森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.06.07
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カテゴリ: 最新の脳科学
1990年代は「キレる17歳」という言葉がありました。
凶悪事件が立て続けに起きたのです。
現在はその年代が上がり、キレる大人が増えてきたそうです。
高速道路のサービスステーションで駐車位置を注意されたことを逆恨みし、後を追いかけ回して痛ましい死亡事故を引き起こした事件がありました。
本人は後悔するどころか無罪を主張して裁判で争っているという。

会社でも気に入らないことがあると、いきなりキレて暴力事件を起こすこともあります。
そして本人は退職に追い込まれる。こういう例を何回か見てきました。
最近は「暴走中年」「暴走老人」などと言われることもあります。
幼児がキレて駄々をこねて暴れまわるのは、まだ抑制力が発達していないので仕方がない面があります。

本人もあとで冷静になって考えれば、分かっているのですが、その場ではどうすることもできない。
また、社会的に許されない本能的な欲望が暴発して、人様に迷惑行動をとることもあります。この場合は、逮捕されていくら後悔しても後の祭りです。
本人の破滅だけではなく、家族や親戚や会社に迷惑が掛かります。

人間には感情の暴発、迷惑行為の抑止力はどうなっているのでしょうか。
それはもともと機能として備わっているものなのです。
その機能が弱まっていると理解すべきだと思います。

大脳の腹外側前頭前野は「気持ちを切り替える脳」 と言われています。
この部分が正常に機能すると、イライラするようなことが起きても、なんとか持ちこたえることができるそうです。
気に入らないことや本能的な欲望を我慢することが可能になるのです。

この部分が機能しなくなると大変なことになります。
一つのことにいつまでもとらわれて、なんとかその場でケリをつけようとするのです。嫌な感情や本能的な欲望を解放しないと自分が破滅してしまうような気持になるのです。


セロトニン神経は、不安、恐怖、不快感が増悪しないように弱める機能も果たしています。
セロトニン神経の働きが悪くなると、うつ状態、うつ病にかかりやすくなります。

さらに重要なことは、 大脳に内側前頭前野 と言われる部位あります。
受容や共感や許容を司っている部分です。

この部分を活性化しているのもセロトニン神経と言われています。

つまりセロトニン神経が活性化していると、他者に対する共感力が高まり、感情の暴発を未然に防ぐことに繋がります。
セロトニン神経を鍛える方法は、2022年2月13日に投稿しました。
簡単なことばかりですから、是非取り組んでみてください。
(「心のバネ」を強くする 有田秀穂 ぱる出版 64ページ参照)





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Last updated  2024.06.04 09:02:32
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森田生涯 @ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) 通りすがりさんへ コメントありがとうご…
通りすがり@ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) この曲の歌詞の意味がわからなくて検索し…
森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
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