していないほうが入手しやすく、日数が経過しているときっかけがないと得にくいです。ですので、早い時期から、顧客カードを書いていただくような流れを作ることが大切です。 店への訪問頻度の高み店の場合ですと、レジの会計金額や来店回数で押印するスタンプカードは顧客情報を入手するのに便利です。ポイントカードは今の時代、あちらこちらやっていますので、集めやすいということです。 逆に、居酒屋のような利用頻度が比較的低い店は、予約時に、新規客か見極めたうえで、新規客の場合は来店時にさりげなく名刺をいただくようにしましょう。大久保一彦の本成功する小さな飲食店の始め方
2010.11.12
店あまりの時代、お客様を増やしていくことほど、大切でかつ難しいことはありません。お客様を増やすには、忘れられようにすることと、飽きられないようにすることの両方を同時進行で行わないといけません。 まず、数ある店の中から来店をいただいわけですから、ご来店いただいたお客様にお礼状を書くことをおすすめします。後回しにせず、その日にお礼状を書いて送れば、お客様はあなたの感謝の気持ちを汲み取ってくれるはずです。 お礼状は、お礼ですから、営業の手紙や葉書にならないことが大切です。割引券やクーポン券をつける人がいますが、これはお礼とはいいません。大久保一彦の本もよろしゅう繁盛力
2010.11.12
最近、団体で予約されているお客様がドタキャンしたり、なんの連絡も無く来なかったりすることが多いようです。基本的に予約で席が埋まるレストランがドタキャンされますと、大変痛手になります。 アメリカでは、予約時に誓約書を書かせてファックスを送らせたり、あらかじめクレジットカードでデポジットを入れさせたりします。事前にデポジットを入れておくと、来店時にはすでに決済されているケースもあります。また、高級レストランでは貸切にする個室がない場合、10名以上の予約をとらない場合も結構あります。予約を取る場合には、最低料金の保証をクレジットカードで決済しておくなどということも多々あります。 これらはすべてタンキャンを防止するために講じられた方法と言えます。 上記は予防策に過ぎません。根本的な解決方法にはならないのです。実は、お客様との関係作りが大きく関係があるわけで、本当は、予約のお客様にどうすればドタキャンされないかを真剣に考えないといけないのです。その答えが「善の心の循環」です。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.11.12
雑誌の取材に限らずコンサルタントにとって情報発信はとても大切な作業です。セミナー開催、情報商材の販売のみならず、雑誌などのメディアも取材先開発にコンサルタントの発信した情報を参考にしているケースが多いのです。 コンサルタントの情報発信においてまず必須なのがホームページです。ホームページは更新が大切といいますが、実はそうではありません。一番重要なのは自分自身を知らない人に向けての情報発信です。したがって、自分自身のコンテンツ変更がない限りは大きく変更する必要はありません。 ホームページ制作で大切なことがコンセプトです。あなたが何をして世の中の役にたつのかを明確にする必要があります。次に、商品と価格の明確化です。商品については次の部でじっくり説明することにしましょう。 日々の情報発信としては、ブログやツイッターがいいでしょう。 ブログは書籍の出版点数があり、雑誌の連載を持っているようなコンサルタントであればそれなりに効果があるでしょう。そうでない場合は何かに特化した情報を集積させる必要あります。ブログは待ちのツールと言えるでしょう。 逆にツイッターは攻めのツールと言えます。ツイッターは今旬な時期を迎えています。デビューしたての人、オフ会をしたい人などに向きます。 メルマガもプッシュツールです。少し旬を過ぎていることは否めません。発行するのであれば、月一度~週一度くらい発行すると効果があります。
2010.10.26
雑誌の取材もデビューしたばかりのコンサルタントにとっては見込み客に名前を知っていただくいい機会です。ただし、ほとんどの場合は直接的に見込み客から問い合わせがくることはありません。マスメディアを見て問い合わせがくるようになるには時間がかかるからです。ただし、自分自身のアイデンティティを世の中に示し、先々のポジショニングには役立ちます。 実は外食産業専門誌は多くの場合、販売部数の伸び悩みで予算が少なくなっています。そんななかでより有用なコンテンツを求めています。 また、著名なコンサルタントだと謝礼が発生するために、無名なコンサルタントでもいいコンテンツを提供できれば、お金にはなりませんが、デビューするチャンスはあります。実際、私自身もコンサルタント塾にきている若手を雑誌社や出版社に紹介することがあります。 次にアプローチ方法をご紹介しましょう。 まず、アイデンティティが明確になる企画を文章にしましょう。基本は仮説→検証→実施→結論および再検証の手順でまとめることです。 私も、独立当初、ショッピングセンターの坪効率と惣菜店売上の関連性検証を商業界の編集長あてに送ったとこと当時の石川編集長の目にとまり、4ページの大きな企画としてとりあげていただきました。さらにはその後、当時は中食ブームでしたので半年間の惣菜店に関する連載をいただきました。 文章にした企画をわれわれのような同業者で出版のサポートをしている会社に持ち込むという方法があります。それをその会社が料理をしてデビューに結びつけてもらうという方法です。手数料はかかりますが、スムーズにすすみます。 最後にアイデンティティを構築するポイントを書きましょう。それは、「同業者とどう違うのか」を数字やデータ、チャートで明確にすることです。メニュー開発、研修、販売促進など同業者の多いエリアのコンサルは独自性が求められます。なぜならば、出版関係のメディアにはいつもネタが持ち込まれるからです。 いずれにせよ、雑誌の販売増を考えた丁寧な対応が大切です。大久保一彦の本小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.10.25
コンサルタントの営業ツールとして書籍は有効なツールです。三冊出せば先生と言われ、十冊出せば大先生扱いされます。それくらい書籍を出版することにより大きな信用を得ることができるのです。 出版の方法は(1)書籍の10%くらいの印税をいただいて書籍を出す方法(2)編集プロダクションにお願いして印税を編集プロダクションと分け合う方法(3)出版企画会社などにまかせて自費出版するの三つの方法があります。 私のおすすめは(2)か(3)です。とくに(3)は200万円~300万円くらいお金がかかりますが、確実に出版ができますし、本が売れれば印税も入ります。 書籍の出版を考えたら、内容をまとめます。大切なことは「伝えたいことは一言で言うとなんのか?」を明確にすることです。ただ出したいでは出版しても成功しません。そして、出版企画を行っている会社に持ち込みます。そして、その企画会社は出版社を決めて、書き始めとなります。 書籍を出したら大切なことは、最初の一冊目は必ず売ることです。新宿紀伊国屋本店、神田三省堂、大阪DAN、横浜有隣堂などバロメーターとなる書店で大量買いをしましょう。その本を知り合いに買ってもらいましょう。処女作の売れ行きで次回作の取次ぎ量が決まってしまうので、この点はぬかりなくやることをおすすめします。 さて、書籍ですが、まず課題は一冊をじっくり売るか、何冊も出すかです。私が飲食コンサルを始めたころは10冊以上本を出していたコンサルタントが何人も作家デビュー時は鋭く、そこでファンをつかみ、だんだん、王道に向かってく流れが理想です。内容にインパクトがあれば小手先系の本は最初の数冊は売れるでしょうが、インパクトの強い内容ゆえ、何冊も出すと読者に飽きがきてしまうからです。王道とは戦略やマインドの本が理想です。 小手先系の部分は時代の変化で大きく変わります。最初、切れ味の良い本を書く場合は徐々に変化の少ない王道に帳尻を合わせるようにするのです。そうでないと、50歳を過ぎ、旬でなくなれば、消え行く運命になります。
2010.10.24
最初の数年は少人数勉強会自分主催のセミナーをやっていくとして、ある程度したら、セミナー講師にチェレンジしてみましょう。セミナー講師の商品は参加者が喜んでもらうことです。 セミナーの満足度をあげるにはセミナー参加者の質をまず知っておく必要があります。 まず、無料セミナーまたはただ同然の1000円~3000円のセミナーに参加するタイプの参加者です。このタイプはてっとり早い小手先のテクニックを求める経営者や店長、社員クラスが多いです。ですので、この価格のセミナーはあくまでも若いころの練習と考えておくと良いでしょう。ベテランがあまりやるべきではありません。もちろん、あなたがガンガン系、おどし系で参加者を誘導して無理やりコンサルティングに結びつけるならいいですが・・ 5,000円以上のセミナーの参加者は他のセミナーも多く参加しているケースが多いです。そして、参加すればするほど商売を長く続ける本質を追求するようになります。その場合、小手先2割、理念8割のウエイトでセミナー自体他にない内容にまとめる必要があります。 つまり、5,000円以上のセミナーをするにはそれなりの経験が必要になるわけで、最初からはできません。 そこで、コンサルティングを始めて5年目~10年目以降はこちらに移行するという目的を持って、最初は講師の練習のつもりで、回数を重ねましょう。 セミナーの講師をするには黙っていてもできません。セミナーの内容を考えて営業をします。商工会議所や商工会、それから、ビール会社は顧客向けにセミナーを行っています。 商工会議所や商工会の講師料が3万円~30万円、ビール会社の相場が10万円前後です。しかし、独立したては欲張ってはいけません。お金はいただかないことです。商工会議所や商工会、ビール会社もこのご時勢、セミナーの予算が少なくなっています。お客様に役立つ講演が無料で仕入れられるとなれば、のってくる人もいるでしょう。 そうやって、講師の経験を積んでください。目標は1000回です。最初からカウントしてください。1000回超えると有料の講演の依頼は必ずくるようになります。大久保一彦の本善の循環経営
2010.10.24
コンサルタントも実は新規客を発見するのは大変です。よく、お客様を増やすチラシなどの媒体を扱う会社が営業でやってきますよね。あれっておかしいと思いません。なぜならば、お客様を増やすことができる会社だったら営業なんてしなくてもお客様が増えますからね。つまり、人的営業をするってことは「人的営業が一番」と言っているようなものです。 さて、集客の方法として考えられるのが、少人数勉強会やセミナーです。 ただし、メルマガ読者やブログなどである程度見込み客を持っていないと集客ができません。 そのために有力な方法が見込み客を持っているある程度知名度のある先生とコラボセミナーをやることです。 もちろん、そのセミナーをやると多少足が出てしまいます。しかし、その積み重ねで顧客リストを増やすわけです。 方法としては、まず、いろいろなセミナーで出て名刺交換をします。そして、その名刺交換した先生にメールを送ります。もちろん、自分自身の知人を介して紹介してもらうのもいいでしょう。最低ラインの報酬と人数による歩合分を設定して、その名刺交換した先生に打診します。大きな移動が伴わなければ、最低ラインは5万円くらいでしょう。そして、熱い思いを伝え、集客にもご協力いただきます。 もちろん、集客は自分自身でもやりましょう。参加したセミナーで積極的に名刺交換した人へは直接プッシュしましょう。 セミナーについては、先生は〆、自分は前座をつとめます。先生へは「何時までに入ってください。私は講演中ですので、恐れ入りますが後ろへ座っていてください」と伝えます。そのときに、最初からきてくれる先生は大切にしましょう。その先生はいろいろな面で協力してくれますし、講演家タイプでないこのタイプは人間的にも魅力があり、いろいろなパイプを持っているはずです。 セミナーで話すときに、その先生の本を読み共感し部分を話の中に織り込むととても盛り上がり、先生にもかわいがってもらえます。 ちなみに、私はインターネットが発達してホームページを作りましたが、独立してから広告費は一切払ったことがありません。紹介のみで勝負してきました。今振り返って信用というのは築くために12年くらいかかりますが、信用がある程度築けた後は黙っていてもお客様がくるんだなぁとつくづく思うのです。
2010.10.23
コンサルタントになって一番困るのは集客でしょう。コンサルタントの見込み客の見つけ方にはふたつのタイプがあります。 ひとつが積極的に営業で攻める方法です。もうひとつがじっくり構えて紹介主体にやる方法です。私は後者の方法を独立以来貫いてきましたが、前者のほうが多いと思います。紹介を主体にする場合は紹介や書籍など賦信ツールが必要になります。実はこれ、飲食店の集客方法と同じです。 多くの繁盛店は信用を売るための貫徹した営業はしていますが、積極的な営業などしてませんよね。営業をしていたとしても、それはあくまでも、「お客様に喜んでもらいたい」という深意があります。これは私のお客様をみるとわかります。 では、前者の営業ツールをみましょう。 集客を積極的にやらないといけないのは、会社の規模が大きい、あまり知名度がない場合が多いでしょう。そうすると、まず、知ってもらうことが大切です。そこで、お試し的な商品を用意します。例えば、覆面調査、メニュー診断、店舗診断、無料相談などです。そして、ある程度改善点を示し、そこから仕事にするというやりかたです。 ポイントは相談自体しか商品がないとそれで終わってしまうことです。私もコンサルタント塾で「お金をなかなかいただけない」という悩みを若手コンサルタントから受けますが、それは入り口商品=売りたい商品となってしまっているからです。基本的に入り口商品に魅力が必要ですが、それは売りたい商品ではコンサルタントは続きません。 少し前に、バックエンド商品として情報商材を売ること(私のこのブログの記事の下にいくつか広告が出ていますよね)が流行っていましたが、これも時代遅れ、長続きしないでしょう。 ちなみに私の場合は、訪問指導については初回から課金させていただいています。それは、私の訪問指導自体に原価が他の人以上にかかっているからです。このブログをごらんいただけばわかりますよね。ここまで、情報をディスクローズしているコンサルはいないと思います。 次の方法がセミナー開催です。ただし、いきなり自分でやっても集客は難しいでしょう。そこで、有名な人とのコラボセミナーを開催して、セミナー自体では儲けず、そのセミナーに来てくれた人との顔広げて地道に広げるしかないでしょう。 いずれにせよ、お客様を見つけることがコンサルタントにとって一番難しいことなのです。大久保一彦の本儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術アンケートの作り方・活かし方
2010.10.17
コンサルタントになって一番悩むのは料金体系でしょう。今日はコンサルタントの料金体系についてお話しましょう。 コンサルティング料金はサービスの内容で異なります。サービスの内容を大きく分けると次のとおりです。ヘルパー的な労務を提供する場合、診断など、研修、提案書作成、パッケージのプロデュース、販売促進のサポート、メニュー開発、リニュアルまたはオープンにおける空間デザイン。(1)ヘルパー的な労務ヘルパー的労務の代表は立ち上げです。外食産業はホール、キッチンともにそれぞれオペレーション確立という課題があるために、立ち上げの需要はかなりあります。立ち上げですが、個人事務所レベルであれば一日3万円~5万円、組織として動いていればトータル30万円~300万円くらいでしょう。(2)診断覆面調査やQSC診断などお店の評価の需要もあります。単価は低い場合もありますが、コンサルティングの入り口にはぴったりです。覆面調査であれば一件5,000円~1万円、有名コンサルタントの診断で2万円くらいが多いです。ちなみに私の事務所は業界最高値の一角であり、4時間30万円いただいております。(3)研修調理研修、接客研修、店長研修、など経営規模が小さい会社には外部の専門家に研修の依頼をするケースがあります。研修も様々です。一日、3万円くらいから20万円くらいでしょう。(4)提案書作成提案書作成も需要があります。というのも、それなりのデベロッパーに出店する場合、それなりの企画書が必要だからです。私も独立してからいろいろな上場企業などの企画書を作成しました。弊社の実績では30万円~100万円くらいです。(5)パッケージのプロデュース俗に業態開発をして、開業までサポートする業務です。この需要も多く、大手コンサルタント会社はパッケージとして販売します。私の事務所は今まで、学校のコマをもっていたので休止していたサービスですが、本年から再開しています。早速、3件ほど受注しました。サポートの度合いでかわり、80万円~300万円くらいです。(6)販売促進のサポート販売促進企画をまとめることから、実際のメディア作りまでのサービスです。外食産業は成長が続きましたので、販売促進をトータル的に行うコンサルティング会社は少ないです。企画書で20万円くらい、葉書などの制作で5万円~20万円、チラシ5万円~30万円、ホームページ10万円~100万円くらいです。(7)メニュー開発営業上必要なメニューを開発する業務です。私も独立してから1000アイテムくらい開発提案しました。1アイテム5万円~100万円くらいでしょうか・・(8)空間プロデュース空間デザインです。これも需要があります。30万円~300万円くらいでしょう。
2010.10.15
今日はコンサルタントとして成功する資質について話しましょう。 まず、明るく前向きであることです。もちろん、衛生検査、法務、苦情処理などシリアスなものもありますので、そうでない人はこちらを考えないといけないでしょう。 次に面白いこと。コンサルタントに依頼する理由は仕事ができるからだけでありません。いや、長く取引をしていただくには仕事のインパクトでは難しいとも言えるでしょう。私も若いころはまじめすぎました・・ 相手の気持ちを察知すること。相手に言われるようでは仕事になりません。豊富な情報量の引き出しに基づく提案は欠かせません。 最後に粘り強いこと。以上、四点ですね。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.10.07
私たちがコンサルティングしていると、クライアントさんの反応で結果に差があることがわかっています。そのクライアントさんのタイプを整理すると下記のようなパターンになります。パターン1「はい、やります」と言ってやらない人。 A かけごえだけで、実際行動できない人。 (1)軽い人。すべてを軽く考える人 (2)頑固な人。 (い)形式だけそう答えたが内心は問題を考えている人 (ろ)仕事を抱え込んで人にふれない人 (3)実は実行するお金がない人(とくに無料などのアドバイスの場合) B 「やった」が「結果はでませんでした」という回答が数週~1ヶ月後くらいに かえってくる人パターン2提案に対して難色を示す人 A 頑固な人 B「それは今までにやったがうまくいかなった」パターン3すべて前向きにとらえ、とにかくやってみる人パターン4成功報酬をやたら強調する人 成果がでたらフィーを相応の払うという人で、相手を信じているわけではない場合が多いちなみに、うまくいく人はパターン3ですね。市場成長・発展期ならまだしも、今は成熟時代です。成功報酬をちらつかせる人の多くは「飲食店とはどんな商売か」をわかっていないので危険です。大久保一彦の本儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.10.05
コンサルタントを始めるときに「困った人を助けたい」と思うことが多いですよね。そのときに「なぜ」を追求するといいです。 確かに困っている人を助けるのは大切です。でも、「なぜ、その人は困るのか?」。 お金があるなら、アイディアがなくて困っているのもいいでしょう。 お金は無いけど、アイディアも経験もある。しかし、その場所がわからない。これもいいでしょう。 しかし、何もないから頼むこれではだめです。「何でそうなったのか・・」これを追求することで、コンサルティングにあたってどんなことをすべきかが導かれるからです。 あなたの相手の「なぜ?」を追求してください。
2010.10.03
コンサルタント業務を決める前に考えないといけないことがあります。それは、「コンサルティングを通して世の中のどんなところに貢献するか」です。経営理念ですが、これが大切です。 コンサルタントはこの理念のもと業務を考える必要があるのです。そうでないと、目先の売上で右往左往します。「小利を追うものは大利を得ず」と言います。 例えば、私は「善い商売を広め、次の世代に継承する」を経営理念にしています。そのために「善い商売とは何か」「善い商売をするには何が必要か」「善い商売を継続するには何が必要か」「善い商売を広めるには何が必要か」そんなことを考え、全国の繁盛店を回り研究しています。今、交通費がかかり、会社の売上にならない面もありますが、これは世の中に必要なことと信じ、「今は自分の手元にお金がなくてもいい」くらいの覚悟でやっています。なぜ、そうできるかというと、これは世の中で絶対必要であるために、必ず事業として成立できるとして信じているのです。 その手ごたえはでてきています。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.10.02
若いころはそう思っていませんでしたが、コンサルタント業界はとても狭いです。 独立当初は必死ですから、「先輩を蹴落としでも・・」なんて思うかもしれません。私もそうでしから・・ しかし、ある程度やっていけるようになると、必ず先輩のコンサルタントのお世話になることがあります。例えば紹介など代表でしょう。私の事務所に多くの同業者からお仕事の紹介をいただきます。「同業の会社の仕事をやっている」とか、私はデザインが得意ですから「自分の会社ではやっていない分野だから」などいろいろな理由でです。 そこで、今回はコンサルタント業界の掟について話しましょう。 まず、紹介いただいたお客様の営業は紹介者に任せることです。コンサルタントで一番たいへんなのは顧客を見つけることです。ですので、営業者の取り分は多いでしょう。そして、その営業者が大手であればあるほど、コンサルフィーは高いはずです。そうすると「直接取引をいただければ安くできますよ」など考えがちですね。これがいけません。あなたはフィーが高ければ高いなりに、紹介者に恥じないように、そして何よりクライアントに利益があるよう仕事でがんばることです。 もちろん、クライアントのことを考え「直接取引して欲しい」という場合もあるでしょう。その場合は信用に恥じないようにがんばってください。この信用を維持するかしないかで、あなたの仕事が絶えないか、あなたが廃業するかが決まります。 次がブレーンです。 紹介者にはブレーンがいっぱいいるはずです。このブレーンを紹介していただく場合は慎重にしてください。紹介していただいたら必ず使うことです。そして、内容が納得できなくても約束したことは実行しましょう。 ちなみに、最近、HPを見て「業者が協業で・・」と営業をかけてきます。飛び込みが悪いとは言いませんが、よっぽどのものでない限り私はすぐに紹介しません。だいたい3年みます。「紹介でもないのに、3年つきあえない営業マンにろくな人間はいない」これが私の考えです。 そして、最後に同業者の悪口は言わない。フィーが高い会社はそれだけ社員を抱えています。相手の弱みを強調しなくても輝く存在でいてください。そうでなければ一流のコンサルタントにはなれません。
2010.09.30
コンサルタントになるにあたって注意点がふたつあります。今日はその話をしましょう。 そもそもコンサルタントは名刺を作ってHPを開設すればそれで開業できます。自宅で始めれば初期投資もほとんどかからないです。だから、簡単に開業できてしまうのです。会社で何かあった人、転職に失敗した人、いろいろな人が参入します。しかし、多くの人は1年~3年以内に廃業か、店のヘルパーみたいになってしまいます。ですので、実際はサラリーマンをやっているのと変わらないことが多いです。 そこで、注意点のひとつ目の話になります。まず、ひとつめが見込み客を最低50くらい見つけておくことです。私の経験では、セミナーなど前向きな場所で知り合ってコンサルタントの依頼を受けるのは、早くて半年~1年、たいていは3年~5年かかります。つまり、来お仕事のご依頼をいただける可能性がある見込み客をいかにおさえておくかがポイント。逆に、仕事が回らないと「今、すぐ困っているから助けて欲しい」人ばかりになる。そうなると、いい循環で仕事が回らなくなるのです。 また、独立当初、大口の契約を見込む人もありますが、今の時代はそう長く顧問契約も続かないケースが多いです。一社のウエイトが高いと反面リスクになります。顧問料が高いということはクライアントの負荷になることが多く、支えきれないケースが多いというのが理由です。だから、なるべく契約を小口で複数に必要があるのです。 次にふたつ目の注意点ですが、得意技で勝負しないといことですね。時代の流れが速いので、得意技は高単価を稼ぎ出す伝家の宝刀にしたいです。安く多売するとその情報そのものに価値がなくなります。 私は独立当初、専門店を展開する企業、大手スーパー、地方スーパーで手作りとんかつの指導をしました。その結果、とんかつ店はどこにでもあり、とんかつ惣菜もどこにもあり、とんかつに関する指導が無くなってしまいました(笑)。こんなリスクはだれにでもあります。 また、コンサルタントは情報産業ですから、「いまだに達成したことのないことを得ようとするならば、未知なることに挑まなければならない」という要素が強いです。だから、困ったときにだけ、十八番の仕事をするくらいの余裕が必要なのです。 そのために、将来に備えて猛烈に時間とお金を投資して勉強しないといけません。つまり、バタ貧状態になるとひとつめの注意点もふたつ目の注意点もかかえてしまうのです。大久保一彦のスピリットがわかる本小さな飲食店が成功するための30の教え
2010.09.28
コンサルタントというのは、アドバイス業です。 例えば、フードコンサルタントならフードビジネスにかかわるアドバイスをします。もちろん、中小企業診断士のような経営にかかわるアドバイスもありますし、メニュー開発、お店の設計・デザインや社会保険労務士のような雇用関係に関して、税務に関して様々なアドバイス業が考えられます。 私の場合ですと、世界のレストランを見ているということでメニュー開発、業態開発がまず多いです。そして、店舗デザイン、店舗レイアウトのアドバイスが多いですね。そして、既存のお店ですと販売促進のプランニングのアドバイスも多いです。さらには葉書のデザインやメニューのデザインやホームページのデザインもあります。それからキャラクターのデザインですね。実は私、多くの会社や店のロゴマークやキャラクターのデザインをしてきました。あと、社員研修ですね。現場運営の引き出し作りということでやっています。 これらを斟酌してコンサルタントになるには、他の人に負けない経験に裏打ちされた得意技がまず必要ですね。私の場合ですと、視察店舗1万店舗以上で、海外の繁盛店も相当見ているというのが他に負けないという部分になり、それに基づいたビジネス・デザインという得意技があるということになりますね。 二点目が仕事の幅ですね。「安い店出身の人は安い店しかできない」と言います。チェーン出身の場合は、高級店を最低500回は回ってみてください。高級店とは一泊5万円以上する旅館やホテル、客単価2万円以上のレストランです。 アマンやリッツカールトンは何回も泊ると高級店の良さがわかりますよ。なぜ、数が必要かというと突発的なことがおきないからです。 それから、最初の得意技は数年で情報が旬でなくなりアドバイスできなくなります。そういう意味でも幅はあったほうがいいです。 よく何か資格が必要ですか?と聞かれます。法的制限があるもの以外は資格は必要ありません。資格は営業のときに役立つ場合があるだけです。
2010.09.26
新連載スタートです。 今回の連載は面白いです。 なぜならば、コンサルタント入門です。 コンサルタントをめざすかた!コンサルを開業したが鳴かず飛ばずのかた!本を出したが、厳しいかた!ほとんどばたばたしているのに売上につながらないかた! そんな同業のかたにヒントを与えればと思います。では、お楽しみに!!
2010.09.25
たとえば、父の日に送るネクタイを買いに百貨店のネクタイ売場に行ったとしましょう。売れ筋の人気の商品しか無かったらお客様はどう思うでしょうか?「この色は似合うかな・・」「この柄は似合わないな・・」このプロセスが無くなりますよね。ネクタイを買うシーンは「ネクタイをつけて喜んでくれること」を売っているのであって、多くの人が必要な売れ筋のネクタイを売っているわけではないのです。自分の父親が喜んでくれる姿を想像してネクタイを選ぶとき、売れていない商品は、対比のプロセスでは重要な役割を演じているのです。 同様に、カフェイン抜きのdecafeや豆乳や低脂肪の牛乳が選べなかったら、「コーヒーを楽しむ」というスターバックスのラテのコンセプトは限定的になります。「それぞれの客層が何を感じるか」が大切な時代、楽しさを追求するならば、ロスになる確率が高くてもバリエーションを広げないといけない時代なのです。 ABC分析は効率追及の手段です。市場の成熟を経て、死に筋の整理のみに使う時代では無くなったと認識すべきなのです。自分の店を唯一の存在にするためにABC分析をうまく使ってメニューをリニューアルしてください。
2010.09.25
1975~バブルの時代までは、市場が伸びている段階であり、供給よりも需要のほうがはるかに多かったわけです。そのようなときは、需要のあるものを揃えればよかったのです。需要のあるものは品薄である場合が多いので容易に想像がつき、ABC分析はそんなに重要性がありませんでした。勘でよかったのです。 バブル崩壊後、1990年から、消費者に限りない便利さと快適さを提供する時代に入り、ABC分析の重要性が増します。便利だと感じるには、利用動機に応じた必要なものがあることが重要でした。ターゲットが必要なものをそろえてあげることが大切で、必要そうなものはABC分析をして売れ筋をみればわかったのです。 しかし、徐々に、いつでもどこでも便利さの恩恵に預かるようになると、消費者は快適性を求めるより楽しさなどの感情的な要素を求めるようになり、必要なものしかない店には魅力を感じなくなります。 「もの」に重きを置いた時代なら、「欲しいもの」を求めてお客が来店したので、何をうるかが大切でした。「雰囲気を感じる」ことに重きを置く時代には、必要なものしか品揃えないABC分析がマイナスとなりうることが多くなったのです。
2010.09.25
メニュー改訂は、利用客層と単品の販売状況を考慮に入れてリニューアルを行います。 業績が良好な場合は現状の路線を継承するようにしましょう。 もし業績が芳しくない場合はABC分析を活用します。ただし、市場成長期のような効率をあげるためのやり方ではありません。最後にABC分析を時代の変遷をみながら、メニューのリニューアルにおけるABC分析の使い方について話しましょう。 ABC分析は、商品アイテムの売上構成比を計算して、売上貢献度が高いアイテムをAランク(売れ筋)、低いものCランク(死に筋)と分類し、メニューの改廃に役立てるという考え方です。Cランクの商品をやめればオペレーションや食材のロスが減り、利益が上昇するという考えかたです。確かに、市場が成長して新規客を取り込める時代ならば、このABC分析は利益に大きく貢献します。しかし、ABC分析は、「売れるものしかない売場作る」という負の側面があります。
2010.09.25
馴染んだ商品でその商品の品質が圧倒的に良い場合、敢えて高めの価格をつけることによって価値の高さを訴えることができます。 栃木県にあるラーメン天華というチェーンがありますが、くるまやラーメンの流れをくローカルチェーンです。2000年ころ、幸楽苑の出店加速で、価格競争が激化しました。同チェーンも価格をなるべく低くすることで対抗してきましたが、内装を木の温もりを感じるレトロな空間にしてチェーン店らしいベンチシートをやめ、すべてを椅子に入れ替えました。 このような空間で食べることになんとも言えない優越感を感じるように、当時一杯390円のラーメンをウリにする幸楽苑に対して、ラーメン一杯を500円から580円にしました。主力価格帯を780円になるようにアイテムを配置して、意図的に幸楽苑とはポジショニングを替えてみました。結果は狙い通りになり、多くの店はリニューアルで売上を50~100%増にすることができました。 お客の感情は不思議です。商品によっては価格を高くしないと価値を感じない場合もあるのです。とくに良いものは手間がかかることをわかっている客層は、「安くていいものは買えない」ことを知っているのです。このようにほかより品質などが優れていることをあえて強調する場合は高めの価格をつけます。目安としては、市場にあるスタンダードな商品の価格の1.4倍以上(二の平方根が大きく変わったと感じるブレイクポイントとなる)のプライシングをするのです。これにより、価格がこれだけ違うのだから、かなり違うなと思わせることができるのです。 たとえば、1000円で売っているなら、1400円以上を、2000円なら2800円以上をつけます。ついつい1000円で売れないと900円とか800円で売ることを考えがちですが、こういうときこそ高い価格をつけてみるのです。高い価格をつけられるか、この決断ができるかどうかが繁盛店になるポイントなのです。 ひとつだけ注意点を申し上げておきます。一般に高いプライシングをするときは、世間の価格が上昇基調にないデフレのときがいいです。逆に、世間が価格上昇を目論んでいる場合、便乗値上げという印象を与えかねないので避けるべきです。
2010.09.25
プライスラインはわかりやすさを演出する場合、少なくする話をしました。そして、価格というのはわかりやすい尺度でしたね。このふたつの要素を利用して、価格のわかりやすさに、それでも「こんなにいろいろなものが買うことができる」ということを見事に提案したのが100円ショップダイソーをはじめとしたワンプライスの店です。 飲食店でも、300円居酒屋やバイキングなどは同じカテゴリーになります。 ワンプライスショップのよさはなんと言っても、「価格がひとつで価値ガいろいろ」というコンセプトなので、売れ筋の商品こそ発生しますが、いろいろなアイテム扱えることです。結果、価値をいろいろ感じさせることができ、先のプライスラインをたくさん作ったときと同じような効果を狙うことができます。 この場合大切ことは店に対する信頼です。この信頼さえ得られれば、お客を飽きさせず何度も店に運ばせることが可能になります。たとえば、野菜バイキングを始めた店として名高い熊本のティアにはレシピがなく、食材が届いてから何を作るか考えて料理をつくっていました。今、多店舗化している野菜バイキングと違うのはレシピがないことなのですが、これが、店をワンプライスなのに飽きさせない大きな原動力となっています。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.09.23
プライスラインは、プライスゾーンの中にいくつの価格帯を設定するかをあらわします。換言するとプライスゾーンの中に設定した価値の数ということができます。 価格と言うのはわかりやすい尺度です。人は価格とアイテムを組み合わせて商品を比較して選びます。プライスラインの設定がうまいと商品の選びやすさを演出することができるのです。 たとえば、「トマトソースは700円だけど、800円でカルボナーラが食べることができるならこちらのほうがいいかな、でも、あと、100円出して、900円なら海老のクリームバスタが食べられるな・・」このように、いくつか価格を設けることで対比しやすくなり、商品が選びやすくなります。結果、自分の選んだ商品一番よかったと認識させることも可能になります。 しかし、これはあくまでも、700円、800円、900円のようにプライスラインをわかりやすくしたからであり、そうでない場合は少しかわってきます。 たとえば、780円から1200円のプライスゾーンの店で、780円、790円、800円、830円、850円、860円、880円、900円940円、950円、970円、980円、1000円、1050円、1100円、1200円のようにいくつもプライスラインを設けたとしましょう。これくらい価格が多いと、選びにくくなるというのはわかると思います。逆に、プライスラインを780円、830円、880円、980円、1100円、1200円にすると、プライスラインを基準に選びやすくなることがわかると思います。プライスラインを増やすメリット 次にプライスラインを少なくするメリット・多くするメリットについてお話しましょう。 実は、プライスラインの設定は、一等地で選びやすさを重視する場合や立地に恵まれた店が狭いが回転のいい店は少なくします。少なくするメリットは、意思決定が早くなり、提供がスムーズになることなのです。 逆に、プライスラインを多くするメリットは、品数を多く感じさせることです。選びづらいというデメリットはありますが、プライスラインが多いことで選びづらさが出るために品数を多く感じさせるのです。 このようなプライス設定を多くしたほうがいいのは、ゆっくりとした食事の時間を売る、二階や地下にある定食屋で、初期型の大戸屋などはこの典型例です。ほかには、洋麺屋五右衛門などです。つまり、女性に人気の店が多いのですが、女性をターゲットにする場合、ちょっとした違いを重視するので、プライスラインは多いほうがいいのです。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.23
下記をご覧ください。(1) 350~500円 ファストフード、弁当屋の客層(2) 500~700円 ちょっとイメージのいいファストフード ファミレス低単価日替わりランチ需要、ファストフードの定食需要(3) 700~1000円 スタンダードなランチ需要(4) 1000~1400円 ちょいリッチな時間ランチ、1400円以上の主婦の時間消費ランチ(5) 2000円以上 非日常(ハレ)ランチ 実は客単価というと売り手の願望になりますが、ランチタイムにおいては客単価と予算がほぼ同じです。予算と客層や利用動機と密接な関係があることがわかると思います。ランチや定食屋のような食事需要の場合、客単価とセット単価がほぼ同じで、セットの単価のプライスゾーンを決めるとターゲットが決まるわけです。ランチのプライスゾーンを580~980円と設定した場合 一番低い価格を決めると、一番下の利用動機が決まるという話をしました。この場合は580円ですから、「ファストフードは嫌だけど安く食べたい」という利用動機が下のターゲットということができます。次に一番上の価格が980円は一番上の利用動機ということで、「あくまでも、スタンダードなランチまでですよ」というメッセージを送ることになります。少しターゲットを外れたお客が「もっといいもの無いのか?」と質問されるかもしれませんが、特別なものがないということが特徴だと意識しなくてはいけないのです。たとえば、定食チェーンの大戸屋は、この価格設定を貫徹してきたので、お客に気軽なイメージを与え続けました。ランチのプライスゾーンを980~1400円に設定した場合 この場合は980円が一番低い価格ですから、「ファストフードに行く人は来なくてもいいです。最低でもそれなりのスタンダードなランチを食べている人」とメッセージを送っています。高い価格の1400円は、「ゆっくり食事してください」「日常生活では食べることができないものを提供しています」というメッセージです。したがって、このようなプライスゾーンに設定すると、「食事をしながらランチを楽しみたい人」あるいは、「ちょっと家では食べられないものを食べたい人」をターゲットとすることになり、主婦が集まるランチの店、小さなハンバーグ専門店のランチなどになります。気軽というより、雰囲気が良く、そこで時間をすごすという印象のメニューづくりが大切です。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.22
プライスゾーンとはいくらからいくらの品揃えをするかを意味します。 たとえば、あなたの店がオフィス街の定食屋だったとしましょう。メニューを決定するときに、品揃えしたい商品を考えたうえで、原価を考えていくと、「日替わりランチが650円」「唐揚げ定食700円」「とんかつ定食900円」「刺身定食1100円」「エビフライ定食1500円」「和牛ヒレステーキ定食1800円」のようになります。こうなると、「日替わりランチ」を気軽に安く食べたい若者の客を相手にしたいのか、「和牛のステーキ」のように単価のはるものをゆっくり食べたい自営業のお客や商談のお客をとりたいのかわからなくなります。 実は、プライスゾーンを決めると、ターゲットが決まり、店のイメージを形成するのです。 うまく、決定しないとせっかく安い商品を品揃えしても、気軽な雰囲気は出せないのです。 プライスゾーンの一番低い価格を決定すると、これ以下の客層は入れたくないというメッセージができます。 たとえば、コース料理の設定を5000円以上にしますと、若者やOL、サラリーマンが気軽に来店することはほとんどなくなります。「デートや何かあったときに利用してください」というメッセージになります。 逆に高い価格を決めると、「うちの店でできる最高なことはこれです」というメッセージを送ります。 たとえば、スーパーの魚売場に尾頭つき鯛を置いていますね。鯛はほとんど場合、尾頭つきでは売れません。一晩寝かして、翌日刺身の盛り合わせで売り切ります。 では、なぜ置いているのかという、実は、法事などの盛り合わせを売るためです。地方の場合、家で法事をやる場合は、スーパーから仕出しを取ったりします。その時に、いつも尾頭つきの鯛がおいていないと最初から「できない」と思い込まれてしまい、仕出し屋に頼んでしまうのです。つまり、「うちで法事の料理できますよ」というメッセージだったのです。 この一番低い価格の誰から入れるかと、どこまで対応するかを最初に考えることが重要のです。大久保一彦の本「現場力」で勝つ!
2010.09.21
価格をつけることを「プライシング」と言います。 価格をつける場合、日本の外食産業の場合、原価をベースにプライシングを行なう場合が多いのですが、お客の価値観と原価には密接な関係はないので、お客の心理を汲み取って価格なり価値を感じてもらうほうが大切です。プライシングは重要な戦略です。
2010.09.21
初回来店のお客様を多く掴むには日常生活で喫食頻度が高い前述しました「売れちゃう商品」や価格の低いフロント商品を看板にうたい来店きっかけにすると効果があります。 しかし、何度も来店しているうちにマンネリ化し、長期的にみると客離れを起こします。その時にお客様に新鮮な話題を提供できればお客様のマンネリは解消します。 お客様は最初はとても視界が狭いのですが、来店のたびに店の細かいことがわかるようになり、探しものを始めます。探し物がないとなると新しい店に旅立ってしまうのです。これをお客の“卒業”と言いますが、そのために気づかれないメニューを仕込むのです。 このやりとりを“宝探しの術”と言います。 金沢にある「広坂ハイボール」というバーで加賀野菜である五郎島金時を使ったカクテルを開発して、「五郎島金時のカクテル」とそっとメニューにしのばせてみました。すると、常連客は次々と発見して、このメニューを注文しました。「現場力」で勝つ!より 微妙だというお客、ハマルお客いろいろいますが、少なくとも言えるのは、新しい発見を与え、お客に刺激を与え、来店が楽しみなるということです。 小樽の寿司屋では鶏の半身揚げが名物です。常連客はカウンターでも躊躇せず、この半見揚げいきなりオーダーします。私が始めて店に行ったとき、さすがに悪いと思ってかっぱ巻きをオーダーしたくらいです。常連客は常連客としての居場所を求めているのです。その居場所を作るメニューが常連しかわからないメニューなのです。 この寿司屋は有名店ですから、今では新規客でも知っていますが、有名店でなければ、常連しかしりません。逆に、宝を探すようにメニューの中からの発掘作業させるので、私は「宝探しの術」と言っています。
2010.09.21
裏メニューとはメニューに書いていないメニューを差し、市場が成熟期に入り、新規客の取り込みが難しくなった日常利用においてなくてはならない要素です。繰り返し来店していると店のことがよくわかり、お客様は店との付き合い方にパターンができます。人にはそれぞれ、趣味や志向、そして、考え方があり、ある程度柔軟に対応できないと利用シーンを限定します。多くのお客様は店にあわせてくれるのですが、このごく少数の顧客に対応することが、店の評判を高めます。多くのお客様が必要としないことからメニュー上の表記は必要なく、メニューに載っていないメニューをお客様のご要望に応じて品揃えしておくのです。 アメリカのインアンドアウトバーガーは典型的な店です。インアンドアウトバーガーのメニューボードには三つしかメニューは書いてありません。ハンバーガー、チーズバーガー、ダブルバーガーです。そして、その他のご要望を裏メニューとして対応するのです。 例えば、ミートが3枚、チーズが3枚の3×3(スリー・バイ・スリー)同じくミートが4枚、チーズが4枚の4×4(フォー・バイ・フォー)です。このように相性をつけて、常連さんへの秘密の暗号を作ってあるのです。大久保一彦の本儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.09.20
バリエーションとは楽しみかたなどをパーソナルに実現するための奥行き作りを意味し、市場の成熟に従い主導権が売り手から買い手に移り必要性が高まっています。好きな商品や店を選ぶことができるようになると、自分にとって価値ある利用法を考えるようになるからで、「誰に」→「何を感じてもらう」という視点が重要になり、従来の品揃え発想を超えたバリエーション発想が日常マーケットのキーポイントとなります。 このことはスターバックスとドトールコーヒーの違いを見ればわかりやすいで、みてみしょう。 スターバックスはコーヒー自体を楽しむことにフォーカスしていますが、ドトールコーヒーは立地のいい場所でお客の必要なものにフォーカスしているという違いがあります。このスターバックスの「ものを売るのでなく楽しみを売る」という売りかたは、ニーズのある商品を品揃えするドトールコーヒーの“品揃え発想”とは大きく違います。 楽しみかたを売る場合、ターゲットにフォーカスしバリエーションを考えないといけません。ですので、例えば、前出の事例でカフェラテをあげましたが、いろいろなカフェラテ楽しみ方に対応しないということで、豆をデカフェやレギュラー、ミルクを牛乳、低脂肪乳、豆乳から選べ、フレーバーもたくさん用意しているのです。個人の楽しみかたに合わせてカップも通常の使い捨てカップ、マイカップの販売、エコ意識を持った客層用ポットなどいろいろなスタイルがないといけなのです。そして、明確に表記していませんが、お客様の求めがあればそれなりに対応します。これが、メニューに書いていないとできない“品揃え発想”の成長の時代のチェーンとは異なるのです。 反対に、ものを売っているコーヒー店は、お客のニーズに対応するので最低限必要なものからある程度売れるものまでを品揃えし、メニュー表には必ず表記します。これは、お客の不満から発想して基準を考える1970年から広まった従来のチェーンストアの考えかたの根幹をなすものです。今では、カプチーノもキャラメルマキアートもカフェのスタンダードメニューになりましたから、便利さを売るドトールコーヒーにも置いてあるわけです。 女性は日常生活の中のありふれた場面を自分流に楽しみます。ものあまりの時代に人気のある店はこの楽しさを演出し自分流の店の使いかたをうまく演出するのです。そのキーワードがバリエーションなのです。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.19
低めの価格の商品があることや馴染みのある商品であることで多くの人が手を出しやすい雰囲気を作ることができます。そして、これらの買いやすい商品を買っていただくことが、次回来店につながるという場合も多々あります。 たとえば、デパートでブランドショップに入って、「いいな」思ったカバンがあったとしましょう。でも、値札を見たら予想外に高かったとしましょう。もし、このお客がこの商品はおろか、何も買わずに帰った場合、あの店は高いということで足は遠のき、二度と来店しないかもしれません。しかし、店に似たようなデザインの財布があり、それはちょっと高めだけれど手の届く価格なら、試しに購入するということもあるでしょう。もし、このお客がその財布を使い、気に入り、その価値に慣れたとすると、次回はカバンを買うことになるかもしれません。新規客を無尽蔵に取り込めない時代、今すぐ売りたい商品が売れる「今すぐ客」だけでなく、これから本当のお客になってくれる「将来の見込み客」をしっかり、捉まえておかなければ息の長い商売はできないのです。ブランドショップが小物を置く理由がここにあります。 さて、このように、今はターゲットでないかもしれませんが、将来の見込み客の入り口になるような商品を置いておくことはとても大切です。店に慣れてもらう、価値に慣れてもらうことが非常に重要で、慣れてもらえばいずれは本当に売りたい商品に誘導できるからです。この入り口になるような商品を専門用語で“フロント商品”といい、本当に売りたい商品を“バックエンド商品”といいます。 高級レストランや高級料亭が百貨店に惣菜売場を設けますが、これは、将来店で食事をしてくれる将来の見込み客に向けて種を巻いています。したがって、店作りとしては、単に商品を売るのではなく、雰囲気を一緒に売ることが大切です。惣菜を買ったお客のうちの何パーセントが、店まで出向いて食事をしていただけるよう、フロント商品として機能しないといけないのです。 フロント商品をおくときの注意点は、本当に売りたい商品でないことです。店は現状に甘んじて満足すると、長いスパンで衰退します。長い繁栄という視点で考えると今はそんなに貢献していないと思しきお客の成長によって、売上を伸ばしていく面が大きいです。そのためには、本当に売ろうとしてない入り口になるフロント商品で、店に親しんでいただき、いずれ重要なお客になっていただけばいいのです。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.19
ファミリーレストランに入り、メニューを広げるとどこも似たようなメニューが目立ちます。ABC分析というマネージメント手法をみんなが繰り返すとおこる現象です。 あなたが仕事を忘れて、いきつけの居酒屋に行ったとしましょう。その時に注文するメニューは、「鶏の唐揚げ」とか「玉子焼き」とか「お茶漬け」のような決まった商品ではありませんか? 実は、何気ない日常使いでは、無意識のうちに頼んでしまうアイテムがあるのです。無意識に注文するということがミソで、これを、「売れちゃう商品」と私は言っています。 さりげない日常的に頻繁に利用する店の場合、あまりメニューブックを意識せずおもいつきで注文しますので、自ずと売れ筋は決まります。逆に言うと、日常使いの店を目指す場合、なんでもないふつうに売れる商品が必要なのです。「売れちゃう商品」があることで、意識はされませんが安心感を与えています。たとえば、お気に入りの創作ダイニングのような個性ある店の場合、だんだん足が遠のくことが多いですよね。最初は面白い発見があるからその店に行くのですが、だんだん面白さも感じなくなり、嫌いじゃないんだけど、何となく足が遠のいてしまう――これは、メニュー自体に「売れちゃう商品」がないので、日常使いする安心感がないのです。 面白いことに、ABC分析を何年も繰り返していると、この「売れちゃう商品」が増加します。安心感を与えるのはいいのですが、これが落とし穴です。日常生活に密着した頻繁に来店する店ならいいのですが、そうでない場合は、鮮度が無くなった証拠といえるのです。店の違いを作るという観点からは、メニューリニューアルの時に意識してみる必要があるのです。大久保一彦の本善の循環経営
2010.09.17
デザインはテイストが大切です。デザインのテイストはコンセプトにあわせなくてはなりません。気軽ならば、あまりこだわりを感じる色合いや書体は避けたほうが良いです。意図的にださいメニューを作る繁盛店もあります。 逆に高級店や非日常の店の場合は、デザインのテイストは高くしなければなりません。高級感を出したり、センスの良さがメニューを開いた瞬間につたわったりするようにしないといけません。 オーナーシェフの店は手づくり感が伝わるデザインが重要です。手書きの書体や自作のイラストなど手づくりの要素を多くします。 メニューのデザインはホームページとテイストの統一感が重要です。したがって、ホームページとメニューブックを一緒に作ってくれる業者を選定すると良いでしょう。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.17
メニューブックにおける文字の選定において重要なことは文字のフォントなどの選定と大きさです。 「個人店であること」「手づくり感を出す」という場合、手書きの文字を使うと効果的です。 逆に、ビギナー層を主体にわかりやすさを出す場合や若者であれば写真に主眼を置き、親しみのある丸ゴシックなどのフォントを使うといいでしょう。 「きくおか」のメニューブックでは、フォントと手書きを併用しています。より、印象付けをしたいメニューにおいては手書きで書かれています。 では、次に文字の大きさについてお話ししましょう。2004年にリリースしました「行列ができるダントツ飲食店の秘密」(日本実業出版社)におきまして、私は、「ウリの商品を大きく書く」と主張し、これが業界の慣行なっています。わかりやすさを出すという点では確かに正しいのですが、他の商品に流れなくなるという難点があります。お客様が店を繰り返し利用することで何かを発見し、自分流の店の利用スタイルを築くことが重要な今の時代に合わなくなってきました。自分流を探し出してもらうには、敢えておすすめをしないという表記方法が有効となります。このために、必要な要素がバリエーションです。大久保一彦の実務本より「現場力」で勝つ!
2010.09.16
メニューブックにおける写真には、安心感を伝えることとシズル感を伝えること、スピード感の三つの目的があります。(1)安心感 地方にはまだ多いのですが、外食に慣れない客層やたまにしか外食をしない客層は、外食店の利用自体、敷居を高く感じています。そういった客層に「大丈夫ですよ」というメッセージを伝え、安心感を与えるのが目的です。これから、一歩上の階段を登ろうとしている客層に対するガイドの役割です。 売り手の顔が見えないインターネットの場合もこの要素は大きいです。(2)シズル感お客様は写真を見て、様々な印象を抱きます。ジュージューした鉄板ステーキなどを見ると「おいしそう」と感じます。これがシズル感です。シズル感は購買衝動を引き起こすとともに、事前期待となります。外食産業の市場成長期であれば、新規客が次々とやってきたわけですから、衝動を興すことは間違いではありません。しかし、新規客が増えない時代、それは時代錯誤と言わざるを得ません。最近、メニューブックを作っていて、「写真は現物よりよく見えないようにしてくれ」というクライアントがいます。だいたいこのような店は繁盛店なのですが、お客様の無意識に配慮しての発言です。その理由は、シズル感で無意識に感じた事前期待は食後感に絶大な影響を与え無意識の不満を顕在化させます。それがなんらかのきっかけ――「100年に一度の不況」「インフルエンザ」などでそのお客様は来なくなり、店の売上が激減する場合も多いということがわかっているのです。(3)スピード感 ファーストフードの業態の場合、商品選びは瞬時に行わないといけません。そんな時にこの写真は重要な役割を演じます。 写真を使うか使わないか、上記のような事情を斟酌した上で、ターゲット層を考慮したうえで決定します。一般に、団塊世代はラジオを聞いて育ちましたので、写真をあまり使わなくても想像力を働かせます。しかし、30歳以下の若年層はテレビ世代、写メール世代ですので、絵や写真から想像します。このような状況も大きく影響を与えるのです。大久保一彦の書籍より「現場力」で勝つ!
2010.09.16
私は「新宿さぼてん」の現場にいたころ、弁当の平台の右手前に粗利率も粗利額も高い商品をおきました。その理由は、この場所にある商品をお客様は無意識のうちにとりあげレジへ直行してくれる特性があるためです。同様に、メニューのレイアウトを行う場合、無意識に行われている人の目の動きに着目すると効果的絶大です。人の目は横書きなら、左上から右下にZの字を描くように動きます。これを“Zの法則”と言います。同様に、縦書きなら右上から左下へNの字を描くように動きます。これが“Nの法則”です。いずれの場合も、印象付けたいものをZまたNの折り返し地点に配置するとお客様の記憶に残ります。
2010.09.13
あまり力点がおかれていませんが、グランドメニュー以外の差込メニューに対してしっかりとした考えをもつことは非常に重要です。 せっかく、メニューブックを作るときにコンセプトを決めて戦略的に作ったとしても、臨時の対応である差込メニューが増えて大きくコンセプトが崩れてしまうことがあります。 一般に売上が低迷すると差込メニューが増えます。差込メニューはメニューブック自体を全部替える予算がかからない急場凌ぎに良いと思うからなのですが、これは大きな間違いなのです。 訴求が多くなれば多くなるほど、何を売りたいのか、何を言いたいのかわからなくなります。もちろん、カフェのように商品の印象をあまり出さず、雰囲気作りのためにいろいろある印象を与えたいならそれもいいでしょうが、無雑作に入れては効果がありません。 差込メニューを挟むときに大切なのはターゲットです。ターゲットを考えて、一番伝えたいものを挟み込みましょう。たとえば、ひとりで来店したお客用のメニューや、大人数で来店したお客用のメニュー、あるいは、ファミリーで来店したお客用のメニューを用意しておき、来店されたお客様を見て、従業員が自分で判断し、そのお客さんに一番伝えたいことの書いてあるメニューを渡すことができるようにするとメッセージがつたわりやすいです。 サラリーマンターゲットなら、ボリューム満点メニュー、スタミナ満点メニュー。OLさんターゲットなら、美肌メニュー、アンチ・エージングメニュー、グループ用のメニューなら大皿メニューや、LLサイズのメニューなど、できるだけありものの食材を活かして利用動機にぴったりのメニューを用意しておくといいわけです。大久保一彦の実務本より「現場力」で勝つ!
2010.09.13
最近は、商品説明や、仕入れに行ったときの話しなどに大きくページを割き、ページ数を増やす店が増えています。大きく取り上げたメニューには「なんだろう」というように興味を持っていただけ、ページをめくるたびのワクワク感を演出できます。 ページを増やす場合のポイントはふたつあります。ひとつの印象があまり強く残しすぎないことです。最近、和風ファミリーレストランの全国チェーンが法事などの宴会メニューを載せますが、日常の価格の印象がついてしまっているので、あまり受注にはつながりません。固定観念を持つと非日常には足が伸びないからです。 二つ目の留意点ですが、ターゲットや利用シーン別に戦略的に料理のカテゴリー分けを行い、間延びしないようにすることです。メニューをどうグルーピングするかはメニュー作りにおいては重要ポイントとなります。コンセプト、利用シーンなどを考え戦略的に行いましょう。また、誕生会などの非日常の利用については場面を明確にすることです。店のグレードなどを考慮して、必要に応じて、誕生会、ウエディング、法事、宴会など利用シーンごとにページを作成しましょう。あわせて、リーフレットを作ると効果的です。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.12
メニューブックのページ数も設定も重要な項目のひとつです。 たとえば、都心のサラリーマンやOLの昼の休憩時間は限られています。そのような場合は、ある程度スピード感を感じさせないと自然に店への足が遠のいてしまいます。スピード感を感じさせたい場合、一枚ものランチメニューを用意します。この事例のようにメニューのページ数を減らすことで、品数の少なさを印象付けることができます。一般に、立地に恵まれた回転数が勝負の店で、特に客単価の低い食事需要の店にこのやりかたはむいています。 逆に、自分の店以外に何もなく、近くて便利だから来店するタイプの店は品数の多さが利用動機の広さにつながり、店の魅力になります。この場合は、品数の多さや利用シーンのバリエーションを伝えるためにメニューブックのページ数を増やします。 メニューブックのページ数が多いことは、店がいろいろな場面で便利な存在であることを暗黙のうちに伝えるのです。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.12
一般に大判のメニューブックを用いると商品自体の印象を強くします。ラミネートした軽めの印象の表紙と組み合わせると、気軽な雰囲気になり、逆にざらついた布地などの材質にし、黒などのクラシカルな色と組み合わせると高級感が出ます。 また、小さめのメニューブックを使うと、サービスや空間のほうにお客様の目は移ります。 バーや、カフェなどの空間やそこで過ごす時間を強調したい店の場合は小さめのメニューブックを使うと料理の印象が薄くなります。 メニューブックのサイズですが、コンピューターが普及しましたので、自分で画像ソフトを使って製作したメニューをプリンターで出力して使うことが多くなりましたので、通常はB5、B4、A5、A4などの定型のサイズのメニューを使う店が多いです。もし、手づくり感を強く出したいのであれば、これをベースに変形サイズにすると効果的です。値段は高めですが、オリジナリティを出すなら手づくり表紙を制作する会社を利用しましょう。大久保一彦の実務本「現場力」で勝つ!
2010.09.10
全1657件 (1657件中 1551-1600件目)