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2005年05月06日
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カテゴリ: BL
小鳥のさえずりがどこかから聞こえてくる。
 啓太はその声で目を覚ました。
 ゆっくりと起きあがると、カーテンの隙間から窓辺からのぞく青い湖畔が見えた。
(あ、そっか……俺、女王様の別荘に来てたんだ)
 啓太はぼんやりと自分の置かれた状況を思い出す。
 現在はゴールデンウィーク。
 啓太は女王様こと西園寺郁、そして七条臣とともに山中にある西園寺家の別荘に遊びに来ていた。


 啓太を誘ったのは郁である。七条が図書室に行っている間、郁は啓太に会計室で
言ったのだ。

「不慣れって?」
「ーーーー私にこういう不埒なことを言わせるな!」
 郁は真っ赤になって顔をそむけた。郁の言葉の意味がようやくわかって、啓太もつられて赤くなる。
「ご、ごめんなさい」
 郁はこほんと咳払いをした。
「べつに謝らずともいい。それはお前たちの自由なのだから。だが、矛盾しているようだが……」
 郁はそこで言葉を切った。上目づかいで啓太の表情をうかがってから言う。
「臣をあまり焦らしてやるんじゃないぞ。たまに見ていてかわいそうになる」
「は、はあ……」
 啓太と郁は互いに顔をそむけあいながら、もじもじと身をよじった。
「だから、別荘でお前たちは同室にしておいた。わかったな」

 それからややあって、図書室から戻ってきた七条は、啓太と郁を見て目を丸くした。
「どうしたのです、二人とも? 僕の顔に何かついていますか?」
 啓太と郁は七条の姿を見て、二人とも頬を染めていた。
 郁は七条にぎこちない声で言った。
「臣。今年の連休はいつものように西園寺家の別荘に遊びに行く。だが今年は例年と違い、啓太も一緒だ。いいな」

 七条は郁に頭を下げてから、啓太を流し目で見て笑った。
 その背中に悪魔の羽根が生えていたように見えたのは、啓太の気のせいだろうか。


 別荘に到着したのは昨晩だった。
 郁が行きの電車で酔ってしまい、啓太と七条はつきっきりで介抱した。
 そのため、就寝は深夜になり、啓太は七条に押し倒される危険におびえる余裕もなく、ベッドについた。幸いなことに部屋はダブルだが、ベッドはダブルベッドではなく、ツインだった。
 隣のベッドを見ると、もぬけの空だった。
(七条さん、どうしたのかな? 俺が朝寝坊だから置いていっちゃったとか?)
 そう思って壁の時計を見ても、まだ朝六時である。
 啓太がもう一眠りしようかと考え始めた時、部屋のドアがノックされた。
「は、はい」
 啓太が返事をすると、ドアは小さなきしみを立てて開いた。
 すでに洋服に着替えた七条が銀盆を持って立っていた。
 まるで映画のワンシーンのようなその光景に啓太は息をのむ。
「おはよう、伊藤くん」
 七条は銀盆を両手に捧げ持ちながら、啓太の寝ているベッドに歩み寄った。
「そろそろ君が起きてくる時間だと思ったので、朝食を用意してきました」
「あ、ありがとうございます」
 啓太はどきどきとしながら、トレイを見つめる。その上には仰々しくいくつもの覆いをされた皿が載っていた。
「でもいいんですか? こんなことまでしてもらっちゃって……」
「おやおや、何が悪いというのです?」
 七条は不思議そうに眉を上げた。
「恋人に朝食を給仕するのは当たり前のことではありませんか。さあ、食べてください」
 七条はうやうやしく啓太のベッドにひざまずき、皿の覆いを取った。
 そこには、特大のピザが盛りつけされていた。
(朝っぱらから……朝っぱらからピザなんて! 濃いにも程がある~!)
 啓太は悶絶したいのを必死にこらえながら、七条に尋ねる。
「あ、あの、これって本当に朝食なんですよね?」
「そうですよ。僕は毎朝これを食べています」
「もしかして、この朝ごはんって」
「はい、僕の手料理です。レトルト食品ですが」
(レトルト食品は手料理だなんて言わないよ~)
 啓太は泣きたい気分だったが、七条の笑顔の前には何も言えなかった。

 新しい生命の息吹が五月の森にすがすがしい空気を満ちあふれさせていた。
 啓太と七条は西園寺家の私有地である森林に散歩に来ていた。
 郁が真っ赤になりながら「二人で楽しんでこい。帰りはいくら遅くなってもかまわないからな」と命じたのである。
 鮮やかに咲く色とりどりの草花が啓太の目を楽しませ、日常の喧噪も忘れさせるーーーーはずだった。
「大丈夫ですか、伊藤くん?」
 七条と森の散歩に訪れた啓太は木陰で脂汗をにじませて休んでいた。七条は本当に心配そうに啓太のそばに座っている。
 元はといえば、七条が朝っぱらからあんな油っこいものを大量に食べさせたために啓太は胃痛に苦しんでいるのであるが。
「はい、だいぶマシになりました。さっき七条さんにもらった胃薬のおかげです」
「そう、そんなによく効きましたか。さすが老舗の黒魔術店で買った薬だけあります」
「し、七条さん。その薬って何ですか?」
「それは秘密です」
 七条は唇に人差し指を当てて、ふふっと笑った。
 啓太は背筋に冷たいものが走るのを感じた。
 だが、約十分もした後。
 啓太の胃痛はすっかりおさまっていた。
 啓太は大きく伸びをしながら言った。
「ありがとうございます、七条さん! 七条さんからいただいた薬のおかげですっかり元気になりました!」
 善良な啓太は、自分の胃痛がもともと七条のせいであったことを忘れている。
「そうですか、伊藤くん。それは良かったです」
 七条はにっこりと笑いながら大きくうなずき、そして言った。
「たとえば、体のどんなところが元気ですか?」
「えっ?」
 七条のその言葉の意味を、やがて啓太はすぐ知ることになった。

「あ……んっ、くっ……」
 鬱蒼とした森の中、甘さとくるしさが入り交じった啓太の吐息が立ちこめていた。
 七条はいつもの静かな微笑みをたたえたまま、悶える啓太を黙って見つめている。
「し、ち、じょうさっ……ひどいですっ……」
 啓太は緑のくさむらに横たわるようにしながら、七条をにらみつける。体中に熱がこもって今にも爆発しそうだ。
「何がひどいのですか?」
 七条は苦しむ啓太を見下ろしながら尋ねた。
「だ……だって、さっきの薬に、何か……っ」
「はい、入れましたよ」
 七条はにっこりと笑った。
「胃薬とともにたっぷりの媚薬も調合しました。それが何か?」
「ひどいっ」
 啓太は泣きながら叫んだ。
「なぜです?」
「だって……だって、俺、その薬のせいでこんな変に……」
「どう変なのです?」
 七条は穏やかに尋ねた。
 長身をかがめて、啓太のシャツをまくりあげる。啓太は抵抗しようとしたが、体に力が入らなかった。
「ここがこんなに敏感になっていることですか?」
 軽く乳首をつままれて、啓太は悲鳴をあげる。七条は愉しげに笑った。
「それともここが……なこと?」
 七条は啓太のズボンのジッパーに手をかけた。すっかり頭をもたげた啓太自身にはじかれるようにジッパーは
あっさりと開いた。
「わっ! やめてください!」
「はい、やめます」
 七条はあっさりと啓太から手を離した。啓太はくやしさに唇を噛む。啓太のそこは七条が離れてもそそりたっていたからだ。
 にらみつけてくる啓太の視線を困ったように、そして優しく受け止めながら七条は言った。
「ごめんなさい、伊藤くん。君にこんな恥ずかしい思いをさせてしまって」
「本当にひどいっ」
 啓太は泣きじゃくりながら言った。恥ずかしくてもう目を開けていられない。
 七条はそっと啓太の涙を指先でぬぐった。それだけの刺激にも、啓太の体は打ち震えてしまう。
「けれど僕は、もう我慢ができないのです。君の心だけでなく、体も欲しい。君が僕に抱かれるのを怖がっているのは重々承知です。
ですが、君を見ているみんなの視線が、僕はねたましくて仕方ないのです」
「みんなの、って……」
「学園中のみんなです。成瀬くんも、篠宮くんも、岩井くんも、あのどうしようもない悪人も、丹羽会長もーーーーそして郁で
すらも、みんな君に好意を持っている。僕は君が他の誰かのものになってしまう前に、君を抱きたいのです」
 啓太は七条の声ににじむ必死さにまぶたを開いた。七条は時折見せるあのひどくさびしそうな目をして、啓太を見つめていた。
 それが啓太には悲しくてたまらない。
「俺は、俺はもう七条さんのものですっ。ただ、まだ七条さんに抱かれるのが怖いだけなんですっ。どうしてそれを
わかってくれないんですかっ。そんなに俺が信じられないんですかっ」
 七条は何も言わなかった。ただ孤独をたたえた瞳のまま、啓太を見つめ続ける。
 やがて七条は啓太にくちづけた。
「んっ……」
 啓太は涙を流しながら、七条の舌に蹂躙される。啓太の意に反して、それはひどくみだらで心地よかった。
 やがて七条の唇はゆっくりと下に降りていった。乳首、脇腹、腰、そして。
「や、やめてーーーー!」
 啓太は懇願した。
 だが、啓太のそこは柔らかくしめったものにつつまれていた。
 数分もたたないうちに、七条は啓太の体液をいとおしげに飲み干していた。



                        つづく





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最終更新日  2005年05月07日 01時05分07秒
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